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1 ISSN X 日本ソノケミストリー学会誌 BULLETIN OF THE JAPAN SOCIETY OF SONOCHEMISTRY Vol. 12, No. 1 (March 2018) < 総説 > 低強度パルス超音波照射による細胞内 DNA 二本鎖切断の誘発と細胞応答 ( 富山県立大学古澤之裕ら ) 1 < 奨励賞受賞者からの解説論文 > 高周波超音波による水溶液中での化学反応機構の解明 ( 信州大学笠原陸 ) 9 超音波で発生したマイクロバブルを利用した金中空微粒子の作製 ( 信州大学金井智亮 ) 12 感温性コポリマーの応答温度に及ぼす超音波照射条件の影響 ( 東北大学越村友幸 ) 16 < 会務報告 > 19 < お知らせ > 22 国内および国外で開催される討論会 シンポジウム 会議等のお知らせ

2 総説 低強度パルス超音波照射による細胞内 DNA 二本鎖切断の誘発と細胞応答 1 富山県立大学工学部 教養教育生物学教室 2 富山大学医学薬学研究部 ( 医学 ) 放射線診断 治療学講座放射線腫瘍学部門 3 富山大学研究推進機構 研究推進総合支援センター 4 富山大学大学院理工学研究部 ( 工学 ) 生体情報薬理学研究室 古澤之裕 1,2 趙慶利 2 小川良平 2 田渕圭章 3 高崎一朗 4 近藤隆 2 1. はじめに医療分野において 超音波は画像診断のみでなく がんの温熱療法や焼灼治療にも応用されている 趙音波の作用は熱作用と非熱作用に大別され 非熱作用はキャビテーション作用と非キャビテーション作用に分けられる 熱は古くから DNA 損傷の誘発や DNA 修復の阻害を引き起こすことが知られており また超音波キャビテーションにより産生されるフリーラジカルが DNA 一本鎖切断を誘発することから 超音波が抗がん作用を示す機序の1つとも考えられている また近年 超音波は試験管内 DNA にのみならず 主に機械的作用を介して 細胞レベルでも DNA 二本鎖切断 (DNA 損傷の中で最も重篤であり 修復されない二本鎖切断は致死的である ) を誘発することがわかってきた [1] 本稿では 超音波により引き起こされる DNA 損傷について概説するとともに 超音波誘発 DNA 損傷により活性化する特徴的な細胞内シグナル伝達経路について述べる 2. 超音波による DNA 損傷研究の歴史超音波による DNA 損傷誘発に関する研究は古くから存在し 筆者らが知る限りで最も古いものでは Hawley らにより 1963 年に行われたものである [2] その内容は 試験管内 DNA に対して超音波 (1 MHz 30 W/cm 2 ) を照射したところ DNA の二本鎖切断が確認されたというものである この超音波による DNA 切断は ( 集束型超音波として ) 近年爆発的に普及している次世代シークエンサーのライブラリー調製のために不可欠な技術として 応用されている (DNA shearing システム, Covaris) その後 1980 年代から 1990 年代にかけて 主に 1 MHz 前後の高周波の超音波を照 DNA double strand breaks and signal transduction in cells exposed with low-intensity pulsed ultrasound Yukihiro Furusawa 1,2 *, Qing-Li Zhao 2, Ryohei Ogawa 2, Yoshiaki Tabuchi 3, Ichiro Takasaki 4, Takashi Kondo 2 ( 1 Department of Liberal Arts and Sciences, Toyama Prefectural University, 2 Division of Radiation Oncology, Graduate School of Medicine and Pharmaceutical Sciences, University of Toyama, 3 Life Scientific Research Center, University of Toyama, 4 Department of Pharmacology, Graduate School of Science and Engineering, University of Toyama. *Current address: Toyama Prefectural University, Kurokawa, Imizu-si, , Japan) Tel: , Fax: , Key Word: DNA double strand break/ Cavitation/ Mechanical stress/dna-dependent protein kinase Abstract: Ultrasound (US) has been utilized for diagnosis as well as cancer therapy in clinical fields. The biophysical mechanisms of the US therapy are classified as thermal and non-thermal effects. The latter is further divided into cavitational and non-cavitational effects. Thermal effect as well as free radicals produced by cavitational effect of US has been known to induce DNA damage, which seems to be a mechanism underlying US-induced cytotoxicity. Recently, we reported that low-intensity pulsed US without thermal effect induces not only DNA single strand breaks but also DNA double strand breaks that is the most cytotoxic DNA damage for cells. In this review, an overview of the US-induced DNA damage and unique cellular response will be presented. 1

3 射した細胞で 比較的軽度な損傷である DNA の一本鎖切断が起こるという報告が相次いだ [3-7] 当時の文献でメカニズムとして推定されていたのは 超音波が産生する細胞内のフリーラジカルが DNA を攻撃することで一本鎖切断が起きるというものであった 例えば 1991 年の Miller らの実験では CHO 細胞にラジカルスカベンジャーであるシステアミンを添加して 超音波誘発 DNA 一本鎖切断頻度の減少を確認している [5] 現在でもこの説は支持されているが 一方でシステアミンを添加しても切断は完全には抑制されないといった報告があり 後述する機械的作用による二本鎖切断の影響を少なからず反映したものと考えられる 1993 年 我々は 超音波 (2.3 W/cm 2, 1 MHz, 連続波 ) が DNA 損傷を引き起こす原因が超音波キャビテーションであることを 三原子分子ガスである N 2 O を用いた実験で報告した [6] また 超音波は試験管内 DNA に対して二本鎖切断を引き起こすものの FM3A 細胞の核内 DNA に対しては一本鎖切断のみがおこることを報告している 現在では細胞内 DNA にも二本鎖切断が誘発されることが判明しているが 当時主流であった 中性溶出法 (Neutral Elution 法 ) という DNA 二本鎖切断検出手法が 現在のものと比べて感度が低かったことが原因である ( ヒトの致死線量の2 倍近くの 10 Gy を超える X 線線量を照射しないと DNA 切断が検出できない系であった ) その後 筆者の調べた限りでは 2011 年まで 超音波による DNA 損傷の誘発に関する報告はいずれも DNA 一本鎖切断についてのみであったが 2012 年に我々は偶然 超音波照射した細胞に DNA 二本鎖切断がおきていることを見いだした [8] この発見は 1999 年に登場した画期的な高感度 DNA 二本鎖切断検出方法 ( 後述 ) を用いたことに由来するが 誰も超音波照射した細胞にこの手法を用いる機会がなかったため 発見に至たらなかったと考えられる ( 本研究室では 超音波研究と放射線研究を同時に進めていたため たまたま検出ツールがあった ) 本検出方法はたった 1 ヶ所でも DNA 二本鎖切断部位を検出できることから 放射線研究においては標準的な DNA 二本鎖切断検出手法となっている [9] 続いて以下に DNA 二本鎖切断検出手法とその歴史について概説する 3.DNA 二本鎖切断の検出手法前述した Neutral elution 法は 極めて高い線量の放射線を照射した細胞でないと DNA 二本鎖切断を検出することができない手法であったが その後登場したパルスフィールド電気泳動法では 2 Gy 程度でもかろうじて DNA 二本鎖切断が検出できるようになった その後 中性条件のもと Fig.1 Neutral comet assay in cells exposed with US or ionizing radiation (IR) 低融点アガロース内で細胞を電気泳動する中性コメットアッセイ法が登場し 改変が重ねられさらに低線量でも DNA 二本鎖切断を検出できるようになった [10](Fig.1) 1999 年になると 抗リン酸化ヒストン H2AX( H2AX) 抗体を用いた免疫染色法が開発され 核内の DNA 二本鎖切断を 1 ケ所からという高感度で認識できるようになった [9] ヒストン H2AX はヒストン H2 バリアントの 1 つであるが DNA 二本鎖切断により活性化する上流のキナーゼによりリン酸化を受けると 損傷部位に集積するという特性がある ( 集積の意義は H2AX をプラットフォームとして DNA 修復タンパクが集積し維持されることにある ) H2AX リン酸化自体は DNA 損傷に対する細胞の防御応答であるが Fig.2 Typical image of H2AX foci by immunostaining. U937 Cells were irradiated with IR (3 Gy) followed by fixation and staining. 2

4 損傷部位へ集積する性質を利用して H2AX 検出を高解像度の DNA 損傷検出法としている (Fig.2, 核内の DNA は 4,6-diamidino-2phenylindole (DAPI にて染色している )) H2AX の検出は DNA 二本鎖切断を定量する上で非常に強力なツールとして登場したが その後の研究で H2AX のリン酸化は TNF や TRAIL などの細胞膜からのアポトーシスシグナルによっても起こることが判明した [11] また膜刺激以外に アポトーシスによる DNA 切断の結果でも H2AX リン酸化が起こってしまう [12] 免疫染色で H2AX を検出した場合 DNA 二本鎖切断では核内にフォーカスを形成する (Fig.2, 3. 核内に H2AX が存在することを示すため DAPI の染色図と Merge している ) 膜刺激からのアポトーシスシグナルでは核膜および核全体にリン酸化 H2AX が広がりをみせ またアポトーシスではアポトーシス小体の全体にリン酸化 H2AX がみられるため 区別することが可能である [11] 一方 フローサイトメトリーやウエスタンブロッティングで H2AX リン酸化を検出する方法は 膜刺激やアポトーシス由来の H2AX(DNA 二本鎖切断の False Fig.3 Immunostaining of phospho-histone H2AX in U937 cells exposed to US (A, C) or IR (B). Fig.4 Flowcytometric (A) and western blot analyses (B) of phospho-histone H2AX in U937 cells exposed to US or IR. Positive) を拾ってしまう可能性があり 結果の解釈には注意を払う必要がある (Fig.4) 可能ならば免疫染色で確認の上 上述した他の検出手法を平行して行い二本鎖切断を確認するのが望ましい 後述する超音波による DNA 二本鎖切断については 高感度の中性コメット法もしくは H2AX 染色を併用して行っている 4. 超音波による DNA 二本鎖切断の誘発機構冒頭で述べたように 温熱自身が DNA 二本鎖切断を引き起こすことから 超音波が熱作用によって細胞に DNA 損傷を引き起こすことは十分に考えられる 温熱による DNA 二本鎖切断は主に DNA 複製期でおこるが 複製準備期でもわずかに認められる [13] 温熱による DNA 二本鎖切断の誘発は 複製タンパクの長時間に渡る阻害が複製フォークの不安定性を引き起こすため あるいは細胞内に生成されるラジカルにより損傷が起き 修復タンパクが熱変性により DNA 修復をできないために起こると考えられている [14] 一方温熱による DNA 二本鎖切断は タンパク質変性を引き起こす 42.5 を超えるような高温に長時間さらされないと ほとんど検出されない 筆者らが用いた超音波は 強度 W/cm 2 周波数 1 MHz 照射時間 1 分と短く また連続波ではないパルス波 (Duty factor: 10%) であり 本条件での温度上昇は 1 にも満たないが U937 Molt-4 Jurkat HL-60 のいずれの白血病細胞株に照射した場合においても DNA 二本鎖切断の指標であるコメットテールの伸張と H2AX フォーカスの形成が認められた [8](Fig.3, 5) このことから 3

5 超音波の非熱作用も DNA 二本鎖切断の誘発に寄与していると考えられる X 線やγ 線などの放射線による DNA 二本鎖切断は 主に直接的な DNA の電離と 一部は水の電離により生じた OH ラジカルによるものであることが古くから知られている 冒頭で述べたように 超音波の非熱作用はキャビテーション作用と非キャビテーション作用に大別されるが キャビテーション作用が認められる閾値以下の強度では 超音波による DNA 二本鎖切断が認められなかったことから キャビテーションにより発生するフリーラジカルもしくは機械的作用が原因であると疑われた 実際に N 2 O 飽和条件下でキャビテーションを抑制してやると いずれの照射強度でも DNA 二本鎖切断が起こらなくなることが判明した [8] しかしながら DNA 一本鎖切断とは異なり ラジカルスカベンジャーである DMSO や 抗酸化剤 N-アセチルシステインを添加しても 超音波による DNA 二本鎖切断の誘発は抑制されなかった 機械的作用のみを抑える手法がないため消去法にならざるを得ないが 超音波による DNA 切断は 主にキャビテーションによる機械的作用を介したものと推測される 実際 超音波により発生する OH ラジカルの総量を ESR スピントラップ法で測定したところ 10 Gy の X 線照射で発生する OH ラジカルよりも極めて少なく 超音波の例では DNA 二本鎖切断に対するラジカルの寄与はほとんどないと考えるべきである 5. 超音波による DNA 二本鎖切断と H2AX リン酸化長年に渡る放射線生物学研究により蓄積された知見から 細胞にはこの重篤な DNA 二本鎖切断に対し DNA 修復による細胞生存のほか 修復に至らない場合に細胞死へと向かうシグナル伝達経路が存在することが明らかになっている DNA 二本鎖切断箇所では 主に相同組換えと非相同末端結合 ( 近年 CRISPR-Cas9 によるゲノム編集技術の普及から この用語が放射線生物研究のみならず広く浸透してきている ) による DNA 修復が起こることが知られている [15,16] 相同組換えでは NBS1/MRE11/RAD50(MRN 複合体 ) が切断部位に集積し 相同染色体を鋳型として利用したエラー率の低い修復を行う 非相同末端結合では Ku70/80 が切断末端に結合し 最終的に DNA リガーゼ IV が損傷部位の情報を欠失したまま末端同士を結合させる MRN 複合体下流では PI3K like kinase(pikk) である Ataxia telangiectasia mutated (ATM) が自己リン酸化を受け活性化し さらに下流の腫瘍抑制遺伝子である p53 や細胞周期のチェックポイントに関与する Checkpoint kinase 2(Chk2) をリン酸化することでタンパク安定化や活性化に寄与する Ku70/80 と相互作用する PIKK ファミリーの DNA-dependent protein kinase co-subunit(dna-pkcs) は 複合体である DNA-PK を形成し 自己リン酸化と ATM によるリン酸化を受け活性化することで DNA 修復や Akt リン酸化を介して細胞生存シグナルを活性化する ATM や DNA-PK は 共に上述のヒストン H2AX を基質とすることが報告されており 放射線照射や温熱処理した細胞では主に ATM が H2AX のリン酸化を担い DNA-PK は ATM が存在しない場合に 補完的に H2AX をリン酸化することがわかっている [17] 興味深いことに 超音波照射した細胞では ATM 阻害により H2AX のリン酸化が抑制されるものの DNA-PK 阻害単独でより H2AX のリン酸化が抑制されることがわかった (Fig. 5) カスパーゼ阻害剤である Z-VAD FMK は TRAIL によるアポトーシスシグナル依存的な (DNA 損傷非依存的な )H2AX リン酸化を抑制したが 超音波ではそれが認められなかった [8] 免疫染色の結果も超音波照射と TRAIL 処理では染色像が異なったことから 超音波による H2AX リン酸化は DNA 二本鎖切断が起点となっていることが確認された [18] 放射線や温熱と異なり 超音波による DNA 二本鎖切断では H2AX のリン酸化が DNA-PK により強く依存していることがわかる なぜこのような現象がみられるかは全くわかっていない あくまで推測の域をでないが 超音波の機械作用による損傷に対しては X 線の電離作用による損傷と異なり DNA-PKcs のリン酸化が強くまた核膜に裏打ちするように分布しているため 物理的に まず核膜付近に損傷が生じた場合には DNA-PK が強く働くのかもしれない 4

6 6. 超音波による DNA 二本鎖切断と細胞死 ATM と DNA-PK は p53 を介した細胞死の誘導や Akt リン酸化を介した細胞死の回避に関与することが知られており [19,20] 超音波照射した細胞でもこれらの分子機構が働いていると予測された そこで野生型 p53 を有する Molt-4 細胞にて両者を阻害した所 ATM 阻害で p53 Ser15 部位のリン酸化 (p53 安定化に寄与 ) が抑制され DNA-PK 阻害では Akt Ser473 部位のリン酸化が抑制された [21] ATM 阻害では p53 を介した超音波誘発細胞死が若干抑制されたものの 超音波単独に比べて統計学的な有意な差は認められなかった 一方で DNA-PK の阻害は Molt-4 細胞および p53 を欠失した U937 細胞のいずれにおいても 超音波による細胞死を有意に促進していた これはおそらく上述の H2AX リン酸化に対して DNA-PK の寄与が高いことが 下流の Akt を介した細胞生存シグナルにも反映されているものと考えられる (Fig.5) 7. 超音波による DNA 二本鎖切断と修復 H2AX フォーカス数は X 線照射後 30 分ほどでピークを迎えた後 経過時間依存的に減少していくが これは DNA 修復完了後に H2AX の集積が解消されるためである [9] そのため H2AX の減衰は細胞の DNA 修復の指標として用いられる U937 Molt-4 Jurkat および HL60 細胞のいずれにおいても 超音波照射後 時間程度で H2AX のリン酸化はピークに達し その後 3 時間時点で一度減衰するため 超音波による DNA 二本鎖切断の修復が行われていると予想される (6 時間時点ではまた上昇するが 免疫染色の結果から アポトーシス小体に高強度の H2AX リン酸化が認められることが判明している )[8] しかしながら 上述の相同組換えや非相同末端結合がどの程度超音波による DNA 損傷の修復に寄与しているかは まだ明らかにされていない 放射線生物学領域において 相同末端結合については BRCA1 や Rad54 欠損株が また非相同末端結合に関しては Ku70 や DNA リガーゼ IV 欠損株がその機能解析のためによく用いられており [22] 超音波照射した細胞でもこれらを用いて 両修復経路の寄与の程度を検証する必要がある 8. 超音波による DNA 損傷と細胞周期チェックポイント DNA 鎖切断や DNA 複製ストレスを引き起こす刺激により Replication protein A が損傷部位にリクルートされると PIKK ファミリーである Ataxia telangiectasia mutated and Rad3-related (ATR) が活性化し 下流の Checkpoint kinase 1(Chk1) がリン酸化を受ける [23] Chk1 は Cdc25A や Cdc25C といったホスファターゼをリン酸化し タンパク分解を促進することで M 期進行に必要な CDK1 の脱リン酸化を抑制する この機構は G2 期細胞周期チェックポイントと呼ばれ 損傷を受けた細胞が DNA 修復されずに次の分裂期に移行しないよう 監視している p53-p21 経路による G1 期細胞周期チェックポイントが働かない多くのがん細胞では 細胞周期の停止を G2 期停止に依存していることから いくつかの Chk1 分子標的薬と抗がん剤との併用療法が 第 II 相臨床試験で検証されている [24] 温熱単独処理や超音波照射した Jurkat 細胞 (p53 変異型 ) では ATR-Chk1 経路が活性化し 細胞周期の進行が抑制されたことから Chk1 阻害は超音波を用いた癌治療においても有効である可能性がある [25,26] 実際に Chk1 選択的阻害剤である SB は温熱処理および超音波照射した細胞において チェックポイント機構の働きを抑制し 細胞死を促進することがわかった (Fig.5) Chk1 の機能的アナログである Chk2 については Chk1 と協調的に G2 期での細胞周期停止を促進することが知られており 最近我々は温熱処理した細胞で Chk2 も Chk1 同様に分子標的となり得る可能性を示した 超音波照射した細胞でも 温熱処理と同様細胞死を促進するというデータが得られてきているが ( 未発表データ ) 詳細については今後明らかにしていきたいと考えている 5

7 Fig.5 Schematic summery of the US-induced DNA damage response pathway 9. おわりにここまで 超音波により引き起こされる DNA 二本鎖切断とその誘導機構 およびその後の細胞のシグナル伝達機構について述べた 超音波により細胞レベルで DNA 鎖切断が起こると聞くと これまで生体に使われてきた超音波診断装置の安全性に不安を覚えてしまう しかしながら ここで紹介した DNA 損傷を誘発する照射条件はいずれも in vitro でキャビテーションを起こす音響条件で キャビテーションが起こりにくい生体組織で用いられる診断用超音波の条件とは 区別して考える必要がある さらに診断用超音波は 今回 DNA 損傷が認められた閾値の強度より低く また波形も異なることより 組織中で DNA 鎖切断を起こすとは考えにくい これまでに得られている研究結果は 診断用超音波の利点の 1 つである安全性についてその立場を脅かすものでなく むしろ安全性を担保するものであるといえる 一方 強度や照射条件次第では DNA 鎖切断を引き起こす可能性があるため 超音波ならば何でも生体にとって安全というわけではない点は強調したい 治療用の集束超音波については 生体組織でもキャビテーション効果が期待できるため 熱や超音波による DNA 損傷に対しての細胞応答を理解することは 超音波を用いた新たな治療法につながると期待される 長年に渡り研究が進められてきた放射線とは異なり 超音波による DNA 二本鎖切断については上述のように 1. なぜ DNA-PK が主体的に細胞内のシグナル伝達を担うか? 2. またいずれの修復経路が主に関与しているか? など 不明な点が多く 今後も放射線生物学領域で積み重ねられてきた DNA 損傷応答のエビデンスと比較しつつ 解明を続けていく必要がある References [1] Y. Furusawa, M.A. Hassan, Q.-L. Zhao, R. Ogawa, Y. Tabuchi, T. Kondo, Ultrason. Sonochem., (2014). doi: /j.ultsonch [2] S.A. Hawley, R.M. Macleod, F. Dunn, Degardation of DNA by intense, noncavitating ultrasound. J. Acoust. Soc. Am., (1963). 6

8 [3] T. Kondo, S. Arai, M. Kuwabara, G. Yoshii, E. Kano, Damage in DNA irradiated with 1.2 MHz ultrasound and its effect on template activity of DNA for RNA synthesis, Radiat. Res (1985). [4] D.L. Miller, J.A. Reese, M.E. Frazier, Single strand DNA breaks in human leukocytes induced by ultrasound in vitro, Ultrasound Med. Biol., (1989). [5] D.L. Miller, R.M. Thomas, M.E. Frazier, Single strand breaks in CHO cell DNA induced by ultrasonic cavitation in vitro, Ultrasound Med Biol., (1991). [6] T. Kondo, T. Kodaira, E. Kano, Free radical formation induced by ultrasound and its effects on strand breaks in DNA of cultured FM3A cells, Free Radic. Res. Commun., (1993). [7] D.L. Miller, R.M. Thomas, R.L. Buschbom, Comet assay reveals DNA strand breaks induced by ultrasonic cavitation in vitro, Ultrasound Med Biol., (1995). [8] Y. Furusawa, Y. Fujiwara, P. Campbell, Q.-L. Zhao, R. Ogawa, M.A. Hassan, et al., DNA double-strand breaks induced by cavitational mechanical effects of ultrasound in cancer cell lines, PLoS ONE., 7 e29012 (2012). [9] E.P. Rogakou, C. Boon, C. Redon, W.M. Bonner, Megabase chromatin domains involved in DNA double-strand breaks in vivo, J. Cell Biol (1999). [10] P.L. Olive, Cell proliferation as a requirement for development of the contact effect in Chinese hamster V79 spheroids, Radiat. Res., (1989). [11] S. Solier, O. Sordet, K.W. Kohn, Y. Pommier, Death receptor-induced activation of the Chk2- and histone H2AX-associated DNA damage response pathways, Mol. Cell. Biol., (2009). [12] B. Mukherjee, C. Kessinger, J. Kobayashi, B.P.C. Chen, D.J. Chen, A. Chatterjee, et al., DNA-PK phosphorylates histone H2AX during apoptotic DNA fragmentation in mammalian cells, DNA Repair, (2006). [13] A. Takahashi, H. Matsumoto, K. Nagayama, M. Kitano, S. Hirose, H. Tanaka, et al., Evidence for the involvement of double-strand breaks in heat-induced cell killing, Cancer Res., (2004). [14] A. Takahashi, T. Ohnishi, Does gammah2ax foci formation depend on the presence of DNA double strand breaks? Cancer Lett., (2005). [15] J.W. Harper, S.J. Elledge, The DNA damage response: ten years after, Mol. Cell, (2007). [16] S.P. Jackson, J. Bartek, The DNA-damage response in human biology and disease, Nature, (2009). [17] T. Stiff, M. O'Driscoll, N. Rief, K. Iwabuchi, M. Löbrich, P.A. Jeggo, ATM and DNA-PK function redundantly to phosphorylate H2AX after exposure to ionizing radiation, Cancer Res., (2004). [18] Y. Furusawa, T. Kondo, DNA Damage Induced by Ultrasound and Cellular Responses, Mol. Biol., 06 (2017). [19] M.F. Lavin, S. Kozlov, ATM activation and DNA damage response, Oncogene, (2007). [20] L. Bozulic, B. Surucu, D. Hynx, B.A. Hemmings, PKBalpha/Akt1 acts downstream of DNA-PK in the DNA double-strand break response and promotes survival, Mol. Cell, (2008). 7

9 [21] Y. Furusawa, Y. Fujiwara, M.A. Hassan, Y. Tabuchi, A. Morita, A. Enomoto, et al., Cancer Letters, Cancer Lett (2012). [22] A. Kurosawa, S. Saito, S. So, M. Hashimoto, K. Iwabuchi, H. Watabe, et al., DNA Ligase IV and Artemis Act Cooperatively to Suppress Homologous Recombination in Human Cells: Implications for DNA Double-Strand Break Repair, PLoS ONE, 8 e72253 (2013). [23] E.A. Nam, D. Cortez, ATR signalling: more than meeting at the fork, Biochem. J., (2011). [24] L.I. Toledo, M. Murga, O. Fernandez-Capetillo, Targeting ATR and Chk1 kinases for cancer treatment: A new model for new (and old) drugs, Mol. Oncol., 5 368(2011). [25] Y. Furusawa, T. Iizumi, Y. Fujiwara, Q.-L. Zhao, Y. Tabuchi, T. Nomura, et al., Inhibition of checkpoint kinase 1 abrogates G2/M checkpoint activation and promotes apoptosis under heat stress, Apoptosis, (2012). [26] Y. Furusawa, T. Iizumi, Y. Fujiwara, M.A. Hassan, Y. Tabuchi, T. Nomura, et al., Ultrasound activates ataxia telangiectasia mutated- and rad3-related (ATR)-checkpoint kinase 1 (Chk1) pathway in human leukemia Jurkat cells. Ultrason. Sonochem., (2012) 8

10 奨励賞受賞者からの解説論文 2017 年度日本ソノケミストリー学会奨励賞受賞者 : 笠原陸 Riku Kasahara 所属 : 信州大院総合理工 Shinshu University 受賞題目 : 高周波超音波による水溶液中での化学反応機構の解明 Mechanism of Sonochemical Reaction in Aqueous Solutions by High-Frequency Ultrasound ( 共著者 :( 信州大工 ) 酒井俊郎 ) < 受賞研究の研究概要 > 一般に 超音波を用いた金属ナノ粒子の合成では アルコールなどの還元促進剤が添加される 超音波照射によりアルコールがラジカル分解し 生成した有機ラジカルにより金属イオンが還元され 金属ナノ粒子が形成する ( 図 1 左 ) 一方 我々は 還元促進剤を添加せずに塩化金酸水溶液に高周波超音波を照射するだけで 塩化金イオン ([AuCl 4 ] - ) が還元され 金ナノ粒子が形成することを見出した ( 図 1 右 ) 1) 図 1.(a) 従来の超音波化学還元法による金属ナノ粒子の合成 (b) 我々が開発した高周波超音波を用いた金属ナノ粒子合成の模式図 我々は 塩化金酸水溶液への高周波超音波の照射による [AuCl 4 ] - の還元 金ナノ粒子の形成には以下の3つの反応が関与しているものと推察している (1) 水 (H 2 O) が超音波により分解されて生じるH OH ラジカルとの反応 (2) 気相中の空気が気 / 液界面で超音波により分解されて生じるラジカル種との反応 (3) 液相中の空気が超音波により分解されて生じるラジカル種との反応そこで 本研究では上記化学反応の可能性を検証するため [AuCl 4 ] - の還元 I - の酸化 メチレンブルー (MB) の分解に及ぼす気相 液相中の空気の影響について検討した < 実験 > 図 2に示す4 種類のアルゴン (Ar) 置換方法によりHAuCl 4 水溶液 KI 水溶液 MB 水溶液中の空気を置換して20 で高周波超音波 (950 khz, 300 W) を照射して 水溶液中での金ナノ粒子の形成速度 I - の酸化速度 MBの分解速度を検証した 水溶液中での金ナノ粒子の形成速度 I - の酸化速度 MBの分解速度は それぞれ金ナノ粒子の表面プラズモン共鳴に由来する吸収帯 ( 最大吸収波 9

11 長 540 nm) I 3 - 由来の吸収帯 ( 最大吸収波長 355 nm) MB 由来の吸収帯 ( 最大吸収波長 665 nm) の変化から算出された 図 2.(Air/Air) アルゴン置換なし (Ar/Ar) 気相および液相の両方をアルゴン置換 (Ar/Air) 気相のみアルゴン置換 (Air/Ar) 液相のみアルゴン置換 < 結果 考察 > まず 高周波超音波照射による水溶液中の [AuCl 4 ] - の還元速度に及ぼす気相 液相中の空気の影響について検討した 気相および液相の両方 (Ar/Ar) 気相のみ(Ar/Air) の空気をAr 置換した場合 Ar 置換時間が5 分間程度のときに [AuCl 4 ] - の還元速度が上昇した ( 図 3 左 ) それに対して 液相のみ (Air/Ar) の空気をAr 置換した場合には [AuCl 4 ] - の還元速度に顕著な変化は認められなかった ( 図 3 左 ) Ar 置換時間が5 分間以上になると 気相および液相の両方 (Ar/Ar) 気相のみ(Ar/Air) をArの空気をAr 置換した場合には [AuCl 4 ] - の還元速度が低下した ( 図 3 左 ) このことから [AuCl 4 ] - の還元には気相中の空気が関与していることが示唆された ( 図 3 右 ) Rate of AuNP formation (min -1 ) Ar/Ar Ar/Air Air/Ar Air/Air Replacement period (min) 図 3. 金ナノ粒子の形成速度 :( ) アルゴン置換なし ( ) 気相および液相の両方をアルゴン置換 (Ar/Ar) ( ) 気相のみアルゴン置換 (Ar/Air) ( ) 液相のみアルゴン置換 (Air/Ar)( 右図 ) 反応の模式図 次に 高周波超音波照射による水溶液中のI - の酸化速度に及ぼす気相 液相中の空気の影響について検討した 気相および液相の両方 (Ar/Ar) 気相のみ(Ar/Air) 液相のみ(Air/Ar) の空気をAr 置換した場合には いずれの場合もAr 置換時間が5 分間程度のときにI - の酸化速度が上昇した ( 図 4 左 ) Ar 置換時間を長くすると 気相および液相の両方 (Ar/Ar) 液相のみ(Air/Ar) をアルゴン置換した場合にI - の酸化速度が低下した ( 図 4 左 ) 一方で 気相のみ(Ar/Air) をAr 置換した場合は I - の酸化速度の低下は認められなかった このことから I - の酸化には液相中の空気が関与していることが示唆された ( 図 4 右 ) 10

12 Rate of I - oxidation (mm min -1 ) Ar/Ar Ar/Air Air/Ar Air/Air Replacement period (min) 図 4.I - の酸化速度 :( ) アルゴン置換なし ( ) 気相および液相の両方をアルゴン置換 (Ar/Ar) ( ) 気相のみアルゴン置換 (Ar/Air) ( ) 液相のみアルゴン置換 (Air/Ar)( 右図 ) 反応の模式図 最後に 高周波超音波照射による水溶液中のMBの分解速度に及ぼす気相 液相中の空気の影響について検討した MBの分解速度はMB 水溶液中の空気のアルゴン置換方法に依存せず置換時間が長くなると上昇した ( 図 5 左 ) このことから MBの分解にはH 2 Oの超音波分解により生成するラジカルが関与し 気相中および液相中の空気のラジカル化は関与しないことが示唆された ( 図 5 右 ) Rate of MB dissociation (µm min -1 ) Ar/Ar Air/Ar Ar/Air Air-Air Replacement period (min) 図 5. ( 左図 )MB の分解速度 :( ) アルゴン置換なし ( ) 気相および液相の両方をアルゴン置換 (Ar/Ar) ( ) 気相のみアルゴン置換 (Ar/Air) ( ) 液相のみアルゴン置換 (Air/Ar)( 右図 ) 反応の模式図 < 結論 > 高周波超音波照射による水溶液中の [AuCl 4 ] - 還元には気相中の空気が関与し O 2 N 2 の共存が必要なことが明らかとなった また I - の酸化には液相中の空気 特に O 2 が関与することが明らかとなった 一方 MB の分解には気相 液相中の空気は関与せず H 2 O の超音波分解によって生じるラジカルが関与することが明らかとなった 以上のことから 高周波超音波を用いた化学反応において 反応基質によって気相中および液相中に存在する空気の影響が異なることが明らかとなった Reference 1) T. Sakai, H. Enomoto, K. Torigoe, H. Sakai, M. Abe: Colloid Surface A, 347(1-3), (2009). 11

13 奨励賞受賞者からの解説論文 2017 年度日本ソノケミストリー学会奨励賞受賞者 : 金井智亮 Chiaki Kanai 所属 : 信州大院総合理工 Shinshu University 受賞題目 : 超音波で発生したマイクロバブルを利用した金中空微粒子の作製 Gold Hollow Microspheres Prepared on Microbubble Templates Generated by Ultrasound ( 共著者 :( 信州大工 ) 酒井俊郎 ) < 受賞研究の研究概要 > 緒言 近年 金ナノ粒子がカプセル状に集積した金中空微粒子が近赤外領域に吸収帯を有することから 金ナノロッド同様に温熱療法への活用が期待されている 1, 2) また 金中空微粒子は内部にガスを保持させることができることから 音響効果による診断 ( 超音波造影剤 ) や薬物送達システム (DDS) などの医療分野での活用も期待される そこで 本研究では 超音波により発生したマイクロバブルをテンプレートとした金中空微粒子の作製方法を確立することを目的とする 特に 本研究では 金属イオン還元能 界面活性能 を有するポリエチレンオキシド ポリプロピレンオキシド (PEO-PPO) ブロックコポリマー 3, 4) をマイクロバブル表面上に吸着させ その吸着膜中で金属イオンを還元し 金属中空微粒子を作製することを試みた ( 図 1) 図 1. 超音波により発生したマイクロバブルと PEO-PPO ブロックコポリマーを用いた金中空微粒子の形成模式図 実験 PEO-PPOブロックコポリマー水溶液 (5mM) に超音波ホモジナイザー (20 khz) を10 分間照射することにより 空気マイクロバブル分散液を調製した PEO-PPOブロックコポリマーとしてPluronic F108(HO[CH 2 CH 2 O] 132 [CH 2 CHCH 3 O] 50 [CH 2 CH 2 O] 132 H;BASF) を使用した また 超音波で発生させたマイクロバブルの分散安定性を向上させるために Pluronic F108とフッ素系界面活性剤を混合することを検討した フッ素系界面活性剤として アニオン性 カチオン性 両性 非イオンフッ素系界面活性剤を使用した 調製された空気マイクロバブル分散液をマグネチックスターラーにより撹拌しながら塩化金酸 (HAuCl 4 ) 水溶液を添加して金中空微粒子を作製した 金ナノ粒子の形成は 金ナノ粒子の表面プラズモン共鳴に由来する吸収スペクトル (540 nm 付近 ) を紫外可視分光光度計を用いて測定することにより確認された 金中空微粒子の形成は 近赤外領域に観測される表面プラズモン共鳴に由来する吸収スペクトル (900 nm 付近 ) により確認された また 形成した金ナノ粒子のサイズ 形状 金中空微粒子のサイズ 形状は 走査型電子顕微鏡 (SEM) により観察された 12

14 結果 考察 Pluronic F108 空気マイクロバブル分散液にHAuCl 4 水溶液を添加すると空気バブル分散液はピンク色に変化し 波長 540 nm 付近にピークを有する金ナノ粒子の表面プラズモン共鳴に由来する吸収スペクトルが観測された ( 図 2 左 ) 調製された金ナノ粒子をSEMを用いて観測したところ Pluronic F108 空気バブル分散液中では金中空微粒子が形成されていることが観察されず 金ナノ粒子のみ形成されていることが観察された ( 図 2 右 ) 4 Absorbance (a.u.) Wavelength (nm) 図 2.( 左 ) 金ナノ粒子の表面プラズモン共鳴に起因する吸収スペクトルと ( 右 )Pluronic F108 空気マイクロバブル分散液中に形成された金ナノ粒子の SEM 像. アニオン性フッ素系界面活性剤を混合したPluronic F108 空気マクロバブル分散液にHAuCl 4 水溶液を添加すると 波長 540 nm 付近にピークを有する金ナノ粒子の表面プラズモン共鳴に由来する吸収スペクトルと波長 900 nm 付近にピークを有する金中空微粒子に由来する吸収スペクトルが観察された ( 図 3 左 ) SEM 観察から金中空微粒子と思われる凝集体が観察された ( 図 3 右 ) 一方で カチオン性 両性 非イオンフッ素系界面活性剤を混合したPluronic F108 空気マイクロバブル分散液中では 金ナノ粒子は形成するものの 金中空微粒子と思われる凝集体の形成は認められなかった 4 Absorbance (a.u.) Wavelength (nm) 図 3.( 左 ) 金ナノ粒子 金中空微粒子の表面プラズモン共鳴に起因する吸収スペクトルと ( 右 ) アニオン性フッ素系界面活性剤を混合したPluroni F108 空気マイクロバブル分散液中に形成された金ナノ粒子凝集体 ( 金中空微粒子 ) のSEM 像. 13

15 そこで 金中空微粒子の形成におけるフッ素系界面活性剤の役割を明らかとするため 気 / 液界面へのPluronic F108およびフッ素系界面活性剤の吸着速度 ( 動的表面張力 )( 図 4) を比較した Pluronic F108の気 / 液界面の表面張力は緩やかに低下している (( 図 4 中の赤線 ) これは Pluronic F108の気 / 液界面への吸着が遅いことを示している フッ素系界面活性剤の気 / 液界面の表面張力が急激に低下している ( 図 4 中の緑線 ) これは フッ素系界面活性剤の気/ 液界面への吸着が早いことを示している 特に アニオン性フッ素系界面活性剤の気 / 液界面への吸着速度が速いことから 超音波により発生したマイクロバブルを安定化して 金中空微粒子の形成に寄与したものと考えられる また Pluronic F108とフッ素系界面活性剤の混合系の気 / 液界面の表面張力の低下の挙動 ( 図 4 中の青線 ) から Pluronic F108とフッ素系界面活性剤は相互作用していることが示唆された 図 4. 気 / 液界面への Pluronic F108 およびフッ素系界面活性剤の吸着速度 ( 動的表面張力 ):( 赤線 )Pluronic F108 の気 / 液界面における動的表面張力 ( 緑線 ) フッ素系界面活性剤の気 / 液界面における動的表面張力 ( 青線 )Pluronic F108 フッ素系界面活性剤混合系の気 / 液界面における動的表面張力 以上のことから Pluronic F108とフッ素系界面活性剤混合系での金中空微粒子の形成機構を以下のように提案した ( 図 5) (1) アニオン性フッ素系界面活性剤がマイクロバブルへ速やかに吸着して安定化 (2) マイクロバブルの表面上のアニオン性フッ素系界面活性剤吸着層へPluronic F108が吸着 (3) Pluronic F108 吸着層中で [AuCl 4 ] - が還元され 金ナノ粒子が形成し 中空微粒子形成 図 5.Pluronic F108 とフッ素系界面活性剤混合系での金中空微粒子の形成機構 結論 以上のことから 気 / 液界面への吸着性の高い界面活性剤 ( フッ素系界面活性剤など ) と金属イオン還元能を有する PEO-PPO ブロックコポリマーを組み合わせることにより 空気マイクロバブルをテンプレートとした金属中空微粒子が形成できることが明らかとなった 14

16 References 1) Y.-Y. Yu, S.-S. Chang, C.-L. Lee, C. R. Chris Wang, J. Phys. Chem. B, 34, 6661 (1997). 2) H.-P. Liang,L.-J. Wan,C.-L. Bai,L. Jiang, J. Phys. Chem. B, 109, 7795 (2005). 3) T. Sakai, P. Alexandridis, Langmuir, 20, 8426 (2004). 4) T. Sakai, A. Ishihara, P. Alexandridis, Colloid Surf. A, 487, 84 (2015). 15

17 奨励賞受賞者からの解説論文 2017 年度日本ソノケミストリー学会奨励賞受賞者 : 越村友幸 Tomoyuki Koshimura 所属 : 東北大院工 Tohoku University 受賞題目 : 感温性コポリマーの応答温度に及ぼす超音波照射条件の影響 Effect of Ultrasonic Irradiation Condition on Responsive Temperature of Thermoresponsive Copolymer ( 共著者 :( 東北大院工 ) 久保正樹 庄司衛太 塚田隆夫 ) < 受賞研究の研究概要 > ポリ (N-イソプロピルアクリルアミド)(PNIPAM) は下限臨界溶液温度 (LCST) を有する感温性ポリマーであり, 温度センサー, アクチュエーター, 薬物送達システム用材料などへの応用が期待されている. Fig. 1 に示すように,PNIPAM を含む水溶液は,LCST 以下では水に水和して溶解するため透明になり, LCST 以上では脱水和により凝集するため白濁する. しかし,PNIPAM は物理的強度が低いため, 単独での利用が困難である. そこで, ポリ ( メタクリル酸 2-ヒドロキシエチル )(PHEMA) と共重合することによって強度を付与することが可能となる. また,PNIPAM は共重合することで LCST が変化するため, 材料としてより広範な応用が期待される. したがって, 所望の応答温度および物理的強度 ( 共重合組成 ) を有するコポリマーを合成する手法の確立が望まれる. ポリマーを合成する方法の 1 つに, 超音波を利用する重合法がある. 超音波を液体に照射すると, 音圧により微小な気泡が生成 成長し, やがて圧壊する, いわゆる超音波キャビテーションが発生し, 気泡の圧壊時には局所的な高温高圧場および高剪断流が形成される. モノマーを含む溶液では, 高温高圧場においてラジカルが発生し, これらが開始ラジカルとして働くため, 化学的開始剤を添加することなく重合が進行する. また, 生成したポリマーは高剪断流によって高分子量のポリマーから剪断分解されるため, 分子量および分散度の制御が期待される. これらの重合および分解は超音波照射条件に依存するため 照射条件を変更することで生成するコポリマーの特性を変化させることができる. 我々はこれまでに, 開始剤非存在下における超音波照射により, 種々の共重合組成を有する PNIPAM と PHEMA とのコポリマーの合成に成功している 1). この手法を用いて, 超音波照射条件を精緻に制御すれば, 所望の特性を有するコポリマーを合成することができると期待される. 本研究では, 超音波を用いて所望の LCST および強度 ( 共重合組成 ) を有するコポリマーを合成するプロセスの確立を指向し, 種々の超音波照射条件下で PNIPAM と PHEMA とのコポリマーを合 Fig. 1 Thermo-resoponsivity of 成し, 生成コポリマーの応答温度に及ぼす超音波照射 PNIPAM aqueous solution. 条件の影響および応答温度と共重合組成の関係について検討を行った. < 実験方法 > 実験装置の概略を Fig. 2 に示す. モノマーには,N- イソプロピルアクリルアミド (NIPAM) およびメタクリル酸 2- ヒドロキシエチル (HEMA) を使用した. 溶媒に水 40 vol%, エタノール 60 vol% の混合溶液を用い, モノマー濃度 0.4 mol/dm 3 となるよう調製した. この溶液 0.1 dm 3 をガラス製反応器に投入し, 反応器を恒温槽に設置した. 超音波照射前に N 2 を通気して系内の酸素を除去した後, ホーン型の超音波発生装置を用いて周波数 20 khz の超音波を 300 W/dm 3 で照射し, コポリマーの合成を行った. 超音波強度はカロリメトリー法により評価した. 反応温度を恒温槽により 30に制御し, 超音波照射中の N 2 流量を 100 cm 3 /min とした. 所定時間毎に溶液をシリンジで採取し, Fig. 2 Experimental apparatus 16

18 得られたコポリマーを減圧乾燥した. その後,LiBr 濃度 0.01 mol/dm 3 に調製した N,N- ジメチルホルムアミド (DMF) に再溶解させ, ゲル浸透クロマトグラフィ (GPC) を用いて転化率, 数平均分子量, 分散度を算出した. また, メタノール -d 4 に再溶解させ, 核磁気共鳴装置 (NMR) を用いてスペクトル測定を行い, 共重合組成を算出した. また, 乾燥させたコポリマーを純水に再溶解させ, ポリマー濃度 1 wt% に調製したポリマー水溶液の波長 600 nm における透過率の温度依存性を温度制御可能な紫外可視分光光度計 (UV-VIS) を用いて測定し, 合成したコポリマーの温度応答性を評価した. ここで, ポリマー水溶液の透過率が 50% となった応答温度を LCST とした.Fig. 3 に示すように, 開始剤を用いたラジカル重合でコポリマーを合成した Shen ら 2) の結果によると, 応答温度は PNIPAM 組成に伴い, 線形に増加することが分かっている. 我々の既往の研究 1) においても, 超音波強度 300 W/dm 3 で合成した反応完了時のコポリマーの LCST は Shen ら 2) の結果と一致した. そこで,LCST と共重合組成の関係について検討を行うため,Shen ら 2) の結果から, 共重合組成と LCST との関係式 (1) を取得し, その式を用いて, コポリマーの共重合組成から LCST( 相関値 ) を推算し, 透過率から算出した LCST( 実測値 ) と比較した. < 結果と考察 > Fig. 4 に仕込みモノマー組成比 NIPAM:HEMA=5:5 および NIPAM:HEMA=7:3, 超音波強度 300 W/dm 3 で合成したコポリマーの共重合組成の経時変化を示す. いずれの場合でも, 反応初期には NIPAM 組成が仕込みモノマー組成比に比べて低く, 反応後期に仕込みモノマー比に漸近した. これは,NIPAM モノマーと HEMA モノマーの反応性の違いのためと考えられる.NIPAM ラジカルは 2 級,HEMA ラジカルは 3 級となるため,HEMA モノマーの方が生長鎖に取り込まれやすく, 超音波照射時間が短い反応初期において HEMA 組成が高くなったと考えられる. Fig. 5 に仕込みモノマー組成比 NIPAM:HEMA=7:3, 超音波強度 300 W/dm 3 において種々の超音波照射時間で合成したコポリマーを再溶解させた水溶液における透過率の温度依存性を示す. 超音波照射時間の短いコポリマーを含む水溶液ほど, 低い温度で透過率が低下した, すなわち LCST が低かった. これは, 超音波照射時間が短い場合は,Fig. 4 に示すように, コポリマー中の NIPAM 組成が仕込みモノマー組成比に比べて低いため, より低温で脱水和することが一因と考えられる. また, 超音波照射時間が 360 min と 480 min のコポリマーを含む水溶液の透過率の温度依存性および LCST は, ほぼ一致した. これは, 超音波照射時間が 360 min の時点で, 転化率が 1 に達しており, かつ, 共重合組成もほぼ一致しているためである. LCST [ ] Shen et al. our previous work Molar fraction of NIPAM [-] Fig. 3 Effect of molar fraction of NIPAM on LCST (1) Molar fraction of NIPAM [-] 1.0 NIPAM:HEMA=5:5 (a) NIPAM:HEMA=7: Time [min] Fig. 4 Time courses of molar fraction of NIPAM (300 W/dm 3 ) Transmittance [-] (b) 120 min 240 min 360 min 480 min Temperature [ ] Fig. 5 Temperature dependence of transmittance of copolymer aqueous solution (NIPAM:HEMA=7:3, 300 W/dm 3 ) 17

19 LCST と共重合組成の関係について検討を行うため, 種々の超音波照射時間で合成したコポリマーについて,LCST の相関値と実測値との比較を行った. その結果を Fig. 6 に示す. 超音波強度は 300 W/dm 3, 仕込みモノマー組成比は NIPAM:HEMA=7:3(, ) および 5:5(. ) である. ここで, 色塗りプロットは実測値, 白抜きプロットは相関式 (1) と取得した NIPAM 組成を用いて算出した相関値を示す. いずれの仕込みモノマー組成比においても,LCST は, 相関値に比べ, 実測値の方が高くなった. この結果は, 超音波照射時間が短く, 転化率が低いコポリマーの LCST は, 単に共重合組成によって決まるのではないことを示している. 原因の一つとして, モノマーの反応性の違いが挙げられる. モノマーの反応性の差異により, コポリマー鎖中において局所的に組成の偏りが生じ,Fig. 4 に示す共重合組成の測定値に比べて NIPAM 組成の高い部分が生成 しており, 相関値よりも LCST が高くなったと考えられる. また, 仕込みモノマー組成において NIPAM 割合が高いコポリマーほど, 相関値と実測値の差は大きくなった. これは, 仕込み NIPAM 割合が大きいほど, コポリマーの LCST は NIPAM ホモポリマーの LCST に近く,HEMA による LCST 低減の影響を受けやすいためと考えられる. LCST [ ] References 1) 越村ら 第 25 回ソノケミストリー討論会 P01 (2016). 2) Z. Shen et al., Colloid Polym. Sci., 284, 1001 (2006) Experiment(NIPAM:HEMA=7:3) Estimation by Eq. (1) Experiment(NIPAM:HEMA=5:5) Estimation by Eq. (1) Time [min] Fig. 6 Comparison of LCST of experimental value and predicted value 18

20 会務報告 1 第 26 回ソノケミストリー討論会開催日時 : 平成 29 年 10 月 20 日 ( 土 ) ~21 日 ( 日 ) 開催場所 : 鹿児島大学郡元キャンパス稲盛会館講演件数の内訳 : 口頭発表 13 件, ポスター発表 33 件 特別講演 2 件 平成 28 年度 学会賞近藤隆先生 ( 富山大学 ) ソノケミストリーを基盤とした超音波の生物作用の解明と治療応用 功績賞本多電子株式会社 ソノケミストリー基礎研究のための装置開発 論文賞 Paras Jawaid, Mati Ur Rehman, Mariame Ali Hassan, Qing Li Zhao, Peng Li, Yusei Miyamoto, Masaki Misawa, Ryohei Ogawa, Tadamichi Shimizu, Takashi Kondo Effect of platinum nanoparticles on cell death induced by ultrasound in human lymphoma U937 cells Ultrasonics Sonochemistry 31 (2016) Kenji Okitsu, Masaki Iwatani, Koji Okano, Md. Helal Uddin, Rokuro Nishimura Mechanism of sonochemical reduction of permanganate to manganese dioxide in aqueous alcohol solutions: Reactivities of reducing species formed by alcohol sonolysis Ultrasonics Sonochemistry 31 (2016) 奨励賞 A04 A07 P07 高周波超音波による水溶液中での化学反応機構の解明笠原陸 ( 信州大院総合理工 ) 感温性コポリマーの応答温度に及ぼす超音波照射条件の影響越村友幸 ( 東北大院工 ) 超音波で発生したマイクロバブルを利用した金中空微粒子の作製金井智亮 ( 信州大院 ) 特別賞( ポスター発表 ) P01 超音波照射による球状リン酸鉄の合成およびそれを原料とした多孔質酸化鉄の合成とそのヒ素吸着特性大澤隆裕 ( 秋田大院工 ) P05 超音波とウルトラファインバブルを用いた金ナノ粒子の合成佐藤智史 ( 名大院工 ) 19

21 2 会計報告 平成 28 年度日本ソノケミストリー学会会計決算報告 平成 28 年 4 月 1 日 ~ 平成 29 年度 3 月 31 日 収入 支出 前年度繰越金 1,472,420 サーバー代 52,488 会費 186,000 ホームページ修正費 0 講演論文集 (4 冊 ) 売上 12,000 表彰賞状用紙 副賞購入費 21,122 討論会貸出金の返却 200,000 ファインバブル学会連合分担金 30,000 利子 12 振込手数料 1,188 次年度繰越金 1,566,066 収入合計 1,870,432 支出合計 1,870,432 3 平成 28 年度会員異動について平成 28 年度 ( 平成 29 年 3 月 31 日時点 ) 会員数正会員 110 名 学生会員 47 名 名誉会員 4 名 合計 161 名法人会員 3 社 ( カイジョー 本多電子 新科産業 ) #: 今春で卒業される学生会員の方々は 是非とも正会員になってください 学生会員を退会される場合は 直接または指導教員を通して退会届を提出してください 年度 年度事業計画等の連絡事項 2018 年度第 27 回ソノケミストリー討論会について 東京電機大学にて 10 月に開催予定であることが 世話人の小林大祐先生から説明があり 了承された 5 平成 30 年度 31 年度日本ソノケミストリー学会役員 会長 小林高臣 長岡技術科学大学工学部物質 材料系 副会長 榎本尚也 有明工業高等専門学校創造工学科環境 エネルギー工学系 副会長 安田啓司 名古屋大学大学院工学研究科化学システム工学専攻 理事 朝倉義幸 本多電子株式会社研究部 跡部真人 横浜国立大学大学院環境情報研究院 大川浩一 秋田大学大学院工学資源学研究科 小川良平 富山大学大学院医学薬学研究部 放射線基礎医学講座 興津健二 大阪府立大学大学院人間社会システム科学研究科 金継業 信州大学理学部化学科 久保正樹 東北大学大学院工学研究科化学工学専攻 小林大祐 東京電機大学工学部環境化学科 近藤隆 富山大学大学院医学薬学研究部放射線基礎医学講座 崔博坤 明治大学理工学部物理学科 20

22 寺坂宏一 慶応大学理工学部応用化学科 二井晋 鹿児島大学工学部環境化学プロセス工学科 仁宮一章 金沢大学環日本海域環境研究センター 長谷川浩史株式会社カイジョー産業用洗浄装置事業部 畑中信一 電気通信大学大学院情報理工学研究科 原田久志 明星大学大学院理工学研究科化学専攻 安井久一 産業技術総合研究所無機機能材料研究部門 監事 木村隆英滋賀医科大学名誉教授香田忍名古屋大学名誉教授 21

23 お知らせ 主催行事一覧 第 27 回ソノケミストリー討論会開催日 :2018 年 11 月 19 日 20 日開催場所 : 東京電機大学世話人 : 小林大祐先生 共催 協賛等行事一覧 16th Meeting of the European Society of Sonochemistry (ESS16) 開催日 :2018 年 4 月 15 日 -19 日開催場所 :Besançon, France 10th International Symposium on Cavitation (CAV2018) 開催日 :2018 年 5 月 14 日 -16 日開催場所 :Baltimore, USA 3rd International conference on ultrasonic-based applications: from analysis to synthesis (ULTRASONICS-2018) 開催日 :2018 年 6 月 11 日 -14 日開催場所 :Caparica, Portugal 21st International Symposium on Nonlinear Acoustics (21st ISNA) 開催日 : 2018 年 7 月 8 日 -13 日開催場所 : Santa Fe, New Mexico, USA 第 4 回ファインバブル学会連合シンポジウム開催日 :2018 年 9 月 21 日開催場所 : 鹿児島大学 Nanobubble 2018, Conference on Nanobubbles, Nanodroplets and Their Applications 開催日 :2018 年 10 月 16 日 -19 日開催場所 : 蘇州, 中国 22

24 2018 IEEE International Ultrasonics Symposium (IUS2018) 開催日 :2018 年 10 月 22 日 -25 日開催場所 :Kobe, Japan 第 39 回超音波エレクトロニクスの基礎と応用に関するシンポジウム (USE2018) 開催日 :2018 年 10 月 29 日 -31 日開催場所 : 同志社大学今出川キャンパス ( 京都 ) 23

25 原稿募集 Bulletin of Japan Society of Sonochemistry では 会員の皆さまからの投稿 広告を随時募集しています 発行は年 2 回 ( 三月および九月頃 ) で 締切は概ね発行月の第 1 週までです 原稿は電子ファイルで下記宛にお送り下さい 編集委員 仁宮一章 金沢大学理工研究域自然システム学系 安井久一 産業技術総合研究所中部センター 興津健二 大阪府立大学大学院人間社会システム科学研究科 編集後記 ナノサイト装置でナノバブルやエクソソーム等のナノ粒子カウントを始めました (KN) 最近 Springer 社から 124 頁の入門書 K.Yasui, Acoustic Cavitation and Bubble Dynamics (Springer, Cham, Switzerland, 2018) を出版しました (KY) Ultrasonics Sonochemistry 誌 (US 誌 ) からSpecial Issue: Biomass and biofuelsが発行される予定になっています 関連するご研究をされている方 興味のおありの方は US 誌のホームページをご覧いただけると幸いです (KO) 24

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