1.2 耐荷力の算定対象となる柱部材の危険断面における耐荷力を算定する場合, 曲げ耐力 ( 課題 1にて学習した方法 ) およびせん断耐力 ( 課題 2の方法 ) を求め, 両者のうち小なる耐荷力がその部材の終局耐荷力となる. 別途設定された設計外力に対して十分な耐荷力を有することはもちろんのこと,

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1 課題 3 柱部材の破壊モードと耐荷力の算定 ( 耐震設計入門 ). はじめに / 1. 単柱部材の構造特性 1.1 変形モードと断面力分布単柱形式の垂直柱部材には, 基本的に, 上載死荷重 ( 軸力 N として働く ) と地震力による水平荷重 P( 曲げモーメント, せん断力として働く ) が同時に作用し, 図 1のようにまとめることができる. 図 1では,(a) 上端自由片持ち梁形式 ( 土木橋梁構造物 ),(b) 両端固定の逆対象構造物 ( 建築建屋構造 ), に大別して変形と断面力分布を示した. したがって, 設計上危険断面となるのは, 前者 (a) の場合柱基部, 後者 (b) では上端と下端であり, その断面に対する設計照査が必要となる.( ただし, 段落し配筋, 断面の急変部で危険断面となることがあり, 別途検討が必要である.) (a) 片持ち梁形式 P H N' a=h 変形性能 3EI P = H 3 断面力 V=P M=PH δ B.M.D S.F.D (b) 逆対称構造 H P N' a=h/2 変形性能 12EI P = H 3 断面力 δ V=P M=P/2 H B.M.D S.F.D 図

2 1.2 耐荷力の算定対象となる柱部材の危険断面における耐荷力を算定する場合, 曲げ耐力 ( 課題 1にて学習した方法 ) およびせん断耐力 ( 課題 2の方法 ) を求め, 両者のうち小なる耐荷力がその部材の終局耐荷力となる. 別途設定された設計外力に対して十分な耐荷力を有することはもちろんのこと, 靭性的な破壊モード ( 例えばせん断破壊を回避すること ) を保証することも重要な課題である. 3-2

3 2. 破壊モードの判定と耐荷力の算定法 2.1 諸条件の準備まずは, 解析のための準備として,1 構造特性,2 荷重特性,3 断面条件,4 材料条件, を設定する必要がある. これら 4 条件は, 次のような項目が含まれる. 1 構造特性 : 柱部材の構造特性 ( 支持条件, 柱長 L, せん断スパン a) 2 荷重条件 : 上載荷重, 水平荷重 3 断面諸元 : 断面形状 寸法, 軸方向筋 ( 位置と配筋量 ), せん断補強筋 ( 配置間隔と配筋量 ) 4 材料条件 : コンクリート 弾性係数, 圧縮強度, 終局ひずみ 鉄筋 弾性係数, 降伏強度 2.2 耐荷力算定と破壊モードこれら断面の両耐荷力 M u および V y が求まると, 今度はこれらを水平荷重 P に換算した水平耐力として表し, 比較する必要があり, これは次式で得られる. 曲げ耐力 : P u =M u /a, せん断耐力 : P s =V y ここで, せん断スパン a は, 次式のように与えられる. (a) 上端自由片持ち梁形式 : a=l (b) 逆対称構造 : a=l/2 従って, 両水平耐荷力のうち, 小さい方がその部材の耐荷力となり, 次式で示される. P max =min {P u, P s } 同様に, 破壊モードも次式で判別することができる. P u <P s : 曲げ破壊 P u >P s : せん断破壊ただし, このような 2 つの破壊モードの中間的な性状を示す曲げせん断破壊も議論されており, 例えば, 道路橋示方書 1 (V 耐震設計編 ) に示された地震時保有水平耐力法では, 次のように分類している. 1 P u P s : 曲げ破壊型 2 P s <P u P s : 曲げ損傷からせん断破壊移行型 3 P s <P u : せん断破壊ここで, P s,p u については, 前述のとおりであるが, 新たにP s は,P s : 正負交番作用の影響がない場合 ( 示方書での C c =1., 課題 2 におけるζ=1 の場合 ) のせん断耐力を意味する. 2.3 せん断余裕度と保有靭性ここで, せん断余裕度を P s /P u として定義すると, このせん断余裕度が大きいほどせん断破壊を防止することができる. 言換えると, 万一過大な地震力により終局に至った場合, 靭性に富む安定的な破壊モードを確保することができる. 理論的には, せん断余裕度が>1であれば, 曲げ破壊となるが, 地震時の繰返し大変形によりせん断耐力 V y が劣化し (ζが減少し), せん断余裕度をある程度 1 より大きい値を確保する必要がある. これまでのコンクリート研究室の実験にによれば, V c /P u <.7, かつ P s /P u >1.8 2 のとき, せん断破壊, および曲げせん断破壊が生じないとしている ( 池谷修論参照 ). 3-3

4 土木学会コンクリート標準示方書 3 ( 耐震設計編 ) によれば, 特別の検討を必要としない場合, 塑性ヒンジを形成する区間では, P s /P u 2. を満足する必要がある としている. 上記に示した道路橋示方書の 3 破壊形式の場合,( 許容 ) 保有水平耐力 P a および許容靭性率 μ a を以下のように算定する. 1のとき : P a =P u, μ a =1+(δ u -δ y )/αδ y 2のとき : P a =P u, μ a =1. 3のとき : P a =P s, μ a =1. ここで,δ y : 降伏時変位,δ u : 終局変位,α: 安全係数を示す 3-4

5 3. 計算プログラム (SMNExcel) の概要 このようなせん断耐力の算定および図化を行うため,Microsoft の表計算プログラム Excel97 を用いた計算プログラム SMNExcel を作成し, 以下にその概要を示す. 3.1 解析フロー 1( 軸力 N をパラメータとした場合 ) 断面諸元の入力 諸定数の算定中心軸圧縮 N u '(+) 引張破壊耐力 N u (-) の算定 軸力分割 ΔN=(N ou '-N ou )/n (n: 分割数 ) N'=N'+ N 注目軸力 N' ひび割れ耐力の算定 M cr 中立軸位置の仮定 x * 中立軸位置の仮定 x * No No 軸力方向釣り合い式 =OK? 軸力方向釣り合い式 =OK? Yes 中立軸位置の決定 x Yes 中立軸位置の決定 x 降伏耐力の決定 M y 終局耐力の決定 M u せん断耐力の決定 V y (M d =M u ) No 着目軸力全終了 =OK? 図化 Yes END 図 -2(a) 計算プログラム SMN-Excel の解析フロー ( 軸力 N をパラメータとした場合 ) 3-5

6 3.2 解析フロー 2( 軸力 N を一定とした場合 ) 解析パラメータの設定 ( 例 )p t =.5%~1.5%,p w =.5%~1.5% 上部工重量 (W u ) の設定 断面諸元の入力 p t (p w ) の ( 再 ) 入力 ひび割れ耐力の算定 M cr 中立軸位置の仮定 x * 中立軸位置の仮定 x * No No 軸力方向釣り合い式 =OK? 軸力方向釣り合い式 =OK? Yes 中立軸位置の決定 x Yes 中立軸位置の決定 x 降伏耐力の決定 M y 終局耐力の決定 M u せん断耐力の決定 V y (M d =M u ) No 着目パラメータ全終了 =OK? 図化 Yes END 図 -2(b) 計算プログラム SMN-Excel の解析フロー ( 軸力 N を一定とした場合 ) 3-6

7 3.3 入力条件の設定と諸定数の算定 SMNExcel SMNExcel 入力条件 b = b w h d 2 d 1 9 (cm) 9 (cm) 6 (cm) 84 (cm) p t2 1.26% p t1 1.26% p w.2% f cd ' 3 (kgf/cm 2 ) f yd 3 (kgf/cm 2 ) f yd' 3 (kgf/cm 2 ) f wy 3 (kgf/cm 2 ) α s 9 度 S s 15 (cm) E s 2.1E+6 (kgf/cm 2 ) E c 2.1E+5 (kgf/cm 2 ) ε cu '.35 ε y',ε y.143 せん断スパン比 a 3.25 (m) 上部工重量 W u 2 (tf) 材料係数 γ c 1. γ s 1. 部材係数 γ bc 1. γ bs 1. γ b 1. 諸定数 A s (cm 2 ) A s (cm 2 ) A w 1.27 (cm 2 ) A g (m 2 ) x g 44.4 (cm) I g.8365 (m 4 ) W g.183 (m 3 ) y c 45 (cm) y t 39 (cm) x b (cm) 3-7

8 3.4 結果出力と図化 その 1: 軸力と曲げモーメントとの関係 ( 断面耐力 ) M cr N' M cr N c ' M y N' M y N y ' M u N' M u N u ' その 2: 軸力とせん断耐力との関係 ( 断面耐力 ) V y N' V y N' V s V y N' V y N' その3: 柱部材の耐力比較 ( 曲げ耐力 V.S. せん断耐力 ) P u P s P u P s N A w P s P u N P u P s N A w 1 その 1 M [ tf m ] N '[ tf ] M bd 2 f c ' N bd f c ' その 2 V y [ tf] N ' [ tf ] その 3 P u [ tf] P s [ tf] N ' [ tf ] P s P u N' bd f c ' 3-8

9 計算例 1 軸力と曲げの相互作用図 N' (tf) 1 N ' [-] M ud ' (tf) M ud [-] Mcrd Myd (tf-m) Mud (tf-m) 無筋 簡易法 Mud=36.56 (tf-m) (Wu= 2 (tf)) 簡易法 無筋 Mcrd[-] Myd [-] Mud [-] Mud=.19[-] (Nud'=.11[-]) 2 曲げ耐力せん断耐力と軸力の関係 Pud :γc=1 γs=1 γbc=1 γbs=1 γb=1 Psd (3Aw) Psd (2Aw) Psd( 標準 ) せん断耐力 :Psd = 78.34(tf) (Wu=2(tf)) 曲げ耐力 :Pud = 94.33(tf) (Wu=2(tf)) せん断破壊釣り合い破壊点 N'= 195 (tf) Pud/Psd :γc=1 γs=1 γbc=1 γbs=1 γb=1 2Aw 3Aw せん断余裕度 :Psd/Pud =.83 (N'=.17) せん断破壊釣り合い破壊点 N'=.568 (tf) 18 5 曲げ引張破壊 曲げ圧縮破壊 P u, P s (tf) P s/p u N ' (tf) せん断破壊 N ' [-] 3-9

10 4. 課題計算 4.1 課題計算 #1 2 1 表 1 Type A 道路橋高架橋の断面 4) Type B 鉄道高架橋の断面 5) b=36cm b=9cm h=33cm d 2 =6cm h=9cm d 2 =1cm D32 6@13 D D D D32 12 D16@3cm 9@3cm 表 1 標準断面 道路橋高架橋 鉄道高架橋 b h d 1 d 2 36cm 33cm 32cm 1cm 9cm 9cm 84cm 6cm A w D16 9 S s 3cm 3cm A s1 A s2 D D D32-12 D32-12 H 1.6m 3.25m W 3256tf 2tf f c ' f y = f y '= f wy ' 27 kgf/cm 2 SD3 SMNExcel 1 3-1

11 4.2 課題計算 #2 表 2 p t1 = p t2 A w S s f c ' f y = f y ' 表 2.5% 1.5% D1 D19 1cm 15cm 2cm 3cm kgf/cm 2 SD3 SD35 SD4 4.2 課題計算 #3 表 3 表 3 c (1.3) s (1.) bc (1.3) bs (1.15) b (1.15) ( ) は示方書値 3-11

12 #1 計算例 4.E+4 3.E+4 2.E+4 N u' (tf) 1.E+4.E+ -1.E+4 道路鉄道 -2.E+4.E+ 5.E+3 1.E+4 1.5E+4 2.E+4 2.5E+4 3.E+4 M u (tf-m) N u' (kgf/cm 2 ) 道路 鉄道 M u (kgf/cm 2 ) N u'/bdk 3f c' 鉄道 道路 M u/bd 2 k 3fc' 3-12

13 #2 計算例 鉄道橋の例 主筋 (p t ) 変化 25 2 Pu (2pt) Pu ( 標準 ) Pu (pt/2) Ps ( 標準 ) 帯筋 (S s ) 変化 Pu ( 標準 ) Ps ( 標準 ) Ps (Ss=15cm) Ps (Ss=1cm) P u, P S (tf) 15 1 P u, P s (tf) N' (tf) N (tf) Ps/Pu (pt/2) 3 Ps/Pu ( 標準 ) Ps/Pu (2pt) Ps/Pu (Ss=1cm) 3 Ps/Pu (Ss=15cm) Ps/Pu ( 標準 ) 2 2 P s/p u P s/p u N' (tf) N' (tf) 3-13

14 #3 計算例 安全係数の影響 ( 安全係数は示方書値 ) 鉄道橋の例 3 Pud ( 安全係数考慮 ) Psd ( 安全係数考慮 ) Pud ( 安全係数 1.) Psd ( 安全係数 1.) 2 N' (tf) P u,p s (tf) 3 Psd/Pud ( 安全係数考慮 ) Psd/Pud ( 安全係数 1.) P u,p s (tf) N' (tf) 1 ) 日本道路協会 : 道路橋示方書 V 耐震設計編平成 8 年版, ) 池谷和之, 平成 1 年度武蔵工業大学修士学位論文,1999 3) 土木学会 : 平成 8 年制定コンクリート標準示方書設計編, )JCI 近畿支部, 土木コンクリート構造物の震災対策に関する研究委員会中間報告書, ) 鉄道総合研究所, 炭素繊維シートのよる鉄道高架橋柱の耐震補強工法設計 施工指針,

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<4D F736F F D208D5C91A297CD8A7793FC96E591E6388FCD2E646F63> 8-1 第 8 章梁の微分方程式 ポイント : ベルヌーイ オイラー梁による梁の微分方程式 平面保持と法線保持の仮定 本章では 梁理論の基本となるベルヌーイ オイラー梁に従い 3 次元物体である梁を 1 次元の線材に置換し その挙動を支配する梁の微分方程式を誘導する このベルヌーイ オイラー梁は 平面保持と法線保持の両仮定で成立しており この 種の仮定を用いることで 梁内の応力やひずみを容易に求めることができる

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