糖尿病GL-00.qxd

Size: px
Start display at page:

Download "糖尿病GL-00.qxd"

Transcription

1 15 糖尿病患者の脂質異常症治療の意義 糖尿病患者の脂質異常症は積極的に治療する. 糖尿病は心血管疾患発症の独立した強いリスク因子である 1 6). 糖尿病に合併する脂質異常症は心血管疾患のリスクをさらに高めるが, その是正により心血管イベントを減らすことができる 7 9). 脂質の管理の目標 管理目標値にしたがって脂質異常症を治療する ( 表 1) 6, 10 14). 生活習慣の改善の有効性 食事療法と運動療法により糖 脂質代謝の改善が期待される 15). 199

2 薬物療法 生活習慣 血糖コントロールが改善しても脂質管理目標を達成できない場合には薬物療法を考慮する. 高 LDL コレステロール (LDL-C) 血症の薬物療法はスタチン系薬 (HMG-CoA 還元酵素阻害薬 ) を第一選択とする 8, 9, 11 14, 16, 17). 高トリグリセライド血症に対しては, フィブラート系薬を第一選択とする 18, 19). 糖尿病に合併した脂質異常症の意義 2 型糖尿病に合併する脂質代謝異常としては, 高トリグリセライド血症, 高 LDL-C 血症のいずれも出現し, 同時に低 HDL-C 血症が存在することが多い.WHO 分類ではⅡa,Ⅱb 型およびⅣ 型を呈し, 糖尿病に特徴的な表現型というものは存在しない ( 表 2). これらの脂質 リポ蛋白組成異常はすべてが動脈硬化惹起性である. 糖尿病 高血糖状態 では脂質 リポ蛋白の複合的な組成変化が出現し, 微量な変化の重積がその特徴といえる. また, 高血糖に伴って出現する組成異常は血糖コントロールの結果, 是正されるものである. 糖尿病患者では非糖尿病者に比べて心血管疾患の発症が 2 4 倍多いことが報告されている. 後述するような J-LIT(Japan Lipid Intervention Trial) 20) においても非糖尿病に対し, 糖尿病者のイベント発症は 2.37 倍であった. このようなリスクの大きさは他章で触れられているようにほぼ同等である ( 12. 糖尿病大血管症 参照 ). しかし, それぞれの研究においてエンドポイントの設定が異なることから, 研究間の差異を議論することはできないことに注意する必要がある. そのなかで冠動脈性心疾患 (coronary heart disease:chd) に罹患した場合の予後も悪いことが,Framingham Study をはじめとする疫学研究により明らかにされている 1 6). 糖尿病患者の初発心筋梗塞発症頻度は非糖尿病者のそれの 5 倍以上であり, すでに心筋梗塞を起こしたことのある非糖尿病者の心筋梗塞再発頻度とほぼ同等であるという報告もある 10). しかし, このようなハイリスク, すなわち二次予防と糖尿病者のリスクが同等であることを示唆する成績は外国における 1 編の論文にみられるのみである. 200

3 15 糖尿病に合併した脂質異常症 この点についてはわが国での検討が必要である. 高コレステロール血症は, 喫煙, 高血圧と同様に, 糖尿病患者が心血管疾患を発症するリスク, 死亡するリスクを増大させる. 総コレステロール値 200 mg/dl 以上では, その値が高くなればなるほど心血管イベントの発生が増加する 6).LDL-C は, 多くのエビデンスでは Friedewald の計算式 (F 式 )[LDL-C=TC (HDL-C+TG/5)](TG<400 mg/dl のとき ) にて計算される ( 空腹時採血 ). 最近では直接法による LDL-C の測定も可能であるが, 日本動脈硬化学会ではその測定値を採用せず,F 式による LDL-C 値を用いることを勧めている. その理由は再現性, 症例ごとの変動, キット間での変動などがあげられる. TG 400 mg/dl では F 式による LDL-C 値は求められない. 日本動脈硬化学会ではこのような例については non HDL-C 値を検討することを勧めている. すなわち総コレステロールから HDL-C を差し引いた値である. これはカイロミクロン,VLDL, レムナントなどのリポ蛋白に含まれるコレステロールということになる. これまでも non HDL-C 値と心血管疾患の発症には強い相関性が認められることは理解されていたが, 高トリグリセライド血症のリスク評価をする上で有用であることから, より強調されるようになった. この値は後述するレムナント-コレステロールも含むことから, 高レムナント血症もこの値に反映される. わが国において, 糖尿病患者を対象に脂質異常症の影響をみた調査結果は少なかったが, 最近いくつかの報告が行われている. 平成 8 年より全国 59 施設において行われている JDCS (Japan Diabetes Complications Study) によれば,LDL-C 160 mg/dl 以上の糖尿病患者の虚血性心疾患リスクは,100 mg/dl 未満の患者の 3.7 倍であった 21, 22, b). 最近の JDCS から心血管疾患の既往のない 2 型糖尿病を対象 ( 男性 940 人, 女性 831 人 ) として平均観察期間 7.86 年の結果が発表された 23). 冠動脈疾患 (CHD) と脳卒中 (stroke) を最終評価項目として検討された.LDL-C,TG の1mmol/L 上昇によりハザード比 (HR) はそれぞれ 1.49,1.54 であった.CHD の HR と LDL-C あるいは TG 値の関係を Spline curve で解析すると, ほぼ直線的で有意な関係が認められた. 直線的な関係であることから臨界値のようなものは求めがたいと考えられる. このなかで HDL-C については疾患発症との有意な関連性は認められなかった. 多くの研究では HDL-C と動脈硬化性疾患との強い関連性が指摘されてきた.JDCS ではこの点について議論され, 統計上の問題やアルコールの問題について触れられているが, その理由については不明である. 取り上げた最終評価項目の種類によっても異なった結果が得られる可能性について議論される必要がある. 高 LDL-C 血症は, 糖尿病患者における CHD 発症のリスクを有意に増加させる 24).JDCS の成績は糖尿病における観察研究であった. また, 日本における大規模観察研究として高コレステロール血症 ( 220 mg/dl) に対してシンバスタチンを通常量投与し,5 6 年間観察された J-LIT 20) があげられる. ここでは高コレステロール血症の冠動脈疾患に対するリス 25) クが欧米と同様に日本人においても大きいものであることが示された. このサブ解析では非糖尿病に比し, 糖尿病では有意な心血管イベントの増加が報告された.LDL-C が正常でも 2 型糖尿病患者の血中には催動脈硬化作用の強い小型で比重の高い small dense LDL が高頻度に出現する.small dense LDL の測定法としては, ポリアクリラマイド電気泳動による方法やリポ蛋白分画精密測定法によって LDL サイズを推定する方法,VLDL と正常の LDL 分画を分離し small dense LDL と HDL 分画が含まれる上清を従来の LDL-C の直接測定法を用いて求める方法などがある. しかし, これらは実臨床の場で測定されることが認 201

4 められる保険収載とはなっていない. これらの測定意義, 精度などが議論されなければならない. 高トリグリセライド血症も, 近年,CHD の独立したリスク因子であることは前述した JDCS の結果や疫学調査, ならびにメタアナリシスにより示されている 26, 27). 糖尿病では中性脂肪に富むリポ蛋白 ( カイロミクロン,VLDL) の異化障害が生じ, その結果として中間産物であるカイロミクロンレムナント,VLDL レムナントが増加する. このような変化を是正する治療法のひとつとしてフィブラート系薬剤があげられる. 上昇した TG 値を是正する目的で行われた FIELD 研究では有意な全死亡抑制が認められなかったが, 冠動脈疾患発症の有意な抑制が示された ( 後述 ). レムナントは動脈硬化惹起性リポ蛋白のひとつと考えられる. レムナントを反映する簡便な方法としてレムナント様リポ蛋白 -コレステロール(RLP-C) が測定でき保険収載されているが, この測定では抗体に反応しないカイロミクロン粒子や VLDL 粒子も同時に測定され, いわゆるレムナントとは異なったものであることを認識する必要がある. レムナントを正確に測定する方法は現在のところ確立されていない. アポ B48 を測定する ELISA 法が開発されており, カイロミクロン レムナントの測定が可能となることが期待される. HDL-C は, 末梢組織に蓄積したコレステロールをくみ出すコレステロール逆転送系として重要であり, 動脈硬化の抑制に関与していると考えられる. 糖尿病にみられる低 HDL-C 血症は, インスリン作用不足によりリポ蛋白リパーゼ (LPL) の活性が低下し, カイロミクロン,VLDL の異化障害のために HDL-C の生成が減少することによる. コレステロール低下療法は糖尿病患者における心血管イベントの発症を有意に抑制することが, 主として大規模臨床試験の糖尿病サブグループ解析から明らかにされた 7).6 つの大規模臨床試験 (AFCAPS 28),POSCH 29),VA-HIT 30),CARE 16),LIPID 17),4S 11) ) のメタアナリシスによると, コレステロール低下療法の効果として糖尿病患者の CHD リスクは平均約 31% 低下した c).hps(heart Protection Study) での糖尿病サブ解析は,LDL-C がほぼ正常の糖尿病患者約 6,000 人を対象にシンバスタチン 40 mg/ 日による脂質低下療法の効果をみた比較試験である 8).LDL-C 1 mmol/l(39 mg/dl) の低下は約 25% のリスク軽減をもたらした. これは, 糖尿病患者においては LDL-C が高くなくとも, 脂質低下療法が血管系イベントのリスクを有意に低下させたものである.CARDS(Collaborative Atorvastatin Diabetes Study) は,LDL-C 160 mg/dl 未満かつ TG 600 mg/dl 未満で糖尿病以外のリスク因子を 1 つ以上持つ CHD 既往のない 2 型糖尿病患者を対象に, アトルバスタチン 10 mg/ 日の効果を検討した 9). アトルバスタチンは主要 CHD イベントを 37% 減少させ, 全死亡 27% 減少させるなど, 顕著な有用性が示された.CARDS は日本国内においても通常投与される投与量で試験が行われており,LDL-C がそれほど高くなくとも糖尿病患者にはスタチンによる脂質低下療法がイベント抑制に有効であることを証明した意味でインパクトが大きい. 一方, わが国では血清コレステロールに対するプラバスタチン投与の効果について検討された MEGA(Management of Elevated Cholesterol in the Primary Prevention Group of Adult Japanese)Study が報告されている 31). この一連の研究では日本人の LDL-C 低下療法が有効であることが女性について 32), 高血圧者について 33), あるいはそのサブ解析として血糖高値例に対するプラバスタチンの効果が報告された 34). これは日本人糖尿病の高コレステロール血症に対する治療効果をはじめて明らかにしたものである. 202

5 15 糖尿病に合併した脂質異常症 12) 9) 脂質異常症治療による脳梗塞への影響に関する検討では,HPS 研究,CARDS 研究, わが国では KLIS 13),PATE 4) などでその予防効果が示されている. 最近,14 種類 (4S,WOSCOPS,CARE,Post-CABG,AFCAPS/TexCAPS,LIPID, GISSI-P, LIPS, HPS, PROSPER, ALLHAT-LLT, ASCOT-LLA, ALERT, CARDS) のコレステロール治療試験 (Cholesterol Treatment Trialists:CTT) を集積して糖尿病患者を対象としたメタアナリシスについての成績が報告された 15). これらの対象では平均 4.3 年間の観察研究で死亡率が 13% 軽減する一方, 血管イベント以外の死亡率には差異を認めなかった. また, 主要な血管イベントの抑制は 21% に認めたが, これは非糖尿病例と同様の結果であった. したがって, 糖尿病の有無に関係なく,LDL-C 低下療法の意義が示されたといえる.LDL-C の低下量と心血管イベントの低下率が直線的な関係にあることはすでに指摘されていたことであるが d), 糖尿病に注目してメタアナリシスが行われたものとしては注目されるべきものである. 糖尿病における脂質異常症の治療は動脈硬化性疾患の予防 治療であると認識されてきた. 近年の研究では腎症, 網膜症に対する脂質低下療法の意義が議論されるようになった. このような問題についてはさらなる検討が必要である. 脂質管理目標値 2 型糖尿病では腸管における MTP(microsomal triglyceride transfer protein)mrna の発 e, f) 現が亢進していることが報告されている. この mrna 発現はスタチン投与によって低下するものの,2 型糖尿病では非糖尿病までの低下は得られず, なお増強しているという e). また, コレステロール吸収に際して機能が発揮されるコレステロールトランスポーター, すなわち NPC1L1(Niemann-Pick C1 Like 1) 蛋白の発現は糖尿病で亢進していることが報告されている f). したがって, 高血糖状態ではカイロミクロン生成が亢進し, 高トリグリセライド血症やレムナントの増加に関連すると考えられ, 血糖是正の意義がここにも存在する. 総コレステロール,LDL-C の目標値として,CHD の既往がない糖尿病患者では総コレステロール 200 mg/dl 未満,LDL-C 120 mg/dl 未満,CHD の既往がある場合には総コレステロール 180 mg/dl 未満,LDL-C 100 mg/dl 未満が推奨されている ( 表 1)( 日本動脈硬化学会ガイドライン a, 1, 11, 17, 35 37) ). NCEP の ATPⅢでは糖尿病は冠動脈疾患をすでに有する患者と同等の冠動脈疾患発症リスクがあるとし, 欧米ではそれを裏付けるエビデンスがある 10). それを受けて ADA(American Diabetes Association) では糖尿病患者の LDL-C 目標値を 100mg/dL 未満としている g). しかし, 日本においてはそれを支持するエビデンスは今のところなく,J-LIT の結果から糖尿病は高血圧や喫煙とほぼ同等のリスクであり, 久山町研究によると糖尿病では LDL-C 値が 120 mg/dl 以上で動脈硬化性疾患の発症リスクが有意に高くなる a) ことから LDL-C 120 mg/dl 未満とし, 米国での目標値とに差を生じている. 一方, 日本糖尿病学会は 1998 年 糖尿病における動脈硬化診療のガイドライン を考察して提言するための委員会 ( 委員長 : 山田信博 ) を設置した.1 年間に日本動脈硬化学会との合同委員会が 5 回開催され, 第 14 回日本糖尿病合併症学会 (1999 年 10 月 大津 ) シンポジウムおよび第 32 回日本動脈硬化学会総会 (2000 年 6 月 東京 ) ワークショップにおける公開討論を経て, 委員会報告がまとめられた h). ここでは LDL-C<100 mg/dl が治療目標として掲げられた. このように LDL-C の目標値にはなお議論が残るが,LDL-C を治療の目標とする考えは広く受け入れら 203

6 れており, 積極的な治療を行うことが求められる. LDL-C をどこまで低下させるべきかという問題に結論は出ていないが, 近年行われたハイリスク患者を対象にしたスタチンによる強力な LDL-C 低下療法の臨床試験から, 高度ハイリスク患者に対しては LDL-C<70 mg/dl という目標値も選択肢として提示されている i). しかし, わが国におけるエビデンスは存在しない. LDL-C 値が目標値を達成した場合には, 中性脂肪 150 mg/dl 未満,HDL-C 40 mg/dl 以上を目標に治療する a, c). 諸外国では lower-the-better の考えに基づき,LDL-C の大きな低下率が得られる治療法が求められている. しかし, 一方では LDL-C の低下療法によっても動脈硬化性疾患の予防効果は 30 40% であり, その限界と効率を見極めて治療にあたることが必要である. TG 値,HDL-C 値,non HDL-C 値についてもそれぞれ管理目標値が示されている. これらの値については LDL-C のようなエビデンスレベルではない.LDL-C 以外の脂質異常症関連リスクである. 治療法 1) ライフスタイルライフスタイルの改善は脂質異常症治療の基本である. 食事療法による肥満の改善と運動には, 直接的および糖代謝の是正を通じて間接的に脂質異常症を改善させる効果がある 38). 食事療法としては, 高 LDL-C 血症では, 糖尿病の血糖コントロールのための摂取エネルギー制限に加え, コレステロール摂取を 300 mg/ 日以下とする. 高 LDL-C 血症がさらに持続する場合には, コレステロール摂取を 200 mg/ 日以下とする. 脂肪摂取量は摂取エネルギーの 25% 以下とする. 飽和脂肪酸の多い動物性脂肪の摂取制限, 一価不飽和脂肪酸の適切な摂取,n-3 系多価不飽和脂肪酸の適切な摂取の指導も有用であるとされる. 食物繊維は 25 g/ 日以上摂取を指導する. 高トリグリセライド血症を合併する場合には, アルコール摂取制限または禁酒を加え, 炭水化物摂取制限 ( 摂取エネルギーの 50% 以下 ), 単糖類の制限, 高カイロミクロン血症では, 脂肪摂取を 15% 以下とする a). 2) スタチン系薬スタチン系薬は強力な LDL-C 低下作用を持ち, 使用上の安全性も高い. 糖尿病患者を対象にしたエビデンスも多く, 糖尿病に合併した高 LDL-C 血症の第一選択薬に位置付けられる. 3) フィブラート系薬フィブラート系薬は, 高トリグリセライド血症, 低 HDL-C 血症の改善に効果がある. VA-HIT(Veterans Affairs High-Density Lipoprotein Cholesterol Intervention Trial) は, 低 HDL-C 血症があり LDL-C 値は 140 mg/dl 以下の CHD 既往男性を対象に gemfibrozil( 国内未承認 ) の効果をみた試験である 30). 糖尿病を対象としたサブグループ解析では CHD の発症が有意 (24%) に抑制された.2 型糖尿病患者のみを対象とした DAIS(Diabetes Atherosclerosis Intervention Study) では, フェノフィブラートの投与による冠動脈病変の進展抑制効果が確認された 18).FIELD(Fenofibrate Intervention and Event Lowering in Diabetes) は, 軽度の脂質代謝異常 ( フェノフィブラート群 : 総コレステロール 195 mg/dl,ldl-c 119 mg/dl,tg 154 mg/dl,hdl-c 43 mg/dl, コントロール群 : 総コレステロール 195 mg/dl,ldl-c 119 mg/dl,tg 153 mg/dl,hdl-c 43 mg/dl) を伴う 2 型糖尿病患 204

7 15 糖尿病に合併した脂質異常症 者約 10,000 人を対象に, フェノフィブラートの心血管イベント抑制効果を検証した前向き研究である 19). 対象の 78% が心血管疾患の既往歴のない一次予防患者であったが, それらの患者においては非致死的心筋梗塞の初発または冠動脈心疾患による死亡の発生率が 25% 有意に低下した. また, 細小血管症である糖尿病網膜症 ( レーザー治療 ) と糖尿病腎症の進展を有意に抑制することが脂質異常症治療薬としてはじめて確認された.ACCORD-Lipid 39) では ACCORD 研究で登録された症例のなかで, シンバスタチン (20 40 mg/ 日 ) が投与された 5,518 人を対象とし, フェノフィブラート (54 mg あるいは 160 mg/ 日 ) 投与 非投与の 2 群で動脈硬化性疾患発症について検討された. 大血管症の発症や全死亡についてはまったく有意性を認めなかったが,TG 204 mg/dl かつ HDL-C 34 mg/dl の群 (941 例 ) を抽出して解析すると, 心血管イベントに対して 31%(p=0.03) のリスク低下が認められたという. 4) 陰イオン交換樹脂陰イオン交換樹脂を用いた大規模試験は, 糖尿病患者のみを対象にしたものはないが Ⅱ 型脂質異常症男性患者を対象にしたコレスチラミンの臨床試験では, 冠動脈疾患発症率および死亡率を低下させた 40). 5)EPA EPA は高トリグリセライド血症に適応のある薬剤であるが, その効果はフィブラートに比して劣っている. しかし, 大規模臨床研究での成績, すなわち, 高コレステロール血症例に EPA 製剤を用いた研究は JELIS(Japan EPA Lipid Intervention Trial) 41) で検討され, 42) 心血管イベントに対して 19% のリスク低下 (p<0.011) を認め, 脳卒中に対するサブ解析では二次予防例で有意なリスク低下 (20%,p=0.048) が認められた. さらに高血糖 ( 糖尿病 43) と空腹時血糖高値 ) 群と正常血糖群とについて冠動脈イベントの比較を行ったサブ解析では, 高血糖群において 22% のリスク低下 (p=0.048) が認められたが, 非高血糖群では 18% のリスク低下 (p=0.062) であった. 最近,IFG,IGT, 糖尿病の患者を対象として EPA/DHA 合剤 (1 g-capsule/ 日, 少なくとも 900 mg 以上の n-3 脂肪酸を含む ) の心血管病に対する予防効果が検討された 44). 平均 6.2 年間の観察が行われ,TG の低下は EPA/DHA 投与群で有意な変化が認められたが, 心血管病については非投与群との差異がまったく認められなかった. その理由については対象の差異, 投与量の問題などが議論されているが不明である.JELIS との差異を直接比較することはできないが, 今後も議論される問題である. 6) エゼチミブ腸管上皮細胞のコレステロールトランスポーターである NPC1L1 についてはすでに触れたが, エゼチミブはこの膜蛋白に結合し, コレステロール吸収を阻害するものである. 血清コレステロール 13%,LDL-C 18% の低下率を示し, 一方,HDL-C は 17% の増加が得られるという. 糖尿病では NPC1L1の腸管細胞における発現が増強していることが示されていることから a), エゼチミブの効果が非糖尿病に比して大きいことが期待されるが, これまでの臨床研究では単剤による治療効果についてはほとんど行われていない. 多くの報告ではスタチンとの併用について行われている. アトルバスタチンやシンバスタチンとの併用療法により LDL-C の低下率は 30 50% に達することが示されている 45 48). 7) 薬物副作用脂質異常症治療薬の副作用として, スタチン系薬やフィブラート系薬を使用する場合には, 横紋筋融解症などに注意する必要がある j, k). 特に腎機能低下時にはこれら薬剤の使用が禁忌となる場合がある.FIELD においては, フェノフィブラート群の 16% がスタチン系薬 205

8 を併用しており, プラセボ群 ( スタチン併用 32%) に比し横紋筋融解症は両群とも 1% 未満で有意差はなかったが 19), スタチン系薬とフィブラート系薬の併用は日本においては慎重投与となっている. やむをえず併用する際には, 十分な注意が必要である. スタチン系薬やフィブラート系薬が副作用などで使用できない場合には, プロブコール, ニコチン酸製剤, 陰イオン交換樹脂または EPA 製剤の使用を考慮する. スタチン系薬であるシンバスタチン, アトルバスタチンは, 薬物代謝酵素である CYP3A4 で代謝されるため,CYP を分子種非選択的に阻害するような薬物や CYP3A4で代謝される他の薬物との相互作用に注意する必要がある. 多くのスタチンの長期安全性は確認されている. しかし, 近年, スタチン治療による血糖上昇, あるいは, 新規の糖尿病発症が議論された. この問題については主にわが国での報告例をまとめた報告が総説として発表されている l). インスリン分泌能あるいはインスリン感受性に対するスタチンの作用が実験的に検討されているが, 一定の見解は得られていない. 臨床的な検討ではインスリン分泌に関する成績は報告が見当たらない. 一方, インスリン感受性に関するメタアナリシスの成績が示されている 49). 一部のスタチンでは有意なインスリン感受性低下をもたらすことが示された. しかし, このメタアナリシスではインスリン感受性を定義する測定方法が一定ではなく, 論文ごとの結論をまとめたものである. したがって, 現在のところはスタチンによるインスリン感受性低下について一定の見解は得られていない. 一方, 年の間に発表された 13 のスタチンによる介入研究 (ASCOT-LLA,HPS,JUPITER,WOACOPS,LIPID S,CORONA,PROSPER,MEGA, AFCAPS TexCAPS,4S,ALLHAT-LLT,GISSIHF,GISSI PREVENZIONE(1,000 人以上の対象例で,1 年以上の観察が行われた を抽出 )) をもとにスタチン投与, 非投与における糖尿病新規発症のメタアナリシスが報告された 50). 平均観察 4 年間でスタチン群での糖尿病発症はオッズ比 1.09 と微増であった. 欧米ではスタチンの心血管病変に対する治療効果をよりベネフィットとして捉えることが主流であり, この 9% 増を大きな問題として捉えられてはいないが, わが国での症例報告を考慮すれば, 糖尿病の悪化をもたらす可能性も否定できず, 臨床的に観察を行うことが必要である. エゼチミブは腸細胞でほとんどがグルクロン酸抱合を受けて代謝されるが, 残ったものも肝でグルクロン酸抱合を受けて代謝される. 多くの脂質低下薬とは異なり,CYP の関与を受けないことから, スタチンとの併用療法は受け入れやすい. グルクロン酸抱合を受けた代謝産物は腸管循環することにより, その作用も維持される. 糞虫排泄の半減期は 20 時間であった. 尿中排泄は投与量の約 11% であるが, これは投与後 240 時間まで続くことから, 腎排泄量は少ないとはいえ腎障害例では薬物代謝が遅延することが想定される. このような代謝経路を考えると薬物間の相互作用が出現しやすいことは考えにくいが, 肝障害, あるいは腎障害時の投与では慎重を要する. わが国ではフィブラートとの併用については慎重投与とされている. この理由は国内での成績がないことがすべてであり, 併用によって有害事象が多発するといった成績はみられない. 今のところ 併用は認められないもの として認識することが必要である. 206

9 15 糖尿病に合併した脂質異常症 1) Abbott RD, Donahue RP, Kannel WB et al: The impact of diabetes on survival following myocardial infarction in men vs women: the Framingham Study. JAMA 260: , ) Kannel WB, McGee DL:Diabetes and cardiovascular disease. The Framingham study. JAMA 241: , ) Lerner DJ, Kannel WB: Patterns of coronary heart disease morbidity and mortality in the sexes:a 26-year follow-up of the Framingham population. Am Heart J 111: , ) Scheidt-Nave C, Barrett-Connor E, Wingard DL:Resting electrocardiographic abnormalities suggestive of asymptomatic ischemic heart disease associated with non-insulin-dependent diabetes mellitus in a defined population. Circulation 81: , ) Garcia MJ, McNamara PM, Gordon T et al:morbidity and mortality in diabetics in the Framingham population:sixteen year follow-up study. Diabetes 23: , ) Stamler J, Vaccaro O, Neaton JD et al:diabetes, other risk factors, and 12-yr cardiovascular mortality for men screened in the Multiple Risk Factor Intervention Trial. Diabetes Care 16: , ) Huang ES, Meigs JB, Singer DE:The effect of interventions to prevent cardiovascular disease in patients with type 2 diabetes mellitus. Am J Med 111: , ) Collins R, Armitage J, Parish S et al(heart Protection Study Collaborative Group):MRC/BHF Heart Protection Study of cholesterol-lowering with simvastatin in 5963 people with diabetes:a randomised placebo-controlled trial. Lancet 361: , ) Colhoun HM, Betteridge DJ, Durrington PN et al:primary prevention of cardiovascular disease with atorvastatin in type 2 diabetes in the Collaborative Atorvastatin Diabetes Study ( CARDS): multicentre randomised placebo-controlled trial. Lancet 364: , ) Haffner SM, Lehto S, Rönnemaa T et al:mortality from coronary heart disease in subjects with type 2 diabetes and in nondiabetic subjects with and without prior myocardial infarction. N Engl J Med 339: , ) Pyörälä K, Pedersen TR, Kjekshus J et al: Cholesterol lowering with simvastatin improves prognosis of diabetic patients with coronary heart disease:a subgroup analysis of the Scandinavian Simvastatin Survival Study(4S). Diabetes Care 20: , ) Collins R, Armitage J, Parish S et al: Effects of cholesterol-lowering with simvastatin on stroke and other major vascular events in people with cerebrovascular disease or other high-risk conditions. Lancet 363: , ) The Kyushu Lipid Intervention StudyPravastatin use and risk of coronary events and cerebral infarction in japanese men with moderate hypercholesterolemia:the Kyushu Lipid Intervention Study. J Atheroscler Thromb 7: , ) Ito H, Ouchi Y, Ohashi Y et al:a comparison of low versus standard dose pravastatin therapy for the prevention of cardiovascular events in the elderly:the pravastatin anti-atherosclerosis trial in the elderly(pate). J Atheroscler Thromb 8:33-44, ) Kearney PM, Blackwell L, Collins R et al:efficacy of cholesterol-lowering therapy in 18,686 people with diabetes in 14 randomised trials of statins:a meta-analysis. Lancet 371: , ) Goldberg RB, Mellies MJ, Sacks FM et al: Cardiovascular events and their reduction with 207

10 pravastatin in diabetic and glucose-intolerant myocardial infarction survivors with average cholesterol levels:subgroup analyses in the cholesterol and recurrent events(care)trial: the Care Investigators. Circulation 98: , ) The Long-Term Intervention with Pravastatin in Ischaemic Disease( LIPID)Study Group: Prevention of cardiovascular events and death with pravastatin in patients with coronary heart disease and a broad range of initial cholesterol levels. N Engl J Med 339: , 1998 ( サブグループ解析に限ると ) 18) Diabetes Atherosclerosis Intervention Study Investigators( DAIS): Effect of fenofibrate on progression of coronary-artery disease in type 2 diabetes:the Diabetes Atherosclerosis Intervention Study, a randomised study. Lancet 357: , ) Keech A, Simes RJ, Barter P et al:effects of long-term fenofibrate therapy on cardiovascular events in 9795 people with type 2 diabetes mellitus( the FIELD study): randomised controlled trial. Lancet 366: , ) Matsuzaki M, Kita T, Mabuchi H et al:large scale cohort study of the relationship between serum cholesterol concentration and coronary events with low-dose simvastatin therapy in Japanese patients with hypercholesterolemia. Circ J 66: , ) Sone H, Katagiri A, Ishibashi S et al:effects of lifestyle modifications on patients with type 2 diabetes:the Japan Diabetes Complications Study(JDCS)study design, baseline analysis and three year-interim report. Horm Metab Res 34: , ) Sone H, Ito H, Ohashi Y et al:obesity and type 2 diabetes in Japanese patients. Lancet 361: 85, ) Sone H, Tanaka S, Tanaka S et al:serum level of triglycerides is a potent risk factor comparable to LDL cholesterol for coronary heart disease in Japanese patients with type 2 diabetes: subanalysis of the Japan Diabetes Complications Study(JDCS). J Clin Endocrinol Metab 96: , ) Turner RC, Millns H, Neil HA et al:risk factors for coronary artery disease in non-insulin dependent diabetes mellitus: United Kingdom Prospective Diabetes Study( UKPDS: 23). BMJ 316: , ) Oikawa S, Kita T, Mabuchi H et al:risk of coronary events in Japanese patients with both hypercholesterolemia and type 2 diabetes mellitus on low-dose simvastatin therapy:implication from Japan Lipid Intervention Trial(J-LIT). Atherosclerosis 191: , ) Assmann G, Schulte H, Funke H et al:the emergence of triglycerides as a significant independent risk factor in coronary artery disease. Eur Heart J 19(Suppl M):M8-M14, ) Austin MA, Hokanson JE, Edwards KL:Hypertriglyceridemia as a cardiovascular risk factor. Am J Cardiol 81:7B-12B, ) Downs JR, Clearfield M, Tyroler HA et al:air Force/Texas Coronary Atherosclerosis Prevention Study( AFCAPS/TEXCAPS): additional perspectives on tolerability of long-term treatment with lovastatin. Am J Cardiol 87: , 2001 ( サブグループ解析に限ると ) 29) Buchwald H, Varco RL, Matts JP et al:effect of partial ileal bypass surgery on mortality and morbidity from coronary heart disease in patients with hypercholesterolemia:report of the Program on the Surgical Control of the Hyperlipidemias(POSCH). N Engl J Med 323: , ) Rubins HB, Robins SJ, Collins D et al:gemfibrozil for the secondary prevention of coronary heart disease in men with low levels of high-density lipoprotein cholesterol:veterans Affairs High-Density Lipoprotein Cholesterol Intervention Trial Study Group. N Engl J Med 341: , ) Nakamura H, Arakawa K, Itakura H et al:primary prevention of cardiovascular disease with 208

11 15 糖尿病に合併した脂質異常症 pravastatin in Japan(MEGA Study):a prospective randomised controlled trial. Lancet 368: , ) Mizuno K, Nakaya N, Ohashi Y et al:usefulness of pravastatin in primary prevention of cardiovascular events in women:analysis of the Management of Elevated Cholesterol in the Primary Prevention Group of Adult Japanese( MEGA study). Circulation 117: , ) Kushiro T, Mizuno K, Nakaya N et al:pravastatin for cardiovascular event primary prevention in patients with mild-to-moderate hypertension in the Management of Elevated Cholesterol in the Primary Prevention Group of Adult Japanese(MEGA)Study. Hypertension 53: , ) Tajima N, Kurata H, Nakaya N et al:pravastatin reduces the risk for cardiovascular disease in Japanese hypercholesterolemic patients with impaired fasting glucose or diabetes: diabetes subanalysis of the Management of Elevated Cholesterol in the Primary Prevention Group of Adult Japanese(MEGA)Study. Atherosclerosis 199: , ) The Scandinavian Simvastatin Survival Study( 4S)Group: Randomised trial of cholesterol lowering in 4444 patients with coronary heart disease:the Scandinavian Simvastatin Survival Study(4S). Lancet 344: , ) Hoogwerf BJ, Waness A, Cressman M et al:effects of aggressive cholesterol lowering and low-dose anticoagulation on clinical and angiographic outcomes in patients with diabetes: the Post Coronary Artery Bypass Graft Trial. Diabetes 48: , ) Sacks FM, Pfeffer MA, Moye LA et al: The effect of pravastatin on coronary events after myocardial infarction in patients with average cholesterol levels. Cholesterol and Recurrent Events Trial investigators. N Engl J Med 335: , ) Heilbronn LK, Noakes M, Clifton PM:Effect of energy restriction, weight loss, and diet composition on plasma lipids and glucose in patients with type 2 diabetes. Diabetes Care 22: , ) Ginsberg HN, Elam MB, Lovato LC et al:effects of combination lipid therapy in type 2 diabetes mellitus. N Engl J Med 362: , ) The Lipid Research Clinics Coronary Primary Prevention Trial( LRC-CPPT): The Lipid Research Clinics Coronary Primary Prevention Trial results: Ⅰ. Reduction in incidence of coronary heart disease. JAMA 251: , ) Yokoyama M, Origasa H, Matsuzaki M et al:effects of eicosapentaenoic acid on major coronary events in hypercholesterolaemic patients(jelis):a randomised open-label, blinded endpoint analysis. Lancet 369: , ) Tanaka K, Ishikawa Y, Yokoyama M et al:reduction in the recurrence of stroke by eicosapentaenoic acid for hypercholesterolemic patients:subanalysis of the JELIS trial. Stroke 39: , ) Oikawa S, Yokoyama M, Origasa H et al:suppressive effect of EPA on the incidence of coronary events in hypercholesterolemia with impaired glucose metabolism:sub-analysis of the Japan EPA Lipid Intervention Study(JELIS). Atherosclerosis 206: , ) Bosch J, Gerstein HC, Dagenais GR et al(origin Trial Investigators):n-3 fatty acids and cardiovascular outcomes in patients with dysglycemia. N Engl J Med 367: , ) Simons L, Tonkon M, Masana L et al:effects of ezetimibe added to on-going statin therapy on the lipid profile of hypercholesterolemic patients with diabetes mellitus or metabolic syndrome. Curr Med Res Opin 20: , ) Gaudiani LM, Lewin A, Meneghini L et al:efficacy and safety of ezetimibe co-administered with simvastatin in thiazolidinedione-treated type 2 diabetic patients. Diabetes Obes Metab 209

12 7:88-97, ) Constance C, Westphal S, Chung N et al:efficacy of ezetimibe/simvastatin 10/20 and 10/40 mg compared with atorvastatin 20 mg in patients with type 2 diabetes mellitus. Diabetes Obes Metab 9: , ) Goldberg RB, Guyton JR, Mazzone T et al:ezetimibe/simvastatin vs atorvastatin in patients with type 2 diabetes mellitus and hypercholesterolemia:the VYTAL study. Mayo Clin Proc 81: , ) Baker WL, Talati R, White CM et al:differing effect of statins on insulin sensitivity in nondiabetics:a systematic review and meta-analysis. Diabetes Res Clin Pract 87:98-107, )Sattar N, Preiss D, Murray HM et al:statins and risk of incident diabetes:a collaborative meta-analysis of randomised statin trials. Lancet. 375: , 2010 参考にした資料 a) 日本動脈硬化学会 ( 編 ): 動脈硬化性疾患予防ガイドライン 2012 年版, 日本動脈硬化学会, 杏林舎 ( 製作 ), 東京,2012 b) 糖尿病における血管合併症の発症予防と進展抑制に関する研究 (JDCS). 平成 14 年度総括分担研究報告書,2003 c) Expert Panel on Detection, Evaluation, and Treatment of High Blood Cholesterol in Adults: Executive Summary of The Third Report of The National Cholesterol Education Program (NCEP)Expert Panel on Detection, Evaluation, And Treatment of High Blood Cholesterol In Adults(Adult Treatment Panel Ⅲ). JAMA 285: , 2001 d)thompson GR, Barter PJ:Clinical lipidology at the end of the millennium. Curr Opin Lipidol 10: , 1999 e) Phillips C, Mullan K, Owens D et al: Intestinal microsomal triglyceride transfer protein in type 2 diabetic and non-diabetic subjects: the relationship to triglyceride-rich postprandial lipoprotein composition. Atherosclerosis 187:57-64, 2006 f) Lally S, Tan CY, Owens D et al:messenger RNA levels of genes involved in dysregulation of postprandial lipoproteins in type 2 diabetes:the role of Niemann-Pick C1-like 1, ATP-binding cassette, transporters G5 and G8, and of microsomal triglyceride transfer protein. Diabetologia 49: , 2006 g) Haffner SM(American Diabetes Association):Dyslipidemia management in adults with diabetes. Diabetes Care 27(Suppl 1):S68-S71, 2004 h) 及川眞一, 井藤英喜, 江草玄士ほか : 糖尿病における動脈硬化症診療のガイドラインおよび提言 : 糖尿病の動脈硬化診療ガイドライン. 糖尿病 44: , 2001 i) Grundy SM, Cleeman JI, Merz CN et al:implications of recent clinical trials for the National Cholesterol Education Program Adult Treatment Panel Ⅲ guidelines. Circulation 110: , 2004 j) 厚生省労働省薬務局 : 医薬品副作用情報 No.112, 最終アクセス日 :2013 年 4 月 9 日 ) k) 厚生省労働省薬務局 : 医薬品副作用情報 No.119, 最終アクセス日 :2013 年 4 月 9 日 ) l) Sasaki J, Iwashita M, Kono S:Statins:beneficial or adverse for glucose metabolism. J Atheroscler Thromb 13: ,

13 15 糖尿病に合併した脂質異常症 論文コード 対象 方法 結果 1)Abbott RD et al(framingham study), 1988 心血管疾患のない白人男女 (5,209 人 )(30 62 歳 ). このうちコレステロール値を解析できたのは, 非糖尿病男性 359 人, 女性 15 人, 糖尿病男性 55 人, 女性 37 人 2)Kannel WB et al, 1979 心血管疾患のない白人男女 (5,209 人 )(30 62 歳 ) 3)Lerner DJ et al(framingham study),1986 4)Scheidt-Nave C et al, 1990 横断研究 5)Garcia MJ et al(framingham study), 歳の白人男女 (5,127 人 ) 歳の白人男女 (2,223 人 ) 白人男女 (5,209 人 ), うち 239 人が最初の 4 年間で糖尿病と診断 6)Stamler J et al, 歳の白人男性 (347,978 人 ). うち糖尿病患 者 5,163 人 7)Huang ES et al, 2001 メタアナリシス 8)Collins R et al(hps), )Colhoun HM et al (CARDS), )Haffner SM et al, 年に報告された 7 つの を対象に, 計 2,603 人の 2 型糖尿病患者の脂質治療効果を検討 糖尿病の英国人 (5,963 人 ) (40 80 歳 ) と閉塞性動脈疾患を持つ非糖尿病者 (14,573 人 ). 糖尿病患者の平均 LDL-C は 124mg/dL であった 心血管疾患の既往がない 2 型糖尿病患者 (2,838 人 )(40 75 歳 ).LDL-C は 160mg/dL 以下 歳のフィンランド人男女 (2,432 人 )( 糖尿病 1,059 人, 非糖尿病 1,373 人 ) Framingham コホート [34 年間追跡 ] Framingham Study の 20 年間追跡データを解析. 糖尿病の有無と心血管イベントの関連を検討 Framingham コホート [26 年間追跡 ] 耐糖能による心血管障害の頻度の違いを横断調査した Framingham コホート [16 年間追跡 ] 年間にわたり, 心血管疾患による死亡率を検討した スタチンもしくはフィブラート vs プラセボ [ 年間追跡 ] シンバスタチン投与群 (40mg/ 日 )vs プラセボ群 [ 治療期間 5 年間 ] アトルバスタチン投与群 (10mg/ 日 )(1,428 人 )vs 非投与群 (1,410 人 )[3.9 年間 ( 中央値 ) 追跡 ] 7 年の追跡期間中の心筋梗塞発症率を比較 総コレステロール値は有意差がなかったが, 糖尿病患者の冠動脈疾患の再発や心不全の進行は男性より女性に 2 3 倍多い 糖尿病患者では心血管疾患のリスクが非糖尿病患者に比べ 2 3 倍高い. 心血管死 / うっ血性心不全の糖尿病によるリスク増加は女性でより大きかった 冠動脈疾患とこれによる死亡には男女差がある. 糖尿病患者は心血管合併症が非糖尿病者に比べ多い. 総コレステロール値は, 女性では男性に比し強い心血管病の予測因子となる 糖尿病患者では心筋梗塞が多く, 無症候性心筋虚血も多い 糖尿病患者では糖尿病のない者に比べ心血管障害の発症が多い 血圧, コレステロールのコントロールと禁煙が心血管疾患の発症抑制に重要. 糖尿病患者ではこれらのリスク因子が非糖尿病者に比べ予後を増悪させる 脂質低下療法により心筋梗塞の発症が 40% 抑制され, 心疾患死, 脳梗塞発症にも低減傾向がみられた シンバスタチンは糖尿病患者, 非糖尿病患者のいずれにおいても初発心血管イベントを約 25% 有意に低下させた LDL-C が高くない 2 型糖尿病患者において, アトルバスタチン 10mg/ 日は心血管イベントの発生を 37% 低下させた. 総死亡率は 27% 減少した 総コレステロール, 中性脂肪値は, 糖尿病患者で有意に高い. 心筋梗塞の既往のない糖尿病患者が心筋梗塞を発症するリスクは, 既往のある非糖尿病患者が再発を生じる率に匹敵するほど高い 211

14 論文コード 対象 方法 結果 11)Pyörälä K et al(4s), 歳の欧州人男女 1997 (4,398 人 )( うち糖尿病患者 のサブ解析 483 人,IFG 678 人 ) 12)Collins R et al, ) The Kyushu Lipid Intervention Study Group (KLIS), 2000 心血管病のある患者 (3,280 人 ), 血管閉塞疾患および糖尿病のある患者 (17,256 人 )( 計 20,536 人 ) 総コレステロール 250mg/dL 以上の日本人男性 (5,640 人 ) シンバスタチン 20 40mg/ 日 vs プラセボ [ 平均 5.4 年間 ] シンバスタチン 40mg またはプラセボ [ 治療期間 5 年間 ] 以前の治療継続またはプラバスタチン 10 20mg 追加 シンバスタチンを用いたコレステロール低下療法は, 糖尿病患者の冠動脈性心疾患二次予防に有効である 脳卒中 25% 減, 梗塞 28% 減, 主要血管イベントは 20% 減 総コレステロールは 15% 減, 追加なしでは 8% 減. プラバスタチンにて心血管イベントは危険率 0.86, 脳梗塞は 0.78 に減少, 総合で 0.81 に減少 14)Ito H et al(pate), 歳以上の高齢者 (665 人 ) 低用量 (5mg/ 日 ) または標準用量の 10 20mg/ 日のプラバスタチン 標準用量にて心血管イベントが 32.6% 減少. この傾向は非糖尿病群にて著明 15)Kearney PM et al, 2008 糖尿病 (1 型 1,466 人,2 型 17,220 人 ), 非糖尿病 (71,370 人 ) スタチンの投与によって LDL- C 1mmol/L( 約 39.8mg/dL) の低下が心血管イベントに及ぼす効果を検証 16)Goldberg RB et al (CARE), 1998 心筋梗塞患者の既往があり LDL-C 平均値 139mg/dL の プラバスタチン (40mg/dL)vs プラセボ [5 年間 ]. 冠動脈イベ 歳の男女 ( 白人 90%) ントの発症を検討 (4,159 人 )( うち糖尿病 586 人 ) 17)LIPID Study Group, )Diabetes Atherosclerosis Intervention Study Investigators(DAIS), )Keech A et al(field), 2005 冠動脈疾患を有する 歳の患者 (9,014 人 ). 糖尿病 (782 人 ) カナダ, フィンランド, スウェーデンおよびフランス在住,40 65 歳の 2 型糖尿病男女 (418 人 )(96% が白人 ) 軽度の脂質代謝異常を有する 2 型糖尿病患者 ( 平均 HbA1c (NGSP)6.9%)(9,795 人 ) プラバスタチン (40mg/ 日 )vs プラセボ [6.1 年間 ] フェノフィブラート ( 200 mg/dl)vs プラセボ [3 年間以上観察 ] 微粉化フェノフィブラート 200mg/ 日投与群 vs プラセボ投与群 [5 年間以上観察 ] 心血管に基づく死亡は 13% (p=0.008), 非心血管による死亡は 3%(p=0.7) であり, 死亡の原因として心血管病変に対する抑制効果が示された. 全死亡は糖尿病で 9% 抑制され, 非糖尿病では 13% 抑制された. 冠血管死に対する抑制効果は糖尿病で 12%, 非糖尿病で 22 % であった. 心筋梗塞と冠血管死を合わせた major coronary events の抑制は糖尿病で 22 %, 非糖尿病で 23% が抑制された.LDL-C の低下療法は糖尿病の有無にかかわらず有効であることが示された プラバスタチン群は糖尿病患者において冠動脈イベントの発症リスクを 25% 低下させた コレステロール低下は心血管疾患の抑制に重要である フェノフィブラート群で, 冠動脈細小血管内径の減少や狭窄度の増加が有意に抑制された 一次エンドポイントで冠動脈イベントの発生に有意差を認めなかったが, 一次予防患者において心血管イベントを有意に減少させた. また, 糖尿病網膜症, アルブミン尿の進行を抑制した 212

15 15 糖尿病に合併した脂質異常症 論文コード 対象 方法 結果 20)Matsuzaki M et al 日本人の高コレステロール血症 (J-LIT), 2002 ( 220mg/dL 以上 ) 患者 (47,294 人 ) シンバスタチン 5 10mg/ 日を投与し,6 年間の観察期間で急性心筋梗塞あるいは心臓突然死をエンドポイントとして検討した 血清コレステロール値 mg/dL に低下した群に比し 220mg/dL から 20mg/dL ごとの増加により, 相対リスク f(rr)1.47,2.63,4.03 と有意に増加した 21 22)JDCS, 2002, 2003 糖尿病患者 (2,547 人 ), 全国 59 施設 患者指導の介入 LDL-C 160mg/dL 以上で虚血性心疾患のリスクは 3.7 倍であった 23)Sone H et al, 型糖尿病 (1,776 人 ) 日本人 2 型糖尿病を登録 (1995 年 1 月 1996 年 3 月 ) し, 糖尿病合併症の発症頻度を前向きに検討した. 平均 7.86 年の結果として冠動脈疾患 ( CHD), 脳血管障害 (stroke) 発症に対するリスクをまとめた CHD 発症 9.59 人 /1000 人 年, 脳卒中発症 7.45 人 / 1000 人 年. リスク因子としてハザード比は TG 1.54, LDL-C 41.49, 収縮期血圧 1.31 であった 24)Turner RC et al (UKPDS 23), )Oikawa S et al, )Assmann G et al, )Austin MA et al, 1998 メタアナリシス UKPDS の患者のうちデータの完備した白人男女 (2,693 人 ) 日本人, 非糖尿病 (35,247 人 ) と糖尿病 (6,554 人 ) の高コレステロール血症 (220mg/dL 以上 ) 患者 中年白人男性 (4,849 人 ). うち糖尿病患者約 300 人 歳の白人男性 (46,413 人 ), 女性 10,864 人を含む 17 のを解析. 糖尿病患者数については記載なし 虚血性心疾患の発症リスクをベースラインデータから Cox 比例ハザードモデルで解析 [ の疫学的解析 ] シンバスタチン 5 10mg/ 日を投与し,6 年間の観察期間で急性心筋梗塞あるいは心臓突然死をエンドポイントとして検討した 試験登録時にみられたリスク因子と 8 年の追跡期間中の冠動脈性心疾患発症の関係を解析 平均 11.4 年の調査期間におけるトリグリセライド値と心血管疾患発生の関係を検討 838 人を部分的腸バイパス手術群とコントロール群に分け平均 9.7 年間 ジェムフィブロジル (1,200 mg/dl)vs プラセボ [5.1 年間 ] LDL-C 高値,HDL-C 低値, 高血圧, 高血糖, 喫煙が 2 型糖尿病における虚血性心疾患のリスク因子であった 非糖尿病 (0.76 人 /1,000 人 年 ) に比し, 糖尿病 (1.8 人 / 1,000 人 年 ) では有意な心血管イベントの増加 (2.38 倍 ) し, 血清コレステロール 10 mg/dl の値の増加は非糖尿病で 19.4%, 糖尿病で 17.3% の増加を示し, コレステロールに依存した相対比は糖尿病の有無ではほぼ同等であった トリグリセライドは, 冠動脈性心疾患の独立したリスク因子である 高トリグリセライド血症は心血管疾患発症リスクを男性で 14%, 女性では 32% 増加させた 28)Downs JR et al 冠動脈性心疾患の既往がない ロバスタチン (20 40mg/dL) 平均的 LDL-C, 低 HDL-C の (AFCAPS/TEXCAPS), 歳の男性 (5,608 人 ), vs プラセボ [5.2 年間 ] 歳の女性 (997 人 ). うち糖尿病患者 (155 人 ), 白 男女においてロバスタチンは初発の冠動脈イベントのリスクを有意に低下させた 人 89% 29)Buchwald H et al (POSCH), )Rubins HB et al (VA-HIT), 1999 心筋梗塞の既往の脂質異常症患者 (838 人 ). 平均年齢 51 歳 冠動脈性心疾患の既往がある LDL-C 正常,HDL-C 低値の 74 歳未満男性 (2,531 人 ). うち糖尿病患者 627 人, 白人 90% 手術患者で血清脂質改善あり. 心血管による死亡も低下 ジェムフィブロジル群で, トリグリセライドの低下,HDL-C の上昇により心血管疾患の発症リスクが 24% 低下した 213

16 論文コード対象方法結果 31)Nakamura H et al 日本人, 高コレステロール血症 (MEGA study), 2006 ( mg/dL) 32)Mizuno K et al, 2008 のサブ解析 日本人女性, 高コレステロール血症 ( mg/dL) 33)Kushiro T et al, 2009 高血圧を有する日本人, 高コレ のサブ解析 ステロール血症 ( mg/dl) 34)Tajima N et al, 2008 日本人, 血糖高値 (2,210 人 ) のサブ解析 ( 糖尿病 1,746 人, 空腹時血糖 高値 464 人 ) 群と正常血糖群 (5,622 人 ) 食事療法群 (3,966 人 ), プラバスタチン ( 10mg) 投与群 (3,866 人 ) について 5 6 年間 ( 平均 5.3 年 ) 観察し, 心筋梗塞, 心臓突然死, 狭心症, 冠動脈再建をエンドポイントとして検討した 食事療法群 (3,966 人 ), プラバスタチン ( 10mg) 投与群 (3,866 人 ) について 5 6 年間 ( 平均 5.3 年 ) 観察し, 心筋梗塞, 心臓突然死, 狭心症, 冠動脈再建をエンドポイントとして検討した 食事療法群 (3,966 人 ), プラバスタチン ( 10mg) 投与群 (3,866 人 ) について 5 年間の観察を行い, 心筋梗塞, 心臓突然死, 狭心症, 冠動脈再建をエンドポイントとして検討した 5 6 年間 ( 平均 5.3 年 ) 観察し, 心筋梗塞, 心臓突然死, 狭心症, 冠動脈再建をエンドポイントとして検討した プラバスタチン投与により, 33% の有意 (p<0.01) なリスクの軽度の低下が認められた. 心血管と脳血管を合わせたものでは 30%(p<0.01) のリスク低下が認められた プラバスタチン投与により, 冠動脈疾患は 33%(p<0.01), 脳卒中は 17%(p=0.33), 冠動脈疾患と脳梗塞を併せたイベントは 30%(p<0.005) のリスク低下が認められた プラバスタチン投与により, 冠動脈疾患 + 脳梗塞は 35%(p= 0.02), 心血管イベントは 46%(p=0.04) のリスク低下が認められた 血糖高値群においてプラバスタチンの投与により冠動脈疾患, 脳梗塞, 脳血管障害の発症は低下したが有意ではなかった. これらを併せた心血管疾患の発症についてはプラバスタチン投与により 32% の有意 (p<0.03) なリスク低下が認められた 35)4S, 歳の欧州人男女 (4,444 人 )( 糖尿病患者 202 人 ) シンバスタチン 20 40mg/ 日 vs プラセボ [ 平均 5.4 年間 ] 糖尿病患者を含め, 冠動脈性心疾患の既往のある者はコレステロール低下により心血管疾患の発生が抑制される 36)Hoogwerf BJ et al(post CABG), )Sacks FM et al, 1996 CABG 後の患者 (1,351 人 )( 薬物療法の必要な糖尿病患者 116 人 ) 血清総コレステロール,LDL-C の平均値がそれぞれ 209, 139mg/dL の心筋梗塞の既往のある患者 (4,159 人 )( 男性 3,583 人, 女性 576 人 ). プラバスタチン群 (2,081 人 ), プラセボ群 (2,078 人 ) ロバスタチンにより LDL-C を 60 85mg/dL を目標に低下させた群 プラバスタチン 40mg/ 日 vs プラセボ [5.0 年間 ( 中央値 ) 追跡 ] 60 85mg/dL を目標にした群で, 有意ではないものの, 死亡, 冠血管イベント, 脳卒中の総和が減少した 対照群と比べて, プラバスタチン群で冠動脈疾患死および非致死性心筋梗塞の発症が 24%, CABG の必要が 26%,PTCA の必要が 23%, 脳卒中の発症が 31% 減少した 38)Heilbronn LK et al, )Ginsberg HN et al, 2010 肥満 2 型糖尿病患者 (35 人 ) 2 型糖尿病 (5,518 人 ) 異なる食事内容で 12 週にわたりエネルギー制限を行った シンバスタチンが投与されている 2 型糖尿病をランダムにフェノフィブラート投与とプラセボに分け,4.7 年間観察. 心筋梗塞, 脳卒中, 心血管死を一時エンドポイントとして検討 エネルギー制限は血糖コントロールに有用である 一時エンドポイント発症率はフェノフィブラート群 2.2%, プラセボ群 2.4% と差異なし. 脂質値によるサブ解析 (n= 941,TG 204mg/dL+HDL- C 34mg/dL) では 31% のリスク低下であった 214

17 15 糖尿病に合併した脂質異常症 論文コード対象方法結果 40)Lipid Research Clinics Coronary Primary Prevention Trial(LRC-CPPT), 1984 CABG 後の患者 (1,351 人 ) ( 薬物療法の必要な糖尿病患者 116 人 ) コレスチラミンとプラセボ群に分けた [7 年間 ] 冠動脈疾患発症, 死亡を抑制 41)Yokoyama M et al 日本人, 高コレステロール血症 (JELIS), 2007 (250mg/dL,18,645 人 ) 42)Tanaka K et al, 2008 日本人, 高コレステロール血症 のサブ解析 (250mg/dL,18,645 人 ) 43)Oikawa S et al, 2009 日本人, 高コレステロール血症 血糖高値群 ( 糖尿病および空腹 血糖高値群では EPA 投与によ のサブ解析 (250mg/dL,18,645 人 ) 時血糖 mg/dL, り心血管イベントが 22%(p= 4,565 人 ) と血糖正常群 0.048) 抑制された. 血糖正常 (14,080 人 ) について,EPA 群でのイベント抑制は 18% 投与, 非投与の 2 群を 5 年間 (p=0.062) であった の観察し, 心血管イベントを検 討した 44)Bosch J et al (ORIGIN), 2012 心血管イベントリスクの高い IFG もしくは IGT,2 型糖尿病患者 (12,537 人 ) スタチン投与単独群 (9,319 人 ) と EPA(1,800mg) の併用群 (9,326 人 ) について 5 年間の観察を行い, 心筋梗塞, 心臓突然死, 狭心症, 冠動脈再建をエンドポイントとして検討した スタチン投与単独群 (9,319 人 ) と EPA(1,800mg) の併用群 (9,326 人 ) について 5 年間の観察を行い, 脳卒中の一次予防, 二次予防について検討した n-3 脂肪酸 1g( 最低 900mg 以上含有 )vs プラセボ ( とインスリン グラルギン vs 通常療法との 2 2 要因計画 ). 主要評価項目 : 心血管疾患死 [ 追跡期間の中央値 6.2 年 ] 平均 4.6 年間の観察が行われた. 冠動脈疾患では 19% のリスク低下 (p<0.048) が認められた. 両群間における血清コレステロール値には差異を認めないことから EPA の効果が魚を多く摂取する日本人においても証明された 一次予防では EPA の投与, 非投与の両群で差異を認めなかったが, 二次予防では 20% のリスク低下 (p=0.048) が認められた n-3 脂肪酸群とプラセボ群の主要評価項目に有意差を認めなかった (HR 0.98,p=0.72) 45)Simons L et al, 2004 スタチンがすでに投与されてい糖尿病 (191 人 ), 非糖尿病る 2 型糖尿病あるいはメタボ (330 人 ) に対し, エゼチミブリックシンドロームを有する例 (10mg/ 日 ) あるいはプラセボを無作為に投与.8 週間のエゼチミブ投与が,LDL-C の低下に対する影響を検討した. また, メタボリックシンドローム症例を取り上げてサブ解析を行った LDL-C 低下は糖尿病 27.3 %, 非糖尿病 22.1%,TG はそれぞれ 15.8%, 11.9 % の低下を示し,HDL-C はそれぞれ 1.5%,4.3% 上昇した. MetS でもエゼチミブの効果は同様であった. スタチン単独療法に対しエゼチミブの併用は有意な LDL-C のみならず,TG 低下にも有意に作用した 46)Gaudiani LM et al, 2005 ピオグリタゾンを 3 ヵ月以上服用して安定した 歳の糖尿病患者で LDL-C> 2.6 mmol/l(100mg/dl) を示したもの 全例にシンバスタチンが 20mg/ 日投与され,6 週間観察されたあと, 二重盲検で無作為にエゼチミブ 10mg/ 日 (104 人 ) 投与とシンバスタチン 40mg/ 日への増量とに分けて (110 人 ),24 週間観察された シンバスタチン 20mg/ 日に加えエゼチミブ 10mg 投与では LDL-C が 20.8% 低下した. シンバスタチン 40mg への増量では 0.3% であった 215

18 論文コード対象方法結果 47)Constance C et al, 歳以上でアトルバスタチン 10mg を 6 週間以上服用して いる糖尿病患者で HbA1c 10% の症例 症例登録後アトルバスタチン (ATV)10mg を 4 週間服用したあと, 無作為にエゼチミブ (EZE)10mg とシンバスタチン ( SIMVA)20mg 併用群 ( EZE/SIMVA10/20, 220 人 ),EZE/SIMVA10/40 の併用群 (222 人 ),ATV 20mg 単独群 (219 人 ) の 3 群に分け,6 週間の LDL-C 低下を検討した ATV 10mg/ 日の服用時と比較して, EZE/SIMVA10/20 で 26.89%, EZE/SIMVA 10/40 で 30.13%,ATV 10 から 20mg への増量で 8.49 % の LDL-C 低下率が認められた.EZE と SIMVA の併用療法に意義がある 48)Goldberg RB et al (VYTAL study), )Baker WL et al, 2010 メタアナリシス 50)Sattar N et al, 2010 メタアナリシス 2 型糖尿病 (1,229 人 ) 2 型糖尿病 (1,146 人 ) 2 型糖尿病 LDL-C に対するエゼチミブ / シンバスタチン 10/20mg 投与とアトルバスタチン 10 あるい は 20mg 投与との比較, また, 高用量としてエゼチミブ / シンバスタチン 10/40mg 投与とアトルバスタチン 40mg 投与との比較 16 の二重盲検比較試験 ( プラセボとの比較試験 ). インスリン感受性についてさまざまな方法 (glucose clamp, ミニマルモデル,HOMA など ) で行われた結果を解析. 単に血糖値とインスリン値の比を検討したものは除かれた 13 の二重盲検比較試験 ( プラセボとの比較試験 ). 対象 1,000 人以上で 1 年以上の観察が行われた研究が抽出. 糖尿病の診断は血糖値や主治医の報告によった [ 平均観察期間 4 年 ] LDL-C の低下率はエゼチミブ / シンバスタチン 10/20mg で 53.6%, アトルバスタチン 10mg で 38.3%,20mg で 44.6%, エゼチミブ / シンバスタチン 10/40mg で 57.6 %, アトルバスタチン 40mg で 50.9% であった プラバスタチン, アトルバスタチン, ロスバスタチン, シンバスタチンについて解析. インスリン感受性を強く悪化させるものはないと結論. ただしシンバスタチンでは有意な変化が認められた スタチン投与による新規糖尿病発症のオッズ比 スタチンのベネフィットを考慮すれば問題ないとの結論 216

第 90 回 MSGR トピック : 急性冠症候群 LDL-C Ezetimibe 発表者 : 山田亮太 ( 研修医 ) コメンテーター : 高橋宗一郎 ( 循環器内科 ) 文献 :Ezetimibe Added to Statin Theraphy after Acute Coronary Syn

第 90 回 MSGR トピック : 急性冠症候群 LDL-C Ezetimibe 発表者 : 山田亮太 ( 研修医 ) コメンテーター : 高橋宗一郎 ( 循環器内科 ) 文献 :Ezetimibe Added to Statin Theraphy after Acute Coronary Syn 第 90 回 MSGR トピック : 急性冠症候群 LDL-C Ezetimibe 発表者 : 山田亮太 ( 研修医 ) コメンテーター : 高橋宗一郎 ( 循環器内科 ) 文献 :Ezetimibe Added to Statin Theraphy after Acute Coronary Syndromes Christopher P. Cannon, et al. N Engl J Med 2015;

More information

わが国における糖尿病と合併症発症の病態と実態糖尿病では 高血糖状態が慢性的に継続するため 細小血管が障害され 腎臓 網膜 神経などの臓器に障害が起こります 糖尿病性の腎症 網膜症 神経障害の3つを 糖尿病の三大合併症といいます 糖尿病腎症は進行すると腎不全に至り 透析を余儀なくされますが 糖尿病腎症

わが国における糖尿病と合併症発症の病態と実態糖尿病では 高血糖状態が慢性的に継続するため 細小血管が障害され 腎臓 網膜 神経などの臓器に障害が起こります 糖尿病性の腎症 網膜症 神経障害の3つを 糖尿病の三大合併症といいます 糖尿病腎症は進行すると腎不全に至り 透析を余儀なくされますが 糖尿病腎症 2009 年 4 月 27 日放送 糖尿病診療における早期からの厳格血糖コントロールの重要性 東京大学大学院医学系研究科糖尿病 代謝内科教授門脇孝先生 平成 19 年糖尿病実態調査わが国では 生活習慣の欧米化により糖尿病患者の数が急増しており 2007 年度の糖尿病実態調査では 糖尿病が強く疑われる方は 890 万人 糖尿病の可能性が否定できない方は 1,320 万人と推定されました 両者を合計すると

More information

複製 転載禁止 The Japan Diabetes Society, 2016 糖尿病診療ガイドライン 2016 CQ ステートメント 推奨グレード一覧 1. 糖尿病診断の指針 CQ なし 2. 糖尿病治療の目標と指針 CQ なし 3. 食事療法 CQ3-2 食事療法の実践にあたっての管理栄養士に

複製 転載禁止 The Japan Diabetes Society, 2016 糖尿病診療ガイドライン 2016 CQ ステートメント 推奨グレード一覧 1. 糖尿病診断の指針 CQ なし 2. 糖尿病治療の目標と指針 CQ なし 3. 食事療法 CQ3-2 食事療法の実践にあたっての管理栄養士に 糖尿病診療ガイドライン 2016 1. 糖尿病診断の指針 2. 糖尿病治療の目標と指針 3. 食事療法 CQ3-2 食事療法の実践にあたっての管理栄養士による指導は有効か? 食事療法の実践にあたって, 管理栄養士による指導が有効である. 4. 運動療法 CQ4-2 2 型糖尿病患者に運動療法は有効か? 有酸素運動が, 血糖コントロール インスリン抵抗性 心肺機能 脂質代謝を改善し, 血圧を低下させる.

More information

スライド 1

スライド 1 1. 血液の中に存在する脂質 脂質異常症で重要となる物質トリグリセリド ( 中性脂肪 :TG) 動脈硬化に深く関与する 脂質の種類 トリグリセリド :TG ( 中性脂肪 ) リン脂質 遊離脂肪酸 特徴 細胞の構成成分 ホルモンやビタミン 胆汁酸の原料 動脈硬化の原因となる 体や心臓を動かすエネルギーとして利用 皮下脂肪として貯蔵 動脈硬化の原因となる 細胞膜の構成成分 トリグリセリド ( 中性脂肪

More information

「長寿のためのコレステロール ガイドライン2010 年版」に対する声明

「長寿のためのコレステロール ガイドライン2010 年版」に対する声明 長寿のためのコレステロールガイドライン 2010 年版 に対する声明 平成 22 年 9 月 1 日に 脂質栄養学会 コレステロールガイドライン策定委員会 という組織から 標記 ガイドライン 1) が発表された この内容をめぐる一部のメディアの報道により 一般の方々のみならず 患者やその家族の方々の間にも コレステロールに関する認識に 混乱を招いている 日本動脈硬化学会は 動脈硬化性疾患予防ガイドライン

More information

Q2 はどのような構造ですか? A2 LDL の主要構造蛋白はアポ B であり LDL1 粒子につき1 分子存在します 一方 (sd LDL) の構造上の特徴はコレステロール含有量の減少です 粒子径を規定する脂質のコレステロールが少ないため小さく また1 分子のアポ B に対してコレステロールが相対

Q2 はどのような構造ですか? A2 LDL の主要構造蛋白はアポ B であり LDL1 粒子につき1 分子存在します 一方 (sd LDL) の構造上の特徴はコレステロール含有量の減少です 粒子径を規定する脂質のコレステロールが少ないため小さく また1 分子のアポ B に対してコレステロールが相対 Q1 とは何ですか? A1 LDL は比重 1.019~1.063g/ml の幅広いリポ蛋白の集合であり 粒子サイズの異なる幾つかの亜分画より構成されています このうち粒子サイズが小さく 比重の重い LDL を小型高密度 LDL( 英語では (sd LDL)) と言います Austin Krauss らは電気泳動を用いて LDL の平均粒子直径を測定し 直径 25.5nm 以下の sd LDL を主に有する症例をパターン

More information

H29_第40集_大和証券_研究業績_C本文_p indd

H29_第40集_大和証券_研究業績_C本文_p indd 慢性腎臓病 (CKD) における危険因子としての食後高血糖の検討 独立行政法人国立病院機構千葉東病院臨床研究部 糖尿病研究室長関直人 はじめに 1. 研究の背景慢性腎臓病 (CKD) は 動脈硬化 腎機能低下 末期腎不全 心血管イベントなどの危険因子であることが報告されている (1) 一方で食後高血糖もまた 動脈硬化 心血管イベントの危険因子であることが報告されている (2) 食後高血糖の検出には持続血糖モニタリング

More information

激増する日本人糖尿病 ( 万人 ) 2,500 糖尿病の可能性が否定できない人 (HbA1c 6.0~6.4) 糖尿病が強く疑われる人 (HbA1c 6.5% 以上 ) 2,210 万人 2,000 1,500 1,000 1,620 万人 1,370 万人 万人 880 万人 +

激増する日本人糖尿病 ( 万人 ) 2,500 糖尿病の可能性が否定できない人 (HbA1c 6.0~6.4) 糖尿病が強く疑われる人 (HbA1c 6.5% 以上 ) 2,210 万人 2,000 1,500 1,000 1,620 万人 1,370 万人 万人 880 万人 + 平成 24 年 9 月 1 日 2012 年度日本臨床検査標準協議会 (JCCLS) 学術集会 HbA1cと糖尿病診療 日常診療における HbA1c 測定 標準化の意義 東京大学大学院医学系研究科糖尿病 代謝内科植木浩二郎 激増する日本人糖尿病 ( 万人 ) 2,500 糖尿病の可能性が否定できない人 (HbA1c 6.0~6.4) 糖尿病が強く疑われる人 (HbA1c 6.5% 以上 ) 2,210

More information

心房細動1章[ ].indd

心房細動1章[ ].indd 1 心房細動は, 循環器医のみならず一般臨床医も遭遇することの多い不整脈で, 明らかな基礎疾患を持たない例にも発症し, その有病率は加齢とともに増加する. 動悸などにより QOL が低下するのみならず, しばしば心機能低下, 血栓塞栓症を引き起こす原因となり, 日常診療上最も重要な不整脈のひとつである. 1 [A] 米国の一般人口における心房細動の有病率については,4 つの疫学調査をまとめた Feinberg

More information

脂質異常症 治療の目標値は?

脂質異常症 治療の目標値は? clinical question 2014 年 12 月 29 日 JHOSPITALIST NETWORK 脂質異常症 治療の目標値は? 亀田総合病院内科 小児科複合プログラム 笹澤裕樹 監修 : 亀田総合病院総合内科佐田竜一 分野 : 循環器テーマ : 治療 59 歳男性人間ドックで脂質異常症を指摘され来院 既往歴 : 高血圧症で ACE 阻害薬内服中 生活歴 : 喫煙なし 機会飲酒 家族歴

More information

<4D F736F F D D3591E597A A8D9182C982A882AF82E98E A882E682D BB95A882CC90DB8EE697CA82C6905

<4D F736F F D D3591E597A A8D9182C982A882AF82E98E A882E682D BB95A882CC90DB8EE697CA82C6905 5 大陸 18 カ国における脂質および炭水化物の摂取量と心臓血管疾患および死亡との関連性 : 前向きコホート研究 Associations of fats and carbohydrate intake with cardiovascular disease and mortality in 18 countries from five continents (PURE): a prospective

More information

糖尿病予備群は症状がないから からだはなんともないの 糖尿病予備群と言われた事のある方のなかには まだ糖尿病になったわけじゃないから 今は食生活を改善したり 運動をしたりする必要はない と思っている人がいるかもしれません 糖尿病予備群の段階ではなんの症状もないので そう考えるのも無理はないです しか

糖尿病予備群は症状がないから からだはなんともないの 糖尿病予備群と言われた事のある方のなかには まだ糖尿病になったわけじゃないから 今は食生活を改善したり 運動をしたりする必要はない と思っている人がいるかもしれません 糖尿病予備群の段階ではなんの症状もないので そう考えるのも無理はないです しか 糖尿病ってなに 糖尿病予備群といわれたら 糖尿病予備群 糖尿病の境界型ってなに 糖尿病予備群と言われるのは どのようなときでしょうか 2 型糖尿病の場合 ある日突然 血糖値が高くなるのではありません 多くの場合 ゆっくり 何年もかかって血糖値が高くなり 糖尿病に至ります まだ糖尿病と診断されるほど高くないけれど 正常より血糖値が高くなってきた状態を 糖尿病の境界型 や 糖 尿病予備群 と言ったりします

More information

られる 糖尿病を合併した高血圧の治療の薬物治療の第一選択薬はアンジオテンシン変換酵素 (ACE) 阻害薬とアンジオテンシン II 受容体拮抗薬 (ARB) である このクラスの薬剤は単なる降圧効果のみならず 様々な臓器保護作用を有しているが ACE 阻害薬や ARB のプラセボ比較試験で糖尿病の新規

られる 糖尿病を合併した高血圧の治療の薬物治療の第一選択薬はアンジオテンシン変換酵素 (ACE) 阻害薬とアンジオテンシン II 受容体拮抗薬 (ARB) である このクラスの薬剤は単なる降圧効果のみならず 様々な臓器保護作用を有しているが ACE 阻害薬や ARB のプラセボ比較試験で糖尿病の新規 論文の内容の要旨 論文題目アンジオテンシン受容体拮抗薬テルミサルタンの メタボリックシンドロームに対する効果の検討 指導教員門脇孝教授 東京大学大学院医学系研究科 平成 19 年 4 月入学 医学博士課程 内科学専攻 氏名廣瀬理沙 要旨 背景 目的 わが国の死因の第二位と第三位を占める心筋梗塞や脳梗塞などの心血管疾患を引き起こす基盤となる病態として 過剰なエネルギー摂取と運動不足などの生活習慣により内臓脂肪が蓄積する内臓脂肪型肥満を中心に

More information

ただ太っているだけではメタボリックシンドロームとは呼びません 脂肪細胞はアディポネクチンなどの善玉因子と TNF-αや IL-6 などという悪玉因子を分泌します 内臓肥満になる と 内臓の脂肪細胞から悪玉因子がたくさんでてきてしまい インスリン抵抗性につながり高血糖をもたらします さらに脂質異常症

ただ太っているだけではメタボリックシンドロームとは呼びません 脂肪細胞はアディポネクチンなどの善玉因子と TNF-αや IL-6 などという悪玉因子を分泌します 内臓肥満になる と 内臓の脂肪細胞から悪玉因子がたくさんでてきてしまい インスリン抵抗性につながり高血糖をもたらします さらに脂質異常症 糖尿病ってなに メタボってなに メタボリックシンドロームってなに メタボ という言葉は テレビや新聞 インターネットで良く見かけると思います メタボは メタボリックシンドロームの略で 内臓脂肪が多くて糖尿病をはじめとする生活習慣病になりやすく 心臓病や脳などの血管の病気につながりやすい状況をいいます 具体的には糖尿病の境界型や 高血圧 脂質異常症 肥満などは 糖尿病の発症や心臓や血管の病気につながりや

More information

(検3)5.構成員資料1.寺本班基本資料 特定健診検討会(脂質)寺本班(案)ver2

(検3)5.構成員資料1.寺本班基本資料 特定健診検討会(脂質)寺本班(案)ver2 平成 28 年 2 月 2 日 第 3 回特定健康診査 特定保健指導の在り方に関する検討会 構成員提出資料 1 平成 25~27 年度厚生労働科学研究 non-hdl 等血中脂質評価指針および脂質異常症標準化システムの構築と基盤整備に関する研究 研究代表者寺本民生 ( 帝京大学医学部臨床研究医学講座 ) 研究分担者 ( 疫学担当 ) 岡村智教 ( 慶應義塾大学医学部衛生学公衆衛生学 ) 1 基本項目各論

More information

study のデータベースを使用した このデータベースには 2010 年 1 月から 2011 年 12 月に PCI を施行された 1918 人が登録された 研究の目的から考えて PCI 中にショックとなった症例は除外した 複数回 PCI を施行された場合は初回の PCI のみをデータとして用いた

study のデータベースを使用した このデータベースには 2010 年 1 月から 2011 年 12 月に PCI を施行された 1918 人が登録された 研究の目的から考えて PCI 中にショックとなった症例は除外した 複数回 PCI を施行された場合は初回の PCI のみをデータとして用いた 学位論文の内容の要旨 論文提出者氏名 小西裕二 論文審査担当者 主査荒井裕国 副査小川佳宏 下門顯太郎 論文題目 Comparison of outcomes after everolimus-eluting stent implantation in diabetic versus non-diabetic patients in the Tokyo-MD PCI study ( 論文内容の要旨

More information

H26_大和証券_研究業績_C本文_p indd

H26_大和証券_研究業績_C本文_p indd インスリン非使用 2 型糖尿病患者における自己血糖測定の血糖コントロールへの影響 慶應義塾大学医学部腎臓内分泌代謝内科 目黒周 はじめに現在わが国では簡易血糖測定器を用いた自己血糖測定 (Self monitoring of blood glucose 以下 SMBG) はインスリン治療を行っていない糖尿病患者において保険適用になっておらず ほとんど行われていない 非インスリン投与 2 型糖尿病患者におけるSMBGの意義は現在でも一致した見解が得られていないが

More information

1-A-1[016-20].indd

1-A-1[016-20].indd A 急性冠症候群 1. 日本人の ACS は増えているのか? 欧米に比べて少ないのか? 1 序論 Acute coronary syndrome(acs) は急性心筋虚血による心臓突然死, 急性心筋梗塞, 不安定狭心症を含む疾患概念である. ここでは死亡率も高く疫学的知見が豊富な急性心筋梗塞を中心に述べる. わが国の急性心筋梗塞が増加しているのか, 国際的にみて少ないのかを知るための疫学指標はいくつか存在する.

More information

Q16-2 糖尿病に合併した脂質異常症は細小血管症のリスクファクターか? ステートメント 高 TG 血症は細小血管症のリスクファクターである 7). 低 HDL-C 血症は細小血管症のリスクファクターである 8). 高 TG 血症は網膜症, 腎症, 神経障害を含めた細小血管症のリスクファクターである

Q16-2 糖尿病に合併した脂質異常症は細小血管症のリスクファクターか? ステートメント 高 TG 血症は細小血管症のリスクファクターである 7). 低 HDL-C 血症は細小血管症のリスクファクターである 8). 高 TG 血症は網膜症, 腎症, 神経障害を含めた細小血管症のリスクファクターである 糖尿病診療ガイドライン 2016 糖尿病に合併した脂質異常症 16 Q16-1 糖尿病に合併した脂質異常症は大血管症のリスクファクターか? ステートメント 脂質異常症は大血管症のリスクファクターである 1). 高 LDL-C(low-density lipoprotein cholesterol) 血症は冠動脈疾患発症の強いリスクファクターである 2). LDL-C は日本人, 欧米人に共通する糖尿病に合併する大血管症の強いリスクファクターであることが,

More information

本文.indd

本文.indd CQ ACC/AHA PECO PatientExposure Comparison OutcomePECO low-density lipoprotein cholesterol LDL C cholesterol cholesterol intensive OR agressive CQ target LDL C PubMed Systematic Reviews Clinical Study

More information

(2) レパーサ皮下注 140mgシリンジ及び同 140mgペン 1 本製剤については 最適使用推進ガイドラインに従い 有効性及び安全性に関する情報が十分蓄積するまでの間 本製剤の恩恵を強く受けることが期待される患者に対して使用するとともに 副作用が発現した際に必要な対応をとることが可能な一定の要件

(2) レパーサ皮下注 140mgシリンジ及び同 140mgペン 1 本製剤については 最適使用推進ガイドラインに従い 有効性及び安全性に関する情報が十分蓄積するまでの間 本製剤の恩恵を強く受けることが期待される患者に対して使用するとともに 副作用が発現した際に必要な対応をとることが可能な一定の要件 保医発 0331 第 9 号 平成 29 年 3 月 31 日 地方厚生 ( 支 ) 局医療課長都道府県民生主管部 ( 局 ) 国民健康保険主管課 ( 部 ) 長都道府県後期高齢者医療主管部 ( 局 ) 後期高齢者医療主管課 ( 部 ) 長 殿 厚生労働省保険局医療課長 ( 公印省略 ) 抗 PCSK9 抗体製剤に係る最適使用推進ガイドラインの策定に伴う留意事項の 一部改正について 抗 PCSK9

More information

本書の読み方 使い方 ~ 各項目の基本構成 ~ * 本書は主に外来の日常診療で頻用される治療薬を取り上げています ❶ 特徴 01 HMG-CoA 代表的薬剤ピタバスタチン同種同効薬アトルバスタチン, ロスバスタチン HMG-CoA 還元酵素阻害薬は主に高 LDL コレステロール血症の治療目的で使 用

本書の読み方 使い方 ~ 各項目の基本構成 ~ * 本書は主に外来の日常診療で頻用される治療薬を取り上げています ❶ 特徴 01 HMG-CoA 代表的薬剤ピタバスタチン同種同効薬アトルバスタチン, ロスバスタチン HMG-CoA 還元酵素阻害薬は主に高 LDL コレステロール血症の治療目的で使 用 本書の読み方 使い方 ~ 各項目の基本構成 ~ * 本書は主に外来の日常診療で頻用される治療薬を取り上げています ❶ 特徴 01 HMG-CoA 代表的薬剤ピタバスタチン同種同効薬アトルバスタチン, ロスバスタチン HMG-CoA 還元酵素阻害薬は主に高 LDL コレステロール血症の治療目的で使 用される その強力なコレステロール低下作用と, コレステロール低下作用を 介さない作用 ( 血管内皮機能改善作用,

More information

CQ1: 急性痛風性関節炎の発作 ( 痛風発作 ) に対して第一番目に使用されるお薬 ( 第一選択薬と言います ) としてコルヒチン ステロイド NSAIDs( 消炎鎮痛剤 ) があります しかし どれが最適かについては明らかではないので 検討することが必要と考えられます そこで 急性痛風性関節炎の

CQ1: 急性痛風性関節炎の発作 ( 痛風発作 ) に対して第一番目に使用されるお薬 ( 第一選択薬と言います ) としてコルヒチン ステロイド NSAIDs( 消炎鎮痛剤 ) があります しかし どれが最適かについては明らかではないので 検討することが必要と考えられます そこで 急性痛風性関節炎の [web 版資料 1 患者意見 1] この度 高尿酸血症 痛風の治療ガイドライン の第 3 回の改訂を行うことになり 鋭意取り組んでおります 診療ガイドライン作成に患者 市民の立場からの参加 ( 関与 ) が重要であることが認識され 診療ガイドライン作成では 患者の価値観 希望の一般的傾向 患者間の多様性を反映させる必要があり 何らかの方法で患者 市民の参加 ( 関与 ) に努めるようになってきております

More information

Microsoft Word - 44-第4編頭紙.doc

Microsoft Word - 44-第4編頭紙.doc 別紙 2 レセプト分析対象病名等一覧 ( 優先順 ) 疾病と治療疾患名 ICD10 コード点数コード 1 糖尿病糖尿病 E11~E14 2 インスリン療法インスリン在宅自己注射指導管理料点数コード レセ電算コード C101 3 高血圧症 高血圧症 I10 本態性高血圧症 I10 4 高脂血症 高脂血症 E785 高 HDL 血症 E780 高 LDL 血症 E780 高トリグリセライド血症 E781

More information

標準的な健診・保健指導の在り方に関する検討会

標準的な健診・保健指導の在り方に関する検討会 第 3 章保健指導対象者の選定と階層化 (1) 保健指導対象者の選定と階層化の基準 1) 基本的考え方生活習慣病の予防を期待できる内臓脂肪症候群 ( メタボリックシンドローム ) の選定及び階層化や 生活習慣病の有病者 予備群を適切に減少させることができたかを的確に評価するために 保健指導対象者の選定及び階層化の標準的な数値基準が必要となる 2) 具体的な選定 階層化の基準 1 内臓脂肪型肥満を伴う場合の選定内臓脂肪蓄積の程度を判定するため

More information

Microsoft Word - 1 糖尿病とは.doc

Microsoft Word - 1 糖尿病とは.doc 2 糖尿病の症状がは っきりしている人 尿糖が出ると多尿となり 身体から水分が失われ 口渇 多飲などが現れます ブドウ糖が利用されないため 自分自身の身体(筋肉や脂肪)を少しずつ使い始めるので 疲れ やすくなり 食べているのにやせてきます 3 昏睡状態で緊急入院 する人 著しい高血糖を伴う脱水症や血液が酸性になること(ケトアシドーシス)により 頭痛 吐き気 腹痛などが出現し すみやかに治療しなければ数日のうちに昏睡状態に陥ります

More information

データの取り扱いについて (原則)

データの取り扱いについて (原則) 中医協費 - 3 2 5. 1. 2 3 データの取り扱いについて 福田参考人提出資料 1. 総論 1 費用効果分析で扱うデータ 費用や効果を積算する際は 様々なデータを取り扱う データを取り扱う際の考え方を整理しておく必要がある (1) 評価対象の医療技術及び比較対照の医療技術の 費用 と 効果 を別々に積算する 費用効果分析の手順 (2) 評価対象の医療技術と比較対照の医療技術との増分費用効果比の評価を行う

More information

全国の30 歳以上の男女を調査対象に 層化無作為に抽出した300 単位区内 ( 国民栄養調査対象地区 ) の世帯 ( 約 5,000 世帯 ) の世帯員のうち 平成 12 年 11 月 1 日現在で満 30 歳以上の者の全員を調査対象としている 調査票には 既往歴 現在の治療等の状況 自覚症状 健康

全国の30 歳以上の男女を調査対象に 層化無作為に抽出した300 単位区内 ( 国民栄養調査対象地区 ) の世帯 ( 約 5,000 世帯 ) の世帯員のうち 平成 12 年 11 月 1 日現在で満 30 歳以上の者の全員を調査対象としている 調査票には 既往歴 現在の治療等の状況 自覚症状 健康 資料 1-2 NIPPON DATA80 90 により得られた循環器疾患に関する知見について ( 上島委員提供資料 ) 1. はじめに NIPPON DATA (National Integrated Project for Prospective Observation of Non-communicable Disease And its Trends in the Aged) は 厚生労働省の循環器疾患基礎調査

More information

肥満者の多くが複数の危険因子を持っている 肥満のみ約 20% いずれか 1 疾患有病約 47% 肥満のみ 糖尿病 いずれか 2 疾患有病約 28% 3 疾患すべて有病約 5% 高脂血症 高血圧症 厚生労働省保健指導における学習教材集 (H14 糖尿病実態調査の再集計 ) より

肥満者の多くが複数の危険因子を持っている 肥満のみ約 20% いずれか 1 疾患有病約 47% 肥満のみ 糖尿病 いずれか 2 疾患有病約 28% 3 疾患すべて有病約 5% 高脂血症 高血圧症 厚生労働省保健指導における学習教材集 (H14 糖尿病実態調査の再集計 ) より 平成 20 年 10 月 30 日 ( 木 ) 第 19 回上越地域職域健診懇談会 特定保健指導対象者を減少させるために 肥満者の多くが複数の危険因子を持っている 肥満のみ約 20% いずれか 1 疾患有病約 47% 肥満のみ 糖尿病 いずれか 2 疾患有病約 28% 3 疾患すべて有病約 5% 高脂血症 高血圧症 厚生労働省保健指導における学習教材集 (H14 糖尿病実態調査の再集計 ) より 危険因子が重なるほど脳卒中

More information

厳格な血圧コントロールは 高血圧関連合併症を予防するか

厳格な血圧コントロールは 高血圧関連合併症を予防するか 厳格な血圧コントロールは 高血圧関連合併症を予防するか 2016.2.9 東京ベイ 浦安市川医療センター YURI NAKAYAMA 本日の論文 論文の背景 降圧治療により心血管疾患 (CVD) リスクは低下するが 目標収縮期血圧 (SBP) 値は明らかでない 2 型糖尿病患者と対象とした試験 (ACCORD) では 目標 SBP< 120mmHgへの厳格降圧と標準的な

More information

ACS患者の最適な脂質低下療法を考える

ACS患者の最適な脂質低下療法を考える 提供 : サノフィ株式会社 座談会 Series Optimal LLT* を考える * Lipid Lowering Therapy ACS 患者の 最適な脂質低下療法を考える 於 : メルパルク京都 08 年 7 月 9 日開催 出席者 ( 発言順 ) 座長 赤阪隆史先生和歌山県立医科大学循環器内科教授 木村剛先生京都大学医学部附属病院循環器内科教授 伊苅裕二先生東海大学医学部内科学系循環器内科学教授

More information

日本の糖尿病患者数は増え続けています (%) 糖 尿 25 病 倍 890 万人 患者数増加率 万人 690 万人 1620 万人 880 万人 2050 万人 1100 万人 糖尿病の 可能性が 否定できない人 680 万人 740 万人

日本の糖尿病患者数は増え続けています (%) 糖 尿 25 病 倍 890 万人 患者数増加率 万人 690 万人 1620 万人 880 万人 2050 万人 1100 万人 糖尿病の 可能性が 否定できない人 680 万人 740 万人 糖尿病とは? 糖尿病とは ブドウ糖が血液の中に増えすぎてしまう病気です 糖尿病には 1 型と 2 型があり 2 型糖尿病の発症に生活習慣が深くかかわっています 食べ過ぎ 運動不足 日本の糖尿病患者数は増え続けています (%) 糖 35 30 尿 25 病 20 35 倍 890 万人 患者数増加率 15 10 5 0 1 1370 万人 690 万人 1620 万人 880 万人 2050 万人 1100

More information

( 様式甲 5) 学位論文内容の要旨 論文提出者氏名 論文審査担当者 主査 教授 花房俊昭 宮村昌利 副査副査 教授教授 朝 日 通 雄 勝 間 田 敬 弘 副査 教授 森田大 主論文題名 Effects of Acarbose on the Acceleration of Postprandial

( 様式甲 5) 学位論文内容の要旨 論文提出者氏名 論文審査担当者 主査 教授 花房俊昭 宮村昌利 副査副査 教授教授 朝 日 通 雄 勝 間 田 敬 弘 副査 教授 森田大 主論文題名 Effects of Acarbose on the Acceleration of Postprandial ( 様式甲 5) 学位論文内容の要旨 論文提出者氏名 論文審査担当者 主査 花房俊昭 宮村昌利 副査副査 朝 日 通 雄 勝 間 田 敬 弘 副査 森田大 主論文題名 Effects of Acarbose on the Acceleration of Postprandial Hyperglycemia-Induced Pathological Changes Induced by Intermittent

More information

動脈硬化性疾患予防ガイドライン 2012 年版 ( 日本動脈硬化学会 ) ガイドラインの策定経緯 高脂血症診療ガイドライン :1997 年 動脈硬化性疾患診療ガイドライン 2002 年版 :2002 年 動脈硬化性疾患予防ガイドライン 2007 年版 :2007 年 動脈硬化性疾患予防ガイドライン

動脈硬化性疾患予防ガイドライン 2012 年版 ( 日本動脈硬化学会 ) ガイドラインの策定経緯 高脂血症診療ガイドライン :1997 年 動脈硬化性疾患診療ガイドライン 2002 年版 :2002 年 動脈硬化性疾患予防ガイドライン 2007 年版 :2007 年 動脈硬化性疾患予防ガイドライン 学会ガイドラインの概要と食事療法等に関する記載 動脈硬化性疾患予防ガイドライン 2012 年版 ( 日本動脈硬化学会 )...1 動脈硬化性疾患予防のための脂質異常症治療ガイド 2008 年版 ( 日本動脈硬化学会 )..3 高血圧治療ガイドライン 2009( 日本高血圧学会 )...5 エビデンスに基づく CKD 診療ガイドライン 2009( 日本腎臓学会 )...7 科学的根拠に基づく糖尿病診療ガイドライン

More information

日本内科学会雑誌第106巻第2号

日本内科学会雑誌第106巻第2号 トピックス Ⅰ. 薬物療法の進歩とエビデンス 1 2 3 4 5 6 ω3 系不飽和脂肪酸製剤による心血管二次予防のエビデンス 要旨 スタチンは虚血性心血管疾患二次予防に重要であるが, スタチンでも防げない心血管イベント再発リスクが 残余リスク である. これまでの研究結果から, 残余リスク低減に魚油の主要な成分であるω3 系不飽和脂肪酸が有効であることが明らかとなっている. 本稿では,ω3 系不飽和脂肪酸製剤

More information

日本内科学会雑誌第106巻第4号

日本内科学会雑誌第106巻第4号 特集 脂質異常症 : 実地診療におけるピットフォールから未来の治療まで 動脈硬化リスク 治療標的としての TG,HDL 要旨 高トリグリセライド (triglyceride:tg) 血症, 低 HDLコレステロール (high density lipoprotein-cholesterol:hdl-c) 血症はそれぞれ動脈硬化促進因子である. 高 TG 血症ではレムナントやsmall dense LDL(low

More information

untitled

untitled 21 + TC : Toatal Choelesterol TGtriglyceride CE : cholesterol ester VLDLvery low density lipoprotein IDLintermediate density lipoprotein LDL low density lipoprotein HDL high density lipoprotein FFAfree

More information

‡BUNITE_Studyƒv?ƒgƒR??−iFinal_Ver_−j _docx

‡BUNITE_Studyƒv?ƒgƒR??−iFinal_Ver_−j _docx 調査実施計画書 経口糖尿病治療薬 ( インクレチン関連薬関連薬を含む ) 投与に関する実態調査研究 UNITE Study (Use of a New and Innovative Therapy for diabetes: Evaluation study) 社団法人日本糖尿病協会 第 1.0 版 2010 年 3 月作成 目次 1. 研究の概要 1 2. はじめに 3 3. 調査の目的 3 4.

More information

現況解析2 [081027].indd

現況解析2 [081027].indd ビタミン D 製剤使用量と予後 はじめに 2005 年末調査の現況報告において 透析前血清カルシウム濃度 透析前血清リン濃度が望ましい値の範囲内にあった週 3 回の血液透析患者のみを対象に 各種リン吸着薬そしてビタミンD 製剤と生命予後との関係を報告した この報告では ビタミンD 製剤の使用の有無と生命予後との関係が解析されたのみであった そこで 今回の解析では 各種ビタミンD 製剤の使用量と予後との関係を解析した

More information

21-07_後藤論文.smd

21-07_後藤論文.smd 2015; 21: 5866 Yoichi Goto: Current status and future perspective of cardiac rehabilitation in Japan. J Jpn Coron Assoc 2015; 21: 5866 I 1 1 3 1 2 3 QOL 2 Fig. 1 1 196070 AMI AMI 1980 AMI CABG comprehensive

More information

糖尿病GL-00.qxd

糖尿病GL-00.qxd 12 大血管症のスクリーニング 糖尿病大血管症のスクリーニングには, 安静時心電図や胸部単純写真, 頸動脈エコー, 足関節上腕血圧比 (ABI) などがある. これらのスクリーニング検査を年 1 回行うこと が望ましい. 大血管症のリスク 糖尿病大血管症の予防には, 糖尿病, 高血圧症, 脂質異常症, 肥満, 喫煙などのリスク因 子を包括的に, かつ早期から厳格にコントロールすることが重要である 1

More information

( 様式甲 5) 氏 名 忌部 尚 ( ふりがな ) ( いんべひさし ) 学 位 の 種 類 博士 ( 医学 ) 学位授与番号 甲第 号 学位審査年月日 平成 29 年 1 月 11 日 学位授与の要件 学位規則第 4 条第 1 項該当 Benifuuki green tea, containin

( 様式甲 5) 氏 名 忌部 尚 ( ふりがな ) ( いんべひさし ) 学 位 の 種 類 博士 ( 医学 ) 学位授与番号 甲第 号 学位審査年月日 平成 29 年 1 月 11 日 学位授与の要件 学位規則第 4 条第 1 項該当 Benifuuki green tea, containin ( 様式甲 5) 氏 名 忌部 尚 ( ふりがな ) ( いんべひさし ) 学 位 の 種 類 博士 ( 医学 ) 学位授与番号 甲第 号 学位審査年月日 平成 29 年 1 月 11 日 学位授与の要件 学位規則第 4 条第 1 項該当 Benifuuki green tea, containing O-methylated 学位論文題名 EGCG, reduces serum low-density

More information

EBM と臨床 ( その 2)

EBM と臨床 ( その 2) EBM と臨床 ( その 2) 問題 4 患者 52 歳女性 身長 163cm 体重 58kg 老人検診で総コレステロール 263mg/dl 中性脂肪 204mg/dl 論点 スタチンを処方すべきか 将来の脳血管障害や心筋梗塞はどの程度防がれるか NNT(numbers needed to treat) 動脈硬化性疾患診療ガイドライン 2002 本ガイドラインの目的と特徴 わが国の動脈硬化性疾患の予防と治療

More information

12 氏 名 こし越 じ路 のぶ暢 お生 学位の種類学位記番号学位授与の日付学位授与の要件 博士 ( 医学 ) 甲第 629 号平成 26 年 3 月 5 日学位規則第 4 条第 1 項 ( 内科学 ( 心臓 血管 )) 学位論文題目 Hypouricemic effects of angiotensin receptor blockers in high risk hypertension patients

More information

機能不全 HDL の機能って何? 2015/2/2 機能不全 HDL(dysfunctional HDL) という言葉を見聞きした方は多いこと だろう だが HDL の機能について明快に答えられる人は どれほどいるのだろう か 血中 HDLコレステロール値と心血管疾患のリスクが反比例することは多くの

機能不全 HDL の機能って何? 2015/2/2 機能不全 HDL(dysfunctional HDL) という言葉を見聞きした方は多いこと だろう だが HDL の機能について明快に答えられる人は どれほどいるのだろう か 血中 HDLコレステロール値と心血管疾患のリスクが反比例することは多くの 機能不全 HDL の機能って何? 2015/2/2 機能不全 HDL(dysfunctional HDL) という言葉を見聞きした方は多いこと だろう だが HDL の機能について明快に答えられる人は どれほどいるのだろう か 血中 HDLコレステロール値と心血管疾患のリスクが反比例することは多くの臨床研究が示すところである 一方 ナイアシンを用いたAIM HIGH (Atherothrombosis

More information

エビデンスに基づく CKD 診療ガイドライン 2013 その他, コレスチミド, プロブコール, イコサペント酸エチルなどは尿中排泄が極めて少なく,CKD でも非 CKD と同じ投与量で使用できる. ニセリトロールは腎機能に応じて減量する. これらの脂質低下薬については,CKD において CVD リ

エビデンスに基づく CKD 診療ガイドライン 2013 その他, コレスチミド, プロブコール, イコサペント酸エチルなどは尿中排泄が極めて少なく,CKD でも非 CKD と同じ投与量で使用できる. ニセリトロールは腎機能に応じて減量する. これらの脂質低下薬については,CKD において CVD リ 14 CKD と脂質異常症 1 2 3 4 CQ 1 CKD において安全に使用できる脂質低下薬として, 何が推奨されるか? 推奨グレード A スタチン単独, あるいはスタチン エゼチミブ併用は CKD において安全に使用できるため推奨する. 推奨グレード D 副作用を避けるため, 腎排泄性のフィブラート系薬は CKD G4 区分以降での使用は推奨しない. 5 6 7 8 9 10 背景 目的 CKD

More information

婦人科63巻6号/FUJ07‐01(報告)       M

婦人科63巻6号/FUJ07‐01(報告)       M 図 1 調査前年 1 年間の ART 実施周期数別施設数 図 4 ART 治療周期数別自己注射の導入施設数と導入率 図 2 自己注射の導入施設数と導入率 図 5 施設の自己注射の使用目的 図 3 導入していない理由 図 6 製剤種類別自己注射の導入施設数と施設率 図 7 リコンビナント FSH を自己注射された症例の治療成績は, 通院による注射症例と比較し, 差があるか 図 10 リコンビナント FSH

More information

Low density lipoprotein(LDL)アフェレシス

Low density lipoprotein(LDL)アフェレシス Low density lipoprotein LDL 1 2 1 2 Hisashi MAKINO, Mariko HARADA-SHIBA 1. はじめに Low density lipoprotein LDL 著者連絡先 565-8565 5-7-1 E-mail. mshiba@ncvc.go.jp familial hypercholesterolemia; FH LDL FH LDL 600

More information

TRS4505.ec6..

TRS4505.ec6.. 糖尿病の療養指導 211 [ 日本糖尿病学会編 ] 別刷 レクチャー : 糖尿病療養指導に必要な知識 1 5 食後高血糖と脂質異常症の同時評価, 是正とその意義 原納 優, 前田亜耶, 名引順子, 原納晶著 211 年 9 月発行 発行所株式会社 診断と治療社 21 5 1 13 1,2 4 1 1 2 3 4 Key Words CMT Summary 154 CMT 1 IGT2 IFG3 1

More information

透析学会2010年

透析学会2010年 PWV 3500 3000 76/115 肢 (66.1%) EPA/AA と PWV の関係 ( 図 1) EPA 内服 (-) 10/115 肢 (8.7%) PWV の正常範囲 (1400 未満 ) EPA/AA の正常範囲 (0.6 以上 ) 2500 CORREL-r= 0.084 CORREL-l =0.066 2000 r-pwv 1500 l-pwv 線形 (r-pwv) 1000

More information

ータについては Table 3 に示した 両製剤とも投与後血漿中ロスバスタチン濃度が上昇し 試験製剤で 4.7±.7 時間 標準製剤で 4.6±1. 時間に Tmaxに達した また Cmaxは試験製剤で 6.3±3.13 標準製剤で 6.8±2.49 であった AUCt は試験製剤で 62.24±2

ータについては Table 3 に示した 両製剤とも投与後血漿中ロスバスタチン濃度が上昇し 試験製剤で 4.7±.7 時間 標準製剤で 4.6±1. 時間に Tmaxに達した また Cmaxは試験製剤で 6.3±3.13 標準製剤で 6.8±2.49 であった AUCt は試験製剤で 62.24±2 ロスバスタチン錠 mg TCK の生物学的同等性試験 バイオアベイラビリティの比較 辰巳化学株式会社 はじめにロスバスタチンは HMG-CoA 還元酵素を競合的に阻害することにより HMG-CoA のメバロン酸への変更を減少させ コレステロール生合成における早期の律速段階を抑制する高コレステロール血症治療剤である 今回 ロスバスタチン錠 mg TCK とクレストール 錠 mg の生物学的同等性を検討するため

More information

Microsoft Word - Ⅲ-11. VE-1 修正後 3.14.doc

Microsoft Word - Ⅲ-11. VE-1 修正後 3.14.doc 平成 18 年度厚生労働科学研究費補助金 ( 循環器疾患等生活習慣病対策総合研究事業 ) 日本人の食事摂取基準 ( 栄養所要量 ) の策定に関する研究 主任研究者柴田克己滋賀県立大学教授 Ⅲ. 分担研究者の報告書 11. 高 α- トコフェロールあるいは高 γ- トコフェロール摂取に伴うビタミン E の 血中濃度変化と運動トレーニングの影響 分担研究者森口覚 山口県立大学教授 研究要旨ビタミン E

More information

-3- Ⅰ 市町村国保の状況 1 特定健康診査受診者の状況 平成 23 年度は 市町村国保 (41 保険者 )98,439 人の特定健康診査データの集計を行った 市町村国保の診者数は男性 女性ともに 歳の割合が多く 次いで 歳 歳の順となっている 男性 女性 総数

-3- Ⅰ 市町村国保の状況 1 特定健康診査受診者の状況 平成 23 年度は 市町村国保 (41 保険者 )98,439 人の特定健康診査データの集計を行った 市町村国保の診者数は男性 女性ともに 歳の割合が多く 次いで 歳 歳の順となっている 男性 女性 総数 -3- Ⅰ 市町村国保の状況 1 特定健康診査受診者の状況 平成 23 年度は 市町村国保 (41 保険者 )98,439 人の特定健康診査データの集計を行った 市町村国保の診者数は男性 女性ともに 70-74 歳の割合が多く 次いで 60-64 歳 65-69 歳の順となっている 男性 女性 総数 男性 女性 総数 市町村国人 3,197 3,314 4,258 5,562 9,527 8,548

More information

未承認の医薬品又は適応の承認要望に関する意見募集について

未承認の医薬品又は適応の承認要望に関する意見募集について ( 別添様式 1-1) 未承認薬の要望 要望者 日本てんかん学会 優先順位 2 位 ( 全 12 要望中 ) 医薬品名 成分名 ルフィナマイド 販売名 Inovelon( 欧州 ) Banzel( 米国 ) 会社名 エーザイ 承認国 欧州 29 カ国 ( 英国 独国 仏国を含む ) 米国 効能 効果 レノックス ガストー症候群 (4 歳以上 ) に伴う発作に対する併用 療法 用法 用量 欧州 小児患者

More information

スライド 1

スライド 1 動物試験代替法による生活習慣病改善機能素材のスクリーニング サービス ~LipoCULTURE 細胞試験 ~ ご案内 株式会社エーセル株式会社スカイライト バイオテック サービス概要 細胞培養系の試験により 脂質代謝への影響を詳細に解析し 研究対象素材のスクリーニング 機能性評価を支援する受託サービスです 活用シーン スクリーニング: 脂質代謝改善作用を有する機能性食品素材の絞り込み 候補素材の機能性検証:

More information

1990 1010 21 (1)(2) (3) (4) Vol. 21 No. 111999 3

1990 1010 21 (1)(2) (3) (4) Vol. 21 No. 111999 3 201980Japan as number one 21American as number one 20 198020 19701980 1980 1990 2 Vol. 21 No. 111999 1990 1010 21 (1)(2) (3) (4) Vol. 21 No. 111999 3 SSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSS

More information

untitled

untitled 5 K 5 3 HP http://www.mhlw.go.jp/bunya/shakaihosho/iryouseido01/taikou03.html 2004 1 2 1 http://www.dm-net.co.jp/calendar/2007/06/005835.php 6 85cm 100cm 2 90cm 2 TG 150mg/dl HDLHDL-C 40mg/dl 130mmHg 85mmHg

More information

PowerPoint プレゼンテーション

PowerPoint プレゼンテーション 2018 年 5 月 27 日第 5 回市民のための医療フォーラム もっと知ろう生活習慣病のこと ~ その原因と予防 ~ 生活習慣病で知らぬまに進む動脈硬化 鹿児島市立病院循環器内科濱崎秀一 人類進化と脂肪細胞 数百万年 人類の歴史は 飢餓との闘いの歴史であった 50 年 脂肪細胞は 食べ物がいっぱいある時にはエネルギーを蓄積し 飢えに備えていた 栄養状態に応じてアディポサイトカイン ( 生理活性物質

More information

座談会 Round Table Discussion 末梢動脈疾患におけるこれからの脂質低下療法を考える PAD に対しては, 脚の病変部分だけでなく, 冠動脈疾患や脳血管障害の予防を見据えた治療対策を常に考慮しておく必要があります 中村正人 ( 座長 ) 東邦大学医療センター大橋病院循環器内科教授

座談会 Round Table Discussion 末梢動脈疾患におけるこれからの脂質低下療法を考える PAD に対しては, 脚の病変部分だけでなく, 冠動脈疾患や脳血管障害の予防を見据えた治療対策を常に考慮しておく必要があります 中村正人 ( 座長 ) 東邦大学医療センター大橋病院循環器内科教授 提供 : サノフィ株式会社 座談会 Round Table Discussion 末梢動脈疾患におけるこれからの脂質低下療法を考える Round Table Discussion Taketsugu Tsuchiya Daizo Kawasaki Masato Nakamura Katsuhiko Sato 出席者 ( 発言順 / 敬称略 ) 中村正人 ( 座長 ) 東邦大学医療センター大橋病院循環器内科教授

More information

?????21? ????????

?????21? ???????? 7 糖尿病 1. はじめにわが国の糖尿病患者数は 生活習慣と社会環境の変化に伴って急速に増加している 糖尿病はひとたび発症すると治癒することはなく 放置すると網膜症 腎症 神経障害などの合併症を引き起こし 末期には失明したり透析治療が必要となることがある さらに 糖尿病は脳卒中 虚血性心疾患などの心血管疾患の発症 進展を促進することも知られている これらの合併症は患者のQOLを著しく低下させるのみでなく

More information

提供 : サノフィ株式会社 座談会 心血管二次予防における LDL コレステロール管理 : Treat to Target vs. Fire and Forget 出席者 座長 木村一雄先生 伊苅裕二先生 横浜市立大学付属市民総合医療センター心臓血管センター教授 東海大学医学部内科学系循環器内科教授

提供 : サノフィ株式会社 座談会 心血管二次予防における LDL コレステロール管理 : Treat to Target vs. Fire and Forget 出席者 座長 木村一雄先生 伊苅裕二先生 横浜市立大学付属市民総合医療センター心臓血管センター教授 東海大学医学部内科学系循環器内科教授 提供 : サノフィ株式会社 座談会 心血管二次予防における LDL コレステロール管理 : Treat to Target vs. Fire and Forget 出席者 座長 木村一雄先生 伊苅裕二先生 横浜市立大学付属市民総合医療センター心臓血管センター教授 東海大学医学部内科学系循環器内科教授 安田 聡先生 国立循環器病研究センター心臓血管内科部門長 SAJP.ALI.15.11.3064 サノフィと

More information

2015 年度 SFC 研究所プロジェクト補助 和食に特徴的な植物性 動物性蛋白質の健康予防効果 研究成果報告書 平成 28 年 2 月 29 日 研究代表者 : 渡辺光博 ( 政策 メディア研究科教授 ) 1

2015 年度 SFC 研究所プロジェクト補助 和食に特徴的な植物性 動物性蛋白質の健康予防効果 研究成果報告書 平成 28 年 2 月 29 日 研究代表者 : 渡辺光博 ( 政策 メディア研究科教授 ) 1 2015 年度 SFC 研究所プロジェクト補助 和食に特徴的な植物性 動物性蛋白質の健康予防効果 研究成果報告書 平成 28 年 2 月 29 日 研究代表者 : 渡辺光博 ( 政策 メディア研究科教授 ) 1 1. 研究概要ユネスコ無形文化遺産に登録された 和食 に特徴的な植物性蛋白質と動物性蛋白質のメタボリックシンドローム予防効果を検討し mrna 解析により分子レベルのメカニズムを明らかにする

More information

Microsoft Word 高尿酸血症痛風の治療ガイドライン第3版主な変更点_最終

Microsoft Word 高尿酸血症痛風の治療ガイドライン第3版主な変更点_最終 高尿酸血症 痛風の治療ガイドライン改訂第 3 版発刊のお知らせ この度 高尿酸血症 痛風の治療ガイドライン改訂第 3 版 (2019 年改訂 ) を発刊いたしましたのでお知らせいたします 本ガイドラインは1996 年の初版 2002 年の改訂第 2 版を経て 最新のエビデンスをもとに改訂されたものです 高尿酸血症は痛風との関わりで話題になることが多いですが 現在では高血圧や糖尿病 肥満などの生活習慣病

More information

2001 2003 2005 2006 2007 2008

2001 2003 2005 2006 2007 2008 2001 2003 2005 2006 2007 2008 60 etc. http://nosmoke.hp.infoseek.co.jp/yuugaibussitu.htm http://nosmoke.hp.infoseek.co.jp/yuugaibussitu.htm 23.5% 2.8% 2.8% 3.4% 30.3% 9.9% 11.5% 15.8% AAN 65

More information

要望番号 ;Ⅱ-183 未承認薬 適応外薬の要望 ( 別添様式 ) 1. 要望内容に関連する事項 要望者学会 ( 該当する ( 学会名 ; 日本感染症学会 ) ものにチェックする ) 患者団体 ( 患者団体名 ; ) 個人 ( 氏名 ; ) 優先順位 1 位 ( 全 8 要望中 ) 要望する医薬品

要望番号 ;Ⅱ-183 未承認薬 適応外薬の要望 ( 別添様式 ) 1. 要望内容に関連する事項 要望者学会 ( 該当する ( 学会名 ; 日本感染症学会 ) ものにチェックする ) 患者団体 ( 患者団体名 ; ) 個人 ( 氏名 ; ) 優先順位 1 位 ( 全 8 要望中 ) 要望する医薬品 未承認薬 適応外薬の要望 ( 別添様式 ) 1. 要望内容に関連する事項 要望者学会 ( 該当する ( 学会名 ; 日本感染症学会 ) ものにチェックする ) 患者団体 ( 患者団体名 ; ) 個人 ( 氏名 ; ) 優先順位 1 位 ( 全 8 要望中 ) 要望する医薬品 要望内容 成分名 ( 一般名 ) 販売名 会社名 国内関連学会 未承認薬 適応 外薬の分類 ( 該当するものにチェックする )

More information

Microsoft PowerPoint - 薬物療法専門薬剤師制度_症例サマリー例_HP掲載用.pptx

Microsoft PowerPoint - 薬物療法専門薬剤師制度_症例サマリー例_HP掲載用.pptx 薬物療法専門薬剤師の申請 及び症例サマリーに関する Q&A 注意 : 本 Q&A の番号は独立したものであり 医療薬学会 HP にある 薬物療法専門薬剤師制度の Q&A の番号と関連性はありません 薬物療法専門薬剤師認定制度の目的 幅広い領域の薬物療法 高い水準の知識 技術及び臨床能力を駆使 他の医療従事者と協働して薬物療法を実践 患者に最大限の利益をもたらす 国民の保健 医療 福祉に貢献することを目的

More information

1) University Group Diabetes Program: A study of hypoglycemic agents on vascular complica- in patients with adult-onset tions diabetes. I. Design, methods and baseline results. Diabetes 19 (suppl. 2):

More information

37 4

37 4 妊娠中の糖代謝異常と母体 胎児への影響 産後のフォローアップ 母体 胎児への影響 妊娠糖尿病の方は 出産後に血糖値が正常化しても 将来 罹患するリスクが高い状態にあります 妊娠中の糖代謝異常 ます は成長促進作用もあることから 胎児が発育して巨大児になるなど 母体のみならず 胎児や生ま 既報では 妊娠糖尿病では 正常血糖の妊婦に比べてなるリスクが7.4倍とされています4 仮に罹患して気づかないでいると

More information

Microsoft Word - 【最終】05.PRECISE-IVUSプレスリリース原稿案

Microsoft Word - 【最終】05.PRECISE-IVUSプレスリリース原稿案 国立大学法人熊本大学 報道機関各位 平成 27 年 7 月 28 日 熊本大学 二つの薬の併用で冠動脈プラークを劇的に退縮 - 心筋梗塞発症予防に向けた新たな治療法 - 熊本大学大学院生命科学研究部循環器内科学 ( 小川久雄教授 ) の辻田賢一講師らは 標準的な脂質低下治療薬 スタチン と併用してコレステロール吸収阻害薬 エゼチミブ 投与することで 標準的な治療に比べて強力な脂質低下効果と冠動脈プラーク退縮

More information

BA_kanen_QA_zenpan_kani_univers.indd

BA_kanen_QA_zenpan_kani_univers.indd その他 B 型肝炎 15% C 型肝炎 68% 41 706 168 66 19 12 肝 には の か 脂肪肝 の で る () という も りま の く い 肝 の肝細胞のなかに 脂肪の く がこ なにたまっ いま 類洞 正常な肝臓 腸管からの栄養や不要物が流れていく 肝細胞 正常な肝臓 脂肪肝の始まり 類洞 腸管からの栄養や不要物が流れていく 類洞 過剰な脂質 糖質の流入 肝細胞 肝細胞のなかに中性脂肪がたまり始める

More information

Microsoft Word _脂質異常症リリースドラフトv11_SHv2 final.docx

Microsoft Word _脂質異常症リリースドラフトv11_SHv2 final.docx 2015 年 1 月 27 日報道関係各位 脂質異常症に関する患者の意識 行動調査(T-CARE Survey Plus) 結果発表 - 糖尿病や高血圧を合併している脂質異常症患者の意識と実態 - 合併症を有する脂質異常症患者の 4 割以上が 自身の脂質異常症の状態を理解していない コレステロール値 の管理目標値を知らない人が 3 割近くも 塩野義製薬株式会社 ( 本社 : 大阪市中央区 代表取締役社長

More information

10 年相対生存率 全患者 相対生存率 (%) (Period 法 ) Key Point 1 10 年相対生存率に明らかな男女差は見られない わずかではあ

10 年相対生存率 全患者 相対生存率 (%) (Period 法 ) Key Point 1 10 年相対生存率に明らかな男女差は見られない わずかではあ (ICD10: C91 C95 ICD O M: 9740 9749, 9800 9999) 全体のデータにおける 治癒モデルの結果が不安定であるため 治癒モデルの結果を示していない 219 10 年相対生存率 全患者 相対生存率 (%) 52 52 53 31 29 31 26 23 25 1993 1997 1998 01 02 06 02 06 (Period 法 ) 21 17 55 54

More information

平成 22 年度 「公的サービス 」研究会報告書

平成 22 年度 「公的サービス 」研究会報告書 第 5 章わが国における高脂血症治療薬の適正使用にかかる経済的評価 (1) 川上浩司 1 樋之津史郎 2 漆原尚巳 3 大西佳恵 4 1 背景 2004 年に 31 兆円であった国民医療費は 2009 年に 35 兆円となり年々増加の傾向にある 1 急激な高齢化や医療の高度化により日本の国民医療費は今後も増加の傾向をたどると考えられる 日本では 生活習慣の欧米化が肥満増加の一因となり 脂質異常症 糖尿病

More information

平成 26 年 ₇ 月 15 日発行広島市医師会だより ( 第 579 号付録 ) 2.NT-proBNP の臨床的意義 1 心不全 ( 収縮及び拡張機能障害 ) で早期より測定値が上昇するため 疾患の診断や病状の経過観察さらには予後予測等に活用できます 2NT-proBNP の測定値は疾患の重症度

平成 26 年 ₇ 月 15 日発行広島市医師会だより ( 第 579 号付録 ) 2.NT-proBNP の臨床的意義 1 心不全 ( 収縮及び拡張機能障害 ) で早期より測定値が上昇するため 疾患の診断や病状の経過観察さらには予後予測等に活用できます 2NT-proBNP の測定値は疾患の重症度 平成26 年7 月平成 26 年 ₇ 月 15 日発行広島市医師会だより ( 第 579 号付録 ) 免疫血清部門 尿一般部門病理部門細胞診部門血液一般部門生化学部門先天性代謝異常部門 細菌部門 NT-proBNP ~ 心不全マーカーと生活習慣病との関連性 ~ 検査 ₁ 科自動 生化学係 はじめに心不全診療において心筋バイオマーカーである NT-proBNP や BNP の測定は重要な検査として位置づけられています

More information

01. 表紙

01. 表紙 2 脂質異常症 1. 脂質異常症と食事の関連ここでは脂質異常症を高 LDL(low density lipoprotein) コレステロール血症 低 HDL(high density lipoprotein) コレステロール血症 高トリグセライド血症の三つのタイプに分けて栄養素摂取量との関連を記述する なお エネルギーの過剰摂取 ( 身体活動レベルが不足しているための相対的なエネルギーの過剰摂取を含む

More information

(2-3)脂質異常症 ポスター H

(2-3)脂質異常症 ポスター H 脂質異常症 治療薬と生活習慣の改善 金沢大学薬学類 5 年グループ 2-3 天笠上坂加藤藤田 数字で見る脂質異常症 万人 250 200 平成 26 年時点患者数 206 万 2,000 人 患者数 150 100 50 女性 男性 このうち男性 59 万 6,000 人 女性 146 万 5,000 人 約 2.5 倍!! 0 参考 : 厚生労働省平成 26 年 (2014) 患者調査の概況 年齢

More information

資料 3 1 医療上の必要性に係る基準 への該当性に関する専門作業班 (WG) の評価 < 代謝 その他 WG> 目次 <その他分野 ( 消化器官用薬 解毒剤 その他 )> 小児分野 医療上の必要性の基準に該当すると考えられた品目 との関係本邦における適応外薬ミコフェノール酸モフェチル ( 要望番号

資料 3 1 医療上の必要性に係る基準 への該当性に関する専門作業班 (WG) の評価 < 代謝 その他 WG> 目次 <その他分野 ( 消化器官用薬 解毒剤 その他 )> 小児分野 医療上の必要性の基準に該当すると考えられた品目 との関係本邦における適応外薬ミコフェノール酸モフェチル ( 要望番号 資料 3 1 医療上の必要性に係る基準 への該当性に関する専門作業班 (WG) の評価 < 代謝 その他 WG> 目次 小児分野 医療上の必要性の基準に該当すると考えられた品目 との関係本邦における適応外薬ミコフェノール酸モフェチル ( 要望番号 ;II-231) 1 医療上の必要性の基準に該当しないと考えられた品目 本邦における適応外薬ミコフェノール酸モフェチル

More information

ROCKY NOTE 徐放性ナイアシンの効果 :HPS2-THRIVE(140731) 徐放性ナイアシンの効果を検討した論文を学生と一緒に抄読 ナイアシンの基本的な情報を Wiki から拾ってみる ナイアシン

ROCKY NOTE   徐放性ナイアシンの効果 :HPS2-THRIVE(140731) 徐放性ナイアシンの効果を検討した論文を学生と一緒に抄読 ナイアシンの基本的な情報を Wiki から拾ってみる ナイアシン 徐放性ナイアシンの効果 :HPS2-THRIVE(140731) 徐放性ナイアシンの効果を検討した論文を学生と一緒に抄読 ナイアシンの基本的な情報を Wiki から拾ってみる ナイアシン (Niacin) は ニコチン酸とニコチン酸アミドの総称で ビタミン B3 ともいう 水溶性ビタミンのビタミン B 複合体の一つで熱に強く 糖質 脂質 タンパク質の代謝に不可欠である 循環系 消化系 神経系の働きを促進するなどの働きがある

More information

1 ししつ脂質 いじょうしょう へ 高脂血症から 脂質脂質異常症 医療法人将優会クリニックうしたに 理事長 院長牛谷義秀 脂質異常症とは 血液中に含まれる LDL( 悪玉 ) コレステロールと中性脂肪中性脂肪のどちらか一方 あるいは両方が過剰の状態 または HDL( 善玉 ) コレステロールが少ない

1 ししつ脂質 いじょうしょう へ 高脂血症から 脂質脂質異常症 医療法人将優会クリニックうしたに 理事長 院長牛谷義秀 脂質異常症とは 血液中に含まれる LDL( 悪玉 ) コレステロールと中性脂肪中性脂肪のどちらか一方 あるいは両方が過剰の状態 または HDL( 善玉 ) コレステロールが少ない 1 ししつ脂質 いじょうしょう へ 高脂血症から 脂質脂質異常症 医療法人将優会クリニックうしたに 理事長 院長牛谷義秀 脂質異常症とは 血液中に含まれる LDL( 悪玉 ) コレステロールと中性脂肪中性脂肪のどちらか一方 あるいは両方が過剰の状態 または HDL( 善玉 ) コレステロールが少ない状態のことであり これまでは高脂血症と呼ばれていました した 生活習慣病の代表的な病気のひとつで生活習慣病の代表的な病気のひとつであり

More information

SP Vol6.No1.indd

SP Vol6.No1.indd CONTENTS 糖尿病の合併症最近の話題糖尿病に合併した脂質異常症 科学的根拠に基づく糖尿病診療ガイドライン 2013 から昭和大学医学部内科学講座糖尿病 代謝 内分泌内科学部門主任教授平野勉氏 1 DIABETES NEWS 3 学会レポート第 45 回日本動脈硬化学会総会 学術集会 4 第 28 回日本糖尿病合併症学会第 61 回日本心臓病学会学術集会文献 Pick Up フェノフィブラートは糖尿病網膜症ほか細小血管症の有用な補助療法

More information

26 氏 名 た田 なか中 せい精 いち一 学位の種類学位記番号学位授与の日付学位授与の要件 博士 ( 医学 ) 乙第 751 号平成 28 年 2 月 22 日学位規則第 4 条第 2 項 学位論文題目 Add-on treatment with teneligliptin ameliorates glucose fluctuations and improves glycemic control

More information

v

v v CONTENTS 1 2 7 2 14 COLUMN 15 RAGEAGEs 21 COLUMN 22 26 COLUMN NADPH 28 32 COLUMN GLP1 36 39 COLUMN AGEs 44 46 54 COLUMN GWAS 55 59 3 66 COLUMN 69 COLUMN 1 2 71 vi 4 78 84 89 COLUMN GFR decliner 92 94

More information

( 様式甲 5) 氏 名 渡辺綾子 ( ふりがな ) ( わたなべあやこ ) 学 位 の 種 類 博士 ( 医学 ) 学位授与番号 甲 第 号 学位審査年月日 平成 27 年 7 月 8 日 学位授与の要件 学位規則第 4 条第 1 項該当 学位論文題名 Fibrates protect again

( 様式甲 5) 氏 名 渡辺綾子 ( ふりがな ) ( わたなべあやこ ) 学 位 の 種 類 博士 ( 医学 ) 学位授与番号 甲 第 号 学位審査年月日 平成 27 年 7 月 8 日 学位授与の要件 学位規則第 4 条第 1 項該当 学位論文題名 Fibrates protect again ( 様式甲 5) 氏 名 渡辺綾子 ( ふりがな ) ( わたなべあやこ ) 学 位 の 種 類 博士 ( 医学 ) 学位授与番号 甲 第 号 学位審査年月日 平成 27 年 7 月 8 日 学位授与の要件 学位規則第 4 条第 1 項該当 学位論文題名 Fibrates protect against vascular endothelial dysfunction induced by paclitaxel

More information

hyoushi

hyoushi 2 栄養バランスに配慮した食生活にはどんないいことがあるの? 栄養バランスに配慮した食生活を送ることは 私たちの健康とどのように関係しているのでしょうか 日本人を対象とした研究から分かったことをご紹介します 主食 主菜 副菜を組み合わせた食事は 栄養バランスのとれた食生活と関係しています 病気のリスク低下に関係している食事パターンがあります バランスのよい食事は長寿と関係しています 主食 主菜 副菜のそろった食事ってどんな食事?

More information

5 患者数(万人52 15 Vol. 53 No. 2 わが国における高齢者認知症の患者数の推計要介護 ( 認知症高齢者の日常生活自立度 Ⅱ 度以上 ) 認定者 4 3 認知症有病率の全国調査 受診者数 :5,386 人受診率 :68% 有病率 :15% 患者数 :462 万人 2 )22 年 21

5 患者数(万人52 15 Vol. 53 No. 2 わが国における高齢者認知症の患者数の推計要介護 ( 認知症高齢者の日常生活自立度 Ⅱ 度以上 ) 認定者 4 3 認知症有病率の全国調査 受診者数 :5,386 人受診率 :68% 有病率 :15% 患者数 :462 万人 2 )22 年 21 216. 4 149 51 53 27 11 5 C&C : 51 2 4 18 : 36 1. 4 1 22 5 患者数(万人52 15 Vol. 53 No. 2 わが国における高齢者認知症の患者数の推計要介護 ( 認知症高齢者の日常生活自立度 Ⅱ 度以上 ) 認定者 4 3 認知症有病率の全国調査 受診者数 :5,386 人受診率 :68% 有病率 :15% 患者数 :462 万人 2 )22

More information

<4D F736F F F696E74202D208E9197BF C B68A888F4B8AB CE8DF48E9197BF88C42E707074>

<4D F736F F F696E74202D208E9197BF C B68A888F4B8AB CE8DF48E9197BF88C42E707074> 資料 2-21 生活習慣病対策 厚生労働省生活習慣病対策室 -1- 病のリスク要因年齢疾(介入可能)生活習慣病の現状 生活習慣の変化や高齢者の増加等によって 生活習慣病の有病者 予備群が増加 生活習慣病の現状 ( 粗い推計 ) 例えば糖尿病は 5 年間で有病者 予備群を合わせて1.2 倍の増加 糖尿病 : 有病者 740 万人 / 予備群 880 万人 高血圧症 : 有病者 3100 万人 / 予備群

More information

スライド 1

スライド 1 感染と CRP 感染と CRP メニュー 1.Sepsis 1 診断的 価値 Intensive Care Med 2002 2 重症度 3 治療効果 予後判定 判定 Crit Care 2011 Infection 2008 2.ICU Patients 3.VAP Crit Care 2006 Chest 2003 Crit Care Med 2002 Heart & Lung 2011

More information

ロスバスタチン5mg/ 日 投 与 時 の 各 種 代 謝 指 標 に 及 ぼす 影 響 あり, 一 日 2.5~ 5 mg の 投 与 量 で 良 好 なLDL- コレステロール(LDL-C) 低 下 作 用 が 示 され, 高 LDL-C 血 症 の 治 療 薬 として 承 認 市 販 され て

ロスバスタチン5mg/ 日 投 与 時 の 各 種 代 謝 指 標 に 及 ぼす 影 響 あり, 一 日 2.5~ 5 mg の 投 与 量 で 良 好 なLDL- コレステロール(LDL-C) 低 下 作 用 が 示 され, 高 LDL-C 血 症 の 治 療 薬 として 承 認 市 販 され て [ 原 著 論 文 ] ロスバスタチン5mg/ 日 投 与 時 の 各 種 代 謝 指 標 に 及 ぼす 影 響 Effects of administration of rosuvastatin( 5 mg/day) on various metabolic parameters 広 瀬 寛 神 田 武 志 河 邊 博 史 齊 藤 郁 夫 慶 應 保 健 研 究,32(1),043-047,2014

More information

Q12-2 リスク管理をどのような糖尿病患者に行えば糖尿病大血管症の抑止に有益か? ステートメント すべての糖尿病症例はリスク管理の対象となりうる. ただし, 高齢者や血管合併症の進行した症例に薬物療法により厳格な血圧 血糖コントロールを行えばイベントリスクが逆に上昇する可能性がある 7). 糖尿病

Q12-2 リスク管理をどのような糖尿病患者に行えば糖尿病大血管症の抑止に有益か? ステートメント すべての糖尿病症例はリスク管理の対象となりうる. ただし, 高齢者や血管合併症の進行した症例に薬物療法により厳格な血圧 血糖コントロールを行えばイベントリスクが逆に上昇する可能性がある 7). 糖尿病 糖尿病診療ガイドライン 2016 糖尿病大血管症 12 Q12-1 糖尿病大血管症の予防のために必要なリスク管理をいつからどのように始めるのか? ステートメント 糖尿病大血管症のリスクファクターである耐糖能異常 (impaired glucose tolerance: IGT), 高血圧症, 脂質異常症, 肥満症, 慢性腎臓病を早期に発見し, 管理することが推奨される 1). 糖尿病大血管症 (diabetic

More information

機能分類や左室駆出率, 脳性ナトリウム利尿ペプチド (Brain Natriuretic peptide, BNP) などの心不全重症度とは独立した死亡や入院の予測因子であることが多くの研究で示されているものの, このような関連が示されなかったものもある. これらは, 抑うつと心不全重症度との密接な

機能分類や左室駆出率, 脳性ナトリウム利尿ペプチド (Brain Natriuretic peptide, BNP) などの心不全重症度とは独立した死亡や入院の予測因子であることが多くの研究で示されているものの, このような関連が示されなかったものもある. これらは, 抑うつと心不全重症度との密接な 論文の内容の要旨 論文題目 慢性心不全患者に対する心不全増悪予防のための支援プログラムの開発に関する研究 指導教員 數間恵子教授 東京大学大学院医学系研究科平成 19 年 4 月進学博士後期課程健康科学 看護学専攻氏名加藤尚子 本邦の慢性心不全患者数は約 100 万人と推計されており, その数は今後も増加することが見込まれている. 心不全患者の再入院率は高く, 本邦では退院後 1 年以内に約 3 分の

More information

第 3 節心筋梗塞等の心血管疾患 , % % % %

第 3 節心筋梗塞等の心血管疾患 , % % % % 第 3 節心筋梗塞等の心血管疾患 2016 28 1,326 13.6% 2 528 40.0% 172 13.0% 2016 28 134 1.4% 9 10 1995 7 2015 27 14.8 5.5 10 25 75 2040 2015 27 1.4 9 75 PCI PCI 10 DPC 99.9% 98.6% 60 26 流出 クロス表 流出 検索条件 大分類 : 心疾患 年齢区分 :

More information

<4D F736F F F696E74202D208E9197BF315F817582C782B182C582E0826C C B4C985E82C98AD682B782E98DEC8BC EF92868AD495F18D902E B8CDD8AB B83685D>

<4D F736F F F696E74202D208E9197BF315F817582C782B182C582E0826C C B4C985E82C98AD682B782E98DEC8BC EF92868AD495F18D902E B8CDD8AB B83685D> どこでも MY 病院 糖尿病記録に関する作業部会中間報告 資料 1 検討対象とアウトプット 検討対象 Ⅰ どこでも MY 病院 糖尿病記録として取り扱う具体的な情報について どこでも MY 病院 糖尿病記録として取り扱う具体的情報 ( データセット ) について検討 他疾病を考慮したデータセット拡張の検討 Ⅱ どこでも MY 病院 糖尿病記録の具体的利用イメージについて どこでも MY 病院 糖尿病記録がどのように利活用されるかのユースケースの検討

More information

jphc_outcome_d_014.indd

jphc_outcome_d_014.indd 喫煙のがん全体の罹患に与える影響の大きさについて ( 詳細版 ) 1 喫煙のがん全体の罹患に与える影響の大きさについて 本内容は 英文雑誌 Preventive Medicine 2004; 38: 516-522 に発表した内容に準じたものです 2 背景 喫煙とがんとの因果関係は既に確立しています 現在 日本人の大半は喫煙の害を既に認識しており 今後の予防の焦点は喫煙対策に向けられています 喫煙対策を効果的に実施していくためには

More information

PowerPoint プレゼンテーション

PowerPoint プレゼンテーション 基本的事項 脂 質 脂質 (lipids) 水に不溶で 有機溶媒に溶解する化合物栄養学的に重要な脂質脂肪酸 中性脂肪 リン脂質 糖脂質 ステロール類 機能エネルギー産生の主要な基質脂溶性ビタミンの吸収ステロイドホルモン ビタミン D の前駆体 消化 吸収 代謝 トリアシルグリセロール 膵リパーゼ 消化 吸収リン脂質 膵ホスホリパーゼA2 消化 吸収コレステロールエステル コレステロールエステラーゼ

More information

PowerPoint プレゼンテーション

PowerPoint プレゼンテーション Clinical Question 2014.8.25 JHOSPITALIST Network 冠動脈ステント留置後の患者に心房細動が起きたら抗血小板薬に抗凝固薬を併用した方がよいのか? 亀田総合病院総合内科小菅理紗 監修佐田竜一 佐藤暁幸 分野 : 循環器テーマ : 治療 引き継ぎ初診外来 ~78 歳男性 ~ いやぁ 新しい先生だからドキドキしちゃうねぇ 血圧 117/68mmHg 脈拍 78

More information

スライド 1

スライド 1 2018.7.18 @ Watanabe Hospital 脂質異常症について ~ 脂質の種類と合併症 ~ 医療法人瑞心会渡辺病院 統括部長 中村了 脂質の種類は? 血液中の脂質の状態を知ろう! コレステロール : 細胞の膜を構成したり胆汁やホルモンの原料になったりいわば体を構成するための材料となるような脂質 LDL-C:LDLの中に含まれているコレステロールのこと ( 通称 悪玉コレステロール )

More information

複製 転載禁止 The Japan Diabetes Society, 2016 Q2-2 糖尿病の基本的治療方針はどう考えるべきか ステートメント 基本的治療方針は 糖尿病の病型 病態 年齢 代謝障害や合併症の程度などにより異な る インスリン依存状態はいうまでもなく インスリン非依存状態において

複製 転載禁止 The Japan Diabetes Society, 2016 Q2-2 糖尿病の基本的治療方針はどう考えるべきか ステートメント 基本的治療方針は 糖尿病の病型 病態 年齢 代謝障害や合併症の程度などにより異な る インスリン依存状態はいうまでもなく インスリン非依存状態において 糖尿病診療ガイドライン 2016 糖尿病治療の目標と指針 2 Q2-1 糖尿病の治療の目標は? ステートメント 糖尿病治療の目標は, 高血糖に起因する代謝異常を改善することに加え, 糖尿病に特徴的な合併症, および糖尿病に併発しやすい合併症の発症, 増悪を防ぎ, 健康人と変わらない生活の質 (quality of life:qol) を保ち, 健康人と変わらない寿命を全うすることにある. 糖尿病はインスリン作用の不足による慢性の高血糖状態を主徴とする代謝疾患群である.

More information

糖尿病経口薬 QOL 研究会研究 1 症例報告書 新規 2 型糖尿病患者に対する経口糖尿病薬クラス別の治療効果と QOL の相関についての臨床試験 施設名医師氏名割付群記入年月日 症例登録番号 / 被験者識別コード / 1/12

糖尿病経口薬 QOL 研究会研究 1 症例報告書 新規 2 型糖尿病患者に対する経口糖尿病薬クラス別の治療効果と QOL の相関についての臨床試験 施設名医師氏名割付群記入年月日 症例登録番号 / 被験者識別コード / 1/12 症例報告書 新規 2 型糖尿病患者に対する経口糖尿病薬クラス別の治療効果と QOL の相関についての臨床試験 施設名医師氏名割付群記入年月日 症例登録番号 / 被験者識別コード / 1/12 患者背景同意取得時から試験開始までの状況について記入 性別 男 女 年齢生年月日 歳 西暦年月日 身長. cm 体重. kg 腹囲. cm 糖尿病罹病期間 西暦年月 ~ 現在 喫煙 合併症 あり なし飲酒 あり

More information

山梨県生活習慣病実態調査の状況 1 調査目的平成 20 年 4 月に施行される医療制度改革において生活習慣病対策が一つの大きな柱となっている このため 糖尿病等生活習慣病の有病者 予備群の減少を図るために健康増進計画を見直し メタボリックシンドロームの概念を導入した 糖尿病等生活習慣病の有病者や予備

山梨県生活習慣病実態調査の状況 1 調査目的平成 20 年 4 月に施行される医療制度改革において生活習慣病対策が一つの大きな柱となっている このため 糖尿病等生活習慣病の有病者 予備群の減少を図るために健康増進計画を見直し メタボリックシンドロームの概念を導入した 糖尿病等生活習慣病の有病者や予備 山梨県生活習慣病実態調査の状況 1 調査目的平成 20 年 4 月に施行される医療制度改革において生活習慣病対策が一つの大きな柱となっている このため 糖尿病等生活習慣病の有病者 予備群の減少を図るために健康増進計画を見直し メタボリックシンドロームの概念を導入した 糖尿病等生活習慣病の有病者や予備群の減少など生活習慣病の予防を図るため 特定健診 保健指導の実施を行うこととされている このことから

More information

目次 1. はじめに P2 2. 本剤の特徴 作用機序 P3 3. 臨床成績 P4 4. 施設について P9 5. 投与対象となる患者 P11 6. 投与に際して留意すべき事項 P13 1

目次 1. はじめに P2 2. 本剤の特徴 作用機序 P3 3. 臨床成績 P4 4. 施設について P9 5. 投与対象となる患者 P11 6. 投与に際して留意すべき事項 P13 1 中医協総 -3-1 2 9. 3. 1 5 最適使用推進ガイドライン エボロクマブ ( 遺伝子組換え ) 製剤 ( レパーサ R ) 平成 29 年 3 月 厚生労働省 目次 1. はじめに P2 2. 本剤の特徴 作用機序 P3 3. 臨床成績 P4 4. 施設について P9 5. 投与対象となる患者 P11 6. 投与に際して留意すべき事項 P13 1 1. はじめに医薬品の有効性 安全性の確保のためには

More information