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1 ISSN No.392 February SCIENCE VIEW SPOT NEWS T FACE TOPICS

2 SCIENCE VIEW STUDIO CAC

3 10K m 4K 13m 10K mm RIKEN NEWS 2014 February 03

4 PS PS PS RIKEN NEWS 2014 February

5 STUDIO CAC Photosystem PS PS PS 2011 SPring-8X PS 1.9Å1Å1001m PS H 2O O 2 S 4 e S 0 2H H S 3 e H e S 1 S 2 1PS e PS 2 H2O1O2 H e S0S4 RIKEN NEWS 2014 February 05

6 1 H2O O2 O2 3 H2O OEC O2 H2O 2-2 H PS PS PS X PS K PS 2 2 PS 2013 Journal of the American Chemical Society PS PS 2013 X PS 06 RIKEN NEWS 2014 February

7 RIKEN NEWS 2014 February S 1 PS

8 400 DNARNA 1 RNA 1990 RNA 2000 FANTOM 15 GD RNA RNADNA RNA DNA DNARNA RNA RNAncRNA ncrna 4 08 RIKEN NEWS 2014 February

9 RIKEN NEWS 2014 February 09 ncrna ncrna GDRNA DNA RNA GD RNA ips ips 1 ips 1iPS 400 ips ips 100 ips GD GD ATGCTCGTCGAACCCGCTCGCGCACGTCCGGCACCATAGCACCCCGGTTCTTAAATTATATACCCTCTATACATCATCACCCGCGCGCGCCCGGACG DNA GGUUCUUAAAUUAUAUACCCUCUAUACAUCAUCACCCGCGCGCGCCCGGA RNA 1 DNA RNA 2, STUDIO CAC

10 GD 64 4 DNA DNA DNA SPI1 DNA 4 4 GD 400 ips ips 12 ips ips 10 RIKEN NEWS 2014 February

11 RIKEN NEWS 2014 February 11 ips ips RNA GD2013RNA CAGE RNA RNA EGF 3 3 GDU0126 U0126 U RNA 3 EGFEGFR U ips U0126 EGFR EGF Ras Pl3K Akt Raf MEK1/2 Pi Pi Pi Pi ERK

12 S P OT N E W S 食物繊維の多い食事が 大腸炎を抑える 酪酸化でんぷんを与えていないマウス 酪酸化でんぷんを与えたマウス 腸内細菌がつくる酪酸が制御性T細胞へ分化誘導 2013年11月14日プレスリリース 小腸から大腸 肛門に至る長さ 7 9 mほどの腸管には 500 図 1 酪酸化でんぷん摂取による大腸炎の抑制 種以上 100 兆個を超える細菌 腸内細菌 がすみ着いている 大腸炎を起こしたマウスに酪酸化でんぷんを与えると 大腸粘膜の炎症性細胞 緑色 が抑制された その中にはビフィズス菌や乳酸菌などいわゆる善玉菌もいる が 大腸菌などのいわゆる悪玉菌もいて ときに感染症の原 食物繊維 因菌となることがある 腸管にはパイエル板に代表される腸 に特有のリンパ組織が存在し 体内の免疫細胞の が クロストリジウム目の腸内細菌 集まり独自の免疫システム 腸管免疫系 を形成している 腸 内細菌や食物など無害な異物は攻撃しないが 病原体など有 酪酸 害な異物は攻撃する このような腸管免疫の働きに 実は腸 腸管内 内細菌が深く関わっている 例えば 腸管免疫の働きが強過ぎて消化管に炎症を引き起 こす炎症性腸疾患 潰瘍性大腸炎やクローン病 は その働き 腸管上皮細胞 を抑制する制御性 T 細胞の数が少ないことが一因とされてい るが 最近の研究でクロストリジウム目の腸内細菌が制御性 T 細胞を増やすことが分かってきた また 炎症性腸疾患の 未成熟な T 細胞 患者では 酪酸をつくる腸内細菌の割合が著しく低下するこ 体内 Foxp3 ヒストン とも分かっている 理研統合生命医科学研究センター 粘膜シ アセチル化の促進 ステム研究グループの大野博司 グループディレクター 東京 大学の長谷耕二 特任教授 慶應義塾大学の福田真嗣 特任准 制御性 T 細胞 教授を中心とする共同研究グループ は 炎症性腸疾患にお いて腸内細菌が腸管免疫をどのように調節しているのか そ の分子メカニズムの解明に取り組んだ まず クロストリジウム目の細菌群だけを腸に持つマウスを 炎症の抑制による疾病の防止 図 2 腸内細菌がつくる酪酸と制御性 T 細胞への分化誘導 作製し 食物繊維を多く含む食事を与えた場合と ほとんど 含まない食事を与えた場合を比較すると 前者で制御性 T 細 胞が大きく増加した 次に 腸内細菌が食物繊維を分解して 子の発現がオンに切り替わることを発見した 以上の結果から 食物繊維の多い食事を取ると 腸内細菌 つくるさまざまな代謝産物を未成熟な T 細胞の培養液に入れ の活動が高まり その代謝産物である酪酸が増加する それ どれが制御性 T 細胞への分化を誘導するかを調べ 酪酸であ により過剰な免疫応答を鎮める制御性 T 細胞の分化が誘導さ ることを発見 酪酸濃度を高める酪酸化でんぷんを 離乳し れ 大腸炎が治まることが明らかとなった 図 2 炎症性腸疾 たばかりのマウスに食べさせたところ 食べていないマウスに 患の発症メカニズムの解明に寄与するとともに 腸内細菌に 比べ大腸の制御性 T 細胞の割合が約 2 倍に増加 また 大腸 着目した新たな治療法の開発に役立つ成果である 炎を起こしたマウスに酪酸化でんぷんを与えたところ 与えて いないマウスに比べ制御性 T 細胞の数が 倍に増加し 大腸炎の症状が抑制された 図 1 最後に 酪酸を未成熟な T 細胞の培養液に入れると 制御性 T 細胞への分化誘導に重要 な Foxp3 遺伝子領域のヒストンのアセチル化が促進され 遺伝 12 R I KE N NE WS 2014 Feb ru a r y Nature オンライン版 11 月 13 日 掲載 共同研究グループ 理研統合生命医科学研究センター 東京大学医科学 研究所 慶應義塾大学先端生命科学研究所 理研環境資源科学研究セン ター オーストラリア CSIRO Food and Nutritional Sciences 静岡大 学農学部

13 SPOT NEWS Btbd Btbd3 Btbd3 Btbd3 Btbd3 Science V 6 IrO 2NiFeAg IrO 2 NiFe IrO2 IrO 2 Nature Communications1211 Ag NiFeAg IrO2 RIKEN NEWS 2014 February 13

14 FACE 5 7 CDB CDB MCZ 1365 Albinus, B. S CDB RIKEN NEWS 2014 February

15 TOPICS DNA SIOM 1961 RIKEN NEWS 2014 February 15

16 a b. c. a11b d No.392 February Tel riken_news@riken.jp RIKEN Tel kifu-info@riken.jp

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cover 旭川医科大学研究フォーラム (2016.3) 16:42-45. 平成 25 26 年度 独創性のある生命科学研究 個別研究課題 24) 脂肪組織由来幹細胞を用いた低浸襲細胞治療に関する研究 岡久美子 24) 脂肪組織由来幹細胞を用いた低侵襲細胞治療に関する研究研究代表者岡久美子 研究目的 細胞治療は骨再建 再生を低侵襲 効率的に行うために有用である 近年 脂肪組織に含まれる体性幹細胞 (Adiposederivedstem

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