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4 脳梗塞により右片麻痺を呈した症例に対し麻痺側遊脚期の改善により杖歩行が獲得できた 症例 発表者中村大悟 ), 藤井良憲 2) ) 医療法人吉栄会吉栄会病院理学療法士 2) 医療法人吉栄会吉栄会病院医師 はじめに 脳梗塞により右片麻痺を呈した症例に対し 非麻痺側への重心移動に伴う右下肢の振り出しの運動学習を行った結果 遊脚前期で振り出しが安定し 杖歩行動作の獲得と ADL 能力向上に繋がったので報告する 症例紹介 症例は 70 代の女性 自宅で倒れている所を発見され救急搬送される 右上下肢の筋力低下と意識低下を認め 出血性脳梗塞と診断され 3 病日に当院へ転院となる 左眼瞼下垂と右側の注意障害も見られた BRS は上肢 stageⅣ 手指 stageⅣ 下肢 stageⅤ ROM-T では体幹伸展制限 両膝関節は内反変形を認め 特に右膝関節の伸展制限は顕著に認められた 杖歩行では右下肢の振り出しが不規則で接地位置が一定しない また右立脚期での右側への不安定性が見られるため右腋窩を支える軽介助を要していた 歩行距離が 0m を越えると右膝に疼痛が生じ 歩行の実用性は著しく低下しており FIM は 43 点であった 独居で車椅子の導入が困難な家屋構造のため 屋内杖歩行の獲得を目標にした 尚 発表に関して本人の同意を得た 経過 入院当初は右立脚期で骨盤の右回旋に伴う股関節屈曲が生じ不安定性が見られたため右立脚期の肢位で荷重練習を行った しかし杖歩行では右下肢振り出し後の接地位置が一定せず 右立脚期で安定性が低下し 更に右膝の疼痛も残存したため歩行の実用性の向上は認められなかった そこで右下肢の振り出しが安定しないのは左側への重心移動が不十分である事も原因と考え 治療内容を変更した 治療では左手で手すりを把持し安定した環境で左下肢へ十分に荷重を促せるよう体幹から左足部まで姿勢を整え 左下肢荷重位で右下肢の振り出し練習を重点的に行った 右下肢を振り出す際 口頭指示にて一定したリズムを作り股 膝 足関節の誘導を行った 結果 左下肢荷重位での支持性向上に伴い右振り出しが安定しその後右立脚期の不安定性が改善された 更に右膝関節伸展可動域が-0 から-5 に改善 右立脚期で膝の外側動揺が軽減され右膝の疼痛も軽減したため杖使用で 50m 歩行が可能となり FIM は 70 点となった 考察 入院当初は右立脚期で右殿筋群と腹斜筋群の筋緊張低下があると考え 右立脚期に対し治療を行ったが 歩行の実用性向上に繋がらなかった そこで右下肢の不規則な振り出しが歩行の実用性向上を妨げていると考え 治療内容を右下肢の振り出しを安定させるため骨盤を左側への移動を十分に促すよう変更した 結果 遊脚期の安定性向上に伴い接地位置が一定し 続く立脚期の安定性も向上して歩行動作の安定性が向上した 更に右立脚期での膝関節アライメントも修正され右膝の疼痛も軽減し 杖歩行の獲得と ADL 能力向上に繋がったと考える

5 食事動作獲得に向けての取り組み ~ 座位姿勢に着目して ~ 発表者 伊場彩七医療法人寿会富永病院 はじめに 右被殻出血により重度左片麻痺を呈し ADL に多大な介助を要した症例を担当した 今回 座位姿勢に着目し治療介入を行い 食事を始めとする ADL 拡大を認めたため報告する 症例紹介 50 歳代女性 右利き X 年 月に自室内で倒れ 9 日後に発見され 当院へ搬送された 右被殻出血と診断され 開頭血腫除去術を施行 急性期病棟にて治療後 発症 54 日目に当院回復期病棟へ転床し 担当となった 初期評価時 Japan Coma Scale はⅠ 2 Brunnstrom Recovery Stage は左上下肢共に stageⅡ 感覚は上下肢表在 深部ともに重度鈍麻 関節可動域 (ROM) は左肘関節 -45 左足関節背屈 0 と著明な制限を認めた 高次脳機能障害は Behavioural inattention test( 以下 BIT)0 点と注意障害 左半側空間無視を認めた Functional Independence Measure ( 以下 FIM) は 3 点であった また 褥創が左頭部 仙骨 両踵にあった 体幹は低緊張を呈し 左への認識は乏しく右上下肢にて Pusher 現象を認めた そのため静止座位にて左後方へ崩れ自己修正は困難であった 食事はリクライニング式車椅子にて行うも 自己要求の抑制が難しく注意の持続も困難であり座位の耐久性は低下し 嚥下機能は良好であるも経鼻経管栄養を行っていた 方法 端座位で非麻痺側に支持基底面を確保し 頸部 体幹の伸展活動を促した しかし自己認識している正中軸が右側へ偏移していたため 視覚を用いて身体の傾きを確認した 次に重心移動を行う事によって生じる左右の臀部圧の変化や差と身体アライメントを比較することで 視覚情報と体性感覚情報の統合を図った また 麻痺側側臥位にて肘関節伸展を自己にて促す事で麻痺側認識の向上と麻痺側筋緊張の抑制を行った 病棟では トランスファーの方法を統一し離床の促しや 日誌を付け指でたどりながら読むことで左側への探索活動を促す課題を実施した 結果 上下肢感覚は表在 深部共に中等度鈍麻 ROM 肘関節 -20 腹部筋緊張は軽度改善し Pusher 現象は減少した また 座位にて 左に倒れています 直さないと との発言を認め 姿勢修正が可能となり普通車いす座位が安定した そのため 食事でも箸を使用しての動作を獲得した また FIM84 点と移乗動作も見守りで可能となり介助量が軽減したことで離床機会の増大が図れた ADL 向上に伴い左側への探索も増え BIT6 点と左側への認識向上を認めた 考察 Pusher 現象は 身体と視覚の垂直認知の誤差が原因と言われている そのため 視覚 体性感覚 前庭系の統合が重要とされる 本症例は注意機能が低下していた事から 非麻痺側を壁にして麻痺側へ注意が向きやすいように環境設定をおこない実施した 時間を要したが視覚 体性感覚 前庭系の統合により身体認識が向上したことや 中枢部が安定したことで正中位保持が可能となり座位保持が持続してとれるようになった また 移乗動作を始めとする基本動作においても介助量が軽減した さらに 自発的に身体を動かすことで左側への探索活動が増加し 左側空間の認識も向上したと考える 本症例は 出血範囲が大きく著明な麻痺の改善まで至らなかったが半側空間無視 Pusher 現象の改善にて実用的な食事動作を始めとする ADL 向上を獲得できたと考える 2

6 脳挫傷後の著明な膝関節屈曲拘縮のため歩行動作獲得に難渋した 症例 西川智哉 ), 藤井良憲 2) ) 医療法人吉栄会吉栄会病院理学療法士 2) 医療法人吉栄会吉栄会病院医師 はじめに 今回 脳挫傷後に膝関節屈曲拘縮と体幹機能の低下により歩行動作獲得に難渋した症例を経験し たので報告する 症例紹介 症例は 転落により脳挫傷と診断された 70 歳代の男性で 60 病日に当院へ転院となる 初期評価では安静臥位 動作時共に四肢 体幹の屈曲を強めた姿勢であり ADL には中等度介助を要した 検査 測定では ROM T は肘関節伸展両側 -20 膝関節伸展右 -25 左 -5 足関節背屈両側 5 であった 筋緊張検査では亢進筋は両ハムストリングス 低下筋は両側の腹筋群 腰背筋群 大殿筋 大腿四頭筋であった MMT は体幹 両股関節 膝関節伸展 2 で 運動麻痺はみられなかった 尚 発表に関して本人に趣旨を説明し同意を得ている 方法と結果 治療は 90 病日までは歩行動作獲得のために立位での両膝関節 ROM 改善と下肢の抗重力伸展活動向上を目標にハムストリングスのモビライゼーション及び立位での膝関節屈伸運動を行った しかし 90 病日までは腹痛 疲労感の訴えが強く臥床傾向が続いたため四肢 体幹の屈曲位は改善せず 肘関節伸展は両側 -60 膝関節伸展右 -40 左 -20 と制限が悪化した また筋緊張検査 MMT では右下肢 体幹は変化がみられなかったが 左下肢の亢進筋 低下筋は軽度改善がみられ 左股関節 膝関節伸展 3 と改善がみられた 立位は軽介助レベルとなり歩行動作も可能になるが両膝関節屈曲位から骨盤後傾位 胸腰椎屈曲位となり四肢 体幹屈曲位も増悪した 歩行動作は右立脚初期から中期で右膝関節屈曲位 骨盤後傾位となり左下肢を振り出していた その為右股関節と膝関節の伸展が生じず 右立脚終期の短縮 歩幅の短縮による推進力と耐久性の低下がみられ中等度介助を要した また歩行速度も 0.5m/sec と実用性に乏しかった そこで体幹の抗重力伸展活動が歩行能力に影響すると考え 座位 立位にて左右重心移動や歩行練習で踵部への荷重を促し体幹筋の筋緊張の調節を行い 自動介助にて体幹伸展の練習へと治療を変更し ヵ月行った 結果 膝関節伸展は変化がみられなかったが 肘関節では伸展両側 -20 足関節は背屈両側 25 と改善した 筋緊張検査でも右下肢 体幹ともに改善がみられた MMT は体幹 両股関節 膝関節伸展 4 となり 立位は見守りレベルとなった 歩行では体幹の適切な筋緊張が促され骨盤前傾が可能となり右立脚期と歩幅の延長による推進力と耐久性の向上がみられ 歩行速度も 0.5m/sec と向上し歩行器歩行が見守りレベルで可能となった 考察 本症例において 初期では下肢に着目し立位練習を中心にアプローチを行った その結果左下肢の筋緊張 筋力の改善により立位は向上がみられたが 努力的で四肢 体幹の屈曲を強めた姿勢となってしまい歩行動作獲得に難渋した そこで体幹に着目しアプローチを行った結果 体幹筋の筋緊張の改善から四肢 体幹の伸展が得られ 歩行能力が高まり歩行動作獲得に繋がったと考える

7 被殻出血により 覚醒レベルの低下を呈した一症例 ~ 車椅子移乗の介助量軽減と食事動作獲得に向けての関わり ~ 坂口遥医療法人寿会富永病院 はじめに 今回 左被殻出血により 覚醒レベルの低下を呈した症例を担当する機会を得たので報告する 症例紹介 本症例は自宅にて倒れているところを救急搬送され 左被殻出血と診断された 70 代の男性である 既往歴には 腰椎圧迫骨折がある 当院で急性期治療を受け 第 9 病日より一般病棟にて理学療法を開始した 開始時の Japan coma scale( 以下 JCS) はⅡ-20 で Brunnstrom recovery stage ( 以下 BRS) は手指 上肢 下肢ともにⅡレベルであった 高次脳機能障害としては 注意障害 右半側空間無視 失語症を呈していた Range of motion( 以下 ROM) は右足関節背屈 0 体幹伸展 0 と可動域制限を認めた 筋緊張としては 体幹 右上 下肢は低緊張であった Functional Independence Measure( 以下 FIM) は 8 点 ( 運動項目 3 点 認知項目 5 点 ) であった 移乗動作において 麻痺側肩甲骨が下制し 体幹右側屈方向へ崩れると 非麻痺側股関節伸展 外転での過活動にて対応し 介助量の増大につながっていた また 発表に際してキーパーソンに主旨を説明し同意を得た 方法 本症例は 覚醒レベルの低下による自発的行動 状況理解の乏しさ 麻痺側の低緊張に加えて半側空間無視により麻痺側の認識が乏しいため 非麻痺側股関節伸展 外転での過活動にて動作遂行していると考えた 理学療法は寝返りや起き上がりなどの起居動作を通じ 腹筋群の筋活動を賦活化し 中枢部の安定性向上を図った また ティルトテーブルでの立位にて下肢への荷重感覚促通と覚醒レベルの向上を図った 病棟でも 覚醒レベルの向上を目標に食事場面以外での車いす座位時間を多くとり 離床機会の増大を行った 結果 第 50 病日 最終評価実施 JCSⅠ-3 で FIM は 27 点 ( 運動項目 9 点 認知項目 8 点 ) と改善傾向にある BRS ROM に関しては大きな変化は認められなかった また 覚醒レベルと中枢部の筋緊張向上に伴い自発的行動が増加し 移乗動作において非麻痺側股関節伸展 外転での過活動は減弱し 介助量自体は減弱した また 食事場面では自らスプーンを持って口元へ運ぶことが可能となった 考察 本症例は被殻出血により 覚醒レベルの低下と右片麻痺による右上下肢と中枢部の低緊張を認めた 覚醒の低下に対しては ティルトテーブルでの立位にて足底からの感覚入力促通と 病棟での離床機会の増大により覚醒レベルの向上に繋がったと考える また 起居動作とティルトテーブルでの整ったアライメントでの安定した立位を行うことで 腹筋群の賦活化に伴う中枢部の安定性が向上し 非麻痺側上下肢が効率的に動かすことが出来たと考える 上記より 移乗動作の介助量軽減と車いす座位での自発的な食事動作が可能となったと考える

8 左視床出血にて異常姿勢筋緊張を呈し運動学習に難渋した一症例 ~ 生活期を見据えた急性期からの関わり ~ 福田桃子医療法人寿会富永病院 はじめに 視床病変では 覚醒低下や重度感覚障害 異常姿勢筋緊張を呈する場合がある 本症例は 更に高次脳機能障害を有した 異常姿勢パターンを制御した中での運動学習が困難であり 安静時から過緊張 また動作時にも麻痺側連合反応が出現し異常姿勢パターンの構築と過緊張の助長が懸念され ADL 拡大に難渋した経験を報告する 症例紹介 症例は 70 代男性 X 年 月に左視床出血を発症 Japan Coma Scale はⅠ- Brunnstrom recovery stage は右上下肢共にⅡ 重度感覚障害 失調様症状を呈した 高次脳機能障害では全般性注意障害 失語症 記憶面低下を認めた また 発症初期より安静時から過緊張であり全動作開始時点で体幹左側屈 左肩甲帯挙上による固定と麻痺側連合反応の出現を認め 異常姿勢筋緊張を助長させていた 加えて 病前 ADL では独歩にて自立であったが脳卒中の既往歴にて全身的な関節の可動性低下がみられ立ち直り反応は不十分であった そのため 院内 ADL は中等度介助を要していた 方法 発症後 2 日目より理学療法開始 初期では失調様症状により動作時に上記固定が顕著であり安定性のある環境設定下で中枢部強化と立ち直り反応の促通を行った また 立位場面にて足底面への荷重経験にて体性感覚入力と筋固有感覚入力 同時に鏡を使用し視覚により feedback をさせながら麻痺側認識 支持性の向上を目指した 加えて 全身の関節可動性の維持 向上を目的に徒手療法 ストレッチ運動を並行して行った 結果 動作時の体幹左側屈 左肩甲帯挙上による固定は軽減し オルトップ式短下肢装具着用にて四点杖歩行 もしくは独歩が監視レベルへ到達した しかし 全身の関節可動性は依然と乏しく姿勢制御不良を助長させていた また 感覚 feedback が上手く得られず 全動作で上記固定と連合反応が軽度残存し 異常姿勢パターンを完全に制御した運動学習は困難であった 注意障害も相まり 病棟での動作定着や麻痺側管理の定着も難しく過剰努力にて異常姿勢パターンを強めることが懸念され ADL 拡大が遅延した 考察 視覚による feedback を使用した運動学習では 足底から入力される感覚と統合させるには情報量の多さにて難易度が高い治療であった また 治療として各 impairment を配慮した環境設定が必要であった 歩行練習では装具を着用したが麻痺側の支持性向上と足部のクリアランスを補償することで非麻痺側の過剰努力を抑制し 麻痺側連合反応の軽減 異常筋緊張の抑制を図った その中で中枢部 麻痺側下肢の機能を改善し運動学習を行うことが必要であった 非麻痺側優位の活動で早期に ADL を拡大することは 急性期での治療過程において異常筋緊張の亢進を伴い二次的合併症を引き起こし 生活期での ADL の低下が懸念される しかし 今後予測される異常筋緊張の亢進を最小限にできる代償動作を許容し ADL を拡大させる関わりが重要であったと考える

9 失語症の影響で言語指示の理解が困難となり動作定着に難渋した一症例 藤井亮輔 医療法人寿会富永病院 はじめに 今回 左被殻出血により重度の右片麻痺と失語症にて動作の定着に難渋した症例を担当した ト イレ動作を中心に介入し 病棟 ADL の向上を図る経験を得たのでここに報告する 症例紹介 本症例は平成 X 年 月下旬に左被殻出血 (GradeⅣa) を発症し当院 SCU へ入院 一般病棟へ転床された 50 代男性 第 2 病日から理学療法開始 第 2 病日 初期評価時の Japan Coma Scale( 以下 JCS) はⅠ-3 運動性失語症 方向性注意障害を認め Brunnstrom recovery stage( 以下 BRS) は右上下肢 手指 Ⅱ modified Ashworth Scale( 以下 MAS) は肘関節伸展 膝関節伸展 足関節背屈 + 腹部 殿筋は低緊張 感覚は失語症により精査困難であった 動作時に非麻痺側優位となり麻痺側上下肢に連合反応を認め 立ち上がり時に体幹右側屈 右骨盤後退 右膝関節屈曲にて右後方へ重心が逸脱するため中等度介助を要した Functional Independence Measure( 以下 FIM) は 28 点 ( 運動項目 3 点 認知項目 5 点 ) 自発性は乏しく 尿意 便意は認めたがトイレの訴えはなく ナースコールの使用は認められなかった 尚 今回の発表はご家族様の同意を得たうえで行っている 方法 上記問題点に対し 関節可動域練習 両側への寝返り 高座位で上肢リーチ 歩行練習にて介入し 非麻痺側優位の立ち上がり動作の改善を目指した さらに OT ST 看護師とカンファレンスを行い 移乗や声かけ ナースコールの使用 定時排泄の介入方法を共有した 移動は車椅子自走を見守りで行い 両側への注意向上を図った ベッドサイドの環境設定はスイングアーム介助バーなどを設置した 2 動作指示の際 失語症の影響を考慮し 動作模倣や単語での指示に加え アイコンタクトにて表情の確認を行った 結果 最終評価時の変化は JCSⅠ- MAS 膝関節伸展 + 腹部 殿筋の筋緊張向上 3 発語を認めた また食事場面 車椅子駆動時に右側への注意を認めるようになった FIM は 7 点 ( 運動項目 56 点 認知項目 5 点 ) 自発性は向上し 笑顔がみられるようになりトイレの訴えを認めるとともにナースコールの使用が定着した ADL では座位保持が可能となり 食事は車椅子座位で行うようになった また 立位保持や移乗が見守りとなり トイレ動作の介助量が軽減した 考察 今回 4 両側活動にて腹部 殿筋の筋緊張が改善し 座位保持自立 立ち上がり 立位の介助量軽減に繋がったと考える しかし 介入中は運動性失語症の影響から動作定着に難渋した 動作定着が困難な中 理学療法だけでなく病棟での離床をすすめることで覚醒や自発性が向上し トイレ動作の介助量軽減の一助になったと考える 本症例を経験して 失語症を呈する症例に対して言語指示を多用するのではなく 動作模倣や単語での指示 アイコンタクトをとることが重要であると学んだ また 機能障害だけに介入するのではなく 病棟において環境設定 介助方法を共有することが ADL の向上に繋がると考えられた

10 Pusher 症候群により介助量が増大した一症例 ~ 移乗動作の介助量軽減を目標に ~ 武田直樹医療法人寿会富永病院リハビリテーション科 はじめに 右被殻出血により意識障害 注意障害 左半側空間無視 感覚障害 運動麻痺を呈し Pusher 症候群を認め ADL が制限されている症例を経験した 座位姿勢の修正を図り 移乗動作介助量軽減を目指した経過を報告する 症例紹介 X 年〇月に右被殻出血による左片麻痺を呈された 80 代女性 病前は体幹円背 骨盤後傾を認め屋内押し車歩行が自立 初期評価は第 2 病日より実施 Japan coma scale( 以下 JCS)Ⅱ-20 高次脳機能障害は 注意障害 左半側空間無視 Brunstrom recovery stage は上肢 Ⅴ 手指 Ⅳ 下肢 Ⅳ 深部感覚は中等度鈍麻 麻痺側肩甲帯周囲 体幹 股関節周囲筋群は低緊張を呈していた Scale for Contraversive Pushing(SCP) は 6 点 端座位姿勢では 麻痺側肩甲骨下制 外転での姿勢の崩れを起因とし 頸部左側屈 体幹屈曲 右側屈 非麻痺側股関節伸展 外転で対応 ( 以下 Pushing) し保持困難であった 移乗動作においても同様の反応を認め 中等度介助であった 今回発表の主旨を本人 ご家族に説明し同意を得ている 介入方法 環境設定として麻痺側肩甲骨外転 下制の崩れへの介助や前方への両上肢支持 非麻痺側に壁を設定することで安定した姿勢の中で正中軸を意識させた 病前の姿勢を考慮し 高座位にて非麻痺側へのリーチ動作を行い麻痺側腹部筋の収縮を促した 立位では左右への重心移動を行うことで麻痺側殿筋群 大腿四頭筋の筋収縮の促通 非麻痺側の過活動の抑制を図った 病棟で日中の車いす座位にてご家族 看護師と共に 非麻痺側に体重を偏移させ 頸部 体幹が正中位となるように姿勢を修正し 趣味の折り紙などで両側活動を行い 感覚刺激による覚醒向上 正中軸の再認識 麻痺側認識向上を目的に行った 結果 第 35 病日 JCSⅠ-3 と改善を認め 深部感覚軽度鈍麻となった 高次脳機能障害の改善も認め麻痺側の認識も向上し 身体の傾きへの気づきや食器を把持するなどの麻痺側上肢の参加を認めた SCP は 3 点となり軽減を認めた 端座位姿勢では頸部左側屈が軽快し重心が前方へ偏移したことで安定性が向上した 移乗動作時においては Pushing を認め介助量軽減を認めるも自立まで至らなかった 考察 Karneth らによると Pusher 現象は知覚認知機能障害であると考えられている 本症例では 病前から後方重心と推察され 今回の発症により感覚障害 高次脳機能障害を有し自己身体の認識が低下を認めた 今回の関わりにて体性感覚 視覚からの感覚フィードバックによる正中軸の再認識 深部感覚障害の改善も相まって麻痺側の認識向上 姿勢改善により麻痺側の筋活動の発揮が可能となった その結果 非麻痺側の過活動は軽減し 端座位の安定性が向上し麻痺側での対応を認めたと考える 本症例を経験し 自己身体の再認識は姿勢調節や身体機能改善に大きく影響を与える また 生活史を考慮しての環境設定が重要であると再認識した

11 全般性注意障害により理学療法実施に難渋した一症例 馬場綾子 医療法人寿会富永病院リハビリテーション科 はじめに 今回 全般性注意障害により課題への集中が困難で 治療場面が成立せず理学療法実施に難渋し たラクナ梗塞の症例を担当した 以下に症例報告と考察を述べ報告する 症例紹介 本症例はラクナ梗塞により 右片麻痺 高次脳機能障害を呈した 60 代男性 X 年〇月上旬発症 MRI 上 左内包後脚に梗塞像 左右脳室周囲に大脳白質病変 前頭葉の萎縮を認めた 第 病日より理学療法開始 第 6 病日より担当開始 初期評価時 Japan Coma Scale( 以下 JCS)Ⅰ- Brunnstrom recovery stage( 以下 BRS) 上肢 手指 Ⅱ 下肢 Ⅳ 触診により骨盤帯周囲筋の低緊張 感覚は表在 深部とも上肢中等度鈍麻 下肢軽度鈍麻 高次脳機能障害は 注意障害を認め Trail Making Test( 以下 TMT)-A:28 秒 TMT-B: 実施困難であった Stroke Impairment Assessment( 以下 SIAS)58 点 Functional Independence Measure( 以下 FIM)87 点であった 歩行時に 右立脚中期から後期にかけて右骨盤後退 股関節屈曲 内転 膝関節は過伸展となり 右側後方への転倒リスクの為 軽介助を要した また歩行時には視覚からの注意の転動や多弁となり 姿勢の崩れに対して気付きが乏しい状況であった 尚 本症例には発表の主旨を説明し同意を得た 方法 理学療法では 注意障害へ配慮し自己身体や課題に集中しやすい視覚 聴覚刺激の少ない閉鎖的な環境設定から 徐々に環境設定を減じて行った また 本人の歩行に対するニードが高かったことも踏まえ 理解しやすい立位 歩行場面を中心に実施し 麻痺側への荷重を促すことで麻痺側骨盤帯周囲筋の低緊張改善を図った 治療時は注意を絞った口頭指示を与え 視覚代償により自己身体への気付きを促すところから始め 視覚代償を取り除いた中での歩行練習へと移行した 結果 第 35 病日に最終評価実施 JCSⅠ- BRS 上肢 Ⅱ 手指 Ⅲ 下肢 Ⅴ 感覚は上肢表在 深部とも軽度鈍麻となり 触診により骨盤帯周囲筋の筋緊張向上を認めた 注意障害は TMT-A:24 秒 TMT-B: 実施困難で検査上著明な改善を認めなかったが 歩行時に注意の転動や多弁は減少した また自己身体への気付きが増えた事で 右側後方への転倒傾向が減少し T 字杖歩行が見守りで可能となった SIAS62 点 FIM96 点に改善し 機能回復 ADL 向上を達成できた 考察 今回 全般性注意障害の影響により 理学療法場面の実施が困難な症例を経験した 注意障害へ配慮し本人が理解しやすい立位 歩行練習を中心に実施した 視覚代償により自己身体への気付きを促すことで 右膝関節過伸展に対する自己修正が可能となり 右側後方への転倒傾向が改善した 更に視覚代償を減じた環境で麻痺側下肢からの体性感覚を入力することで 麻痺側へ注意が向くようになり骨盤帯周囲筋の低緊張が改善したと考える また右立脚期の安定性向上により注意の転動や多弁が減少し 自己身体への気付きが増え T 字杖歩行の獲得に繋がったと考える しかし注意障害は残存しており ADL での動作獲得に影響を及ぼした 本症例を通して注意障害を有する患者では 注意を絞った口頭指示や治療場面における環境設定が重要であることを経験した

12 移動方法の目標設定に難渋し 病棟内 ADL 向上が遅延した一症例 木村桃子 医療法人寿会富永病院 はじめに 今回 右基底核から白質中心にアテローム血栓型脳梗塞を発症し 一本杖歩行を獲得した後自宅退院した症例を担当する機会を得た 移動方法獲得において 目標設定に難渋し病棟内の ADL 向上が遅延したことを経験したので報告する 症例紹介 症例は 60 代男性 右利き 右基底核から白質中心に縦に長いアテローム血栓型脳梗塞による左片麻痺を発症し 当院 SCU に入院となる 既往歴には高血圧があった 病日 2 日より理学療法介入し 病日 5 日より一般病棟にて担当を開始した 初期評価では Japan Coma ScareⅠ- Brunnstrom Stage( 以下 BRS) 上肢 Ⅳ 下肢 Ⅲ 手指 Ⅳであり 軽度の失調症状を認めた Functional Independence Measure( 以下 FIM) は 9/28 点 体幹回旋に可動域制限を認めた 足底に軽度の表在感覚障害を認め 軽度の配分性注意障害を認めた 病日 27 日に右 STA-MCA 吻合術を施行しており 術前後の著明な麻痺の変化 高次脳機能の変化は見られなかった 本症例はいずれの基本動作でも 体幹左側屈 左回旋 肩甲帯左後退 骨盤左後退という特徴的なアライメントが認められた なお 発表の旨を説明し 同意を得て発表を行っている 方法 歩行観察より左下肢へ荷重が不十分で 荷重への不安の訴えがあったことより右上下肢の過剰使用がみられた そのため 左下肢への荷重を促すため安定した場面でのステップ練習や膝立ちでの荷重練習を行った また 体幹回旋を伴った投球動作にて左右の重心移動を行い 左大殿筋や大腿四頭筋 ハムストリングスなどの筋収縮の促通を行った 同時に動作時の体軸内回旋の向上を目指した その上で 四点杖歩行や一本杖歩行 独歩の練習を行った 結果 BRS は下肢 StageⅣに改善し FIM は 7/28 点に向上した 右上下肢の過剰使用も軽減し ADL での左上肢の参加や 歩行動作での左下肢への不安感の減少 歩容の改善を認めた 初期評価時での特徴的なアライメントは認めるものの 病日 34 日に病棟内での日中杖歩行が自立となった 考察 初期評価時 最高機能は四点杖歩行見守りから軽介助であったが 特徴的なアライメントを著明に認めていた これらは左下肢への荷重減少による右上下肢の過剰使用 失調症による重心移動の低下が原因と考えられる せっかちな性格も相まって 杖動作定着が困難と考え 歩行練習は独歩を選択し治療を継続した その間に右 STA-MCA 吻合術を施行したことも関連し 病棟内移動が自立せず日数が経過していた 病棟内移動が自立できないことへのストレスや早期退院への希望もあり 本人からの杖歩行への希望が強く目標を杖方向へと変更した 杖の操作性が向上しており 特徴的なアライメントを認めるものの 病棟内の日中一本杖歩行が自立となった 今回 移動方法の目標設定をする際に セラピストの考えだけではなく本人の needs や退院後の生活背景を考慮した上で 移動方法を選択し治療を進めていかなければならないことを再認識することができた

13 脛骨高原骨折により著明な外反膝が生じた症例に対して内側アーチサポートが及ぼした効果 濵﨑直人 ), 藤井良憲 2) ) 医療法人吉栄会吉栄会病院理学療法士 2) 医療法人吉栄会吉栄会病院医師 はじめに 右脛骨高原骨折に対し 2 ヵ月間ギプス固定するも 右膝関節疼痛 腫脹 熱感が著明であり右下肢への荷重時痛により治療に難渋したが 右膝 足関節に着目し外反膝 足部内側縦アーチ改善を目的にアーチサポート着用にて訓練を実施した 結果 荷重時での疼痛改善 歩行能力向上がみられ自宅復帰に繋がったため報告する 症例紹介 症例は 70 代の女性 自転車に乗って車に衝突され転倒し 右脛骨高原骨折と診断 57 日間のギプス固定と免荷後 歩行訓練開始となったが右膝関節疼痛によりリハビリが進まず 自宅復帰困難なため 72 日後にリハビリテーション目的にて当院入院となる なお 発表に関して本人に説明し同意を得た 方法 初期評価では右膝関節外側に荷重時痛 VAS 8/0 膝関節周囲に熱感と腫脹を認め 右膝関節伸展可動域 0 足関節背屈可動域-5 であった 右ハムストリングスは過緊張であり 右膝関節伸展筋群は MMT3 と筋力低下がみられた FTA65 Q-angle 20 の外反膝が著明で 内側縦アーチの低下がみられた 右膝関節外側の著明な疼痛により 4 点杖歩行では右下肢への重心移動が不十分であり 膝折れ knee in が著明となり中等度 ~ 軽介助レベル FIM は 7 点であった 本人様の訴えと家屋環境を見据えた結果 自宅退院に向け歩行動作 階段昇降自立を目標とした 関節可動域訓練 筋力増強訓練 リラクゼーション 内側アーチサポート着用での歩行訓練を中心に行った なお アーチサポートは別のインソールの内側部分を採取し 舟状骨下へ当たるよう靴底に張り付けた 結果 95 日目には右膝関節熱感と腫脹の軽減 右膝関節伸展可動域 5 右ハムストリングス筋緊張軽減 右膝関節伸展筋群 MMT4 Q-angle 5 FTA 70 となった 距骨下関節回内 踵骨外反の軽減がみられ 足部内側縦アーチの低下はアーチサポート着用により改善した 02 日目には VAS 3/0 となり疼痛軽減したことで 4 点杖歩行は膝折れが減少し 監視レベルとなった 2 日目には手すり使用での階段昇降と 4 点杖歩行が可能となり 28 日目に FIM は 08 点 自宅退院となった 考察 本症例の疼痛の原因は 著明な外反膝による膝外側接触圧の上昇により荷重時に疼痛が出現していると考えた そこで運動連鎖による接触圧の軽減を考え 距骨下関節回内位 踵骨外反位 内側縦アーチのアライメントに着目し内側アーチサポート着用を検討した 足関節は回外方向に運動が生じることで膝関節内反モーメントが増大し 歩行動作での knee in も抑制できると考えた これらを踏まえた上で関節可動域訓練 筋力増強訓練 歩行訓練を実施した その結果 膝関節外側に偏った接触圧を分散し 膝外反モーメントを抑制することで疼痛軽減へと繋げることが可能となった さらに膝 足関節アライメント修正したことで大腿四頭筋の筋滑走が得られ出力向上し 歩行での膝折れ knee in の軽減 歩行能力向上に繋がったと考える

14 人工股関節周囲骨折術後の理学療法の経験 ~ 膝蓋上嚢の滑走に着目して ~ 今中辰茂, 奥田真規, 林田佳一国立病院機構大阪医療センター はじめに 人工股関節周囲骨折は比較的まれな外傷ではあるが 人工関節置換術の増加や高齢者人口の増加および活動性の向上などからその頻度は増加している 今回 人工股関節周囲骨折により軟部組織損傷を伴い 膝関節屈曲制限を呈した患者を経験した 理学療法経過において 膝関節可動域の改善に停滞した期間が存在したが 超音波画像診断装置 ( 以下 エコー ) 評価にて その原因を追究し 再度関節可動域の改善が見られたため報告する 症例には本発表の趣旨を十分に説明し 同意を得た 症例紹介 80 代男性 9 年前に左人工股関節全置換術を施行されている 今回自宅にて転倒され 当院に救急搬送となった 左人工股関節周囲骨折と診断され 中間広筋を含む軟部組織損傷も認められた 受傷当日より直達牽引を施行し 受傷後 8 日目に観血的整復固定術を施行した 術翌日より理学療法を開始 術後 5 日目に車いす移乗 8 日目に左下肢免荷にて立位練習開始 43 日目より部分荷重を開始し 5 日目に転院となった 理学療法開始時より疼痛による膝関節可動域制限が著明であり わずかな他動運動にて大腿部全体に疼痛が存在した 膝関節屈曲は 20 大腿周径は膝蓋骨上で 38.0/43.5cm 5cm 上で 4.0/44.0cm 0cm 上で 44.0/46.5cm であり 著明な膝関節屈曲制限および大腿部腫脹が見られた 関節可動域 ( 以下 ROM) の経過は 術後 0 日目 40 7 日目 日目 65 3 日目 日目 70 であった 疼痛部位は開始時より骨折部直上および大腿外側の創部周囲であったが 膝関節屈曲可動域改善の停滞が見られた術後 38 日目より膝蓋骨直上に変化した 方法 ROM 測定に加え エコーを使用し 疼痛部位および骨折部位を経時的に観察し 中間広筋を中心に軟部組織の変化を可視化した 理学療法は 膝蓋骨直上の横断的 縦断的軽擦 外側広筋 腸脛靭帯の緊張緩和 および大腿四頭筋伸張位での等尺性収縮を取り入れた 結果 理学療法開始時より疼痛部位であった骨折部直上のエコー長軸像では中間広筋の筋束や筋周膜の途絶が観察され 疼痛部位が変化した膝蓋骨直上では膝関節屈曲に伴い膝蓋上嚢における二重膜構造から単膜構造変化への破綻および滑走性の低下が見られた 術後 45 日目では骨折部直上においてこれらの筋病変の修復が確認でき 膝蓋骨直上では膝関節屈曲に伴う膝蓋上嚢の二重膜から単膜への構造変化が明瞭化し 膝蓋骨の長軸方向への移動量の増大が見られた ROM の経過は 術後 45 日目 :80 5 日目 :90 と改善が見られた 考察 筋損傷の修復過程は 2 週目より筋節が規則的に配列され 6 週で膠原線維は多数存在するが良好に修復される可能性が高いとされている また 膝蓋上嚢の癒着瘢痕化により膝蓋骨の長軸移動が制限されると膝関節 70 以上は屈曲困難との報告もある 本症例は術後 45 日目より筋病変の修復および膝蓋上嚢の滑走性改善が確認され 膝蓋上嚢周囲への理学療法の継続により膝関節屈曲可動域の改善に至った

15 脳血管障害後麻痺側大腿骨頸部骨折を受傷した症例 ) 大阪鉄道病院 原田雄太 ) はじめに 今回 既往歴に脳出血を呈する 大腿骨頸部骨折後人工骨頭置換術 (UHA) を施行した症例を担当した 患側下肢荷重練習とし 脳出血後の荷重練習に用いられやすい側方リーチ動作にて荷重量が改善し 歩行能力の改善が見られたため報告する 症例紹介 73 歳女性 ( 身長 46cm 体重 4 kg BMI9.2)9 年前に脳出血 BRS 下肢 Ⅳ 感覚障害は認めなかった 今回 デイサービスでテーブルを伝い歩きしていた際 左大腿骨頸部骨折転倒受傷 7 月 日に UHA 施行 7 月 6 当院回復期病棟に転棟となる 急性期病棟では 左下肢の支持性が低下しており平行棒内歩行時に膝折れを認めた その為 立位での患側荷重が促せない状態であった 回復期病棟転棟時 立位保持はできるも 座位 立位ともに健側荷重となっていた 歩行様式は平行棒内歩行から Walker Q-Cane と移行し 8 月 0 日より T-Cane 歩行練習開始となる 方法 本症例では 歩行時の患側荷重量 重心移動能力の低下に改善を認めず また患側立脚中期に体幹の求心性収縮が生じていた そこで 8 月 0 日 ~9 月 3 日の間通常歩行練習に加え 患側への側方重心移動能力 荷重量改善 体幹機能改善を目的に骨盤前後傾の中間位で座位側方リーチ動作トレーニングを通常プログラムに追加した 結果 転科当初の評価とし 関節可動域 ( 股関節屈曲 90 外転 20 外旋 0 ) 筋力 ( 大腿四頭筋 殿筋 体幹筋の出力は低下していた )8 月 0 日時 荷重比 ( 右 26 kg 左 5 kg ) 側方リーチ ( 右 30 cm 左 cm )T-Cane での 0m 歩行テスト 33 歩 であった 9 月 3 日評価時 関節可動域 ( 股関節屈曲 90 外転 25 外旋 35 ) 筋力 ( 大腿四頭筋 殿筋 体幹筋の出力は転科時と比較して向上 ) 側方リーチ ( 右 30 cm 左 3 cm ) 荷重比 ( 右 20 kg 左 20 kg 左最大荷重 35 kg ) T-Cane での 0m 歩行テスト 28 歩 6 37 と患側への荷重量 歩行スピードの改善を認めた 考察 術後股関節周囲筋の低出力に加え 上肢支持優位での立位にて上部体幹の筋緊張亢進となっていた為 支持基底面を広くし 過剰努力を軽減させ 股関節周囲筋 体幹筋 荷重量改善を図る為に 座位側方リーチ動作を行った 脳出血後の感覚障害を認めず 感覚入力は可能と考え 側方リーチは骨盤前後傾中間位で坐骨部へ荷重を促しながら行った 座位 立位ともに健側荷重となっていたが リーチ距離の向上 体幹 殿筋の機能改善により患側への荷重量が向上し 座位 立位共に左右均等の荷重となった 側方リーチ距離と移動側の股関節周囲筋力 体幹筋力の関連が報告されておりまた 側方リーチにて荷重や重心移動 体幹の対側への側屈が促され 歩行能力が向上するとも報告されている この事から 患側下肢荷重量の改善のみならず 股関節周囲筋 体幹筋の改善により患側下肢の支持性が向上し 重心移動の円滑化に伴い患側立脚期の延長が図れ stride の増大が可能となり 0m 歩行テストのスピード向上と歩数の減少が認められたと考えられる

16 右脛骨骨幹部 後果骨折術後 足部機能に着目した治療展開 ~アーチパッドでの介入により職場復帰が可能となった一症例 ~ 山田崇博 ), 上村洋充, 吉川琢磨 ) 大阪鉄道病院 はじめに 今回 右脛骨骨幹部開放骨折 後果骨折後 観血的治療 ( 以下 髄内釘 ) を施行された患者を担当した 術後 8 週目には独歩可能となり退院するも 退院後に足関節疼痛が著明となり職場復帰が困難 退院 週間後に外来リハビリテーション希望され理学療法実施した 職場復帰には長時間の立位 歩行が求められ 疼痛軽減が必要であった そこで今回 足部機能を評価し治療展開をしたところ若干の改善を認め 職場復帰できたので報告する 尚 本症例には発表趣旨を説明し同意を得た 症例紹介 30 代男性 勤務時に駐車場を歩行中 マンホール穴にはまり左肩と右下腿を強打し受傷 手術適応のため当院入院にて髄内釘を施行 Demand は 仕事中 足の痛みをなくしたい であった 理学療法評価 ROM-t は右足関節背屈 5 母趾伸展右 70 MMT では右足関節底屈 2 背屈 5 母趾伸展 足部評価は Leg Heel Alignment 右 0 左 0 外反 距骨下関節 ( 以下 ST) 回内右 0 左 0 回外右 0 左 25 舟状骨高と横足根関節は左右差なし 第 中足骨 ( 以下 第一列 ) は右側に過可動性が認められた 感覚検査は正常 歩行では全歩行周期で体幹右側屈 右立脚初期 ~ 中期で母趾側へ早期荷重 右立脚中期 ~ 後期に下腿内旋し股関節内旋 骨盤右下制となり身体重心の下降が認められた また歩行距離増加に伴い 右側の前脛骨筋部 長趾伸筋部 NRS7/0 長腓骨筋部 3/0 の疼痛が出現していた 0m 歩行は 9 歩 0.53 秒 治療 本症例は職場の都合上 継続した治療に来られないこともありアーチパッドでの物的補助による ST 回内誘導 第一列背屈誘導 ウィンドラス機構補助を試みた 結果 アーチパッド挿入直後 立位 歩行時の疼痛 NRS 前脛骨筋部 長趾伸筋部 /0 長腓骨筋 0/0 挿入 週間後には疼痛消失 歩行では母趾側への早期荷重軽減が認められ体幹右側屈 下腿内旋と股関節内旋 骨盤右下制が軽減し右立脚後期延長 0m 歩行は 7 歩 8.8 秒と改善し職場復帰となった 考察 ST 回内の相対的な誘導により回外位荷重を軽減させ足部での衝撃吸収の適正化と第一列背屈誘導で母趾側への早期荷重を抑制したことで 右立脚初期 ~ 中期での過度な重心の前方移動を遅延させた その結果 立脚中期 ~ 後期の下腿外旋と股関節外旋により骨盤後方回旋が促され体幹右側屈 骨盤右下制の代償軽減に繋がったと考える ウィンドラス機構の補助では足底腱膜を伸張した事で足部剛性が高まり効率的な蹴り出しにより 身体重心の下降が減少したと考える また前脛骨筋 長趾伸筋の疼痛は早期足底荷重を制御する為の過剰収縮であり 荷重時期の適正化により改善したと考える 本症例では 外来リハビリテーションの限られた治療時間で足部機能を評価し アーチパッドによる治療展開が有効であったと考えられる

17 動作への介入で膝関節痛増強に伴い出現した腰背部痛が軽減した症例 坂下裕哉井上聖一山川智之社会医療法人景岳会南大阪病院診療支援部リハビリテーション科 はじめに 今回 右変形性膝関節症 ( 以下 膝 OA) による膝関節痛の増強に伴い起立動作 歩行時の腰背部痛が出現し起立動作 歩行に影響が出た症例を経験した 理学療法では 右膝関節の術後理学療法に加え 動作指導 self exercise の指導により動作時の腰背部痛の消失が認められたため報告する 症例紹介 本症例は 右 OA を呈した 80 歳代の女性である 約 3 ヶ月前より右膝関節痛 腰背部痛の増強を自覚し右全人工膝関節置換術 ( 以下 TKA) を施行された患者様である 理学療法は手術前日より介入し 術後 日目より再開した 既往歴として 同年に左 TKA 施行されている 術前の理学所見として 右膝関節の熱感 腫脹 右膝蓋骨は外側上方に偏移していた 膝関節屈曲可動域 ( 以下 ROM) 右 / 左は 25 /30 膝関節伸展 ROM 右 / 左は-5 /0 膝関節伸展 MMT 右 / 左は 2/5 であり右膝関節には Extension Lag を認めた 股関節伸展 MMT 右 / 左は 3/4 であった 動作時痛は 右膝関節内側に VAS7 cm 右腰背部に VAS7 cm認めた 圧痛所見は 右多裂筋 右脊柱起立筋 右仙結節靱帯 右大腿筋膜張筋 右腸脛靱帯 右外側広筋 右ハムストリングス 右内側半月板 右腓腹筋内側頭に認められた 起立動作時には 過度な腰椎前弯の増強 膝関節の Knee in を認め 歩行時にも腰椎の前弯の増強は継続してみられた なお 本執筆に際して患者様にはその内容を十分に説明して同意を得ている 方法 術後理学療法として 早期より右膝関節 ROM の獲得に向けて術後の腫脹管理 中間広筋や膝蓋上嚢の持ち上げ操作による癒着予防 腸脛靭帯 外側広筋の Gliding 操作を実施した 運動連鎖として Knee-in による股関節内旋 それに伴う骨盤の前傾 腰椎の前弯の代償を抑制するため core stability による体幹の安定性の獲得 下肢伸筋群の筋力向上を図った self care として icing self exercise としてベッド上 Quad setting Hip up などを指導した 結果 右膝関節の熱感 腫脹は改善 右膝関節 ROM は屈曲 40 伸展 0 と改善を認めた 右膝伸展 MMT も 2 から 4 まで改善し Extension Lag も消失した 股関節伸展 MMT も 3 から 4 に改善した 腰部多裂筋 脊柱起立筋の圧痛所見も消失し起立動作 歩行時の右膝関節内側部痛 腰背部痛は VAS7 cmから 0 cmと改善が認められた また 動作方法においても介入前に確認された起立動作時の過剰な腰椎前弯の増強も軽減し安定して動作を行えるようになった 考察 本症例の腰背部痛の原因として 右膝関節痛の増強に伴い腰背部痛が出現した点 動作方法からも動作の中で反復的に腰背部伸展の代償を繰り返したことによるものであると考えた 松原らは 腰背部傍脊柱筋や殿部筋は抗重力筋であるとともに姿勢保持筋であるため, 常に持続収縮や過収縮を強いられ機械的ストレスに暴露され, 過負荷や過剰疲労を生じやすいとしている また 小林らは 股関節内旋位での体幹伸展運動では 中間位に比べ 股関節伸展運動が減少し 腰椎 腰仙椎関節の伸展方向への運動が増大する と述べている 本症例において Knee-in により股関節内旋位となることで運動連鎖により骨盤の前傾位が誘導されやすくなる また 股関節伸展 MMT3 と殿筋群の筋力低下も認められる 腰椎の伸展方向への運動が反復的に繰り返されることにより傍脊柱筋群への過剰なストレスが発生し 起立動作時の腰背部痛が出現したと考え 下肢筋力の向上 core stability の改善により腰背部の過剰努力が軽減されたたため動作時痛が消失したと考えた

18 橈骨遠位端骨折手根骨可動性に着目し 把持動作獲得に至った一症例 前田仁美井上聖一山川智之 ) 社会医療法人景岳会南大阪病院診療支援部リハビリテーション科 はじめに 今回 橈骨遠位端骨折を受傷し 掌側プレート固定を施行した症例を担当した 経過の中で包丁で固いものを切ること ( 以下 包丁動作 ) 自転車のブレーキ操作( 以下 ブレーキ操作 ) の獲得に難渋した 上記動作に必要な握力に対し 手根骨の動きを考慮して理学療法を実施し 動作の獲得に至った症例を経験したので ここに報告する 症例紹介 70 歳代女性 主婦で家事をすべて行い 移動は主に自転車を使用 自宅内にて転倒し 右橈骨遠位端骨折 ( 関節内骨折 ) 受傷 受傷 5 日目に 掌側プレート固定術施行し ギプス固定 術後 3 週目にギプス脱し 外来にて理学療法開始 外来での治療頻度は週に 2 回 術後 6 週目の理学所見は 関節可動域 ( 以下 ROM) は手関節背屈 35 ( 健側 85 ) 尺屈 35 ( 健側 50 ) 橈屈 5 ( 健側 25 ) 背屈時に手関節掌側に疼痛を認めた 徒手筋力測定 ( 以下 MMT) は手関節伸展 2( 健側 4) 手指 MP 屈曲 3( 健側 5) 手指 PIP 屈曲 4( 健側 5) 手指 DIP 屈曲 4( 健側 5) 握力 4kg( 健側 3 kg ) 視診 触診では 手関節部に腫脹と熱感 手指屈筋腱と伸筋腱の滑走性低下 舟状骨と月状骨 遠位手根骨の可動性低下が認められた 把持動作は 手関節中間位で保持して行い 強く把持する際には尺側手根屈筋での掌屈 尺屈運動による代償動作がみられ 手指の屈曲は不十分であった 日常生活では特に包丁動作とブレーキ操作の困難がみられた 尚 症例には本発表の目的と意義について十分に説明し 同意を得た 方法 治療は手関節背屈制限に対し 掌側尺骨手根靭帯 掌側橈骨手根靭帯 橈側側副靭帯 尺側側副靭帯のストレッチと 舟状骨 月状骨 遠位手根骨のモビライゼーションを追加し実施した 背屈可動域訓練後に長短橈側手根伸筋と尺側手根伸筋の促通を実施した 結果 術後 8 週目にて ROM は手関節背屈 80 MMT は手関節伸展 3 手指 MP 屈曲 4 手指 PIP 屈曲 4 手指 DIP 屈曲 4 握力は 0kg 背屈時の疼痛は消失した 腫脹と熱感ともに改善した 背屈時の舟状骨の水平化 月状骨の背屈 遠位手根骨の背側移動の改善を認めた 把持動作は手関節背屈位での保持が見られ 手指は最大屈曲可能となった 包丁動作とブレーキ操作が可能となった 考察 強い握力を発揮するためには 把持時に手関節が一定肢位で保持される必要がある その肢位は 数々の研究により 概ね背屈位であることが確かめられていると光金らは報告している 手関節運動における可動域の配分は 背屈の 40% は橈骨手根関節 60% は手根間関節であり 橈骨手根関節にとらわれず手根中央関節の機能の理解も重要であることを斎藤らは報告している 本症例は包丁操作とブレーキ操作の獲得を目標にしており 強い握力が求められた 関節内骨折のため 靭帯の修復過程を考え 術後 6 週間まで可動域訓練を靭帯に伸張の加わらない範囲で実施していた さらに 筋性の制限が改善されてもなお可動域制限が残存したこと 手根骨の可動性に左右差があったことから 手根骨の可動性低下が背屈制限になっていると考えた 握力が不十分であったことは 手関節背屈時の疼痛により 手関節伸展筋の廃用が進み 手関節背屈位での保持ができなかったためだと考えた 手関節背屈時の疼痛と 背屈可動域制限に対し手根骨にアプローチし 手関節伸筋の促通を実施したことにより 疼痛の消失と動作の獲得に至ったと考えた

19 大腿骨頸部骨折術後の維持透析患者について ~ 歩行再獲得に向けて~ 山下裕貴, 芦田正直, 金澤壽久社会医療法人寿楽会大野記念病院 はじめに 左大腿骨頸部骨折に対して 人工骨頭置換術 ( 以下 BHA) を施行された人工透析 ( 以下 HD) 症例を担当する機会を得た 本症例は歩行獲得に際し 当院のクリニカルパス ( 以下パス ) よりも大幅に日数を要した 今回 歩行再獲得が遅延した原因を模索 検討した 症例紹介 79 歳 独居の女性 BMI27.6kg / m2の左大腿骨頸部骨折 (GardenⅡ) による BHA 後の症例 腰部脊柱管狭窄症 心筋梗塞 狭心症 2 型糖尿病 慢性腎不全を合併し 2 年前より HD 継続中である 受傷前は自宅内独歩 屋外の移動は T-cane とキャリーバッグを使用し自立されていた 年〇月 自宅で転倒し左大腿骨頸部骨折受傷 3 日後に BHA 施行 術後 3 日目より平行棒内起立練習開始 6 日目に平行棒内歩行練習開始 4 日目に歩行器歩行練習開始し 2 日目に T-cane 歩行練習開始 74 日目に自宅退院となった 本症例には発表の主旨を説明し同意を得た 理学療法経過 術後の歩行持久性について 平行棒内 5m(W) 平行棒内 25m(2W) 平行棒内 35m(3W) であり 中止理由は疲労感と荷重時痛の訴えによるものであった また動的バランスの評価として TUG を実施した結果は 47.0 秒 (W: 歩行器 ) 23.4 秒 (2W: 歩行器 ) 25.4 秒 (3W:T-cane) であった 歩行の問題点として 股関節周囲の荷重時痛 筋出力低下による左立脚期の短縮 体幹左側屈の出現など疼痛性跛行を挙げた 骨折治療の経過は良好であったことから 術前の歩行レベル獲得を最終目標に設定し 疼痛緩和目的の物理療法 荷重時の左股関節抗重力筋群の筋収縮力向上を兼ねた左下肢への体重移動練習 正常歩行パターンの指導を中心に PT 実施した しかし術後早期より 嘔気による気分不良 HD 後の倦怠感など体調不良がみられ 病棟での臥床時間が長く積極的な PT 進行を阻害していた 病棟での自立歩行獲得は術後 4 日目 自宅退院は術後 74 日目であった 受傷前と同レベルの屋外移動能力は獲得したが 身体機能的には術後 2 日目と退院時で著明な変化はなく 屋内独歩獲得は達成できなかった 考察 受傷前と同レベルの屋外移動能力は獲得したが 自宅退院までに期間を要した 結果的にパス日程を約 3 倍も上回り パス期間内での T-cane 歩行自立獲得には至らなかった 理由として 本症例は内部疾患を多く持ち さらに HD 継続中であることから 血圧変動や起立性低血圧 貧血の易発生 運動耐容能の低下 活動範囲の狭小化 心肺機能低下などが影響したこと 術後の不活動による廃用症候群の予防が不十分であった点 さらに元々の全身状態やバイタル状況の問題などが潜在的に存在している可能性を軽視していた点が挙げられる 今回 HD の症例を担当したが 外傷疾患のみに着目するのではなく内部障害による身体機能面への影響も考慮し障害像把握のための臨床的な問題点の推論を立てるべきであった 今後の HD 症例に活かしていきたい

20 聴覚リズム刺激により歩行改善を認めた症例について 東條沙耶, 小原滉平, 金澤壽久社会医療法人寿楽会大野記念病院 はじめに 今回 左視床出血 第 2 腰椎圧迫骨折患者を担当する機会を得た 本症例の歩行能力改善要素について考察し 若干の知見を得たので報告する 症例紹介 症例は 82 歳 女性 X 年 月 他院にて CT 上 左視床出血 前頭葉の萎縮を指摘されるが麻痺症状などの中枢障害を認めず自宅療養中であった しかし その 8 日後に自宅内で転倒し 当院救急搬送され第 2 腰椎圧迫骨折と診断後に加療目的で入院に至る なお 症例には発表の主旨を説明し同意を得た 理学療法評価及び経過 入院後 3 日目よりベッドサイドにて PT 開始 精神機能面での問題はないものの 高次脳機能障害として検査上 肢節運動失行と空間認知の低下が認められた BRS は 上肢 手指 下肢 Ⅵ 左右上下肢共に筋緊張亢進が認められた 0 日目よりダーメンコルセット着用下離床開始 離床時 安静時痛 運動時痛ともに認められず ADL は居室内基本動作は全般自立レベル 入浴動作以外のセルフケアは自立レベル 移動は歩行器歩行監視レベルであった 5 日目より両側 T 字杖歩行練習を開始し 22 日目で 0m 歩行速度は 秒であり 左立脚期の左右への動揺性と左下肢トゥクリアランスの低下が観察された さらに動作遂行上 高次脳機能障害起因と推測される動作の視覚からのフィードバックによる自己修正困難 運動開始の遅延 動作の拙劣性と模倣困難が認められ実用性に欠ける状況であった そのため PT アプローチとして 視覚からのフィードバックを強化する目的で聴覚からのリズム刺激を加え歩行練習を実施していった その後 動作開始の遅延は残存したが 43 日目には 両側 T 字杖歩行実施時に左立脚相全期に渡る体幹の動揺の減少と トゥクリアランスの改善を認め 0m 歩行速度が 7.23 秒へと改善し その後リズム刺激なしでも改善状態を維持できるようになった 考察 今回 視覚刺激からの動作補正能力が非常に拙劣であったことから 視覚刺激を補助する形で 歩行開始時から手叩き音による一定のテンポに合わせた歩行練習を実践していった 結果として 左下肢の立脚相全期に渡るふらつきとトゥクリアランスの改善 歩行速度の改善を認めた Lim は 中枢疾患症例の歩行速度の改善には特に聴覚刺激が有効であると報告し 稲井は 音信号による神経パルスは聴覚神経に加えられた刺激が脊髄に伝達され 運動神経細胞を興奮させることで運動準備機能を高める働きを高め 正しい運動速度の予測を可能にすると報告している 今回 リズム刺激にて歩行練習を行うことでパターン学習化され 外的刺激なしでも歩行能力の改善状態を維持できたのではないかと推測した 本症例の経験より視覚からのフィードバック効果が非常に乏しい症例に対しては 聴覚刺激を入力することでフィードバック作用をより補助できる可能性が示唆された

21 統合失調症とうつ病を有する左人工股関節全置換術に対する理学療法 活動量の向上に難渋した症例についての報告 杣友ひかり, 堀毛信志, 溝口秀男, 佐藤誠司大阪府立急性期 総合医療センターリハビリテーション科 はじめに 今回 統合失調症とうつ病を有する左人工股関節全置換術 ( 以下 THA) を施行された症例を担当した 理学療法によって基本動作が獲得できたにもかかわらず 自信の喪失や意欲低下などの症状により 活動量の向上が得られなかった しかし 退院後の生活を想定した応用歩行練習を積極的に導入することによって 退院後の活動量に向上が認められた症例について報告する 症例紹介 60 代後半女性 主訴は左股関節痛 乳がん治療の通院のために歩行獲得を望まれ 左変形性股関節症に対し 205 年 9 月某日に左 THA を施行された 併存症は先天性股関節脱臼 統合失調症 うつ病 乳がんである 精神疾患は 20 代後半に発症 3 度の入院歴がある 入院前は 殆どベッド臥床で過ごしており 食事時のみ杖または伝い歩きで移動 ポータブルトイレを設置 屋外では車椅子とタクシーを使用していた 介護度は要介護 2 である 退院時の目標を 通院時に必要な病院内での杖歩行獲得とした 尚 本症例には発表の目的を説明し承諾を得ている 方法 術後 3 日目より理学療法を開始した 関節可動域練習 筋力増強練習 基本動作練習及び歩行練習を実施した 加えて 本症例は病棟での活動量が少なかったため 治療時以外にも自主的に歩行練習を行うよう声掛けし 看護師や医師からも自主練習を促した また 通院を想定し 病院内の実際の通院経路で応用歩行練習を実施した 結果 退院時の左股関節機能は ROM が屈曲 85 0 伸展 0 5 MMT が屈曲 2 3 伸展 3 3 外転 4 4 であり BI が 55 点 95 点と向上した 歩行能力は 50m の独歩 連続 0 分間の杖歩行を獲得した しかし 病棟では歩行器や車椅子を使用し トイレ移動以外は殆ど臥床状態で過ごし 活動量が向上しないまま退院に至った 一方 退院後の実生活では杖歩行での通院が可能であり 術前よりも活動量の向上が得られていた 考察 本症例は 訓練室での歩行練習では自信を持つことができず できない と不安の訴えが続き 病棟での活動量は少なかった 精神疾患患者のリハビリテーションは 治療時に獲得できた動作を実際の生活に反映することが難しく 治療では実際の生活場面での動作練習を行うことが有効であると報告されている 本症例の治療においても 実際の通院経路を想定した応用歩行練習を実施した結果 退院後は杖歩行での通院が可能となった これは 実際の生活場面で動作の経験を積むことが 実生活で能力を発揮するための有効な手段であることを明らかにする結果であった 加えて 実生活で活用できる動作を獲得したことによって 活動量の向上に繋がった 以上のことから 精神症状の影響により活動量向上に難渋する症例に関しても 入院中より退院後の生活を考慮した治療を行うことが重要であることが確認できた

22 発達障害を有した右大腿骨遠位端開放粉砕骨折の一例 治療場面の環境調整に着目して 海老耕大大阪府立急性期総合医療センター はじめに 本症例は 発達障害と思われる注意散漫で多弁傾向 認知 理解の誤りが生じやすく動作が粗雑 特定作業を反復しても理解困難といった特徴があった 治療の環境面や動作指導に工夫をすることによって 治療が円滑に進み 歩行自立となった一例を報告する 症例紹介 47 歳 男性 自転車走行中に乗用車と衝突し受傷した GasitiloⅢA 分類にあたる右大腿骨遠位端開放粉砕骨折と診断された なお 既往として右大腿骨骨幹部骨折による跛行があった 創外固定後 第 7 病日に ORIF 施行され 第 36 病日より /4 荷重開始 第 78 病日より全荷重を開始した その際 0m 歩行は.8 秒 患肢片脚立位は困難であった NRS は荷重時に右膝周囲に 4/0 であったが 疼痛の表現や位置特定は曖昧であった SMD ( 右 / 左 ) 86cm/89cm であり 歩容は右立脚期に逃避性跛行があった 本症例は 多動性 衝動性 不注意といった発達障害の特徴が見られ 仮名ひろいテスト SDMT コース立方体組み合わせテストを実施し いずれも基準値を下回る結果が得られた 尚 本症例には発表の目的を説明し承諾を得ている 方法 治療は人が少ない時間帯を設定し 注意が持続する短時間での実施とした 場所については 室内の隅で周囲の刺激が入りにくい場所を選択した 刺激の入力方法は 側方からの模倣や鏡台を通しての動作指導とした また 患肢からの段差昇降 片脚立位での患肢への重心シフト 自転車エルゴメーターにて Automatic な膝関節屈伸運動など動作目的が明確な治療内容を選択した 結果 治療場面の環境調整により 視線をそらさず集中して取り組め 突発的な動作は減少した また Automatic な運動で反復動作が継続して可能となった 第 92 病日 歩容は右立脚期における股関節外転位支持 骨盤帯左側偏移と体幹右側屈の逃避性跛行が軽減した また 0m 歩行も 8.4 秒と歩行スピードが向上し 患肢の片脚立位は 5 秒可能となった 第 95 病日に T 字杖歩行にて退院の運びとなった 考察 本症例は 多動性 衝動性 不注意といった発達障害の特徴が見られ 治療の環境面や動作指導に工夫を要した 先行研究では 混乱やストレスを促進させない環境調整が 発達障害や認知機能障害に対するリハビリテーションでは有効であると言われている 今回の治療上の工夫により 正面からの圧迫感が軽減 多動性も改善し 患者は視線をそらさずに治療に集中できた 注意散漫傾向が持続しても Automatic な運動であれば 効果的な動作が反復して可能であった また 動作目的が明確な治療内容を実施することで 理解が良好となり衝動的な動作が減少した その結果 本人自身の成功体験を積むことで 治療はスムースに実施できるようになり 歩行スピードの向上にも繋がったと考える

23 胸椎圧迫骨折後方固定術後より不全対麻痺を呈し下肢の運動に対する認識の乏しさを認めた一症例 〇竹本将太, 清水将史, 大谷真由美大阪市立大学医学部附属病院 はじめに 第 2 胸椎圧迫骨折後 後方固定術を施行し術後より不全対麻痺を呈し下肢の運動に対する認識の乏しさを認めた症例を経験したので報告する なお今回は立ち上がり動作改善を中心に練習を行った過程を報告する 症例紹介 76 歳女性 術前は腰痛および下肢のしびれを認めるも杖歩行は自立して可能 介入時は 両下肢に感覚障害認め 膝蓋腱反射は左右共に亢進 下肢筋力は MMT 右 2~3 左 3~4 レベル 立ち上がりは 端座位より体幹前傾位から殿部離床にかけてミオクローヌス様の下肢不随意運動が出現し 左膝関節伸展 左足関節底屈位をとり左足底を床面に接地することが困難であった 立位姿勢も左足関節底屈位をとり左足底を床面に接地困難であった また介入時より 自分の足の位置がわからない 力の入れ方がわからない と訴えがあり下肢の運動に対する認識の乏しさを認め 立ち上がり動作への影響も考えられた なお 今回の発表に関しては 対象に十分な説明をし 同意を得た 方法 上記の理由より まずは足部の運動の再認識を目的とし座位にて足部を注視しながらの足関節背屈運動を繰り返し 踵を床面に接地させる練習を行った また 並行して行った立ち上がり練習に関しては 座面を高くし難易度を下げて実施した 経過とともに下肢不随意運動は減少し平行棒把持にて足底を接地したまま立ち上がり 立位保持も可能となる だが 立ち上がりの際 体幹前傾乏しく上肢で平行棒を引っ張り後方へ突っ張るように立ち上がるため 立位も後方重心著明で平行棒把持が必須であった そこで体幹前傾を促す方法として 前方に台を設置しそれを支持しての立ち上がり練習を進めた しかし術後 24 日目より立ち上がり練習での失敗が続いたことに対するストレスの増加や体調不良の影響か 安静座位での下肢の不随意運動が増加し足底を床面に接地しての立ち上がりが困難となった そのため立ち上がり動作が行いやすい平行棒把持での立ち上がり訓練を再開し 練習の難易度を再調整した また並行して運動の認識の改善を目的とし 座位にて足底を床面に接地した状態での CKC 運動を開始した 結果 下肢の運動に対する認識の乏しさが改善したことによって 平行棒支持下での立ち上がりでは後 方重心や下肢不随意運動が減少した 立位はやや後方重心残存も上肢支持なしにて保持可能となる 考察 本症例は筋力低下に比べ自己運動の認識の乏しさが立ち上がり動作の妨げになっていたと考える そのため 立ち上がり動作で必要な CKC 運動などによって患者に自身の下肢の運動を再認識させたことが立ち上がり動作の獲得に繋がったのではないかと考える しかし練習過程において状態に適していない難易度の課題を繰り返したことが自己運動の再認識の妨げや自己効力感の低下に繋がり 動作改善の障害になったと考える そのため本人の現状に沿った難易度の調整を行うことも重要であると再認識した

24 長期臥床期間中に偽痛風を発症した 後縦靭帯骨化症術後の一症例 ~ 両上肢支持が得られない状況下での立位 歩行動作獲得を目指して ~ 中尾美穂大阪府立急性期 総合医療センターリハビリテーション科 はじめに 今回 後縦靭帯骨化症術後症例を担当した 術後 経過良好であったが 敗血症による 3 週間の安静臥床期間中に偽痛風を発症し 両上肢支持が得られない環境下にて歩行動作獲得に至った症例について報告する 症例紹介 本症例は後縦靭帯骨化症による 4 ヶ月間の歩行困難期間を経て 第 3-7 頸椎椎弓形成術と第 胸椎上縁切除術を施行された 60 代男性である 既往症には糖尿病 偽痛風 両側性変形性膝関節症がある 回復期に転床された 28 病日目より治療開始した 転床時から ヶ月後までの機能 動作レベルの変化としては 体幹および下肢 MMT は 2 3 下肢深部感覚は中等度鈍麻 軽度鈍麻 歩行は全介助 歩行器歩行監視であった 術後経過良好であったが 敗血症による 3 週間の安静臥床期間中に 両上肢に偽痛風を発症した 理学療法では関節可動域運動を行い機能維持に努めた 離床開始時の機能 動作レベルは 偽痛風による両上肢の疼痛は安静時 Numerical Rating Scale( 以下 NRS)8 体幹および下肢 MMT は 起居動作は全介助 移乗は全介助 起立 歩行は不可まで低下した 尚 本症例には発表の目的を説明し 同意を得ている 方法 理学療法では関節可動域運動 筋力増強運動 基本動作練習及び歩行練習を実施した 廃用により下肢筋力が低下し 下肢での支持性が乏しいことに加え 偽痛風による疼痛の影響で両上肢での代償を用いることができなかったため 高座位にて膝蓋腱部および前足部を徒手的に固定した状態での起立 着座練習を行い 体幹および下肢筋群の等尺性 遠心性収縮での筋力増強運動を行った 結果 敗血症発症後 離床開始から 50 日時点での機能レベルは 両上肢の疼痛は安静時 NRS3 体幹および下肢 MMT は 3 から 4 下肢深部感覚は軽度鈍麻であった 動作レベルは ベッド 車いす間の移乗は自立 上肢支持なしでの起立は監視 T 杖歩行 (0m) は監視で可能なレベルまで改善がみられた 考察 本症例は敗血症後の離床開始時に 偽痛風による上肢帯への広範囲な疼痛が出現したため 両上肢での代償を用いない動作練習を行わざるを得なかった 起立 着座動作での体幹から下肢筋群の等尺性 遠心性収縮に着目し 筋力増強を行った結果 上肢支持なしでの起立動作と T 杖歩行の獲得に至った 結果的には上肢支持を得られなかったことが 体幹および下肢筋群の賦活を促し 起立や歩行動作での筋出力の向上に至ったと考える

25 受傷時 ASIA impairment scale(ais) A であった腰髄損傷患者の理学療法経過について 高尾弘志 ), 渡邊学 ) はじめに ) 大阪府立急性期 総合医療センター 受傷早期の AIS が A の脊髄損傷患者では 歩行獲得に至る割合が 5% と非常に低いことが報告 されている 今回 受傷時 AIS が A であったが 経過とともに下肢随意性の向上を認め 屋内歩行 が自立した腰髄損傷患者を担当したことをここに報告する 症例紹介 40 歳代 女性 既往歴に精神疾患を有し X 年 月に自宅 3 階より飛び降り 第 腰椎破裂骨折 脊髄円錐部の腰髄損傷を受傷した 受傷後 翌日から PT OT 開始 介入時の AIS は A であった 第 4 病日に第 胸椎から第 3 腰椎の後方固定術を施行 第 23 病日に回復期病棟に転床した 回復期病棟転床時の AIS は B 神経学的レベル( 以下 NLI) は Th2 下肢運動スコア ( 以下 LEMS) は Rt.5 点 Lt.7 点 触覚スコアは Rt.42 点 Lt.44 点 痛覚スコアは Rt.42 点 Lt.45 点であった 第 4 腰髄節以下の筋収縮はなく 感覚は第 腰髄節以下で鈍麻から消失していた 歩行は金属支柱付き KAFO にて 平行棒内歩行が重度介助レベル FIM は 57 点であった 尚 発表にあたり口頭にて説明し同意を得ている 方法 本症例の短期目標を下肢支持性向上 基本動作能力向上 長期目標を短距離歩行獲得に設定した 神経筋再教育は多関節協調運動の改善と股関節周囲筋の賦活を目的として 起居動作にて実施した 四つ這い 膝立ちにおいては下肢交叉性の移動練習を重点的に行った また 歩行練習は下肢随意性の向上に合わせ上肢支持を低減するよう設定し 第 29 病日に Body weight supported treadmill training を始め 大腿四頭筋出力向上に伴い両脚下肢支持が可能な第 39 病日から交互型歩行器歩行 体幹伸展位での両脚支持が可能な第 47 病日から Pick Up Walker 歩行 体幹伸展位保持で下肢の振り出しが可能となってきた第 58 病日から両ロフスト杖歩行へ移行した 杖歩行訓練期より段差昇降練習や屋外不整地歩行を積極的に行った 結果 第 6 病日時の AIS は C NLI は L3 LEMS は Rt.3 点 Lt.3 点 触覚 痛覚スコアは満点と改善が認められた さらに 第 4 腰髄節以下の筋力は 中殿筋が Rt. Lt. 大殿筋が Rt.2 Lt.2 ハムストリングスは Rt.3 Lt.3 と改善が認められた 歩行は 両ロフストランド杖と金属支柱付き AFO にて屋外歩行実施可能となり 0MWT は快適速度が 38 秒 最速速度が 26 秒 TUG は 40 秒となった FIM は 2 点 第 62 病日に自宅退院となった 考察 AIS が A から C へと改善が見られた本症例では 軽微な筋出力の変化を見逃さず 段階的に運動負荷量を漸増したことが初期評価時の目標よりも高い機能の歩行動作獲得に至ったと考えられる 大腿四頭筋 殿筋群の随意性の向上を認めた時点で 起居動作練習において下肢交叉性の動作練習を開始し段階的に運動負荷量を漸増した 歩行に類似した下肢交叉性の動作練習を行うことにより 殿筋群とハムストリングスの出力が改善し 大腿直筋との二関節筋の協働作用や 股関節 膝関節の協調運動の円滑化が図れ 歩行機能の改善が得られたと考えられる 本症例を通して AIS が A の症例においても軽微な麻痺の改善が確認できる際には 歩行動作と類似した起居動作練習を積極的に行い 段階的に歩行時の下肢負荷を増加させることが重要と考えられる

26 運動負荷調節の指標となる評価を検討した皮膚筋炎の一症例 谷口耕大加藤良一大谷真由美大阪市立大学医学部附属病院リハビリテーション部 はじめに 理学療法の臨床現場にて運動負荷を調節することは重要である 実際に膠原病などの理学療法を実施し 運動療法の負荷調節に難渋したことがある その経験から今回は皮膚筋炎患者に対して日々の運動負荷調節の指標を検討し 理学療法 ( 以下 PT) を実施したためここに報告する 症例紹介 本症例は 70 代の女性 X 年 月より身体に筋痛が出現し当院を受診され 精査にて皮膚筋炎と診断された その約 3 週間後より全身倦怠感が著明に出現し歩行困難となり入院となった 入院後すぐに嚥下困難となり 胃管にて経管栄養及び言語聴覚療法が開始された その ヶ月後には CK 値が低下し 正常化したため PT が介入開始となった 治療は入院後より漸減的なステロイド療法 免疫グロブリン療法を実施された 初期評価は筋力が MMT にて体幹及び頸部 2 下肢近位筋 2/2 下肢遠位筋 4/4 レベルであった 栄養状態は入院時と比較し低下していた 歩行は平行棒内で 0m 程歩行すると全身及び下肢疲労感が著明に認めるため困難であった なお 今回の発表に関して本人に同意を得た 方法 介入方法は次の点を定期的に評価して変化に注意しつつ 運動負荷を調節して運動療法を実施した. 疾患の評価は検査所見 (CRP CK AST ALD ALT LDH) 2. ステロイド筋症の評価は四肢近位筋の筋力 3. 栄養状態の評価は BMI 体重 Alb 値 4. 運動機能の評価は下腿周径 全身筋力 握力 6 分間歩行距離 0m 歩行速度とした 4の変化を見つつ 翌日の筋痛の有無を確認したうえで Borg 指数にて自覚的疲労感を 3 5 に調節した 内容は主に下肢筋レジスタンストレーニング 歩行練習を実施した 結果 最終評価は初期評価時から ヶ月後に実施した 初期評価から疾患の検査所見及び栄養状態 運動機能は改善し ADL は拡大した 下腿周径は変化せず 握力は軽度に増強した 筋力は MMT で頸部 4 体幹 3 下肢近位及び遠位筋 4/4 レベルに増強した 歩行は歩行器使用し 6 分間歩行距離が 20m 0m 歩行速度は 秒であり 病棟内見守りレベルとなった 考察 皮膚筋炎では皮膚症状 四肢近位筋及び頸筋の筋力低下や筋痛等の筋症状が生じ著明な ADL 低下を伴う 山内らは CK 値の上昇 過用症候群 ステロイドの副作用 様々な疾患の合併に注意して理学療法を進める必要があると述べている CK 値が正常化した亜急性期の皮膚筋炎では全身状態が不安定であり過負荷により炎症を再燃することがある そのため今回は上記の指標を評価しながら理学療法を実施し ADL を拡大することができた その要因は疾患の状態が改善したこと 栄養状態が改善したこと 全身筋力が向上したこと 過用性症候群及びステロイド筋症を認めず運動療法が実施できたことが考えられる 今後は症例を積重ねてゆき 各病態に応じた運動負荷調節の指標を検討していく必要があると考える

27 第 6 回 大阪市南ブロック新人症例発表会 運動耐容能向上目標に運動療法を施行した膠原病性間質性肺炎の一症例 丸山慧 ¹) ) 大阪鉄道病院 はじめに 間質性肺炎 ( 以下 IP) 患者において生命予後を考慮した活動量改善には運動耐容能の向上が必要である IP 患者の運動耐容能の低下の要因は間質の障害による換気障害だけでなく 肺血管床の崩壊に伴う循環障害 下肢骨格筋障害が考えられている そのため 理学療法は活動量低下に伴う下肢骨格筋障害の予防 改善を行うことが重要である 今回 IP に加えて ニューモシスチス肺炎 ( 以下 PCP) とサイトメガロウィルス肺炎 ( 以下 CMV) を併発した症例を担当した 運動耐容能向上を視野に入れ 酸素療法を併用した運動療法の取り組みを検討したので報告する 症例には発表の主旨を説明し同意を得た 症例紹介 70 代女性 BMI24 感冒症状から呼吸困難感が増悪し 関節リウマチ 薬剤性による IP PCP CMV 加療目的にて紹介入院となった 入院時 SpO2 値は鼻カニュラ Lにて 92% CRPが6.63mg/dl KL-6 が 650U/ml LDH が 422IU/ml であった 酸素療法 薬物療法を開始も呼吸状態の緩解と増悪を繰り返す中 3 病日より理学療法開始 酸素管理のため ADL 見守りレベルであった 方法 理学療法開始時 平行棒 往復にて SpO280% 後半 ( リザーバー付き鼻カニュラ 7L) まで低下 Recovery time( 以下 RT) は 4 分程度要した このためリカンベントエルゴメーターを使用した低負荷インターバルトレーニングを行い 臥位 座位の OKC 筋力増強運動を中心に実施した 呼吸状態の緩解と増悪に合わせて O2 投与量を変更しながら運動療法を継続して実施 37 病日でリザーバー付き鼻カニュラ 5L 片脚立位右 2.3sec./ 左.6sec. 0m 歩行速度 0.76m/s にて SpO290% に低下 RT は 2 分要した 膝伸展筋力体重比は右 32%/ 左 26% であった O2 投与量減少見られた時点から CKC 筋力増強運動を行い 歩行練習 リカンベントエルゴメーターの負荷量増加を行った 結果 呼吸状態の増悪により 一時リザーバーマスク 0L 投与下にて運動療法を実施する時期もあった 酸素療法を併用し負荷量を調節 継続して運動療法を実施した 58 病日で鼻カニュラ 4L 片脚立位 3.0sec./2.5sec. 0m 歩行速度 0.97m/s にて SpO292% に低下 最大歩行距離 50m RT は 90 秒要した 膝伸展筋力体重比は右 37%/ 左 28% であった CRP が<0.mg/dl KL-6 が 2220U/ml LDH が 265IU/ml となった その後 HOT 導入 ( 安静時 L 体動時 4L) にて 79 病日に自宅退院となった 考察 活動量維持 改善を目標に理学療法では骨格筋酸素化能に着目して筋力増強運動を中心に行うとともに低負荷での持久力練習を実施した 呼吸状態の改善に加えて 運動療法を実施することで骨格筋への血流再配分が是正され 骨格筋への酸素供給が上昇し運動耐容能の向上に至ったと考えられる 本症例は呼吸状態の変動もあり労作時の低酸素血症が顕著になっていたが リスク管理のポイントとして HR00bpm に設定 O2 投与量を増減することで安全に運動療法を継続することができた 薬物療法による呼吸状態改善に加えて 酸素療法と骨格筋酸素化能に着目した運動療法の併用により運動耐容能の低下を予防し 活動量の維持 改善につながったと考えられる

28 上肢 体幹へのアプローチが下肢の支持性向上に繋がった脳性麻痺児一例 山本菜緒 ) ) 大阪発達総合療育センター はじめに 今回 下部体幹の低緊張と下肢の支持性の乏しさを上肢で代償し つかまり立位 クラッチ歩行を行う脳性麻痺児に対して 上肢 体幹へのアプローチを行い 下肢の支持性向上に繋がった一症例の理学療法経過を報告する なお 本発表においてご本人 ご家族の同意を得ている 症例紹介 本症例は脳性麻痺 ( 痙直型両麻痺 ) ターナー症候群の 6 歳女児で GMFCS レベルⅢ つかまり立位やクラッチ歩行は近位見守りにて可能だが 下部体幹の低緊張かつ下肢の支持性の乏しさが著明であり 上肢支持なしでの立位保持が困難である 立位 歩行時ともに上部体幹 上肢を屈曲固定し 下肢は屈曲 内旋 尖足位をとるため トイレでの下衣着脱や移乗 移動動作の安定性が不足していた 方法 上部体幹を先行的に屈曲させて動作を開始することが 下肢の屈曲 内旋 尖足へと影響し 踵からの体性感覚入力が得られないことが下肢の不安定性に繋がっていると仮定した 両上腕二頭筋 両腕橈骨筋 左円回内筋へのボトックス後に 上肢伸展の関節可動域運動を行った また胸椎 下部体幹の伸展活動と肩甲帯の安定性を向上させる目的で 壁面立位や側方上肢支持立位にて 踵支持からの垂直伸展活動を促した さらに座位や膝立ちにて 一側支持での分離した股関節伸展活動 骨盤の回旋運動を促した 頻度は週 5 回 ( 各 時間 ) 2 ヶ月間実施した 結果 立位での体幹の伸展 踵接地が得られやすくなり 上肢支持なしでの立位保持時間が 3 秒から 30 秒へと長くなり 上肢支持なしで椅子からの立ち上がりも可能となった 日常生活場面では トイレでつかまり立位にて下衣着脱が安定して可能となった クラッチ歩行では上肢への依存が軽減し 体幹伸展位にて足底全体で支持することで安定性が向上し 下肢を内旋せずに振り出しが可能となった GMFM は入園前 67% から 80%(D 領域 :33% 74% E 領域 :7% 35%) に向上した 考察 上肢にボトックスを施注することで 肘関節屈筋群の筋緊張が緩和し大胸筋での上部体幹の固定性も軽減した これにより 肩甲骨の下制 内転が得られ 広背筋 脊柱起立筋群の筋活動が促しやすくなったことで 体幹の伸展が得られるようになった 立位で体幹が伸展することで 後足部に荷重しやすくなり 踵からの体性感覚入力と下肢筋群の抗重力伸展活動を積み重ねることが可能となった その結果 腹筋群と背筋群の同時活動性も高まり下部体幹が安定したことで 下肢のより持続的な筋活動が得られ 支持性向上へと繋がったと考えた 今回 下肢の支持性を高めるために 上肢 体幹へのアプローチを先行して行うことで立位での姿勢制御が変化したことが 立ち上がり動作やトイレ動作の自立度向上 クラッチ歩行の安定性向上へと波及したと考えた

29 髄膜腫術後の歩行動揺に対して体幹機能に着目しアプローチ行った症例 日髙慧大 ) ) 医療法人讃和会友愛会病院 はじめに 今回 小脳テント髄膜腫摘出後に歩行動揺認めた症例に対して 体幹機能に着目しアプローチを行ったケースの経験を得たのでここに報告する 症例には 本発表の趣旨を説明し同意を得た 症例紹介 BMI27.2 と肥満体型の 80 代女性 小脳テント髄膜腫を数年前から指摘されていたが 無症状であった為 経過観察となっていた 年ほど前から下肢の脱力感あり 今回腫瘍の増大を指摘され OPE 適応にて紹介受診となった 開頭腫瘍摘出術 ( 入院 5 日目 ) 施行 術後頭痛が治まらず離床が進まず 膿瘍ドレナージ術 ( 入院 4 日目 ) を施行された 以降 頭痛治まるも 熱発等見られ 易疲労性高く 動作レベル向上芳しくなかった為 入院 33 日目に回復期病棟転入となる 理学療法評価と方法 以下回復期病棟転入時の初期評価となる 局所所見 : 両下肢浮腫 (R>L) 著明 関節可動域 : 足関節背屈制限 Manual Muscle Testing:(R/L) 体幹屈曲 2 伸展 2 回旋 2/2 股関節屈曲 4/4 伸展 ( 大殿筋分離 )2/2 外転 2/2 膝関節伸展 3/4 失調検査 : 踵膝試験 膝打ち試験左右陰性躯幹協調性試験 :StageⅡ 基本動作 : 歩行近位監視 (T 字杖 ): 歩行時体幹前後左右への動揺激しい印象 ( 左右 > 前後 ) Timed Up and Go test( 以下 TUG):4.89 秒介入当初は易疲労性著明であった また両下肢浮腫もみられた為 リンパドレナージュ 廃用予防 血流改善の目的で関節可動域運動中心に実施した 浮腫の軽減 易疲労性の改善に伴い歩行練習を実施した その際 Berg Balance Scale( 以下 BBS) Functional Assessment for Control of Trunk( 以下 FACT) の評価を実施 ( 入院 38~4 日目 ) BBS:43/56 点 FACT:/20 点 FACT 躯幹協調性試験 体幹筋力から 体幹筋力 機能の低下認められ 歩行に影響していると考えられた為 体幹機能に着目しアプローチを実施した 方法として 腹式呼吸指導 ドローイン SLR kneeling 脊柱モビライゼーション等実施した 結果 最終評価 ( 入院 76~78 日目 ) として 体幹機能は 躯幹協調性試験 :StageⅠ FACT:7/20 点に改善した 筋力に関しては 体幹屈伸 3 レベル 回旋 3 レベルに改善した ROM に関しては 浮腫の軽減とともに足関節背屈制限は改善した 基本動作レベルは 歩行 : 屋内自立 ( 独歩 ) 屋外修正自立 (T 字杖 ) まで改善したが 歩容に関して前後動揺は軽減するも左右動揺やや残存した バランス機能に関して TUG:.50 秒 BBS:50/56 点に改善認められた 考察 本症例は 麻痺症状 失調症状等を認めなかったが術前 術後の頭痛が長期間継続したことや 熱発が生じたことにより離床が進まないものであると考えられた 臥床延長に伴い筋力低下を来たし さらに肥満体型も要因となり 歩行の不安定性を呈したと考えられる 四肢の選択的運動は 体幹の伸筋と屈筋の双方が近位部の動的な固定を行うその程度により左右される このことから 今回体幹機能に着目しアプローチを行った 結果として 上記 FACT の点数 躯幹協調性試験に改善が見られ 歩行の安定性向上 バランス機能向上が見られたと考えられる 易疲労性 浮腫の改善については 熱発に対する病状改善によるものが考えられる また その他の身体機能面 動作能力に関しても 同様の要因で改善した可能性も考えられる 浮腫に関しては病状改善に付加してリンパドレナージュ 臥床時両下肢挙上の指導等により改善が見られたと考えられる

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