偏微分の定義より が非常に小さい時には 与式に上の関係を代入すれば z f f f ) f f f dz { f } f f f f f 非常に小さい = 0 f f z z dz d d opright: A.Asano 7 まとめ z = f (, 偏微分 独立変数が 個以上 ( 今は つだけ考

Size: px
Start display at page:

Download "偏微分の定義より が非常に小さい時には 与式に上の関係を代入すれば z f f f ) f f f dz { f } f f f f f 非常に小さい = 0 f f z z dz d d opright: A.Asano 7 まとめ z = f (, 偏微分 独立変数が 個以上 ( 今は つだけ考"

Transcription

1 opright: A.Asano 微分 偏微分 Δ の使い分け 微分の定義 従属変数 = f () という関数の微分を考える は独立変数 熱力学のための数学基礎 U du d Δ: ある状態と他の状態の差を表しています U d : 微分記号 Δ の差が極微小 極限的に 0 の関係を表します : 偏微分記号 変数が つ以上で成り立っている関数で d f ( ) f ( ) lim lim d 0 0 例 f ( ) d d f ( + ) f () + opright: A.Asano ある変数を定数とみなした時の注目している変数の微分 一般に Δ は微分記号 d と置き換えることができ 目的の関数の値は定積分によって求めることができる 偏微分を微分に変更するためには 変数を定数としている条件下ではという但し書きが必要 d f ( ) f ( ) ( ) lim lim d 0 0 ( ) lim lim( ) 0 0 opright: A.Asano 3 = g ( という逆関数の微分を考える d g( g( ) lim lim lim d f ( ) f ( ) d d d d d d d d d d d f ( ) f ( ) lim lim d 0 0 d du d d d du u は と の関数 opright: A.Asano 4 偏微分の定義 z = f (, の微分は? 独立変数が つ以上ある従属変数の場合の微分 z z f (, f lim lim X z Z + Y を定数とみなして だけについて微分する 例 z = f (, = 3 z 3, z 3 opright: A.Asano z z 5 全微分の定義 dz dz + X lim { f (, f }, 0 独立変数が つ以上ある従属変数の場合の微分 lim { f (, f }, 0 dz Z + Y と が両方変化したときの変化量 ( 微分 ) lim { f (, f }, 0 lim { f f }, 0 f (, f lim 0 f f lim 0 f f opright: A.Asano 6

2 偏微分の定義より が非常に小さい時には 与式に上の関係を代入すれば z f f f ) f f f dz { f } f f f f f 非常に小さい = 0 f f z z dz d d opright: A.Asano 7 まとめ z = f (, 偏微分 独立変数が 個以上 ( 今は つだけ考える ) の時の微分は 偏微分と全微分がある z z f (, f lim lim 0 0 全微分 dz lim { f (, f }, 0 z dz z z z d d opright: A.Asano 8 熱力学 (hermodnamics) 熱力学とは : 巨視的な系 (mol のオーダー ) を取り扱い 系の状態変化を理論体系化したもの 3 態の化学は熱力学 例えば気体の状態方程式 相平衡 etc. 化学反応が起こる可能性を判断する規準を与える 化学反応の平衡時の最大生成物量を計算する方法を与える 可能性がないと判断される反応は絶対に起こらない 限界点 化学反応の速度 時間を予測できない 化学反応の機構についての情報は与えない opright: A.Asano 9 熱とは : 状態あるいは相の変化には必ず の出入り ( 収支 ) がある 変化は熱とそれ以外とに区別できる 熱以外の 変化を仕事という 水 g の温度を 4.5 から 5.5 まで上昇させるのに必要な熱量を 5 calorie( cal) と呼ぶ ( 温度により水の比熱容量は異なる ) 熱の仕事当量 (mechanical equivalent of heat) cal 5 = J 熱力学的な熱の仕事当量とは cal th = 4.84 J ( 定義 ) 熱化学的カロリー (thermochemical calorie) opright: A.Asano 0 巨視的系の定義開いた系 ( 開放系 )Open sstem 外界とエネルギー交換 物質移動が可能閉じた系 ( 閉鎖系 )losed sstem 外界とエネルギー交換は可能 物質移動は不可能孤立系 Isolated sstem 外界とエネルギー交換 物質移動が不可能 opright: A.Asano 熱力学第 0 法則 (zeroth law of thermodnamics) A と が熱平衡 (thermal equilibrium) にあり B と が熱平衡状態にあるとき A と B もまた熱平衡状態である A,B, の温度は互いに等しい 経験温度 : 熱平衡状態 孤立系を長時間放置し 巨視的変化がなくなった状態 ある 点を定義して それに対して相対的 ( 等分 ) に目盛をつけて定めた数値を用いる いわば相対温度 ( セルシウス温度 ) は atm = a の時 水の氷点と沸点を 00 等分したもの < 熱力学温度 ( 絶対温度 ): 熱力学第 法則 > opright: A.Asano

3 熱力学第 法則 (first law of thermodnamics) 閉じた系を考える 孤立系の中での何らかの変化は 孤立系内部のエネルギー変化を伴わない ( ) 孤立系 熱 (q) 仕事 (w) 仕事と熱との関係 閉じた系の内部のエネルギー変化は q と w だけによる 内部エネルギー :U, Aの状態から熱 q をもらって Bの状態になったときの内部エネルギー変化をとすると U U B U A U opright: A.Asano 3 孤立系においては内部エネルギーの変化はないから U 0 つまり 閉じた系がうける熱量はすべて仕事に変化することを示している 符号 :+ とー 熱量 q : 仕事 w : 0, 永久機関 ( 熱を供給されなくても仕事をする機関 ) の存在を否定 第一種の永久機関 (perpetual engine of the first kind) 系が熱を吸収する :U の : 吸熱的な時は _(_) 系が熱を放出する :U の : 発熱的な時は _(_) 仕事は系が外部に対して行う場合を _(_) とする なぜなら 内部エネルギーがその分 から opright: A.Asano 4 内部エネルギー U 内部エネルギーは状態量 : 状態変化の経路に無関係熱量 q と仕事 w は状態変化の経路に依存. A B と進む変化 U A. A と進む変化 U B 熱力学第 法則 U = U しかし q = q であり w = w ( 偶然 = になることもある ) opright: A.Asano 5 圧力一定下での理想気体の体積変化 熱 (q) 圧力を一定に保って 閉じた系にある気体に熱を加える U 仕事 w は q ( 供給された熱量 ) に注目すると q 内部に残る熱量 外部に使う熱量 U 圧力一定の時の関係式であることに注意 = 一定 ( 定圧過程 ) エンタルピー変化 (enthalp opright: A.Asano 6 熱容量 : (specific heat capacit 比熱 :g の物体 モル熱容量 :mol の物体 定積熱容量 定積 ; = 0 ( 定積過程 ) q = U + q = U Kだけ上昇させる = 横軸に温度 縦軸に熱量のグラフの傾きを求めること 熱量を温度で微分 q U opright: A.Asano 7 定圧熱容量 定圧 ; = 0 ( 定圧過程 ) = q = U + を考えると U q opright: A.Asano 8 3

4 U を と の関数と考えて U の全微分を求めると U U du d U U d U を一定という条件で左式を d で割ると opright: A.Asano 9 U 温度一定で体積が変化した時の内部エネルギー変化 固体 液体の場合 体積変化でおこる内部エネルギー変化は凝集力 ( 内部圧 ) という 固体や液体では分子間力があるため無視できないほど大きい 気体の場合 分子間力が小さいため無視できる ほぼ 0( 理想気体では 0) 温度変化による体積変化 ( 圧力一定下 ) 固体 液体の場合 温度の変化に対する体積変化は無視できるほど小さい 気体の場合 温度の変化に対する体積変化は比例するから 一定の値をもつ opright: A.Asano 0 気体の熱容量 U =0 Joule の法則 mol の理想気体においては = R だから 気体のエネルギー U は U = 3/ R U 補遺 第 3 法則も使うのでその後 3 R 運動エネルギーと 内部エネルギーは等しい opright: A.Asano から への温度変化による状態変化での 内部エネルギー変化 ( 定積下 ) とエンタルピー変化 ( 定圧下 ) U 上記の U を定積下でのという条件をつけると du d du d U d 上記の を定圧下でのという条件をつけると opright: A.Asano d d 定積 = 0 まとめ ( 理想気体 ) U = q + w, = U + = U + nr U = q = U + nr 定圧 = 0 U = q = U + = q U opright: A.Asano 3 解答 例題 : atm 下で mol の水素を0 から00 まで加熱したときのエンタルピー変化を求めよ 水素の定圧モル熱容量は温度 の関数として [JK mol ] のように表される opright: A.Asano 4 4

5 例題 : 例題 のエンタルピー変化から この時の水素の内部エネルギー変化を求めよ 解答 opright: A.Asano 5 燃焼と生成の標準モルエンタルピー 反応熱 standard molar enthalp of combustion standard molar enthalp of formation ( 定圧下での反応熱はエンタルピー変化に等しい ) O O, 4.75kJ 水素と酸素は発熱反応 (eothermic) O O 4.75kJ O O, O O 4.75kJ 水蒸気の分解は吸熱反応 (endothermic) 4.75kJ opright: A.Asano 6 定積下での反応熱は内部エネルギー変化に等しい 定義により q = U + q = U 定積下という条件から 通常の実験では定圧下がほとんど 燃焼熱 : 物質が完全に燃焼するときの反応熱有機物 (O) では 下で と が生成する の燃焼熱は O O( l), 85.84kJ atm 5 molあたりの燃焼熱 (heat of combustion) を標準燃焼エンタルピー ( c ) という opright: A.Asano 7 標準生成エンタルピー ( f ) opright: A.Asano 標準燃焼エンタルピー 実際に反応が進む ヘスの法則 ( 総熱量不変の法則 law of constant heat summation) の燃焼熱は O O( l), 85.84kJ この反応式は左からでは の燃焼を表しているが 右から見れば O(l) の生成を表しているとも言える ただし 生成熱は標準状態の元素単体から生じたとき ( 上記の場合 元素とO 元素から生じていることに注意 ) A + O O + O (l) + B 例 : 3 O + 3O 標準生成エンタルピー O + 3 O (l) c = 37 kj mol 実際に反応が進む必要はない A + B + ½ D A B D 定圧反応熱 ( 標準燃焼エンタルピー ) または定積反応熱 ( 標準内部エネルギー ) は途中の反応経路によらず さらにその反応が複数段で行われても 反応熱の総和は不変 ( 逆も成り立ちます ) 標準生成エンタルピーから標準燃焼エンタルピーを求められる 例 : メタンの燃焼エンタルピーを求める 4 + O O + O (l) の反応熱であり 元素の生成熱を規準として 0と定める 単体は atm 5 で最も安定なものを選択する 例 : 黒鉛は生成エンタルピーは 0 ダイヤモンドは 0でない 8 例 : ½ O 3 O (l) f = 37 kj mol 例 : + 4 f = 74.8 kj mol opright: A.Asano 9 () + 4 f = 74.8 kj mol () + O f = kj mol (3) + O (l) f = 85.8 kj mol opright: A.Asano 30 5

6 4 + O ( + ½ O ) + ( + O ) ( + ) c = ( 393.5) + ( 85.8) = kj mol O + O 4 () f = 74.8 kj mol + O +? 4 + O O + O ー 4 の O の O (l) の 標準生成エンタルピー 標準生成エンタルピー 標準生成エンタルピー 4 + O O + O (l) (3) () f = 85.8 kj mol f = kj mol O + O (l) したがって メタンの標準燃焼エンタルピー c は c = ( 85.8) ( 74.8 ) = kj mol c = kj mol f = 0 燃焼エンタルピー = 右辺の生成エンタルピーの和 - 左辺の生成エンタルピーの和 (3) + () () を考えてみましょう opright: A.Asano 3 opright: A.Asano 3 opright: A.Asano 33 練習問題 一酸化炭素の5 における標準燃焼エンタルピーを求めなさい 二酸化炭素の標準生成エンタルピーは kj mol 一酸化炭素の標準生成エンタルピーは 0.5 kj mol とする 解答 O O O c =? 燃焼エンタルピー = 右辺の生成エンタルピーの和 + O O O? O - 左辺の生成エンタルピーの和 O O O ゆえに c = kj mol は標準モルエンタルピーなので省略してもよい 練習問題 次に上げるそれぞれの分子の標準燃焼エンタルピーの値を用いて エチレン ( 4 ) の標準生成エンタルピーを求めなさい 分子 c / kj mol - (s) ヒント 分子 c / kj mol O からなる分子を酸素存在下で燃焼したのが 燃焼エンタルピー 生成物は水と二酸化炭素 opright: A.Asano 34 opright: A.Asano 35 opright: A.Asano 36 6

7 練習問題 の解答 (s) 4 4 の生成熱 f は 4 という反応式により得られる値であるから ()+ ()-(3) で上式を得る c = kj mol c = kj mol c = kj mol () () (3) opright: A.Asano 37 opright: A.Asano 38 4? ( l) (s) 3O (3) {()+()} ( ) kj mol ()+ ()-(3) kj mol ()+ ()-(3) から o f ( 40.97) 標準生成エンタルピー f は f = kj 別解 吸熱反応 f = ( 40.97) をよく考えてみましょう opright: A.Asano 39 f = ( 40.97) (s) の の 4 の 標準燃焼エンタルピー 標準燃焼エンタルピー 標準燃焼エンタルピー (s) 4 生成エンタルピー = 左辺の燃焼エンタルピーの和 - 右辺の燃焼エンタルピーの和燃焼エンタルピー = 右辺の生成エンタルピーの和 opright: A.Asano 格子エネルギー ( 格子エンタルピー :lattice enthalp d イオン結晶を気体状態のイオン対に分解するときのエネルギー ( 気相のイオン対が固体のイオン結晶になる時 放出するエネルギー ) Na(gas) + l(gas) +IE 吸収 EA 放出 (gas) (gas) (l) sub (solid) + + (Na) ( sublimation enthalp ) + (gas) 格子エネルギー Nal (solid) (Nal) f kj kj ( 4.0) kj (gas) + (gas) IE + EA Na(gas) + l(gas) d (solid) f + sub + (gas) Nal (solid) 格子エネルギー kj mol 問題にしている物質 - 左辺の生成エンタルピーの和 Born-aber ccle: ボルン ハーバーサイクル 40 opright: A.Asano 4 opright: A.Asano 4 7

(Microsoft PowerPoint _4_25.ppt [\214\335\212\267\203\202\201[\203h])

(Microsoft PowerPoint _4_25.ppt [\214\335\212\267\203\202\201[\203h]) 平成 25 年度化学入門講義スライド 第 3 回テーマ : 熱力学第一法則 平成 25 年 4 月 25 日 奥野恒久 よく出てくる用語 1 熱力学 (thermodynamcs) 系 (system) 我々が注意を集中したい世界の特定の一部分外界 (surroundngs) 系以外の部分 系 外界 系に比べてはるかに大きい温度 体積 圧力一定系の変化の影響を受けない よく出てくる用語 2 外界との間で開放系

More information

等温可逆膨張最大仕事 : 外界と力学的平衡を保って膨張するとき 系は最大の仕事をする完全気体を i から まで膨張させるときの仕事は dw d dw nr d, w nr ln i nr 1 dw d nr d i i nr (ln lni ) nr ln これは右図 ( テキスト p.45, 図

等温可逆膨張最大仕事 : 外界と力学的平衡を保って膨張するとき 系は最大の仕事をする完全気体を i から まで膨張させるときの仕事は dw d dw nr d, w nr ln i nr 1 dw d nr d i i nr (ln lni ) nr ln これは右図 ( テキスト p.45, 図 物理化学 Ⅱ 講義資料 ( 第 章熱力学第一法則 ) エネルギーの保存 1 系と外界系 : 注目している空間 下記の つに分類される 開放系 : 外界との間でエネルギーの交換ができ さらに物資の移動も可能閉鎖系 : 外界との間でエネルギーの交換はできるが 物質の移動はできない孤立系 : 外界との間でエネルギーも物質も移動できない外界 : 系と接触している巨大な世界 例えば エネルギーの出入りがあっても

More information

Microsoft PowerPoint - 熱力学Ⅱ2FreeEnergy2012HP.ppt [互換モード]

Microsoft PowerPoint - 熱力学Ⅱ2FreeEnergy2012HP.ppt [互換モード] 熱力学 Ⅱ 第 章自由エネルギー システム情報工学研究科 構造エネルギー工学専攻 金子暁子 問題 ( 解答 ). 熱量 Q をある系に与えたところ, 系の体積は膨張し, 温度は上昇した. () 熱量 Q は何に変化したか. () またこのとき系の体積がV よりV に変化した.( 圧力は変化無し.) 内部エネルギーはどのように表されるか. また, このときのp-V 線図を示しなさい.. 不可逆過程の例を

More information

気体の性質-理想気体と状態方程式 

気体の性質-理想気体と状態方程式  自由エネルギー 熱力学関数 202 5/3 第 3セメスター化学 B 第 7 回講義担当奥西みさき前回の復習 : エントロピー今回の主題 : 自由エネルギー 講義資料は研究室のWebに掲載 htt://www.tagen.tohoku.ac.j/labo/ueda/index-j.html クラウジウスの式 サイクルに流れ込む熱量を正とする 不可逆サイクル 2 可逆サイクル η 熱機関 C η 熱機関

More information

物理学 II( 熱力学 ) 期末試験問題 (2) 問 (2) : 以下のカルノーサイクルの p V 線図に関して以下の問題に答えなさい. (a) "! (a) p V 線図の各過程 ( ) の名称とそのと (& きの仕事 W の面積を図示せよ. # " %&! (' $! #! " $ %'!!!

物理学 II( 熱力学 ) 期末試験問題 (2) 問 (2) : 以下のカルノーサイクルの p V 線図に関して以下の問題に答えなさい. (a) ! (a) p V 線図の各過程 ( ) の名称とそのと (& きの仕事 W の面積を図示せよ. #  %&! (' $! #!  $ %'!!! 物理学 II( 熱力学 ) 期末試験問題 & 解答 (1) 問 (1): 以下の文章の空欄に相応しい用語あるいは文字式を記入しなさい. 温度とは物体の熱さ冷たさを表す概念である. 物体は外部の影響を受けなければ, 十分な時間が経過すると全体が一様な温度の定常的な熱平衡状態となる. 物体 と物体 が熱平衡にあり, 物体 と物体 が熱平衡にあるならば, 物体 と物体 も熱平衡にある. これを熱力学第 0

More information

CERT化学2013前期_問題

CERT化学2013前期_問題 [1] から [6] のうち 5 問を選んで解答用紙に解答せよ. いずれも 20 点の配点である.5 問を超えて解答した場合, 正答していれば成績評価に加算する. 有効数字を適切に処理せよ. 断りのない限り大気圧は 1013 hpa とする. 0 C = 273 K,1 cal = 4.184 J,1 atm = 1013 hpa = 760 mmhg, 重力加速度は 9.806 m s 2, 気体

More information

木村の理論化学小ネタ 熱化学方程式と反応熱の分類発熱反応と吸熱反応化学反応は, 反応の前後の物質のエネルギーが異なるため, エネルギーの出入りを伴い, それが, 熱 光 電気などのエネルギーの形で現れる とくに, 化学変化と熱エネルギーの関

木村の理論化学小ネタ   熱化学方程式と反応熱の分類発熱反応と吸熱反応化学反応は, 反応の前後の物質のエネルギーが異なるため, エネルギーの出入りを伴い, それが, 熱 光 電気などのエネルギーの形で現れる とくに, 化学変化と熱エネルギーの関 熱化学方程式と反応熱の分類発熱反応と吸熱反応化学反応は, 反応の前後の物質のエネルギーが異なるため, エネルギーの出入りを伴い, それが, 熱 光 電気などのエネルギーの形で現れる とくに, 化学変化と熱エネルギーの関係を扱う化学の一部門を熱化学という 発熱反応反応前の物質のエネルギー 大ネルギ熱エネルギーー小エ反応後の物質のエネルギー 吸熱反応 反応後の物質のエネルギー 大ネルギー熱エネルギー小エ反応前の物質のエネルギー

More information

暔棟壔妛墘廗栤戣

暔棟壔妛墘廗栤戣 化学 III 演習問題 1 L = 1dm 3,1 cal = 4.184 J,R = 8.314 J K -1 mol -1 I. 物質の存在状態 1. 原子, 分子の構造について説明せよ キーワード電子, 原子核, 陽子, 中性子, 共有結合, 水分子などの具体的分子 2. 物質の三態について, それぞれの特徴およびそれらの間の違いを説明せよ キーワード固体, 液体, 気体, 構造, 分子の運動状態

More information

Hanako-公式集力学熱編.jhd

Hanako-公式集力学熱編.jhd 熱分野 ================================================= E-mail yamato@my.email.ne.j ホームページ htt://www.ne.j/asahi/hanako/hysics/ ================================================= 公式集力学熱編.jhd < 1 > 気体の法則 気体の状態変化

More information

< F2D819A F90B696BD95A8979D89BB8A778169>

< F2D819A F90B696BD95A8979D89BB8A778169> 生命物理化学 系について 熱力学で考える 系 には次の つがある 開いた系 : や物質の出入りがある生物や細胞のような系 閉じた系 : の出入りはあるが, 物質の出入りはない系 孤立系 : 物質やの出入りがない宇宙のような系 ( 熱力学と自由 ) 一定圧で内部に仕事をした場合ピストン 系 ΔU( 内部 E の増加 ) W 仕事 () 一定圧で内部 ( 系 ) に仕事をした 熱量 () 開いた系閉じた系孤立系入れ子構造の開放定常系

More information

平成27年度 前期日程 化学 解答例

平成27年度 前期日程 化学 解答例 受験番号 平成 27 年度前期日程 化学 ( その 1) 解答用紙 工学部 応用化学科 志願者は第 1 問 ~ 第 4 問を解答せよ 農学部 生物資源科学科, 森林科学科 志願者は第 1 問と第 2 問を解答せよ 第 1 問 [ 二酸化炭素が発生する反応の化学反応式 ] 点 NaHCO 3 + HCl NaCl + H 2 O + CO 2 CO 2 の物質量を x mol とすると, 気体の状態方程式より,

More information

例題 1 表は, 分圧 Pa, 温度 0 および 20 において, 水 1.00L に溶解する二酸化炭素と 窒素の物質量を表している 二酸化炭素窒素 mol mol mol mol 温度, 圧力, 体積を変えられる容器を用意し,

例題 1 表は, 分圧 Pa, 温度 0 および 20 において, 水 1.00L に溶解する二酸化炭素と 窒素の物質量を表している 二酸化炭素窒素 mol mol mol mol 温度, 圧力, 体積を変えられる容器を用意し, ヘンリーの法則問題の解き方 A. ヘンリーの法則とは溶解度が小さいある気体 ( 溶媒分子との結合力が無視できる気体 ) が, 同温 同体積の溶媒に溶けるとき, 溶解可能な気体の物質量または標準状態換算体積はその気体の分圧に比例する つまり, 気体の分圧が P のとき, ある温度 ある体積の溶媒に n mol または標準状態に換算してV L 溶けるとすると, 分圧が kp のとき, その溶媒に kn

More information

A solution to Problems(物理化学II)Problem5

A solution to Problems(物理化学II)Problem5 A solution to roblems( 物理化学 II)roblem 5 ) Q 0, W 0, Δ 0, ΔU0, nr dg - Sd d より, G - 8.345 298 2.303log(6/) - 4440(J/mol) da - Sd d A - 8.345 298 2.303log(6/) - 4440(J/mol) 2) da - Sd d A ΔA da d, ΔG d R

More information

パソコンシミュレータの現状

パソコンシミュレータの現状 第 2 章微分 偏微分, 写像 豊橋技術科学大学森謙一郎 2. 連続関数と微分 工学において物理現象を支配する方程式は微分方程式で表されていることが多く, 有限要素法も微分方程式を解く数値解析法であり, 定式化においては微分 積分が一般的に用いられており. 数学の基礎知識が必要になる. 図 2. に示すように, 微分は連続な関数 f() の傾きを求めることであり, 微小な に対して傾きを表し, を無限に

More information

PowerPoint プレゼンテーション

PowerPoint プレゼンテーション 熱力学第一法則 1 物体が他の物体に与える影響 動かす / 止める ふくらませる / しぼませる 温める / 冷やす 明るくする / 暗くする 結合させる / 分解させる 電気を流す / 電気を消費する 機械的エネルギー ( 仕事 ) 熱エネルギー ( 熱量 ) 光エネルギー 化学エネルギー電気的エネルギー 系の内部エネルギーの変化量 ΔU = ( 仕事 )+( 化学エネルギー )+( 電気的エネルギー

More information

Xamテスト作成用テンプレート

Xamテスト作成用テンプレート 気体の性質 1 1990 年度本試験化学第 2 問 問 1 次の問い (a b) に答えよ a 一定質量の理想気体の温度を T 1 [K] または T 2 [K] に保ったまま, 圧力 P を変える このときの気体の体積 V[L] と圧力 P[atm] との関係を表すグラフとして, 最も適当なものを, 次の1~6のうちから一つ選べ ただし,T 1 >T 2 とする b 理想気体 1mol がある 圧力を

More information

DVIOUT-SS_Ma

DVIOUT-SS_Ma 第 章 微分方程式 ニュートンはリンゴが落ちるのを見て万有引力を発見した という有名な逸話があります 無重力の宇宙船の中ではリンゴは落ちないで静止していることを考えると 重力が働くと始め静止しているものが動き出して そのスピードはどんどん大きくなる つまり速度の変化が現れることがわかります 速度は一般に時間と共に変化します 速度の瞬間的変化の割合を加速度といい で定義しましょう 速度が変化する, つまり加速度がでなくなるためにはその原因があり

More information

スライド 0

スライド 0 熱 学 Ⅲ 講義資料 化学反応のエクセルギー解析 京都 芸繊維 学 学院 芸科学研究科機械システム 学部 耕介准教授 2014/5/13 2014/5/9 1/23 なぜ, 化学反応を伴うエクセルギーを学ぶのか?? 従来までに学んだ熱 学 エンジンやガスタービンの反応器は, 外部加熱過程 ( 外部から熱を加える過程 ) に置き換えていた. 実際には化学反応を伴うため, 現実的. 化学反応 を伴う熱

More information

2014 年度大学入試センター試験解説 化学 Ⅰ 第 1 問物質の構成 1 問 1 a 1 g に含まれる分子 ( 分子量 M) の数は, アボガドロ定数を N A /mol とすると M N A 個 と表すことができる よって, 分子量 M が最も小さい分子の分子数が最も多い 分 子量は, 1 H

2014 年度大学入試センター試験解説 化学 Ⅰ 第 1 問物質の構成 1 問 1 a 1 g に含まれる分子 ( 分子量 M) の数は, アボガドロ定数を N A /mol とすると M N A 個 と表すことができる よって, 分子量 M が最も小さい分子の分子数が最も多い 分 子量は, 1 H 01 年度大学入試センター試験解説 化学 Ⅰ 第 1 問物質の構成 1 問 1 a 1 g に含まれる分子 ( 分子量 M) の数は, アボガドロ定数を N A /mol とすると M N A 個 と表すことができる よって, 分子量 M が最も小さい分子の分子数が最も多い 分 子量は, 1 = 18 N = 8 3 6 = 30 Ne = 0 5 = 3 6 l = 71 となり,1 が解答 (

More information

PowerPoint プレゼンテーション

PowerPoint プレゼンテーション 1.2 熱力学の法則 1 エネルギーが移るとき 一部は熱で逃げる ( 熱も含めれば 全エネルギーは保存される ) 自然の法則 なにかが起こる前の物体のエネルギー なにかが起こった後の物体のエネルギー = 他の物体に与える影響 + 熱 これまでに実験的 理論的な反例がない 熱力学第一法則 2 物体が他の物体に与える影響 動かす / 止める ふくらませる / しぼませる 温める / 冷やす 明るくする

More information

高 1 化学冬期課題試験 1 月 11 日 ( 水 ) 実施 [1] 以下の問題に答えよ 1)200g 溶液中に溶質が20g 溶けている この溶液の質量 % はいくらか ( 整数 ) 2)200g 溶媒中に溶質が20g 溶けている この溶液の質量 % はいくらか ( 有効数字 2 桁 ) 3) 同じ

高 1 化学冬期課題試験 1 月 11 日 ( 水 ) 実施 [1] 以下の問題に答えよ 1)200g 溶液中に溶質が20g 溶けている この溶液の質量 % はいくらか ( 整数 ) 2)200g 溶媒中に溶質が20g 溶けている この溶液の質量 % はいくらか ( 有効数字 2 桁 ) 3) 同じ 高 1 化学冬期課題試験 1 月 11 日 ( 水 ) 実施 [1] 以下の問題に答えよ 1)200g 溶液中に溶質が20g 溶けている この溶液の質量 % はいくらか ( 整数 ) 2)200g 溶媒中に溶質が20g 溶けている この溶液の質量 % はいくらか ( 有効数字 2 桁 ) 3) 同じ溶質の20% 溶液 100gと30% 溶液 200gを混ぜると質量 % はいくらになるか ( 有効数字

More information

木村の理論化学小ネタ 理想気体と実在気体 A. 標準状態における気体 1mol の体積 標準状態における気体 1mol の体積は気体の種類に関係なく 22.4L のはずである しかし, 実際には, その体積が 22.4L より明らかに小さい

木村の理論化学小ネタ   理想気体と実在気体 A. 標準状態における気体 1mol の体積 標準状態における気体 1mol の体積は気体の種類に関係なく 22.4L のはずである しかし, 実際には, その体積が 22.4L より明らかに小さい 理想気体と実在気体 A. 標準状態における気体 1mol の体積 標準状態における気体 1mol の体積は気体の種類に関係なく.4L のはずである しかし, 実際には, その体積が.4L より明らかに小さい気体も存在する このような気体には, 気体分子に, 分子量が大きい, 極性が大きいなどの特徴がある そのため, 分子間力が大きく, 体積が.4L より小さくなる.4L とみなせる実在気体 H :.449

More information

Microsoft PowerPoint - 物理概論_熱力学2_2012.ppt [互換モード]

Microsoft PowerPoint - 物理概論_熱力学2_2012.ppt [互換モード] 物理学概論 II 熱 熱力学 () 知能機械専攻 下条 誠 熱機関 熱の形式でエネルギーが供給される原動機を熱機関という. 熱機関として, 熱 をなるべく多くの仕事 に変えるものが望ましい. : 熱機関の効率 蒸気機関 熱機関の効率 熱 高温熱源 ( ) 燃料を燃やす 高温熱源から低温熱源へ熱が移動するときの熱の差が仕事になる 熱 作業物質 ( 蒸気機関だと水蒸気 ) 低温熱源 ( ) 冷却する 仕事

More information

第 4 章熱力学第一法則 熱や仕事は移動するエネルギーである 熱エネルギー *1 はエネルギーの 1 つの形態であり, エネルギーとは ギリシャ語で 仕事をする能力 の意味をもつエネルギアが語源とされる. 仕事とは, 力に逆らう動き である. 熱機関は, 化学エネルギー *1 熱とは,

第 4 章熱力学第一法則 熱や仕事は移動するエネルギーである 熱エネルギー *1 はエネルギーの 1 つの形態であり, エネルギーとは ギリシャ語で 仕事をする能力 の意味をもつエネルギアが語源とされる. 仕事とは, 力に逆らう動き である. 熱機関は, 化学エネルギー *1 熱とは, 70 第 4 章熱力学第一法則 現代文明は, 主に石炭, 石油および天然ガスのような化石燃料からのエネルギーに依存している. このエネルギーを取り出す過程で物質の変化が行われ, また力学的エネルギーや電気的エネルギーへの変換などが行われる. 物質の変化には燃焼などの化学変化と, 液体から気体への状態変化がある. 本章では, 物質の変化やエネルギー変換過程における熱の発生や移動を定量的に取り扱うために必要な熱化学の基礎として,

More information

Microsoft Word - 中村工大連携教材(最終 ).doc

Microsoft Word - 中村工大連携教材(最終 ).doc 音速について考えてみよう! 金沢工業大学 中村晃 ねらい 私たちの身の回りにはいろいろな種類の波が存在する. 体感できる波もあれば, できない波もある. その中で音は体感できる最も身近な波である. 遠くで雷が光ってから雷鳴が届くまで数秒間時間がかかることにより, 音の方が光より伝わるのに時間がかかることも経験していると思う. 高校の物理の授業で音の伝わる速さ ( 音速 ) は約 m/s で, 詳しく述べると

More information

Microsoft Word - t30_西_修正__ doc

Microsoft Word - t30_西_修正__ doc 反応速度と化学平衡 金沢工業大学基礎教育部西誠 ねらい 化学反応とは分子を構成している原子が組み換り 新しい分子構造を持つことといえます この化学反応がどのように起こるのか どのような速さでどの程度の分子が組み換るのかは 反応の種類や 濃度 温度などの条件で決まってきます そして このような反応の進行方向や速度を正確に予測するために いろいろな数学 物理的な考え方を取り入れて化学反応の理論体系が作られています

More information

B. モル濃度 速度定数と化学反応の速さ 1.1 段階反応 ( 単純反応 ): + I HI を例に H ヨウ化水素 HI が生成する速さ は,H と I のモル濃度をそれぞれ [ ], [ I ] [ H ] [ I ] に比例することが, 実験により, わかっている したがって, 比例定数を k

B. モル濃度 速度定数と化学反応の速さ 1.1 段階反応 ( 単純反応 ): + I HI を例に H ヨウ化水素 HI が生成する速さ は,H と I のモル濃度をそれぞれ [ ], [ I ] [ H ] [ I ] に比例することが, 実験により, わかっている したがって, 比例定数を k 反応速度 触媒 速度定数 反応次数について. 化学反応の速さの表し方 速さとは単位時間あたりの変化の大きさである 大きさの値は 0 以上ですから, 速さは 0 以上の値をとる 化学反応の速さは単位時間あたりの物質のモル濃度変化の大きさで表すのが一般的 たとえば, a + bb c (, B, は物質, a, b, c は係数 ) という反応において,, B, それぞれの反応の速さを, B, とし,

More information

Microsoft PowerPoint - 多成分系の熱力学.pptx

Microsoft PowerPoint - 多成分系の熱力学.pptx /7/ 目次 第 3 回講義資料 I. 一成分系の熱力学の復習 II. III. 化学ポテンシャルの導入 相平衡 I. 成分溶液の混合. 化学平衡多成分系の熱力学への拡張と幾つかの基本的な熱力学の問題への応用 I. 一成分系の熱力学の復習. 熱力学の第一法則と第二法則. カルノーサイクル 3. エントロピー 4. 自由エネルギー 5. 熱力学ポテンシャルとマクスウェルの関係式 熱力学の応用にとって最も重要な役割を果たすのが熱力学ポテンシャルであり

More information

喨微勃挹稉弑

喨微勃挹稉弑 == 全微分方程式 == 全微分とは 変数の関数 z=f(, ) について,, の増分を Δ, Δ とするとき, z の増分 Δz は Δz z Δ+ z Δ で表されます. この式において, Δ 0, Δ 0 となる極限を形式的に dz= z d+ z d (1) で表し, dz を z の全微分といいます. z は z の に関する偏導関数で, を定数と見なし て, で微分したものを表し, 方向の傾きに対応します.

More information

Microsoft PowerPoint - C03-1_ThermoDyn2015_v1.ppt [互換モード]

Microsoft PowerPoint - C03-1_ThermoDyn2015_v1.ppt [互換モード] 計算力学技術者 級 ( 熱流体力学分野の解析技術者 ) 認定試験対策講習会 - 3 章 1 熱力学 伝熱学の基礎 - 認定レベル 認定を取得した技術者は, 基本的な流体力学, 熱力学 ( 伝熱学を含む ) の問題に対して, 単相の非圧縮性流 / 圧縮性流 / 層流 / 乱流の範囲において正しく解析問題を設定することができ, 解析方法の内容を理解しており, さらに解析結果の信頼性を自分自身で検証することができる.

More information

Taro-ChemTherm06.jtd

Taro-ChemTherm06.jtd 第 6 章気体の性質 1. 理想気体 [ 気体の状態方程式 ] PV nrt (1) 化学総論 第 6 章気体の性質 25 [ 内部エネルギー ] ( ) 0 (2) [ 問 1](a) 熱力学の基礎方程式から, つぎの関係式があることを示せ du TdS - PdV (A) (b) 上式を, 温度一定条件下で, 体積 V で偏微分し, マックスウェルの式 S P ( ) ( ) (B) T V を利用すると,

More information

基礎化学 Ⅰ 第 5 講原子量とモル数 第 5 講原子量とモル数 1 原子量 (1) 相対質量 まず, 大きさの復習から 原子 ピンポン玉 原子の直径は, 約 1 億分の 1cm ( 第 1 講 ) 原子とピンポン玉の関係は, ピンポン玉と地球の関係と同じくらいの大きさです 地球 では, 原子 1

基礎化学 Ⅰ 第 5 講原子量とモル数 第 5 講原子量とモル数 1 原子量 (1) 相対質量 まず, 大きさの復習から 原子 ピンポン玉 原子の直径は, 約 1 億分の 1cm ( 第 1 講 ) 原子とピンポン玉の関係は, ピンポン玉と地球の関係と同じくらいの大きさです 地球 では, 原子 1 第 5 講原子量とモル数 1 原子量 (1) 相対質量 まず, 大きさの復習から 原子 ピンポン玉 原子の直径は, 約 1 億分の 1cm ( 第 1 講 ) 原子とピンポン玉の関係は, ピンポン玉と地球の関係と同じくらいの大きさです 地球 では, 原子 1 つの質量は? 水素原子は,0.167 10-23 g 酸素原子は,2.656 10-23 g 炭素原子は,1.993 10-23 g 原子の質量は,

More information

Microsoft PowerPoint - 第1回(変遷+Rankineサイクル)_H22講義用.ppt

Microsoft PowerPoint - 第1回(変遷+Rankineサイクル)_H22講義用.ppt 演習問題 1-1 容器 V(m ) の容器の中に 1 気圧 (0.1MPa) の飽和水 ( ) と飽和蒸気 ( ) がそれぞれ m (kg) m (kg) づつ入っている m 1000(kg) m 0.1(kg) として 容積 V とこの容器内の流体の内部エネルギー U(J) を求めよ 演習問題 1-2 圧力 0.05(MPa) 比エンタルピ 2000(kJ/kg) の湿り蒸気の乾き度 x とその湿り蒸気の比エントロピ

More information

木村の理論化学小ネタ 緩衝液 緩衝液とは, 酸や塩基を加えても,pH が変化しにくい性質をもつ溶液のことである A. 共役酸と共役塩基 弱酸 HA の水溶液中での電離平衡と共役酸 共役塩基 弱酸 HA の電離平衡 HA + H 3 A にお

木村の理論化学小ネタ   緩衝液 緩衝液とは, 酸や塩基を加えても,pH が変化しにくい性質をもつ溶液のことである A. 共役酸と共役塩基 弱酸 HA の水溶液中での電離平衡と共役酸 共役塩基 弱酸 HA の電離平衡 HA + H 3 A にお 緩衝液 緩衝液とは, 酸や塩基を加えても,pH が変化しにくい性質をもつ溶液のことである A. 酸と塩基 弱酸 HA の水溶液中での電離平衡と酸 塩基 弱酸 HA の電離平衡 HA H 3 A において, O H O ( HA H A ) HA H O H 3O A の反応に注目すれば, HA が放出した H を H O が受け取るから,HA は酸,H O は塩基である HA H O H 3O A

More information

Microsoft PowerPoint - 化学Ⅱ [互換モード]

Microsoft PowerPoint - 化学Ⅱ [互換モード] 化学結合と融点 沸点 結合 物質 融点 沸点 イオン結合 NaCl 801 1467 CaO 2572 2850 共有結合 C 3500 以上 4918 SiO 2 1550 2950 金属結合 Al 660 2486 Fe 1535 2754 ファン デル N 2-210 -196 ワールス結合 CH 4-183 -162 ( 分子間に働く力 ) l 2 114 183 水素結合 HF -83 20

More information

Microsoft Word - 微分入門.doc

Microsoft Word - 微分入門.doc 基本公式 例題 0 定義式 f( ) 数 Ⅲ 微分入門 = の導関数を定義式にもとづいて計算しなさい 基本事項 ( f( ), g( ) が微分可能ならば ) y= f( ) g( ) のとき, y = y= f( ) g( ) h( ) のとき, y = ( f( ), g( ) が微分可能で, g( ) 0 ならば ) f( ) y = のとき, y = g ( ) とくに, y = のとき,

More information

Microsoft PowerPoint - ‚æ4‘Í

Microsoft PowerPoint - ‚æ4‘Í 第 4 章平衡状態 目的物質の平衡状態と自由エネルギーの関係を理解するとともに, 平衡状態図の基礎的な知識を習得する. 4.1 自由エネルギー 4.1.1 平衡状態 4.1.2 熱力学第 1 法則 4.1.3 熱力学第 2 法則 4.1.4 自由エネルギー 4.2 平衡状態と自由エネルギー 4.2.1 レバールール 4.2.2 平衡状態と自由エネルギー 4.3 平衡状態図 4.3.1 全率固溶型 4.3.2

More information

ニュートン重力理論.pptx

ニュートン重力理論.pptx 3 ニュートン重力理論 1. ニュートン重力理論の基本 : 慣性系とガリレイ変換不変性 2. ニュートン重力理論の定式化 3. 等価原理 4. 流体力学方程式とその基礎 3.1 ニュートン重力理論の基本 u ニュートンの第一法則 = 力がかからなければ 等速直線運動を続ける u 等速直線運動に見える系を 慣性系 と呼ぶ ² 直線とはどんな空間の直線か? ニュートン理論では 3 次元ユークリッド空間

More information

<4D F736F F D F2095A F795AA B B A815B837D839382CC95FB92F68EAE2E646F63>

<4D F736F F D F2095A F795AA B B A815B837D839382CC95FB92F68EAE2E646F63> 1/8 平成 3 年 3 月 4 日午後 6 時 11 分 10 複素微分 : コーシー リーマンの方程式 10 複素微分 : コーシー リーマンの方程式 9 複素微分 : 正則関数 で 正則性は複素数 z の関数 f ( z) の性質として導き出しまし た 複素数 z は つの実数, で表され z i 数 u, v で表され f ( z) u i 複素数 z と つの実数, : z + i + です

More information

<4D F736F F F696E74202D A E90B6979D89C8816B91E63195AA96EC816C82DC82C682DF8D758DC03189BB8A7795CF89BB82C68CB48E AA8E E9197BF2E >

<4D F736F F F696E74202D A E90B6979D89C8816B91E63195AA96EC816C82DC82C682DF8D758DC03189BB8A7795CF89BB82C68CB48E AA8E E9197BF2E > 中学 2 年理科まとめ講座 第 1 分野 1. 化学変化と原子 分子 物質の成り立ち 化学変化 化学変化と物質の質量 基本の解説と問題 講師 : 仲谷のぼる 1 物質の成り立ち 物質のつくり 物質をつくる それ以上分けることができない粒を原子という いくつかの原子が結びついてできたものを分子という いろいろな物質のうち 1 種類の原子からできている物質を単体 2 種類以上の原子からできている物質を化合物という

More information

MM1_02_ThermodynamicsAndPhaseDiagram

MM1_02_ThermodynamicsAndPhaseDiagram 2.4 2 成分系 3 回生 材料組織学 1 緒言 次に 2 成分系 ( 例えば元素 A と元素 B から成る A-B 二元系合金 ) の熱力学を取 り扱う 2.4.1 二元固溶体のギブス自由エネルギーいま 純金属 A と純金属 B が同じ結晶構造を持ち これらはどのような組成でも完全に混じり合って 同一の結晶構造の固溶体 (solid solution) を形成すると仮定する いま 1 モルの均一な

More information

Microsoft PowerPoint - siryo7

Microsoft PowerPoint - siryo7 . 化学反応と溶液 - 遷移状態理論と溶液論 -.. 遷移状態理論 と溶液論 7 年 5 月 5 日 衝突論と遷移状態理論の比較 + 生成物 原子どうしの反応 活性錯体 ( 遷移状態 ) は 3つの並進 つの回転の自由度をもつ (1つの振動モードは分解に相当 ) 3/ [ ( m m) T] 8 IT q q π + π tansqot 3 h h との並進分配関数 [ πmt] 3/ [ ] 3/

More information

線積分.indd

線積分.indd 線積分 線積分 ( n, n, n ) (ξ n, η n, ζ n ) ( n-, n-, n- ) (ξ k, η k, ζ k ) ( k, k, k ) ( k-, k-, k- ) 物体に力 を作用させて位置ベクトル A の点 A から位置ベクトル の点 まで曲線 に沿って物体を移動させたときの仕事 W は 次式で計算された A, A, W : d 6 d+ d+ d@,,, d+ d+

More information

Microsoft PowerPoint - 熱力学前半.ppt [互換モード]

Microsoft PowerPoint - 熱力学前半.ppt [互換モード] 熱 学 授業計画 1) 熱現象と熱力学 2) 状態量と状態方程式 3) 熱力学第 1 法則と内部エネルギー熱現象を巨視的に研究 4) 等温過程と断熱過程 5) カルノーサイクルと熱力学第 2 法則 6) 可逆過程と不可逆過程 7) 熱機関の効率とクラウジウスの不等式 8) 中間試験 9) エントロピーの定義 10) エントロピーの計算方法 11) 不可逆性とエントロピーの確率論的意味 12) エントロピーと微視的状態

More information

木村の理論化学小ネタ 液体と液体の混合物 ( 二成分系 ) の気液平衡 はじめに 純物質 A( 液体 ) と純物質 B( 液体 ) が存在し, 分子 A の間に働く力 分子 B の間に働く力 分子 A と分子 B の間に働く力 のとき, A

木村の理論化学小ネタ   液体と液体の混合物 ( 二成分系 ) の気液平衡 はじめに 純物質 A( 液体 ) と純物質 B( 液体 ) が存在し, 分子 A の間に働く力 分子 B の間に働く力 分子 A と分子 B の間に働く力 のとき, A との混合物 ( 二成分系 ) の気液平衡 はじめに 純物質 ( ) と純物質 ( ) が存在し, 分子 の間に働く力 分子 の間に働く力 分子 と分子 の間に働く力 のとき, と の混合物は任意の組成 ( モル分率 ) においてラウールの法則が成り立つ ラウールの法則 ある温度で純物質 が気液平衡状態にあるときの の蒸気圧 ( 飽和蒸気圧 ) を, 同温の を含む溶液が気液平衡状態にあるときの溶液中の

More information

PowerPoint プレゼンテーション

PowerPoint プレゼンテーション 反応工学 Reacio Egieerig 講義時間 場所 : 火曜 限 8- 木曜 限 S- 担当 : 山村 補講 /3 木 限 S- ジメチルエーテルの気相熱分解 CH 3 O CH 4 H CO 設計仕様 処理量 v =4.8 m 3 /h 原料は DME のみ 777K 反応率 =.95 まで熱分解 管型反応器の体積 V[m 3 ] を決定せよ ただし反応速度式反応速度定数 ラボ実験は自由に行ってよい

More information

1

1 問題を解こう. 熱力学の基礎 問題. 容積 [m ] の密閉容器内に 温度 0[ ] 質量 0[kg] の酸素が含まれている この容器内の圧力を求めよ ただし 酸素の気体定数を R= 59.8[J/kg K] とする 解答 酸素の体積 V=m 質量 m=0kg なので 酸素の比容積 v=/0 m /kg である 式 (.) において ガス定数 R=59.8 温度 T=(0+7)K であるので 圧力

More information

( 全体 ) 年 1 月 8 日,2017/1/8 戸田昭彦 ( 参考 1G) 温度計の種類 1 次温度計 : 熱力学温度そのものの測定が可能な温度計 どれも熱エネルギー k B T を

( 全体 ) 年 1 月 8 日,2017/1/8 戸田昭彦 ( 参考 1G) 温度計の種類 1 次温度計 : 熱力学温度そのものの測定が可能な温度計 どれも熱エネルギー k B T を ( 全体 htt://home.hiroshima-u.ac.j/atoda/thermodnamics/ 9 年 月 8 日,7//8 戸田昭彦 ( 参考 G 温度計の種類 次温度計 : 熱力学温度そのものの測定が可能な温度計 どれも熱エネルギー k T を単位として決められている 9 年 月 日 ( 世界計量記念日 から, 熱力学温度 T/K の定義も熱エネルギー k T/J に基づく. 定積気体温度計

More information

Microsoft Word - Chap17

Microsoft Word - Chap17 第 7 章化学反応に対する磁場効果における三重項機構 その 7.. 節の訂正 年 7 月 日. 節 章の9ページ の赤枠に記載した説明は間違いであった事に気付いた 以下に訂正する しかし.. 式は 結果的には正しいので安心して下さい 磁場 の存在下でのT 状態のハミルトニアン は ゼーマン項 と時間に依存するスピン-スピン相互作用の項 との和となる..=7.. g S = g S z = S z g

More information

<4D F736F F D20824F B CC92E8979D814696CA90CF95AA82C691CC90CF95AA2E646F63>

<4D F736F F D20824F B CC92E8979D814696CA90CF95AA82C691CC90CF95AA2E646F63> 1/1 平成 23 年 3 月 24 日午後 6 時 52 分 6 ガウスの定理 : 面積分と体積分 6 ガウスの定理 : 面積分と体積分 Ⅰ. 直交座標系 ガウスの定理は 微分して すぐに積分すると元に戻るというルールを 3 次元積分に適用した定理になります よく知っているのは 簡単化のため 変数が1つの場合は dj ( d ( ににします全微分 = 偏微分 d = d = J ( + C d です

More information

June 11, 2007

June 11, 2007 6. 開いた系と化学ポテンシャル ここまでは粒子数は一定に保たれた系を考えたが 本章では粒子の出入りを考えて平衡を考える Jue 0 6- 化学ポテンシャル 粒子の出入りを考慮するために 化学ポテンシャルという概念を導入する 粒子数が変わる系の熱平衡 つの領域の間で粒子が行き来するとする (6.) 各領域の自由エネルギーを とおくと 全系の自由エネルギーは (6.) + = ( 一定 ) 図 6-

More information

12.熱力・バイオ14.pptx

12.熱力・バイオ14.pptx 本日の英単語 Thermodynamics 熱力学 Enthalpy エンタルピー Free energy 自由エネルギー Exothermic reaction 発熱反応 Endothermic 吸熱 Exergy エクセルギー 11. 地球システムの活動持続条件 火力発電所の場合 電力を生み出し続けるには 1 高温源 ( 低エントロピー ) Q 1 3 水 Q 2 2 廃熱 ( 高エントロピー

More information

SO の場合 Leis の酸塩基説 ( 非プロトン性溶媒までも摘要可 一般化 ) B + B の化学反応の酸と塩基 SO + + SO SO + + SO 酸 塩基 酸 塩基 SO は酸にも塩基にもなっている 酸の強さ 酸が強い = 塩基へプロトンを供与する能力が大きい 強酸 ( 優れたプロトン供与

SO の場合 Leis の酸塩基説 ( 非プロトン性溶媒までも摘要可 一般化 ) B + B の化学反応の酸と塩基 SO + + SO SO + + SO 酸 塩基 酸 塩基 SO は酸にも塩基にもなっている 酸の強さ 酸が強い = 塩基へプロトンを供与する能力が大きい 強酸 ( 優れたプロトン供与 溶液溶媒 + 溶質 均一な相 溶質を溶かしている物質 溶けている物質 固体 + 液体液体 + 固体 溶質 (solute) イオンの形に解離して溶けているもの ( 電解質 ) 酸と塩基 Copyrigt: A.Asno 1 水素イオン濃度 (ydrogenion concentrtion) 水素イオン指数 (ydrogenion exponent; p) 水の電離 O + O O + + O O +

More information

Microsoft PowerPoint - presentation2007_06_RedoxOxidation.ppt

Microsoft PowerPoint - presentation2007_06_RedoxOxidation.ppt 酸化還元反応 : xidatinreductin reactin (redx reactin) 酸化還元電位 : redx ptential 化学反応 電池 ( 電気化学セル ): electr chemical cell 硫酸銅 (II) SO SO に変化なし SO SO 電気エネルギー 青色が薄くなる 粒表面に が析出する イオン反応式 ボルタ電池 (Vlta cell) SO H e H H

More information

4STEP 数学 Ⅲ( 新課程 ) を解いてみた関数 1 微分法 1 微分係数と導関数微分法 2 導関数の計算 272 ポイント微分法の公式を利用 (1) ( )( )( ) { } ( ) ( )( ) ( )( ) ( ) ( )( )

4STEP 数学 Ⅲ( 新課程 ) を解いてみた関数   1 微分法 1 微分係数と導関数微分法 2 導関数の計算 272 ポイント微分法の公式を利用 (1) ( )( )( ) { } ( ) ( )( ) ( )( ) ( ) ( )( ) 微分法 微分係数と導関数微分法 導関数の計算 7 ポイント微分法の公式を利用 () 7 8 別解 [ ] [ ] [ ] 7 8 など () 6 6 など 7 ポイント微分法の公式を利用 () 6 6 6 など () 9 など () þ î ì など () þ î ì þ î ì þ î ì など 7 () () 左辺を で微分すると, 右辺を で微分すると, ( ) ( ) ( ) よって, (

More information

Microsoft Word - mathtext8.doc

Microsoft Word - mathtext8.doc 8 章偏微分と重積分 8. 偏微分とは これまで微分を考える際 関数は f という形で 関数値がつの変数 に依存している場合のみを扱ってきました しかし一般に変数はつとは決まっておらず f のように 複数の変数を持つ関数も考えなければなりません そ こでこの節では今まで学んできた微分を一般化させ 複数の変数に対応した偏微分と呼ばれるものについて説明します これまでの微分を偏微分と区別したいとき 常微分という呼び方を用います

More information

PowerPoint プレゼンテーション

PowerPoint プレゼンテーション 水素製造システム ( 第 7 回 ) 熱化学水素製造 松本 第 3 回 2 本日の講義の目的 水の熱分解 熱化学水素製造の考え方 エネルギー効率 実際の熱化学水素製造プロセス UT-3 IS 本スライドには以下の資料を参考にした : 吉田 エクセルギー工学 - 理論と実際 原子力辞典 ATOMICA http://www.rist.or.jp/atomica/index.html 再生可能エネルギーを利用した水素製造

More information

2019 年度大学入試センター試験解説 化学 第 1 問問 1 a 塩化カリウムは, カリウムイオン K + と塩化物イオン Cl - のイオン結合のみを含む物質であり, 共有結合を含まない ( 答 ) 1 1 b 黒鉛の結晶中では, 各炭素原子の 4 つの価電子のうち 3 つが隣り合う他の原子との

2019 年度大学入試センター試験解説 化学 第 1 問問 1 a 塩化カリウムは, カリウムイオン K + と塩化物イオン Cl - のイオン結合のみを含む物質であり, 共有結合を含まない ( 答 ) 1 1 b 黒鉛の結晶中では, 各炭素原子の 4 つの価電子のうち 3 つが隣り合う他の原子との 219 年度大学入試センター試験解説 化学 第 1 問問 1 a 塩化カリウムは, カリウムイオン K + と塩化物イオン Cl - のイオン結合のみを含む物質であり, 共有結合を含まない ( 答 ) 1 1 b 黒鉛の結晶中では, 各炭素原子の 4 つの価電子のうち 3 つが隣り合う他の原子との共有結合に使われ, 残りの 1 つは結晶を構成する層上を自由に移動している そのため, 黒鉛は固体の状態で電気をよく通す

More information

Problem P5

Problem P5 問題 P5 メンシュトキン反応 三級アミンとハロゲン化アルキルの間の求核置換反応はメンシュトキン反応として知られている この実験では DABCO(1,4 ジアザビシクロ [2.2.2] オクタン というアミンと臭化ベンジルの間の反応速度式を調べる N N Ph Br N N Br DABCO Ph DABCO 分子に含まれるもう片方の窒素も さらに他の臭化ベンジルと反応する可能性がある しかし この実験では

More information

<4D F736F F D2097CD8A7793FC96E582BD82ED82DD8A E6318FCD2E646F63>

<4D F736F F D2097CD8A7793FC96E582BD82ED82DD8A E6318FCD2E646F63> - 第 章たわみ角法の基本式 ポイント : たわみ角法の基本式を理解する たわみ角法の基本式を梁の微分方程式より求める 本章では たわみ角法の基本式を導くことにする 基本式の誘導法は各種あるが ここでは 梁の微分方程式を解いて基本式を求める方法を採用する この本で使用する座標系は 右手 右ネジの法則に従った座標を用いる また ひとつの部材では 図 - に示すように部材の左端の 点を原点とし 軸線を

More information

では 例えば理想気体が状態 A にあるときの状態を A A =nr A としよう この気体を温度が A 以上の熱源に接触させると 当然温度が上がり もそれに比例して増加する そ して気体が外界に仕事をして状態 B になり B B =nr B に変化したとしよう このとき 理想気体はどれだけの熱量 を

では 例えば理想気体が状態 A にあるときの状態を A A =nr A としよう この気体を温度が A 以上の熱源に接触させると 当然温度が上がり もそれに比例して増加する そ して気体が外界に仕事をして状態 B になり B B =nr B に変化したとしよう このとき 理想気体はどれだけの熱量 を 化学熱力学の基礎 前稿では話が熱の方へ行ってしまった 蒸気機関や内燃機関に代表されるように 熱と仕事は切り離せない 余談だが ピストン型の蒸気機関は今でこそ廃れてしまったが 8 世紀から 9 世紀にかけて産業革命の動力源としての花形であった 今でも大きな発電システムでは ピストン型から蒸気タービン型として形は変えたものの蒸気の力は使い続けられている また 蒸気機関車は 0 世紀前半まで長距離輸送の主役であったし

More information

微分方程式による現象記述と解きかた

微分方程式による現象記述と解きかた 微分方程式による現象記述と解きかた 土木工学 : 公共諸施設 構造物の有用目的にむけた合理的な実現をはかる方法 ( 技術 ) に関する学 橋梁 トンネル ダム 道路 港湾 治水利水施設 安全化 利便化 快適化 合法則的 経済的 自然および人口素材によって作られた 質量保存則 構造物の自然的な性質 作用 ( 外力による応答 ) エネルギー則 の解明 社会的諸現象のうち マスとしての移動 流通 運動量則

More information

フォルハルト法 NH SCN の標準液または KSCN の標準液を用い,Ag または Hg を直接沈殿滴定する方法 および Cl, Br, I, CN, 試料溶液に Fe SCN, S 2 を指示薬として加える 例 : Cl の逆滴定による定量 などを逆滴定する方法をいう Fe を加えた試料液に硝酸

フォルハルト法 NH SCN の標準液または KSCN の標準液を用い,Ag または Hg を直接沈殿滴定する方法 および Cl, Br, I, CN, 試料溶液に Fe SCN, S 2 を指示薬として加える 例 : Cl の逆滴定による定量 などを逆滴定する方法をいう Fe を加えた試料液に硝酸 沈殿滴定とモール法 沈殿滴定沈殿とは溶液に試薬を加えたり加熱や冷却をしたとき, 溶液から不溶性固体が分離する現象, またはその不溶性固体を沈殿という 不溶性固体は, 液底に沈んでいいても微粒子 ( コロイド ) として液中を浮遊していても沈殿と呼ばれる 沈殿滴定とは沈殿が生成あるいは消失する反応を利用した滴定のことをいう 沈殿が生成し始めた点, 沈殿の生成が完了した点, または沈殿が消失した点が滴定の終点となる

More information

PowerPoint プレゼンテーション

PowerPoint プレゼンテーション 反応工学 Raction Enginring 講義時間 ( 場所 : 火曜 限 (8-A 木曜 限 (S-A 担当 : 山村 火 限 8-A 期末試験中間試験以降 /7( 木 まで持ち込みなし要電卓 /4( 木 質問受付日講義なし 授業アンケート (li campus の入力をお願いします 晶析 (crystallization ( 教科書 p. 濃度 溶解度曲線 C C s A 安定 液 ( 気

More information

"éı”ç·ıå½¢ 微勃挹稉弑

"éı”ç·ıå½¢ 微勃挹稉弑 == 1 階線形微分方程式 == 次の形の常微分方程式を1 階線形常微分方程式といいます. '+P()=Q() (1) 方程式 (1) の右辺 : Q() を 0 とおいてできる同次方程式 ( この同次方程式は, 変数分離形になり比較的容易に解けます ) '+P()=0 () の1つの解を とすると, 方程式 (1) の一般解は =( Q() +C) (3) で求められます. 参考書には 上記の の代わりに,

More information

プランクの公式と量子化

プランクの公式と量子化 Planck の公式と量子化 埼玉大学理学部物理学科 久保宗弘 序論 一般に 量子力学 と表現すると Schrödinger の量子力学などの 後期量子力学 を指すことが多い 本当の量子概念 には どうアプローチ? 何故 エネルギーが量子化されるか という根本的な問いにどうこたえるか? どのように 量子 の扉は叩かれたのか? 序論 統計力学 熱力学 がことの始まり 総括的な動き を表現するための学問である

More information

Microsoft Word - NumericalComputation.docx

Microsoft Word - NumericalComputation.docx 数値計算入門 武尾英哉. 離散数学と数値計算 数学的解法の中には理論計算では求められないものもある. 例えば, 定積分は, まずは積分 ( 被積分関数の原始関数をみつけること できなければ値を得ることはできない. また, ある関数の所定の値における微分値を得るには, まずその関数の微分ができなければならない. さらに代数方程式の解を得るためには, 解析的に代数方程式を解く必要がある. ところが, これらは必ずしも解析的に導けるとは限らない.

More information

様々なミクロ計量モデル†

様々なミクロ計量モデル† 担当 : 長倉大輔 ( ながくらだいすけ ) この資料は私の講義において使用するために作成した資料です WEB ページ上で公開しており 自由に参照して頂いて構いません ただし 内容について 一応検証してありますが もし間違いがあった場合でもそれによって生じるいかなる損害 不利益について責任を負いかねますのでご了承ください 間違いは発見次第 継続的に直していますが まだ存在する可能性があります 1 カウントデータモデル

More information

平成20年度 神戸大学 大学院理学研究科 化学専攻 入学試験問題

平成20年度 神戸大学 大学院理学研究科 化学専攻 入学試験問題 化学 Ⅰ- 表紙 平成 31 年度神戸大学大学院理学研究科化学専攻入学試験 化学 Ⅰ 試験時間 10:30-11:30(60 分 ) 表紙を除いて 7 ページあります 問題 [Ⅰ]~ 問題 [Ⅵ] の中から 4 題を選択して 解答しなさい 各ページ下端にある 選択する 選択しない のうち 該当する方を丸で囲みなさい 各ページに ( 用紙上端 ) と ( 用紙下端 ) を記入しなさい を誤って記入すると採点の対象とならないことがあります

More information

Microsoft PowerPoint EM2_3.ppt

Microsoft PowerPoint EM2_3.ppt ( 第 3 回 ) 鹿間信介摂南大学工学部電気電子工学科 4.3 オームの法則 4.4 金属の電気抵抗 4.5 ジュール熱 演習 4.3 オームの法則 E 電池 電圧 V 抵抗 電流 I 可変抵抗 抵抗両端の電圧 V [V] と電流 I [A] には比例関係がある V =I (: 電気抵抗 ; 比例定数 ) 大 電流が流れにくい 抵抗の単位 : オーム [Ω] 1[Ω]=1[V/A] 1V の電圧を加えたときに

More information

FdText理科1年

FdText理科1年 中学理科 2 年 : 酸化 燃焼 [ http://www.fdtext.com/dat/ ] [ 要点 ] さんか (1) マグネシウムの酸化 物質が酸素と化合する反応を酸化という 熱や光を出しながらはげしく進む酸化を燃焼という 激しく熱と光を出し, 酸化マグネシウム ( 白色の酸化物 ) ができる マグネシウム+ 酸素 酸化マグネシウム,2Mg+O2 2MgO マグネシウム( 燃焼前 ) と酸化マグネシウム

More information

46 表した 近似直線の傾きからファンデルワールス係数 a の値が求められる 界, 気液平衡点を厳密に求めた グラフは横軸を圧力 P, 縦軸をモルギブズエネルギー G とした ( 図 2) エントロピー S (J/K) の式 V nb 3nR T S nrt ln ns Vc nb 2 Tc S c

46 表した 近似直線の傾きからファンデルワールス係数 a の値が求められる 界, 気液平衡点を厳密に求めた グラフは横軸を圧力 P, 縦軸をモルギブズエネルギー G とした ( 図 2) エントロピー S (J/K) の式 V nb 3nR T S nrt ln ns Vc nb 2 Tc S c 法政大学情報メディア教育研究センター研究報告 Vol.26 212 年 45 http://hdl.handle.net/1114/7191 分子動力学法によるファンデルワールス係数に基づく気液平衡 Vapor-liquid equilibriu based on van der Waals coefficients deterined by the olecular dynaics siulation

More information

Word Pro - matome_7_酸と塩基.lwp

Word Pro - matome_7_酸と塩基.lwp 酸と 酸と 酸 acid 亜硫酸 pka =.6 pka =.9 酸 acid ( : 酸, すっぱいもの a : 酸の, すっぱい ) 酸性 p( ) 以下 酸っぱい味 ( 酸味 ) を持つ リトマス ( ) BTB( ) 金属と反応して ( ) を発生 ( 例 )Z l Zl リン酸 P pka =.5 pka =. pka =.8 P P P P P P P 酸性のもと 水素イオン 塩化水素

More information

ÿþŸb8bn0irt

ÿþŸb8bn0irt 折戸の物理 スペシャル補習 http://oritobuturi.co/ NO.5(009..16) 今日の目的 : 1 物理と微分 積分について 微分方程式について学ぶ 3 近似を学ぶ 10. 以下の文を読み,[ ア ]~[ ク ] の空欄に適当な式をいれよ 物体物体に一定の大きさの力を加えたときの, 物体の運動について考え よう 右図のように, なめらかな水平面上で質量 の物体に水平に一定の大きさ

More information

2 図微小要素の流体の流入出 方向の断面の流体の流入出の収支断面 Ⅰ から微小要素に流入出する流体の流量 Q 断面 Ⅰ は 以下のように定式化できる Q 断面 Ⅰ 流量 密度 流速 断面 Ⅰ の面積 微小要素の断面 Ⅰ から だけ移動した断面 Ⅱ を流入出する流体の流量 Q 断面 Ⅱ は以下のように

2 図微小要素の流体の流入出 方向の断面の流体の流入出の収支断面 Ⅰ から微小要素に流入出する流体の流量 Q 断面 Ⅰ は 以下のように定式化できる Q 断面 Ⅰ 流量 密度 流速 断面 Ⅰ の面積 微小要素の断面 Ⅰ から だけ移動した断面 Ⅱ を流入出する流体の流量 Q 断面 Ⅱ は以下のように 3 章 Web に Link 解説 連続式 微分表示 の誘導.64 *4. 連続式連続式は ある領域の内部にある流体の質量の収支が その表面からの流入出の合計と等しくなることを定式化したものであり 流体における質量保存則を示したものである 2. 連続式 微分表示 の誘導図のような微小要素 コントロールボリューム の領域内の流体の増減と外部からの流体の流入出を考えることで定式化できる 微小要素 流入

More information

C A B A = B (conservation of heat) (thermal equilibrium) Advanced m A [g], c A [J/(g K)] T A [K] A m B [g], c B [J/(g K)] T B [K] B T E [K] T

C A B A = B (conservation of heat) (thermal equilibrium) Advanced m A [g], c A [J/(g K)] T A [K] A m B [g], c B [J/(g K)] T B [K] B T E [K] T 27 (2015 ) 5 5.1 1 1 0 C 100 C 100 C 0.01 0.006 3 (phase diagram) (triple point) 1: Topic 0.64 88 C 1.5 57 1.5 115 C A B A = B (conservation of heat) (thermal equilibrium) Advanced m A [g], c A [J/(g K)]

More information

また単分子層吸着量は S をすべて加えればよく N m = S (1.5) となる ここで計算を簡単にするために次のような仮定をする 2 層目以上に吸着した分子の吸着エネルギーは潜熱に等しい したがって Q = Q L ( 2) (1.6) また 2 層目以上では吸着に与える表面固体の影響は小さく

また単分子層吸着量は S をすべて加えればよく N m = S (1.5) となる ここで計算を簡単にするために次のような仮定をする 2 層目以上に吸着した分子の吸着エネルギーは潜熱に等しい したがって Q = Q L ( 2) (1.6) また 2 層目以上では吸着に与える表面固体の影響は小さく BET 法による表面積測定について 1. 理論編ここでは吸着等温線を利用した表面積の測定法 特に Brunauer,Emmett Teller による BET 吸着理論について述べる この方法での表面積測定は 気体を物質表面に吸着させた場合 表面を 1 層覆い尽くすのにどれほどの物質量が必要か を調べるものである 吸着させる気体分子が 1 個あたりに占める表面積をあらかじめ知っていれば これによって固体の表面積を求めることができる

More information

PowerPoint Presentation

PowerPoint Presentation 応用数学 Ⅱ (7) 7 連立微分方程式の立て方と解法. 高階微分方程式による解法. ベクトル微分方程式による解法 3. 演算子による解法 連立微分方程式 未知数が複数個あり, 未知数の数だけ微分方程式が与えられている場合, これらを連立微分方程式という. d d 解法 () 高階微分方程式化による解法 つの方程式から つの未知数を消去して, 未知数が つの方程式に変換 のみの方程式にするために,

More information

1 対 1 対応の演習例題を解いてみた 微分法とその応用 例題 1 極限 微分係数の定義 (2) 関数 f ( x) は任意の実数 x について微分可能なのは明らか f ( 1, f ( 1) ) と ( 1 + h, f ( 1 + h)

1 対 1 対応の演習例題を解いてみた   微分法とその応用 例題 1 極限 微分係数の定義 (2) 関数 f ( x) は任意の実数 x について微分可能なのは明らか f ( 1, f ( 1) ) と ( 1 + h, f ( 1 + h) 微分法とその応用 例題 1 極限 微分係数の定義 () 関数 ( x) は任意の実数 x について微分可能なのは明らか ( 1, ( 1) ) と ( 1 + h, ( 1 + h) ) の傾き= ( 1 + h ) - ( 1 ) ( 1 + ) - ( 1) = ( 1 + h) - 1 h ( 1) = lim h ( 1 + h) - ( 1) h ( 1, ( 1) ) と ( 1 - h,

More information

<4D F736F F D20824F E B82CC90FC90CF95AA2E646F63>

<4D F736F F D20824F E B82CC90FC90CF95AA2E646F63> 1/1 平成 3 年 6 月 11 日午前 1 時 3 分 4 ベクトルの線積分 4 ベクトルの線積分 Ⅰ. 積分の種類 通常の物理で使う積分には 3 種類あります 積分変数の数に応じて 線積分 ( 記号 横(1 重 d, dy, dz d ( ine: 面積分 ( 記号 縦 横 ( 重 線 4 ベクトルの線積分 重積分記号 ddy, dydz, dzdz ds ( Surface: 1 重積分記号

More information

<4D F736F F D20837D834E838D97FB8F4B96E291E889F090E091E682528FCD81698FAC97D1816A>

<4D F736F F D20837D834E838D97FB8F4B96E291E889F090E091E682528FCD81698FAC97D1816A> 第 3 章 GDP の決定 練習問題の解説 1. 下表はある国の家計所得と消費支出です 下記の設問に答えなさい 年 所得 (Y) 消費支出 (C) 1 年目 25 15 2 年目 3 174 (1) 1 年目の平均消費性向と平均貯蓄性向を求めなさい (2) 1 年面から 2 年目にかけての限界消費性向を求めなさい 解答 (1).6 と.4 (2).48 解説 (3 頁参照 ) (1) 所得に対する消費の割合が平均消費性向です

More information

化学 1( 応用生物 生命健康科 現代教育学部 ) ( 解答番号 1 ~ 29 ) Ⅰ 化学結合に関する ⑴~⑶ の文章を読み, 下の問い ( 問 1~5) に答えよ ⑴ 塩化ナトリウム中では, ナトリウムイオン Na + と塩化物イオン Cl - が静電気的な引力で結び ついている このような陽イ

化学 1( 応用生物 生命健康科 現代教育学部 ) ( 解答番号 1 ~ 29 ) Ⅰ 化学結合に関する ⑴~⑶ の文章を読み, 下の問い ( 問 1~5) に答えよ ⑴ 塩化ナトリウム中では, ナトリウムイオン Na + と塩化物イオン Cl - が静電気的な引力で結び ついている このような陽イ 化学 1( 応用生物 生命健康科 現代教育学部 ) ( 解答番号 1 ~ 29 ) Ⅰ 化学結合に関する ⑴~⑶ の文章を読み, 下の問い ( 問 1~5) に答えよ ⑴ 塩化ナトリウム中では, ナトリウムイオン Na + と塩化物イオン Cl - が静電気的な引力で結び ついている このような陽イオンと陰イオンの静電気的な引力による結合を 1 1 という ⑵ 2 個の水素原子は, それぞれ1 個の価電子を出し合い,

More information

Taro10-物理化学Ⅱ16.jtd

Taro10-物理化学Ⅱ16.jtd 物理化学 Ⅱ - 熱力学入門 - 2016 年度 講義ノート 琉球大学理学部海洋自然科学科堀内敬三 まえがき この小冊子は 琉球大学理学部海洋自然科学科化学系の 2 年生対象の講義 物理化学 Ⅱ の講義ノートである このノートに基づいて実際に黒板に板書する場合は ここに書いて あることを全て書くことは ( でき ) ないが それでもかなりの時間を板書に費やすことにな り また学生諸君もそれを書き写すのにかなりの時間を費やしてしまう

More information

定義する µ w = G で a w µ NaCl = G a NaCl であるから, 部分モルギブスエネルギーを用いて塩化ナトリウム水溶液のギブスエネルギーを次式のように表すことができる total E w w NaCl ( ln ) () G = n G + mg + G mr m 式 () 中

定義する µ w = G で a w µ NaCl = G a NaCl であるから, 部分モルギブスエネルギーを用いて塩化ナトリウム水溶液のギブスエネルギーを次式のように表すことができる total E w w NaCl ( ln ) () G = n G + mg + G mr m 式 () 中 Pitzer 達が与えた塩化ナトリウム水溶液に関する Pitzer 式 本サイト内で 電解質水溶液の熱力学 (Pitzer 式 ) と題する文書をアップロードしている (http://www.hyogo-u.ac.jp/sci/yshibue/solution.html) この文書は,Pitzer 達が与えた塩化ナトリウム水溶液の熱力学的性質を表す式 (Pitzer et al., ) について解説する

More information

数値計算で学ぶ物理学 4 放物運動と惑星運動 地上のように下向きに重力がはたらいているような場においては 物体を投げると放物運動をする 一方 中心星のまわりの重力場中では 惑星は 円 だ円 放物線または双曲線を描きながら運動する ここでは 放物運動と惑星運動を 運動方程式を導出したうえで 数値シミュ

数値計算で学ぶ物理学 4 放物運動と惑星運動 地上のように下向きに重力がはたらいているような場においては 物体を投げると放物運動をする 一方 中心星のまわりの重力場中では 惑星は 円 だ円 放物線または双曲線を描きながら運動する ここでは 放物運動と惑星運動を 運動方程式を導出したうえで 数値シミュ 数値計算で学ぶ物理学 4 放物運動と惑星運動 地上のように下向きに重力がはたらいているような場においては 物体を投げると放物運動をする 一方 中心星のまわりの重力場中では 惑星は 円 だ円 放物線または双曲線を描きながら運動する ここでは 放物運動と惑星運動を 運動方程式を導出したうえで 数値シミュレーションによって計算してみる 4.1 放物運動一様な重力場における放物運動を考える 一般に質量の物体に作用する力をとすると運動方程式は

More information

兵庫教育大学澁江靖弘 ( シブエヤスヒロ ) 電解質水溶液の浸透係数と凝固点の関係 本サイト内で 電解質水溶液の熱力学 (Pitzer 式 ) と題する文書をアップロードしている ( w.hyogo-u.ac.jp/sci/yshibue/solution.html) この文書はそ

兵庫教育大学澁江靖弘 ( シブエヤスヒロ ) 電解質水溶液の浸透係数と凝固点の関係 本サイト内で 電解質水溶液の熱力学 (Pitzer 式 ) と題する文書をアップロードしている (  w.hyogo-u.ac.jp/sci/yshibue/solution.html) この文書はそ 電解質水溶液の浸透係数と凝固点の関係 本サイト内で 電解質水溶液の熱力学 (Pitzer 式 と題する文書をアップロードしている (http://.hyogo-u.ac.jp/sci/yshibue/solution.html この文書はその続編に相当する 純水に電解質などが溶解す ると凝固点が低下することが良く知られている 電解質水溶液中の水の浸透係数 ( 水の活量と関係す る量 と凝固降下度の関係について解説する

More information

Microsoft Word - 漸化式の解法NEW.DOCX

Microsoft Word - 漸化式の解法NEW.DOCX 閑話休題 漸化式の解法 基本形 ( 等差数列, 等比数列, 階差数列 ) 等差数列 : d 等比数列 : r の一般項を求めよ () 3, 5 () 3, () 5より数列 は, 初項 3, 公差の等差数列であるので 5 3 5 5 () 数列 は, 初項 3, 公比 の等比数列であるので 3 階差数列 : f の一般項を求めよ 3, より のとき k k 3 3 において, を代入すると 33 となるので,は

More information

Microsoft Word

Microsoft Word 第 9 回工学基礎ミニマム物理試験問題.. 日立 水戸 正解は各問の選択肢 (,, ) の中からつだけ選び, その番号をマークシートにマークせよ この際,HBまたはBの鉛筆またはシャープペンシルを使うこと ボールペンは不可 正解が数値の場合には, 選択肢の中から最も近い値を選ぶこと 正解が選択肢の中に無い場合には, 番号ゼロを選択せよ 学生番号, 氏名を指定された方法でマークシートの所定の欄に記入せよ

More information

領域シンポ発表

領域シンポ発表 1 次元の減衰運動の中の強制振動 ) ( f d d d d d e f e ce ) ( si ) ( 1 ) ( cos ω =ω -γ とおくと 一般解は 外力 f()=f siω の場合 f d d d d si f ce f ce si ) cos( cos si ) cos( この一般解は 1 φ は外力と変位との間の位相差で a 時間が経つと 第 1 項は無視できる この場合の振幅を

More information

Microsoft Word - 2_0421

Microsoft Word - 2_0421 電気工学講義資料 直流回路計算の基礎 ( オームの法則 抵抗の直並列接続 キルヒホッフの法則 テブナンの定理 ) オームの法則 ( 復習 ) 図 に示すような物体に電圧 V (V) の直流電源を接続すると物体には電流が流れる 物体を流れる電流 (A) は 物体に加えられる電圧の大きさに比例し 次式のように表すことができる V () これをオームの法則 ( 実験式 ) といい このときの は比例定数であり

More information

1.民営化

1.民営化 参考資料 最小二乗法 数学的性質 経済統計分析 3 年度秋学期 回帰分析と最小二乗法 被説明変数 の動きを説明変数 の動きで説明 = 回帰分析 説明変数がつ 単回帰 説明変数がつ以上 重回帰 被説明変数 従属変数 係数 定数項傾き 説明変数 独立変数 残差... で説明できる部分 説明できない部分 説明できない部分が小さくなるように回帰式の係数 を推定する有力な方法 = 最小二乗法 最小二乗法による回帰の考え方

More information

例 e 指数関数的に減衰する信号を h( a < + a a すると, それらのラプラス変換は, H ( ) { e } e インパルス応答が h( a < ( ただし a >, U( ) { } となるシステムにステップ信号 ( y( のラプラス変換 Y () は, Y ( ) H ( ) X (

例 e 指数関数的に減衰する信号を h( a < + a a すると, それらのラプラス変換は, H ( ) { e } e インパルス応答が h( a < ( ただし a >, U( ) { } となるシステムにステップ信号 ( y( のラプラス変換 Y () は, Y ( ) H ( ) X ( 第 週ラプラス変換 教科書 p.34~ 目標ラプラス変換の定義と意味を理解する フーリエ変換や Z 変換と並ぶ 信号解析やシステム設計における重要なツール ラプラス変換は波動現象や電気回路など様々な分野で 微分方程式を解くために利用されてきた ラプラス変換を用いることで微分方程式は代数方程式に変換される また 工学上使われる主要な関数のラプラス変換は簡単な形の関数で表されるので これを ラプラス変換表

More information

(2) ベースラインエネルギー使用量 それぞれの排出起源のベースラインエネルギー使用量の算定方法は以下のとおり 1) 発電電力起源 EL BL = EL ( 式 1) 記号定義単位 ELBL ベースライン電力使用量 kwh/ 年 EL 事業実施後のコージェネレーションによる発電量 kwh/ 年 2)

(2) ベースラインエネルギー使用量 それぞれの排出起源のベースラインエネルギー使用量の算定方法は以下のとおり 1) 発電電力起源 EL BL = EL ( 式 1) 記号定義単位 ELBL ベースライン電力使用量 kwh/ 年 EL 事業実施後のコージェネレーションによる発電量 kwh/ 年 2) 1. 方法論番号 007 2. 方法論名称 コージェネレーションの導入 3. 適用条件本方法論は 次の条件の全てを満たす場合に適用することができる 条件 1: コージェネレーションを導入すること 条件 2: コージェネレーションの導入を行わなかった場合 事業実施前のボイラー設備を継続して利用できること 1 条件 3: 燃料転換を伴う場合 燃料転換後に複数の種類の燃料を使用しないこと 事業実施前後において単一の燃料を用いること

More information

9 熱力学第 法則 状態関数 自 程 最大 事 0 じめに 熱力学, 第 法則 主役 演 大 エン 1 初学者 前 立 第 法則 断熱系 自 変化 進行, 必 エン 増 大 いう, いわ エン 増大 法則 表現 多い, 多 成書 表現 強調 い 感 あ 確, エン 第 法則 申 子 あ, 第 法則

9 熱力学第 法則 状態関数 自 程 最大 事 0 じめに 熱力学, 第 法則 主役 演 大 エン 1 初学者 前 立 第 法則 断熱系 自 変化 進行, 必 エン 増 大 いう, いわ エン 増大 法則 表現 多い, 多 成書 表現 強調 い 感 あ 確, エン 第 法則 申 子 あ, 第 法則 9. 熱力学第 法則 状態関数 自 程 最大 事 9 熱力学第 法則 状態関数 自 程 最大 事 0 じめに 熱力学, 第 法則 主役 演 大 エン 1 初学者 前 立 第 法則 断熱系 自 変化 進行, 必 エン 増 大 いう, いわ エン 増大 法則 表現 多い, 多 成書 表現 強調 い 感 あ 確, エン 第 法則 申 子 あ, 第 法則 真骨頂 自 変化 3 可逆 程 記述 あ, 自 変化

More information

鉄 (Fe) の酸化に関するポテンシャル図 Keyword: ポテンシャル図計算 自由エネルギー表示 酸化反応 酸素分圧の計算 はじめに鉄 (Fe) は 酸化することにより酸化鉄と総称される 酸化数に応じて 酸化第一鉄 ( ウスタイト :FeO) 赤鉄鋼( ヘマタイト :Fe 2O 3) 磁鉄鉱(

鉄 (Fe) の酸化に関するポテンシャル図 Keyword: ポテンシャル図計算 自由エネルギー表示 酸化反応 酸素分圧の計算 はじめに鉄 (Fe) は 酸化することにより酸化鉄と総称される 酸化数に応じて 酸化第一鉄 ( ウスタイト :FeO) 赤鉄鋼( ヘマタイト :Fe 2O 3) 磁鉄鉱( 鉄 (Fe) の酸化に関するポテンシャル図 Keyword: ポテンシャル図計算 自由エネルギー表示 酸化反応 酸素分圧の計算 はじめに鉄 (Fe) は 酸化することにより酸化鉄と総称される 酸化数に応じて 酸化第一鉄 ( ウスタイト :FeO) 赤鉄鋼( ヘマタイト :Fe 2O ) 磁鉄鉱( マグネタイト :Fe O) と呼称されている ヘマタイトは 工業的用途の一つとしてベンガラという顔料に使用されている

More information

法政大学情報メディア教育研究センター研究報告 Vol 年 69 完全液体と完全固体の相転移計算法 Phase Transition in Perfect Liquid and Perfect Solid 片岡洋右山田祐

法政大学情報メディア教育研究センター研究報告 Vol 年 69   完全液体と完全固体の相転移計算法 Phase Transition in Perfect Liquid and Perfect Solid 片岡洋右山田祐 法政大学情報メディア教育研究センター研究報告 Vol.6 年 69 http://hdl.handle.net/4/795 完全液体と完全固体の相転移計算法 Phase Transition in Perfect and Perfect 片岡洋右山田祐理 Yosuke Kataoka and Yuri Yamada 法政大学生命科学部環境応用化学科 Equations of state on perfect

More information

定義する µ w = G で a w µ NaCl = G a NaCl であるから, 部分モルギブスエネルギーを用いて塩化ナトリウム水溶液のギブスエネルギーを次式のように表すことができる total E w w NaCl (1 ln ) (7) G = n G + G + G R 式 (7) 中の

定義する µ w = G で a w µ NaCl = G a NaCl であるから, 部分モルギブスエネルギーを用いて塩化ナトリウム水溶液のギブスエネルギーを次式のように表すことができる total E w w NaCl (1 ln ) (7) G = n G + G + G R 式 (7) 中の Pitzer 達が与えた塩化ナトリウム水溶液に関する Pitzer 式 本サイト内で 電解質水溶液の熱力学 (Pitzer 式 ) と題する文書をアップロードしている (htt://www.hyogo-u.ac.j/sci/yshibue/solution.htl) この文書は,Pitzer 達が与えた塩化ナトリウム水溶液の熱力学的性質を表す式 (Pitzer et al., 1984) について解説する

More information

PowerPoint プレゼンテーション

PowerPoint プレゼンテーション 反応工学 Reactio Egieeig 講義時間 ( 場所 : 火曜 2 限 (8- 木曜 2 限 (S-2 担当 : 山村 高さ m Quiz: 反応器単価 Q. 炭素鋼で作られた左図のような反応器を発注する atm で運転するとして 製造コストはいくらか 反応器体積 7.9 m 3 直径 m a. $ 9,8 b. $ 98, c. $98, 8 円 /$, 29// ( 千 6 万円 出典

More information

< イオン 電離練習問題 > No. 1 次のイオンの名称を書きなさい (1) H + ( ) (2) Na + ( ) (3) K + ( ) (4) Mg 2+ ( ) (5) Cu 2+ ( ) (6) Zn 2+ ( ) (7) NH4 + ( ) (8) Cl - ( ) (9) OH -

< イオン 電離練習問題 > No. 1 次のイオンの名称を書きなさい (1) H + ( ) (2) Na + ( ) (3) K + ( ) (4) Mg 2+ ( ) (5) Cu 2+ ( ) (6) Zn 2+ ( ) (7) NH4 + ( ) (8) Cl - ( ) (9) OH - < イオン 電離練習問題 > No. 1 次のイオンの名称を書きなさい (1) + (2) Na + (3) K + (4) Mg 2+ (5) Cu 2+ (6) Zn 2+ (7) N4 + (8) Cl - (9) - (10) SO4 2- (11) NO3 - (12) CO3 2- 次の文中の ( ) に当てはまる語句を 下の選択肢から選んで書きなさい 物質の原子は (1 ) を失ったり

More information