NS-R-5 翻訳版

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1 日本語翻訳版 IAEA 安全基準 人と環境を防護するために 核燃料サイクル施設の安全 安全要件 No. NS-R-5 国際原子力機関 2011 年 3 月独立行政法人原子力安全基盤機構

2 注意 A. 非売品 B. 本図書は Safety of Nuclear Fuel Cycle Facilities, Safety Standards Series No. NS-R-5 International Atomic Energy Agency, (2008) の翻訳である 本翻訳は 独立行政法人原子力安全基盤機構により作成されたものである 本安全基準の正式版は 国際原子力機関又はその正規代理人により配布された英語版である 国際原子力機関は 本翻訳及び発行物に係る正確さ 品質 正当性又は仕上がりに関して何らの保証もせず 責任を持つものではない また 本翻訳の利用から直接的に又は間接的に生じるいかなる損失又は損害 結果的に発生しうること等のいかなることに対しても何らの責任を負うものではない C. 著作権に関する注意 : 本刊行物に含まれる情報の複製又は翻訳の許可に関しては オーストリア国ウィーン市 A-1400 ヴァグラマー通 5 番地 ( 私書箱 100) を所在地とする国際原子力機関に書面連絡を要する A. NOT FOR SALE Disclaimer B. This is translation of the Safety of Nuclear Fuel Cycle Facilities, Safety Standards Series No. NS-R-5 International Atomic Energy Agency, (2008). This translation has been prepared by Japan Nuclear Energy Safety Organization. The authentic version of this material is the English language version distributed by the IAEA or on behalf of the IAEA by duly authorized persons. The IAEA makes no warranty and assumes no responsibility for the accuracy or quality or authenticity or workmanship of this translation and its publication and accepts no liability for any loss or damage, consequential or otherwise, arising directly or indirectly from the use of this translation. C. COPYRIGHT NOTICE: Permission to reproduce or translate the information contained in this publication may be obtained by writing to the International Atomic Energy Agency, Wagramer Strasse 5, P. O. Box 100, A-1400 Vienna, Austria.

3 本邦訳版発行に当たっての注記事項 1. 全般 (1) 本邦訳は 国際原子力機関 (IAEA) で策定する IAEA 安全基準の利用者の理解促進 知見活用のため 独立行政法人原子力安全基盤機構 ( 以下 機構 という ) が IAEA との契約行為に基づき発行するものである (2) 翻訳文については (1) 項に示すとおり利用者の理解促進 IAEA 安全基準の知見活用を目的としていることから 文法的な厳密さを追求することで難解な訳文となるものは わかり易さを優先して 本来の意味を誤解することのない範囲での意訳を行っている箇所もある (3) 本邦訳版は 機構のウェブサイトで公開されるほか 印刷物としても刊行されるが 刊行後 誤記等の修正があった場合には 正誤表と合わせてウェブサイトにて改訂版を公開するものとする 2. 責任 (1) 本邦訳版は機構により作成されたものであるが IAEA 又はその正規代理人により配布された英語版を正式版とするものである IAEA 安全基準の原文の内容については 機構は一切の責任を負うものではない (2) 機構は本図書の翻訳の完全性 正確性を期するものではあるが これを保証するものではなく また本図書の利用から直接又は間接的に生じる いかなる損失又は損害 結果的に発生しうること等のいかなることに対しても何らの責任を負うものではない 独立行政法人原子力安全基盤機構 i

4 翻訳版について (1) 翻訳の実施本翻訳は 独立行政法人原子力安全基盤機構 ( 以下 機構 という ) との請負契約により 財団法人 原子力安全研究協会に設置された国際安全基準調査に係る専門委員会 核燃料サイクル分科会で策定された草案に基づき 機構に設置されたIAEA 安全基準邦訳ワーキンググループで審議して作成したものである なお 本書の原本である NS-R-5 の IAEA 出版物に記載されている加盟国リストのページは 翻訳の対象から除外している (2) 翻訳用語について a) graded approach については 等級別扱い と訳す 尚 IAEA が発行している用語集には 以下の用語説明がある (IAEA Safety Glossary 2007 Edition の 133 頁から引用 ) 1. For a system of control, such as a regulatory system or a safety system, a process or method in which the stringency of the control measures and conditions to be applied is commensurate, to the extent practicable, with the likelihood and possible consequences of, and the level of risk associated with, a loss of control. 2. An application of safety requirements that is commensurate with the characteristics of the practice or source and with the magnitude and likelihood of the exposures. 1 規制体系あるいは安全系のような管理又は制御するシステムに対し 適用される管理又は制御上の手段や条件の厳格さが 管理又は制御の喪失の起こり易さと起こりうる影響 及び管理又は制御の喪失に係るリスクのレベルと 実行可能な範囲で釣り合っていること 2 行為あるいは線源の特性 及び被ばくの大きさや起こり易さに見合った安全要件を適用すること 独立行政法人原子力安全基盤機構 ii

5 核燃料サイクル施設の安全 安全基準の調査 IAEA はコメントを歓迎する 以下を参照 iii

6 IAEA 安全基準シリーズ No. NS-R-5 核燃料サイクル施設の安全 安全要件 国際原子力機関ウィーン 2008 年 iv

7 著作権の告知 全ての IAEA の科学的 技術的出版物は 1952 年にベルンで採択され 1972 年パリで改訂された 万国著作権条約 の条項で保護されている それ以来 著作権には電子的著作権や実質上の知的財産も含めるように ジュネーブの 世界知的所有権機関 において拡張されてきた IAEA 出版物もしくは電子媒体に含まれるテキストの全文もしくは一部を使用するには 許可を取得しなければならず 通常は著作権使用料の協定書に従わなければならない 非営利目的の複製 翻訳の提案は歓迎され ケースバイケースで考慮される 問合せは IAEA 出版部に e メール sales.publications@iaea.org か 以下に郵送で送られたい Sales and Promotion, Publishing Section International Atomic Energy Agency Wagramer Strasse 5 P.O. Box 100 A-1400 Vienna, Austria fax: tel.: sales.publications@iaea.org IAEA, 2008 Printed by the IAEA in Austria November 2008 STI/PUB/1336 IAEA Library Cataloguing in Publication Data Safety of nuclear fuel cycle facilities : safety requirements. Vienna : International Atomic Energy Agency, p. ; 24 cm. (IAEA safety standards series, ISSN X ; no. NS-R-5) STI/PUB/1336 ISBN Includes bibliographical references. 1. Nuclear fuels - Safety measures. 2. Nuclear fuels - Environmental aspects. 3. Nuclear fuels - Management. I. International Atomic Energy Agency. II. Series. IAEAL v

8 序文 モハメド エルバラダイ事務局長 IAEA 憲章は IAEAが 健康を守り 生命と財産に対する危険を最小化するため安全基準を策定する権限を定めている この安全基準については IAEAは自身の活動の中で使用することが定められており 各国は原子力と放射線安全に対する規制規定に取り入れることにより適用することができる 定期的な検討に基づく安全基準の包括的な体系が それらの適用におけるIAEAの支援と相まって 世界的安全体制の中で重要な要素になってきている 1990 年代中頃に IAEA 安全基準プログラムの大規模な見直しが 基準を担当する委員会構成の改正及び基準全体の改訂への系統的取り組みとともに開始された この結果作成された新しい基準は 高い品質のもので 加盟国の最善事例を反映している 安全基準委員会の支援を受けて IAEA はその安全基準の世界的な受け入れと使用を促進するために活動している しかし 安全基準に関する業務は それらが適切に実際に適用されているときにのみ有効なものである IAEA の安全に関する業務は ( 設計 建設等の ) 工学上の安全 運転上の安全並びに放射線 輸送及び廃棄物の安全から 規制に係る問題や安全文化にいたる範囲のものがあり 加盟国が基準を適用することを支援し それらの有効性を調査している これらの安全に関する業務により 価値のある知見を共有することができる そして 私は 加盟国すべてに IAEA のこれらの業務を活用するように強く要請し続ける 原子力と放射線の安全を規制することはそれぞれの国の責任であり また 多くの加盟国が IAEA 安全基準をその国の規制で使用のため採用することを決定した さまざまな国際安全条約の締約国に対して IAEA 基準は 条約による義務の効果的な遂行を確実にするために 整合性があり 信頼できる手段を提供している 基準は また 発電 医療 産業 農業 研究及び教育における原子力と放射線の安全を増強するために 世界中の設計者 製造者及び事業者によって適用されている IAEA は あらゆる分野の使用者及び規制者のために 真剣に持続的な挑戦をしている その挑戦は 世界中の核物質及び放射線源の使用において安全レベルが高いことを確実にするものである 人類の利益のためにそれらの継続的な使用は 安全に管理されなければならないし また IAEA 安全基準は その目標の達成を推し進めることを意図して作成されている vi

9 IAEA 安全基準 背景放射線の放出は自然現象であり また 自然に存在する放射線源は環境の持つ特性と言える 放射線 1 及び放射性物質は 発電から医療 産業及び農業まで広い分野において広く有益に活用されている 作業者と公衆及び環境がこれらの活用から受けると思われる放射線リスクは評価され 必要に応じて管理されなければならない したがって 放射線の医療利用 原子力施設の運転 放射性物質の製造 輸送と使用 及び放射性廃棄物の管理のような活動は 安全基準に従わなければならない 安全の規制はそれぞれの国の責任である しかし 放射線リスクが国境を越えることもあることから 国際協力 すなわち 危険の管理 事故の防止 緊急時への対応及びそのすべての有害な影響の緩和のため 経験に関する情報の交換と能力の向上が 広く安全確保の推進 強化に役立っている 各国は 真摯な実行と注意義務の責務を有し 自国及び国際間の約束及び責務を履行することが期待される 国際安全基準は 環境保護に関するもののような国際法の一般原則に基づいて各国がその責務を果たすことを支援する 国際安全基準は また 安全に係る信頼を高め 保証し 国際通商と貿易を促進する 世界規模の原子力安全体制が設けられ 継続的に改善されている IAEA 安全基準は 拘束力のある国際文書及び国の安全基盤の実現を支援するものであり この世界体制の基礎である IAEA 安全基準は これらの国際条約の下で 締約国がその実績を評価する有用な手段を定めている IAEA 安全基準 IAEA 安全基準の位置付けはIAEA 憲章に由来しており 憲章はIAEAに 国連の適格な機関及び関係のある専門機関と協議し 必要な場合は協力して 健康を守り生命と財産に対する危険を最小化するための安全に対する基準を制定し あるいは採用すること及びそれらの適用のために提供する権限を与えている vii

10 電離放射線の悪影響から人と環境を確実に守るため IAEA 安全基準は基本的な安全原則や安全要件及び手段を確立し それらは 人の放射線被ばく及び環境への放射性物質の放出を管理し 原子炉の炉心 核連鎖反応 放射性線源またはその他の放射線源に関する制御の喪失に至ると思われる事象の可能性を制限し 万一それらが生じた場合その結果を緩和することを目的としている また この基準は 原子炉等施設及び放射線と放射線源の使用 放射性物質の輸送及び放射性廃棄物の管理を含む 放射線リスクをもたらす施設と活動に適用する 安全対策とセキュリティ対策は 1 共に 人の生命と健康及び環境の防護を目標にしている 安全対策及びセキュリティ対策は セキュリティ対策が安全を損なわないように また 安全対策がセキュリティを損なわないように統合的な方法で計画され 実施されねばならない IAEA 安全基準は 電離放射線の悪影響から人と環境を防護するための高水準の安全を定める事項についての国際的な合意を反映する それらはIAEA 安全基準シリーズの中で発行され 3 種類に分類される ( 図 1を参照 ) 安全原則 安全原則は 基本的な安全の目的と 防護と安全の原則を示し 安全要件のための基礎を 提示する 安全要件統合され一貫性のある安全要件シリーズは 現在と将来において人と環境の防護を確保するために満たされなければならない要件を制定する 要件は 安全原則の目的及び原則の下に定められている これらの要件が満たされない場合には 安全の必要な水準を達成する あるいは回復するための手段が講じられなければならない 要件の書式とスタイルは 調和の取れた方法で国の規制の枠組みを確立するため 使いやすくしている 安全要件は 満た 1 原子力セキュリティシリーズも参照のこと viii

11 安全原則基本安全原則 全般的安全要件 個別安全要件 Part 1. 政府 法律及び規制の安全に対する枠組み Part 2. 安全に対するリーダシップとマネジメント Part 3. 放射線防護と放射線源の安全 Part 4. 施設と活動に対する安全評価 Part 5. 放射性廃棄物の処分前管理 Part 6. 廃止措置と活動の終了 Part 7. 緊急時の準備と対応 1. 原子炉等施設の立地評価 2. 原子力発電所の安全 2.1 設計及び建設 2.2 試運転及び運転 3. 研究炉の安全 4. 核燃料サイクル施設の安全 5. 放射性廃棄物処分施設の安全 6. 放射性物質の安全輸送 安全指針群 図 1 IAEA 安全基準シリーズの長期的構成 されるべき関連する条件とともに shall 文 ( ねばならない ) を使用する 多くの要件は ある一つの特定の当事者に対して向けられたものではなく 適切な当事者がそれら要件に適 合することの責任を負うものである 安全指針安全指針は 安全要件を遵守する方法についての推奨や手引きを提示しており また 推奨された手段 ( 又は等価な代替的手段 ) を取ることが必要であるという国際的合意を示している 安全指針は国際的な良好事例を提示しており また さらに高水準の安全を達成するために努力する利用者を助けるための最良事例を反映する 安全指針の中で提示される推奨事項は should 文 ( すべきである ) として表現される IAEA 安全基準の適用 IAEA 加盟国における安全基準の主要な使用者は規制機関及び他の関連した国の機関であ る IAEA 安全基準は また 共同作業組織及び 原子力施設を設計 建設 運転する多く ix

12 の組織 また 放射線及び放射線源を使用する組織で使用されている IAEA 安全基準は 平和目的のために使用されるすべての施設及び活動 - 既存及び新規 - の全存続期間を通して適切に適用でき また 既存の放射線リスクを減らすための防護活動に利用される 基準は 施設と活動に関して各国の規制における参考として 加盟国で使用されることができる IAEA 憲章は 安全基準を IAEA 自身の活動に関して IAEA を拘束するものとし また IAEA によって支援される活動に係る加盟国をも拘束するものとしている IAEA 安全基準は さらにすべての IAEA の安全レビューサービスの基礎を形成すると共に 教育カリキュラム及び訓練コースの開発を含めた能力構築の支援のために IAEA によって使用される 国際条約は IAEA 安全基準と同様な要件を含んでおり その要件により締約当事者を拘束するものとしている IAEA 安全基準は 国際条約 業界基準及び詳細な国の要件で補われて人と環境を防護する一貫した根拠を定める 国レベルで評価される必要のある複数の安全の特別な側面もまたある 例えば IAEA 安全基準の多く 特に計画又は設計における安全面を扱うものは 主として新しい施設と活動への適用を意図している IAEA 安全基準の中で確立された要件は 初期の基準で建造された幾つかの既存の施設では完全には満たされないことがある IAEA 安全基準がそのような施設に適用される方法は個々の加盟国での決定事項である IAEA 安全基準の基礎をなす科学的考察は 安全に関する決定のための客観的な基礎を提供するが 意思決定者は 更に その適用に応じた詳しい情報に基づいた判断を行わなければならず 措置あるいは活動の有益さと それに付随する放射線リスク及びその措置により発生するその他の有害な影響に対してどのように最善に均衡を図るか決定しなければならない IAEA 安全基準の開発プロセス安全基準の策定及び審議は IAEA 事務局及び4つの安全基準委員会 すなわち 原子力安全 (NUSSC) 放射線安全(RASSC) 放射性廃棄物安全(WASSC) 及び放射性物質の安全輸送 (TRANSSC) の分野に関する安全基準委員会 さらに IAEA 安全基準策定計画を監督する安全基準委員会 (CSS) によって実施される ( 図 2を参照 ) x

13 事務局によって準備された概要と作業計画 ; 安全基準委員会及び CSS による審議 事務局と外部有識者 : 新しく起草 又は既存の安全基準の修正 草案 安全基準委員会による審議 最終案 草案 コメント 加盟国 CSS による承認 図 2 新しい安全基準の策定 又は既存のものの改訂プロセス 全ての IAEA 加盟国は安全基準委員会のために専門家を推薦することができ 基準案に対してコメントを提出することができる 安全基準委員会の委員は事務局長によって任命され 国内基準制定に責任を有する政府高官を含んでいる IAEA 安全基準を計画し 策定し 審議し 改訂し 確立するプロセスに対する管理システムが確立されてきた それは IAEA の権限 安全基準の将来の適用のための見解 政策及び戦略 並びに対応する機能や責任を 明確に述べるものである xi

14 他の国際組織との関係放射線の影響に関する国連科学委員会 (UNSCEAR) の新知見及び国際的専門家団体 特に国際放射線防護委員会 (ICRP) の勧告は IAEA 安全基準を策定する際に考慮される いくつかの安全基準は 国連食糧農業機関 国連環境計画 国際労働機関 OECD 原子力機関 全米保健機構及び世界保健機構を含む国連組織体系中の他の団体又は他の専門機関と協力して策定されている テキストの解釈安全関連用語は IAEA 安全用語集 ( の定義により解釈されることになっている そうでない場合 用語はConcise Oxford 辞書の最新版による綴りと意味による 安全指針については英語版文書が公式版である IAEA 安全基準シリーズの各基準の背景及び前後関係並びにその目的 範囲及び構成は 各刊行物の 第 1 章. はじめに で説明される 本文に適切な場所がない資料 ( 例えば補足又は別資料であり 本文中の記述を支援するために含まれるもの 又は計算の手法 手順又は制限及び条件について記述するもの ) は付属書又は添付資料の中で示されることもある 付属書が含まれる場合 これは安全基準の不可欠な部分を形成すると考えられる 付属書の中の資料は本文と同じ位置付けであり IAEA はその原作者となる 本文に対する添付資料及び脚注は これが含まれていた場合 実際的な事例又は追加の情報もしくは説明を提示するために使用される 添付資料と脚注は本文の不可欠な部分ではない IAEA によって発行された添付の資料は 必ずしもその原作物として発行されるものではなく 他の原作者の下にある資料が安全基準の添付資料で示されることもある 添付資料で提示される外来の資料は 一般的に有用であるように必要に応じて抜粋され 適応されている xii

15 目次 1. はじめに 1 背景 ( )...1 目的 ( )...2 範囲 ( )...2 構成 (1.15) 安全目的 概念及び安全原則 4 安全目的 ( )...4 安全原則 (2.3)...5 深層防護 ( )...5 許認可文書 ( ) 法的な枠組みと規制者による監督 8 全般 (3.1)...8 法的な枠組 ( )...9 規制機関 ( )...9 許認可プロセス ( )...10 規制上の検査と違反に対する措置 ( ) マネジメントシステム及び安全の検証 11 全般 ( )...11 安全 健康及び環境に関する方針 (4.6)...12 組織の対応 ( )...12 マネジメントシステムのプロセス ( )...13 安全文化 ( )...14 アクシデントマネジメントと緊急時の準備 ( )...16 安全の検証 ( )...16 物理的防護 ( )...17 xiii

16 5. 施設の立地 17 最初の立地評価と立地点の選定 ( ) 継続的な立地点の評価 ( ) 施設の設計 20 全般 ( ) 設計の根拠 ( ) 設計評価 (6.10) 全般的安全要件 ( ) 放射線の危険性からの防護に関する設計 ( ) 放射線以外の危険性 ( ) 施設の建設 ( ) 施設の試運転 33 試運転計画 ( ) 組織と責任 ( ) 試運転の試験と段階 ( ) 試運転の手順と報告 ( ) 施設の運転 36 背景 ( ) 運転時の全般的な要件 ( ) 運転に関する個別要件 ( ) 保守 校正 定期試験及び検査 ( ) 変更の管理 (9.35) 運転中の放射線防護 ( ) 運転中の臨界安全管理 ( ) 運転時の放射性廃棄物と排出される気体及び液体の管理 ( ) 運転時の産業上の安全と化学上の安全の管理 ( ) 緊急時の準備 ( ) 安全の検証 ( ) xiv

17 10. 施設の廃止措置 49 全般 (10.1) 廃止措置計画 ( ) 廃止措置作業 ( ) 廃止措置の完了 ( ) 付属書 Ⅰ ウラン燃料加工施設に特有の要件 53 付属書 Ⅱ MOX 燃料加工施設に特有の要件 58 付属書 Ⅲ 転換施設と濃縮施設に特有の要件 68 参考文献 75 添付資料 Ⅰ 想定起因事象の選択 79 添付資料 Ⅱ 燃料サイクル施設の安全に適用される利用可能性と信頼性の原則 81 添付資料 Ⅲ 燃料サイクル施設の設計における安全 83 草案の作成と査読の協力者...87 IAEA 安全基準の是認のための機関...89 xv

18 1. はじめに 背景 1.1. 核燃料サイクル施設では 作業従事者 公衆及び環境に対して潜在的危険性をもたらす量又は濃度の核物質と放射性物質が使用 貯蔵及び処分されている 核燃料サイクルにおける施設には 原子炉 並びに 採鉱 鉱石処理 精錬 転換 濃縮 燃料成形加工 ( 混合酸化物 (MOX) 燃料を含む ) 使用済燃料の貯蔵 再処理 それらに伴う廃棄物のコンディショニングと貯蔵 関連する研究開発 及び廃棄物の処分のための施設を含む 原子炉 採鉱施設及び廃棄物処分施設についてはここでは考慮されない 本出版物の目的に沿って 核燃料サイクル施設 又は 施設 という用語は 鉱石処理 精錬 転換 濃縮 成形加工 (MOX 燃料を含む ) 使用済燃料の貯蔵 再処理 並びに それらに伴う廃棄物のコンディショニング及び貯蔵 さらに 研究開発の施設のみを含む 1.2. 核燃料サイクル施設は 多くの多様な技術と工程を採用している 放射性物質は 相互に連結した一連の設備を通して処理されることが多く その結果 施設全体にわたって存在する また 一つの施設内においても 処理対象物質の物理的 化学的形態が変化する場合もある 工程によっては 大量の危険な化学物質及び気体を使用しているものがあり それらは有毒性 腐食性 可燃性 反応性 ( 即ち発熱反応を起こす ) あるいは爆発性で その結果 原子力安全上の要件に加えて特有の安全要件が必要となることがある 核燃料サイクル施設のさらなる特有の特徴は 運転モードや設備及び工程が何度も変更されるということである このことは 新規の生産活動や製品開発 進捗中の研究開発及び継続的な改善のために必要とされることがある 大型の核燃料サイクル施設の運転では 一般に 原子力発電所や研究炉における場合に比べて 運転者の多くの介入が要求される その結果として 作業員に対して特有の危険となることがある 加えるに 施設に関連する工程の性質と多様性が 安全解析で考慮する必要がある多種多様な危険な状況と潜在的な事象を結果として発生させる 1.3. 原子炉等施設の安全を確実なものとするために満たされなければならない原則は 基本安全原則 [1] に提示されている 本出版物で提示されるような核燃料サイクル施設に対する安全要件は これらの原則に基づいており かつ これらを適用するために策定されている 1

19 目的 1.4. この出版物の目的は 核燃料サイクル施設の存続期間におけるすべての段階 すなわち立地 設計 建設 試運転 運転及び廃止措置において 安全を確実なものとするために経験及び技術の現状に照らして満足されなければならない要件を定めることである この出版物は 核燃料サイクル施設の安全を確保するために 設計者 事業者及び規制者によって使用されることが意図される 1.5. 核燃料サイクル施設に関する多くの安全要件は 原子力発電所に関して定められたものに類似している 1.2 項で扱われた特徴及び 対象とする施設と運転における幅広い多様性を考慮して この出版物に定められる要件は 施設の安全が全存続期間中にわたり十分なものであることを確実なものとするため 各施設に対する潜在的な危険性に見合った方法 すなわち 等級別扱いを用いて適用される 1.6. この 安全要件 出版物は 安全確保のために満たされるべき安全要件を定めるものである この出版物は 鉱石処理及び精錬 転換 濃縮 ウラン燃料加工 MOX 燃料加工 使用済燃料の貯蔵 再処理 廃棄物のコンディショニング及び貯蔵 研究開発の各施設に関して 安全要件を満たす方法について推奨事項を提供する IAEA 安全指針と共に使用されなければならない 加えるに これらの異なる種類の核燃料サイクル施設に特有のいくつかの要件が この出版物の付属書に定められている (1.15 項を参照 ) 範囲 1.7. この 安全要件 出版物は 鉱石処理 精錬 転換 濃縮 燃料成形加工 (MOX 燃料を含む ) 使用済燃料の貯蔵 使用済燃料の再処理 廃棄物のコンディショニング及び貯蔵 及び燃料サイクルの研究開発のための施設に適用する 1.8. この出版物に定められる要件は 新設の核燃料サイクル施設に適用することができ 適宜 既設の核燃料サイクル施設にも適用される場合がある 初期の基準で建設されたいくつかの施設では これらの要件は完全には満足されないかもしれない これらの要件がそのような施設にどのように適用されるかは 個々の加盟国の問題である 2

20 1.9. 核燃料サイクル施設の安全は それらの適切な立地 設計 建設 試運転 運転及び廃止措 置の方法によって保証される この出版物では設計と運転の安全の面に重点が置かれている 核燃料サイクル施設は放射性廃棄物を発生するが これには適切で体系的な管理の仕組み が必要である これに対応する安全原則は 参考文献 [1] に記載されており 処分前管理に関する 要件は 参考文献 [2] に定められている 放射性廃棄物の処分前管理のための施設 ( すなわち廃棄物の処理及び貯蔵のための施設 ) に 関する安全要件は 参考文献 [2] の主として 5 章 ( 放射性廃棄物の処分前管理の各要素 ) 及び 7 章 ( 施設の安全 ) に扱われている より詳細な安全要件はこの出版物に提示されている 緊急時対応のための詳細な要件は参考文献 [3] に定められている 核燃料サイクル施設に搬入される 又はそこから搬出される放射性物質や核分裂性物質の 安全輸送のための要件は参考文献 [4] に定められている すべての核燃料サイクル施設に対する安全要件の実施は その施設の潜在的危険性に見合 うようにされなけばならない ( 等級別扱い ) 施設の種類と次に示す施設固有の属性は考慮されなければならない (a) (b) (c) (d) 施設で使用され 処理され また貯蔵される放射性物質の性状並びに物理的形態及び化学的形態 施設で行われている運転の規模 ( すなわち施設の 処理量 ) 並びに保管中の製品及び廃棄物を含む危険物質の蓄積量 使用されている工程 技術及び危険化学物質 排出される気体及び液体の処分及び放射性廃棄物の貯蔵のために利用できる径路 3

21 構成 この出版物は 10 の章 3つの付属書及び3つの添付資料から構成されている 2 章は 核燃料サイクル施設の一般的な安全目的及び安全原則について 放射線及び原子力の安全に重点をおいて扱っている 3 章は規制上の監督の側面について記載している 4 章は事業者による安全の管理及び検証について取り扱っている 5 章から 10 章には 立地 設計 建設 試運転 運転及び廃止措置を順次考慮して 核燃料サイクル施設の各段階で適用できる特定の要件を含んでいる 付属書 Ⅰ Ⅱ Ⅲでは ウラン燃料加工施設 MOX 燃料加工施設 転換施設と濃縮施設に特有の 追加の安全要件を定めてある さらなる付属書が 関連する安全指針が利用でき次第 この 安全要件 出版物の今後の版に追加されるであろう 添付資料 Iには 想定起因事象のリストを提供している 添付資料 Ⅱでは 核燃料サイクル施設に適用される利用可能性と信頼性の原則を取り扱っている 最後に 添付資料 Ⅲでは 核燃料サイクル施設の設計で適用される安全手法を説明している 2. 安全目的 概念及び安全原則 安全目的 2.1. 基本安全原則 [1] は 基本的な安全目的は 人及び環境を電離放射線の有害な影響から防護することである と述べている 2.2. この安全目的を達成するために 次の手段が講じられなければならない (a) 人の放射線被ばく及び環境への放射性物質の放出を管理すること (b) 放射線源に関する制御の喪失に至ると思われる事象の可能性を制限すること (c) そのような事象が発生した場合 その影響を緩和すること [1] 核燃料サイクル施設の関連では 化学上の危険性に起因した事象の管理は基本的な安全目的の達成に深い関わりを持ち得る 化学上の危険性に起因した事象は 施設の設計 試運転及び運転において考慮されなければならない 核燃料サイクル施設における活動には また 4

22 敷地の従業員と環境への付加的な危険性をもたらす産業プロセスを含むこともある 純粋な産業上の危険性は この出版物の範囲外であるが 事業者により考慮されなければならない 特定の化学上の危険性の管理に関する手引は この出版物に関連した IAEA 安全指針や化学産業界の基準の中に見出すことができる 安全原則 2.3. 参考文献 [1] に定められている 10 の安全原則を 既設の又は新規の核燃料サイクル施設の全存続期間にわたって適用する これらの原則は これらの施設の安全上の要件の根拠を提供する 深層防護 2.4. 施設における事故の発生防止と緩和のために 深層防護の概念が適用されなければならない ( 参考文献 [1] の原則 8) 深層防護は 組織に係る活動 行動に係る活動 又は設備に係る活動にかかわらず あらゆる関連する安全活動に対し防護の多層のレベルを適用することである [5, 6] 核燃料サイクル施設の設計と運転の全体にわたって深層防護の概念を適用することは 施設内の機器の故障や人的過誤に起因するもの 及び施設外で発生した事象からのものを含む 広範囲の予期される運転時の事象 1 及び事故状態に対して 多層の防護を提供する 2.5. 深層防護の方針には次の2つがなければならない 第一は 事故の発生防止 第二は 発生防止に失敗した場合 潜在的な放射線の影響及び付随する化学物質の影響の制限 並びにより重大な状態へ進展することの防止である 参考文献 [5] に適合して作成された表 1に示すように 深層防護は一般に5つの異なるレベルで構築される ある一つのレベルが破れた場合 次のレベルがその役割を担う 2.6. 深層防護の概念を実施するのに必要な設計上の特性 管理及び対策は 主として設計と運転の領域に対して決定論的に解析 ( これは確率論的な検討によって補完されることもある ) することによって特定されなければならない その解析は 研究と運転経験に基づいた堅実な技術的 1 予期される運転時の事象 : 添付資料 Ⅲ Ⅲ-12 項を参照のこと 5

23 実施内容を適用することにより 正当化されなければならない 通常 安全解析と呼ばれるこの 解析は 規制要件が満たされていることを確実にするために 設計段階で実行されなければならない 表 1. 深層防護のレベル レベル 目的 重要な手段 レベル1 異常運転と故障の発生防止 保守的設計 並びに 建設 試運転 2 及び運転 ( マネジメント面を含む ) における高い品質 レベル2 異常運転の管理及び故障の検知 管理 制限し 防護するための障壁と系統 及び その他の監視設備 レベル3 設計基準内の事故の管理 工学的安全施設及び事故対応の手順 レベル4 事故の進展の防止と事故による影響の緩和を含む 設計基準を超える事故の 補足的な措置及びアクシデントマネジメント 3 状態の管理 レベル5 放射性物質の重大な放出による放射線影響の緩和 敷地内及び敷地外の緊急時対応 2.7. 深層防護は 1 章で記述された等級別扱いを考慮に入れて実施されなければならない 存在する放射性物質の量及び種類 分散の可能性 核的 化学的あるいは熱的反応の可能性 さらにそのような事象の挙動は 必要な防護の数と強度を決定するときには すべて考慮されなければならない 2. 核燃料サイクル施設の関連では 試運転は 建設された系統と機器が運転可能であり 設計に準拠し さらに必要な性能基準が満足されていることが検証される作業工程である 試運転は 核物質以外の及び / 又は放射性でない 並びに核物質の及び / 又は放射性の両方の試験を含むことがある 3. 核燃料サイクル施設の関連では アクシデントマネジメントは 設計基準を超える事故が進展するとき 一組の措置をとることである この目的は 事象がより過酷な事故へ進展するのを防止すること 設計基準事故を超える事故の影響を緩和すること 及び長期の安全で安定した状態を達成することである 6

24 2.8. 各レベルの深層防護を適用する程度は 当該施設の潜在的危険性に相応したものでなければ ならない またそれは 施設の許認可文書で定められなければならない 許認可文書 2.9. 事業者は 許認可文書 ( あるいは セーフティケース ) として知られる一組の文書を通して 自らの施設の安全を確立しそれを正当化しなければならない 4 許認可文書では 施設の立地 建設 試運転 運転及び廃止措置について 変更の正当性とともに 安全であることの根拠を提供しなければならない 許認可文書は 国内の法律上の要件の下で必要な許認可が与えられるか否かを判断する際に考慮されなければならない このようにして これは 事業者と規制機関の間の重要な連結を形成するものである 施設の許認可文書の内容は 加盟国により異なることもあるが 少なくとも安全解析書及び運転の制限値と条件又はそれと同等なものが含まれていなければならない 許認可文書には 施設の設計及び運転において防護の最適化の原則 ( 参考文献 [1] の原則 5) についての考慮が 含まれなければならない 安全解析書には 施設の安全を詳細に論証しなければならない それには 施設への供給物と生産物についての情報及び対応する制限値 ( 例えば燃焼度と濃縮度の制限値 ) のような 安全上重要な側面についての詳細な記述を与えなければならず また 運転員 公衆及び環境の防護のための設計における 安全原則と判断基準の適用について論述しなければならない 安全解析書には 施設の運転に関わる危険性の解析を含め 規制上の要件と判断基準に適合していることを実証しなければならない それには 事故シーケンスの安全解析 並びに 事故を防止するため 又はその発生の可能性を最小にするため 及び事故の影響を緩和するために設計に組み込まれる安全上の特徴についての安全解析も又含めなければならない 4 核燃料サイクル施設の関連においては 許認可文書 ( 又はセーフティケース ) は 施設又は活動の安全の根拠となる論述及び証拠の集積である これには通常 安全評価からの知見とこれらの知見が確実であることの説明が含まれるであろう 7

25 2.12. 安全機能と安全上重要な構築物 系統及び機器 ( 以下 SSC という) は 適切な範囲で等級別扱いに従い 安全解析書の中で特定されなければならない 安全上重要な SSC は 想定起因事象の発生の防止 事故シーケンスの管理と制限 さらに事故の影響の緩和のための手段を提供する 運転の制限値と条件は 施設の安全運転のための パラメータの制限値 設備と従業員に関する機能遂行能力及び性能レベルを定める一組の規則である 許認可文書には 安全上重要な SSC の定期試験及び定期検査に必要となる間隔についても又規定しなければならない 許認可文書は 規制要件に従い それまでに得られた経験と知見に基づき 施設への改造 5 を考慮して 施設の運転の存続期間中 維持され かつ 最新化されなければならない 3. 法的な枠組みと規制者による監督 全般 3.1. この章では 核燃料サイクル施設の安全のための 法的な及び行政上の基盤の一般的な要件について その概要を述べる さらなる一般的な要件は参考文献 [7] に定められている 参考文献 [7] にある要件を適用するための手引は 関連する IAEA 安全指針に与えられている ( 参考文献 [8] ~[11]) 5 この出版物の文中において 改造とは 安全を高めて施設を継続的に運転することを意図して 既設の施設の構成における 又はそれに加える計画的な変更のことである これには安全系 安全関連の設備または系統 手順 文書又は運転条件が含まれることがある 8

26 法的な枠組 3.2. 政府は 適切な法的な枠組と規制基盤が 施設の安全を確保し その安全の係わり合いを評価するために利用できることを確実なものとしなければならない 政府は 事業者に安全に対する第一義的な責任を負わせる法令を採用しなければならない 法令は 原子力技術を推進する任に当たるあるいは施設又は活動の責任を負う組織あるいは機関から事実上独立した規制機関を設置するよう 制定されなければならない 規制機関は 管理されるべき危険性の潜在的規模と特性に応じたやり方で構成され 人的及び物的資源が与えられなければならない 政府は 規制機関が国の安全要件を満たし それに割り当てられた法律上の要件を完遂するために 資金が適切に与えられることを確実なものとするための措置をとらなければならない 3.3. 安全 健康 及び環境に関連する規制上の要件は 放射線の危険性に加え 産業 化学物質 さらに有毒物質による危険性により影響される 政府は 原子力 環境 産業上の安全及び 職業人の健康の側面が別々に規制されている関係当局との協力 及びそれらの相互間の協力を確実なものとしなければならない 施設の立地点に隣接している場所でその安全に悪影響を与えるかもしれない施設の建設は 土地利用のための要件を策定することにより 監視され管理されなければならない 規制機関 3.4. 規制機関には それが効果的であるように 確実にその責任を果たしその機能を遂行するために必要な法的権能と法的権限が与えられなければならない そのような権限には 通常 許認可プロセスにおいて事業者によって提出された安全情報を審査及び評価する権限と 規制を遵守させるための規制上の検査及び監査を実施すること 行政執行を行うこと 及び 必要であれば 他の所轄官庁及び公衆へ情報を提供することを含む関連規制を執行する権限が含まれる 3.5. 法令上の義務を履行するため 規制機関は 規制行為の基礎として 方針 安全原則及び関連する判断基準を明確にしなければならない ( 参考文献 [7] 3.1 項 ) これらの方針 原則及び判断基準により 作業員 公衆及び環境への放射線の影響について 目標及び制限値を設定しなければならない 9

27 許認可プロセス 3.6. 新規の核燃料サイクル施設に係る各プロジェクトは あらゆる安全の側面を包括的に扱う許 認可プロセスに従わなければならない 3.7. 許認可の段階と手順は加盟国により違いがある可能性がある この許認可は 立地点の計画及び予備調査の段階に始まり 施設の廃止措置まで続く 段階的なプロセスとなり得る あるいは プロジェクト全体に対してこの許認可を与えることもできるが 後に続く段階で管理するための条件を付帯する必要が生じることがある 3.8. 許認可という形式をとらねばならない規制機関からの許認可は すべての核燃料サイクル施設の事業者によって 施設の所有前 または何らかの放射性物質を処理する前に要求される ( 参考文献 [12] 2.12 及び 2.13 項 ) 3.9. 国による慣行の相違に拘わりなく 安全についての詳細な立証は 許認可文書の形式 ( この出版物の 2.9~2.15 項を参照のこと ) で事業者によって提出されなければならない またそれは そのプロジェクトの次の段階への進展が許可される前に 規制機関によって審査され評価されなければならない 規制機関によって維持されるその精査と評価の程度は 施設の有する潜在的危険性の程度の判断と釣り合ったものでなければならない 規制機関は 事業者が施設から得られた経験と知識の現状を反映するように 規制要件に従って 施設の存続期間を通して許認可文書を最新のものに維持するための適切な措置を行っていることを確実なものとしなければならない 規制機関はまた 事業者が許認可文書にその根拠を示す資料への適切な参照を含めること 及び要求に応じて即座に利用できる参考資料を維持することも確実なものとしなければならない 加えるに 事業者は 参考資料を機密扱いにすることにより 十分な審査及び評価を制限し妨げてはならない 10

28 規制上の検査と違反に対する措置 規制機関は 計画的及び体系的な規制検査の計画を定めなければならない ( 必要に応じ 抜 き打ち規制検査の対応を含む ) この計画に基づく規制検査の範囲と頻度は 当該施設の有する潜在的危険性と釣り合ったものでなければならない 当該計画は 安全要件の遵守を確実なものとすることに加え 事業者の安全文化 その人的財的資源 ( 作業員の規模を含む ) の妥当性 契約業者の使用 及び作業員がその安全関連の作業を遂行するために適切に認定され経験を積んでいることを確実なものとするために実施される対処方策のような事項を考慮したものでなければならない 4. マネジメントシステム及び安全の検証 全般 4.1. 事業者は 核燃料サイクル施設の存続期間を通して 自らの安全に対する第一義的責任を果たすため 安全が組織のあらゆる活動において適切に考慮されていることを確実なものとするため 安全 健康 環境 セキュリティ 品質及び経済上の要素を統合したマネジメントシステムを確立し 実行し 評価し さらに絶えず改善しなければならない マネジメントシステムに関する要件は参考文献 [13] に定められている 4.2. 事業者は (a) (b) (c) 国の基準と国際基準に従って安全 健康及び環境に関する方針を設定し かつ 実施しなければならない また これらの事項が最優先されていることを確実なものとしなければならない これらの方針が 職務と説明責任 権限系統と連絡系統を明確に定め実行されるように組織体制を確立しなければならない 施設の存続期間のすべての段階を包含するマネジメントシステムを特定し かつ 実施しなければならない 11

29 (d) (e) (f) (g) 効果的な安全文化を醸成し 維持しなければならない ( 危険の潜在性に従って ) アクシデントマネジメント手順と敷地内緊急時計画を整備しなければならない 施設の安全評価を実施しなければならない 施設の物理的防護を設計し 実施しなければならない 4.3. これらの安全要件のそれぞれの重要な側面については 以下のサブセクションで述べられる これらは 効果的な組織を構築し維持するために必要な 主要な措置と手順の点から考慮される 立地 建設 試運転 運転及び廃止措置に固有の措置は この出版物の該当する章の中で説明されている 4.4. 事業者は 安全に対する自らの一義的責任を果たし 前述の安全要件を実行するために 適 切な財的資源を割り当てなければならない 4.5. 事業者は 規制要件に従い その責任を果たすために必要な業務を他の組織に委託すること があるが 全体の責任と管理は事業者によって保持されなければならない 安全 健康及び環境に関する方針 4.6. 運転員と公衆の健康と安全 及び環境の保護に関する必要な基準の設定において不可欠なものは 事業者による安全 健康及び環境の方針についての言明の段階である これらの方針についての言明は 組織の目的と企業経営の公約の宣言として 従業員に提供されなければならない 事業者はまた これらの方針を有効にするために 方針で示された組織の目的と公約を満たすことができる組織体制 基準及び管理上の取決めを規定し 実行しなければならない 組織の対応 4.7. 事業者は 安全に影響を与える運転の実行や管理に携わるすべての従業員の職務と説明責任を明確に定めなければならない 直接監督する責任を負う者は 常に明確に特定されなければならない これは 立地から廃止措置までの 施設の全存続期間を通して適用される 12

30 4.8. 管理体制は 情報伝達系統を明確に定め かつ 施設の運転が安全に実施されるために必要 な基盤を提供しなければならない 4.9. 事業者は 立地から廃止措置までの施設の全存続期間を通してすべての活動を十分に実行することができるように 人員配置 技能 経験及び知識という観点での遂行能力を維持しなければならない これらの活動のなんらかの部分を遂行するために必要な人的財的資源と技能が外部組織によって提供される場合であっても 事業者は安全を確保するため 当該外部組織の能力の適切であることを評価する能力を自らの組織内に確保しなければならない 事業者は 安全に影響を与えるかもしれない活動に関与するすべての従業員に必要な資格及び経験を規定しなければならない それには又 訓練とその評価及び承認についての適切な要求事項を規定しなければならない 事業者は 契約業者の資格と訓練がその活動を遂行するのに適切なものであり 適切な管理と監督が行われていることも付加的に確実なものとしなければならない 従業員あるいは契約業者に与えられる訓練の記録が保持されなければならない マネジメントシステム 6 のプロセス 事業者は 立地 設計 建設 試運転 運転及び廃止措置に係る要件が 必要とされる基準と厳格さの程度に従って定められ かつ 実行されることの必須の保証を与えることによって施設の安全を確実なものとするために 国際的に認知されている基準に沿ったマネジメントシステムの一般プロセス [ 参考文献 13, 14] を確立し実行しなければならない 6 マネジメントシステム という用語は 参考文献 [13 及び 14] において 品質保証 という用語の代わりに採用された マネジメントシステムという用語は 核燃料サイクル施設のような原子力施設の管理のあらゆる観点を含み その安全 健康 環境並びに品質保証に係る要件を 1 つの統合された体系にまとめたものである 13

31 4.12. 施設の安全設計を達成するため 当初から設計プロセスが策定され 管理され 及び必要 に応じて改定されなければならない 安全に関連した作業 ( 契約業者のものも含む ) は 核燃料サイクル施設の存続期間のすべての段階を通して 確立された規則 基準 仕様 慣行及び管理に従って計画され 遂行されなければならない 安全上重要な設備と役務は それらの適切な使用を確実にするために 特定され かつ 管理されなければならない 調達中の安全上重要なすべての設備と役務が 定められた要件を満足し 定められたとおりに性能を発揮することを確実なものとするため そのような設備と役務は適切なマネジメントシステムに従わなければならない 供給者は 指定された判断基準に基づいて 事業者によって評価され 選定されなければならない 調達仕様からの逸脱の報告と是正処置に関する要求事項は 調達文書の中に定められなければならない 購入した設備と役務が調達仕様を満足していることの証拠は それらが使用される前に用意されていなければならない 施設の安全を正当化するための計算コードの使用並びに その検証と妥当性確認 ( 例えば試験と実験 ) は マネジメントシステムに従わなければならない 施設が廃棄物を含め 生産物を産出する場合 これらの生産物の安全への影響についても また すべてマネジメントシステムによって包含されなければならない 安全文化 核燃料サイクル施設は その規模と人員の数 放射性物質とその他の危険物質の施設内の分布と移動 運転中の頻繁な変化 及び通常運転での運転員操作への依存の理由によって 高度の安全 健康及び環境の基準を達成するために特別の考慮を要求することがある 従って 安全問題に対する各個人による認識と安全への各個人のコミットメントは不可欠である 事業者は 効果的な安全文化を達成するために必要な原則及びプロセスを採用し実行しなければならない [15] 7 各個人の姿勢は 自らの作業環境によって大きく影響を受ける 各個人における有効な安全文化を達成するには 環境を醸成し 安全へ貢献する姿勢を育成する慣習が重要となる 組織の安全方針と安全目的に従って そのような慣習を制度化することが 経営者の責任である ( 参考文献 [15] 35 項 ) 14

32 責任の明確化安全行動事例の明確化と管理資格と訓練賞罰監査 評価及び比較 組織トップの確認 管理職者の確認 個人の確認 安全方針の宣言管理体制人的財的資源自己管理常に問いかける姿勢厳格かつ慎重な取組み情報交換 安全文化 図 1 安全文化の表現の図示 ( 参考文献 [15] の図 1 を 説明については参考文献 [14] の文章を参照のこと ) 事業者は 図 1 に示されたような安全文化の主要な構成要素に取り組まなければならない [15] 事業者は 安全上重要な異常事象を規制機関に時宜を失せずに報告しなければならない 15

33 アクシデントマネジメントと緊急時の準備 事業者にとって 事故防止は安全のための第一優先事項である それにも拘らず 事故を防止する措置が常に全面的に成功するという保証はないので 事業者と規制機関は 事故に対処するための準備をしなければならない 緊急時の準備と対応に関する要件は参考文献 [3] に定められている 事業者は 危険物質を持ち込む前に 施設の潜在的な危険性を考慮しつつ アクシデントマネジメント手順と敷地内緊急時手順を準備しなければならない 危険性の程度に従って必要であれば 事業者は 関連する敷地外の組織や関連当局と調整して 敷地外の緊急時手順を作成しなければならない この敷地外緊急時手順は 国内及び国際的な慣行と一致しなければならない 責任組織の備えを確実にするため 敷地内及び敷地外の緊急時に対応する定期的演習は 必要な程度に応じて実施されなければならない これらの演習から得られる教訓に基づいて 緊急時手順は必要に応じて最新化されなけれ ばならない 安全の検証 事業者は 施設の安全を検証することに常に責任を負わなければならない 施設の存続期間を通して 安全解析のための適切な能力について 必要な正当化が行われ かつ 維持されることを確実なものとするために それを確立し 又は利用できるようにしなければならない 安全上重要な事象が深く検討され 事故の再発を防止するため必要に応じて設備が改造され 手順が改訂され 従業員の資格が再評価され さらに訓練が最新化され かつ 実施されることを確実なものとしなければならない 同じ型式の他の施設における事故や事象についての情報も利用できれば調査され その教 訓は考慮されなければならない 16

34 4.26. 国の規制要件に従い 許認可文書が依然として有効であり 施設の運転の取決めあるいは利用の変更とともに施設に施された改造が正確に許認可文書に反映されていることを確認するため 事業者は 定期安全レビューを実施しなければならない このレビューを実施するとき 事業者は 手順の変更 施設の改造及び事業者の改組 技術開発 運転経験 並びに経年変化の累積的な影響について 明白に考慮しなければならない 物理的防護 核燃料サイクル施設の安全を脅かすおそれのある 妨害行為を含む無許可の行為を防止するため またこのような行為が発生した場合にこれに対処するため 国の法律と規則に従い 適切な措置がとられなければならない 原子力施設と核物質の物理的防護についての国際的推奨事項は 参考文献 [16] に提示されている 施設の物理的防護は 安全要件を考慮しなければならず また施設の緊急時計画に従わなければならない 5. 施設の立地 最初の立地評価と立地点の選定 5.1. 施設の立地における主な安全目的は 外部の危険性を考慮すること そして放射性及び化学的な危険物質の許可された排出と事故時の放出の影響から公衆と環境を防護することでなければならない 5.2. 施設の立地のための根拠は パブリックアクセプタンスを含む多くの因子に依存するであろ う 5.3. 特に 施設の設計及びその意図する目的は 立地に関係を持つであろう ある施設では 公 衆に及ぼす潜在的な危険性が本質的に限定されており また立地点に関わる外部起因事象により 17

35 比較的影響されないため 立地において必要とされる制約を最小限とすることがある これ以外 の施設は 公衆に及ぼす潜在的な危険性がより大きいか あるいは外部事象に対してより脆弱となるかもしれない 5.4. 事業者は 施設が有する潜在的危険性に応じた適切な範囲で 参考文献 [17] に定められている要件に基づいて 立地評価を実施しなければならない 特に この立地評価では そのような施設に対する特定の立地点の適否 施設の安全面に影響するかもしれない立地点の特徴 及びそうした立地点の特徴が施設の設計と運転の判断基準に与える方法について 考慮されなければならない 5.5. 立地評価は 施設の有する潜在的危険性を十分に考慮して 新規の施設の許認可文書の作成の最初の作業とならなければならない 立地評価については 次の要件を適用する (a) (b) (c) (d) 立地点において施設の将来の影響を評価するための放射線に係るパラメータの基本線レベルを設定するため 何らかの立地点での活動を実施する前に 立地点での放射能の適切な測定は実施されなければならない 立地点における大気中 水中 土壌中 及び動植物中の自然及び人工放射能は調査され 記録されなければならない 施設の運転状態と事故状態 8での放射性物質の影響及び付随する化学物質による影響を受ける可能性のある区域の環境特性が 調査されなければならない 放射線の影響と付随する化学物質の影響の数学モデルを使用して得られる結果を検証するため 適切な測定システムが設計されなければならない 放射性物質とその他の危険物質が環境に排出又は移行する可能性のある 施設近傍の場所が調査されなければならない 水系の希釈と分散の特性を評価するため 必要な程度に水文学及び水文地質学上の調査が行われなければならない 地表水と地下水の汚染による公衆と環境への潜在的な影響を評価するため使用されたモデルは記載されなければならない 運転状態及び事故状態において環境に放出された放射性物質とその他の危険物質の分散を評価するために使用されたモデルは 事業者と規制機関の要件に従うものでなければならない 8 事故状態 : 添付資料 Ⅲ Ⅲ-12 項を参照のこと 18

36 (e) (f) (g) (h) (i) (j) (k) 施設からの放射性物質とその他の危険物質の予想される排出及び放射性物質の移行の挙動と共に 公衆への線量及び生物系と食物連鎖の汚染について評価することを可能とする情報が収集されなければならない 施設の安全面に影響を与える可能性のある立地点の特性 ( 例えば 土質 地質学 水文地質学上の特性 ) が評価されなければならない 特に 自然現象 ( 例えば地震 津波 洪水 強風 極端な気温 落雷 ) 又は航空機落下事故 衝突 火災 ( 例えば山火事 ) 及び爆発 ( 例えば近くのガス基地での ) のような外部の人的起因事象の発生可能性と潜在的な過酷度については評価されなければならない このような事象は施設の設計の根拠の中で考慮されなければならない 新しい施設については 立地点に関する地質学的 水文地質学的及び気象学的データが収集され また施設の許認可文書に組み込まれなければならない 立地点の選択により 上記の事象によるリスクを除去又は低減することが可能である 航空交通の予測可能な特性 空港の位置と種類 及び消火用航空機又はヘリコプターのような施設上空又は近辺を航空する特別許可を得た航空機を含む航空機の特性を考慮して 立地点での衝突 火災 爆発を含む航空機落下事故の可能性が評価されなければならない 立地点の適否の解析では 放射性物質の保管と輸送 処理用化学物質 放射性廃棄物と化学廃棄物 及び立地点の既存の基盤 ( 例えば電源供給とその信頼性 ) の考慮がなされなければならない 安全に影響を与える可能性のある当該地域の予測可能な自然及び人工的変化は 施設の計画存続期間を通して評価されなければならない 施設において事故が発生した場合に要求されるアクシデントマネジメントの措置や緊急時対策 ( 例えば消火役務の使用 ) のような緩和措置の 必要性又は程度に与える立地決定の影響は 考慮されなければならない 5.6. 事業者は 提案された立地点で施設が安全に運転され得ることを立証するための安全解析を裏付けするのに十分詳細な情報を収集しなければならない 危険の可能性が非常に限定された施設については 必要とされる詳細さの程度は 危険の可能性が中程度又は高い施設について求められるものよりも実質的に低くなるであろう 19

37 5.7. 運転状態における放射性物質の放出が許認可された限度内であり 緩和措置を採るに至ることのある状態を含む事故状態における放出による公衆への放射線の影響が容認限度以下であり かつ 国の要求を満たしているという結論が 評価結果により導かれた場合にのみ その立地点が適合していると考えなければならない 調査及び評価は 提案された施設が立地点に適合しているという検討と結論を引き出すことができる 妥当な結果を与えるものでなければならない 5.8. 評価結果は文書化され 許認可文書の中で十分詳細に呈示されなければならない 継続的な立地点の評価 5.9. 事業者は その地域の自然及び人工的変化並びにその立地点の特性に及ぼす影響を評価し かつ そのような可能性のある変化を当初の予想と比較するため 施設の存続期間 ( 廃止措置段階を含む ) を通して監視の計画を設定しなければならない 継続的に行われる立地評価が立地点の特性に関する新しい情報を特定する場合には 工学的安全管理と緊急時の準備措置のような安全対策は 再評価され変更される必要のあることがある 6. 施設の設計 全般 6.1. この出版物の2 章に引用した基本的な安全目標を達成するように 核燃料サイクル施設は設計されなければならない 6.2. この章で設定された設計要件は施設の潜在的危険性と釣り合うように適用されなければならない これらの要件は 設計のすべての段階で それに伴う安全解析の結果からの反映を考慮に入れて実施されなければならない (4 章も参照 ) 20

38 6.3. 施設の設計と安全の正当化において 施設自体だけでなく その安全に影響を与え得るその 他の施設と設備とのインターフェイスも又考慮されなければならない 設計の根拠 6.4. これらの要件と2 章に示された全般的な枠組みの中で 事業者は 達成すべき安全のレベルの明白な判断基準を定めなければならない 事業者は 作業員と公衆への放射線の直接被ばく又は環境への放射性核種の許可された排出に関する放射線の影響とそれに付随する化学物質の影響について 制限値を設けなければならない これらの制限値は 施設の運転状態の影響と事故状態による潜在的な影響に対して適用しなければならず 運転状態と生産物の全範囲にわたっての遵守を確保するよう 国際的な標準及び国の基準と同等又はそれ以下に定めなければならない 新規設計のためには 一般的に 設計段階から強化された安全対策を取り入れることがより効果的であるので これらの制限値以下の目標とすることが考慮されなければならない 6.5. 制限値と容認基準が定められなければならない 例えば 事故の状態に関する制限値を設定するとき 有害な事象のリスクは 公衆と作業員への影響が大きくなれば発生頻度や発生確率において容認可能性は小さくなるというように 容認できるリスクと容認できないリスクとに特徴づけられる そのような制限値は容認判定図 ( 図 2) の形で表わされ得る 深層防護の原則に従って 追加的な対策がとられる 6.6. 潜在的危険性に対する防護として 実行可能な範囲で次に示す階層の設計対策が使用されな ければならない (1) 工程の選定 ( 危険性を排除するため ) (2) 受動的な設計対応 (3) 能動的な設計対応 (4) 管理 21

39 容認できない 容認できる 容認基準 容認判定図 図 2 容認判定図の例 6.7. 設計対策と管理の利用可能性と信頼性は 管理されるべき潜在的危険性の重大度に相応した ものでなければならない 6.8. 事業者は 放射線及び / 又は著しい量の放射性物質とそれに付随する化学物質の放出に至る可能性のある想定起因事象を特定しなければならない 結果として特定された一組の想定起因事象は包括的なものであることが確認されなければならず また 施設のあらゆる運転状態において発生する恐れのある施設の SSC の想定し得る損傷と人的過誤を包含するように定義されなければならない その一組の想定起因事象は内的及び外的に起因した事象を包含したものでなければならない 想定起因事象の例は添付資料 I に提示される 6.9. 重大な事故シーケンスを特定するために 設計基準事故手法 ( 添付資料 Ⅲを参照のこと ) 又はそれと等価な手法が使用されなければならない 特定された事故シーケンスのそれぞれについて 深層防護の概念を実施するために使用される安全機能 対応する安全上重要な SSC 及び運転管理上の安全要件が特定されなければならない 22

40 設計評価 施設の安全設計の責任は事業者になければならない その事業者は施設の設計者によって支援されていることがある その場合には 施設の設計者は 定められた安全要件を満たすことができることを立証しなければならない 施設の安全設計を達成するため 施設の設計者と事業者の間で緊密な連絡が維持されなければならない ただし 事業者は 施設設計の内部安全審査を できるだけ設計者から独立して実施しなければならない 設計者は 事業者が許認可文書の作成で利用できるように 設計文書を体系的に準備し 報告し 提出しなければならない 設計の進展は 許認可文書の作成と同時に進むことがある ( さらなる詳細については 添付資料 Ⅲを参照のこと ) 全般的安全要件 判断基準と規則 施設の各運転状態 及び各設計基準事故又はそれらと等価な事象について すべての関連パラメータに関する設計の判断基準が定められていなければならない 安全上重要なSSCに関する設計の判断基準は 工学的な設計規則の形式をとることがある 工学的な設計規則は 関連する規則及び基準における要件を含み また 既に加盟国で確立された又は国際的に使用されている適用可能で標準的な工学的方法を使用することを規制機関により設定され かつ 明示的に要求され得る 設計規則は 運転制限を超えても安全裕度 9 内であれば重大な影響は発生しないという合理的な保証を与えるために 運転で予想される範囲を超えてさらに安全裕度を与えなければならない 9 安全裕度とは安全限界値と運転制限値の間の差である 23

41 規則及び基準 事業者は安全上重要な SSC に適用すべき規則及び基準を特定しなければならず またそれらを適用することの正当性を示さなければならない 特に 異なる規則及び基準が 同一の対象物又は系統の異なる側面で使用される場合 それらの整合性が説明されなければならない 規則及び基準によって包含される代表的な領域は次のとおりである (a) 圧力保持容器の設計を含む機械設計 (b) 構造設計 (c) 材料の選定 (d) 熱水力設計 (e) 電気設計 (f) 計測制御系の設計 (g) ソフトウェアの設計と管理 (h) 設計に関連する検査 試験及び保守 (i) 臨界安全 (j) 遮へいと放射線防護 (k) 火災防護 (l) 化学上の危険性の防護 (m) 耐震認証された設計 (n) その他 自然現象からの防護のための設計 利用可能性と信頼性 事業者は 許認可資料に定められた 安全上重要な SSC の利用可能性と信頼性の必要な水準が達成されていることを確実にしなければならない 運転状態と事故状態において安全上重要な SSC に求められる利用可能性と信頼性を達成するために 添付資料 Ⅱに述べられた設計原理は 適宜 適用されなければならない 適切に定められた規則又は基準が存在しないような安全上重要な SSC については 類似の設備に関する既存の規則又は基準から導かれる手法が適用され得る そのような規則又は基準が存在しないときは 経験から得た教訓 パイロットプラントでの試験を含む試験 解析 及び専門委員会の推奨事項 又はそれらの組合せが適用され得る そのような適用は 正当化されなければならない 24

42 人間工学と人的因子 設計作業の全体にわたって 人的因子とマン-マシン インタフェースが考慮されなければならない 人的因子は 工程の状態が頻繁に変化することと 運転員が工程の運転に比較的多く関わることから 核燃料サイクル施設の安全の重要な側面である 制御室と計器盤の設計に人間工学の原則が適用されなければならない 安全上重要なパラメータについて 運転員は明瞭な表示と聞き取れる信号が与えられなければならない 通常運転において また予期される運転時の事象及び事故状態において 例えば 適切な動作を自動化することによって問題なく運転できるように 設計では 運転員への要請を最小限に留めなければならない 予測可能な人的過誤を予想すると 適切な管理の工夫 ( 例えばインタロック キー パスワード ) の必要性は 設計の中で考慮されなければならない 材料の選定と経年変化 設計段階では 材料の耐用寿命の終期で予想される材料特性に適応するように 設計上の安全余裕が採用されなければならない このことは 運転状態と事故状態において経験する化学的及び放射線の状態の特性と範囲のために 核燃料サイクル施設では特に重要である 材質特性の詳細が入手できないときは 事業者により適切な材料の監視計画が実施されなければならない 適切な間隔で設計の妥当性を検討するために この計画で得られた結果は活用されなければならない 疲労 ( 例えば 機械的又は熱的な繰り返し荷重による ) 応力腐食 浸食 化学的腐食又は照射により引き起こされる変質などの要因のため 機械的性質が供用中に変化し得る材料に対しては 監視のための設計での対策が必要となることがある 保守 検査及び試験に関する対応 安全上重要な SSC は 施設の存続期間にわたりそれらの機能的な能力に対して 保守 検査さらに試験がしやすいように設計されなければならない 安全上重要な SSC の設計と配置には 保守 検査及び試験の作業から発生する被ばくを最小限に留めるための対策を含めなければならない 保守 という用語には予防処置と是正処置の両方を含む 25

43 安全上重要な SSC としての計算機に基づく設備の使用 計算機に基づいた設備が安全上重要であるか又は安全上重要な設備の一部を担っているときは 計算機のハードウェアとソフトウェアの開発と試験に関する適切な基準や方法が確立されなければならず 設備の供用期間を通して特にソフトウェアの開発段階において それらに従って実施されなければならない 開発全体は 適切なマネジメントシステムに従わなければならない 必要な信頼性のレベルは 設備の安全上の重要性に相応したものでなければならない [18] 事故状態に対する設計 安全上重要な SSC は 運転状態及び関連する設計基準事故 ( 又は等価な事象 ) の状態において発生する 極端な荷重と環境条件 ( 例えば 温度 湿度 圧力 放射線レベルの極限値 ) の影響に耐えるように設計されなければならない 施設又はその一部分を非常停止する必要がある場合 異なる工程間の相互依存性が考慮されなければならない 工程を直ちに止めることが実際的でない時 ( 例えばガス拡散濃縮施設において ) は 安全で安定した運転状態を達成する手段を設計で用意しなければならない 工程管理に関する設計と取決めは 工程の運転を安全で安定な状態をもたらす対策を折り込まなければならない 想定起因事象に対応して 速やかな信頼性のある行動が要求される場合は 施設の設計には 必要な安全系 10を自動的に始動させる手段を含めなければならない 事故状態の状況によっては 施設を長期にわたり安全で安定な状態に置くため 運転員がさらなる処置を講ずることが必要となることがある 10 安全系とは 予期される運転時の事象と設計基準事故の影響を制限する あるいは施設の安全停止を確実なものとすることのできる安全上重要な系統である 26

44 6.25. 手動による運転員の処置は 以下の条件を満たし 工程を安全な状態にもたらすことので きる十分に信頼できるものでなければならない (a) (b) (c) (d) 運転員が安全に関する処置を講ずるのに十分な時間がある 利用できる情報が適切に処理されて提供される その診断は単純で 必要な処置が明確に定められている 運転員に課される対応要求は過度ではない これらの条件のいずれかに合致しない可能性がある場合 安全系は 施設が安全な状態を達成す ることを確実にするようなものでなければならない 事故の間とその後 すべての安全上重要な工程と設備を監視する能力が与えられなければ ならない 必要であれば 遠隔で監視及び運転停止できる能力が与えられなければならない 運転制御を行うための系統の分離に関し 特に 安全上重要な SSC 間及び SSC 内部でも 適宜 独立性の原則 ( 添付資料 Ⅱ を参照のこと ) が留意されなければならない 安全上重要な SSC はいずれも 支援系統 例えば 電源系統 圧縮空気系あるいは冷却又 は加熱流体の供給系が喪失しても その安全機能を果たすことができなければならない あるいは 安全機能が果たせなくなっても 安全側の状態になるように設計されなければならない 安全評価において プロセス試薬と希釈ガスの喪失や過剰について考慮されなければならない 緊急時計画の設計 施設の有する潜在的危険性に従って 緊急時計画のための具体的な設計対応が考慮されなければならない そのような対応には 信頼できる非常用照明のある判りやすい避難通路 信頼できる連絡手段 及び放射線レベルと危険な化学物質をモニタリングする専用の計装設備が含まれることがある 施設の有する潜在的危険性に依存して 運転区域から離れている敷地内の場所に 指揮命令と連絡の連鎖を維持するための緊急時管理センターを設けることも又 考慮されなければならない 27

45 放射性廃棄物の管理のための設計 事業者は 設計段階で実行可能な限り 環境への全体的な影響を最小限に留める目的で 放射性廃棄物の発生をなくすか又は最適化するための対策を取らなければならない 環境への全体的な影響を最小限に留めるのと同じ目的で 廃棄物の処分前管理と処分の経路が考慮されなければならない 参考文献 [2] の 5 章に 放射性廃棄物の発生 処理及び貯蔵の要件が定められている 気体及び液体の放射性物質の排出の管理に関する設計 環境への気体 液体の放射性物質の排出が許認可された限度に従うことを確実にするため に 及び公衆の受ける線量と環境への影響を合理的に達成可能な限り低いレベルまで減らすため に 設計上の対策が確立されなければならない 気体 液体の放射性物質の環境への排出をモニタリングするための設計上の対策が確立さ れなければならない 廃止措置に関する設計 核燃料サイクル施設の設計において 廃止措置による従業員と公衆の被ばくを合理的に達成可能な限り低く抑えるために 及び発生する放射性廃棄物の量を最小限に留めるとともに環境の適切な保護を確実なものとするために 最終的な廃止措置が容易にできるように考慮されなければならない 施設の安全運転を確保する一方で 設計者は実行可能な範囲で次の事項を実施しなければならない (a) (b) (c) (d) 廃止措置段階の汚染除去を容易に実施するために 汚染区域の数と大きさを最小限に留めなければならない 供用期間の終わりに除染がしやすいように 使用するすべての化学薬品に対する耐性を有し 十分な耐摩耗性があり 施設に保管可能な材料を選ばなければならない 化学物質や放射性物質の望ましくない蓄積が起こらないように施設を設計しなければならない 必要であれば 遠隔で除染できるように施設を設計しなければならない 28

46 (e) (f) 廃止措置の段階で発生する廃棄物の処理 中間貯蔵 輸送及び処分の容易さを考慮しなければならない 施設の存続期間を通して設計文書と記録が利用できるようにしておくことに特別の注意を払わなければならない 放射線の危険性からの防護に関する設計 汚染管理と内部被ばくに対する防護 運転状態と事故状態の両方において 危険物の放出から作業員 公衆 及び環境を保護することが考慮されなければならない 汚染の管理に関する主な設計上の対策は 閉じ込め機能と漏えい検出である 閉じ込め機能は 物理的障壁 ( 静的な閉じ込め ) 及び / 又は動的な閉じ込め ( 例えば換気による ) によって達成される 障壁の性質及び数とそれらの性能は 空気除染系統の性能と同様に α 線を放出する放射性物質の潜在的な分散に特別の注意を払って 潜在的危険性の程度に相応したものでなければならない 表面汚染と空気汚染の予測可能なレベルによって区域が分類されなければならず この分類に従って設備は取り付けられなければならない ( 参考文献 [12] の付属書 Ⅰを参照のこと ) 空気汚染に対して モニタリング装置と適切な警報系統が取り付けられなければならない 汚染区域での特有の作業に関する適切な対応の必要性について 設計の中で考慮されなければならない 外部被ばくに対する防護 放射線被ばくからの防護は 適切な遮へいと遠隔操作装置の使用のような 工学的な対策によって達成されなければならない 設計者は 予想される通常被ばくの程度 潜在的被ばくの可能性とその大きさ 及び必要な防護と安全の手順の性質と範囲を考慮に入れて 区域を分類しなければならない 放射線レベルが作業員への高い被ばく線量をもたらし得る区域への立入りは制限されなければならず また 適用する管理のレベルは 危険性 ( 参考文献 [12] の付属書 Ⅰを参照のこと ) と釣り合っていなければならない 29

47 6.42. いかなる異常な状態も検知され そして作業員が避難できるように 放射線レベルは監視 されなければならない 作業員が被ばくする可能性のある区域は 適切に特定され 表示されな ければならない 臨界安全 臨界事故は 近くの従業員への高放射線線量と広範囲の汚染を結果として生じ得る 合理 的に実行可能な限り 設計によって臨界による危険性は管理されなければならない 臨界事故への到達は次の事項に依存する (a) (b) (c) 核分裂性物質の特性 系統の構成機器に存在する核分裂性物質の質量とその分布 核分裂性物質と共存する又はその周囲のその他のすべての物質の質量 特性及び分布 設計により臨界を防止するには 二重偶発性原理 ( 添付資料 Ⅱ を参照のこと ) を望ましい 方法としなければならない 臨界を防ぐ上で最も重要な要因は 質量 形状 減速 反射 相互作用 中性子吸収 及 び濃度である これらの要因は 適切な設計のためには 単独で又は組合せて考慮されなければ ならない 臨界安全評価と臨界計算は 保守的な仮定を設けることに基づいて実施されなければなら ない 臨界安全管理の方法が変わる系統の境界では 特別な注意が払われなければならない すべてのプロセスにおいて臨界安全を確実なものとする方法は 以下の項目の一つ又はそ れらの組合せを含まなければならないが これらに限定されるものではない 30

48 (a) (b) (c) (d) (e) 機器設計を含む受動的な工学的管理プロセス制御計装の使用を含む 能動的な工学的管理沈殿を引き起こす状態の防止のような化学的手段臨界事象が発生するのに必要な核分裂性物質の密度を理論的な最小値よりも低く保つような特性を有するプロセスのような 自然のあるいは起こり得る一連の事象への信頼操作手順の遵守を確実なものとする管理 加盟国は 臨界事故の緩和策及びその影響評価に 様々な手法を採用してきた 次に示す 手段の必要性は それらの適否について評価されなければならない (a) (b) (c) 即時の退避を開始させる臨界の検知と警報装置の設置 適切な退避通路と集合区域の特定及び表示 適切な非常用資機材の準備と緊急時手順の採用 臨界安全管理のさらなる手引きが 参考文献 [19] に提供されている 放射性崩壊熱 放射性崩壊に伴う熱の発生は 適切に管理されないと 放射性物質の放出を生じる場合が ある 施設の設計の中で熱の発生は適切に考慮されなければならない 放射線分解 放射線分解は 適切に管理されないと 爆発のリスクを抱えた水素の放出を生じる場合が ある 施設の設計の中で放射線分解は適切に考慮されなければならない 放射線以外の危険性 化学物質 有毒物質 可燃性物質又は爆発性物質が原子力安全に影響を与える場合がある この発生を防ぐために 設計の中で下記の事項が考慮されなければならない 31

49 (a) (b) (c) (d) (e) (f) (g) 化学安全に関する国際的及び国の基準と指針にある設計要件と手引き接触すると思われる材料の化学的両立性危険なプロセス物質の安全な貯蔵化合物又は有毒物質 ( 例えば水素 溶媒 ) の放出 火災あるいは爆発に至る可能性のあるプロセスの最初の構成配置及び / 又はそれへの起こり得る変化化学物質や有毒物質の放出に対する検知とその警報能力インベントリーの最小化従業員が化合物や有毒物質に曝されることを防止するための保護具 事業者は 火災の安全解析に基づく火災安全のための 及び深層防護の概念を履行するた めの設計上の対策 ( すなわち 防止 検知 管理及び緩和に関する ) を施さなければならない 7. 施設の建設 7.1. 事業者は 核燃料サイクル施設の建設を開始する前に 設備設計の安全に関する規制要件を 満たしていなければならない 7.2. 大規模な施設あるいは複合施設については 規制機関の許認可はいくつかの段階に分けて与えられことがある 各段階にホールドポイントを設けて 次の段階に進むには規制上の承認が必要となることがある 建設中に規制機関が関与する範囲は 施設の潜在的な危険性に相応したものでなければならない 7.3. 事業者は 建設を開始する前に 建設中の安全確保の責任に関して 並びに建設作業が及ぼす既存施設の運転及びその逆への全ての悪影響についての明確化と管理に関して 選定した契約業者と適切な取決めをしなければならない 地元住民及び環境 隣接した運転プラントやその他の設備に及ぼす施設の建設の影響について考慮されなければならない 特に 振動 重量物の移動及び粉じんの発生に伴う危険性について評価されなければならない 32

50 7.4. 事業者は 4 章で述べたように建設段階でマネジメントシステムを実施しなければならない これは 一部の安全上重要な SSC について建設及び据付の後に適合性を検査することが困難となることがあるので 設計上の要件と意図が適切に満たされていることを確実なものとするために行う 7.5. 施設とその設備が設計仕様に従って建設されたことを証明するため マネジメントシステム に従って記録が維持されなければならない 7.6. 事業者は 設計変更に関する正式の手順を定めることによって 建設中の施設に対して行っ た変更が正確に記録され その影響が評価されるようにしなければならない 7.7. 施設の 完成 図は事業者に提出されなければならない 事業者は 施設の建設が完了後 設計の意図が満たされており また定められた安全機能が果たされることを 評価可能な限り確認するために 完成図を審査しなければならない 事業者は 必要に応じて 試運転の段階に進むための規制機関の承認を求めなければならない 8. 施設の試運転 試運転計画 8.1. 試運転を開始する前に 施設がその設計目的と性能基準を満たすことを証明するため 施設を試験することに関する適切な試運転計画が用意されていなければならない 規制機関が要求し承認する試運転計画は 試運転のための組織と責任 試運転の諸段階 安全上の重要度に基づく SSC の適切な試験 試験スケジュール 試運転の手順と報告 評価と検証の方法 不適合と欠陥の処理 及び文書化に関する要件を包含しなければならない 8.2. この章における要件は 長期の運転停止期間の後に既存の工程を再起動する際にもまた 適用しなければならない 33

51 組織と責任 8.3. 施設とその工程の運転に特有な特性に将来の運転員が精通するようにするため 及び施設の従業員へ知見を適切に伝達し 経験から学んだ教訓を反映することを確実なものとするため 試運転計画の作成における運転組織 設計者及びメーカーの関与は 事業者によって定められなければならない 8.4. 施設の運転と保守のすべての面について運転員を訓練するために 試運転期間が利用されなければならない この訓練活動の一貫として 運転に関する文書の検証を行わなければならない これには 運転手順 保守手順 緊急時手順 管理手続き及び運転の制限値と条件を含む 8.5. 試運転作業組織から運転作業組織への移管は 知見と経験が失われないことを確実にするために注意深く管理されなければならない 試運転は 事業者にとって施設に精通するためと 経営陣にとって積極的な態度と姿勢を含む安全文化を啓発するための機会でもある 8.6. 事業者は 試運転のすべての段階において安全に責任を負う者や組織が明確に特定されることを確実なものとしなければならない 安全に対する責任が移管されるときは 責任の移管に関する取決めが明確に定められなければならない 8.7. 事業者は 試運転計画と試運転の試験結果を審査し 事業者へ技術的助言を与えるために 安全委員会 (9.15 項を参照のこと ) を設置しなければならない 8.8. 試運転の作業工程全体にわたり 規制機関と事業者の間で緊密な連絡が維持されなければならない 特に 事業者は安全に直接関係する試験の結果とその解析を 規制機関が審査と承認のために適宜 利用できるようにすることを確実なものとしなければならない 34

52 試運転の試験と段階 8.9. 試運転計画はいくつかの段階に分割されなければならない これらの段階には 必要に応じ て個々の設備試験 統合施設試験 及びコールドプロセス ( すなわち放射性物質を伴わない ) とホットプロセス ( すなわち放射性物質を伴う ) に関係する系統試験を含まなければならない 試運転の試験は 機能グループ別に また論理的な順序で調整され さらに合理的に実行可能な限り すべての計画された運転の側面を包含しなければならない 事業者は 施設になされるすべての改造が正確に記録され かつ それによる可能性のある影響が評価されるように 設計変更に関する正式の手順を定めなければならない 試運転段階では 事業者は 変更に対する安全評価が設計段階の評価作業から運転段階の評価作業へ移管されるポイントを定めなければならない 試運転の手順と報告 試運転計画は 監査 評価及び検証のための対策と手順を含まなければならない これは 試験が計画通り実施されたことと計画の目的がすべて達成されたことを確認するためのものである 試運転の試験で発見されるすべての逸脱や欠陥を是正するための対策も設けられなければならない 定格運転時の化学物質や放射性物質を施設に用いずに 施設とその設備及び系統を効果的に試験する場合は ソフトウェアやハードウェアの系統に 試運転のための仮設措置を施す必要がある場合がある 事業者は そのような仮設措置の正式記録が保持されることを確実なものとしなければならない その記録は 施設や系統が運転に入る前の試験の完了時に仮設措置のすべてが取り外されることを確実なものとするために 使用されなければならない 試運転の活動は書面による手順に従って実施されなければならない この手順書には 試 験の目的 予期される結果と合格基準 試験中に要求される安全対策 必要な注意事項と前提条件 及び試験要領を含めなければならない 35

53 8.16. 必要であれば 手順書は 安全委員会 (9.15 項を参照のこと ) 外部機関 メーカー及び規 制機関への通知とそれらの関与のためのホールドポイントを含めなければならない これらの試験の範囲 順序 期待される結果と合格基準を包含した報告書は マネジメントシステムに従って適切な詳細さで作成されなければならない この試験報告書には次の事項を含めなければならない すなわち 試験計画と試験結果 収集したデータとその解析の概要 容認基準との比較結果の評価及び試験に合格したことの記述 逸脱と欠陥の特定 さらに すべての是正処置とその是正処置を正当とする理由である すべての試運転の試験結果は それが事業者により得られたものであれメーカーによるものであれ 事業者と規制機関が利用できるようにしなければならず そして施設の存続期間中 保持されなければならない 9. 施設の運転 背景 章には 設計段階から廃止措置段階までに共通の要件を定めてある これらの要件 特に組織的な事項と安全文化に関する要件は運転にも適用する 章は 組織的な事項と安全文化に関するものであり 運転に関する具体的な要件を定めている 運転時の全般的な要件 事業者の体制と責任 9.3. 事業者は 運転時の施設の安全に関する全責任を負わなければならない 事業者は 適切な 施設の管理体制を構築しなければならず 運転が安全に行われるために必要な基盤を備えていなければならない 36

54 9.4. 事業者は 保守 放射線防護 臨界安全 マネジメントシステムの適用 及びその他の関連 する支援活動のような施設の安全な運転と利用に関係する適切な機能が十分に果たせることを確実なものとし 産業安全と化学物質に対する安全に配慮しなければならない 9.5. 事業者は いかなる施設の設計変更に対しても 施設の管理 なされた措置 利用又は運営 のいかなる変更に対しても 安全面の全てに責任を負わなければならない この責任は委譲されてはならない インターフェイスの取決め 9.6. 事業者は 同一敷地内にある施設間の 安全関連の相互依存性が考慮されていることを確実 なものとしなければならない 境界の責任が明確に規定され 効果的な通信ルートが構築されなければならない 9.7. 必要に応じて また国内規制と国際基準に従って 敷地内輸送のための専用組織と特別規則が定められなければならない 従業員の資格と訓練 9.8. 従業員の最小限の資格が規定されなければならず またこの最小限の資格は割当てられた職能的責任と権限に見合ったものでなければならない 施設で働く従業員の訓練は 彼らに割当てられた職能上の責任 権限及び安全関連活動に見合ったものでなければならない 施設で働く従業員のための訓練計画は 訓練目的を果たすための計画立案 運用 評価 管理がしやすくなるように 編成され 人員配置され さらに管理されなければならない 与えられる訓練は等級分けされなければならず また職能の枠組みに基づいていなければならない 9.9. 訓練には 以前訓練を受けた有資格者の再訓練が含まれていなければならない この訓練計画は 次の側面を含んでいなければならない すなわち 訓練が必要な職能分野の分析と明確化 職位ごとの訓練の要求事項 目的を含む訓練のための基礎の開発 訓練生が習得した内容の評価 実地研修 及び訓練の効果の系統的評価である 37

55 9.10. 訓練は 緊急時手順 ( この出版物の 9.62~9.67 項を参照のこと ) を含めた施設の運転の状態を包含したものでなければならない また それは 運転員が施設とその安全の特徴について十分な理解を有することが確実なものとされるようにしなければならない 施設の運転のすべての面における安全の第一義的な重要性が強調されなければならない 火災あるいは爆発が発生した場合 対応時間が消火するために決定的に重要であるので 運転チームは適切に及び定期的に消火訓練を受け 訓練と演習が定期的に行われなければならない 訓練に関して 人手による介入を伴うことのある放射線の危険性に特別な注意が払われなければならない 作業員には 自分が実施している活動に伴う危険性を認識させなければならない 施設の改造は 時宜を失せずに訓練計画に反映されなければならない 最小の人員配置 事業者は 停止期間を含む運転状態での施設の安全確保のために必要な様々な技術的 機能的分野に対して また 事故時での緊急時計画の実施に関与する人と組織に対して最小の人員配置の規模を定めなければならない 安全委員会 事業者は 施設の試運転 運転及び改造に関連する安全問題について運転組織の管理者に助言するため 1つ又はそれ以上の内部安全委員会を設置しなければならない そのような委員会は 適切な助言を与えるのに必要な知識と経験の幅広さを有するように委員で構成されなければならない その構成委員は 必要な程度に 安全問題を提起する運転管理者から独立していなければならない 38

56 運転経験の反映 経験から学んだ教訓の反映及び必要であれば予防処置のため 該当施設又は類似施設で発 生した異常事象 出来事及び事故に関する入手可能な技術情報が分析されるように手はずが整えられなければならない 文書管理 事業者は 許認可文書と手順書とともに 安全文書の完全な最新版を整備し 従業員がそ れらを利用できることを確実なものとしなければならない 必要不可欠な文書の複写は別個に保 管され 適切に維持されなければならない 事業者は 次の事項を含む 運転段階と廃止措置段階において安全上重要な記録と報告を 作成し管理するための手はずを整えなければならない (a) 許認可文書の改訂版の完全な収集 (b) 定期安全レビュー (c) 試運転文書 (d) 手順書と運転要領書 (e) 変更の履歴とデータ (f) 施設の運転データ (g) 保守 試験 監視及び検査から得られたデータ (h) 異常事象及び出来事の報告書 (i) 個人モニタリングデータを含む放射線防護データ (j) 核物質とその他の放射性物質の量と移動のデータ (k) 排出される気体及び液体の排出記録 (l) 放射性廃棄物の保管と輸送の記録 (m) 環境モニタリングの結果 (n) 施設の各場所で実施された主な作業活動の記録 組織変更の管理 事業者は 組織体制の変更が 適宜 影響緩和のために必要な安全とあらゆる活動に及ぼ す潜在的な影響という観点から考慮されることを確実にするため 手はずを整えなければならな い 39

57 規制機関との連絡 事業者は 国内の要件と慣行に従い 安全上の重要性が高い変更のための提案について また予期される運転時の事象又は事故状態 (9.16 項を参照のこと ) の場合に 規制機関に通知す るための手順を策定し かつ 運用しなければならない 運転に関する個別要件 運転要領書 施設の運転が開始する前に 運転の制限値と条件が準備されていなければならない 必要であれば設計者やメーカーと協力して 事業者によって運転要領書が作成されなければならない 運転が開始する前に 安全関連の運転要領書が準備されていなければならない 運転要領書は 運転の制限値と条件の遵守を確実なものとするために必要な点検 試験 校正及び検査のすべてを含む 運転方法を明確に記述しなければならない (2.9~2.15 項を参照のこと ) 運転員には 運転の制限値と条件の遵守を確実なものとするために必要な要領書と手順書が特に安全上重要なものであることと それらを厳密に遵守することが必要であることを認識させなければならない 運転要領書と手順書は 定期的に審査され かつ 最新化され 必要に応じて利用者に入 手しやすいようにさせなければならない 運転要領書からの著しい逸脱が特定された場合 適宜 原因の調査が行われ 再発を防止するための適切な措置が講じられることを確実にするための取決めがなされなければならない そのような取り組みには 前記の逸脱が運転の制限値や条件の違反をもたらした場合 規制機関へ通報することを含めなければならない 運転要領書は 施設を運転停止することが必要となるような予期される運転時の事象発生の後 施設を安全な運転状態へ移行させるように規定しなければならない 40

58 9.27. 現行の要領書には包含されていない活動が計画される場合 活動が開始される前に 適切 な要領書が用意され かつ 検討され 適切な承認を受けなければならない この要領書に関し て 関係する運転員の追加訓練が提供されなければならない 保守 校正 定期試験及び検査 安全上重要な SSC が設計の意図と安全要件に従って機能し得ることを確実なものとするために 保守 校正 定期試験及び検査が実施されなければならない ここで 用語 保守 は予防処置と是正処置の両方を含む 敷地内の緊急時計画を実施するのに必要な設備についても又 保守 校正及び定期試験が実施されなければならない すべての保守 校正 定期試験及び検査は 承認を受けた書面による手順に基づく計画に従って実施されなければならない 施設の運転が開始する前に 事業者は 安全上重要な SSC の保守 校正 定期試験及び検査に関する計画を作成し 承認を得なければならない これらの手順書は 施設の通常運転状態からのすべての変更について定め 作業の完了時に通常の構成配置に復帰するための対策を設けなければならない 保守 校正 定期試験及び検査のために マネジメントシステムに従って作業の許可を与える体制が採用されなければならない 通常運転の再開は 保守作業の統括責任者が保守の評価結果を承認した後でのみ許可されなければならない 安全上重要な SSC の保守 校正 定期試験及び検査の頻度は 施設の許認可文書に従わなければならない 保守 校正 定期試験及び検査に使用される設備と機器等は それらの適切な使用を確実なものとするため 特定され かつ 管理されなければならない 保守 試験及び検査の結果は 記録され かつ 評価されなければならない 41

59 9.33. 保守 校正 定期試験及び検査の計画は 経験から学んだ教訓を組み込むために 定期的 に評価されなければならない 施設での除染 洗浄 及び保守又は試験の準備のような副次的な作業に対しては これら の作業中に多くの事象が発生しているので 特別な注意が払われなければならない 変更の管理 事業者は 設計 設備 供給材の特性 管理又はマネジメントの変更に関する提案が その変更の安全上の重要性に応じた評価と精査に従うことになるようなプロセスを確立しなければならない このようにして その変更による直接的及び広範囲の影響が適切に評価されるようになる ( 安全委員会による 9.15 項を参照のこと ) このプロセスには ある施設で予見される変更又は変化が付属施設又は隣接施設の運転操作性や安全に悪影響を及ぼさないことを確実なものとするために 潜在的な影響についての評価を含めなければならない 運転中の放射線防護 契約業者を含む運転員及び公衆の構成員の放射線被ばくに対する防護のための対策は 規制機関の要件及び参考文献 [12] に定められた要件に適合しなければならない すべての運転状態において 放射線防護の対策は次のようなものでなければならない (a) (b) 被ばくが規制上の制限値以下になるよう維持することを確実なものとすること 放射線防護を最適化すること 放射線防護計画 事業者は 放射線被ばくの可能性を伴うすべての活動が計画され 監督され 実行され そして監視されることを確実なものとするための放射線防護計画を定め それに沿って実施しなければならない 放射線防護に関するすべての文書化と活動は 組織の統合化されたマネジメントシステム (4 章 ) に準拠しなければならない 42

60 9.39. 放射線防護計画には 次に示す事項に対する責任と取決めを定めなければならない (a) (b) (c) (d) (e) 敷地内外の放射線レベルと汚染レベルをモニタリングすること 及びいかなる異常についても運転員に警報を出すこと 敷地内従業員の施設の運転による放射線被ばくを管理すること 敷地外放射線被ばくを管理すること 施設が有する危険性に従って 敷地緊急事態のための準備をすること 敷地内及び敷地外における放射性物質の輸送を管理すること すべての運転員は 放射線防護計画に定めるように 自らの作業における被ばく管理の措置をとる責任を各々負わなければならない 事業者は 作業員の外部被ばくと内部被ばくに対する防護を最適化するような方法で 施 設を運転しなければならない 運転中は 防護の最適化の原則に従い 次の行為に関する規則と 実施内容の釣り合いを適切にとりながら 外部被ばくと内部被ばくが管理されなければならない (a) (b) (c) 設備と区域の整理整頓と除染 保守と変更 運転 潜在的な事故の状態においては 工学的安全施設 アクシデントマネジメントの手順 及 び緊急時計画に規定された措置によって放射線の影響は低く抑制されなければならない 放射線防護計画からのモニタリングの結果は運転の制限値及び条件と比較され また 必要であれば是正処置が講じられなければならない 加えるに 年間線量の目標が毎年定められなければならない 結果はこれらの目標と比較されなければならず 何らかの逸脱は調査されなければならない 放射線防護員 放射線防護計画には 放射線防護に関する技術的能力があり 施設の設計 運転及び危険性の放射線の観点について知識のある 有資格の放射線防護職員を指名した放射線防護グループを運転組織内に設置することを含めなければならない 43

61 9.45. 放射線防護員は 運転員に助言を与えなければならず 運転要領を制定し施行する権限を 持った運転組織内の管理者階層と連絡できるようにしなければならない 職業被ばくの抑制 放射線防護のために有意な水準の放射線に職業上の被ばくを受ける可能性があるすべての運転員は 規制機関の求めるところにより及び参考文献 [12] に従い 自身の線量を測定され 記録され かつ 評価されなければならない これらの記録は 被ばくした者 及び規制機関又は規制機関によって指定されたすべての他の機関が利用できるようにしなければならない この記録を国内の法令により要求される期間まで保存する取決めがなされなければならない 汚染の管理 放射能汚染の拡大は 合理的に実行可能な限り抑制され かつ 最小限に留められなければならない 汚染レベルが作業員に高線量の被ばくをもたらす可能性がある区域への立入りは制限され 適用される管理水準はその危険性に見合うものでなければならない ( 参考文献 [12] の付属書 Ⅰを参照のこと ) 特に 被ばくの可能性がある場所では 作業員は遭遇しそうな危険性に対して保護するための個人用防護具が供給されなければならない 運転中の臨界安全管理 核分裂性物質を取り扱うすべての運転は 臨界事故を防止するような方法で実施されなければならない 臨界安全が関係するすべての運転は 書面による手順で管理されなければならない 手順書は管理しようとするすべてのパラメータと満たすべき判断基準を定めなければならない 44

62 9.51. 臨界安全に影響を与える手順書からの逸脱と臨界安全に影響を与えるプロセス状態の予想外の変化は 管理者に報告されなければならず 即座に調査されなければならない 規制機関にもまた通報されなければならない それらの再発を防止するために措置が講じられなければならない 臨界安全スタッフ 関係あるならば 事業者は 臨界安全の物理と関連する安全基準 規則及び良好事例に関して知識があり施設の運転について熟知している 有資格の臨界安全スタッフを選任しなければならない 臨界安全スタッフの職能は 必要な範囲で運転管理部門から独立していなくてはならない 臨界安全スタッフは 従業員の訓練を支援しなければならず 運転手順書の作成のための技術指導と専門知識を提供しなければならず また 臨界安全管理を要することのあるすべての運転を点検し妥当性を確認しなければならない ( 参考文献 [20] を参照のこと ) 運転時の放射性廃棄物と排出される気体及び液体の管理 施設は すべての種類の放射性廃棄物の発生を合理的に実行できる限り抑制し最小限に留めるように運転されなければならない これは 放射性物質の環境への放出が合理的に達成できる限り低く抑制することを確実なものとするため 廃棄物の取り扱いと処分を容易にするため また施設の廃止措置を容易にするためである 施設内の固体 液体及び気体の廃棄物の管理と それらの施設内からの最終的な除去は 参考文献 [2] に定める要件を満たさなければならない より一般的には 放射性 かつ 有害な化学物質の排出される気体及び液体 並びに 廃棄物 ( 除染活動から発生するものを含む ) に関するすべての活動は 統合化された廃棄物管理方針 マネジメントシステム及び規制要件に従って実施されなければならない 適用可能な規制要件への適合を検証するために 放射性 かつ 有害な化学物質の排出さ れる気体及び液体の排出は監視され その詳細は記録されなければならない その詳細は 規制機関の要件に従って規制機関へ定期的に報告されなければならない 45

63 運転時の産業上の安全と化学上の安全の管理 施設の性質に依存して 化学上の危険性と産業上の危険性によってもたらされる公衆や作業員へのリスクの程度は 放射性物質によってもたらされるリスクよりも大きい場合もあるし 又は小さい場合もある 事業者は 適宜 必要な安全専門知識を入手しなければならず 化学上の危険性と産業上の危険性によってもたらされる公衆 作業員及び環境へのリスクを最小限に留める方策を導入しなければならない 事業者は 火災安全解析に基づいて火災安全を確実なものとするための取決めを行わなければならない また この火災安全解析は定期的に評価され 必要であれば最新化されなければならない そのような取決めには 許認可文書に従った可燃物の管理 ( 制限 ) と発火源の管理 ( 分離 ) 火災安全解析又は火災防護系統の変更に伴う潜在的な影響の評価 火災防護設備の保守 試験及び検査 手動による消火能力の確立 及び施設従業員の訓練を含めなければならない 特に 以下の事項が重要である (a) (b) (c) 可燃性ガス ( 例えば水素 ) の空気中濃度がその燃焼限界を十分な余裕を持って下回ることを確実なものとするため 書面による手順と監視手段が使用されなければならない 運転チームは適切に及び定期的に訓練されなければならない 定期的に演習が実施されなければならない 産業施設に付随する従来からの火災安全の課題と共に 核物質に関係する火災安全の課題が評価されなければならない ( 例えば金属ウランに関して ) 緊急時の準備 事業者は 施設の潜在的な危険性を考慮に入れて 緊急時に責任を有する公共機関を含む他の機関と調整して 緊急時計画を作成しなければならず 必要な組織体制を構築しなければならず 及び緊急時対応を管理するための責任を割当てなければならない 緊急時の準備と対応のための計画策定に関する要件が 参考文献 [3] に定められている 46

64 9.63. 事業者の緊急時計画には次の事項を含めなければならない (a) 敷地内活動の指揮と敷地外組織との連絡の確保に責任を負う者の指名 (b) 従業員訓練のための要求事項 (c) 起こり得る事故のリスト作成と 関係する場合は その事故と予想される影響の記述 (d) 緊急事態が宣言されなければならない状態とその判断基準 緊急事態を宣言する権限を与え られた者の職名及び / 又は役割のリスト 並びに対応する従業員と公共機関に知らせるため の適切な方法の記述 (e) 敷地内外での放射線の状況 ( 水 植物 土壌について 及び空気採取による ) を評価するた めの取決め (f) 人の放射線被ばくを最小限に留めるための 負傷者の医学的処置を確実にするための対策 (g) 放射性物質の放出の範囲と汚染の拡大を制限するための 施設の状態の評価と敷地内で講じ るべき処置 (h) 命令系統と連絡系統 ( 関連する施設と手順の説明を含む ) (i) 定められた場所に準備しておく緊急用資機材の目録 (j) 緊急時計画の実施に関与する者と組織によりとられるべき行動 (k) 緊急事態の終息を宣言するための対策 緊急時計画には 著しいレベルの放射線や汚染とともに発生する火災 あるいは放射線や汚染と結びついた有毒性及び / 又は窒息性のガスのような 放射線以外の危険性と放射線による危険性の組合せを伴う緊急時への対応のための取決めを 必要に応じて 敷地特有の状況を考慮に入れて含めなければならない 緊急時計画には 敷地内のすべての人に 緊急時にとるべき行動について知らせる手段を 含めなければならない 緊急時計画は 規制機関によって適切なものと承認されなければならず 放射性物質が施設に受け入れられる前に 演習で試験されなければならない その後は 適切な間隔で緊急時計画の演習をしなければならなず それらの演習の何回かは規制機関の立会いを受けなければならない これらの演習のうちのいくつかは 地元 地方及び国の対応組織と 適宜 統合化されなければならず また できるだけ多くの関係組織が参加しなければならない この計画は評価を受け 得られた経験を反映して最新化されなければならない 47

65 9.67. 緊急時対応に使用される計器 用具 設備 文書化及び報道のための設備は良好な稼働状 態に維持されなければならず 想定事故の発生により影響される可能性がないように あるいは 利用不可能にさせられないように 維持されなければならない 安全の検証 定期安全レビュー 事業者は 経年変化 変更 技術開発 運転経験 (4.26 項を参照のこと ) 及び立地点の特 性の変化 (5.9 及び 5.10 項を参照のこと ) による累積的影響とそれらの意味合いに対処するため 国の規制要件に従って定期的に施設の安全の体系的な再評価を実施しなければならない 事業者によって 定期安全レビューの結果は規制機関へ提出されなければならず また 施設の許認可文書の最新化に反映されなければならない 監査と評価 安全の管理と検証で重要なことは 効果的な評価と改善を継続的なプロセスとして確立する組織の能力である このプロセスを確立するためには 事業者は 安全に影響を及ぼし得る問題のある傾向を特定し 調査し かつ 是正するために 施設の運転実績と安全の状況を定期的に評価しなければならない そのようなプロセスは 安全文化及び安全運転のための姿勢と運転環境の改善も包含しなければならない 事業者は このプロセスを支援するため 適切な性能指標を可能な限り利用して 監査と検査を含む自己アセスメント計画を実施しなければならない 参考文献 [21] に原子力発電所のための監査と評価に関する手引が提供されている 48

66 10. 施設の廃止措置 全般 事業者は 施設の停止の充分以前から 施設の最終的な廃止措置のための準備 ( 資金準備 を含む ) を整えなければならない また この準備は規制機関による承認を受けなければならない 参考文献 [22] に 施設の廃止措置のための要件が定められている 廃止措置計画 規制機関によりそれ以外に承認されない限り 事業者は 施設の存続期間にわたって廃止措置計画を作成し これを維持していかなければならない ( 参考文献 [22] 5.1 項 ) いくつかの既存の施設では 最終的な廃止措置を考慮して設計されあるいは運転されてきたわけではないかもしれないが 保守 変更 試験を含むすべての運転上の活動は 事業者により 最終的な廃止措置を容易にする方法で 行われなければならない 廃止措置計画では 廃止措置段階で発生する廃棄物の保管 処理 輸送及び処分を考慮にいれなければならない 廃止措置計画の実施と廃止措置の完了を容易にするため 事業者は次の措置を講じなければならない (a) (b) (c) 廃止措置のために必要な人的財的資源 及び設計と運転に関する専門技術と知識を維持しなければならず 並びに そのような情報がすべての支援組織や後継事業者へ引渡されるように 設計 建設 運転及び廃止措置プロセスに関係する記録と文書を保存しなければならない 最終の放射線調査結果のような重要な情報とともに記録と文書を 廃止措置の完了後に規制機関によって定められる期間中 確実に維持しなければならない 許認可条項によって求められるあらゆる安全関連情報を 計画的に規制機関に報告しなければならない 49

67 10.5. 廃止措置計画は 特に 施設や規制要件の変更 技術の進歩 及び最後に廃止措置作業の必要性を反映するために 定期的に評価されなければならず また 必要に応じて最新化されなければならない 異常事象が発生した場合には 新しい廃止措置計画又は既存の廃止措置計画の修正が要求されねばならない 廃止措置作業 施設の運転停止が決定された場合 その廃止措置に法的責任を有する組織は 施設を廃止するための許認可申請書を最終廃止措置計画書 [ 参考文献 2 参考文献 22] と共に規制機関へ提出しなければならない 施設の運転は停止するが廃止措置は延期することを意図する場合 そのような選択が安全であること また廃止措置計画の作成時に運転停止期間中に起こり得る事象が考慮に入れられていることが 最終廃止措置計画書の中で説明されなければならない 将来の世代に過度の負担が課されないであろうことが説明されなければならない 延期期間中の安全を確実なものとするため 適切な保守 監視計画が作成され 規制機関の承認を得なければならない 例えば 事故により施設が突然停止した場合には 承認された廃止措置計画に従って廃止措置を開始する前に 施設は安全な状態に戻さなければならない 廃止措置作業では 短期間の間に大量の廃棄物が発生する可能性があり また廃棄物の種類と放射能量は様々である可能性があり 大型の廃棄物も出ることがある 事業者は 適切な方法が廃棄物を安全に管理するために利用できることを確実なものとしなければならない 解体技術と除染技術は 廃棄物の発生と空気汚染を最小限に留めるように選択されなければならない 大型設備の除染 切断と取扱い 及びいくつかの既存の安全系の段階的な解体や撤去のような廃止措置作業は 新たな危険性を生み出す可能性がある これらの作業の安全への影響は それらの危険性が緩和されるように 評価され かつ 管理されなければならない 50

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