腎炎症例研究 29 巻 2013 年 した その約 1 週間後の外来でCr 1.32 mg/dl (egfr 43 ml/min/1.73 m 2 ) と腎機能の急激な低下を認めたため, 加療目的に7 月中旬に再入院とした メチルプレドニゾロン (mpsl) パルス500 mg 3 日間を2クール行

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1 第 57 回神奈川腎炎研究会 アルコール性肝炎患者でネフローゼに加え急速進行性腎炎症候群を呈した IgA 腎症の一例 1 萬代新太郎 1 平井俊行 1 青柳誠 3 津浦幸夫 1 新井洋平 1 安藝昇太 1 田中啓之 1 田村禎一 平澤稲葉直人長濱清隆 1 卓 1 2 症例症例 :67 歳男性主訴 : 両下肢浮腫現病歴 :65 歳まで健診で検尿異常は指摘されなかった 20XX 年 6 月初旬に両下肢浮腫, 全身倦怠感, 褐色尿を自覚し始めた 同月中旬に近医受診した際ネフローゼ症候群が疑われ当科紹介となった この時尿蛋白 4+(4.2 g/ g Cr), 潜血 3+,Alb 2.3 g/dl,cr 0.84 mg/dl (egfr 70 ml/min/1.73 m 2 ) であった ネフローゼ症候群の診断で6 月下旬精査加療目的に入院となった 既往歴 :20 代頃低尿酸血症,40 代腰椎椎間板ヘルニア手術,60 歳陳旧性脳梗塞 ( 脳ドックで指摘 ),64 歳アルコール性肝炎, 脂肪肝, 67 歳右加齢性黄斑変性症生活歴 : 喫煙 :20 本 67 年, 飲酒 : 日本酒 4 合 / 日, アレルギー : 鯖, 職業歴 : 元中学校教諭家族歴 : 母, 弟 : 脳出血, 妹 : 乳癌内服薬 : なし入院時身体所見 : 身長 176 cm, 体重 74 kg ( 元々約 70 kg), 体温 36.3, 脈拍 78/ 分, 血圧 137/71 mmhg,spo 2 97% ( RA), 頭部 : 結膜貧血 (-), 黄染 (-), 頸部 : 甲状腺腫大 (-), リンパ節腫脹 (-), 胸部 : 正常肺胞呼吸音, S1 S2 S3(-)S4(-), 心雑音 (-), 前胸部にくも状血管腫 (+), 腹部 : 平坦, 軟, 蠕動 音正常, 圧痛 (-), 四肢 : 両下腿浮腫 (++/++), 手掌紅斑 (+), 紫斑 (-), 神経 : 特記すべき異常所見 (-) 入院時検査所見 : 尿検査, 血液検査 : 表 1, 胸部レントゲン : 異常所見なし, 心電図 : 異常所見なし, 腹部超音波検査 : 肝臓は表面やや不整で辺縁鈍 内部エコーは不均一 少量の腹水を認めた 肝腎コントラストあり 腎サイズは右 mm, 左 mm, 腹部 CT: 肝臓は表面やや不整で辺縁鈍 その他特記すべき異常所見なし, 上部消化管内視鏡 : 萎縮性胃炎, 肥厚性胃炎を認めた他, 特記すべき異常所見なし 食道胃静脈瘤は認めなかった, 下部消化管内視鏡 : 大腸ポリープを認めた 腎生検 : 光顕 : 24 個の糸球体のうち2 個が全節性硬化 中等度のメサンギウム増生に加え, 高度の管内増殖性変化をびまん性全節性に認めた 半月体形成は認めなかった, 蛍光 :IgA(IgA1 サブタイプ優位 ), IgM,C3 がメサンギウムを中心に沈着, 電顕 : 傍メサンギウム領域主体にdense deposit を認めた 足突起の癒合は高度で,microvillous transformation を伴っていた 入院後経過 : 入院翌日に腎生検を施行した結果上記の所見が得られた 著しい管内増殖性変化が非典型的であったが, その他はIgA 腎症に矛盾しないものと判断した 肝機能障害については画像上肝硬変ではなく慢性肝炎と診断した 1 週間程度禁酒, 食事療法のみ行い尿蛋白は3.5 g/g Cr 以下となったため一度退院と (1 国家公務員共済組合連合会 (3 同病理科 横須賀共済病院腎臓内科 (2 横浜市立大学医学部分子病理学 Key Word: 肝性 IgA 腎症, ネフローゼ,glomerulonephritis, monoclonal IgA 1

2 腎炎症例研究 29 巻 2013 年 した その約 1 週間後の外来でCr 1.32 mg/dl (egfr 43 ml/min/1.73 m 2 ) と腎機能の急激な低下を認めたため, 加療目的に7 月中旬に再入院とした メチルプレドニゾロン (mpsl) パルス500 mg 3 日間を2クール行った後, 間質性腎炎等の別の病態の合併を疑ったため8 月初旬に 2 回目の生検を行った 光顕上, 前回生検に比して管内増殖性変化はやや軽減したがメサンギウム基質の増生がより顕著に見られた 半月体形成は認めずその他新たな所見はなかったが, 蛍光では前回生検と異なり弱いながらIgG の係蹄への線状沈着が認められ, 電顕では係蹄の断裂後の変化を疑う所見を認めた ANCA, 抗 GBM 抗体を含む血清学的検査の再検で有意な変化はなかった mpslパルス3クール施行した後も腎機能は進行性に低下し8 月下旬にCr は3.71 mg/dl(egfr 14 ml/min/1.73 m 2 ) となったためシクロフォスファミド (CY) パルス600 mg 併用を開始した その後 Crは9 月上旬に7.64 mg/dl(egfr 6 ml/min/1.73 m 2 ) でピークアウトし,10 月上旬には2.49 mg/dl(egfr 21 ml/min/1.73 m 2 ) に改善した mpslパルスの後療法はプレドニゾロン30 mg/ 日隔日内服投与とし,CY パルスは9 月下旬,10 月下旬に追加し計 3クール行ったところ,11 月下旬にはCr 1.63 mg/dl(egfr 34 ml/min/1.73 m 2 ) に改善し, 尿蛋白も0.15 g/g Crまで減少した 考察著しい管内増殖性変化, ならびにネフローゼと急速進行性腎炎症候群という臨床像から本例は通常のIgA 腎症としては考えにくく, 病歴から肝性 IgA 腎症の可能性と, また別の病態としてglomerulonephritis(GN) with monoclonal IgA depositsが想定された 前者の肝性 IgA 腎症については確立した疾患概念として未だ議論の余地はあるが,1942 年に肝疾患と糸球体病変の関連が指摘されて以来 (Horn RD Jr et al,am J Pathol 1942;18:93-102), 肝硬変患者の剖検例を中心に報告がなされ, 肝硬変患者の50-100% が糸球体病変を有し, さらにその50-90% にIF でIgA のメサンギウムへの沈着を認めることが知られている (Newell GC,Am J Kidney Dis 1987;9:183-90) 機序は多量体 IgA の分解能低下や肝胆道系におけるIgA 免疫複合体の除去能低下とされるが明らかにされていないところも多い (Delacroix DL et al,j Clin Invest 1983;71:358-67) 肝硬変患者で糸球体の組織学的変化は高頻度に認めるものの, 臨床的には9.6% がnephritic,1.6% がnephrotic の尿所見を呈する程度で, 急速進行性腎炎症候群にいたってはさらに低頻度である 過去に報告された糸球体の組織像は大部分がメサンギウム増殖性腎炎またはMPGNで, 管内増殖の報告はごくわずかであった よって本例は臨床像, 組織とも肝性 IgA 腎症としても非典型的であった GN with monoclonal IgA deposits については, 比較的新しい疾患概念で報告例がまだわずかであるものの (Sandra M et al,am J Kidney Dis 2006;47:342-9), GN with monoclonal IgG deposits(nasr SH et al,kidney Int 2004;65: 85-96) と同様に管内増殖性変化とネフローゼ, 急速進行性腎炎症候群の臨床像を呈する疾患として, 本例は同疾患に類似した しかしながら, 新たに作製した蛍光凍結切片には糸球体が確認できず, パラフィン切片を用いた酵素抗体法で κ,λの染色を行ったものの両者とも有意な沈着を認めなかった これは酵素抗体法による検出感度の限界を示している可能性があり,κ, λの沈着については結論に至らなかった 疑問点 1 病理組織診断はIgA 腎症でよいか そして急速進行性腎炎症候群を説明しうるものか 2 肝性 IgA 腎症に相当するか 3 glomerulonephritis with monoclonal IgA depositsの可能性があるか 2

3 第 57 回神奈川腎炎研究会 尿定性 尿比重 尿 ph 6.0 尿蛋白 4+ 尿潜血 3+ 尿沈査 赤血球 無数 /HPF 白血球 1-4 /HPF 硝子円柱 多数 /WF 上皮円柱 /WF 顆粒円柱 1-4 /WF 蝋様円柱 1-4 /WF 赤血球円柱 1-4 /WF 卵円形脂肪体 1+ /WF 変形赤血球 + 尿生化 尿蛋白 5.1 g/day Selectivity index 尿 UA 135 mg/dl FEUA 44.6 % 尿 Cr mg/dl 尿 Na 44.3 meq/l 尿 K 51.7 meq/l 尿 Cl 51.3 meq/l 尿 β2mg 84 μg/l 尿 NAG 70.9 U/L 表 1. 入院時血液, 尿検査所見 血算 白血球 5300 /μl 赤血球 335 x10 4 /μl Hb 12.8 g/dl Ht 35.4 % Plt 16.0 x10 4 /μl 生化 TP 6.2 gl/dl Alb 2.3 gl/dl AST 51 U/L ALT 41 U/L ALP 390 U/L ChE 140 U/L T-bil 0.9 mg/dl T-Chol 105 mg/dl TG 78 mg/dl UA 0.9 mg/dl UN 18 mg/dl Cr 0.77 mg/dl Na 138 meq/l K 4.4 meq/l Cl 106 meq/l Ca 8.7 mg/dl P 4.5 mg/dl Glu 105 mg/dl HbA1c 4.4 % CRP 0.56 mg/dl 血清 IgG mg/dl IgA mg/dl IgM mg/dl C mg/dl C mg/dl CH50 >54.0 RA 因子 13.0 IU/mL ANA 80 倍 抗 dsdna 抗体 (-) 抗 Sm 抗体 (-) MPO-ANCA <10 EU PR3-ANCA <10 EU 抗 GBM 抗体 <10 EU HBsAg (-) HCVAb (-) HIV (-) クリオグロブリン (-) 凝固 PT 14.1 sec PT-INR 1.16 APTT 31.0 sec Fibrinogen 295 mg/dl 免疫電気泳動 血中 M 蛋白 (-) 尿中 M 蛋白 (-) 図 1 図 2 3

4 腎炎症例研究 29 巻 2013 年 図 3 図 6 図 4 図 7 図 5 図 8 4

5 第 57 回神奈川腎炎研究会 図 9 図 12 図 10 図 13 図 11 図 14 5

6 腎炎症例研究 29 巻 2013 年 討 萬代 論 横須賀共済病院の腎臓内科の萬代と申し ます よろしくお願いします アルコール性肝炎患者でネフローゼに加え 急速進行性腎炎症候群を呈した IgA 腎症の一 例 です 67 歳の男性です 主訴は両下肢浮腫 65 歳 まで 検診で検尿異常は指摘されておりません でした 6 月の初旬に両下肢の浮腫 倦怠感 褐色尿を自覚 中旬に近医を受診した後 当科 紹介となりました 尿蛋白が 4+ 潜血 3+ ア 図 15 ルブミンが 2.3 ネフローゼと診断し 当科に 入院となりました 検診で 20 代ごろより尿酸の低値を指摘され ていたほか アルコール性肝炎 脂肪肝を 64 歳で指摘 20 本 60 年の喫煙歴 飲酒歴が 1 日 4 合 常用薬はありませんでした 身 体 所 見 で は 身 長 が 176cm 体 重 が 74kg 4kg の体重増加 発熱はなく 血圧は 137 の 71 有意な所見として 前胸部のくも状血管腫 両 下腿の浮腫 手掌紅斑などがありました 尿定 性で蛋白が 4+ 潜血 3+ 沈渣で赤血球が無数 赤血球円柱をはじめとした円柱が多彩に検出さ れ 蓄尿で尿蛋白は 5.1g 血小板は 16 万 PT- 図 16 INR が 1.16 と軽度延長していました 生化で TP6.1 ALB が 2.3 AST ALT が軽度 上昇しており 尿酸がこのとき 0.9 と著明低値 で UN が 18 クレアチニンが 0.77 電解質異 常はありません 血清で IgA が と高値 補 体 の 低 下 は な く ASO ASK は 正 常 範 囲 抗核抗体は このときは 80 倍ですが 後に再 検し陰性を確認しています ANCA 抗 GBM 抗体 cryoglobulin は いずれも陰性でした 胸部レントゲン 心電図で 特記すべき所 見はありません CT で 肝臓は edge が dull で 表面がやや不正 エコーでも同様の所見で 脾腫はありますが 肝硬変ではなく慢性肝炎 の所見でした 腎サイズは右が 105mm 左が 121mm と軽度腫大しており 上部下部の消化 6

7 第 57 回神奈川腎炎研究会 管内視鏡で静脈瘤はなく, その他悪性の所見もありませんでした 腎組織です 24 個の糸球体のうち,2 個が全節性に硬化 軽度のmesangium の増生に, 弱拡で分かる程度のdiffuse,globalな管内増殖性変化を認めています 半月体形成はありませんでした 蛍光でIgA,C3,IgM がmesangium 主体に沈着しており,IgG,C4,C1qはネガティブでした IgA の subtypeは,iga1 が優位です 電顕でparamesangium にdepositを多数認め, 足突起の癒合が高度で,microvillous,transformationも認めています 光顕の管内増殖性変化が非典型的ではありましたが,IgA 腎症と診断しています 一度退院として, 保存加療で尿蛋白はネフローゼレベルから外れていましたが, クレアチニンが0.7 から 0.9,1.3と上昇を始めたため,2 回目の入院とし, 仙台方式に準じたステロイドパルスを開始しました 2 回目の生検をここで行っています 光顕で, 管内増殖が軽度軽減したように見えますが, その他はmesangiumの増生がやや強くなった それ以外に変わった所見はありませんでした 蛍光で, 軽度ではありますが, 新たに IgG が係蹄に linearに沈着しています 電顕で,mesangial depositionが初回よりもより高度になっており, 係蹄内腔の狭小化を認める部分や, 係蹄の断裂を疑わせるような所見もありました 続いての経過です 2 回のパルスで,GFR はいったん落ち着いたかのように見えましたが, その後も急激な増悪が続き, エンドキサンパルスの1 回目をここで行い, クレアチニンが6 を超えたところでシャントもつくりましたが, 7.6でピークアウト 現在, クレアチニンは1.2, 尿蛋白は0.3g 以下まで改善したという経過でした 今回, 著しい管内増殖と,RPGN を含めた臨床経過が普通のIgA 腎症ではないという印象が あったわけですが, 別の要素があるかというと, まず, 病歴からも肝性 IgA 腎症はどうかというところです 確固たるものかというとまだ議論が多い病名かとは思われますが, もとは, 1942 年に指摘されて以来, 剖験例を中心に症例が集まってきたわけです 肝硬変の5 割以上で,mesangium のIgA 沈着症が存在することが分かっています ただ, そうした頻度で実際に問題になるかというと, そうではなくて,9.6% が nephritic,1.6% がnephrotic,RPGNにいたってはより低頻度です 過去に報告された糸球体病変をレビューしてみますと,mesangial proliferation, あるいは MPGNのパターンが大方で, 調べてみるとen- docapillary も少数ながらあるのですが, ここにある6 例も, いずれもIgA がネガティブであったり, 今回の症例と同様のものかというと疑問が残るところでした もう1 点の鑑別として, コメンテーターの先生から事前にご指摘を受けた鑑別なのですが, monoclonal の IgA deposit による glomerulonephritis です IgG であれば, Kidney International に2004 年に報告されて以来, ある程度の数が報告されていて,RPGNやネフローゼ, 管内増殖性変化も一応 compatible ということにはなるのですが,IgA に関しては2006 年の1 例報告のみです 凍結切片が, 残念ながら糸球体が残っておらず, パラフィン切片で染めたのですけれども,κ,λとも有意な沈着は認めず, これも結論が出ずというところでした この場をお借りして, 組織診断について, 先生方にご相談させていただきたく思います よろしくお願いします 松井先生, どうもありがとうございました 今までの臨床経過で何かご質問やコメントのある方はいらっしゃいますでしょうか アルコール性肝炎の患者さんで,IgA 腎症のパターン, 急激に腎機能が低下していたという患者さんです 私から質問をよろしいですか 一番クレアチニンが高くまで上がって, 透析 7

8 腎炎症例研究 29 巻 2013 年 一歩手前というところまでいって, その後, すっとよくなっていますよね これは何が一番治療で効いたという印象を持たれておられますか 萬代メチルプレドニゾロンのパルスは, 初回の2 回は少し反応があったのですが,3 回目は全くなく, その後, 変えた治療のタイミングとしては, エンドキサンの1 回目が効き始めてというところでタイミングは合っているのですが, それにしても効き過ぎだなという印象が正直あったところです 松井ありがとうございます 木村先生どうぞ 木村聖マリアンナ医科大学の木村です 今のご質問にちょっと関係するのですけれども, 急激に腎機能が低下して, その後, 急激に改善するというのは, 一つは血行動態的なことを考えなければいけないだろうと思うのですが,ARB や,ACE 阻害薬, あるいは血圧の推移はどうだったのでしょうか 萬代 ARB は,GFR の変化が著しかったので, ナチュラルコースを見るという意味でとても入れづらいというのがあって, 結局, 安定するところまで入れていなかったという点と, 脱水やボリュームの変化は特に 木村というのは全くない? 萬代ややwet 切味のところで一定にコントロールしていたというところです 木村というのは, 組織像を拝見しても, それほど急激に悪化するように見えなかったものですから, 血行動態的なものはないかと思ったのですが, 臨床的にはそれは考えられないということですね 萬代そうです 木村どうもありがとうございます 松井先生, どうぞ 山口 2 回目の生検は, 腎機能障害が急激に起こったよりも前ですか 萬代後です 山口後に生検をなさっているんですか 萬代はい 山口はい 松井ほかに, どなたか, ご質問等ありませんでしょうか よろしいですか そうしましたら, 病理の先生からコメントをいただけますでしょうか 山口それでは, 山口のスライドからお願いします スライド01 IgA 腎炎でいいかという問題です 臨床的にRPGN 様で, なかなか肝性のIgA 腎症は,criteria が難しいので,definite な診断を, われわれもつけがたい場合が多いです それから,2 回目の生検で尿細管障害があるので,hemodynamics の障害とか, 血尿とか, crescent ができて, 例えば, 最近では,warfarinrelated のnephropathy で血尿が尿細管上皮を障害して,ARF を起こす現象があるわけですが, その辺が問題になるだろうと思います スライド02 1 回目の生検です 先ほどお話が出ていましたように, 少し全体に分葉状で, capillary の中に単核多核球が浸潤しています mesangium の拡大は, そんなには際立たない感じです スライド03 奇異に思ったのは, 例えば, これはちょっとごみが付いてしまっていますが, 先ほどのようにendcapillary に増殖している糸球体と, このようにmesangial に, デポジティブにべたべたに付いている感じなのです もちろん炎症反応があるのですが,capillary 内, subendo の基底膜下にも非常にべったりimmune deposit が見られて,masson で見ますと, 少し hyaline 塞栓様の病変がsegmental にできている IgA 腎症で, こういうパターンで来た場合には, 大体どの糸球体も似たようなパターンが多いのですが,endocapillary が大体基本なのに, こういう糸球体が1,2 個しかなくて, そんなにはないのですが, ちょっと奇異な感じはしました スライド04 crescent といえるかどうかは, ちょっと切片が厚いので, ボーマン嚢上皮の少し多層化が見られています endocapillary な変化です スライド05 PAM もちょっと厚めで全体の感 8

9 第 57 回神奈川腎炎研究会 じが分からないのですが,capillaryの中は炎症細胞がだいぶ入り込んできています 一部デポジティブなものが見られているということです スライド06 蛍光も全体に厚いので, 陽性がどこからどこまでとれるかというのが非常に難しくなります A とC3とA1 は明らかなのですが,2 回目の生検でA2 はネガティブになっています Mもとれるかとれないかということで, 後でディスカッションの問題になりますが, 私もIgA 腎症でA1,A2 というのをずっと染めたことがありますが, 大体パラレルに出てくるわけで, まれにA1 だけという場合があるのですが, 比較的少ないように思います スライド07 電顕像がさらに, 確かにmesan- giumの paramesangial から,mesangial matrix 内に deposit があります それから,mesangium の領域にmacrophages, あるいは好中球様のものが入り込んできた ここで見ていただきたいのは,wire-loop ではありませんけれども,subendoの沈着がこのようにあります あるいは, mesangiumの subendoの沈着がある それから, エピデポ (epithelial deposit), 上皮下沈着物が比較的大きなものが見られております それで capillary の中に, 炎症細胞とendocapillaryの像を呈しているということです スライド08 このように, 内皮細胞の腫大したところに, 内皮下のdense depositが見られて, 浸潤細胞もずいぶんcapillary 内を埋め尽くしているということで, 細かいsubendoの沈着物が見られています スライド09 そういうことで, 基本形はen- docapillary proliferative ですが, 変なデポジティブなものがあって,hyaline thrombi を疑うということです それで,A1 が有意で,A2 がネガティブだと, 一応可能性として, もちろんIgA- related な腎炎を考えなくてはいけないのですが, もう一つ, 文献は少ないのですが,monoclonal IgA depositに伴う腎炎を考えないといけないだろうと思います スライド10 2 回目は, パルスとか, 治療後なので, 確かにcapillary 内がすけすけに抜けて, 非常に見通しがよくなっていますので,endocapillary な変化は非常に少なくなっています ただ, あまりmesangium の増殖も際立たないわけです スライド11 尿細管上皮は, 確かに, 近位尿細管上皮がやや扁平化して, 管腔が開いているので,acute tubular injury が何らかのかたちであったと思います ただ, 血尿によるものかどうかは分かりません この辺は, 確かに血尿がたまっていますので, 普通はcrescent か何かができて, あるいはrupture したときに血尿が出るわけで, 電顕でrupture の像がありますから, 血尿が誘因になった可能性はあると思います スライド12 ここも血尿のところを出して, 近位尿細管上皮の扁平化 もうたまっている場所は, 遠位, ヘンレへ移行してしまっていますので, 直接, 今, 近位尿細管上皮を冒している像はありません ただ, 尿細管上皮の障害があったことは間違いないように思います スライド13 ここも血尿があって, 上皮が剥離しているところなので, やはりその可能性はあります これはちょっと切片が厚いですが, mesangium matrix が増えて, 少し軽度のmesan- gium の増殖があるように見えます スライド14 1 回目に見られたような,segmental なのですが, こういうデポジティブなものが,capillary からmesangium にかけて, 部分的に見られております スライド15 メーンはIgA と C3 で,mesangium からperipheral にかけて,granular にだいぶ出ています A1,A2 を見ますと, 今回ははっきりA2 がネガティブで,A1 だけが有意にme- sangial, あるいは peripheral のほうにも, 恐らくちょっとよれて, 厚いのでなかなか区別がつかないのですが, こういうところは, もしかしたらhyaline 様に見えている場所かもしれないです スライド16 電顕像です ここが先ほど出さ 9

10 腎炎症例研究 29 巻 2013 年 れた材料で,GBM を追っていきますと, ここで断裂を起こしています ですから,GBM のギャップがあるので, 基底膜の強い障害が起きて, そのためにbleedingした可能性はあるように思います intramembranousに沈着があって, ここは好中球 (macrophages) が capillaryの中に浸潤して, 確かにmesangial matrix 内にdeposit があって,paramesangium にもちょっと見られた mesangium の matrix の増加と,mesangial cell proliferation は明らかにあります スライド17 キーなのはこれです 先ほど出されましたけれども, 染み込み病変にしても, しっかりした density のあるものが,mesangium,paramesangiumから基底膜下にべたべたについているsegment IgA 腎症でsubendoにこんな wire-loopを思わせるようなものは, 僕はあまり, 見たことがありません それから, やはり同じように上皮下沈着物が目立っています それから, 基底膜の障害が際立っています スライド18 例えば, 紫斑病などで時々出てくるような, 基底膜のmembranolysis とわれわれは命名しているのですが,ramina densaが非常に薄くなって, 内, あるいは外透明層が少し浮腫状に肥厚したような, それでlamina densa が少しlucentになって,GBM が溶けたように見える病変です 恐らくこれが際立って, ひどくなるのだろうと思います スライド19 基本的にはあまり変わらないのですが, 今回はやはりpatchy なtubularinjury が, もしかしたら bleedingに伴う尿細管障害で, ARFを伴ったのだろうと思います A1 とA2 がクリアカットに出て, ほかはほとんどネガティブだということで, 先日, ほかの施設の症例ですが, もともとmyeloma があって, たまたま IgA が合併したのだろうということでそのまま経過を見ていた症例がありました それを,κ, λをきちんとやったら, やはり monoclonality が証明できたという症例があります スライド20 文献的に, 先ほど紹介された AJKD の症例と, 筑波大の連中が, やはり ( 00:39:26 / 一語不明, 日病誌 ) のほうの英文誌にA1 κで出しています 比較的若い方で, こちらはλです その施設の症例を見ますと, 像が変わるのです 非常に多彩なdeposit であって,monoclonal なIgA の場合は, 多彩なdeposit が来る 経過によって,mesangial パターンから peripheral パターンにMPGN-like に, あるいは mesangial proliferation から mesangial パターンにMPGN-like になるとか, 経過を追っていくと, 治療にある程度反応はしますけれども, パターンが変わってくるということで, ぜひこの後, paraprotein なり, なんなりの病態が出てくるかどうかは分かりませんけれども, その疑いがあるのではないかと私は思います 以上です 松井山口先生ありがとうございます 続いて, 重松先生, お願いいたします 重松私はこの症例に肝性 IgA 腎症が, 恐らくあるのだと思います ただ, それだけでは臨床像をうまく説明できないということで, ちょっと山口先生とは意見が違う点が出てきますが, 最後のところでディスカッションしてみたいと思います スライド01 要約すると,18 個のglomerulus のうちの大部分がendocapillary proliferative GN で,1 個だけglomerular sclerosis になっている ちょっと間質に浮腫があって, 腎静脈が拡張しています 尿細管が少し拡大して, 尿細管障害も一緒に合併しているという弱拡の所見です スライド02 糸球体は, ご覧のように, 大体 diffuse に, ちょっとlobular のパターンで富核が見えます あまり特殊なsegmental lesion というのは強調されていません スライド03 PAS で見ていきますと, あまり基質自体は増えていないです むしろ, メサンギウム基質は拡大しているけれども, そこに遊走細胞が入り込んで,halo ができているようなところがたくさん見えます 管内増殖性腎炎の像であるといえると思います スライド04 Masson で見ると, 浸出物がかな 10

11 第 57 回神奈川腎炎研究会 りボーマン腔のほうに出ています crescentic にはなっていませんけれども, 管内だけではなくて, 管外にも浸出現象はかなり進んでいる印象があります スライド 05 同じような所見が出てきました ごく限られた数で,1,2 個だったと思いますけれども, かなり強いデポジティブ, あるいは hyaline という表現がありましたが, こういう沈着物があるのです そして, 脂質が一緒に混じっているような所見がありました スライド06 広範に遊走細胞が入り込んでいる この糸球体で見ると,mesangiumにもあるのだけれども, かなり末梢の係蹄のほうまで侵入しています だから, 確かにIgA の病変としては異型だと思います スライド07 ここも,Massonで少し赤みを帯びた沈着物です それから, 浸出が糸球体外にかなり見られるということです スライド08 電顕で, この症例の所見はIgA 腎症関連のものとは違うということです その一つはIgA 腎炎で, 高度の蛋白尿ぐらいはあるかもしれないけど, ネフローゼで発症するというのはもうほとんどないです この症例は, このように足突起がべたっと扁平化して,actin filamentがそれをカバーしているように見えます そして, ここはendothelが腫大して, そこに多形核白血球が浸潤しているということです スライド09 もうちょっとよく見ていくと, ここでは, これが endothelだと分かるのですが そうすると, 基底膜とendothelialの間に細胞内顆粒がいっぱいある monocyte が入っている そしてこのdeposit が subendothel deposit だったのでしょう, そこにmonocyte が遊走して入り込んでいるわけです mesangial depositもあります スライド10 これがendothel ですから,subendothelial deposit や,mesangial deposit が, かなりあるということです こういう subendothelial depositが,iga 腎症でそう目立つことはまずな いと思います ですから, これはlupus とか, MPGNとか, そういう内皮下沈着物が目立つ腎炎を想定していかなければいけないと考えたわけです スライド11 2 回目のバイオプシーも, やはりendocapillary の状態が続いているのですが, 見た目には管腔がよく開いて, 流れがよくなっているような感じを受けます スライド12 これは, 少しmatrix も増えているところがあるかなというところです 切片が厚いせいかディテールが分かりませんけれども,matrix が少し増えてきていると思います スライド13 Masson で見ますと,deposit がピンク色をしたものが少し混じっている けれども, このMasson 染色でも少しmatrix が増えている endocapillary の変化はまだ続いている状態です スライド14 PAM 染色で見ますと, 部分的ですけれども, こういうmesangial interposition を加えた,mesangium 間入といえるような部分が, segmental にはちょっと見られるということです スライド15 依然として, かなり多量のdepo- sitionというか,hyaline 様のmaterial が係蹄壁に, segmental に認められる 一方, 管内増殖は続いているということであります スライド16 このところの沈着物はPAS ポジティブということです スライド17 Masson で見ると, やはり赤みを帯びた沈着物が見られます スライド18 電顕では, 一部ここまで係蹄がきて, ここでぷつんと切れて, こっちの係蹄がこう来て, ここで切れています そして, 内皮細胞でしょうか これが尿腔に出ていっているところが捉えられています スライド19 今のところを大きくしたものです これが内皮細胞かな スライド20 もう一つは, 依然としてmac- rophages, 好中球の浸潤が強くて,mesangial deposit がここでは目立つ 11

12 腎炎症例研究 29 巻 2013 年 スライド21 一部では,hump 様のsubepithe- lial deposit それから, 内皮下 depositが見えます スライド22 それから, 例のhyalineを思わせるものですけれども, やはりこれは微細構造を見ると, どうもimmunoglobulinの沈着です subendothelial depositが非常に亢じた場所と見られます スライド23 このレベルで見ると, やはり少し immunoglobulinの depositionでよく見られる, 筒型の構造が混じっています それでsubendo- thelial deposit になっている ことをやらなければいけないということです そのために, 一つまえおきを申し上げたい この会を立ち上げた坂口弘先生は素晴らしい先生で, このMPGNのtype1 のsubtype をずいぶん早くから提唱されていて, それがきょうの腎炎の解釈に非常に役立つのではないかと思われましたので, ちょっと先生の仕事を出してみたいと思います そういうことで, 光顕像で管内増殖性腎炎がある それから,IgA の沈着はもちろんあるわけで,IgA 腎症というものも付け加えなければいけないけれども, この管内増殖性腎炎がIgA 腎症でいえるかというと, 私は無理だと思います いわゆる肝性 IgA 腎症というのは, 多くの症例で, 強いmesangium の炎症像はあまりないといわれています 増殖性変化が乏しい とにかく, 最初からネフローゼ症候群であって, それが臨床上は急速進行性腎炎症候群を呈したということです だから, この臨床像でうまく,IgA 腎症一つでは説明ができないのではないかということで, 私は膜性増殖性腎炎を加えたい これは電顕像で内皮下沈着物がものすごくある,SLE (systemic lupus erythematosus) に似ているが, 臨床的に記載はないので, まずこれを除外するとして,MPGN で説明できないかどうかという 坂口先生は, とにかくMPGNというのは, 最初の急性の時期では,MPGNという診断はつかないというのです 必ず患者さんの経過を見て, その組織が最終的に, いわゆるmesangio capillary proliferative 腎炎, あるいはmembrano- proliferative といえるような, 係蹄壁にmesan- gium 細胞が伸びていくような経過を見ないと診断がつかないということです 例えば, きょうのような管内増殖性腎炎で起こってくるMPGNの初期像というのは, 先生はacute diffuse というかたちで,endocapillary type, moderate, marked diffuse ということで, こういうふうに endocapillary,moderate,marked と, まずMPGNの可能性を考えて, こういう分類をつくられたわけです そういう症例を, 先生はずっと子どもの例で 24 例, バイオプシーをした症例を全部丹念に見た 5A,5B に,5C になった患者さんがその後どうなるか 治ってくるのもあるし, 一時強くなる, そして, 結局, 治ってしまうものもある あるいは, 硬化して,end stage に近いlobular のかたちになるものもあるということです 12

13 第 57 回神奈川腎炎研究会 ですので, 私は, この症例はMPGN の急性期と肝性 IgA 腎症の合併例だろうと思います いずれにせよ, 山口先生のmonoclonalなIgA 説でも, 患者さんの経過を見ていくうちに, 本当にmonoclonal gammopathy が出てくるのかも調べなければいけないし, 私のこのsuggestion も, 本当にこれがどういうかたちに変貌していくのか 治ってしまうのか 進行するのか これは少し経過を見なければいけないので, ともかくきょうのこの症例については, 私はMPGN + 肝性 IgA 腎症説です 山口先生はmonoclonal の IgA 説ということで, 意見並列ということで閉めたいと思います 以上です 松井どうもありがとうございました お二方の病理の先生で, 意見が分かれているようです フロアの先生方から御意見をお願いします どうぞ, 小林先生 小林湘南鎌倉総合病院の小林です ちょうど, 今のスライドに出ている坂口先生の薫陶を私も受けまして, こういう症例は, 時間がたってくるとdouble contour を呈して残ってくるというような話は, われわれの若い先生にも常に話をして, その考え方を重松先生はご紹介されたのだろうと思います この症例の中で,pathologicalには, 非常に内皮の細胞の腫大, あるいはhyaline thrombiが相当強いような状況, あるいはimmune complex depositかもしれない 糸球体ろ過を決める, ろ過係数,surface area( ろ過面積 ) を相当落とすような状況をベースに持っていたわけです そういうpathologicalな特徴と, 一方, 臨床的にパルスをやった後に急激に上がって, ピークアウトして, また戻ってくる 先ほどの木村先生にもありましたように,hemodynamically な変化を来して, 上がって下がるというような臨床的な経過と捉えるように, 私は考えたいのです その両者を考えますと, 非常にまれなのだろうと思いますが, ステロイドパルスのナトリ ウムを非常に貯留するような状況, あるいは hypercoagulable な状況をつくるということが, この方の糸球体のぎりぎりのところでadapta- tion していたところがそのトリガーになって, hemodynamically にGFR を落として, それが体液管理, その他の理由で元に戻ったのかと勝手に思ったわけですが, いかがでしょうか 松井山口先生からお願いします 山口 2 回目で明らかに近位尿細管上皮障害がありますので, その原因としてprerenal なものが関与しても, 私はもしかしたら血尿が絡んでいるのかと思ったのです その可能性も否定できないように思います 松井先ほど先生のご説明の中で,acute tubular injury みたいなものが, これだけクレアチニンを上昇させたのではないかというご説明だったと思うのですけれども, それでよろしいですか 山口ええ 一応そういうふうに考えられると思います 松井重松先生のお話ですと, それはあまり触れられずに, 糸球体の障害ですね 重松そうです この坂口先生の表を見ても, このパルスセラピーをやるわけです やっても, ひどくなるのはひどくなる 1 回目はうまくいかないけれども,2 回目は奏功して治っていく, いろいろなパターンがあるわけです だから, これは血行動態だけで説明はできないでしょうけども, パルスセラピーがどう奏功しているかというのは, なかなか予測ができないという点があります これは臨床的に経過を見て, 予測をつけるということになるのではないかと思います 松井ありがとうございます 乳原先生どうぞ 乳原虎の門病院の腎センター乳原です 演者は最初, この症例が低尿酸血症のほうが目立っていたと UA が0.6 でしたか それを強調されたのですが, その後, その話が消えてしまったのです 女性の場合は女性ホルモンで尿酸クリアランスがよくなるので, 低い人はいる 13

14 腎炎症例研究 29 巻 2013 年 のですけれども, 男性でクリアランスがこんなに上がってくる人は極めて少ないだろうと 例えば100メートル競走をしたり, 運動をした後に, 突然, 腎不全になってしまったというような症例が報告されて, そういうので悪くなるということがいわれている その場合も恐らく血行動態の問題とかが絡んでいると思うのです そういうものがネフローゼという不安定な状況でかかわってきた 急性腎不全的に悪さをしたと考えると, 私はそういう経験をしたことはないのですけれども, 病理的には, それに伴う尿細管障害と考えていかがでしょうか 運動後の低尿酸血症の尿細管障害と これは何らかの血行動態が加わって, そうなってしまったと 病理的にはなかなか難しいかと思いますが 松井山口先生いかがですか 山口あれは金沢医大の石川先生たちがずいぶんやられて, どちらかというと, 髄質部の血行が非常に障害されるような感じで書いてあったと思うのです なかなか生検でそれを, われわれとしては ただ,tubular injury があったことは事実なので, もしかしたら, 先生がいうように,hemodynamicsと, 低尿酸血症が絡んでいるのかもしれないです 乳原あともう一つ 私たち, 肝障害の腎臓に興味を持って, まだこれから来ると思うのですけれども, 住田君と一緒にずっと見ていたときに, やはりC 型肝炎の70 例近く,B 型肝炎の 50 例, さらにアルコールの数例の中で, いずれもIgA 腎症が結構目立ってくる B と C の場合のIgA 腎症というのは, そんなにネフローゼになることはなくて, 沈着もそんなに強くはない C の中には,MPGN 様になってくるのもあるということが, われわれは経験しているわけですが, その中でアルコールのときに, 一昨年の腎臓学会の腎病理のときに報告させていただいたのですが, 同じようにネフローゼを呈したかなりのアルコール中毒者の症例で, やはり大粒のdepositが出てきたという こと その次に, 管内性変化が目立ったということで, 別の病理の先生が同じコメントをしていた症例がありました そういうので, アルコールの場合には, それをどう考えるかというのは, 誰もコメントをしてくれなかったのですけれども, こんな症例があるのかというレベルで終わってしまったのですけれども, 何か違ったような因子, または, portal hypertension で,immune deposit がどんどん消化管から肝臓で処理されなくて, そこに行ってしまったとか, そんなふうに考えたことがありました でも, そういうネフローゼだったら, ステロイドパルスをやると効いて,2 回目の1 年後のリバイオプシーをすると消えてしまったこともあったり, ということで, そういう場合も治療も可能だと考えたこともありました 以上コメントです 松井ありがとうございます 先生の症例も IgA1 ですか 乳原 A1 です 松井やっぱりそうですね あと, 萬代先生, もっとほかに病理の先生に聞いてみたいことはありませんか よろしいですか お二方の病理の先生の意見が分かれたところではありますけれども, 非常に面白い症例で, 今後どうなっていくか教えていただければと思います 先生, どうもありがとうございました 萬代 : ありがとうございました 14

15 第 57 回神奈川腎炎研究会 山口先生 _01 山口先生 _04 山口先生 _02 山口先生 _05 山口先生 _03 山口先生 _06 15

16 腎炎症例研究 29 巻 2013 年 山口先生 _07 山口先生 _10 山口先生 _08 山口先生 _11 山口先生 _09 山口先生 _12 16

17 第 57 回神奈川腎炎研究会 山口先生 _13 山口先生 _16 山口先生 _14 山口先生 _17 山口先生 _15 山口先生 _18 17

18 腎炎症例研究 29 巻 2013 年 山口先生 _19 重松先生 _03 重松先生 _01 重松先生 _04 重松先生 _02 重松先生 _05 18

19 第 57 回神奈川腎炎研究会 重松先生 _06 重松先生 _09 重松先生 _07 重松先生 _10 重松先生 _08 重松先生 _11 19

20 腎炎症例研究 29 巻 2013 年 重松先生 _12 重松先生 _15 重松先生 _13 重松先生 _16 重松先生 _14 重松先生 _17 20

21 第 57 回神奈川腎炎研究会 重松先生 _18 重松先生 _21 重松先生 _19 重松先生 _22 重松先生 _20 重松先生 _23 21

1 2 2 ANCA pouci immune IgG C3 ANCA 68 '01 '02 7 UN 14mg/dl, Cr 0.7 mg/dl, -, - ' UN 45mg/dl, Cr 2.4 mg/dl, Ht 29.5%, 4+, cm 61

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