の活性化が背景となるヒト悪性腫瘍の治療薬開発につながる 図4 研究である 研究内容 私たちは図3に示すようなyeast two hybrid 法を用いて AKT分子に結合する細胞内分子のスクリーニングを行った この結果 これまで機能の分からなかったプロトオンコジン TCL1がAKTと結合し多量体を形

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1 AKT活性を抑制するペプチ ド阻害剤の開発 野口 昌幸 北海道大学遺伝子病制御研究所 教授 広村 信 北海道大学遺伝子病制御研究所 ポスドク 岡田 太 北海道大学遺伝子病制御研究所 助手 柳舘 拓也 株式会社ラボ 研究員 ナーゼAKTに結合するタンパク分子を検索し これまで機能の 分からなかったプロトオンコジンTCL1がAKTと結合し AKT の活性化を促す AKT活性補助因子 であることを見い出し た この結論はTCL1がAKTを介した細胞分裂 細胞死 アポ トーシス の抑制などを促進し 白血病やヒトリンパ系の腫瘍の 病因となっていることを明らかにした 2000 野口昌幸 実験医学 2000 図2参照 図2 研究の背景 TCL1-Akt 複合体モデル セリンスレオニンキナーゼAKT Protein Kinase Bの別称 は細胞死 アポトーシス を制御する重要な細胞内シグナル伝 達因子である 図1参照 AKTの活性化は乳癌 肺癌を始め 様々なヒト悪性腫瘍において病因となる 一方 プロトオンコジン TCL1はヒトT細胞芽球白血病をはじめ EBV感染症 Ataxia Telangiectasiaなど様々な悪性腫瘍でその発現が上昇してい る 図1 AKT.キナーゼは細胞死制御の要の分子である 我々はこれまで機能のわからなかったプロとオンコジンTCL1が AKTと2量体を形成を促すような形で複合形成し 活性化を促進 するAKT活性化補助因子であることを証明し ヒトT細胞芽球性白 血病の分子学的原因を明らかにした αβγ AKT/PKB する分子学的な機序を明らかにし Laine et al.,.2002 TCL1とAKTの結合ならびにTCL1の重合形 к к 我々はTCL1-AKT複合体内部でTCL1がAKTを活性化 成が共にAKT活性補助因子としての機能 アポトーシスの抑 制 細胞増殖 に必要不可欠のものであることを明らかにした AKTキナーゼは細胞内での細胞死 アポトーシス 制御の要の分 子であり 細胞外刺激によりPI3K, PDK1などのキナーゼを介して 活性化される 活性化されたAKTはBAD, FKHRL,IKBKなど様々 な分子と結合しリン酸化により細胞死 細胞増殖などの細胞反応 を制御している 申請者は 先にプロトオンコジンTCL1が細胞内のアポトーシ スを制御しているAKTキナーゼに結合し AKTを活性化する AKT活性補助因子 であることを明らかにし ヒトT細胞芽球 Kunstle et al., さらに AKT-TCL1 複合体の結晶構造解析を行い 特にAKTのPleckstrin Homology ドメインの構造を明らかにし 膜リン脂質PIP3との 構造的な関係を明らかにした Auguin et al., 2003;Auguin et al., et al., 2004; Auguin 2004 研究目的 AKTの活性化はヒトの様々な悪性腫瘍や血液疾患の原因 白血病の分子学的な原因を明らかにした AKT は細胞外からの刺激により細胞膜へ移行し AKTの 因子となっており 細胞死制御の要であるAKT活性化の制御 P Hドメインに 膜リン脂 質 P I P 3 が 結 合し P D K 1 は重要なポストゲノムの研究課題である しかし これまでAKT Phosphoinositide Dependent Kinase1 の働きにより活性 の活性を抑制する特異的阻害剤は有効なものがなかった 化される 活 性 化されたA K TはF K H R F o r k H e a d 我々は これまでの研究を元に細胞死を抑制する中心的な役 Transcription Factor BAD Nur77など様々な細胞内基 割を担う細胞内シグナル分子セリンスレオニンリン酸化酵素 質をリン酸化し アポトーシスや細胞増殖を制御する AKTの活性を特異的に阻害するペプチドを同定する 本研究 申請者はこれまでインターロイキン2のコモンガンマ鎖からの はアポトーシス制御など癌の基礎的研究のみならず TCL1遺 細胞内シグナル伝達因子の研究を続け セリンスレオニンキ 伝子の過剰発現や癌抑制遺伝子PTENの異常によるAKT 59

2 の活性化が背景となるヒト悪性腫瘍の治療薬開発につながる 図4 研究である 研究内容 私たちは図3に示すようなyeast two hybrid 法を用いて AKT分子に結合する細胞内分子のスクリーニングを行った この結果 これまで機能の分からなかったプロトオンコジン TCL1がAKTと結合し多量体を形成しAKTを活性化させる AKT活性補助因子 であることを示した この結果 TCL1 の異常により発症するヒトT細胞リンパ芽球性白血病TPLL T Cell Prolymphocytic Leukemia の分子学的な病因機序を 明らかにした Laine et al.,mol. Cell 2000; Laine et al., J. Biol. Chem さらに Reversed Yeast Two Hybrid法 を用いたランダムアミノ酸ライブラリーを用いてプロトオンコジン TCL1がAKT PHドメインに結合するために必須な結合ドメイ ンのアミノ酸配列を同定した Kunstle et al., Mol Cell Biol また AKTのTCL1結合部位の結晶構造を明らかにし 標的ペプチドとAKTの結合に関する検討 野 生 型プロトオンコジンT C L 1はA k tのp l e c k s t r i n た Auguin et al., J. Biomol. NMR 2003 Homology Domain PH domain に結合する Akt-inペプチ 図3 ドはTCL1のAkt結合配列の一部である このペプチドがAkt 特異的結合分子の同定とその解析法 に結合するか否か あるいはもし結合すればどの部位と結合す るかを検討する必要がある このためリコンビナント蛋白を用い たPull Down Assay により 標的ペプチドの PHドメイン選択 性ならびにAKT特異性を検証した 図5 Akt-inペプチドはと を介して結合する スライド 我々はYeast Two Hybrid 法を用いてAKTに結合する細胞内分 子を検索した さらにこれらのAKT結合分子の結合のAKT検証し そのリン酸化などのAKT活性への効果を検討した AKTとの結合 部位を結合分子のランダムライブラリーを用いて同定した 我々はこれらの生化学的 構造学的な研究を通し プロトオ ンコジンTCL1のAKT結合に必須なアミノ酸配列がTCL1の beta A sheetならびにbe sheetからなる平面で形成される平 面であることを示した 本研究ではこれまでの研究により図4に 方法 βc GST TCL1のコントロールペプチドとともにAKT-in ペプチドを大腸菌にて作成した 示すこのTCL1のAKT結合平面も一部を形成するbeta A Akt-inペプチド: NH2-AVTDHPDRLWAWEKF sheetに相応するアミノ酸配列に基づいたペプチドakt-in COOH AVDTHPDRLWAWEKF を作成し AKT活性の抑制効 TAT-Flag Akt-in: NH2-YGRKKRRQRRR- 果 生化学的反応性 生物反応を解析しこのペプチドによる DYKDDDDK- AVTDHPDRLWAWEKF-COOH AKT阻害剤としての可能性を検証する コントロールペプチド βc: NH2- EKQHAWLPLTIECOOH 60

3 Akt-in ペプチドは Akt の活性を で抑制する M

4 Akt-in ペプチドはAKTとPtdIns(1,3,4,5)P4 結合を抑制する

5 Akt-in は in vitro での細胞増殖を抑制する

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