- 目次 - 1. 中東欧諸国およびトルコの基本情報 ブルガリア ルーマニア ハンガリー チェコ スロバキア ポーランド トルコ共和国.

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1 平成 22 年度インフラ システム輸出促進調査等委託事業 ( グローバル市場におけるスマートコミュニティ等の事業 可能性調査 : 東欧におけるスマートコミュニティ構築 ) 事業可能性調査報告書 2012 年 3 月 株式会社東芝 東京ガス株式会社 株式会社エネルギーアドバンス

2 - 目次 - 1. 中東欧諸国およびトルコの基本情報 ブルガリア ルーマニア ハンガリー チェコ スロバキア ポーランド トルコ共和国 現地出張報告 ブルガリア ルーマニア ハンガリー チェコ スロバキア ポーランド トルコ その他 現地調査のまとめ 事業性検討 中東欧における事業モデル スマートエネルギーシステムとエネルギー供給事業モデルの原型 エネルギー供給事業モデルのバリエーション ブルガリアにおける事業性検討 天然ガス市場構造 事業性の各国比較 まとめ...4-1

3 1. 基礎調査 本章では中東欧諸国およびトルコに関する基本情報を国ごとに記載する 1.1 ブルガリア 主要経済指標 一般事情 (1) 面積 110,993.6km2( 日本の 3 分の1) 図 ブルガリア出典 ;Google マップ (2) 人口総人口 797 万人 (EU17 位 ) 1990 年に 880 万人であり 予測では 2020 年で 760 万人 2030 年で 680 万人である 人口は緩やかに減少している これは出生率の低下だけでなく若年層の労働者が国外に流失していることもある また 全体の約 15% を占める約 130 万人が首都のソフィアに集中しており 人口の一極集中が見られる 百万人 /Million 年 図 人口推移 (Population) 出典 :IMF- World Economic Outlook (2011 年 4 月版 ) 1-1

4 (3) 首都 ソフィア (4) 主要産業 農業 ( 穀物 酪農 ) 工業 ( 化学 石油化学 食品加工 ) 経済状況ブルガリアは 1989 年に旧体制から市場経済への経済改革を開始した しかし 旧コメコン市場やソビエト市場の喪失などによって改革が進まず また不安定な銀行システムによる経済の低迷に苦しんだ その後 1997 年の固定変動相場制の導入などの金融安定策を開始してからインフレは安定した 2000 年以降 IMF の構造改革を実施したことで 経済成長率は 4.5-5% を保っていた これは当時の EU 平均成長率 (2-2.5%) の二倍以上であり 2004 年には財政黒字転換をした その後 2008 年の金融危機の影響で 2009 年はマイナス成長に落ち込んだが 翌年には 0.15% と若干の回復を見せている しかし 一人当たりの名目 GDP は 2000 年以降上昇をしていたが 2008 年の 6813 ドルをピークに 2009 年 2010 年と低迷を続けている これに加え 2010 年以降に歳出を制限する政策をとったため 国内の投資や消費は回復をしておらず インフレにより国内経済は厳しい状況にある 現在 国民所得の法定平均賃金や平均賃金は EU 加盟国中最低である また 失業率も 2008 年までは減少をしていたが 2009 年には 6.9% 2010 年には 10.3% と悪化している この状況を改善するために 海外や EU からの更なる投資の誘致が不可欠である % 年 /Year 図 実質経済成長率 (Real Economic Growth Rate) 出典 : IMF - World Economic Outlook(2011/Apr.) on 1-2

5 US ドル 年 /Year 図 一人当たりの名目 GDP(Nominal GDP per capital) 出典 : IMF - World Economic Outlook(2011 年 4 月 ) 年 /Year 図 消費者物価指数 (Consumer Price Index) 出典 : IMF - World Economic Outlook(2011 年 4 月版 ) % 年 /Year 図 失業率 (C Unemployment Rate) 出典 : IMF - World Economic Outlook(2011 年 4 月版 ) 投資環境ブルガリアの投資環境として利点を次に整理した EU メンバーであるため EU 構造基金へのアクセスが可能である 労働コストは他の周辺国と比較しても低く 平均所得は 250 / 月で最低賃金は 75 / 月である 1-3

6 低コストでのビジネス運営ができる 会社設立資金は 800 程度で すべての登録まで 2-3 週程度程度で完了することが可能である また 失業率が高い地域では優遇政策としてとして法人税を 0% にしている 投資に有利な法規制 課題としては インフラの老朽化 公的資金などについての不正や腐敗の問題の改善 そし て他国への人材流出による管理職 専門職の確保の困難さなどが挙げられる エネルギー基本情報 エネルギー需要動向 (1) 国内消費量国内消費量が多い順は Solid fuels(35%),petroleum(24%),nuclear(21%) となる 約半分が Solid fuels( 固形燃料 ) である 1990 年からの推移を見ると 国内消費はほぼ横ばいであるが 2008 以降は若干減少傾向に転じている 図 Gross Inland Consumption (Energy mix in Mtoe) 出典 ; European Commission(ESTAT,ECFIN), EEA-June2011 図 Trend of Gross Inland Consumption (Energy mix in Mtoe) 出典 ; European Commission(ESTAT,ECFIN), EEA-June

7 (2) 発電電力量発電電力量が多い順は Solid fuels(48%),nuclear(36%),renewables(9%) であり Solid fuels( 固形燃料 ) と Nuclear で総発電電力量の約 84% を占める 1990 年からの推移を見ると発電電力量の伸びは見られない Renewables は 若干増加傾向にあり発電電力量の 9% まで増加している 図 Gross Electricity (Generation in % of TWh) 出典 ; European Commission(ESTAT,ECFIN), EEA-June2011 図 Other Gross Electricity Generation (in TWh) 出典 ; European Commission(ESTAT,ECFIN), EEA-June2011 (3) 生産量生産量が多い順は Solid fuels(46%),nuclear(41%),renewables(12%) となる Solid fuels( 固形燃料 ) と Nuclear の総生産量の約 87% を占める 1990 年からの推移を見ると Renewables が 1995 年以降増加傾向にあり 生産量の 12% まで増加している 図 Primary Production and recovered Products (in % of Total Mtoe) 出典 ; European Commission(ESTAT,ECFIN), EEA-June

8 図 Other Primary Production and Revoverd Products 出典 ; European Commission(ESTAT,ECFIN), EEA-June2011 (4) 発電設備ブルガリアは 1994 年から電力純輸出国である隣接するギリシャ マケドニア セルビアおよびルーマニアなどに電力を輸出している 現在 原子力発電所はコズロドゥイ発電所 5 6 号機が運転されている (1-4 号機は老朽化等もあり閉鎖 ) 表 主要火力発電設備の概要 発電所名 設備容量 燃料種別 ターヒ ン発電機基数 MW 運開年 所有 マリッツァ東第 亜炭 民間 マリッツァ東第 1 増設 670 亜炭 民間 マリッツァ東第 2 1,450 亜炭 国営 マリッツァ東第 亜炭 民間 マリッツァ第 亜炭 民間 ホ ホ フ ドル 630 渇炭 民間 ヴァルナ 1,260 輸入瀝青炭 天然ガス ルセ 400 輸入瀝青炭 熱電併給および自家発電 1,800 天然ガス 石油石炭 出典 ; 社団法人海外諸国の電気事業 民間 民間 自治体 民間 1-6

9 表 コズロドイ原子力発電所の概要 ( 単位 ;MW) ユニット 炉型 タービン構成 出力 ( 送電端 ) 運開年月 閉鎖年月 1 VVER-440/V230 K / /12 2 VVER-440/V230 K / /12 3 VVER-440/V230 K /1 2002/12 4 VVER-440/V230 K /6 2002/12 5 VVER-1000/V320 K / /12-6 VVER-1000/V320 K / /12 - 出典 ; 社団法人海外諸国の電気事業 2010 (5) 電力需要予測 欧州の電力業界における協調機関の欧州電気事業連合会 (EURELECTRIC) は 2008 年に ブルガ リアの GDP 成長率を 2000 年から 2010 年までに毎年平均 4.9% 2010 年から 2020 年までに 5.4% 2020 年から 2030 年までに 4.5% と想定して 以下の電力需給予測を実施した 表 電力需要想定 2005 ( 実績 ) 最大電力 6,500 7,900 10,500 13,300 発電電力量 41,100 44,700 66,500 88,700 火力 18,000 26,600 30,000 35,700 原子力 17,300 13,800 28,400 43,000 水力 4,700 2,700 3,200 3,200 他の再生可能エネルキ ー 100 1,600 4,900 6,800 揚水 輸入電力量 輸出電力量 8,400 7,700 13,000 20,500 消費電力量 32,000 36,200 52,700 67,400 出典 ; EURPROG (2009.4), Statistics and prospect for the European electricity sector, 36th Edition エネルギー源別構成一次エネルギー全体は 9826kTOE であり その内訳は石炭が 47% 原子力が 41% 他は再生可能エネルギー ( 水力 地熱 バイオマス ) である ブルガリアは国内資源が乏しく原子力への依存が周辺国に比べて高いのが特徴である 輸入を含めた一次エネルギー使用量の構成はでは合計 20,075kTOE であり石炭 32% 原子力 20% 石油 32% とガス 11% である ここから 原油の一部が石油製品に精製されて約 2,202kTOE 輸出されている また余剰の電力の 436kTOE をセルビア マケドニア ギリシャなどの周辺国に供給している 1-7

10 地熱 太陽熱 1% 水力 3% バイオマス 8% 石炭 47% 原子力 41% 図 国内一次エネルギーの構成生産における資源別比率 (2009 年 ) 出典 : Energy Balance of NON-OECD Countries 水力 1% バイオマス 4% 原子力 20% 石炭 32% ガス 11% 石油 32% 図 輸入エネルギーを含めた総エネルギー供給資源別比率 (2009 年 ) 出典 : 出典 : Energy Balance of NON-OECD Countries 環境エネルギー構成 2009 年の再生可能エネルギーは 全体の電気エネルギー生産量が 343kTOE であり 内訳は大型水力が 83% 小型水力が 10% 風力が 7% であった また熱エネルギー生産量は 761kTOE であり その 97% がバイオマス利用であった 1-8

11 小型水力 10% 風力 7% 電気 熱 地熱 3% 大型水力 バイオマス 97% 図 再生可能エネルギーの構成 (2009) 出典 :Renewable Energy Policy Country profiles 2011version, ppt ( 部門別エネルギー消費動向部門別エネルギー消費動向では交通部門が 34% で多く 次に工業部門が 28% 家庭部門が 25% である 工業部門内の内訳では電力は特に消費が大きな分野はなく 鉄鋼分野 13.3% 石油化学分野 14.5% 非鉄金属分野 10.5% 鉱業分野 10.5% 食品/ タバコ分野 13.3% と十数 % で 5 分野が横並びである 一方 熱の消費では石油化学分野が 67.8% であり 熱消費の大部分を占めていることがわかる 図 部門別エネルギー構成 出典 :Directorate-General for Energy, European Commission 1-9

12 電力 (GWh) 熱 (TJ) 鉄鋼石油化学非鉄金属非金属運送設備機械鉱業食品 / タバコ紙 / パルプ / プリント林業 / 木材製品建設繊維 / 皮その他 図 工業部門内産業別エネルギー消費量 出典 ENERGY STASISTIC OF OECD COUNTRIES(2011 Edition) ユーティリティ料金体系 CEZ Elektro Bulgaria AD によると ブルガリアの商業用向け電力料金は 0.09US$/kWh(0.067 : US$=0.74 の場合 ) である 基本料金の設定はない また商業用向けの天然ガス料金は 年間契約量が 5 万 m3 の場合 0.62US$/m3(0.459 : US$=0.74 の場合 ) である ( ソフィアガス ) エネルギー供給会社構成 (1) ブルガリアの電気事業体制を示す ブルガリアエネルギーホールディング (BEH) が中心となり ブルガリア電力公社 (NEK) コズロドイ原子力発電会社 石炭火力 ガス火力 送配電システム 鉱山開発 通信ネットワーク会社など7つの企業が BEH の傘下にいる電気事業体制となっている 図 ブルガリア エネルギー ホールディング (BEH) 組織 出典 ; ブルガリア エネルギー ホールディング (BEH)

13 BEH は 経済 エネルギー省の出資 100% のブルガリア最大の電力会社である 設立は 2008 年 9 月で発電所 地域熱供給会社等の国営企業の民営化促進のため設立された 本社はソフィアにあり 従業員数は約 21,000 人と規模が大きい ブルガリアエネルギーホールディング (BEH) の傘下には 国営の会社として発送配電の一環経営を行っているブルガリア国営電力公社 (NEK) や 配電事業を行っている主要な 3 社 (CEZ Bulgaria/ E.ON Bulgaria/ EVN Bulgaria) がある 以下にそれぞれの組織について記す (2) ブルガリア国営電力公社 (NEK) 1991 年 11 月内閣令で設立され 国営の会社でブルガリアに於ける発送配電の一環経営を開始 その後 2000 年に組織分割し 大型水力発電所の建設 運転管理 送電の業務を行っている ( ベレネ原子力発電所 2 基を建設中 一時中断したが 2006 年 10 月にロシアのアトムストロイエクスポルト (ASE) が落札し 建設再開を行っている ) (3) 主要な配電会社 3 社 (CEZ Bulgaria/ E.ON Bulgaria/ EVN Bulgaria) a. CEZ Bulgaria ( チェコ ) 西部シェア 31% b. EVN Bulgaria( オーストリア ) 南東部シェア 28% c. E.ON Bulgaria( ドイツ ) 北東部シェア 18% 図 ブルガリア配電 3 社 出典 ; ERRA(2004.7) Privatization Procedure 1-11

14 図 ブルガリア配電シェア 出典 ; MEET, Annual Reports, EBG for the Bulgarian Electricity Distribution Companies 主要な配電会社 3 社は全て外資系企業 トップシェアは CEZ Bulgaria( 正式名 :CEZ Distribution Bulgaria AD)31% である CEZ Bulgaria は 首都ソフィアを管轄し 顧客数 293 万人 4 万平方 km の面積をカバーするブルガリア最大の配電事業者である 資本は CEZ( チェコ共和国 )67%, 経済 エネルギー省 ( ブルガリア )33% となっている 事業範囲は 送電および配電事業で HV MV および LV の電力送電線 電力システムおよび配電ネットワークの運用と管理と幅が広い 配電地域は ブルガリア西部のソフィア市ソフィア ブラゴエフグラート キュステンジル ペルニク プレベン ロベチ ブラーツァ モンタナ ビジンの各地域である 以上から ブルガリアの電気事業の現状調査にあたり 再生可能エネルギーの接続やスマートメーター 蓄電池システムなどスマートグリッドに関わる設備の導入状況について詳しいのは 現場を良く知る配電事業者と想定されることから まずはブルガリアでトップシェアを誇る配電事業者 (CEZ Distribution Bulgaria AD) を中心に 系統の問題点や課題などについてヒアリングを行うものとした エネルギー政策動向 基本政策ブルガリアが EU 指令の に対して 国家再生可能エネルギー計画 (the Energy Act) を策定し 2020 年までに再生可能エネルギーを 16%( エネルギーの容量を 4266MW) に拡大することを目標にしている 1-12

15 表 国家再生可能エネルギー計画 2020 年までのシナリオ 出典 :National Renewable Energy Action Plan 再生可能エネルギー関連政策 国家再生可能エネルギー計画では風力発電 バイオマス利用 太陽光発電 水力発電が中心 である 各エネルギー利用の目標値を以下に記す (1) 風力発電 年 表 年までの再生可能エネルギー計画 MW GWh MW GWh MW GWh 水力 2,979 3,223 3,094 3,417 3,288 3,712 太陽エネルギー 風力 ,274 2,293 1,440 2,592 バイオマス 出典 :National Renewable Energy Action Plan 2020 年までに設置容量を 1,440MW にすることが目標である (2) バイオマス利用 2020 年まで 158MW のエネルギー利用を目指している ただし現状バイオマスはほとんど利用されていないため この目標に向けて FIT 価格を他の再生可能エネルギーより高く設定することが検討されている ブルガリア国内で入手可能なバイオマスは森林からの直接入手 製材所やパルプ工場からの廃棄物 農業廃棄物などである 2006 年の調査では国内の利用可能なバイオマスは 782kTOE であり その内訳は森林からが 735kTOE 農業が 24kTOE 産業からの廃棄物が 5kTOE であった ただし バイオマス利用には課題も多い 森林利用の場合 林業との兼ね合いや持続可能性が問題である また農業廃棄物についても ブルガリアの場合小規模農家が分散している傾向にあるため 残渣を効率的に回収して安定量を供給し続けることができるかが課題である (3) 太陽光発電 2020 年までに 300MW 以上にすることが目標である 1-13

16 (4) 水力発電 2010 年時点での発電容量は 2,979MW で 計画では 2020 年には 3,288MW に拡大予定であり 10 年で 10% 増程度の目標にとどまっている でわかるように すでに再生可能エネルギーの大部分が水力発電であることなどから今後大規模な拡大は予定されていない 1-14

17 1.2 ルーマニアルーマニアは 2007 年に EU 加盟を果たしており 2015 年にはユーロ導入の目標を掲げている 主要経済指標当国の一般事情も含めて主要経済状況について各種指標をベースに整理した 一般事情 (1) 面積 23.8 万平方キロメートル ( 日本の本州とほぼ同じ ) 図 ルーマニア 出典 ;Google マップ (2) 人口約 2,146 万人 (2010 年 ) 1974 年にルーマニア大統領になったチャウシェスクは ルーマニアを強い国にするために人口増加政策を実行してきた しかし 1980 年代からは独裁による経済政策が失敗して国内経済が疲弊するようになり 増えすぎた人口を養うほどの経済力がなくなってきた そして 1989 年にチャウセスク政権が倒れてから人口増加政策は無くなり その後 一貫して人口は減少の一途をたどっている 百万人 /Million 図 人口推移 (Population) 出典 : IMF - World Economic Outlook(2011 年 4 月版 ) 1-15

18 (3) 首都ブカレスト ( 人口 200 万人 ) (4) 主要産業 金属 ( 鉄鋼 アルミ ) 工業 ( 機械機器 繊維 ) 鉱業 ( 石油 ) 農業 ( 小麦 トウモロ コシ ) 経済状況ルーマニアでは体制移行後 1999 年まではマイナス成長であったが 2000 年からは順調な個人消費に支えられ プラスの経済成長率を記録するようになった 2001 年から 2008 年までは 5 から 8% の高い経済成長率を記録している ただし 2005 年は 5 月に発生した洪水により 17 万 2,000 ヘクタール以上の土地が被災し 400 以上の街が破壊されたため 一時的に成長率が 4% まで下がったが すぐに持ち直している 2008 年から 2009 年にかけて発生した世界経済危機の影響を受けてマイナス7% まで落ち込んだ しかし 2010 年度はマイナス 1.3% まで持ち直しており IMF および政府は 2011 年度の成長率をプラス 1.5% と予測している % 年 /Year 図 実質経済成長率 (Real Economic Growth Rate) 出典 ; IMF - World Economic Outlook(2011/Apr.) 2009 年 3 月に IMF 世界銀行 欧州委員会は通貨レイの信用不安およびルーマニアの財政悪化を受けて 合計約 200 億ユーロの融資を決定した これに基づき ルーマニア政府は財政赤字 経常収支の改善を図るために 2010 年から公務員給料を 25% 削減し 付加価値税 VAT を 19% から 24% に引き上げた これは消費意欲の減退に結びつき 国内消費が大きく落ち込んだ しかし 自動車産業においては欧州の需要拡大に伴い輸出産業が回復し 2010 年 8 月時点では輸出は経済危機以前の水準を超え 中東欧諸国のなかで最も大幅な伸び率となった また 不動産および建築市場も徐々に回復傾向にある 1-16

19 USD 年 /Year 図 一人当たりの名目 GDP(Nominal GDP per capita) 出典 : IMF - World Economic Outlook(2011/Apr.) 欧州委員会がルーマニアの再生可能エネルギー支援政策を承認したことから 大手電力会社による投資プロジェクトが急増している また 風力発電プロジェクトの誘致国としても力を入れている 一方で 2011 年の労働法の改正では経営者側に有利な内容になり 建設 繊維 鉄鋼部門における人員整理が行われ 労働力に余剰感が出てきた また これまで行政機関 民間企業を中心とした急激な賃金上昇ベースは減速してきている 年 /Year 図 消費者物価指数 (Consumer Price Index) 出典 : IMF - World Economic Outlook(2011/Apr.) 2000 年には 10% を超えていた失業率は 経済成長率の伸びととも急速に改善し 2007 年 8 月の失業率は 3.9% まで低下したが リーマンショックの影響による大量解雇により 2010 年には 8% 近くまで上昇した しかし 近年では西欧を中心とした外資進出ブームや旺盛な民間の建設需要 あるいは政府や EU 補助金による高速道路の建設を背景に労働市場は逼迫しており 2011 年の失業率は 3.3% ( 同年 11 月に 4.6% から修正 ) であった 1-17

20 % 図 失業率 (C Unemployment Rate) 出典 : IMF - World Economic Outlook(2011 年 4 月版 ) 投資環境共産国時代には重工業を中心として発展してきたため 自動車産業などの技術水準は高く 現在でも自動車関連の産業が多い 2009 年までは賃金上昇率が高かったが 2010 年以降は落ち着いてきた それでも賃金は中東欧諸国よりも低い 英語の通用率が中東欧諸国の中でも高い 研究開発部門 IT アウトソーシングなどにおける高度なスキルを持った人が多い インフラ面では整備が不十分である 毎年停電が多く 生産の停止や機械設備の不具合が発生している 工業団地においてもアクセスできる公共交通機関がない 鉄道インフラは老朽化しており 貨物輸送は一般的ではない 高速道路は整備されているが主要間都市を結ぶ基幹のみであり 地方都市への高速道路は整備されていない エネルギー基本情報ルーマニアは石炭と天然ガスに恵まれていることから 石炭と天然ガスの 8 割 原油は 5 割の需要を国内エネルギーでまかなうことができる そのため 天然ガス 石油のロシアへの依存度は低く 2009 年 1 月にロシアからの天然ガスパイプラインが輸送を停止したときにも ルーマニアは国産と備蓄分で国内需要に対応することができた エネルギー需要動向 2007 年に 27.5MTOE まで落ち込んだ一次エネルギー生産量は 2008 年には 28.8MTOE まで回復 したが 世界経済危機の影響で 2009 年には 28.3MTOE に減少した ktoe Energy production in Romania 図 エネルギー生産量の動向 出典 : IMF - World Economic Outlook(2011 年 4 月版 2009 年は IEA データ ) 1-18

21 エネルギー源別構成 2009 年における国産一次エネルギーの生産量 28,034kTOE のうち 一番多くを占める天然ガスは 31.6% であり その次には石炭が 23.2% 原油が 15.7% 原子力が 10.8% を占めている 比較的多いのはバイオ燃料 廃棄物であり 14% 近くを占めている 水力 地熱 太陽光 熱の生産量は少ない ルーマニアの特徴はバイオマス 廃棄物が比較的多いということであり これは主に家庭で木材 ( 薪 ) などのバイオマスを暖房や加熱用に多く使用していることを示している 地熱 太陽光 熱 0.1% 水力 4.7% バイオ燃料 廃棄物 13.9% 石炭 23.2% 原子力 10.8% 原油 15.7% 天然ガス 31.6% 図 国内一次エネルギー生産における資源別比率 (2009 年 ) 出典 :IEA STATISTICS / ENERGY BALANCES OF NON-OECD COUNTRIES 2011EDITION IEA のデータによると 2009 年の輸入エネルギーを含めた総エネルギー供給量は 34,407ktoe ( 輸出エネルギーを除く ) である その内訳は原油が 27.5% 天然ガスが 26.0% 石炭が 18.2% であり その次にバイオ燃料 廃棄物が 9.6% を占めており 以下 原子力 7.5% 水力 3.3% であり 地熱 太陽熱 太陽光はほとんど無い ただし 原油については総生産量 11,215ktoe のうち 61% を輸入している また 天然ガスについても総生産量 10,596ktoe のうち 15% を輸入している 1-19

22 地熱 太陽光 熱 0.1% バイオ燃料 廃棄物 9.6% 電力 0.5% 水力 3.3% 石炭 18.2% 原子力 7.5% 天然ガス 26.0% 原油 27.5% 石油製品 7.3% 図 輸入エネルギーを含めた総エネルギー供給資源別比率 (2009 年 ) 電力と石油製品は輸出量 出典 :IEA STATISTICS / ENERGY BALANCES OF NON-OECD COUNTRIES 2011EDITION 2009 年の電力供給量は TWh であり その発電構成は石炭火力が 37.7% 次に水力発電の 26.9% 原子力の 20.4% 天然ガス 13.2% である 石油および地熱 太陽光 風力 バイオマスによる発電量は少ない なお 天然ガスによる発電量 7,632GWh のうち 74% が 石炭火力では 21,773GWh のうち 35% が 石油火力では 1,031GWhのうち 68% が CHP プラントによる発電である 2009 年の熱供給量は 96.66PJ であり その熱源としては天然ガスが 62.1% であり 残りは石炭 27.5% 石油 9.5% であり ごくわずかであるが バイオ燃料 廃棄物がある なお 石炭による熱供給量 26,543TJ のうち 99% が 石油では 9,169TJ のうち 85% が 天然ガスでは 60,063TJ のうち 72% が CHP プラントによる熱供給である Electricity Heat 水力 26.90% 地熱 太陽光 熱 0.02% バイオ燃料 廃棄物 0.02% 石炭 37.71% バイオ燃料 廃棄物 0.9% 石炭 27.5% 原子力 20.35% 天然ガス 13.22% 石油 1.79% 天然ガス 62.1% 石油 9.5% 図 電力 熱生産の資源別比率 (2009 年 ) 出典 :IEA STATISTICS / ENERGY BALANCES OF NON-OECD COUNTRIES 2011EDITION 1-20

23 環境エネルギー構成ルーマニア国内の再生可能エネルギーは水力発電と風力発電がほぼ全量を占める 国内送電会社のトランスエレクトリカによると 2010 年末時点の再生可能エネルギー 6,988MW の設備内訳は 水力が 6,499MW 風力が 466MW バイオマスが 23MW であり 太陽光発電はほとんど無い ルーマニア政府の目標は最終エネルギー消費のうち 再生可能エネルギーの占める割合を 2010 年末時点での 19% から 2020 年までに 24% に引き上げることである バイオマス 0.3% 風力 6.7% RE 設備容量 太陽光 0.0% 水力 93.0% 図 再生可能エネルギーの構成 (2010 年 ) 出展 ; トランスエレクトリカデータ 国内では風力発電の潜在性が高いことと 政府が再生可能エネルギーの優遇策を強化したことにより 各国のエネルギー事業者が風力発電事業に参入している 風力による発電能力は 2111 年末には 1,000MW に達する見込みである また スペインのイベルドローラ社は世界最大規模となる 1,500MW の風力発電所をルーマニアに建設すると発表した 部門別エネルギー消費動向 2009 年のエネルギー消費は 23.63MToe であり 産業用が 25.5% 運輸が 22.1% 民生 業務用が 7.4% 家庭用が 33.9% 農林漁業が 1.6% その他と非エネルギーが 9.6% である 産業用のエネルギー 6.01MToe のうち天然ガスが 45% 電力が 26% を占めている 民生 業務用のエネルギー 1.76Mtoe のうち天然ガスが 53% 電力が 32% を占めている 家庭用のエネルギー 8.0MToe のうちバイオ燃料が 42% 天然ガスが 27% 熱受給が 15% 電力受給が 12% を占めている 1-21

24 エネルギー消費構造 農林漁業 1.6% その他 0.9% 非エネルギー 8.7% 産業 25.5% 民生 家庭 33.9% 民生 業務 7.4% 運輸 22.1% 図 部門別電力 熱エネルギー構成 (2009 年 ) 出典 :IEA STATISTICS / ELECTRICITY INFORMATION ユーティリティ料金体系法令 2008 年 134 号 (2009 年 1 月以降適用 ) の料金算定方法によると 産業用電気料金については 1KWh 当たり 0.05~0.16EUR であり 別途 物品税 0.42EUR/1MWh が換算される なお 月額基本料は無い 一般用電気料金については エレクトリカ社 HP の料金算定方法によると月額料金として 0.04(VAT を含む ) 日数と1KWh 当たり 0.07~0,09EUR の併用である これに物品税 0.84EUR/1MWh が加算される 法令 2008 年 89 号の料金算定方法によると 産業用ガス料金については 1m3 当たり 24.72~ 25.52EUR であり 一般用ガス料金も同額である なお 基本料金は設定が無い また ガスは 天然ガスである エネルギー供給会社構成ルーマニアの電力市場は 2007 年に完全に自由化されている 電力市場を運営しているのは OPCOM 社で 前日市場 先物市場 グリーン認証市場 CO2 排出権市場を扱っている また 電力の受給運用は送電網運営者である Transelectrica 社が担当している ルーマニアには 電力の卸売市場と小売市場が存在する 1-22

25 図 ルーマニア電力販売構造 ルーマニアの電力部門は以下の運営者 事業者から構成されている 送電網およびシステム運営者 ( Transelectrica 社 )= 電力市場運営者 ( OPCOM 社は Transelectrica 社の子会社 ) 配電企業 ;8 社 水力発電事業者 (Hidroelectrica 社 ) 火力発電事業者 ;6 社 コジェネレーション施設事業者 ; 約 20 社 原子力発電事業者 (Nuclearelectrica 社 ) 独立電力供給事業者 ;170 社以上 エネルギー政策動向 EU 指令 2009/28/EC に従い ルーマニアでは 2020 年までに再生可能エネルギー導入量を最終エネルギー消費の 24% まで拡大しなければならない これは 2005 年に定められた数値から 6.2% 増加している 基本政策ルーマニア政府のエネルギー政策としては CO2 排出削減を目的とした再生可能エネルギーの促進の他に 原子力発電の拡張も含まれている 現在 発電容量 600MW の Cernavoda2 号が稼動しているが さらに 3 号 4 号も計画されている その他 エネルギー関係については以下の内容が計画されている 天然ガスパイプライン ( ナブコプロジェクト AGRI プロジェクト ) の推進 石油パイプライン (PEOP プロジェクト ) の推進 1-23

26 コンスタンツア港への LNG LPG ターミナル建設 ハンガリー ブルガリアとの天然ガス相互接続容量の拡大 モルドバ セルビア ハンガリー トルコとの電力相互接続容量の拡大 天然ガス貯蔵量 石油貯蔵量の増加 1,000MW 級の用水発電所の開発 再生可能エネルギー関連政策 ルーマニアでは再生可能エネルギーの潜在力が高く 2010 年までの再生可能エネルギーの開 発シナリオを以下のように描いている 表 再生可能エネルギー統計 ( 品目別 ) 2010 年 2015 年 2020 年 設備容量 (MW) 発電量 (GWh) 設備容量 (MW) 発電量 (GWh) 設備容量 (MW) 発電量 (GWh) 風力 ,200 6,614 4,000 8,400 水力 6,413 16,590 7,287 18,679 7,729 19,768 太陽光 バイオマス , ,900 出典 ;Balkan Energy and Infrastructure Finance Forum 講演資料 Maria Manicurta 氏 ANRE 2016 年末までに稼動を開始した再生可能エネルギー施設に関しては政府の奨励制度としてグリーン認証が適用される ただし 適用設備は以下のものであり 生産される電力は送電線に供給されることが条件である 発電容量 10MW 以下の水力発電 ( 新設 ;3GC 更新;2GC) 風力発電 (2017 年までに新設 ;2GC それ以降;1GC) 太陽光 熱発電 ( 新設 :6GC) 地熱発電 ( 新設 ;3GC 高効率熱電併給;1GC) バイオマス バイオ燃料 バイオガス ( 新設 ;3GC 高効率熱電併給;1GC) いずれも新設は 15 年間の供給期間がある また 高効率熱電併給施設については 3GC 以上の追加もある 再生可能エネルギー電力の販売規制 GC の取引などについては ANRE;Agentia Nationala de Rglementare in Domeniul Energiei ( ルーマニア エネルギー規制局 ) が管轄している 1-24

27 1.3 ハンガリー 主要経済指標当国の一般事情も含めて主要経済状況について各国指標をベースに整理した 一般事情 (1) 面積 93,030km 2 ( 日本の約 4 分の1) 図 ハンガリー 出典 ;Google マップ (2) 人口 約 万人 (2010 年 ) 百万人 /Million 年 /Year 人口推移 (Population) 出典 :IMF- World Economic Outlook (2011 年 4 月版 ) (3) 首都ブタペスト (4) 主要産業 電気 電子 自動車 ICT バイオ関連 1-25

28 経済状況 2008 年の経済危機により 2009 年はマイナス 6.7% の成長になったが 2010 年には主要輸出先であるドイツを始めとした EU 諸国の景気回復により ハンガリーもプラス成長 (1.2%) に転じている しかし 失業率は 2007 年までは 7% 程度であったが 2008 年に入り 8% 2009 年には 10.1% 2010 年には 11.2% と悪化している また 雇用不安 銀行のローン貸し出し基準の厳格化から国内の投資や消費の落ち込みが激しい 金融危機によってスイスフランに対するフォリントの価値が下落したことでそれまでのハンガリー国内で主流であったスイス フラン建てのローン負担が膨れ上がり国民の不満が高まっている 2011 年 9 月以降ユーロに対するフォリント安が進んでおり ハンガリー政府は IMF と EU に金融支援を要請した これに対し EU 委員会はハンガリーの財政赤字削減策が不十分として 2013 年からのハンガリーに対する EU 結束基金 ( 補助金 ) の支給停止の可能性も示唆している % 年 /Year 図 実質経済成長率 (Real Economic Growth Rate) 出典 : IMF - World Economic Outlook(2011/Apr.) on USドル 年 /Year 図 一人当たりの名目 GDP(Nominal GDP per capital) 出典 : IMF - World Economic Outlook(2011/Apr.) on

29 年 /Year 図 消費者物価指数 (Consumer Price Index) 出典 : IMF - World Economic Outlook(2011 年 4 月版 ) % 年 /Year 図 失業率 (C Unemployment Rate) 出典 : IMF - World Economic Outlook(2011 年 4 月版 ) エネルギー基本情報 エネルギー需要動向過去 15 年間でハンガリーのエネルギー需要はほぼ安定している 2010 年のエネルギー消費量は 1085PJ であり 2030 年には 5% 増加すると予測されている (National Energy Strategy 2030) エネルギー源別構成 2009 年時点のでは一次エネルギーの構成はガスが 37% 石油が 28% 原子力が 17% 石炭が 10% 再生可能エネルギーが 8% である European Bank によると 2020 の予測では石炭火力は 11% 原子力は 13% まで減少し 石油が 31% そしてガスが 41% に拡大するとされている ここ近年 ハンガリー政府は CO2 排出量の多い石炭 石油火力発電から天然ガスへの切り替えを進めている 1-27

30 バイオマス 16% 石炭 14% 地熱 太陽熱 1% 原油 11% 原子力 37% ガス 21% 図 国内一次エネルギー生産における資源別比率 (2009 年 ) 出典 : 国際エネルギー機関 (IEA)Key World energy statistics 2009 ( 地熱 太陽熱 1% バイオマス 7% 石炭 10% 原子力 17% 石油 28% ガス 37% 図 輸入エネルギーを含めた総エネルギー供給資源別比率 (2009 年 ) 出典 : 国際エネルギー機関 (IEA)Key World energy statistics 2009 ( 原子力 42% 水力 1% 電力風力 1% 石炭 18% 石油 2% 廃棄物 2% バイオ燃料 2% 熱原子力 1% 石炭 13% 石油 6% ガス 29% 廃棄物バイオ燃料 1% 6% 図 電力 熱生産の資源別比率 出典 : 国際エネルギー機関 (IEA)Key World energy statistics 2009 ガス 76% ( 1-28

31 環境エネルギー構成全体のエネルギー消費量に占める再生可能エネルギーの割合は 7.3% で その内訳は固形バイオマスが主要な原料で 電力では 70% 熱利用では 47% を占める 固形バイオマス原料は木炭や製材所から木質系の廃棄物が使われている 水力 8% バイオガス 3% 風力 11% 電力 都市廃棄物 8% 熱 バイオガ地熱ス 9% 1% 都市廃棄物 43% 固形バイオ燃料 70% 固形バイオ燃料 47% 図 再生可能エネルギーの構成 出典 : 国際エネルギー機関 (IEA)Key World energy statistics 2009 ( 部門別エネルギー消費動向部門別のエネルギー消費は家庭部門が電力 熱エネルギー使用量共に最も多い 産業分野の電気エネルギー利用では 石油化学分野が全体の約 25% 機械分野が 15% 食品/ タバコ分野が 14% と続いている 熱エネルギーでは全体の 54% が石油化学分野で消費されている 電力 熱 商業 34% 農業 / 林業 2% 産業 26% 運輸 4% 商業 20% 産業 30% 家庭 34% 家庭 50% 図 部門別電力 熱エネルギー構成 出典 : 国際エネルギー機関 (IEA)Key world energy statistics 2009 ( 1-29

32 鉄鋼 石油化学 非鉄金属 電力 (GWh) 非金属運送設備機械鉱業食品 / タバコ 紙 / パルプ / プリント 熱 (TJ) 林業 / 木材製品 建設 繊維 / 皮 その他 図 工業部門内産業別エネルギー消費量 出典 ENERGY STASISTIC OF OECD COUNTRIES(2011 Edition) ユーティリティ料金体系 JETRO 国 地域別情報 (J-FILE) によると 業務用電気料金については 月額基本料 195HUF 月額接続料 3,650HUF 1KWh 当たり料金 49HUF ただし 電力自由化の中で個別契約ごとに料金は異なり 業務用の料金は非公開 料金は唯一公開されている小規模事業者 ( 小売店舗等 ) の場合地域 時間帯 契約により金額は大きく異なる 月額基本料と月額接続料は定額 ( 出所 : エルム電力 ) また 業務用ガス料金については ガス自由化の中で個別契約ごとに料金は異なり 業務用料金は非公開 参考 : 一般用ガス料金 月額基本料金 1,250HUF 1m3 当たり料金 HUF ( 出所 : ブダペストガス ) エネルギー供給会社構成ハンガリーの発電部門 送電 卸電気部門 配電部門を下記に示す この中で送電 卸電気部門であるハンガリー電力公社 (MVMRt.) はハンガリー政府と地方政府に所有されており Paks 原子力発電会社を保有している 他の発電部門会社は民営化が完了している 配電部門では首都ブタペストを管轄しているブタペスト配電会社が全体の 28% のシェアであるが ハンガリー全体ではドイツの EON グループが管轄している3 地域合計で 46% のシェアを占めている 1-30

33 表 ハンガリー発電 配電 送電部門の構成 発電部門 部門 送電 卸電気部門 構成会社 AES-Borsodi エネルギー会社 AES-Tisza 発電会社 Bakonyi 発電会社 Budapesti 発電会社 Csepeli 発電会社 Debreceni 発電会社 Dunamenti 発電会社 ISD パワー社 ガスタービン発電運転保守会社 Matrai 発電会社 Paks 原子力発電会社 Pannon 火力発電会社 Vertesi 発電会社 ハンガリー電力会社 (MVMRt.) 配電部門 E.ON 南西部発電会社 南部配電会社 EON 北西部配電会社 ブダペスト配電会社 (ELMU) 北部配電会社 EON 東部配電会社 エネルギー政策動向 基本政策ハンガリーは EU 指令に従って 2020 年までに 総エネルギーの 20% を再生可能エネルギーにすることを目標にしている この目標に向けて発表された 再生可能エネルギーアクションプラン によると 再生可能エネルギーによるエネルギー生産比率を 2020 年までに約 14% にする予定である このために 1.2 兆フォリントの投資の必要性を見込んでいる このうち 20% は政府 80% は民間機関が負担をする計画である 再生可能エネルギー関連政策 (1) 風力発電建設費の一部についてハンガリー政府の補助が受けられ 得られた電力は国の電力グリッドへの販売が 10 年間補償される これによって 2007 年には 20 の風力発電所が建てられ 2009 年までに 190MW 分が発電されている 現在電力エネルギーの引き取り価格が EU 平均に対して高く設定されており 投資家による関心が高まっている 1-31

34 (2) バイオマス利用国内で 10 箇所のバイオマス発電所が稼働している エネルギー作物の栽培も盛んである エネルギー作物や農作物の残渣を使ったエネルギー利用の可能性は PJ とされている ハンガリー国内のバイオマスの潜在的な清算能力はおよそ 300PJ といわれている (ITDH, 2009) (3) 太陽エネルギーハンガリーは盆地の中に位置し平らな地形であり 日照時間は年間約 時間程度 エネルギー密度は 1300kWh/m2 太陽光発電には適した条件が整っている しかし ハンガリーの太陽光発電に対する FIT( 固定買取価格 ) は 0.1EURO/kWh(2011 年 ) で他の EU 諸国の中でも最低価格であり これによって太陽光発電に対する投資が遅れている 1-32

35 1.4 チェコチェコは欧州の中心部に位置しており 今回の中東欧の対象国の中では一番西の国である 主要経済指標 一般事情 (1) 面積 7.9 万 km2 ( 日本の5 分の 1) 図 チェコ 出典 ;Google マップ (2) 人口 人口は 10,541 千人で 対象国の中では下から四番目の多さである 人口の増加傾向は見られ ず横ばい状態 百万人 / Million 年 /Year 図 人口推移 (Population) 出典 :IMF- World Economic Outlook (2011 年 4 月版 ) (3) 首都プラハ (4) 主要産業機械工業 化学工業 観光業 1-33

36 経済状況 2010 年度のチェコ実質 GDP 成長率は 2.3% と 前年のマイナス 4.1% から大幅に改善した ドイツなどの西欧における景気回復をにらみ輸出が前年比 17.6% 増加し 在庫変動の増加にもつながったことから 成長を牽引した 最大の貿易相手国であるドイツ経済の好調に支えられた面が大きい 特に自動車産業はチェコの主力産業となっており 西欧向けと新興国向けの輸出が拡大した % 年 /Year 図 実質経済成長率 (Real Economic Growth Rate) 出典 : IMF - World Economic Outlook(2011/Apr.) on USドル 年 /Year 図 一人当たりの名目 GDP(Nominal GDP per capital) 出典 : IMF - World Economic Outlook(2011 年 4 月 ) 年 /Year 図 消費者物価指数 (Consumer Price Index) 出典 : IMF - World Economic Outlook(2011 年 4 月版 ) 1-34

37 % 年 /Year 図 失業率 (C Unemployment Rate) 出典 : IMF - World Economic Outlook(2011 年 4 月版 ) エネルギー基本情報石炭埋蔵量が多く その石炭がエネルギー構成の一番となっている 原子力に頼るところも多く 電力の約三割が原子力発電となっている 現在 6 基が稼働中である 一方 天然ガスは約 15% を占めているが ほとんどがロシアからの輸入に頼っている また 電力の輸出はこれからも続き 電力輸出国としての存在を高めようとしている エネルギー需要動向国内の電力は 2009 年の経済危機では需要が停滞したが それ以降は経済成長とともに需要が増えていくと予想している 80,000 70,000 60,000 50,000 40,000 30,000 20,000 10,000 0 GWh 2000 年 2008 年 2009 年 2010 年 2015 年 2020 年 2030 年 図 国内消費の動向 出典 ; "The electricity consumption development (GWh) - Reference scenario" OTE, Expected Electricity Balance Report エネルギー源別構成チェコの一次エネルギー資源のほとんどは石炭である チェコは天然ガス 石油のエネルギー資源に恵まれておらず そのほとんどをロシアから輸入している 2009 年の国内生産量は 31.2MToe であるが そのうちの大半を石炭 67% と原子力 23% が占めており 残りの 8% がバイオマスである 原油 水力はごくわずかである 1-35

38 水力 0.7% バイオマス 8.1% 原子力 22.8% 原油 0.9% 石炭 66.9% 図 国内一次エネルギー生産における資源別比率 (2009 年 ) 出典 : 国際エネルギー機関 (IEA)Key World energy statistics 年の輸入エネルギーを含めた総エネルギー供給量は 43.1MToe である 石油と天然ガス を輸入しており そのバランスは 石炭 41% 石油 21% 天然ガス 16% 原子力 17% で 残り が水力 地熱 太陽熱 バイオマスである 原子力 16.5% 水力 0.5% 地熱 太陽熱 0.1% バイオマス 5.5% 石炭 40.7% ガス 15.6% 石油 21.1% 図 輸入エネルギーを含めた総エネルギー供給資源別比率 (2009 年 ) 出典 : 国際エネルギー機関 (IEA)Key World energy statistics 2009 電力のそのほとんどは石炭火力発電所 60% および原子力発電所 33% で生産されており 天然ガスあるいは再生可能エネルギーによる生産はごくわずかである 同様に熱についても石炭による生産 69% が大半を占めているが 天然ガスの生産 23% もある チェコでは電気のほかに熱の需要も多いため 熱供給プラント設備も多く設置されている 1-36

39 電力 水力 4% 廃棄物 2% バイオ燃料 2% 熱原子力 1% その他 1% 原子力 33% ガス 23% バイオ燃料 ガス 1% 石炭 60% 図 電力 熱生産の資源別比率 (2009 年 ) 出典 : 国際エネルギー機関 (IEA)Key World energy statistics 2009 石油 2% 石炭 69% 環境エネルギー構成生産電力の再生可能エネルギー構成は 水力 57% 固形バイオ燃料 27% でそのほとんどを占める 残りはバイオガス 8% 風力 6% 太陽光 2% で構成されている 熱については都市廃棄物 50% 固形バイオ燃料 43% でその大半を占める 残りは産業廃棄物 3% とバイオガス 4% である 太陽光 2% 電力風力 6% 固形バイオ燃料 27% 熱 バイオガス 4% 固形バイオ燃料 43% 都市廃棄物 50% 水力 57% バイオガス 8% 産業廃棄物 3% 図 再生可能エネルギーの構成 (2009 年 ) 出典 : 国際エネルギー機関 (IEA)Key World energy statistics

40 部門別エネルギー消費動向 電力の産業別消費構成は産業 39% 家庭 27% 商業 25% でその大半を占める 熱については 家庭における消費が 54% 産業用が 26% 商業用が 20% である 電力 熱 農業 / 林業 2% 商業 25% その他 3% 産業 39% 商業 20.2% 農業 / 林業 0.3% 産業 25.7% 家庭 27% 運輸 4% 家庭 53.8% 図 部門別電力 熱エネルギー構成 (2009 年 ) 出典 : 国際エネルギー機関 (IEA)Key world energy statistics 鉄鋼 電力 (GWh) 熱 (TJ) 石油化学非鉄金属非金属運送設備機械鉱業食品 / タバコ紙 / パルプ / プリント林業 / 木材製品建設繊維 / 皮その他 図 工業部門内産業別エネルギー消費量 出典 ENERGY STASISTIC OF OECD COUNTRIES(2011 Edition) ユーティリティ料金体系 Czechinvest の資料 ) によると 業務用電気料金は 20,000MWh から 70,000MWh の消費帯 (consumption) が 0.093EUR/kWh で これはポーランド (0.081) とハンガリー (0.087) より高く スロバキア (0.097) より安くなっている 1-38

41 また 業務用ガス料金は 1,000GJ から 10,000GJ の消費帯で 10.43EUR//GJ で これはほーラ ンド (10.22) より高く スロバキア (11.45) とハンガリー (11.56) より安い エネルギー供給会社構成電力供給は 市場取引の中で行われており 発電事業者である IPP 送電系統運用者 CEPS 市場運用者 OTE 配電系統運用者( 配電会社 ) 電力トレーダ( 供給事業者 ) および最終需要家から構成されている 発電部門は 国内の発電設備の大半を占める CEZ と民営化された小規模の IPP 業者である CEPS は送電線の潮流制御 隣国間連系の調整などの系統運用サービスを行う 配電会社は配電線の運用を行う 電力トレーダは最終需要家に供給する電力を確保するために 発電事業者を選択する OTE は電力市場の運用者であり 需給バランスを計画する (2009 年時点 ) CEZ IPP 送電系統運用者 (CEPS) 市場運用者 (OTE) 配電系統運用者 外国 電力トレーダ 最終需要家 図 チェコ電力供給体制 配電はチェコの北部 中央部を管轄する CEZ Distribution 社 南部を管轄する E.ON Distribution 社およびプラハ首都圏を管轄する PRE Distribution 社から構成されている (2009 年時点 ) 1-39

42 図 チェコ配電エリア図 チェコ電力公社 (CEZ a.s) 設立: 2003 年 4 月チェコの5 配電会社 ( 北チェコ 北モラビア 中央チェコ 東チェコおよび西チェコ ) の国有資産基金保有の株式を取得したことで CEZ Group を構成した 出資: 国 ( 財務省 (69.37%) 労働 社会事業省(0.41%) で 69.78% 資産管理会社 20.97% 他国内外 9.25% が保有 組織: 国内発電設備の約 7 割を所有 その他は競争相手となる IPP となる 完全子会社であった送電系統運用者 CEPS は 2004 年 9 月に政府保有機関となった 規模: チェコ共和国最大の電力会社 電源構成: 火力 66% 原子力 21% 水力 12% 風力 1% 配電系統運用者 設立: 2005 年 1 月南チェコ電力および南モラビア電力が統合し E.ON チェコ ホールディング社とその子会社 (E.ON チェコ社 E.ON エネルギー社 E.ON Distribuce 社 ) が設立された 2006 年 1 月 CEZ の配電会社の統合 再編により以下の 2 社が設立 1)CEZ Distribuce 社 ( 配電 ) 2) CEZ Prodej 社 ( 供給 ) プラハ電力が PRE distriduce 社などの子会社となる PRE グループを形成 組織: 3 配電会社が地域毎に運用をしている ( 右図参照 ) 1) CEZ Distribuce, a.s. (CEZ グループ計 51.7%) 2) PRE Distribuce, a.s.( 首都プラハ管轄 9.6%) 3) E.ON Distribuce, a.s.(20.2%) 1-40

43 1.4.3 エネルギー政策動向チェコは最終エネルギー消費に占める再生可能エネルギー比率を 2005 年の 6.1% から 2020 年までに 13% にすることを約束している 2004 年エネルギー政策は 2005 年と 2010 年に見直されているが 国内外の情勢変化に対応するため 2010 年 7 月に発足した中道右派政権により 2060 年までを見通した改訂が行われている 国内資源を活用しつつ原子力発電を拡大するシナリオと再生可能エネルギーを大幅に拡大するシナリオが検討されている 1-41

44 1.5 スロバキア スロバキアは 1993 年にチェコから独立し 2004 年 3 月に NATO 加盟 同年 5 月に EU 加盟を 果たした 2009 年に EU で 16 番目にユーロ通貨を導入した 主要経済指標当国の一般事情も含めて主要経済状況について各種指標をベースに整理した 一般事情 (1) 面積 49,035 平方キロメートル ( 日本の約 7 分の1) 図 スロバキア 出典 ;Google マップ (2) 人口 万人 (2010 年 12 月スロバキア統計局 ) 人口は 2007 年から増加の一途をたどってきたが 2009 年からは横ばいである Population 百万人 /Million 図 人口推移 (Population) 出典 : IMF - World Economic Outlook(2011 年 4 月版 ) 1-42

45 (3) 首都 ブラチスラバ ( 人口 42.6 万人 ) (4) 主要産業 機械工業 自動車産業 経済状況スロバキアの GDP 成長率は 2005 年から急成長をとげ 2007 年にはピークの 10.5% に達したが 2008 年には 5.8% に落ちこみ さらに世界的経済危機の影響で 2009 年にはマイナス 4.7% の成長となった しかし 2010 年にはヨーロッパ経済の回復と国外需要の増加に牽引され 急速に回復し 通年で 4.0% の GDP 成長を達成した 2011 年はやや減速傾向にあり 3% 前後と予測している % 年 /Year 図 実質経済成長率 (Real Economic Growth Rate) 出典 ; IMF - World Economic Outlook(2011/Apr.) スロバキアの経済は輸出の対 GDP 比が 75% であり 輸出主導型の構造である スロバキアの 主要産業は自動車産業であり GDP に 8~10% を貢献している USD 年 /Year 図 一人当たりの名目 GDP(Nominal GDP per capita) 出典 : IMF - World Economic Outlook(2011/Apr.) EU からの需要を原動力として 2011 年は輸出が増え その効果で GDP も成長した しかし 高い消費者物価上昇のため個人消費が縮小している 1-43

46 年 /Year 図 消費者物価指数 (Consumer Price Index) 出典 : IMF - World Economic Outlook(2011/Apr.) GDP の増加ととともに減少してきた失業率は 世界経済危機の発生により上昇方向に転じ 2010 年には 14.4% に 2011 年 4 月時点で 12.9% となっている 25 % 年 /Year 図 失業率 (C Unemployment Rate) 出典 : IMF - World Economic Outlook(2011 年 4 月版 ) 投資環境スロバキアは 中東欧や西欧諸国の市場にアプローチする上で 地政学上の戦略的な場所に位置しており ヨーロッパ大陸の西部と東部をつなぐ主要な輸送経路がスロバキアの国土を横断している スロバキアでは交通インフラストラクチャーの整備と近代化が進められており 首都ブラチスラバと東部の都市コシツェ Košice を結ぶハイウェイ建設を含む スロバキア東西地域間の交通整備事業を進めている また 国際鉄道網の整備も進めている スロバキアは人口 540 万人の小国であるが 税率を 19% という比較的低い水準に一本化し 外国企業誘致を積極的に図っている エネルギー基本情報スロバキアはエネルギー資源に乏しく 褐炭および水力以外に主なエネルギー資源がない そのため スロバキアは原子力への依存度が高い 1978 年以降に建設した 6 基の原子炉のうち 老朽化した 2 基は EU 加盟条件として閉鎖した スロバキア政府は エネルギー戦略計画 2008 年 で原発による発電比率 50% を目標に掲げ 現在では 4 基の原子炉を運用している 1-44

47 エネルギー需要動向 2002 年から 2006 年にかけてエネルギー需要は減少気味で 2007 年には 5975ktoe まで落ち込んだ 2008 年には 6420ktoe まで回復したが 2009 年にはさらに減少した しかし 経済成長率とともに 2010 年には 6140ktoe まで回復するとしている (IEA;2011Edition) ktoe Energy production in Slovak 図 エネルギー生産量の動向 出典 : IMF - World Economic Outlook(2011 年 4 月版 ) エネルギー源別構成 2010 年における国産一次エネルギーの生産量 6,130ktoe のうち 一番多くを占めるのは原子力であり その割合は 63.1% である 残りはバイオ燃料 廃棄物 13.2% 石炭 9.8% 水力 7.7% 石油 4.6% 天然ガス 1.5% となっている このようにスロバキアにおける一次エネルギー生産量は大幅に原子力に依存している 地熱 太陽光 熱 0.2% バイオ燃料 廃棄物 13.2% 石炭 9.8% 原油 4.6% 天然ガス 1.5% 水力 7.7% 原子力 63.1% 図 国内一次エネルギー生産における資源別比率 (2009 年 ) 出典 :IEA STATISTICS / ENERGY BALANCES OF OECD COUNTRIES 2011EDITION IEA のデータによると 2010 年の輸入エネルギーを含めた総エネルギー供給量は 17,270ktoe ( 輸出エネルギーを除く ) である その内訳は原油が 26.5% 天然ガスが 23.7% 原子力が 18.0% 石炭が 16.0% である バイオ燃料 廃棄物 水力 地熱 太陽熱 太陽光は少ない 1-45

48 ただし 原油については総生産量 5,720ktoe のうち 95% を 石炭は総生産量 3440ktoe のうち 85% を 天然ガスについても総生産量 5,100ktoe のうち 95% を輸入している 水力 2.2% 地熱 太陽光 熱 0.05% バイオ燃料 廃棄物 3.3% 電力 0.4% 石炭 16.0% 原子力 18.0% 天然ガス 23.7% 石油製品 9.9% 原油 26.5% 図 輸入エネルギーを含めた総エネルギー供給資源別比率 (2009 年 ) 出典 :IEA STATISTICS / ENERGY BALANCES OF OECD COUNTRIES 2011EDITION 2010 年の電力供給量は 27.31TWh であり その発電構成は原子力が 53.4% 水力が 20.0% 石炭火力が 15.2% その他 天然ガス 7.0% バイオ燃料 廃棄物は 2.0% であり 地熱 太陽光 風力はほとんどない 同年の熱供給量は 57.55PJ であり その熱源としては天然ガスが 52.7% であり 残りは石炭 22.5% 石油 12.4% であり 次にバイオ燃料 廃棄物 6.5% である なお 原子力発電で生じた熱も 5.4% を供給している 地熱 太陽熱 光はごくわずかである 地熱 太陽光 熱 0.1% バイオ燃料 廃棄物 2.0% 石炭 15.2% 地熱 太陽光 熱 0.5% バイオ燃料 廃棄物 6.5% 水力 20.0% 石油製品 2.2% 原子力 5.4% 石炭 22.5% 天然ガス 7.0% 石油製品 12.4% 原子力 53.4% 天然ガス 52.7% 図 電力 熱生産の資源別比率 (2009 年 ) 出典 :IEA STATISTICS / ENERGY BALANCES OF OECD COUNTRIES 2011EDITION 1-46

49 環境エネルギー構成スロバキア国内の再生可能エネルギーによる 2009 年の発電量 5163GWhのうち 水力発電が 89.2% と大半を占めている 次はバイオ燃料の 9.5% であり 廃棄物 風力 バイオ燃料 ガスはわずかである 一般廃棄物 0.70% 風力 0.12% 産業廃棄物 0.04% バイオ燃料 9.5% バイオガス 0.4% 水力 89.2% 図 再生可能エネルギーの構成 (2009 年 ) 出典 :IEA STATISTICS / ELECTRICITY INFORMATION 部門別エネルギー消費動向 2009 年のエネルギー消費は 10.83MToe であり 産業用が 28.8% 運輸が 21.1% 民生 業務用が 17.9% 家庭用が 19.9% 農林漁業が 1.2% 非エネルギーが 11.1% である 産業用のエネルギー 3.12MToe のうち電力が 30% 石炭が 26% 天然ガスが 24% バイオ燃料が 13% を占めている 民生 業務用のエネルギー 1.94Mtoe のうち電力受給が 31% 天然ガスが 29% 石炭が 25% を占めている 家庭用のエネルギー 2.15MToe のうち天然ガスが 56% 熱受給が 22% 電力受給が 18% を占めている 非エネルギー 11.1% 農林漁業 1.2% 民生 家庭 19.9% 産業 28.8% 民生 業務 17.9% 運輸 21.1% 図 部門別エネルギーの構成 (2009 年 ) 出典 :IEA STATISTICS / ELECTRICITY INFORMATION

50 ユーティリティ料金体系ヴィホドスロベンスカ エネルゲティカ社 (VSE) の 産業用料金 Premium-ProductLux- Maxi 2009 年 1 月適用 によれば ブラチスラバの産業用電気料金は月額 ユーロおよび 1kWh 当たり 0,089EUR である (VAT19% を含む ) また 一般家庭用料金(Standard Maxi V) 2009 年 1 月適用 によれば一般用電気料金は月額 ユーロおよび1kWh0.175 ユーロである (VAT19% を含む ) スロバキアガス (SPP) によれば 産業用ガス料金については月額基本料が ユーロで 1 m3 当たり 0,044EUR である ( 年間使用量 6,500m3 以上の場合 ) また 一般用ガス料金は月額基本料が 5.017EUR であり 1m3 あたり 0.044EUR である ( 年間使用量 200 から 1,700m3 の場合 ) なお ガスは天然ガスである エネルギー供給会社構成スロバキアの電気事業は発電 卸供給 送電 系統運用 配電 小売供給の各部門に分かれている 発電 卸供給の大部分はスロバキア電力株式会社 (SE) によって運営されている SE はスロバキア最大の発電事業者でもあり 国内総発電設備の約 85% を保有している 送電 系統運用部門はスロバキア送電系統株式会社 (SEPS) が担当しており 基幹送電線 (400kV 220kV 一部の 110kV 送電線 ) および変電所を保有している なお 中央給電指令所であるスロバキア給電センター (SED) は SEPS に所属している さらに SEPS は送電とともに電力輸出入および国内託送を行っている 配電 小売供給部門はスロバキアを 3 地域に分け それぞれ 西スロバキア電力 (ZSE) 中央スロバキア電力 (SSE) 東スロバキア電力(VSE) の各配電会社が受け持っている そのほか 小規模な供給事業者が約 500 社程度存在する エネルギー政策動向 基本政策 EU 再生可能エネルギー促進指令 (2009/28/EC) による目標は 2020 年までに再生可能エネルギーの占める比率を 14% まで引き上げることである なお 005 年のこの比率は 6.7% である また 2010 年目標は 発電における再生可能エネルギーの比率を 31% 運輸燃料に占めるバイオ燃料の比率を 5.75% まで高めることになっている 加えて スロバキアは消費税免除の財政政策でも再生可能電力業者を支援している 2010 年 1 月 1 日以来 電力にかかる消費税は 1kW 時当たり 13 ユーロセントになっている 1-48

51 再生可能エネルギー関連政策 (1) 風力発電スロバキアの風力発電能力は 2009 年時点でわずか 3MW だったが スロバキア風力発電協会 (ZVES:Slovak Wind Power Association/Združenie pre veternú energiu Slovenska) は発電能力 670MW に達する 290 基の風力発電施設の建設を計画中である (2) 太陽光発電スロバキアにこれまで設置された太陽光発電設備はわずかなものに過ぎず EU の中で太陽光発電の開発が最も遅れた国の一つであった しかし年間日射量は 1 平方メートル当たり 1,100 ~1,150kW 時であり潜在能力があると考える (3) バイオマスバイオマスはスロバキアの再生可能エネルギーの中で最も可能性が高いと考えられている しかし今のところスロバキア政府はバイオマスの活用を天然ガスが届かない農村地域に限定しており 潜在能力の 10% しか使われていないとされる 森林業での副産物であるウッドチップなどは熱電供給プラントに使用することが可能であり 家庭や産業の暖房にも適用できるとされる (4) 地熱スロバキアの地熱のほとんどが低温から中温であるが Kosice 盆地地帯には高温の地熱資源も存在する 地熱発電は今のところ行われていないが 政府のエネルギー政策によると 2020 年までに 40GW 時が開発可能とされている (5) 水力水力発電部門は比較的成熟している 大型水力発電所については 建設に適した地点が数カ所しか残されていないが 小型水力発電所の能力は倍増できる 現在は 180 の小型水力発電所が稼働中である スロバキアの Vah, Hron, Bodrog, Hornad 等の河川にはさらに 250 の適した場所があり 合計して 100MW の設備が建設可能である 1-49

52 1.6 ポーランドポーランドは中東欧地域の中でも突出して人口が多く 国内に大きい市場を保有している また 2007 年から拡大され EU からの投資によって内需主導の経済成長が続いており 現在魅力的な投資先として注目を集めている 主要経済指標 一般事情 (1) 面積 32.3 万平方キロメートル ( 日本の約 5 分の4) 図 ポーランド 出典 ;Google マップ (2) 人口 百万人 (EU で第 6 位 ) 人口は毎年減少している これは近隣諸国への労働人口の流出なども関係している しかし 近年ポーランド経済が上昇してきたこともあり 海外に流出していた労働力の国内回帰傾向が高まっている 1-50

53 百万人 / Million 年 /Year 図 人口推移 (Population) 出典 :IMF- World Economic Outlook (2011 年 4 月版 ) (3) 首都ワルシャワ (4) 主要産業ポーランドの主要産業は 1 位が食品 飲料 2 位が自動車 3 位が金属 4 位が機械などである 経済状況 2007 年からの EU 資金の拡大により ポーランドへの EU からの投資額は 12 億ユーロになった これは EU 全体の投資額の 19.4% にあたる これによりインフラや環境関連を中心に国内の投資が進み 内需が拡大したことによる内需主導型の経済成長が著しい そのため 2009 年の経済危機の元でも EU 内で唯一プラス成長を保持しており 2010 年においては EU の平均が 1.8% なのに対してポーランドは 3.8% の経済成長があった インフラの整備は高速道路や港の整備などが中心であり これによって西欧諸国だけでなく世界とのビジネスアクセス環境が向上する 全体の失業率は減少している しかし 高学歴失業者の割合をみると 2005 年度は 14.5 万人なのに対し 2011 年は 22.3 万である (Invest in Poland) 金融危機の影響により EU 諸国での雇用は縮小しており 高学歴失業者の労働の国外流出の減少があったことが挙げられる 雇用は 2010 年になって回復はしているものの 失業率はいまだ10% 近く厳しい状況は続いている % 年 /Year 図 実質経済成長率 (Real Economic Growth Rate) 出典 : IMF - World Economic Outlook(2011/Apr.) on

54 US ドル 年 /Year 図 一人当たりの名目 GDP(Nominal GDP per capital) 出典 : IMF - World Economic Outlook(2011 年 4 月 ) 年 /Year 図 消費者物価指数 (Consumer Price Index) 出典 : IMF - World Economic Outlook(2011 年 4 月版 ) % 年 /Year 図 失業率 (C Unemployment Rate) 出典 : IMF - World Economic Outlook(2011 年 4 月版 ) エネルギー基本情報 エネルギー需要動向公共事業の拡大に伴って電力需要が伸びており ここ数年では 2-2.5% 増加している 2030 年までにはでは 84.4Mtoe まで需要が伸びると予測されている 1-52

55 (Mtoe) 図 ポーランド 2030 年までの電力需要予測 (Poland's Energy Policy) 出典 :Pomerania Development Agency Co. 資料特に北部を中心に需要増加が顕著であるが その 70% を南部からの輸入に頼っている このアンバランスを解消するために 北部地域に新たな発電所の設置が検討されている エネルギー源別構成 2009 年の国内 1 次エネルギー生産量は 67,524kTOE である その内訳は石炭 84% バイオマス10% ガス5% 原油 1% である ポーランドは世界第 9 位の石炭産出国であるため 石炭火力発電への強い依存が見られる ただし 石炭火力発電はエネルギー単位あたりの CO2 発生量が高いことがわかっており EU 指令 に向けて原発を含めた他エネルギー源の導入が進められている しかし 石炭が国内産業のうち重要な位置を占めているため 産業保護の観点からも既存の石炭火力発電を他のエネルギー源に変更することについては国内の反発が大きい そのため既存の設備については効率化などが積極的に進められている ガス 5% バイオマス 10% 原油 1% 石炭 84% 図 国内一次エネルギー生産における資源別比率 (2009 年 ) 出典 : 国際エネルギー機関 (IEA)Key World energy statistics 2009 ( 1-53

56 輸入エネルギーを含めた 2009 年における第一次エネルギー消費量は石炭 54% 石油 26% ガス 13% バイオマス7% である エネルギーの輸入容量は 2010 年から 2011 年において 3,100MW であり 相手国はドイツ チェコ スウェーデンである また輸出容量は 3,500MW であり 相手国はドイツ チェコ スロバキアである ガス 13% バイオマス 7% 石油 26% 石炭 54% 図 輸入エネルギーを含めた総エネルギー供給資源別比率 (2009 年 ) 出典 : 国際エネルギー機関 (IEA)Key World energy statistics 2009 ( 年度の電力と熱生産の内訳を見ると石炭が 88% 以上の割合を示す バイオ燃料 3% ガス 3% 石油 2% 電力 風力 1% 水力 2% 石油 1% バイオ燃料 4% ガス 6% 熱 廃棄物 1% 石炭 89% 石炭 88% 図 電力 熱生産の資源別比率 出典 : 国際エネルギー機関 (IEA)Key World energy statistics 2009 ( 環境エネルギー構成 2009 年の再生可能エネルギーの総電力発電量は 9514GWh であり 総発熱量は 13,175GW で ある 1-54

57 発電の特徴は 50% 以上が木炭などの固形バイオ燃料などの利用が進んでおり 特に北部で力を入れている風力が 11% の他 水力発電も 31% を占める 発熱に用いられているのは同様に固形バイオ燃料が 79% その他産業廃棄物と都市廃棄物で 15% バイオガスが 6% である 風力 11% 電力産業廃棄物 2% バイオガス 6% 都市廃棄物 2% 熱 産業廃棄物 13% 水力 31% 固形バイオ燃料 53% バイオガス 3% 固形バイオ燃料 79% 図 再生可能エネルギーの構成 出典 : 国際エネルギー機関 (IEA)Key World energy statistics 2009 ( 部門別エネルギー消費動向部門別の電力エネルギー消費量は主に産業部門が 35% 家庭部門が 24% 商業部門が 37% である また熱部門では 83% を家庭での利用が占めている 工業部門内の産業別エネルギーをみると 電力では主に石油化学分野が 8035GWh( 全体の約 20%) であり 続いて鉄鋼分野と食品分野が全体の約 12% 程度を占める 熱分野では全体の 57% にあたる 34,197TJ が石油化学分野であり 鉄鋼分野 7.5% 機械分野と紙/ パルプ / プリント分野が 6.2% と続いている 1-55

58 商業 36.0% 農業 / 林業 1.4% 漁業 0.004% 電力消費 産業 35.3% 商業 13.7% 農業 / 林業 0.5% 熱消費 漁業 0.007% 産業 2.5% 家庭 24.4% 運輸 2.8% 家庭 83.3% 図 部門別電力 熱エネルギー構成 出典 : 国際エネルギー機関 (IEA)Key world energy statistics 2009 ( 10,000 9,000 8,000 7,000 6,000 5,000 4,000 3,000 2,000 1,000 0 鉄鋼 石油化学 非鉄金属 電力 (GWh) 非金属運送設備機械 鉱業食品 / タバコ紙 / パルプ / プリント林業 / 木材製品 熱 (TJ) 建設 繊維 / 皮 その他 図 工業部門内産業別エネルギー消費量 出典 ENERGY STASISTIC OF OECD COUNTRIES(2011 Edition) ユーティリティ料金体系 JETRO 国 地域別情報 (J-FILE) によると 業務用電気料金については 月額基本料 27 ズロチ 1KWh 当たり料金 0.53 ズロチ ただし 昼夜共通料金 ) 契約によって料金体系が異なる ( 出所 :RWE( ドイツ系電力会社 )) また 業務用ガス料金については 月額基本料金 223 ズロチ 1m3 当たり料金 1.46 ズロチ 1 時間当たり使用量 :10m3 超 ~65m3 以下 (W-5)( 出所 : ポーランド石油 ガス会社 (PGNiG) マゾヴィエツキ ガス ) 1-56

59 エネルギー供給会社構成主なエネルギー供給会社は 7 社の国有企業から構成されている この中で PGE Tauron Enea Energa が発電部門 配電部門共に4 大グループとされている また PSE は国営の独占的な送電会社で送電事業の運営 監督と配電事業の監督をしている 図 ポーランド発電 配電 送電部門の構成 エネルギー政策動向 基本政策 2005 年 5 月ポーランド政府は 2030 年までのポーランド エネルギー政策 が作成された 政策の内容について次に記す 1-57

60 (1) エネルギー効率改善によって国内のエネルギー消費単位を EU15 カ国と同レベルまでにする (2) 国内に豊富に残存する石炭の有効活用をエネルギーの軸にするため クリーン コール技術などを導入して石炭火力発電の低炭素化を図る (3) 原子力発電を導入し CO2 の削減と共にエネルギーセキュリティの確保やエネルギー構成の多様化をすすめる (4) 2020 年までに 15% のエネルギー削減を達成する (5) ここで 20% でないのは (2) のとおり産業保護の観点から石炭火力発電所の保持を宣言しているためである (6) エネルギーコストの上昇を抑えて生産コストの削減を図る (7) SOx NOx の排出削減のため二酸化炭素回収 貯蓄 (CCS) 技術の開発を進める 再生可能エネルギー関連政策ポーランドは 2030 年までのポーランド エネルギー政策 の中で最終エネルギー消費に占める再生可能エネルギーの割合を 2020 年に 15% 2030 年までに 20% 増やす目標を掲げている 2030 年の再生エネルギー構成目標を図 に示す 電気の構成は風力の割合が 46% 固形バイオマスが 29% バイオガスが 17% 水力が 8% である 特に風力は 2009 年時点ではその割合は 11% であることから今後特に注力していくことがわかる 電気 熱 水力 8% 固形バイオマス 29% 地熱 5% バイオガス 10% 太陽熱 2% 風力 46% バイオガス 17% 固形バイオマス 83% 図 年までの再生可能エネルギー構成目標 出典 :Poland's New Energy Policy to Development of Energy Infrastructure and Promotion of Renewable Energy Sources, Institute for Renewable Energy, ppt 主な再生可能エネルギーの導入状況と今後の動向について以下に示す (1) 風力発電風力はポーランド国内で利用しやすい資源の一つであり 風力発電は再生可能エネルギー政策の中でも重要政策に位置づけられている 1-58

61 ポーランドは 2011 年時点で 448 個の風力発電機を導入しており その総発電容量は 1480MW である (the Energy Regulatory Office) 今後も北部のバルト海沿岸地域での拡大が計画されている (2) バイオ燃料 バイオガス 2007 年の時点でバイオマス発電は 2.8BL kwh であった (IEA,2007) しかしバイオマスは発電よりも熱利用に主に使用されている 主要なバイオマス原料は wood pieces, sawdust and wood shaving などで これらを利用した電熱供給プラント (CHP) が稼働している 2030 年までの目標として農地からの有機廃棄物や都市ごみ エネルギー作物の利用を推進している 埋立地からのバイオガス利用も行われており 2009 年の時点で 30 の発電設備が導入された これらの総容量は 11MW になる (3) 太陽光利用ポーランドは年間日照時間の 80% が春と夏に集中しており 太陽光発電の導入には適した環境ではない そのため 導入にあたっては投資回収に時間がかかるため太陽光利用には積極的ではない 1-59

62 1.7 トルコ共和国トルコは中東地域に位置する国ではあるが 経済や政治の面ではヨーロッパの一員として行動をともにしており コペンハーゲン基準ではヨーロッパに分類されている サッカー協会やオリンピック委員会などではヨーロッパの統一団体に属し NATO( 北大西洋条約機構 ) 欧州評議会 西欧同盟 欧州安全保障協力機構など諸々のヨーロッパの地域機関に加盟している トルコは イスラム社会で唯一 NATO に加盟している国であり 1987 年に EC 加盟申請 2005 年からは EU への加盟交渉が開始されている しかし 人権保護制度の遅れ キプロス問題 宗教的問題などといった課題があり 現時点でも加盟の見通しはたっていない 主要経済指標当国の一般事情も含めて主要経済状況について各種指標をベースに整理した 一般事情 (1) 面積 780,576 平方キロメートル ( 日本の約 2 倍 ) 図 トルコ 出典 ;Google マップ (2) 人口 74,72 万人 (2011 年 12 月 ;TurkStat) トルコ国家統計庁 (Turkish Statistics Insititute;TurkStat) は 2011 年末のトルコの人口は 74,724,269 人であり 対前年比 1.35% の増加となったと発表した このうち都市部の居住者が 76.8% を占め 最大都市であるイスタンブールには 1362 万人が住んでいる また 15 歳から 64 歳までの労働人口は 67.4% の 5034 万人である トルコの人口は 7400 万人を超えており 中東では随一 欧州ではドイツ (8270 万人 ) に次ぐ規模であり 若年層の労働人口が多いのが特徴である また 年々 増加の一途をたどっており 2050 年には一億人を超えると予想されている 1-60

63 百万人 /Million 年 /Year 図 人口推移 (Population) 出典 : IMF - World Economic Outlook(2011 年 4 月版 ) 2011 年はトルコ国家統計庁データによる (2011 年 12 月 ) (3) 首都 アンカラ ( ただし 最大の都市はイスタンブールである ) (4) 主要産業トルコの産業は工業 商業と農業が中心であるが なかでも農業人口は国民の 40% を占めている 工業では軽工業が中心で 繊維 衣類分野の輸出大国である 経済部門においては財閥の力が大きく 近年では世界の大手自動車メーカーと国内の大手財閥との合弁事業を柱として重工業の開発が進められている 工業化が進んでいるのは北西部のマルマラ海沿岸地域がほとんどで 観光収入の多い地中海 エーゲ海沿岸地域と 首都アンカラ周辺の大都市圏以外の地域では農業中心の経済である 特に東部では地主制が温存されており 農村部の貧困や地域間の経済格差が大きな問題となっている 経済状況トルコでは 2000 年末に金融危機を起こし トルコリラの下落から国内消費が急激に落ち込み リラの変動相場制移行をおこなった 2001 年にはリラの対ドル価が 50% 以上暴落し 実質 GDP 成長率はマイナス 9.4% となった しかし 2002 年以後は持ち直して実質 GDP 成長率は 5% 以上に復調し 同年末にはインフレの拡大はおおよそ沈静化した 2005 年 1 月 1 日には 100 万トルコリラ (TL) を 1 新トルコリラ (YTL) とする新通貨を発行し 実質的なデノミネーションが行われた その後は 毎年 高い成長率を維持していたが リーマンショックの影響で 2009 年には前年比 14.3% という大幅なマイナス成長となった しかし 2009 年後半にはトルコ政府による景気対策の影響もあって 個人消費の落ち込み幅が縮小した事などから 回復傾向に転じた そして 2010 年は 8.9% の高成長を記録し 1 人当たりの GDP も 2009 年の 8,590 ドルから 1 万

64 ドルまで回復し 再び 1 万ドルの大台に乗せた 2011 年上半期は 10.2% と 2 ケタ台の成長であり 1 人当たりの GDP も 1 万ドル台を維持している トルコ経済のプラス成長は 09 年第 4 四半期から 8 期連続おり GDP 全体の 69.0% を占めている民間消費が成長の牽引力になっている トルコ経済の懸念材料として高い失業率が上げられる 国内の景気が拡大しているにもかかわらず 若年層を中心として失業率は 10% 以上と高い状態が続いており 経済危機後の 2009 年では 14% そのご低下傾向にあるが 2010 年は 12.2% 2011 年は 10% である 若年層の失業率が高い理由は 出生率が高いことが第一に挙げられる しかし 近年は 高卒者 大卒者等の高学歴失業者の問題が挙げられる これは 中所得階層の雇用所得の上昇が高卒者 大卒者の増加をもたらしたことによるもので 学歴があるものは中間管理職 上級管理職の地位がすぐに与えられるという社会システムが崩壊しつつあることも意味している % 年 /Year 図 実質経済成長率 (Real Economic Growth Rate) Authority; IMF - World Economic Outlook(2011/Apr.) on USドル /US dollar 年 /Year 図 一人当たりの名目 GDP(Nominal GDP per capita) 出典 : IMF - World Economic Outlook(2011 年 4 月版 ) 1-62

65 年 /Year 図 消費者物価指数 (Consumer Price Index) 出典 : IMF - World Economic Outlook(2011 年 4 月版 ) % 年 /Year 図 失業率 (C Unemployment Rate) 出典 : IMF - World Economic Outlook(2011 年 4 月版 ) 投資環境一般的な投資奨励策としては 奨励対象となるプロジェクトのために輸入する機械や設備に対する関税の免除や 輸入あるいは国内で調達した機械や設備に対する付加価値税の免除が考慮されている また 投資の規模によっては2~10% の法人税率が適用され 雇用者の社会保険料が最大 7 年間優遇されるというインセンティブも準備されている さらに 投資のためにフリーゾーンといったような国有地も活用できる なお トルコでは外国人投資家を国内投資家と差別をしないで同等に扱うという信条に基づき 国内投資家に適用される権利と義務を外国人投資家も享受できるとしている エネルギー基本情報トルコは 水力と石炭以外のエネルギー資源には恵まれておらず 石油や天然ガスを近隣諸国から輸入している しかし トルコは 2008 年から 2009 年にかけて発生した世界経済危機の影響をあまり受けなかったことと 堅調な国内需要に支えられて 近年では他国に類を見ない堅実な経済発展を遂げている この経済発展とともにエネルギー需要についても増加を続けてきている 一方 EU への加盟を希望しているトルコは EU の掲げている に同調するため 1-63

66 に 建国 100 年目に当たる 2032 年までにエネルギー生産量の 30% を再生可能エネルギーでま かなう という高い目標を掲げている エネルギー需要動向トルコはこの 8 年間に急速な経済成長を遂げており それを支えるエネルギー需要も平行して伸びてきている 建国 100 年目を迎える 2023 年までに エネルギー需要を満たすのに必要な投資総額は約 1,300 億米ドルと見積もられており 中でも電力需要は 2009 年から 2023 年の間に年間 6% 増えると予測されている また 発電設備容量についても 2023 年までに 125,000MW に拡張する計画である (2010 年時点の発電設備要領は 54,423MW) ktoe Energy production in Turkey 図 エネルギー生産量の動向 出典 : IMF - World Economic Outlook(2011 年 4 月版 2009 年は IEA データ ) 石油および天然ガスにおいても近年の経済成長に伴い 消費量が増加の傾向にある 2008 年から 2009 年にかけてはリーマンショックの影響もあり エネルギー消費も落ち込んだが その後 2009 年から 2010 年にかけては急激な伸びを示している 特に天然ガスにおいては電力需要の伸びとともに 発電用に消費量が増大している 天然ガスによる発電が 1990 年には 23% であったのが 2010 年には 50% に拡大している これは 2009 年後期から連続でプラス成長を示す GDP からも判るように 内需の拡大が貢献していると見られており この傾向は今後も継続すると思われる 1-64

67 図 石油とガスのエネルギー消費量の変化 出典 ; エネルギー源別構成トルコで生産される一次エネルギーは 無煙炭 褐炭 ( リグナイト ) といった石炭 石油 天然ガス 水力 地熱 木材や動植物の残留物であるバイオマス あるいは太陽エネルギー等である 2009 年における国内の一次エネルギー生産量 30.27MToe の内訳は 石炭が 57.5% と半分以上を占めている 残りは 原油が 7.8% 天然ガスが 1.9% 水力発電が 10.2% 地熱 太陽熱が 7.2% バイオマスが 15.4% である トルコではエネルギー資源に恵まれず 国内で採れるのは褐炭を中心とした石炭だけであり 石油や天然ガスはそのほとんどを輸入に頼っているため 他国に比べると石油 ガスの生産量が低い バイオマス. 15.4% 地熱 太陽熱. 7.2% 水力. 10.2% ガス. 1.9% 原油. 7.8% 石炭. 57.5% 図 国内一次エネルギー生産における資源別比率 (2009 年 ) 出典 :IEA STATISTICS / ENERGY BALANCES OF OECD COUNTRIES 2011EDITION 1-65

68 IEA( 国際統計機関 ) のデータによると 2009 年の国内エネルギー生産は 30.28MToe であり これに輸出エネルギー量 5.52MToe を除く純輸入エネルギー量 70.25MToe を合わせた総エネルギー供給量は MToe となった 国内エネルギーの割合を徐々に引き上げようとして入るが 国産エネルギーの 2.3 倍ものエネルギーを輸入に頼っており 依然として輸入依存度が非常に高いことが伺える また 2010 年の供給量は約 105MToe であり その内訳は石炭が 31.8% 石油が 27.3% 天然ガスが 29.9% 水力が 4.2% 地熱 太陽熱 太陽光 風力が 2.3% バイオマスが 4.5% であった 天然ガス 29.6% 地熱 太陽熱 風力 2.2% 水力 3.2% 精製石油 13.0% バイオマス 4.8% 石炭 30.5% 原油 16.8% 図 輸入エネルギーを含めた総エネルギー供給資源別比率 (2010 年 ) 出典 :IEA STATISTICS / ENERGY BALANCES OF OECD COUNTRIES 2011EDITION 2009 年の電力供給量は TWh であり その構成は天然ガスがほぼ半数の 49.3% 次に 石炭の 28.6% 水力の 18.5% である 残りは石油 2.5% 地熱 太陽光 風力 1% バイオマス 0.2% である なお 割合を増やしている天然ガスはほぼ全量を輸入している 1-66

69 地熱 太陽光 風力 1.0% 水力 18.5% 天然ガス 49.3% バイオマス 0.2% 石炭 28.6% 石油 2.5% 図 電力供給量の資源別比率 (2009 年 ) 出典 :IEA STATISTICS / ENERGY BALANCES OF OECD COUNTRIES 2011EDITION また 2008 年における全発電設備容量は 41,802MW であり その内訳としては 水力が 33% を占めており ほぼ同量の 32% をガス火力が占めている 以下 石炭火力 24%( リグ ナイト 輸入石炭 ハードコールを含む ) 石油火力 9% 風力その他発電 2% である 輸入石炭, 4% 風力, 1% 石炭, 1% 石油, 4% その他, 1% 混焼, 5% 水力, 33% 褐炭 亜炭, 19% 天然ガス, 32% 図 発電設備容量の構成比 (Installed Capacity by Resource Type in 2008 年 ) 出展 ;TURKISH ENVIRONMENTAL TECHNOLOGIES & RENEWABLE ENERGY INDUSTRY REPORT (DECEMBER 2010) 1-67

70 2009 年の熱供給量は 42.75PJ であり そのほとんどは天然ガス 96.7% であり 残りは石油 2.1% 石炭 1.3% である 天然ガスは全量を輸入に頼っており 輸入依存度が非常に高いこと が特徴である 石炭 1.3% 石油 2.1% 天然ガス 96.7% 図 熱供給量の資源別比率 (2009 年 ) 出典 :IEA STATISTICS / ENERGY BALANCES OF OECD COUNTRIES 2011EDITION 環境エネルギー構成トルコの 2009 年における再生可能エネルギーによる発電電力量は 38,229GWh であり その内訳は水力が 94.1% と そのほとんどを占めている のこりは風力が 3.9% 地熱が 1.1% バイオマスが 0.6% 産業廃棄物が 0.2% 炭 木炭が 0.1% である 都市廃棄物 0.2% 風力 4.7% バイオガス 0.6% 地熱 1.1% バイオ燃料 0.1% 水力 93.3% ** Primary Solid Biofuels: data are also available for charcoal 図 再生可能エネルギー構成 (2009 年 ) 出典 ;IEA 統計データ

71 部門別エネルギー消費動向 2009 年のエネルギー消費は 73.15MToe であり 産業用が 25.4% 運輸が 20.4% 民生 業務用が 8.9% 家庭用が 29.3% 農林漁業が 6.5% その他と非エネルギーが 9.6% である 産業用のエネルギーは石炭 石油 電力の消費割合が高い 民生 業務用のエネルギーは天然ガスと電力がほとんどを占めている 民生 家庭用のエネルギーは石炭 バイオマス 天然ガス 電力の順となっており バイオマスの割合が高いことが特徴である 農林漁業での消費はほとんどが石油である その他 0.2% 農林漁業 6.5% 非エネルギー 9.4% 産業 25.4% 民生 家庭 29.3% 民生 業務 8.9% 運輸 20.4% 図 部門別エネルギー構成 (2009 年 ) 出典 :IEA STATISTICS / ELECTRICITY INFORMATION ユーティリティ料金体系国営配電会社 (TEDAS) の料金算定方法によると 産業用電気料金については 1KWh 当たり 0.093USD/0.071EUR であり 一般用電気料金については 0.103USD/0.079EUR である これに VAT(18%) と city hall tax(5%) が課税される なお 基本料金は設定が無い また 産業用ガス料金については 1m3 当たり 0.480USD/0.368EUR であり 一般用ガス料金も同額である これに別途 VAT(18%) が課税される なお 基本料金は設定が無い また ガスは天然ガスである ( イスタンブール ガス配給会社 (IGDAS) の料金算定方法による ) エネルギー供給会社構成 (1) 送電事業の民営化状況 (2010 年 1 月 ) トルコの送電事業は 21 の地域送電会社が担当しており そのうち 19 社が送電事業を担当する持株会社である TEDAS 社によって所有されていた 民営化は送電用ネットワーク運営の権利を有するこれら地域会社の株式 100% を売却する形式で行われている 1-69

72 送電用ネットワークそのものの所有権は TEDAS 社に残される すでに地域送電会社 7 社について入札が行われ 3 社が買い手に引き渡されている 現在は Uluda Camlibel Firat VanGolu の4 地域の送電会社について入札が行われている ( 図 1) なお 入札条件の詳細は 民営化庁のウェブサイト で確認できる 最初に民営化された送電会社は 2009 年 1 月に引き渡しが行われている 残りの8 社 ( 図 1 の白で表示されている地域 ) については一括して売却される予定である (2) 発電事業の民営化発電事業の民営化は民営化庁を中心に エネルギー天然資源省 エネルギー市場監督局 (EMRA) EUAS( 発電公社 ) との協力によって進められている これまでに試験的に9 基の小型発電所 ( 発電能力 140MW) の運営権利が 2008 年 5 億 5000 万ドル ( 約 500 億円 ) で Zorlu グループに売却されている タイプ別の発電能力 発電所数は図 2のとおりであるが 火力発電所については資産ともども売却 水力 流れ込み式発電所については運営権の売却となる 2009 年中に2 3の発電所が売却され 残りが 2010 年以降にいくつかにまとめて売却される (3) ガス供給会社の民営化アンカラ地域のガス供給を行う Baskent 天然ガス供給会社の株式の 80% も民営化される ( 残りの 20% はアンカラ市が所有 ) この会社はトルコで2 番目に大きな天然ガス供給会社であり 2037 年まで有効なアンカラ地域での独占的供給権のライセンスを有している 2008 年の利用者数は 120 万人 年間利用者数が 10 万人ペースで増加している 料金は 2017 年までドル建ての固定制となっている 料金回収は 85% が前払いである 80% の株式が一括して 2010 年終了をめざして売却される予定である この民営化は法令 5669 に基づきアンカラ市政府が同市の天然ガス供給のために新会社を設立する権利を得たことに基づく 同法では2 年以内に少なくとも 80% を民営化することが規定されており 売却が実施されない場合は自動的に 80% の株式は民営化庁に移転されることになっていた 入札は実施されたが 1 番手 2 番手の買い手いずれもが買い取りを実施できなかったため 80% 株式の所有権は民営化庁に移転し 現在民営化が進められている エネルギー政策動向欧州委員会が発表した再生可能エネルギー導入目標によると 2020 年までに EU 全体で 再生可能エネルギー導入量を最終エネルギー消費の 20% まで拡大することを目指している EU 加盟を目指しているトルコは 2023 年までに最終エネルギー消費の 30% まで再生可能エネルギーを引き上げることを目標としている 1-70

73 基本政策トルコ政府のエネルギー基本政策は以下のとおりである (1) 市場の自由化 (2) エネルギーの輸入依存度を下げる (3) 再生可能エネルギーの割合を 30% まで高める 建国 100 周年に当たる 2032 年までに 以下の具体的な目標を達成することとしている a. 発電設備容量を 125,000 MW とする (2010 年現在で 54,423 MW) b. 総電力量に占める再生可能エネルギーの割合を 30% とする c. 送電網の全長を 60,717 km に延長する (2010 年現在で 49,104 km) d. 配電設備の総容量を 158,460 MVA とする (2010 年現在で 98,996 MVA) e. スマートグリッドの適用により 電力損失 電力盗用を 5% に低減する f. 天然ガス貯蔵能力を 50 億立法メートルとする (2010 年現在で 26 億立法メートル ) g. エネルギーストックエクスチェンジを設立する h. 原子炉 8 基 ( 合計出力 10,000 MW) の運転を開始する i. 原子炉 4 基 ( 合計出力 5,000 MW) の建設を開始する j. 石炭盆地数か所に総設備容量 18,500 MW の発電所を建設する k. 水力発電を最大限に利用する l. 風力発電の設備容量を 20,000 MW にする (2010 年現在で 1,694 MW) m. 設備容量 600 MW の地熱発電所 同 3,000 MW の太陽光発電所を建設する 特に 再生可能エネルギーに対しては 固定価格買い取り制度を導入し トルコでのエネルギー事業への投資を促している 2011 年から供給先を選択できる需要家の条件として 年間電力消費規模をこれまでの 10 万 kwhから 3 万 kwh まで引き下げた これにより 市場開放率は 63% から 75% にまで拡大されることになった 2009 年に政府が採択した電力市場 供給安定戦略では 2011 年末までに家庭用以外の需要家 2015 年までに全需要家の自由化を達成することが目標として掲げられている 再生可能エネルギー関連政策トルコは石油 天然ガスといったエネルギー資源には恵まれないが 地理的にアジアとヨーロッパの中間に位置し 石油 天然ガスのパイプラインや送電線網の経由地という地政学上の戦略的な地域条件にある EU 諸国と共通の電力市場を築くため トルコは自国の電力系統を UCTE ( 欧州送電協調連盟 ) の送電網に接続する予定である 1-71

74 再生可能エネルギーの生産量の大部分を占める水力に比べて その他の再生可能エネルギーの生産量は多くは無いが トルコは山間部が多く 北部が黒海に 南部は地中海に面していることから 風力発電に適した地域が多く存在する また 太陽光発電 地熱 バイオマスの開発も期待されている さらに トルコには山間地の河川 湖が多いので 水力発電についても開発の余地が残されている このように トルコは水力 風力 太陽光 地熱 バイオマスなどの再生可能エネルギー資源を多く保有しており 今後はエネルギー需要の増加とともに再生可能エネルギーの生産量も大きく伸びると予想される (1) 水力トルコには多くの河川や湖沼があるため水力発電の潜在エネルギー量は約 36,000 MW と見積もられている 2011 年 10 月のエネルギー市場規制局 (EMRA) のによると 現在約 600 件の水力発電所計画が進められている 特に 黒海沿岸地方は資源が豊富で地理的にも有利な位置にあることから 発電所建設に適した場所として投資の対象とされることが多い (2) 風力欧州風力エネルギー協会 (EWEA) によると 2011 年にはトルコ国内で総設備容量 470 MW に相当する風力発電所が建設され 国内の風力発電総設備容量が 1,799 MW に達し 設置容量では欧州トップ 10 入りを果たした なお 風力発電で欧州第 1 位はドイツ 第 2 位はスペインである (2012 年 2 月 7 日 / ミッリイェット紙 ) トルコは風力発電プラントにおいては 世界でも高い成長率を遂げているが その潜在的エネ ルギー量のうち現在までに開発されたのはわずか 15% であり 今後の開発も望まれている (3) 太陽光太陽光発電においては ドイツのゲールリッヒャーソーラー AG とトルコの電力会社メルクソーラーエネルギーが太陽光発電事業で提携し 合弁会社 ゲールリッヒャーメルクソーラーエネルギー を立ち上げた 同社は トルコ東部および南部に太陽光発電所を建設すると同時に 住宅用太陽光発電システムを開発する 太陽光に恵まれたトルコのエーゲ海地方 地中海地方 東南アナトリア地方で独占販売権を取得し 現地企業との提携により発電量 500 KWh 未満の設備を開発する予定だ トルコエネルギー市場規制局 (EMRA-EPDK) の規制では 再生可能資源を使った発電量 500 KWh 未満の設備は当局の許可が必要ないからだ (2012 年 2 月 2 日 / サバー紙 ) (4) 地熱 地熱エネルギーの潜在容量についてもトルコは世界第 7 位 ヨーロッパ第 3 位に位置づけら れている 1-72

75 トルコは火山国で 地熱の利用も進んでいる 温泉地として有名なデニズリ県でも 1960 年代 地熱発電の開発が進んだ 現在 国内で 6 基の地熱発電設備が稼働する 地熱発電は高温の地熱資源を利用できる西部に集中し 最近新設した発電設備も多い 合計出力は 10 万 kw 程度に達する 政府は地熱発電の潜在能力は高いと見ており 2023 年までに設備容量を 60 万 kw まで増やす目標だ さらなる新設計画も進む 地熱を発電に使うだけでなく 熱として直接使う事例も多い 具体的には 地域熱供給や野菜を栽培する温室の熱源として使うほか 温泉療養施設でも使っている (5) バイオマス 農業部門にも バイオエタノールとバイオディーゼルの設備容量にも大きな可能性があるた め トルコはヨーロッパのバイオ燃料供給拠点となる可能性がある 1-73

76 2. 現地出張報告 2.1. ブルガリア VM 社 ( ソフィア (Sofia)) 訪問日訪問先訪問者目的 9/12 ( 月 ) 3VM 社 東芝 : 4 名 Roof-top PV 導入にあたり 現地 事情に関する情報を得る 現地の SolarVision 社の紹介で PV 関係のエンジニアリングも手がけ 電力事情にも精通 している同社を訪問した ブルガリアにおける Roof-top PV を導入するにあたっての各種条 件についてヒアリングした (1) Roof-top PV 導入時に考慮すべき制約事項 5MW 以上の電源は 11kV 配電線に接続できず 110kV 以上の送電線への接続が義務付けられている点は PV に限らず規制事項となっている Roof-Top PV に対しては法規制の他 各種届出業務が煩雑であること 工事資格をもつ業者が極めて少ないことが障害となることが指摘された (2) 所感 Roof-top PV の導入 特に都市部 市街地については 多くの規制や届出手続きがあり 初期導入コストの負担が非常に大きくなることから 他のソリューションとの組み合わせ等を考えない限り Roof-top PV 単独ソリューションの事業性は極めて薄いという印象を受けた Biomass 事業者 ( ソフィア (Sofia)) 訪問日訪問先訪問者目的 9/13 ( 火 ) Bul Eco Energia Ltd. 東芝 : 4 名 Biomass 利用事業の現地事情 に関する情報を得る Bansko 市で Wood Chip を燃料としたコジェネ事業を担っている同社を訪問し Biosmass 利用に関する情報を収集した 今後も情報収集については協力を得られることになった (1) Bansko での事業概要 2ボイラ (5MW 2) のコジェネで熱供給プラントを営業している なお 冷房用に冷水も需要がある Bansko 市から天然ガス供給管へは 65km の距離があり少量トラック輸送のみとのことで 熱供給会社は木質 chip を 5000m2 の工場で自ら製造加工して燃料源としている 熱ピーク需要 7MWth に対して 5MWth 2 台の boiler で熱を製造し 旧 1.4km+ 新 4.5km の熱配管管で温水供給している 44% を消費する最大需要家は電子工場だが 家庭用は 4% 程度とのこと 現在 CGS 導入を欧州企業と検討中で 10 月に契約予定である 2-1

77 (2) 所感規模は小さいが Bansko 市の冬季熱需要を一手にまかなう事業を展開しており 同様の環境にある他の市町村での事業性評価の参考になる 同社は 20 年のスパンで木質チップの供給を周辺の家具製造メーカ等から安定して供給を受ける契約を取り付けている点は 事業展開においては重要なファクターになるだろう Biomass 協会 ( ソフィア (Sofia)) 訪問日訪問先訪問者目的 9/13 ( 火 ) Biomass 協会 東芝 : 4 名 Biomass 利用事業の現地事情 に関する情報を得る ブルガリアで事業を考えている投資家を対象としたコンサルを生業にしている民間団体で ある 政府 電力会社主導のスマートグリッド (EV の系統連携 ) の FS を受託 推進した実 績があり バイオマスだけでなく再生可能エネルギー全般を対象にしたい活動を行っている (1) ヒアリング内容配電会社 CEZ からの調査委託 report 目次を提示しながら 同様の調査委託を希望している様子であった CEZ と Bulgaria 政府との合意事項で CEZ が Bulgaria 国内で million Euro の Renewable Energy の投資を義務つけられ Project を探している また Biomass の種類や量に関する公開情報は余り存在しないとのこと (2) 所感 Biomass 事業展開には ブルガリア政府および関連事業者の動向に関する詳しい最新の 情報が必須であり 同協会の利用は意味があるであろう Pleven 市庁 訪問日訪問先訪問者目的 9/14 ( 水 ) Pleven 市 東芝 : 4 名 Pleven 市でのコジェネ事業に関 する情報収集 Pleven 市の熱供給事業者の訪問に先立ち 市庁を訪問し FS プロジェクトの趣旨説明とコ ジェネを中心としたソリューションに関する意見交換を行った (1) エネルギー関連事情最大の問題は失業で エネルギー消費も 15% 減少した 日本からの投資を期待している Bulgaria 一国でなく隣国 Romania と協調した project を提案すれば 85billion の EU 基金から資金調達できる可能性がある スマートグリッドは Biomass project の後に重要となる 2-2

78 (2) 所感外資導入による地域経済の活性化に繋がるものであれば歓迎の意向との印象が強い ルーマニア国境に近い隣国都市間の交流もあるためか ルーマニアと協調し EU 基金を導入しスマート化事業を進めることに言及された点から 中長期スパンでの事業展開を積極的に推進したい意向がある様子が伺える Pleven 市熱供給事業者 訪問日訪問先訪問者目的 9/14 ( 水 ) EL TOPLOFICATSIA-PLEVEN LTD. 東芝 : 4 名 Pleven 市でのコジェネ事業に関する情報収集 Pleven 市の熱供給事業者を訪問し FS プロジェクトの趣旨を説明し 熱供給事業に関す る意見交換を行った (1) Pleven 市の熱供給事業について天然ガス会社 Bulgas より 9203 SCM/h を購入して GE LM2500 GT( と 3ST) で 35MW を発電し ( 送電 ) 系統へ売電している 天然ガス 2392 SCM/h を購入して GT 排熱を追炊きし蒸気製造し熱供給 天然ガス価格は 2010 年平均は 260 Euro/kSCM であったが今現在は 280 Euro/kSCM 3 ヶ月毎に価格改定あり 次は 300 Euro/kSCM が予想されるので Biomass( 木質 chip ひまわり種 ) 利用にて 3MWth 熱製造を検討中 Bulgaria の 28 市の内 17 市に熱供給設備があり現在 3 市では閉鎖したが 14 市で稼動している (2) 所感 同社相当規模の地域の熱電供給会社と協調したビジネスモデルを描く価値はありそうで ある 送電会社 ( ソフィア (Sofia)) 訪問日訪問先訪問者目的 9/15 ( 木 ) ESO (Electric System Operator) 東芝 : 4 名 ブルガリア電力事情全般の情報収集 ブルガリアの国営会社の系統運用部門を訪問し ブルガリア電力事情全般についてヒアリ ングを行った (1) ヒアリング内容入手した Annual Report によれば 2009 年度は \26 億の赤字だったが 2010 年年度は \46 億の黒字 当社のスマートコミュニティプレゼンに対しバッテリーのリサイクル方法の質問あり また μems による配電網 あるいは送電網まで取り込んだ需給バランスについては否 2-3

79 定されなかったが Bulgaria のような小さな市場ではなく大きい市場を持つ他国での検討も重要になるのではないかとのコメントもあった 5MW 以上の電源の配電網への接続可能性については 来年 1 月 1 日に改訂予定の新エネルギー法で見直される可能性もあるとの情報を得た (2) 所感 ESO の立場から有益な助言を得ることができた SolarVision 社 ( ソフィア (Sofia)) 訪問日訪問先訪問者目的 9/15 ( 木 ) SolarVision 社 東芝 : 4 名 9 月度調査の総括および追加情 報の収集 9 月度調査の総括として SolarVision 社で把握している追加関連情報のヒアリングを行っ た (1) 工業団地 National Company Industrial Zone PLC の CEO(MOE の Chief Director 兼任 ) にコンタクトできるとのことであり 工業団地全般の質問状のドラフトを手渡した 3 工業団地の中で実質運営されているのは Ruse 団地のみで Svilengrad 団地は来月売りにだされるとのことである ( 当日 mail にて CEO が調査に協力してくれるとの連絡あり 次回に向け正式質問状を送付予定 ) (2) 熱供給事業者今回 Pleven 市の熱電供給会社を訪問したが 今後 FS プロジェクトに役立ちそうなプラントや事業者への訪問 面談については 必要性を勘案しながら検討していく (3) FIT 制度について 2020 年 4 月からの新 FIT 制度で新設された 1MW 以下の 500kWBiogas 発電 ( 配電系統への売電価格 Euro/kWh) については 西欧のメーカも参入を検討している状況である 年間運転時間 8000 時間をメーカーが保証できれば 初期投資 2-3 million Euro で採算が取れるであろう 残念ながら熱利用は 輸送距離が長いため現時点では供給管投資が回収できない 2-4

80 (4) 所感 総括としてエネルギー事業関連情報をヒアリングしたが 同社の幅広いネットワークの 活用を今後もできるだけ継続することとしたい Solar Vision 社 ( ソフィア (Sofia)) 訪問日訪問先訪問者目的 11/14 ( 月 ) Solar Vision 社 東芝 : 7 名 ENAC:1 名 現地ローカルパートナーとのスケジュール調整を行う 現地の PV 関係のエンジニアリング 設計コンサルタントを主に事業を展開している Solarvision 社は PV 関係に限らず Utility や各地の同業者 および顧客に渡る広範囲のネ ットワークを持っている 本 FS PJ では 主要な客先とのアポイント取りおよび打合せのア レンジ等を円滑に進める上で協力を得ることができた (1) 主な内容 a) プロジェクトの目的や 今後の方針について業務内容の説明を行った b) CEZ Distribution Bulgaria LTD ( 配電会社 ) への打合せのセッティングを依頼した c) ブルガリア国内およびルーマニアでの調査に必要なロジスティック手配 (2) 所感 現地に精通しており 配電会社やガス会社など様々なコネクションを保有し 業務を行 う上で 今後の打合せや相談がスムーズに行えること確認できた Bul Eco Energia 社 ( バンスコ (Bansko)) 訪問日訪問先訪問者目的 11/15 ( 火 ) Bul Eco Energy 社 ( バイオマス熱供給会社 ) 東芝 : 3 名 ENAC:1 名 木質チップバイオマス利用熱供給会社の実情把握 (1) 木質チップ原料購入価格は 70 BGN/ton( 35 Euro/ton) で 1 ton の発熱量は 2.4 MWh と設定している ストックヤードの容量 5000m3 であるが 現有量は 1300m3 程度で重量では 420 ton 保管しているが この原料で 5MW 2 基の木質チップボイラを 5 時間稼動できる 収集範囲は 40km 圏内にしており これより遠方ではコストが許容できない また天然ガス供給システムは無く トラック輸送となるため木質チップが有利である 2-5

81 (2) 熱供給事業家庭住宅 ホテル 工場等 54 顧客に平均 7MW の熱供給をしているが FIT 価格の追い風が吹いており 導入ポテンシャルは 70MW と見ている 料金上限は BGN/MWh であるが 一般家庭には 100 BGN/MWh 産業 公共向けには 104 BGN/MWh で販売している (3) ブルガリア政府の再生可能エネルギー計画政府は 4500MW の電力を再生可能エネルギーで賄うと計画しているが 現在の電力需要は 3800MW に比較して過大であろう 一方 太陽光発電の高額 FIT を維持するため電力料金が高騰しており 逆に太陽光発電を減らそうとしている 従って これからはバイオマス発電への移行が進むであろう 新しい森林法では林業家との 20 年間の供給契約を結ぶことになっており 逆に 20 年間の供給が保証される (4) 所感中規模ながら天然ガス調達が困難な山岳観光地域で バイオマス熱供給事業に積極的に取組んでいる このような場所が少なからず存在するならバイオマスコジェネレーションによるマイクログリッドでエネルギー供給事業が有望であるので 調査を継続する CEZ Distribution Bulgaria LTD( ソフィア (Sofia)) 訪問日訪問先訪問者目的 11/15 ( 火 ) CEZ Distribution Bulgaria LTD ( ソフィア管轄 ) 東芝 : 3 名 ソフィア地域の配電系統の問題点や現状について確認する ブルガリアで No.1 の配電シェアを誇る CEZ Distribution Bulgaria LTD を訪問し ブルガリアの配 電系統の問題点や現状について確認を行うため打合せを行った (1) 訪問先からの説明内容 a) 東ヨーロッパで No.1 の顧客数 ( 約 6million) を誇る CEZ グループで ブルガリアでは ( 約 2million) の顧客数を有している b) 資本は CEZ:67% 経済 エネルギー省:33% である c) 首都ソフィアは CEZ が管轄している d) 110kV 以上は ブルガリア国営電力公社 (NEK: Natsionalna Elektricheska Kompania) の管轄となる e) 配電系統の設備は古く 大体 20~30 年は経過している f) スマートグリッドは 配電系統の容量不足を補う技術としての期待感がある PV やバッテリーシステムを導入することで 容量不足による配電線の高額な設備投資 ( 増設や更新 ) を行わなくて済むのでは無いかと考えている g) デモンストレーション PJ は 規模が小さいと実証のための許可が取りやすい また 低圧 (Low 2-6

82 Voltage) の配電系統で行えば実証規模を小さくすることができ 結果が早く判るため他にも転用 できるような小規模な ( ビル 1 棟程度の ) 実証を行い その後横展開することを推奨する (2) 所感 CEZ はブルガリアでの3 大配電事業者の1つで配電系統設備の老朽化対策として色々な施策を検討している様子であった 配電系統の容量不足などの対策を相互に協力して解決していくことは歓迎とのことである Pleven 州庁舎 訪問日訪問先訪問者目的 11/16 ( 水 ) Pleven County Hall 東芝 : 3 名 ENAC:1 名 Pleven 市の新市長への表敬訪問 (1) 概要前回お会いした Pleven 州知事とともに 新たに選出された Pleven 市長を表敬訪問し FS 調査の進捗状況を簡単に報告した 質問状への回答をいただいているがブルガリア語の部分があり 窓口会社の SolarVision 社での英訳終了後に分析に入る また 2012 年 3 月には 次のステップにすすむかどうか判断することになると伝えた (2) 所感 前回 次期の市長候補と紹介された市評議会の副議長ではなく 前職が Pleven 市病院長 の Mr.Stojkov が市長に選出されており 必要に応じエネルギー供給事業の説明をする Storko 社 ( プレーベン (Pleven)) 訪問日訪問先訪問者目的 11/16 ( 水 ) Storko 社 東芝 : 3 名 ENAC:1 名 ブルガリアの食品工場でのエネルギー需要調査 (1) 食品加工事業について Storko 社はブルガリア国内で最大の食品加工会社のひとつで 生産量は 15,000 ton/y であり缶詰 瓶詰 冷凍野菜への加工とパッキングを行っている 季節により生産量が変動し 収穫期の 5 月から 11 月が生産量最大である 敷地は 15ha を保有するも 30% のみ使用し 70% は未使用である 2-7

83 (2) エネルギー調達及びエネルギー需要天然ガスは Bulgargas から直接購入し 供給管直径 133mm 供給圧 0.6 MPa このガスで蒸気を発生し熱加工 thermo-processing に利用している 蒸気使用量は 5MWh/y 程度で ボイラ 2 台を保有している 政府の省エネ規制のにより 昨年 7 million Euro を投資した新型の冷却器を導入した 電力消費量は 4 GWh/ 月で CEZ から購入 熱は 6 GWh/ 月を熱供給会社から購入 水は年間 20 万 ton 使用し内訳は工業用水 家庭用水 その他を市から購入し 残りの 5 万 ton を自家井戸から汲み上げている (3) 課題有機排水の処理とバイオマス廃棄物の処理が課題で コーンは 70% が廃棄物となる 15% は動物の飼料としてね残りは採集埋立地へ廃棄する また加工プロセスで 120 の熱水を使用するが これを使用後 70 で排水している 何とかしたい (3) 所感食品加工工場は熱需要もあり また有機廃棄物も多いため 天然ガスコジェネレーションとバイオガスコジェネレーションの組合わせによるエネルギー供給事業との親和性が極めて高い 2km 以内の周辺に同様な工場が無く 複数工場を対象とした地域エネルギー供給事業は立案しにくいものの 現状を改善する意欲は非常に高い Pleven 熱供給会社 ( プレーベン (Pleven)) 訪問日訪問先訪問者目的 11/16 ( 水 ) Toploficatsia-Pleven 社 東芝 : 3 名 ENAC:1 名 熱供給事業者の課題調査 (1) 熱供給事業の課題前回訪問時に入手した資料と同一資料で再度概要説明を受けた GE 製ガスタービン 1 基と蒸気タービン 2 基 天然ガスボイラー 5 基により 市内公共施設と市民に熱供給している 工業熱需要家は少ない 電力は自社で賄っているが緊急時には配電会社 CEZ から購入する 2009 年に比べ 2010 年はロスが大きく その理由は 機器の老朽化とともに 政府により熱販売料金が低額に規制され 運転コストが収入を上回るためである つまり Unpaid Energy が多い (2) 所感ブルガリアでは政府規制によりエネルギー価格が過度に低額に抑制されている エネルギー供給事業の検討には この規制価格を正確に把握必要がある ENAC の会社紹介に 先方が非常に興味を示したため より詳しい需要 価格情報が入手できる可能性がある 2-8

84 Plama Refinary 社 (West Industrial Zone) ( プレーベン (Pleven)) 訪問日訪問先訪問者目的 11/16 ( 水 ) Plama Refinary 社 東芝 : 3 名 ENAC:1 名 ブルガリアのモーターオイル製造工場のエネルギー需要調査 (1) Plama Refinary 社について 2007 年に所有者が変わり 以前のプラントを改造してモーターオイルを精製 製造している 工場敷地を含め 370ha の広大な土地を所有しており工業団地テナント業も行っている テナント企業業種は 工業用ガス (N2 O2 等 ) 小売業 重油ディストリビューター 金属メーカー 家具工業等である 15km の距離に水資源を保有し独自の大規模浄化システムを設置している 100km の鉄道網もあり倉庫業にも適した場所である (2) エネルギー調達及び需要原料重油の温度を一定に保つため冬季 20 ton/h 夏季 16 ton/h の蒸気を天然ガスボイラーで発生している 将来 35 ton/h まで増強予定はあるが 今のところ 2MW 程度の小規模ユーザーのみである 天然ガスは Bulgargas から購入している 電力は 過去 64MW もの自家発電をしていたが 需要の減少により CEZ からの購入に切替えた 中国 上海の太陽光発電パネルメーカー Chaori と共同で 21 MW 容量の PV Park の建設を予定している FIT 価格が 20% 下落したが パネル価格は 30% 下がったので問題無い ブルガリア国内第 3 位の規模で 2012 年 5 月に竣工予定である この地域ではバイオマスとして利用可能なのは 藁 straw あるいはグリーンコーンしかない 木質チップは遠方から輸送する必要がありコスト高である (3) 所感どちらかと言えば 比較的大資本の工業団地経営業であり モーターオイル精製製造事業は多角経営の一部である 保有資産をいかに利用していくかが主な興味であるので エネルギー供給事業のパートナー候補となるが 事業採算性にはシビアであろうと思われる Gerrad 熱供給社 ( ルッセ (Russe)) 訪問日訪問先訪問者目的 11/17 ( 木 ) Gerrad 社 東芝 : 3 名 ENAC:1 名 ブルガリア東北部の熱供給事業者の設備状況と課題の調査 (1) 熱供給設備状況 Ruse Industrial Park West 地区で近隣の工場に熱供給している ドナウ川から取水し硬水を軟水に変えて蒸気にする 燃料の天然ガスは Bulgar Gas から直径 590mm 配管で 圧力 6 気圧 流量 100m3/h で調達している 送電会社 NEK から 20kV 受電するが自社でも変圧器 2-9

85 を持っている 電力購入量は 1MWh/ 月 天然ガス購入価格は 596 BGL/SCM である (2) 課題 1989 年の民主化以前には工業団地に 20 以上のテナント企業が入居していたが 倒産により現在では 5 企業のみで 業種はビル防火設備製造 モーターオイル製造 (Prista Oil 社 ) 織物工場 縫製工場 スティール製造である 現在は熱容量 5MW の蒸気供給のみで 設備が過大である (3) 所感民生暖房需要ではなく工業熱需要家に熱供給しているものの 容量が過大の設備で老朽化しており 極めてエネルギー効率が悪いと推定される 現在の所有者は 3 年前にこの企業を買収したが 設備更新投資は全くしていないとのことで 事業パートナー候補としては余り適切ではないのかもしれない Prista Oil 社 ( ルッセ (Russe)) 訪問日訪問先訪問者目的 11/17 ( 木 ) Prista Oil 社 東芝 : 3 名 ENAC:1 名 ブルガリアの東北部のモーターオイル製造工場のエネルギー需要調査 (1) Prista Oil 社について自動車用のモーターオイルの精製 製造をしており ブルガリア国内シェアは 70% と最大で EU 各国とトルコでも事業展開している 国内製造量は 6 万 ton/y で トルコでは 2 万 ton/y を製造している (2) エネルギー需要蒸気は 1km の距離にある 前出の Gerrad 熱供給会から max 5 ton/h を購入し 年間使用量では 2500 MWh/y 夏季は max 80MW/ 月 冬季は max 500MW/ 月の消費量である Gerrad 社の大口顧客が Prista Oil 社のみであるため 現状配管直径が過大で放熱損失が大きく 受取り温度を所定値に保つための必要流量が過剰となる このための燃料費追加支出は Gerrad 社と折半となっている 状況を改善するため Prista Oil 社は独自の天然ガスボイラの設置検討を開始している 電力消費量は年間を通じて変化なく max1700mwh を E-ON から購入している 稼動日数は週 5 日 稼働時間は 24 時間である コジェネレーションの導入は初期コストが高いため余り念頭にないとのことであった 2-10

86 (3) 所感民主化以前の熱需要に合わせて設置した熱供給会社の設備能力が 現状の需要に適合せず また老朽化していることもあって 割高な熱エネルギーの調達を余儀なくされている印象を持った 単独工場としては 事業サイトとしての可能性があるものの 近隣に熱需要家は無いようであった より熱需要家密度の高い大都市近郊を探るべきかもしれない CHIME 社 ( ソフィア (Sofia)) 訪問日訪問先訪問者目的 11/18 ( 金 ) CHIME 社 (SolarVision 社会議室にて面談 ) 東芝 : 3 名 ENAC:2 名 ブルガリアでのコジェネレーション設備 工事調達の可能性調査 (1) CHIME 社について EU 内で広くコジェネレーション設備を販売している Tedom 社 ( 本社チェコ ) のブルガリア代理店であり エンジニアリング 設置工事 メンテナンスまで EPC 業務を行っている Tedom 社の創業は 20 年前で 累積 2500 セットのコジェネレーションを欧州 28 ヶ国に納入している CHIME 社では コジェネレーション製品として 80kW 以下はクボタ製 kW の範囲は Tedom 社製 それ以上の容量は Catapillar 社製あるいは MWUM 社製を使っている ブルガリア国内では 17 のコジェネレーション ステーションを設置したが 総設置容量は 5MW 程度と大きくない このうち下水利用のバイオガスコジェネレーションを 6 都市に設置した実績がある これ以外は天然ガスコジェネレーションで ホテル 製造業 食品業に納入している ブルガリア国内の熱供給は 5MW まで 電力供給は 1MW までならばライセンスは不要である (2) 木質チップ バイオマスコジェネレーション CHIME 社では扱った経験は無いが Tedom 社は欧州全域で 900 セット 累計 25MW の設置実績を持ち チェコにデモンストレーション プラントを持っている ブルガリア国内への納入実績は無い (3) EU コジェレーション支援 合弁企業も含むブルガリア国内法人がコジェネレーションに投資する場合 EU から投 資額の 50% が補助される 経済省の Web Site に英文情報があったと思う (4) 所感 Tedom 社のバイオマス あるいはバイオガスコジェネレーション納入実績は多く 事業 投資の際 CHIME 社は有力な発注先となる可能性がある 2-11

87 VM 社 ( ソフィア (Sofia)) 訪問日訪問先訪問者目的 11/18 ( 金 ) 3VM 社 東芝 : 3 名 ENAC:1 名 ブルガリアにおけるエネルギー事情の把握 (1) エネルギー事情ブルガリアと周辺諸国間の電力融通規制が 2012 年以降 緩和される見通しで 例えばブルガリア-トルコ間の許容送電容量は現在の 150MW から 450MW まで増加するだろう 一方 数年後までに風力発電を 1000MW 太陽光発電を 350MW 新規建設する意欲的計画があるが これに起因する系統不安定を回避するため 大容量電源ではなく コジェネレーション等の中容量電源の必要性が高まると見ている 規模は天然ガスコジェネレーションで 200MW 程度とされている (2) 天然ガス供給ロシアの独占的ガス供給会社 Gaszrom は ブルガリアに Overgas という子会社を持っている ブルガリアのガス会社 Bulgargas は 高圧ガスを Overgas から 中低圧ガスを Gazprom から直接に購入しており このため熱供給会社が Overgas から購入する価格が Bulgargas から購入する価格より高くなることがある (4) 所感ブルガリアの再生可能エネルギー導入意欲が高いことは理解したが 既に PV の FIT 価格を突然変更した実績もあり 事業検討にはブルガリア政府の最新状況を把握してゆく必要があると思われる National Company Industrial Zones (NCIZ) 社 ( ソフィア (Sofia)) 訪問日訪問先訪問者目的 11/18 ( 金 ) 国有企業工業団地統括会社 東芝 : 3 名 ENAC:1 名 ブルガリアにおける工業団地のテナント数 業種 エネルギー需要の把握 (1) NCIZ 社について NCIZ 社は国有企業で 1989 年民主化以前にあった 6 つの工業地域がEU 加盟後にうまく行かなくなったため この中の 3 工業ゾーンの運営を NCIZ が開始した 2009 年には NCIZ 自身が 3 ゾーンの所有権を取得した NCIZ は 工業ゾーンの物流インフラとユーティリティを整備し企業誘致をする 土地賃料に加えユーティリティ料金に 3-4% 上乗せして徴収し これを原資として NCIZ を運営する テナント企業業種は物流 食品が主であるが テナント数 エネルギー消費量データは社外秘である NCIZ 所有の工業ゾーンでは 2-12

88 熱供給はしていない 特に政府から再生可能エネルギー利用の要請は無い (2) 所感ブルガリア国内の工業団地のエネルギー需要データを期待していたが 現在他の各工業ゾーンは主に地方政府と民間に所有権移転され 中央政府は管理しておらず まとまったエネルギー消費データは存在しないとのことであった 特に工業団地のエネルギー需要が多いという情報もこれまで無いため 現状では工業団地よりも熱供給会社周辺が事業サイトとして適切との印象を持った Bulgarian Association for Biomass( ソフィア (Sofia)) 訪問日訪問先訪問者目的 12/19 ( 月 ) Bulgarian Association for Biomass 東芝 ; 1 名 ENAC:2 名 ブルガリアにおけるバイオマス活用の可能性をヒアリングする為 (1) 農業系 (Agricultural) バイオマスの利用についてブルガリアにおいては農業系企業の所有地がとても広く 農業系バイオマス利用がとても有望な市場である 例えば平均的な農家の土地所有面積がイタリアでは 30~50ha であるのに対しブルガリアでは 200~500ha と約 10 倍である 大企業だと 5000ha-10,000ha にも及ぶ事もある 農業系バイオマスの種類は イエローコーン グリーンコーン メイズ 小麦等が考えられる 農業系 Biomass 利用 project では電気出力 1-2MW 熱出力 1MW 程度が相場である また例えば 1MW の発電を年間を通じて稼動させるために必要な面積は ha である (2) 廃棄物 (Waste) 系バイオマス利用について廃棄物処理からのバイオガス発電については 2013 年から廃棄物処理 (Waste Treatment) の規制 (regulation) ができるが 現状では地方自治体は 生物廃棄物の処理費に 1.5 Euro/ton 支払っているが これは特に規制価格ではない 収集業者は公共と民間いずれもある 売電価格は 200 Euro/MWh (3) 所感 FIT 制度を活用する事ができれば農業系バイオマスの利用の可能性は高いと考える 大 規模な農家と契約する事が大事である InvestBulgaria Agency( ソフィア (Sofia)) 訪問日訪問先訪問者目的 12/19 ( 月 ) InvestBulgaria Agency 東芝 ; 1 名 ENAC:2 名 主要需要家の紹介 ターゲットとなるエリアの情報収集 2-13

89 (1) バイオガスコジェネプラントの紹介当 FS のコンセプトを示し 工業用熱需要家とバイオコージェネレーションプラントの紹介を求めた Sophia 近郊 Kubradovo 地域のバイオガスコジェネプラントを紹介してもらった (2) ブルガリアにおけるエネルギー需要についてブルガリアの現状として熱需要のある食品工場は昔からの伝統的産業でもあるため 一ヶ所に集積せず分散している 分割された小さな土地の所有権が集約されつつある過渡期にあるとの認識であった 食品以外では自動車部品が今後熱需要家になる可能性がある (3) 所感 CGS の導入を検討する際に鍵となる熱需要について現在は分散しているが 今後集約されて行く可能性がある事からその動きに注目する必要がある事を感じた 在 Bulgaria 日本大使館 ( ソフィア (Sofia)) 訪問日訪問先訪問者目的 12/19 ( 月 ) 在 Bulgaria 日本大使館 東芝 ; 1 名 ENAC:2 名 主要熱需要家の紹介 日本企業進出に対するアドバイス (1) 主要熱需要家について 工業用熱需要 (Industrial Heat Demand) は 黒海沿岸の Varna の山間地域 Burgas の広い平野部 港湾部の 3km 3km の工業団地部などで期待できる模様との事であった (2) エネルギー事業について天然ガスについては 黒海沿岸と中央部で天然ガス資源の探索もしている 2011 年にロシアとの天然ガス契約が切れるため 2012 年がブルガリアの天然ガス調達の重要な年になると考える 電力については 配電の整備があまり行えていない理由として料金の分配が発電会社 (Generation Companies) と送電会社 (Transmission Companies) に手厚い割に配電会社 (Distribution Companies) へは余り回って来ないからで CEZ EVN EON が行うべき投資が行えていない状況であった 2-14

90 (3) 所感電気料金の安さから配電会社の設備投資が行われていない事が問題視されている事を認識した 将来的に系統に問題が生じる場合にはスマートコミュニティのニーズが高まると考えられる Madjarov 社 ( ソーセージ ヨーグルト工場 ) 訪問日訪問先訪問者目的 12/20 ( 火 ) Madjarov 社 東芝 ; 1 名 ENAC:2 名 食肉工場 乳製品工場のエネルギー現状把握 (1) 導入済み CGS について当工場はソーセージ工場から 20km 離れた場所にヨーグルト工場を所有している すでに天然ガス CGS を保有しており 余剰電力は EVN に売電していた 導入機種は Jenbach 社 316 であり 製品の製造過程に熱を使い 追加で 3.2ton/h のボイラを所有していた メンテナンスについて日本と比べ緩い基準を設けている様子で実際に訪問した当日にはエンジンの冷却水漏れによって停止中であった メンテナンスについてはトラブル発生後に対応するというスタンスであった (2) バイオ資源の活用について ソーセージ工場の廃棄物は骨だけでありミルク工場では廃棄物は出ないとの事 但し 有機排水は排出される バイオ燃料の活用は今の所考えていないとの事であった (3) 所感乳製品 食肉工場においては熱需要が比較的高い産業である事を認識したが 一方で当業界からはバイオ燃料はあまり期待できない事を感じた また周囲に追加の熱需要がない事から CGS 機器の規模増大は難しい事を感じた 余剰電力は FIT によって系統に売電できる事からコジェネ導入において制約となるのは熱需要である事を認識した Plovdiv 農業大学 (Bulgaria Biomass 協会 Plovdiv 市 ) 訪問日訪問先訪問者目的 12/20 ( 火 ) Plovdiv 農業大学 (Bulgaria Biomass 協会 ) 東芝 : 1 名 ENAC:2 名 ブルガリアにおけるバイオマス資源の情報収集 2-15

91 (1) 有力なバイオ燃料について 今後有力なバイオ燃料はグリーンクロップと言われるエネルギー用の作物である事が認 識出来た (2) バイオ燃料情報の検索場所についてバイオ燃料の情報を探す為には Statistical Year Book of Republic of Bulgaria ( の Agricultural Part Project CEUBIOM (Central Europe Biomass ) などを検索すべきであるとの情報を得た (3) 所感 バイオ資源の利用は現状においては実験段階という印象であった 但し今後活用してい く為に様々なプロジェクトが立ち上がっている状況である事を認識した Elit 95 社 ( 牛乳工場 ) 訪問日訪問先訪問者目的 12/20 ( 火 ) Elit 95 社 東芝 : 1 名 ENAC:2 名 乳製品工場のニーズ把握 (1) バイオ燃料の活用ニーズの把握動物性残渣 ( 牛糞 ) の処理に将来困る事を認識しており バイオガス CGS については興味がある様子であった 動物性残渣の供給量は 100ton/day であり現状は堆肥として活用している 将来的なエネルギーニーズの上昇も確定しており バイオ燃料活用のニーズは高い事を認識した (2) エネルギー環境について天然ガスの供給管が達していない事から現状天然ガスは消費していない 他の地域と同様に夏場の熱需要は少ない 電力需要量としても 300kW 程度で大きな需要は持っていなく 周辺においても目立ったエネルギー需要はない事から現状において比較的規模のある CGS の導入は難しいが 将来的な拡張ニーズはあるとの事であった (3) 所感比較的小規模な電力需要と夏季に落ち込む熱需要の組み合わせはブルガリアの典型的なエネルギー需要パターンであり 制度的な補助がなければ CGS の導入は難しい事を認識した 但し バイオ燃料の活用に対しては多くの訪問先において前向きであり FIT などの活用によっては一定の採算性を生み出す場所がある事を感じた 2-16

92 Kamenitsa 社 ( ビール工場 ) 訪問日訪問先訪問者目的 12/20 ( 火 ) Kamenitsa 社 東芝 : 1 名 ENAC:2 名 ビール工場のバイオ燃料利用 CGS ニーズの把握 (1) バイオ燃料利用ニーズの把握当 Plovdiv 工場は敷地が狭く プラント設置スペースの関係からバイオ燃料の利用は検討していないが Haskovo の別工場ならば可能性はあるとの事であった ブルガリアのみならず同会社が工場を持つチェコ ハンガリーと共に 3 ヶ国でバイオガス CGS 導入を検討したいとの事であった (2) エネルギー利用状況の把握天然ガスは都市ガスを購入しボイラーで蒸気を生成している 12 ton/h の蒸気ボイラーとバックアップボイラー 2 基を所有しており 蒸気は沸騰水生成に 温水はビン容器洗浄に消費している 電力は EVN の 20kV 系統から受電し-3 の冷水精製に使用している (3) 投資に対する考え方について 投資への回収に対する考え方としては投資回収年数が 1 年以内 最大でも 2 年以内とい うスパンで考えている (4) 所感細かいデータについては秘密保持契約を結ばないと開示できないとの事で詳細な需要等の把握は難しかったが コージェネレーション バイオ燃料利用について興味を持っている事は認識できた 但し 投資回収年数に対しては非常にシビアであり よほど採算性の良いプロジェクトでなければ難しい事も認識した CEZ Distribution Bulgaria LTD( プレベン (Pleven)) 訪問日訪問先訪問者目的 12/21 ( 水 ) CEZ Distribution Bulgaria LTD ( プレベン管轄 ) 東芝 : 4 名 ENAC:2 名 KVEL : 2 名 Solarvision;1 名 プレベン地域の配電系統の問題点や現状について確認する ブルガリアで No.1 の配電シェアを誇る CEZ Distribution Bulgaria LTD のプレベン地域を管轄し ている CEZ Pleven を訪問し 配電系統 (Distiribution Network) の問題点や現状について確認を 行うため打合せを行った 2-17

93 (1) 主な内容 a) CEZ の地域管轄組織は ブルガリアでは 6 ヶ所あり CEZ Distribution Bulgaria LTD(Pleven) はプレベン地区を管轄している b) プレベン地区の配電系統のメンテナンス 系統設備計画 (Network Construction Planning) およびモニタリングを行っている c) 配電系統の設備は古いが 特別に容量 (electricity ditribution capacity) 不足で困っているようなことはない d) 電気と熱を利用したコジェネシステム (Co-generation system, or CGS) は良いが 熱需要については電力会社なので判らない e) 大規模な PV は無い 風力発電はある 蓄電池システムは導入してない f) スマートグリッドの実証等は行っていない g) スマートメーターは導入を進めており興味がある メータで何が計測できるのか インホームディスプレイには何を表示できるのかなど質問を受けた また AMI (Advanced Meter Infrastructure) システムが記載されたプレゼン PPT のデータが欲しいなど 積極的であった h) 技術紹介した際に インホームディスプレイ (In Home Display) だけで計量が出来るのか? との質問あり 計量はスマートメーター (Smart Meter) で行うと回答した i) 開閉所が近くにあるので 見ていくと良い ( 事務所に隣接 12kV 受電 2 系統 ) j) 2 年前に SCADA システムを導入した 後で見ていくと良い GE 製でブルガリアの北と中央部までを 24 時間モニタリングしている (2) 所感 CEZ Pleven はブルガリアのプレベン地区 ( 北ブルガリアの中央部 ) での配電事業に精通しており 打合せは有意義であった 配電系統設備の老朽化はあるが 深刻な問題には成っていない スマートメーターの導入を進めており 興味を持っていた 蓄電池を利用した系統安定化にも興味を示していたが 直ぐに適用したいといった具体的な案件は無い様子であった また ソフィアから車で 2 時間以上掛かるプレベンまで良く来てくれたと言う雰囲気で 先方から SCADA システムや開閉所を見せて頂けるなど協力的であった Nevi Tex Bulgaria Ltd 訪問日訪問先訪問者目的 12/21 ( 水 ) Nevi Tex Bulgaria Ltd 東芝 : 4 名 ENAC:2 名 小型衣類工場のエネルギー需要の把握 CGS 導入の検討 (1) 概要訪問工場は洋服等 衣類全般を製造する繊維工場で 従業員は400 人程度 工場の稼動は AM7:30~PM18:30 の 11 時間であった 電力デマンドは,38000kWh/ 月で 通常電気需要は 120~130kW 程度である 2-18

94 (2) 設備電力の主な用途は 25 年前に製造された中古品と 10 年前に購入した電気ボイラー用となっている それ以前は 地暖 (district heating) 会社から蒸気を購入していたが 割が合わず自前の電気ボイラーに切替えた ボイラーの蒸気生産能力は 2~3t/h である 天然ガスは購入しているが 専ら暖房用途のみである (3) 所感オーナーも CGS の導入には関心を示されており 発電数百 kw クラスのガスエンジン CGS から出てくる温水排熱は ボイラーの給水加熱で有効利用できるという見解をお持ちであった 数百 kwのガスエンジン CGS では 余剰電力を FIT 価格で売るための総合効率達成 (75% 以上 ) は困難 FIT を目指すには より大きな容量の CGS が必要になるが 工場内で連系運用する場合には 現在の受電容量の検討が必要である Techtextil 社 訪問日訪問先訪問者目的 12/21 ( 水 ) Techtextil 社 東芝 : 4 名 ENAC:2 名 中型衣類工場のエネルギー需要の把握 CGS 導入の検討 (1) Techtextil 社概要主としてドイツ等の欧州向けスーツ ( 背広 ) を ほぼ手作りで製作する工場 工場の稼動は AM6:00~PM23:00 の17 時間が標準で ピーク時 1 日に 1500 着のスーツを生産している 訪問した際 工場には 約 800 人の従業員が働いていた 従業員全員が スチームアイロンを使用しており 訪問したのが 12 月であるにも関わらず 工場内はその発熱でかなり熱気を帯びており 作業場の暖房空調は不要な状態であった (2) 設備天然ガスを燃料とする2t 蒸気ボイラーが 2 台設置されており 1 日の使用蒸気量は10 t 程度とのこと 17 時間の工場稼動で 現状 0.6t/h 程度の蒸気平均デマンドとなり,500~ 1000kWe 以下のガスエンジンコージェネレーションシステム (GECGS) を導入してもほぼ蒸気は使い切れる GECGS から回収される温水排熱も ボイラー給水加熱にうまく利用できれば CGS の総合効率は80% 近い値が期待される 夏季以外のピーク電力デマンド5 50kWに対して 夏季は工場およびその階上の事務所内が高温になるため 電気冷房用に440kWの電力を別途必要としている (3) 所感 年間を通じて冷房需要のないブルガリア国内の中で 本工場はスチームアイロンからの 2-19

95 発熱により 1 年を通じて作業場やその階上の事務所内温度が上がり 夏季に冷房需要が発生する物件である 逆に冬季の需要は小さい 現在 電気で行なっている空調を 蒸気焚きの吸収式冷温水機に代えれば 夏季の蒸気需要が増え コージェネレーションシステムの年間を通じた稼働率を向上できる 将来 もしブルガリア国内でも電気代に基本料金の概念が導入されれば 夏の数ヶ月だけの電力需要 (electricity demand) に応じた基本料金を通年支払う事になり コージェネレーションシステム導入による基本契約電力削減の効果は非常に大きくなると予想される Association of Companies of Light industry Republic of Bulgaria 訪問日訪問先訪問者目的 12/21 ( 水 ) Association of Companies of Light industry Republic of Bulgaria 東芝 : 4 名 ENAC:2 名 大型衣類工場のエネルギー需要の把握 CGS 導入の検討 (1) 概要軽工業協会の会長を訪問したが 訪問先はプレベン市最大のスーツ工場であり 会長はそこのオーナーであったため 協議の内容はその工場の話に終始した ドイツ イタリア向けの比較的高級なスーツを 1 日あたり 1300~1400 着生産し 輸出している 生地の供給は国外 ( ドイツ イタリア フランス等 ) の 66 のサプライヤーから受けている 従業員は 1000 人程度 (2) 設備本工場では 蒸気は地暖会社から 2t/h 程度 73BGN/MWh(2830 円 /t) で購入している 蒸気は主にアイロンに使用している 現在 工場内で天然ガスは使用していないが パイプラインは来ている 工場の換気が良好なため 夏季の冷房需要はなく FAN を回すだけで済んでいる 電気使用量は,200MWh/ 月であり ソーイングマシン等の工場機械で消費している (3) 所感工場規模は 前項の Techtextil 社よりもやや大きく 機械化が進んでいるため その電力需要は 1.6 倍程度あるが 夏場の冷房需要がない よって 夏季だけ電力需要が高くなることもなく 年間を通じてエネルギーの消費は 商品の生産活動によって左右される Brumo 社 訪問日訪問先訪問者目的 12/21 ( 水 ) Brumo 社 東芝 : 4 名 ENAC:2 名 食品工場におけるエネルギー需要の把握 CGS 導入の検討 2-20

96 (1) 概要老朽化した工場 ( 倉庫 ) を有効利用し マッシュルームの栽培を行なっている 生産コストの50% は エネルギーコストとなっている マッシュルーム栽培室内は 1 年を通じて 温度 湿度の管理を行なっており 生産量は 年間 1000t 程度 来年には, 生産量を 30% 程度アップする予定である マッシュルームのヘタ等が廃棄物として 100t/ 年出るが 現状は肥料として活用しているのみに留まっている (2) 設備ウッドチップバイオマスエネルギーを燃料とする1t/h ボイラー 2 台と 天然ガスを燃料とするボイラー 3 台の計 5 台を有する 発生熱量は栽培室への放蒸だけでなく 温水でもマッシュルームの水耕棚へ送り 栽培環境 ( 湿度 ) を整えている バイオマスボイラを優先して運用しているが 10 日に1 度 点検のため 1 日停止する必要があるため 天然ガスボイラをバックアップに使用している かつては 天然ガスボイラだけで運用していたが ガス価格が上昇し バイオマスボイラを導入した その結果 燃料費は従来の半分になった しかし近年 規制によりバイオ原料の伐採量が制限され 将来的には燃料の確保が困難になる見込みとの事 電気の夏のデマンドは,150000kWh/ 月となっており 冬の 3 倍 その用途は冷凍機となっている (3) 所感ブルガリア国内では マッシュルームの需要は非常に高く ホテルのブッフェ等でも必ず大量に提供されるメニューである 栽培室の環境を調整する簡易な空調設備以外は 特別な設備を必要としないため 操業停止になった工場や倉庫の跡地などで容易に事業を始められるメリットはあるが 生産コストの半分がエネルギーコストのため その値上げは事業性に大きく影響を与える 廃棄物としてヘタが出るが 100t/ 年なので バイオ燃料として活用するには量が少ない 実際の活用にはヘタ単独ではなく他のバイオ原料との混合利用になると考えられる CEZ Distribution Bulgaria LTD (Blagoevgrad, バンスコー (Bansko)) 訪問日訪問先訪問者目的 12/22 ( 木 ) CEZ Distribution Bulgaria LTD (Blagoevgrad バンスコ管轄 ) 東芝 : 4 名 バンスコ地域の配電系統の問題点や現状について確認する ブルガリアで No.1 の配電シェアを誇る CEZ Distribution Bulgaria LTD のバンスコ地域を管轄し ている CEZ Blagoevgrad を訪問し 配電系統の問題点や現状について確認を行うため打合せ を行った 2-21

97 (1) 主な内容 a) CEZ Distribution Bulgaria LTD(Blagoevgrad) は ブルガリアの南西部にありバンスコ (Bansko) 地区は本事務所が管轄している b) PV は南の方であるが 個人の家や 30kW クラスの PV ファームが設置されている c) 30kW 以上の PV は LV 系統に接続されている d) 5MW 以上の PV は MV 系統に直接接続されており 管轄は NEK(Natsionalna Elektricheska Kompania) となる e) バンスコは冬季に 2-3 倍の観光客が押し寄せて 電力需要が足りなくなると聴いているが問題ないかとの問いに対して 配電系統は特に問題になったことは無く 冬季でも特に問題ないとのこと f) バンスコ地区の変電所はいくつあるのかの問いに対して 変電所はバンスコから 6km 離れた場所に 1 箇所あり しかもその変電所は NEK(Natsionalna Elektricheska Kompania) が設置 所有しているため管轄外であるとのこと g) 配電線の敷設費用は ソフィアのような市街地では 100,000 レバ /km( 埋設 ) で 郊外では 50 レバ /m 程度である h) 太陽光発電設備は 特定の地域で導入済み -30kW -この地域で言えば 今後増える見込み -まだ出力レベルが小さいので 周波数への影響は無いまた 問題がないレベルに抑えなければならない規制がある -5MW を超える場合は NEK(Natsionalna Elektricheska Kompania) の系統に接続する i) スマートメーター関連 -ブルガリアの CEZ グループ全体で 18,000 台のスマートメーターが導入されている -スマートメーターが導入済みの地域はある 導入の目的は 電気料金が未払いをする人の対応もある -L+G 社のメーター E650 を導入しており 通信手段は GPRS 計量データは 24 時間に 1 回 MDMS へ送信する 15 分に1 回メーター情報などは送信している -GPRS のための通信費は 通信会社に支払っている j) 冬場の需要増加のため Bansko に新たにサブステーション (Substation) を建設予定であったが リミットに達しないと分かった為建設を中止した (2) 所感 CEZ Blagoevgrad はブルガリアの南西部に位置し 冬季スキーで有名なバンスコ地区を管轄している配電事業者で本地区に精通しており 打合せは有意義であった バンスコ地区は 冬季に需要が通常の 2~3 倍に急増し 電力需要が逼迫する問題があると考えていたが 配電系統 2-22

98 には影響が出ていない様であった バンスコの変電所は NEK(Natsionalna Elektricheska Kompania) が管轄しており 送電側で増強対応しており 配電会社側には問題は起きないようにしていると思われた 本地域でもスマートメーターの導入を進めており 実機を使用してのデータ収集デモンストレーションをして頂いた 蓄電池を利用した系統安定化にも興味を示していたが その様な方法もあるのだと関心を寄せる程度であった Bio Power 訪問日訪問先訪問者目的 1./25 ( 水 ) Bio Power 東芝 : 1 名東京ガス :2 名 ENAC: 2 名 ブルガリアにおけるバイオガス利用 CGS の状況把握 (1) 下水汚泥利用バイオガスプラントについて現在 Bio Power 社は下水処理場からメタン発酵されたバイオガスを使用し イエンバッハー社製ガスエンジン各 1MW を 3 台のオペレーションを行っている 電気と共に熱も各エンジンから 1MW ずつ回収される エンジンの総合効率は約 82% であり 当プロジェクトの投資は2 年で回収したとの事であった 初期投資としては建設費 : 導入費で約 2.5 億円 汚泥処理からガスパイプの更新費で約 5 億円がかかったとの事 下水処理場からのバイオガスにはメタンは約 68% が含まれており 一日あたり m3 のバイオガスを使用している (2) その他のバイオ事業について BioPower 社は現在ソフィアから 40km 離れた町で 木質チップを 100% 原料とした熱供給事業を行っている 現在当サイトにおいて 木質バイオマスをガス化し CGS を導入することを検討している 天然ガスCHPについては熱を全部使わないと投資回収する事が難しいが Biogas 利用 CHP においては約 15% の IRR であり 5-7 年で投資回収が可能と考えている (3) 所感 FIT 制度の充実によりバイオ燃料利用 CHP 事業については一定の採算性が期待できる事がわかった 但しバイオ利用のプロジェクトについてはまだ構想段階でるためか 実験的な取り組みとして行っているケースがほとんどであり 具体的な料金設定等については開示できない意向であった 熱の需要確保と安価で安定した燃料の調達が鍵となると考えられる 2-23

99 FILTER ( イエンバッハーブルガリア流通事務所 ) 訪問日訪問先訪問者目的 1./26 ( 木 ) FILTER ( イエンバッハーブルガリア流通事務所 ) ENAC:3 名 ブルガリアにおけるガスエンジン普及状況についての情報 (1) ブルガリアにおけるガスエンジン導入実績について現在ブルガリアにおいては合計 15 台のイエンバッハー社のガスエンジンが稼働中で 全てコージェネレーションを行っている その内 3 台が下水汚泥 1 台がランドフィルからのバイオガスを原料としている 他の 11 台のエンジンは天然ガスを利用しており 地域暖房 乳製品工場 グリーンハウス等の場所で導入されている (2) バイオガス燃料利用ガスエンジンの状況について昨年 7 月にバイオガスからの発電に対する FIT が新しくなり バイオガス事業の魅力が高まった それを受け 乳製品 ビール工場からバイオガス利用に関する問い合わせが多く来るようになっているとの事 但し ブルガリアにおいてはビール会社からのバイオガス CGS の実績はまだない その理由はビール会社の排水をバイオガス化する技術がないためである 現状は廃棄物 ( 麦芽のかすなど ) を脱水し飼料として農家に売っている (3) 天然ガス利用 CGS に対する FIT 制度について天然ガス CHP の FIT の価格については毎年 6 月 ~7 月に事業計画 ランニングコスト 売電希望価格を SERWC に提出し 約 1ヶ月の審査の後に認可が下りる 経験的には事業として 10% 程度の利益が出る様な売電単価が許されているとの事 但し FIT を受け取る為には CHP の総合効率はガスエンジンであるならば 75% を超える必要がある (4) 所感ブルガリアにおいては天然ガス バイオガス両方に FIT が付く事を把握できた 但し天然ガス FIT を受け取る為に必要とされる効率は高い また FIT 価格は バイオガスを利用した方が高くなっている 政策としてエネルギーの効率化や再生可能エネルギーの活用に注力している事が窺えた Bulgargaz 訪問日訪問先訪問者目的 1./26 ( 木 ) Bulgargaz 東京ガス :2 名 ブルガリアのガス供給チェーン の構造 規制 プレーヤーの種 類 インフラ 販売価格の調査 2-24

100 (1) 事業規制従来ブルガリアは国営企業が垂直統合的にガス供給チェーンを支配していたが 2007 年の EU 加盟を契機として 天然ガス部門の構造改革 (EU ルールに基づく自由化 ) を実施した その結果 Bulgargaz が天然ガスの輸入 卸売りを担当し Bulgartransgaz が高圧の輸送パイプライン ( 国内供給用 :Transmission Pipeline 他国向けガス通行用:Transit Pipeline) の所有 オペレーションを行うこととなった ブルガリアのガス事業のライセンスは Import/Whole Sale Transmission Distribution の3つのタイプがあり それぞれ Bulgargaz Bulgartransgaz 複数の地域配給会社が保有している ライセンス期間は 35 年間 法律上は他の会社もブルガリアで天然ガスの輸入 卸売りをできるが 事業ライセンスを国に申請し付与される必要がある 実質的にブルガリアで天然ガスの輸入 卸売りを行っているのは Bulgargaz1 社に限定されている Bulgargaz の保有資産は天然ガスのみである 小売についても理論的には誰でも行え 需要家は自由に小売会社を選択でき得るが 現実的には需要家は当該地域のライセンスを保有している配給会社からガスを購入している ( 供給者変更は実態として起きていない ) ただし 現在 Energy Act が議会で審議されており 2~3 ヶ月後に公表される見通し EU ルールに沿ってガス事業の更なる規制緩和が行われる見込み (2) 天然ガス調達ソースブルガリアの天然ガス供給ソースはロシアからの輸入 PL ガスがほぼ 100%( 参考 :2010 年 24.8 億 m 3 ) 国産ガスは黒海近くに 2 つのライセンス鉱区がある生産規模は小さい ( 参考 :2010 年 0.54 億 m 3 ) 内陸部のシェールガス開発は 水圧粉砕(hydraulic pulverization) に伴う地下水汚染 地盤振動への国民の反対から 安全性が確認できるまでモラトリアム中になっている ロシア産 PL ガスは Overgas( 参考 :2010 年 20.7 億 m 3 ) WIEE( 参考 :2010 年 3.6 億 m 3 ) Gazprom Export( 参考 :2010 年 0.5 億 m 3 ) の 3 社を通じて輸入している 契約期間は 12 年間 これらのロシア産 PL ガス輸入契約が今年一杯で期限が切れるため ガスプロムとの新しい契約締結を検討している 一方でブルガリアは供給ソースの多様化も図っていきたいと考えている ギリシャに LNG 基地を共同で建設してそこから PL で輸入する計画がある LNG 基地はフローティングとなる可能性もある LNG ソースとしては巨大な埋蔵量を保有するカタールが候補 カタールから必要数量の 10%~15% を購入したいと考えている LNG 輸入は今後 2-3 年かけて検討していく (3) ガス市場価格 現在ブルガリアが購入しているロシア産 PL ガスは 石油製品 具体的にはブルガリア国 2-25

101 内のマーケットで取引されているプロパン ナフサ Fuel Oil 等の価格とリンクしている 熱量は 8,000kcal/ m 3 で安定している 現在の PL ガス輸入契約は全て長期契約であり スポット調達は行っていない TTF 等の欧州ガスマーケットとは PL が物理的につながっていないため現状は調達不可能 ただし South Stream や Nabbco などの PL プロジェクトの目的の一つはスポット市場を作ることであり これらの PL が完成したらスポット調達が実施される可能性がある Bulgargaz は輸入したガスを地域配給会社 地域熱供給会社 高圧 PL に接続している一部の大口需要家に卸売りしている 取引は流量ベースで 1000m 3 単位 販売熱流はロシア産輸入ガスの熱量に合わせて 8,000±100kcal/m 3 熱量は安定している Bulgargaz の卸売り価格はブルガリアのエネルギー 水の規制機関 SEWRC(State Energy and Water Regulatory Commission) に規制されている 3 ヶ月ごとに見直される SEWRC の規制価格は経済性だけでなく電力価格など様々な要素も考慮して決められる このため輸入価格と逆ザヤになることもある 例えば Bulgargaz の 2010 年平均の輸入価格 (Delivery Price) は BGN481.28/1000 m 3 (1BGN=52 円として 25.0 円 / m 3 ) 一方で卸売り価格 (Selling Price) は BGN /1000 m 3 (24.6 円 / m 3 ) になっている この卸売り価格には Bulgartransgaz の輸送 PL 使用コストも含まれている (4) 天然ガス CHP 天然ガス CHP の発電電力の価格には優遇買い取り制度がある しかし天然ガス CHP へのガス供給価格を優遇する制度はないとのこと Bulgargaz の産業用需要家への卸売り価格はどれも同じ SEWC の HP に掲載されている ( 備考 :2011 年 7 月発行の SEWRC 2010 Annual Report to the European Commission では産業用 公用 商業用 家庭用の 3 つの区分で卸売り料金が掲載されている ) Bulgargaz は ガス料金は本来需要家ごとの負荷パターン ボリューム 使用用途 ( 化学原料等 ) などに応じて料金を決めるべきと考えており 規制機関にレートメーキングの細分化の要望を出している (5) 所感 EU は域内統一ガス市場の創設に向けて 主に1 卸売市場の活性化 2 輸送 配給ネットワーク利用の公平性の確保 ( 卸 小売機能とのアンバンドリング ) 3 小売市場の自由化を推進している ブルガリアでは制度的には123を実施済みであるが 事業ライセンスという事実上の参入障壁がある 需要家にとって 価格競争力のあるガスを自己手段で調達する方法は殆ど無い状況にある 2-26

102 Biomass 協会 (Bulgarian Association for Biomass) 訪問日訪問先訪問者目的 1./27 ( 金 ) Biomass 協会 (Bulgarian Association for Biomass) 東京ガス :2 名 ENAC: 3 名 バイオ燃料利用 CGS 事業の経済性検討の為の情報獲得 (1) グリーンクロップについてブルガリアの農家の農地は 100ha~1000ha であり他国に比べて非常に規模が大きい 穀物栽培農家は 二毛作を行うことによって 収入増と耕作地維持を行っている 6 月に小麦の収穫を行ったごから3ヶ月で飼料用のグリーンクロップを栽培すると秋に刈り取りが可能であり今後有望なバイオ燃料になるとの事 250ha の土地から約 10,000ton のグリーンコーンが取れ これから 1MW の発電規模の発電機を1 年間稼動させる事ができる試算である 当団体は現在このグリーンコーンと家畜糞尿からバイオガスを作りコジェネを運転するプロジェクトを検討しているとの事であった 機器としてはドイツやオーストリアの企業のバイオガス発生装置を使い グリーンコーン 90%+ 家畜糞尿 10% を原料としており バイオ投入から 14 日でガス化が行われる 1MW の電気と 1MW の熱の製造が行える装置の建設費概算は3 百万ユーロ /MW と見積もる事ができるが このうち熱の 6~8% はバイオガス発生装置の製造プロセスに使用される (2) 熱の利用についてシステムで製造される熱は システムの内部消費が 7~8% で それ以外の熱利用先は 農場の建物 グリーンハウス 乳製品業 冷房等が考えられる 例えばグリーンハウスは費用のうち 60~70% が加熱用 ( 暖房用 ) の費用である (3) 所感グリーンクロップは FIT や農地の大きさなどの好条件から有望なバイオ燃料であると考えられる 但し現在ブルガリアにおいてグリーンクロップを用いたバイオガス CGS を稼動しているプロジェクトは存在しておらず今後の調査が望まれる Overgas 訪問日訪問先訪問者目的 1./27 ( 金 ) Overgas 東京ガス :2 名 ENAC: 3 名 ブルガリアのガス市場の構造 規制 マーケット動向の調査 (1) Overgas について Overgas は Gazprom0.49% と Gazprom Export49.51% と Overgas Holding が 50% の株式を所有する 992 年に設立された LDC である 2010 年の売上高は 574 百万ユーロであり うち LDC の売上げは 89 百万ユーロ 卸ガス販売が 485 百万ユーロと LDC が本業とは言 2-27

103 い難い会社である 5 箇所のエリアにおける 51 の市町村に対してライセンスを取得してお り 子会社である Sofiagas Overgas Sever Overgas Yug Overgas Iztok Overgas Zapad が 合計 2057km のガス導管によってガス供給事業を行っている (2) ガス供給について EU 加盟により電力 ガス市場は法律面では自由化されており 全ての顧客が自由に供給会社を選択できることになっているが 従来の供給会社を変えた需要家はほとんどいない ガス事業 (LDC) は供給ライセンスと販売ライセンスが分かれているものの 全ての LDC が両方のライセンスを取得している いずれも 35 年間のライセンス ロシアからの天然ガスの発熱量は 33.49MJ/m3 であり 契約上は 8000kcal/m3 としている 発熱量は ±100 kcal/m3 の変動がある ガスメータは全ての顧客に設置されている 大口顧客については時間流量を測定するデマンド計 ( メモリー付 ) が併設されている Overgas のガス供給量は冬期が夏期の 3~4 倍程度である ブルガリア国内には枯渇ガス田を利用したガス貯蔵設備が 1 件存在 (5mmscm) し Bulgatransgaz が所有 利用しているが Overgas も安定供給 価格安定化のため自社用のための開発を行なっている ブルガリアの冬期の日最大需要は 18 mcm (3) ガス料金について Overgas は Bulgargaz から天然ガスを購入しているが それは全て規制料金となっている エンドユーザーに対する価格は認可制度となっており ガス料金に加算される原価は 1Bulgargaz s からの購入ガス代 2Bulgatransgaz の高圧パイプラインの託送費 3LDC 会社の中低圧パイプラインの託送費 4メータリングコストや料金徴収等に要する LDC の経費である Bulgargaz のガス販売単価は 3 ヶ月毎に見直されるため エンドユーザー価格も 3 ヶ月毎に変更することになる ガス供給を申し込む際には 接続料 ( 規制料金 ) が必要 月別のガス代はセグメント ( 家庭用 民生用 工業用 ) と ボリュームによって異なる料金テーブルによって単価が異なる 基本料金は無く重量料金のみ その中でも年間の負荷率によって料金形態が2つ ( レギュラーとイレギュラー ) あり 年平均に対して 各月の使用量が 50% オーバーするか否かで分かれるようである Bulgargaz からの天然ガス単価は量によって異なることは無く 接続ポイントによって異なるがそれ程大きく異なることは無い 参考までに 2010 年の家庭向けガス価格は 0.858BGN/m3(51 円 円 /BGN) 商業用ガス価格は 0.708BGN/m3(43 円 円 /BGN) であり いずれも 20 % の VAT 込みである その際の Bulgargaz からの調達価格は BGN/m3(35 円 円 /BGN) である (4) CHP について Overgas の HP には ESCO 事業についての記載があるものの 実際に行なっている様子 2-28

104 は無い 45MW の熱需要の地暖会社を子会社で所有 その地暖会社に 3MW のガスエンジンを導入し運用している 発電電力は系統へ売電 (2MWh/y)CHP の活用については 興味を持っておりもしブルガリアで事業を行うのであればぜひ一緒に検討していきたいと非常に前向きな姿勢 EU の の目標達成のため 老朽化した石炭火力等に CO2 削減義務が課せられる ブルガリアの新聞等では 2012 年 6 月から電気料金が 20% 程度上昇することなどが言われている ただ どの程度電力単価が上がるかについては EU ETS の CO2 価格動向にもよるため現時点では未定 ( 他のコンサルタントの話では 7~8% 程度との予想であった ) ブルガリアのエネルギー効率は低く 投入一次エネルギーに対して 利用されているのは 30~40% 程度 電力の平均発電効率は 32% 程度 ( 原子力が含まれているかどうか不明 ) であり 厨房や暖房まで電気を使用する家庭も多いのも理由 (5) 所感ブルガリアのガス市場は規制緩和されているものの 新規参入者が存在しないため 独占市場と言える 天然ガス調達においても 現状は Blugagaz からの調達に限定されており 競争で安価なガスを調達できる市場になっていない その一方で Overgas は CHP や省エネ技術に興味を持っており スマコミ (Smart Community) 事業についてもぜひ協力したいとのコメントがあるなど ローカルパートナーとしては有望である PV ソリューション ブルガリアにおける訪問先 面談者 目的は以下のとおりである 表 ブルガリア訪問先一覧 訪問日訪問先訪問者訪問先概要 2011/11/18( 金 ) Solar Vision, 社東芝 :4 名ブルガリアで太陽光発電協会の副会長職も兼務 2012/2/16( 木 ) Green Power 社東芝 :1 名 2012/2/17( 金 ) MTK Partner 社東芝 1 名 ブルガリアで太陽光発電 風力発電 バイオマスのコンサル 案件発掘 EPC(Engineering Procurement Construction) を手がける会社 ブルガリアで太陽光発電の電気的デザイン 技術的コンサルタント ( 地質調査 気象条件調査などのテクニカルデュージェリデンス ) プロジェクトマネージメント ファイナンスのサポート コンストラクション作業など ブルガリア国内で幅広く太陽光発電に関する業務を実施している会社 2-29

105 (1) PV 市場 Status of Photovoltaics in the European Union, New Member States 2010 の統計によると ブルガリアは EU に対して 2020 年までに PV(Photovoltaic) を 303MW 設置する目標を掲げている一方 経済 エネルギー 観光省 (MEE) によると 2020 年までに2GW の太陽光発電システムを設置する目標を掲げている 2009 年には 5.7MW まで設置が進んでおり 2012 年には追加で 11.5MW が設置され 2010 年のトータルの累積 PV 市場許容量としては 17.2MW である 系統接続型 (Grid Connection Type) の1MW が 5 箇所 2MW が 3 箇所設立されている PV モジュールはそれぞれ異なったメーカのものが使用されている 設立された PV プラントの 1kW 当たり発電量は 1100~1500kWh/kWp である 今回のヒアリングによれば ブルガリアは FIT(Feed in Tariff) が良く 2011 年には 1.8GW もの系統連系 (Grid Connection) が許可され 目標に近づきつつある為に 2012 年以降 地上設置型のメガソーラー型については 系統連系の許可が下りないケースが想定される その後は屋根置き型の様な小規模の PV プラントにおける関心が徐々に増大していくと思われる MW 予想 図 ブルガリアにおける PV 精算出力 ( 出典 :Status of Photovoltaics in the European Union, New Member States 2010) 2-30

106 (2) 補助制度 FIT 制度の保証期間は 20 年間である レートは 1.95BGL=1 ユーロとしている 現時点 での FIT は以下の表の通りであり 2012 年 2 月完工の PJ はさらに 20% ダウンすると予測 する 屋根置き型 建材一体型 地上設置型 サイズ インセンティブ サイズ インセンティブ サイズ インセンティブ 0-30kWp 0.605BGL/kWh 0-30kWp 0.605BGL/KWh 0-30kWp 0.577BGL/kWh kWp 0.597BGL/KWh kWp 0.597BGL/KWh kWp 0.567BGL/kWh 200kWp-1MWp 0.584BGL/kWh 200kWp-1MWp 0.584BGL/kWh 200kWp-1MWp 0.468BGL/kWh 上記の通り BIPV( 建材一体型太陽光発電システム :Building Intedgatrd Photovoltaic) に対するインセンティブがルーフトップと同様のため 日射量を最大化できる角度に設置できない BIPV の適用は少なく 宣伝用となっている 1 社だけ 150kWの BIPV プロジェクトの実績がある ブルガリアにおける PV 投資家は報奨金と FIT を受領する権利がある 毎年 (3 月 31 日以前に ) 州政府エネルギー 水規制委員会が FIT を以下のような条件を基礎として FIT を決定している まず一つ目に FIT レートは前年度の平均電力料金の 80% とすること 二つ目にサーチャージ価格は前年度の 95% を下回ることはないという事である このことは ブルガリアにおいて過去数年の間に急激に電力価格が上昇したように FIT も急に上昇し得る事を物語っている 補助金に関しては EU から 50% 拠出される 補助金はブルガリア企業にしか出されないため 日本のメーカ等が受領する場合は支店やブルガリアのローカル企業と JV( ジョイントベンチャー企業 ) を作る必要がある 例えば イタリアのミラリオ社はブルガリアに 100% 出資の支社を作って 補助金を受領している 補助金をもらうためには すべてのプロジェクトが完成していることを証明しなければならない (3) PV 産業ブルガリアにおける太陽光システム関連製品の製造分野で注目されるのは 2009 年に薄膜型太陽電池 (Thin Film Solar Module) の工場を同国内のシリストラに開業した Solarpro 社である 薄膜型は現在主流のシリコン結晶型 (Silicon Crystal) に次ぐ次世代の太陽電池と考えられており コストを下げられるのが利点となっている 同社は a-si 型と呼ばれる種類の薄膜太陽電池を まず年間 36MW 生産することを目指し 将来的には 200MW の規模まで拡大することができるという 同社によれば ブルガリアで薄膜太陽電池を生産できるのは同社のみとのことである その他 BG Solar Panels Energy Soluritons といった太陽電池モジュールメーカー (Solar Module Manufacture) が存在する またシリコンウェファーについては Institute of Non-ferous Metals が製造している 架台 (Racking) 関連では 2-31

107 MAT, Jupiter といったローカルメーカーがある PCS(Power Conditioner System) はスイス IDS Solar (20MW) ( 米 Woodward に 2011 年 5 月に買収された ) の工場がソフィア (Sofia) から 20km の場所にある EPC(Engineering Procurement Construction, 設計 購買 建設までを担う企業 ) の関連企業としては Juwi, Phoenix, Enerpark などのドイツ主要メジャー企業がビジネスを展開しており 今後の展開に期待が集まっている (4) 地域情報ブルガリアは太陽光エネルギーの可能性としては大きいが 地域によっては日射条件 (Irradiation Condition) における差異を考慮する必要がある 平均日照時間 (Avarage irradiation Time) は年間約 2,150 時間 太陽光エネルギーの用途については 発電よりも暖房の方が進んでおり 5 万平方メートルの太陽温水パネルで 17MWth( メガワットサーマル ) の発熱が行われている 日射量が 1500kWh/m2 以上あり かつ山岳地帯でないところは 東側の黒海に面している地域とソフィアから南に約 150kmにある Petrich である 黒海地域は強風地域であるため 風力発電 (Wind Power Generation) が盛んである しかしながらそこには人があまり住んでいないため これ以上 PV を繋ぐための系統容量は無い また Petrich には 本来弱い Grid に既に PV が多く接続されているため 大型プロジェクトにあまりチャンスは無いものと思われる 結果として 日射量が 1400kWh/m2 以上あるが 残念ながら系統に余裕が残っている場所は日射量が相対的に低いところになっている ( 出展 :PVGIS European Communities) 図 年間日射量マップ ( 最適設置角 ) 2-32

108 (5) PV 系統連系一般的な欧州の電力系統連系 (Grid Connection) については これまで国境を越えて電力を融通し合うという考え方の基に EU が全体の規制や調整に携わって来ている 例えば ETSO( 送電事業者協会 :European Transmission Operation) や UCTE( 送電協調連盟 :Union for the Cordination of transmission of Electricity) が存在したが 任意の組織であった そこで EU 規則 (Regulation(EC)No714/2009) において 全ての系統連系者が 市場を開拓し 送電機能を向上させるために ENTSO-e(European Network of Transmission System Operators for Electricity) の設立を決定し 2009 年 7 月より各国でばらばらだった系統連系に関する規定を ENYSO-e として運営開始した ブルガリアにおいてもこの EU 規定に基づいて太陽光発電電力の系統連系環境が整備されていくと考えられる また 場合によって太陽光はタービンと全く異なる仕組みであるにもかかわらず 考え方によっては同じ扱いを受け適用基準が当てはめられてしまうケースも考えられる これらの問題を解決することによって太陽光の今後の系統連系の整備が進めやすくなるものと考えられる ( 再生可能エネルギーの拡大に向けた政策検討のための電力系統に係る基礎調査東京都 2010 年 3 月 p148) (6) 規格 認証制度発電許可については 5MW 以上のプロジェクトについて発電許可書 (Electric Generation License) が求められ トータルで 3 ヶ月必要である (1) 系統連系の申請 (2) 連系条件の調査 1 ヶ月 (3) 暫定連系許可 1 ヶ月 (4) 系統連系許可 1 ヶ月となっている PV モジュールについて ブルガリアではヨーロッパにおける規格 認証が求められる事が多い 例えば IEC61215( 結晶 :Silicon), または 61646( 薄膜 :Thin Film) そして への準拠である 次に CE マーキングが求められる 機械指令 低電圧指令 EMC 指令などが電気製品に関する EC 指令である 適合性評価には整合規格 (Harmonized Standard) である EN 規格 ( ヨーロッパ規格 ) がベースとされる RoHS 規格の場合は EU では 2006 年 7 月 1 日以降市場投入する電気 電子機器に対して有害物質の使用を制限している その制限されている物質とは鉛 水銀 カドミウム 六価クロム ポリ臭化ビフェニル (PBB) ポリ臭化ジフェニルエーテル (PBDE) になる これらの国際または欧州規格を通過していることが PV モジュールに求められることが多い (7) 所感ブルガリアは FIT が良く 1.8GW もの系統連系が許可されたが 容量が大きいプロジェクトを中心に 2012 年早々に半分以上が反故にされる可能性が高い その後は 1MW 以下のルーフトップ (Roof top Mountiong) に市場は移行して行く Ministry of Energy が設定した PV のキャップ 600MW はまだ有効である これらのことから 今後は 大規模プロジェクトは無くなって行き 小規模のルーフトップ案件であれば安定した市場が形成されていく可 2-33

109 能性がある 一方で 一般消費者が太陽光に投資する素地は無いため 産業 学校 病院などの大規模施設のルーフが狙い所である 太陽光発電については 実証試験の基礎段階に留まっており ソフィアで 1MW プラントが設置されているのが有望である 20MW クラスのプラントの計画が進められているが 設計段階まで進められるかどうかは 今後の動向に依存しており 不透明な部分が多い APEE の推計では ブルガリアの太陽光発電の累積設置容量は 2020 年に 1,500MW 2050 年には 7,500MW まで増加すると推定されている 今後は FIT 制度を投資家に有利に向かうような改善策や ブルガリアエネルギー効率 再生可能エネルギー貸付制度 による低減利子型ローンによる貸付基金をさらに展開するなどを通して 投資を呼び込むことが推奨される 2.2. ルーマニア JETRO ブカレスト事務所 訪問日訪問先訪問者目的 11/16 ( 水 ) JETRO ブカレスト事務所 東芝 ;4 名 ルーマニア概要 ビジネス 投 資環境 訪問先等の情報入手 海外ブリーフィングサービスを利用してルーマニア一般経済マクロ動向の説明を受けた (1) 主な内容 a) 中東欧の中では ポーランド チェコ ルーマニアの3 国が経済状態が良く 外資の投資が盛んである b) 2009 年の経済危機の時も影響が少なかった 現在も経済指標は上昇している c) ルーマニアは天然ガス 石油 石炭が採れるので ロシアが天然ガス輸送パイプラインを停止したときも影響を受けていない d) 失業率は4~5% である e) ICT 関係では先端技術を取り入れる傾向にあり 建物など 古い文化と新しい技術が共存している f) 一般市民の RE への関心はまだ少ない ( ルーフトップ PV がニュースになるくらい ) Emon electric s.a. 訪問日訪問先訪問者目的 11/17 ( 木 ) Emon electric s.a. 東芝 : 4 名 配電系統の問題点や現状につ いて確認する また Electrica s.a 訪問のための事前相談 Emon electric s.a. は ルーマニアで配電設備納入などを行っている会社 変圧器などの設備 で Electrica s.a( 配電会社 ) や Transelectrica s.a.( 送電会社 ) とも繋がりがある また Transelectrica s.a. に対しては 東芝製 GIS などの納入実績もある 2-34

110 (1) 主な内容 PJ の趣旨等の説明を行い ルーマニアでの配電事情について情報を得た (2) 所感今後のルーマニアに於ける調査および打合せに協力を得ることができた 配電設備全般を扱っていることから 現地での電力事業者とのネットワークも幅広く保有しており 広く情報収集が行えるとの印象を受けた Electrica s.a 訪問日訪問先訪問者目的 11/17 ( 木 ) Electrica s.a ブカレスト (Bucharest) 本社 東芝 : 4 名 EMON:1 名 配電系統の問題点や現状について確認する Electrica s.a は ルーマニアの国家エネルギー調整庁 (ANRE) の管轄下の配電事業者で 傘下 に地域別の 8 つの配電会社を保有していたが 内 5 社は 2005 年以降に民営化され CEZ, Enel お よび E-ON に分割された ルーマニアでは 首都ブカレスト (Bucharest) を管轄する最大の配電事業 者である Electrica s.a を訪問し ルーマニアの配電系統の問題点や現状について確認を行った (1) 主な内容 g) ルーマニアの配電事業では No.1 の顧客数 ( 約 3.5million) を誇る h) 管轄地域は 首都ブカレスト (Bucharest) を含む 3 地域である (Transilvanla Nord, Transilvanla Sud, Muntenia Nord) i) 管轄する電圧は 110kV 以下の 20kV/10kV/6kV/400V/230V の配電系統である j) 需要のピークは 夏 ( エアコン ) と冬 ( ヒーター ) である k) 都市部は Weekend の夜に電力消費が落ち込み 電圧が高くなる問題がある l) 配電系統のロスは 20% 程度 ロスの大半は 10kV~400V 系統で発生している m) 風力発電が盛んで 黒海に面している南側の地域に設置している PV に比べて風力が圧倒的に多い n) ブカレスト (Bucharest) から 60km 離れた場所でパイロットプロジェクトを立ち上げ予定 エナジーストレージ 23kW 程度を想定している o) 配電が困難な山岳地帯 (1000 箇所の系統から孤立したコミュニティ ) に PV+ 風力 + 蓄電池を組合せたシステムを導入する計画も有している p) 蓄電池システムを活用したピークシフトでコスト削減を行うことを考えている q) 質問状の回答は時間が掛かるため 別途回答して頂けるようお願いした 2-35

111 (2) 所感 Electrica s.a では スマートグリッド技術を活用した配電事業に力を入れ始めており 蓄電池を導入してピークシフトや需要変動に起因する電圧問題解消に強い関心を持っていた また 配電が困難な山岳地帯 (1000 箇所の系統から孤立したコミュニティ ) に PV+ 風力 + 蓄電池を組合せたシステムを導入する計画も持っている 本プロジェクトの目的を説明した際にも 興味深く聞いて頂いた また 特に蓄電池を利用したスマートグリッドシステムの紹介では 色々な質問を受け関心の高さが伺えた 系統接続されていない山岳地帯でのスマートグリッドの PJ の話もあり 今後蓄電池を利用したスマートグリッドシステムを展開していく様子であった 我々が想定しているモデルとは異なるが 今回のPJと絡めて具体的なスマートコミュニティ実証に繋がる可能性が高い ルーマニア投資庁 (RCTI : Romanian Center for Trade and Invesment) 訪問日 訪問先 訪問者 目的 1/16 ( 月 ) RCTI 東芝 : 3 名 ルーマニア投資環境の把握と FS 調査内容説明 (1) ルーマニア投資環境 の間には経済成長が急で 2007 年に EU に加盟した 西欧諸国 ( フランス ドイツ イタリア スペイン ) とトルコの景気に依存している Europe の交通の要所で EU27 ヶ国中 7 位の 2250 万人の人口を持ち 首都 Bucharest は 200 万人と大きな都市である 40 歳以下若年層が 50% 以上を占める 経済指標では GDP 成長率 -1.3%(2011) インフレ率 3.3%(2011) 失業率は 7%(2011) 平均月収 460Euro ( チェコの半分 ) である 海外からの直接投資 FDI 額は 2,220million Euro で中東欧ではポーランド チェコに続き第 3 位 この内製造業が最大で 32% を占める 各種投資補助制度があり 工業団地数はほぼ地方政府が所有しその数は 50 である オランダが全ての分野で最大の投資国 日本は 234 社進出 PPP law が 2010 に成立し政府と民間の共同事業がやりやすくなった PPP により揚水発電 原子力発電 火力発電 AGRI 天然ガス国際 pipeline 建設など大型事例がある 風力 バイオマスなど豊富な再生可能エネルギー資源がある RCTI は Sept.2011 に東京三菱 UFJ 銀行と包括協力協定を結んでいる (2) 所感今回の出張の窓口となった投資庁でルーマニアの投資環境の説明を受け FS 調査の趣旨と内容を説明した 短期間に政府 関連省庁のミーティングがセットされており 窓口として適していることを実感した 必要に応じてルーマニア語と英語の通訳もお願いできる 2-36

112 国家エネルギー規制庁 (ANRE : Romanian Energy Regulatory Authority) 訪問日 訪問先 訪問者 目的 1/16 ( 月 ) ANRE 東芝 : 3 名 コジェネレーション支援制度 エネルギー料金規制に関する情報把握 (1) ANRE 概要 ANRE は 1999 年設立で 2007 年法改正で現在のミッションを有するに至った 2009 年 には省エネ活動も取りいれた (2) コジェネレーション支援制度ルーマニアの地域暖房設備としてのコジェネレーションは 年の歴史を持ち 現在 20 市に市営の地域暖房会社があり温水を供給している 設備老朽化が進んだため 2009 年に高効率コジェネレーション導入促進が開始され 2011 年に支援制度確立した 総合効率は 70% 程度でこれを 10% 上昇させたい 支援制度は Green 証書制度で 証書の価格は変動はあるが平均 50 Euro/MWh (40-55Euro/MWh) の優遇がある 天然ガスは 1/3 が輸入 2/3 が国産で 平均価格は輸入が 500$/kSCM 国産が 200$/kSCM である Russia の Gazprom が多くの子会社を持つて供給している (3) エネルギー料金 熱販売価格は規制価格ではないが現状約 20 Euro/Gcalory ( 総発熱量 Gross Calorific Value は 10.5 kwh/scm としているで ) 電力価格は 40 Euro/MWh である (4) スマートグリッドについて SG に関しては EBRD 欧州復興銀行の Grant で 2012 年 9 月までに NG と電力の Smart Meter に関する FS を実施する 委託先は当然入札で決定する (5) 所感 事業性を検討する際に最も重要なエネルギー料金を規制している組織に直接コンタクト できたことに価値がある 今後の FS 調査で必要に応じこのルートを活用する Transelectrica s.a. 訪問日訪問先訪問者目的 1/16 ( 月 ) Transelectrica s.a. 東芝 : 3 名ルーマニア貿易投資センター (RCTI) : 2 名 送電系統の問題点や現状について確認する Transelectrica s.a. は ルーマニアの国家エネルギー調整庁 (ANRE: Romanian Energy 2-37

113 Regulatory Authority) の管轄下の事業者で ルーマニアでは唯一の送電事業者である 配電事業者のヒアリングで訪問した Electrica s.a( 首都ブカレストを管轄するルーマニア最大の配電事業者 ) とは 業務上 送電する側と配電する側の関係にあるため 相互に密接に連係して電力事業を推進している ルーマニアの送配電系統の問題点や現状についてヒアリングを行った (1) 主な内容 a) Transelectrica s.a. は ルーマニアで唯一の送電事業者で 国内全域と他国との送電の融通を管理している b) 管轄する電圧は 110kV 以上の送電系統である c) 再生可能エネルギー 10MW 以上は Transelectrica s.a. の管轄となる 10MW 以下は Distribution Company の管轄となる d) ルーマニアでは エネル (Enel) CEZ およびオーストリアの 3 社が大きな発電事業者となる e) 発電構成は原子力 20% ハイドロ 25~30% 残りが石炭火力である f) 電力需要は 冬よりも 6 月 ~12 月の夏季が多くエアコンなどのクーリングによるものである g) 東南部に設置している風力発電設備から中央部への送電容量が不足している点が課題として挙げられる 将来送電線の追加計画もある h) ANRE (Romanian Energy Regulatory Authority) から 風力発電 ( 既設 1,000MW) を2013 年までに 3,000MW まで増加させる計画があることを聞いているが その様な計画があるのかとの問いに対しては 予算も必要なため実現できるか判らないとのこと i) 国を取り囲むようにリング状の送電線 (400KV) 敷設計画があるようであるが どうしてこの様なことをするのかとの問いに対しては 電力安定化のために行っているが北部はまだ敷設されていない部分もある 詳しい情報については Web サイトを参照して欲しいとのこと (2) 所感ルーマニアでは 黒海付近を中心に風力発電の導入が進められている 10MW 以上の風力発電設備は Transelectrica s.a. の系統へ接続することから 系統安定化等のスマートグリッドの技術には強い関心を持っていた 本プロジェクトの目的を説明した際にも 興味深く聞いて頂き 今後も技術的な交流については歓迎 との様子であった また スマートグリッドシステムに高い関心を持っていることが良く分かった また 風力発電も盛んに増設が進んでおり 系統安定化のスマートグリッドが必要なことは理解されていた 今後の協力関係構築等 終始友好的で何かあれば声を掛けて頂けそうな気配であった 首相府 (Romanian Government) 訪問日 訪問先 訪問者 目的 1/17 Romanian Gonernment 東芝 : 3 名 FS 調査内容及びエネルギー供 ( 火 ) 給事業説明 2-38

114 (1) エネルギー関連情報 2011 年遅く再生可能エネルギー政策 (Renewable Policy) の new draft が完成した 英文版があるので MoEcnomy で入手して欲しい 意見があれば至急欲しい エネルギー価格に関しては 必要量や販売量を提出して貰えれば 適切な情報を出せると思う 料金 formula が複雑であることは知っている 天然ガスは 1970 年代にロシアから導入された古い肥料工場で原料として使っている 液体原料の肥料プラントも検討したが 高価で手が出ない 特に 国産天然ガスを国として需要家に allocation するシステムは無く 経済原則で契約する このエネルギー供給事業は 多分 PPP スキームで地方都市でやると良いと感じる 市長に相談すべき この FS の結果 Romania が選ばれなかったとしてもその理由を教えて欲しい もちろん選ばれることを期待している (2) 所感経済顧問は予想に反して比較的お若い女性の経済学者であったが 国際関連も担当しているため今回訪問した 欧州経済危機への対応策を立案中で 資料 Reform/Economic Stimulus の英語版をいただいた 本エネルギー事業に非常に積極的な姿勢を示していたので 事業展開の可能性を今後十分検討したい 総務 内務省 (Mnistry of Administration and Interior) 訪問日 訪問先 訪問者 目的 1/17 総務 内務省 東芝 : 2 名 地方都市のエネルギー事情の ( 火 ) 把握 (1) 地方都市のエネルギー事情地域熱供給システムは地方政府の管轄で 国は PPP スキームで コジェネレーション導入を含め これを近代化することを望んでいる 補助金は中央政府からと地方政府からの 2 種類ある コジェネレーションを含む熱供給システムの供給容量データは ANRE が所有しているはずである 中央政府は 特に工業団地のエネルギー消費を規制していないため 年間エネルギー消費データは中央政府には無い 電力なら配電会社が保有しているだろう 工業団地には管理者 (Administrator) がいるので地方政府へ問合せて欲しい 投資家が工業団地を探す時には 中央政府は必要なユーティリティ量を聞いて地方政府へ問合せ 適切な工業団地を紹介する 天然ガスは自由競争市場で調達する ガス会社は (1) GDF(Gas De French) (2) E-ON Gas group (3) RON gas (4) Petrom Gas の 4 社のいずれかの供給会社から選択する 2-39

115 特に国産天然ガスを特定業種に国が割付けてはいない ガス配給会社はガス供給会社とは 独立である (2) バイオマスコジェネレーション木質チップ ペレットの供給業者は多くない 木質チップ利用によるバイオマスコジェネレーションはルーマニアにはまだ無く 始まったばかりである 有機廃棄物を含む廃棄物全般は地方政府が収集する 各県 (county) に埋立地がある 森林資源については環境森林省が 10 年間の利用権について入札を実施しているので 入手時に入札に参加しなければらない (3) 事業サイト この project に適切なのは人口 10 万人程度の中規模都市だろう 県の数は 41 あり 市 の数は 88 ある この中の 25% を占める 20 市が対象となるだろう (4) 所感地域エネルギー供給事業に適した地方都市のエネルギー事情をヒアリングした 具体的なエネルギーデータはやはり地方都市を訪問しないと入手できない状況なので 機会をみて引続き調査する 経済 商務省 (Ministry of Economy, Commerce & Business environment) 訪問日 訪問先 訪問者 目的 1/18 経済 商務省 東芝 : 2 名 FS 調査内容及びエネルギー供 ( 水 ) 給事業説明 (1) 投資環境ルーマニアは労働賃金が安く PV パネル組立等の工場に適している 初期段階ではあるが航空機 プロペラ組立工場もある 今やポーランドの賃金は非常に高くなっている 西部に生産 輸出に適した自由貿易ゾーン (Free Zone) があり 工場製品の出荷あるいは輸出開始まで法人税が免除される ポーランドと大競争している ルーマニアでは東芝は good name であり 信頼できる事業パートナーも見つかるだろう (2) エネルギーに関する優遇制度 グリーンエネルギーに関して重要なのは (1) 地方政府との PPP 法制度 (2) コジェネレー ションに対するボーナス制度の 2 点である 高効率 (10% 省エネ ) コジェネレーションにつ 2-40

116 いては ANRE の認定をうければ規定の表で定められたボーナスが受取れる 燃料に特に限定は無い 別のスキームであるグリーン証書 (GC: GreenCertificate) 制度を選択することもできるが これは固定価格ではなく市場で価格が決定される 従来 20% までしか買取保証が無かったが 2013 年以降は 100% 買取が保証される PV は 2-6 GC/MWh バイオマスは 1 3GC/MWh バイオガスは 1 GC/MWh エネルギー穀物 (Energy Crop) は 1 GC/MWh である (3) その他電力 熱は Whole sale もできるし Retail Sale もできる ISPE は Market Specialist なので良いコンサルタントとなれるだろう スマートグリッドについては委員会のようなものがあり ここにアプローチするのが良いと思う スマートメーター規格等を制定している L&G は 10 年前位に Transelectrica Hydroelectrica へ送電系監視システムを納入しており関係は深い 8 配電会社は全て民間会社である (4) 所感首相経済顧問 総務 内務省に続き この経済 商務省では次官の立場にある Mr. Stafie から積極的な発言があった 中央政府 関連省庁が 本事業の検討に対して一致して協力姿勢を示していることは心強い ISPE (Institute for Studies and ower Engineering) 訪問日 訪問先 訪問者 目的 1/18 ( 水 ) ISPE 東芝 : 2 名 現地協力企業候補の調査 (1) エネルギー供給事業について東芝のスマートコミュニティのプレゼンは 2011/4 月の学会で聞いて良く知っている 電力だけでなく 熱や他のユーティリティーまで提供するところに興味を持った この事業は brown field より green field の居住地区が適しているように思う 場所は Bucharest の環境森林省近くにある あるいは green field 工業団地が良い バイオマスはルーマニアでは農業地域に沢山あるが市場がまだ無いので 価格は無く誰も知らない (2) 経済性検討についてこういうプロジェクトの検討をできるのはルーマニアでは我々だけだ 検討条件をくれれば経済性の試算もできる 10MWe のシステムなら初期投資は 20million Euro 程度だろう 再委託してくれれば十分検討する 東芝はルーマニア国に関与してきているので 是 2-41

117 非一緒にやりたい (3) 所感 今回の調査では時間が限られているため具体的な連携には至らないが 意欲的な姿勢で あるので より詳細な調査検討の機会があれば ISPE との協力関係を検討したい Romanian Power Market Operator (OPCOM) 訪問日 訪問先 訪問者 目的 2/20 Romanian Power Market ( 月 ) Operator (OPCOM) 東芝 : 5 名ルーマニア貿易投資センター (RCTI) : 2 名 電力規制 取引についての現状について確認する ルーマニアの南西部 Oltenia 地域を管轄し ルーマニアでは No.1 の需要家数を誇る CEZ Romania S.A. のブカレストオフィス (Bucharest Office) を訪問し 配電系統の問題点や現状について 確認を行った (1) 主な内容ルーマニア貿易投資センター (RCTI: MINISTRY OF ECONOMY, COMMERCE AND BUSINESS ENVIRONMENT) の紹介で ルーマニアに於ける電力と Green 証書取引のオペレーションをミッションとしている OPCOM(Romanian Power Market Operator) を訪問し ルーマニア於ける Electricity Market の状況などを調査した Senior Engineer を含む 4 部門から担当が出席され 現在のマーケットオペレータの組織体制および役割等について詳しく説明頂いた OPCOM は APEX と EuroPEX のメンバーであり ルーマニアに於けるマーケットオペレータとしては唯一の組織である Transmission Operator(Transelectrica s.a) と System Operator ( 中央給電指令所 ) は 各 1 社で運用されており その他は Producer(145 社 ) Suppliers(189 社 ) および Distribution Operator(40 社 ) で構成されている OPCOM はその中心となる存在で 上記の各プレイヤーと調整行い運営しており Green Certificates Market(GCM) の制度も管轄していた 現在 本マーケットの GC(Green Certificates) 設定は 最大であり参入するのであれば今が良いとのこと ( 例 ) Wind Power Generation(2GC/MWh, 2017 年まで ) Solar Power Generation(6GC/MWh) など 高い GC (Green Certificates) 設定となっている (2) 所感ルーマニアに於ける電力と Green 証書取引のオペレーションを担っており 関係機関と深い繋がりを持っている OPCOM から最新の情報を得ることができた また Green Certificates Market(GCM) 制度も管轄していることから 再生可能エネルギー導入時には必ず関わる機関であり 統計的に広く情報を保有していた 2-42

118 CEZ Romania S.A. 訪問日 訪問先 訪問者 目的 2/21 CEZ Romania S.A. 東芝 : 3 名 電力 配電系統の問題点や現状 ( 火 ) EMON:1 名 について確認する ルーマニアの南西部 Oltenia 地域を管轄し ルーマニアでは No.1 の需要家数を誇る CEZ Romania S.A. のブカレストオフィスを訪問し 配電系統の問題点や現状について確認を行った (1) 主な内容 a) ルーマニアの配電会社は 地域別に 8 つに分かれているが CEZ はルーマニアの南西部 Oltenia 地域を管轄している 配電事業が民営化された 2005 年に設立され 需要家数は約 150 万軒に及ぶ 主な 2012 年 1 月に於ける主なデータは以下の通り Sales to end customers: 3.5TWh Market share: 16.1% Nunber of employees : 1,996 名 Sales (EUR million): 400 EUR b) Oltenia 地域の 7 つの地区に配電を行っている c) 管轄は Oltenia であるが MV 系統へ接続する再生可能エネルギーの設置も手がけていた 南東部 (Constanta): 風力発電 600MW( 1.1billion) を設置西部 : Hydro-Power Plants(18MW) を設置 d) 風力発電による電圧変動等を抑えるため 蓄電池システムの活用を考えている e) CEZ Romania S.A. では 蓄電池システムは導入した実績は無い f) ルーマニアの南西部 Oltenia 地域はとても天候が良いため PV の設置も検討している g) CEZ Romania S.A. としては 配電のクオリティを高めることにプライオリティを置いており 蓄電池システムも蓄電目的だけでなく 有効 無効電力等の系統安定化を目的としている h) 配電ロスとして ピーク時を考慮した変圧器などが該当する 実際は 月に 1~2 回しか動作していないため無駄だと考えている i) 配電事情も 10 年前とはことなり 再生可能エネルギーの導入など変動要素の大きな電源も接続されるように成って来ており CEZ Romania S.A. としても従来とは考え方を変えないといけないと考えている j) スマートメーターも導入を考えている 各家庭に導入し 電気の使用量や傾向などを把握できるのでとても良いと考えている k) スマートメータの導入のモチベーションは 2 つあり レギュレータからの指示とノンテクニカルロスである ノンテクニカルロスは特に問題視している l) テクニカルロスは変圧器の稼働率 ノンテクニカルロスは盗電と考えている 2-43

119 (2) 所感 CEZ Romania S.A. は ルーマニアの南西部 Oltenia の 1 地域を管轄している配電会社ではあるが首都ブカレストに近隣諸国の CEZ Group を見ているヘッドオフィスがある関係で ルーマニア全域の配電事業に精通しており貴重な情報を得ることができた また 風力発電に力をいれており 配電のクオリティを高めるため系統安定化の方法として蓄電池システムの活用を検討していた ISPE 社 訪問日 訪問先 訪問者 目的 2/22 ( 水 ) ISPE 社 東芝 : 3 名 EMON:1 名 再生可能エネルギーの導入状況について確認する ISPE 社は ルーマニアに於ける最大の再生可能エネルギーの設計 コンサルタント会社 で 様々な再生可能エネルギーの導入に関するプロジェクトを手がけている 再生可能エ ネルギーの導入での問題点や現状について確認を行った (1) 主な内容 a) ルーマニアに於ける再生可能エネルギーの導入に関する設計 コンサルタントでは最大の会社である b) 風力発電の変動抑制に蓄電池システムを利用することを考えており より詳しい内容を知りたいので協力をお願いしたい National Transmission System Operator とパイロット PJ のための検討を始めており 東芝の提案構成とよく似た検討を行っている c) 本 FS を進める上で その国の歴史 法律および制度などを理解しているローカルパートナーと組んで行うのが良いのではないかと考えている 必要があれば協力する d) ルーマニアでは 再生可能エネルギーに対する GC(Green Certificate) が最大レートとなっており 従来の発電機を導入するより初期投資の回収が早くなる再生可能エネルギー導入のチャンスと考えている e) インダストリアルパークなどのエンルギー効率を高めるにはどの様な方法が良いかなど 検討している (2) 所感 ISPE は ルーマニアに於ける再生可能エネルギーの導入に関する事業者としてはリーディングカンパニーであり ルーマニア全域の再生可能エネルギーの導入状況に精通しており 貴重な情報を得ることができた 風力発電の導入が増えてきており 蓄電池システムで対策を考えていた 本 FS で協力できることはサポートをするなど協力的であった 2-44

120 TRACTEBEL 社 訪問日 訪問先 面談者 所属 タイトル 訪問者 目的 2/22 TRACTEBEL 社 東芝 : 3 名 再生可能エネルギーの導入状 ( 水 ) EMON:1 名 況について確認する TRACTEBEL 社は フランスガス公社 (Gaz de France GDF) と提携関係にあるルー マニアの再生可能エネルギーの設計 コンサルタント会社で 様々な再生可能エネルギー の導入に関するプロジェクトを手がけている 再生可能エネルギーの導入での問題点や現 状について確認を行うため打合せを行った (1) 主な内容 a) ルーマニアで再生可能エネルギーの導入に関するエンジニアリング コンサルタントを行っている b) フランスガス公社 (Gaz de France GDF) と提携関係にあるため ガス関係のコンサルタントも行っている c) 元々は機器を系統接続した際の有効 無効電力のフローなどのネットワーク解析 設計を行う会社から始まった 1st ステップは 変電所の設計 ( 再生可能エネルギー含む ) を行うステージで 2nd ステップとしては追加の再生可能エネルギーの接続に伴う設計とその助言を行う形態となっている d) 部門としては トランスミッション (Transmission) パワージェネレーション( エナジーエフィシエンシー : Energy Efficiency) およびマニュファクチャリング ( サイトアレンジメント含む ) の 3 部門ある e) ソフトを使用した系統解析も行っており 電力線 (110kV~400kV) と変電所 (110kV 以下 ) のネットワーク解析をすることができる f) 風力発電のインストール設計は 80 件もプロジェクトがあるが机上設計のため実際に上手く設置し規格に合うようにインストールできるかは判らない g) ルーマニアは 測定上は風力発電に適地が多いことになっており 風力発電を 1,000MW 導入する計画がある すべてインストールされて 来年運用が始まったら系統にどの様な影響が及ぶか判らない 将来は 4,000~5,000MW となることも想定されているため更に厳しくなると思われる h) GC (Green Certificate) は 現在高止まりしているため従来の発電機を導入するより再生可能エネルギーの発電を増やした方が 投資回収も早いと考えている i) GC (Green Certificate) が 6GC となった太陽光発電は 今後増加すると考えている 但し 各家庭にルーフトップ PV が普及することは無いと考えている 屋根の形状も異なることや 景観上の問題で普及しないだろう j) 太陽光発電のインストールの設計は 40-50MW に及ぶが風力発電には遠く及ばない量である k) 最近では 3 つの変電所の設計をソフトウエアシミュレーションして行った 設計時点で見込まれ 2-45

121 る再生可能エネルギー以外は 想定外のものとなる ( 接続が判明した時点で再シミュレーションとなる ) l) 蓄電池システムは 有効 無効電力のパワーコントロールを行う1つの手段と捉えている また 蓄電池システムの容量の決め方には興味はある (1MW の風力発電にはどのくらいの蓄電池の容量がベストかなど ) とのことであったが 蓄電池システムには余り積極的ではなかった これは フランス (ERDF) が 蓄電池システムに消極的である影響を受けているように見える (2) 所感 TRACTEBEL は 再生可能エネルギーの導入に関する事業者としては比較的小さい ( 従業員 800 人程度 ) が 変電所の設計から ソフトウエアによる系統解析などかなりの知識と経験を有している会社であった また フランスガス公社 (Gaz de France GDF) からも技術援助を受けているためか 電気だけでなくガス関係 ( コジェネシステム : Co-Generation system) も詳しかった 風力発電の導入設計を行っており 系統安定化のために蓄電池システムの活用も検討しているためか 終始蓄電池関係の質問であった 本 FS で TRACTEBEL の協力が必要であれば 声を掛けてくれとのことで協力的であり 訪問は有意義であった MONSON ALMA 訪問日 訪問先 訪問者 目的 2/23 MONSON ALMA 東芝 : 3 名 再生可能エネルギーの導入状 ( 木 ) EMON:1 名 況について確認する 風力発電の設計 設置 施工およびメンテナンスを行う会社で Monson Invest Group の 100% 子会社である 創立は 1997 年 2004 年からは風力発電に力を入れており 風力発 電に関するプロジェクトを多く手がけていた 再生可能エネルギーの導入での問題点や現 状について確認を行った (1) 主な内容 a) ルーマニアで再生可能エネルギー ( 風力発電 ) の導入に関する設計 設置 施工およびメンテナンスを行っている b) 創設は 1997 年 MONSON ALMA は Monson Invest Group の 100% 子会社である c) 変電所の設計から再生可能エネルギーの導入設計まで行っている d) 2004 年から風力発電に力を入れており 現在は以下の状況となる 運用中 : ルーマニア西南部 1.8MW 東南部(Constanta) 400MW 建設中 : 東南部 (Constanta) 505MW 開発中 : ルーマニア西南部 197MW 北東部 123MW, 東南部 (Constanta) 1,380MW e) MONSON ALMA の組織構成 (Industrial division Structure) は次の通り Development Construction Operation Service & Maintenance 2-46

122 f) 風力発電の系統安定化に蓄電池システムを活用したいと考えており スマートグリッドの蓄電池システムは大変興味がある g) 風力発電設備の集中監視装置で 発電量などを監視できる また CCTV にて現在の状況も目視確認できるようになっている ( オフィスの別フロアにあり見学させて頂いた ) h) 蓄電池システムを利用した再生可能エネルギーの系統安定化の検討を進めている (2) 所感 MONSON ALMA は 再生可能エネルギーの導入に関する事業者としては比較的小さいが 変電所の設計から 風力発電の導入設計などかなりの知識と経験を有している会社であった また Monsson Invest Group( 本居地 U.S.) の 100% グループ会社のためか 技術的な交流やバックアップが行われているようであった 風力発電の系統安定化のために 蓄電池システムの活用を行って見たいとのことで 終始蓄電池関係の質問が多かった PV ソリューション ルーマニアにおける訪問先 面談者 目的は以下のとおりである 表 ルーマニア訪問先一覧 訪問日訪問先訪問者訪問先概要 11/21 ( 月 ) 11/22 ( 火 ) TUV NORD 社東芝 : 1 名 SUNE はルーマニアにおける民間の Renewable Energy (RE) 産業組合で ルーマニアの RE にかかわる企業は大勢参加している 政府とも強いコネクションを持っており ルーマニアで RE ビジネスを行うには 加入必須の団体である VLAMAR SOLAR 社 東芝 : 1 名 VLAMAR SOLAR はルーマニアで 太陽光 風力 ヒートポンプ ディーゼル コジェネを売っている小規模の会社である ルーマニアにおける 京セラのパネルや Danfos のインバータの独占ディストリビュータであると同時に 150kW 以下の EPC も経験している (1)PV 市場 Status of Photovoltaics in the European Union, New Member States 2010 の統計に よると ルーマニアは 2020 年までに PV を 260MW 設置するという目標をもっている

123 年における累積設置量は 1940kWpであり このうち 1330kWp がオングリッドであり 610kWp がオフグリッドである 2011 年は積算 3MW に到達する見込み うち 2MW はルーマニアの太陽電池メーカー Renovatio Solar の地上設置型 1MW プラント 2 か所である 2011 年は 系統連係型のシステムから 再生可能エネルギーターゲットである 203.5MW の電力を購入することで既に合意が取れている MW 図 ルーマニアにおける累積 PV 出力 (2) 補助制度ルーマニアの市場はグリーン証券 (GC: Green Certificate) と買取義務 ( クオータ ) のセットで成り立っている ルーマニアにおけるここ数年のなだらかな市場発展は同様な日射条件を有するブルガリアの状況と比べると見劣りする 理由として 系統連系型システムのための重要な補助金に関する法律 (220/2008) がまだ施行されていないことが考えられるが 2011 年 11 月に ついてに (220/2008) の改正が行われた 新法によると再生エネルギーからエネルギーを生み出す事業主は発電 配電のためのグリーン証券を多数受け取ることができる 再生可能エネルギーのタイプについては次の通りである (1) 風力により発電し配電する場合 MWh 毎に 2 つの 2017 年までのグリーン証券及び 1 つの 2018 年初頭のグリーン証券 (2) 地熱発電 バイオマス バイオガスによる発電については3つのグリーン証券を MWhごとに (3) 太陽エネルギーから発電して配電された場合 Mwh ごとに 6 つのグリーン証券を得ることができる この補助制度は独立した発電プラントにも該当する 2-48

124 クオータ ( 発電 送電に占める RE の割合 ) は発電 送配電会社 大口電力需要家に割り当てられ その達成が義務付けられる クオータ システムは 15 年間続き 2011 年のクオータは 10% 2020 は 20% である GC は OPCOM.SA (Electricity Market Operator) がオペレートする市場で取引され マーケット メカニズムで価格が決まる 投資家 End User を守るため 価格はそれぞれ最低価格 = 27 EURO/GC と 最高価格 = 55EURO/GC が定義されており 価格はその間で決まる 最近は GC のプロバイダーが少ないため 最高価格で飽和している状況である 最高価格 : 0.006GC/kWh x 55 EURO/GC = EURO/kWh 最低価格 : 0.006GC/kWh x 27 EURO/GC = EURO/kWh ちなみに電力料金は 0.144~0.256EURO/kWh である その他 イニシャルコストの半分を補助する The Growth of Economic Competitiveness という Structural fund や Tax-Incentive がある 現在 個人が設置する 1MW 以下のプロジェクトについて自家消費モデル (Own-Consumption Model) に似たシステムを導入を主張している団体もある (3)PV 産業ルーマニアは過去に太陽エネルギー利用を推進したケースがあったが 1990 年以降 太陽光発電計画は停止状態となっている 今のところ太陽光発電はほとんど行われていないのが現状である しかしながら 太陽光発電のポテンシャルは目を見張るものがあり 国土の半分以上で 1 平方メートル当たり 1,100~1,300kWの日射量がある これらの太陽資源から 年間 1,200GW 時の発電が可能だと試算されている 太陽光発電の可能性について新エネルギー源研究所のテオドローヌ所長は次のように指摘している 日射は場所により 1 平方メートル当たり 1,600kWあり ドイツよりも 50% も大きい 国土は平坦で広く 洪水の心配もないので 大規模太陽光発電に適していると考えている 許認可も迅速に獲得できるので 例えば 日本の電池メーカーが自社のモジュールを持ち込めば 極めて短期間で太陽光発電プラントを設置できるだろう 現在はルーマニア国内で太陽光発電設備機器に関する売り込み競争は無いが 中国製の太陽電池が少量ながらルーマニアにも輸入されており 近い将来に市場競争が激化していくであろう ルーマニアにおいて PV モジュールのメーカ及び商社は 5 社が 架台関連では 1 社が PCS 関連では 3 社が EPC 関連では 4 社がそれぞれ事業を展開している 機器プロバイダーでは PV モジュールを作っている Rinovatio Solar のみ ルーマニアには工場をスコルニチェスティ サトゥマレの2 箇所に持っている ただし モジュールのアセンブリのみで ラミネートやガラス洗浄等の非常に簡単な設備しか導入していない 計画キャパは 1 箇所あたり 10MW だったが 結局 2~3MW 程度しか生産せず 現状全く売れていなく 生産を止めている 同社は EPC も手がけており 自社モジュールを使った2 箇所 1MW のプラントを保持している ケーブル工場は多少存在している 2-49

125 (4) 地域情報ブルガリアよりも人口が三倍であり 国土も広く ポテンシャルはかなりある 田舎には非電化地域 または電力品質が非常に悪い地域もあり 改善を必要としている ルーマニアでは太陽光発電のポテンシャルは目を見張るものがあり 国土の半分以上で 1 平方メートル当たり 1,100~1,300kWの日射量がある ( 出展 :PVGIS European Communities) 図 : 年間日射量マップ ( 最適角設置 ) (5)PV 系統連系 PV プラント (PV Plant) の容量によって 5~12ヶ月かかる 小容量のプラントには簡易手続きが存在する 2020 年まではグリッドの容量の上限から 系統連系は 3000~ 4000MW が限界と言われている 系統連系以外の各種許認可 ( 環境 土地 建設許可 発電ライセンスなど ) の手続きは非常に煩雑であり トータルで6~12か月かかる 小さなプロジェクトでも簡素化されないため 改善を申し入れている団体もある (6) 規格 認証制度 ルーマニアで必要とされる準拠規格は EU と同等である 2-50

126 ルーマニアの代表的な PV モジュールメーカで EPC まで手掛けている RenovatioSolar 社製 の PV モジュールは TÜV 認証を取得していると同時に IEC61215 と IEC61730 に基づい た物性試験に合格している (7) 所感再生可能エネルギーに関する法律 (220/2008) の改正が行われた 新法によると再生エネルギーからエネルギーを生み出す事業主は発電 配電のためのグリーン証券を多数受け取ることができる 再生可能エネルギーのタイプについては次の通りである (1) 風力により発電し配電する場合 MWh 毎に 2 つの 2017 年までのグリーン証券及び 1 つの 2018 年初頭のグリーン証券 (2) 地熱発電 バイオマス バイオガスによる発電については3 つのグリーン証券を MWhごとに (3) 太陽エネルギーから発電して配電された場合 Mwh ごとに 6 つのグリーン証券を得ることができる この補助制度は独立した発電プラントにも該当する ルーマニアはヨーロッパ委員会 (European Commission) より 各価格が 55 ユーロ (74.28 ドル ) の 4 つのグリーン証券を 4 つのメガソーラー (Mega Solar) について受けることができた 2010 年にはわずか 1.3MW の累積容量しかなかった 可能性としては 2020 年までに 1GW を達成できると考えられるが 現在の NREAP 目標は 10 年後が 260MW となっている 今後 これらの補助制度の拡充を図るとともに太陽光発電の利点に関する啓蒙活動を通して太陽光発電システムの普及を進めていこことが期待されている 2.3. ハンガリー JETRO Budapest 事務所 訪問日訪問先訪問者訪問先概要 11/3 ( 木 ) JETRO Budapest 東芝 ;4 名 ハンガリー概要 政治経済動向 の把握 (1) 概要と政治 経済動向 2008 年米国金融危機が外貨建て債務が多いハンガリーを直撃し IMF 監視下で財政再建中であり 議員 省庁削減 年金 医療改革 課税強化を進めている 特にスイス フラン建ての多くの住宅ローン返済が困難となっており政府が救済措置法を可決した 中国企業がオランダを経由して大型投資をしており ハンガリーへの外国投資は オランダ ドイツ オーストリア スイスの順となっている 日本からの進出企業は 119 社で漸減気味である (2) エネルギー資源状況 クロアチアのアドリア海沿岸 LNG 基地利用のため 既に天然ガスパイプラインを接続し 2-51

127 た スロバキアとは 2011 年中に接続の最終協定を締結する予定である 再生可能エネルギー補助金の 2007 年から 2013 年までの総額は 2.5 億 Euro で 省エネ補助金は 1.5 億 Euro となっている ただし再生可能エネルギー電力の最低 FIT 価格は 0.1 Euro/kWh は欧州平均以下で この分野への投資速度は遅い 最近は食品廃棄物と畜産廃棄物からのバイオガスによる地域発電が増加している (3) 所感財政再建中であるので直近の投資環境は良好とは言えないが 天然ガス パイプライン網利用の準備が進んでおり 2015 年以降には地域エネルギー供給事業の可能性が出てくる余蘊思われる Ministry of National Development ( ハンガリー国家開発省 ) 訪問日訪問先訪問者訪問先概要 11/4 ( 金 ) Ministry of National Development 東芝 ;4 名 ハンガリーのエネルギー政策の把握 (1) エネルギー政策平均所得が低く相対的にエネルギー価格が高いため 年間固定の規制料金制度を採用しており エネルギー効率 10% 増大を目指している 最近 分散電源から集中電源推進へ転換し 原子力発電の比率を 43% まで増加 原子力で製造した水素による燃料電池車の導入が重点政策目標としている 天然ガス価格は中東欧では 2 番目に高く 天然ガスへの依存度を下げたいとのこと 現在は E-ON 社が天然ガスを供給しているが 国営電力会社の MVM(HPC) 社が進出しようとしている 地域エネルギー供給事業の巨大な市場はトルコとポーランドにあるだろう (2) 所感 現状では地域エネルギー供給事業に適した環境とは言えず 天然ガス調達体制が整備さ れる 2015 年まではウォッチしていて良い国であるとの感触である Ministry of Foreign Affairs ( ハンガリー外務省 ) 訪問日訪問先訪問者訪問先概要 11/4 ( 金 ) Ministry of Foreign Affairs 東芝 ;4 名 ハンガリーのエネルギーセキ ュリティ政策の把握 (1) エネルギーセキュリティ 集中化 Centralize と分散化 Decentralize の両方向が重要と考えており 集中化の方向は 電力のスマートグリッドで 分散化は電力と熱のスマートエネルギーシステムでやるのが 2-52

128 良いと考えている 日本の LNG 基地の視察を今月予定している 3 月に予定していたが福 島原発事故の影響で 6 月に延び それも延期されて今月となった 国家開発省の Mr.Kovacs は原子力出身なので 集中化を強調したかもしれない (2) 所感国家開発省から外務省への徒歩移動に手間取り 時間が十分取れなかったが 非常に好意的に対応いただいた 今回訪問の窓口となった在日ハンガリー大使館とは 当然ながら密接な関係にある Miskolc 市営熱供給会社 訪問日訪問先訪問者訪問先概要 11/4 ( 金 ) Miskolc 市営熱供給会社 東芝 ;4 名 地域熱供給会社のエネルギー 需要 燃料 顧客情報の把握 (1) Miskolc 市概要首都 Budapest から西北西 170km 陸路で 2 時間強の位置にあるハンガリー第 4の都市で人口 17 万人を有する 盆地であるため自動車排ガスによる空気汚染が深刻であったため 天然ガス地域暖房を導入した 過去は製鉄の町であったが 現在は失業率が 16% と非常に高い (2) 市営熱供給会社 (MIHO: Miskolc Heat Supply Ltd.) 主に天然ガス燃料の 12 の異なる熱供給システムが市内に点在し これを統括して管理 経営している MIHO がロシア産の天然ガスを一括購入契約している 価格は 2011 年分は 0.50 $/SCM で価格変動は毎年 10-15% あるとのこと 末端温度 40 の温水のみを 31,593 戸の家庭と 1204 棟の商業 公共ビルへ供給し 送熱量は 1.43 million GJ/y である 天然ガス依存度を下げるための施策として 5 年前から廃棄物埋立地 (22ha) の Land-Fill バイオガス利用を開始しており 現在 木質チップ燃料の 6MW バイオマスボイラを建設中であった 太陽光発電 PV により水を電気分解し水素生成して天然ガス代替も考えている 電力料金は昼間 17 HUF/kWh 夜間 4 HUF/kWh 深夜料金規制無し ( ゼロ ) となっている (3) 所感 Miskolc Holding( 持ち株会社 ) 不動産部門の工業団地に関する説明も受けたが やはり天 2-53

129 然ガス供給が課題である MIHO は先を見て 大規模ではないが再生可能エネルギー利用 に取組む等 堅実な経営をしている印象を持った PV ソリューション ハンガリーにおける訪問先 面談者 目的は以下のとおりである 表 ハンガリー訪問先一覧 訪問日訪問先訪問者訪問先概要 11/4 ( 金 ) ハンガリー太陽光発電協会 (MANAP) 東芝 ;4 名 MANAP は 1 年前に設立され Szolnok 氏は 5 人のボードメンバーのうちの一人で 出資者 同時に Manitu Solar の GM でもある 同協会は 40 社未満からなっており そのうち PV 専門の会社は Manitu Solar を含めて 4~5 社だけである ハンガリーの PV プロジェクトの 90% は同協会メンバーが行ったものである (1)PV 市場 Status of Photovoltaics in the European Union, New Member States 2010 の統計によると ハンガリーは 2020 年までに PV を 63MW 出力容量まで設置することを目標として掲げている ハンガリーの PV 市場は非常に小さい 方向性としては着実に成長をしている 2010 年にはこれまでの市場の成長のなかでも急激な伸びを見せており 設置容量として 積算 1.75MW に到達した 2012 年の見通しは 2~3MW との事である 売電目的の地上設置の市場はなく 余剰電力買い取りを前提としたルーフトップ市場が中心である 2-54

130 GW 図 : ハンガリーにおける累積 PV 出力 (2) 補助制度ハンガリーのエネルギー政策は EU のエネルギー指令に追従している EU 指令に基づき市場を活発化しており 環境エネルギー推進の主要な政策は 2002 年に導入された固定価格買取制度 (FIT) である 通常の環境エネルギーに加え 熱電併給 ( コジェネレーション ) で発電した電力も対象となるのが特徴である ただし 買取価格 (Tariff Price) の水準は太陽光発電の場合で フォリント /kw 時 ( 約 0.1 ユーロ /kw 時 ) であり ハンガリーの電力料金 37~39フォリント /kwh( すなわち13~14セント /kwh) よりも安い状況である 従って 純粋に電力を自家で消費し 残りを売電する方法が最も得になり 市場は余剰電力買い取りを中心に形成されている 唯一ある補助金は EU から出ており システムコストの最大 50% の金額が出る 金利を考慮しなければ10 年で Pay Back できるが 資金を市場から調達しようとすると ハンガリーの金利は20% 近く 全くペイしなくなってしまう 一部地方自治体が住宅向けに小額の補助金を出しているが 普及に十分な効果が無い状況である (3)PV 産業 ハンガリーには 首都 Budapest から北西に 38km 離れたところにある Dorog 市に 45 億フォリントを投じて作られた Sanyo の HIT 太陽光モジュール製造工場がある 2-55

131 出展 : 図 : Dorog 市 同工場に EU とハンガリー政府から合計 9 億フォリントの補助金が交付された 最近第 3 工場を開所し 生産能力を倍増 年間 315メガワットになった 新規雇用者数は 400 名 宗従業員数は1080 名となった ( もともと1999 年からエアコン 形態 電動工具用電池 充電池を製造していた ) それ以外には モジュール関連のメーカ及び商社が 6 社 架台関連メーカが 2 社 PCS メーカが 1 社それぞれ操業しており ビジネス展開に期待が集まっている 特にこれらの企業に対して日系企業が出資している様子は現在見受けられない (4) 地域情報ハンガリーの日射量は最適角度設置で年間 1300 ~1500 kwh/m2 であり 他 CEE 諸国 + トルコと比べると中間に位置する 国土は狭いため 場所によって日射量に大きな差はない また 人が住んでいる所には系統が100% 敷設されている 土地は比較的平らで大規模な太陽光発電所を設置するのに適している 2-56

132 ( 出展 :PVGIS European Communities) 図 年間日射量マップ ( 最適設置角 ) (5)PV 系統連系ハンガリーのグリッドは3つのオペレータ ( 独 E-on Del-dunantuli 独 RWE Elmu Emasz 仏 EDF Demasz) によって運営されている 2007 年にできた Energy Law によって 50kW 以下の系統連系について Grid Operator は許可しなければならないことが決定された (6) 規格 認証制度 Sanyo の工場があるものの 高級品という位置づけでハンガリー国内にあまり需要はな 2-57

133 い模様 PV の認証はヨーロッパの国際標準と同様の IEC61215, があれば十分であ る インバータは MEH (Hungarian Energy Office) へ Test Report を申請して 許可を得る 必要がある Source; 同国では Fronius( オーストリア ) が有名である SMA( ドイツ ) は一時参入していたが MEH に Test Report を提出していないことから 現在 Decline されている状況 他は SIEL ( イタリア ) EHE( 中国 CEHE 社が製造 ) で 小さい会社のみ 規格は CE マークだけではなく PV インバータ EMC に関する IEC 規格に準拠する必要がある 架台に関しては特に規制はない (7) 価格西ヨーロッパの国々 例えばドイツなどと比較すると 30~50% の太陽光システムの建設コスト削減に繋がる ヒューマンリソースとしても優れた技術能力を身につけた上 人件費の高騰には無縁である 社会インフラ面や輸送交通網なども優れている 国の基礎技術力として 電気 機械 化学など多角的な技術力を有している サプライヤーの財務状況もよいので安心して取引ができる 世界的な企業である GE Bosh Samsung,Panasonic なども工場進出している状況から 国を挙げて太陽光システムに関する投資を呼び込もうとしている (8) 所感ハンガリーの太陽光発電開発は現在のところまだ限られている EurObserv ER の統計によれば 2009 年末時点の累積設置容量は 650kWに過ぎず 中東欧で最も進んでいるチェコの 0.14% の水準に留まっている 政府としても地熱 (Geothermal) と原子力に力をいれており 固定買取制度 (FIT) は導入されているものの 買い取り価格の水準が低いことが理由の一つと考えられる 現在の市場は余剰買取を中心に形成されているため その売電価格に上乗せするボーナスを追加するなど 投資に関する補助を整備することによって 今後は太陽光発電システムの展開が期待される 2-58

134 2.4. チェコ CzechInvest ( 投資庁 : Investmentand Business Development Agency) 訪問日訪問先訪問者目的 10/31 ( 月 ) CzechInvest 地域暖房協会 東芝 : 4 名 チェコにおける投資環境 再生 可能エネルギー支援制度 熱供 給状況の把握 (1) CzechInvest 投資庁活動概要今回訪問の窓口となってアポイントを取得していただいた投資庁にてまず活動内容を確認した 産業貿易省の株組織で外国からの直接投資 FDI の促進が任務であり 1993 年に誘致を開始し 1998 年に製造業誘致を強化した 2002 年にメカトロ 自動車 航空宇宙 情報通信等のハイテク サービス業種の誘致を優先するようになった 投資上位国はドイツ 25% 日本 15% 米国 8% の順である 17% の法人税を最大 5 年間免除という税制優遇をしている チェコ ポーランド ハンガリー スロバキアの CPHS4ヶ国で共同 FDI スキームの検討を開始している (2) チェコの不動産市場不動産需要は 生産工場 59% 工業団地 22% 商業ビル 19% の順で 2010 年は 2009 年比 20% 需要減であった 依存度が高いドイツの景気低迷のため 賃料は Euro/m2/ 月の範囲である 国家戦略工業団地は5 地区 (200ha) だが 市営工業団地は 103 地区あり 540 のテナント企業が入居して 10 万人を雇用している (3) エネルギー事情電力セクターには 1200 企業が含まれ 16 万人を雇用し 販売額は 13.2 billion Euro に達する 総発電容量は 20GW の内チェコ電力 CEZ は 60% を占める CEZ は配電部門だけでなく 発電部門も持っている 2009 年 9 月に Smart Grid Technical Forum が設立され 14 組織が参画している 再生可能エネルギー分野には 60 企業が関係し 設置発電容量の合計は 1632MW に達する 関連企業数は増加しているものの 発電容量が増加傾向は鈍化している 木質チップの 60% はドイツとオーストリアへ輸出されているため 国内でのバイオマスコジェネレーションは良い状況には無い これに対し バイオガス発電プラントは多数設置され発電容量で 200MW 以上となっている 木質チップ価格は Euro/ton バイオガス価格は 0.5 Euro/m3 である (4) 地域暖房協会ハンガリーと異なりチェコでは天然ガスは極めて高価で利用可能なバイオマス資源も少ない 地域暖房用の燃料は褐炭 Brown Coal が 65% 天然ガスが 20% バイオマスが 5% を占める 熱供給会社の 50% は市営で 残りは私企業である チェコ最大の Praha 市熱供 2-59

135 給会社の熱供給能力は 1000MW ある 5MW 以下のコジェネレーションでは 20GWh/y まで 燃料が天然ガスでも補助金が出る 課題は 工業汚染物質に関するEU 指令 2010/75 に対応することで 適用除外申請を期限 2016 年 1 月 1 日までに提出する必要があり この結果 石炭から天然ガスへの移行が進むと思われる PV は 2000MW の予定に対し 6000MW もの申請があり もはや増加しない その理由は系統不安定と 補助金 22billion CZK の財政負担が問題だからである ただし 2013 年 1 月開始予定の新しい補償メカニズムをチェコ独自に検討している 次回訪問時には サイトツアーをしたら良いと思う (5) 所感天然ガスコジェネレーションに対する補助 支援制度とEUの環境規制の影響を詳しく調べる必要があるが 少なくともチェコで木質チップバイオマスコジェネレーションの可能性は少ないと思え バイオガスコジェネレーションの可能性を追求すべきであろう VGP 社工業団地 VGP Park Horni Pocernice 訪問日訪問先訪問者目的 10/31 ( 月 ) VGP Park Horni Pocernice 東芝 : 4 名 チェコの典型的工業団地の規 模 エネルギー供給状況把握 (1) 工業団地概要とエネルギー供給 Praha 中心から約 2km の距離にある VGP 社開発の工業団地を ChechInvest とともに訪問した VGP 社はチェコ第 3 位のデベロッパーでスロバキア ハンガリーにも進出している 総面積百万 m2 の内 物流倉庫が 60% を占め チェコの工業団地が物流団地でもあることを認識した 広大な倉庫の屋根を PV の IPP 事業者に賃貸ししている 団地面積の残り 40% は軽工業のテナント企業が入居しており 電力 天然ガスの契約は 大テナントは自らが供給会社と契約するが 中小テナントは VGP 社が 電力料金 3.20 CZK/kWh 天然ガスが Euro/MWh で一括代行契約している (2) 所感工業団地とは言っても 日本やアジア諸国と異なり空調需要も無い物流倉庫が過半を占め また製造業も軽工業主体であった 従って エネルギー需要密度も高くなく 事業サイトとしては適切で無い感触を持った 2-60

136 CTP 社 ( 工業団地デベロッパー ) 訪問日訪問先訪問者目的 11/ 1 ( 火 ) ChechInvest CTP 社 Regional Director 東芝 : 4 名 チェコ工業団地におけるエネ ルギー供給状況の把握 (1) CTP 社概要本社は特に Praha にあるメリットが少ないため チェコ中部の都市の創業地にある 1998 年に創業し 現在 26 工業団地を保有し シェア 40% 売上げ高 1.75 billion Euro/y のチェコ No.1 デベロッパーである 土地 建物はテナントへ売却せず自社資産として保有し賃貸するビジネスモデルである 今後の新設予定は 20 あるとここと (2) エネルギー供給各工業団地では自家発は保有しないものの 天然ガスボイラで温水供給をしている ただし夏季の熱需要は無いとのこと 電力負荷計算では 0.05kW/m2 の値を用いている 例えば自動車工場が主要テナントである面積 70 万 m2 の Ostrana 工業団地では 35MW の電力需要となる 6MW の Roof-Top PV が稼働中の工業団地も既にあるが FIT が毎年 5% 減少しており 経済性と系統不安定性が今後懸念される 木質チップ Biomass は品質変動が大きいため否定的で 逆に均質性を要求すれば高価となり Biomass コジェネレーションの投資回収が困難との見解であった (3) 所感我々のスマートエネルギーシステムに関しては 独立マイクログリッドで 系統電力を待たずにテナントが操業開始できるならメリットを感じる 投資回収年は 7-8 年なら良いとのこと 工業団地内であれば 特に規制は無く障害は無いようであった 工業団地デベロッパーとの協業はひとつのビジネスモデルとなり得るであろう Ministry of Industry and Trade ( チェコ産業貿易省 ) 訪問日訪問先訪問者目的 11/02 ( 水 ) Ministry of Industry and Trade 東芝 : 4 名 チェコにおける熱供給制度 事 業サイト候補の把握 (1) チェコの熱供給システムフィンランド デンマークに続きチェコは第 3 番目に古くから熱供給システム設置の歴史を持つ 100 年前にはコジェネレーションで 1000 人に熱供給をしていた 燃料は 80% が Brown Coal 褐炭で環境対策が課題である 天然ガスは余り使っていない 天然ガス熱供給プラントの問題点は 褐炭に比べ熱料金が3 倍となること 既存褐炭熱 2-61

137 プラントの寿命は長く当面天然ガスプラントは不要 という点であり 無理に天然ガス熱 供給プラントを新設すれば熱料金が 2 倍になる という点である (2) 系統不安定について東独 - 西独間の系統連係が弱いため 東独の風力発電電力をチェコ経由で送電するため 今後 5 年以内に系統不安定の問題が発生する可能性がある 誰に責任があるかは複雑であるが 電力会社 CEZ には無く 多分 国家組織の CEPS (Czech Energy Network System) にあるだろう 停電時にも最後のセキュリティ確保手段として熱供給プラントを期待している (3) 事業サイト候補 Praha の西 200km にある Mohelnice という人口 1 万人の都市があり ここの工業団地の Siemens 社の工場のエネルギー需要は電力 100MW 熱 40MW ある また隣接する工業団地には自動車 照明工場があり電力 5MW 熱 5MW の需要で 商業施設もある チェコに類似の都市が 15 ヶ所程度あるので普及性はある エネルギー供給施設の投資には制約は無く 運営ライセンスも 1 ヶ月程度で取得できる (3) 所感天然ガス熱供給プラントには否定的であったが 反面 天然ガスジェネレーションによるエネルギー供給事業には肯定的で 候補サイトも提示された 都市居住者 公共施設を対象とした地域暖房事業ではなく 工業団地向けエネルギー供給事業であれば可能性があると推察する JETRO Praha 事務所 訪問日訪問先訪問者目的 11/02 ( 水 ) JETRO Praha 事務所 東芝 : 4 名 チェコ共和国概要 政治経済動 向 エネルギー状況の把握 (1) チェコ概要 政治経済動向共和国の面積は日本の 1/5 で人口 1000 万人の内就労人口は 600 万人だが 失業手当が就労時より高額のため欠勤率が 20% と高く 転職も多いのが問題点 また日本からの進出企業に労働力を奪われたため 中国 台湾 韓国など他のアジア勢はほとんど進出できていないとの指摘あり 政府の財政収入は貿易外収支である観光収入に依存しているので景観 2-62

138 規制が強い 対外債務の GDP に対する比率は 35% と少なく 現状ではユーロ導入は 2016 以降の見通しである 輸出入とも最大の相手国はドイツで 輸出では 32% 輸入では 26% の比率を占める (2) 交通網欧州トップクラスの高速道路網を有するが 更なる整備ニーズ増大のためEU 基金で 2013 年までの整備計画 OPT を遂行中 これに対し鉄道網は 石炭輸送のため既に 100 年前に整備されたものの 近代化されずスピードが遅く 維持管理費が膨大のため 民営化にも踏み切れないでいる (3) エネルギー資源状況基幹電源として 1987 年運転開始の Dukovany 原発 (440MW 4 基 ) 2003 年運転開始の Temelin 原発 (1000MW 2 基 ) を持つとともに ロシアからの Druzba 石油パイプラインとアラブからの Ingolstadt 石油パイプラインが整備されている 天然ガスはほぼ全量輸入しており 75% がロシアから 25% がノルウェイから輸入されている 石炭は Severoceske 社が褐炭 1350 万 ton/y OKD 社が無煙炭を含む 1280 万 ton/y を産出している 原油はほとんど産出していない 再生可能エネルギーに関しては 電力固定価格買取制度 FIT と Greem ボーナス制度の 2 種から発電事業者が選択するシステムとなっている FIT の買取価格は PV が 6 CZK( 30) Biomass が 3.5 CZK( 17) で 高効率 CGS に対して買取価格の上乗せがある 高額 FIT であった PV の成長余力は既に無く 今後は Biogas の施設が現状 160 から 700 まで増大するとの予想がある (4) 所感再生可能エネルギーとして PV から Biogas へ重点が移行している また基幹電源のひつとである石炭火力に対するEU 環境規制強化によって 天然ガス電源へのシフトが予想される 税収確保のため観光資源の保護 都市景観規制が厳しい点は注意すべきであろう AFI (Association for Foreiign Investment) 訪問日訪問先訪問者目的 12/22 ( 木 ) AFI (Association for Foreiign Investment) 東芝 : 1 名 ENAC: 2 名 チェコにおける潜在顧客の把握 (1) CGS 燃料の把握チェコにおける CGS の燃料は主に褐炭 (lignite) 又は天然ガスである スマートエネルギーシステムの提案については賛同が得られるも 温室効果ガス抑制という理由での再生可能エネルギーの導入には特段の興味がない様子であった 2-63

139 (3) エネルギー料金体系の把握チェコにおいては電気 ガス料金ともに基本料金と従量料金の二部制度となっている 熱料金制度については基本的な規制はあるものの最終的には交渉ベースで決まるとの事であった (3) 所感電気料金に基本料金制度が存在する事から CGS 導入によるメリットが存在する事が把握できた 但し 現状においては環境性という意味でのスマートコミュニティのニーズはそれほど高くない事を感じた 地域熱供給協会 (Association for District Heating) 訪問日訪問先 面談者 所属 タイトル訪問者目的 12/22 ( 木 ) 地域熱供給協会 (Association for District Heating) 東芝 ; 1 名 ENAC: 2 名 チェコにおける熱供給事業の実態把握 (1) チェコにおける熱需要 熱価格についてチェコにおける大まかな熱需要は 60% が家庭用顧客 20% が公共用顧客 20% が産業 工業用顧客が占める 家庭用の売熱価格は 天然ガス専焼では約 600 CZK/GJ 混焼 (co-firing) では約 500 CZK/GJ であり この内約 400 CZK/GJ が天然ガスコストとなっている 売熱価格に関する規制は存在するが 直接の価格規制ではなく 最終的な価格の決定は顧客との交渉によって決まるとの事 (2) 補助制度について現状石炭から天然ガスへの転換に対しての補助金は 産業用途においては存在しない しかし高効率 CGS において ベースケースと比較して 10% 以上の省エネが達成されるのであれば 一定の補助が出るとの事であった 例えば 5MW 以上の容量では 2 Euro/MWh 5MW 以下の容量では 40 Euro/MWh が電力買取の際に追加で支払われる 追加料金で買取費用に対する補填は これまで CEZ distribution が支払っていたが 2013 年以降は電力取引オペレーターが支払う事になっている (3) バイオガス CGS についてチェコにおいてはバイオガス CGS が 基既に存在し 容量は各 500kW-1MW で 補助制度もあり順調である 特に農業基地 (agricultural station) に設置されている 問題はメタン発酵の臭気であり これまでは都市から 2-3km 離れた郊外に設置されている 2-64

140 (4) 所感コージェネレーションに対する補助は存在するが 非常に安い印象を持った 一方バイオガス対する意欲は高い事を感じた 売熱価格が厳密に規制されていない事が CGS の採算性を計算する上で注意が必要である NITES 訪問日訪問先訪問者目的 1/18 ( 水 ) NITES 東芝 : 2 名 エネルギーや情報通信に関す る問題点や現状について確認 する ボスニア ヘルツェゴビナ (Bosna i Hercegovina) に本社を置き エネルギーや情報通信に 関するソフトおよびハードウエアの開発を行っている会社である 東芝アンサルド T&D 社 のパートナーでもあり チェコ ( プラハ ) に事務所を構え配電会社の CEZ Distribution,a.s や 再生可能エネルギー業者とのコネクションもあることから訪問しヒアリングを行った (1) 主な内容 a) CEZ Distribution,a.s は 20 年以上もシーメンス (Siemens) ABB と付き合いがあるのに対し 東芝アンサルド (Toshiba Ansaldo Trasmissione & Distribuzione S.p.A) は競合相手であり かつ付き合いが浅いため打合せは難しいのではないか また EZ Distribution,a.s との打合せアレンジには 2week 必要と言われている b) チェコの三大配電会社は Cez PRE および E.ON 送電系統運用者は CEPS となる c) Cez および CEPS は大規模太陽光発電設備の導入に消極的である 理由は 1 日晴れたとしても 2 日間曇ったりするような不安定な気候のため d) 太陽光発電量が足りない場合 蓄電池で補完するのではなく他から電力を買えば良いのではないか チェコ全土で見ると ある地域で曇っていても他の地域では晴れている e) Cez は Heat のジェネレーターでもあり トレーダーでもある 原子力発電で得た熱を販売している f) チェコでCez 本社を相手にプロジェクトを行えば Cez 本社が周辺国の投資計画を決めているので周辺諸国へ広げられる可能性がある g) E.ON は ドイツ本社がCez 以上に力が強い為 他国の E.ON は何も決められず E.ON チェコとは仕事をしても広がらない h) 再生可能エネルギーの電気の売却は 0.4 ユーロ /kwh 系統からの購入は ユーロ /kwh である (2) 所感 チェコに支店を持つ NITES は 現地の配電会社や再生可能エネルギー業者などに繋がり があり 打合せのセッティングなど援助頂けた 今後のチェコでの業務では お互い協力し 2-65

141 進めていくことで情報収集がし易くなると感じた WBBI 社 訪問日訪問先訪問者目的 1/18 ( 水 ) WBBI 社 東芝 : 2 名 NITES:1 名 エネルギー 情報通信およびスマートメータに関する現状について確認する スマートメーターの通信ソフト設計 製作およびエネルギー関連の PJ に参加し客先と共 にソフトウエア開発を行う会社である NITES の紹介で エンジニア 2 名と打合せを行い スマートメーター等について情報交換を行った (1) 主な内容 a) ボスニア ヘルツェゴビナ (Bosna i Hercegovina) 北部で スマートメータプロジェクトを手がけている 本 PJ は 2012 年に開始したばかりである また スペインでもスマートメータの PJ を手がけている b) プロジェクトには Echlon MicroElectnica ローカルベンダーなどが参加 ランディスギア (LANDIS & GYR) はない c) ボスニアがスマートメーター導入を進めるモチベーションは EU 指令 テクニカルロス ノンテクニカルロスが要因と予想している d) ラストワンマイルの通信は PLC(Power Line Communications) がほとんどである e) Broadband PLC が双方向通信に最適と考えている (2) 所感スマートメーター関係に精通しており 中東欧地域でのスマートメーターの現状を教えて頂いた また 配電会社や電力会社からスマートメーター用の通信ソフト (MDMS:Meter Data Management system 等 ) の製作を手がけており 今後コネクションを活かして付き合いのある配電会社等へヒアリングが行えそうであった SOLOPS 社 訪問日訪問先 面談者 所属 タイトル訪問者目的 1/19 ( 木 ) SOLOPS 社 東芝 : 2 名 NITES;1 名 PV の設置状況および問題点などについて確認する チェコでは最大の PV 設置業者で 70MW のインストール経験を有する インダストリ アルパーク (Industrial Park) のオーナーでもあり 同工場のルーフには計 6.5MW の PV を 設置済み リフトで工場の屋上に設置してある 6.5MW の PV および PCS を収納している 2-66

142 コンテナハウスを見学させて頂いた 本 PV 発電した電力の約 30-40% を工場で使用し 余り 60-70% は系統 (CEZ Distribution,a.s) へ売却しているとのこと 昼間に余った電力を 夜間に使用できるバッテリーシステムに興味を示していた また 本 PJ を説明した所 同社では余剰エネルギーがあり系統に売却しているぐらいのため良い実証場所は無いが 熱と電気の需要がある車の製造メーカー (CEZ に拠点を置く トヨタ フォルクスワーゲン シトロエンおよびヒュンダイ等 ) に話を聴くのが良いのではとアドバイスを頂いた 車の製造メーカーは コストダウンにシビアであり殆どの施策が成されているが 電気は系統から購入する他なく コジェネ 再生可能エネルギーやμEMS 等の導入により 自社での電気代節約 省エネ対策は新しい施策となり興味を持って貰えるはずとのこと また 車業界は 製造工場 営業所およびオフィスビル等が比較的近い場所にあると思われるため スマートコミュニティーの構想にも当てはまる また 他国へのビジネス展開と言う観点でも スロバキア ( キア フォルクスワーゲン ) ハンガリー( アウディ ) およびポーランド ( フィアット ) 等へ繋がる可能性も秘めている (1) 主な内容 a) Cez の 70% は政府の投資 送電系統運用者 (CEPS) は 100% 政府 b) ローカルな再生可能エネルギー発電は IPPが担っている c) チェコで Cez は大きく独占的である そのためか 意思決定も遅い d) 送電系統運用者 (CEPS) は 電力需要が余ったら発電機を停止要求する権限を持っている 但し 再生可能エネルギーの発電は 最後に止める e) チェコでは 発電にいくらコストがかかるかを算出し それに応じて国民の電気料金が決定される このため発電コストを抑えるといった感覚は Cez などは持ち合わせていない f) SOLOPS のロジスティックパークでは LED 照明の導入やエアコンの設定温度をゆるくするなど 省エネ対策をすでに行っている 電力消費は照明とリフトくらいであり 実証場所としては相応しくない g) 設置した PV の発電状況については CEFIL Energetika の Web サイトで各地点のエネルギー消費量の確認 表示が行える仕組みになっている 不足が起きる場合には 使用するエネルギー量を 2 時間前までに Cez へ連絡する h) チェコの PV 設置は 2,000MW を超えたため停まっている (Cez が約 70% 設置 ) i) カーマニュファクチュアラーが電力需要 熱需要 省エネ意識がどれも高く 実証場所として最適ではないか j) チェコの工業の 40% はカーマニュファクチャラー 他の国でも 30% 各国に工場を持つ代表的な車メーカーを挙げてくれたが 残念ながらブルガリアは挙がらず k) 風力発電導入には 騒音のためにチェコでは消極的 2-67

143 (2) 所感太陽光発電設備の設置業者であるが 大きな工場に 6.5M もの大型 PV を設置するなどこの業界では有名な業者であった また PV の接続先となる配電設備および電気料金などについても詳しく丁寧に教えて頂いた また スマートコミュニティの好適地について チェコで考えられる熱需要と電力需要があるカーベンダーなども紹介できるなど 積極的に協力を頂け今後に繋がる打合せであった Tedom 社 訪問日訪問先訪問者目的 1/23 ( 月 ) Tedom 社東芝 ; 1 名東京ガス :1 名 ENAC: 1 名 東欧の CHP 事業のヒアリング (1) Tedom 社について Tedom 社はチェコに本社を置くエンジニアリング会社である EU 全土と中国 メキシコなどでコージェネレーション事業を展開する 事業領域は大きくエンジニアリング事業 ガスエンジン生産事業 コージェネレーション O&M 事業の三つに分かれる もとは国内の事業が中心であったが 現在は総売上の7 割を国外であげる コージェネレーション事業はガス価格などの核となる要因の変動が長期契約の中で採算性に大きく影響を与える事業であるが Tedom 社の強みはプロジェクトを行う国を分散し 状況において投資額を変える事で全体の売上に対するリスクをヘッジできる事である CGS 機器としては小規模エンジンについてはクボタ社を 中規模エンジンについては Tedom 社 ( 自社製 ) を 大規模エンジンについてはキャタピラー社を採用している (2) EU の今後のコージェネレーション市場について 空港などの大規模な CGS プロジェクトを計画する一方で EU においては再生可能エネル ギーの増大に伴い 出力変動を補う小型の CHP が伸びると考えている (3) 所感コージェネレーション事業のリスクとしてガス価格の上昇は非常に大きな要因であり 日本ではガス価格の上昇が原油価格に大きくリンクしているが ヨーロッパにおいてはガス価格を上昇させる5~6 個の要因のうちの一つという認識であった 2-68

144 在チェコ日本国大使館 訪問日訪問先訪問者目的 1/23 ( 月 ) 在チェコ日本国大使館東芝 ; 1 名東京ガス :1 名 ENAC: 1 名 チェコのエネルギー 環境政策 経済動向のヒアリング (1) エネルギー 環境政策 2009 年に出された国の長期エネルギー政策が今年前半にリバイズされる 焦点はエネルギー供給に占める原子力への割合をどこまで増やすかということ 原発をエネルギー供給のベースに置き 石炭の割合を段階的に減らし 再生可能エネルギーも導入していくという構造になると思われる 原子力は現在古いタイプが 4 基あり これらで発電の 33% を占めている 2000 年 年に 2 基の新規建設の入札が行われた さらに 1 基の入札も行われるかもしれない チェコは電力の純輸出国というポジションを維持していく方針 2030 年には原発 50 基を保有するという話も出ている チェコ政府は原子力に関する良い情報も悪い情報も包み隠さずオープンにし 国民のコンセンサスを得て しっかり世論を固めて 政策を作っている 福島原発事故の情報も詳しく提供し 国民の意見をきちんと聞いている セキュリティ向上のためにエネルギーソースを多様化すること そのためのインフラを増強することは重要 ただし天然ガス利用は CO2 排出量削減対策もあるためそれ程のウェートを増やさないと思われる 天然ガスはパイプラインによる輸入に頼っている ソースはロシアからが 7 割 ノルウェーからが 3 割 ノルドストリームパイプラインが完成すればロシア依存度は軽減される ノルドストリームのチェコ国内部分は 2012 年に完成する予定 CEZE がどこまでスマートコミュニティに注力するかは分からない 原子力へのスタンスが決まってから 他のエネルギーを検討するという流れになる このため今年前半に出される前述の長期エネルギー政策を注視すべきである (2) 経済動向チェコ経済はドイツ経済に依存している 加工貿易が中心でドイツ向けが輸出額の 3 割を占めている ドイツ経済が好調ならばチェコ経済も好調になる リーマンショックで景気は落ち込んだが 好調なドイツ経済に支えられて 2.2% に回復した 昨今の欧州ソブリンリスクについてはチェコの金融部門にはあまり影響していない 財政赤字は現在 GDP の 5-6% ユーロ導入基準である 3% は達成できていないが 昔からユーロ導入には消極的 今のユーロ信用不安の状況ではさらに導入のインセンティブはなくなっている 財政赤字削減策として 国の年金負担の軽減 付加価値税などの増税を行っている 2-69

145 失業率は 8% 徐々に悪化していく見通し 日本と同様に少子高齢化が進んでいる 長期 的には労働力不足に直面するが 移民の受け入れでカバーするは積極的ではない チェコ にはウクライナからの出稼ぎ労働者が 11 万人いる (3) 所感エネルギー供給の主軸を原子力発電に置いているため 天然ガス普及促進への公的サポートは少ない様子 天然ガス CHP 導入のポテンシャルはあるものの 採算性は厳しいと思われる PV ソリューション チェコにおける訪問先 面談者 目的は以下のとおりである 表 チェコ訪問先一覧 訪問日訪問先訪問者訪問先概要 10/31 ( 月 ) Czech Invest(CI) 東芝 :4 名 諸外国からの直接投資を支援する チェコ産業貿易省 ( Ministry of Industry and Trade) の下部組織 1993 年設立で チェコ内の13の各地域圏に Regional Office また9 つの外国支社を持つ 10/31 ( 月 ) 11/1 ( 火 ) 1/16 ( 月 ) 工業団地 "VGP PARK HORNI POCERNICE" 東芝 :4 名 VGP 社はチェコにおける工業団地の開発大手 FIT がよい期間に 投資家が屋上に PV を設置した VGP 社は工業団地の屋根をレンタルして収益を上げている 工業団地建設 CTP 社 東芝 :4 名 1998 年に設立された チェコ工業団地建設最大手 ( 一位 ) 地上には PV をおかない戦略をとり 工業団地の屋根に合計 SOLAR 6MW を設置して Revenue を得ている チェコ太陽光発電産業協会 (CZEPHO) 東芝 :1 名 CZEPHO は 2009 に PV 業界関連会社により設立された民間団体 現時点 PV 関係 150 のメンバーから構成されている (1)PV 市場 チェコでは 2020 年に 1.7GW という目標であったのに対し 2010 年に累積出力で 2GW 近く 2-70

146 までに達するという累積容量を達成した 特に 2010 年は前年比 274.4% 増の 160MW 分のシ ステムが構築され 欧州で PV システムを設立している国々の中ではトップ集団の中に位置 している ( 太陽電池データブック, 電子ジャーナル ) 8% 28% 9% 9% 25% 21% ドイツイタリア米国中国チェコその他 図 太陽光発電導入量トップ 5 カ国のシェア (2011 年 ) ( 出典 : 太陽電池データブック 2012, 電子ジャーナル ) 2008 年の優遇政策により 郊外に地上置きタイプがたくさん設置された ただし グリッドキャパが限界という事と FIT が財政にかなりの負担を与えて始めていることが原因で 現在新たな系統連携申請がストップしている状況である 一般に PV の新たな設置は難しい状況になりつつある FIT 制度において先駆者となったものの 補助金の仕組みがうまく運営できておらず 法令を適宜修正と 電気料金の上昇により市場としては行き詰っている状況である 当初 チェコは世界で最も魅力的な FIT 制度を実施していた国の一つであり 買取価格は 30KW 以下のシステムでは チェコ コルナ /kwh( 約 米ドル /kwh) で 大規模システムでは チェコ コルナ /kwhとなっていた 買い取り額はエネルギー規制局 (EUR) によって設定され 買取期間は 20 年で 買取額の原資は電力消費者に対する課金で賄われていた しかし 急速な市場の発展に伴い 政府は買い取り価格額を当初の設定値から約 50% 削減し すべて太陽光発電システムの収益を対象に遡って 26~28% 課税する制度を導入した (IEA 参加諸国における 1992 年 ~2010 年間の太陽光発電応用の動向報告書 NEDO2010 年 ) 現時点 FIT は 30kW/ サイト未満のサイズに限定され かつ設置場所は 地上置きは適用されない 屋上か BIPV に限定されるものとなっている 2013 年 1 月に PV の新しい補助金スキームが出てくる可能性がある チェコ共和国の GDP は 首都のプラハの GDP に近く 観光立国となっている この理由からも 特にプラハ市内は町並みの景観保護が非常に厳しく アンテナや 室外機なども 2-71

147 外から見える形では置けない状況である ルーフトップ PV に対しても同様に 街中ではあまり見られず プラハ郊外での設置となる Own Consumption Model は FIT よりもレートがよくなるが 本当に消費しているのか 確かめることが困難な点もある イタリアでは Ground に電力供給して補助金を受領していた例があり 補助金受領詐欺をいかに防ぐか等の課題もある (2) 補助制度すでにインストールした PV は 毎年 2% FIT が上がっていく 新しくインストールする PV は 年々 5%FIT が下がっていく 現在は FIT が財政を圧迫しており 完全に止まっている状況 2012 年 1 月時点 チェコの FIT 料金は 30kWp 以下の Roof のみで 現地通貨で 6.5CZK/ kw である (25.6CZK/EUR として 0.254EUR/kW) 自家消費型 (Own-Consumption Model) の PV の導入は Green Bounus の制度を活用することができる 多少の導入は進むと考えられている 自家消費型は 配電会社から提供される電力メータにより検針している リモート化は進んでおらず 検針者が一軒ずつ訪問しているという現状である が 将来的には政府援助によるプロジェクト等を通して リモート化が進んでいくかもしれない (3)PV 産業チェコ国内において PV モジュール関連のメーカ及び商社は 4 社あり 架台関連メーカが 5 社 PCS(Power Conditioner System) 関連が 2 社 EPC 関連会社が 2 社それぞれ太陽光発電ビジネスを展開しており 今後の活躍が期待される これらの企業に特に日本企業から投資が行われている様子は見受けられない (4) 地域情報 日射量の点で PV に適する地区は 東部の南側となる 西部は山地であり 大規模な PV を設置する場合 自然保護の許可を必要とする 2-72

148 ( 出展 :PVGIS European Communities) 図 年間日射量マップ ( 最適設置角 ) (5)PV 系統連系チェコは発電会社 (1 社 ) 配電会社(3 社 ) から構成される 配電会社は プラハ地区 (PRE) 北部(CEZ) 南部(EOW) からなる T&D の計 4 社は団体 CSRES を作って連携が取られており 配電会社により制度が異なることなく チェコ内で統一されている PV の許認可に関し 簡単な手続き方法はないが ルーフトップ設置 自家消費型に関しては 簡素化されている 今までは Worker のライセンスは不要だったが ライセンス手続きを制度化しようとする動きがある いつから有効になるか不明である 許可手順 系統連系規制と技術基準 障壁 矛盾した建設許可過程民間住居における土地利用計画の制限 PV 設置も含んでいる 記念物保護法が PV 設置の障害となっている 障壁は見られない 推奨 ここで述べられている PV 支払い猶予の前にあった障壁が採用されている 系統連系手順 系統連系のための高いコストと長い過程がある DSO に依存した基準に無い手続き 法律と統一性の取れた系統開発コンセプト全ての系統オペレーターの統一性の取れた指示と法律によって設定された正確で標準化された定義を設定すること 2-73

149 障壁 推奨 系統容量問題 系統連系猶予の想定場の飽和状態 定期的な系統の解析と地域系統の開発コンセプト系統強化のための法律の提供とコストの回収明らかな締め切りと系統拡張のための系統の拡張のための法律の提供系統連系許可において単に推測することをやめること 30kW までの PV システムの支払い猶予を最低限やめること チェコの結果と将来の開発 : 2009 年と 2010 年における PV システムに関する需要の成長を推測的に見た後 いくつかの PV 市場のさらなる発展に対する厳しい障害がチェコにおいては見出された 第一はいくつかの生産物に対して識別できる PV パネルの最小効果のための導入であった どのシステムもこれ以上発展しないので この要求は効果的ではない 別の問題では 法律管理上の問題ではなく チェコで明らかに悪影響を与えていることは 2009 年と 2010 年に設置された 30kW 以上の PV システム収益に対して遡及的な先買権 26% の課税であった この手段は多くの PV プラント所有者に損益をもたらすばかりでなく破綻をももたらし PV プラント設置のために契約した銀行ローンを返金していく能力を無くさせてしまっている 最終的に 議論の余地がある申し込まれた系統の飽和状態の研究のために支払い猶予が PV システムの系統連系へのさらなる連系を妨げている 国の再生可能性エネルギープラン もまた 2020 年まで PV のさらなる接続を妨げることが採用されている 例え支払い期間が見えなくなろうともプロジェクトの初めが僅かな進歩しかもたらさなかった 2009 年 11 月において 建築許可に関する整然とした指示は地域開発省や土地開発局によって出版物として示されている この書類は PV システムの建築法の適用に関して明らかにしている 2010 年 4 月に連結規制の修正案が採用された 推測可能な分の留保を制限する ( 預金の支払いが より大きな設置のための許可を計画している土地に対して導入された ) チェコにおける PV 市場の再スタートが解禁されるまで 行政管理上のまたは系統連系の手続きはどのような場合においても少ししかないであろう 現在のチェコの PV システムの開発が許可され 系統に接続することが研究されることが 特に住宅用 商業用セグメントのために特に意味をなすであろう (PV Legal Final Report) 2-74

150 (6) 規格 認証制度 PV に関する規格は EU の規格 許認可と同じである PV インバータなどについて チ ェコ特有の規格はない (7) 所感既に RES(Renewable Energy Sources) 導入目標を達成していること RES による負担が国民経済 政府財政を圧迫していることもあり チェコの PV ビジネスは 現在ブーム後の停滞期間であり これからの参入は難しい状況である 最新の情報によれば 2011 年にグリッド容量の精査が行われ 容量的にはまだ新規の PV の連系は可能であることがわかった PV 導入は 地上設置が伸びる事は無いものの 30kWp 以下の屋上 PV 自家消費型が細々と導入が続くと考えられる( 年間数十 MW 程度 ) この他 工業団地 (VGP 社 ) の屋根レンタルスキームはうまくいっているようであり 事例として参考になる 今後 動向に変化があるとすれば 2013 年以後の法改正であり 継続した状況把握は必要であろう 2.5. スロバキア スロバキア 日本商工会議所 訪問日訪問先訪問者目的 1/12 ( 木 ) スロバキア 日本商工会議所 (SJOK) 東芝 : 3 名 SJOK は Slovak-Japan Chamber of Commerce の略称である 出張日程の確認 (1) 主な内容 a) SJOK は 2007 年設立の NGO 団体で特に日系中小企業の Slovakia 進出を支援している b) 既に Meiki Yamagata Yushin Precision 等の製造業 NTT communications SATO pharmaceutical あるあは TAISEI OBAYASHI 等ゼネコン Mizuho Corporate Bank 等の進出を支援した実績がある c) Slovakia は月給が 400 Euro( 北部 )-750Euro( 南部 ) と安価であるが 失業率は 15% 台である d) インフラ : シェンゲン協定で 高速道路が未整備の南部ではハンガリー高速道路利用の輸送ルートが採れる環境にある e) インフラ : 首都 Bratislava への直行航空便は London から AirBerlin が飛んでいる f) Mr.Bohov は 年文部省国費留学生として名古屋大に滞在し日本語が非常に堪能 2-75

151 SARIO (Slovakia Investment and Trade Development Agency) 訪問日訪問先訪問者目的 1/12 ( 木 ) SARIO (Slovakia Investment and Trade Development Agency) SARIO はスロバキアの投資機関である 東芝 : 3 名 スロバキアの概要 経済状況 再生可能エネルギーなど (1) 主な内容 a) Slovakia は人口 550 万人で 東欧圏で唯一の Euro 通貨圏であり 失業率 13% 台である b) VAT20% 法人税 所得税 19% で配当税 相続税 不動産譲渡税は無い 利益本国送金は 100% 認められる c) 電子部品も多いが 自動車生産が世界 No.1 Volks-Wagen が 7000 人 Citroen-Peugeot が 3000 人 KIA が 3000 人を雇用 日系では TRW と Yazaki がいる d) 電力会社は西部が ZSE 中部が SSE 東部が VSE で配電と発電をしている e) 天然ガスは Belarus Ukraine 経由で配送されるが Slovakia 政府が Gazpromと契約している 90 日分の天然ガスが地下に備蓄されている f) 日本企業は の間に SARIO の扱いで 10Project( 電子 化学 ) を実現し 3000 人を雇用した 累計では 44 企業が約 1 万人を雇用している g) 工業団地 (Mr.Stieranska) の電力 天然ガスはテナント企業が Utility 会社と契約する 工業団地の入居は海外企業のみならず国内企業でも良い 通常 20-30ha の広さだが これは労働力が限られているためである 大規模工業団地のニーズは無い h) 国土の西部が工業地域 中央部が山岳地帯 東部が低開発地域である i) 高速道路網の整備は 2016 年と計画されてはいるが 年となるかもしれない j) 停電は積雪によるもの以外は無い スロバキア地域暖房協会 訪問日訪問先訪問者目的 1/12 ( 木 ) スロバキア地域暖房協会 (Teplarenske Zdruzenie Na Slovensku) 東芝 : 3 名 SARIO:1 名 SJOK:1 名 スロバキアの熱供給事業の概要 再生可能エルネキ ーの利用状況 (1) 主な内容 a) 東芝 ( 東芝キャリア社製と思われる ) の 80kW ガスヒートポンプが近くに設置され良く知っている b) 既に の企業が CGS を設置している 代表的なのは Martin 社 60MWboiler SES 社 150MWBoiler など c) Wood Chip は結構占有されており 供給会社は 50 程度ある 価格規制は無く 20 Euro/ton - 40 Euro/ton で取引されている WoodChip 供給会社は 50% が国営会社 50% が私営会社の 2-76

152 シェアである d) スロバキア国内には 4 6 MW の熱のみの供給会社が 20 程度ある Wood Chip CGS は Denmark 製のものがひとつだけある e) Biogas 電力は 1MWh までは 15year の FIT がある f) 工業向け天然ガスの価格は VAT を除外して 平均 Euro cent/scm である 天然ガスに特に価格規制は無く 交渉ベースで決定されている g) ロシアから欧州への天然ガスパイプランがスロバキアを経由しており 天然ガスの利用率が高い 70% の熱供給会社は天然ガス燃料を使用しているが これは経済性で選ばれたためではなく 50 年前から天然ガス供給導管網が構築されてきたためである 残りの 30% の熱供給会社の燃料は Wood Chip と Brown Coal を使用 原子力発電所の排熱を利用している熱供給会社もある h) 再生可能エネルギーに関して法令 309 がある 3 月に選挙があり 政権が変われば変わる可能性がある (2) 所感自国で取れる安価な石炭を燃料として使わずに ロシアからの高価な天然ガスを燃料としている熱供給会社が多いという事情がわかった これは 昔の社会主義体制のものが残っていること思われる Bratislava 地域熱供給会社 訪問日訪問先訪問者目的 1/12 ( 木 ) Bratislava 地域熱供給会社 (Blatislavska Teplarenska) 東芝 : 3 名 SARIO:1 名 SJOK:1 名 地域熱供給会社の訪問 見学 (1) 主な内容 a) ブラチスラバ全体の 45~50% の地域熱供給会社で100% 公営の会社 熱供給エリアは Bratislava の東西に分離 1 次熱供給導管網 103km 2 次導管網 31km 顧客数 448 燃料は天然ガスを使用し バックアップとして油燃料を持っている b) 3 基の CGS で電力 25MW 2 熱 230MW 3 を生産しているが 外部の大型 NG C/C 発電所から 電力 216MW 熱 192MW を安価に購入調達している CGS の総合利用率は 90% 台 c) 熱需要は 年で 2-3% 低下 原因は需要家の省エネと需要家減 d) 東部では高効率の大型 C/C からの調達主体 厳寒時 ピーク負荷増大時に CHP が稼動 西部では CHP+ Steam Turbine を稼動 夏季に熱 plant を温水供給用にしている e) 課題は供給網と CHP の老朽化 (20 年 ) メンテナンス費用を料金に反映しているが 競争力減退による顧客喪失の原因となっている 建築物での地域暖房の強制使用の法制化を望む 2-77

153 f) 制御室で年間需要パターンを表示してもらった 夏季熱需要はやはり冬季の 1/10 であった g) 熱供給のパイプは Primary と Secondary がある Primary は Pa にて 高圧温水による供給である Secondary は温度帯が低い熱供給である h) 熱需要の60% が住居用 40% が産業用である 産業用のほとんどが化学会社への供給である 住居向けには ユーティティ会社が介在し 各住居との契約 集金を行う 本会社は ユーティティと契約を結んでいる (2) 所感今回の訪問でも熱供給事業の難しさがわかった それは冬は需要があるもののも夏になると需要が極端に下がってしまうことである 温熱だけでなく 冷熱に利用するなどの工夫が必要であると思われる 地域電力会社 SSE 訪問日訪問先訪問者目的 1/13 ( 金 ) 地域電力会社 SSE 東芝 : 3 名 SARIO:1 名 (1) 主な内容 a) SSE は 49% の株式を仏 EDF が また 51% を Slovakia 経済省が所有する私企業で 110kV 以下の配電網と発電所を所有 b) また 10MW PV plant を持つが Slovakia 全土 PV 設置容量 480MW に比べれば小さいほうである c) 通常電力価格は spot 価格で 60 Euro/MWh だが 100kW 以上の PV 電力 FIT は 2010 年に 425 Euro/MWh だったのに対し 2011 年 6 月までは 382 Euro/MWh 2011 年 7 月以降は無しとなった 100kW 以下 PV 電力 FIT は 2012 年には 195 Euro/MWh まで低下する Czech の二の舞にはなりたくない d) PV ほど高くはないが 高効率 (HE) CHP (CGS) については 10MW 以下と 10MW 以上 125MW 以下で また再生可能エネルギー部分利用 (RE) CHP に関しても 10MW 以上 125MW 以下で 100 Euro/MWh 150 Euro/MWh の FIT が定められている e) 天然ガスは Slovakia 政府と独 Lurhgas 所有の SPP (Slovakia Gas Industry) が供給している ただし CEO 選任には Lurhgas の承認が必要 f) FIT 価格の内 規制価格である Loss 分を除いた分が発電事業者に支払われる g) Austria は wood chip 不足であるが Slovakia は森林資源は豊富であり農業森林省が管轄している SSE は Biomass に関して初期段階の 2 project を実施している h) 熱は Dakia 等の熱配分会社 (Heat Distribution Company) に供給されることになる この熱配分会社は民営化の方向にあったが現在この動きは stop している 供給期間に規制は無い i) 天然ガスだけのシンプルな CGS についても FIT があると思うが確認する必要がある 2-78

154 j) 1-2MW の Biogas CHP は既に農業地域で設置されている 熱は自己消費 電気は SSE に売電 k) 2-4MW 容量の CHP 設置に当たっては予め SSE に申請する 変圧器が必要なら SSE が準備することもある (2) 所感 スロバキアの電気料金に関する資料は スロバキア語であり我々には理解が難しかった 今 回の訪問にて それを英語版にしていただいたことはとても有意義である SSE (Stredoslovenska Energetika) 訪問日訪問先訪問者目的 2/6 ( 月 ) SSE (Stredoslovenska Energetika 東芝 : 4 名 電力や配電系統の問題点や現 状について確認する スロバキアの中央地域を管轄する SSE の Bratislava 事務所を訪問し 配電系統の問題点 や現状について確認を行うため打合せを行った 今回は スロバキア 日本商工会議所経由での 紹介で SSE( 中央スロバキア電力会社 ) と SSE Distribúcia, a.s.( 配電部門 ) と打合せをすることができ た (1) 主な内容 a) SSE は 49% が EDF 51% はスロバキア政府が出資 b) EDF( フランス電力会社 ) と SSE の関係は 技術支援やテクニカルな問題などを EDF と情報交換して業務を行っている c) 送電関係は スロバキア送電系統株式会社 (SEPS a.s.)1 社が担当している (110kV 以上 ) d) スマートメータを 2020 年までに 80% の家庭に導入する EU 指令に基づき 国内の配電会社 3 社 (ZSE,SSE,VSE) 共同でパイロット PJ を実施中 e) スマートメータ導入に関しては 目的とする機能を定義する段階 ( カスタマーマネジメントなど ) スマートメータを導入することにより 顧客がどのように反応するのか見極めたい f) スロバキア電力料金支払いは年 1 回 ( 毎月集計し通知 差異がでた場合は年 1 回清算する ) g) これに対し パイロット PJ では月一回の通知とする Home Display は導入しない h) パイロット PJ では メータ導入台数は 500 台 特定の地域に集中させるのではなく 点在して配置している i) メータの通信方式は GSM 15 分に一回データ送信 通信会社は Orange 通信モジュールは Schrack 社 ( ドイツ ) j) 変電所間には光ケーブルを敷設 2-79

155 k) 配電会社としては スマートメータに求める機能は単純に遠隔計量できること l) PLC は断線などで通信できなくなる恐れがあるため否定的 そのため GSM(Global System for Mobile Communications) 方式を採用 m) メータは スロバキアにローカライズされている n) 電線は 65% が地上 35% が地下に敷設 o) SCADA(Supervisory Control And Data Acquisition) などは 配電会社 3 社 (ZSE,SSE,VSE) で管轄する地域毎に独立している MDMS(Meter Data Management System も同じように 3 箇所に設置されることになる p) 現在 バッテリーに関する PJ は無いが 配電容量増強とバッテリーによる安定化と どちらがコスト的に有利かによって導入判断となるとのこと 将来 EV が導入されれば EV のバッテリーが活用できるかもしれない q) 系統監視のコントロールセンターは ZILINA にある r) PV は 現在 SSE 管内では主に南部に集中しており 36MW 設置済み 系統に影響を与えない検討されており 電圧を見て ON/OFF できるシステムとなっている s) 風力発電は設置されていない ドイツ チェコおよびポーランドは 風力発電を導入して系統に影響を与え問題になっていると聴いている t) PV の系統への接続方法 基準などは レギュレーションに関する内容が記載された資料があるので そちらを参照のこと 内容は 3 つのパートに分かれており 1レジュレーションアクト (Regulation Act) 2エネジーアクト (Energy Act) 3リニューアブルエナジー billing に関する内容が記載されている (2) 所感 SSE は スロバキアの中央地域を管轄している電力および配電会社であるが 元々は同じ SE a.s( スロバキア電力株式会社 ) で 西側 (ZSE) と東側 (VSE) も含め同じ会社であり お互い連携 協調して PJ を進めていた スロバキア国内の電力 配電事業に精通しており 打合せは有意義であった 現在 配電 3 社共同でスマートメーターの PJ を行っているためか スマートメーターに強い関心を持っていた 系統が不安定になるためか 風力発電の導入はない PV は立地条件の良い南部に導入しているが 系統への影響も考慮し設置しているとのこと 従って 系統安定化のためのバッテリーシステムにはあまり興味を持っていなかった SARIO (Slovak Investment and Trade Development Agency) 訪問日 訪問先 面談者 所属 タイトル 訪問者 目的 2/8 ( 水 ) SARIO 東芝 : 3 名 スロバキアに於ける経済 投資および貿易状況について確認する スロバキアの投資と貿易開発庁の SARIO の事務所を訪問し スロバキアに於ける経済や日本 2-80

156 企業の進出状況 再生可能エネルギー導入状況などについて 現状を確認するため打合せを行 なった (1) 主な内容 a) SARIO は 日本企業がスロバキアに進出する際に無償で手助けをする機関である b) スロバキアは 2009 年 1 月からユーロ圏となった c) GDP は 2008 年 (6.4%) 2009 年 (-4.7%) 2010 年 (4.0%) 2011(3.3% 1Q-3Q) である d) 失業率は 13.12%(Nov2011) と高い e) Corporate Tax, Personal Tax は 19% Value Added Tax VAT は 20% f) 高速道路 (Bratislava-Kosice) の総延長は 約 500km(4h) である Zilira-Kosice 間はまだ整備されていない g) 車の生産台数は 世界第一位を誇る 主なメーカは フォルクスワーゲン ( 設立 1991 年 従業員 7,000 人 ) PSA シトロエン ( 設立 2003 年 従業員 3,000 人 ) KIA( 設立 2004 年 従業員 3,000 人 ) の 3 社となる h) 日系企業の進出は 44 社 9,350 人 内訳は Manufacture 16 社 Trade & Sales 28 社となる i) RWE( ドイツ ) が EV カーの導入を行った 政府機関が使用しており 台数は 6 台 EV チャージャーは主要都市とその中間に計 4 台配置されている j) Electricity Industry Consumption は 1GWh/year 以上の使用で ユーロ 20GWh/year で ユーロとなる k) 風力発電は スロバキア中央部の北側 ( 山側 ) に設置されているとのこと また スロバキアでは無いが Bratislava からオーストア ( ウィーン ) へ入った国境付近にも風力発電が設置されているとのこと スロバキアの風力発電の導入量は 約 8GW となっている l) PV 発電は 気候的に暖かい南部に設置されている (2) 所感 SARIO は スロバキアに進出してくる企業の援助をしており スロバキアの経済状況や立地条件 気候 現在の企業の進出状況と場所などに精通しており インダストリアルパークの位置や 各企業のロケーション 高速道路の整備状況など教えて頂いた また 再生可能エネルギーの導入状況と設置状況など 国内全域での情報を頂き大変参考になった また エネルギー関係の会社 ( 電力会社や配電会社 ) とも繋がりがあり 現在の状況も広く把握しており 打合せは有意義であった インダストリアルパーク (Industrial Park) の位置や 各企業のロケーション 高速道路の整備状況など 教えて頂いた また 再生可能エネルギーの導入状況と設置状況など 国内全域での情報を頂いた 2-81

157 PV ソリューション スロバキアにおける訪問先 面談者 目的は以下のとおりである 表 スロバキア訪問先一覧 訪問日訪問先 面談者 所属 タイトル訪問者訪問先概要 1/13 ( 金 ) スロバキア太陽光発電産業協会 (SAPI) 東芝 ;1 名 SAPI は 2010 年の 8 月に設立された 太陽光発電協会 ( 民間団体 ) 関係企業約 30 社が集まり 太陽光業界の環境改善 ( 法規制 許認可手続きの緩和 ) などを進めている (1)PV 市場スロバキアでは 2020 年に 300MW という目標であったのに対し 2011 年 6 月末時点まで スロバキアでは地上設置を主として 累積で 480MWp が設置された これ以降 2011 年 12 月末までに 推定 60MW 程度が新たに設置される可能性はある スロバキアは 電気供給のおよそ 55% が原子力であり 19% 程度を再生可能エネルギーにしたい意向である このうち大型水力 17% 残り 1~2% が風力 PV バイオマス 小型水力 CHPになると予想される スロバキアの PV セル (PV Cell) の導入傾向は およそ多結晶 (Poly-Cristal) が90% 単結晶 (Mono-Crystal)8% 薄膜系(Thin Film) が2% 程度 (2) 補助制度スロバキアでは 2010 年 1 月より 好ましい形での FIT 制度 (Act No.309/2009) が導入されたことによって 145MW の PV 出力が構築されている その制度は 15 年間 FIT 制度を保証し さらに毎年 配電産業規制局による法令によって価格が決定される その法令は配電網に連系することを保証し どのシステムからどの配電網へ連系するかという優先順位も決定している PV から発電された電力は配電システム企業 (Distribution System Operator) によって買い取られる 配電システム企業は4MW まで PV システムが構築される余裕を保持している FIT 制度としては 100kW 未満の PV システムについては ユーロ /MWh であり 100k W 以上の規模のシステムの場合は ユーロ /MWh である この結果 PV 出力が 200k W 以上に増大し トータルで 2010 年には 145MW まで到達した 2011 年 1 月から FIT は 10% 低下し さらに 2011 年 7 月 1 日から 100kW 未満のシステム 33% 低下 ( ユーロ /MWh) すると考えられている EU 再生可能エネルギー促進指令 (2009/28/EC) による目標は 2020 年までに再生可能エネルギーの占める比率を 14% まで引き上げることである (2005 年のこの比率は 6.7%) 2-82

158 2010 年目標は 発電における再生可能エネルギーの比率を 31% 運輸燃料に占めるバイオ燃料の比率を 5.75% まで高めることとなっている ( 日本貿易振興機構ジェトロウイーンセンター 2011 年 2 月 中東バルカン地域環境エネルギー調査 ) 再生可能エネルギーに関しては 法律 309 にて定められている 2009 年に制定されて以来 PV 導入が始まり 2011 年 6 月に法改正があった これ以後 PV の FIT に関しては 地上設置は適用されず 建物の屋根 (Building Roof installation Photovoltaic)/ 壁面 PV(Façade installation Photovoltaic) にて容量 100kW 以下に対して適用されることとなった 建物の屋根 / 壁面 PV の FIT 価格は 2009 年 480Euro/MWh 2010 年 430Euro/MWh 2011 年 6 月迄 382Euro/MWh 2011 年 12 月迄 259Euro/MWh 法改正後 2012 年 195Euro/MWh のように推移している 2010 年のスロバキアにおける太陽光発電システム設置容量は 0.2MW から約 145MW に拡大した 2010 年 1 月 政府は買い取り期間 15 年のフィードイン タリフ (FIT) 制度を導入した 同制度は太陽光発電システム価格の上昇に伴って調整され 2011 年にはすでに 2 回減額されている 2010 年末時点の買取価格は 完全な屋根一体型 (BIPV) システムで約 0.70 米ドル /kwh 地上設置型(Ground Instalation Type) システムで米 0.45 米ドル /kw hに設定された 100kW 未満のシステムの設置には 120MW の割り当て量 ( すでに 2010 年に到達した ) が適用された 買い取り額の減額と割り当て制度によって 将来の成長が大幅に制限される見込みである (IEA 参加諸国における 1992 年 ~2010 年の太陽光発電応用の動向報告書 NEDO 2010 年 ) 現政権は電気料金が上がるのを恐れ 全量買取に対してあまり積極的ではない ただし 余剰電力の買取 グリッドに接続しないシステムは認可がおりやすい 3 月に総選挙があり 良い方向に変わる可能性はある 今のところどうなるかは予測が出来ない (3)PV 産業 主に SAPI に加入している約 30 社のメンバーが主要プレーヤーである Canadian Solar, Fronius, SMA 等がある (4) 地域情報日射量の点で PV に適しているのは スロバキア南部の盆地地帯である およそ南部で年間 1100MWh/kWp の発電量がある 北部の山地ではおよそ年間 950MWh/kWp 南北幅 200km 程度しかないため気候の違いは少ないが 高度の違い (100~800m) による気温差 2-83

159 がある ( 出展 :PVGIS European Communities) 図 年間日射量マップ ( 最適設置角 ) (5)PV 系統連系配電会社はほぼ 3 つのエリア ( 東部 中部 西部 ) に分かれており 各々のルールを持っている お互い連携しておらず PVのグリッド接続の扱いも異なる 一般的に都市 町 村などの配電網はよく整備されている 一方 山岳地帯 過去の軍事エリア ( ロシア軍駐在 5 箇所程度あり ) は配電網の整備が進んでいない このような地区が新たに整備される可能性はあるかもしれない (6) 規格 認証制度 PV に関する規格は スロバキアが EU のメンバー国であり EU の規格 許認可と同じである PV インバータなどについて スロバキア特有の規格はない ただし コンストラクション ( ラック設置等 ) については 詳細は不明だがルール策定を検討しているようである (7) 所感スロバキアは FIT の導入が遅く FIT の抑制を行ったのは 他国の FIT 事例を鑑みながら 適切な時期 (2010 年 7 月 ) に FIT の改正を行ったもので グリッド容量からくる制限はあまり問題視されていないようである 今後の再生可能エネルギー政策は 2012 年 3 月以降の選挙次第となるが 大規模な PV 2-84

160 導入は見込めず 全量買取 (Total Electricity Purchasing) による屋上 / 壁面 PV 余剰電力 買取 (Net-Metering) 自家消費型 (Own-Cnsumption MOdel) による PV 導入が 容量は大き くないものの一定量進むと考えられる 2.6. ポーランド Polish Information & Foreign Invetment Agency (Palilz) 訪問日訪問先訪問者目的 11/07 ( 月 ) Polish Information & Foreign Investment Agency, Foreign Investment Department 東芝 : 3 名 ポーランドの電力事情について一般的な情報をヒアリングすると共に 関連する現地企業の紹介を依頼するため Palilz はポーランドの経済産業省直属の下部組織であり 外国の企業に対してポーランド への投資に関する情報提供や進出手続きの紹介 現地パートナー企業や自治体の紹介など を行っている 今回の調査主旨に合致した自治体や現地企業の紹介について相談を行うと 共に ポーランドの電力事情を含めた投資環境についてのヒアリングのため打合せを行っ た (1) エネルギー事情近年ポーランドは EU の中でも経済成長率が大きい そのためエネルギーは 2016 年に需要が供給を上回ると予測されている 現在主な発電は石炭火力に頼っている これは国内で潤沢に石炭がとれるためである しかし EU 指令などで CO2 の排出量を減らす必要があるため 閉山させざるを得なかった石炭鉱山もある さらに発電あたりの CO2 発生量が少ない原子力発電への切り替えも議論されている a) 天然ガス現在はガスの70% をアジアやロシアから輸入しており 国内のガス事業は PGNiG 社が 98% モノポリーでガス事業を行っている しかし 最近になり国内にシェールガスが見つかり その埋蔵量は世界一といわれている これに対して外国企業 (Chevron BP 等 ) が利権を取得し始めている シュエールガスについてはアメリカが 4-5 年くらいで本格的な運用を始める計画である そのため ポーランドでの運用は 10 年後くらいになると予測している b) 再生可能エネルギー現在導入されている再生可能エネルギーは PV (0.1MW) 水力 風力 (1351MW) バイオマス バイオガス (393MW) である 特に風力発電の拡大が大きい バイオマス (pellets, briquets, agricultural-liquid) は単独利用ではなく石炭との混焼発 2-85

161 電が主である c) 経済特区 工業団地について経済特区 (SEZ: Special Economic Zone) は 14 地点あり それぞれの SEZ におよそ 20 のサブゾーンが存在し 進出企業には法人税が免除される SEZ の大きさは 100ha 以上 30ha 以上 5ha 以上の 3 つに分類されており その全合計は 13000ha でエネルギー需要も大きい 特区の中に工業団地が入っている場合もあり 工業団地は日本の第三セクターと同様 地方自治体と私企業の共同出資により運営されている しかし 国内の工業団地全体を管理している組織はなく 工業団地への投資を考えている企業があっても個別に各々の団地にコンタクトせざるをえない状況にある (2) 所感ポーランドは他の EU 諸国と比べても高い経済成長を遂げており それに伴ってエネルギー需要が増大することからエネルギー関連の市場についても拡大が期待できる また 現在主に利用されている石炭や将来的に利用されるであろうシェールガスは発電に伴う CO2 の排出も大きいため 再生可能エネルギーの導入や設備の効率化 CCS(Carbon Dioxide Capture and Storage) についても積極的に行われると予想される Pomerania Economic Development Agency Ltd. 訪問日訪問先訪問者目的 11/08 ( 火 ) Pomerania Economic Development Agency Ltd 東芝 : 3 名 ポーランド北部の電力事情について一般的な情報をヒアリングすると共に 関連する現地企業の紹介を依頼するため 前日の Palilz からの紹介で 特にここ数年開発と発展がめざましく 工業団地を抱えるポーランド北部ポメラニア地域の Pomerania Economic Development Agency Ltd を紹介いただいた ポメラニアはバルト海沿岸のグダンスク市を含む地域の総称である Gdansk Economic Development Agency はグダンスクの工業団団地へ投資の誘致などを行っている 北部地域のエネルギー状況についてヒアリングを行うことになった (1) エネルギー事情 ポーランドには EU 補助金の 1/5 が注入されており ポメラニア地域もその補助金を元にインフラ整備 経済成長 (GDP 2.7% 増 ) 人口 ( 現在 220 万人 ) の増加が進んでいる そのためエネルギーの需要が膨れ上がっている 現在電力全体の 70% を南部に頼っている がそれも限界があるため 発電設備の新設が検討されている 現在ある発電所は 80% 石炭火力で老朽化しているため 3 つの発電所投資計画が進んで いる (2000MW 石炭火力 250MW 天然ガス火力 製油所との共同プロジェクト ) また 北部地域は風力発電の条件がよいため 導入が進んでおり 2011 年時点での導入容 2-86

162 量は ポメラニア地域だけで 141MW になる しかし この地域の配電網が耐えられなくなっているのでこれをどうにかしたい 送電線の70% と配電線の75% がが depreciated 減価償却済みで古い このため今後 4 年間に 6millionPLN を投資して グリットの新設 : 8200km グリッドの改修:4200km をすることを決定した EU の 指令については国内の石炭鉱山の産業を保護するためにもポーランドは 2020 年までに20% ではなく15% の削減を目標としている (2) 再生可能エネルギーの状況 a) バイオマス バイオガス国内に 65000ha の未使用地があり この土地を energetic plants( 菜の花 柳など?) 栽培に利用することはできる 実際 米国の製紙会社が 25000ha の土地で energetic willow を栽培している 木質系であれば製材所の端材などを利用できる可能性はあるまたバイオガスについては 133 の農場にバイオガスステーションが作られる これについては政府から一つのバイオガスステーションにつき 10million-zl まで上限で補助がされる b) 水力 現在 5MW 導入されている c) 風力 141MW が導入されているが 700 project が待機状態である 今後 7 年間の導入可能容量は 35GW である (3) Gdansk Economic Development Agency からの説明 Gdansk の工業団地には 新設予定 51ha 港湾に建設中 180h 製油所隣接 7ha がある 熱供給については フランスの Dalkia 社が 5000 人の住民に熱供給をしている 燃料は石炭だが これを天然ガスへ転換する予定である (4) 所感北部地域ではエネルギー供給を増強したい そして配電網のニーズに合わせた回収や更新をしたいという明確なニーズがある 現在のところグリッドを更新し 大規模な発電設備を導入するという計画だが スマートグリッドのように需要側のエネルギー利用を効率的に利用することで需要をある程度抑えることも潜在的なニーズとして大きいと感じる 2-87

163 Gnew 市 訪問日訪問先訪問者目的 11/08 ( 火 ) Gnew 市 東芝 : 3 名 北部の地域電力事情について Gnew 市を一例としてヒアリン グを行うため Pomerania Economic Development Agency Ltd から北部の地方都市の代表例として Gnew 市を紹介された 同市はグダンスク市から車で 2 時間の内陸に位置する (1) Gniew 市の電力状況同市もエネルギー需要の増大と 南部へのエネルギー依存から脱却するために市の保有する地域に発電設備を導入することを計画している 市を流れる川の近くに空き地があり そこに発電関連の IPP を誘致したい 石炭火力発電やガスパワープラントの検討をしたが土地のサイズの制限で断念した 今のところ他の計画はない 市の主な熱需要産業はセラミック 自動車 ( ロールスロイスが拡大中 ) ホテル業 アルミニウム工業である (2) ガス状況について (Gnew 市のみではなく一般的なポーランドの状況 ) 同市だけでなく ガスは ( 北部地域は ) その 90% をロシアに頼っている 10% は自国原産ガスである ロシアのガスパイプラインはポーランドを横断してドイツまで伸びている エネルギーセキュリティ上 ロシアだけから買うのではなくドイツからも逆購入が出来るようにしている ノルウェイから LNG も輸入している 将来的にはシェールガスを使いたい (3) 所感 Gnew 市はポメラニア地域でも中心地域から離れており グダンスク市に比べると人口も少ないがここでもエネルギーの不足に直面している 同市が検討を行っているように地方自治体で発電プラントを保有するという動向は今後ポーランドの北部地域で増えてくることが予想される その場合 地産地消型の地域内のエネルギーグリッドを構築するモデルが現地のニーズに当てはまる可能性が高いと予測される Renewable Energy association 訪問日訪問先訪問者目的 11/09 ( 水 ) Renewable Energy Association 東芝 3 名 ポーランドの再生可能エネルギ ーの政策や導入状況についてヒ アリングを行った Rnewable Energy association(rea) は再生可能エネルギーの教育や啓蒙活動を行って いる スペイン ポルトガル スイス ポルトガルなどの RE 計画にも協力を行っている 2-88

164 メンバーは国内エネルギー会社 10 社 再生可能エネルギーの法令の改正や政策に関しては各省庁への提案活動なども行っている (1) 再生可能エネルギー事情ポーランドは EU 指令である に向けて 15% の削減目標を掲げている 再生可能エネルギーの導入は推進されていくがまだまだコスト高であり 石炭火力も近代化をしつつ残っていくだろう 再生可能エネルギーの計画では 直近で主要になっているのが風力である 現在 on-shore1500mw だが 来年夏までに MW に増やす予定である これから off-shore を増やし最終的に 7000MW まで増やす計画がある ただし 系統の安定化が課題になっている 長期的にはバイオマス バイオガスの活用が進んでくるだろう 将来的に利用可能なバイオマスとして検討されているのはエネルギー化できる植物 (Energetic Willow 等 ) 農場からの廃棄物などである ただし 植物については日照や温度が不十分で植物が育たない場合や 育つとしても病害を防ぐため豊富な水を必要とする ただし バイオマス系の RE を広める際に課題となるのは原料の確保である ドイツで5 MW 10MW のバイオマスプラントを建てたが 原料が手に入らず事業が成り立っていないプラントの例がある ポーランドでもウォッカの会社からバイオマスを仕入れてコジェネを行っていたがこの会社が倒産したとたんに原料の調達が困難になった 1MW~3MW 出力では ha 以上の土地が必要で ( 原料栽培のため ) 原料調達が自力で可能でないと難しい 木材チップについては大規模な量が確保できるところはあまりない 大型の熱供給設備では原料の確保が困難になるだろう 国内に 80MW 規模のバイオマス発電はいくつかある 200kW 容量のプラントができた際に周辺の家具屋が倒産した経緯があり 規模の大きいバイオマス発電は歓迎されていない PV については 1MW プラントの FS を実際に行ってみたが 気候的に会わないことがわかった ( おそらく日照時間が少ない ) 投資回収までに 20 年以上かかってしまう ただし 時に雪などで電線が断線することがあり 個人レベルでは ( ルーフトップ PV などの ) 需要がある 国からの PV 設置に対する補助金は現時点ではないが今後予定している (2) 再生可能エネルギーの優遇策 a)re の優遇措置は EU レベル ( 本年度補助金 50%) 国レベル 地方行政レベルで行っているため 補助は得やすい b)fit 価格バイオマスの FIT 価格の設定が下記の方法で施行される (6 月末までに国会に通す予定 ) 190PLN/MW+green certification(260 PLN) の価格 2-89

165 ポーランドでは RE の種類を色分けしている : バイオマス系 (green) コジェネ (red) (white) (brown) がある それぞれの色によって Certification 価格が変わる (3) REA が進めているプロジェクト REA は農家とマイクロバイオガスコジェネを進めている (4,5ヶ所) 10ha 程度の土地を利用して 10kW~ 50kW 程度の発電を行う 電気は系統に接続して販売し 熱は自社で利用する 自家消費 原料は農場からの廃棄物を利用する この取り組みには農業省がインセンティブを出すことを検討している インセンティブの内容を次に示す - 農家に売電可能な certification を与え 売電収入が得られるようにする -( 売電に関する )tax の支払いを控除する 上記の取り組みについて国と補助金をつけてもらっている 今年は 1 件についての補助を 50% 50 万 PLN( 上限 ) とした 来年も補助金の継続を申請している (4) 所感ポーランドでは自然環境条件 ( 日照 温度など ) から利用できるエネルギーが限定されている PV バイオマスについては導入には課題が多い 現在 REA が行っているバイオガスを利用した小規模発電には FIT や補助があり 投資回収コストが保障されていることが必要であるが この導入が進んだ場合には不安定な小規模発電を束ねて系統安定化技術が必要になると考えられる PWC (PricewaterhouseCoopers Co., Ltd.) 訪問日訪問先訪問者目的 12/19 ( 月 ) PWC (PricewaterhouseCoopers Co., Ltd. 東芝 : 3 名 配電系統の問題点や現状について確認する PWC (PricewaterhouseCoopers Co., Ltd. ) は 世界 158 カ国にネットワークを持つディール アドバイザリーとコンサルティングを提供する会社 M&A や事業再生 再編の専門家であるディー ルズ部門と経営戦略の策定などを行うコンサルティング部門があり 顧客企業に対しソリューション を提供している ワルシャワに支社 ( 本社はベルギー ) があり エネルギー部門も有することから国 内の各電力 配電会社ともプロジェクトを通して繋がりがある また 同国でシェアを 4 分割している PGE エネルガ (Energa) エネア (Enea) およびタウロン (Tauron) のことも詳しいとのことから ポーラン ドの電力 配電系統の現状について調査するため訪問し打合せを行った (1) 主な内容 a) ポーランドの電力 配電会社であるシェア No.1 の PGE およびシェア No.2 のタウロン (Tauron) にもコネクションがある b) Mr.Wojciech.Kusnierek 氏は タウロン (Tauron) とプロジェクトを一緒に行っておりタウロン 2-90

166 (Tauron) については精通している c) エネルガ (Energa) エネア(Enea) もスマートグリッドやスマートメーターの導入を進めている d) PGE は 8 つの会社と共に 5000 人規模のシティビレッジを 2.5milion で構築する構想がある e) ポーランドではバイオガスの状況が悪い 20 年前に整備した設備の老朽化や効率の問題などがある パイプラインの更新が望まれている ヒートパイプラインは非常に効率が悪い f) 安いナチュラルガスを利用したスモールヒートプラントが良いと考えている g) ナチュラルガスは ポーランドガスがあるがロシアからも輸入している 5~6 年前からはシェルガス (Shell Gas) からインポートしている h) 質問事項で判る部分は回答する 電力 配電会社でないと回答できない事項については 先方に問合せして見る (2) スマートメーター関係 a) ポーランドでは 大小多くのスマートグリッド スマートメーターのパイロットプロジェクトが進行中 b) エネルギー不足がスマートメーター導入を進めたい 1 つの要因 c) スマートメーターの導入に対し誰が投資するべきかという課題がある カスタマーにとってメリットが示されていないため 電力料金への上乗せが難しい d) エネルガ (Energa) では 数ヶ月前にスマートメーターの大きなパイロットを開始 レジデンシャルは ABB と進めている コマーシャルには L+G メーターを使用 PGE は 2.5M 個のスマートメーター導入パイロットを計画 タウロンはメーターの通信手段を何にするか検討中 e) 再度ポーランドに来てくれれば URE 配電会社を紹介する 特に URE のスマートメーター導入に関するキーパーソンを照会できる (URE:enrgy regulation office. エネルギー規制局 ) f) メーターのブランドは Commercial は L+G Residential は ABB が多い g) メーターのプロジェクトは エンドユーザーが Finance をするのはあり得ない メリットもあまりない だれがスマートメタリングをやるかが問題となる h) 市場ポテンシャルは Over Billion Euro である i) URE(Polish Regulator) がキーである 彼らが Polish Quality of Metering を改善する可能性がある j) Demand Side management が中心である (3) スマートシティ コミュニティ グリッド メーターに関する各 T&D 会社の動向 a) Tauron はスマートシティの Study を 1 年前からやっている 数日前, 南の島の T&D インフラを購入した b) エネルガのスマートメーター スマートグリッドは 1 年半前からが小さなパイロットプロジェクトを行っており 最も進んでいる c) PGE はスマートメーターのパイロットをしている 50kメーターを導入 スマグリは無い 8 つの会 2-91

167 社の集合体であり アポ取りは難しい (4) ガス 熱 電気のグリッドについて a) 今はまだガス ヒート 電気のグリッドは完全に分かれており 電力会社へ話を持って行ってもスマコミは難しいだろう むしろ各自治体の首長を狙うべきだ 小さな街は Cost を下げたい そして資金の確保に苦労しており 投資を呼び込みたいと考えており 我々のスマコミ提案は歓迎である b) 政府系では URE がキーだ Smart Grid 担当の Mr. コバラク (Director of Polish Regulator: URE) が Tariff や 予算を決めており 彼にコンタクトするのが良い 彼がプレゼンすれば President of URE が聞いてくれると考える c) CHP 等による熱の Pipeline の効率や温度等の安定性が悪く Manage できる機器があれば かなり良い ダキア フォトンがそれらのビジネスをやっている 7か月前に大きな Optimization をやった d) Local Authority は小さなヒートプラントを持っているケースが多い 燃料は Natural Gas である 天然ガスは 1/3ポーランドのガス会社から供給されており あとはロシア 3~4 年でシェルガス (Shell Gas) が参入して西の EU から買えるようになるだろう (5) RE 市場について a) PV の市場は存在しない 110kV まで Distribution Company に属している b) Wind Farm はかなり海辺にあり 系統に対する負荷が大きい また Offshore Wind Farm が計画されているが海からかなり遠く 系統増設費用が非常に高いので上手く行かないだろう c) Poland では あまり環境の意識が高くないが 電力料金がこれから徐々に上がっていくから チャンスではある 今は Co-Firing が横行しているという認識は正しい 年に バイオマスのみでないと サポートが得られないように成って行くだろう d) BioGas の 5 プロジェクト見ているが あまり成功してない 初期コストも高く Operation Cost も高い Wind farm も多数ある Offshore も考えているが National Grid の Renovation が高いから行えないだろう (6) 系統連系について a) Logistic&Law Issue のため 系統の新設にかなり時間が掛かる b) 小さな土地の所有者とのネゴで 2 年の計画が 10 年の計画になることもある バッテリーによるソリューションは 経済性ではなく スピードの面で有効である可能性がある (7) 所感 ポーランドの電力 配電会社とプロジェクトを通して繋がりがあり 会社間の事情 現在のプロジェ クトや今後の計画までよく理解しているようであった また スマートグリッド技術を活用した事業にも 2-92

168 関心を持っており 本プロジェクトの目的を説明した際にも興味深く聞いて頂いた 電気と熱の有効利用については 特に関心が強く現在独立して計画があるガス会社の計画と電力 配電会社との仲介をすることで より効率的なエネルギーの有効利用ができると賛同を頂いた また 各電力 配電会社が 相互に連携を取らず独立してスマートグリッドやスマートメーターの導入を進めているようであった 政府の方針と言うよりは 各会社でその地域に合った整備を考えて進めているようである また ガス会社と電力 配電会社の整備計画を知るPWC は 熱と電気の組合せで効率的な運用を行う新しい構想には関心を寄せていた 1 地域の電力 配電会社を訪問しただけでは見られない反応であった 我々の構想を理解し 手がけているプロジェクトと照らし合わせているようであった 各会社の協力が得られれば 電気とガスの双方の計画を考慮し今回のPJと絡めてスマートコミュニティー実証地域へと繋げることができそうな気配は感じた JETRO Warsaw Office 訪問日訪問先訪問者目的 12/19 ( 月 ) JETRO Warsaw Office, 東芝 3 名 ポーランドの経済 社会事情を確認すると共に 日系を含む工業団地の再生エネルギー導入状況についてヒアリングを行った (1) Poland への投資について EU の投資の 1/5 がポーランドに入っている これによって各地で道路 空港 水 電気などのインフラが整えられている ( グダンスクの空港も新築中であった ) EU からの投資金については 受託できた地方自治体 ( の Marshall) に使い方についての決定権がある というのも EU に地方自治体が ( 都市計画などの ) 提案書を提出して承認されれば資金がもらえるためである ポーランドへ投資が集中している理由については次の2つが挙げられるだろう 1 国が大きいこと ( 国土 人口など ) 2 最初に EU に加盟したため資金の対象は EU 内の企業や自治体に限定されいてる 日本企業でも EU 圏内に拠点を持てばがあればこの資金を受け取ることができる また シェールガスについては EU 側が CO2 の排出を懸念している フランスが利用を 禁止しようとしている CCS も 2 つテストベースで行ったり セミナーを開催したりして いる ( 日系企業も参加 ) 本格的になるのはこれからだろう 2-93

169 (2) ポーランドの Green Certification についてエネルギー規制局が certification を発行する 電力会社は自社内でも Green certificate を取得しているが 目標に未達分に関しては certificate を持っているところから購入している それでも未達分は不足分の補助金を支払うことになっていることで再生可能 Energy の投資を促進している (3) ポーランドの環境 省エネに対する内容について ポーランド自体国民の省エネ意識はまだそんなに高くない 廃棄物処理は法律が整って きたところである 来年から自治体が過程のごみを処理することになった (4) 所感ポーランドのインフラを中心とした投資拡大については EU の中でも特出しており 再生可能エネルギーの補助の資金も多くが EU 投資から来ている そのため まだまだコスト高な再生可能エネルギー事業を行うのであれば 補助金を利用する必要があり その場合現地のパートナーを見つけることが必要になってくる また 環境関する国民の意識が高くないと 将来的に省エネに対する政策が推進されなくなる可能性もあり ポーランドのエネルギー効率化を進めるには国民の環境教育も今後の課題であると考える PV ソリューション ポーランドにおける訪問先 面談者 目的は以下のとおりである 表 ポーランド訪問先一覧 訪問日訪問先訪問者訪問先概要 12/19 ( 月 ) ワルシャワ工業大学太陽光発電研究室 東芝 ;3 名 中東欧の太陽光 NMS レポートの幹事を担当している (1)PV 市場 Status of Photovoltaics in the European Union, New Member States 2010 の統計によると ポーランドは 2020 年までに PV を 3MW まで設置容量を増大させる計画をもっており 2010 年において1MW まで達成できている ポーランドの市場は 今はまだ小規模であり 今年は ポーランド南部の WierzChoslawice(Tarnow の近く ) で 1MW の大型案件が追加され 合計 2.75MW となる これまでのプロジェクトは 系統連系申請のハードルが高く 電力料金も補助金も非常に少ないため オフグリッドのバッテリーと組み合わせた独立型の小規模案件が多い ( ソーラー街燈などの 発電目的では無いガジェットがほとんど ) 日本大使館のルーフトップにも 20kWのシステムが設置されている 初の大型案件となる1MW プロジェクトは複数の村の集まりである グミナ (Gumina) 単位で企画 2-94

170 されたもので EU のストラクチャード ファンド ( 株式や債券 その他様々な資産をベースとしてデリバティブ ( 金融派生商品 ) と組み合わせることで 投資家のニーズに合わせた商品を設計する運用手法を用いたファンド ( 出展 : シティバンク ) にて資金確保を行った 実際グミナが入れたエクイティは 5% 程度である プロジェクトの EPC 価格は 800 万ズウォティ (167 万ユーロ 1.67 ユーロ / ワット ) である (2) 補助制度 ポーランドにおける Green 証券 2005 年にポーランドは流通可能なグリーン証券の仕組みに関して グリーン証券の市場取引制を導入した グリーン証券とは 電力がが再生可能エネルギーであることの証明書である グリーン証券はエネルギー規制局 (URE) の局長によって保証されている ポーランドにおいて発電 配電 電力の売買を行う企業はグリーン証券を一定量取得し 報告する義務がある それ故にグリーン証券の需要は常に確保される事になる 証券はポーランド電力取引所で売買する事ができる 2011 年初頭におけるグリーン証券の価格は 71 ユーロであった その時の電力価格は 46 ユーロであったので グリーン電力の発電者側は 1MWh 当たり 117 ユーロを得ることになる この価格は投資家にとっては魅力的とは言えないと考えられる 投資家の観点に立つとポーランドは FIT では無く GC とクオータの組み合わせで推進しようとしているのみである 今までは全ての再生可能性エネルギー (Renewable Energy) に対して1GC/MWh であった クオータは T&D 会社と発電事業者に割り当てられ 総電力の が義務付けられている 2011 年 12 月 22 日にポーランド経済産業省へ提出される RE に関する新法において RE の種別により GC を 0.8~2GC/Wh の間で重み付けする動きがあり 太陽光の GC が上がると考えており 今はポーランドの太陽光ビジネスの調査を開始するのにちょうどよいタイミングである また 30KW 未満のプロジェクトに対して優遇がある可能性も残っている (3)PV 産業シリコンインゴット ウェファーを製造している SILIMAT CZ Ingots の工場がある また 太陽光モジュールでは EMS 大手である JABIL が組立だけを行っている 同社ブランドでのモジュールはなく BP Solar 等へ OEM(Original Equipment Manufacturing) しており ポーランドのマーケットには出回っていない 同社のアナウンスによると年間 1GW の生産キャパがあるという 生産自体は2 年前に開始した ( 関連ニュース :BP Solar has reached an agreement with Jabil Circuit Inc) その他 設立中の会社は数社あり 2 月にスタートする会社もある模様 インバータ機器メーカの工場はないが 内部に使用される電子機器を作っている会社はあり SMA 等に納入している模様 また 太陽光の EPC 会社はあるが PV 専業会社はなく Solar Thermal 2-95

171 や Wind を中心に活動している会社が多い (4) 地域情報 100% 電化されているが 南部は停電が問題となっている 停電は数時間 場所によっては数日続くこともあり 独立電源の需要があるかもしれない Local Authority( グミナなど ) に提案を持っていけば 電力料金より高い価格でも可能性がある 日射量など 気象データは国営会社である Institute of Metrology and water management(imgw) から 1 時間ごとのデータを購入することが可能 ( 出展 :PVGIS European Communities) 図 年間日射量マップ ( 最適設置角 ) (5)PV 系統連系 T&D 社は RE の系統連系を承認する義務があるが 系統接続許可を行うインセンティブが無いため 常に 余裕が無い と回答される事が多いらしく ハードルが高いと考えられる 主な手続きは以下の通り Application for approval of capacities to be connected Opinion on the research and conditions for connection (Impact Study)( 大規模プロジェクトのみ ) Preliminary agreement for connection Agreement for connection Connection to be grid 2-96

172 (6) 規格 認証制度 特に規格は存在せず EU の規格に従う (7) 所感ポーランドの PV 市場は皆無に等しいが 12 月 22 日に提出された RE 新法によっては これから伸びて行く可能性のある市場である 本年 1 月から状況が大きく変化する可能性があり 今後の PV 設置環境を見守る必要がある 南部の停電を解決する手段として マスコミ PV 蓄電池のモデルが適用できる可能性もあるが 本もモデルの投資家は市長レベルの地方自治体の首長が有力であり コネクションの構築が必要である PWC からは小規模でもよいからパイロットプロジェクトを推進すれば一気にドアが開くとアドバイスを受け 本件は今後検討に値すると思われる 2.7. トルコ PV ソリューション トルコにおける訪問先 面談者 目的は以下のとおりである 表 トルコ訪問先一覧 訪問日訪問先訪問者訪問先概要 2/14 ( 火 ) トルコ太陽光産業協会 東芝 ;4 名 2009 年に設立されたトルコ太陽光発電産業協会 100 以上のメンバーから構成され 業界における解決策の検討 市場の持続な発展のサポートなどを行う 2/14 ( 火 ) JETRO イスタンブール事務所 東芝 ;4 名 イスタンブールに事務所に置き トルコにおける日本企業の海外展開のサポート 海外ビジネス情報の提供などを行う 貿易拡大及び経済協力を促進する為 貿易 投資の支援と各国の諸事情について調査活動を行っている 2/16 ( 木 ) エーゲ大学 東芝 ;2 名 エーゲ大学の太陽エネルギー研究所は トルコ国内 海外の大学 団体と連携しながら 研究 教育を行っている 1978 年に設立され 現在は再生可能エネルギー全般を取り扱う (1)PV 市場トルコは EU 加盟国と協調しながらエネルギー効率の向上や再生可能エネルギーの開発を進めている 2023 年度時点の再生可能エネルギーとして 太陽光発電は 5GW 風力発電は 20GW の設置が期待されている 2011 年時点 トルコ国内に設置された PV 容量は 7MW である 2013 年 12 月末時点で グリッドの容量制限からくる PV の連系可能容量は 600MW と 2-97

173 推測されている 今後 系統安定化の為にモニタリングおよび需給制御システム (Demond Monitoring and Control System) の存在が重要になってくると考えられる グリッドパリティ達した場合は グリッドの制限容量の下で メガソーラプロジェクトに対する投資が進むと考えられる (2) 補助制度再生可能エネルギーに関する法律が 2005 年に制定され その後,2011 年 6 月に法改正があり 国内産業を優遇する内容となった 政府が示した FIT 価格は 地上設置 Rooftop 設置に関わらず 13.3 米セント /KWh であり 10 年間は保持される 一方で オプションがあり FIT 価格は最大 6.7 米セント /KWhが加算され 5 年間は保持される このオプションは 国内産業を優遇する仕組みになっており トルコ国内メーカ製品を使用した場合に適用される 下記を全て適用した場合の FIT 額は最大 20 米セント /kwh となる PV panel integration and mechanical accessories 0.8 単位 : 米セント PV modules 1.3 PV Cells 3.5 Invertors 0.6 Concentrators 0.5 なお 再生可能エネルギーの方針決定などは 下記の機関で行われている (Electrical Power Resources Survey and Development Administration) 現状 政府による PV 支援は弱く 上記ローカルコンテンツを取り入れても FIT 額は低い 従って今後の FIT 価格の設定によっては PV に対する投資が加速される可能性は非常に高い 一方で システムコストを 1.5 Euro/Wp(2014 年時点 ) と仮定した場合 LocalContent 有りで IRR を 14.1% と試算している例示があった (20 年稼働 Yield=1600kWh/kWp 自己資金 20%/8% 利息, OPEX=1% 前提 ) 上記システムコスト=1.5 Euro/Wp はドイツでは実現性のあるターゲット価格であることから 2014 年にトルコでの PV 投資が加速されることを示唆する 世界的にシステムコストが低価格化していることを認識しており 短期的には FIT を上げるよりも システムコストが安くなりバランスすることを期待している (3)PV 産業 トルコには 多結晶シリコン 単結晶のインゴッド ウェハー セルなどの材料系の製 造メーカが無い 一方で PV モジュール製造 PV システムメーカ 設置 運用およびメ 2-98

174 インテナンスを行う企業は揃っており PV 市場に参入する準備は整っている (4) 地域情報トルコは北緯 36~42 度に位置し 一日の日射量は 3.6 kwh/m2 年間の照射時間は約 2640 時間である トルコ南部では 1650 kwh/m2 を超え 欧州の中でも日射エネルギーは高い ただし現状は 太陽光発電ではなく 太陽温水器による太陽熱利用がほとんどである この太陽熱利用は 中国 EU に次いで世界 3 位となっている 有力な情報は ヨーロッパ全体の日射情報を提供する PVGIG のほか トルコ内では SEPA(Solar Energy potential Atlas) がある ( 出展 :PVGIS European Communities) 図 年間日射量マップ ( 最適設置角 ) (5)PV 系統連系送電網の連系できる容量は 2013 年末までは 600MW 以下であると規定されている トルコには 17 の配電会社がある PV 連系には プロジェクト毎に許可が必要になるが 2010 年末時点で PV に対する許可件数は0である 現状約 260 のプロジェクトが許可を待っている状況と言われている 手続き方法については EPDK ( 英語表記 EMRA に情報がある トルコ国内の Grid の網羅性は比較的よいとされている よって現時点では 自家消費型の需要は地域的には可能性はあるものの 比率としてはまだ少ないと考えられる (6) 規格 認証制度 トルコ国内の規格は EU 規格 (IEC) に準拠したものになっている 地上 Rooftop に関わらず 500kWp を超える場合には ライセンスを受ける必要がある 2-99

175 今後の制度改正次第では 500kWp 1MWp などに引き上げられる可能性はある (7) 所感中東欧の中ではトルコ南部の高い日射量 トルコ国内の経済成長などを鑑みると 太陽光発電 スマートコミュニティに対して 高いポテンシャルを持っている 現時点 太陽光に対する FIT は 月に制度改訂があり トルコ国内産業に対して FIT を増額する優遇制度をとっているが 全体として FIT が安い 国内外の PV 関連企業は システムコストが下がりグリッドパリティが達成されるのを見守り トルコ参入のチャンスをうかがっている状況である 2011 年時点で設置された PV 容量は7MW 程度しかない 今後 政府方針により FIT が増額されれば 一挙に PV プロジェクトが動く可能性も秘めている トルコの場合 太陽光システムの FIT に対しては 地上 Rooftop 住宅などの区分けが無く 一般的に欧州で見られるような Rooftop が有利になるような政策はとっていない グリッドの容量制限からくる PV 連系可能容量は 12 月末時点で 600MW と推測されている 今後 増加する電源需要に対応する為に トルコ国内ではインフラの増強が必要となる 一方で PV システムを連系する為には 系統安定化技術 またはモニタリングおよび需給制御システムが必要となると考えられる また トルコ国内の Grid の網羅性は比較的よいとされている よって現時点では Off Grid 地区での自家消費型の需要は地域的には可能性はあるものの 比率としてはまだ少ないと考えられる 2.8. その他 JETRO ウィーン事務所 問日訪問先訪問者目的 12/19 ( 月 ) JETRO ウィーン事務所 東芝 :2 名 ブルガリアとスロバキアの概 要 ビジネス 投資環境 訪問 先等の情報入手 海外ブリーフィングサービスを利用して一般経済マクロ動向の説明を受けた なお ブルガリア とスロバキアには JETRO 事務所がなく ウィーン事務所が両方をカバーしている (1) 主な内容 a) スロバキアの訪問先について スロバキア投資機関 (SARIO) を紹介いただいた その後 SARIO にコンタクトし スロバキア国内の訪問先 日程のアレンジを無償で対応してもらったことで 我々の出張がスムーズに進んだ 2-100

176 GE Jenbacher 本社 ( オーストリア インスブルック ) 訪問日 訪問先 訪問者 目的 2/6 ( 月 ) 2/7 ( 火 ) GE Jenbacher 本社 ENAC;3 名内 2 名は 2/6 のみ 東欧における天然ガス利用 CHP バイオ燃料利用 CHP 事業のヒアリング (1) 東欧でのバイオガスビジネスについてバイマスガスビジネスの伸びはこれまで主に西欧で見られてきたが 東欧ではあまり伸びていない現状がある 理由の一つは これらの新しいプロジェクトに対する資金の出し手がなかなか付かないことである またチェコの様に安くバイオ燃料 ( コーン 小麦など ) を算出している国もあるが FIT 価格の違いなどから自国のプロジェクトで使われるよりはイタリアの様な国に輸出されている 農業地帯などバイオマスのあるところは人口密度が低く 熱の送り先が無いため地暖の様なバイオガスプロジェクトもなかなか見られない 東欧でのバイオガスプロジェクトの規模は一般的に 250kW~500kW 程度であり 下水汚泥でも最大で1MW 程度 実際チェコ スロバキア スロベニア ポーランド等では補助が受けられるのは1MW 未満である 従って それによって実質上限が決まってしまっている 但しポーランドには CGS 事業が伸びるポテンシャルが有り バイオガス CGS を 2020 年までに 2000MW 導入する計画がある (2) ブルガリアにおける天然ガス利用 CHP の状況ブルガリアでは Filter がイエンバッハーの公式ディストリビューターを 2010 年より行っている 現在までに 15 台のエンジンが売れている ブルガリアの最大の問題は資金の出し手がいないこと 更にブルガリアでは NOx 規制が厳しく 現状ではガスエンジンメーカーはどれも規制を満たすことが出来ず NOxを下げるための追加設備導入が必要となっている また コージェネレーションとして認められる為にはガスエンジンの総合効率が 75% を達成していなければならない 気候的に 夏季の冷房需要が無い事から熱需要のある冬場しか稼動せず それ以外の期間はエンジンを停止させている状況である これが経済性を悪化させる要因になっており コージェネレーションの導入が進まない一因となっているとの事であった (3) ブルガリアにおけるバイオ燃料利用 CHP 事業の状況バイオガスプラント向けのコージェネレーション設備 ( エンジン+ 発電機 + 排ガスボイラ+ 付属設備 ) の投資額は概算で 400~500EUR/kW( 約 5 万円 /kw) となっている バイオガスプラントでは排熱を発酵槽の過熱に使えるが その目的で必要となる熱量が少なく エンジン潤滑油とジャケット水の冷却熱で十分なため 排ガス熱回収設備を付けないことが多いのが現状である 2-101

177 (4) 所感東欧におけるコージェネレーション事業の最大のハードルは資金供給者がいない事を認識した 熱需要 効率性の規制 FIT 価格などで事業性の大半が決まり 全体として厳しいマーケットであるが ポーランドには CGS 事業拡張の可能性がある事が伺えた バルチラパワープラント事務所 ( フィンランド バーサ ) 訪問日 訪問先 訪問者 目的 2/8 バルチラパワープラント事務所 ENAC;2 名 東欧における大型 CGS 事業の ( 水 ) ヒアリング (1) ブルガリア市場についてブルガリアではバルチラ社のコージェネレーションの販売は 1 件あったのみであった バルチラのエンジンよりも小規模なエンジンの方が適した市場であるとの事 再生可能エネルギーの増加と合わせて小さいエンジンを多数並列してピーク対応用の電源として設置する可能性が高いとの事 (2) その他国の市場についてルーマニア ポーランドでは 1000MW クラスまでのグリーン電力に商機があり 工業用や地暖向けには 50MW クラスの案件の潜在があるとの事 ポーランドは小規模都市で石炭ベースの地暖が多く これらのガス化も見込む事ができる ポーランドでは規制によってコージェネレーションに平均 80% の効率が求められている 一方ハンガリーでは補助制度が変わり FIT が無くなってしまった 従って 新しいプロジェクトは議論されておらず 経済性も担保されないため今後は難しい市場と見ている (3) 所感ブルガリアは市場が小さく 導入されているエンジンも小 ~ 中規模である 大型のエンジンではなく 小型のエンジンを多数並列させるビジネスモデルを考える事も必要 その他の国としては優遇制度や需要の関係からポーランドが有望な国である事が窺えた 2-102

178 2.9. まとめスマートエネルギーシステムを適用した地域エネルギー供給事業の可能性を探るため 中東欧 6ヶ国の関連組織を訪問し事業構想を説明して 再生可能エネルギー優遇制度 天然ガスとバイオマスの利用可能 エネルギー価格等をヒアリングした ブルガリアにおいては弊社関連窓口企業に それ以外の国では在日大使館経由で主に海外投資庁に依頼し 適切と思われる組織のアポイントを取得した なお 各国訪問の初期段階で JETRO の各国担当事務所にて一般経済動向ブリーフィングサービスを受けた 以下に結果をまとめる (1) エネルギー関連政府省庁として チェコでは産業貿易省 (Ministry of Industry and Trade) ハンガリーでは国家開発省(Ministry of National Development) ルーマニアでは首相経済顧問 (State Adviser of Economy) 総務 内務省(Ministry of Administration and Interior) を訪問した チェコでは本事業に適する地域として人口 1 万人でエネルギー需要もある Mohelnice 市を紹介された ハンガリーでは 地域分散電源から集中電源への移行を図っている時期との説明を受けた ルーマニアでは この事業は地方都市で多くのニーズがあり積極的に検討したいとの意向であった (2) 地域エネルギー供給 特に地域熱供給体制を管轄する地方自治体都市については ブルガリアでは人口 10 万人の Pleven 市庁舎 ポーランドでは人口 7 千人の Gniew 町庁舎を訪問しエネルギー事情をヒアリングした Pleven 市では熱供給施設の老朽化が Gniew 町では地域開発に伴う電源不足が課題であった なお Poland では EU 資金による北部地区インフラ開発が進行中で この状況を Pomerania 開発公社と Gdansk 経済開発公社でヒアリングした (3) 事業サイト候補として着目した工業団地に関しては ブルガリア チェコを主体に調査した ブルガリアでは ソビエト連邦崩壊後のテナント企業の流出 倒産により工業団地のテナント密度が低下し 国有企業工業団地でもエネルギー需要は 3MW と少なかった チェコでは 機械部品 組立工場等一定のエネルギー需要を持つテナント企業も入居していたが 30%-40% 程度の敷地面積を広大だが無空調の物流倉庫が占め 工業団地というよりは物流団地の色彩が強かった 電力需要としては 10MW 以下と推定される ただし チェコの工業団地のデベロッパーは 既存電力会社からの調達に時間がかかることへ不満を持っており エネルギーインフラ整備が短期に出来るなら工業団地開発に有利との見解を示していた (4) 地域エネルギー供給事業の有力なパートナーとして着目した地域暖房会社については ブルガリア ハンガリー スロバキアを主体に調査した ブルガリアでは Pleven 市熱 供給会社 Ruse 工業団地熱供給会社を訪問し 熱需要を調査した 工業熱需要比率が小 2-103

179 さいため 夏季熱需要は冬季の 1/10 まで低下するケースもあり売熱料金も規制されているため 経営状態は余り良好では無かった 燃料は天然ガスであった また 南部山間地域の Bansko 町バイオマス熱供給会社では 天然ガス供給管が無いため 木質チップ燃料を使用し冬季 7MW の熱供給をしていた ハンガリーでは Miskolc 市営熱供給会社を訪問した 燃料は天然ガスであったが価格上昇傾向のためバイオガス等の再生可能エネルギー利用を促進している なおチェコでは地域暖房協会を訪問した 燃料の 65% は安価な褐炭であったが これからEU 環境指令に対応するため漸次天然ガスへの移行を図るとのこと スロバキアでは地域暖房協会と Bratislava 市営熱供給会社を訪問した 安価な大型発電所排熱と電力の購入により経済性を維持していた (5) 特にブルガリアにおいて 熱需要が比較的多く エネルギー供給事業の顧客企業候補と推定される食品加工企業 縫製企業 潤滑油精製企業を各々数社ずつ訪問した これら企業が熱供給可能範囲である半径 2kM 程度に集積していることを期待したが 伝統ある地場産業が多いためか 分散しており 必ずしも地域エネルギー供給事業に適しているとは限らない状況であった 個別のエネルギー需要も平均 3MW 程度と大きくなかった (6) バイオマス利用状況については ブルガリア チェコ ポーランド スロバキアを主体に調査した 木質チップに関しては ブルガリアでは南部山岳地帯に利用が限定される チェコでは安価であるためオーストリア ドイツへの輸出量が多く国内利用が進んでいない ポーランドでは小規模単独利用ではなく石炭との混焼が主体 スロバキアでは家庭燃料としての利用が主体であった バイオガス利用状況に関しては チェコでは既に普及段階にあるが いずれの国でも 固定価格買取制度 (FIT) により導入促進が図られている状況であった ただし 発電容量は 300kW 程度である ブルガリアではバイオマス協会 Plovdiv 農業大学 チェコでは再生可能エネルギー協会を訪問した チェコ ポーランド スロバキアでは投資庁からも情報を得た (7) 電力需要や再生可能エネルギーの導入に伴う配電系統への影響などについては ブルガリア ルーマニア チェコ ポーランド スロバキアを主体に調査した 電力需要に関しては トルコ ポーランドが増加傾向にあるが 近年の経済危機もあり他国は横ばい若しくは減少傾向にある 再生可能エネルギーの導入は CO2 排出量削減を目的に盛んであるが各国の環境条件により 風力発電や太陽光発電を推進している 沿岸部をもつポーランド ( バルト海 ) ブルガリア ルーマニア( 黒海 ) は 風力発電を推進し チェコは太陽光発電を推進していた 急ピッチで進む再生可能エネルギーの導入に伴い 配電系統への影響が出始めていた ポーランド ルーマニアでは 風力発電設備を沿岸部の同一系統へ接続しているために電圧変動などの問題が出てきており バッテリーシステムを組合せた系統安定化の検討が進められていた 一方で 原子力を推進しているチ 2-104

180 ェコや大規模集中化を目指しているハンガリーなどについては 他国に比べ系統安定化 ニーズは少なかった 表 に各国の状況を整理した 表 系統安定化ニーズ ( 各国の状況 ) 再生可能エネルキ - ( 風力発電など ) 系統安定化ニーズ 対策 備考 ブルガリア 蓄電システム ルーマニア 蓄電システム ハンガリー 大規模集中化のため チェコ 蓄電システム 原子力推進のため スロバキア - 系統へ影響を与え無いよう考慮し PV を設置 風力は無し ポーランド 蓄電システム トルコ 系統関連机上調査のみ ( 地震のため ) 太陽光発電については 以下 (8) の各国の太陽光発電システムの調査結果を参照 (8) 各国の太陽光発電システムの調査を行った結果 ルーマニアとトルコにおいては日射条件 設置可能容量 ( 地上および Rooftop) などを参酌すると 太陽光市場の大幅な成長が期待できる また ブルガリアとスロバキアについても 同様な条件を考慮すると急成長とまでは行かないが ある程度のポテンシャル ( 主に Roof) を有していると考えられる 太陽光発電システム調査内容を 表 に整理した 国名ブルガリアルーマニアハンガリーチェコ 2011 年累積 / 2020 年目標 110MW /303MW 3MW /260MW 3MW /63MW 1900MW /1695MW 表 各国の太陽光発電システム調査サマリ 設置可能容量 3 (110) 3 (258) 1 (60) 1 (-205) 首都日射量 kwh/m2 日射量 地上設置動向 Rooftop 設置動向 <30kWp> 総合点数

181 国名スロバキア 2011 年累積 / 2020 年目標 480MW /300MW 設置可能容量 1 (-180) 首都日射量 kwh/m2 日射量 地上設置動向 Rooftop 設置動向 1 5 総合点数 10 <100kWp> ポーランド 2MW /3MW 1 (1) トルコ 7MW / なし 7 (593) (600MW) 点数基準 設置可能容量 [MW] ~(100) 100~(300) 300~(500) 500~(700) 700~ 年 間 日 射 量 ~(1200) 1200~(1400) 1400~(1600) 1600~(1800) 1800~ [kw/m2] 2-106

182 平成 22 年度インフラ システム輸出促進調査等委託事業 ( グローバル市場におけるスマートコミュニティ等の事業 可能性調査 : 東欧におけるスマートコミュニティ構築 ) 事業可能性調査報告書 2012 年 3 月 株式会社東芝 東京ガス株式会社 株式会社エネルギーアドバンス

183 - 目次 - 1. 中東欧諸国およびトルコの基本情報... エラー! ブックマークが定義されていません 1.1 ブルガリア... エラー! ブックマークが定義されていません 1.2 ルーマニア... エラー! ブックマークが定義されていません 1.3 ハンガリー... エラー! ブックマークが定義されていません 1.4 チェコ... エラー! ブックマークが定義されていません 1.5 スロバキア... エラー! ブックマークが定義されていません 1.6 ポーランド... エラー! ブックマークが定義されていません 1.7 トルコ共和国... エラー! ブックマークが定義されていません 2. 現地出張報告...2-エラー! ブックマークが定義されていません 2.1. ブルガリア...2-エラー! ブックマークが定義されていません 2.2. ルーマニア...2-エラー! ブックマークが定義されていません 2.3. ハンガリー...2-エラー! ブックマークが定義されていません 2.4. チェコ...2-エラー! ブックマークが定義されていません 2.5. スロバキア...2-エラー! ブックマークが定義されていません 2.6. ポーランド...2-エラー! ブックマークが定義されていません 2.7. トルコ...2-エラー! ブックマークが定義されていません 2.8. その他...2-エラー! ブックマークが定義されていません 2.9. 現地調査のまとめ...2-エラー! ブックマークが定義されていません 3. 事業性検討... 3-エラー! ブックマークが定義されていません 3.1 中東欧における事業モデル... 3-エラー! ブックマークが定義されていません スマートエネルギーシステムとエネルギー供給事業モデルの原型 3-エラー! ブックマークが定義されていません エネルギー供給事業モデルのバリエーション3-エラー! ブックマークが定義されていません 3.2 ブルガリアにおける事業性検討... 3-エラー! ブックマークが定義されていません 天然ガス市場構造... 3-エラー! ブックマークが定義されていません 3.3 事業性の各国比較... 3-エラー! ブックマークが定義されていません 4. まとめ...4- エラー! ブックマークが定義されていません

184 1. 基礎調査 本章では中東欧諸国およびトルコに関する基本情報を国ごとに記載する 1.1 ブルガリア 主要経済指標 一般事情 (1) 面積 110,993.6km2( 日本の 3 分の1) 図 ブルガリア出典 ;Google マップ (2) 人口総人口 797 万人 (EU17 位 ) 1990 年に 880 万人であり 予測では 2020 年で 760 万人 2030 年で 680 万人である 人口は緩やかに減少している これは出生率の低下だけでなく若年層の労働者が国外に流失していることもある また 全体の約 15% を占める約 130 万人が首都のソフィアに集中しており 人口の一極集中が見られる 百万人 /Million 年 図 人口推移 (Population) 出典 :IMF- World Economic Outlook (2011 年 4 月版 ) 1-1

185 (3) 首都 ソフィア (4) 主要産業 農業 ( 穀物 酪農 ) 工業 ( 化学 石油化学 食品加工 ) 経済状況ブルガリアは 1989 年に旧体制から市場経済への経済改革を開始した しかし 旧コメコン市場やソビエト市場の喪失などによって改革が進まず また不安定な銀行システムによる経済の低迷に苦しんだ その後 1997 年の固定変動相場制の導入などの金融安定策を開始してからインフレは安定した 2000 年以降 IMF の構造改革を実施したことで 経済成長率は 4.5-5% を保っていた これは当時の EU 平均成長率 (2-2.5%) の二倍以上であり 2004 年には財政黒字転換をした その後 2008 年の金融危機の影響で 2009 年はマイナス成長に落ち込んだが 翌年には 0.15% と若干の回復を見せている しかし 一人当たりの名目 GDP は 2000 年以降上昇をしていたが 2008 年の 6813 ドルをピークに 2009 年 2010 年と低迷を続けている これに加え 2010 年以降に歳出を制限する政策をとったため 国内の投資や消費は回復をしておらず インフレにより国内経済は厳しい状況にある 現在 国民所得の法定平均賃金や平均賃金は EU 加盟国中最低である また 失業率も 2008 年までは減少をしていたが 2009 年には 6.9% 2010 年には 10.3% と悪化している この状況を改善するために 海外や EU からの更なる投資の誘致が不可欠である % 年 /Year 図 実質経済成長率 (Real Economic Growth Rate) 出典 : IMF - World Economic Outlook(2011/Apr.) on 1-2

186 US ドル 年 /Year 図 一人当たりの名目 GDP(Nominal GDP per capital) 出典 : IMF - World Economic Outlook(2011 年 4 月 ) 年 /Year 図 消費者物価指数 (Consumer Price Index) 出典 : IMF - World Economic Outlook(2011 年 4 月版 ) % 年 /Year 図 失業率 (C Unemployment Rate) 出典 : IMF - World Economic Outlook(2011 年 4 月版 ) 投資環境ブルガリアの投資環境として利点を次に整理した EU メンバーであるため EU 構造基金へのアクセスが可能である 労働コストは他の周辺国と比較しても低く 平均所得は 250 / 月で最低賃金は 75 / 月である 1-3

187 低コストでのビジネス運営ができる 会社設立資金は 800 程度で すべての登録まで 2-3 週程度程度で完了することが可能である また 失業率が高い地域では優遇政策としてとして法人税を 0% にしている 投資に有利な法規制 課題としては インフラの老朽化 公的資金などについての不正や腐敗の問題の改善 そし て他国への人材流出による管理職 専門職の確保の困難さなどが挙げられる エネルギー基本情報 エネルギー需要動向 (1) 国内消費量国内消費量が多い順は Solid fuels(35%),petroleum(24%),nuclear(21%) となる 約半分が Solid fuels( 固形燃料 ) である 1990 年からの推移を見ると 国内消費はほぼ横ばいであるが 2008 以降は若干減少傾向に転じている 図 Gross Inland Consumption (Energy mix in Mtoe) 出典 ; European Commission(ESTAT,ECFIN), EEA-June2011 図 Trend of Gross Inland Consumption (Energy mix in Mtoe) 出典 ; European Commission(ESTAT,ECFIN), EEA-June

188 (2) 発電電力量発電電力量が多い順は Solid fuels(48%),nuclear(36%),renewables(9%) であり Solid fuels( 固形燃料 ) と Nuclear で総発電電力量の約 84% を占める 1990 年からの推移を見ると発電電力量の伸びは見られない Renewables は 若干増加傾向にあり発電電力量の 9% まで増加している 図 Gross Electricity (Generation in % of TWh) 出典 ; European Commission(ESTAT,ECFIN), EEA-June2011 図 Other Gross Electricity Generation (in TWh) 出典 ; European Commission(ESTAT,ECFIN), EEA-June2011 (3) 生産量生産量が多い順は Solid fuels(46%),nuclear(41%),renewables(12%) となる Solid fuels( 固形燃料 ) と Nuclear の総生産量の約 87% を占める 1990 年からの推移を見ると Renewables が 1995 年以降増加傾向にあり 生産量の 12% まで増加している 図 Primary Production and recovered Products (in % of Total Mtoe) 出典 ; European Commission(ESTAT,ECFIN), EEA-June

189 図 Other Primary Production and Revoverd Products 出典 ; European Commission(ESTAT,ECFIN), EEA-June2011 (4) 発電設備ブルガリアは 1994 年から電力純輸出国である隣接するギリシャ マケドニア セルビアおよびルーマニアなどに電力を輸出している 現在 原子力発電所はコズロドゥイ発電所 5 6 号機が運転されている (1-4 号機は老朽化等もあり閉鎖 ) 表 主要火力発電設備の概要 発電所名 設備容量 燃料種別 ターヒ ン発電機基数 MW 運開年 所有 マリッツァ東第 亜炭 民間 マリッツァ東第 1 増設 670 亜炭 民間 マリッツァ東第 2 1,450 亜炭 国営 マリッツァ東第 亜炭 民間 マリッツァ第 亜炭 民間 ホ ホ フ ドル 630 渇炭 民間 ヴァルナ 1,260 輸入瀝青炭 天然ガス ルセ 400 輸入瀝青炭 熱電併給および自家発電 1,800 天然ガス 石油石炭 出典 ; 社団法人海外諸国の電気事業 民間 民間 自治体 民間 1-6

190 表 コズロドイ原子力発電所の概要 ( 単位 ;MW) ユニット 炉型 タービン構成 出力 ( 送電端 ) 運開年月 閉鎖年月 1 VVER-440/V230 K / /12 2 VVER-440/V230 K / /12 3 VVER-440/V230 K /1 2002/12 4 VVER-440/V230 K /6 2002/12 5 VVER-1000/V320 K / /12-6 VVER-1000/V320 K / /12 - 出典 ; 社団法人海外諸国の電気事業 2010 (5) 電力需要予測 欧州の電力業界における協調機関の欧州電気事業連合会 (EURELECTRIC) は 2008 年に ブルガ リアの GDP 成長率を 2000 年から 2010 年までに毎年平均 4.9% 2010 年から 2020 年までに 5.4% 2020 年から 2030 年までに 4.5% と想定して 以下の電力需給予測を実施した 表 電力需要想定 2005 ( 実績 ) 最大電力 6,500 7,900 10,500 13,300 発電電力量 41,100 44,700 66,500 88,700 火力 18,000 26,600 30,000 35,700 原子力 17,300 13,800 28,400 43,000 水力 4,700 2,700 3,200 3,200 他の再生可能エネルキ ー 100 1,600 4,900 6,800 揚水 輸入電力量 輸出電力量 8,400 7,700 13,000 20,500 消費電力量 32,000 36,200 52,700 67,400 出典 ; EURPROG (2009.4), Statistics and prospect for the European electricity sector, 36th Edition エネルギー源別構成一次エネルギー全体は 9826kTOE であり その内訳は石炭が 47% 原子力が 41% 他は再生可能エネルギー ( 水力 地熱 バイオマス ) である ブルガリアは国内資源が乏しく原子力への依存が周辺国に比べて高いのが特徴である 輸入を含めた一次エネルギー使用量の構成はでは合計 20,075kTOE であり石炭 32% 原子力 20% 石油 32% とガス 11% である ここから 原油の一部が石油製品に精製されて約 2,202kTOE 輸出されている また余剰の電力の 436kTOE をセルビア マケドニア ギリシャなどの周辺国に供給している 1-7

191 地熱 太陽熱 1% 水力 3% バイオマス 8% 石炭 47% 原子力 41% 図 国内一次エネルギーの構成生産における資源別比率 (2009 年 ) 出典 : Energy Balance of NON-OECD Countries 水力 1% バイオマス 4% 原子力 20% 石炭 32% ガス 11% 石油 32% 図 輸入エネルギーを含めた総エネルギー供給資源別比率 (2009 年 ) 出典 : 出典 : Energy Balance of NON-OECD Countries 環境エネルギー構成 2009 年の再生可能エネルギーは 全体の電気エネルギー生産量が 343kTOE であり 内訳は大型水力が 83% 小型水力が 10% 風力が 7% であった また熱エネルギー生産量は 761kTOE であり その 97% がバイオマス利用であった 1-8

192 小型水力 10% 風力 7% 電気 熱 地熱 3% 大型水力 バイオマス 97% 図 再生可能エネルギーの構成 (2009) 出典 :Renewable Energy Policy Country profiles 2011version, ppt ( 部門別エネルギー消費動向部門別エネルギー消費動向では交通部門が 34% で多く 次に工業部門が 28% 家庭部門が 25% である 工業部門内の内訳では電力は特に消費が大きな分野はなく 鉄鋼分野 13.3% 石油化学分野 14.5% 非鉄金属分野 10.5% 鉱業分野 10.5% 食品/ タバコ分野 13.3% と十数 % で 5 分野が横並びである 一方 熱の消費では石油化学分野が 67.8% であり 熱消費の大部分を占めていることがわかる 図 部門別エネルギー構成 出典 :Directorate-General for Energy, European Commission 1-9

193 電力 (GWh) 熱 (TJ) 鉄鋼石油化学非鉄金属非金属運送設備機械鉱業食品 / タバコ紙 / パルプ / プリント林業 / 木材製品建設繊維 / 皮その他 図 工業部門内産業別エネルギー消費量 出典 ENERGY STASISTIC OF OECD COUNTRIES(2011 Edition) ユーティリティ料金体系 CEZ Elektro Bulgaria AD によると ブルガリアの商業用向け電力料金は 0.09US$/kWh(0.067 : US$=0.74 の場合 ) である 基本料金の設定はない また商業用向けの天然ガス料金は 年間契約量が 5 万 m3 の場合 0.62US$/m3(0.459 : US$=0.74 の場合 ) である ( ソフィアガス ) エネルギー供給会社構成 (1) ブルガリアの電気事業体制を示す ブルガリアエネルギーホールディング (BEH) が中心となり ブルガリア電力公社 (NEK) コズロドイ原子力発電会社 石炭火力 ガス火力 送配電システム 鉱山開発 通信ネットワーク会社など7つの企業が BEH の傘下にいる電気事業体制となっている 図 ブルガリア エネルギー ホールディング (BEH) 組織 出典 ; ブルガリア エネルギー ホールディング (BEH)

194 BEH は 経済 エネルギー省の出資 100% のブルガリア最大の電力会社である 設立は 2008 年 9 月で発電所 地域熱供給会社等の国営企業の民営化促進のため設立された 本社はソフィアにあり 従業員数は約 21,000 人と規模が大きい ブルガリアエネルギーホールディング (BEH) の傘下には 国営の会社として発送配電の一環経営を行っているブルガリア国営電力公社 (NEK) や 配電事業を行っている主要な 3 社 (CEZ Bulgaria/ E.ON Bulgaria/ EVN Bulgaria) がある 以下にそれぞれの組織について記す (2) ブルガリア国営電力公社 (NEK) 1991 年 11 月内閣令で設立され 国営の会社でブルガリアに於ける発送配電の一環経営を開始 その後 2000 年に組織分割し 大型水力発電所の建設 運転管理 送電の業務を行っている ( ベレネ原子力発電所 2 基を建設中 一時中断したが 2006 年 10 月にロシアのアトムストロイエクスポルト (ASE) が落札し 建設再開を行っている ) (3) 主要な配電会社 3 社 (CEZ Bulgaria/ E.ON Bulgaria/ EVN Bulgaria) a. CEZ Bulgaria ( チェコ ) 西部シェア 31% b. EVN Bulgaria( オーストリア ) 南東部シェア 28% c. E.ON Bulgaria( ドイツ ) 北東部シェア 18% 図 ブルガリア配電 3 社 出典 ; ERRA(2004.7) Privatization Procedure 1-11

195 図 ブルガリア配電シェア 出典 ; MEET, Annual Reports, EBG for the Bulgarian Electricity Distribution Companies 主要な配電会社 3 社は全て外資系企業 トップシェアは CEZ Bulgaria( 正式名 :CEZ Distribution Bulgaria AD)31% である CEZ Bulgaria は 首都ソフィアを管轄し 顧客数 293 万人 4 万平方 km の面積をカバーするブルガリア最大の配電事業者である 資本は CEZ( チェコ共和国 )67%, 経済 エネルギー省 ( ブルガリア )33% となっている 事業範囲は 送電および配電事業で HV MV および LV の電力送電線 電力システムおよび配電ネットワークの運用と管理と幅が広い 配電地域は ブルガリア西部のソフィア市ソフィア ブラゴエフグラート キュステンジル ペルニク プレベン ロベチ ブラーツァ モンタナ ビジンの各地域である 以上から ブルガリアの電気事業の現状調査にあたり 再生可能エネルギーの接続やスマートメーター 蓄電池システムなどスマートグリッドに関わる設備の導入状況について詳しいのは 現場を良く知る配電事業者と想定されることから まずはブルガリアでトップシェアを誇る配電事業者 (CEZ Distribution Bulgaria AD) を中心に 系統の問題点や課題などについてヒアリングを行うものとした エネルギー政策動向 基本政策ブルガリアが EU 指令の に対して 国家再生可能エネルギー計画 (the Energy Act) を策定し 2020 年までに再生可能エネルギーを 16%( エネルギーの容量を 4266MW) に拡大することを目標にしている 1-12

196 表 国家再生可能エネルギー計画 2020 年までのシナリオ 出典 :National Renewable Energy Action Plan 再生可能エネルギー関連政策 国家再生可能エネルギー計画では風力発電 バイオマス利用 太陽光発電 水力発電が中心 である 各エネルギー利用の目標値を以下に記す (1) 風力発電 年 表 年までの再生可能エネルギー計画 MW GWh MW GWh MW GWh 水力 2,979 3,223 3,094 3,417 3,288 3,712 太陽エネルギー 風力 ,274 2,293 1,440 2,592 バイオマス 出典 :National Renewable Energy Action Plan 2020 年までに設置容量を 1,440MW にすることが目標である (2) バイオマス利用 2020 年まで 158MW のエネルギー利用を目指している ただし現状バイオマスはほとんど利用されていないため この目標に向けて FIT 価格を他の再生可能エネルギーより高く設定することが検討されている ブルガリア国内で入手可能なバイオマスは森林からの直接入手 製材所やパルプ工場からの廃棄物 農業廃棄物などである 2006 年の調査では国内の利用可能なバイオマスは 782kTOE であり その内訳は森林からが 735kTOE 農業が 24kTOE 産業からの廃棄物が 5kTOE であった ただし バイオマス利用には課題も多い 森林利用の場合 林業との兼ね合いや持続可能性が問題である また農業廃棄物についても ブルガリアの場合小規模農家が分散している傾向にあるため 残渣を効率的に回収して安定量を供給し続けることができるかが課題である (3) 太陽光発電 2020 年までに 300MW 以上にすることが目標である 1-13

197 (4) 水力発電 2010 年時点での発電容量は 2,979MW で 計画では 2020 年には 3,288MW に拡大予定であり 10 年で 10% 増程度の目標にとどまっている でわかるように すでに再生可能エネルギーの大部分が水力発電であることなどから今後大規模な拡大は予定されていない 1-14

198 1.2 ルーマニアルーマニアは 2007 年に EU 加盟を果たしており 2015 年にはユーロ導入の目標を掲げている 主要経済指標当国の一般事情も含めて主要経済状況について各種指標をベースに整理した 一般事情 (1) 面積 23.8 万平方キロメートル ( 日本の本州とほぼ同じ ) 図 ルーマニア 出典 ;Google マップ (2) 人口約 2,146 万人 (2010 年 ) 1974 年にルーマニア大統領になったチャウシェスクは ルーマニアを強い国にするために人口増加政策を実行してきた しかし 1980 年代からは独裁による経済政策が失敗して国内経済が疲弊するようになり 増えすぎた人口を養うほどの経済力がなくなってきた そして 1989 年にチャウセスク政権が倒れてから人口増加政策は無くなり その後 一貫して人口は減少の一途をたどっている 百万人 /Million 図 人口推移 (Population) 出典 : IMF - World Economic Outlook(2011 年 4 月版 ) 1-15

199 (3) 首都ブカレスト ( 人口 200 万人 ) (4) 主要産業 金属 ( 鉄鋼 アルミ ) 工業 ( 機械機器 繊維 ) 鉱業 ( 石油 ) 農業 ( 小麦 トウモロ コシ ) 経済状況ルーマニアでは体制移行後 1999 年まではマイナス成長であったが 2000 年からは順調な個人消費に支えられ プラスの経済成長率を記録するようになった 2001 年から 2008 年までは 5 から 8% の高い経済成長率を記録している ただし 2005 年は 5 月に発生した洪水により 17 万 2,000 ヘクタール以上の土地が被災し 400 以上の街が破壊されたため 一時的に成長率が 4% まで下がったが すぐに持ち直している 2008 年から 2009 年にかけて発生した世界経済危機の影響を受けてマイナス7% まで落ち込んだ しかし 2010 年度はマイナス 1.3% まで持ち直しており IMF および政府は 2011 年度の成長率をプラス 1.5% と予測している % 年 /Year 図 実質経済成長率 (Real Economic Growth Rate) 出典 ; IMF - World Economic Outlook(2011/Apr.) 2009 年 3 月に IMF 世界銀行 欧州委員会は通貨レイの信用不安およびルーマニアの財政悪化を受けて 合計約 200 億ユーロの融資を決定した これに基づき ルーマニア政府は財政赤字 経常収支の改善を図るために 2010 年から公務員給料を 25% 削減し 付加価値税 VAT を 19% から 24% に引き上げた これは消費意欲の減退に結びつき 国内消費が大きく落ち込んだ しかし 自動車産業においては欧州の需要拡大に伴い輸出産業が回復し 2010 年 8 月時点では輸出は経済危機以前の水準を超え 中東欧諸国のなかで最も大幅な伸び率となった また 不動産および建築市場も徐々に回復傾向にある 1-16

200 USD 年 /Year 図 一人当たりの名目 GDP(Nominal GDP per capita) 出典 : IMF - World Economic Outlook(2011/Apr.) 欧州委員会がルーマニアの再生可能エネルギー支援政策を承認したことから 大手電力会社による投資プロジェクトが急増している また 風力発電プロジェクトの誘致国としても力を入れている 一方で 2011 年の労働法の改正では経営者側に有利な内容になり 建設 繊維 鉄鋼部門における人員整理が行われ 労働力に余剰感が出てきた また これまで行政機関 民間企業を中心とした急激な賃金上昇ベースは減速してきている 年 /Year 図 消費者物価指数 (Consumer Price Index) 出典 : IMF - World Economic Outlook(2011/Apr.) 2000 年には 10% を超えていた失業率は 経済成長率の伸びととも急速に改善し 2007 年 8 月の失業率は 3.9% まで低下したが リーマンショックの影響による大量解雇により 2010 年には 8% 近くまで上昇した しかし 近年では西欧を中心とした外資進出ブームや旺盛な民間の建設需要 あるいは政府や EU 補助金による高速道路の建設を背景に労働市場は逼迫しており 2011 年の失業率は 3.3% ( 同年 11 月に 4.6% から修正 ) であった 1-17

201 % 図 失業率 (C Unemployment Rate) 出典 : IMF - World Economic Outlook(2011 年 4 月版 ) 投資環境共産国時代には重工業を中心として発展してきたため 自動車産業などの技術水準は高く 現在でも自動車関連の産業が多い 2009 年までは賃金上昇率が高かったが 2010 年以降は落ち着いてきた それでも賃金は中東欧諸国よりも低い 英語の通用率が中東欧諸国の中でも高い 研究開発部門 IT アウトソーシングなどにおける高度なスキルを持った人が多い インフラ面では整備が不十分である 毎年停電が多く 生産の停止や機械設備の不具合が発生している 工業団地においてもアクセスできる公共交通機関がない 鉄道インフラは老朽化しており 貨物輸送は一般的ではない 高速道路は整備されているが主要間都市を結ぶ基幹のみであり 地方都市への高速道路は整備されていない エネルギー基本情報ルーマニアは石炭と天然ガスに恵まれていることから 石炭と天然ガスの 8 割 原油は 5 割の需要を国内エネルギーでまかなうことができる そのため 天然ガス 石油のロシアへの依存度は低く 2009 年 1 月にロシアからの天然ガスパイプラインが輸送を停止したときにも ルーマニアは国産と備蓄分で国内需要に対応することができた エネルギー需要動向 2007 年に 27.5MTOE まで落ち込んだ一次エネルギー生産量は 2008 年には 28.8MTOE まで回復 したが 世界経済危機の影響で 2009 年には 28.3MTOE に減少した ktoe Energy production in Romania 図 エネルギー生産量の動向 出典 : IMF - World Economic Outlook(2011 年 4 月版 2009 年は IEA データ ) 1-18

202 エネルギー源別構成 2009 年における国産一次エネルギーの生産量 28,034kTOE のうち 一番多くを占める天然ガスは 31.6% であり その次には石炭が 23.2% 原油が 15.7% 原子力が 10.8% を占めている 比較的多いのはバイオ燃料 廃棄物であり 14% 近くを占めている 水力 地熱 太陽光 熱の生産量は少ない ルーマニアの特徴はバイオマス 廃棄物が比較的多いということであり これは主に家庭で木材 ( 薪 ) などのバイオマスを暖房や加熱用に多く使用していることを示している 地熱 太陽光 熱 0.1% 水力 4.7% バイオ燃料 廃棄物 13.9% 石炭 23.2% 原子力 10.8% 原油 15.7% 天然ガス 31.6% 図 国内一次エネルギー生産における資源別比率 (2009 年 ) 出典 :IEA STATISTICS / ENERGY BALANCES OF NON-OECD COUNTRIES 2011EDITION IEA のデータによると 2009 年の輸入エネルギーを含めた総エネルギー供給量は 34,407ktoe ( 輸出エネルギーを除く ) である その内訳は原油が 27.5% 天然ガスが 26.0% 石炭が 18.2% であり その次にバイオ燃料 廃棄物が 9.6% を占めており 以下 原子力 7.5% 水力 3.3% であり 地熱 太陽熱 太陽光はほとんど無い ただし 原油については総生産量 11,215ktoe のうち 61% を輸入している また 天然ガスについても総生産量 10,596ktoe のうち 15% を輸入している 1-19

203 地熱 太陽光 熱 0.1% バイオ燃料 廃棄物 9.6% 電力 0.5% 水力 3.3% 石炭 18.2% 原子力 7.5% 天然ガス 26.0% 原油 27.5% 石油製品 7.3% 図 輸入エネルギーを含めた総エネルギー供給資源別比率 (2009 年 ) 電力と石油製品は輸出量 出典 :IEA STATISTICS / ENERGY BALANCES OF NON-OECD COUNTRIES 2011EDITION 2009 年の電力供給量は TWh であり その発電構成は石炭火力が 37.7% 次に水力発電の 26.9% 原子力の 20.4% 天然ガス 13.2% である 石油および地熱 太陽光 風力 バイオマスによる発電量は少ない なお 天然ガスによる発電量 7,632GWh のうち 74% が 石炭火力では 21,773GWh のうち 35% が 石油火力では 1,031GWhのうち 68% が CHP プラントによる発電である 2009 年の熱供給量は 96.66PJ であり その熱源としては天然ガスが 62.1% であり 残りは石炭 27.5% 石油 9.5% であり ごくわずかであるが バイオ燃料 廃棄物がある なお 石炭による熱供給量 26,543TJ のうち 99% が 石油では 9,169TJ のうち 85% が 天然ガスでは 60,063TJ のうち 72% が CHP プラントによる熱供給である Electricity Heat 水力 26.90% 地熱 太陽光 熱 0.02% バイオ燃料 廃棄物 0.02% 石炭 37.71% バイオ燃料 廃棄物 0.9% 石炭 27.5% 原子力 20.35% 天然ガス 13.22% 石油 1.79% 天然ガス 62.1% 石油 9.5% 図 電力 熱生産の資源別比率 (2009 年 ) 出典 :IEA STATISTICS / ENERGY BALANCES OF NON-OECD COUNTRIES 2011EDITION 1-20

204 環境エネルギー構成ルーマニア国内の再生可能エネルギーは水力発電と風力発電がほぼ全量を占める 国内送電会社のトランスエレクトリカによると 2010 年末時点の再生可能エネルギー 6,988MW の設備内訳は 水力が 6,499MW 風力が 466MW バイオマスが 23MW であり 太陽光発電はほとんど無い ルーマニア政府の目標は最終エネルギー消費のうち 再生可能エネルギーの占める割合を 2010 年末時点での 19% から 2020 年までに 24% に引き上げることである バイオマス 0.3% 風力 6.7% RE 設備容量 太陽光 0.0% 水力 93.0% 図 再生可能エネルギーの構成 (2010 年 ) 出展 ; トランスエレクトリカデータ 国内では風力発電の潜在性が高いことと 政府が再生可能エネルギーの優遇策を強化したことにより 各国のエネルギー事業者が風力発電事業に参入している 風力による発電能力は 2111 年末には 1,000MW に達する見込みである また スペインのイベルドローラ社は世界最大規模となる 1,500MW の風力発電所をルーマニアに建設すると発表した 部門別エネルギー消費動向 2009 年のエネルギー消費は 23.63MToe であり 産業用が 25.5% 運輸が 22.1% 民生 業務用が 7.4% 家庭用が 33.9% 農林漁業が 1.6% その他と非エネルギーが 9.6% である 産業用のエネルギー 6.01MToe のうち天然ガスが 45% 電力が 26% を占めている 民生 業務用のエネルギー 1.76Mtoe のうち天然ガスが 53% 電力が 32% を占めている 家庭用のエネルギー 8.0MToe のうちバイオ燃料が 42% 天然ガスが 27% 熱受給が 15% 電力受給が 12% を占めている 1-21

205 エネルギー消費構造 農林漁業 1.6% その他 0.9% 非エネルギー 8.7% 産業 25.5% 民生 家庭 33.9% 民生 業務 7.4% 運輸 22.1% 図 部門別電力 熱エネルギー構成 (2009 年 ) 出典 :IEA STATISTICS / ELECTRICITY INFORMATION ユーティリティ料金体系法令 2008 年 134 号 (2009 年 1 月以降適用 ) の料金算定方法によると 産業用電気料金については 1KWh 当たり 0.05~0.16EUR であり 別途 物品税 0.42EUR/1MWh が換算される なお 月額基本料は無い 一般用電気料金については エレクトリカ社 HP の料金算定方法によると月額料金として 0.04(VAT を含む ) 日数と1KWh 当たり 0.07~0,09EUR の併用である これに物品税 0.84EUR/1MWh が加算される 法令 2008 年 89 号の料金算定方法によると 産業用ガス料金については 1m3 当たり 24.72~ 25.52EUR であり 一般用ガス料金も同額である なお 基本料金は設定が無い また ガスは 天然ガスである エネルギー供給会社構成ルーマニアの電力市場は 2007 年に完全に自由化されている 電力市場を運営しているのは OPCOM 社で 前日市場 先物市場 グリーン認証市場 CO2 排出権市場を扱っている また 電力の受給運用は送電網運営者である Transelectrica 社が担当している ルーマニアには 電力の卸売市場と小売市場が存在する 1-22

206 図 ルーマニア電力販売構造 ルーマニアの電力部門は以下の運営者 事業者から構成されている 送電網およびシステム運営者 ( Transelectrica 社 )= 電力市場運営者 ( OPCOM 社は Transelectrica 社の子会社 ) 配電企業 ;8 社 水力発電事業者 (Hidroelectrica 社 ) 火力発電事業者 ;6 社 コジェネレーション施設事業者 ; 約 20 社 原子力発電事業者 (Nuclearelectrica 社 ) 独立電力供給事業者 ;170 社以上 エネルギー政策動向 EU 指令 2009/28/EC に従い ルーマニアでは 2020 年までに再生可能エネルギー導入量を最終エネルギー消費の 24% まで拡大しなければならない これは 2005 年に定められた数値から 6.2% 増加している 基本政策ルーマニア政府のエネルギー政策としては CO2 排出削減を目的とした再生可能エネルギーの促進の他に 原子力発電の拡張も含まれている 現在 発電容量 600MW の Cernavoda2 号が稼動しているが さらに 3 号 4 号も計画されている その他 エネルギー関係については以下の内容が計画されている 天然ガスパイプライン ( ナブコプロジェクト AGRI プロジェクト ) の推進 石油パイプライン (PEOP プロジェクト ) の推進 1-23

207 コンスタンツア港への LNG LPG ターミナル建設 ハンガリー ブルガリアとの天然ガス相互接続容量の拡大 モルドバ セルビア ハンガリー トルコとの電力相互接続容量の拡大 天然ガス貯蔵量 石油貯蔵量の増加 1,000MW 級の用水発電所の開発 再生可能エネルギー関連政策 ルーマニアでは再生可能エネルギーの潜在力が高く 2010 年までの再生可能エネルギーの開 発シナリオを以下のように描いている 表 再生可能エネルギー統計 ( 品目別 ) 2010 年 2015 年 2020 年 設備容量 (MW) 発電量 (GWh) 設備容量 (MW) 発電量 (GWh) 設備容量 (MW) 発電量 (GWh) 風力 ,200 6,614 4,000 8,400 水力 6,413 16,590 7,287 18,679 7,729 19,768 太陽光 バイオマス , ,900 出典 ;Balkan Energy and Infrastructure Finance Forum 講演資料 Maria Manicurta 氏 ANRE 2016 年末までに稼動を開始した再生可能エネルギー施設に関しては政府の奨励制度としてグリーン認証が適用される ただし 適用設備は以下のものであり 生産される電力は送電線に供給されることが条件である 発電容量 10MW 以下の水力発電 ( 新設 ;3GC 更新;2GC) 風力発電 (2017 年までに新設 ;2GC それ以降;1GC) 太陽光 熱発電 ( 新設 :6GC) 地熱発電 ( 新設 ;3GC 高効率熱電併給;1GC) バイオマス バイオ燃料 バイオガス ( 新設 ;3GC 高効率熱電併給;1GC) いずれも新設は 15 年間の供給期間がある また 高効率熱電併給施設については 3GC 以上の追加もある 再生可能エネルギー電力の販売規制 GC の取引などについては ANRE;Agentia Nationala de Rglementare in Domeniul Energiei ( ルーマニア エネルギー規制局 ) が管轄している 1-24

208 1.3 ハンガリー 主要経済指標当国の一般事情も含めて主要経済状況について各国指標をベースに整理した 一般事情 (1) 面積 93,030km 2 ( 日本の約 4 分の1) 図 ハンガリー 出典 ;Google マップ (2) 人口 約 万人 (2010 年 ) 百万人 /Million 年 /Year 人口推移 (Population) 出典 :IMF- World Economic Outlook (2011 年 4 月版 ) (3) 首都ブタペスト (4) 主要産業 電気 電子 自動車 ICT バイオ関連 1-25

209 経済状況 2008 年の経済危機により 2009 年はマイナス 6.7% の成長になったが 2010 年には主要輸出先であるドイツを始めとした EU 諸国の景気回復により ハンガリーもプラス成長 (1.2%) に転じている しかし 失業率は 2007 年までは 7% 程度であったが 2008 年に入り 8% 2009 年には 10.1% 2010 年には 11.2% と悪化している また 雇用不安 銀行のローン貸し出し基準の厳格化から国内の投資や消費の落ち込みが激しい 金融危機によってスイスフランに対するフォリントの価値が下落したことでそれまでのハンガリー国内で主流であったスイス フラン建てのローン負担が膨れ上がり国民の不満が高まっている 2011 年 9 月以降ユーロに対するフォリント安が進んでおり ハンガリー政府は IMF と EU に金融支援を要請した これに対し EU 委員会はハンガリーの財政赤字削減策が不十分として 2013 年からのハンガリーに対する EU 結束基金 ( 補助金 ) の支給停止の可能性も示唆している % 年 /Year 図 実質経済成長率 (Real Economic Growth Rate) 出典 : IMF - World Economic Outlook(2011/Apr.) on USドル 年 /Year 図 一人当たりの名目 GDP(Nominal GDP per capital) 出典 : IMF - World Economic Outlook(2011/Apr.) on

210 年 /Year 図 消費者物価指数 (Consumer Price Index) 出典 : IMF - World Economic Outlook(2011 年 4 月版 ) % 年 /Year 図 失業率 (C Unemployment Rate) 出典 : IMF - World Economic Outlook(2011 年 4 月版 ) エネルギー基本情報 エネルギー需要動向過去 15 年間でハンガリーのエネルギー需要はほぼ安定している 2010 年のエネルギー消費量は 1085PJ であり 2030 年には 5% 増加すると予測されている (National Energy Strategy 2030) エネルギー源別構成 2009 年時点のでは一次エネルギーの構成はガスが 37% 石油が 28% 原子力が 17% 石炭が 10% 再生可能エネルギーが 8% である European Bank によると 2020 の予測では石炭火力は 11% 原子力は 13% まで減少し 石油が 31% そしてガスが 41% に拡大するとされている ここ近年 ハンガリー政府は CO2 排出量の多い石炭 石油火力発電から天然ガスへの切り替えを進めている 1-27

211 バイオマス 16% 石炭 14% 地熱 太陽熱 1% 原油 11% 原子力 37% ガス 21% 図 国内一次エネルギー生産における資源別比率 (2009 年 ) 出典 : 国際エネルギー機関 (IEA)Key World energy statistics 2009 ( 地熱 太陽熱 1% バイオマス 7% 石炭 10% 原子力 17% 石油 28% ガス 37% 図 輸入エネルギーを含めた総エネルギー供給資源別比率 (2009 年 ) 出典 : 国際エネルギー機関 (IEA)Key World energy statistics 2009 ( 原子力 42% 水力 1% 電力風力 1% 石炭 18% 石油 2% 廃棄物 2% バイオ燃料 2% 熱原子力 1% 石炭 13% 石油 6% ガス 29% 廃棄物バイオ燃料 1% 6% 図 電力 熱生産の資源別比率 出典 : 国際エネルギー機関 (IEA)Key World energy statistics 2009 ガス 76% ( 1-28

212 環境エネルギー構成全体のエネルギー消費量に占める再生可能エネルギーの割合は 7.3% で その内訳は固形バイオマスが主要な原料で 電力では 70% 熱利用では 47% を占める 固形バイオマス原料は木炭や製材所から木質系の廃棄物が使われている 水力 8% バイオガス 3% 風力 11% 電力 都市廃棄物 8% 熱 バイオガ地熱ス 9% 1% 都市廃棄物 43% 固形バイオ燃料 70% 固形バイオ燃料 47% 図 再生可能エネルギーの構成 出典 : 国際エネルギー機関 (IEA)Key World energy statistics 2009 ( 部門別エネルギー消費動向部門別のエネルギー消費は家庭部門が電力 熱エネルギー使用量共に最も多い 産業分野の電気エネルギー利用では 石油化学分野が全体の約 25% 機械分野が 15% 食品/ タバコ分野が 14% と続いている 熱エネルギーでは全体の 54% が石油化学分野で消費されている 電力 熱 商業 34% 農業 / 林業 2% 産業 26% 運輸 4% 商業 20% 産業 30% 家庭 34% 家庭 50% 図 部門別電力 熱エネルギー構成 出典 : 国際エネルギー機関 (IEA)Key world energy statistics 2009 ( 1-29

213 鉄鋼 石油化学 非鉄金属 電力 (GWh) 非金属運送設備機械鉱業食品 / タバコ 紙 / パルプ / プリント 熱 (TJ) 林業 / 木材製品 建設 繊維 / 皮 その他 図 工業部門内産業別エネルギー消費量 出典 ENERGY STASISTIC OF OECD COUNTRIES(2011 Edition) ユーティリティ料金体系 JETRO 国 地域別情報 (J-FILE) によると 業務用電気料金については 月額基本料 195HUF 月額接続料 3,650HUF 1KWh 当たり料金 49HUF ただし 電力自由化の中で個別契約ごとに料金は異なり 業務用の料金は非公開 料金は唯一公開されている小規模事業者 ( 小売店舗等 ) の場合地域 時間帯 契約により金額は大きく異なる 月額基本料と月額接続料は定額 ( 出所 : エルム電力 ) また 業務用ガス料金については ガス自由化の中で個別契約ごとに料金は異なり 業務用料金は非公開 参考 : 一般用ガス料金 月額基本料金 1,250HUF 1m3 当たり料金 HUF ( 出所 : ブダペストガス ) エネルギー供給会社構成ハンガリーの発電部門 送電 卸電気部門 配電部門を下記に示す この中で送電 卸電気部門であるハンガリー電力公社 (MVMRt.) はハンガリー政府と地方政府に所有されており Paks 原子力発電会社を保有している 他の発電部門会社は民営化が完了している 配電部門では首都ブタペストを管轄しているブタペスト配電会社が全体の 28% のシェアであるが ハンガリー全体ではドイツの EON グループが管轄している3 地域合計で 46% のシェアを占めている 1-30

214 表 ハンガリー発電 配電 送電部門の構成 発電部門 部門 送電 卸電気部門 構成会社 AES-Borsodi エネルギー会社 AES-Tisza 発電会社 Bakonyi 発電会社 Budapesti 発電会社 Csepeli 発電会社 Debreceni 発電会社 Dunamenti 発電会社 ISD パワー社 ガスタービン発電運転保守会社 Matrai 発電会社 Paks 原子力発電会社 Pannon 火力発電会社 Vertesi 発電会社 ハンガリー電力会社 (MVMRt.) 配電部門 E.ON 南西部発電会社 南部配電会社 EON 北西部配電会社 ブダペスト配電会社 (ELMU) 北部配電会社 EON 東部配電会社 エネルギー政策動向 基本政策ハンガリーは EU 指令に従って 2020 年までに 総エネルギーの 20% を再生可能エネルギーにすることを目標にしている この目標に向けて発表された 再生可能エネルギーアクションプラン によると 再生可能エネルギーによるエネルギー生産比率を 2020 年までに約 14% にする予定である このために 1.2 兆フォリントの投資の必要性を見込んでいる このうち 20% は政府 80% は民間機関が負担をする計画である 再生可能エネルギー関連政策 (1) 風力発電建設費の一部についてハンガリー政府の補助が受けられ 得られた電力は国の電力グリッドへの販売が 10 年間補償される これによって 2007 年には 20 の風力発電所が建てられ 2009 年までに 190MW 分が発電されている 現在電力エネルギーの引き取り価格が EU 平均に対して高く設定されており 投資家による関心が高まっている 1-31

215 (2) バイオマス利用国内で 10 箇所のバイオマス発電所が稼働している エネルギー作物の栽培も盛んである エネルギー作物や農作物の残渣を使ったエネルギー利用の可能性は PJ とされている ハンガリー国内のバイオマスの潜在的な清算能力はおよそ 300PJ といわれている (ITDH, 2009) (3) 太陽エネルギーハンガリーは盆地の中に位置し平らな地形であり 日照時間は年間約 時間程度 エネルギー密度は 1300kWh/m2 太陽光発電には適した条件が整っている しかし ハンガリーの太陽光発電に対する FIT( 固定買取価格 ) は 0.1EURO/kWh(2011 年 ) で他の EU 諸国の中でも最低価格であり これによって太陽光発電に対する投資が遅れている 1-32

216 1.4 チェコチェコは欧州の中心部に位置しており 今回の中東欧の対象国の中では一番西の国である 主要経済指標 一般事情 (1) 面積 7.9 万 km2 ( 日本の5 分の 1) 図 チェコ 出典 ;Google マップ (2) 人口 人口は 10,541 千人で 対象国の中では下から四番目の多さである 人口の増加傾向は見られ ず横ばい状態 百万人 / Million 年 /Year 図 人口推移 (Population) 出典 :IMF- World Economic Outlook (2011 年 4 月版 ) (3) 首都プラハ (4) 主要産業機械工業 化学工業 観光業 1-33

217 経済状況 2010 年度のチェコ実質 GDP 成長率は 2.3% と 前年のマイナス 4.1% から大幅に改善した ドイツなどの西欧における景気回復をにらみ輸出が前年比 17.6% 増加し 在庫変動の増加にもつながったことから 成長を牽引した 最大の貿易相手国であるドイツ経済の好調に支えられた面が大きい 特に自動車産業はチェコの主力産業となっており 西欧向けと新興国向けの輸出が拡大した % 年 /Year 図 実質経済成長率 (Real Economic Growth Rate) 出典 : IMF - World Economic Outlook(2011/Apr.) on USドル 年 /Year 図 一人当たりの名目 GDP(Nominal GDP per capital) 出典 : IMF - World Economic Outlook(2011 年 4 月 ) 年 /Year 図 消費者物価指数 (Consumer Price Index) 出典 : IMF - World Economic Outlook(2011 年 4 月版 ) 1-34

218 % 年 /Year 図 失業率 (C Unemployment Rate) 出典 : IMF - World Economic Outlook(2011 年 4 月版 ) エネルギー基本情報石炭埋蔵量が多く その石炭がエネルギー構成の一番となっている 原子力に頼るところも多く 電力の約三割が原子力発電となっている 現在 6 基が稼働中である 一方 天然ガスは約 15% を占めているが ほとんどがロシアからの輸入に頼っている また 電力の輸出はこれからも続き 電力輸出国としての存在を高めようとしている エネルギー需要動向国内の電力は 2009 年の経済危機では需要が停滞したが それ以降は経済成長とともに需要が増えていくと予想している 80,000 70,000 60,000 50,000 40,000 30,000 20,000 10,000 0 GWh 2000 年 2008 年 2009 年 2010 年 2015 年 2020 年 2030 年 図 国内消費の動向 出典 ; "The electricity consumption development (GWh) - Reference scenario" OTE, Expected Electricity Balance Report エネルギー源別構成チェコの一次エネルギー資源のほとんどは石炭である チェコは天然ガス 石油のエネルギー資源に恵まれておらず そのほとんどをロシアから輸入している 2009 年の国内生産量は 31.2MToe であるが そのうちの大半を石炭 67% と原子力 23% が占めており 残りの 8% がバイオマスである 原油 水力はごくわずかである 1-35

219 水力 0.7% バイオマス 8.1% 原子力 22.8% 原油 0.9% 石炭 66.9% 図 国内一次エネルギー生産における資源別比率 (2009 年 ) 出典 : 国際エネルギー機関 (IEA)Key World energy statistics 年の輸入エネルギーを含めた総エネルギー供給量は 43.1MToe である 石油と天然ガス を輸入しており そのバランスは 石炭 41% 石油 21% 天然ガス 16% 原子力 17% で 残り が水力 地熱 太陽熱 バイオマスである 原子力 16.5% 水力 0.5% 地熱 太陽熱 0.1% バイオマス 5.5% 石炭 40.7% ガス 15.6% 石油 21.1% 図 輸入エネルギーを含めた総エネルギー供給資源別比率 (2009 年 ) 出典 : 国際エネルギー機関 (IEA)Key World energy statistics 2009 電力のそのほとんどは石炭火力発電所 60% および原子力発電所 33% で生産されており 天然ガスあるいは再生可能エネルギーによる生産はごくわずかである 同様に熱についても石炭による生産 69% が大半を占めているが 天然ガスの生産 23% もある チェコでは電気のほかに熱の需要も多いため 熱供給プラント設備も多く設置されている 1-36

220 電力 水力 4% 廃棄物 2% バイオ燃料 2% 熱原子力 1% その他 1% 原子力 33% ガス 23% バイオ燃料 ガス 1% 石炭 60% 図 電力 熱生産の資源別比率 (2009 年 ) 出典 : 国際エネルギー機関 (IEA)Key World energy statistics 2009 石油 2% 石炭 69% 環境エネルギー構成生産電力の再生可能エネルギー構成は 水力 57% 固形バイオ燃料 27% でそのほとんどを占める 残りはバイオガス 8% 風力 6% 太陽光 2% で構成されている 熱については都市廃棄物 50% 固形バイオ燃料 43% でその大半を占める 残りは産業廃棄物 3% とバイオガス 4% である 太陽光 2% 電力風力 6% 固形バイオ燃料 27% 熱 バイオガス 4% 固形バイオ燃料 43% 都市廃棄物 50% 水力 57% バイオガス 8% 産業廃棄物 3% 図 再生可能エネルギーの構成 (2009 年 ) 出典 : 国際エネルギー機関 (IEA)Key World energy statistics

221 部門別エネルギー消費動向 電力の産業別消費構成は産業 39% 家庭 27% 商業 25% でその大半を占める 熱については 家庭における消費が 54% 産業用が 26% 商業用が 20% である 電力 熱 農業 / 林業 2% 商業 25% その他 3% 産業 39% 商業 20.2% 農業 / 林業 0.3% 産業 25.7% 家庭 27% 運輸 4% 家庭 53.8% 図 部門別電力 熱エネルギー構成 (2009 年 ) 出典 : 国際エネルギー機関 (IEA)Key world energy statistics 鉄鋼 電力 (GWh) 熱 (TJ) 石油化学非鉄金属非金属運送設備機械鉱業食品 / タバコ紙 / パルプ / プリント林業 / 木材製品建設繊維 / 皮その他 図 工業部門内産業別エネルギー消費量 出典 ENERGY STASISTIC OF OECD COUNTRIES(2011 Edition) ユーティリティ料金体系 Czechinvest の資料 ) によると 業務用電気料金は 20,000MWh から 70,000MWh の消費帯 (consumption) が 0.093EUR/kWh で これはポーランド (0.081) とハンガリー (0.087) より高く スロバキア (0.097) より安くなっている 1-38

222 また 業務用ガス料金は 1,000GJ から 10,000GJ の消費帯で 10.43EUR//GJ で これはほーラ ンド (10.22) より高く スロバキア (11.45) とハンガリー (11.56) より安い エネルギー供給会社構成電力供給は 市場取引の中で行われており 発電事業者である IPP 送電系統運用者 CEPS 市場運用者 OTE 配電系統運用者( 配電会社 ) 電力トレーダ( 供給事業者 ) および最終需要家から構成されている 発電部門は 国内の発電設備の大半を占める CEZ と民営化された小規模の IPP 業者である CEPS は送電線の潮流制御 隣国間連系の調整などの系統運用サービスを行う 配電会社は配電線の運用を行う 電力トレーダは最終需要家に供給する電力を確保するために 発電事業者を選択する OTE は電力市場の運用者であり 需給バランスを計画する (2009 年時点 ) CEZ IPP 送電系統運用者 (CEPS) 市場運用者 (OTE) 配電系統運用者 外国 電力トレーダ 最終需要家 図 チェコ電力供給体制 配電はチェコの北部 中央部を管轄する CEZ Distribution 社 南部を管轄する E.ON Distribution 社およびプラハ首都圏を管轄する PRE Distribution 社から構成されている (2009 年時点 ) 1-39

223 図 チェコ配電エリア図 チェコ電力公社 (CEZ a.s) 設立: 2003 年 4 月チェコの5 配電会社 ( 北チェコ 北モラビア 中央チェコ 東チェコおよび西チェコ ) の国有資産基金保有の株式を取得したことで CEZ Group を構成した 出資: 国 ( 財務省 (69.37%) 労働 社会事業省(0.41%) で 69.78% 資産管理会社 20.97% 他国内外 9.25% が保有 組織: 国内発電設備の約 7 割を所有 その他は競争相手となる IPP となる 完全子会社であった送電系統運用者 CEPS は 2004 年 9 月に政府保有機関となった 規模: チェコ共和国最大の電力会社 電源構成: 火力 66% 原子力 21% 水力 12% 風力 1% 配電系統運用者 設立: 2005 年 1 月南チェコ電力および南モラビア電力が統合し E.ON チェコ ホールディング社とその子会社 (E.ON チェコ社 E.ON エネルギー社 E.ON Distribuce 社 ) が設立された 2006 年 1 月 CEZ の配電会社の統合 再編により以下の 2 社が設立 1)CEZ Distribuce 社 ( 配電 ) 2) CEZ Prodej 社 ( 供給 ) プラハ電力が PRE distriduce 社などの子会社となる PRE グループを形成 組織: 3 配電会社が地域毎に運用をしている ( 右図参照 ) 1) CEZ Distribuce, a.s. (CEZ グループ計 51.7%) 2) PRE Distribuce, a.s.( 首都プラハ管轄 9.6%) 3) E.ON Distribuce, a.s.(20.2%) 1-40

224 1.4.3 エネルギー政策動向チェコは最終エネルギー消費に占める再生可能エネルギー比率を 2005 年の 6.1% から 2020 年までに 13% にすることを約束している 2004 年エネルギー政策は 2005 年と 2010 年に見直されているが 国内外の情勢変化に対応するため 2010 年 7 月に発足した中道右派政権により 2060 年までを見通した改訂が行われている 国内資源を活用しつつ原子力発電を拡大するシナリオと再生可能エネルギーを大幅に拡大するシナリオが検討されている 1-41

225 1.5 スロバキア スロバキアは 1993 年にチェコから独立し 2004 年 3 月に NATO 加盟 同年 5 月に EU 加盟を 果たした 2009 年に EU で 16 番目にユーロ通貨を導入した 主要経済指標当国の一般事情も含めて主要経済状況について各種指標をベースに整理した 一般事情 (1) 面積 49,035 平方キロメートル ( 日本の約 7 分の1) 図 スロバキア 出典 ;Google マップ (2) 人口 万人 (2010 年 12 月スロバキア統計局 ) 人口は 2007 年から増加の一途をたどってきたが 2009 年からは横ばいである Population 百万人 /Million 図 人口推移 (Population) 出典 : IMF - World Economic Outlook(2011 年 4 月版 ) 1-42

226 (3) 首都 ブラチスラバ ( 人口 42.6 万人 ) (4) 主要産業 機械工業 自動車産業 経済状況スロバキアの GDP 成長率は 2005 年から急成長をとげ 2007 年にはピークの 10.5% に達したが 2008 年には 5.8% に落ちこみ さらに世界的経済危機の影響で 2009 年にはマイナス 4.7% の成長となった しかし 2010 年にはヨーロッパ経済の回復と国外需要の増加に牽引され 急速に回復し 通年で 4.0% の GDP 成長を達成した 2011 年はやや減速傾向にあり 3% 前後と予測している % 年 /Year 図 実質経済成長率 (Real Economic Growth Rate) 出典 ; IMF - World Economic Outlook(2011/Apr.) スロバキアの経済は輸出の対 GDP 比が 75% であり 輸出主導型の構造である スロバキアの 主要産業は自動車産業であり GDP に 8~10% を貢献している USD 年 /Year 図 一人当たりの名目 GDP(Nominal GDP per capita) 出典 : IMF - World Economic Outlook(2011/Apr.) EU からの需要を原動力として 2011 年は輸出が増え その効果で GDP も成長した しかし 高い消費者物価上昇のため個人消費が縮小している 1-43

227 年 /Year 図 消費者物価指数 (Consumer Price Index) 出典 : IMF - World Economic Outlook(2011/Apr.) GDP の増加ととともに減少してきた失業率は 世界経済危機の発生により上昇方向に転じ 2010 年には 14.4% に 2011 年 4 月時点で 12.9% となっている 25 % 年 /Year 図 失業率 (C Unemployment Rate) 出典 : IMF - World Economic Outlook(2011 年 4 月版 ) 投資環境スロバキアは 中東欧や西欧諸国の市場にアプローチする上で 地政学上の戦略的な場所に位置しており ヨーロッパ大陸の西部と東部をつなぐ主要な輸送経路がスロバキアの国土を横断している スロバキアでは交通インフラストラクチャーの整備と近代化が進められており 首都ブラチスラバと東部の都市コシツェ Košice を結ぶハイウェイ建設を含む スロバキア東西地域間の交通整備事業を進めている また 国際鉄道網の整備も進めている スロバキアは人口 540 万人の小国であるが 税率を 19% という比較的低い水準に一本化し 外国企業誘致を積極的に図っている エネルギー基本情報スロバキアはエネルギー資源に乏しく 褐炭および水力以外に主なエネルギー資源がない そのため スロバキアは原子力への依存度が高い 1978 年以降に建設した 6 基の原子炉のうち 老朽化した 2 基は EU 加盟条件として閉鎖した スロバキア政府は エネルギー戦略計画 2008 年 で原発による発電比率 50% を目標に掲げ 現在では 4 基の原子炉を運用している 1-44

228 エネルギー需要動向 2002 年から 2006 年にかけてエネルギー需要は減少気味で 2007 年には 5975ktoe まで落ち込んだ 2008 年には 6420ktoe まで回復したが 2009 年にはさらに減少した しかし 経済成長率とともに 2010 年には 6140ktoe まで回復するとしている (IEA;2011Edition) ktoe Energy production in Slovak 図 エネルギー生産量の動向 出典 : IMF - World Economic Outlook(2011 年 4 月版 ) エネルギー源別構成 2010 年における国産一次エネルギーの生産量 6,130ktoe のうち 一番多くを占めるのは原子力であり その割合は 63.1% である 残りはバイオ燃料 廃棄物 13.2% 石炭 9.8% 水力 7.7% 石油 4.6% 天然ガス 1.5% となっている このようにスロバキアにおける一次エネルギー生産量は大幅に原子力に依存している 地熱 太陽光 熱 0.2% バイオ燃料 廃棄物 13.2% 石炭 9.8% 原油 4.6% 天然ガス 1.5% 水力 7.7% 原子力 63.1% 図 国内一次エネルギー生産における資源別比率 (2009 年 ) 出典 :IEA STATISTICS / ENERGY BALANCES OF OECD COUNTRIES 2011EDITION IEA のデータによると 2010 年の輸入エネルギーを含めた総エネルギー供給量は 17,270ktoe ( 輸出エネルギーを除く ) である その内訳は原油が 26.5% 天然ガスが 23.7% 原子力が 18.0% 石炭が 16.0% である バイオ燃料 廃棄物 水力 地熱 太陽熱 太陽光は少ない 1-45

229 ただし 原油については総生産量 5,720ktoe のうち 95% を 石炭は総生産量 3440ktoe のうち 85% を 天然ガスについても総生産量 5,100ktoe のうち 95% を輸入している 水力 2.2% 地熱 太陽光 熱 0.05% バイオ燃料 廃棄物 3.3% 電力 0.4% 石炭 16.0% 原子力 18.0% 天然ガス 23.7% 石油製品 9.9% 原油 26.5% 図 輸入エネルギーを含めた総エネルギー供給資源別比率 (2009 年 ) 出典 :IEA STATISTICS / ENERGY BALANCES OF OECD COUNTRIES 2011EDITION 2010 年の電力供給量は 27.31TWh であり その発電構成は原子力が 53.4% 水力が 20.0% 石炭火力が 15.2% その他 天然ガス 7.0% バイオ燃料 廃棄物は 2.0% であり 地熱 太陽光 風力はほとんどない 同年の熱供給量は 57.55PJ であり その熱源としては天然ガスが 52.7% であり 残りは石炭 22.5% 石油 12.4% であり 次にバイオ燃料 廃棄物 6.5% である なお 原子力発電で生じた熱も 5.4% を供給している 地熱 太陽熱 光はごくわずかである 地熱 太陽光 熱 0.1% バイオ燃料 廃棄物 2.0% 石炭 15.2% 地熱 太陽光 熱 0.5% バイオ燃料 廃棄物 6.5% 水力 20.0% 石油製品 2.2% 原子力 5.4% 石炭 22.5% 天然ガス 7.0% 石油製品 12.4% 原子力 53.4% 天然ガス 52.7% 図 電力 熱生産の資源別比率 (2009 年 ) 出典 :IEA STATISTICS / ENERGY BALANCES OF OECD COUNTRIES 2011EDITION 1-46

230 環境エネルギー構成スロバキア国内の再生可能エネルギーによる 2009 年の発電量 5163GWhのうち 水力発電が 89.2% と大半を占めている 次はバイオ燃料の 9.5% であり 廃棄物 風力 バイオ燃料 ガスはわずかである 一般廃棄物 0.70% 風力 0.12% 産業廃棄物 0.04% バイオ燃料 9.5% バイオガス 0.4% 水力 89.2% 図 再生可能エネルギーの構成 (2009 年 ) 出典 :IEA STATISTICS / ELECTRICITY INFORMATION 部門別エネルギー消費動向 2009 年のエネルギー消費は 10.83MToe であり 産業用が 28.8% 運輸が 21.1% 民生 業務用が 17.9% 家庭用が 19.9% 農林漁業が 1.2% 非エネルギーが 11.1% である 産業用のエネルギー 3.12MToe のうち電力が 30% 石炭が 26% 天然ガスが 24% バイオ燃料が 13% を占めている 民生 業務用のエネルギー 1.94Mtoe のうち電力受給が 31% 天然ガスが 29% 石炭が 25% を占めている 家庭用のエネルギー 2.15MToe のうち天然ガスが 56% 熱受給が 22% 電力受給が 18% を占めている 非エネルギー 11.1% 農林漁業 1.2% 民生 家庭 19.9% 産業 28.8% 民生 業務 17.9% 運輸 21.1% 図 部門別エネルギーの構成 (2009 年 ) 出典 :IEA STATISTICS / ELECTRICITY INFORMATION

231 ユーティリティ料金体系ヴィホドスロベンスカ エネルゲティカ社 (VSE) の 産業用料金 Premium-ProductLux- Maxi 2009 年 1 月適用 によれば ブラチスラバの産業用電気料金は月額 ユーロおよび 1kWh 当たり 0,089EUR である (VAT19% を含む ) また 一般家庭用料金(Standard Maxi V) 2009 年 1 月適用 によれば一般用電気料金は月額 ユーロおよび1kWh0.175 ユーロである (VAT19% を含む ) スロバキアガス (SPP) によれば 産業用ガス料金については月額基本料が ユーロで 1 m3 当たり 0,044EUR である ( 年間使用量 6,500m3 以上の場合 ) また 一般用ガス料金は月額基本料が 5.017EUR であり 1m3 あたり 0.044EUR である ( 年間使用量 200 から 1,700m3 の場合 ) なお ガスは天然ガスである エネルギー供給会社構成スロバキアの電気事業は発電 卸供給 送電 系統運用 配電 小売供給の各部門に分かれている 発電 卸供給の大部分はスロバキア電力株式会社 (SE) によって運営されている SE はスロバキア最大の発電事業者でもあり 国内総発電設備の約 85% を保有している 送電 系統運用部門はスロバキア送電系統株式会社 (SEPS) が担当しており 基幹送電線 (400kV 220kV 一部の 110kV 送電線 ) および変電所を保有している なお 中央給電指令所であるスロバキア給電センター (SED) は SEPS に所属している さらに SEPS は送電とともに電力輸出入および国内託送を行っている 配電 小売供給部門はスロバキアを 3 地域に分け それぞれ 西スロバキア電力 (ZSE) 中央スロバキア電力 (SSE) 東スロバキア電力(VSE) の各配電会社が受け持っている そのほか 小規模な供給事業者が約 500 社程度存在する エネルギー政策動向 基本政策 EU 再生可能エネルギー促進指令 (2009/28/EC) による目標は 2020 年までに再生可能エネルギーの占める比率を 14% まで引き上げることである なお 005 年のこの比率は 6.7% である また 2010 年目標は 発電における再生可能エネルギーの比率を 31% 運輸燃料に占めるバイオ燃料の比率を 5.75% まで高めることになっている 加えて スロバキアは消費税免除の財政政策でも再生可能電力業者を支援している 2010 年 1 月 1 日以来 電力にかかる消費税は 1kW 時当たり 13 ユーロセントになっている 1-48

232 再生可能エネルギー関連政策 (1) 風力発電スロバキアの風力発電能力は 2009 年時点でわずか 3MW だったが スロバキア風力発電協会 (ZVES:Slovak Wind Power Association/Združenie pre veternú energiu Slovenska) は発電能力 670MW に達する 290 基の風力発電施設の建設を計画中である (2) 太陽光発電スロバキアにこれまで設置された太陽光発電設備はわずかなものに過ぎず EU の中で太陽光発電の開発が最も遅れた国の一つであった しかし年間日射量は 1 平方メートル当たり 1,100 ~1,150kW 時であり潜在能力があると考える (3) バイオマスバイオマスはスロバキアの再生可能エネルギーの中で最も可能性が高いと考えられている しかし今のところスロバキア政府はバイオマスの活用を天然ガスが届かない農村地域に限定しており 潜在能力の 10% しか使われていないとされる 森林業での副産物であるウッドチップなどは熱電供給プラントに使用することが可能であり 家庭や産業の暖房にも適用できるとされる (4) 地熱スロバキアの地熱のほとんどが低温から中温であるが Kosice 盆地地帯には高温の地熱資源も存在する 地熱発電は今のところ行われていないが 政府のエネルギー政策によると 2020 年までに 40GW 時が開発可能とされている (5) 水力水力発電部門は比較的成熟している 大型水力発電所については 建設に適した地点が数カ所しか残されていないが 小型水力発電所の能力は倍増できる 現在は 180 の小型水力発電所が稼働中である スロバキアの Vah, Hron, Bodrog, Hornad 等の河川にはさらに 250 の適した場所があり 合計して 100MW の設備が建設可能である 1-49

233 1.6 ポーランドポーランドは中東欧地域の中でも突出して人口が多く 国内に大きい市場を保有している また 2007 年から拡大され EU からの投資によって内需主導の経済成長が続いており 現在魅力的な投資先として注目を集めている 主要経済指標 一般事情 (1) 面積 32.3 万平方キロメートル ( 日本の約 5 分の4) 図 ポーランド 出典 ;Google マップ (2) 人口 百万人 (EU で第 6 位 ) 人口は毎年減少している これは近隣諸国への労働人口の流出なども関係している しかし 近年ポーランド経済が上昇してきたこともあり 海外に流出していた労働力の国内回帰傾向が高まっている 1-50

234 百万人 / Million 年 /Year 図 人口推移 (Population) 出典 :IMF- World Economic Outlook (2011 年 4 月版 ) (3) 首都ワルシャワ (4) 主要産業ポーランドの主要産業は 1 位が食品 飲料 2 位が自動車 3 位が金属 4 位が機械などである 経済状況 2007 年からの EU 資金の拡大により ポーランドへの EU からの投資額は 12 億ユーロになった これは EU 全体の投資額の 19.4% にあたる これによりインフラや環境関連を中心に国内の投資が進み 内需が拡大したことによる内需主導型の経済成長が著しい そのため 2009 年の経済危機の元でも EU 内で唯一プラス成長を保持しており 2010 年においては EU の平均が 1.8% なのに対してポーランドは 3.8% の経済成長があった インフラの整備は高速道路や港の整備などが中心であり これによって西欧諸国だけでなく世界とのビジネスアクセス環境が向上する 全体の失業率は減少している しかし 高学歴失業者の割合をみると 2005 年度は 14.5 万人なのに対し 2011 年は 22.3 万である (Invest in Poland) 金融危機の影響により EU 諸国での雇用は縮小しており 高学歴失業者の労働の国外流出の減少があったことが挙げられる 雇用は 2010 年になって回復はしているものの 失業率はいまだ10% 近く厳しい状況は続いている % 年 /Year 図 実質経済成長率 (Real Economic Growth Rate) 出典 : IMF - World Economic Outlook(2011/Apr.) on

235 US ドル 年 /Year 図 一人当たりの名目 GDP(Nominal GDP per capital) 出典 : IMF - World Economic Outlook(2011 年 4 月 ) 年 /Year 図 消費者物価指数 (Consumer Price Index) 出典 : IMF - World Economic Outlook(2011 年 4 月版 ) % 年 /Year 図 失業率 (C Unemployment Rate) 出典 : IMF - World Economic Outlook(2011 年 4 月版 ) エネルギー基本情報 エネルギー需要動向公共事業の拡大に伴って電力需要が伸びており ここ数年では 2-2.5% 増加している 2030 年までにはでは 84.4Mtoe まで需要が伸びると予測されている 1-52

236 (Mtoe) 図 ポーランド 2030 年までの電力需要予測 (Poland's Energy Policy) 出典 :Pomerania Development Agency Co. 資料特に北部を中心に需要増加が顕著であるが その 70% を南部からの輸入に頼っている このアンバランスを解消するために 北部地域に新たな発電所の設置が検討されている エネルギー源別構成 2009 年の国内 1 次エネルギー生産量は 67,524kTOE である その内訳は石炭 84% バイオマス10% ガス5% 原油 1% である ポーランドは世界第 9 位の石炭産出国であるため 石炭火力発電への強い依存が見られる ただし 石炭火力発電はエネルギー単位あたりの CO2 発生量が高いことがわかっており EU 指令 に向けて原発を含めた他エネルギー源の導入が進められている しかし 石炭が国内産業のうち重要な位置を占めているため 産業保護の観点からも既存の石炭火力発電を他のエネルギー源に変更することについては国内の反発が大きい そのため既存の設備については効率化などが積極的に進められている ガス 5% バイオマス 10% 原油 1% 石炭 84% 図 国内一次エネルギー生産における資源別比率 (2009 年 ) 出典 : 国際エネルギー機関 (IEA)Key World energy statistics 2009 ( 1-53

237 輸入エネルギーを含めた 2009 年における第一次エネルギー消費量は石炭 54% 石油 26% ガス 13% バイオマス7% である エネルギーの輸入容量は 2010 年から 2011 年において 3,100MW であり 相手国はドイツ チェコ スウェーデンである また輸出容量は 3,500MW であり 相手国はドイツ チェコ スロバキアである ガス 13% バイオマス 7% 石油 26% 石炭 54% 図 輸入エネルギーを含めた総エネルギー供給資源別比率 (2009 年 ) 出典 : 国際エネルギー機関 (IEA)Key World energy statistics 2009 ( 年度の電力と熱生産の内訳を見ると石炭が 88% 以上の割合を示す バイオ燃料 3% ガス 3% 石油 2% 電力 風力 1% 水力 2% 石油 1% バイオ燃料 4% ガス 6% 熱 廃棄物 1% 石炭 89% 石炭 88% 図 電力 熱生産の資源別比率 出典 : 国際エネルギー機関 (IEA)Key World energy statistics 2009 ( 環境エネルギー構成 2009 年の再生可能エネルギーの総電力発電量は 9514GWh であり 総発熱量は 13,175GW で ある 1-54

238 発電の特徴は 50% 以上が木炭などの固形バイオ燃料などの利用が進んでおり 特に北部で力を入れている風力が 11% の他 水力発電も 31% を占める 発熱に用いられているのは同様に固形バイオ燃料が 79% その他産業廃棄物と都市廃棄物で 15% バイオガスが 6% である 風力 11% 電力産業廃棄物 2% バイオガス 6% 都市廃棄物 2% 熱 産業廃棄物 13% 水力 31% 固形バイオ燃料 53% バイオガス 3% 固形バイオ燃料 79% 図 再生可能エネルギーの構成 出典 : 国際エネルギー機関 (IEA)Key World energy statistics 2009 ( 部門別エネルギー消費動向部門別の電力エネルギー消費量は主に産業部門が 35% 家庭部門が 24% 商業部門が 37% である また熱部門では 83% を家庭での利用が占めている 工業部門内の産業別エネルギーをみると 電力では主に石油化学分野が 8035GWh( 全体の約 20%) であり 続いて鉄鋼分野と食品分野が全体の約 12% 程度を占める 熱分野では全体の 57% にあたる 34,197TJ が石油化学分野であり 鉄鋼分野 7.5% 機械分野と紙/ パルプ / プリント分野が 6.2% と続いている 1-55

239 商業 36.0% 農業 / 林業 1.4% 漁業 0.004% 電力消費 産業 35.3% 商業 13.7% 農業 / 林業 0.5% 熱消費 漁業 0.007% 産業 2.5% 家庭 24.4% 運輸 2.8% 家庭 83.3% 図 部門別電力 熱エネルギー構成 出典 : 国際エネルギー機関 (IEA)Key world energy statistics 2009 ( 10,000 9,000 8,000 7,000 6,000 5,000 4,000 3,000 2,000 1,000 0 鉄鋼 石油化学 非鉄金属 電力 (GWh) 非金属運送設備機械 鉱業食品 / タバコ紙 / パルプ / プリント林業 / 木材製品 熱 (TJ) 建設 繊維 / 皮 その他 図 工業部門内産業別エネルギー消費量 出典 ENERGY STASISTIC OF OECD COUNTRIES(2011 Edition) ユーティリティ料金体系 JETRO 国 地域別情報 (J-FILE) によると 業務用電気料金については 月額基本料 27 ズロチ 1KWh 当たり料金 0.53 ズロチ ただし 昼夜共通料金 ) 契約によって料金体系が異なる ( 出所 :RWE( ドイツ系電力会社 )) また 業務用ガス料金については 月額基本料金 223 ズロチ 1m3 当たり料金 1.46 ズロチ 1 時間当たり使用量 :10m3 超 ~65m3 以下 (W-5)( 出所 : ポーランド石油 ガス会社 (PGNiG) マゾヴィエツキ ガス ) 1-56

240 エネルギー供給会社構成主なエネルギー供給会社は 7 社の国有企業から構成されている この中で PGE Tauron Enea Energa が発電部門 配電部門共に4 大グループとされている また PSE は国営の独占的な送電会社で送電事業の運営 監督と配電事業の監督をしている 図 ポーランド発電 配電 送電部門の構成 エネルギー政策動向 基本政策 2005 年 5 月ポーランド政府は 2030 年までのポーランド エネルギー政策 が作成された 政策の内容について次に記す 1-57

241 (1) エネルギー効率改善によって国内のエネルギー消費単位を EU15 カ国と同レベルまでにする (2) 国内に豊富に残存する石炭の有効活用をエネルギーの軸にするため クリーン コール技術などを導入して石炭火力発電の低炭素化を図る (3) 原子力発電を導入し CO2 の削減と共にエネルギーセキュリティの確保やエネルギー構成の多様化をすすめる (4) 2020 年までに 15% のエネルギー削減を達成する (5) ここで 20% でないのは (2) のとおり産業保護の観点から石炭火力発電所の保持を宣言しているためである (6) エネルギーコストの上昇を抑えて生産コストの削減を図る (7) SOx NOx の排出削減のため二酸化炭素回収 貯蓄 (CCS) 技術の開発を進める 再生可能エネルギー関連政策ポーランドは 2030 年までのポーランド エネルギー政策 の中で最終エネルギー消費に占める再生可能エネルギーの割合を 2020 年に 15% 2030 年までに 20% 増やす目標を掲げている 2030 年の再生エネルギー構成目標を図 に示す 電気の構成は風力の割合が 46% 固形バイオマスが 29% バイオガスが 17% 水力が 8% である 特に風力は 2009 年時点ではその割合は 11% であることから今後特に注力していくことがわかる 電気 熱 水力 8% 固形バイオマス 29% 地熱 5% バイオガス 10% 太陽熱 2% 風力 46% バイオガス 17% 固形バイオマス 83% 図 年までの再生可能エネルギー構成目標 出典 :Poland's New Energy Policy to Development of Energy Infrastructure and Promotion of Renewable Energy Sources, Institute for Renewable Energy, ppt 主な再生可能エネルギーの導入状況と今後の動向について以下に示す (1) 風力発電風力はポーランド国内で利用しやすい資源の一つであり 風力発電は再生可能エネルギー政策の中でも重要政策に位置づけられている 1-58

242 ポーランドは 2011 年時点で 448 個の風力発電機を導入しており その総発電容量は 1480MW である (the Energy Regulatory Office) 今後も北部のバルト海沿岸地域での拡大が計画されている (2) バイオ燃料 バイオガス 2007 年の時点でバイオマス発電は 2.8BL kwh であった (IEA,2007) しかしバイオマスは発電よりも熱利用に主に使用されている 主要なバイオマス原料は wood pieces, sawdust and wood shaving などで これらを利用した電熱供給プラント (CHP) が稼働している 2030 年までの目標として農地からの有機廃棄物や都市ごみ エネルギー作物の利用を推進している 埋立地からのバイオガス利用も行われており 2009 年の時点で 30 の発電設備が導入された これらの総容量は 11MW になる (3) 太陽光利用ポーランドは年間日照時間の 80% が春と夏に集中しており 太陽光発電の導入には適した環境ではない そのため 導入にあたっては投資回収に時間がかかるため太陽光利用には積極的ではない 1-59

243 1.7 トルコ共和国トルコは中東地域に位置する国ではあるが 経済や政治の面ではヨーロッパの一員として行動をともにしており コペンハーゲン基準ではヨーロッパに分類されている サッカー協会やオリンピック委員会などではヨーロッパの統一団体に属し NATO( 北大西洋条約機構 ) 欧州評議会 西欧同盟 欧州安全保障協力機構など諸々のヨーロッパの地域機関に加盟している トルコは イスラム社会で唯一 NATO に加盟している国であり 1987 年に EC 加盟申請 2005 年からは EU への加盟交渉が開始されている しかし 人権保護制度の遅れ キプロス問題 宗教的問題などといった課題があり 現時点でも加盟の見通しはたっていない 主要経済指標当国の一般事情も含めて主要経済状況について各種指標をベースに整理した 一般事情 (1) 面積 780,576 平方キロメートル ( 日本の約 2 倍 ) 図 トルコ 出典 ;Google マップ (2) 人口 74,72 万人 (2011 年 12 月 ;TurkStat) トルコ国家統計庁 (Turkish Statistics Insititute;TurkStat) は 2011 年末のトルコの人口は 74,724,269 人であり 対前年比 1.35% の増加となったと発表した このうち都市部の居住者が 76.8% を占め 最大都市であるイスタンブールには 1362 万人が住んでいる また 15 歳から 64 歳までの労働人口は 67.4% の 5034 万人である トルコの人口は 7400 万人を超えており 中東では随一 欧州ではドイツ (8270 万人 ) に次ぐ規模であり 若年層の労働人口が多いのが特徴である また 年々 増加の一途をたどっており 2050 年には一億人を超えると予想されている 1-60

244 百万人 /Million 年 /Year 図 人口推移 (Population) 出典 : IMF - World Economic Outlook(2011 年 4 月版 ) 2011 年はトルコ国家統計庁データによる (2011 年 12 月 ) (3) 首都 アンカラ ( ただし 最大の都市はイスタンブールである ) (4) 主要産業トルコの産業は工業 商業と農業が中心であるが なかでも農業人口は国民の 40% を占めている 工業では軽工業が中心で 繊維 衣類分野の輸出大国である 経済部門においては財閥の力が大きく 近年では世界の大手自動車メーカーと国内の大手財閥との合弁事業を柱として重工業の開発が進められている 工業化が進んでいるのは北西部のマルマラ海沿岸地域がほとんどで 観光収入の多い地中海 エーゲ海沿岸地域と 首都アンカラ周辺の大都市圏以外の地域では農業中心の経済である 特に東部では地主制が温存されており 農村部の貧困や地域間の経済格差が大きな問題となっている 経済状況トルコでは 2000 年末に金融危機を起こし トルコリラの下落から国内消費が急激に落ち込み リラの変動相場制移行をおこなった 2001 年にはリラの対ドル価が 50% 以上暴落し 実質 GDP 成長率はマイナス 9.4% となった しかし 2002 年以後は持ち直して実質 GDP 成長率は 5% 以上に復調し 同年末にはインフレの拡大はおおよそ沈静化した 2005 年 1 月 1 日には 100 万トルコリラ (TL) を 1 新トルコリラ (YTL) とする新通貨を発行し 実質的なデノミネーションが行われた その後は 毎年 高い成長率を維持していたが リーマンショックの影響で 2009 年には前年比 14.3% という大幅なマイナス成長となった しかし 2009 年後半にはトルコ政府による景気対策の影響もあって 個人消費の落ち込み幅が縮小した事などから 回復傾向に転じた そして 2010 年は 8.9% の高成長を記録し 1 人当たりの GDP も 2009 年の 8,590 ドルから 1 万

245 ドルまで回復し 再び 1 万ドルの大台に乗せた 2011 年上半期は 10.2% と 2 ケタ台の成長であり 1 人当たりの GDP も 1 万ドル台を維持している トルコ経済のプラス成長は 09 年第 4 四半期から 8 期連続おり GDP 全体の 69.0% を占めている民間消費が成長の牽引力になっている トルコ経済の懸念材料として高い失業率が上げられる 国内の景気が拡大しているにもかかわらず 若年層を中心として失業率は 10% 以上と高い状態が続いており 経済危機後の 2009 年では 14% そのご低下傾向にあるが 2010 年は 12.2% 2011 年は 10% である 若年層の失業率が高い理由は 出生率が高いことが第一に挙げられる しかし 近年は 高卒者 大卒者等の高学歴失業者の問題が挙げられる これは 中所得階層の雇用所得の上昇が高卒者 大卒者の増加をもたらしたことによるもので 学歴があるものは中間管理職 上級管理職の地位がすぐに与えられるという社会システムが崩壊しつつあることも意味している % 年 /Year 図 実質経済成長率 (Real Economic Growth Rate) Authority; IMF - World Economic Outlook(2011/Apr.) on USドル /US dollar 年 /Year 図 一人当たりの名目 GDP(Nominal GDP per capita) 出典 : IMF - World Economic Outlook(2011 年 4 月版 ) 1-62

246 年 /Year 図 消費者物価指数 (Consumer Price Index) 出典 : IMF - World Economic Outlook(2011 年 4 月版 ) % 年 /Year 図 失業率 (C Unemployment Rate) 出典 : IMF - World Economic Outlook(2011 年 4 月版 ) 投資環境一般的な投資奨励策としては 奨励対象となるプロジェクトのために輸入する機械や設備に対する関税の免除や 輸入あるいは国内で調達した機械や設備に対する付加価値税の免除が考慮されている また 投資の規模によっては2~10% の法人税率が適用され 雇用者の社会保険料が最大 7 年間優遇されるというインセンティブも準備されている さらに 投資のためにフリーゾーンといったような国有地も活用できる なお トルコでは外国人投資家を国内投資家と差別をしないで同等に扱うという信条に基づき 国内投資家に適用される権利と義務を外国人投資家も享受できるとしている エネルギー基本情報トルコは 水力と石炭以外のエネルギー資源には恵まれておらず 石油や天然ガスを近隣諸国から輸入している しかし トルコは 2008 年から 2009 年にかけて発生した世界経済危機の影響をあまり受けなかったことと 堅調な国内需要に支えられて 近年では他国に類を見ない堅実な経済発展を遂げている この経済発展とともにエネルギー需要についても増加を続けてきている 一方 EU への加盟を希望しているトルコは EU の掲げている に同調するため 1-63

247 に 建国 100 年目に当たる 2032 年までにエネルギー生産量の 30% を再生可能エネルギーでま かなう という高い目標を掲げている エネルギー需要動向トルコはこの 8 年間に急速な経済成長を遂げており それを支えるエネルギー需要も平行して伸びてきている 建国 100 年目を迎える 2023 年までに エネルギー需要を満たすのに必要な投資総額は約 1,300 億米ドルと見積もられており 中でも電力需要は 2009 年から 2023 年の間に年間 6% 増えると予測されている また 発電設備容量についても 2023 年までに 125,000MW に拡張する計画である (2010 年時点の発電設備要領は 54,423MW) ktoe Energy production in Turkey 図 エネルギー生産量の動向 出典 : IMF - World Economic Outlook(2011 年 4 月版 2009 年は IEA データ ) 石油および天然ガスにおいても近年の経済成長に伴い 消費量が増加の傾向にある 2008 年から 2009 年にかけてはリーマンショックの影響もあり エネルギー消費も落ち込んだが その後 2009 年から 2010 年にかけては急激な伸びを示している 特に天然ガスにおいては電力需要の伸びとともに 発電用に消費量が増大している 天然ガスによる発電が 1990 年には 23% であったのが 2010 年には 50% に拡大している これは 2009 年後期から連続でプラス成長を示す GDP からも判るように 内需の拡大が貢献していると見られており この傾向は今後も継続すると思われる 1-64

248 図 石油とガスのエネルギー消費量の変化 出典 ; エネルギー源別構成トルコで生産される一次エネルギーは 無煙炭 褐炭 ( リグナイト ) といった石炭 石油 天然ガス 水力 地熱 木材や動植物の残留物であるバイオマス あるいは太陽エネルギー等である 2009 年における国内の一次エネルギー生産量 30.27MToe の内訳は 石炭が 57.5% と半分以上を占めている 残りは 原油が 7.8% 天然ガスが 1.9% 水力発電が 10.2% 地熱 太陽熱が 7.2% バイオマスが 15.4% である トルコではエネルギー資源に恵まれず 国内で採れるのは褐炭を中心とした石炭だけであり 石油や天然ガスはそのほとんどを輸入に頼っているため 他国に比べると石油 ガスの生産量が低い バイオマス. 15.4% 地熱 太陽熱. 7.2% 水力. 10.2% ガス. 1.9% 原油. 7.8% 石炭. 57.5% 図 国内一次エネルギー生産における資源別比率 (2009 年 ) 出典 :IEA STATISTICS / ENERGY BALANCES OF OECD COUNTRIES 2011EDITION 1-65

249 IEA( 国際統計機関 ) のデータによると 2009 年の国内エネルギー生産は 30.28MToe であり これに輸出エネルギー量 5.52MToe を除く純輸入エネルギー量 70.25MToe を合わせた総エネルギー供給量は MToe となった 国内エネルギーの割合を徐々に引き上げようとして入るが 国産エネルギーの 2.3 倍ものエネルギーを輸入に頼っており 依然として輸入依存度が非常に高いことが伺える また 2010 年の供給量は約 105MToe であり その内訳は石炭が 31.8% 石油が 27.3% 天然ガスが 29.9% 水力が 4.2% 地熱 太陽熱 太陽光 風力が 2.3% バイオマスが 4.5% であった 天然ガス 29.6% 地熱 太陽熱 風力 2.2% 水力 3.2% 精製石油 13.0% バイオマス 4.8% 石炭 30.5% 原油 16.8% 図 輸入エネルギーを含めた総エネルギー供給資源別比率 (2010 年 ) 出典 :IEA STATISTICS / ENERGY BALANCES OF OECD COUNTRIES 2011EDITION 2009 年の電力供給量は TWh であり その構成は天然ガスがほぼ半数の 49.3% 次に 石炭の 28.6% 水力の 18.5% である 残りは石油 2.5% 地熱 太陽光 風力 1% バイオマス 0.2% である なお 割合を増やしている天然ガスはほぼ全量を輸入している 1-66

250 地熱 太陽光 風力 1.0% 水力 18.5% 天然ガス 49.3% バイオマス 0.2% 石炭 28.6% 石油 2.5% 図 電力供給量の資源別比率 (2009 年 ) 出典 :IEA STATISTICS / ENERGY BALANCES OF OECD COUNTRIES 2011EDITION また 2008 年における全発電設備容量は 41,802MW であり その内訳としては 水力が 33% を占めており ほぼ同量の 32% をガス火力が占めている 以下 石炭火力 24%( リグ ナイト 輸入石炭 ハードコールを含む ) 石油火力 9% 風力その他発電 2% である 輸入石炭, 4% 風力, 1% 石炭, 1% 石油, 4% その他, 1% 混焼, 5% 水力, 33% 褐炭 亜炭, 19% 天然ガス, 32% 図 発電設備容量の構成比 (Installed Capacity by Resource Type in 2008 年 ) 出展 ;TURKISH ENVIRONMENTAL TECHNOLOGIES & RENEWABLE ENERGY INDUSTRY REPORT (DECEMBER 2010) 1-67

251 2009 年の熱供給量は 42.75PJ であり そのほとんどは天然ガス 96.7% であり 残りは石油 2.1% 石炭 1.3% である 天然ガスは全量を輸入に頼っており 輸入依存度が非常に高いこと が特徴である 石炭 1.3% 石油 2.1% 天然ガス 96.7% 図 熱供給量の資源別比率 (2009 年 ) 出典 :IEA STATISTICS / ENERGY BALANCES OF OECD COUNTRIES 2011EDITION 環境エネルギー構成トルコの 2009 年における再生可能エネルギーによる発電電力量は 38,229GWh であり その内訳は水力が 94.1% と そのほとんどを占めている のこりは風力が 3.9% 地熱が 1.1% バイオマスが 0.6% 産業廃棄物が 0.2% 炭 木炭が 0.1% である 都市廃棄物 0.2% 風力 4.7% バイオガス 0.6% 地熱 1.1% バイオ燃料 0.1% 水力 93.3% ** Primary Solid Biofuels: data are also available for charcoal 図 再生可能エネルギー構成 (2009 年 ) 出典 ;IEA 統計データ

252 部門別エネルギー消費動向 2009 年のエネルギー消費は 73.15MToe であり 産業用が 25.4% 運輸が 20.4% 民生 業務用が 8.9% 家庭用が 29.3% 農林漁業が 6.5% その他と非エネルギーが 9.6% である 産業用のエネルギーは石炭 石油 電力の消費割合が高い 民生 業務用のエネルギーは天然ガスと電力がほとんどを占めている 民生 家庭用のエネルギーは石炭 バイオマス 天然ガス 電力の順となっており バイオマスの割合が高いことが特徴である 農林漁業での消費はほとんどが石油である その他 0.2% 農林漁業 6.5% 非エネルギー 9.4% 産業 25.4% 民生 家庭 29.3% 民生 業務 8.9% 運輸 20.4% 図 部門別エネルギー構成 (2009 年 ) 出典 :IEA STATISTICS / ELECTRICITY INFORMATION ユーティリティ料金体系国営配電会社 (TEDAS) の料金算定方法によると 産業用電気料金については 1KWh 当たり 0.093USD/0.071EUR であり 一般用電気料金については 0.103USD/0.079EUR である これに VAT(18%) と city hall tax(5%) が課税される なお 基本料金は設定が無い また 産業用ガス料金については 1m3 当たり 0.480USD/0.368EUR であり 一般用ガス料金も同額である これに別途 VAT(18%) が課税される なお 基本料金は設定が無い また ガスは天然ガスである ( イスタンブール ガス配給会社 (IGDAS) の料金算定方法による ) エネルギー供給会社構成 (1) 送電事業の民営化状況 (2010 年 1 月 ) トルコの送電事業は 21 の地域送電会社が担当しており そのうち 19 社が送電事業を担当する持株会社である TEDAS 社によって所有されていた 民営化は送電用ネットワーク運営の権利を有するこれら地域会社の株式 100% を売却する形式で行われている 1-69

253 送電用ネットワークそのものの所有権は TEDAS 社に残される すでに地域送電会社 7 社について入札が行われ 3 社が買い手に引き渡されている 現在は Uluda Camlibel Firat VanGolu の4 地域の送電会社について入札が行われている ( 図 1) なお 入札条件の詳細は 民営化庁のウェブサイト で確認できる 最初に民営化された送電会社は 2009 年 1 月に引き渡しが行われている 残りの8 社 ( 図 1 の白で表示されている地域 ) については一括して売却される予定である (2) 発電事業の民営化発電事業の民営化は民営化庁を中心に エネルギー天然資源省 エネルギー市場監督局 (EMRA) EUAS( 発電公社 ) との協力によって進められている これまでに試験的に9 基の小型発電所 ( 発電能力 140MW) の運営権利が 2008 年 5 億 5000 万ドル ( 約 500 億円 ) で Zorlu グループに売却されている タイプ別の発電能力 発電所数は図 2のとおりであるが 火力発電所については資産ともども売却 水力 流れ込み式発電所については運営権の売却となる 2009 年中に2 3の発電所が売却され 残りが 2010 年以降にいくつかにまとめて売却される (3) ガス供給会社の民営化アンカラ地域のガス供給を行う Baskent 天然ガス供給会社の株式の 80% も民営化される ( 残りの 20% はアンカラ市が所有 ) この会社はトルコで2 番目に大きな天然ガス供給会社であり 2037 年まで有効なアンカラ地域での独占的供給権のライセンスを有している 2008 年の利用者数は 120 万人 年間利用者数が 10 万人ペースで増加している 料金は 2017 年までドル建ての固定制となっている 料金回収は 85% が前払いである 80% の株式が一括して 2010 年終了をめざして売却される予定である この民営化は法令 5669 に基づきアンカラ市政府が同市の天然ガス供給のために新会社を設立する権利を得たことに基づく 同法では2 年以内に少なくとも 80% を民営化することが規定されており 売却が実施されない場合は自動的に 80% の株式は民営化庁に移転されることになっていた 入札は実施されたが 1 番手 2 番手の買い手いずれもが買い取りを実施できなかったため 80% 株式の所有権は民営化庁に移転し 現在民営化が進められている エネルギー政策動向欧州委員会が発表した再生可能エネルギー導入目標によると 2020 年までに EU 全体で 再生可能エネルギー導入量を最終エネルギー消費の 20% まで拡大することを目指している EU 加盟を目指しているトルコは 2023 年までに最終エネルギー消費の 30% まで再生可能エネルギーを引き上げることを目標としている 1-70

254 基本政策トルコ政府のエネルギー基本政策は以下のとおりである (1) 市場の自由化 (2) エネルギーの輸入依存度を下げる (3) 再生可能エネルギーの割合を 30% まで高める 建国 100 周年に当たる 2032 年までに 以下の具体的な目標を達成することとしている a. 発電設備容量を 125,000 MW とする (2010 年現在で 54,423 MW) b. 総電力量に占める再生可能エネルギーの割合を 30% とする c. 送電網の全長を 60,717 km に延長する (2010 年現在で 49,104 km) d. 配電設備の総容量を 158,460 MVA とする (2010 年現在で 98,996 MVA) e. スマートグリッドの適用により 電力損失 電力盗用を 5% に低減する f. 天然ガス貯蔵能力を 50 億立法メートルとする (2010 年現在で 26 億立法メートル ) g. エネルギーストックエクスチェンジを設立する h. 原子炉 8 基 ( 合計出力 10,000 MW) の運転を開始する i. 原子炉 4 基 ( 合計出力 5,000 MW) の建設を開始する j. 石炭盆地数か所に総設備容量 18,500 MW の発電所を建設する k. 水力発電を最大限に利用する l. 風力発電の設備容量を 20,000 MW にする (2010 年現在で 1,694 MW) m. 設備容量 600 MW の地熱発電所 同 3,000 MW の太陽光発電所を建設する 特に 再生可能エネルギーに対しては 固定価格買い取り制度を導入し トルコでのエネルギー事業への投資を促している 2011 年から供給先を選択できる需要家の条件として 年間電力消費規模をこれまでの 10 万 kwhから 3 万 kwh まで引き下げた これにより 市場開放率は 63% から 75% にまで拡大されることになった 2009 年に政府が採択した電力市場 供給安定戦略では 2011 年末までに家庭用以外の需要家 2015 年までに全需要家の自由化を達成することが目標として掲げられている 再生可能エネルギー関連政策トルコは石油 天然ガスといったエネルギー資源には恵まれないが 地理的にアジアとヨーロッパの中間に位置し 石油 天然ガスのパイプラインや送電線網の経由地という地政学上の戦略的な地域条件にある EU 諸国と共通の電力市場を築くため トルコは自国の電力系統を UCTE ( 欧州送電協調連盟 ) の送電網に接続する予定である 1-71

255 再生可能エネルギーの生産量の大部分を占める水力に比べて その他の再生可能エネルギーの生産量は多くは無いが トルコは山間部が多く 北部が黒海に 南部は地中海に面していることから 風力発電に適した地域が多く存在する また 太陽光発電 地熱 バイオマスの開発も期待されている さらに トルコには山間地の河川 湖が多いので 水力発電についても開発の余地が残されている このように トルコは水力 風力 太陽光 地熱 バイオマスなどの再生可能エネルギー資源を多く保有しており 今後はエネルギー需要の増加とともに再生可能エネルギーの生産量も大きく伸びると予想される (1) 水力トルコには多くの河川や湖沼があるため水力発電の潜在エネルギー量は約 36,000 MW と見積もられている 2011 年 10 月のエネルギー市場規制局 (EMRA) のによると 現在約 600 件の水力発電所計画が進められている 特に 黒海沿岸地方は資源が豊富で地理的にも有利な位置にあることから 発電所建設に適した場所として投資の対象とされることが多い (2) 風力欧州風力エネルギー協会 (EWEA) によると 2011 年にはトルコ国内で総設備容量 470 MW に相当する風力発電所が建設され 国内の風力発電総設備容量が 1,799 MW に達し 設置容量では欧州トップ 10 入りを果たした なお 風力発電で欧州第 1 位はドイツ 第 2 位はスペインである (2012 年 2 月 7 日 / ミッリイェット紙 ) トルコは風力発電プラントにおいては 世界でも高い成長率を遂げているが その潜在的エネ ルギー量のうち現在までに開発されたのはわずか 15% であり 今後の開発も望まれている (3) 太陽光太陽光発電においては ドイツのゲールリッヒャーソーラー AG とトルコの電力会社メルクソーラーエネルギーが太陽光発電事業で提携し 合弁会社 ゲールリッヒャーメルクソーラーエネルギー を立ち上げた 同社は トルコ東部および南部に太陽光発電所を建設すると同時に 住宅用太陽光発電システムを開発する 太陽光に恵まれたトルコのエーゲ海地方 地中海地方 東南アナトリア地方で独占販売権を取得し 現地企業との提携により発電量 500 KWh 未満の設備を開発する予定だ トルコエネルギー市場規制局 (EMRA-EPDK) の規制では 再生可能資源を使った発電量 500 KWh 未満の設備は当局の許可が必要ないからだ (2012 年 2 月 2 日 / サバー紙 ) (4) 地熱 地熱エネルギーの潜在容量についてもトルコは世界第 7 位 ヨーロッパ第 3 位に位置づけら れている 1-72

256 トルコは火山国で 地熱の利用も進んでいる 温泉地として有名なデニズリ県でも 1960 年代 地熱発電の開発が進んだ 現在 国内で 6 基の地熱発電設備が稼働する 地熱発電は高温の地熱資源を利用できる西部に集中し 最近新設した発電設備も多い 合計出力は 10 万 kw 程度に達する 政府は地熱発電の潜在能力は高いと見ており 2023 年までに設備容量を 60 万 kw まで増やす目標だ さらなる新設計画も進む 地熱を発電に使うだけでなく 熱として直接使う事例も多い 具体的には 地域熱供給や野菜を栽培する温室の熱源として使うほか 温泉療養施設でも使っている (5) バイオマス 農業部門にも バイオエタノールとバイオディーゼルの設備容量にも大きな可能性があるた め トルコはヨーロッパのバイオ燃料供給拠点となる可能性がある 1-73

257 2. 現地出張報告 2.1. ブルガリア VM 社 ( ソフィア (Sofia)) 訪問日訪問先訪問者目的 9/12 ( 月 ) 3VM 社 東芝 : 4 名 Roof-top PV 導入にあたり 現地 事情に関する情報を得る 現地の SolarVision 社の紹介で PV 関係のエンジニアリングも手がけ 電力事情にも精通 している同社を訪問した ブルガリアにおける Roof-top PV を導入するにあたっての各種条 件についてヒアリングした (1) Roof-top PV 導入時に考慮すべき制約事項 5MW 以上の電源は 11kV 配電線に接続できず 110kV 以上の送電線への接続が義務付けられている点は PV に限らず規制事項となっている Roof-Top PV に対しては法規制の他 各種届出業務が煩雑であること 工事資格をもつ業者が極めて少ないことが障害となることが指摘された (2) 所感 Roof-top PV の導入 特に都市部 市街地については 多くの規制や届出手続きがあり 初期導入コストの負担が非常に大きくなることから 他のソリューションとの組み合わせ等を考えない限り Roof-top PV 単独ソリューションの事業性は極めて薄いという印象を受けた Biomass 事業者 ( ソフィア (Sofia)) 訪問日訪問先訪問者目的 9/13 ( 火 ) Bul Eco Energia Ltd. 東芝 : 4 名 Biomass 利用事業の現地事情 に関する情報を得る Bansko 市で Wood Chip を燃料としたコジェネ事業を担っている同社を訪問し Biosmass 利用に関する情報を収集した 今後も情報収集については協力を得られることになった (1) Bansko での事業概要 2ボイラ (5MW 2) のコジェネで熱供給プラントを営業している なお 冷房用に冷水も需要がある Bansko 市から天然ガス供給管へは 65km の距離があり少量トラック輸送のみとのことで 熱供給会社は木質 chip を 5000m2 の工場で自ら製造加工して燃料源としている 熱ピーク需要 7MWth に対して 5MWth 2 台の boiler で熱を製造し 旧 1.4km+ 新 4.5km の熱配管管で温水供給している 44% を消費する最大需要家は電子工場だが 家庭用は 4% 程度とのこと 現在 CGS 導入を欧州企業と検討中で 10 月に契約予定である 2-1

258 (2) 所感規模は小さいが Bansko 市の冬季熱需要を一手にまかなう事業を展開しており 同様の環境にある他の市町村での事業性評価の参考になる 同社は 20 年のスパンで木質チップの供給を周辺の家具製造メーカ等から安定して供給を受ける契約を取り付けている点は 事業展開においては重要なファクターになるだろう Biomass 協会 ( ソフィア (Sofia)) 訪問日訪問先訪問者目的 9/13 ( 火 ) Biomass 協会 東芝 : 4 名 Biomass 利用事業の現地事情 に関する情報を得る ブルガリアで事業を考えている投資家を対象としたコンサルを生業にしている民間団体で ある 政府 電力会社主導のスマートグリッド (EV の系統連携 ) の FS を受託 推進した実 績があり バイオマスだけでなく再生可能エネルギー全般を対象にしたい活動を行っている (1) ヒアリング内容配電会社 CEZ からの調査委託 report 目次を提示しながら 同様の調査委託を希望している様子であった CEZ と Bulgaria 政府との合意事項で CEZ が Bulgaria 国内で million Euro の Renewable Energy の投資を義務つけられ Project を探している また Biomass の種類や量に関する公開情報は余り存在しないとのこと (2) 所感 Biomass 事業展開には ブルガリア政府および関連事業者の動向に関する詳しい最新の 情報が必須であり 同協会の利用は意味があるであろう Pleven 市庁 訪問日訪問先訪問者目的 9/14 ( 水 ) Pleven 市 東芝 : 4 名 Pleven 市でのコジェネ事業に関 する情報収集 Pleven 市の熱供給事業者の訪問に先立ち 市庁を訪問し FS プロジェクトの趣旨説明とコ ジェネを中心としたソリューションに関する意見交換を行った (1) エネルギー関連事情最大の問題は失業で エネルギー消費も 15% 減少した 日本からの投資を期待している Bulgaria 一国でなく隣国 Romania と協調した project を提案すれば 85billion の EU 基金から資金調達できる可能性がある スマートグリッドは Biomass project の後に重要となる 2-2

259 (2) 所感外資導入による地域経済の活性化に繋がるものであれば歓迎の意向との印象が強い ルーマニア国境に近い隣国都市間の交流もあるためか ルーマニアと協調し EU 基金を導入しスマート化事業を進めることに言及された点から 中長期スパンでの事業展開を積極的に推進したい意向がある様子が伺える Pleven 市熱供給事業者 訪問日訪問先訪問者目的 9/14 ( 水 ) EL TOPLOFICATSIA-PLEVEN LTD. 東芝 : 4 名 Pleven 市でのコジェネ事業に関する情報収集 Pleven 市の熱供給事業者を訪問し FS プロジェクトの趣旨を説明し 熱供給事業に関す る意見交換を行った (1) Pleven 市の熱供給事業について天然ガス会社 Bulgas より 9203 SCM/h を購入して GE LM2500 GT( と 3ST) で 35MW を発電し ( 送電 ) 系統へ売電している 天然ガス 2392 SCM/h を購入して GT 排熱を追炊きし蒸気製造し熱供給 天然ガス価格は 2010 年平均は 260 Euro/kSCM であったが今現在は 280 Euro/kSCM 3 ヶ月毎に価格改定あり 次は 300 Euro/kSCM が予想されるので Biomass( 木質 chip ひまわり種 ) 利用にて 3MWth 熱製造を検討中 Bulgaria の 28 市の内 17 市に熱供給設備があり現在 3 市では閉鎖したが 14 市で稼動している (2) 所感 同社相当規模の地域の熱電供給会社と協調したビジネスモデルを描く価値はありそうで ある 送電会社 ( ソフィア (Sofia)) 訪問日訪問先訪問者目的 9/15 ( 木 ) ESO (Electric System Operator) 東芝 : 4 名 ブルガリア電力事情全般の情報収集 ブルガリアの国営会社の系統運用部門を訪問し ブルガリア電力事情全般についてヒアリ ングを行った (1) ヒアリング内容入手した Annual Report によれば 2009 年度は \26 億の赤字だったが 2010 年年度は \46 億の黒字 当社のスマートコミュニティプレゼンに対しバッテリーのリサイクル方法の質問あり また μems による配電網 あるいは送電網まで取り込んだ需給バランスについては否 2-3

260 定されなかったが Bulgaria のような小さな市場ではなく大きい市場を持つ他国での検討も重要になるのではないかとのコメントもあった 5MW 以上の電源の配電網への接続可能性については 来年 1 月 1 日に改訂予定の新エネルギー法で見直される可能性もあるとの情報を得た (2) 所感 ESO の立場から有益な助言を得ることができた SolarVision 社 ( ソフィア (Sofia)) 訪問日訪問先訪問者目的 9/15 ( 木 ) SolarVision 社 東芝 : 4 名 9 月度調査の総括および追加情 報の収集 9 月度調査の総括として SolarVision 社で把握している追加関連情報のヒアリングを行っ た (1) 工業団地 National Company Industrial Zone PLC の CEO(MOE の Chief Director 兼任 ) にコンタクトできるとのことであり 工業団地全般の質問状のドラフトを手渡した 3 工業団地の中で実質運営されているのは Ruse 団地のみで Svilengrad 団地は来月売りにだされるとのことである ( 当日 mail にて CEO が調査に協力してくれるとの連絡あり 次回に向け正式質問状を送付予定 ) (2) 熱供給事業者今回 Pleven 市の熱電供給会社を訪問したが 今後 FS プロジェクトに役立ちそうなプラントや事業者への訪問 面談については 必要性を勘案しながら検討していく (3) FIT 制度について 2020 年 4 月からの新 FIT 制度で新設された 1MW 以下の 500kWBiogas 発電 ( 配電系統への売電価格 Euro/kWh) については 西欧のメーカも参入を検討している状況である 年間運転時間 8000 時間をメーカーが保証できれば 初期投資 2-3 million Euro で採算が取れるであろう 残念ながら熱利用は 輸送距離が長いため現時点では供給管投資が回収できない 2-4

261 (4) 所感 総括としてエネルギー事業関連情報をヒアリングしたが 同社の幅広いネットワークの 活用を今後もできるだけ継続することとしたい Solar Vision 社 ( ソフィア (Sofia)) 訪問日訪問先訪問者目的 11/14 ( 月 ) Solar Vision 社 東芝 : 7 名 ENAC:1 名 現地ローカルパートナーとのスケジュール調整を行う 現地の PV 関係のエンジニアリング 設計コンサルタントを主に事業を展開している Solarvision 社は PV 関係に限らず Utility や各地の同業者 および顧客に渡る広範囲のネ ットワークを持っている 本 FS PJ では 主要な客先とのアポイント取りおよび打合せのア レンジ等を円滑に進める上で協力を得ることができた (1) 主な内容 a) プロジェクトの目的や 今後の方針について業務内容の説明を行った b) CEZ Distribution Bulgaria LTD ( 配電会社 ) への打合せのセッティングを依頼した c) ブルガリア国内およびルーマニアでの調査に必要なロジスティック手配 (2) 所感 現地に精通しており 配電会社やガス会社など様々なコネクションを保有し 業務を行 う上で 今後の打合せや相談がスムーズに行えること確認できた Bul Eco Energia 社 ( バンスコ (Bansko)) 訪問日訪問先訪問者目的 11/15 ( 火 ) Bul Eco Energy 社 ( バイオマス熱供給会社 ) 東芝 : 3 名 ENAC:1 名 木質チップバイオマス利用熱供給会社の実情把握 (1) 木質チップ原料購入価格は 70 BGN/ton( 35 Euro/ton) で 1 ton の発熱量は 2.4 MWh と設定している ストックヤードの容量 5000m3 であるが 現有量は 1300m3 程度で重量では 420 ton 保管しているが この原料で 5MW 2 基の木質チップボイラを 5 時間稼動できる 収集範囲は 40km 圏内にしており これより遠方ではコストが許容できない また天然ガス供給システムは無く トラック輸送となるため木質チップが有利である 2-5

262 (2) 熱供給事業家庭住宅 ホテル 工場等 54 顧客に平均 7MW の熱供給をしているが FIT 価格の追い風が吹いており 導入ポテンシャルは 70MW と見ている 料金上限は BGN/MWh であるが 一般家庭には 100 BGN/MWh 産業 公共向けには 104 BGN/MWh で販売している (3) ブルガリア政府の再生可能エネルギー計画政府は 4500MW の電力を再生可能エネルギーで賄うと計画しているが 現在の電力需要は 3800MW に比較して過大であろう 一方 太陽光発電の高額 FIT を維持するため電力料金が高騰しており 逆に太陽光発電を減らそうとしている 従って これからはバイオマス発電への移行が進むであろう 新しい森林法では林業家との 20 年間の供給契約を結ぶことになっており 逆に 20 年間の供給が保証される (4) 所感中規模ながら天然ガス調達が困難な山岳観光地域で バイオマス熱供給事業に積極的に取組んでいる このような場所が少なからず存在するならバイオマスコジェネレーションによるマイクログリッドでエネルギー供給事業が有望であるので 調査を継続する CEZ Distribution Bulgaria LTD( ソフィア (Sofia)) 訪問日訪問先訪問者目的 11/15 ( 火 ) CEZ Distribution Bulgaria LTD ( ソフィア管轄 ) 東芝 : 3 名 ソフィア地域の配電系統の問題点や現状について確認する ブルガリアで No.1 の配電シェアを誇る CEZ Distribution Bulgaria LTD を訪問し ブルガリアの配 電系統の問題点や現状について確認を行うため打合せを行った (1) 訪問先からの説明内容 a) 東ヨーロッパで No.1 の顧客数 ( 約 6million) を誇る CEZ グループで ブルガリアでは ( 約 2million) の顧客数を有している b) 資本は CEZ:67% 経済 エネルギー省:33% である c) 首都ソフィアは CEZ が管轄している d) 110kV 以上は ブルガリア国営電力公社 (NEK: Natsionalna Elektricheska Kompania) の管轄となる e) 配電系統の設備は古く 大体 20~30 年は経過している f) スマートグリッドは 配電系統の容量不足を補う技術としての期待感がある PV やバッテリーシステムを導入することで 容量不足による配電線の高額な設備投資 ( 増設や更新 ) を行わなくて済むのでは無いかと考えている g) デモンストレーション PJ は 規模が小さいと実証のための許可が取りやすい また 低圧 (Low 2-6

263 Voltage) の配電系統で行えば実証規模を小さくすることができ 結果が早く判るため他にも転用 できるような小規模な ( ビル 1 棟程度の ) 実証を行い その後横展開することを推奨する (2) 所感 CEZ はブルガリアでの3 大配電事業者の1つで配電系統設備の老朽化対策として色々な施策を検討している様子であった 配電系統の容量不足などの対策を相互に協力して解決していくことは歓迎とのことである Pleven 州庁舎 訪問日訪問先訪問者目的 11/16 ( 水 ) Pleven County Hall 東芝 : 3 名 ENAC:1 名 Pleven 市の新市長への表敬訪問 (1) 概要前回お会いした Pleven 州知事とともに 新たに選出された Pleven 市長を表敬訪問し FS 調査の進捗状況を簡単に報告した 質問状への回答をいただいているがブルガリア語の部分があり 窓口会社の SolarVision 社での英訳終了後に分析に入る また 2012 年 3 月には 次のステップにすすむかどうか判断することになると伝えた (2) 所感 前回 次期の市長候補と紹介された市評議会の副議長ではなく 前職が Pleven 市病院長 の Mr.Stojkov が市長に選出されており 必要に応じエネルギー供給事業の説明をする Storko 社 ( プレーベン (Pleven)) 訪問日訪問先訪問者目的 11/16 ( 水 ) Storko 社 東芝 : 3 名 ENAC:1 名 ブルガリアの食品工場でのエネルギー需要調査 (1) 食品加工事業について Storko 社はブルガリア国内で最大の食品加工会社のひとつで 生産量は 15,000 ton/y であり缶詰 瓶詰 冷凍野菜への加工とパッキングを行っている 季節により生産量が変動し 収穫期の 5 月から 11 月が生産量最大である 敷地は 15ha を保有するも 30% のみ使用し 70% は未使用である 2-7

264 (2) エネルギー調達及びエネルギー需要天然ガスは Bulgargas から直接購入し 供給管直径 133mm 供給圧 0.6 MPa このガスで蒸気を発生し熱加工 thermo-processing に利用している 蒸気使用量は 5MWh/y 程度で ボイラ 2 台を保有している 政府の省エネ規制のにより 昨年 7 million Euro を投資した新型の冷却器を導入した 電力消費量は 4 GWh/ 月で CEZ から購入 熱は 6 GWh/ 月を熱供給会社から購入 水は年間 20 万 ton 使用し内訳は工業用水 家庭用水 その他を市から購入し 残りの 5 万 ton を自家井戸から汲み上げている (3) 課題有機排水の処理とバイオマス廃棄物の処理が課題で コーンは 70% が廃棄物となる 15% は動物の飼料としてね残りは採集埋立地へ廃棄する また加工プロセスで 120 の熱水を使用するが これを使用後 70 で排水している 何とかしたい (3) 所感食品加工工場は熱需要もあり また有機廃棄物も多いため 天然ガスコジェネレーションとバイオガスコジェネレーションの組合わせによるエネルギー供給事業との親和性が極めて高い 2km 以内の周辺に同様な工場が無く 複数工場を対象とした地域エネルギー供給事業は立案しにくいものの 現状を改善する意欲は非常に高い Pleven 熱供給会社 ( プレーベン (Pleven)) 訪問日訪問先訪問者目的 11/16 ( 水 ) Toploficatsia-Pleven 社 東芝 : 3 名 ENAC:1 名 熱供給事業者の課題調査 (1) 熱供給事業の課題前回訪問時に入手した資料と同一資料で再度概要説明を受けた GE 製ガスタービン 1 基と蒸気タービン 2 基 天然ガスボイラー 5 基により 市内公共施設と市民に熱供給している 工業熱需要家は少ない 電力は自社で賄っているが緊急時には配電会社 CEZ から購入する 2009 年に比べ 2010 年はロスが大きく その理由は 機器の老朽化とともに 政府により熱販売料金が低額に規制され 運転コストが収入を上回るためである つまり Unpaid Energy が多い (2) 所感ブルガリアでは政府規制によりエネルギー価格が過度に低額に抑制されている エネルギー供給事業の検討には この規制価格を正確に把握必要がある ENAC の会社紹介に 先方が非常に興味を示したため より詳しい需要 価格情報が入手できる可能性がある 2-8

265 Plama Refinary 社 (West Industrial Zone) ( プレーベン (Pleven)) 訪問日訪問先訪問者目的 11/16 ( 水 ) Plama Refinary 社 東芝 : 3 名 ENAC:1 名 ブルガリアのモーターオイル製造工場のエネルギー需要調査 (1) Plama Refinary 社について 2007 年に所有者が変わり 以前のプラントを改造してモーターオイルを精製 製造している 工場敷地を含め 370ha の広大な土地を所有しており工業団地テナント業も行っている テナント企業業種は 工業用ガス (N2 O2 等 ) 小売業 重油ディストリビューター 金属メーカー 家具工業等である 15km の距離に水資源を保有し独自の大規模浄化システムを設置している 100km の鉄道網もあり倉庫業にも適した場所である (2) エネルギー調達及び需要原料重油の温度を一定に保つため冬季 20 ton/h 夏季 16 ton/h の蒸気を天然ガスボイラーで発生している 将来 35 ton/h まで増強予定はあるが 今のところ 2MW 程度の小規模ユーザーのみである 天然ガスは Bulgargas から購入している 電力は 過去 64MW もの自家発電をしていたが 需要の減少により CEZ からの購入に切替えた 中国 上海の太陽光発電パネルメーカー Chaori と共同で 21 MW 容量の PV Park の建設を予定している FIT 価格が 20% 下落したが パネル価格は 30% 下がったので問題無い ブルガリア国内第 3 位の規模で 2012 年 5 月に竣工予定である この地域ではバイオマスとして利用可能なのは 藁 straw あるいはグリーンコーンしかない 木質チップは遠方から輸送する必要がありコスト高である (3) 所感どちらかと言えば 比較的大資本の工業団地経営業であり モーターオイル精製製造事業は多角経営の一部である 保有資産をいかに利用していくかが主な興味であるので エネルギー供給事業のパートナー候補となるが 事業採算性にはシビアであろうと思われる Gerrad 熱供給社 ( ルッセ (Russe)) 訪問日訪問先訪問者目的 11/17 ( 木 ) Gerrad 社 東芝 : 3 名 ENAC:1 名 ブルガリア東北部の熱供給事業者の設備状況と課題の調査 (1) 熱供給設備状況 Ruse Industrial Park West 地区で近隣の工場に熱供給している ドナウ川から取水し硬水を軟水に変えて蒸気にする 燃料の天然ガスは Bulgar Gas から直径 590mm 配管で 圧力 6 気圧 流量 100m3/h で調達している 送電会社 NEK から 20kV 受電するが自社でも変圧器 2-9

266 を持っている 電力購入量は 1MWh/ 月 天然ガス購入価格は 596 BGL/SCM である (2) 課題 1989 年の民主化以前には工業団地に 20 以上のテナント企業が入居していたが 倒産により現在では 5 企業のみで 業種はビル防火設備製造 モーターオイル製造 (Prista Oil 社 ) 織物工場 縫製工場 スティール製造である 現在は熱容量 5MW の蒸気供給のみで 設備が過大である (3) 所感民生暖房需要ではなく工業熱需要家に熱供給しているものの 容量が過大の設備で老朽化しており 極めてエネルギー効率が悪いと推定される 現在の所有者は 3 年前にこの企業を買収したが 設備更新投資は全くしていないとのことで 事業パートナー候補としては余り適切ではないのかもしれない Prista Oil 社 ( ルッセ (Russe)) 訪問日訪問先訪問者目的 11/17 ( 木 ) Prista Oil 社 東芝 : 3 名 ENAC:1 名 ブルガリアの東北部のモーターオイル製造工場のエネルギー需要調査 (1) Prista Oil 社について自動車用のモーターオイルの精製 製造をしており ブルガリア国内シェアは 70% と最大で EU 各国とトルコでも事業展開している 国内製造量は 6 万 ton/y で トルコでは 2 万 ton/y を製造している (2) エネルギー需要蒸気は 1km の距離にある 前出の Gerrad 熱供給会から max 5 ton/h を購入し 年間使用量では 2500 MWh/y 夏季は max 80MW/ 月 冬季は max 500MW/ 月の消費量である Gerrad 社の大口顧客が Prista Oil 社のみであるため 現状配管直径が過大で放熱損失が大きく 受取り温度を所定値に保つための必要流量が過剰となる このための燃料費追加支出は Gerrad 社と折半となっている 状況を改善するため Prista Oil 社は独自の天然ガスボイラの設置検討を開始している 電力消費量は年間を通じて変化なく max1700mwh を E-ON から購入している 稼動日数は週 5 日 稼働時間は 24 時間である コジェネレーションの導入は初期コストが高いため余り念頭にないとのことであった 2-10

267 (3) 所感民主化以前の熱需要に合わせて設置した熱供給会社の設備能力が 現状の需要に適合せず また老朽化していることもあって 割高な熱エネルギーの調達を余儀なくされている印象を持った 単独工場としては 事業サイトとしての可能性があるものの 近隣に熱需要家は無いようであった より熱需要家密度の高い大都市近郊を探るべきかもしれない CHIME 社 ( ソフィア (Sofia)) 訪問日訪問先訪問者目的 11/18 ( 金 ) CHIME 社 (SolarVision 社会議室にて面談 ) 東芝 : 3 名 ENAC:2 名 ブルガリアでのコジェネレーション設備 工事調達の可能性調査 (1) CHIME 社について EU 内で広くコジェネレーション設備を販売している Tedom 社 ( 本社チェコ ) のブルガリア代理店であり エンジニアリング 設置工事 メンテナンスまで EPC 業務を行っている Tedom 社の創業は 20 年前で 累積 2500 セットのコジェネレーションを欧州 28 ヶ国に納入している CHIME 社では コジェネレーション製品として 80kW 以下はクボタ製 kW の範囲は Tedom 社製 それ以上の容量は Catapillar 社製あるいは MWUM 社製を使っている ブルガリア国内では 17 のコジェネレーション ステーションを設置したが 総設置容量は 5MW 程度と大きくない このうち下水利用のバイオガスコジェネレーションを 6 都市に設置した実績がある これ以外は天然ガスコジェネレーションで ホテル 製造業 食品業に納入している ブルガリア国内の熱供給は 5MW まで 電力供給は 1MW までならばライセンスは不要である (2) 木質チップ バイオマスコジェネレーション CHIME 社では扱った経験は無いが Tedom 社は欧州全域で 900 セット 累計 25MW の設置実績を持ち チェコにデモンストレーション プラントを持っている ブルガリア国内への納入実績は無い (3) EU コジェレーション支援 合弁企業も含むブルガリア国内法人がコジェネレーションに投資する場合 EU から投 資額の 50% が補助される 経済省の Web Site に英文情報があったと思う (4) 所感 Tedom 社のバイオマス あるいはバイオガスコジェネレーション納入実績は多く 事業 投資の際 CHIME 社は有力な発注先となる可能性がある 2-11

268 VM 社 ( ソフィア (Sofia)) 訪問日訪問先訪問者目的 11/18 ( 金 ) 3VM 社 東芝 : 3 名 ENAC:1 名 ブルガリアにおけるエネルギー事情の把握 (1) エネルギー事情ブルガリアと周辺諸国間の電力融通規制が 2012 年以降 緩和される見通しで 例えばブルガリア-トルコ間の許容送電容量は現在の 150MW から 450MW まで増加するだろう 一方 数年後までに風力発電を 1000MW 太陽光発電を 350MW 新規建設する意欲的計画があるが これに起因する系統不安定を回避するため 大容量電源ではなく コジェネレーション等の中容量電源の必要性が高まると見ている 規模は天然ガスコジェネレーションで 200MW 程度とされている (2) 天然ガス供給ロシアの独占的ガス供給会社 Gaszrom は ブルガリアに Overgas という子会社を持っている ブルガリアのガス会社 Bulgargas は 高圧ガスを Overgas から 中低圧ガスを Gazprom から直接に購入しており このため熱供給会社が Overgas から購入する価格が Bulgargas から購入する価格より高くなることがある (4) 所感ブルガリアの再生可能エネルギー導入意欲が高いことは理解したが 既に PV の FIT 価格を突然変更した実績もあり 事業検討にはブルガリア政府の最新状況を把握してゆく必要があると思われる National Company Industrial Zones (NCIZ) 社 ( ソフィア (Sofia)) 訪問日訪問先訪問者目的 11/18 ( 金 ) 国有企業工業団地統括会社 東芝 : 3 名 ENAC:1 名 ブルガリアにおける工業団地のテナント数 業種 エネルギー需要の把握 (1) NCIZ 社について NCIZ 社は国有企業で 1989 年民主化以前にあった 6 つの工業地域がEU 加盟後にうまく行かなくなったため この中の 3 工業ゾーンの運営を NCIZ が開始した 2009 年には NCIZ 自身が 3 ゾーンの所有権を取得した NCIZ は 工業ゾーンの物流インフラとユーティリティを整備し企業誘致をする 土地賃料に加えユーティリティ料金に 3-4% 上乗せして徴収し これを原資として NCIZ を運営する テナント企業業種は物流 食品が主であるが テナント数 エネルギー消費量データは社外秘である NCIZ 所有の工業ゾーンでは 2-12

269 熱供給はしていない 特に政府から再生可能エネルギー利用の要請は無い (2) 所感ブルガリア国内の工業団地のエネルギー需要データを期待していたが 現在他の各工業ゾーンは主に地方政府と民間に所有権移転され 中央政府は管理しておらず まとまったエネルギー消費データは存在しないとのことであった 特に工業団地のエネルギー需要が多いという情報もこれまで無いため 現状では工業団地よりも熱供給会社周辺が事業サイトとして適切との印象を持った Bulgarian Association for Biomass( ソフィア (Sofia)) 訪問日訪問先訪問者目的 12/19 ( 月 ) Bulgarian Association for Biomass 東芝 ; 1 名 ENAC:2 名 ブルガリアにおけるバイオマス活用の可能性をヒアリングする為 (1) 農業系 (Agricultural) バイオマスの利用についてブルガリアにおいては農業系企業の所有地がとても広く 農業系バイオマス利用がとても有望な市場である 例えば平均的な農家の土地所有面積がイタリアでは 30~50ha であるのに対しブルガリアでは 200~500ha と約 10 倍である 大企業だと 5000ha-10,000ha にも及ぶ事もある 農業系バイオマスの種類は イエローコーン グリーンコーン メイズ 小麦等が考えられる 農業系 Biomass 利用 project では電気出力 1-2MW 熱出力 1MW 程度が相場である また例えば 1MW の発電を年間を通じて稼動させるために必要な面積は ha である (2) 廃棄物 (Waste) 系バイオマス利用について廃棄物処理からのバイオガス発電については 2013 年から廃棄物処理 (Waste Treatment) の規制 (regulation) ができるが 現状では地方自治体は 生物廃棄物の処理費に 1.5 Euro/ton 支払っているが これは特に規制価格ではない 収集業者は公共と民間いずれもある 売電価格は 200 Euro/MWh (3) 所感 FIT 制度を活用する事ができれば農業系バイオマスの利用の可能性は高いと考える 大 規模な農家と契約する事が大事である InvestBulgaria Agency( ソフィア (Sofia)) 訪問日訪問先訪問者目的 12/19 ( 月 ) InvestBulgaria Agency 東芝 ; 1 名 ENAC:2 名 主要需要家の紹介 ターゲットとなるエリアの情報収集 2-13

270 (1) バイオガスコジェネプラントの紹介当 FS のコンセプトを示し 工業用熱需要家とバイオコージェネレーションプラントの紹介を求めた Sophia 近郊 Kubradovo 地域のバイオガスコジェネプラントを紹介してもらった (2) ブルガリアにおけるエネルギー需要についてブルガリアの現状として熱需要のある食品工場は昔からの伝統的産業でもあるため 一ヶ所に集積せず分散している 分割された小さな土地の所有権が集約されつつある過渡期にあるとの認識であった 食品以外では自動車部品が今後熱需要家になる可能性がある (3) 所感 CGS の導入を検討する際に鍵となる熱需要について現在は分散しているが 今後集約されて行く可能性がある事からその動きに注目する必要がある事を感じた 在 Bulgaria 日本大使館 ( ソフィア (Sofia)) 訪問日訪問先訪問者目的 12/19 ( 月 ) 在 Bulgaria 日本大使館 東芝 ; 1 名 ENAC:2 名 主要熱需要家の紹介 日本企業進出に対するアドバイス (1) 主要熱需要家について 工業用熱需要 (Industrial Heat Demand) は 黒海沿岸の Varna の山間地域 Burgas の広い平野部 港湾部の 3km 3km の工業団地部などで期待できる模様との事であった (2) エネルギー事業について天然ガスについては 黒海沿岸と中央部で天然ガス資源の探索もしている 2011 年にロシアとの天然ガス契約が切れるため 2012 年がブルガリアの天然ガス調達の重要な年になると考える 電力については 配電の整備があまり行えていない理由として料金の分配が発電会社 (Generation Companies) と送電会社 (Transmission Companies) に手厚い割に配電会社 (Distribution Companies) へは余り回って来ないからで CEZ EVN EON が行うべき投資が行えていない状況であった 2-14

271 (3) 所感電気料金の安さから配電会社の設備投資が行われていない事が問題視されている事を認識した 将来的に系統に問題が生じる場合にはスマートコミュニティのニーズが高まると考えられる Madjarov 社 ( ソーセージ ヨーグルト工場 ) 訪問日訪問先訪問者目的 12/20 ( 火 ) Madjarov 社 東芝 ; 1 名 ENAC:2 名 食肉工場 乳製品工場のエネルギー現状把握 (1) 導入済み CGS について当工場はソーセージ工場から 20km 離れた場所にヨーグルト工場を所有している すでに天然ガス CGS を保有しており 余剰電力は EVN に売電していた 導入機種は Jenbach 社 316 であり 製品の製造過程に熱を使い 追加で 3.2ton/h のボイラを所有していた メンテナンスについて日本と比べ緩い基準を設けている様子で実際に訪問した当日にはエンジンの冷却水漏れによって停止中であった メンテナンスについてはトラブル発生後に対応するというスタンスであった (2) バイオ資源の活用について ソーセージ工場の廃棄物は骨だけでありミルク工場では廃棄物は出ないとの事 但し 有機排水は排出される バイオ燃料の活用は今の所考えていないとの事であった (3) 所感乳製品 食肉工場においては熱需要が比較的高い産業である事を認識したが 一方で当業界からはバイオ燃料はあまり期待できない事を感じた また周囲に追加の熱需要がない事から CGS 機器の規模増大は難しい事を感じた 余剰電力は FIT によって系統に売電できる事からコジェネ導入において制約となるのは熱需要である事を認識した Plovdiv 農業大学 (Bulgaria Biomass 協会 Plovdiv 市 ) 訪問日訪問先訪問者目的 12/20 ( 火 ) Plovdiv 農業大学 (Bulgaria Biomass 協会 ) 東芝 : 1 名 ENAC:2 名 ブルガリアにおけるバイオマス資源の情報収集 2-15

272 (1) 有力なバイオ燃料について 今後有力なバイオ燃料はグリーンクロップと言われるエネルギー用の作物である事が認 識出来た (2) バイオ燃料情報の検索場所についてバイオ燃料の情報を探す為には Statistical Year Book of Republic of Bulgaria ( の Agricultural Part Project CEUBIOM (Central Europe Biomass ) などを検索すべきであるとの情報を得た (3) 所感 バイオ資源の利用は現状においては実験段階という印象であった 但し今後活用してい く為に様々なプロジェクトが立ち上がっている状況である事を認識した Elit 95 社 ( 牛乳工場 ) 訪問日訪問先訪問者目的 12/20 ( 火 ) Elit 95 社 東芝 : 1 名 ENAC:2 名 乳製品工場のニーズ把握 (1) バイオ燃料の活用ニーズの把握動物性残渣 ( 牛糞 ) の処理に将来困る事を認識しており バイオガス CGS については興味がある様子であった 動物性残渣の供給量は 100ton/day であり現状は堆肥として活用している 将来的なエネルギーニーズの上昇も確定しており バイオ燃料活用のニーズは高い事を認識した (2) エネルギー環境について天然ガスの供給管が達していない事から現状天然ガスは消費していない 他の地域と同様に夏場の熱需要は少ない 電力需要量としても 300kW 程度で大きな需要は持っていなく 周辺においても目立ったエネルギー需要はない事から現状において比較的規模のある CGS の導入は難しいが 将来的な拡張ニーズはあるとの事であった (3) 所感比較的小規模な電力需要と夏季に落ち込む熱需要の組み合わせはブルガリアの典型的なエネルギー需要パターンであり 制度的な補助がなければ CGS の導入は難しい事を認識した 但し バイオ燃料の活用に対しては多くの訪問先において前向きであり FIT などの活用によっては一定の採算性を生み出す場所がある事を感じた 2-16

273 Kamenitsa 社 ( ビール工場 ) 訪問日訪問先訪問者目的 12/20 ( 火 ) Kamenitsa 社 東芝 : 1 名 ENAC:2 名 ビール工場のバイオ燃料利用 CGS ニーズの把握 (1) バイオ燃料利用ニーズの把握当 Plovdiv 工場は敷地が狭く プラント設置スペースの関係からバイオ燃料の利用は検討していないが Haskovo の別工場ならば可能性はあるとの事であった ブルガリアのみならず同会社が工場を持つチェコ ハンガリーと共に 3 ヶ国でバイオガス CGS 導入を検討したいとの事であった (2) エネルギー利用状況の把握天然ガスは都市ガスを購入しボイラーで蒸気を生成している 12 ton/h の蒸気ボイラーとバックアップボイラー 2 基を所有しており 蒸気は沸騰水生成に 温水はビン容器洗浄に消費している 電力は EVN の 20kV 系統から受電し-3 の冷水精製に使用している (3) 投資に対する考え方について 投資への回収に対する考え方としては投資回収年数が 1 年以内 最大でも 2 年以内とい うスパンで考えている (4) 所感細かいデータについては秘密保持契約を結ばないと開示できないとの事で詳細な需要等の把握は難しかったが コージェネレーション バイオ燃料利用について興味を持っている事は認識できた 但し 投資回収年数に対しては非常にシビアであり よほど採算性の良いプロジェクトでなければ難しい事も認識した CEZ Distribution Bulgaria LTD( プレベン (Pleven)) 訪問日訪問先訪問者目的 12/21 ( 水 ) CEZ Distribution Bulgaria LTD ( プレベン管轄 ) 東芝 : 4 名 ENAC:2 名 KVEL : 2 名 Solarvision;1 名 プレベン地域の配電系統の問題点や現状について確認する ブルガリアで No.1 の配電シェアを誇る CEZ Distribution Bulgaria LTD のプレベン地域を管轄し ている CEZ Pleven を訪問し 配電系統 (Distiribution Network) の問題点や現状について確認を 行うため打合せを行った 2-17

274 (1) 主な内容 a) CEZ の地域管轄組織は ブルガリアでは 6 ヶ所あり CEZ Distribution Bulgaria LTD(Pleven) はプレベン地区を管轄している b) プレベン地区の配電系統のメンテナンス 系統設備計画 (Network Construction Planning) およびモニタリングを行っている c) 配電系統の設備は古いが 特別に容量 (electricity ditribution capacity) 不足で困っているようなことはない d) 電気と熱を利用したコジェネシステム (Co-generation system, or CGS) は良いが 熱需要については電力会社なので判らない e) 大規模な PV は無い 風力発電はある 蓄電池システムは導入してない f) スマートグリッドの実証等は行っていない g) スマートメーターは導入を進めており興味がある メータで何が計測できるのか インホームディスプレイには何を表示できるのかなど質問を受けた また AMI (Advanced Meter Infrastructure) システムが記載されたプレゼン PPT のデータが欲しいなど 積極的であった h) 技術紹介した際に インホームディスプレイ (In Home Display) だけで計量が出来るのか? との質問あり 計量はスマートメーター (Smart Meter) で行うと回答した i) 開閉所が近くにあるので 見ていくと良い ( 事務所に隣接 12kV 受電 2 系統 ) j) 2 年前に SCADA システムを導入した 後で見ていくと良い GE 製でブルガリアの北と中央部までを 24 時間モニタリングしている (2) 所感 CEZ Pleven はブルガリアのプレベン地区 ( 北ブルガリアの中央部 ) での配電事業に精通しており 打合せは有意義であった 配電系統設備の老朽化はあるが 深刻な問題には成っていない スマートメーターの導入を進めており 興味を持っていた 蓄電池を利用した系統安定化にも興味を示していたが 直ぐに適用したいといった具体的な案件は無い様子であった また ソフィアから車で 2 時間以上掛かるプレベンまで良く来てくれたと言う雰囲気で 先方から SCADA システムや開閉所を見せて頂けるなど協力的であった Nevi Tex Bulgaria Ltd 訪問日訪問先訪問者目的 12/21 ( 水 ) Nevi Tex Bulgaria Ltd 東芝 : 4 名 ENAC:2 名 小型衣類工場のエネルギー需要の把握 CGS 導入の検討 (1) 概要訪問工場は洋服等 衣類全般を製造する繊維工場で 従業員は400 人程度 工場の稼動は AM7:30~PM18:30 の 11 時間であった 電力デマンドは,38000kWh/ 月で 通常電気需要は 120~130kW 程度である 2-18

275 (2) 設備電力の主な用途は 25 年前に製造された中古品と 10 年前に購入した電気ボイラー用となっている それ以前は 地暖 (district heating) 会社から蒸気を購入していたが 割が合わず自前の電気ボイラーに切替えた ボイラーの蒸気生産能力は 2~3t/h である 天然ガスは購入しているが 専ら暖房用途のみである (3) 所感オーナーも CGS の導入には関心を示されており 発電数百 kw クラスのガスエンジン CGS から出てくる温水排熱は ボイラーの給水加熱で有効利用できるという見解をお持ちであった 数百 kwのガスエンジン CGS では 余剰電力を FIT 価格で売るための総合効率達成 (75% 以上 ) は困難 FIT を目指すには より大きな容量の CGS が必要になるが 工場内で連系運用する場合には 現在の受電容量の検討が必要である Techtextil 社 訪問日訪問先訪問者目的 12/21 ( 水 ) Techtextil 社 東芝 : 4 名 ENAC:2 名 中型衣類工場のエネルギー需要の把握 CGS 導入の検討 (1) Techtextil 社概要主としてドイツ等の欧州向けスーツ ( 背広 ) を ほぼ手作りで製作する工場 工場の稼動は AM6:00~PM23:00 の17 時間が標準で ピーク時 1 日に 1500 着のスーツを生産している 訪問した際 工場には 約 800 人の従業員が働いていた 従業員全員が スチームアイロンを使用しており 訪問したのが 12 月であるにも関わらず 工場内はその発熱でかなり熱気を帯びており 作業場の暖房空調は不要な状態であった (2) 設備天然ガスを燃料とする2t 蒸気ボイラーが 2 台設置されており 1 日の使用蒸気量は10 t 程度とのこと 17 時間の工場稼動で 現状 0.6t/h 程度の蒸気平均デマンドとなり,500~ 1000kWe 以下のガスエンジンコージェネレーションシステム (GECGS) を導入してもほぼ蒸気は使い切れる GECGS から回収される温水排熱も ボイラー給水加熱にうまく利用できれば CGS の総合効率は80% 近い値が期待される 夏季以外のピーク電力デマンド5 50kWに対して 夏季は工場およびその階上の事務所内が高温になるため 電気冷房用に440kWの電力を別途必要としている (3) 所感 年間を通じて冷房需要のないブルガリア国内の中で 本工場はスチームアイロンからの 2-19

276 発熱により 1 年を通じて作業場やその階上の事務所内温度が上がり 夏季に冷房需要が発生する物件である 逆に冬季の需要は小さい 現在 電気で行なっている空調を 蒸気焚きの吸収式冷温水機に代えれば 夏季の蒸気需要が増え コージェネレーションシステムの年間を通じた稼働率を向上できる 将来 もしブルガリア国内でも電気代に基本料金の概念が導入されれば 夏の数ヶ月だけの電力需要 (electricity demand) に応じた基本料金を通年支払う事になり コージェネレーションシステム導入による基本契約電力削減の効果は非常に大きくなると予想される Association of Companies of Light industry Republic of Bulgaria 訪問日訪問先訪問者目的 12/21 ( 水 ) Association of Companies of Light industry Republic of Bulgaria 東芝 : 4 名 ENAC:2 名 大型衣類工場のエネルギー需要の把握 CGS 導入の検討 (1) 概要軽工業協会の会長を訪問したが 訪問先はプレベン市最大のスーツ工場であり 会長はそこのオーナーであったため 協議の内容はその工場の話に終始した ドイツ イタリア向けの比較的高級なスーツを 1 日あたり 1300~1400 着生産し 輸出している 生地の供給は国外 ( ドイツ イタリア フランス等 ) の 66 のサプライヤーから受けている 従業員は 1000 人程度 (2) 設備本工場では 蒸気は地暖会社から 2t/h 程度 73BGN/MWh(2830 円 /t) で購入している 蒸気は主にアイロンに使用している 現在 工場内で天然ガスは使用していないが パイプラインは来ている 工場の換気が良好なため 夏季の冷房需要はなく FAN を回すだけで済んでいる 電気使用量は,200MWh/ 月であり ソーイングマシン等の工場機械で消費している (3) 所感工場規模は 前項の Techtextil 社よりもやや大きく 機械化が進んでいるため その電力需要は 1.6 倍程度あるが 夏場の冷房需要がない よって 夏季だけ電力需要が高くなることもなく 年間を通じてエネルギーの消費は 商品の生産活動によって左右される Brumo 社 訪問日訪問先訪問者目的 12/21 ( 水 ) Brumo 社 東芝 : 4 名 ENAC:2 名 食品工場におけるエネルギー需要の把握 CGS 導入の検討 2-20

277 (1) 概要老朽化した工場 ( 倉庫 ) を有効利用し マッシュルームの栽培を行なっている 生産コストの50% は エネルギーコストとなっている マッシュルーム栽培室内は 1 年を通じて 温度 湿度の管理を行なっており 生産量は 年間 1000t 程度 来年には, 生産量を 30% 程度アップする予定である マッシュルームのヘタ等が廃棄物として 100t/ 年出るが 現状は肥料として活用しているのみに留まっている (2) 設備ウッドチップバイオマスエネルギーを燃料とする1t/h ボイラー 2 台と 天然ガスを燃料とするボイラー 3 台の計 5 台を有する 発生熱量は栽培室への放蒸だけでなく 温水でもマッシュルームの水耕棚へ送り 栽培環境 ( 湿度 ) を整えている バイオマスボイラを優先して運用しているが 10 日に1 度 点検のため 1 日停止する必要があるため 天然ガスボイラをバックアップに使用している かつては 天然ガスボイラだけで運用していたが ガス価格が上昇し バイオマスボイラを導入した その結果 燃料費は従来の半分になった しかし近年 規制によりバイオ原料の伐採量が制限され 将来的には燃料の確保が困難になる見込みとの事 電気の夏のデマンドは,150000kWh/ 月となっており 冬の 3 倍 その用途は冷凍機となっている (3) 所感ブルガリア国内では マッシュルームの需要は非常に高く ホテルのブッフェ等でも必ず大量に提供されるメニューである 栽培室の環境を調整する簡易な空調設備以外は 特別な設備を必要としないため 操業停止になった工場や倉庫の跡地などで容易に事業を始められるメリットはあるが 生産コストの半分がエネルギーコストのため その値上げは事業性に大きく影響を与える 廃棄物としてヘタが出るが 100t/ 年なので バイオ燃料として活用するには量が少ない 実際の活用にはヘタ単独ではなく他のバイオ原料との混合利用になると考えられる CEZ Distribution Bulgaria LTD (Blagoevgrad, バンスコー (Bansko)) 訪問日訪問先訪問者目的 12/22 ( 木 ) CEZ Distribution Bulgaria LTD (Blagoevgrad バンスコ管轄 ) 東芝 : 4 名 バンスコ地域の配電系統の問題点や現状について確認する ブルガリアで No.1 の配電シェアを誇る CEZ Distribution Bulgaria LTD のバンスコ地域を管轄し ている CEZ Blagoevgrad を訪問し 配電系統の問題点や現状について確認を行うため打合せ を行った 2-21

278 (1) 主な内容 a) CEZ Distribution Bulgaria LTD(Blagoevgrad) は ブルガリアの南西部にありバンスコ (Bansko) 地区は本事務所が管轄している b) PV は南の方であるが 個人の家や 30kW クラスの PV ファームが設置されている c) 30kW 以上の PV は LV 系統に接続されている d) 5MW 以上の PV は MV 系統に直接接続されており 管轄は NEK(Natsionalna Elektricheska Kompania) となる e) バンスコは冬季に 2-3 倍の観光客が押し寄せて 電力需要が足りなくなると聴いているが問題ないかとの問いに対して 配電系統は特に問題になったことは無く 冬季でも特に問題ないとのこと f) バンスコ地区の変電所はいくつあるのかの問いに対して 変電所はバンスコから 6km 離れた場所に 1 箇所あり しかもその変電所は NEK(Natsionalna Elektricheska Kompania) が設置 所有しているため管轄外であるとのこと g) 配電線の敷設費用は ソフィアのような市街地では 100,000 レバ /km( 埋設 ) で 郊外では 50 レバ /m 程度である h) 太陽光発電設備は 特定の地域で導入済み -30kW -この地域で言えば 今後増える見込み -まだ出力レベルが小さいので 周波数への影響は無いまた 問題がないレベルに抑えなければならない規制がある -5MW を超える場合は NEK(Natsionalna Elektricheska Kompania) の系統に接続する i) スマートメーター関連 -ブルガリアの CEZ グループ全体で 18,000 台のスマートメーターが導入されている -スマートメーターが導入済みの地域はある 導入の目的は 電気料金が未払いをする人の対応もある -L+G 社のメーター E650 を導入しており 通信手段は GPRS 計量データは 24 時間に 1 回 MDMS へ送信する 15 分に1 回メーター情報などは送信している -GPRS のための通信費は 通信会社に支払っている j) 冬場の需要増加のため Bansko に新たにサブステーション (Substation) を建設予定であったが リミットに達しないと分かった為建設を中止した (2) 所感 CEZ Blagoevgrad はブルガリアの南西部に位置し 冬季スキーで有名なバンスコ地区を管轄している配電事業者で本地区に精通しており 打合せは有意義であった バンスコ地区は 冬季に需要が通常の 2~3 倍に急増し 電力需要が逼迫する問題があると考えていたが 配電系統 2-22

279 には影響が出ていない様であった バンスコの変電所は NEK(Natsionalna Elektricheska Kompania) が管轄しており 送電側で増強対応しており 配電会社側には問題は起きないようにしていると思われた 本地域でもスマートメーターの導入を進めており 実機を使用してのデータ収集デモンストレーションをして頂いた 蓄電池を利用した系統安定化にも興味を示していたが その様な方法もあるのだと関心を寄せる程度であった Bio Power 訪問日訪問先訪問者目的 1./25 ( 水 ) Bio Power 東芝 : 1 名東京ガス :2 名 ENAC: 2 名 ブルガリアにおけるバイオガス利用 CGS の状況把握 (1) 下水汚泥利用バイオガスプラントについて現在 Bio Power 社は下水処理場からメタン発酵されたバイオガスを使用し イエンバッハー社製ガスエンジン各 1MW を 3 台のオペレーションを行っている 電気と共に熱も各エンジンから 1MW ずつ回収される エンジンの総合効率は約 82% であり 当プロジェクトの投資は2 年で回収したとの事であった 初期投資としては建設費 : 導入費で約 2.5 億円 汚泥処理からガスパイプの更新費で約 5 億円がかかったとの事 下水処理場からのバイオガスにはメタンは約 68% が含まれており 一日あたり m3 のバイオガスを使用している (2) その他のバイオ事業について BioPower 社は現在ソフィアから 40km 離れた町で 木質チップを 100% 原料とした熱供給事業を行っている 現在当サイトにおいて 木質バイオマスをガス化し CGS を導入することを検討している 天然ガスCHPについては熱を全部使わないと投資回収する事が難しいが Biogas 利用 CHP においては約 15% の IRR であり 5-7 年で投資回収が可能と考えている (3) 所感 FIT 制度の充実によりバイオ燃料利用 CHP 事業については一定の採算性が期待できる事がわかった 但しバイオ利用のプロジェクトについてはまだ構想段階でるためか 実験的な取り組みとして行っているケースがほとんどであり 具体的な料金設定等については開示できない意向であった 熱の需要確保と安価で安定した燃料の調達が鍵となると考えられる 2-23

280 FILTER ( イエンバッハーブルガリア流通事務所 ) 訪問日訪問先訪問者目的 1./26 ( 木 ) FILTER ( イエンバッハーブルガリア流通事務所 ) ENAC:3 名 ブルガリアにおけるガスエンジン普及状況についての情報 (1) ブルガリアにおけるガスエンジン導入実績について現在ブルガリアにおいては合計 15 台のイエンバッハー社のガスエンジンが稼働中で 全てコージェネレーションを行っている その内 3 台が下水汚泥 1 台がランドフィルからのバイオガスを原料としている 他の 11 台のエンジンは天然ガスを利用しており 地域暖房 乳製品工場 グリーンハウス等の場所で導入されている (2) バイオガス燃料利用ガスエンジンの状況について昨年 7 月にバイオガスからの発電に対する FIT が新しくなり バイオガス事業の魅力が高まった それを受け 乳製品 ビール工場からバイオガス利用に関する問い合わせが多く来るようになっているとの事 但し ブルガリアにおいてはビール会社からのバイオガス CGS の実績はまだない その理由はビール会社の排水をバイオガス化する技術がないためである 現状は廃棄物 ( 麦芽のかすなど ) を脱水し飼料として農家に売っている (3) 天然ガス利用 CGS に対する FIT 制度について天然ガス CHP の FIT の価格については毎年 6 月 ~7 月に事業計画 ランニングコスト 売電希望価格を SERWC に提出し 約 1ヶ月の審査の後に認可が下りる 経験的には事業として 10% 程度の利益が出る様な売電単価が許されているとの事 但し FIT を受け取る為には CHP の総合効率はガスエンジンであるならば 75% を超える必要がある (4) 所感ブルガリアにおいては天然ガス バイオガス両方に FIT が付く事を把握できた 但し天然ガス FIT を受け取る為に必要とされる効率は高い また FIT 価格は バイオガスを利用した方が高くなっている 政策としてエネルギーの効率化や再生可能エネルギーの活用に注力している事が窺えた Bulgargaz 訪問日訪問先訪問者目的 1./26 ( 木 ) Bulgargaz 東京ガス :2 名 ブルガリアのガス供給チェーン の構造 規制 プレーヤーの種 類 インフラ 販売価格の調査 2-24

281 (1) 事業規制従来ブルガリアは国営企業が垂直統合的にガス供給チェーンを支配していたが 2007 年の EU 加盟を契機として 天然ガス部門の構造改革 (EU ルールに基づく自由化 ) を実施した その結果 Bulgargaz が天然ガスの輸入 卸売りを担当し Bulgartransgaz が高圧の輸送パイプライン ( 国内供給用 :Transmission Pipeline 他国向けガス通行用:Transit Pipeline) の所有 オペレーションを行うこととなった ブルガリアのガス事業のライセンスは Import/Whole Sale Transmission Distribution の3つのタイプがあり それぞれ Bulgargaz Bulgartransgaz 複数の地域配給会社が保有している ライセンス期間は 35 年間 法律上は他の会社もブルガリアで天然ガスの輸入 卸売りをできるが 事業ライセンスを国に申請し付与される必要がある 実質的にブルガリアで天然ガスの輸入 卸売りを行っているのは Bulgargaz1 社に限定されている Bulgargaz の保有資産は天然ガスのみである 小売についても理論的には誰でも行え 需要家は自由に小売会社を選択でき得るが 現実的には需要家は当該地域のライセンスを保有している配給会社からガスを購入している ( 供給者変更は実態として起きていない ) ただし 現在 Energy Act が議会で審議されており 2~3 ヶ月後に公表される見通し EU ルールに沿ってガス事業の更なる規制緩和が行われる見込み (2) 天然ガス調達ソースブルガリアの天然ガス供給ソースはロシアからの輸入 PL ガスがほぼ 100%( 参考 :2010 年 24.8 億 m 3 ) 国産ガスは黒海近くに 2 つのライセンス鉱区がある生産規模は小さい ( 参考 :2010 年 0.54 億 m 3 ) 内陸部のシェールガス開発は 水圧粉砕(hydraulic pulverization) に伴う地下水汚染 地盤振動への国民の反対から 安全性が確認できるまでモラトリアム中になっている ロシア産 PL ガスは Overgas( 参考 :2010 年 20.7 億 m 3 ) WIEE( 参考 :2010 年 3.6 億 m 3 ) Gazprom Export( 参考 :2010 年 0.5 億 m 3 ) の 3 社を通じて輸入している 契約期間は 12 年間 これらのロシア産 PL ガス輸入契約が今年一杯で期限が切れるため ガスプロムとの新しい契約締結を検討している 一方でブルガリアは供給ソースの多様化も図っていきたいと考えている ギリシャに LNG 基地を共同で建設してそこから PL で輸入する計画がある LNG 基地はフローティングとなる可能性もある LNG ソースとしては巨大な埋蔵量を保有するカタールが候補 カタールから必要数量の 10%~15% を購入したいと考えている LNG 輸入は今後 2-3 年かけて検討していく (3) ガス市場価格 現在ブルガリアが購入しているロシア産 PL ガスは 石油製品 具体的にはブルガリア国 2-25

282 内のマーケットで取引されているプロパン ナフサ Fuel Oil 等の価格とリンクしている 熱量は 8,000kcal/ m 3 で安定している 現在の PL ガス輸入契約は全て長期契約であり スポット調達は行っていない TTF 等の欧州ガスマーケットとは PL が物理的につながっていないため現状は調達不可能 ただし South Stream や Nabbco などの PL プロジェクトの目的の一つはスポット市場を作ることであり これらの PL が完成したらスポット調達が実施される可能性がある Bulgargaz は輸入したガスを地域配給会社 地域熱供給会社 高圧 PL に接続している一部の大口需要家に卸売りしている 取引は流量ベースで 1000m 3 単位 販売熱流はロシア産輸入ガスの熱量に合わせて 8,000±100kcal/m 3 熱量は安定している Bulgargaz の卸売り価格はブルガリアのエネルギー 水の規制機関 SEWRC(State Energy and Water Regulatory Commission) に規制されている 3 ヶ月ごとに見直される SEWRC の規制価格は経済性だけでなく電力価格など様々な要素も考慮して決められる このため輸入価格と逆ザヤになることもある 例えば Bulgargaz の 2010 年平均の輸入価格 (Delivery Price) は BGN481.28/1000 m 3 (1BGN=52 円として 25.0 円 / m 3 ) 一方で卸売り価格 (Selling Price) は BGN /1000 m 3 (24.6 円 / m 3 ) になっている この卸売り価格には Bulgartransgaz の輸送 PL 使用コストも含まれている (4) 天然ガス CHP 天然ガス CHP の発電電力の価格には優遇買い取り制度がある しかし天然ガス CHP へのガス供給価格を優遇する制度はないとのこと Bulgargaz の産業用需要家への卸売り価格はどれも同じ SEWC の HP に掲載されている ( 備考 :2011 年 7 月発行の SEWRC 2010 Annual Report to the European Commission では産業用 公用 商業用 家庭用の 3 つの区分で卸売り料金が掲載されている ) Bulgargaz は ガス料金は本来需要家ごとの負荷パターン ボリューム 使用用途 ( 化学原料等 ) などに応じて料金を決めるべきと考えており 規制機関にレートメーキングの細分化の要望を出している (5) 所感 EU は域内統一ガス市場の創設に向けて 主に1 卸売市場の活性化 2 輸送 配給ネットワーク利用の公平性の確保 ( 卸 小売機能とのアンバンドリング ) 3 小売市場の自由化を推進している ブルガリアでは制度的には123を実施済みであるが 事業ライセンスという事実上の参入障壁がある 需要家にとって 価格競争力のあるガスを自己手段で調達する方法は殆ど無い状況にある 2-26

283 Biomass 協会 (Bulgarian Association for Biomass) 訪問日訪問先訪問者目的 1./27 ( 金 ) Biomass 協会 (Bulgarian Association for Biomass) 東京ガス :2 名 ENAC: 3 名 バイオ燃料利用 CGS 事業の経済性検討の為の情報獲得 (1) グリーンクロップについてブルガリアの農家の農地は 100ha~1000ha であり他国に比べて非常に規模が大きい 穀物栽培農家は 二毛作を行うことによって 収入増と耕作地維持を行っている 6 月に小麦の収穫を行ったごから3ヶ月で飼料用のグリーンクロップを栽培すると秋に刈り取りが可能であり今後有望なバイオ燃料になるとの事 250ha の土地から約 10,000ton のグリーンコーンが取れ これから 1MW の発電規模の発電機を1 年間稼動させる事ができる試算である 当団体は現在このグリーンコーンと家畜糞尿からバイオガスを作りコジェネを運転するプロジェクトを検討しているとの事であった 機器としてはドイツやオーストリアの企業のバイオガス発生装置を使い グリーンコーン 90%+ 家畜糞尿 10% を原料としており バイオ投入から 14 日でガス化が行われる 1MW の電気と 1MW の熱の製造が行える装置の建設費概算は3 百万ユーロ /MW と見積もる事ができるが このうち熱の 6~8% はバイオガス発生装置の製造プロセスに使用される (2) 熱の利用についてシステムで製造される熱は システムの内部消費が 7~8% で それ以外の熱利用先は 農場の建物 グリーンハウス 乳製品業 冷房等が考えられる 例えばグリーンハウスは費用のうち 60~70% が加熱用 ( 暖房用 ) の費用である (3) 所感グリーンクロップは FIT や農地の大きさなどの好条件から有望なバイオ燃料であると考えられる 但し現在ブルガリアにおいてグリーンクロップを用いたバイオガス CGS を稼動しているプロジェクトは存在しておらず今後の調査が望まれる Overgas 訪問日訪問先訪問者目的 1./27 ( 金 ) Overgas 東京ガス :2 名 ENAC: 3 名 ブルガリアのガス市場の構造 規制 マーケット動向の調査 (1) Overgas について Overgas は Gazprom0.49% と Gazprom Export49.51% と Overgas Holding が 50% の株式を所有する 992 年に設立された LDC である 2010 年の売上高は 574 百万ユーロであり うち LDC の売上げは 89 百万ユーロ 卸ガス販売が 485 百万ユーロと LDC が本業とは言 2-27

284 い難い会社である 5 箇所のエリアにおける 51 の市町村に対してライセンスを取得してお り 子会社である Sofiagas Overgas Sever Overgas Yug Overgas Iztok Overgas Zapad が 合計 2057km のガス導管によってガス供給事業を行っている (2) ガス供給について EU 加盟により電力 ガス市場は法律面では自由化されており 全ての顧客が自由に供給会社を選択できることになっているが 従来の供給会社を変えた需要家はほとんどいない ガス事業 (LDC) は供給ライセンスと販売ライセンスが分かれているものの 全ての LDC が両方のライセンスを取得している いずれも 35 年間のライセンス ロシアからの天然ガスの発熱量は 33.49MJ/m3 であり 契約上は 8000kcal/m3 としている 発熱量は ±100 kcal/m3 の変動がある ガスメータは全ての顧客に設置されている 大口顧客については時間流量を測定するデマンド計 ( メモリー付 ) が併設されている Overgas のガス供給量は冬期が夏期の 3~4 倍程度である ブルガリア国内には枯渇ガス田を利用したガス貯蔵設備が 1 件存在 (5mmscm) し Bulgatransgaz が所有 利用しているが Overgas も安定供給 価格安定化のため自社用のための開発を行なっている ブルガリアの冬期の日最大需要は 18 mcm (3) ガス料金について Overgas は Bulgargaz から天然ガスを購入しているが それは全て規制料金となっている エンドユーザーに対する価格は認可制度となっており ガス料金に加算される原価は 1Bulgargaz s からの購入ガス代 2Bulgatransgaz の高圧パイプラインの託送費 3LDC 会社の中低圧パイプラインの託送費 4メータリングコストや料金徴収等に要する LDC の経費である Bulgargaz のガス販売単価は 3 ヶ月毎に見直されるため エンドユーザー価格も 3 ヶ月毎に変更することになる ガス供給を申し込む際には 接続料 ( 規制料金 ) が必要 月別のガス代はセグメント ( 家庭用 民生用 工業用 ) と ボリュームによって異なる料金テーブルによって単価が異なる 基本料金は無く重量料金のみ その中でも年間の負荷率によって料金形態が2つ ( レギュラーとイレギュラー ) あり 年平均に対して 各月の使用量が 50% オーバーするか否かで分かれるようである Bulgargaz からの天然ガス単価は量によって異なることは無く 接続ポイントによって異なるがそれ程大きく異なることは無い 参考までに 2010 年の家庭向けガス価格は 0.858BGN/m3(51 円 円 /BGN) 商業用ガス価格は 0.708BGN/m3(43 円 円 /BGN) であり いずれも 20 % の VAT 込みである その際の Bulgargaz からの調達価格は BGN/m3(35 円 円 /BGN) である (4) CHP について Overgas の HP には ESCO 事業についての記載があるものの 実際に行なっている様子 2-28

285 は無い 45MW の熱需要の地暖会社を子会社で所有 その地暖会社に 3MW のガスエンジンを導入し運用している 発電電力は系統へ売電 (2MWh/y)CHP の活用については 興味を持っておりもしブルガリアで事業を行うのであればぜひ一緒に検討していきたいと非常に前向きな姿勢 EU の の目標達成のため 老朽化した石炭火力等に CO2 削減義務が課せられる ブルガリアの新聞等では 2012 年 6 月から電気料金が 20% 程度上昇することなどが言われている ただ どの程度電力単価が上がるかについては EU ETS の CO2 価格動向にもよるため現時点では未定 ( 他のコンサルタントの話では 7~8% 程度との予想であった ) ブルガリアのエネルギー効率は低く 投入一次エネルギーに対して 利用されているのは 30~40% 程度 電力の平均発電効率は 32% 程度 ( 原子力が含まれているかどうか不明 ) であり 厨房や暖房まで電気を使用する家庭も多いのも理由 (5) 所感ブルガリアのガス市場は規制緩和されているものの 新規参入者が存在しないため 独占市場と言える 天然ガス調達においても 現状は Blugagaz からの調達に限定されており 競争で安価なガスを調達できる市場になっていない その一方で Overgas は CHP や省エネ技術に興味を持っており スマコミ (Smart Community) 事業についてもぜひ協力したいとのコメントがあるなど ローカルパートナーとしては有望である PV ソリューション ブルガリアにおける訪問先 面談者 目的は以下のとおりである 表 ブルガリア訪問先一覧 訪問日訪問先訪問者訪問先概要 2011/11/18( 金 ) Solar Vision, 社東芝 :4 名ブルガリアで太陽光発電協会の副会長職も兼務 2012/2/16( 木 ) Green Power 社東芝 :1 名 2012/2/17( 金 ) MTK Partner 社東芝 1 名 ブルガリアで太陽光発電 風力発電 バイオマスのコンサル 案件発掘 EPC(Engineering Procurement Construction) を手がける会社 ブルガリアで太陽光発電の電気的デザイン 技術的コンサルタント ( 地質調査 気象条件調査などのテクニカルデュージェリデンス ) プロジェクトマネージメント ファイナンスのサポート コンストラクション作業など ブルガリア国内で幅広く太陽光発電に関する業務を実施している会社 2-29

286 (1) PV 市場 Status of Photovoltaics in the European Union, New Member States 2010 の統計によると ブルガリアは EU に対して 2020 年までに PV(Photovoltaic) を 303MW 設置する目標を掲げている一方 経済 エネルギー 観光省 (MEE) によると 2020 年までに2GW の太陽光発電システムを設置する目標を掲げている 2009 年には 5.7MW まで設置が進んでおり 2012 年には追加で 11.5MW が設置され 2010 年のトータルの累積 PV 市場許容量としては 17.2MW である 系統接続型 (Grid Connection Type) の1MW が 5 箇所 2MW が 3 箇所設立されている PV モジュールはそれぞれ異なったメーカのものが使用されている 設立された PV プラントの 1kW 当たり発電量は 1100~1500kWh/kWp である 今回のヒアリングによれば ブルガリアは FIT(Feed in Tariff) が良く 2011 年には 1.8GW もの系統連系 (Grid Connection) が許可され 目標に近づきつつある為に 2012 年以降 地上設置型のメガソーラー型については 系統連系の許可が下りないケースが想定される その後は屋根置き型の様な小規模の PV プラントにおける関心が徐々に増大していくと思われる MW 予想 図 ブルガリアにおける PV 精算出力 ( 出典 :Status of Photovoltaics in the European Union, New Member States 2010) 2-30

287 (2) 補助制度 FIT 制度の保証期間は 20 年間である レートは 1.95BGL=1 ユーロとしている 現時点 での FIT は以下の表の通りであり 2012 年 2 月完工の PJ はさらに 20% ダウンすると予測 する 屋根置き型 建材一体型 地上設置型 サイズ インセンティブ サイズ インセンティブ サイズ インセンティブ 0-30kWp 0.605BGL/kWh 0-30kWp 0.605BGL/KWh 0-30kWp 0.577BGL/kWh kWp 0.597BGL/KWh kWp 0.597BGL/KWh kWp 0.567BGL/kWh 200kWp-1MWp 0.584BGL/kWh 200kWp-1MWp 0.584BGL/kWh 200kWp-1MWp 0.468BGL/kWh 上記の通り BIPV( 建材一体型太陽光発電システム :Building Intedgatrd Photovoltaic) に対するインセンティブがルーフトップと同様のため 日射量を最大化できる角度に設置できない BIPV の適用は少なく 宣伝用となっている 1 社だけ 150kWの BIPV プロジェクトの実績がある ブルガリアにおける PV 投資家は報奨金と FIT を受領する権利がある 毎年 (3 月 31 日以前に ) 州政府エネルギー 水規制委員会が FIT を以下のような条件を基礎として FIT を決定している まず一つ目に FIT レートは前年度の平均電力料金の 80% とすること 二つ目にサーチャージ価格は前年度の 95% を下回ることはないという事である このことは ブルガリアにおいて過去数年の間に急激に電力価格が上昇したように FIT も急に上昇し得る事を物語っている 補助金に関しては EU から 50% 拠出される 補助金はブルガリア企業にしか出されないため 日本のメーカ等が受領する場合は支店やブルガリアのローカル企業と JV( ジョイントベンチャー企業 ) を作る必要がある 例えば イタリアのミラリオ社はブルガリアに 100% 出資の支社を作って 補助金を受領している 補助金をもらうためには すべてのプロジェクトが完成していることを証明しなければならない (3) PV 産業ブルガリアにおける太陽光システム関連製品の製造分野で注目されるのは 2009 年に薄膜型太陽電池 (Thin Film Solar Module) の工場を同国内のシリストラに開業した Solarpro 社である 薄膜型は現在主流のシリコン結晶型 (Silicon Crystal) に次ぐ次世代の太陽電池と考えられており コストを下げられるのが利点となっている 同社は a-si 型と呼ばれる種類の薄膜太陽電池を まず年間 36MW 生産することを目指し 将来的には 200MW の規模まで拡大することができるという 同社によれば ブルガリアで薄膜太陽電池を生産できるのは同社のみとのことである その他 BG Solar Panels Energy Soluritons といった太陽電池モジュールメーカー (Solar Module Manufacture) が存在する またシリコンウェファーについては Institute of Non-ferous Metals が製造している 架台 (Racking) 関連では 2-31

288 MAT, Jupiter といったローカルメーカーがある PCS(Power Conditioner System) はスイス IDS Solar (20MW) ( 米 Woodward に 2011 年 5 月に買収された ) の工場がソフィア (Sofia) から 20km の場所にある EPC(Engineering Procurement Construction, 設計 購買 建設までを担う企業 ) の関連企業としては Juwi, Phoenix, Enerpark などのドイツ主要メジャー企業がビジネスを展開しており 今後の展開に期待が集まっている (4) 地域情報ブルガリアは太陽光エネルギーの可能性としては大きいが 地域によっては日射条件 (Irradiation Condition) における差異を考慮する必要がある 平均日照時間 (Avarage irradiation Time) は年間約 2,150 時間 太陽光エネルギーの用途については 発電よりも暖房の方が進んでおり 5 万平方メートルの太陽温水パネルで 17MWth( メガワットサーマル ) の発熱が行われている 日射量が 1500kWh/m2 以上あり かつ山岳地帯でないところは 東側の黒海に面している地域とソフィアから南に約 150kmにある Petrich である 黒海地域は強風地域であるため 風力発電 (Wind Power Generation) が盛んである しかしながらそこには人があまり住んでいないため これ以上 PV を繋ぐための系統容量は無い また Petrich には 本来弱い Grid に既に PV が多く接続されているため 大型プロジェクトにあまりチャンスは無いものと思われる 結果として 日射量が 1400kWh/m2 以上あるが 残念ながら系統に余裕が残っている場所は日射量が相対的に低いところになっている ( 出展 :PVGIS European Communities) 図 年間日射量マップ ( 最適設置角 ) 2-32

289 (5) PV 系統連系一般的な欧州の電力系統連系 (Grid Connection) については これまで国境を越えて電力を融通し合うという考え方の基に EU が全体の規制や調整に携わって来ている 例えば ETSO( 送電事業者協会 :European Transmission Operation) や UCTE( 送電協調連盟 :Union for the Cordination of transmission of Electricity) が存在したが 任意の組織であった そこで EU 規則 (Regulation(EC)No714/2009) において 全ての系統連系者が 市場を開拓し 送電機能を向上させるために ENTSO-e(European Network of Transmission System Operators for Electricity) の設立を決定し 2009 年 7 月より各国でばらばらだった系統連系に関する規定を ENYSO-e として運営開始した ブルガリアにおいてもこの EU 規定に基づいて太陽光発電電力の系統連系環境が整備されていくと考えられる また 場合によって太陽光はタービンと全く異なる仕組みであるにもかかわらず 考え方によっては同じ扱いを受け適用基準が当てはめられてしまうケースも考えられる これらの問題を解決することによって太陽光の今後の系統連系の整備が進めやすくなるものと考えられる ( 再生可能エネルギーの拡大に向けた政策検討のための電力系統に係る基礎調査東京都 2010 年 3 月 p148) (6) 規格 認証制度発電許可については 5MW 以上のプロジェクトについて発電許可書 (Electric Generation License) が求められ トータルで 3 ヶ月必要である (1) 系統連系の申請 (2) 連系条件の調査 1 ヶ月 (3) 暫定連系許可 1 ヶ月 (4) 系統連系許可 1 ヶ月となっている PV モジュールについて ブルガリアではヨーロッパにおける規格 認証が求められる事が多い 例えば IEC61215( 結晶 :Silicon), または 61646( 薄膜 :Thin Film) そして への準拠である 次に CE マーキングが求められる 機械指令 低電圧指令 EMC 指令などが電気製品に関する EC 指令である 適合性評価には整合規格 (Harmonized Standard) である EN 規格 ( ヨーロッパ規格 ) がベースとされる RoHS 規格の場合は EU では 2006 年 7 月 1 日以降市場投入する電気 電子機器に対して有害物質の使用を制限している その制限されている物質とは鉛 水銀 カドミウム 六価クロム ポリ臭化ビフェニル (PBB) ポリ臭化ジフェニルエーテル (PBDE) になる これらの国際または欧州規格を通過していることが PV モジュールに求められることが多い (7) 所感ブルガリアは FIT が良く 1.8GW もの系統連系が許可されたが 容量が大きいプロジェクトを中心に 2012 年早々に半分以上が反故にされる可能性が高い その後は 1MW 以下のルーフトップ (Roof top Mountiong) に市場は移行して行く Ministry of Energy が設定した PV のキャップ 600MW はまだ有効である これらのことから 今後は 大規模プロジェクトは無くなって行き 小規模のルーフトップ案件であれば安定した市場が形成されていく可 2-33

290 能性がある 一方で 一般消費者が太陽光に投資する素地は無いため 産業 学校 病院などの大規模施設のルーフが狙い所である 太陽光発電については 実証試験の基礎段階に留まっており ソフィアで 1MW プラントが設置されているのが有望である 20MW クラスのプラントの計画が進められているが 設計段階まで進められるかどうかは 今後の動向に依存しており 不透明な部分が多い APEE の推計では ブルガリアの太陽光発電の累積設置容量は 2020 年に 1,500MW 2050 年には 7,500MW まで増加すると推定されている 今後は FIT 制度を投資家に有利に向かうような改善策や ブルガリアエネルギー効率 再生可能エネルギー貸付制度 による低減利子型ローンによる貸付基金をさらに展開するなどを通して 投資を呼び込むことが推奨される 2.2. ルーマニア JETRO ブカレスト事務所 訪問日訪問先訪問者目的 11/16 ( 水 ) JETRO ブカレスト事務所 東芝 ;4 名 ルーマニア概要 ビジネス 投 資環境 訪問先等の情報入手 海外ブリーフィングサービスを利用してルーマニア一般経済マクロ動向の説明を受けた (1) 主な内容 a) 中東欧の中では ポーランド チェコ ルーマニアの3 国が経済状態が良く 外資の投資が盛んである b) 2009 年の経済危機の時も影響が少なかった 現在も経済指標は上昇している c) ルーマニアは天然ガス 石油 石炭が採れるので ロシアが天然ガス輸送パイプラインを停止したときも影響を受けていない d) 失業率は4~5% である e) ICT 関係では先端技術を取り入れる傾向にあり 建物など 古い文化と新しい技術が共存している f) 一般市民の RE への関心はまだ少ない ( ルーフトップ PV がニュースになるくらい ) Emon electric s.a. 訪問日訪問先訪問者目的 11/17 ( 木 ) Emon electric s.a. 東芝 : 4 名 配電系統の問題点や現状につ いて確認する また Electrica s.a 訪問のための事前相談 Emon electric s.a. は ルーマニアで配電設備納入などを行っている会社 変圧器などの設備 で Electrica s.a( 配電会社 ) や Transelectrica s.a.( 送電会社 ) とも繋がりがある また Transelectrica s.a. に対しては 東芝製 GIS などの納入実績もある 2-34

291 (1) 主な内容 PJ の趣旨等の説明を行い ルーマニアでの配電事情について情報を得た (2) 所感今後のルーマニアに於ける調査および打合せに協力を得ることができた 配電設備全般を扱っていることから 現地での電力事業者とのネットワークも幅広く保有しており 広く情報収集が行えるとの印象を受けた Electrica s.a 訪問日訪問先訪問者目的 11/17 ( 木 ) Electrica s.a ブカレスト (Bucharest) 本社 東芝 : 4 名 EMON:1 名 配電系統の問題点や現状について確認する Electrica s.a は ルーマニアの国家エネルギー調整庁 (ANRE) の管轄下の配電事業者で 傘下 に地域別の 8 つの配電会社を保有していたが 内 5 社は 2005 年以降に民営化され CEZ, Enel お よび E-ON に分割された ルーマニアでは 首都ブカレスト (Bucharest) を管轄する最大の配電事業 者である Electrica s.a を訪問し ルーマニアの配電系統の問題点や現状について確認を行った (1) 主な内容 g) ルーマニアの配電事業では No.1 の顧客数 ( 約 3.5million) を誇る h) 管轄地域は 首都ブカレスト (Bucharest) を含む 3 地域である (Transilvanla Nord, Transilvanla Sud, Muntenia Nord) i) 管轄する電圧は 110kV 以下の 20kV/10kV/6kV/400V/230V の配電系統である j) 需要のピークは 夏 ( エアコン ) と冬 ( ヒーター ) である k) 都市部は Weekend の夜に電力消費が落ち込み 電圧が高くなる問題がある l) 配電系統のロスは 20% 程度 ロスの大半は 10kV~400V 系統で発生している m) 風力発電が盛んで 黒海に面している南側の地域に設置している PV に比べて風力が圧倒的に多い n) ブカレスト (Bucharest) から 60km 離れた場所でパイロットプロジェクトを立ち上げ予定 エナジーストレージ 23kW 程度を想定している o) 配電が困難な山岳地帯 (1000 箇所の系統から孤立したコミュニティ ) に PV+ 風力 + 蓄電池を組合せたシステムを導入する計画も有している p) 蓄電池システムを活用したピークシフトでコスト削減を行うことを考えている q) 質問状の回答は時間が掛かるため 別途回答して頂けるようお願いした 2-35

292 (2) 所感 Electrica s.a では スマートグリッド技術を活用した配電事業に力を入れ始めており 蓄電池を導入してピークシフトや需要変動に起因する電圧問題解消に強い関心を持っていた また 配電が困難な山岳地帯 (1000 箇所の系統から孤立したコミュニティ ) に PV+ 風力 + 蓄電池を組合せたシステムを導入する計画も持っている 本プロジェクトの目的を説明した際にも 興味深く聞いて頂いた また 特に蓄電池を利用したスマートグリッドシステムの紹介では 色々な質問を受け関心の高さが伺えた 系統接続されていない山岳地帯でのスマートグリッドの PJ の話もあり 今後蓄電池を利用したスマートグリッドシステムを展開していく様子であった 我々が想定しているモデルとは異なるが 今回のPJと絡めて具体的なスマートコミュニティ実証に繋がる可能性が高い ルーマニア投資庁 (RCTI : Romanian Center for Trade and Invesment) 訪問日 訪問先 訪問者 目的 1/16 ( 月 ) RCTI 東芝 : 3 名 ルーマニア投資環境の把握と FS 調査内容説明 (1) ルーマニア投資環境 の間には経済成長が急で 2007 年に EU に加盟した 西欧諸国 ( フランス ドイツ イタリア スペイン ) とトルコの景気に依存している Europe の交通の要所で EU27 ヶ国中 7 位の 2250 万人の人口を持ち 首都 Bucharest は 200 万人と大きな都市である 40 歳以下若年層が 50% 以上を占める 経済指標では GDP 成長率 -1.3%(2011) インフレ率 3.3%(2011) 失業率は 7%(2011) 平均月収 460Euro ( チェコの半分 ) である 海外からの直接投資 FDI 額は 2,220million Euro で中東欧ではポーランド チェコに続き第 3 位 この内製造業が最大で 32% を占める 各種投資補助制度があり 工業団地数はほぼ地方政府が所有しその数は 50 である オランダが全ての分野で最大の投資国 日本は 234 社進出 PPP law が 2010 に成立し政府と民間の共同事業がやりやすくなった PPP により揚水発電 原子力発電 火力発電 AGRI 天然ガス国際 pipeline 建設など大型事例がある 風力 バイオマスなど豊富な再生可能エネルギー資源がある RCTI は Sept.2011 に東京三菱 UFJ 銀行と包括協力協定を結んでいる (2) 所感今回の出張の窓口となった投資庁でルーマニアの投資環境の説明を受け FS 調査の趣旨と内容を説明した 短期間に政府 関連省庁のミーティングがセットされており 窓口として適していることを実感した 必要に応じてルーマニア語と英語の通訳もお願いできる 2-36

293 国家エネルギー規制庁 (ANRE : Romanian Energy Regulatory Authority) 訪問日 訪問先 訪問者 目的 1/16 ( 月 ) ANRE 東芝 : 3 名 コジェネレーション支援制度 エネルギー料金規制に関する情報把握 (1) ANRE 概要 ANRE は 1999 年設立で 2007 年法改正で現在のミッションを有するに至った 2009 年 には省エネ活動も取りいれた (2) コジェネレーション支援制度ルーマニアの地域暖房設備としてのコジェネレーションは 年の歴史を持ち 現在 20 市に市営の地域暖房会社があり温水を供給している 設備老朽化が進んだため 2009 年に高効率コジェネレーション導入促進が開始され 2011 年に支援制度確立した 総合効率は 70% 程度でこれを 10% 上昇させたい 支援制度は Green 証書制度で 証書の価格は変動はあるが平均 50 Euro/MWh (40-55Euro/MWh) の優遇がある 天然ガスは 1/3 が輸入 2/3 が国産で 平均価格は輸入が 500$/kSCM 国産が 200$/kSCM である Russia の Gazprom が多くの子会社を持つて供給している (3) エネルギー料金 熱販売価格は規制価格ではないが現状約 20 Euro/Gcalory ( 総発熱量 Gross Calorific Value は 10.5 kwh/scm としているで ) 電力価格は 40 Euro/MWh である (4) スマートグリッドについて SG に関しては EBRD 欧州復興銀行の Grant で 2012 年 9 月までに NG と電力の Smart Meter に関する FS を実施する 委託先は当然入札で決定する (5) 所感 事業性を検討する際に最も重要なエネルギー料金を規制している組織に直接コンタクト できたことに価値がある 今後の FS 調査で必要に応じこのルートを活用する Transelectrica s.a. 訪問日訪問先訪問者目的 1/16 ( 月 ) Transelectrica s.a. 東芝 : 3 名ルーマニア貿易投資センター (RCTI) : 2 名 送電系統の問題点や現状について確認する Transelectrica s.a. は ルーマニアの国家エネルギー調整庁 (ANRE: Romanian Energy 2-37

294 Regulatory Authority) の管轄下の事業者で ルーマニアでは唯一の送電事業者である 配電事業者のヒアリングで訪問した Electrica s.a( 首都ブカレストを管轄するルーマニア最大の配電事業者 ) とは 業務上 送電する側と配電する側の関係にあるため 相互に密接に連係して電力事業を推進している ルーマニアの送配電系統の問題点や現状についてヒアリングを行った (1) 主な内容 a) Transelectrica s.a. は ルーマニアで唯一の送電事業者で 国内全域と他国との送電の融通を管理している b) 管轄する電圧は 110kV 以上の送電系統である c) 再生可能エネルギー 10MW 以上は Transelectrica s.a. の管轄となる 10MW 以下は Distribution Company の管轄となる d) ルーマニアでは エネル (Enel) CEZ およびオーストリアの 3 社が大きな発電事業者となる e) 発電構成は原子力 20% ハイドロ 25~30% 残りが石炭火力である f) 電力需要は 冬よりも 6 月 ~12 月の夏季が多くエアコンなどのクーリングによるものである g) 東南部に設置している風力発電設備から中央部への送電容量が不足している点が課題として挙げられる 将来送電線の追加計画もある h) ANRE (Romanian Energy Regulatory Authority) から 風力発電 ( 既設 1,000MW) を2013 年までに 3,000MW まで増加させる計画があることを聞いているが その様な計画があるのかとの問いに対しては 予算も必要なため実現できるか判らないとのこと i) 国を取り囲むようにリング状の送電線 (400KV) 敷設計画があるようであるが どうしてこの様なことをするのかとの問いに対しては 電力安定化のために行っているが北部はまだ敷設されていない部分もある 詳しい情報については Web サイトを参照して欲しいとのこと (2) 所感ルーマニアでは 黒海付近を中心に風力発電の導入が進められている 10MW 以上の風力発電設備は Transelectrica s.a. の系統へ接続することから 系統安定化等のスマートグリッドの技術には強い関心を持っていた 本プロジェクトの目的を説明した際にも 興味深く聞いて頂き 今後も技術的な交流については歓迎 との様子であった また スマートグリッドシステムに高い関心を持っていることが良く分かった また 風力発電も盛んに増設が進んでおり 系統安定化のスマートグリッドが必要なことは理解されていた 今後の協力関係構築等 終始友好的で何かあれば声を掛けて頂けそうな気配であった 首相府 (Romanian Government) 訪問日 訪問先 訪問者 目的 1/17 Romanian Gonernment 東芝 : 3 名 FS 調査内容及びエネルギー供 ( 火 ) 給事業説明 2-38

295 (1) エネルギー関連情報 2011 年遅く再生可能エネルギー政策 (Renewable Policy) の new draft が完成した 英文版があるので MoEcnomy で入手して欲しい 意見があれば至急欲しい エネルギー価格に関しては 必要量や販売量を提出して貰えれば 適切な情報を出せると思う 料金 formula が複雑であることは知っている 天然ガスは 1970 年代にロシアから導入された古い肥料工場で原料として使っている 液体原料の肥料プラントも検討したが 高価で手が出ない 特に 国産天然ガスを国として需要家に allocation するシステムは無く 経済原則で契約する このエネルギー供給事業は 多分 PPP スキームで地方都市でやると良いと感じる 市長に相談すべき この FS の結果 Romania が選ばれなかったとしてもその理由を教えて欲しい もちろん選ばれることを期待している (2) 所感経済顧問は予想に反して比較的お若い女性の経済学者であったが 国際関連も担当しているため今回訪問した 欧州経済危機への対応策を立案中で 資料 Reform/Economic Stimulus の英語版をいただいた 本エネルギー事業に非常に積極的な姿勢を示していたので 事業展開の可能性を今後十分検討したい 総務 内務省 (Mnistry of Administration and Interior) 訪問日 訪問先 訪問者 目的 1/17 総務 内務省 東芝 : 2 名 地方都市のエネルギー事情の ( 火 ) 把握 (1) 地方都市のエネルギー事情地域熱供給システムは地方政府の管轄で 国は PPP スキームで コジェネレーション導入を含め これを近代化することを望んでいる 補助金は中央政府からと地方政府からの 2 種類ある コジェネレーションを含む熱供給システムの供給容量データは ANRE が所有しているはずである 中央政府は 特に工業団地のエネルギー消費を規制していないため 年間エネルギー消費データは中央政府には無い 電力なら配電会社が保有しているだろう 工業団地には管理者 (Administrator) がいるので地方政府へ問合せて欲しい 投資家が工業団地を探す時には 中央政府は必要なユーティリティ量を聞いて地方政府へ問合せ 適切な工業団地を紹介する 天然ガスは自由競争市場で調達する ガス会社は (1) GDF(Gas De French) (2) E-ON Gas group (3) RON gas (4) Petrom Gas の 4 社のいずれかの供給会社から選択する 2-39

296 特に国産天然ガスを特定業種に国が割付けてはいない ガス配給会社はガス供給会社とは 独立である (2) バイオマスコジェネレーション木質チップ ペレットの供給業者は多くない 木質チップ利用によるバイオマスコジェネレーションはルーマニアにはまだ無く 始まったばかりである 有機廃棄物を含む廃棄物全般は地方政府が収集する 各県 (county) に埋立地がある 森林資源については環境森林省が 10 年間の利用権について入札を実施しているので 入手時に入札に参加しなければらない (3) 事業サイト この project に適切なのは人口 10 万人程度の中規模都市だろう 県の数は 41 あり 市 の数は 88 ある この中の 25% を占める 20 市が対象となるだろう (4) 所感地域エネルギー供給事業に適した地方都市のエネルギー事情をヒアリングした 具体的なエネルギーデータはやはり地方都市を訪問しないと入手できない状況なので 機会をみて引続き調査する 経済 商務省 (Ministry of Economy, Commerce & Business environment) 訪問日 訪問先 訪問者 目的 1/18 経済 商務省 東芝 : 2 名 FS 調査内容及びエネルギー供 ( 水 ) 給事業説明 (1) 投資環境ルーマニアは労働賃金が安く PV パネル組立等の工場に適している 初期段階ではあるが航空機 プロペラ組立工場もある 今やポーランドの賃金は非常に高くなっている 西部に生産 輸出に適した自由貿易ゾーン (Free Zone) があり 工場製品の出荷あるいは輸出開始まで法人税が免除される ポーランドと大競争している ルーマニアでは東芝は good name であり 信頼できる事業パートナーも見つかるだろう (2) エネルギーに関する優遇制度 グリーンエネルギーに関して重要なのは (1) 地方政府との PPP 法制度 (2) コジェネレー ションに対するボーナス制度の 2 点である 高効率 (10% 省エネ ) コジェネレーションにつ 2-40

297 いては ANRE の認定をうければ規定の表で定められたボーナスが受取れる 燃料に特に限定は無い 別のスキームであるグリーン証書 (GC: GreenCertificate) 制度を選択することもできるが これは固定価格ではなく市場で価格が決定される 従来 20% までしか買取保証が無かったが 2013 年以降は 100% 買取が保証される PV は 2-6 GC/MWh バイオマスは 1 3GC/MWh バイオガスは 1 GC/MWh エネルギー穀物 (Energy Crop) は 1 GC/MWh である (3) その他電力 熱は Whole sale もできるし Retail Sale もできる ISPE は Market Specialist なので良いコンサルタントとなれるだろう スマートグリッドについては委員会のようなものがあり ここにアプローチするのが良いと思う スマートメーター規格等を制定している L&G は 10 年前位に Transelectrica Hydroelectrica へ送電系監視システムを納入しており関係は深い 8 配電会社は全て民間会社である (4) 所感首相経済顧問 総務 内務省に続き この経済 商務省では次官の立場にある Mr. Stafie から積極的な発言があった 中央政府 関連省庁が 本事業の検討に対して一致して協力姿勢を示していることは心強い ISPE (Institute for Studies and ower Engineering) 訪問日 訪問先 訪問者 目的 1/18 ( 水 ) ISPE 東芝 : 2 名 現地協力企業候補の調査 (1) エネルギー供給事業について東芝のスマートコミュニティのプレゼンは 2011/4 月の学会で聞いて良く知っている 電力だけでなく 熱や他のユーティリティーまで提供するところに興味を持った この事業は brown field より green field の居住地区が適しているように思う 場所は Bucharest の環境森林省近くにある あるいは green field 工業団地が良い バイオマスはルーマニアでは農業地域に沢山あるが市場がまだ無いので 価格は無く誰も知らない (2) 経済性検討についてこういうプロジェクトの検討をできるのはルーマニアでは我々だけだ 検討条件をくれれば経済性の試算もできる 10MWe のシステムなら初期投資は 20million Euro 程度だろう 再委託してくれれば十分検討する 東芝はルーマニア国に関与してきているので 是 2-41

298 非一緒にやりたい (3) 所感 今回の調査では時間が限られているため具体的な連携には至らないが 意欲的な姿勢で あるので より詳細な調査検討の機会があれば ISPE との協力関係を検討したい Romanian Power Market Operator (OPCOM) 訪問日 訪問先 訪問者 目的 2/20 Romanian Power Market ( 月 ) Operator (OPCOM) 東芝 : 5 名ルーマニア貿易投資センター (RCTI) : 2 名 電力規制 取引についての現状について確認する ルーマニアの南西部 Oltenia 地域を管轄し ルーマニアでは No.1 の需要家数を誇る CEZ Romania S.A. のブカレストオフィス (Bucharest Office) を訪問し 配電系統の問題点や現状について 確認を行った (1) 主な内容ルーマニア貿易投資センター (RCTI: MINISTRY OF ECONOMY, COMMERCE AND BUSINESS ENVIRONMENT) の紹介で ルーマニアに於ける電力と Green 証書取引のオペレーションをミッションとしている OPCOM(Romanian Power Market Operator) を訪問し ルーマニア於ける Electricity Market の状況などを調査した Senior Engineer を含む 4 部門から担当が出席され 現在のマーケットオペレータの組織体制および役割等について詳しく説明頂いた OPCOM は APEX と EuroPEX のメンバーであり ルーマニアに於けるマーケットオペレータとしては唯一の組織である Transmission Operator(Transelectrica s.a) と System Operator ( 中央給電指令所 ) は 各 1 社で運用されており その他は Producer(145 社 ) Suppliers(189 社 ) および Distribution Operator(40 社 ) で構成されている OPCOM はその中心となる存在で 上記の各プレイヤーと調整行い運営しており Green Certificates Market(GCM) の制度も管轄していた 現在 本マーケットの GC(Green Certificates) 設定は 最大であり参入するのであれば今が良いとのこと ( 例 ) Wind Power Generation(2GC/MWh, 2017 年まで ) Solar Power Generation(6GC/MWh) など 高い GC (Green Certificates) 設定となっている (2) 所感ルーマニアに於ける電力と Green 証書取引のオペレーションを担っており 関係機関と深い繋がりを持っている OPCOM から最新の情報を得ることができた また Green Certificates Market(GCM) 制度も管轄していることから 再生可能エネルギー導入時には必ず関わる機関であり 統計的に広く情報を保有していた 2-42

299 CEZ Romania S.A. 訪問日 訪問先 訪問者 目的 2/21 CEZ Romania S.A. 東芝 : 3 名 電力 配電系統の問題点や現状 ( 火 ) EMON:1 名 について確認する ルーマニアの南西部 Oltenia 地域を管轄し ルーマニアでは No.1 の需要家数を誇る CEZ Romania S.A. のブカレストオフィスを訪問し 配電系統の問題点や現状について確認を行った (1) 主な内容 a) ルーマニアの配電会社は 地域別に 8 つに分かれているが CEZ はルーマニアの南西部 Oltenia 地域を管轄している 配電事業が民営化された 2005 年に設立され 需要家数は約 150 万軒に及ぶ 主な 2012 年 1 月に於ける主なデータは以下の通り Sales to end customers: 3.5TWh Market share: 16.1% Nunber of employees : 1,996 名 Sales (EUR million): 400 EUR b) Oltenia 地域の 7 つの地区に配電を行っている c) 管轄は Oltenia であるが MV 系統へ接続する再生可能エネルギーの設置も手がけていた 南東部 (Constanta): 風力発電 600MW( 1.1billion) を設置西部 : Hydro-Power Plants(18MW) を設置 d) 風力発電による電圧変動等を抑えるため 蓄電池システムの活用を考えている e) CEZ Romania S.A. では 蓄電池システムは導入した実績は無い f) ルーマニアの南西部 Oltenia 地域はとても天候が良いため PV の設置も検討している g) CEZ Romania S.A. としては 配電のクオリティを高めることにプライオリティを置いており 蓄電池システムも蓄電目的だけでなく 有効 無効電力等の系統安定化を目的としている h) 配電ロスとして ピーク時を考慮した変圧器などが該当する 実際は 月に 1~2 回しか動作していないため無駄だと考えている i) 配電事情も 10 年前とはことなり 再生可能エネルギーの導入など変動要素の大きな電源も接続されるように成って来ており CEZ Romania S.A. としても従来とは考え方を変えないといけないと考えている j) スマートメーターも導入を考えている 各家庭に導入し 電気の使用量や傾向などを把握できるのでとても良いと考えている k) スマートメータの導入のモチベーションは 2 つあり レギュレータからの指示とノンテクニカルロスである ノンテクニカルロスは特に問題視している l) テクニカルロスは変圧器の稼働率 ノンテクニカルロスは盗電と考えている 2-43

300 (2) 所感 CEZ Romania S.A. は ルーマニアの南西部 Oltenia の 1 地域を管轄している配電会社ではあるが首都ブカレストに近隣諸国の CEZ Group を見ているヘッドオフィスがある関係で ルーマニア全域の配電事業に精通しており貴重な情報を得ることができた また 風力発電に力をいれており 配電のクオリティを高めるため系統安定化の方法として蓄電池システムの活用を検討していた ISPE 社 訪問日 訪問先 訪問者 目的 2/22 ( 水 ) ISPE 社 東芝 : 3 名 EMON:1 名 再生可能エネルギーの導入状況について確認する ISPE 社は ルーマニアに於ける最大の再生可能エネルギーの設計 コンサルタント会社 で 様々な再生可能エネルギーの導入に関するプロジェクトを手がけている 再生可能エ ネルギーの導入での問題点や現状について確認を行った (1) 主な内容 a) ルーマニアに於ける再生可能エネルギーの導入に関する設計 コンサルタントでは最大の会社である b) 風力発電の変動抑制に蓄電池システムを利用することを考えており より詳しい内容を知りたいので協力をお願いしたい National Transmission System Operator とパイロット PJ のための検討を始めており 東芝の提案構成とよく似た検討を行っている c) 本 FS を進める上で その国の歴史 法律および制度などを理解しているローカルパートナーと組んで行うのが良いのではないかと考えている 必要があれば協力する d) ルーマニアでは 再生可能エネルギーに対する GC(Green Certificate) が最大レートとなっており 従来の発電機を導入するより初期投資の回収が早くなる再生可能エネルギー導入のチャンスと考えている e) インダストリアルパークなどのエンルギー効率を高めるにはどの様な方法が良いかなど 検討している (2) 所感 ISPE は ルーマニアに於ける再生可能エネルギーの導入に関する事業者としてはリーディングカンパニーであり ルーマニア全域の再生可能エネルギーの導入状況に精通しており 貴重な情報を得ることができた 風力発電の導入が増えてきており 蓄電池システムで対策を考えていた 本 FS で協力できることはサポートをするなど協力的であった 2-44

301 TRACTEBEL 社 訪問日 訪問先 面談者 所属 タイトル 訪問者 目的 2/22 TRACTEBEL 社 東芝 : 3 名 再生可能エネルギーの導入状 ( 水 ) EMON:1 名 況について確認する TRACTEBEL 社は フランスガス公社 (Gaz de France GDF) と提携関係にあるルー マニアの再生可能エネルギーの設計 コンサルタント会社で 様々な再生可能エネルギー の導入に関するプロジェクトを手がけている 再生可能エネルギーの導入での問題点や現 状について確認を行うため打合せを行った (1) 主な内容 a) ルーマニアで再生可能エネルギーの導入に関するエンジニアリング コンサルタントを行っている b) フランスガス公社 (Gaz de France GDF) と提携関係にあるため ガス関係のコンサルタントも行っている c) 元々は機器を系統接続した際の有効 無効電力のフローなどのネットワーク解析 設計を行う会社から始まった 1st ステップは 変電所の設計 ( 再生可能エネルギー含む ) を行うステージで 2nd ステップとしては追加の再生可能エネルギーの接続に伴う設計とその助言を行う形態となっている d) 部門としては トランスミッション (Transmission) パワージェネレーション( エナジーエフィシエンシー : Energy Efficiency) およびマニュファクチャリング ( サイトアレンジメント含む ) の 3 部門ある e) ソフトを使用した系統解析も行っており 電力線 (110kV~400kV) と変電所 (110kV 以下 ) のネットワーク解析をすることができる f) 風力発電のインストール設計は 80 件もプロジェクトがあるが机上設計のため実際に上手く設置し規格に合うようにインストールできるかは判らない g) ルーマニアは 測定上は風力発電に適地が多いことになっており 風力発電を 1,000MW 導入する計画がある すべてインストールされて 来年運用が始まったら系統にどの様な影響が及ぶか判らない 将来は 4,000~5,000MW となることも想定されているため更に厳しくなると思われる h) GC (Green Certificate) は 現在高止まりしているため従来の発電機を導入するより再生可能エネルギーの発電を増やした方が 投資回収も早いと考えている i) GC (Green Certificate) が 6GC となった太陽光発電は 今後増加すると考えている 但し 各家庭にルーフトップ PV が普及することは無いと考えている 屋根の形状も異なることや 景観上の問題で普及しないだろう j) 太陽光発電のインストールの設計は 40-50MW に及ぶが風力発電には遠く及ばない量である k) 最近では 3 つの変電所の設計をソフトウエアシミュレーションして行った 設計時点で見込まれ 2-45

302 る再生可能エネルギー以外は 想定外のものとなる ( 接続が判明した時点で再シミュレーションとなる ) l) 蓄電池システムは 有効 無効電力のパワーコントロールを行う1つの手段と捉えている また 蓄電池システムの容量の決め方には興味はある (1MW の風力発電にはどのくらいの蓄電池の容量がベストかなど ) とのことであったが 蓄電池システムには余り積極的ではなかった これは フランス (ERDF) が 蓄電池システムに消極的である影響を受けているように見える (2) 所感 TRACTEBEL は 再生可能エネルギーの導入に関する事業者としては比較的小さい ( 従業員 800 人程度 ) が 変電所の設計から ソフトウエアによる系統解析などかなりの知識と経験を有している会社であった また フランスガス公社 (Gaz de France GDF) からも技術援助を受けているためか 電気だけでなくガス関係 ( コジェネシステム : Co-Generation system) も詳しかった 風力発電の導入設計を行っており 系統安定化のために蓄電池システムの活用も検討しているためか 終始蓄電池関係の質問であった 本 FS で TRACTEBEL の協力が必要であれば 声を掛けてくれとのことで協力的であり 訪問は有意義であった MONSON ALMA 訪問日 訪問先 訪問者 目的 2/23 MONSON ALMA 東芝 : 3 名 再生可能エネルギーの導入状 ( 木 ) EMON:1 名 況について確認する 風力発電の設計 設置 施工およびメンテナンスを行う会社で Monson Invest Group の 100% 子会社である 創立は 1997 年 2004 年からは風力発電に力を入れており 風力発 電に関するプロジェクトを多く手がけていた 再生可能エネルギーの導入での問題点や現 状について確認を行った (1) 主な内容 a) ルーマニアで再生可能エネルギー ( 風力発電 ) の導入に関する設計 設置 施工およびメンテナンスを行っている b) 創設は 1997 年 MONSON ALMA は Monson Invest Group の 100% 子会社である c) 変電所の設計から再生可能エネルギーの導入設計まで行っている d) 2004 年から風力発電に力を入れており 現在は以下の状況となる 運用中 : ルーマニア西南部 1.8MW 東南部(Constanta) 400MW 建設中 : 東南部 (Constanta) 505MW 開発中 : ルーマニア西南部 197MW 北東部 123MW, 東南部 (Constanta) 1,380MW e) MONSON ALMA の組織構成 (Industrial division Structure) は次の通り Development Construction Operation Service & Maintenance 2-46

303 f) 風力発電の系統安定化に蓄電池システムを活用したいと考えており スマートグリッドの蓄電池システムは大変興味がある g) 風力発電設備の集中監視装置で 発電量などを監視できる また CCTV にて現在の状況も目視確認できるようになっている ( オフィスの別フロアにあり見学させて頂いた ) h) 蓄電池システムを利用した再生可能エネルギーの系統安定化の検討を進めている (2) 所感 MONSON ALMA は 再生可能エネルギーの導入に関する事業者としては比較的小さいが 変電所の設計から 風力発電の導入設計などかなりの知識と経験を有している会社であった また Monsson Invest Group( 本居地 U.S.) の 100% グループ会社のためか 技術的な交流やバックアップが行われているようであった 風力発電の系統安定化のために 蓄電池システムの活用を行って見たいとのことで 終始蓄電池関係の質問が多かった PV ソリューション ルーマニアにおける訪問先 面談者 目的は以下のとおりである 表 ルーマニア訪問先一覧 訪問日訪問先訪問者訪問先概要 11/21 ( 月 ) 11/22 ( 火 ) TUV NORD 社東芝 : 1 名 SUNE はルーマニアにおける民間の Renewable Energy (RE) 産業組合で ルーマニアの RE にかかわる企業は大勢参加している 政府とも強いコネクションを持っており ルーマニアで RE ビジネスを行うには 加入必須の団体である VLAMAR SOLAR 社 東芝 : 1 名 VLAMAR SOLAR はルーマニアで 太陽光 風力 ヒートポンプ ディーゼル コジェネを売っている小規模の会社である ルーマニアにおける 京セラのパネルや Danfos のインバータの独占ディストリビュータであると同時に 150kW 以下の EPC も経験している (1)PV 市場 Status of Photovoltaics in the European Union, New Member States 2010 の統計に よると ルーマニアは 2020 年までに PV を 260MW 設置するという目標をもっている

304 年における累積設置量は 1940kWpであり このうち 1330kWp がオングリッドであり 610kWp がオフグリッドである 2011 年は積算 3MW に到達する見込み うち 2MW はルーマニアの太陽電池メーカー Renovatio Solar の地上設置型 1MW プラント 2 か所である 2011 年は 系統連係型のシステムから 再生可能エネルギーターゲットである 203.5MW の電力を購入することで既に合意が取れている MW 図 ルーマニアにおける累積 PV 出力 (2) 補助制度ルーマニアの市場はグリーン証券 (GC: Green Certificate) と買取義務 ( クオータ ) のセットで成り立っている ルーマニアにおけるここ数年のなだらかな市場発展は同様な日射条件を有するブルガリアの状況と比べると見劣りする 理由として 系統連系型システムのための重要な補助金に関する法律 (220/2008) がまだ施行されていないことが考えられるが 2011 年 11 月に ついてに (220/2008) の改正が行われた 新法によると再生エネルギーからエネルギーを生み出す事業主は発電 配電のためのグリーン証券を多数受け取ることができる 再生可能エネルギーのタイプについては次の通りである (1) 風力により発電し配電する場合 MWh 毎に 2 つの 2017 年までのグリーン証券及び 1 つの 2018 年初頭のグリーン証券 (2) 地熱発電 バイオマス バイオガスによる発電については3つのグリーン証券を MWhごとに (3) 太陽エネルギーから発電して配電された場合 Mwh ごとに 6 つのグリーン証券を得ることができる この補助制度は独立した発電プラントにも該当する 2-48

305 クオータ ( 発電 送電に占める RE の割合 ) は発電 送配電会社 大口電力需要家に割り当てられ その達成が義務付けられる クオータ システムは 15 年間続き 2011 年のクオータは 10% 2020 は 20% である GC は OPCOM.SA (Electricity Market Operator) がオペレートする市場で取引され マーケット メカニズムで価格が決まる 投資家 End User を守るため 価格はそれぞれ最低価格 = 27 EURO/GC と 最高価格 = 55EURO/GC が定義されており 価格はその間で決まる 最近は GC のプロバイダーが少ないため 最高価格で飽和している状況である 最高価格 : 0.006GC/kWh x 55 EURO/GC = EURO/kWh 最低価格 : 0.006GC/kWh x 27 EURO/GC = EURO/kWh ちなみに電力料金は 0.144~0.256EURO/kWh である その他 イニシャルコストの半分を補助する The Growth of Economic Competitiveness という Structural fund や Tax-Incentive がある 現在 個人が設置する 1MW 以下のプロジェクトについて自家消費モデル (Own-Consumption Model) に似たシステムを導入を主張している団体もある (3)PV 産業ルーマニアは過去に太陽エネルギー利用を推進したケースがあったが 1990 年以降 太陽光発電計画は停止状態となっている 今のところ太陽光発電はほとんど行われていないのが現状である しかしながら 太陽光発電のポテンシャルは目を見張るものがあり 国土の半分以上で 1 平方メートル当たり 1,100~1,300kWの日射量がある これらの太陽資源から 年間 1,200GW 時の発電が可能だと試算されている 太陽光発電の可能性について新エネルギー源研究所のテオドローヌ所長は次のように指摘している 日射は場所により 1 平方メートル当たり 1,600kWあり ドイツよりも 50% も大きい 国土は平坦で広く 洪水の心配もないので 大規模太陽光発電に適していると考えている 許認可も迅速に獲得できるので 例えば 日本の電池メーカーが自社のモジュールを持ち込めば 極めて短期間で太陽光発電プラントを設置できるだろう 現在はルーマニア国内で太陽光発電設備機器に関する売り込み競争は無いが 中国製の太陽電池が少量ながらルーマニアにも輸入されており 近い将来に市場競争が激化していくであろう ルーマニアにおいて PV モジュールのメーカ及び商社は 5 社が 架台関連では 1 社が PCS 関連では 3 社が EPC 関連では 4 社がそれぞれ事業を展開している 機器プロバイダーでは PV モジュールを作っている Rinovatio Solar のみ ルーマニアには工場をスコルニチェスティ サトゥマレの2 箇所に持っている ただし モジュールのアセンブリのみで ラミネートやガラス洗浄等の非常に簡単な設備しか導入していない 計画キャパは 1 箇所あたり 10MW だったが 結局 2~3MW 程度しか生産せず 現状全く売れていなく 生産を止めている 同社は EPC も手がけており 自社モジュールを使った2 箇所 1MW のプラントを保持している ケーブル工場は多少存在している 2-49

306 (4) 地域情報ブルガリアよりも人口が三倍であり 国土も広く ポテンシャルはかなりある 田舎には非電化地域 または電力品質が非常に悪い地域もあり 改善を必要としている ルーマニアでは太陽光発電のポテンシャルは目を見張るものがあり 国土の半分以上で 1 平方メートル当たり 1,100~1,300kWの日射量がある ( 出展 :PVGIS European Communities) 図 : 年間日射量マップ ( 最適角設置 ) (5)PV 系統連系 PV プラント (PV Plant) の容量によって 5~12ヶ月かかる 小容量のプラントには簡易手続きが存在する 2020 年まではグリッドの容量の上限から 系統連系は 3000~ 4000MW が限界と言われている 系統連系以外の各種許認可 ( 環境 土地 建設許可 発電ライセンスなど ) の手続きは非常に煩雑であり トータルで6~12か月かかる 小さなプロジェクトでも簡素化されないため 改善を申し入れている団体もある (6) 規格 認証制度 ルーマニアで必要とされる準拠規格は EU と同等である 2-50

307 ルーマニアの代表的な PV モジュールメーカで EPC まで手掛けている RenovatioSolar 社製 の PV モジュールは TÜV 認証を取得していると同時に IEC61215 と IEC61730 に基づい た物性試験に合格している (7) 所感再生可能エネルギーに関する法律 (220/2008) の改正が行われた 新法によると再生エネルギーからエネルギーを生み出す事業主は発電 配電のためのグリーン証券を多数受け取ることができる 再生可能エネルギーのタイプについては次の通りである (1) 風力により発電し配電する場合 MWh 毎に 2 つの 2017 年までのグリーン証券及び 1 つの 2018 年初頭のグリーン証券 (2) 地熱発電 バイオマス バイオガスによる発電については3 つのグリーン証券を MWhごとに (3) 太陽エネルギーから発電して配電された場合 Mwh ごとに 6 つのグリーン証券を得ることができる この補助制度は独立した発電プラントにも該当する ルーマニアはヨーロッパ委員会 (European Commission) より 各価格が 55 ユーロ (74.28 ドル ) の 4 つのグリーン証券を 4 つのメガソーラー (Mega Solar) について受けることができた 2010 年にはわずか 1.3MW の累積容量しかなかった 可能性としては 2020 年までに 1GW を達成できると考えられるが 現在の NREAP 目標は 10 年後が 260MW となっている 今後 これらの補助制度の拡充を図るとともに太陽光発電の利点に関する啓蒙活動を通して太陽光発電システムの普及を進めていこことが期待されている 2.3. ハンガリー JETRO Budapest 事務所 訪問日訪問先訪問者訪問先概要 11/3 ( 木 ) JETRO Budapest 東芝 ;4 名 ハンガリー概要 政治経済動向 の把握 (1) 概要と政治 経済動向 2008 年米国金融危機が外貨建て債務が多いハンガリーを直撃し IMF 監視下で財政再建中であり 議員 省庁削減 年金 医療改革 課税強化を進めている 特にスイス フラン建ての多くの住宅ローン返済が困難となっており政府が救済措置法を可決した 中国企業がオランダを経由して大型投資をしており ハンガリーへの外国投資は オランダ ドイツ オーストリア スイスの順となっている 日本からの進出企業は 119 社で漸減気味である (2) エネルギー資源状況 クロアチアのアドリア海沿岸 LNG 基地利用のため 既に天然ガスパイプラインを接続し 2-51

308 た スロバキアとは 2011 年中に接続の最終協定を締結する予定である 再生可能エネルギー補助金の 2007 年から 2013 年までの総額は 2.5 億 Euro で 省エネ補助金は 1.5 億 Euro となっている ただし再生可能エネルギー電力の最低 FIT 価格は 0.1 Euro/kWh は欧州平均以下で この分野への投資速度は遅い 最近は食品廃棄物と畜産廃棄物からのバイオガスによる地域発電が増加している (3) 所感財政再建中であるので直近の投資環境は良好とは言えないが 天然ガス パイプライン網利用の準備が進んでおり 2015 年以降には地域エネルギー供給事業の可能性が出てくる余蘊思われる Ministry of National Development ( ハンガリー国家開発省 ) 訪問日訪問先訪問者訪問先概要 11/4 ( 金 ) Ministry of National Development 東芝 ;4 名 ハンガリーのエネルギー政策の把握 (1) エネルギー政策平均所得が低く相対的にエネルギー価格が高いため 年間固定の規制料金制度を採用しており エネルギー効率 10% 増大を目指している 最近 分散電源から集中電源推進へ転換し 原子力発電の比率を 43% まで増加 原子力で製造した水素による燃料電池車の導入が重点政策目標としている 天然ガス価格は中東欧では 2 番目に高く 天然ガスへの依存度を下げたいとのこと 現在は E-ON 社が天然ガスを供給しているが 国営電力会社の MVM(HPC) 社が進出しようとしている 地域エネルギー供給事業の巨大な市場はトルコとポーランドにあるだろう (2) 所感 現状では地域エネルギー供給事業に適した環境とは言えず 天然ガス調達体制が整備さ れる 2015 年まではウォッチしていて良い国であるとの感触である Ministry of Foreign Affairs ( ハンガリー外務省 ) 訪問日訪問先訪問者訪問先概要 11/4 ( 金 ) Ministry of Foreign Affairs 東芝 ;4 名 ハンガリーのエネルギーセキ ュリティ政策の把握 (1) エネルギーセキュリティ 集中化 Centralize と分散化 Decentralize の両方向が重要と考えており 集中化の方向は 電力のスマートグリッドで 分散化は電力と熱のスマートエネルギーシステムでやるのが 2-52

309 良いと考えている 日本の LNG 基地の視察を今月予定している 3 月に予定していたが福 島原発事故の影響で 6 月に延び それも延期されて今月となった 国家開発省の Mr.Kovacs は原子力出身なので 集中化を強調したかもしれない (2) 所感国家開発省から外務省への徒歩移動に手間取り 時間が十分取れなかったが 非常に好意的に対応いただいた 今回訪問の窓口となった在日ハンガリー大使館とは 当然ながら密接な関係にある Miskolc 市営熱供給会社 訪問日訪問先訪問者訪問先概要 11/4 ( 金 ) Miskolc 市営熱供給会社 東芝 ;4 名 地域熱供給会社のエネルギー 需要 燃料 顧客情報の把握 (1) Miskolc 市概要首都 Budapest から西北西 170km 陸路で 2 時間強の位置にあるハンガリー第 4の都市で人口 17 万人を有する 盆地であるため自動車排ガスによる空気汚染が深刻であったため 天然ガス地域暖房を導入した 過去は製鉄の町であったが 現在は失業率が 16% と非常に高い (2) 市営熱供給会社 (MIHO: Miskolc Heat Supply Ltd.) 主に天然ガス燃料の 12 の異なる熱供給システムが市内に点在し これを統括して管理 経営している MIHO がロシア産の天然ガスを一括購入契約している 価格は 2011 年分は 0.50 $/SCM で価格変動は毎年 10-15% あるとのこと 末端温度 40 の温水のみを 31,593 戸の家庭と 1204 棟の商業 公共ビルへ供給し 送熱量は 1.43 million GJ/y である 天然ガス依存度を下げるための施策として 5 年前から廃棄物埋立地 (22ha) の Land-Fill バイオガス利用を開始しており 現在 木質チップ燃料の 6MW バイオマスボイラを建設中であった 太陽光発電 PV により水を電気分解し水素生成して天然ガス代替も考えている 電力料金は昼間 17 HUF/kWh 夜間 4 HUF/kWh 深夜料金規制無し ( ゼロ ) となっている (3) 所感 Miskolc Holding( 持ち株会社 ) 不動産部門の工業団地に関する説明も受けたが やはり天 2-53

310 然ガス供給が課題である MIHO は先を見て 大規模ではないが再生可能エネルギー利用 に取組む等 堅実な経営をしている印象を持った PV ソリューション ハンガリーにおける訪問先 面談者 目的は以下のとおりである 表 ハンガリー訪問先一覧 訪問日訪問先訪問者訪問先概要 11/4 ( 金 ) ハンガリー太陽光発電協会 (MANAP) 東芝 ;4 名 MANAP は 1 年前に設立され Szolnok 氏は 5 人のボードメンバーのうちの一人で 出資者 同時に Manitu Solar の GM でもある 同協会は 40 社未満からなっており そのうち PV 専門の会社は Manitu Solar を含めて 4~5 社だけである ハンガリーの PV プロジェクトの 90% は同協会メンバーが行ったものである (1)PV 市場 Status of Photovoltaics in the European Union, New Member States 2010 の統計によると ハンガリーは 2020 年までに PV を 63MW 出力容量まで設置することを目標として掲げている ハンガリーの PV 市場は非常に小さい 方向性としては着実に成長をしている 2010 年にはこれまでの市場の成長のなかでも急激な伸びを見せており 設置容量として 積算 1.75MW に到達した 2012 年の見通しは 2~3MW との事である 売電目的の地上設置の市場はなく 余剰電力買い取りを前提としたルーフトップ市場が中心である 2-54

311 GW 図 : ハンガリーにおける累積 PV 出力 (2) 補助制度ハンガリーのエネルギー政策は EU のエネルギー指令に追従している EU 指令に基づき市場を活発化しており 環境エネルギー推進の主要な政策は 2002 年に導入された固定価格買取制度 (FIT) である 通常の環境エネルギーに加え 熱電併給 ( コジェネレーション ) で発電した電力も対象となるのが特徴である ただし 買取価格 (Tariff Price) の水準は太陽光発電の場合で フォリント /kw 時 ( 約 0.1 ユーロ /kw 時 ) であり ハンガリーの電力料金 37~39フォリント /kwh( すなわち13~14セント /kwh) よりも安い状況である 従って 純粋に電力を自家で消費し 残りを売電する方法が最も得になり 市場は余剰電力買い取りを中心に形成されている 唯一ある補助金は EU から出ており システムコストの最大 50% の金額が出る 金利を考慮しなければ10 年で Pay Back できるが 資金を市場から調達しようとすると ハンガリーの金利は20% 近く 全くペイしなくなってしまう 一部地方自治体が住宅向けに小額の補助金を出しているが 普及に十分な効果が無い状況である (3)PV 産業 ハンガリーには 首都 Budapest から北西に 38km 離れたところにある Dorog 市に 45 億フォリントを投じて作られた Sanyo の HIT 太陽光モジュール製造工場がある 2-55

312 出展 : 図 : Dorog 市 同工場に EU とハンガリー政府から合計 9 億フォリントの補助金が交付された 最近第 3 工場を開所し 生産能力を倍増 年間 315メガワットになった 新規雇用者数は 400 名 宗従業員数は1080 名となった ( もともと1999 年からエアコン 形態 電動工具用電池 充電池を製造していた ) それ以外には モジュール関連のメーカ及び商社が 6 社 架台関連メーカが 2 社 PCS メーカが 1 社それぞれ操業しており ビジネス展開に期待が集まっている 特にこれらの企業に対して日系企業が出資している様子は現在見受けられない (4) 地域情報ハンガリーの日射量は最適角度設置で年間 1300 ~1500 kwh/m2 であり 他 CEE 諸国 + トルコと比べると中間に位置する 国土は狭いため 場所によって日射量に大きな差はない また 人が住んでいる所には系統が100% 敷設されている 土地は比較的平らで大規模な太陽光発電所を設置するのに適している 2-56

313 ( 出展 :PVGIS European Communities) 図 年間日射量マップ ( 最適設置角 ) (5)PV 系統連系ハンガリーのグリッドは3つのオペレータ ( 独 E-on Del-dunantuli 独 RWE Elmu Emasz 仏 EDF Demasz) によって運営されている 2007 年にできた Energy Law によって 50kW 以下の系統連系について Grid Operator は許可しなければならないことが決定された (6) 規格 認証制度 Sanyo の工場があるものの 高級品という位置づけでハンガリー国内にあまり需要はな 2-57

314 い模様 PV の認証はヨーロッパの国際標準と同様の IEC61215, があれば十分であ る インバータは MEH (Hungarian Energy Office) へ Test Report を申請して 許可を得る 必要がある Source; 同国では Fronius( オーストリア ) が有名である SMA( ドイツ ) は一時参入していたが MEH に Test Report を提出していないことから 現在 Decline されている状況 他は SIEL ( イタリア ) EHE( 中国 CEHE 社が製造 ) で 小さい会社のみ 規格は CE マークだけではなく PV インバータ EMC に関する IEC 規格に準拠する必要がある 架台に関しては特に規制はない (7) 価格西ヨーロッパの国々 例えばドイツなどと比較すると 30~50% の太陽光システムの建設コスト削減に繋がる ヒューマンリソースとしても優れた技術能力を身につけた上 人件費の高騰には無縁である 社会インフラ面や輸送交通網なども優れている 国の基礎技術力として 電気 機械 化学など多角的な技術力を有している サプライヤーの財務状況もよいので安心して取引ができる 世界的な企業である GE Bosh Samsung,Panasonic なども工場進出している状況から 国を挙げて太陽光システムに関する投資を呼び込もうとしている (8) 所感ハンガリーの太陽光発電開発は現在のところまだ限られている EurObserv ER の統計によれば 2009 年末時点の累積設置容量は 650kWに過ぎず 中東欧で最も進んでいるチェコの 0.14% の水準に留まっている 政府としても地熱 (Geothermal) と原子力に力をいれており 固定買取制度 (FIT) は導入されているものの 買い取り価格の水準が低いことが理由の一つと考えられる 現在の市場は余剰買取を中心に形成されているため その売電価格に上乗せするボーナスを追加するなど 投資に関する補助を整備することによって 今後は太陽光発電システムの展開が期待される 2-58

315 2.4. チェコ CzechInvest ( 投資庁 : Investmentand Business Development Agency) 訪問日訪問先訪問者目的 10/31 ( 月 ) CzechInvest 地域暖房協会 東芝 : 4 名 チェコにおける投資環境 再生 可能エネルギー支援制度 熱供 給状況の把握 (1) CzechInvest 投資庁活動概要今回訪問の窓口となってアポイントを取得していただいた投資庁にてまず活動内容を確認した 産業貿易省の株組織で外国からの直接投資 FDI の促進が任務であり 1993 年に誘致を開始し 1998 年に製造業誘致を強化した 2002 年にメカトロ 自動車 航空宇宙 情報通信等のハイテク サービス業種の誘致を優先するようになった 投資上位国はドイツ 25% 日本 15% 米国 8% の順である 17% の法人税を最大 5 年間免除という税制優遇をしている チェコ ポーランド ハンガリー スロバキアの CPHS4ヶ国で共同 FDI スキームの検討を開始している (2) チェコの不動産市場不動産需要は 生産工場 59% 工業団地 22% 商業ビル 19% の順で 2010 年は 2009 年比 20% 需要減であった 依存度が高いドイツの景気低迷のため 賃料は Euro/m2/ 月の範囲である 国家戦略工業団地は5 地区 (200ha) だが 市営工業団地は 103 地区あり 540 のテナント企業が入居して 10 万人を雇用している (3) エネルギー事情電力セクターには 1200 企業が含まれ 16 万人を雇用し 販売額は 13.2 billion Euro に達する 総発電容量は 20GW の内チェコ電力 CEZ は 60% を占める CEZ は配電部門だけでなく 発電部門も持っている 2009 年 9 月に Smart Grid Technical Forum が設立され 14 組織が参画している 再生可能エネルギー分野には 60 企業が関係し 設置発電容量の合計は 1632MW に達する 関連企業数は増加しているものの 発電容量が増加傾向は鈍化している 木質チップの 60% はドイツとオーストリアへ輸出されているため 国内でのバイオマスコジェネレーションは良い状況には無い これに対し バイオガス発電プラントは多数設置され発電容量で 200MW 以上となっている 木質チップ価格は Euro/ton バイオガス価格は 0.5 Euro/m3 である (4) 地域暖房協会ハンガリーと異なりチェコでは天然ガスは極めて高価で利用可能なバイオマス資源も少ない 地域暖房用の燃料は褐炭 Brown Coal が 65% 天然ガスが 20% バイオマスが 5% を占める 熱供給会社の 50% は市営で 残りは私企業である チェコ最大の Praha 市熱供 2-59

316 給会社の熱供給能力は 1000MW ある 5MW 以下のコジェネレーションでは 20GWh/y まで 燃料が天然ガスでも補助金が出る 課題は 工業汚染物質に関するEU 指令 2010/75 に対応することで 適用除外申請を期限 2016 年 1 月 1 日までに提出する必要があり この結果 石炭から天然ガスへの移行が進むと思われる PV は 2000MW の予定に対し 6000MW もの申請があり もはや増加しない その理由は系統不安定と 補助金 22billion CZK の財政負担が問題だからである ただし 2013 年 1 月開始予定の新しい補償メカニズムをチェコ独自に検討している 次回訪問時には サイトツアーをしたら良いと思う (5) 所感天然ガスコジェネレーションに対する補助 支援制度とEUの環境規制の影響を詳しく調べる必要があるが 少なくともチェコで木質チップバイオマスコジェネレーションの可能性は少ないと思え バイオガスコジェネレーションの可能性を追求すべきであろう VGP 社工業団地 VGP Park Horni Pocernice 訪問日訪問先訪問者目的 10/31 ( 月 ) VGP Park Horni Pocernice 東芝 : 4 名 チェコの典型的工業団地の規 模 エネルギー供給状況把握 (1) 工業団地概要とエネルギー供給 Praha 中心から約 2km の距離にある VGP 社開発の工業団地を ChechInvest とともに訪問した VGP 社はチェコ第 3 位のデベロッパーでスロバキア ハンガリーにも進出している 総面積百万 m2 の内 物流倉庫が 60% を占め チェコの工業団地が物流団地でもあることを認識した 広大な倉庫の屋根を PV の IPP 事業者に賃貸ししている 団地面積の残り 40% は軽工業のテナント企業が入居しており 電力 天然ガスの契約は 大テナントは自らが供給会社と契約するが 中小テナントは VGP 社が 電力料金 3.20 CZK/kWh 天然ガスが Euro/MWh で一括代行契約している (2) 所感工業団地とは言っても 日本やアジア諸国と異なり空調需要も無い物流倉庫が過半を占め また製造業も軽工業主体であった 従って エネルギー需要密度も高くなく 事業サイトとしては適切で無い感触を持った 2-60

317 CTP 社 ( 工業団地デベロッパー ) 訪問日訪問先訪問者目的 11/ 1 ( 火 ) ChechInvest CTP 社 Regional Director 東芝 : 4 名 チェコ工業団地におけるエネ ルギー供給状況の把握 (1) CTP 社概要本社は特に Praha にあるメリットが少ないため チェコ中部の都市の創業地にある 1998 年に創業し 現在 26 工業団地を保有し シェア 40% 売上げ高 1.75 billion Euro/y のチェコ No.1 デベロッパーである 土地 建物はテナントへ売却せず自社資産として保有し賃貸するビジネスモデルである 今後の新設予定は 20 あるとここと (2) エネルギー供給各工業団地では自家発は保有しないものの 天然ガスボイラで温水供給をしている ただし夏季の熱需要は無いとのこと 電力負荷計算では 0.05kW/m2 の値を用いている 例えば自動車工場が主要テナントである面積 70 万 m2 の Ostrana 工業団地では 35MW の電力需要となる 6MW の Roof-Top PV が稼働中の工業団地も既にあるが FIT が毎年 5% 減少しており 経済性と系統不安定性が今後懸念される 木質チップ Biomass は品質変動が大きいため否定的で 逆に均質性を要求すれば高価となり Biomass コジェネレーションの投資回収が困難との見解であった (3) 所感我々のスマートエネルギーシステムに関しては 独立マイクログリッドで 系統電力を待たずにテナントが操業開始できるならメリットを感じる 投資回収年は 7-8 年なら良いとのこと 工業団地内であれば 特に規制は無く障害は無いようであった 工業団地デベロッパーとの協業はひとつのビジネスモデルとなり得るであろう Ministry of Industry and Trade ( チェコ産業貿易省 ) 訪問日訪問先訪問者目的 11/02 ( 水 ) Ministry of Industry and Trade 東芝 : 4 名 チェコにおける熱供給制度 事 業サイト候補の把握 (1) チェコの熱供給システムフィンランド デンマークに続きチェコは第 3 番目に古くから熱供給システム設置の歴史を持つ 100 年前にはコジェネレーションで 1000 人に熱供給をしていた 燃料は 80% が Brown Coal 褐炭で環境対策が課題である 天然ガスは余り使っていない 天然ガス熱供給プラントの問題点は 褐炭に比べ熱料金が3 倍となること 既存褐炭熱 2-61

318 プラントの寿命は長く当面天然ガスプラントは不要 という点であり 無理に天然ガス熱 供給プラントを新設すれば熱料金が 2 倍になる という点である (2) 系統不安定について東独 - 西独間の系統連係が弱いため 東独の風力発電電力をチェコ経由で送電するため 今後 5 年以内に系統不安定の問題が発生する可能性がある 誰に責任があるかは複雑であるが 電力会社 CEZ には無く 多分 国家組織の CEPS (Czech Energy Network System) にあるだろう 停電時にも最後のセキュリティ確保手段として熱供給プラントを期待している (3) 事業サイト候補 Praha の西 200km にある Mohelnice という人口 1 万人の都市があり ここの工業団地の Siemens 社の工場のエネルギー需要は電力 100MW 熱 40MW ある また隣接する工業団地には自動車 照明工場があり電力 5MW 熱 5MW の需要で 商業施設もある チェコに類似の都市が 15 ヶ所程度あるので普及性はある エネルギー供給施設の投資には制約は無く 運営ライセンスも 1 ヶ月程度で取得できる (3) 所感天然ガス熱供給プラントには否定的であったが 反面 天然ガスジェネレーションによるエネルギー供給事業には肯定的で 候補サイトも提示された 都市居住者 公共施設を対象とした地域暖房事業ではなく 工業団地向けエネルギー供給事業であれば可能性があると推察する JETRO Praha 事務所 訪問日訪問先訪問者目的 11/02 ( 水 ) JETRO Praha 事務所 東芝 : 4 名 チェコ共和国概要 政治経済動 向 エネルギー状況の把握 (1) チェコ概要 政治経済動向共和国の面積は日本の 1/5 で人口 1000 万人の内就労人口は 600 万人だが 失業手当が就労時より高額のため欠勤率が 20% と高く 転職も多いのが問題点 また日本からの進出企業に労働力を奪われたため 中国 台湾 韓国など他のアジア勢はほとんど進出できていないとの指摘あり 政府の財政収入は貿易外収支である観光収入に依存しているので景観 2-62

319 規制が強い 対外債務の GDP に対する比率は 35% と少なく 現状ではユーロ導入は 2016 以降の見通しである 輸出入とも最大の相手国はドイツで 輸出では 32% 輸入では 26% の比率を占める (2) 交通網欧州トップクラスの高速道路網を有するが 更なる整備ニーズ増大のためEU 基金で 2013 年までの整備計画 OPT を遂行中 これに対し鉄道網は 石炭輸送のため既に 100 年前に整備されたものの 近代化されずスピードが遅く 維持管理費が膨大のため 民営化にも踏み切れないでいる (3) エネルギー資源状況基幹電源として 1987 年運転開始の Dukovany 原発 (440MW 4 基 ) 2003 年運転開始の Temelin 原発 (1000MW 2 基 ) を持つとともに ロシアからの Druzba 石油パイプラインとアラブからの Ingolstadt 石油パイプラインが整備されている 天然ガスはほぼ全量輸入しており 75% がロシアから 25% がノルウェイから輸入されている 石炭は Severoceske 社が褐炭 1350 万 ton/y OKD 社が無煙炭を含む 1280 万 ton/y を産出している 原油はほとんど産出していない 再生可能エネルギーに関しては 電力固定価格買取制度 FIT と Greem ボーナス制度の 2 種から発電事業者が選択するシステムとなっている FIT の買取価格は PV が 6 CZK( 30) Biomass が 3.5 CZK( 17) で 高効率 CGS に対して買取価格の上乗せがある 高額 FIT であった PV の成長余力は既に無く 今後は Biogas の施設が現状 160 から 700 まで増大するとの予想がある (4) 所感再生可能エネルギーとして PV から Biogas へ重点が移行している また基幹電源のひつとである石炭火力に対するEU 環境規制強化によって 天然ガス電源へのシフトが予想される 税収確保のため観光資源の保護 都市景観規制が厳しい点は注意すべきであろう AFI (Association for Foreiign Investment) 訪問日訪問先訪問者目的 12/22 ( 木 ) AFI (Association for Foreiign Investment) 東芝 : 1 名 ENAC: 2 名 チェコにおける潜在顧客の把握 (1) CGS 燃料の把握チェコにおける CGS の燃料は主に褐炭 (lignite) 又は天然ガスである スマートエネルギーシステムの提案については賛同が得られるも 温室効果ガス抑制という理由での再生可能エネルギーの導入には特段の興味がない様子であった 2-63

320 (3) エネルギー料金体系の把握チェコにおいては電気 ガス料金ともに基本料金と従量料金の二部制度となっている 熱料金制度については基本的な規制はあるものの最終的には交渉ベースで決まるとの事であった (3) 所感電気料金に基本料金制度が存在する事から CGS 導入によるメリットが存在する事が把握できた 但し 現状においては環境性という意味でのスマートコミュニティのニーズはそれほど高くない事を感じた 地域熱供給協会 (Association for District Heating) 訪問日訪問先 面談者 所属 タイトル訪問者目的 12/22 ( 木 ) 地域熱供給協会 (Association for District Heating) 東芝 ; 1 名 ENAC: 2 名 チェコにおける熱供給事業の実態把握 (1) チェコにおける熱需要 熱価格についてチェコにおける大まかな熱需要は 60% が家庭用顧客 20% が公共用顧客 20% が産業 工業用顧客が占める 家庭用の売熱価格は 天然ガス専焼では約 600 CZK/GJ 混焼 (co-firing) では約 500 CZK/GJ であり この内約 400 CZK/GJ が天然ガスコストとなっている 売熱価格に関する規制は存在するが 直接の価格規制ではなく 最終的な価格の決定は顧客との交渉によって決まるとの事 (2) 補助制度について現状石炭から天然ガスへの転換に対しての補助金は 産業用途においては存在しない しかし高効率 CGS において ベースケースと比較して 10% 以上の省エネが達成されるのであれば 一定の補助が出るとの事であった 例えば 5MW 以上の容量では 2 Euro/MWh 5MW 以下の容量では 40 Euro/MWh が電力買取の際に追加で支払われる 追加料金で買取費用に対する補填は これまで CEZ distribution が支払っていたが 2013 年以降は電力取引オペレーターが支払う事になっている (3) バイオガス CGS についてチェコにおいてはバイオガス CGS が 基既に存在し 容量は各 500kW-1MW で 補助制度もあり順調である 特に農業基地 (agricultural station) に設置されている 問題はメタン発酵の臭気であり これまでは都市から 2-3km 離れた郊外に設置されている 2-64

321 (4) 所感コージェネレーションに対する補助は存在するが 非常に安い印象を持った 一方バイオガス対する意欲は高い事を感じた 売熱価格が厳密に規制されていない事が CGS の採算性を計算する上で注意が必要である NITES 訪問日訪問先訪問者目的 1/18 ( 水 ) NITES 東芝 : 2 名 エネルギーや情報通信に関す る問題点や現状について確認 する ボスニア ヘルツェゴビナ (Bosna i Hercegovina) に本社を置き エネルギーや情報通信に 関するソフトおよびハードウエアの開発を行っている会社である 東芝アンサルド T&D 社 のパートナーでもあり チェコ ( プラハ ) に事務所を構え配電会社の CEZ Distribution,a.s や 再生可能エネルギー業者とのコネクションもあることから訪問しヒアリングを行った (1) 主な内容 a) CEZ Distribution,a.s は 20 年以上もシーメンス (Siemens) ABB と付き合いがあるのに対し 東芝アンサルド (Toshiba Ansaldo Trasmissione & Distribuzione S.p.A) は競合相手であり かつ付き合いが浅いため打合せは難しいのではないか また EZ Distribution,a.s との打合せアレンジには 2week 必要と言われている b) チェコの三大配電会社は Cez PRE および E.ON 送電系統運用者は CEPS となる c) Cez および CEPS は大規模太陽光発電設備の導入に消極的である 理由は 1 日晴れたとしても 2 日間曇ったりするような不安定な気候のため d) 太陽光発電量が足りない場合 蓄電池で補完するのではなく他から電力を買えば良いのではないか チェコ全土で見ると ある地域で曇っていても他の地域では晴れている e) Cez は Heat のジェネレーターでもあり トレーダーでもある 原子力発電で得た熱を販売している f) チェコでCez 本社を相手にプロジェクトを行えば Cez 本社が周辺国の投資計画を決めているので周辺諸国へ広げられる可能性がある g) E.ON は ドイツ本社がCez 以上に力が強い為 他国の E.ON は何も決められず E.ON チェコとは仕事をしても広がらない h) 再生可能エネルギーの電気の売却は 0.4 ユーロ /kwh 系統からの購入は ユーロ /kwh である (2) 所感 チェコに支店を持つ NITES は 現地の配電会社や再生可能エネルギー業者などに繋がり があり 打合せのセッティングなど援助頂けた 今後のチェコでの業務では お互い協力し 2-65

322 進めていくことで情報収集がし易くなると感じた WBBI 社 訪問日訪問先訪問者目的 1/18 ( 水 ) WBBI 社 東芝 : 2 名 NITES:1 名 エネルギー 情報通信およびスマートメータに関する現状について確認する スマートメーターの通信ソフト設計 製作およびエネルギー関連の PJ に参加し客先と共 にソフトウエア開発を行う会社である NITES の紹介で エンジニア 2 名と打合せを行い スマートメーター等について情報交換を行った (1) 主な内容 a) ボスニア ヘルツェゴビナ (Bosna i Hercegovina) 北部で スマートメータプロジェクトを手がけている 本 PJ は 2012 年に開始したばかりである また スペインでもスマートメータの PJ を手がけている b) プロジェクトには Echlon MicroElectnica ローカルベンダーなどが参加 ランディスギア (LANDIS & GYR) はない c) ボスニアがスマートメーター導入を進めるモチベーションは EU 指令 テクニカルロス ノンテクニカルロスが要因と予想している d) ラストワンマイルの通信は PLC(Power Line Communications) がほとんどである e) Broadband PLC が双方向通信に最適と考えている (2) 所感スマートメーター関係に精通しており 中東欧地域でのスマートメーターの現状を教えて頂いた また 配電会社や電力会社からスマートメーター用の通信ソフト (MDMS:Meter Data Management system 等 ) の製作を手がけており 今後コネクションを活かして付き合いのある配電会社等へヒアリングが行えそうであった SOLOPS 社 訪問日訪問先 面談者 所属 タイトル訪問者目的 1/19 ( 木 ) SOLOPS 社 東芝 : 2 名 NITES;1 名 PV の設置状況および問題点などについて確認する チェコでは最大の PV 設置業者で 70MW のインストール経験を有する インダストリ アルパーク (Industrial Park) のオーナーでもあり 同工場のルーフには計 6.5MW の PV を 設置済み リフトで工場の屋上に設置してある 6.5MW の PV および PCS を収納している 2-66

323 コンテナハウスを見学させて頂いた 本 PV 発電した電力の約 30-40% を工場で使用し 余り 60-70% は系統 (CEZ Distribution,a.s) へ売却しているとのこと 昼間に余った電力を 夜間に使用できるバッテリーシステムに興味を示していた また 本 PJ を説明した所 同社では余剰エネルギーがあり系統に売却しているぐらいのため良い実証場所は無いが 熱と電気の需要がある車の製造メーカー (CEZ に拠点を置く トヨタ フォルクスワーゲン シトロエンおよびヒュンダイ等 ) に話を聴くのが良いのではとアドバイスを頂いた 車の製造メーカーは コストダウンにシビアであり殆どの施策が成されているが 電気は系統から購入する他なく コジェネ 再生可能エネルギーやμEMS 等の導入により 自社での電気代節約 省エネ対策は新しい施策となり興味を持って貰えるはずとのこと また 車業界は 製造工場 営業所およびオフィスビル等が比較的近い場所にあると思われるため スマートコミュニティーの構想にも当てはまる また 他国へのビジネス展開と言う観点でも スロバキア ( キア フォルクスワーゲン ) ハンガリー( アウディ ) およびポーランド ( フィアット ) 等へ繋がる可能性も秘めている (1) 主な内容 a) Cez の 70% は政府の投資 送電系統運用者 (CEPS) は 100% 政府 b) ローカルな再生可能エネルギー発電は IPPが担っている c) チェコで Cez は大きく独占的である そのためか 意思決定も遅い d) 送電系統運用者 (CEPS) は 電力需要が余ったら発電機を停止要求する権限を持っている 但し 再生可能エネルギーの発電は 最後に止める e) チェコでは 発電にいくらコストがかかるかを算出し それに応じて国民の電気料金が決定される このため発電コストを抑えるといった感覚は Cez などは持ち合わせていない f) SOLOPS のロジスティックパークでは LED 照明の導入やエアコンの設定温度をゆるくするなど 省エネ対策をすでに行っている 電力消費は照明とリフトくらいであり 実証場所としては相応しくない g) 設置した PV の発電状況については CEFIL Energetika の Web サイトで各地点のエネルギー消費量の確認 表示が行える仕組みになっている 不足が起きる場合には 使用するエネルギー量を 2 時間前までに Cez へ連絡する h) チェコの PV 設置は 2,000MW を超えたため停まっている (Cez が約 70% 設置 ) i) カーマニュファクチュアラーが電力需要 熱需要 省エネ意識がどれも高く 実証場所として最適ではないか j) チェコの工業の 40% はカーマニュファクチャラー 他の国でも 30% 各国に工場を持つ代表的な車メーカーを挙げてくれたが 残念ながらブルガリアは挙がらず k) 風力発電導入には 騒音のためにチェコでは消極的 2-67

324 (2) 所感太陽光発電設備の設置業者であるが 大きな工場に 6.5M もの大型 PV を設置するなどこの業界では有名な業者であった また PV の接続先となる配電設備および電気料金などについても詳しく丁寧に教えて頂いた また スマートコミュニティの好適地について チェコで考えられる熱需要と電力需要があるカーベンダーなども紹介できるなど 積極的に協力を頂け今後に繋がる打合せであった Tedom 社 訪問日訪問先訪問者目的 1/23 ( 月 ) Tedom 社東芝 ; 1 名東京ガス :1 名 ENAC: 1 名 東欧の CHP 事業のヒアリング (1) Tedom 社について Tedom 社はチェコに本社を置くエンジニアリング会社である EU 全土と中国 メキシコなどでコージェネレーション事業を展開する 事業領域は大きくエンジニアリング事業 ガスエンジン生産事業 コージェネレーション O&M 事業の三つに分かれる もとは国内の事業が中心であったが 現在は総売上の7 割を国外であげる コージェネレーション事業はガス価格などの核となる要因の変動が長期契約の中で採算性に大きく影響を与える事業であるが Tedom 社の強みはプロジェクトを行う国を分散し 状況において投資額を変える事で全体の売上に対するリスクをヘッジできる事である CGS 機器としては小規模エンジンについてはクボタ社を 中規模エンジンについては Tedom 社 ( 自社製 ) を 大規模エンジンについてはキャタピラー社を採用している (2) EU の今後のコージェネレーション市場について 空港などの大規模な CGS プロジェクトを計画する一方で EU においては再生可能エネル ギーの増大に伴い 出力変動を補う小型の CHP が伸びると考えている (3) 所感コージェネレーション事業のリスクとしてガス価格の上昇は非常に大きな要因であり 日本ではガス価格の上昇が原油価格に大きくリンクしているが ヨーロッパにおいてはガス価格を上昇させる5~6 個の要因のうちの一つという認識であった 2-68

325 在チェコ日本国大使館 訪問日訪問先訪問者目的 1/23 ( 月 ) 在チェコ日本国大使館東芝 ; 1 名東京ガス :1 名 ENAC: 1 名 チェコのエネルギー 環境政策 経済動向のヒアリング (1) エネルギー 環境政策 2009 年に出された国の長期エネルギー政策が今年前半にリバイズされる 焦点はエネルギー供給に占める原子力への割合をどこまで増やすかということ 原発をエネルギー供給のベースに置き 石炭の割合を段階的に減らし 再生可能エネルギーも導入していくという構造になると思われる 原子力は現在古いタイプが 4 基あり これらで発電の 33% を占めている 2000 年 年に 2 基の新規建設の入札が行われた さらに 1 基の入札も行われるかもしれない チェコは電力の純輸出国というポジションを維持していく方針 2030 年には原発 50 基を保有するという話も出ている チェコ政府は原子力に関する良い情報も悪い情報も包み隠さずオープンにし 国民のコンセンサスを得て しっかり世論を固めて 政策を作っている 福島原発事故の情報も詳しく提供し 国民の意見をきちんと聞いている セキュリティ向上のためにエネルギーソースを多様化すること そのためのインフラを増強することは重要 ただし天然ガス利用は CO2 排出量削減対策もあるためそれ程のウェートを増やさないと思われる 天然ガスはパイプラインによる輸入に頼っている ソースはロシアからが 7 割 ノルウェーからが 3 割 ノルドストリームパイプラインが完成すればロシア依存度は軽減される ノルドストリームのチェコ国内部分は 2012 年に完成する予定 CEZE がどこまでスマートコミュニティに注力するかは分からない 原子力へのスタンスが決まってから 他のエネルギーを検討するという流れになる このため今年前半に出される前述の長期エネルギー政策を注視すべきである (2) 経済動向チェコ経済はドイツ経済に依存している 加工貿易が中心でドイツ向けが輸出額の 3 割を占めている ドイツ経済が好調ならばチェコ経済も好調になる リーマンショックで景気は落ち込んだが 好調なドイツ経済に支えられて 2.2% に回復した 昨今の欧州ソブリンリスクについてはチェコの金融部門にはあまり影響していない 財政赤字は現在 GDP の 5-6% ユーロ導入基準である 3% は達成できていないが 昔からユーロ導入には消極的 今のユーロ信用不安の状況ではさらに導入のインセンティブはなくなっている 財政赤字削減策として 国の年金負担の軽減 付加価値税などの増税を行っている 2-69

326 失業率は 8% 徐々に悪化していく見通し 日本と同様に少子高齢化が進んでいる 長期 的には労働力不足に直面するが 移民の受け入れでカバーするは積極的ではない チェコ にはウクライナからの出稼ぎ労働者が 11 万人いる (3) 所感エネルギー供給の主軸を原子力発電に置いているため 天然ガス普及促進への公的サポートは少ない様子 天然ガス CHP 導入のポテンシャルはあるものの 採算性は厳しいと思われる PV ソリューション チェコにおける訪問先 面談者 目的は以下のとおりである 表 チェコ訪問先一覧 訪問日訪問先訪問者訪問先概要 10/31 ( 月 ) Czech Invest(CI) 東芝 :4 名 諸外国からの直接投資を支援する チェコ産業貿易省 ( Ministry of Industry and Trade) の下部組織 1993 年設立で チェコ内の13の各地域圏に Regional Office また9 つの外国支社を持つ 10/31 ( 月 ) 11/1 ( 火 ) 1/16 ( 月 ) 工業団地 "VGP PARK HORNI POCERNICE" 東芝 :4 名 VGP 社はチェコにおける工業団地の開発大手 FIT がよい期間に 投資家が屋上に PV を設置した VGP 社は工業団地の屋根をレンタルして収益を上げている 工業団地建設 CTP 社 東芝 :4 名 1998 年に設立された チェコ工業団地建設最大手 ( 一位 ) 地上には PV をおかない戦略をとり 工業団地の屋根に合計 SOLAR 6MW を設置して Revenue を得ている チェコ太陽光発電産業協会 (CZEPHO) 東芝 :1 名 CZEPHO は 2009 に PV 業界関連会社により設立された民間団体 現時点 PV 関係 150 のメンバーから構成されている (1)PV 市場 チェコでは 2020 年に 1.7GW という目標であったのに対し 2010 年に累積出力で 2GW 近く 2-70

327 までに達するという累積容量を達成した 特に 2010 年は前年比 274.4% 増の 160MW 分のシ ステムが構築され 欧州で PV システムを設立している国々の中ではトップ集団の中に位置 している ( 太陽電池データブック, 電子ジャーナル ) 8% 28% 9% 9% 25% 21% ドイツイタリア米国中国チェコその他 図 太陽光発電導入量トップ 5 カ国のシェア (2011 年 ) ( 出典 : 太陽電池データブック 2012, 電子ジャーナル ) 2008 年の優遇政策により 郊外に地上置きタイプがたくさん設置された ただし グリッドキャパが限界という事と FIT が財政にかなりの負担を与えて始めていることが原因で 現在新たな系統連携申請がストップしている状況である 一般に PV の新たな設置は難しい状況になりつつある FIT 制度において先駆者となったものの 補助金の仕組みがうまく運営できておらず 法令を適宜修正と 電気料金の上昇により市場としては行き詰っている状況である 当初 チェコは世界で最も魅力的な FIT 制度を実施していた国の一つであり 買取価格は 30KW 以下のシステムでは チェコ コルナ /kwh( 約 米ドル /kwh) で 大規模システムでは チェコ コルナ /kwhとなっていた 買い取り額はエネルギー規制局 (EUR) によって設定され 買取期間は 20 年で 買取額の原資は電力消費者に対する課金で賄われていた しかし 急速な市場の発展に伴い 政府は買い取り価格額を当初の設定値から約 50% 削減し すべて太陽光発電システムの収益を対象に遡って 26~28% 課税する制度を導入した (IEA 参加諸国における 1992 年 ~2010 年間の太陽光発電応用の動向報告書 NEDO2010 年 ) 現時点 FIT は 30kW/ サイト未満のサイズに限定され かつ設置場所は 地上置きは適用されない 屋上か BIPV に限定されるものとなっている 2013 年 1 月に PV の新しい補助金スキームが出てくる可能性がある チェコ共和国の GDP は 首都のプラハの GDP に近く 観光立国となっている この理由からも 特にプラハ市内は町並みの景観保護が非常に厳しく アンテナや 室外機なども 2-71

328 外から見える形では置けない状況である ルーフトップ PV に対しても同様に 街中ではあまり見られず プラハ郊外での設置となる Own Consumption Model は FIT よりもレートがよくなるが 本当に消費しているのか 確かめることが困難な点もある イタリアでは Ground に電力供給して補助金を受領していた例があり 補助金受領詐欺をいかに防ぐか等の課題もある (2) 補助制度すでにインストールした PV は 毎年 2% FIT が上がっていく 新しくインストールする PV は 年々 5%FIT が下がっていく 現在は FIT が財政を圧迫しており 完全に止まっている状況 2012 年 1 月時点 チェコの FIT 料金は 30kWp 以下の Roof のみで 現地通貨で 6.5CZK/ kw である (25.6CZK/EUR として 0.254EUR/kW) 自家消費型 (Own-Consumption Model) の PV の導入は Green Bounus の制度を活用することができる 多少の導入は進むと考えられている 自家消費型は 配電会社から提供される電力メータにより検針している リモート化は進んでおらず 検針者が一軒ずつ訪問しているという現状である が 将来的には政府援助によるプロジェクト等を通して リモート化が進んでいくかもしれない (3)PV 産業チェコ国内において PV モジュール関連のメーカ及び商社は 4 社あり 架台関連メーカが 5 社 PCS(Power Conditioner System) 関連が 2 社 EPC 関連会社が 2 社それぞれ太陽光発電ビジネスを展開しており 今後の活躍が期待される これらの企業に特に日本企業から投資が行われている様子は見受けられない (4) 地域情報 日射量の点で PV に適する地区は 東部の南側となる 西部は山地であり 大規模な PV を設置する場合 自然保護の許可を必要とする 2-72

329 ( 出展 :PVGIS European Communities) 図 年間日射量マップ ( 最適設置角 ) (5)PV 系統連系チェコは発電会社 (1 社 ) 配電会社(3 社 ) から構成される 配電会社は プラハ地区 (PRE) 北部(CEZ) 南部(EOW) からなる T&D の計 4 社は団体 CSRES を作って連携が取られており 配電会社により制度が異なることなく チェコ内で統一されている PV の許認可に関し 簡単な手続き方法はないが ルーフトップ設置 自家消費型に関しては 簡素化されている 今までは Worker のライセンスは不要だったが ライセンス手続きを制度化しようとする動きがある いつから有効になるか不明である 許可手順 系統連系規制と技術基準 障壁 矛盾した建設許可過程民間住居における土地利用計画の制限 PV 設置も含んでいる 記念物保護法が PV 設置の障害となっている 障壁は見られない 推奨 ここで述べられている PV 支払い猶予の前にあった障壁が採用されている 系統連系手順 系統連系のための高いコストと長い過程がある DSO に依存した基準に無い手続き 法律と統一性の取れた系統開発コンセプト全ての系統オペレーターの統一性の取れた指示と法律によって設定された正確で標準化された定義を設定すること 2-73

330 障壁 推奨 系統容量問題 系統連系猶予の想定場の飽和状態 定期的な系統の解析と地域系統の開発コンセプト系統強化のための法律の提供とコストの回収明らかな締め切りと系統拡張のための系統の拡張のための法律の提供系統連系許可において単に推測することをやめること 30kW までの PV システムの支払い猶予を最低限やめること チェコの結果と将来の開発 : 2009 年と 2010 年における PV システムに関する需要の成長を推測的に見た後 いくつかの PV 市場のさらなる発展に対する厳しい障害がチェコにおいては見出された 第一はいくつかの生産物に対して識別できる PV パネルの最小効果のための導入であった どのシステムもこれ以上発展しないので この要求は効果的ではない 別の問題では 法律管理上の問題ではなく チェコで明らかに悪影響を与えていることは 2009 年と 2010 年に設置された 30kW 以上の PV システム収益に対して遡及的な先買権 26% の課税であった この手段は多くの PV プラント所有者に損益をもたらすばかりでなく破綻をももたらし PV プラント設置のために契約した銀行ローンを返金していく能力を無くさせてしまっている 最終的に 議論の余地がある申し込まれた系統の飽和状態の研究のために支払い猶予が PV システムの系統連系へのさらなる連系を妨げている 国の再生可能性エネルギープラン もまた 2020 年まで PV のさらなる接続を妨げることが採用されている 例え支払い期間が見えなくなろうともプロジェクトの初めが僅かな進歩しかもたらさなかった 2009 年 11 月において 建築許可に関する整然とした指示は地域開発省や土地開発局によって出版物として示されている この書類は PV システムの建築法の適用に関して明らかにしている 2010 年 4 月に連結規制の修正案が採用された 推測可能な分の留保を制限する ( 預金の支払いが より大きな設置のための許可を計画している土地に対して導入された ) チェコにおける PV 市場の再スタートが解禁されるまで 行政管理上のまたは系統連系の手続きはどのような場合においても少ししかないであろう 現在のチェコの PV システムの開発が許可され 系統に接続することが研究されることが 特に住宅用 商業用セグメントのために特に意味をなすであろう (PV Legal Final Report) 2-74

331 (6) 規格 認証制度 PV に関する規格は EU の規格 許認可と同じである PV インバータなどについて チ ェコ特有の規格はない (7) 所感既に RES(Renewable Energy Sources) 導入目標を達成していること RES による負担が国民経済 政府財政を圧迫していることもあり チェコの PV ビジネスは 現在ブーム後の停滞期間であり これからの参入は難しい状況である 最新の情報によれば 2011 年にグリッド容量の精査が行われ 容量的にはまだ新規の PV の連系は可能であることがわかった PV 導入は 地上設置が伸びる事は無いものの 30kWp 以下の屋上 PV 自家消費型が細々と導入が続くと考えられる( 年間数十 MW 程度 ) この他 工業団地 (VGP 社 ) の屋根レンタルスキームはうまくいっているようであり 事例として参考になる 今後 動向に変化があるとすれば 2013 年以後の法改正であり 継続した状況把握は必要であろう 2.5. スロバキア スロバキア 日本商工会議所 訪問日訪問先訪問者目的 1/12 ( 木 ) スロバキア 日本商工会議所 (SJOK) 東芝 : 3 名 SJOK は Slovak-Japan Chamber of Commerce の略称である 出張日程の確認 (1) 主な内容 a) SJOK は 2007 年設立の NGO 団体で特に日系中小企業の Slovakia 進出を支援している b) 既に Meiki Yamagata Yushin Precision 等の製造業 NTT communications SATO pharmaceutical あるあは TAISEI OBAYASHI 等ゼネコン Mizuho Corporate Bank 等の進出を支援した実績がある c) Slovakia は月給が 400 Euro( 北部 )-750Euro( 南部 ) と安価であるが 失業率は 15% 台である d) インフラ : シェンゲン協定で 高速道路が未整備の南部ではハンガリー高速道路利用の輸送ルートが採れる環境にある e) インフラ : 首都 Bratislava への直行航空便は London から AirBerlin が飛んでいる f) Mr.Bohov は 年文部省国費留学生として名古屋大に滞在し日本語が非常に堪能 2-75

332 SARIO (Slovakia Investment and Trade Development Agency) 訪問日訪問先訪問者目的 1/12 ( 木 ) SARIO (Slovakia Investment and Trade Development Agency) SARIO はスロバキアの投資機関である 東芝 : 3 名 スロバキアの概要 経済状況 再生可能エネルギーなど (1) 主な内容 a) Slovakia は人口 550 万人で 東欧圏で唯一の Euro 通貨圏であり 失業率 13% 台である b) VAT20% 法人税 所得税 19% で配当税 相続税 不動産譲渡税は無い 利益本国送金は 100% 認められる c) 電子部品も多いが 自動車生産が世界 No.1 Volks-Wagen が 7000 人 Citroen-Peugeot が 3000 人 KIA が 3000 人を雇用 日系では TRW と Yazaki がいる d) 電力会社は西部が ZSE 中部が SSE 東部が VSE で配電と発電をしている e) 天然ガスは Belarus Ukraine 経由で配送されるが Slovakia 政府が Gazpromと契約している 90 日分の天然ガスが地下に備蓄されている f) 日本企業は の間に SARIO の扱いで 10Project( 電子 化学 ) を実現し 3000 人を雇用した 累計では 44 企業が約 1 万人を雇用している g) 工業団地 (Mr.Stieranska) の電力 天然ガスはテナント企業が Utility 会社と契約する 工業団地の入居は海外企業のみならず国内企業でも良い 通常 20-30ha の広さだが これは労働力が限られているためである 大規模工業団地のニーズは無い h) 国土の西部が工業地域 中央部が山岳地帯 東部が低開発地域である i) 高速道路網の整備は 2016 年と計画されてはいるが 年となるかもしれない j) 停電は積雪によるもの以外は無い スロバキア地域暖房協会 訪問日訪問先訪問者目的 1/12 ( 木 ) スロバキア地域暖房協会 (Teplarenske Zdruzenie Na Slovensku) 東芝 : 3 名 SARIO:1 名 SJOK:1 名 スロバキアの熱供給事業の概要 再生可能エルネキ ーの利用状況 (1) 主な内容 a) 東芝 ( 東芝キャリア社製と思われる ) の 80kW ガスヒートポンプが近くに設置され良く知っている b) 既に の企業が CGS を設置している 代表的なのは Martin 社 60MWboiler SES 社 150MWBoiler など c) Wood Chip は結構占有されており 供給会社は 50 程度ある 価格規制は無く 20 Euro/ton - 40 Euro/ton で取引されている WoodChip 供給会社は 50% が国営会社 50% が私営会社の 2-76

333 シェアである d) スロバキア国内には 4 6 MW の熱のみの供給会社が 20 程度ある Wood Chip CGS は Denmark 製のものがひとつだけある e) Biogas 電力は 1MWh までは 15year の FIT がある f) 工業向け天然ガスの価格は VAT を除外して 平均 Euro cent/scm である 天然ガスに特に価格規制は無く 交渉ベースで決定されている g) ロシアから欧州への天然ガスパイプランがスロバキアを経由しており 天然ガスの利用率が高い 70% の熱供給会社は天然ガス燃料を使用しているが これは経済性で選ばれたためではなく 50 年前から天然ガス供給導管網が構築されてきたためである 残りの 30% の熱供給会社の燃料は Wood Chip と Brown Coal を使用 原子力発電所の排熱を利用している熱供給会社もある h) 再生可能エネルギーに関して法令 309 がある 3 月に選挙があり 政権が変われば変わる可能性がある (2) 所感自国で取れる安価な石炭を燃料として使わずに ロシアからの高価な天然ガスを燃料としている熱供給会社が多いという事情がわかった これは 昔の社会主義体制のものが残っていること思われる Bratislava 地域熱供給会社 訪問日訪問先訪問者目的 1/12 ( 木 ) Bratislava 地域熱供給会社 (Blatislavska Teplarenska) 東芝 : 3 名 SARIO:1 名 SJOK:1 名 地域熱供給会社の訪問 見学 (1) 主な内容 a) ブラチスラバ全体の 45~50% の地域熱供給会社で100% 公営の会社 熱供給エリアは Bratislava の東西に分離 1 次熱供給導管網 103km 2 次導管網 31km 顧客数 448 燃料は天然ガスを使用し バックアップとして油燃料を持っている b) 3 基の CGS で電力 25MW 2 熱 230MW 3 を生産しているが 外部の大型 NG C/C 発電所から 電力 216MW 熱 192MW を安価に購入調達している CGS の総合利用率は 90% 台 c) 熱需要は 年で 2-3% 低下 原因は需要家の省エネと需要家減 d) 東部では高効率の大型 C/C からの調達主体 厳寒時 ピーク負荷増大時に CHP が稼動 西部では CHP+ Steam Turbine を稼動 夏季に熱 plant を温水供給用にしている e) 課題は供給網と CHP の老朽化 (20 年 ) メンテナンス費用を料金に反映しているが 競争力減退による顧客喪失の原因となっている 建築物での地域暖房の強制使用の法制化を望む 2-77

334 f) 制御室で年間需要パターンを表示してもらった 夏季熱需要はやはり冬季の 1/10 であった g) 熱供給のパイプは Primary と Secondary がある Primary は Pa にて 高圧温水による供給である Secondary は温度帯が低い熱供給である h) 熱需要の60% が住居用 40% が産業用である 産業用のほとんどが化学会社への供給である 住居向けには ユーティティ会社が介在し 各住居との契約 集金を行う 本会社は ユーティティと契約を結んでいる (2) 所感今回の訪問でも熱供給事業の難しさがわかった それは冬は需要があるもののも夏になると需要が極端に下がってしまうことである 温熱だけでなく 冷熱に利用するなどの工夫が必要であると思われる 地域電力会社 SSE 訪問日訪問先訪問者目的 1/13 ( 金 ) 地域電力会社 SSE 東芝 : 3 名 SARIO:1 名 (1) 主な内容 a) SSE は 49% の株式を仏 EDF が また 51% を Slovakia 経済省が所有する私企業で 110kV 以下の配電網と発電所を所有 b) また 10MW PV plant を持つが Slovakia 全土 PV 設置容量 480MW に比べれば小さいほうである c) 通常電力価格は spot 価格で 60 Euro/MWh だが 100kW 以上の PV 電力 FIT は 2010 年に 425 Euro/MWh だったのに対し 2011 年 6 月までは 382 Euro/MWh 2011 年 7 月以降は無しとなった 100kW 以下 PV 電力 FIT は 2012 年には 195 Euro/MWh まで低下する Czech の二の舞にはなりたくない d) PV ほど高くはないが 高効率 (HE) CHP (CGS) については 10MW 以下と 10MW 以上 125MW 以下で また再生可能エネルギー部分利用 (RE) CHP に関しても 10MW 以上 125MW 以下で 100 Euro/MWh 150 Euro/MWh の FIT が定められている e) 天然ガスは Slovakia 政府と独 Lurhgas 所有の SPP (Slovakia Gas Industry) が供給している ただし CEO 選任には Lurhgas の承認が必要 f) FIT 価格の内 規制価格である Loss 分を除いた分が発電事業者に支払われる g) Austria は wood chip 不足であるが Slovakia は森林資源は豊富であり農業森林省が管轄している SSE は Biomass に関して初期段階の 2 project を実施している h) 熱は Dakia 等の熱配分会社 (Heat Distribution Company) に供給されることになる この熱配分会社は民営化の方向にあったが現在この動きは stop している 供給期間に規制は無い i) 天然ガスだけのシンプルな CGS についても FIT があると思うが確認する必要がある 2-78

335 j) 1-2MW の Biogas CHP は既に農業地域で設置されている 熱は自己消費 電気は SSE に売電 k) 2-4MW 容量の CHP 設置に当たっては予め SSE に申請する 変圧器が必要なら SSE が準備することもある (2) 所感 スロバキアの電気料金に関する資料は スロバキア語であり我々には理解が難しかった 今 回の訪問にて それを英語版にしていただいたことはとても有意義である SSE (Stredoslovenska Energetika) 訪問日訪問先訪問者目的 2/6 ( 月 ) SSE (Stredoslovenska Energetika 東芝 : 4 名 電力や配電系統の問題点や現 状について確認する スロバキアの中央地域を管轄する SSE の Bratislava 事務所を訪問し 配電系統の問題点 や現状について確認を行うため打合せを行った 今回は スロバキア 日本商工会議所経由での 紹介で SSE( 中央スロバキア電力会社 ) と SSE Distribúcia, a.s.( 配電部門 ) と打合せをすることができ た (1) 主な内容 a) SSE は 49% が EDF 51% はスロバキア政府が出資 b) EDF( フランス電力会社 ) と SSE の関係は 技術支援やテクニカルな問題などを EDF と情報交換して業務を行っている c) 送電関係は スロバキア送電系統株式会社 (SEPS a.s.)1 社が担当している (110kV 以上 ) d) スマートメータを 2020 年までに 80% の家庭に導入する EU 指令に基づき 国内の配電会社 3 社 (ZSE,SSE,VSE) 共同でパイロット PJ を実施中 e) スマートメータ導入に関しては 目的とする機能を定義する段階 ( カスタマーマネジメントなど ) スマートメータを導入することにより 顧客がどのように反応するのか見極めたい f) スロバキア電力料金支払いは年 1 回 ( 毎月集計し通知 差異がでた場合は年 1 回清算する ) g) これに対し パイロット PJ では月一回の通知とする Home Display は導入しない h) パイロット PJ では メータ導入台数は 500 台 特定の地域に集中させるのではなく 点在して配置している i) メータの通信方式は GSM 15 分に一回データ送信 通信会社は Orange 通信モジュールは Schrack 社 ( ドイツ ) j) 変電所間には光ケーブルを敷設 2-79

336 k) 配電会社としては スマートメータに求める機能は単純に遠隔計量できること l) PLC は断線などで通信できなくなる恐れがあるため否定的 そのため GSM(Global System for Mobile Communications) 方式を採用 m) メータは スロバキアにローカライズされている n) 電線は 65% が地上 35% が地下に敷設 o) SCADA(Supervisory Control And Data Acquisition) などは 配電会社 3 社 (ZSE,SSE,VSE) で管轄する地域毎に独立している MDMS(Meter Data Management System も同じように 3 箇所に設置されることになる p) 現在 バッテリーに関する PJ は無いが 配電容量増強とバッテリーによる安定化と どちらがコスト的に有利かによって導入判断となるとのこと 将来 EV が導入されれば EV のバッテリーが活用できるかもしれない q) 系統監視のコントロールセンターは ZILINA にある r) PV は 現在 SSE 管内では主に南部に集中しており 36MW 設置済み 系統に影響を与えない検討されており 電圧を見て ON/OFF できるシステムとなっている s) 風力発電は設置されていない ドイツ チェコおよびポーランドは 風力発電を導入して系統に影響を与え問題になっていると聴いている t) PV の系統への接続方法 基準などは レギュレーションに関する内容が記載された資料があるので そちらを参照のこと 内容は 3 つのパートに分かれており 1レジュレーションアクト (Regulation Act) 2エネジーアクト (Energy Act) 3リニューアブルエナジー billing に関する内容が記載されている (2) 所感 SSE は スロバキアの中央地域を管轄している電力および配電会社であるが 元々は同じ SE a.s( スロバキア電力株式会社 ) で 西側 (ZSE) と東側 (VSE) も含め同じ会社であり お互い連携 協調して PJ を進めていた スロバキア国内の電力 配電事業に精通しており 打合せは有意義であった 現在 配電 3 社共同でスマートメーターの PJ を行っているためか スマートメーターに強い関心を持っていた 系統が不安定になるためか 風力発電の導入はない PV は立地条件の良い南部に導入しているが 系統への影響も考慮し設置しているとのこと 従って 系統安定化のためのバッテリーシステムにはあまり興味を持っていなかった SARIO (Slovak Investment and Trade Development Agency) 訪問日 訪問先 面談者 所属 タイトル 訪問者 目的 2/8 ( 水 ) SARIO 東芝 : 3 名 スロバキアに於ける経済 投資および貿易状況について確認する スロバキアの投資と貿易開発庁の SARIO の事務所を訪問し スロバキアに於ける経済や日本 2-80

337 企業の進出状況 再生可能エネルギー導入状況などについて 現状を確認するため打合せを行 なった (1) 主な内容 a) SARIO は 日本企業がスロバキアに進出する際に無償で手助けをする機関である b) スロバキアは 2009 年 1 月からユーロ圏となった c) GDP は 2008 年 (6.4%) 2009 年 (-4.7%) 2010 年 (4.0%) 2011(3.3% 1Q-3Q) である d) 失業率は 13.12%(Nov2011) と高い e) Corporate Tax, Personal Tax は 19% Value Added Tax VAT は 20% f) 高速道路 (Bratislava-Kosice) の総延長は 約 500km(4h) である Zilira-Kosice 間はまだ整備されていない g) 車の生産台数は 世界第一位を誇る 主なメーカは フォルクスワーゲン ( 設立 1991 年 従業員 7,000 人 ) PSA シトロエン ( 設立 2003 年 従業員 3,000 人 ) KIA( 設立 2004 年 従業員 3,000 人 ) の 3 社となる h) 日系企業の進出は 44 社 9,350 人 内訳は Manufacture 16 社 Trade & Sales 28 社となる i) RWE( ドイツ ) が EV カーの導入を行った 政府機関が使用しており 台数は 6 台 EV チャージャーは主要都市とその中間に計 4 台配置されている j) Electricity Industry Consumption は 1GWh/year 以上の使用で ユーロ 20GWh/year で ユーロとなる k) 風力発電は スロバキア中央部の北側 ( 山側 ) に設置されているとのこと また スロバキアでは無いが Bratislava からオーストア ( ウィーン ) へ入った国境付近にも風力発電が設置されているとのこと スロバキアの風力発電の導入量は 約 8GW となっている l) PV 発電は 気候的に暖かい南部に設置されている (2) 所感 SARIO は スロバキアに進出してくる企業の援助をしており スロバキアの経済状況や立地条件 気候 現在の企業の進出状況と場所などに精通しており インダストリアルパークの位置や 各企業のロケーション 高速道路の整備状況など教えて頂いた また 再生可能エネルギーの導入状況と設置状況など 国内全域での情報を頂き大変参考になった また エネルギー関係の会社 ( 電力会社や配電会社 ) とも繋がりがあり 現在の状況も広く把握しており 打合せは有意義であった インダストリアルパーク (Industrial Park) の位置や 各企業のロケーション 高速道路の整備状況など 教えて頂いた また 再生可能エネルギーの導入状況と設置状況など 国内全域での情報を頂いた 2-81

338 PV ソリューション スロバキアにおける訪問先 面談者 目的は以下のとおりである 表 スロバキア訪問先一覧 訪問日訪問先 面談者 所属 タイトル訪問者訪問先概要 1/13 ( 金 ) スロバキア太陽光発電産業協会 (SAPI) 東芝 ;1 名 SAPI は 2010 年の 8 月に設立された 太陽光発電協会 ( 民間団体 ) 関係企業約 30 社が集まり 太陽光業界の環境改善 ( 法規制 許認可手続きの緩和 ) などを進めている (1)PV 市場スロバキアでは 2020 年に 300MW という目標であったのに対し 2011 年 6 月末時点まで スロバキアでは地上設置を主として 累積で 480MWp が設置された これ以降 2011 年 12 月末までに 推定 60MW 程度が新たに設置される可能性はある スロバキアは 電気供給のおよそ 55% が原子力であり 19% 程度を再生可能エネルギーにしたい意向である このうち大型水力 17% 残り 1~2% が風力 PV バイオマス 小型水力 CHPになると予想される スロバキアの PV セル (PV Cell) の導入傾向は およそ多結晶 (Poly-Cristal) が90% 単結晶 (Mono-Crystal)8% 薄膜系(Thin Film) が2% 程度 (2) 補助制度スロバキアでは 2010 年 1 月より 好ましい形での FIT 制度 (Act No.309/2009) が導入されたことによって 145MW の PV 出力が構築されている その制度は 15 年間 FIT 制度を保証し さらに毎年 配電産業規制局による法令によって価格が決定される その法令は配電網に連系することを保証し どのシステムからどの配電網へ連系するかという優先順位も決定している PV から発電された電力は配電システム企業 (Distribution System Operator) によって買い取られる 配電システム企業は4MW まで PV システムが構築される余裕を保持している FIT 制度としては 100kW 未満の PV システムについては ユーロ /MWh であり 100k W 以上の規模のシステムの場合は ユーロ /MWh である この結果 PV 出力が 200k W 以上に増大し トータルで 2010 年には 145MW まで到達した 2011 年 1 月から FIT は 10% 低下し さらに 2011 年 7 月 1 日から 100kW 未満のシステム 33% 低下 ( ユーロ /MWh) すると考えられている EU 再生可能エネルギー促進指令 (2009/28/EC) による目標は 2020 年までに再生可能エネルギーの占める比率を 14% まで引き上げることである (2005 年のこの比率は 6.7%) 2-82

339 2010 年目標は 発電における再生可能エネルギーの比率を 31% 運輸燃料に占めるバイオ燃料の比率を 5.75% まで高めることとなっている ( 日本貿易振興機構ジェトロウイーンセンター 2011 年 2 月 中東バルカン地域環境エネルギー調査 ) 再生可能エネルギーに関しては 法律 309 にて定められている 2009 年に制定されて以来 PV 導入が始まり 2011 年 6 月に法改正があった これ以後 PV の FIT に関しては 地上設置は適用されず 建物の屋根 (Building Roof installation Photovoltaic)/ 壁面 PV(Façade installation Photovoltaic) にて容量 100kW 以下に対して適用されることとなった 建物の屋根 / 壁面 PV の FIT 価格は 2009 年 480Euro/MWh 2010 年 430Euro/MWh 2011 年 6 月迄 382Euro/MWh 2011 年 12 月迄 259Euro/MWh 法改正後 2012 年 195Euro/MWh のように推移している 2010 年のスロバキアにおける太陽光発電システム設置容量は 0.2MW から約 145MW に拡大した 2010 年 1 月 政府は買い取り期間 15 年のフィードイン タリフ (FIT) 制度を導入した 同制度は太陽光発電システム価格の上昇に伴って調整され 2011 年にはすでに 2 回減額されている 2010 年末時点の買取価格は 完全な屋根一体型 (BIPV) システムで約 0.70 米ドル /kwh 地上設置型(Ground Instalation Type) システムで米 0.45 米ドル /kw hに設定された 100kW 未満のシステムの設置には 120MW の割り当て量 ( すでに 2010 年に到達した ) が適用された 買い取り額の減額と割り当て制度によって 将来の成長が大幅に制限される見込みである (IEA 参加諸国における 1992 年 ~2010 年の太陽光発電応用の動向報告書 NEDO 2010 年 ) 現政権は電気料金が上がるのを恐れ 全量買取に対してあまり積極的ではない ただし 余剰電力の買取 グリッドに接続しないシステムは認可がおりやすい 3 月に総選挙があり 良い方向に変わる可能性はある 今のところどうなるかは予測が出来ない (3)PV 産業 主に SAPI に加入している約 30 社のメンバーが主要プレーヤーである Canadian Solar, Fronius, SMA 等がある (4) 地域情報日射量の点で PV に適しているのは スロバキア南部の盆地地帯である およそ南部で年間 1100MWh/kWp の発電量がある 北部の山地ではおよそ年間 950MWh/kWp 南北幅 200km 程度しかないため気候の違いは少ないが 高度の違い (100~800m) による気温差 2-83

340 がある ( 出展 :PVGIS European Communities) 図 年間日射量マップ ( 最適設置角 ) (5)PV 系統連系配電会社はほぼ 3 つのエリア ( 東部 中部 西部 ) に分かれており 各々のルールを持っている お互い連携しておらず PVのグリッド接続の扱いも異なる 一般的に都市 町 村などの配電網はよく整備されている 一方 山岳地帯 過去の軍事エリア ( ロシア軍駐在 5 箇所程度あり ) は配電網の整備が進んでいない このような地区が新たに整備される可能性はあるかもしれない (6) 規格 認証制度 PV に関する規格は スロバキアが EU のメンバー国であり EU の規格 許認可と同じである PV インバータなどについて スロバキア特有の規格はない ただし コンストラクション ( ラック設置等 ) については 詳細は不明だがルール策定を検討しているようである (7) 所感スロバキアは FIT の導入が遅く FIT の抑制を行ったのは 他国の FIT 事例を鑑みながら 適切な時期 (2010 年 7 月 ) に FIT の改正を行ったもので グリッド容量からくる制限はあまり問題視されていないようである 今後の再生可能エネルギー政策は 2012 年 3 月以降の選挙次第となるが 大規模な PV 2-84

341 導入は見込めず 全量買取 (Total Electricity Purchasing) による屋上 / 壁面 PV 余剰電力 買取 (Net-Metering) 自家消費型 (Own-Cnsumption MOdel) による PV 導入が 容量は大き くないものの一定量進むと考えられる 2.6. ポーランド Polish Information & Foreign Invetment Agency (Palilz) 訪問日訪問先訪問者目的 11/07 ( 月 ) Polish Information & Foreign Investment Agency, Foreign Investment Department 東芝 : 3 名 ポーランドの電力事情について一般的な情報をヒアリングすると共に 関連する現地企業の紹介を依頼するため Palilz はポーランドの経済産業省直属の下部組織であり 外国の企業に対してポーランド への投資に関する情報提供や進出手続きの紹介 現地パートナー企業や自治体の紹介など を行っている 今回の調査主旨に合致した自治体や現地企業の紹介について相談を行うと 共に ポーランドの電力事情を含めた投資環境についてのヒアリングのため打合せを行っ た (1) エネルギー事情近年ポーランドは EU の中でも経済成長率が大きい そのためエネルギーは 2016 年に需要が供給を上回ると予測されている 現在主な発電は石炭火力に頼っている これは国内で潤沢に石炭がとれるためである しかし EU 指令などで CO2 の排出量を減らす必要があるため 閉山させざるを得なかった石炭鉱山もある さらに発電あたりの CO2 発生量が少ない原子力発電への切り替えも議論されている a) 天然ガス現在はガスの70% をアジアやロシアから輸入しており 国内のガス事業は PGNiG 社が 98% モノポリーでガス事業を行っている しかし 最近になり国内にシェールガスが見つかり その埋蔵量は世界一といわれている これに対して外国企業 (Chevron BP 等 ) が利権を取得し始めている シュエールガスについてはアメリカが 4-5 年くらいで本格的な運用を始める計画である そのため ポーランドでの運用は 10 年後くらいになると予測している b) 再生可能エネルギー現在導入されている再生可能エネルギーは PV (0.1MW) 水力 風力 (1351MW) バイオマス バイオガス (393MW) である 特に風力発電の拡大が大きい バイオマス (pellets, briquets, agricultural-liquid) は単独利用ではなく石炭との混焼発 2-85

342 電が主である c) 経済特区 工業団地について経済特区 (SEZ: Special Economic Zone) は 14 地点あり それぞれの SEZ におよそ 20 のサブゾーンが存在し 進出企業には法人税が免除される SEZ の大きさは 100ha 以上 30ha 以上 5ha 以上の 3 つに分類されており その全合計は 13000ha でエネルギー需要も大きい 特区の中に工業団地が入っている場合もあり 工業団地は日本の第三セクターと同様 地方自治体と私企業の共同出資により運営されている しかし 国内の工業団地全体を管理している組織はなく 工業団地への投資を考えている企業があっても個別に各々の団地にコンタクトせざるをえない状況にある (2) 所感ポーランドは他の EU 諸国と比べても高い経済成長を遂げており それに伴ってエネルギー需要が増大することからエネルギー関連の市場についても拡大が期待できる また 現在主に利用されている石炭や将来的に利用されるであろうシェールガスは発電に伴う CO2 の排出も大きいため 再生可能エネルギーの導入や設備の効率化 CCS(Carbon Dioxide Capture and Storage) についても積極的に行われると予想される Pomerania Economic Development Agency Ltd. 訪問日訪問先訪問者目的 11/08 ( 火 ) Pomerania Economic Development Agency Ltd 東芝 : 3 名 ポーランド北部の電力事情について一般的な情報をヒアリングすると共に 関連する現地企業の紹介を依頼するため 前日の Palilz からの紹介で 特にここ数年開発と発展がめざましく 工業団地を抱えるポーランド北部ポメラニア地域の Pomerania Economic Development Agency Ltd を紹介いただいた ポメラニアはバルト海沿岸のグダンスク市を含む地域の総称である Gdansk Economic Development Agency はグダンスクの工業団団地へ投資の誘致などを行っている 北部地域のエネルギー状況についてヒアリングを行うことになった (1) エネルギー事情 ポーランドには EU 補助金の 1/5 が注入されており ポメラニア地域もその補助金を元にインフラ整備 経済成長 (GDP 2.7% 増 ) 人口 ( 現在 220 万人 ) の増加が進んでいる そのためエネルギーの需要が膨れ上がっている 現在電力全体の 70% を南部に頼っている がそれも限界があるため 発電設備の新設が検討されている 現在ある発電所は 80% 石炭火力で老朽化しているため 3 つの発電所投資計画が進んで いる (2000MW 石炭火力 250MW 天然ガス火力 製油所との共同プロジェクト ) また 北部地域は風力発電の条件がよいため 導入が進んでおり 2011 年時点での導入容 2-86

343 量は ポメラニア地域だけで 141MW になる しかし この地域の配電網が耐えられなくなっているのでこれをどうにかしたい 送電線の70% と配電線の75% がが depreciated 減価償却済みで古い このため今後 4 年間に 6millionPLN を投資して グリットの新設 : 8200km グリッドの改修:4200km をすることを決定した EU の 指令については国内の石炭鉱山の産業を保護するためにもポーランドは 2020 年までに20% ではなく15% の削減を目標としている (2) 再生可能エネルギーの状況 a) バイオマス バイオガス国内に 65000ha の未使用地があり この土地を energetic plants( 菜の花 柳など?) 栽培に利用することはできる 実際 米国の製紙会社が 25000ha の土地で energetic willow を栽培している 木質系であれば製材所の端材などを利用できる可能性はあるまたバイオガスについては 133 の農場にバイオガスステーションが作られる これについては政府から一つのバイオガスステーションにつき 10million-zl まで上限で補助がされる b) 水力 現在 5MW 導入されている c) 風力 141MW が導入されているが 700 project が待機状態である 今後 7 年間の導入可能容量は 35GW である (3) Gdansk Economic Development Agency からの説明 Gdansk の工業団地には 新設予定 51ha 港湾に建設中 180h 製油所隣接 7ha がある 熱供給については フランスの Dalkia 社が 5000 人の住民に熱供給をしている 燃料は石炭だが これを天然ガスへ転換する予定である (4) 所感北部地域ではエネルギー供給を増強したい そして配電網のニーズに合わせた回収や更新をしたいという明確なニーズがある 現在のところグリッドを更新し 大規模な発電設備を導入するという計画だが スマートグリッドのように需要側のエネルギー利用を効率的に利用することで需要をある程度抑えることも潜在的なニーズとして大きいと感じる 2-87

344 Gnew 市 訪問日訪問先訪問者目的 11/08 ( 火 ) Gnew 市 東芝 : 3 名 北部の地域電力事情について Gnew 市を一例としてヒアリン グを行うため Pomerania Economic Development Agency Ltd から北部の地方都市の代表例として Gnew 市を紹介された 同市はグダンスク市から車で 2 時間の内陸に位置する (1) Gniew 市の電力状況同市もエネルギー需要の増大と 南部へのエネルギー依存から脱却するために市の保有する地域に発電設備を導入することを計画している 市を流れる川の近くに空き地があり そこに発電関連の IPP を誘致したい 石炭火力発電やガスパワープラントの検討をしたが土地のサイズの制限で断念した 今のところ他の計画はない 市の主な熱需要産業はセラミック 自動車 ( ロールスロイスが拡大中 ) ホテル業 アルミニウム工業である (2) ガス状況について (Gnew 市のみではなく一般的なポーランドの状況 ) 同市だけでなく ガスは ( 北部地域は ) その 90% をロシアに頼っている 10% は自国原産ガスである ロシアのガスパイプラインはポーランドを横断してドイツまで伸びている エネルギーセキュリティ上 ロシアだけから買うのではなくドイツからも逆購入が出来るようにしている ノルウェイから LNG も輸入している 将来的にはシェールガスを使いたい (3) 所感 Gnew 市はポメラニア地域でも中心地域から離れており グダンスク市に比べると人口も少ないがここでもエネルギーの不足に直面している 同市が検討を行っているように地方自治体で発電プラントを保有するという動向は今後ポーランドの北部地域で増えてくることが予想される その場合 地産地消型の地域内のエネルギーグリッドを構築するモデルが現地のニーズに当てはまる可能性が高いと予測される Renewable Energy association 訪問日訪問先訪問者目的 11/09 ( 水 ) Renewable Energy Association 東芝 3 名 ポーランドの再生可能エネルギ ーの政策や導入状況についてヒ アリングを行った Rnewable Energy association(rea) は再生可能エネルギーの教育や啓蒙活動を行って いる スペイン ポルトガル スイス ポルトガルなどの RE 計画にも協力を行っている 2-88

345 メンバーは国内エネルギー会社 10 社 再生可能エネルギーの法令の改正や政策に関しては各省庁への提案活動なども行っている (1) 再生可能エネルギー事情ポーランドは EU 指令である に向けて 15% の削減目標を掲げている 再生可能エネルギーの導入は推進されていくがまだまだコスト高であり 石炭火力も近代化をしつつ残っていくだろう 再生可能エネルギーの計画では 直近で主要になっているのが風力である 現在 on-shore1500mw だが 来年夏までに MW に増やす予定である これから off-shore を増やし最終的に 7000MW まで増やす計画がある ただし 系統の安定化が課題になっている 長期的にはバイオマス バイオガスの活用が進んでくるだろう 将来的に利用可能なバイオマスとして検討されているのはエネルギー化できる植物 (Energetic Willow 等 ) 農場からの廃棄物などである ただし 植物については日照や温度が不十分で植物が育たない場合や 育つとしても病害を防ぐため豊富な水を必要とする ただし バイオマス系の RE を広める際に課題となるのは原料の確保である ドイツで5 MW 10MW のバイオマスプラントを建てたが 原料が手に入らず事業が成り立っていないプラントの例がある ポーランドでもウォッカの会社からバイオマスを仕入れてコジェネを行っていたがこの会社が倒産したとたんに原料の調達が困難になった 1MW~3MW 出力では ha 以上の土地が必要で ( 原料栽培のため ) 原料調達が自力で可能でないと難しい 木材チップについては大規模な量が確保できるところはあまりない 大型の熱供給設備では原料の確保が困難になるだろう 国内に 80MW 規模のバイオマス発電はいくつかある 200kW 容量のプラントができた際に周辺の家具屋が倒産した経緯があり 規模の大きいバイオマス発電は歓迎されていない PV については 1MW プラントの FS を実際に行ってみたが 気候的に会わないことがわかった ( おそらく日照時間が少ない ) 投資回収までに 20 年以上かかってしまう ただし 時に雪などで電線が断線することがあり 個人レベルでは ( ルーフトップ PV などの ) 需要がある 国からの PV 設置に対する補助金は現時点ではないが今後予定している (2) 再生可能エネルギーの優遇策 a)re の優遇措置は EU レベル ( 本年度補助金 50%) 国レベル 地方行政レベルで行っているため 補助は得やすい b)fit 価格バイオマスの FIT 価格の設定が下記の方法で施行される (6 月末までに国会に通す予定 ) 190PLN/MW+green certification(260 PLN) の価格 2-89

346 ポーランドでは RE の種類を色分けしている : バイオマス系 (green) コジェネ (red) (white) (brown) がある それぞれの色によって Certification 価格が変わる (3) REA が進めているプロジェクト REA は農家とマイクロバイオガスコジェネを進めている (4,5ヶ所) 10ha 程度の土地を利用して 10kW~ 50kW 程度の発電を行う 電気は系統に接続して販売し 熱は自社で利用する 自家消費 原料は農場からの廃棄物を利用する この取り組みには農業省がインセンティブを出すことを検討している インセンティブの内容を次に示す - 農家に売電可能な certification を与え 売電収入が得られるようにする -( 売電に関する )tax の支払いを控除する 上記の取り組みについて国と補助金をつけてもらっている 今年は 1 件についての補助を 50% 50 万 PLN( 上限 ) とした 来年も補助金の継続を申請している (4) 所感ポーランドでは自然環境条件 ( 日照 温度など ) から利用できるエネルギーが限定されている PV バイオマスについては導入には課題が多い 現在 REA が行っているバイオガスを利用した小規模発電には FIT や補助があり 投資回収コストが保障されていることが必要であるが この導入が進んだ場合には不安定な小規模発電を束ねて系統安定化技術が必要になると考えられる PWC (PricewaterhouseCoopers Co., Ltd.) 訪問日訪問先訪問者目的 12/19 ( 月 ) PWC (PricewaterhouseCoopers Co., Ltd. 東芝 : 3 名 配電系統の問題点や現状について確認する PWC (PricewaterhouseCoopers Co., Ltd. ) は 世界 158 カ国にネットワークを持つディール アドバイザリーとコンサルティングを提供する会社 M&A や事業再生 再編の専門家であるディー ルズ部門と経営戦略の策定などを行うコンサルティング部門があり 顧客企業に対しソリューション を提供している ワルシャワに支社 ( 本社はベルギー ) があり エネルギー部門も有することから国 内の各電力 配電会社ともプロジェクトを通して繋がりがある また 同国でシェアを 4 分割している PGE エネルガ (Energa) エネア (Enea) およびタウロン (Tauron) のことも詳しいとのことから ポーラン ドの電力 配電系統の現状について調査するため訪問し打合せを行った (1) 主な内容 a) ポーランドの電力 配電会社であるシェア No.1 の PGE およびシェア No.2 のタウロン (Tauron) にもコネクションがある b) Mr.Wojciech.Kusnierek 氏は タウロン (Tauron) とプロジェクトを一緒に行っておりタウロン 2-90

347 (Tauron) については精通している c) エネルガ (Energa) エネア(Enea) もスマートグリッドやスマートメーターの導入を進めている d) PGE は 8 つの会社と共に 5000 人規模のシティビレッジを 2.5milion で構築する構想がある e) ポーランドではバイオガスの状況が悪い 20 年前に整備した設備の老朽化や効率の問題などがある パイプラインの更新が望まれている ヒートパイプラインは非常に効率が悪い f) 安いナチュラルガスを利用したスモールヒートプラントが良いと考えている g) ナチュラルガスは ポーランドガスがあるがロシアからも輸入している 5~6 年前からはシェルガス (Shell Gas) からインポートしている h) 質問事項で判る部分は回答する 電力 配電会社でないと回答できない事項については 先方に問合せして見る (2) スマートメーター関係 a) ポーランドでは 大小多くのスマートグリッド スマートメーターのパイロットプロジェクトが進行中 b) エネルギー不足がスマートメーター導入を進めたい 1 つの要因 c) スマートメーターの導入に対し誰が投資するべきかという課題がある カスタマーにとってメリットが示されていないため 電力料金への上乗せが難しい d) エネルガ (Energa) では 数ヶ月前にスマートメーターの大きなパイロットを開始 レジデンシャルは ABB と進めている コマーシャルには L+G メーターを使用 PGE は 2.5M 個のスマートメーター導入パイロットを計画 タウロンはメーターの通信手段を何にするか検討中 e) 再度ポーランドに来てくれれば URE 配電会社を紹介する 特に URE のスマートメーター導入に関するキーパーソンを照会できる (URE:enrgy regulation office. エネルギー規制局 ) f) メーターのブランドは Commercial は L+G Residential は ABB が多い g) メーターのプロジェクトは エンドユーザーが Finance をするのはあり得ない メリットもあまりない だれがスマートメタリングをやるかが問題となる h) 市場ポテンシャルは Over Billion Euro である i) URE(Polish Regulator) がキーである 彼らが Polish Quality of Metering を改善する可能性がある j) Demand Side management が中心である (3) スマートシティ コミュニティ グリッド メーターに関する各 T&D 会社の動向 a) Tauron はスマートシティの Study を 1 年前からやっている 数日前, 南の島の T&D インフラを購入した b) エネルガのスマートメーター スマートグリッドは 1 年半前からが小さなパイロットプロジェクトを行っており 最も進んでいる c) PGE はスマートメーターのパイロットをしている 50kメーターを導入 スマグリは無い 8 つの会 2-91

348 社の集合体であり アポ取りは難しい (4) ガス 熱 電気のグリッドについて a) 今はまだガス ヒート 電気のグリッドは完全に分かれており 電力会社へ話を持って行ってもスマコミは難しいだろう むしろ各自治体の首長を狙うべきだ 小さな街は Cost を下げたい そして資金の確保に苦労しており 投資を呼び込みたいと考えており 我々のスマコミ提案は歓迎である b) 政府系では URE がキーだ Smart Grid 担当の Mr. コバラク (Director of Polish Regulator: URE) が Tariff や 予算を決めており 彼にコンタクトするのが良い 彼がプレゼンすれば President of URE が聞いてくれると考える c) CHP 等による熱の Pipeline の効率や温度等の安定性が悪く Manage できる機器があれば かなり良い ダキア フォトンがそれらのビジネスをやっている 7か月前に大きな Optimization をやった d) Local Authority は小さなヒートプラントを持っているケースが多い 燃料は Natural Gas である 天然ガスは 1/3ポーランドのガス会社から供給されており あとはロシア 3~4 年でシェルガス (Shell Gas) が参入して西の EU から買えるようになるだろう (5) RE 市場について a) PV の市場は存在しない 110kV まで Distribution Company に属している b) Wind Farm はかなり海辺にあり 系統に対する負荷が大きい また Offshore Wind Farm が計画されているが海からかなり遠く 系統増設費用が非常に高いので上手く行かないだろう c) Poland では あまり環境の意識が高くないが 電力料金がこれから徐々に上がっていくから チャンスではある 今は Co-Firing が横行しているという認識は正しい 年に バイオマスのみでないと サポートが得られないように成って行くだろう d) BioGas の 5 プロジェクト見ているが あまり成功してない 初期コストも高く Operation Cost も高い Wind farm も多数ある Offshore も考えているが National Grid の Renovation が高いから行えないだろう (6) 系統連系について a) Logistic&Law Issue のため 系統の新設にかなり時間が掛かる b) 小さな土地の所有者とのネゴで 2 年の計画が 10 年の計画になることもある バッテリーによるソリューションは 経済性ではなく スピードの面で有効である可能性がある (7) 所感 ポーランドの電力 配電会社とプロジェクトを通して繋がりがあり 会社間の事情 現在のプロジェ クトや今後の計画までよく理解しているようであった また スマートグリッド技術を活用した事業にも 2-92

349 関心を持っており 本プロジェクトの目的を説明した際にも興味深く聞いて頂いた 電気と熱の有効利用については 特に関心が強く現在独立して計画があるガス会社の計画と電力 配電会社との仲介をすることで より効率的なエネルギーの有効利用ができると賛同を頂いた また 各電力 配電会社が 相互に連携を取らず独立してスマートグリッドやスマートメーターの導入を進めているようであった 政府の方針と言うよりは 各会社でその地域に合った整備を考えて進めているようである また ガス会社と電力 配電会社の整備計画を知るPWC は 熱と電気の組合せで効率的な運用を行う新しい構想には関心を寄せていた 1 地域の電力 配電会社を訪問しただけでは見られない反応であった 我々の構想を理解し 手がけているプロジェクトと照らし合わせているようであった 各会社の協力が得られれば 電気とガスの双方の計画を考慮し今回のPJと絡めてスマートコミュニティー実証地域へと繋げることができそうな気配は感じた JETRO Warsaw Office 訪問日訪問先訪問者目的 12/19 ( 月 ) JETRO Warsaw Office, 東芝 3 名 ポーランドの経済 社会事情を確認すると共に 日系を含む工業団地の再生エネルギー導入状況についてヒアリングを行った (1) Poland への投資について EU の投資の 1/5 がポーランドに入っている これによって各地で道路 空港 水 電気などのインフラが整えられている ( グダンスクの空港も新築中であった ) EU からの投資金については 受託できた地方自治体 ( の Marshall) に使い方についての決定権がある というのも EU に地方自治体が ( 都市計画などの ) 提案書を提出して承認されれば資金がもらえるためである ポーランドへ投資が集中している理由については次の2つが挙げられるだろう 1 国が大きいこと ( 国土 人口など ) 2 最初に EU に加盟したため資金の対象は EU 内の企業や自治体に限定されいてる 日本企業でも EU 圏内に拠点を持てばがあればこの資金を受け取ることができる また シェールガスについては EU 側が CO2 の排出を懸念している フランスが利用を 禁止しようとしている CCS も 2 つテストベースで行ったり セミナーを開催したりして いる ( 日系企業も参加 ) 本格的になるのはこれからだろう 2-93

350 (2) ポーランドの Green Certification についてエネルギー規制局が certification を発行する 電力会社は自社内でも Green certificate を取得しているが 目標に未達分に関しては certificate を持っているところから購入している それでも未達分は不足分の補助金を支払うことになっていることで再生可能 Energy の投資を促進している (3) ポーランドの環境 省エネに対する内容について ポーランド自体国民の省エネ意識はまだそんなに高くない 廃棄物処理は法律が整って きたところである 来年から自治体が過程のごみを処理することになった (4) 所感ポーランドのインフラを中心とした投資拡大については EU の中でも特出しており 再生可能エネルギーの補助の資金も多くが EU 投資から来ている そのため まだまだコスト高な再生可能エネルギー事業を行うのであれば 補助金を利用する必要があり その場合現地のパートナーを見つけることが必要になってくる また 環境関する国民の意識が高くないと 将来的に省エネに対する政策が推進されなくなる可能性もあり ポーランドのエネルギー効率化を進めるには国民の環境教育も今後の課題であると考える PV ソリューション ポーランドにおける訪問先 面談者 目的は以下のとおりである 表 ポーランド訪問先一覧 訪問日訪問先訪問者訪問先概要 12/19 ( 月 ) ワルシャワ工業大学太陽光発電研究室 東芝 ;3 名 中東欧の太陽光 NMS レポートの幹事を担当している (1)PV 市場 Status of Photovoltaics in the European Union, New Member States 2010 の統計によると ポーランドは 2020 年までに PV を 3MW まで設置容量を増大させる計画をもっており 2010 年において1MW まで達成できている ポーランドの市場は 今はまだ小規模であり 今年は ポーランド南部の WierzChoslawice(Tarnow の近く ) で 1MW の大型案件が追加され 合計 2.75MW となる これまでのプロジェクトは 系統連系申請のハードルが高く 電力料金も補助金も非常に少ないため オフグリッドのバッテリーと組み合わせた独立型の小規模案件が多い ( ソーラー街燈などの 発電目的では無いガジェットがほとんど ) 日本大使館のルーフトップにも 20kWのシステムが設置されている 初の大型案件となる1MW プロジェクトは複数の村の集まりである グミナ (Gumina) 単位で企画 2-94

351 されたもので EU のストラクチャード ファンド ( 株式や債券 その他様々な資産をベースとしてデリバティブ ( 金融派生商品 ) と組み合わせることで 投資家のニーズに合わせた商品を設計する運用手法を用いたファンド ( 出展 : シティバンク ) にて資金確保を行った 実際グミナが入れたエクイティは 5% 程度である プロジェクトの EPC 価格は 800 万ズウォティ (167 万ユーロ 1.67 ユーロ / ワット ) である (2) 補助制度 ポーランドにおける Green 証券 2005 年にポーランドは流通可能なグリーン証券の仕組みに関して グリーン証券の市場取引制を導入した グリーン証券とは 電力がが再生可能エネルギーであることの証明書である グリーン証券はエネルギー規制局 (URE) の局長によって保証されている ポーランドにおいて発電 配電 電力の売買を行う企業はグリーン証券を一定量取得し 報告する義務がある それ故にグリーン証券の需要は常に確保される事になる 証券はポーランド電力取引所で売買する事ができる 2011 年初頭におけるグリーン証券の価格は 71 ユーロであった その時の電力価格は 46 ユーロであったので グリーン電力の発電者側は 1MWh 当たり 117 ユーロを得ることになる この価格は投資家にとっては魅力的とは言えないと考えられる 投資家の観点に立つとポーランドは FIT では無く GC とクオータの組み合わせで推進しようとしているのみである 今までは全ての再生可能性エネルギー (Renewable Energy) に対して1GC/MWh であった クオータは T&D 会社と発電事業者に割り当てられ 総電力の が義務付けられている 2011 年 12 月 22 日にポーランド経済産業省へ提出される RE に関する新法において RE の種別により GC を 0.8~2GC/Wh の間で重み付けする動きがあり 太陽光の GC が上がると考えており 今はポーランドの太陽光ビジネスの調査を開始するのにちょうどよいタイミングである また 30KW 未満のプロジェクトに対して優遇がある可能性も残っている (3)PV 産業シリコンインゴット ウェファーを製造している SILIMAT CZ Ingots の工場がある また 太陽光モジュールでは EMS 大手である JABIL が組立だけを行っている 同社ブランドでのモジュールはなく BP Solar 等へ OEM(Original Equipment Manufacturing) しており ポーランドのマーケットには出回っていない 同社のアナウンスによると年間 1GW の生産キャパがあるという 生産自体は2 年前に開始した ( 関連ニュース :BP Solar has reached an agreement with Jabil Circuit Inc) その他 設立中の会社は数社あり 2 月にスタートする会社もある模様 インバータ機器メーカの工場はないが 内部に使用される電子機器を作っている会社はあり SMA 等に納入している模様 また 太陽光の EPC 会社はあるが PV 専業会社はなく Solar Thermal 2-95

352 や Wind を中心に活動している会社が多い (4) 地域情報 100% 電化されているが 南部は停電が問題となっている 停電は数時間 場所によっては数日続くこともあり 独立電源の需要があるかもしれない Local Authority( グミナなど ) に提案を持っていけば 電力料金より高い価格でも可能性がある 日射量など 気象データは国営会社である Institute of Metrology and water management(imgw) から 1 時間ごとのデータを購入することが可能 ( 出展 :PVGIS European Communities) 図 年間日射量マップ ( 最適設置角 ) (5)PV 系統連系 T&D 社は RE の系統連系を承認する義務があるが 系統接続許可を行うインセンティブが無いため 常に 余裕が無い と回答される事が多いらしく ハードルが高いと考えられる 主な手続きは以下の通り Application for approval of capacities to be connected Opinion on the research and conditions for connection (Impact Study)( 大規模プロジェクトのみ ) Preliminary agreement for connection Agreement for connection Connection to be grid 2-96

353 (6) 規格 認証制度 特に規格は存在せず EU の規格に従う (7) 所感ポーランドの PV 市場は皆無に等しいが 12 月 22 日に提出された RE 新法によっては これから伸びて行く可能性のある市場である 本年 1 月から状況が大きく変化する可能性があり 今後の PV 設置環境を見守る必要がある 南部の停電を解決する手段として マスコミ PV 蓄電池のモデルが適用できる可能性もあるが 本もモデルの投資家は市長レベルの地方自治体の首長が有力であり コネクションの構築が必要である PWC からは小規模でもよいからパイロットプロジェクトを推進すれば一気にドアが開くとアドバイスを受け 本件は今後検討に値すると思われる 2.7. トルコ PV ソリューション トルコにおける訪問先 面談者 目的は以下のとおりである 表 トルコ訪問先一覧 訪問日訪問先訪問者訪問先概要 2/14 ( 火 ) トルコ太陽光産業協会 東芝 ;4 名 2009 年に設立されたトルコ太陽光発電産業協会 100 以上のメンバーから構成され 業界における解決策の検討 市場の持続な発展のサポートなどを行う 2/14 ( 火 ) JETRO イスタンブール事務所 東芝 ;4 名 イスタンブールに事務所に置き トルコにおける日本企業の海外展開のサポート 海外ビジネス情報の提供などを行う 貿易拡大及び経済協力を促進する為 貿易 投資の支援と各国の諸事情について調査活動を行っている 2/16 ( 木 ) エーゲ大学 東芝 ;2 名 エーゲ大学の太陽エネルギー研究所は トルコ国内 海外の大学 団体と連携しながら 研究 教育を行っている 1978 年に設立され 現在は再生可能エネルギー全般を取り扱う (1)PV 市場トルコは EU 加盟国と協調しながらエネルギー効率の向上や再生可能エネルギーの開発を進めている 2023 年度時点の再生可能エネルギーとして 太陽光発電は 5GW 風力発電は 20GW の設置が期待されている 2011 年時点 トルコ国内に設置された PV 容量は 7MW である 2013 年 12 月末時点で グリッドの容量制限からくる PV の連系可能容量は 600MW と 2-97

354 推測されている 今後 系統安定化の為にモニタリングおよび需給制御システム (Demond Monitoring and Control System) の存在が重要になってくると考えられる グリッドパリティ達した場合は グリッドの制限容量の下で メガソーラプロジェクトに対する投資が進むと考えられる (2) 補助制度再生可能エネルギーに関する法律が 2005 年に制定され その後,2011 年 6 月に法改正があり 国内産業を優遇する内容となった 政府が示した FIT 価格は 地上設置 Rooftop 設置に関わらず 13.3 米セント /KWh であり 10 年間は保持される 一方で オプションがあり FIT 価格は最大 6.7 米セント /KWhが加算され 5 年間は保持される このオプションは 国内産業を優遇する仕組みになっており トルコ国内メーカ製品を使用した場合に適用される 下記を全て適用した場合の FIT 額は最大 20 米セント /kwh となる PV panel integration and mechanical accessories 0.8 単位 : 米セント PV modules 1.3 PV Cells 3.5 Invertors 0.6 Concentrators 0.5 なお 再生可能エネルギーの方針決定などは 下記の機関で行われている (Electrical Power Resources Survey and Development Administration) 現状 政府による PV 支援は弱く 上記ローカルコンテンツを取り入れても FIT 額は低い 従って今後の FIT 価格の設定によっては PV に対する投資が加速される可能性は非常に高い 一方で システムコストを 1.5 Euro/Wp(2014 年時点 ) と仮定した場合 LocalContent 有りで IRR を 14.1% と試算している例示があった (20 年稼働 Yield=1600kWh/kWp 自己資金 20%/8% 利息, OPEX=1% 前提 ) 上記システムコスト=1.5 Euro/Wp はドイツでは実現性のあるターゲット価格であることから 2014 年にトルコでの PV 投資が加速されることを示唆する 世界的にシステムコストが低価格化していることを認識しており 短期的には FIT を上げるよりも システムコストが安くなりバランスすることを期待している (3)PV 産業 トルコには 多結晶シリコン 単結晶のインゴッド ウェハー セルなどの材料系の製 造メーカが無い 一方で PV モジュール製造 PV システムメーカ 設置 運用およびメ 2-98

355 インテナンスを行う企業は揃っており PV 市場に参入する準備は整っている (4) 地域情報トルコは北緯 36~42 度に位置し 一日の日射量は 3.6 kwh/m2 年間の照射時間は約 2640 時間である トルコ南部では 1650 kwh/m2 を超え 欧州の中でも日射エネルギーは高い ただし現状は 太陽光発電ではなく 太陽温水器による太陽熱利用がほとんどである この太陽熱利用は 中国 EU に次いで世界 3 位となっている 有力な情報は ヨーロッパ全体の日射情報を提供する PVGIG のほか トルコ内では SEPA(Solar Energy potential Atlas) がある ( 出展 :PVGIS European Communities) 図 年間日射量マップ ( 最適設置角 ) (5)PV 系統連系送電網の連系できる容量は 2013 年末までは 600MW 以下であると規定されている トルコには 17 の配電会社がある PV 連系には プロジェクト毎に許可が必要になるが 2010 年末時点で PV に対する許可件数は0である 現状約 260 のプロジェクトが許可を待っている状況と言われている 手続き方法については EPDK ( 英語表記 EMRA に情報がある トルコ国内の Grid の網羅性は比較的よいとされている よって現時点では 自家消費型の需要は地域的には可能性はあるものの 比率としてはまだ少ないと考えられる (6) 規格 認証制度 トルコ国内の規格は EU 規格 (IEC) に準拠したものになっている 地上 Rooftop に関わらず 500kWp を超える場合には ライセンスを受ける必要がある 2-99

356 今後の制度改正次第では 500kWp 1MWp などに引き上げられる可能性はある (7) 所感中東欧の中ではトルコ南部の高い日射量 トルコ国内の経済成長などを鑑みると 太陽光発電 スマートコミュニティに対して 高いポテンシャルを持っている 現時点 太陽光に対する FIT は 月に制度改訂があり トルコ国内産業に対して FIT を増額する優遇制度をとっているが 全体として FIT が安い 国内外の PV 関連企業は システムコストが下がりグリッドパリティが達成されるのを見守り トルコ参入のチャンスをうかがっている状況である 2011 年時点で設置された PV 容量は7MW 程度しかない 今後 政府方針により FIT が増額されれば 一挙に PV プロジェクトが動く可能性も秘めている トルコの場合 太陽光システムの FIT に対しては 地上 Rooftop 住宅などの区分けが無く 一般的に欧州で見られるような Rooftop が有利になるような政策はとっていない グリッドの容量制限からくる PV 連系可能容量は 12 月末時点で 600MW と推測されている 今後 増加する電源需要に対応する為に トルコ国内ではインフラの増強が必要となる 一方で PV システムを連系する為には 系統安定化技術 またはモニタリングおよび需給制御システムが必要となると考えられる また トルコ国内の Grid の網羅性は比較的よいとされている よって現時点では Off Grid 地区での自家消費型の需要は地域的には可能性はあるものの 比率としてはまだ少ないと考えられる 2.8. その他 JETRO ウィーン事務所 問日訪問先訪問者目的 12/19 ( 月 ) JETRO ウィーン事務所 東芝 :2 名 ブルガリアとスロバキアの概 要 ビジネス 投資環境 訪問 先等の情報入手 海外ブリーフィングサービスを利用して一般経済マクロ動向の説明を受けた なお ブルガリア とスロバキアには JETRO 事務所がなく ウィーン事務所が両方をカバーしている (1) 主な内容 a) スロバキアの訪問先について スロバキア投資機関 (SARIO) を紹介いただいた その後 SARIO にコンタクトし スロバキア国内の訪問先 日程のアレンジを無償で対応してもらったことで 我々の出張がスムーズに進んだ 2-100

357 GE Jenbacher 本社 ( オーストリア インスブルック ) 訪問日 訪問先 訪問者 目的 2/6 ( 月 ) 2/7 ( 火 ) GE Jenbacher 本社 ENAC;3 名内 2 名は 2/6 のみ 東欧における天然ガス利用 CHP バイオ燃料利用 CHP 事業のヒアリング (1) 東欧でのバイオガスビジネスについてバイマスガスビジネスの伸びはこれまで主に西欧で見られてきたが 東欧ではあまり伸びていない現状がある 理由の一つは これらの新しいプロジェクトに対する資金の出し手がなかなか付かないことである またチェコの様に安くバイオ燃料 ( コーン 小麦など ) を算出している国もあるが FIT 価格の違いなどから自国のプロジェクトで使われるよりはイタリアの様な国に輸出されている 農業地帯などバイオマスのあるところは人口密度が低く 熱の送り先が無いため地暖の様なバイオガスプロジェクトもなかなか見られない 東欧でのバイオガスプロジェクトの規模は一般的に 250kW~500kW 程度であり 下水汚泥でも最大で1MW 程度 実際チェコ スロバキア スロベニア ポーランド等では補助が受けられるのは1MW 未満である 従って それによって実質上限が決まってしまっている 但しポーランドには CGS 事業が伸びるポテンシャルが有り バイオガス CGS を 2020 年までに 2000MW 導入する計画がある (2) ブルガリアにおける天然ガス利用 CHP の状況ブルガリアでは Filter がイエンバッハーの公式ディストリビューターを 2010 年より行っている 現在までに 15 台のエンジンが売れている ブルガリアの最大の問題は資金の出し手がいないこと 更にブルガリアでは NOx 規制が厳しく 現状ではガスエンジンメーカーはどれも規制を満たすことが出来ず NOxを下げるための追加設備導入が必要となっている また コージェネレーションとして認められる為にはガスエンジンの総合効率が 75% を達成していなければならない 気候的に 夏季の冷房需要が無い事から熱需要のある冬場しか稼動せず それ以外の期間はエンジンを停止させている状況である これが経済性を悪化させる要因になっており コージェネレーションの導入が進まない一因となっているとの事であった (3) ブルガリアにおけるバイオ燃料利用 CHP 事業の状況バイオガスプラント向けのコージェネレーション設備 ( エンジン+ 発電機 + 排ガスボイラ+ 付属設備 ) の投資額は概算で 400~500EUR/kW( 約 5 万円 /kw) となっている バイオガスプラントでは排熱を発酵槽の過熱に使えるが その目的で必要となる熱量が少なく エンジン潤滑油とジャケット水の冷却熱で十分なため 排ガス熱回収設備を付けないことが多いのが現状である 2-101

358 (4) 所感東欧におけるコージェネレーション事業の最大のハードルは資金供給者がいない事を認識した 熱需要 効率性の規制 FIT 価格などで事業性の大半が決まり 全体として厳しいマーケットであるが ポーランドには CGS 事業拡張の可能性がある事が伺えた バルチラパワープラント事務所 ( フィンランド バーサ ) 訪問日 訪問先 訪問者 目的 2/8 バルチラパワープラント事務所 ENAC;2 名 東欧における大型 CGS 事業の ( 水 ) ヒアリング (1) ブルガリア市場についてブルガリアではバルチラ社のコージェネレーションの販売は 1 件あったのみであった バルチラのエンジンよりも小規模なエンジンの方が適した市場であるとの事 再生可能エネルギーの増加と合わせて小さいエンジンを多数並列してピーク対応用の電源として設置する可能性が高いとの事 (2) その他国の市場についてルーマニア ポーランドでは 1000MW クラスまでのグリーン電力に商機があり 工業用や地暖向けには 50MW クラスの案件の潜在があるとの事 ポーランドは小規模都市で石炭ベースの地暖が多く これらのガス化も見込む事ができる ポーランドでは規制によってコージェネレーションに平均 80% の効率が求められている 一方ハンガリーでは補助制度が変わり FIT が無くなってしまった 従って 新しいプロジェクトは議論されておらず 経済性も担保されないため今後は難しい市場と見ている (3) 所感ブルガリアは市場が小さく 導入されているエンジンも小 ~ 中規模である 大型のエンジンではなく 小型のエンジンを多数並列させるビジネスモデルを考える事も必要 その他の国としては優遇制度や需要の関係からポーランドが有望な国である事が窺えた 2-102

359 2.9. まとめスマートエネルギーシステムを適用した地域エネルギー供給事業の可能性を探るため 中東欧 6ヶ国の関連組織を訪問し事業構想を説明して 再生可能エネルギー優遇制度 天然ガスとバイオマスの利用可能 エネルギー価格等をヒアリングした ブルガリアにおいては弊社関連窓口企業に それ以外の国では在日大使館経由で主に海外投資庁に依頼し 適切と思われる組織のアポイントを取得した なお 各国訪問の初期段階で JETRO の各国担当事務所にて一般経済動向ブリーフィングサービスを受けた 以下に結果をまとめる (1) エネルギー関連政府省庁として チェコでは産業貿易省 (Ministry of Industry and Trade) ハンガリーでは国家開発省(Ministry of National Development) ルーマニアでは首相経済顧問 (State Adviser of Economy) 総務 内務省(Ministry of Administration and Interior) を訪問した チェコでは本事業に適する地域として人口 1 万人でエネルギー需要もある Mohelnice 市を紹介された ハンガリーでは 地域分散電源から集中電源への移行を図っている時期との説明を受けた ルーマニアでは この事業は地方都市で多くのニーズがあり積極的に検討したいとの意向であった (2) 地域エネルギー供給 特に地域熱供給体制を管轄する地方自治体都市については ブルガリアでは人口 10 万人の Pleven 市庁舎 ポーランドでは人口 7 千人の Gniew 町庁舎を訪問しエネルギー事情をヒアリングした Pleven 市では熱供給施設の老朽化が Gniew 町では地域開発に伴う電源不足が課題であった なお Poland では EU 資金による北部地区インフラ開発が進行中で この状況を Pomerania 開発公社と Gdansk 経済開発公社でヒアリングした (3) 事業サイト候補として着目した工業団地に関しては ブルガリア チェコを主体に調査した ブルガリアでは ソビエト連邦崩壊後のテナント企業の流出 倒産により工業団地のテナント密度が低下し 国有企業工業団地でもエネルギー需要は 3MW と少なかった チェコでは 機械部品 組立工場等一定のエネルギー需要を持つテナント企業も入居していたが 30%-40% 程度の敷地面積を広大だが無空調の物流倉庫が占め 工業団地というよりは物流団地の色彩が強かった 電力需要としては 10MW 以下と推定される ただし チェコの工業団地のデベロッパーは 既存電力会社からの調達に時間がかかることへ不満を持っており エネルギーインフラ整備が短期に出来るなら工業団地開発に有利との見解を示していた (4) 地域エネルギー供給事業の有力なパートナーとして着目した地域暖房会社については ブルガリア ハンガリー スロバキアを主体に調査した ブルガリアでは Pleven 市熱 供給会社 Ruse 工業団地熱供給会社を訪問し 熱需要を調査した 工業熱需要比率が小 2-103

360 さいため 夏季熱需要は冬季の 1/10 まで低下するケースもあり売熱料金も規制されているため 経営状態は余り良好では無かった 燃料は天然ガスであった また 南部山間地域の Bansko 町バイオマス熱供給会社では 天然ガス供給管が無いため 木質チップ燃料を使用し冬季 7MW の熱供給をしていた ハンガリーでは Miskolc 市営熱供給会社を訪問した 燃料は天然ガスであったが価格上昇傾向のためバイオガス等の再生可能エネルギー利用を促進している なおチェコでは地域暖房協会を訪問した 燃料の 65% は安価な褐炭であったが これからEU 環境指令に対応するため漸次天然ガスへの移行を図るとのこと スロバキアでは地域暖房協会と Bratislava 市営熱供給会社を訪問した 安価な大型発電所排熱と電力の購入により経済性を維持していた (5) 特にブルガリアにおいて 熱需要が比較的多く エネルギー供給事業の顧客企業候補と推定される食品加工企業 縫製企業 潤滑油精製企業を各々数社ずつ訪問した これら企業が熱供給可能範囲である半径 2kM 程度に集積していることを期待したが 伝統ある地場産業が多いためか 分散しており 必ずしも地域エネルギー供給事業に適しているとは限らない状況であった 個別のエネルギー需要も平均 3MW 程度と大きくなかった (6) バイオマス利用状況については ブルガリア チェコ ポーランド スロバキアを主体に調査した 木質チップに関しては ブルガリアでは南部山岳地帯に利用が限定される チェコでは安価であるためオーストリア ドイツへの輸出量が多く国内利用が進んでいない ポーランドでは小規模単独利用ではなく石炭との混焼が主体 スロバキアでは家庭燃料としての利用が主体であった バイオガス利用状況に関しては チェコでは既に普及段階にあるが いずれの国でも 固定価格買取制度 (FIT) により導入促進が図られている状況であった ただし 発電容量は 300kW 程度である ブルガリアではバイオマス協会 Plovdiv 農業大学 チェコでは再生可能エネルギー協会を訪問した チェコ ポーランド スロバキアでは投資庁からも情報を得た (7) 電力需要や再生可能エネルギーの導入に伴う配電系統への影響などについては ブルガリア ルーマニア チェコ ポーランド スロバキアを主体に調査した 電力需要に関しては トルコ ポーランドが増加傾向にあるが 近年の経済危機もあり他国は横ばい若しくは減少傾向にある 再生可能エネルギーの導入は CO2 排出量削減を目的に盛んであるが各国の環境条件により 風力発電や太陽光発電を推進している 沿岸部をもつポーランド ( バルト海 ) ブルガリア ルーマニア( 黒海 ) は 風力発電を推進し チェコは太陽光発電を推進していた 急ピッチで進む再生可能エネルギーの導入に伴い 配電系統への影響が出始めていた ポーランド ルーマニアでは 風力発電設備を沿岸部の同一系統へ接続しているために電圧変動などの問題が出てきており バッテリーシステムを組合せた系統安定化の検討が進められていた 一方で 原子力を推進しているチ 2-104

361 ェコや大規模集中化を目指しているハンガリーなどについては 他国に比べ系統安定化 ニーズは少なかった 表 に各国の状況を整理した 表 系統安定化ニーズ ( 各国の状況 ) 再生可能エネルキ - ( 風力発電など ) 系統安定化ニーズ 対策 備考 ブルガリア 蓄電システム ルーマニア 蓄電システム ハンガリー 大規模集中化のため チェコ 蓄電システム 原子力推進のため スロバキア - 系統へ影響を与え無いよう考慮し PV を設置 風力は無し ポーランド 蓄電システム トルコ 系統関連机上調査のみ ( 地震のため ) 太陽光発電については 以下 (8) の各国の太陽光発電システムの調査結果を参照 (8) 各国の太陽光発電システムの調査を行った結果 ルーマニアとトルコにおいては日射条件 設置可能容量 ( 地上および Rooftop) などを参酌すると 太陽光市場の大幅な成長が期待できる また ブルガリアとスロバキアについても 同様な条件を考慮すると急成長とまでは行かないが ある程度のポテンシャル ( 主に Roof) を有していると考えられる 太陽光発電システム調査内容を 表 に整理した 国名ブルガリアルーマニアハンガリーチェコ 2011 年累積 / 2020 年目標 110MW /303MW 3MW /260MW 3MW /63MW 1900MW /1695MW 表 各国の太陽光発電システム調査サマリ 設置可能容量 3 (110) 3 (258) 1 (60) 1 (-205) 首都日射量 kwh/m2 日射量 地上設置動向 Rooftop 設置動向 <30kWp> 総合点数

362 国名スロバキア 2011 年累積 / 2020 年目標 480MW /300MW 設置可能容量 1 (-180) 首都日射量 kwh/m2 日射量 地上設置動向 Rooftop 設置動向 1 5 総合点数 10 <100kWp> ポーランド 2MW /3MW 1 (1) トルコ 7MW / なし 7 (593) (600MW) 点数基準 設置可能容量 [MW] ~(100) 100~(300) 300~(500) 500~(700) 700~ 年 間 日 射 量 ~(1200) 1200~(1400) 1400~(1600) 1600~(1800) 1800~ [kw/m2] 2-106

363 3. 事業性検討 3.1 中東欧における事業モデル スマートエネルギーシステムとエネルギー供給事業モデルの原型本 FSで検討するエネルギー供給事業で想定するスマートエネルギーシステムの構成を図 に示す 図 中東欧スマートエネルギーシステムモデル 中東欧で利用可能な燃料源として低炭素の天然ガス 炭素中立と見なされているバイオマス資源を設定し 電源 熱源機器として天然ガスコジェネレーション バイオマスコジェネレーションを想定する 天然ガスコジェネレーションとしては発電効率が大型火力発電に匹敵する高効率ガスエンジンを またバイオマスコジェネレーションとしては 中東欧で比較的豊富と考えられる森林資源からの木質チップを第一に考え 木質チップボイラと小型蒸気タービンで構成されるコジェネレーションを想定する 中東欧はまた農業 畜産業の生産額も多いため これら有機残渣 廃棄物からメタン発酵で得られるバイオガスの有効利用も有力である 木質チップの入手が困難な場合は バイオガスエンジンによるコジェネレーションを想定する バイオマス利用以外の再生可能エネルギー利用として 既にチェコ スロバキア ブルガリアで普及が進んでいる地上設置メガソーラー型 PVプラントでは無く 規模は小さいものの 今後もFIT 価格が維持されるルーフトップ型 PVを考慮する ただし歴史的建築物が多い都市部では 景観保護の観点から制約が多いと推定される 3-1

364 スマート性として 再生可能エネルギー利用とともに 商用電力系統へ接続した場合にも系統の電圧 周波数を極力変動させない点も重要である このために 中央給電指令所の電力制御機能を持つμEMS( マイクロエネルギーマネジメントシステム ) を設置する μemsは同時に 電力 熱需要予測に基づく経済的運転パターンを出力するため 省エネ効果が得られやすくなり経済性向上へ寄与する 地域エネルギー供給事業には機器以外に 独自の自営配電線網 自営熱供給管網が必要となるが これは初期投資額を増大するため 既存配電会社の配電線網 既存熱供給会社の配管網による託送の可能性を検討する必要があると考えられる 事業モデルの原型を図 に示す Commercial Distribution line Power by FIT Natural Gas Supply Company Biomass Supply Power by FIT NG Biomass SPC (JV) Roof-Top PV 0.5MWe Natural Gas CGS 10MWe Biomass CGS 1MWe Own Distribution cable Own distribution piping Power wheeling Power Heat Factory 2 >10kw Factory 1 図 エネルギー供給事業の原型モデル 事業候補サイトは コジェネレーションで発生する熱の年間を通じた有効利用を第一に考え 熱需要のある複数企業工場が見出しやすい地域とし 熱需要が皆無である場所は対象外とした これは熱販売収入により経済性を向上させる観点からもほぼ必須の条件である また バイオマスコジェネレーションの発電容量は 利用可能バイオマス量と貯蔵場所の制約から一般的に 1MW 以下の発電容量となる場合が多く 基幹電源としては天然ガスコジェネレーションに依存せざるを得ない このため 天然ガスの調達が比較的容易な地域を候補サイトとする必要がある 3-2

365 上述の条件が満たされる場所として 天然ガス調達が容易で 熱需要家企業をテナントとして有する工業団地 あるいは 工場熱需要家を顧客とする熱供給会社の周辺を 当初の調査対象地域と考えた 調査対象とした中東欧諸国では 工業団地 熱供給会社ともに 地方政府の管轄 経営下にあるケースも多く 地方政府 自治体も重要な関係組織となる 事業会社は弊社コンソーシアムの単独出資による特別目的会社以外に 現地地方自治体との共同出資による合弁会社 あるいは現地電力 熱供給会社との共同出資による合弁会社等が考えられる 事業顧客は 電力と熱を消費する複数の企業工場を想定しているが 再生可能エネルギー電力が相対的に高額の固定買取価格の適用であれば これを狙って値地元配電会社も顧客とみなして売る なお ルーフトップPVを利用した単独事業に関しては 前章の現地調査結果から 中東欧の都市部においては 歴史的建造物の概観を観光資源として維持するのが通常であるため 景観を損なうルーフトップ PV の導入は難しい 既にチェコで進展している如く 郊外工業団地の大規模物流倉庫の屋根を賃借りして設置し FIT 価格で売電する事業が有望と考えられる 従って 本エネルギー供給事業のサイトもこのような大規模物流倉庫の付近が望ましい エネルギー供給事業モデルのバリエーション前章の現地調査結果から 中東欧においては エネルギー需要密度が比較的低い傾向が認められ この場合 自営配電線 熱供給管の敷設初期コストが大きくなる結果 経済性が問題となる このような場合 工業団地や顧客工場集中地域でのエネルギー供給事業ではなく 再生可能エネルギー及び天然ガスコジェネレーションに関する比較的高額での電力固定価格買取制度 (FIT) を利用するエネルギー卸売事業も考えうる 電力については電力会社を顧客とする通常のIPP(Independent Power Producer) 事業者と類似であるが 熱についても熱供給会社を顧客とし そこへ卸売する事業で IPHC (Independent Power & Heat Producer) 型 とも呼ぶことができる 図 に事業モデルを示す Powerl Distribution Company Power by FIT Natural Gas Supply Company Biomass Supply Heat Supply Company Power by FIT NG Biomass Roof-Top PV 0.5MWe Natural Gas CGS 10MWe Biomass CGS 1MWe SPC (JV) Heat 図 IPHP 型 ( 電力 熱卸売型 ) 事業モデル 3-3

366 事業サイトとしては 熱供給会社の敷地内あるいはこれに隣接する地域に限定されるものの複数の個別工場顧客との販売料金交渉 契約事務などが不要となり またエネルギー分配設備が大きく低減されるため有望な事業モデルとなり得る ただし 中東欧諸国では熱供給会社の燃料が天然ガスとは限らず むしろ安価な褐炭あるいは原油精製残渣を使用している場合も多いようであり 熱販売収入が事業性工場にどの程度寄与するかは 個別に判断する必要がある 従って 例えば エネルギー供給事業の電力顧客を複数の個別工場として 熱を単一の工場需要家と熱供給会社へ供給する自家発代行サービス事業と類似のモデルが中東欧では最も妥当性が高い可能性があろう これは 図 に示すような 原型モデルとIPHP 型モデルの混合型となる この場合の主要顧客としては バイオガスコジェネレーションの原料としての有機物残渣を保有し 且つ 熱需要も少なからずある食品加工工場等が有力であろう Commercial Distribution line Power by FIT Natural Gas Supply Company Biomass Supply Heat Supply Company NG Biomass SPC (JV) Heat Natural Gas CGS 10MWe Biomass CGS 1MWe Connection cable Connection piping Power Heat Factory 1 Factory 2 図 混合型 ( 電力 熱卸売型 ) 事業モデル この最も単純な事業形態は 図 に示すような 食品関連工場での熱供給代行サービス事業と考えられ 有機物残渣からバイオガス燃料を生成してバイオガスコジェネレーションに供給し 発電電力を高額のFIT 価格で配電会社へ販売し 熱を自家消費へ回すという事業モデルである 中東欧においては 有機物残渣量の制約からバイオガス発生量が限定されるため 発電容量は 1MW 以下になると推定され 当初は発電電力全てをFIT 価格で売却し 設備の減価償却を進める必要があると思われる しかし償却終了後は 電力も自己消費に回すことが可能となり エネルギー経費の大幅削減も期待できる 3-4

367 Commercial Distribution line Power by FIT Biomass Supply Biomass Biogas CGS 1MWe SPC (JV) Connection piping Heat Factory 1 Food Company 図 食品関連工場自家発代行類似サービス事業モデル 一方バイオガスコジェネレーションと類似であるが 天然ガスコジェネレーションを利用する場合は 中東欧においても多くの場合 エネルギー需要にあわせた天然ガス量の調達が可能であり 発電容量は電力需要にあわせて選定できる すなわち発電量には 配電会社へのFI T 価格での販売量のみならず自己消費分まで含めて考えることができる 一定の熱需要も有する顧客工場の例としては ブルガリアのモーターオイル精製製造工場がある 図 に事業 モデルを示す Commercial Distribution line Power by FIT Natural Gas Supply Company NG Natural Gas CGS 10MWe Cable Piping Power Heat Factory 1 Motor Oil Refinary Company 図 モーターオイル製造工場自家発代行サービス事業モデル 3-5

368 3.1.3 スマートグリッド技術を利用したサービス事業モデル サービス事業モデルここまで スマートエネルギーシステムを念頭においたエネルギー供給事業モデルのバリエーションを考察してきたが 視点を変えて この中のスマートグリッド技術を主体とした事業モデルも考えられる スマートグリッドは送配電網 特に配電線網の電圧変動 潮流変動 過負荷および周波数 ( 小容量の系統や独立系統では問題が顕著化 ) の安定化を一つの目的としており 日本においてはその責務は電力会社にある しかしながら 中東欧諸国では 再生可能エネルギー源によるIPP 発電プラントを系統に接続する場合 電力品質の維持責務が配電会社のみならずIPP 事業者にも課せられる場合がある IPP 事業者は 既存配電会社の配電線網による託送に頼っていることから 電力品質の維持責務は IPP 事業者に電圧 周波数を安定化する何らかの装置の導入を義務付けることを意味する 従って 例えば IPP 事業者を顧客とした系統連携の際の安定化を行う代行サービス事業のモデルが中東欧では最も妥当性が高い可能性があろう これは 図 に示すような IPHP 型事業モデルの電力固定価格買取制度 (FIT) を利用したエネルギー卸売事業にも必要となる この場合の主要顧客としては IPP 事業者または配電会社等が有力であろう 図 にIPHP 型事業モデルをベースとした事業モデルを示す 本サービスは IPP 事業者又は配電会社による安定化装置の買取も想定している Commercial Distribution line Grid stabilization service Power by FIT Grid stabilization equipment Natural Gas Supply Company Biomass Supply Heat Supply Company Stabilized power Power by FIT NG Biomass Roof-Top PV 0.5MWe Natural Gas CGS 10MWe Biomass CGS 1MWe SPC (JV) Heat 図 IPP 事業者 ( 配電会社 ) 向け系統安定化代行サービス事業モデル この最も単純な事業形態は 図 に示すような 風力発電や太陽光発電などの再生可 能エネルギーの変動抑制のための系統安定化代行サービス事業と考えられ 系統接続の際に必 要となるサービスの事業モデルである 3-6

369 Power Distribution Company Commercial Distribution line Stabilized power Grid stabilization service Grid stabilization equipment Power by FIT PV / WF 図 PV/WF 事業者向け系統安定化代行サービス事業モデル 一方で 送配電会社 ( 変電所を管轄 ) 向けのサービスとして 配電容量不足やピークカットなどの用途で本サービスを提供する事業モデルも考えうる 例えば 急激な需要変動に対し 変電所等の設備増強工事が間に合わない場合 バッテリーシステムによる系統安定化代行サービスを提供し 設備改造 更新までの繋ぎとして活用することもできるであろう 図 に事業モデルを示す 本サービスは 送配電会社による安定化装置の買取も想定している Customer Customer Commercial Distribution line Grid stabilization equipment Commercial Distribution line Substation Peak Cut & Power assistant Stabilized power Grid power support service 図 送配電会社向け系統安定化代行サービス事業モデル 上記に記載した事業モデルは 本来は送配電会社に対して機器を販売して事業を行うモデルであるが ここでは 機器の販売を行わずサービス事業モデルを想定して検討した 機器販売の事業モデルも政府の補助制度などの牽引がある程度必要であるが サービス事業モデルは導入のし易さの反面 サービス事業者側の初期投資の負担が増えるため サービス事業モデルには何らかの政府の補助制度が必要不可欠であろう 3-7

370 課題とソリューションここでは現地調査の結果から サービス提供又は機器納入の可能性のある課題を抽出し ソリューションとしてスマートグリッド技術が適用可能か検討した 課題の抽出については ブルガリア ルーマニア チェコ ポーランド スロバキアを主体に調査し 同じ課題を抱える隣国への展開の可能性についても確認した 現地調査結果から明らかになった主な課題は以下の5 項目に大別することができる 配電系統設備の強化 熱電併給の効率化対策 太陽光発電および風力発電等の再生可能エネルギーの安定化 無電化地域の非常電源 電力使用の見える化それぞれの項目について 以下に詳細を示す [Ⅰ] 配電系統設備の強化 1) 都市部に於ける配電線老朽化対策 ( 主にブルガリア ルーマニア ) 調査の結果 都市部 ( ブルガリアの首都ソフィアやルーマニアの首都ブカレストなど ) の人口増加に対し 道路整備に合わせ敷設した配電線が古いまま使用されていることが判った 景観保護のためか EU 諸国では配電線は埋設 ( 石畳の下 ) されており 配電線の更新または新設には多額のコストが掛かっていた そこで 都市部に於ける老朽化した配電線更新コストの問題や 配電容量不足等の課題解決にスマートグリッド技術が適用可能か検討した 1 配電線老朽化対策システム構成都市部の新規需要の増大によって配電線の容量が不足した場合には 配電線の増強工事が必要となる また 再生可能エネルギー ( 風力発電 太陽光発電 ) が都市部に設置された場合 変電所から遠い場所での電圧変動や逆潮流が顕著になる可能性がある 配電線の増強は都市部では高額となり容易に行えないが 変動が規格を外れるような場合には対策を行わなければならない そこで 以下の図は 配電線の設備容量不足に対応すると共に太陽光発電の不安定な発電を安定化するため 蓄電池システムを導入した例である 蓄電池システムによるピークカットにより配電線の設備容量不足を解消すると共に 急峻な太陽光発電の電圧変動も 蓄電池システムであれば瞬時に充放電することで打ち消し合い 系統電圧の安定化が行える 3-8

371 Load Substation for distribution 380/220V Bank 10/6kV Bank flow 110kV/20kV 都市部の配電線更新や増強は容易ではない Load Load Load ~ - Factory Reverse flow SCiB TM batteries Discharge Charge Control μems Addition PCS Micro Energy Management System Battery Energy Storage System 図 配電線老朽化対策システム構成図 2 工事費用の試算 配電線の敷設費用( 架空 埋設 ) 表 配電線の敷設費用 市街地 [EUR/km] ( 埋設ケーフ ル ) 郊外 [EUR/km] ( 架空ケーフ ル ) ブルガリア 1 51,000( ソフィアなど ) 25,500 ルーマニア 2 55,200~77,000 25,000~35,000 1 : ブルガリア CEZ Distribution Bulgaria AD Blagoevgrad ヒアリングによる概算 2 : ルーマニア SSE (Stredoslovenska Energetika) ヒアリングによる概算 仮に需要が増加して配電線の容量が限界となる状況となれば 多額の配電線の改修が必 要となる 条件にもよるが ブルガリアを例に参考として以下の試算を行った 配電線増強工事費用 市街地で 6km 程度の配電線増強工事が必要になると仮定すると 合計 306,000 EUR が必要となる 蓄電池システム導入費用蓄電池システム :1,650,200 EUR(500kWh) 条件 :USD4.34M / MWh ( ) の 1/2 として評価 レート 0.76EUR/USD (EMS 変圧器等含む) EPRI Electricity Energy Storage Technology Options( ) 2010/12 Table4 Energy Storage for ISO Fast Frequency - Li-ion を参照 3-9

372 上記の試算では 蓄電池システム導入費用は 市街地 6km の配電線増強工事費と比較して約 5 倍の費用が必要と試算される 配電線増強工事では 市街地で埋設工事が困難な場合や 道路規制等の費用が高額となることも考えられる 計画通りに配電線増強工事が進まない場合は 蓄電池システムの導入が効果的である コストについては EV の普及により 急速に蓄電池の値段が下がることも期待されるほか ビル等に設置される再生可能エネルギー (PV) と併用すれば PV の変動抑制と日中の PV 発電量を考慮し 蓄電池の容量を減らすこともできると考える 恒久的に古い配電線の更新が不要となる訳では無いが 予測される範囲で配電線の増強 更新を行っても最適な対応が行えない場合もある そういった場合に 蓄電池システムを組合せた系統安定化 容量不足の対策が有効となる ヒアリングの結果 この様なモデルは 潜在的に中東欧諸国 ( ブルガリア ルーマニアなど ) にあるため 有効性を確認した上で他国への展開も十分可能なモデルと考える 2) ピークカット ピークシェーブによる需要増対策前項でも述べたように蓄電池システムを導入すれば 蓄えた電力を 昼間のピーク時に放電することで電力の最大ピークを抑えることができる 配電変圧器や配電線の更新ができず 設備容量が需要に追いつかなくなった場合 停電が起きる可能性もある 配電会社等に対し 設備更新の代替案として蓄電池システムによるピークカットを提案可能と考える 上記の例でも ピークカットのサービスとして提供すれば 納入し易く 設備更新時の無駄も発生しない 事業モデルの一つと成り得ると考える 供給能力アップも同様に 配電線の途中に蓄電池システムを設置し 需要ピーク時に放電を行い 供給能力をアップさせることは可能と考える 蓄電池システムによるピークカット 供給能力アップは将来的に有効な機能と考える 3) 停電対策 ( バックアップ電源 ) 蓄電池システムの用途として 停電時のバックアップ電源 UPS 的な使用も考えられる 但し 今回の調査においては 停電対策 バックアップ電源的な用途での要望は見られなかった [Ⅱ] 熱電併給の効率化対策 1) コジェネ協調系統安定化システム熱と電気需要を合わせ持った需要家を集め スマートコミュニティーを形成すると更なる効率化が行える そのような需要家を見つけ 束ねることができれば地域レベルのエネルギーの有効活用が行える 以下に高効率コジェネシステム PV 蓄電池システムおよび μems を組合せた全体システム構成図を示す 3-10

373 MV Network BAT Heat Reservoir Network Connection Equipment (Inverter Storage Battery) μems Micro Energy Management System G.E/G.T PV WP Turbo Chiller. Absorption Chiller Water Plant Water Recycling Plant Factory A Area B Area C Area A Factory B Electricity Communication Water Supply Heat Chilled Water Future Prospects 図 コジェネ協調系統安定化システム構成図 調査の結果 熱と電気の需要が多くかつ高効率コジェネシステムと協調したコジェネ協 調系統安定化 ( 都市型 観光地型 工業団地型など ) システムが構築できそうな案件と その事業モデルについて示す 1 スーツファクトリーのエネルギー効率化 ( ブルガリア プレベン地方 ) 多くの同業者が廃業していく中で 生き残りを掛けた地域ぐるみのエネルギーの効率化構想を提案する アイロンなどに使用されるスチーム ( 熱 ) と照明 エアコン ( 電気 ) のエネルギーの効率的な運用を地域レベルで実現する 製造メーカは光熱費の経費削減の効果が期待できる 中東欧諸国 ( ブルガリアなど ) は EU 先進国 ( ドイツやフランスなど ) に比べ安い労働力を活用した縫製工場等が多く存在する 需要の変動により コストが高い小さな工場は廃業に追い込まれるケースがある その一方で 地域に根付いた産業 ( 上記であればスーツ縫製工場 僅か数 km の範囲に同じような工場が点在 ) を保護し 継続的な発展へ方向付けるためには 地域レベルで協力し会う仕組み作りが必要である ここでは エネルギーの効率化を地域レベルで実現し 協力し会うビジネスモデルを想定した 大口需要家に高効率なコネジェネシステム PV およびエネルギーマネージメントシステム (μems) 等を導入し 高効率運転を行う また 余った熱や電気を隣接する需要家に融通する 小さな工場は 自前でボイラや発電機を保有しなくても済み低コストで運用が行える 地域レベルで産業の活性化を図る取り組みは 中東欧の他国でも十分適用が可能なモデルと考える 3-11

374 2 車製造メーカのエネルギー効率化 ( チェコ ) 製造コスト削減のため凌ぎを削っている車製造メーカではあるが 電気については予め決められた価格で電力会社から購入している 近年の化石燃料の枯渇や 再生可能エネルギーの大量導入等により電気代は高くなる傾向でもある 車製造メーカは 熱と電気を大量に使用するため 自社で効率的なエネルギー運用が行えればコストダウンが図れる余地が残されているように見える 系統から購入する電気代により 製造コストが変動する受身的な運用から脱却し 自ら設置した高効率コジェネシステム PV やエネルギーマネージメントシステムにより エネルギーの効率的な利用を提案する コジェネシステムが使用するガス代と系統の電気代により 費用対効果が決まるが 規模が大きくなればその効果も大きくなると言える 例えば 車の製造工場の近くに営業所やオフィス棟が隣接されていれば 関連する施設全体のエネルギーのマネージメントを行うことで 更なる効率化が期待できる 車メーカの製造拠点は 中東欧諸国に点在していることから有効性が確かめられれば 他国への展開は十分可能と考える ( 一例を以下に示す ) チェコ : トヨタ フォルクスワーゲン シトロエンおよびヒュンダイシュコダ タトラ ゴードン MTX エコラ イノテックブルガリア : 長城汽車 ロベチモーターズルーマニア : ダチア アロスロバキア : フォルクスワーゲン プジョー シトロエン キアハンガリー : アウディポーランド : フィアットトルコ :Ford otosan Tofas トヨタ 本田 ヒュンダイ イスズ 2) μems(micro Energy Management System) 上記に記載されている エネルギーマネージメントを行うμEMS の機能について 以下に示す 1 系統エネルギー管理 μ EMS は 主に電力会社向けに開発された系統エネルギー管理システムで エネルギー管理に必要なエネルギー需給計画機能 (SCH) や 各発電機を有効に使用するための経済負荷配分制御機能 (ELD) リアルタイムに負荷の周波数制御を行う機能(LFC) および給電 配電の事故復旧 配電最適化を行う監視制御機能 (DAS) などがある 経済負荷配分制御 (ELD) やリアルタイム負荷周波数制御 (LFC) については 発電機の出力制御 更にその周波数調整を行う機能であり 主に発電事業者向けの機能として使用されている 配電自動化の監視制御機能 (DAS) は 配電事業者向けの機能となる 以下にμ EMS の基本機能一覧を示す 3-12

375 表 μ EMS 基本機能一覧項目制御周期 1. エネルギー需給計画 (μ-sch) 30 分毎 24H (PV/WT 出力予測 需要予測含む ) 2. 経済負荷配分制御 (μ-eld) 1 分毎 30 分 ( 電池制御 予測制御含む ) 3. リアルタイム負荷周波数制御 (μ-lfc) 1 秒毎 ( 電池制御含む ) 4. 給電 配電技術を融合した監視制御 -( 常時 ) (μ-das)( 高信頼度事故復旧 配電最適化 ) SCH (Generation Scheduling) ELD (Economic Load Dispatching ) LFC (Load Frequency Control) DAS (Distribution Automation System) 配電線老朽化対策に使用する蓄電池システムには 何らかの需給バランスを取る制御装置が必要である μems は 再生可能エネルギーの電圧変動抑制を行うことが可能で 上記の機能では 経済負荷配分制御 (μ-eld)( 電池制御 ) を応用して制御を行うことになる 蓄電池システムによる系統安定化には必須の装置 機能と言える 2 太陽光 風力発電 (PV/WT) 予測 μ EMS は 気象データおよび太陽光 風力発電設備の基本データから PV/WT 発電予測を行うこともできる 気象データは PV/WT が設置されている地域の気象庁などから入手を行う μems は 気象情報と過去のデータと照合し PV/WT 発電量 [kwh] の予測 ( 日単位 ) を行うことができる また μems はPV/WT 発電予測を行う際 設置されている発電設備の基本データを登録する必要がある 過去の各種実績データ ( 発電実績 気象実績 気象予報実績および日射量実績 ) については 既設の発電設備のデータ もしくは新設であれば実証中に蓄積した実績データを活用する 中東欧諸国の送配電会社には スマートグリッド用のエネルギーマネージメントシステムは 余り知られていなかったが エネルギーマネージメントには欠かせない装置であることを認識頂けた 3-13

376 [Ⅲ] 太陽光発電および風力発電等の再生可能エネルギーの安定化 EU の方針にもあるように 2020 年までに再生可能エネルギーの発電に占める割合を 20% まで増やす目標がある 中東欧地域でも 自国の再生可能エネルギーの発電に占める割合を増やそうと様々な施策をしている 代表的な例では ルーマニアやポーランドに於ける風力発電である バルト海 ( ポーランド ) や黒海 ( ブルガリア ルーマニア ) など 年間を通し風が吹く立地条件の良い沿岸地域では 風力発電設備の導入が進んでいた 1) 太陽光発電の安定化太陽光発電 (Photovoltaic Generation ) は天候に左右されるため 電圧変動として系統へ影響を与える 対策として 蓄電池システムを組合せた系統安定化システムの導入が推奨される 系統の状況を監視し 系統安定化制御を行うためには エネルギーマネージメントシステム (μems:micro Energy Management System) も合わせて導入が必要となる 再生可能エネルギーによる発電はプライオリティが高いため 余剰電力発生の際にも最後まで停止されることは無い 天候は広域で見ると地域毎に曇りや晴れがあるので平均化されるが 全体としては変動しないケースもあり 局所的に見ると電圧変動は顕著となる 許容範囲を超えた場合には 最悪停電等に繋がる恐れもある 蓄電池システムはこれらの変動を吸収し 系統に安定した電力を供給してくれる 制御にはエネルギーマネージメントシステムが必要であるが 系統の状況を見ながら安定化させる仕組みは将来的に必要な機能と考える 2) 風力発電の安定化バルト海 ( ポーランド ) や黒海 ( ブルガリア ルーマニア ) など 年間を通し風が吹く立地条件の良い沿岸地域は 現在 風力発電設備の導入が進んでいる ポーランドでは 風力発電設備の導入を急ぐ余り 110kV の同一ラインへ接続された系統の変動が顕著なため 蓄電池システムを利用した系統安定化の対策 検討が始まっていた また ルーマニアでも風力発電は盛んで 既に 1,000MW が設置され 2013 年までには 3 倍の 3,000MW まで増加させる計画もある 特にルーマニアでは MV 系統に接続する再生可能エネルギーは 接続する側に系統安定化義務が発生する関係で CEZ Romania S.A. や再生可能エネルギー設置業者である IPP も系統安定化は必須と考えており 対策として蓄電池システムを活用したいとの意見が多かった ルーマニアでは 黒海のコンスタンツァ港周辺が特に風力発電が盛んであるが 急速に導入が進む風力発電に対し系統安定化の対策ができていないのが現状である このままでは 将来 再生可能エネルギーが接続でき無くなることも考えられるため 危機感さえ懐いているように見えた 3-14

377 3) 電圧調整機器と蓄電池システムによる変動抑制 EU 諸国は隣接国間で相互に系統連係しているため 系統全体では周波数は安定している 一方で EU 方針で 2020 年までに再生可能エネルギーの電源に占める割合を 20% まで増やす計画もあるため 各国の再可能エネルギーの導入比率が高まってくることが想定される その結果 今後 電圧 周波数維持調整が厳しくなると考えられる 特に風力発電や太陽光発電のプラントを集中して設置している場所では 支線などで電圧変動が起きており その変動がいっそう激しくなる恐れがある これらのソリューションとして 現在 チェコやルーマニアでは蓄電池システムによる系統安定化を考えていることからも 蓄電池システムによる系統安定化は将来的に有効な機能と考える 1 電圧調整機器系統安定化には 以下のような電圧調整機器で行う場合と スマートグリッド ( バッテリーシステムとエネルギーマネージメントシステム ) を活用した系統安定化の方法がある 以下に電圧調整機器の一覧を示す 用途と設置される場所毎 ( 電力会社 変電所および送電線 ) に様々な装置がある 表 電圧調整機器の種類 Location Products / Method Main Function Main Effect SVC Substation STATCOM RC TVR TCSC(Thyristor- Controlled Series Transmission Capacitor) line HVDC (HighVoltage Direct Current) Reactive power and Voltage voltage control Stability improvement Voltage control Transmission Line reactance capability Compensation improvement Transmission Long distance power capability Transmission improvement STATCOM=STATic COMpensator / RC=Rotary Condenser SVC=Static Var Compensator 以下に変電所などで使用されている無効電力および電圧制御装置の Static Var Compensator (SVC) および 配電線の電圧調整等で使用される Thyristor Voltage Regulator (TVR) を紹介する 3-15

378 Static Var Compensator (SVC) [Main Function] Reactive power and Voltage Control [Main Effect] Voltage Stability Improvement <Characteristics> The Response is faster than RC (Rotary Condenser) Static Var Compensator (SVC) 写真 Thyristor Voltage Regulator (TVR) [Main Function] Voltage control [Main Effect] Voltage stability improvement <Characteristics> The Response is faster than SVR (Step Voltage Regulator)(Max 200ms) Limitless tapchanger & Maintenance free (Thyristor switch of contactless is used) Thyristor Voltage Regulator (TVR) 写真 2 蓄電池システムによる変動抑制 ( 有効電力の調整 ) ここまで 電圧調整機器による系統安定化を紹介してきたが 系統安定化には以下のよう なスマートグリッド技術 ( バッテリーシステムとエネルギーマネージメントシステム ) を活 3-16

379 用した方法もある 以下の図の通り μems(micro Energy Management System) から PCS および Battery System へ制御を行い 変動抑制およびピークシフトなど用途により制 御を行うことができる 変動抑制用途再生可能エネルギー ( 風力や太陽光発電 ) 等のように天候に左右され発電電力が変化する不安定な電源に対し 変動を打ち消すようにバッテリーシステムで充放電を繰り返し系統安定化を行う ピークシフト用途 軽負荷時の夜間等にバッテリーを充電しておき 昼間などのピーク時にバッテリーを放 電することで ピークをシフトする手法 Generated power Power conditioning system PCS μems Reverse power flow Inverter/ Discharge Charge Power supply Power conditioning system Utility grid Battery 変動抑制 ピークシフト Output power of PCS Output Power of Power System Discharge with SCiB Charge Demand Power without SCiB Outputs will be smoothed. Outputs will trace the 図 Battery Energy Storage System 3-17

380 [Ⅳ] 無電化地域の非常電源 ( 太陽光 風力発電 小水力 ) ルーマニアでは配電が困難な山岳地帯 (1000 箇所の系統から孤立したコミュニティ ) に PV+ 風力 + 蓄電池を組合せたシステムを導入する計画がある 再生可能エネルギーを最大限に活用するシステムで 昼間は PV+ 風力 夜間は昼間に蓄電池に蓄えた電力と風力で電力を賄う構想である これらは配電線敷設が困難な地域に対し 電気を供給するサービスとして 新たな事業モデルと成りえる 立地条件によっては小水力発電なども活用し 無電化地域の非常電源にすることも可能と考える [Ⅴ] 電力使用の見える化 ( スマートメーター ) スマートメーターは通信機能を持ち 配電会社や需要家へ使用電力量をリアルタイムで伝えることが可能となる技術であり また 双方向通信が可能である為 電力供給の遠隔遮断 開始や 電力単価を需要家への伝達も可能となる 使用電力の 見える化 を行うことで 需要家を電力単価の安い時間帯へ電気の使用を促す効果 ( ピークシフト ) も期待される技術である EU 指令 (no. 2009/72/WE 第三次 EU 電力自由化指令 ) により 経済的に成立する場合 2020 年までに 80% の需要家に対してスマートメーターを導入することが求められており 西欧では導入が進む国もあるが 調査を行った中東欧諸国ではまだ導入が進んでいるとは言えない CEZ Distribution Bulgaria LTD では 一部の地域で既に導入がされているが 今後の導入計画が発表されていない 導入済みの一部の地域とは 電気料金の安定した支払いが困難な人々が住む地域とのことであり 未払い者への電力供給の遠隔遮断が主な目的であるため 他の地域への波及が進んでいないと考えられる また ポーランドの PWC の調査からは 導入が進まない理由として 誰がスマートメーター導入のコストを負担するのかという課題が挙げられた スマートメーター導入に対する需要家へのメリットが示されていない為 電気料金への上乗せが難しいとのこと その他にも EU 指令は発行されているが 国内の法規制はなく ファンドもないためスマートメーター導入が進まないという現状も調査から得られた ポーランドでは 国内の法規制が国会で議論されていることや ファンドが検討されていることも調査の結果分かってきているが このように 導入にかかるコストを誰が負うのか メリットをはっきりさせることが 中東欧でスマートメーター導入を加速するために必要と考えられる 1) スマートメーターの活用内容と効果 将来の姿使用電力の 見える化 を行うことで 需要家を単価の安い時間帯へのピークシフトを促す効果が期待できる スマートメーターを中心とした AMI システム構成の一例を下に示す 3-18

381 メータデータ管理システム(Meter Data Management System(MDMS)): スマートメーターと双方向通信を行い 遠隔検針 リアルタイムデータの収集 管理 分析を可能にする スマートメーター: 電力消費量 電圧 電流などを計測する MDMS やホームディスプレイとの双方向通信機能を持つ ホームディスプレイ : スマートメーターで計測した電力使用量や CO2 排出量 電力単価などを表示する 広域網 ラストワンマイル 通信 スマートメーター メータデータ管理システム (Meter Data Management System) ホームディスプレイ 図 AMI (Advanced Meter Infrastructure) System ラストワンマイル通信 : 電柱上等に設置した集約装置と各家庭に設置されたスマートメーター間をつなぐ通信であり 以下のような方式が考えられる RF Mesh 方式 : スマートメーターが送信した計量データを 近隣に設置されたスマートメーターがバケツリレーのように転送し データを集約装置まで伝送する 電柱上など地上へ集約装置の設置が必要であり また データ転送のために地域でまとめて導入する必要がある 集約装置 図 RF Mesh 通信 PLC 方式 : 電力線を通信路として 各スマートメーターの計量データを伝送する 電力線が地下に埋設される地域でもデータの伝送が可能である一方 架空電力線を使用する場合 豪雪などにより電力線が損傷すると通信が行えなくなる 3-19

382 集約装置 図 PLC 通信 GPRS 方式 : スマートメーターに実装した GPRS モジュールで基地局間の通信を行い 計測データを伝送する 有線方式のようにケーブル損傷の影響を受けることが無く RF Mesh 方式のようにまとまった単位で導入する必要は無い しかし 通信会社の通信網を使用する場合 通信料を支払う必要がある 基地局 図 GPRS 通信 2) ソリューションの提供方法について上記のような AMI システムを使用し 以下のようなソリューションの提供が可能である 各顧客の電力使用量の遠隔検針スマートメーターの検針データを MDMS へ伝送し 電力使用量の遠隔検針を実現する MDMS で収集したデータを各電力会社の持つ課金システムへ送信することで 顧客への使用料請求を行える 使用電力の 見える化 により需要の少ない時間帯へのピークシフト CO2 排出量の低 減 電力単価 及び 使用量を各家庭に設置したホームディスプレイ等の情報端末に送 信し 見える化 することで 顧客が自主的に 電力単価の低い需要の少ない時間帯へ 3-20

383 使用するよう促すことが出来る また 見える化 により顧客が自主的に使用量を抑え CO2 排出量の低減につなげることも出来る デマンドレスポンスの通知 電力逼迫時に 使用を抑えるよう各家庭の情報端末へ通知することが出来る 3.2 ブルガリアにおける事業性検討 天然ガス市場構造 天然ガス需給 (1) 需要ブルガリアの天然ガス需要は 2010 年実績で約 26 億 m 3 あり このうち電力部門が全体の 38% 化学部門が 28% その他産業部門が 18% と産業部門が 84% を占めている これらは輸送パイプラインから直接供給を受けている大口需要家である ブルガリアでは低圧の配給パイプラインを通じて供給される商業用 家庭用ガス需要 ( 下図の 配給部門 ) が開発されてこなかったが 近年政府は配給パイプラインおよびその所有 運営を行う配給会社の整備を進めており 需要に占める配給部門の割合は年々増大している 配給部門の割合は 1997 年に 2% に過ぎなかったが 2010 年には 17% を占めるに至っている 天然ガス需要は 2018 年には約 40 億 m 3 に増加すると予測されている 数量 ( 億 m3) 20.0 天然ガス需要構成 配給部門の比率 18% % 1% 2% 2% 3% 4% 電力部門化学部門その他産業部門非産業部門配給部門配給部門の比率 5% 5% 7% 9% 11% 13% 15% 17% 16% 14% 12% 10% 8% 6% 4% 2% 0.0 0% 1997 年 1998 年 1999 年 2000 年 2001 年 2002 年 2003 年 2004 年 2005 年 2006 年 2007 年 2008 年 2009 年 2010 年 図 ブルガリアの天然ガス需要構成 ( 出典 :SEWRC Annual Report 2010) 3-21

384 (2) 供給ブルガリアの天然ガスはパイプラインによる輸入ガスが大部分を占めている 2010 年の総供給量 25.3 億 m 3 のうち パイプラインによる輸入は 24.8 億 m 3 と全体の 98% を占め 国産ガスは 0.5 億 m 3 全体の 2% となっている 数量 ( 億 m3) 60.0 天然ガス輸入 国内生産数量 輸入依存度 輸入依存度 % 99% 99% 99% 99% 99% 100% % 輸入国内生産 90% 90% 86% 84% 38.2 輸入依存度 100% 98% 100% 80% % % % 0% 1997 年 1998 年 1999 年 2000 年 2001 年 2002 年 2003 年 2004 年 2005 年 2006 年 2007 年 2008 年 2009 年 2010 年 図 ブルガリアの天然ガス供給の構成 ( 出典 :SEWRC Annual Report 2010) 事業規制ブルガリアのガス事業は SEWRC(State Energy and Water Regulatory Commission) が規制し ガス事業活動ごとに 35 年間のライセンスを発行している ライセンスは 生産 輸入 卸売り 高圧パイプラインによる国内向け輸送 (Transmission) 高圧パイプラインによる他国向けの移送 (Transit) 貯蔵 低圧パイプラインによる国内向け配給(Distribution) エンドユーザーへの小売 (Natural gas supply by an end supplier) というように細分化されている 現在 生産のライセンスは英国企業の Melrose Resources 輸入と卸売りのライセンスは国営 Bulgargaz 輸送 他国向けのガスの移送 貯蔵に関するライセンスは Bulgartransgaz に付与されている 配給 小売は約 30 ある地域配給会社に付与されている Bulgargaz および Bulgartransgaz は 政府 100% 所有の持株会社 Bulgarian Energy Holding(BEH) の傘下にある BEH は傘下企業を通じてガス 電力 石炭その他あらゆるエネルギーの生産 輸入 輸送 貯蔵 販売を行っている ブルガリアのガス事業は エネルギー法 (Energy Act) が規定している エネルギー法は 域内市場統合を目指す EU 指令に従って パイプラインネットワークに対するアンバンドリング 第三者利用の促進 およびエンドユーザーによる天然ガス供給者選択のルール整備を重点的に行っている 例えば Bulgartransgaz は輸送パイプラインの建設 運営 維持管理に関する独占的な権限 責任を持つ一方で 他の事業領域 ( 生産 輸入 卸売り 配給 小売等 ) から法的 機能的 会計的に分離されている また 輸送パイプラインの利用可能容量や料金等 3-22

385 を遍く情報公開するという 透明性 や 第三者に平等な条件で利用させるという 公平性 を担保することを厳しく要求されている 小売分野でもこれまで一体であった配給と小売のライセンスが分離され 2007 年 7 月以降 エンドユーザーは制度上は供給者を自由に選択できることになった しかし 実際には配給会社は配給と小売の両方のライセンスを保有し 配給と小売を一体的に行っている これは EU 指令には 10 万未満のエンドユーザーに配給する場合は法的分離を求めないという例外規定があり ブルガリアはこの例外規定を適用しているため ただし 配給会社は 配給事業 小売事業 非規制事業の会計分離をする必要がある 供給者変更については エンドユーザーが地場の配給会社と異なる配給会社からガスを購入すると 配給パイプライン使用料が複数回課金されて結果的に料金が嵩むケースが多く まだ行われたことはない 現地のヒアリングの中では 現在 Energy Act が議会で審議されており 2~3 ヶ月後に公表される見通しであり EU ルールに沿ってガス事業の更なる規制緩和が行われる見込みとのコメントを複数の関係者から聞いた ガス事業における上流 中流領域の状況 (1) 生産国内生産は 2003 年まで 0.1~0.2 億 m 3 と小規模で行われていたが 2004 年から黒海の沖合いの Galata ガス田 ( 英国石油ガス上流企業の Melrose Resources がオペレーター ) で本格生産が開始し 2005 年には総供給量の 16% に相当する 5 億 m 3 が生産された しかし 2009 年には Galata ガス田の埋蔵量がほぼ枯渇し 地下貯蔵への転用の技術的検討のために生産が停止された Melrose Resources は 2010 年にブルガリア政府から Kaliakra と Kavarna の2 鉱区の 10 年間の生産ライセンスを取得し 同年 11 月から生産を開始している Melrose Resources によると Kaliakra と Kavarna の確認 可採埋蔵量は 17 億 m 3 あり プラトー期間には年間 4.6 億 m 3 を生産する計画である さらに Melrose Resources は Kavarna East 鉱区 ( 確認 可採埋蔵量 7 億 m 3 ) の生産ライセンスも取得する予定であり 現在政府の認可を待っている 内陸部のシェールガス開発は 水圧粉砕に伴う地下水汚染 地盤振動への国民の反対から 安全性が確認できるまでモラトリアム中になっている (2) 輸入現在天然ガス調達は Bulgargaz が外国企業である Overgas(2010 年 20.7 億 m 3 ) Wintershall (2010 年 3.6 億 m 3 ) OOO Gazprom Export(2010 年 0.5 億 m 3 ) の 3 社からの輸入と国内企業 1 社 (Petreko SARL) との長期契約に基づき実施しており ガスソースは全てロシアで ウクライナ ルーマニアを経由するパイプラインで輸入している このロシア産ガスの長期購入契約は 2012 年末で期限が終了するため 現在 Bulgargaz は Gazprom と契約更新交渉を行っている 3-23

386 当面はロシア産ガスに依存せざるを得ないものの ブルガリアは長期的には輸入ソース 輸入ルートを多様化することを目指している 契機となったのが 2009 年 1 月に発生したロシア産ガスの全面供給停止である これは ロシアがガス代金支払交渉のもつれからウクライナ向けのガス供給を停止し ブルガリアが輸入するロシア産パイプラインガスは全てウクライナ経由であったため ブルガリアでロシア産ガスの供給が全面停止したトラブルである これを契機にブルガリアを含む欧州全体で供給ソース 供給ルート多様化の必要性が高まり 複数の多国間パイプラインプロジェクトが計画されることとなった 代表的なプロジェクトは サウスストリーム と ナブッコ であり どちらもブリガリアを通過する これらパイプラインプロジェクトが実現すればブリガリアのガス供給の安定性が大いに高まることが期待されている この他 ルーマニア ギリシア トルコなど隣国とのパイプラインネットワークの連携強化 エーゲ海岸のギリシャとの共同 LNG 受入基地建設などの計画が打ち出されている 図 ナブコ / サウスストリームガスパイプラインプロジェクト ( 出典 :BBC NEWS) (3) 卸売り Bulgargaz は輸送パイプラインを通じて 約 30 の地域配給会社 および輸送パイプラインに直接接続している約 400 の大口需要家にガスを供給 販売している 輸送パイプラインへのガス受け渡し地点におけるガス価格 ( エントリーポイント価格 ) は Bulgargaz が算定し SEWRC が認可している このエントリーポイント価格は 輸入ガス 国産ガス トランジットガスの数量と価格 現在 2% の法定加算マージンを考慮して決められ 四半期ごとに改定される (4) 輸送ブルガリア国内のガス供給のメインラインは Bulgartransgaz が所有 運営する高圧の輸送パイプラインである 輸送パイプラインの延長は 1,700km あり 昇圧ステーション 3 箇所 減圧ステーション 68 箇所 計測ステーション 8 箇所が付設されている 減圧ステーションで各地 3-24

387 域の配給会社が所有 運営する低圧の配給パイプラインと連結している 現在 欧州復興開発銀行 (EBRD) の支援のもと Dobric-Silistra 間の 80km の輸送パイプライン建設が進められている 輸送料金はエリア内で均一料金となる Postage Stamp 方式 が適用されている 料金は SEWRC が規制しており 現在は 19.73BGN/1,000m 3 となっている 輸送パイプラインから直接供給を受けている大口需要家のガス価格は エントリーポイント価格にこの 19.73BGN/1,000m 3 を加算したものとなる 現在の Postage Stamp 方式 は 今後 ネットワークをいくつかのゾーンに区切り ゾーンの受入 払出地点を通過するごとに課金されていく Entry-Exit 方式 に改定される予定である 輸送容量の割り当て方法は原則 申し込み順 (first come first serve) である 輸送パイプライン トランジット パイプライン 図 ブルガリア国内の輸送 / トランジット パイプライン ( 出典 :Bulgartransgaz Website) (5) トランジットブルガリアには他国向けの高圧ガスパイプラインである トランジット パイプライン (Transit Transmission Pipeline) が通行している これは ロシア産ガスをウクライナ ルーマニア ブルガリアを通過して ギリシア マケドニア トルコへ輸送するパイプラインである ブルガリア国内の通行部分は延長 945km あり Bulgartransgaz が所有 運営してい 3-25

388 る このトランジットパイプラインによる他国へのガス輸送は OOO Gazprom Export との契約に基づいている 輸送量は国内向けの 6~7 倍に相当する 120 億 ~170 億 m 3 となっている 2010 年は 122 億 m 3 が輸送され 内訳はトルコ向けが 99 億 m 3 ギリシャ向けが 21 億 m 3 マケドニア向けが 1 億 m 3 となっている このトランジットパイプラインによるガス供給はトルコ ギリシャ マケドニアの重要なガスソースになっており それぞれの国内消費量の 35-40% 70% 100% を占めている (6) 貯蔵地下貯蔵は現在一箇所 Chiren に存在し Bulgartransgaz が所有 運営している 貯蔵されているガスは大部分が Bulgargas の所有である Bulgartransgaz は 需要の季節変動のバランシングおよび緊急備蓄としてこの地下貯蔵設備を活用している ガスの注入は非需要期の 4~5 月 抽出は需要期の 1~3 月に行われている Chiren の最大貯蔵容量はブルガリア年間消費量の約 4 分の1に相当する 6.5 億 m 3 である 2010 年の1 年間の実績は 注入量 1.6 億 m 3 払出量 4.0 億 m 3 であった 現在 Chiren の能力拡張が進められている また Galata ガス田をブルガリア二番目のガス地下貯蔵設備に転用するプロジェクトが進められている 貯蔵料金は SERWC が規制しており 現在は月当たり 1,000m 3 当たり 2.49BGN となっている 貯蔵キャパシティの大部分を Bulgargas が確保しており 第三者がアクセスできる余地は殆どない 二次マーケットにおけるキャパシティ売買は行われていない ガス事業における下流領域の状況 (1) 市場概況ブルガリアは天然ガス供給インフラ 特に配給パイプラインは発展途上にあり 2010 年に 6,900 万 BGN が投資され 440km 新設されたものの 接続している需要家数は極めて少ない状況にある このため SEWRC は 配給 小売分野の規制において 配給会社によるネットワーク開発投資やエンドユーザー件数拡大のインセンティブとなるような政策を志向している ブルガリアの国内ガス需要は 26 億 m3(2010 年 ) であり 前年と比べ 4% 伸びであったが LDC 会社は 8% 伸びを記録している これは毎年パイプラインを延長しており 新規顧客開拓が進んでいる結果である ブルガリア国内は図 に示すように 高圧天然ガスパイプラインが環状系に敷設されており その高圧パイプラインから分岐する形で各主要都市へ延伸している 国内には5つの配給エリア (Dounav West Trakia Mizia Dobrudja) が設定されている 配給エリアはさらに細分化され 約 30 の配給会社にそれぞれライセンスエリアとして割り当てられている 配給エリアの外側では約 70 の地方自治体が管轄区域内のガス供給を行っている ブルガリアの天然ガス需要の約 16% はこれらの配給会社 地方自治体によって供給されている エンドユーザーへのガス販売量で大きなシェアを占めている配給会社は Overgaz East 18.7% Overgaz North 16.6% Sofiagaz 14.6% Citygaz Bulgaria 11.7% Overgaz 3-26

389 West 6.6% である 配給会社が供給するエンドユーザー数は 6.2 万件で このうちの 92% が家庭用である これらパイプラインによる天然ガス供給の他に The Virtual Gas Pipeline project も進行しており CNG( 圧縮天然ガス ) での供給も行われている 具体的には Bansko, Razlog, Byala Karnobat などの都市では CNG によるガス供給が始まっている 2010 年の CNG による供給は 180 件 840 万 m 3 であり 2009 年の 350 万 m 3 と比べると大幅な伸びとなっている 図 天然ガスパイプラインと供給エリア ( 出典 :Overgas Annual Report 2010) (2) 小売価格ブルガリア国内のブレンドオイルの価格は 2009 年と比べ 29% 高騰したのに伴い 派生製品である LPG は 30% 軽油は 17% 重油は 33% 高騰した 規制料金である電力価格は 5% 地暖会社による熱価格は 7% の値上げである 一方 Bulgagaz が供給する天然ガス価格の上昇は 3% にとどまっている 図 は天然ガスと競合燃料の価格を比較したものであるが ブルガリア国内においては 天然ガスが最も競争力のあるエネルギーであることを示している 具体的には 商業分野の暖房用燃料での天然ガスの価格優位性は高く 3%Sulfer 重油よりも 27% 低く 軽油と比べると 51% 低い また家庭用分野においては 平均電力価格よりも 35% 低いとのデータがある 3-27

390 図 天然ガスと競合燃料との価格比較 ( 出典 :Overgas Annual Report 2010) LDC 各社がエンドユーザーに販売する小売価格については SEWRC が上限価格 ( プライス キャップ ) を決めている 直近の上限価格については参考資料として添付したが この上限価格は 需給の計画と実績の差異 物価上昇率 配給会社の事業収益率等を勘案して毎年見直される でも述べたが 現在ブルガリアのガス配給会社は Bulgargaz からガスを調達している ガス市場の規制緩和により法律的には他社からも自由に原料を調達することは可能となっているが 実際はそのような事例は一件も発生していない ガス料金原価に算入可能原価は 1 各 LDC が Bulgargaz から購入する天然ガスコスト 2Bulgatransgaz の高圧パイプラインの託送費用 3LDC 会社の中低圧パイプラインの託送費用 4メータリングコストや料金徴収等に要する LDC の経費である Bulgargaz からの天然ガス供給単価は量や場所によって違いは無く 均一料金である これは SEWRC による規制価格であり 調達価格だけでなく 経済や電力価格など政治的要素を考慮して決定されるものとなっている 従って3 4のみが各地域の LDC によって異なるコストとなる 1~4の経費に加えブルガリアのガス配給 小売の事業収益率は 15% がベースとなっており SEWRC が定める上限価格以内で 実際の供給コストや消費パターン等の属性よって需要家をグルーピングし グループごと小売料金を設定している 図 には Overgas の供給ガス単価の内訳を示したものであるが 2010 年の家庭向けガス価格は 0.858BGN/m3(43 円 円 /BGN) 商業用ガス価格は 0.708BGN/m3(35 円 円 /BGN) であり いずれも 20% の VAT 込みである その際の Bulgargaz からの調達価格は BGN/m3(29 円 円 /BGN) である 3-28

391 ガス供給を申し込む際には パイプラインへの接続料が必要となっている 現地でのヒヤリングでは この接続料も規制料金となっているものの 早期供給開始を求めるために上乗せ料金を支払うこともしばしばあるようである ガス料金は家庭用需要家 商業用需要家 産業用需要家ともガスの使用量に応じて発生する従量料金だけであり 基本料金の考えは存在しない Bulgargaz が供給するガス販売単価は 3 ヶ月毎に見直されるため ガス配給会社の供給ガス単価も 3 ヶ月毎に見直される ブルガリアの天然ガス需要における暖房需要の占める割合が高いため 負荷平準化を狙った料金メニューも提供されている その一例が 商業用需要家および産業用需要家に対しては regular と irregular 料金であり 各月の使用量が年平均使用量の 1.5 倍を超える場合は irregular となり regular と比べ割高となる 図 天然ガスと競合燃料との価格比較 ( 出典 :Overgas Annual Report 2010) 3-29

392 < 参考資料 > 天然ガス小売上限価格 詳細は SEWRC(State Energy and Water Regulatory Commision) の Website を参照 (URL: Note: All prices are without VAT EUR / BGN GDC (Gas Distribution Company) limit prices for distribution of natural gas through the distribution networks and supply commecial users commercial users with irregular conspublic, state / muni Househld users BGN/1000n m3 BGN/MWh* * * BGN/1000n m3 BGN/MWh * * * price for supply, [BGN/user, month] BGN/100 0nm3 BGN/ MWh* * * BGN/1000n m3 BGN/M Wh* * * "Овергаз Изток"АД 832,73 89,50 2,64 до м3/год, вкл., up to 5000 nm3/y 832,73 89,50 2,64 до м3/год, вкл. 778,14 83,63 837,45 90,01 до м3/год, вкл., up to nm3/y 768,53 82,60 829,11 89,11 до м3/год, вкл., up to nm3/y 758,93 81,57 820,79 88,22 до м3/год, вкл., up to nm3/y 749,31 80,54 812,44 87,32 до м3/год, вкл., up to nm3/y 743,69 79,93 807,56 86,80 до м3/год, вкл., up to nm3/y 739,68 79,50 804,09 86,42 до /над м3/год, вкл., up to 1 736,58 79,17 801,40 86,13 до м3/год, вкл., up to nm3/y713,99 76,74 781,76 84,02 до м3/год, вкл., up to nm704,03 75,67 над м3/год. Over nm3/y 698,05 75,03 "Овергаз Запад"АД 838,17 90,09 2,85 до м3/год, вкл. 838,17 90,09 2,85 до м3/год, вкл. 762,07 81,91 827,07 88,89 822,25 88,38 до м3/год, вкл. 753,98 81,04 820,78 88,22 813,70 87,46 до м3/год, вкл. 745,87 80,17 814,47 87,54 805,15 86,54 до м3/год, вкл. 737,75 79,29 808,14 86,86 785,29 84,40 до м3/год, вкл. 732,98 78,78 804,42 86,46 до м3/год, вкл. 729,59 78,42 801,77 86,17 до /над м3/год, вкл. 726,96 78,13 799,72 85,95 до м3/год, вкл. 707,43 76,04 784,36 84,30 над м3/год. 698,41 75,07 "Овергаз Север"АД 813,01 87,38 2,70 до м3/год, вкл. 813,01 87,38 2,70 до м3/год, вкл. 774,33 83,23 811,65 87,24 до м3/год, вкл. 764,85 82,21 805,45 86,57 до м3/год, вкл. 755,37 81,19 799,23 85,90 до м3/год, вкл. 745,88 80,17 793,02 85,23 до м3/год, вкл. 740,32 79,57 789,37 84,84 до м3/год, вкл. 736,38 79,15 786,78 84,56 до м3/год, вкл. 733,32 78,82 784,77 84,35 до м3/год, вкл. 711,05 76,42 770,09 82,77 до м3/год, вкл. 701,24 75,37 763,56 82,07 над м 3 /год 695,37 74,74 759,59 81,64 "Овергаз Юг"АД 840,66 90,35 2,83 до м3/год, вкл. 840,66 90,35 2,83 до м3/год, вкл. 767,42 82,48 834,96 89,74 821,31 88,27 до м3/год, вкл. 758,28 81,50 827,17 88,90 813,76 87,46 до м3/год, вкл. 749,13 80,52 819,36 88,07 806,21 86,65 до м3/год, вкл. 739,98 79,53 811,55 87,23 788,64 84,76 до м3/год, вкл. 734,63 78,96 806,98 86,73 до м3/год, вкл. 730,82 78,55 803,73 86,39 до м3/год, вкл. 727,86 78,23 801,20 86,11 до / над м3/год, вкл./ 706,38 75,92 782,84 84,14 над м3/год. 696,91 74,90 "Софиягаз"ЕАД 845,58 90,88 2,74 до м3/год, вкл. 845,58 90,88 2,74 до м3/год, вкл. 746,17 80,20 821,00 88,24 813,15 87,40 до м3/год, вкл. 740,56 79,60 813,55 87,44 807,70 86,81 до м3/год, вкл. 734,95 78,99 806,10 86,64 802,22 86,22 до м3/год, вкл. 729,32 78,39 798,62 85,84 789,54 84,86 до м3/год, вкл. 726,01 78,03 794,23 85,36 до м3/год, вкл. 723,64 77,78 791,11 85,03 до м3/год, вкл. 721,80 77,58 788,67 84,77 над м3/год. 708,05 76,10 770,64 82,83 price for supply, [BGN/user, month] 3-30

393 3.2.2 ブルガリアにおける個別工場への天然ガス CGS 導入の事業性検討 では個別工場へ CGS を導入した場合の事業性検討を行う 当レポートにおいては CGS 事業が一定の事業性を持つ事の判断は事業 IRR が 10% を超えている事と定義し 為替レートは 1BGN( フ ルカ リアレフ )=50 円とする コージェネレーション事業に関わるエネルギー体系ブルガリアにおいて CGS 導入のメリット評価やエネルギーサービス事業の収支評価を行う場合 まず始めに系統の電気料金や余剰電力の買取料金体系について検証する必要がある 以下ではコージェネレーションの事業性検討に関連する種別料金体系について記載する (1) 系統電力の原価構成ブルガリアの電気料金については基本料金の概念がなく 従量料金のみで構成されている ブルガリアのエンドユーザーが購入する従量料金は概ね 160~170BGN/MWh(8.0~8.5 円 /kwh) となっている これを日本の電気従量料金と比較しても 30%~60% 程度安くなっている 更にブルガリアには基本料金がないため 電気料金は日本に比べかなり安いといえる 従量料金の内訳としては 国営送電会社 NEK の調達コストに 20%( 約 1470 円 /MWh) の付加価値税 発電 送電 配変電を担う電力会社の経費 および高効率なコージェネレーションとグリーンエネルギーの推進費が含まれている ( 下記図 参照 ) 図 電気料金の内訳ブルガリアにおける一般的な天然ガス価格が約 円 /m3 であり単純な天然ガス利用発電単価は発電効率約 40% と想定すれば 9~11 円 /kwh となる事から コージェネレーション事業を成立させるためには熱販売を組み入れた事業の可能性を探ることが必須となる 3-31

394 (2) 用途別料金体系 ブルガリア国内においては 発電 送電 配変電の経費や 配電会社からエンドユーザーへの売電価格 発電方式別余剰電力の買取料金 初めて施設に電気を引き込む際の電気工事費等は 全て State of Energy and Water Regulatory Commission (SEWRC) という機関によって規制されている ここでは事業性の評価を行なう上で重要となる1 配電会社からエンドユーザーへの売電価格 ( 従量料金単価 ) と2 系統への売電価格について記載する a. 配電会社からエンドユーザーへの売電価格ブルガリア国内は CEZ EVN EON ECA の4つの配電会社の電力供給エリアに分かれている しかし 4つの配電会社とも 料金体系に大きな違いはなく まず エンドユーザーへの供給電圧別 ( 中圧または低圧 : 中圧は 1,000~20,000V 低圧は 1000V 未満 ) に料金表が分かれ さらに エンドユーザーが自らのデマンド形態に応じて 3つの時間帯別料金メニューから選択できるようになっている 3つの時間帯別料金メニューは 3スケール 2スケール 1スケールから構成され 3スケールメニューは ピーク 昼間 夜間ごとに料金単価が変わり 2スケールメニューは 昼間 夜間ごとに設定され 1スケールメニューは 24 時間同じ料金単価となる ブルガリアでのピーク時間帯とは 下記のように冬期と夏期で少し異なるが 概ね朝と夕方であり 日本とは違い午後 2 時前後の時間帯はピーク時間帯とはなっていない 冬期ピーク時間帯 :8:00~11:00 および 18:00~21:00 夏期ピーク時間帯 :8:00~12:00 および 20:00~22:00 従って午前中の電力デマンドが小さく 正午から夕方にかけて電力デマンドが高くなる工場では 3スケールメニューを選択した方が有利となる 尚 供給電圧が高圧 (20000V 超 ) の場合は SEWRC が規制する電気料金表には記載されず 個別折衝となる 一例として CEZ のエリアで 中圧受電しているエンドユーザーが 3スケールメニューを選択すると ピーク時間帯 : 0.134BGN/kWh (6.7 円 /kwh) 昼間時間帯 : 0.071BGN/kWh (3.6 円 /kwh) 夜間時間帯 : 0.029BGN/kWh (1.5 円 /kwh) となっている b. 系統への売電価格再生可能エネルギーを含む燃料別の電力買取単価は細かく規定され 国の施策によりその普及促進を図るため 買取価格が高く設定されている しかし 我々の事業性評価の柱となる 天然ガスを燃料とした高効率 CGS から発電された電力の買取価格は規定されていない ブルガリアでは総合運用効率 80% 以上の天然ガスタービン CHP 発電 又は総合運用効率 75% 以上の天然ガスエンジン CHP 発電に対する買取 3-32

395 制度が存在しているが 具体的な価格は規制当局 (SEWRC) の認可の下に決定される 現地コージェネレーション事業者のヒアリング調査によると 概ねランニングコストの1 割程度の利益が乗った価格認可が行われる 高効率な CGS からの発電は系統運用者として送電部門を管理している国有電力会社である NEK ( National Elektricheska Kompania) が買い取り サーチャージとして電力価格に上乗せすることになる ( 図 および図 の CHP surplus の部分 ) 尚 国内の電力系統が脆弱なため 発電機を系統に連系する場合 ブルガリアでは発電機容量 5MW を境に 11kV の中圧配電線から 110kV 以上の高圧送電線への接続へ変更が義務付けられている よって,5MW 以上の発電機を連系運用する際には 別途 変圧器の準備も必要となる場合がある ブルガリアにおける個別工場への CGS 導入の評価検討 (1) 対象地区の選定ブルガリア国内の個別工場単位への CGS 導入の評価検討を実施するため 本プロジェクトにおいて 乳製品工場 食肉工場 オイル精製工場 ビール工場 衣服 ( 背広 ) 工場 マッシュルーム工場と 異業種の工場を訪問した その中で ブルガリアの気候条件を典型的に反映した 電力および熱の構内負荷デマンドを有し かつ 工場内の詳細なデマンドデータや実際の料金情報の提供を受けることができた工場をターゲットに CGS 導入の評価を行う 但し 日本国内の事業性と照らし合わせてみると 電気料金が日本の半額程度であるのに対し ガス料金は日本の産業向け価格とほぼ同等である事 さらに基本料金の概念がないため CGS 導入の最大のメリットである電力会社との契約電力削減に伴う基本料金の低減効果がない事から 工場内で発電した電気を消費する電主熱従運用前提の CGS 容量選定をしては事業性が悪いのは明確である CGS 導入のメリットを追及するならば の (2) b.2 で述べたブルガリア特有の高効率コージェネレーションで発電した電力を高価格で買取る FIT 制度を活用するのが最善の方法と考えられる しかし この制度を活用するには CGS の総合運転効率がガスタービンならば 80% 以上 ガスエンジンならば 75% 以上となる必要があり CGS によって生み出された熱エネルギーを使い切るだけの熱負荷が必要となる つまり CGS の容量は 熱主電従の運用を前提に構内の熱デマンドに応じて選択しなければならない (2) 最適な CGS の検討 CGS の最適化を図る上でのポイントを以下に列挙する a. 構内の熱需要に合わせながら できるだけ発電出力を高くした方が高い収益が見込めるので 原動機はガスタービンよりもガスエンジンを選択する方が有利である 従ってターゲットとなる総合効率は 75% となる 3-33

396 b. 現状 温水負荷が構内にないが 温水も使い切らないとガスエンジンコージェネレーション総合運用効率で 75% を達成できないので CGS からの排熱温水は全量 排ガスボイラの給水予熱に使える前提で検討する c. 給水予熱だけでは 温水を使い切れない場合や 蒸気デマンドに合わせてガスエンジン CGS の容量を選定した場合に温水を使い切っても総合効率が 75% に満たない場合には ガスタービンに対象機種に切り替え 総合運用効率 80% をクリアできるシステム構成を検討する 表 に代表的なガスエンジンおよびガスタービンの CGS の性能表を示す この表 の中で 既に総合効率が 75% に満たないガスエンジン機器又は総合効率が 80% に満たない ガスタービン機器は検討の対象外となる 表 ガスエンジン ガスタービン性能表 ガスエンジン 単位 ヤンマー三菱イエンバッハイエンバッハイエンバッハイエンバッハイエンバッハ EP350G GS 定格出力 KW 発電効率 % / / / /41.6 蒸気回収熱量 kw / / / /532 蒸気回収効率 % / / / /17.7 温水回収熱量 KW / / / /701 温水回収効率 % / / / /23.3 燃料ガス消費 Nm3/h / / / /267 総合効率 % / / / /82.5 ガスタービン 単位 IHI KHI KHI IM270 PUC17D PUC15D 定格出力 KW 発電効率 % 蒸気回収熱量 kw 蒸気回収効率 % 燃料ガス消費 Nm3/h 総合効率 % (3) 月別の蒸気デマンドおよび電力デマンドから見た事業性の検討対象とする工場は夏季熱需要が冷房負荷のないブルガリアという国を象徴するように小さな値になっている事がわかる それに対電力デマンドは ほぼ年間を通じて一定レベルを維持している特徴がある 1 年を通じて CGS の総合効率が高くなる事を目指した場合 蒸気デマンドの小さい夏期の値に合わせた容量になってしまうので 冬期に夏期の 10 倍以上の蒸気デマンドがあることを考慮すると 非現実的な CGS の容量選定になってしまう そこで ブルガリア国内に基本料金の制度が無い事を逆に利用し 蒸気デマンドの小さい 5 月 ~9 月までの 5 ヶ月間は CGS を停止して 従来どおり電力会社と地暖会社から電気および蒸気の供給を受ける運用として事業性を検討する 基本料金の制度がある日本でそのような運用を行うと 夏のピークデマンドに合わせた電力基本料金を 全く電力会社から電気を買わない 10 月 ~4 月の7ヶ月間も支払うことになりメリットは全く無くなるが ブルガリアにおいては従量料金のみの制度である事から 電気を使った時に使った分だけを支払えば良い 3-34

397 機種は4 月や10 月の平均蒸気デマンドに合わせて 表 の CGS の中からイエンバッハ 316 を選定する事とする 但し コージェネレーションから発生される温水熱量は 排ガスボイラの給水予熱や融雪システム等で使い切れる前提とする イエンバッハ 316( 発電定格出力 735kW) を選定した場合 10 月 ~4 月は 構内で消費する電力を除いて 平均して 530~630kW を FIT 制度によって比較的高い価格で売電が可能である (4) 経済性検討モデル当レポートでは各章において CGS 導入事業の経済性を求める簡素化されたモデルを用いる 経済性の検討は CGS 導入事業におけるキャッシュフローをベースに行う キャッシュフローの計算は ( 売上 - 費用 ) (1- 税率 )+ 原価償却費 - 投資額 - 運転資本の増加によって行う 但し 運転資本の増加については事業形態が比較的安定している事を考え省略するものとする 以下に各項目について示す a. 売上 CGS 導入事業の売上は売電収入 蒸気販売収入 温水販売収入から構成される それぞれの項目につき年間の販売量に販売単価を乗じて算出する b. 費用 CGS 導入事業における費用は燃料購入費 ( ガス購入費用 バイオ資源購入費 水費 ) 機器メンテナンス費用 一般管理費 原価償却費から構成される事とする 燃料購入費用は年間の燃料購入量に燃料購入単価を乗じて算出する 機器メンテナンス費用は使用機器の容量又は発電量 (kw ton/h) にメンテナンス単価 ( 円 /kw 円 /ton) を乗じて算出する 但し発電機については発電量 (kwh) にメンテナンス単価 ( 円 /kwh) を乗じて算出する 一般管理費用は売上原価である燃料購入費用とメンテナンス費用の合計に一般管理費用比率を乗じて算出する 機器は事業期間で完全に償却するものとする c. 税率ブルガリアにおける法人税率は 10% である d. 投資額機器の初期投資額は発電規模 (kw) 発熱規模(ton) に投資単価 ( 円 /kw, 円 /ton) を乗じて算出する 上記の方式で求められた単年度のキャッシュフローを元に事業期間を 15 年間として 内部収益率 (IRR) を求める 上記の情報を表にまとめると表 となる 3-35

398 項目 収入 単位 表 経済性検討モデル 売電収入 円 AB 売電量 kwh A 売電単価 円 /kwh B FIT 適用の可能性もあり 蒸気販売収入 円 CD 蒸気販売量 ton or MWh C 蒸気単価 円 /ton or MWh D FIT 適用の可能性もあり 温水販売収入 円 EF 温水販売量 ton or MWh E 温水単価 円 /ton or MWh F FIT 適用の可能性もあり 合計 AB+CD+EF 費用 ガス購入費用 円 GH ガス購入量 m3 G ガス単価 円 /m3 H 水購入費用 円 JK 水購入量 m3 JK 水購入単価 円 /m3 K メンテナンス費 円 LM 発電量 kwh L メンテナンス単価 円 /kwh M 不明の場合は1 円 /kwhで想定 一般管理費 円 (GH+JK+LM)*N 売上原価 円 GH+JK+LM ガス費用 + 水費用 +メンテ費用 一般管理費用比率 % N 不明の場合は3% で想定 原価償却費 円 QR*O 定額法の場合 償却率 % O 事業期間 15 年で100/15% を想定 合計 GH+JK+LM+(GH+JK+LM)*N+QR*O 投資額 円 QR 発電規模 kw Q 投資単価 円 /kw R 不明の場合は10 万 /kwで想定 法人税率 % T フリーキャッシュフロー 円 ( 売上 - 費用 )*(1- 税率 )+ 原価償却費 - 投資額 (- 運転資本の増減 ) 円 {(AB+CD+EF)-(GH+JK+LM+(GH+JK+LM)*N+QR*O}*(1-T)+QR*O-QR 運転資本については省略予定 年度 CF 投資額 FCF1 FCF2 FCF3 FCF4 FCF5 FCF6 FCF7 FCF8 FCF9 FCF10 FCF11 FCF12 FCF13 FCF14 FCF15 IRR % (5) 経済性評価現地ヒアリング結果よりブルガリアにおいては環境貢献からの CGS 導入ニーズや 電源セキュリティーからの CGS 導入ニーズはそれ程高くない事が窺えた 従って当評価においては 上記の顧客に対してエネルギーサービス事業者として顧客側に経済的な導入インセンティブが存在する形の事業を行った場合の経済性評価を行なう 展開する事業形態としては顧客サイトに設備を所有するオンサイトエネルギーサービス事業者として 顧客側のエネルギー費用の低減 (10%) を可能とする事業モデルを行う想定とする ( 下記図 参照 ) 3-36

399 Commercial Distribution line Power by FIT Natural Gas Supply NG Energy Service Provider Natural Gas CGS 1MWe On-site Generation Service for Motor Oil Company Heat(10% discount) Factory Motor Oil Refinary Company 図 エネルギーサービス事業者の形態 a. 経済性検討における想定経済性検討を行うにあたり 下記の前提条件を定める 1 CGS メンテナンス費用は CGS 停止中の 5 月 ~9 月はかからないものとし 10 月 ~4 月は国内同事業の平均メンテナンス費用を参考に人件費の違いを考慮して 1.5 円 /kwh とする 2 エネルギーサービス事業においてはすべてのメリットを事業者側で享受してしまうと 顧客側の CGS 導入に対する経済的インセンティブは全くなくなってしまう事から実際には多少なりとも顧客側にもメリットがある様に蒸気販売単価を現状顧客側が購入している単価より下げる必要がある事から蒸気販売単価は 現在顧客側が熱供給会社から購入している単価から 10% の割引を行った値とする 3 工場の受電設備容量は 1,000kVA 程度あるものとする 4 基本的にシステムは自動で継続運転とし 特別な現場常駐者はおかず 簡単な日常点検と警報が出た場合の一次対応等の人件費も 1のメンテナンス費用に包含されているものとする 5 構内で必要な電力量についてはお客様 ( オイル精製工場 ) が系統から購入し CGS からの発電についてはすべて FIT 価格で売電できるものとする 6 FIT 付事業を行なうのは 10 月 ~4 月までの7ヶ月間とする 7 ガスエンジンの初期投資額は 国内同事業の値を参考にして 10 万円 /kw とする 上記の条件を元に当プロジェクトの IRR が 10% となる系統売電単価を求めると 12.0 円 /kwh(330bgn/kwh) となった 表 はブルガリアにおける天然ガス利用 CHP からの電力買取価格と蒸気販売単価の一覧である 蒸気販売単価の平均値を算出すると 4,699 円 /MWh である 3-37

400 表 CHP からの FIT 価格一覧 C om pany Prices for electricity produced in C H P L im it p ric es o f th erm a l en erg y with het carrire F IT elec tric ity, B G N /M W h In d iv id u la p ric e B G N /M W h water steam, B G N /M W h hot water B G N /N W h 1 "Топлофикация София" ЕАД, Toplofikacia Sofia, EAD (S o fia D istric t H ea tin g P L C )* 2 7 9,7 1 * * 1 8 9, ,0 8 за а со ц и а ц и и п о ч л и д о ста в ч и к а п о ч л а, (fo r a sso cia ssio n b y art a n d su p p lier b y a rt a ) 7 7,6 8 2 "ЕВН България Топлофикация" ЕАД, EV N Bulgaria D HC P L C , ,9 5 за а со ц и а ц и и п о ч л и д о ста в ч и к а п о ч л а (fo r a sso c ia ssio n b y art a n d su p p lier b y a rt a ) 9 0,9 5 3 "Топлофикация П левен " ЕАД, Pleven D H C PLC ,91 73,44 71,58 4 "Топлофикация- Ш умен " ЕАД, Shoum en D HC PLC ,63 112,95 5 "Топлофикация Бургас" ЕАД, Bourgas DH C PLC ,42 84,50 68,85 6 "Д алкия Варна" ЕАД, Dalkia Varna PLC ,70 84,74 7 "Топлофикация Враца " ЕАД,V ratsa DH C PLC ,91 83,98 8 "Топлофикация ВТ " АД, Veliko Turnovo D HC PLC ,64 97,25 9 "Топлофикация Казанлък" АД, Kazanluk DH C PLC ,16 110,81 10 "Топлофикация Разград" ЕАД, Razgrad D HC PLC ,64 85,70 11 "Ю лико-евротрейд " ЕОО Д, U liko -Eurotrade Ltd. 249,43 176,43 93,19 12 "Софиягаз" ЕАД, Sofia Gas PLC ,33 102,46 13 "Топлофикация Русе" АД, Rousse D HC PLC 135,71 134,71 91,91 69,39 14 "Топлофикация П ерник " ЕАД, Pernik DH C PLC 126,08 125,08 76,33 72,82 15 "Топлофикация Сливен " ЕАД, Slive D H C PLC 129,93 128,93 79,72 79,53 16 "Топлофикация Габрово" ЕАД, Gabrovo DH C PLC 240,28 239,28 82,73 17 "АЕЦ Козлодуй " ЕАД, Kozloduj NPP PLC 38,19 18 "Биовет" АД, Bioved PLC 184,65 184,64 83,29 19 "Брикел " ЕАД, Brikel PLC 156,27 156,26 56,77 20 "ТЕЦ С вилоза " АД, Sviloza TPP PLC 119,17 119,16 98,59 21 "Видахим" АД, Vidahim PLC 162,63 162,62 22 "Д евен " АД, D even PLC 130,35 130,34 46,35 23 "ТЕЦ Горна Оряховица " ЕАД, Gorna O rjahovitsa TPP 1 3 8, , ,9 9 P L C 2 4 " Л ук о й л Е н ер ги я и Г аз Б ъ л га р и я" Е О О Д, L u k o il E n erg y 2 3 6, , , ,6 0 and Gas Bulgaria, Ltd. 2 5 " В & В Г Д О р а н ж ер и и П етр и ч " О О Д, V & V G D 1 8 6, ,2 9 Greenhouses Petrich Ltd. 26 "Герад" АД, Gerad PLC "Д екотекс" АД, Dekotex PLC 161,44 161,43 28 "Зебра" АД, Zebra PLC 167,88 167,87 138,14 136, " С К Ъ Т " Е О О Д, S k u t L td 1 7 6, , Ч З П "Р ум ян а И в а н о в а В ел и ч к о в а ", C h Z P R u m y a n a 1 7 1, ,1 8 V elich k o v a 3 1 " А л т К о " А Д, A lt K o, P L C 1 7 8, , " У н и б ел " А Д, U n ib el P L C 1 4 9, , " Д и м и тъ р М ад ж ар о в -2 " Е О О Д, D im ita r M a d jaro v 2, L td 1 6 9, , "Д оверие Енергетика" АД, Doverie Energy PLC 172,40 171,40 35 "Овердрайв " АД, Overdive PLC 209,21 209,20 169,85 36 "Актив Ко " О ОД, Active Ko, Ltd. 170,69 169,69 92, " М Б А Л - Т ъ р гови щ е" А Д, M B A L T arg o v ish te P L C (Regional general hospital, Targovishte) 2 6 9, , " Б у л Е к о Е н ер ги я " О О Д, B u l E c o E n erg y L td ,5 9 当事業の対象となる工場は平均価格よりもだいぶ高い単価で蒸気を購入している 他地域で同コージェネレーション事業を実施した場合には売熱価格を他地域の現状ケースに合わせて下げざるを得ず 事業の収支が減少する事が予想され 同水準の経済性 (IRR=10%) を確保する為にはより高額な FIT 価格が必要とされる 一例に他の想定を同じにして蒸気販売価格をブルガリアにおける蒸気販売価格の平均値 3-38

401 4699 円の1 割引として販売した場合の経済性を計算すると IRR10% を達成する FIT 価格は 13.7 円 /kwh(320bgn/mwh) となった 上記表 より現在のブルガリアにおけるコージェネレーションプロジェクトに対する FIT 価格の平均値が 9.8 円 /kwh (196BGN/kWh) 最高額が 13.9 円 /kwh (279BGN/kWh) 最低額 6.0 円 /kwh (119.17BGN/kWh) である事を考えると 13.7 円 /kwh の売電単価が認可される事は簡単ではない事が考えられる (7) 経済性改善の検討上記の結果からブルガリアの典型的な需要家において 1MW クラスの天然ガスコージェネレーション導入事業が一定の事業性を確保する為には現在比較的高価格で熱を購入している需要家をターゲットにする事が重要である事が窺える 一方でブルガリアにおける典型的な熱の需要家に対するコージェネレーション事業が一定の経済性をもつ事が簡単でない理由は夏季の蒸気デマンドが著しく低く 夏季にコージェネレーション機器の運転を停止せざるを得ない事も大きい 需要を無視し年間稼動を行うと CGS 運転効率が下がり FIT を得る為の総合効率の達成が難しくなってしまう それを避ける為に年間 5 ヶ月間 CGS を停止しなければならない事が事業性を悪化させていると考えられる 従って夏季の熱負荷を増やす事が改善の近道であるが ブルガリア国内は 気象条件上 夏でもさほど気温が上がらず 冷房需要による蒸気吸収式冷凍機の導入に期待する事は難しい 夏に熱 ( 蒸気 ) 負荷があるような特殊な工場 施設等を需要家として組み入れることを検討すべきである ブルガリア国内を視察した限りでは そのような業種として 背広 ( スーツ ) 等を生産する工場があった その工場では 常に非常に多数の作業者が製品にスチームアイロンをかけて仕上げをしており 夏でも蒸気需要があるだけでなく 作業場や隣接する事務所の室温がアイロンからの放熱で高くなるために 冷房需要も存在した その冷房を電気エアコンから蒸気吸収式冷凍機に変更する事で夏季の蒸気負荷を増大する事が可能である 当章で対象にした工場などの一般的な熱需要パターンを持つ産業用需要家の周辺にその様な夏季蒸気需要を持つ工場が存在すれば コージェネレーション事業が SEWRC から FIT を認可され 一定の事業性確保がなされる可能は高いと考えられる 参考として夏季においても冬季と同水準の熱需要が存在しコージェネレーション機器を年間通してフル稼動できた場合は 蒸気料金をブルガリアにおける平均額から1 割値引きしたとしても IRR10% を満たす為の電力買取価格は約 円となり 認可が現実的な数値と考えられる まとめブルガリアにおける小規模コージェネレーション事業は安価な電力価格と相対的に高価なガス価格 夏場の熱需要が著しく低い事などから高い事業性となる事を望みにくい事が把握できた ヒアリング調査によれば現状において工業用熱需要が分散している事から年間を通じて高い熱需要を望む事は難しい 3-39

402 一方で夏季の需要がある程度低くても現在比較的高額な単価で熱供給会社から熱を購入 している需要家や 今後の工業地帯の開発等で夏場の熱需要を確保する事ができるエリアで あれば FIT 制度によって一定の事業性を望める可能性はある ブルガリアにおける地域熱供給会社の事業性検討 では個別工場単位の比較的規模が小さい潜在顧客に対して CGS 導入の経済性検討を行った では規模を拡大し大規模な熱需要が集積された場合の CGS 導入の経済性検討を行う為 地域熱供給会社 (DHC) に焦点を当てる 現在ブルガリアには 15 の DHC が存在している 1 第 3 章では現地調査を行った DHC から入手した実際のデータ (2010 年度 ) をもとに ブルガリアにおける天然ガス CGS を用いた大規模熱供給事業の経済性を検討する 経済性検討当章おける経済性検討は と同様のモデルを用いる 実際のヒアリングから入手不可能であった項目については日本のケースを参考に下記の想定を行う (1) メンテナンス費用メンテナンス費用については発電量と発熱量に比例して見積もる 日本における発電機のメンテナンスコストは約 2~2.5 円 /kw であるが その約半分を占める人件費がブルガリアにおいては 1/3 程度である事を考慮して発電機に対するメンテナンス費用単価を 1.5 円 /kwh と想定する 同様に大型のボイラーについては発熱容量に対して年間約 33.4 万円 /ton と見積もる事ができるが 人件費を考慮して 20 万円 /ton と想定する (2) 初期投資費用単価機器初期投資額については発電規模 発熱規模に対して投資単価を乗じて算出する 32MW 発電機については 10 万円 /kw であると想定し 発熱機については 2,000 万円 /ton であると想定する 当金額には機器導入時の人件費も含まれているので割引の必要性があるが 大規模な DHC においては周辺機器なども多大となる為 割引分が吸収されると仮定する (3) 水費用水料金は比較的低額 (78.5 円 /ton) である事 地域熱供給会社においては蒸気 温水の供給は熱交換器をベースに行い 給水された水は循環されて再利用される場合もある事から において水費用は考慮に入れない 経済性計算と改善余地上記の想定と現地調査によって得たデータを用いて経済性の計算を行うと当事業のプロジェクト IRR は約 10.1% と算出された ブルガリアにおいては年間効率 80% 以上のガスタービン CGS からの電力は FIT 制度によっ 1http:// p2 3-40

403 て電力の全量買取が保証され 売電収入だけで発電単価を補う事ができる 従ってコージェネレーション事業においては FIT 制度を受ける為の規定年間効率が達成される為の熱需要を探索する事が最優先課題である 当事業の IRR から熱ブルガリアにおいて需要の比較的高い DHC 事業は追加の売熱収入によってある程度の事業性が見込まれる事業と考えられる 改善余地としては夏場の熱需要を増やす事が考えられる 当 DHC は家庭用顧客の割合が多く 夏季の熱需要が冬季の7 分の1 程度 冬季における構内の総合効率が約 90% であるのに対して 夏季においては約 65-70% に留まっている事から 夏季における熱需要を増やす事が考えられる 夏季の平均気温が低く 家庭用 商業用顧客の冷房用熱需要が見込めない事を考えると工業用の夏季熱需要を取り込む事が課題となる 実際の参入に際してはブルガリアにおける DHC 事業者の多くが既にコージェネレーションによって発電した電力を売電しており 既存の DHC に CGS を提案する事は簡単ではない 一方 今後夏の熱需要が集積する新規の工業地帯が開発される場合にはコージェネレーション事業が一定の経済性を達成する事は可能と考える 個別工場へのバイオ燃料を用いる CGS 導入の事業性検討 と では小規模 大規模な天然ガス利用コージェネレーション事業の経済性検討を 行った ではバイオガス利用コージェネレーション事業の経済性検討を行う ブルガリアにおけるバイオガスコージェネレーション事業の現状ブルガリアにおけるバイオ燃料の研究を行っている Big East (Biogas for Eastern Europe) 2 による報告書 (Estimation of the potential feedstock availability for biogas production in Eastern Europe) によると 現在ブルガリアにおいては下水汚泥と生活廃棄物 ( ランドフィル ) を原料とするコージェネレーションプロジェクトが1 件ずつ稼動中である 現地訪問を行った Sofia 市の下水汚泥利用コージェネレーションプラントでは プラントに隣接する下水処理場からメタン発酵されたバイオガスを1 日あたり約 20,000-25,000m3 使用する事で 1MW の GE 社のガスエンジンを3 台稼動させていた 熱利用については下水処理場で行われているメタン発酵の加温とプラント内における暖房等に使われていた 現地訪問したバイオマス協会の話によれば 昨年 7 月よりバイオ燃料を利用した発電に対する FIT 価格が引き上げられた事から今後のバイオ燃料プロジェクトは増加される事が期待されている ブルガリアにおけるバイオ燃料利用コージェネレーション事業の経済性検討方針 (1) バイオガス発電に対する買取価格

404 3.2.2 で示した通り ブルガリアにおいて天然ガスを利用したコージェネレーションを行う場 合 FIT 付価格で電力を売電する為には 発電プラントの年間平均総合効率をガスタービンで あれば 80% 以上 ガスエンジンであれば 75% 以上にしなければならない制約がある しかし 表 に示すように バイオガス燃料から発電された電力の買取価格は 約 20 円 /kwh (0.4BGN/kWh) となっており 総合運用効率上の制約がない上に 買取価格も天然ガ スコージェネレーションの場合に比べて高く設定されている 表 バイオガス利用発電からの買取価格 Electricity generated by Biomass Power Plants (BPP) 円 /kwh power plants operating through thermal gasification of biomass or biodegradable fractions of industrial / household waste up to 5 MW without combined cycle 19.5 power plants operating through thermal gasification of biomass or biodegradable fractions of industrial / household waste up to 5 MW WITH combined cycle 21.5 power plants operating through thermal gasification of biomass or biodegradable fractions of industrial / household waste ABOVE 5 MW without combined cycle 19.0 power plants operating through thermal gasification of biomass or biodegradable fractions of industrial / household waste ABOVE 5 MW WITH combined cycle 21.0 買取価格は コンバインドサイクル (CS) であるかどうか 発電機容量が 5MW より大きい か小さいかで多少異なる 当章の検討においては で扱ったオイル精製工場のエネルギー需 要規模を対象と想定するが 発電機が 5MW 以上の場合には 法規制上 高圧の系統に接続す る為の変電設備が追加で必要になる事 更には燃料調達を踏まえた普及性の観点を考慮して CS なし 5MW 以下の場合の買取料金 (19.5 円 /kwh) を用いて以降の評価を行う事とする (2) 対象機種の選定選択するコージェネレーション機種としては 総合運用効率の制約はなくなったものの 1,000kW 以下に推奨できる機種がないこと および 夏季の排熱ロスが大きくなり環境上 好ましくないという観点からガスタービンは検討対象から外す 但し ガスエンジンであっても 2,000kW 以上の大きな容量になると夏季の排熱ロスが大きくなる事 工場における既存の受変電設備容量も考慮して 1,000kW クラスのガスエンジン GE イエンバッハー製 JMS320( 発電出力 920kW) を選択し検討を行う (3) バイオ燃料の選定 前述 Big East の報告書によるとエリア別 バイオガス燃料別の年間潜在供給量は表 の通りとなっている 但し この潜在量の中から実際にバイオガスとして使用できる 量は約 3 割程度であると予想されている 表 地区別年間バイオガス燃料潜在供給量 ブルガリアバイオ燃料潜在量 エリア エナジークロップ農業廃棄物家畜廃棄物生活廃棄物 ( ランドフィル ) 下水汚泥食品残渣面積 (1000Ha) 1000 ton 1000 ton 10,000m ton 10000m ton 10000m ton 10,000m ton 10,000m3 北西部 北中部 北東部 南西部 南中部 南東部 合計

405 上記の燃料の中で 当報告書においてはブルガリアバイオマス協会よりヒアリングした情報から今後バイオガス利用として有望であるエナジークロップについて事業性を検討する また 下水汚泥と生活廃棄物 ( ランドフィル ) については 既存のバイオマス収集 ~バイオガス製造のシステムが利用でき 事業が比較的成立しやすい事から事業性の検討を行う また資源量の多い農業廃棄物についてはバイオガス製造の技術が十分に確立されていないことが推測されることから当レポートにおける検討対象からは外す事とする (4) 経済性検討のポイントバイオマス燃料調達コストについては その調達コストが原料調達先 ( 農家 工場など ) との交渉となる事が考えられ また事業性にも大きな影響を与える事から 単位重量あたりの燃料調達コストがどの様に事業性 (IRR) に影響を与えるのか検討を行う エナジークロップ利用バイオガスコージェネレーション事業の経済性検討 (1) 燃料の分布と年間潜在供給量ブルガリアにおいてエナジークロップと呼ばれる作物の潜在供給量は下記図 が示す様に北東部に多く分布しており 全体の潜在供給量は年間約 1,470 万トンである 但し この潜在量には人間の食料用の穀物も含まれる事などから 実際にバイオ燃料として使用できる潜在量は表 に示された数値の3 割程度であると考えられている ( 人間の食料用ではないエナジークロップはグリーンクロップと呼ばれている ) 従ってブルガリア全体でのグリーンクロップからのバイオガス潜在量は年間約 490 万トンであると見積もる事ができる 図 エリア別エナジークロップバイオガス潜在供給量 (2) 事業形態と各種の想定顧客のエネルギー需要規模としては で CGS 導入を検討したオイル精製工場を想定し グリーンクロップを燃料に用いて GE イエンバッハー製エンジン JMS320( 発電出力 920kW) によって年間 8,000 時間運転する事業の経済性検討を行う 3-43

406 当経済性検討においては グリーンクロップのうちのメタン発酵に適した部分 ( 破砕等の前処理以外は不要 ) のみを利用することとし 輸送費込みの価格で契約農家から調達できるものとする 従って プラント内に所有するバイオ設備としては燃料貯蔵施設 メタン発酵槽 ガスホルダー ガス精製設備 ( 硫黄 水除去 ) 配管等などが想定される またグリーンクロップに混ぜる動物性の糞尿に関しては 現地乳製品工場のヒアリング結果から 無償で調達できるものと想定する 電力については全量を系統に販売するものとし 熱販売については顧客側に経済的インセンティブを持たす為 ブルガリアにおける平均単価の1 割引で販売するものとする その他の各想定は以下の通りである a. 燃料消費量バイオガス協会からのヒアリング結果によると 1MW の CGS 設備を年間運転 ( 稼動時間 8,000 時間と仮定 ) した場合のグリーンクロップの需要量は約 10,000 トンであり 約 250ha の土地から生産する事が可能である また ブルガリアにおいては各農家の規模は他国と比べて広大であり 大きな農家では 1,000ha を超える 当ケースにおいては年間 9,200 トンの燃料確保が必要と想定されるが 比較的大規模な農家と契約する事ができれば燃料の確保は可能と考えられる b. 設備初期投資額ガスエンジンの初期投資単価については と同じく 10 万円 /kw と想定する バイオ設備初期投資額については様々な要素が関わる為 感度分析を行ったが 標準ケースとしては国内のケースを参考にして 5 億円とした c. 売電単価表 からグリーンクロップをバイオガス化して発電した場合の売電単価は 19.5 円 /kwh である d. 熱販売単価 における蒸気販売単価 ( 割引後 ) を用いて 4,229 円 /MWh とする e. メンテナンス費用ガスエンジンのメンテナンス費用に関しては天然ガスのケースの約 3 割増しと想定し 2.0 円 /kwh とする その他設備に関しては年間で設備初期投資額の 3% と想定する f. 構内使用エネルギー量バイオマス協会でのヒアリング結果を元にバイオ設備の自家消費量は発電量 発熱量の 8% と想定とする g. 水費用調達される燃料の含水率が約 25% メタン発酵に必要な含水率が 90% とすれば 燃料 1 トンに対して水 6.5 トン必要となると想定し 年間の水消費量 65,000 トンに で示した水単価を乗じた数値を水費用と想定する h. バイオ燃料単価 3-44

407 みずほ情報総研の調査によると 3 によるとバイオ燃料の平均燃料単価は 2500 円 /ton である 事から当事業においても 2,500 円 /ton と想定し検討を行う 但しこの値は不確実性が高い為 感度分析を行う (3) 経済性の計算 で示した経済性検討モデルを用い 上記の想定の元に事業期間 15 年で事業性 (IRR) を算出すると 11.2% となった 従ってグリーンクロップを用いたバイオ燃料コージェネレーション事業においては一定の事業性が成り立つ事が考えられる 但し燃料単価については農家との契約により変化すると考えられる事から感度分析を行った 表 に各水準の燃料単価に対する IRR を示す

408 表 グリーンクロップケース燃料単価と事業性の関係 IRR(%) バイオ燃料単価 ( 円 /ton) また当事業は CGS から発生した蒸気を全て売却できた場合の経済性を求めている 上記想定において周辺に熱需要が見つけられなかった場合の経済性検討を行うと IRR は 8.1% となり 経済性は低くなる 従って 現状においては販売できる熱需要が存在する事が事業性を考える上で大事な要素となる 又 実際の事業においては燃料調達先の農家などから上記の価格において燃料を確保できる事が事業性検討を行う上で重要な要素と考えられる 下水汚泥 生活廃棄物 ( ランドフィル ) 利用バイオガスコージェネレーション事業の経済性検討 (1) 燃料の分布と年間潜在供給量前述 Big East の報告書によると ブルガリアにおける下水汚泥の潜在供給量は図 の示す通り南西部に多く分布しており 全体の年間潜在供給量は約 2,500 万 m3 である 3-46

409 図 エリア別下水汚泥バイオガス潜在供給量 またブルガリアにおける生活廃棄物 ( ランドフィル ) の潜在供給量は図 の示す通り 南西部に多く分布しており 全体の年間潜在バイオガス供給量は約 7.2 億 m3 である 図 エリア別生活廃棄物 ( ランドフィル ) バイオガス潜在供給量 (2) 事業形態と各種の想定顧客のエネルギー需要規模としては でコージェネレーション導入を検討したオイル精製工場を想定し 下水汚泥または生活廃棄物を燃料にバイオガス生成が行われている既存のシステムからバイオガスを入手し GE イエンバッハー製エンジン JMS320( 発電出力 920kW) によって年間 8,000 時間運転を行う事業の経済性検討を行う 下水汚泥 生活廃棄物については 3-47

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