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1 第 6 0 号 平成 29(2017) 年度 研究紀要 明石市教育研究所 平成 30 年 (2018 年 )3 月発行

2 はじめに 平成 29 年度 明石に所縁のある出来事の中で 心に残っているものの一つに 明石在住で今年成人式を迎えた希少難病 FOP( 進行性骨化性線維異形成症 ) と戦う山本育海さんの病気の進行を止める可能性のある薬が見つかったというニュースがあります 幼稚園 小 中 高等学校で関わりのあった先生方にとっては ことのほか嬉しいニュースではないでしょうか これからこの薬を使った治験が始まるとのことですが その先にある治療薬の開発も含め 成果に期待せずにはおれません 研究の舞台となっている京都大学 ips 細胞研究所 ( 所長 : 山中信弥教授 ) は 所属教員の論文の不正が発覚したことでもニュースになりましたが ip S 細胞実用化をめざす教職員の約 9 割が非正規雇用であり 研究の財源も期限付きという環境の中 山中所長自らがマラソンに出場して寄付を訴えるなど 文字通り研究資金集めに奔走されていると聞きます 不正はあってはならないことですが 多くの研究者が 様々な制約の中で最先端の研究に日々努力されているということは間違いのないことだと思います 明石市の先生方も 日々目の前の子どもたちに丁寧な教育サービスを提供するだけではなく 多様な子どもたちに寄り添い 様々な教育課題に対応できるよう自身の資質 能力を向上させる努力をされています その場の一つが 教科等研修講座 であり 研究グループ です 参加されている先生方が 自分の得意分野づくりや自らの課題などに基づいて主体的に活動されているところが なにより価値のあることなのだと思います 本年度も そのような先生方の取組の足跡を 教育研究所の主催講座とともに 研究紀要第 60 号 としてまとめることができました ますます多忙化し働き方についての改革が注目される中 自主的に研究 研修に取り組まれてきたことに心から敬意を表すとともに 本研究紀要に記された貴重な実践や研修の成果が 学校園で有意義に活用されることを切に願っております 最後になりましたが 大変お忙しい中 各研修会で的確な講義をしていただいた講師の皆様に心よりお礼を申し上げます 今後とも 本市の教職員の資質 能力向上にお力添えくださいますようお願い申し上げます 平成 30 年 3 月 明石市教育研究所所長廣岡正明

3 目次 はじめに 平成 29 年度に実施した教職員研修一覧 Ⅰ 年次研修 1 初任者研修講座 2 2 年目研修講座 3 3 年目研修講座 Ⅱ ライフステージ研修 4 あかし若手教師塾 5 中堅教員研修講座 6 次世代リーダー研修講座 7 教頭研修講座 Ⅲ 専門研修 8 教育課題特別講座 9 校内研究担当研修講座 10 事務職員初任者等研修講座 Ⅳ 教科等研修講座 12 国語科研修講座 24 事務職員研修講座 25 養護教諭研修講座 26 幼稚園主幹教諭研修講座 27 保育科研修講座 28 幼児期の特別支援研修講座 Ⅴ 研究グループ 29 理科教材開発 30 新しい理科教育を楽しむ会 31 問題解決学習を考える会 32 テ シ タル ミューシ ック ワークショッフ 33 NIE 研究会 34 共に育つ会 35 学級経営研究会 36 校務 授業でのICT 活用研究 37 タブレットを授業で使おう 38 国語教室 39 幼児教育を考える会 40 特別の教科道徳の授業を考える会 41 中学校英語科研究会 13 社会科研修講座 14 算数科研修講座 15 理科研修講座 16 体育科研修講座 17 道徳研修講座 18 外国語活動研修講座 19 特別支援教育研修講座 20 人権教育研修講座 21 不登校対策研修講座 教育研究所だより 所報 も教育研究所のホームページよりご覧ください 教育研究所だより 所報 22 人間関係づくり研修講座 23 授業のユニバーサルデザイン研修講座

4 平成 29 年度に実施した教職員研修一覧 1 年間開催講座 Ⅰ 研修 1 初任者研修講座 2 2 年目研修講座 3 3 年目研修講座 Ⅱ ライフステージ研修 4 あかし若手教師塾 5 中堅教員研修講座 6 次世代リーダー研修講座 7 教頭研修講座 Ⅳ 教科等研修講座 Ⅲ 専門研修 初任者研修講座 8 教育課題特別講座 9 校内研究担当研修講座 10 事務職員初任者等研修講座 12 国語科研修講座 ( ) 13 社会科研修講座 ( ) 14 算数科研修講座 15 理科研修講座 ( ) 16 体育科研修講座 ( ) 17 道徳研修講座 ( ) 18 外国語活動研修講座 ( ) 19 特別支援教育研修講座 ( ) 20 人権教育研修講座 21 不登校対策研修講座 ( ) 22 人間関係づくり研修講座 ( ) 23 授業のユニバーサルデザイン研修講座 24 事務職員研修講座 25 養護教諭研修講座 26 幼稚園主幹教諭研修講座 ( ) 27 保育科研修講座 ( ) 28 幼児期の特別支援研修講座 ( ) Ⅴ 研究グループ 29 理科教材開発 30 新しい理科教育を楽しむ会 31 問題解決学習を考える会 ( ) 32 テ シ タル ミューシ ック ワークショッフ 33 N I E 研究会 34 共に育つ会 35 学級経営研究会 36 校務 授業での ICT 活用研究 ( ) 37 タブレットを授業で使おう 38 国語教室 ( ) 39 幼児教育を考える会 ( ) 40 特別の教科道徳の授業を考える会 41 中学校英語科研究会 ( ) 体育科研修講座 印は 公開講座 を実施し 研修の機会を講座員 グループ員以外の教職員にも広げた講座等

5 2 明石市立学校園教職員研修会 (1) 期日平成 2 9 年 (2017 年 )8 月 2 2 日 ( 火 ) (2) 場所明石市民会館大ホール (3) 対象全教職員 (4) 講演演題 夢を育むキャリア教育 ~ メジャーリーグでの経験と出会いから ~ 講師元メジャーリーガー長谷川滋利対談スポーツライター竹田聡一郎 研修講座名日程主な内容講師 幼稚園 自分らしさを発揮しながら 共に育ち合うクラスづくりをめざして 7/28 ( 金 ) 自分の思いを表現したり 相手の思いを受け止めたりしながら 共に育ち合うクラスをめざすためにはどのような保育をしたらいいのか 情報交換をしながら一緒に考えていきましょう 貴崎幼稚園主幹教諭河島美貴 幼稚園 一人一人 の笑顔をめざすクラスづくり ~ 子供も保護者も先生も ~ 7/31 ( 月 ) 一人一人を大切にしたい 担任の先生の思い 支援の必要な子供を中心に クラスづくりで取り組めることを一緒に考えましょう 江井島幼稚園主幹教諭山本侓子

6 小学校国語 エンジョイ! 国語科授業! 国語は楽しい教科です さて 私たちは 子どもたちは 国語って楽しい! と思えているでしょうか 日本語を母国語としているならば 国語科は思考とコミュニケーションをつかさどる教科です これが楽しくないわけがない! はずです! 一緒に国語科の楽しみ方を探ってみませんか 高丘西小学校教諭原田善一 小学校社会 社会のしくみがわかる社会科授業 ~ 知識の習得 活用が繰り返される探究型の授業 ~ 社会のしくみが分かる社会科授業について 理論と実践の両面で考えていきます 主に 知識の習得 活用が繰り返される探究型の授業を 教科書や副読本を使いながら展開する方法について提案します 社会科ってどう教えればいいの? 教科書や副読本はどう扱うの? といった素朴な疑問を解決します 沢池小学校教諭石田誠 小学校算数 わかる! できる! 楽しい算数授業づくり ~ 教材導入 教具の工夫から主体的な学びへ ~ 8/17 ( 木 ) 算数は苦手 と思っている児童がたくさん しかし 教師のちょっとした工夫で わかる できる やってみたい に変身!! 私の実践をもとに 一緒に考えていきたいと思います そして子どもたちが面白いと思う授業展開を一緒に考えてみませんか? みなさんと共に授業や学級について考える時間になればと思います 藤江小学校教諭児玉真菜美 小学校理科 理科学習とお友だちになろう 今日は実践的に学び合いましょう - 理科学習は楽しいよ と胸を張って言えるようになりたいです そのために これからの理科学習について理念や実践事例をもとに学び合いましょう また 実験 実技演習を通して 科学の世界を楽しみましょう 林小学校教諭田中一磨

7 小学校外国語 教科化を見据えた外国語活動 2020 年の外国語活動の教科化に向けて 指導内容や教育課程の位置づけなどの不安を少しでも解消できるような具体例を提案します また 人と人とがかかわる楽しさが感じられる授業を皆さんと一緒に考えたいと思います 高丘東小学校教諭藤井伸子 小学校体育 児童も教師も楽しい体育授業 ~ 成長の自覚を通した満足感 ~ 8/17 ( 木 ) なぜ学校教育に 体育 の授業はあるのでしょうか 体育 の時間に求められているものとは何でしょうか 体育授業の基礎基本から 単元やカリキュラムを意識した経営まで 一緒に学びたいと考えています 早く 2 学期になって 試してみたいな と思ってもらえたら 担当者として本望です 体育館での実技も行いますので ご準備ください ( 前半 ): 音楽は まず教師自身が楽しまなければ児童が楽しむはずがありません 音楽は 伴奏 編曲によって変化します いろんな曲を歌ったり 聞いたりして音楽を多角的に捉えて 楽しむキャッチゾーン ( 感受性 ) を広げましょう 高丘西小学校教諭二谷洋平 小学校音楽 音楽のキャッチゾーンを広げて ( 後半 ): 指揮はどうすればよい? テンポ設定 始め方 終わり方 指揮者はどうあるべきかみなさんで探りましょう 江井島小学校教諭宮瀧周作 有名な作曲家の作品や指揮者 音楽解釈も踏まえて 音楽をどう表現 体現したらよいかを考えましょう

8 中学校国語 生徒を中心とした授業づくり 学級づくり 生徒が生き生きと活躍できるような 授業づくりを参加者の皆さんと一緒に考えていきたいと思います また 国語の授業だけでなく 生徒を生かす学級づくりについても アイデアを出し合い 日頃の学級づくりについて考えていきましょう 魚住中学校教諭村上由佳子 中学校社会 視覚的教材を利用した授業づくり 中学校数学 算数 数学科における習熟度別授業を活用した数学の授業展開 8/17 ( 木 ) 帝国書院 ( 地理 公民 ) 東京書籍のデジタル教科書や実物投影機を用いた授業の展開を考えたり そこで用いる授業プリントの作成などを検討していきたいと思います 算数 数学が得意な生徒 苦手な生徒をイメージした授業展開を模擬授業をすることで皆さんと一緒に考えましょう 望海中学校教諭城内彰俊 大久保北中学校教諭福嶋佳男 中学校理科 教科書記載の ためしてみよう 発展学習 に 先生自身が挑戦 教科書には必修の生徒実験とは別に 発展的な実験 観察例が紹介されています 授業者自身が これに挑戦しましょう 大久保中学校教諭北畑敏男 中学校音楽 合唱づくりを軸とした音楽授業 中学校三年間は心身の成長とともに 変声期を迎え声が大きく変わる三年間でもあります 私自身は声楽が専門ではありませんが 音楽教師として中学生の三年間にどのようなスタンスで向き合い 歌声を育てていけばよいのか そして 学校行事で大きなウェートをしめる合唱づくりをどのように進めていけばよいのかなどを 日々の授業の実践を振り返りながらお話ししていければと思います 朝霧中学校教諭山口博之

9 中学校美術 超短時間題材を試してみよう 限られた時間数の中で 短時間教材を取り入れることは評価の観点からもメリットがあります 題材と題材の間や 完成後の時間等スキ間時間を有効に活用しましょう お互いに情報交換し 引き出しの数を増やしたいと思います また 評価方法まで話が進めばとも考えています 大久保中学校教諭池田靖 中学校体育 前半 ( 座学 ): バランスのとれた体育教師をめざして後半 ( 実技 ): 魅力ある授業づくり 中学校技術 楽しいもの作り 8/17 ( 木 ) 前半 : 体育教師として期待されていることや 今後求められる資質などについて一緒に考えましょう 後半 : 生徒が主体的に取り組むことのできる指導のポイントについて一緒に考えていきましょう ~ 集団行動や球技 ( バレーボール ) などの指導を通して ~ 実際に子ども達が使用する教材を使って製作実習を行います 実技教科としての様々な視点を再確認し 技術科の素晴らしさを感じていきます 大久保北中学校主幹教諭片芝英樹 錦城中学校教頭吉田甲 中学校家庭 食育を意識した授業コンテンツ 中学校家庭科の授業作りを考え 食育を意識した実践例の紹介 実習指導 ( 仔細技術 ) を共有していきましょう! 大久保北中学校教諭石井敬子 中学校英語 言葉は心 言葉を大切にする心 仲間と共に学び合う心を育てる外国語の授業をめざして 米国研修での学びを報告すると共に 参加者の皆さんからも積極的に意見を出していただきたいと考えています 生徒と一緒に楽しく学ぶ外国語の授業を 一緒に考えていきましょう 大久保中学校教諭谷真理子

10 内容日程チャレンジャーアドバイザー 第 1 学年音楽科 なりきり音楽探検隊 10/20 ( 金 ) 高丘西小学校教諭岩本綾 江井島小学校教諭宮瀧周作 第 2 学年美術科 抽象彫刻について 1/15 ( 月 ) 野々池中学校教諭野口隆弘 大久保中学校教諭池田靖 第 2 学年数学科 1/23 野々池中学校 大久保北中学校 図形の性質と証明 ( 火 ) 教諭 教諭 一瀬賢吾 福嶋佳男 第 5 学年理科 2/19 錦浦小学校 林小学校 電磁石のはたらき ( 月 ) 教諭 教諭 髙田佳希 田中一磨

11 4 夏季集中 ICT 研修講座 講座内容日程具体的研修内容講師 ホームページ 各園のホームページの制 制作 更新編 ( 幼稚園 こども園対象 ) 8/7 ( 月 ) 作 更新に必要な ホームページビルダー の操作や活用方法の研修 フシ コンヒ ュータ学院 代表藤戸和彦 タブレット端末 タブレット端末を活用し 授業活用編 8/24 た模擬授業体験及び活用 教育研究所 ( 各学校 1 名 ) ( 木 ) 場面の検討 指導主事宇城健次

12 5 校園長研修会 (1) 期日平成 2 9 年 7 月 3 1 日 ( 月 ) (2) 場所明石市立勤労福祉会館多目的ホール (3) 対象幼稚園 こども園及び小 中 特別支援 高等学校の校園長 (4) 講師明石市役所福祉局福祉総務課障害者 高齢者支援担当課長青木志帆 (5) 演題 特別支援教育と明石市障害者配慮条例について

13 Ⅰ 年次研修 1 初任者研修講座 2 2 年目研修講座 3 3 年目研修講座

14 教員としての資質 能力向上のために 1 初任者研修目次 Ⅰ はじめに Ⅱ 実践報告 ( 研修記録 ) 1 まなびをブラッシュアップ! わたしをバージョンアップ!! 明石の子どもたちのために 子ども理解と学級づくり 2 人権教育について 教科別研修 3 明石養護学校での特別支援教育について フィールドワーク Ⅲ おわりに 研修実績内容回月日 ( 曜 ) 研修内容 講 師 備考 まなびをブラッシュアップ! わたしをバージョンアップ!! 明石の子どもたちのために 1 5 月 16 日 ( 火 ) 2 8 月 17 日 ( 木 ) 3 10 月 24 日 ( 火 ) 子ども理解と学級づくり みんなが笑顔になるために 教科別研修 明石養護学校での参観 講義 フィールドワーク 明石市教育研究所所長廣岡正明主任指導主事山下勝幸児童生徒支援課主幹兼青少年育成センター所長森本理裕生徒指導係長奥山茂若手教師パワーアップセミナー 元気が一番 塾主宰仲島正教元三木市立別所中学校長春川政信明石養護学校コーディネーター講師藤崎和生宮本博山下俊郎森本眞一 受講者 ( 所属 ) 金海美希 ( 江井島小学校 ) 宮北誠 ( 貴崎小学校 ) 井元愛望 ( 朝霧中学校 ) 高橋篤史 ( 明石小学校 ) 除補千可保 ( 大久保小学校 ) 今井秀平 ( 大蔵中学校 ) 山先はるな ( 明石小学校 ) 前川将輝 ( 大久保小学校 ) 森本賢太郎 ( 衣川中学校 ) 嶋谷俊輝 ( 松が丘小学校 ) 小林環己 ( 大久保小学校 ) 森田真成 ( 望海中学校 ) 山本まほ ( 朝霧小学校 ) 橘佳苗 ( 大久保南小学校 ) 原田真央 ( 大久保中学校 ) 氏橋奏 ( 中崎小学校 ) 山田真穂 ( 大久保南小学校 ) 正木えみ ( 大久保中学校 ) 長田彩友美 ( 王子小学校 ) 堺昭郎 ( 山手小学校 ) 石井淳貴 ( 魚住中学校 ) 福井心 ( 林小学校 ) 徳重楓 ( 山手小学校 ) 住本奈々 ( 魚住中学校 ) 高橋貴子 ( 和坂小学校 ) 阪口彰子 ( 山手小学校 ) 知念美和 ( 魚住東中学校 ) 黒田紀子 ( 沢池小学校 ) 加地寿至 ( 谷八木小学校 ) 東美絵 ( 魚住東中学校 ) 松井光夫 ( 藤江小学校 ) 小川可奈 ( 江井島小学校 ) 長尾好恵 ( 二見中学校 ) 河合莉穂 ( 藤江小学校 ) 金澤典子 ( 江井島小学校 ) 有村俊文 ( 二見中学校 ) 川東千夏 ( 藤江小学校 ) 三好拓也 ( 江井島小学校 ) 山本真帆 ( 二見中学校 ) 大谷悠希 ( 花園小学校 ) 福井樹梨 ( 錦が丘小学校 ) 中川葉子 ( 二見中学校 ) 坂上里空 ( 花園小学校 ) 内田健登 ( 二見北小学校 ) -1-

15 Ⅰ はじめに平成 29 年度の初任者研修講座は 今年度新規採用された小学校 中学校の初任者教諭の指導力や授業力を向上させるために 3 回開かれました 子ども理解や関わりをはじめ 学級づくりや授業づくり 人権教育 明石の地形を学ぶフィールドワーク 教科ごとの研修などが行われました 全 3 回の研修の内容を報告します Ⅱ 実践報告 ( 研修記録 ) 1 第 1 回講座 (1) まなびをブラッシュアップ! わたしをバージョンアップ!! 講師 : 明石市教育研究所長廣岡正明主任指導主事山下勝幸 先生の言葉は子どもにとってとても重みがある 子どもと共に学ぶ その場で教わる ( 他の先生に学ぶ ) のに加え 自分を高める努力が大切 目の前にいる子どもを大切にするのだが 未来に出会う子どもたちを大切にするためにも 研修を大切にする 教師は学びのプロになりなさい どのようにして子どもに学ばせるのか 学びの意欲を持たせるのか 決めつけず 子どもの話をしっかり聞くことが大切 ( 効率良く時間を作って子どもと接する ) 子どもの表情をよく見て信頼関係を作っていく ( 子どもと一緒に成長していく オンとオフの切り替え ) 元気に学び続ける 元気 が大事 (2) 明石の子どもたちのために 講師 : 児童生徒支援課主幹兼青少年育成センター所長森本理裕生徒指導係長奥山茂 1 生徒指導 生徒指導とは 児童生徒が 社会の中で自分らしく生きられる大人へと育つように その成長 発達を促したり支えたりする意図でなされる働きかけの総称 生徒指導は意図的 計画的に行うことが大切! 3つの機能 自己決定の場を与え 自己の可能性の開発を援助すること 生徒に自己存在感を与えること 共感的な人間関係を育成すること 効果的な叱り方 感情的にならない 人格を否定しない 時期を逃さない 反省点を明確にする 今後の課題を明らかにさせる 人の名を出さず 自分が叱る 職員室間 保護者との連携 -2-

16 2 明石市における不登校の状況と生徒指導について 明石の長欠 不登校の状況 小学校 全国と比べてやや多い中学校 圧倒的に全国を上回っている 近年増えている 長期欠席 年間欠席日数が 30 日を超えた児童生徒 ( 病気 経済的 理由 不登校 その他 ) 不登校となったきっかけは 無気力や学業不振 家庭環境が挙げられる 生徒指導 児童生徒理解 教科の授業以外のすべての時間で 子どもと遊んだり関わったりすることで ( 児童生徒を進んで観る 観察力 ) 子どもたちをみて異変に気づいて その後しっかりとした行動をとれるか 児童生徒の何を見るのかを明確に意識する ( 朝 1 番の顔 給食を食べるときの顔 帰るときの顔等 ) 教師から一人一人の児童生徒に寄り添う 児童生徒が相談しやすい雰囲気を教師が作る 報告 連絡 相談 気になったことは小さなことでも報告する メモをとる習慣をつける 謙虚な姿勢で助言を求める 初任者教員が押さえたい 3 つの行動 児童生徒が主体的に学び 共に生活できるよう働きかける 一人一人の児童生徒としっかり向き合う チームの一員であることを自覚する (3) 子ども理解と学級づくり 講師 : 若手教師パワーアップセミナー 元気が一番 塾主宰仲島正教 アホになろう 心を解放しようとにかく子どもと遊ぶ 教師力 子どもを躍動させる力 ( 目標 夢 未来 ) 学校 一緒に楽しいこと苦しいこと悲しいことを経験できる場所 子ども同士のトラブルを解決 人間として大きく優しくたくましくなる 授業中は黒板の前にずっといるのではなく 動き回る 足を運ぶ 子どもの側にいく 教室でも職員室でも動き回る 教師と子どもの心の距離は実際の距離と比例 教育 足でかせぐ 今日行く 共育 きつい言葉にはきつい言葉が返ってくる 優しい言葉には優しい言葉が返ってくる 子どもたちはサインを送っている それに教師が気づくかどうか 見えないものを想像する力 教育 つながりと感動 -3-

17 少し側にいって声をかけるだけで子どもは変わる 足でかせぐ 学級で1 番厳しい状況の子どもが生き生きするクラスを作る 授業を考えるときは 教材研究だけでなく 子どもの顔を思い浮かべて 心の銀行にいっぱい優しさの貯金を ( 優しさは貯めることができる ) 子どもにとって大切なのは過去より今や未来 子どもと一緒に未来や明日をみる 先生と一緒に明日からがんばろうね の声かけ 子どもの未来への応援団になる 人間はちょっとした わざわざ で嬉しくなる ( 普段の日に家庭訪問 (5 分間でも )) 教育は急いではいけない 時間がかかる 2 第 2 回講座 (1) みんなが笑顔になるために 人権教育実践 7 つのワード 講師 : 元三木市立別所中学校校長春川政信 キーワード 1 人権教育の 4 つの柱を認識する 1 人権としての教育 学習機会の提供と学力保障 自己実現 2 人権についての教育 人権意識の形成と差別解消への態度育成 3 人権のための教育 人権を大切にする技能 行動を身につける 4 人権を大切にした教育 人権を大切にした授業 学級 学校づくり キーワード 2 1 人の中に 2 人を見る 共感すべきところと要求すべきところを見る 荒れる子 荒れない子 が別々に存在しているのではない 荒れる 荒れないは 1 人の子どもの中の 2 つの部分である できる子 できない子 が別々に存在しているのではない できる できないは 1 人の子どもの中の 2 つの部分である 荒れる 子の中に 荒れない 部分が存在している できない 子の中に できる 部分が必ず存在している 指導者に求められているのは 否定の中に肯定を見つけ出す力 である 荒れる 子の中に 荒れない 部分を できない 子の中に できる 部分を見つける力が求められている よい子 悪い子 普通の子 に分類し ラベルをはることを絶対にしてはならない キーワード 3 ルーティン化で子どもの人権を守る しんどい子を中心に据えて 気持ちよく学習できるようなルールをつくる 個人でやっても効果は少ない 学年 学校で取り組む 優しい子が育つ -4-

18 キーワード 4 人権を大切にした学習規律を子どもと創る 学習規律とは 自分と他人を同時に大切にする学習ルールである 1 聞くこと 2 話すこと 3 かかわること キーワード 5 指導的評価活動 で学習規律を定着させる 子どもの良いところ見つけ みんなの前でほめていく 1 指導的評価 授業中に 子どもたちの努力や達成を評価し 値打ちづけ 共感するという形をとりながら 子どもたち全員がとるべき行為とその方向を示していく指導者の刻々の活動のこと 2 指導的評価活動の5つの原則ア願いをもつイ発見するウ肯定的に評価するエプロセスを評価するオ学級集団に達成感 ( 成就感 ) をもたせる キーワード 6 3 つの法律の意義を理解し 実践する 1 障害者差別解消法 2 ヘイトスピーチ対策法 3 部落差別解消推進法 キーワード 7 人権を大切にした 保護者対応 を実践する 苦情に対する保護者対応 8 原則 ( 子ども 保護者 教職員全ての人権を大切に ) 1 家庭も色々 保護者もいろいろ 背景もいろいろ を普段から深く意識しておくこと 2 初期対応が最も大切である 初めの10 分で決まる 9 割は聞くように 3 保護者からの苦情には 終始電話で対応するのではなく 基本は顔を合せて話し合うことであることを認識し できるだけ早くお会いする方向で電話を10 分以内で切り上げる 4 上司 管理職への初期報告を必ず行う 5 電話をいただいたこと 学校園へ足を運んでくださったこと 家で出迎えてくださったこと 等に対する感謝の言葉と礼儀を尽くすこと 6 説明や言い訳 アドバイスをすることよりも とにかく聞くこと 初期対応の9 割は 誠実に聞くこと 7 指導者の落ち度 不十分さが事実である場合は 率直に認め 素直に心を込めて謝る こと 8 事実確認報告 学校としての今後の対応説明等 次の連絡日時を明確にし 保護者に伝える -5-

19 保護者からのクレーム管理職への 5 つの報告 1 クレームを申し立てられる 発端はどんなことであったか 2 クレーム内容は 主としてどんなことであったか 3 担任 ( 学校 ) に対して どのようなことを要望 ( 要求 ) しているか 4 保護者に対して 電話でどう対応して いかなる回答をしているか 5 特に気にかかる点はなにか まとめ 人権を大事にしているかは 自分の家族 職場 苦情を言っている保護者を大事にしているかで決まる (2) 教科別研修 1 小学校国語 エンジョイ! 国語科授業! 講師 : 高丘西小学校教諭原田善一 新しい学習指導要領についての改訂のポイント 学びの構えをつくる 主体性がカギイメージをマネージする授業を子どもに返す解釈を教えるのではなく 読み方を教える 発言者を育てる 発言を保障する ( 保護し 守る ) 保証する ( 大丈夫と思わせる ) 補償する ( 失敗を穴埋めする ) 発言するのはあたりまえ と思わせる 思考力の視点を与える 聞き手を育てる 見えない 聞いた を外言化する 写話 ニュース スピーチ 常時活動による言語活動の確保 作文 スピーチ 発声 宿題等 2 小学校外国語 教科化を見据えた外国語活動 講師 : 高丘東小学校教諭藤井伸子 フィンランドの英語教育 授業での学習量 ( 語彙量 ) が多い 家庭学習を徹底する 外国語活動が英語科されるということ 小学校中学年 活動型 : 慣れ親しむ ( 話すようにする ) 小学校高学年 教科型 : 技術の習得 ( 話すことができるようにする ) 単元計画構成上の留意点 Ⅰ. 聞くこと 話すこと 読むこと 書くことの順序性を踏まえる Ⅱ. 単元を通じて繰り返し取り組ませる活動を位置付ける -6-

20 Jolly Phonics フォニックス : 文字 綴りと音の関係を指導する方法 3 小学校算数 わかる! できる! 楽しい算数授業づくり 講師 : 藤江小学校教諭児玉真菜美 新しい学習指導要領についての改訂のポイント 数学的考え方 帰納的 類推的 演繹的 統合的 発展的 算数の授業のねらい 目の前にある問題が解ける (= 一般化する ) 算数の授業は導入で 8 割決まる 教材のねらい 児童実態 + アイデア = 考えたくなる導入に 導入のアイデアが生まれるキーワード隠す 順番をかえる 限定する 加える 置き換える 視覚化する等 4 小学校理科 理科学習とお友だちになろう 講師 : 林小学校教諭田中一磨 実験実技 Ⅰ 役に立つ 面白い 実験器具 放射温度計野球ボールと LED 磁化用コイルマグネットビュワー筋肉モデル等 具体物は子どもが興味を持つ 説明の理解の助けとなる 実験実技 Ⅱ データ処理を適切にしてみよう 外れ値の検討誤差の容認 実験実技 Ⅲ ボタニカルアートな感じをめざそう 観察技能向上の要点 観察はじっくり丁寧に行うと時間がかかる 1 人 1 つ観察できるものがあると スケッチしやすい 学習空間や学級づくり掲示物 適切な掲示期間 ( 子どもの成果物をいつまでも掲示しておかない ) 付箋紙 書く意欲の向上 ( ワークシートの欄は少なめにして もっと書きたい子に付箋を渡してどんどん書かせる ) 生き物 さりげない落ち着きとおだやかさ配膳台 定期的に磨いて真っ白に保つ 3 第 3 回講座 (1) 明石養護学校での参観 講義 明石養護学校の紹介自立活動 ( 自立をめざして子どもの個々の状態にあった勉強 ) と教科学習 ( いくつかの教科の合科も ) を行う 自立活動について経管栄養 吸引などの日常生活に必要な医療的な行為を 医療的ケア と呼び 治療としての医療行為 ( 医療ケア ) と区別する 地域に根ざし 互いの理解を深めるために交流を行う -7-

21 センター的機能について小 中学校の教員への支援や相談 情報提供 関係機関との連絡調整機能など 具体的な取り組みとしては小 中学校への訪問交流や出張 SST( ソーシャルスキルトレーニング ) オープン化研修や書籍 施設 機器などの提供を行っている 参観での発見 個々の実態に合わせた教具や機器が豊富 ( 例 ) ブランコ ボールプール 車いすは目的に応じて使い分ける 音楽の授業では体の動きも取り入れる 体温調節のために冷暖房完備 (2) フィールドワーク 講師 兵庫地理学協会藤崎和生神戸史学会宮本博明石文化財調査団山下俊郎元明石市立高丘西小学校長森本眞一 明石城の外堀の多くが現在は埋め立てられているが その名残が道路や明石駅周辺の地域にみられる 明石城の堀は自然の勾配やがけを利用して作られている 城壁の積み方にもさまざまあり 丈夫さだけを重視したものではなく 算木積みなど外観の見栄えの良さを追及したものなどもある 城壁に使われる石材は御影石や竜山石があり 矢穴を石材に掘ることで石材をうまく切り出していた 兵庫県南部地震の際に城壁がすこし崩れたが 寄付により現存の形になった Ⅲ おわりに平成 29 年度設置者別初任者研修は 3 回にわたって開かれました 右も左も分からないままではありましたが たくさんの明石の仲間たちと支え合いながら研修を一年間受講させていただきました これらの研修の中で明石市の良さや明石市の教育について学びを深めることができ より明石市の教員としての自覚や責任について考えることができたと思います 一教員として 思い悩むことも多くあると思いますが 私たちは互いに助け合い 学び合いながら謙虚な姿勢を忘れず日々精進していきます -8-

22 明石の厚生館から学ぶ人権感覚 特別支援教育 2 2 年目研修講座目次 Ⅰ はじめに Ⅱ 実践報告 ( 研究記録 ) 1 磨こう 人権感覚 ~ ひとごと から わがこと へ~ 2 明石市の特別支援教育について Ⅲ おわりに 研修実績内容 回月日 ( 曜 ) 研修内容 講師 備考 1 8 月 8 日 ( 火 ) 人権感覚を磨く明石市の厚生館の取り組み 西八木厚生館館長伊與田賀弘 2 10 月 3 日 ( 火 ) 特別支援教育について発達支援センター訪問 発達支援センター相談員安田孝司 受講者 ( 所属 ) 大野雄大 ( 大久保南小 ) 上川航平 ( 大久保小 ) 西澤直彦 ( 衣川中 ) 田坂夕佳 ( 明石小 ) 飾森路子 ( 大久保小 ) 一瀬賢吾 ( 野々池中 ) 高石円 ( 朝霧小 ) 池田萌 ( 大久保小 ) 森直子 ( 野々池中 ) 小西翔太 ( 朝霧小 ) 植田愛香 ( 大久保南小 ) 大内美佳 ( 野々池中 ) 金井沙耶 ( 人丸小 ) 藤田真規子 ( 大久保南小 ) 名坂紗和 ( 望海中 ) 岩倉豪 ( 中崎小 ) 渋谷諒 ( 高丘西小 ) 太田昌吾 ( 大久保中 ) 吉岡佑理花 ( 大観小 ) 由良恵里 ( 山手小 ) 清水麻衣 ( 大久保中 ) 川端一貴 ( 林小 ) 山本理恵 ( 谷八木小 ) 登あさぎ ( 大久保北中 ) 横矢咲穂 ( 鳥羽小 ) 濱田樹 ( 江井島小 ) 清水佐知穂 ( 魚住中 ) 鈴木翔太 ( 鳥羽小 ) 北田綾香 ( 清水小 ) 干潟恭平 ( 魚住東中 ) 大内良将 ( 和坂小 ) 荻野里菜 ( 錦が丘小 ) 立花栄悠 ( 魚住東中 ) 板木萌 ( 沢池小 ) 柳川紗央莉 ( 錦浦小 ) 堀内章子 ( 二見中 ) 米永昌子 ( 藤江小 ) 岸本直也 ( 錦浦小 ) 西川真央 ( 明石養護 ) 綿野良洋 ( 藤江小 ) 八木智也 ( 二見西小 ) 髙橋由衣 ( 神大附属小 ) 生田茜莉 ( 大久保小 ) 岸原可弥 ( 二見西小 ) 森近俊樹 ( 大久保小 ) 大木綾 ( 錦城中 ) - 1 -

23 Ⅰ はじめに本講座では 採用 1 年が経過した教員が集まり 教員としての人権感覚を養うために研修に取り組んだ 各研修では 人権感覚を磨く 特別支援教育 に焦点を当て 2 年目の現状や1 年目に感じた課題などを 他の教員とともに出し合い交流する中で 人権感覚や特別支援教育に対して多様な関わり方ができた 以下に 本講座の内容をまとめる Ⅱ 実践報告 ( 研修記録 ) 1 磨こう 人権感覚 ~ ひとごと から わがこと へ~ 講師 : 西八木厚生館館長伊與田賀弘 (1) 同和問題の今を考える 1 わがこと として考える同和問題を 自分たちには関係ないことであると捉えるのではなく どのような問題がいつ どこで どんな人に対して行われてきたのかを主体的に学んでいく必要がある 2 人権意識調査に関して平成 25 年度に行った 今 どのような人権問題が起きているか に関する調査において 差別的な言動があること の項目が 平成 20 年度に行った同調査よりも伸び率が高いという結果になった また 結婚問題での周囲からの反対があること の項目が最も多く 結婚する相手が同和地区の人であると分かった場合はどうするか に関する調査では 結婚する と答えた割合が平成 25 年度では 47.8% となっており 平成 15 年度の60.5% に比べ大きく下回っていた これは わからない と答えた割合が平成 25 年度で31% も占めていることが関係している 以上のことから 今でも同和問題は根強く残っているものではあるが それを知らない人が多いということが 問題としてあげられる 3 身元調査と本人通知制度について住民票や戸籍謄本等を第三者が勝手に入手した時に 本人に通知が届く 本人通知制度 が導入されつつある ( 兵庫県内でも既に6 割を超える市町で導入されている ) 4 部落差別解消推進法施行について現在もなお部落差別が存在する中で 部落差別は絶対に許されないものであるという認識のもとに これを解消することが重要な課題であると考えられたことで施行された - 2 -

24 2 明石市の特別支援教育について講師 : 発達支援センター相談員安田孝司 (1) 特別支援教育とは 1 特別支援教育と聞いて思い浮かべること 特定の子が思い浮かぶ どんな対応をしたか思い出す どんなことをされたか思い出す これまで研修等で学んだことを思い出す 2 特別支援教育の意義障害のある子どもについては 障害の状態に応じて その可能性を最大限に伸ばし 自立と社会参加に必要な力を培うため 一人ひとりの教育的ニーズを把握し 適切な指導及び必要な支援を行う必要がある 3 特別支援教育の進め方個々の子どもによって 適切な支援が必要となるので まちがっても教師が円滑に授業を進めるためのものではなく 子どもの行動の理由を探ることを第一に考えなければならない (2) 実際の施設 ( あおぞら園 きらきら ) の見学 1あおぞら園の取り組み 子どもたちを年少組 年中組 年長組に分け 発達段階及び教育的ニーズによって多角的な療育を行い 子どもに必要な力の発達を促す 毎日様々な遊びを経験し 興味関心を広げることで自信をつける 友だちとの関わりの中で 体力作りや良い関係作りの素地を養う 2きらきらの取り組み 家族と一緒に子どもと関わることで 自分の子どもを客観的に理解し 子ども自身が自己肯定感を持てるように促す 制作活動や運動遊びを保護者 職員が少数体制で関わることで 子どもの主体性や自主性を身につけることを目指す Ⅲ おわりに私たち2 年目の教員は 同和問題 や 特別支援教育 について学び それぞれの課題についてより深く考えることができた 特に 同和問題 に関しては 私たちの学習経験や知識に差があったり 普段の教育活動の中で意識できていなかったりし 差別を見過ごしてしまっている場合があるのではないかと感じた 以上のことから 私たち2 年目の教員に必要なことは 同和問題 だけでなく あらゆる人権課題について正しく 知る ことである 人権意識を高くもって一人ひとりを大切にした学級経営ができるように尽力しなければならない - 3 -

25 教員としての専門性を高めるために 3 3 年目研修講座 目次 Ⅰ はじめに Ⅱ 実践報告 ( 研修記録 ) 1 生徒指導の現状 ~ 不登校対策について~ 2 先輩の授業から学ぶ 授業参観と講義 3 授業力向上講座 教えて先輩 Ⅲ おわりに 研修実績内容 回月日 ( 曜 ) 研修内容講師備考 1 5 月 23 日 ( 火 ) 生徒指導の現状について ~ 不登校対策について ~ 児童生徒支援課課長西口 隆 生徒指導係指導主事小林大吾 青少年育成センター指導主事長尾正延 公開講座 2 6 月 20 日 ( 火 ) 3 8 月 17 日 ( 木 ) 関数的な見方 考え方を育てる指導の在り方 授業力向上講座 ~ 教えて先輩 ~ 関西福祉大学学長加藤明公開講座沢池小学校教諭石田誠演習他 16 名 受講者 ( 所属 ) 井上加菜 ( 錦浦小 ) 井川愛子 ( 大久保小 ) 藤井紅実 ( 二見小 ) 谷口侑加 ( 明石小 ) 池田萌 ( 大久保小 ) 中原駿太 ( 二見小 ) 粟田貴光 ( 朝霧小 ) 井岡辰徳 ( 大久保南小 ) 小林勇気 ( 朝霧中 ) 宮下泰徳 ( 人丸小 ) 藤本純可 ( 大久保南小 ) 白石到 ( 朝霧中 ) 中尾珠代 ( 人丸小 ) 吉田愛美 ( 大久保南小 ) 平山恵理 ( 大蔵中 ) 吉田充志 ( 大観小 ) 藤村江里 ( 高丘東小 ) 青山太陽 ( 衣川中 ) 西田愼貴 ( 鳥羽小 ) 岩間敦信 ( 高丘西小 ) 野口隆弘 ( 野々池中 ) 藤井葉月 ( 鳥羽小 ) 岩本綾 ( 高丘西小 ) 小林祐子 ( 望海中 ) 城野翔太郎 ( 沢池小 ) 山田浩平 ( 山手小 ) 大谷佳奈美 ( 大久保中 ) 寺嶋めぐみ ( 藤江小 ) 大西知佳 ( 魚住小 ) 西原悠紀子 ( 江井島中 ) 藤原将利 ( 貴崎小 ) 友弘敬之 ( 清水小 ) 浮田亜美 ( 魚住中 ) 入野和範 ( 大久保小 ) 榎本嘉仁 ( 錦が丘小 ) 道本健次 ( 二見中 ) 髙妻俊彦 ( 大久保小 ) 髙田佳希 ( 錦浦小 ) 川崎太津子 ( 二見中 ) 中村紋奈 ( 大久保小 ) 山下真智子 ( 錦浦小 ) 濱田和輝 ( 二見中 ) - 1 -

26 Ⅰ はじめに教員として3 年目を迎え 学習指導 生徒指導ともに様々な経験を積むことができている 自身の実践のみならず 先輩の先生方の実践からも多くを学び 日々 教員としての歩みを続けることができている しかし その反面 教員としての仕事にも慣れ 初任者研修などの義務研修も少なくなった今こそ 積極的に学びを得なければいけないとも感じる 現状に甘んじることなく 教師として学び続けることの重要性をこの 3 年目研修講座から実感することができた Ⅱ 実践報告 ( 研修記録 ) 1 生徒指導の現状 ~ 不登校対策について~ 講師 : 児童生徒支援課長西口隆生徒指導係指導主事林大吾青少年育成センター指導主事長尾正延第 1 回目の研修では 生徒指導について明石市内の事例や現状から詳しく学ぶことができた 特に 不登校については対応を話し合うなどして 考えを深め合う機会となった 大切なことは 生徒指導 不登校ともに未然に防ぐことであり そのために日頃から児童生徒理解に努めることが必要であると分かった (1) 子どもの成長を支えるために 1 学び合おうとする姿勢人は人と接することで成長する それは 子どもだけでなく教師も同じである 教員に求められる 学び続ける 姿勢についても 人と接する ことが大きなキーワードとなっている つまり 教員にとってもアクティブ ラーニングは重要である 人と意見を交流することで 他者の考えは自身の考えの一つになる だからこそ 子どもと考えを交流すること 保護者と考えを交流することを大切にしていきたい 2 素敵な先生は素敵な人間先生は先生である前に 一人の人間である 授業がうまい 指導ができるという教師の能力以前に 子どもたちが魅力的に思う人間でなければならない 子どものトラブルの際 子どもが頼りにする存在 そして 先生が言うのであれば聞こうと思わせる存在でなければならない そのため 子どもに指導を聞かせられる教師に自らが成長しなければならない 3 指導する立場が指導される立場にならないためにある児童福祉施設の虐待マニュアルから 本来指導する立場である教員が その立場や指導の場を用いて 不適切な指導をしてしまう可能性があることを学んだ 教員が自分本位な言動をもって指導することは 児童生徒へふさわしくない価値観を与えることにつながり 教員としての - 2 -

27 尊厳も大きく傷つけるものであると分かった そのため 指導においては 多面的に捉え 十分に配慮して行うことが重要である (2) 不登校対策について長期欠席と不登校の違いについて 1 長期欠席と不登校の違い長期欠席とは年間欠席日数が30 日以上のことであり その欠席の理由は 病気 経済的理由 そして不登校などである 不登校とは 長期欠席の理由の 1つであり 何らかの心理的 情緒的 身体的 あるいは社会的要因 背景により 児童生徒が登校しない あるいはしたくともできない状況にあるもののことをいう 2 平成 28 年度の市内の不登校の状況について小学校においては 全国平均とほぼ同じ数値であり 市内の 27 年度の不登校出現率との比較においてはやや下降している 中学校においては 全国平均よりやや高い数値であり 市内の 27 年度の不登校出現率との比較においてはやや上昇している 3 不登校対策についてア未然防止すべての児童生徒に対して行うものであり 問題を回避したり 解決したりできるようにすることを目標としている すべての児童生徒が学校に来ることを楽しいと感じ 学校を休みたいと思わないように日々の学校生活を充実させる取組が必要である 内容としては 教職員が主体となって行う 居場所づくり と児童生徒が主体となって行う 絆づくり に分けられる そのうち 居場所づくり では 児童生徒が安心できるように自己存在感や充実感を感じさせることが必要である 具体的な手立てとしては 一日一回は全員と会話をすること 授業のなかで関わりを取り入れること 子どもたちの関係性を深められるように席替えや班活動などで意図的にグルーピングすることなどが考えられる また 指導の際には児童生徒の気持ちを汲んだり 頑張っている児童生徒を学級で認める活動をしたりすることで居場所づくりをすることができる イ早期対応不登校になりそうな児童生徒に対して行うものであり 明石市としては早期対応システムとして ストップ不登校あかし がある 欠席日数や学校での様子などを手がかりに 子どもの実態を早い段階でつかむことが大切である その上で 家庭と学校が協力して取り組んでいく そして 再登校をした際にも 温かく子どもを受け入れることが必要である その際 教師の思いを出しすぎるのではなく 本人の思いに寄り添う関わりが望ましい - 3 -

28 (3) 生徒指導の心得 1 市内の問題行動状況について平成 28 年の小学校における問題行動は増加している 内容としては 生徒間や生徒教師間の暴力や器物損壊や窃盗 万引き 喫煙 いじめなどがある 件数 人数ともに増加していることから 問題行動の低年齢化が考えられる また 現状として金品の持ち出しが高額化したり 暴力を伴ったいじめが増加したりするなど内容が複雑化している そして この問題行動の背景としては感情がうまくコントロールできていない児童の実態が考えられる 中学校でも発生件数が増加している 内容としては 家出 喫煙などの問題行動が減少した一方で 生徒間暴力 無断外泊 器物損壊 けんか いじめ等が増加している 予兆のない生徒に突然起こる場合も多い このような問題行動の背景には スマホによる交友関係の広域化 集団化や 小学生同様に感情のコントロールが苦手な生徒の実態があると考えられる さらに いじめだけで考えると 平成 28 年度の市内いじめ認知件数は小学校 中学校ともに増加している しかし この件数の増加は悪いことではなく いじめを見逃さないように積極的に努めた結果であるとも捉えられる 2 生徒指導とは問題行動に対応することだけが生徒指導ではなく 学校教育すべてに関わっているもので 学校教育の根幹と言えるものである 児童生徒一人一人の人間としての成長を目指し 目に見えない心の指導をすることである 児童生徒自身が時と場に応じて適切な行動を考え 判断し 実行できる自己指導能力を育成することを目標に進められるものである そのため 生徒指導では日々の小さな積み重ねが重要になってくる 日頃から問題を見逃さず 毅然とした対応をしていくことが大切である また 学校全体で共通理解し チーム学校として共通実践していくことで大きな成果が期待できる 3 問題のある児童生徒をつくらないために問題のある児童生徒を作らないようにするためには 主に 3つの取組が必要である まず 1 つ目は美しい環境を作ることである 割れ窓理論と同様に環境が問題行動に影響することがある そのため 日々の清掃をしっかりと行い 問題行動を引き起こす心理状態にさせない環境を整えることが重要である 2つ目は教師自身が尊敬される立場になり 子どもに隙を与えないというものである 服装 言葉遣い 挨拶 時間厳守 ルールやマナー - 4 -

29 の遵守など常に子どもが見て信頼できる振る舞いを心がける必要がある 3つ目は 問題行動を早期発見 早期対応することである 子どもの服装の乱れや忘れ物の増加など些細な変化も見逃さない観察力を身につける必要がある さらに 指導する際は子どもに共感する声かけをすることが重要である また 家庭に連絡する場合は 電話ではなく直接顔を見て話すことが理想である 悪いことばかりでなく よいことも連絡しようと心がけることで保護者との関係も構築され 早期対応にもつながっていくと考えられる 2 先輩の授業から学ぶ 授業参観と講義講師 : 関西福祉大学学長加藤明第 2 回目の研修では 大学の先生の授業を参観させていただき 次期学習指導要領に向けて 今 必要とされている授業づくりを学ぶことができた 子どもたちの思考が授業時のみだけではなく 日常生活でも広げられるためには 思考力 判断力 表現力等を育む授業を展開することが重要であると分かった (1) 授業参観 1 授業者 関西福祉大学学長加藤明 5 年生算数科 裏返すとシールはどこに 2 授業について正六角形の裏と表それぞれの一角にシールを貼り その正六角形の片面を提示する それを回転させて裏返し シールが貼られている位置を確認する そして 正六角形をずらし 裏返した際にシールの位置を考え そのわけを交流する活動を通して 事象を数値で整理して考えるよさに気づかせる授業である 3 授業者よりこの授業は 整理して考える という すべ を活用することによって 関数的な見方 考え方を育成するとともに 子どもの考えの交流を通してコミュニケーション力 コラボレーション力を育成し 学ぶ楽しさを実感させる授業である また この教材は事象から数値を取り出して表に整理すると 2つの決まり 変化の様相 と 対応の規則 が見えてくるというところに価値がある そして 困ったとき 混乱したときこそ整理して考えることが必要であると実感できる教材である 4グループ協議より 分かった という子どもの声がたくさんある授業であった 分かった気になってはいけない という雰囲気を授業に取り入れ 分からないことを 分からない と言える学級をつくることが多様な - 5 -

30 学びを引き出すと分かった 子どもの意欲を引き出すには難しすぎず 簡単すぎない 適当な課題を提示することが大切であると分かった 透明だと思って考えてみよう などの声かけをすることで論理的に考えることが苦手な子どもも巻き込むことができていた 苦手な子どもをひきつける手だての重要性が分かった 自力解決の時間が十分にあったからこそ 整理して考えるよさを子どもたちが十分に感じられていた 子どもたちの素直な反応を取り上げることで できた 分かった と達成感の得られる授業につながったと思う (2) 講義新学習指導要領における思考力 判断力 表現力等を育成するには 開く 授業が求められる 開く 授業の展開としては 以下 6つの場を設定することが重要かつ効果的であると考えられている 1 知的好奇心から始まる問題解決の場 2 目的としての自力解決の場 3 学び合いとまとめ 共有化の場 4 振り返ってのまとめの場 5 学び直しの適応題で本時の学習の成果を確かめる場 6 学んだ すべ を活用して解決の習熟を図る家庭学習このように授業を展開することで これまで見えなかった世界を開きながら すべ を身につけ その過程で自力解決や学び合う力などの育成を図りながら学ぶ手ごたえを子どもに感じさせることで 子ども自身の可能性も開くことができる つまり 学びを人生や社会にも生かそうとする 学びに向かう力 人間性の涵養 を目指す授業づくりである 3 授業力向上講座 教えて先輩 第 3 回目の研修は 校種 教科ごとに分かれて教科の授業づくりについて学んだ 内訳は 中学校 10 教科 小学校 7 教科の17 講座であった これまでの研修とは異なり 少人数であるため 意見交流がしやすく 先輩の先生からも個別にアドバイスを聞ける機会となった 私の受講した 社会のしくみがわかる社会科授業 ( 小学校社会 ) では 社会的事象の見方や考え方を育むために 因果関係の理解を促す授業の展開について学んだ その内容は以下の通りである 小学校社会科 社会のしくみがわかる社会科授業 講師 : 沢池小学校教諭石田誠 (1) 社会科の授業 1 社会のしくみがわかる とは社会事象について断片的な理解をするのではなく 子どもが ~だから - 6 -

31 このような結果になっている と原因と結果の因果関係に着目して社会事象が説明できるようになることである 2 仮説検証を通した探究型の授業問題把握の次に 習得している知識や技能をもとに仮説を設定し それを検証して答えを探究していくという展開である このように仮説検証で得た知識は 既有の知識と関連づき 記憶に残りやすい また 他の社会事象にも活用しやすく その知識をもとに新たな課題を解決することができる 3 社会的な見方 考え方社会的事象を位置や空間的な広がり 時期や時間の経過 事象や人々の相関関係に着目して捉えることを社会的な見方という それらを比較 分類したり 総合したり生活と関連づけて考えることを社会的な考え方としている 4 副読本や教科書の扱い教科書および副読本の教材は 複数ある社会事象の 1つとして扱ったり 実際に生活している地域教材との比較にも活用したりすることで 因果関係 つまり法則性を見出すことができる資料である そして その因果関係は 他の社会事象にも活用して考えることができる そのため 教科書や副読本に掲載されている情報は 問題把握と仮説を検証する場面で用いられることが望ましい 5ノートの活用子どもたちはノートやワークシートに書くことで 調べ活動の際の足跡をつくることができ 思考が促される また 学習内容を記憶したり 知識を構造化したりする一助となる さらに 教師はこれらを評価に活用することもできる 6 板書学習課題を確認するために活用される また ノート同様に 子どもたちの思考を促したり 学習内容を記憶させたり 知識を構造化したりする機能が板書にはある そして 板書は教師だけがつくるのではなく 子どもとともに作り上げることでより効果的に活用できる 他の指導力向上講座講師 < 中学校 > 国語科魚住中学校教諭村上由佳子社会科望海中学校教諭城内彰俊数学科大久保北中学校教諭福嶋佳男理科大久保中学校教諭北畑敏男英語科朝霧中学校教諭山口博之美術科大久保中学校教諭池田靖体育科大久保北中学校主幹教諭片芝英樹技術科錦城中学校教諭吉田甲家庭科大久保北中学校教諭石井敬子英語科大久保中学校教諭谷真理子 < 小学校 > 国語科高丘西小学校教諭原田善一社会科沢池小学校教諭石田誠 - 7 -

32 数学科藤江小学校教諭児玉真菜美理科林小学校教諭田中一磨外国語高丘東小学校教諭藤井伸子体育科高丘西小学校教諭二谷洋平音楽科江井島小学校教諭宮瀧周作 Ⅲ おわりに 3 年目研修講座を通して 新たな知識や実践を知り 授業展開の方法や児童へのかかわり方の引き出しをより一層増やすことができた また 1 年目 2 年目では見えていなかった課題についても 自身の実践と照らし合わせながら研修を受けることで 新たに発見することができ 自らの取組を見つめ直すきっかけになったように思う そして 現在抱える悩みについて先輩の先生や仲間と交流することで 解決の糸口を見出す機会にもなった 教師に完成はない という講義でいただいた言葉を忘れず 今後も自己研鑽に努め 学び続けることができる教師でありたいと思う - 8 -

33 Ⅱ ライフステージ研修 4 あかし若手教師塾 5 中堅教員研修講座 6 次世代リーダー研修講座 7 教頭研修講座

34 若手教職員の資質能力及び実践的指導力を高める 4 あかし若手教師塾 第 1 回日 時 平成 29 年 5 月 11 日 ( 木 ) 17:30~19:30 場 所 明石市立勤労福祉会館第 5 会議室 研修テーマ ホテルに学ぶ失敗しない接遇 講 師 グリーンヒルホテル明石料飲担当副支配人中村浩一 受講対象 人数 幼稚園 小 中 特別支援学校教職員 53 名 研修概要 ホテルマンとしての自身の経験から 様々な接客のエピソードを交えながら接遇について講義いただいた トラブルや苦情の実際とその対応の仕方について 初期対応をしっかり行うことや誠心誠意対応することで心がつながるということを考えることができた 笑顔で挨拶を実際に行うことが接遇の基本であることを学んだ 第 2 回日 時 平成 29 年 6 月 23 日 ( 金 ) 17:30~19:00 場 所 明石中央体育会館 第 2 競技場 研修テーマ 全身リズム学習 リズムジャンプ を体験しよう! 講 師 美作大学 准教授津田幸保 受講対象 人数 幼稚園 小 中 特別支援学校教職員 21 名 リズムで脳を鍛える をテーマに実習型の研修を行った 実際 に リズムジャンプ をレベルごとのねらいを踏まえながら体験し 研修概要 た 4 拍子 裏拍 8ビート 16ビートのリズムを意識してライ ンを飛び越えながら 楽しく研修した リズム感を高めることが運 動能力の向上につながることが体感できる機会となった 第 3 回日 時 平成 29 年 9 月 8 日 ( 金 ) 17:30~19:00 場 所 明石市立勤労福祉会館多目的ホール 研修テーマ 楽しくテンポよく 子どものわくわく感を引きだす音楽指導 ( 授業の匠による模擬授業 ) 講 師 元人丸小学校教諭仲里由子 受講対象 人数 幼稚園 小 中 特別支援学校教職員 79 名 講師が教師役を 受講者が子ども役をそれぞれ務め 子どもたち が学習の主体となる音楽科の 授業 を体験することができた そ の授業を指導する工夫として 全体を光らせるために子どもたち一 研修概要 人ひとりをよく磨くこと 教師がねらいや方向をしっかり持つこと で子どもたちが楽しさを感じられるようになることなどを学ぶこと ができた 音楽に限らず様々な教育活動での指導の肝になる部分を 体験する機会になった - 1 -

35 第 4 回日 時 平成 29 年 10 月 12 日 ( 木 ) 17:30~19:00 場 所 明石市立勤労福祉会館第 5 会議室 研修テーマ 国語授業のユニバーサルデザイン ( 授業の匠による模擬授業 ) 講 師 王子小学校主幹教諭久米高弘 受講対象 人数 小 中 特別支援学校教職員 28 名 ユニバーサルデザインの視点を取り入れた どの子どもも楽しく わかる できる 全員参加 全員理解 の授業 ( 国語科 ) を体験 研修概要 することができた 学習でおさえるべき点は外さずに 子どもたち の興味関心を引いたり 思考を促したりする しかけ の準備や指 導の裏付けとなる理論をもつ大切さなどを学ぶことができた 第 5 回日 時 平成 29 年 11 月 7 日 ( 火 )18:00~19:30 場 所 明石市立天文科学館 研修テーマ ふるさと明石学 天文科学館完全攻略ツアー 講 師 明石市立天文科学館指導主事上原幸司 受講対象 人数 幼稚園 小 中 特別支援学校教職員 29 名 理科教育の充実が叫ばれている今日 普段は見ることができない 天文科学館の隅々までを見学し 各校園での活用方法を考える機会 研修概要 となった プラネタリウムでの講義では 星空を見上げる子どもに育てるた めのポイント について今夜の明石の夜空解説の実演を観賞し 学 びながら きれいな星空に思いをはせた 第 6 回日 時 平成 30 年 1 月 12 日 ( 金 ) 18:00~19:30 場 所 サンライフ明石 2 階研修室 研修テーマ 続 教職員のためのLGBTを知る講座 ~ 個々のケースを通して~ 講 師 QWRC( くぉーく ) 理事近藤由香 受講対象 人数 幼稚園 小 中 特別支援学校教職員 13 名 講義ではセクシャリティの基礎知識を知ることから始まり LG BTが5~8% いることから40 人の学級なら2 人程度いることを 研修概要 知った 後半はワークショップ型の研修を行い 事例をもとに実際に学校 でどのような支援ができるのか 取り組んでいくのか等について意 見を交わしながら具体策を考えることができた - 2 -

36 ミドルリーダーとしての自覚と資質能力の向上のために 5 中堅教員研修講座 目次 Ⅰ はじめに Ⅱ 実践報告 ( 研修記録 ) Ⅲ おわりに 研修実績内容回月日 ( 曜 ) 研修内容 講 師 備考 1 6 月 8 日学校ミドルリーダーに求めら兵庫教育大学 ( 木 ) れる役割准教授當山清実 2 8 月 4 日 ( 金 ) 主体的 対話的で深い学びの観点から授業を考える 環太平洋大学教授長谷浩也 3 9 月 7 日 ( 木 ) 集団が人を育てる NPO 法人生涯学習サポート兵庫理事長山﨑清治 明石市市民生活局 4 1 月 11 日 ( 木 ) 明石市の人権施策と学校の関わり 市民協働推進室人権推進課 主任児島啓文 受講者 ( 所属 ) 梛野秀人 ( 錦城中学校 ) 大山和博 ( 明石小学校 ) 大谷伸也 ( 松が丘小学校 ) 松田博子 ( 朝霧小学校 ) 高ノ純也 ( 人丸小学校 ) 後藤恵子 ( 中崎小学校 ) 鍵本祐輝 ( 大観小学校 ) 佐藤明広 ( 王子小学校 ) 山本修平 ( 林小学校 ) 小林基 ( 鳥羽小学校 ) 西田祐介 ( 和坂小学校 ) 福田冴子 ( 沢池小学校 ) 穴田博久 ( 藤江小学校 ) 森本幸 ( 花園小学校 ) 福嶋雅大 ( 貴崎小学校 ) 岡林文崇 ( 大久保小学校 ) 荻野竜平 ( 大久保南小学校 ) 藤井伸子 ( 高丘東小学校 ) 中川明子 ( 高丘西小学校 ) 山本智都 ( 山手小学校 ) 山本朋代 ( 谷八木小学校 ) 宮瀧周作 ( 江井島小学校 ) 木下祐貴 ( 魚住小学校 ) 鍵山弘史 ( 清水小学校 ) 吉栖こずえ ( 錦が丘小学校 ) 田中公將 ( 錦浦小学校 ) 岩井千尋 ( 二見小学校 ) 前田和彦 ( 二見北小学校 ) 手島徹也 ( 二見西小学校 ) 下方基広 ( 朝霧中学校 ) 伊藤武嗣 ( 大蔵中学校 ) 青山太陽 ( 衣川中学校 ) 藤尾祐介 ( 野々池中学校 ) 城内彰俊 ( 望海中学校 ) 北出伸明 ( 大久保中学校 ) 木村知博 ( 大久保北中学校 ) 滝充良 ( 高丘中学校 ) 大内田朋寛 ( 江井島中学校 ) 桝本雄一 ( 魚住中学校 ) 池崎孝史 ( 魚住東中学校 ) 橋本武史 ( 二見中学校 ) 龍田圭介 ( 明石養護学校 ) - 1 -

37 Ⅰ はじめに本研修講座は 信頼される学校園づくりを推進するミドルリーダーとしての自覚と資質能力の向上を図る ことをテーマに置き 平成 26 年度に開設され 4 年目を迎えている 今年度も 講師のご指導のもと 小 中 特別支援学校から各 1 名の中堅教員が参集し グループ討議や演習などを取り入れた研修スタイルを中心に 4 回の研修を積み重ねてきた 以下に示す研修記録にあるように 中堅教員としての自己の教育実践を振り返り より大きな立場で信頼される学校づくりについて学ぶことができた また 普段接することの少ない同年代の異校種や他校の先生方との交流を図ることができ 気づかされることも多くあった あらためて教員としての視野を広げてくださった講師の方々に感謝したい Ⅱ 実践報告 ( 研修記録 ) 1 学校ミドルリーダーに求められる役割 講師 : 兵庫教育大学准教授當山清実 (1) 学校ミドルリーダーへの注目 1 教職員の年齢構成の変化 学校管理職候補者の確保 急増する若手教員の育成 2 学校経営の改革の推進 管理型から自律的学校経営への移行 新たな資源を効果的 効率的にマネジメントする必要性 特色ある学校づくりの要求 (2) ミドルリーダーとは 1 組織上の位置付け 主任 新しい職 中堅教員 2 機能上の役割 (3) ミドルリーダーの役割 1 演習ミドルリーダーの役割と期待される行動 ( 自己診断 ) 2 組織人のキャリア発達課題 (4) 演習 1 学校経営診断シート 自校の課題解決に向けて 具体的な行動を考える 2キャリア振り返りシート作成 年齢ごとの 仕事の概要 主な成果 身につけた能力 仕事満足度 節目 を記入する (5) 学校ミドルリーダーとしての学び 1 学び続ける意義 教員の基礎資質の高度化 学び続ける教員像の確立 2 学び続ける根拠 教育公務員特例法第 21 条 第 22 条 教育基本法第 9 条 - 2 -

38 2 主体的 対話的で深い学びの視点から授業を考える講師 : 環太平洋大学教授長谷浩也 (1) 小学校学習指導要領 ( 国語 ) 互いの話に関心をもち相手の発言を受けて話をつなぐこと 受けて返す 受けて繋ぐ活動あいづち 復唱 質問 感想へと発展理解がなければ 発展しない 吟味が必要 (2) 情報と情報との関係 1 個々の考えの整理 2 交流による吟味 焦点化 3 学びの確立 1 2が前提 (3) 授業において 1 何ができるようになるか 2 何を学ぶか 3どのように学ぶか 目標は何か? どのような課題 発問? 目標がもっとも現れる活動は何? 表現方法は? (4) 授業改善の視点 1 目標 ( ゴール ) 設定の再考 2 課題や発問の再考 3 評価テスト 単元末テストの再考 (5) 授業デザイン 1 主発問 主課題 2 主発問 主課題に対する表現例と判断ポイント 3 課題 発問の再考から深い学びに目標達成させる (6) 改訂学習指導要領学校図書館を計画的に利用し その機能の活用を図り 児童の主体的 対話的で深い学びの実現に向けた授業改善に生かすとともに児童の自主的自発的な学習活動や読書活動を充実すること (7) 研修の視点 1 課題 目標の共有 2 協働作業 交流の場面の設定 3すべての教員が学ぶ 3 集団が人を育てる講師 :NPO 法人生涯学習サポート兵庫理事長山﨑清治 (1) 決めるは考える 自分で決める 子ども達に聞く 聴く 訊く 問う 尋ねる - 3 -

39 (2) 相性本来 自分の問題 (3) アイスブレイク遊び心失敗が許される 表情 コミュニケーションに活気ができる 楽しむことを見せる 表情 笑っているときは顔を見る 自分を開く グーをパーに開き上手になる 言わなかったではなく 言えなかった 自分の開き方を考える (4) 表情笑う 感情の扉を開ける 失敗したとき 笑い合えることで許される 表情が大事 眉毛で判断する 声も大切 高い ( たのしい ) 低い ( まじめ ) (5) 共感生活 日常ですることが大切 えー ではなく おー で答える 共感体験飲みに行く外食マズロー承認していく 自己有用感自己肯定感自尊心 ありがとう の反対はあたり前あたり前を減らす ありがとう には どういたしまして で返す 共同 live together 同じ空間 自習室効果協同 work together 同じ作業 お祭り効果協働 task together 同じ目的 無人島効果同じ目的働き自分の持っているいる (6) ロンドン五輪水泳男子 400 メートルメドレーリレー同じ目的が自己ベストを生み出す 4 明石市の人権施策と学校の関わり講師 : 明石市市民生活局市民協働推進室人権推進課主任児島啓文 (1) はじめに 1 人権とは何か 2 男 女 のつく言葉から 男気 男目線 女々しい 老若男女 男女平等 姦しい (2) 明石市の人権施策について 1 人権施策推進方針 2 主な取組 仕事も家庭も自分らしく ( 女性 ) 地域で育む大切な命と心 ( 子ども ) 支え合い 安心して暮らせる地域に ( 高齢者 ) 障害のある人もない人もみんな一緒に ( 障害のある人 ) - 4 -

40 正しい知識を持ちましょう ( 同和問題 ) みとめあい わかりあう ( 外国人 ) だれもが住みよい社会に ( 多様な人種 ) (3) 人権啓発について 1 実例 ワーク : みつめようわたしたちのまち 2 人権感覚とは これ駄目じゃないか この人良くないことしているな 素敵なことをしているな (4) まとめ Ⅲ おわりに中堅教員には 管理職やベテランの教師と若手の教師との間に入り 関係をつないでいくことが望まれている そのために ミドルリーダーの役割をしっかりと認識して働いていくことが必要になる だから 今回のような多方面からの研修が必要になってくると考える また これからは 自分の学級だけではなく 学年や学校全体にも目を向けていかなければならない それはとても大変なことであるが 学校を充実させていくには必要なことである チーム学校として全教職員が協力し合えるように ミドルリーダーの役割を果たしていくことが大事である そういった責任の重さを感じながら これからも広い視野に立って研修に努めていきたい - 5 -

41 学校経営参画のための資質能力の向上 6 次世代リーダー研修講座目次 Ⅰ はじめに Ⅱ 実践報告 ( 研修記録 ) 1 基礎から学ぶ教育法規 2 各自の実践を振り返って 3 集団が人を育てる 4 Enjoy 教職 Life ~Life Stage に合わせて~ Ⅲ おわりに 研修実績内容回月日 ( 曜 ) 研修内容 講師 備考 1 5 月 18 日兵庫教育大学 基礎から学ぶ教育法規 ( 木 ) 准教授上田真弓 2 8 月 10 日教育研究所 各自の実践を振り返って ( 木 ) 研修指導員丹谷雅之 3 9 月 7 日 NPO 法人生涯学習サポート兵庫 集団が人を育てる ( 木 ) 理事長山﨑清治 4 2 月 1 日 Enjoy 教職 Life ~Life 高丘中学校 ( 木 ) Stage に合わせて~ 教頭山田祥千子 受講者 ( 所属 ) 栗脇治郎 ( 清水小 ) 窪 英樹 ( 貴崎小 ) 塚本昌也 ( 大蔵中 ) 前田由美子 ( 明石小 ) 松田浩一 ( 大久保南小 ) 米村貴之 ( 望海中 ) 松本 正 ( 松が丘小 ) 駒谷太進 ( 山手小 ) 池田 靖 ( 大久保中 ) 上田哲史 ( 中崎小 ) 大西修平 ( 錦浦小 ) 魚家 亮 ( 高丘中 ) 田中一磨 ( 林小 ) 大國元久 ( 二見北小 ) 丸尾尚弘 ( 二見中 ) 土肥 聡 ( 和坂小 ) 椰野秀人 ( 錦城中 ) 岩切昭光 ( 藤江小 ) 世良田康二 ( 錦城中 ) -1-

42 Ⅰ はじめに明石市の教職員の年代別比率が最も少ない40 代の教職員を中心に開かれた講座である やがては この世代が学校現場のリーダーとなり 学校運営を担ったり 若手教職員の指導的立場となったりする時期がやってくる そのためにスキルアップを図り活躍できるようにしなければならない Ⅱ 実践報告 ( 研修記録 ) 1 基礎から学ぶ教育法規 兵庫教育大学准教授上田真弓 (1) 法令の基礎を知る では 普段から教育法規に馴染のない教職員であるが まずは 慣れること 教育活動をはじめとする学校運営は 全て法令に根拠づけられていることが説明されました 法体系のピラミッドチャートが示され 日本国憲法を最上位として 国の定める多くの法律 政令 省令等 地方自治体の条例 規則等で成り立っていることや 法令の優位性 義務規定等の内容を知ることができました (2) 学校と法をめぐる現代的状況を理解する では 学校と法をめぐる現代的状況として 教育訴訟の構造が転換してきており 教員と任命権者との間で生じる対立から児童生徒 保護者と学校 教職員の対立 地域住民と学校 教職員との対立等の訴訟が増えてきている現状の実例を挙げながら説明を聞き 法をめぐる現状の理解を深めました (3) 国や教育委員会との関係から 学校や教職員の位置づけを理解する では 国と教育委員会の役割分担では 教職員の給与の話や 設置者管理主義に基づき 地方公共団体が教育機会均等や全国的な教育水準の維持向上図ることについての責任を負うこと等の説明があり その仕組みについて理解を深めました (4) 新しい学校管理をめぐる法制度を理解する上でのケース演習では 校長の職務権限 職員会議の法的性格等を活用し ケース演習を3~4 人のグループで話し合いました より現実的なテーマが与えられ 話し合う中で 参加者は教育法規を参考にしながら法律を根拠にして話し合いを進め 発表しながら法制度を理解していきました -2-

43 2 各自の実践を振り返って 教育研究所研修指導員丹谷雅之自校の 弱み 強み から 学校経営ビジョンを考えよう (1) 現任校をみつめてみよう ( 演習 ) 1はじめに現任校の 弱み はどんなところか? 強み はどんなところか? を考え そして 現任校が目指そうとしている姿はどのような姿か? を考えてみました 学校の 弱み 強み そしてめざす姿を考えた上で その現状はどうであるのかを問いかけられました このような視点から学校を考えてみると 普段 漠然と仕事をしていることを痛感させられました 2 演習では ワークシートを使い 現任校の学校教育目標を書き出し 自校の学校要覧を参考に めざす児童生徒の姿 めざす学校の姿 めざす教職員の姿をそれぞれ整理しました 現任校の 強み と考えられるところは達成している要素 逆に 弱み は未達成要素と考え 現任校の現状を捉え 学校経営にいかさなければならないということを考えていきました (2) 教育目標を考えよう ( 班別協議 発表 交流 ) では 班別協議 教育目標を考えよう をテーマとして 2~3 人でグループを組み 児童生徒の実態や課題 具体的な取組内容 年度末の評価基準を想定し 教育目標を考えました そして グループで考えたことを説明する人 それ以外の人は別のグループの説明を聞く順番を決め交流をしました どのグループも実態や取組内容を考えることはできたが 評価基準を具体的に挙げることは難しかったです (3) まとめとして 丹谷研修指導員より これまで実践してこられた取組を具体的に紹介していただくとともに 教育目標に対しては 事前に具体的な評価基準を決めておくことが大切であり 1 学期を終えてどうだったかを考えることで 反省点を2 学期に生かすことが大切であるという話をしていただき講座を終えました 学校経営では すべての教職員が学校教育目標を念頭におき 具体的な評価基準を設定し 学期ごとに振り返ることで めざすべき学校の姿に近づいていくことができると感じました -3-

44 3 集団が人を育てる NPO 法人生涯学習サポート兵庫理事長山﨑清治 (1) 一週間自給自足無人島生活 兵庫県徒歩リヤカー縦断 7 泊 8 日に関わられておられる山﨑さんから さまざまな手遊びを通じての 共感体験 チームビルディング 等の考え方を軽快に話していただきました (2) まず きく という漢字は 聞く 聴く 訊くと3つあり とくに3つ目の 訊く について 無人島生活でも必ず最初に子どもたちにどうするか訊き 子どもたちに自分で決めさせ 人のせいにしないで責任を持たせることができるという話がありました (3) 参加している教員 2~3 名でグループを組み 手遊びを体験し 遊びの中から共感体験を重ねていく形で研修が進められ 遊びを通じて 自分の心の開き方しだいで相手の心を開くことができる 手遊びでの失敗や笑い 自分の表情を出すことが 相手の表情を引き出していく 失敗が許されるから笑える そこが遊びの大切なところであり 同じタイミングで同じことを感じる共感を重ねていく体験ができることを知りました (4) ロンドン五輪水泳で 日本が銀メダルを獲得した裏には 一人ひとりが個人成績を上回るタイムで泳ぐことができたからで チームのために力を発揮できた 企業では個人業務中心で共感体験の場が少ない このことから動会やレクリエーション等を取り入れていく企業が増えてきている 成績をあげるのではなく 自分の力が出せる職場 チームビルディング の考え方を取り入れていっているという話がありました (5) 最後に きょうどう という漢字を3つ挙げ 共同 協同 協働 それぞれ共同 ( live together) は自習室効果 空間を同じくし競争し力を発揮する 協同 (work together) は同じ作業をして共感する お祭り効果 最後の協働 (task together) は目的を同じくし お互いの役割を認める そこが自分の居場所となる無人島効果といえる (6) 遊びのない職場は 笑えない表情のないものになってしまう 職場のリーダーとして 共感を重ねていき チームビルディングの考え方を取り入れた職場づくりをしていかなければならないと感じました -4-

45 4 Enjoy 教職 Life ~Life Stage に合わせて~ 高丘中学校教頭山田祥千子 (1) 教頭先生って? 仕事はどういうことか 本日のめあてを 驚きと笑いを共有する とし 話が始まりました 現在 山田教頭先生は高丘中学校の教頭として4 年目で 毎日を過ごしている また 世間では教頭という仕事は大変だといわれるが 明るく楽しく苦も無く教頭職を全うしているという8 年間の教頭経験をもとに研修が進められました (2) これまでの教職 Life を振り返ってみよう ということで 参加者に9つの質問をしながら 研修が進められました まず最初に質問 1 なぜ この仕事を選びましたか? を用紙に記入し 似ている理由( 児童生徒と成長し合う 部活動ができる 親族 恩師の影響 教える楽しさ ) ごとにグループになり席につきました そこで 2どんな先生になりたいか?3 最初の3 年間でがんばったこと 4 一校目で身に付けた自分の売りは? を書き出し345をグループで交流しました 続いて5 二校目で力を入れたことは?6あなたが身に付けた自分の売りは? を再びグループで交流 7あなたが今力を入れていることは?8どんな学校になったらいいと思いますか?(3つ)9そのために何をしますか? を考え 参加者がこれまで学校でどのように学び成長してきたかを考えることとなりました (3) 続いて 山田教頭の教職 Life では 山田教頭先生が参加者に与えた質問を同様に答えながら進められました 学社融合をめざし教師になったことや 最初の 3 年は何も身に付けられなかったこと やがてソフトボール部の指導にのめり込んだことや 生徒会の指導 総合的な学習の研究推進委員長 兵庫県学力向上プロジェクトのメンバーとなり学校外の人との触れ合いから新たな世界を楽しむようになっていったことなどが 当時の写真や資料を提示しながら話されていきました 教頭になってからは 国語の研究発表 小小連携 小中一貫教育研究発表会等 新たな課題をEnjoy しながらも力強く進め 常にステップアップをしてきたことが紹介されました (4) おわりには これまで5 人の校長に巡り合い たくさんの教えをいただきながら 教頭として勤めてきた話がありました 教頭として勤めながら ワークライフバランスを保ち 教職 Lifeを楽しむことを実践されてこられた山田先生の教職経験を語りながら 参加者が次世代のリーダーとして とても有用な多くのアドバイスをしていただきました -5-

46 Ⅲ おわりに専門的な知識 豊富な教職経験をもっておられる方々に講師をしていただき とても有意義な研修となりました 参加者の教職経験や年代 学校での立場や役割も近く研修内容が参加者のニーズに必要なものに絞られていました 教育法規 学校教育目標を念頭におくことで 今までは漠然と考えていたことも明確になり 現任校のめざすべき姿を考えることができました また グループ活動では 同年代の参加者とお互いに意見を交流できたことにも意義があり より現実的な討議ができました それぞれの講師の方々から 貴重な経験談やヒントをいただき よい研修となりましたが やはり参加者一人ひとりが 研修で身に付けたことを実践していかなければならないと改めて実感しました 6-

47 信頼される学校づくりの要である教頭職としての資質能力の向上を図る 7 教頭研修講座 目次 Ⅰ はじめに Ⅱ 実践報告 ( 研修記録 ) 1 教頭の実務について 2 発達障害のある子供の理解と合理的配慮 3 学校における危機管理について 4 教育者としての校長先生 Ⅲ おわりに 研修実績内容 回月日 ( 曜 ) 研修内容講師備考 1 5 月 11 日 ( 木 ) 2 7 月 27 日 ( 木 ) 3 8 月 24 日 ( 木 ) 4 2 月 8 日 ( 木 ) 教頭の実務について 発達障害のある子供の 学校における 理解と合理的配慮 危機管理について 教育者としての校長先生 学校教育課 主幹兼教職員係長植垣文夫 兵庫県立特別支援センター 主任指導主事 教育研究所 研修指導員 大蔵中学校 堀井美佐 池田義典 校長近藤猛 受講者 ( 所属 ) 小島圭二 ( 江井島小 ) 田中裕一 ( 高丘東小 ) 吉田 甲 ( 錦城中 ) 中野裕香子 ( 人丸小 ) 山脇 裕 ( 高丘西小 ) 安保泰博 ( 大蔵中 ) 金井一郎 ( 鳥羽小 ) 髙木美和 ( 清水小 ) 葛西新吾 ( 大久保北中 ) 荒川 勝 ( 和坂小 ) 山野井昭雄 ( 錦浦小 ) 井上一郎 ( 魚住中 ) 坂本裕二 ( 花園小 ) 横江博之 ( 二見小 ) 小倉寛樹 ( 魚住東中 ) 伊東幸治 ( 大久保南小 ) 金井有一郎 ( 二見北小 ) 村上佳宏 ( 明石養護 ) - 1 -

48 Ⅰ はじめに現代社会は急速に変化している 数年前では考えられない事件等が起こり 子どもたちを取り巻く環境も日々変化している 知識基盤社会の進展に伴い グローバル化 情報化をはじめとし加速度的に変化し続けている 今後は 人工知能などの急速な技術開発により 仕事は自動化される とか 今の子どもたちは 今は存在しない職業に就く などと言われているが これも予測ができない状況である また 学校でも道徳の教科化 外国語活動への取組を含む新学習指導要領へ向けての準備 政府の 働き方改革 を受けた勤務時間の適正化の推進等 取り組むべき課題は山積している このような変化の激しい社会に対応していくため これからの教育は子どもたちに 何を教えるのか だけでなく どのように学ぶか 学んだことをどう活用するか という視点を持ち これからの社会に必要とされる力を意識した長期的な視点を持つことが求められている 私たち教頭は 学校の要としてしっかりと研鑚を積み より充実した教育活動の実現に努力しなければならない 本講座は 経験 2 年未満の教頭に教頭として必要な資質能力の向上を図ることを目的として開設されている 本講座で学んだことの概要を以下に記す Ⅱ 実践報告 ( 研修記録 ) 1 教頭の実務について講師学校教育課主幹兼教職員係長植垣文夫 < 事務処理上 特に留意すべき点について> (1) 学校事務指導の実施及び結果について毎年 10~11 月にかけて市内学校 (5~6 校程度 ) に播磨東教育事務所の事務指導が入る 事務職員と連携して 教頭が諸帳簿を整える必要がある 学校日誌等の公簿に記載された内容は他の帳簿との整合性が図られていること ( 年次休暇 特別休暇等に注意が必要 ) 出勤簿の押印漏れや 表示漏れがないようにチェックすること 記録簿の記入方法については 県教委通知( 教職員の勤務時間の適正な管理について ( したがって処理すること 免許管理簿には 更新修了者の更新講習修了確認証明書を添付すること 病気休暇取扱いについての規則を理解しておくこと また 休職手続きについては 医師 2 名 ( 内 1 名は公的医療機関 ) の診断書が必要であること 教職員の有給休暇 産休及び病気休暇等に伴う代替教職員の配当について 長期休業期間中は定員配当を行わない ( 学級担任はこの限りではない ) 教職員の服務に関しては 教頭がしっかりと把握する必要がある そのためにも日々の出勤印の押印等 教職員にも諸帳簿の整理を呼びかけ 整えさせる必要がある 更新講習を含む免許状管理については基本 自己責任である - 2 -

49 しかし 更新時期を学校が把握して声をかける必要もある (2) ワーク ライフ バランス実現に向けて ~ 教職員のための休暇制度等について~ 一昔前とは違い 様々な休暇制度がある 学校を休む場合でも以前は年休が主であったが 休暇制度を使い休むことができる ( 例 : 子育て支援休暇 ) 平成 29 年 4 月に県教委から 教職員の勤務時間適正推進プラン が出された 学校だけが特別な場ではなく 世の中の 働き方改革 に併せて 勤務時間の適正化を推進しなければならない (3) 交通事故関係書類 事故では 追突が最も多い ( 被害も多い ) 物損から人身へ変わる場合もある ( その時々の状況による ) (4) 叙位叙勲関係書類 退職校長のデータがあるか 確認すること 作成調書は死亡してから1 週間以内及び88 歳の誕生日を迎える3か月前までとされている 市町立学校 地教委 教育事務所 県教職員課 文部科学省 (5) 教職員の非違行為の防止について SNS 等を用いた生徒に対する不適切な事案や体罰事案 飲酒運転について 非違行為の防止に向けた校内研修の実施( 体罰根絶研修資料 その手を見つめて を活用した研修会を開催すること グループワーク (1) セクシャル ハラスメントの未然防止について (2) 教職員の勤務時間適正化について 1 上記 2 項目 各校の現状と課題をあげる 2 課題解決のための具体策を話し合う 3 全体発表 4 質疑応答 自分の学校には関係ない と考えるのではなく 起こりうることであると考え 具体策は普段から考えておかなければならない 2 発達障害のある子どもの理解と合理的配慮講師兵庫県立特別支援教育センター主任指導主事堀井美佐 (1) インクルーシブ教育システムとは 障害のある者と障害のない者が共に学ぶ仕組み (2) 合理的配慮とは障害のある子どもが - 3 -

50 平等に 教育を受ける権利 を享有 行使 必要かつ適当な変更 調整を行う 状況に応じて個別に必要とされるもの (3) 発達障害とは自閉症 アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害 学習障害 注意欠陥多動性障害その他これに類する脳機能の障害であってその症状が通常低年齢において発現するものとして政令で定めるものをいう ( 発達障害者支援法より ) (4) 体験 もしかしたら と考えてみる (5) 適切な指導と必要な支援学級担任が困っていたら 声かけ支援策を考える 学習面では 指示の工夫 時間配分の工夫 活動を効果的に取り入れる 教材の工夫 生活面では 配席と掲示物の工夫 (6) 事例から 3 学校における危機管理について講師教育研究所研修指導員池田義典 (1) 学校管理下とは授業中 部活動 休憩 登下校 ( 家を出てから帰るまで ) 安全 安心な学校を目指すハインリッヒの法則 1 件の重大事故の背後に 29 件の軽微な事故があり さらに300 件の事故につながりかねない いわゆる ヒヤリ ハット の事象があるとするもの (2) 学校における危機管理の要点 1 事前の危機管理回避予測安全管理 = 点検 改善安全教育 = 日常の指導いつも子どもの様子を知っておく 何が起こるかわからない 2 事後の危機管理対処 ( 即時対応 ) 再発防止 ( 回復を図る ) (3) 事例研究 - 4 -

51 管理職としての対応 教職員への指示 児童生徒 保護者への対応 4 教育者としての校長先生講師明石市立大蔵中学校校長近藤猛 (1) 教育者としての校長先生 教育者 とは? 児童生徒の人生の礎を築く 人生を左右する (2) 校長先生の姿勢 家出事案休み中ではあったが 全職員を招集 パトロール 子どもを大事にする 姿勢を教職員に示す 保護者の教職員への暴行事案警察に被害届を出す 学校が教職員を守ってくれる ( モチベーション低下を防ぐ ) 教職員が安心して仕事ができる環境作りを進める (3) 校長先生の影響大きな存在学級担任 学年で手に負えない事案には校長先生が対応する場合も (4) 中学校給食の取り組み 同じ条件の他市の学校視察 課題をあげる 市教委への要望 ( 管理職が動く ) 管理職が動くことで 教師のやる気( モチベーション ) をあげる (5) 学校経営信条 校門での朝の挨拶( 空気 を感じる) 読書で学校に落ち着きを( 教師も一緒に読書をして 範を示す ) 授業で勝負を( 授業力 教師力 の育成) Ⅲ おわりに本研修講座では 多くの講師先生方にご教示いただき 日々の教育課題に向かう上で貴重な研鑚を積むことができた まず 教頭職の実務に関して 200ページを超える分厚い資料を基に 具体的事例をあげながら説明いただき 教頭職の業務整理することができた また 特別支援教育に関しては 発達障害の定義 事例をあげてもらい管理職の立場で特別支援教育を学べた 次に学校危機管理について あらゆる場面を想定した危機管理体制を確立することや 事件 事故に際した学校でのメンタルサポート等について 教職員の要として教頭には何事も率先して取り組む意欲と姿勢が必要であることを実感した 最後に 学校の責任者である学校長の思 - 5 -

52 いを直接聞くことで 教頭としてどのように学校長をサポートする必要があるのかを考えることができた 教頭として 学校における事務処理や職員間の連絡調整 外部への対応等 担っている業務は多いが このような研修の機会を通して教頭としての力量を高めることが 学校長の学校経営を支えることにつながるのである 教育課題が山積の今日ではあるが 教頭として本講座を研修したことを基に 目の前のことをきちんとこなしつつ 先を見る目を忘れないことが大切であると思う 日々研鑚を積むことが自分自身の力量を伸ばすことはもちろん そのことが学校 子ども 地域への貢献に繋がると信じて業務を遂行していきたい - 6 -

53 Ⅲ 専門研修 8 教育課題特別講座 9 校内研究担当研修講座 10 事務職員初任者等研修講座

54 今日的な教育課題等に対応して実践的指導力を高める 8 教育課題特別講座 第 1 回日 時 平成 29 年 5 月 30 日 ( 火 ) 15:00~16:30 場 所 明石市民会館中ホール 研修テーマ 感じてみませんか? 発達障害の世界 ~オリジナル画像を使って 日常生活から具体的に~ 講 師 発達障害ピアカウンセラー 笹森理絵 受講対象 人数幼 小 中 特別支援学校教員 97 名 特別支援教育に焦点を当て 講師自身の体験談から発達障 害について考えた 具体的な事例をもとに発達障害のある子 どもは今 この状況ではどう思っているのかを知る機会とな 研修概要 った パニックを起こしている子どもは その状態と戦ってい る 失敗したときには叱るのではなく 寄り添って認めてい くことが大切だということを学ぶ機会となった 第 2 回日 時 平成 29 年 8 月 1 日 ( 火 ) 10:00~12:00 場 所 明石商工会議所 7 階大ホール 研修テーマ 続 ほめ言葉のシャワーが子どもを変える 講 師 教育実践研究家菊池省三 受講対象 人数幼 小 中 特別支援学校教員 120 名 研修概要 菊池学級の日々の様子を映像で見ながら 学級づくりの極意を学ぶ機会となった ほめ言葉のシャワー が 子どもたちが生き生きと主体的に生活する場を作ることを学んだ 子どもの様子をしっかりと見つめ 良いところを見つけたら間髪入れずに誉めること 子どものノートに赤ペンを入れるなど 意識しておくことですぐにできる教師の仕事の仕方に気づかされた - 1 -

55 第 3 回日 時 平成 29 年 8 月 9 日 ( 水 )14:00~16:00 場 所 明石市立勤労福祉会館多目的ホール 研修テーマ 次期学習指導要領の肝について 講 師 京都女子大学教授水戸部修治 ( 前文部科学省教科調査官 ) 受講対象 人数小 中 特別支援学校教職員 62 名 研修概要 次期学習指導要領の改訂は 子どもたちの羽ばたく未来社会 を念頭に これから子どもたちが進んでいく道を踏まえながら 子どもたちに課題を見つけ 答えを生み出し 新たな価値を創造していくための資質や能力を育むことが大切であると学んだ 国語科の解説や映像を参考にしながら これからの学習指導について深く考える機会となった 第 4 回日 時 平成 29 年 11 月 28 日 ( 火 ) 15:00~16:30 場 所 明石市生涯学習センター学習室 704 研修テーマ 教職員のためのLGBTを知る講座 講 師 QWRC( くぉーく ) 理事近藤由香 受講対象 人数小 中 特別支援学校教員 69 名 研修概要 LGBT の意味や関係する法令 現在の諸問題など セクシュアリティの基礎知識から講義が始まった 身体的な性だけではなく 心の性 社会的な性など 一人ひとりに違った 性のありよう があることを教えていただいた 同じ社会を共に生きる 仲間 として認め 理解することの大切さを深く考える機会となった 第 5 回日 時 平成 29 年 12 月 18 日 ( 月 ) 15:00~16:30 場 所 兵庫県水産会館第 5 会議室 研修テーマ 新学習指導要領におけるプログラミング教育 講 師 大阪電気通信大学工学部教授兼宗進 受講対象 人数小 中 特別支援学校教員 44 名 研修概要 平成 29 年 3 月に公示された学習指導要領で必修化されたプログラミング教育について必修化の経緯や学ぶ意義を学んだ 実際にプログラミング言語 ドリトル を使ったプログラムの例を示していただき わかりやすくプログラミング教育の進め方を知る機会となった 2 進法をアナログ的な発想で教えていただき デジタルの処理の仕組みが誰にもわかる研修であった - 2 -

56 教員の授業力を高める核となる校内研究リーダーを育成する 9 校内研究担当研修講座 目次 Ⅰ はじめに Ⅱ 実践報告 ( 研修記録 ) Ⅲ おわりに 研修実績内容 回 月日 ( 曜 ) 研修内容 講 師 備考 1 6 月 13 日 ( 火 ) 校内研究の問題点洗い出しと改善策 兵庫教育大学大学院准教授山内敏男 2 8 月 1 日 ( 火 ) 校内研究のボトムアップ化を目ざす工夫と改善 兵庫教育大学大学院准教授山内敏男 3 9 月 5 日 ( 火 ) 学校全体で取り組む校内研究のために 大阪成蹊大学教育学部准教授橋本隆公 4 2 月 6 日 ( 火 ) 授業研究会活性化のための工夫と改善 兵庫教育大学大学院准教授山内敏男 受講者 ( 所属 ) 岡田郁子 ( 大蔵中学校 ) 飯田聡子 ( 貴崎小学校 ) 手島徹也 ( 二見西小学校 ) 久留米聖子 ( 明石小学校 ) 三浦史恵子 ( 大久保小学校 ) 林田美耶子 ( 錦城中学校 ) 平田耕一 ( 松が丘小学校 ) 瀧本奈緒子 ( 大久保南小学校 ) 和多田真 ( 朝霧中学校 ) 中島正登 ( 朝霧小学校 ) 水田良 ( 高丘東小学校 ) 奥内正浩 ( 衣川中学校 ) 今市伸 ( 人丸小学校 ) 二谷洋平 ( 高丘西小学校 ) 石森富美子 ( 野々池中学校 ) 長田智子 ( 中崎小学校 ) 入江由美子 ( 山手小学校 ) 九鬼一喜 ( 望海中学校 ) 松本創 ( 大観小学校 ) 髙橋祐子 ( 谷八木小学校 ) 中島恭子 ( 大久保中学校 ) 久米高弘 ( 王子小学校 ) 黒瀨康二郎 ( 江井島小学校 ) 谷口浩二 ( 大久保北中学校 ) 田中一磨 ( 林小学校 ) 中谷幸雄 ( 魚住小学校 ) 小林裕子 ( 高丘中学校 ) 白井智美 ( 鳥羽小学校 ) 津村恒平 ( 清水小学校 ) 村上健太郎 ( 江井島中学校 ) 佐々敬政 ( 和坂小学校 ) 山谷浩史 ( 錦が丘小学校 ) 柏木麻里 ( 魚住中学校 ) 曽谷真紀子 ( 沢池小学校 ) 有持哲治 ( 錦浦小学校 ) 角野美奈子 ( 魚住東中学校 ) 立花美佐 ( 藤江小学校 ) 椿裕子 ( 二見小学校 ) 井上愛子 ( 二見中学校 ) 新岡健伍 ( 花園小学校 ) 加古久見子 ( 二見北小学校 ) 髙橋織江 ( 明石養護学校 ) - 1 -

57 Ⅰ はじめに日々 目前に消化しきれない程の仕事を抱える学校現場で時間を確保しながら行う校内研究は やってよかった! と誰もが思える 意味のあるもの にしたい そのためには担当者が現状を把握し 確かなビジョンを持ったうえで計画し 提案していく必要がある しかし それらを一人で行うのに十分自信のある人は少ないだろう 同じ立場にある者が専門の先生のもとに集まり 最新の情報を学び お互いの意見を交換することでそれぞれの研究推進のヒントとなった Ⅱ 実践報告 ( 研修記録 ) 1 校内研究の問題点洗い出しと改善策 (1) リキュラムマネジメント と校内研修教育目標実現のため 教育課程をどのように実施 評価し改善していくか 1 三つのポイント ⅰ 教科横断的な教育内容の組織的配列 ⅱ 子供たちの姿や地域の現状などに関する調査や各種データに基づいた PDCAサイクルの実施 ⅲ 地域等の外部資源を含めた人的 物的資源の活用 2 研修手法体験 マンダラート (2) 校内研究をはじめるにあたって 1 学校の実態 課題の把握 一部の教職員の主観的な判断による洗い出しになっていないか 2 実態及び課題の把握の方法各種アンケート ( 教職員 生徒 保護者 授業評価 学習状況調査 ) クロス集計などを活用し分析 KJ 法 バズセッション等を用いた研修会 3 学校研究組織の確認 4 研究テーマの設定 教職員全員の意見を反映する - 2 -

58 (3) テーマに沿った校内研究の実践 課題解決を目指した校内研究 実践案の作成 (4) 校内研究を始めるに当たっての視点と具体的な進め方について研修した 教育目標達成を目指して取り組む アンケートなどを実施 分析し現状把握を行い 課題をはっきりさせ それをもとに教職員全員で研究テーマを設定する 学校の様々な人材や組織を生かし役割分担をしたり 協働したりしてチーム学校として進めていくという手順が良く分かった 2 校内研究のボトムアップ化を目ざす工夫と改善 (1) 人材育成の視点形成 人材の可視化 ( 実習 ) 有益なカリキュラムの育成校内研修と組織力 マネジメントは多様な職員で構成される協働の文化 1OJT(On the Job Training) 職場研修 OJTの簡易チェック ( 実習 ) ⅰ 集団としての人材育成 ( 校内研究活動 ケーススタディ ) ⅱ 管理職等のマネジメントによる人材育成 ⅲ 別に実施する人材育成 ( コーチング メンタリング等 ) ⅳ 職場の活性化による人材育成 ( コミュニケーションの活性化 ) 2 研究のボトムアップ化の阻害要因を取り除くには ⅰ 時間が割けない 意識改革と行動変容が必要 ⅱ 付加的な仕事という位置づけになっている 見通しに基づくビジョンを示す ⅲ 見様見真似の職人型 OJT 考える癖をつける ( ヒントを出し 掘り下げる ) - 3 -

59 3 校内研究会を成功させるポイントは? ブレインライティング ( 実習 ) (2) 校内 校外の人的資源 ( 財産 ) を見直し 組織として適切な役割分担をし 研究を進めていく OJTを進めていくには困難もあるがブレインライティングなどを使って誰でも気楽にどんどん意見を出し合い 協働して目標を達成できるようにしていく 3 学校全体で取り組む校内研究のために (1) めざす子ども像の創造と共有めざす子ども像 ( 主体性 協調性 創造性 ) + 学習指導要領 + 学校の特色 (2) 絞る 優先順位をきめる 1 年目 : 共有をめざす 2 年目 : 共有を創る 3 年目 : 共有を続ける (3) これからの研究 ⅰ 学習指導要領 学校の特色 ⅱ 研究の内容論があってモデルがあって指導案 ⅲ 研究部授業カフェ研究授業 ⅳ 単元の共有 するべきことの共有 ⅴ 理論 実践 + 学校づくりのコーディネーター ⅵ 研究の活用 PDCA ⅶ 研究紀要論 モデル 指導案 + 共有 (4) 知恵袋 として残す (5) 研究計画の工夫基本方針マネジメント ( 管理職 ) 保護者説明組織構成理論 ( 研究部 ) 公開授業知恵袋日程調整授業で共有化提案授業論とモデル研究授業短期中長期日々の授業実践授業カフェ実践 ( 教員 ) - 4 -

60 (6) 小中で つながる 基本方針マネジメント ( 管理職 ) 交流人事 組織構成 理論 ( 研究部 ) 財源確保 日程調整 公開授業共通紀要 先進校視察 つけたい力 短期 中長期 出前授業 指導法の工夫 子ども交流授業見学 実践 ( 教員 ) 4 授業研究会活性化のための工夫と改善授業に関する課題を組織的に解決するための研究手法を模索し 授業研究会改善の具体を明らかにする (1) 授業研究会活性化のヒントスムーズな進行と深い議論の成否はファシリテーターにかかっている 1 場のデザインのスキル~ 場を作りつなげる ( 共有 ) 2 対人関係のスキル~ 受け止めて 引き出す ( 発散 ) 3 構造化のスキル~かみ合わせて 整理する ( 収束 ) 4 合意形成のスキル~まとめて 分かち合う ( 決定 ) 1 4のスキルがサイクルになっているイメージ (2) ワークショップ型検討会 満足度が高い ワークショップなら参加できる 単発ではなく繰り返すことで効果がある 1ワークシートの例 ⅰ 子どもと教師の視点から授業を概観できるワークシート 付箋を貼っていく 子どもの視点に立った 生徒 付箋 よかったところ教 グルーピング 師改善点 意見が増える 教師の力量が上がる 多面的な思考ができる 類型化できる 焦点化しやすい キーワードで置きやすい 参加者が納得する意見がでる マンネリ化しやすい まとめの用紙が必要 - 5 -

61 ⅱ 時系列シート ( ビギナーむけ ) + - 導入展開終末 指導の流れに沿って振り返られる 気づきを書いてまとめる 各段階で協議する 指導案と実際の差が分かりやすい 他教科との関連まで話が広がらない カリキュラムマネジメントを考えると連携がとりにくい ⅲ マトリックスシート 成果課題改善策 視点 1 視点 2 視点 3 視点はもとから明示 授業全体をみる 参加者全員で解決策を考える 改善点記入まで時間がかかる これだ と言ってしまうと次が出にくい 2 改善の視点 ⅰ 付箋紙の使い方 ( 短くキーワード サインペン 参観中に書くのもOK) ⅱ 場の設定グループ編成 (4~5 人 年齢構成も考える ) 配置 何を焦点化するか ⅲ 手順 方法の工夫 ( 誰に発表させるか ホワイトボードなどに全体集約 若手の力を使う ライティング ) ⅳ 授業者と子どものずれを認識すると授業力は上がる ( 先生がしたかったこと 子どもはどうだったのか ) 〇 ALACTを用いた援助 ライティングの導入 ファシリテーターの力〇授業参観シート 成果を記述するワークシート〇研究を共有する研究通信〇出し合っただけで終わらずリフレクションして 課題を成果に変える - 6 -

62 3 プランニング 時間活動の概要展開 手立て 留意点分担 効果的な運営を目指 し工夫できることを 書き込む ワークショップを取り入れた研究授業の事後検討会 (60 分間 ) を まなボードを使ってプランニングをし グループ間交流をした Ⅲ おわりに年間 4 回の校内研究担当研修講座であったが その時期に合った課題を小学校と中学校の担当者が一緒に学ぶことによって それぞれの取組状況を知らせ合ったり 課題について考えたりできたのが良かったと思う 校区ユニットの役割が増してくる中 小学校 中学校それぞれの教育研修の在り方を理解し 刺激を受けながら前進していく機会となった 来年度は新学習指導要領の移行期間のはじまりでもある この講座で学んだ新しい手法や考え方をもとに 本年度の振り返りを行い スムーズな実施へとつなげていきたい いろいろな準備をして講義をしてくださった先生方 また 企画運営してくださった教育研究所の先生方に感謝します - 7 -

63 事務職員としての職能向上を図る 10 事務職員初任者等研修講座 目次 Ⅰ はじめに Ⅱ 実践報告 ( 研修記録 ) Ⅲ おわりに 研修実績内容 回月日 ( 曜 ) 研修内容講師備考 1 6 月 22 日 ( 木 ) 公務員としての心得 服務等について 事務手続きについて 学校教育課教職員係主任指導主事小和喜樹指導主事齋藤亮 演習 2 7 月 18 日 ( 火 ) 学校財務とカリキュラムマネジメント 京都教育大学教授竺沙知章 学校教育課教職員係 3 8 月 18 日 ( 金 ) 事前質問の解説 学校事務実践 主幹兼教職員係長植垣文夫主任指導主事小和喜樹 演 習 指導主事齋藤 亮 4 10 月 12 日 ( 木 ) 文書管理と情報公開につい て 総務課企画総務係 係長今井健史 演 習 5 11 月 14 日 ( 火 ) ワークを通して考える 教育研究所 所長廣岡正明 演 習 受講者 ( 所属 ) 菜虫綾花 ( 大久保中学校 ) 菅野綾子 ( 大久保南小学校 ) 大喜由紀子 ( 朝霧中学校 ) 大谷彩弓 ( 中崎小学校 ) 狩谷菜摘 ( 高丘西小学校 ) 田中美妃 ( 二見中学校 ) 黒田亜美 ( 大久保小学校 ) 伊東瑠美 ( 錦浦小学校 ) 橋本尚子 ( 明石養護学校 ) 研修アドバイザー ( 所属 ) 冨塚久恵 ( 朝霧小学校 ) 高嶋眞有美 ( 二見小学校 ) - 1 -

64 Ⅰ はじめに本講座は 小 中 養護学校の事務職員のうち 経験年数 3 年未満 ( 臨時的任用職員を含む ) 及び 他市町からの転入者 (1 年目 ) を対象に開講されています 公務員としての基本的な心構え 学校事務職員の在り方や学校教育の一般的内容について理解するとともに 学校事務職員としての必要な基礎知識や技術の習得を図り 円滑かつ効率的に職務を遂行することをめざします Ⅱ 実践報告 ( 研修記録 ) 1 公務員としての心得 服務等 事務手続きについて (1) 公務員としての心得 服務等について 1 心得 すべての公務員は 全体の奉仕者であって 一部の奉仕者ではない ( 憲法第 15 条第 2 項 ) 2 地方公務員としての服務 すべて職員は 全体の奉仕者として公共の利益のために勤務し 且つ 職務の遂行に当たっては 全力を挙げてこれに専念しなければならない ( 地方公務員法第 30 条 ) 3 守るべき義務 職務上の義務 服務の宣誓 ( 地方公務員法第 31 条 ) 法令等及び上司の職務上の命令に従う義務 ( 地方公務員法第 32 条 ) 職務に専念する義務 ( 地方公務員法第 35 条 ) 身分上の義務 信用失墜行為の禁止 ( 地方公務員法第 33 条 ) 秘密を守る義務 ( 地方公務員法第 34 条 ) 政治的行為の制限 ( 地方公務員法第 36 条 ) 争議行為等の禁止 ( 地方公務員法第 37 条 ) 営利企業等の従事制限 ( 地方公務員法第 38 条 ) (2) 事務手続きについて 1 代替定員配当要領の主な改正 申請事由別に分けていた配当申請及び決定通知の様式を それぞれ一つの様式に統一する 校長 教頭にかかる代替定員について 配当要件を病気休暇に限定する必要がないことから変更する 現行 : 病気休暇に関する規定を準用する改正 : 教諭に関する規定を準用する 学校からの提出書類 ( 例 : 産休 ) 出産にともなう特別休暇願 3 部医師の証明書 ( 原本 ) 1 部医師の証明書 ( 写 ) 原本証明 2 部産休 病気休暇代替定員特別配当について ( 申請 ) 長期休業中の時 2 部 2 補助教員配当要領の主な改正 妊娠教員の負担軽減に係る補助教員配当要領 病気休暇等復職教員に係るプール指導補助教員配当要領 を一つの補助教員配当要領にまとめる 様式も同一とする - 2 -

65 市町組合立学校が作成する申請様式を削除する 夏季プール指導 を プール指導 と変更する 病休復職補助の対象教員と配当期間を 下記のとおり変更する 現行 : 対象教員 当該年度の 6/1~9/15 までの間に 1 か月以上の病休等から復職した 40 歳以上の教育職員配当期間 各学校が決定した夏季プール指導期間以内 (8 月を除く ) 改正 : 対象教員 プール指導期間中に 1 か月以上の病休等から復職した 40 歳以上の教育職員配当期間 各学校が決定したプール指導期間以内 (7 月中を除いて長期休業期間中は配当しない ) ただし 病休等から復帰後 3か月の範囲内とする 学校からの提出書類 ( 例 : 妊娠教員の負担軽減 ) 妊娠教員の負担軽減に係る補助教員の配当について ( 依頼 ) 2 部妊娠時の業務負担軽減措置願 2 部出産予定証明書 ( 写 ) 原本証明 2 部学校行事予定表 ( 原本証明 ) 2 部学年別水泳指導配当表 ( 原本証明 ) 2 部 2 学校財務とカリキュラムマネジメント (1) 最近の動向について ( 平成 29 年 3 月新学習指導要領の公示 ) 1 社会に開かれた教育課程 を重視 2 各学校におけるカリキュラム マネジメントの確立 教科等横断的な学習を充実させ 習得 活用 探求のバランスを工夫 学習効果の最大化 (2) チームとしての学校 と学校事務職員の役割 1 チームとしての学校 像を実現するための 3 つの視点 専門性に基づくチーム体制の構築 学校のマネジメント機能の強化 教職員一人ひとりが力を発揮できる環境の整備 2 事務体制の強化 ( 国が検討 促進する改善方策 ) 事務体制の一層の充実 定数措置 学校運営事務の統括者を法令上に位置づけ職務内容の分担を明確化 事務職員の資質 能力の向上 事務の共同実施の推進 ( 事務機能の強化 ) (3) カリキュラムマネジメントと財務マネジメント 1カリキュラムマネジメントについて 2カリキュラムマネジメントと学校づくり 3 財務マネジメントについて 財務マネジメントとは何か 財務マネジメントの実施体制 - 3 -

66 財務マネジメント実施のための組織力の向上 PDCA サイクルの工夫 (4) 財務マネジメントと学校づくり学校ミッション ビジョンの実現 事業の企画 評価 事業型予算編成 協議 3 事前質問の解説 (1) 年休 専免について 朝と夕に一時間ずつ時間年休を取得する場合 第 3 者が見ても分かりやすいように 1 時間ずつに分けて記入する 専免が 8H(8:00~16:00) の場合 直帰する場合残り 30 分の勤務時間は 1 時間年休になるが 出勤簿には専免 8H+ 年休 1H( 合計 9H) にする 人間ドックの専免の時間は 自宅から直行 直帰する場合の往復時間は専免の時間に含まれる 早く終わった場合 残りの時間を年休にするなど 空白ができないように時間の整合性を合わせる 専免時間については 添付書類などで必ず確認すること 例えば 人間ドック後 急遽手術しなければならなくなった時のように 診察や治療 手術に切り替わった場合は その時点から年休に切り替わる (2) 旅行命令簿について 専免の場所から直接用務地へ出張に行く場合 専免場所と出張先が近距離であれば直行しても構わない 逆に遠距離ならば 交通費がかさむので 一旦学校に戻ることもやむをえない 無駄な旅費が出ないように注意する 家族の車にて用務地まで行った場合の私用自動車の有無について家族の車を借りて運転する場合 私用自動車有家族に運転してもらう場合 自身で運転をしていないが 身内の車を利用した場合は私用自動車有になる (3) 服務 4 月 1 日の教頭の服務について 新しく着任する教頭の場合 辞令交付式へ出席する出張があるが 自宅から直行する場合の出張までの服務について勤務時間開始前に自宅から出発する場合は 年休にならない 勤務時間開始後に出発する場合は 勤務時間開始 ~ 自宅から出発するまでの時間は 前任校にも新任校にも行けないので 出発時間までは年休もやむをえない (4) 承認研修について 承認研修とは 勤務場所を離れて行う研修で 所属長が認めた場合のものを指す 承認研修は職専免に該当する 職務専念義務の免除願を所属長に提出する ( 市への提出は不要 ) 研修の 3 分類基本研修 教職経験に応じた研修 ( 例 : 初任研 ) 職能に応じた研修 ( 例 : 年次別研修 校長研修 教頭研修 ) 専門研修 教科等に応じた研修 ( 例 : 算数 国語 ) 教育課題についての研修 ( 例 : 防災 情報 ) その他 長期研修 校内研修 自主研修 ( 市教委や研究グループがする研修 ) - 4 -

67 (5) 代休について 代休日と振替休日の違いを明確にする 行事が終わってから出すのは代休で 未来形で出す / に行事があるから / に休みますという申請は振替休日である 学校全体が代休日のとき 1 人の職員だけ 15:30~ 出張が入っている場合 午前は半代休 午後は 15:30~ 出張で 時間も含めてどうするかは校長裁量である 遠距離であれば 出張のための移動にかかる時間も含めて出張であるが 半日勤務として学校に来てから出張に行くように校長が命じるというのでも良い 代休と年休の優先順位についてはケースバイケースであるが 順序を聞かれたら代休優先が原則であると答えるしかない しかし 年休は本人の権利なので 本人が年休を優先させたい意思があるならば 覆すことはできない 事前に事務職員から情報提供をして 本人にどうするか決めてもらうと良い (6) 履歴書の証明について システムからの出力 上記証明のみ 紙ベースのもの 原本証明のみ いずれも割り印は不要 (7) 市費臨時講師 ( 月額 ) の服務について学校長が出欠状況を把握していればよいので 出欠状況報告は不要 (8) 地公法第 38 条 インターネットを通して収入がある場合の判断について 法律において 明確な定めがないので 学校長が公務に支障がないと判断した場合は違法にならない (9) 結婚休暇の申請について 原則婚姻届を提出した日または挙式をした日から 6ヶ月以内で 土日を除いて 5 日連続で取得する 婚姻届も提出せず 挙式もしない場合の根拠については 同棲など 結婚に近い状態を開始した日 ( 住民票に記載されないので 本人が申し出た日 ) を事実発生日とする その場合は 1 年後に挙式をしたとしても 結婚休暇取得は一度きりなので 再度取得できない 重複して取得することがないように 漏れなく 日誌などにしっかりと記録することが重要である 4 文書管理と情報公開 (1) 文書管理 [ 根拠 ] 明石市立中学校 小学校 幼稚園及び特別支援学校の文書管理に関する規程明石市立中学校 小学校 幼稚園及び養護学校文書管理要領 1 文書とは学校園において取り扱う書類 印刷物 図面 図画 写真及びフィルム並びに電磁的記録 ( 電子的方式 磁気的方式その他人の知覚によっては認識できない方式で作られた記録をいう ) をいう 2 文書の取り扱いの原則文書の取り扱いに当たっては 責任を持って迅速かつ正確に取り扱い 事務が効率的に行われるように努めなければならない - 5 -

68 3 文書管理体制 文書管理総括者 明石市教育委員会事務局総務課長 文書管理者 校長 文書副管理者 教頭 文書責任者 主査以上の事務職員 ( 未配置の場合 文書管理者の指定する職員 ) ファイル責任者 事務職員 ( 未配置の場合 文書管理者の指定する職員 ) 4 備え付け帳簿 簿冊整理表 年度ごと ( 年保管 簿冊の背表紙を参照 ) 廃棄簿冊一覧表 年度当初に廃棄した文書の一覧表 文書整理簿 文書の収受 発送 5 備え付け受付印 受付印の様式 供覧する文書の余白部に押す 6 文書の記号及び番号文書整理簿に記載しないものは 省略できる 番号は 会計年度による追順で 往復文書には 枝番号をつける 7 公印 明石市立 学校印 明石市立 学校長印 8 文書の保管 ( 保存 ) 文書分類表による 基準となる年数 ( 今回は 3 年 )+1 年という考え方 9 文書処理に関するその他の規定 明石市立中学校 小学校 幼稚園及び特別支援学校の文書管理に関する規程 に定めるもののほか 学校園の文書の処理については 明石市教育委員会事務局の文書の処理の例による ただし 明石市教育委員会事務局の例によりがたいものについては 教育長が別に定める (2) 情報公開について 1 条例 明石市情報公開条例 幅広く公開する情報 何人でも請求できる 明石市個人情報保護条例 個人的な情報 ( 狭い範囲での公開 ) いずれの条例にも公文書を開示する請求権について定めあり 2 情報公開等に備えた文書管理の必要性 収受以降の文書の所在を明らかにするとともに 完結後は速やかに簿冊に綴じる 文書の検索に役立てられるように 索引簿を作成 5 ワークを通して考える A Bの 2つの班に分かれて話し合いをし その後発表 (1) 思考ツール ( シンキングツール ) の紹介 - 6 -

69 シンキングツールそのものは ただの紙に図形が描いてあるだけのものであるが 自分の頭の中にある思いや考えを書き出すことでそれらを視覚的に作り出すことでき それらを可視化することが出来る (2) ワーク 1 学校は何をするところ? 何のためにあるの? 役割は? ( クラゲチャートを使って考える ) A いろいろな経験をして子どもが人間として成長するところ子どもたちが将来 社会で活躍できるように教育する役割を担っているところ B 大人 : 教育するところ子ども : 勉強 社会性の取得 体づくりを通し心身共に成長するところ廣岡所長より 学校とは 成長するところ大人 ( 教職員 ) にとって子どもたちを成長させるところ 子どもは成長するところ 2 職員の勤務時間の適正化 教員の働き方改革 事務職員から見た現場の問題点を洗い出し 改革案を考えよう ( フィッシュボーンを使って考える ) A 原因 : 保護者対応 ( 不登校生徒への対応 ) 拘束時間 ( 勤務時間 ) 外の事務作業 校務分掌の偏り 一部に負担が多い多様な業務の中での 専門性が求められる個別対応 ( アレルギー 不登校 ) 長時間の会議 意見の出し方に問題 仕事を持ち帰る途中でも終わる意識 効率よくすることが大切 ツールの非効率対策 : 事務職員を増やす 事務作業をする事務職員を増やす 子供と直接関わりのないことを切り離すシステムの構築 効率良く仕事が出来るツール 終了時間の意識を持つまとめ : 個々の意識改革 増員 システムの構築 効率良く仕事をする B 要因 : 授業準備の時間がない校務分掌で教科以外 ( 就援や会計 ) の負担が大きい家庭訪問などの保護者対応部活動 地域との関わり ( パトロール ) 各担当の負担 ( 教科など ) 他の職員との関わりが少ない 情報共有 共通理解ができていない長時間の職員会議 職場の雰囲気 職場環境 教員の意識 人手不足対策 : 会議 ペーパーレス 会議では要点のみ 議題ごとに時間を決めておく 3アドバイザーより 学校現場にいる唯一の行政職が学校事務職員なので 教職員の為 子どもたちの為にいろいろなこと考えていかなければならない 事務職員として求められていること発信する ( 発言する ) 全体を見る コミュニケーション力 アンテナを高くはる 専門的な知識を習得する 4 講師廣岡所長より - 7 -

70 教員が授業や授業準備などに集中し 教員が健康でいきいきとやりがいを持って勤務でき 教育の質を高められる環境を構築することが必要であるが 長時間勤務の実態などから教育の根幹が揺らぎつつある現実を受け止めるべきであり 学校における働き方改革を早急に進めていく必要がある Ⅲ おわりに本講座では まず すべての基本である 公務員としての心得や服務規程について学ぶことで 自分たちの置かれている立場を理解し 公務員としての自覚や責任を持って職務にあたることの重要性を再確認できました そして 中央教育審議会答申を踏まえて チームとしての学校 における学校事務職員の役割を知り 広い視野でアンテナを高く持ち あらゆる角度から学校を見ることで 事務職員に求められている期待にこたえていけるよう積極的に学校に関わっていくことの大切さを学びました また 日々の仕事の具体的な実務についても学び 様々な制度改正にも柔軟に対応していけるよう 多くの知識を得ることができました 本講座で学んだことを今後の仕事で活かしていけるよう 常に向上心を持ち 学校事務職員としての資質向上のために これからも努力を積み重ねたいと思います - 8 -

71 Ⅳ 教科等研修講座 12 国語科研修講座 13 社会科研修講座 14 算数科研修講座 15 理科研修講座 16 体育科研修講座 17 道徳研修講座 18 外国語活動研修講座 19 特別支援教育研修講座 21 不登校対策研修講座 22 人間関係づくり研修講座 23 授業のユニバーサルデザイン研修講座 24 事務職員研修講座 25 養護教諭研修講座 26 幼稚園主幹教諭研修講座 27 保育科研修講座 28 幼児期の特別支援研修講座 20 人権教育研修講座

72 国語科の学習を通して あたたかい学級づくりを目指す 目次 Ⅰ はじめに Ⅱ 実践報告 ( 研修記録 ) 1 国語力をつけるための基本について 2 国語の授業とクラス作り 3 授業のつくり方 ( 授業参観 ) 4 音読の取組交流会 Ⅲ おわりに 12 国語科研修講座 研修実績内容回月日 ( 曜 ) 研修内容講師備考 1 6 月 29 日 ( 木 ) 国語力をつけるための基本について 元江井島小学校校長大江平治元錦が丘小学校主幹教諭小俣育代 2 8 月 8 日 ( 火 ) 国語の授業とクラス作り 元江井島小学校校長大江平治元錦が丘小学校主幹教諭小俣育代高丘西小学校教諭原田善一 公開講座 3 11 月 20 日 ( 金 ) 授業のつくり方 プラタナスの木 ( 教材研究 ) 元江井島小学校校長大江平治元錦が丘小学校主幹教諭小俣育代 演習 4 12 月 7 日 ( 木 ) 授業参観 プラタナスの木 魚住小学校教諭花畑雄太 元江井島学校校長大江平治元錦が丘小学校主幹教諭小俣育代 授業公開公開講座 5 2 月 8 日 ( 木 ) 音読の取組交流会 元江井島小学校校長大江平治元錦が丘小学校主幹教諭小俣育代 実践発表 受講者 ( 所属 ) 大北健二 ( 魚住小学校 ) 中谷彩 ( 大観小学校 ) 大山瑞恵 ( 林小学校 ) 栗本美貴子 ( 藤江小学校 ) 桜井あかね ( 高丘東小学校 ) 岩間敦信 ( 高丘西小学校 ) 岩本綾 ( 高丘西小学校 ) 花畑雄太 ( 魚住小学校 ) 大西知佳 ( 魚住小学校 ) 松尾実咲 ( 錦が丘小学校 ) 平郡邦恵 ( 二見北小学校 ) 内海晴華 ( 二見北小学校 ) - 1 -

73 Ⅰ はじめに国語科学習では 言語の教育としての立場を一層重視し 国語に対する関心を高め 実生活で生きてはたらき 各教科等の学習の基本ともなる国語の能力を身に付けることを重点に 言葉を通した思考力 判断力 表現力等の育成が重視されている しかし 実際には子どもたちは 自分の思いを相手に伝えたいと願っているが そのことを苦手と感じていることが多い そんな子どもたちの思いに寄り添い 言葉の力をつけていくことが私たち教師の務めであると考える 本年度は研究テーマを 国語科の学習を通して あたたかい学級づくりをめざす として 学級づくりを大事にしながら 演習や研究授業を通して 教材解釈の仕方 授業づくり 発問 指示の出し方 発言の仕方 音読の活用の仕方などについて研修をつみ重ねていくことにした Ⅱ 実践報告 ( 研修記録 ) 1 国語力をつけるための基本について ~ 音読を生かし つながり深め合う国語指導 ~ 教室は学び合いの場 友だちと話し合い 知恵を出し合い 知恵を交換し合うことによって 今まで気づかなかったことを発見する喜びを味わうとともに 自他を認め合ってよりよい人間関係を作っていく場である 生かし合い 高め合う場に 国語教育でつながりあう力 交流し合う力を 送り手は 受けては 自分の思いや考えを豊かに表現する力をつけて伝える 友だちのよさに気づいて評価したり それを自分に取り入れたりする力をつけて 互いに伸び合う コミュニケーション能力を 言葉を大切にしよう 言葉で伝えるのだから 言葉で人格ができていくのだから 言葉で伝え合うのだから 人間関係ができていない中では 話し合いは成り立たない 友だちから認められた喜びと自信が子どもを伸ばす ( 受容と共感 ) (1) 子どもの読み 発表の現実は読みは 1 文章を正しく読めない すぐに詰まってしまう 拾い読みをする ( 練習不足 ) 2 小さく内にこもる 弱々しく聞き取りにくい声で 読んだり言ったりする 3 間違った発音をする - 2 -

74 4 重苦しい発声で読む だらだらと歯切れが悪い読み方をする 5 せかせかと忙しい読みをする 間をとらないで平板な一本調子読みをする ( すらすら 間違えずに読もうと ) 6 語尾だけを強調して読む 話す 文末や文節ごとのはね上げ読み 押さえつけ読みをする 7 意味を無視して休止する 句読点を無視して読む 8 初めまたは終わりの発音がはっきりしない 9 アクセントが違う 発表は 1 自分の考え 意見を言わない 2 単語発言が多く 最後まではっきりと意見を言わない 3 自信がなさそうに 暗い表情で だらだらと言う 最後まで 聞き取れない 4 すぐに 同じです で終わってしまい 友だちの意見につながらず 単発発言が多い 音読を生かしやすい教材を扱ったからといって 音読をこれまでより多く取り入れたからといって 子どもたちが意欲的に学習に取り組んだり 生き生きとした音読ができるようになったりするとは限らない 子どもの声が小さく聞き取りにくかったり 発表がひとり言かつぶやきに似たものであったり 少数の発表者と教師だけでのやり取りであったりすると 聞き手の視線も定まらず 教室の雰囲気もゆれ動いているか 澱むかしていることもある また 挙手 発言が多くても 答えていることは教科書に書かれている言葉の引用のみであることがある あらすじを確認するだけで 自分の考えや思いを出し合えない平板で盛り上がりのない授業となってしまう 書き込みをさせて自分の考えや意見をもたせようとする場合 何をどのように書けばよいのか分からず 書くことに苦痛を感じる子も少なくない ノートを見ながら発表すると 友だちの考えを聞こうとせずにノートを読み上げる子どももいる つなぎ合って深め合う授業にしていくために 当面どのような実践を積み重ねていかなければならないかを考えていく (2) 最初の研修会を終えて ( 感想 ) 音読が上手くなって欲しいと願うのであれば まずは教師自身が納得のいく読み方を見つけ それを口移しで伝えていかなければならない 音読では 言葉にこだわり その言葉にこめられている思いや願いを声に出す 語りとなることで初めて相手に伝わることを実感しました 発表の際 音読や話し方もゆっくりで何を話しているのかよく分かる 友だちの音読の良さからも学び合うことで 読む力がつくのだと思いました 発表するときに少し恥ずかしい気持ち 緊張する気持ちを味わい 子どもの気持ちが分かりました 子どもたちにゆったりと温かく 細やかな声かけができるように心がけたい まずは 先生がやってみることが大切だなと思いました - 3 -

75 2 国語の授業とクラス作り講演者 : 教諭原田善一 ( 高丘西小学校 ) そもそも確認しておきたいこと なぜ国語の学習をするのか 1 考え方のレベルをあげるため 2 自分を伝えるため 3 相手を理解するため 国語をどうみるか ( 参考に ) 言葉 ( 日本語 ) 思考 人格 [ 国語 / 言葉 / 日本語 ] 思考したことを表現する道具であるのと同時に 思考するための道具でもある 人間は多面的であるということ 教師とは何者かということ 学びの構えをつくる あなたはいつも ON THE WAY である 次期学習指導要領では 自己評価力 が求められている 失敗ありきで生きている できない 知らない中で生きている できることとできないことを数え上げてごらん PDCA サイクル行動力と思考力 先生だって構えが必要信は力なり信 = イメージ 教師が子どもをどういう姿にしたいか ( イメージ ) を持っていないと 子どもを育てられない ( マネジメントできない ) イメージをマネージする 気づかせて動かす 山口良治 / 平尾誠二 授業は誰のもの? 授業を 子どもに返す 児童個人に 自分 ( 教師 ) と全く同じ読みを求めない 児童の読みは 不完全 です 個人に完全な読みを求めることにより国語嫌いを生む もしも 完全な読みを求めるならば 学級という学習集団に対して求めたいですね 不完全なもの同士がパズルのピースを埋めるように作品理解を補い合うこと 新たな発見に気付くこと そこにこそ 国語の楽しさ があると思います 児童それぞれの持つ経験や知識が違う だから心に響く言葉が違う もしもクラスの 3 0 人が 何か一つずつしか気づいていなくても それをみんなで出し合えば 30 の気づきを共有できる 気づきのレベルに不満があれば 教師も一気づきとして発表すればいい 子どものレベルを超えて見せつけることも大切だと思います 読解のレベルは 6 年間 (9 年間 ) をかけて向上させればいい 気づきが安心して言える学級集団であるかどうかが 授業づくりにとって大切ですね 僕が気になるのはそことちゃうのに 先生が言ってほしいのは何やろ 主体を奪うと 児童は将来自分で読まなくなるように思います 解釈を教えるのではなく 読み方を教える - 4 -

76 発言者を育てる 発言をホショウする 心 価値ある無理 ( 菊池省三先生 ) を理解させる 声 思考力の視点を与える 内容 聞き手を育てる 見えない 聞いた を外言化する 写話 話は飲み込む ニュース スピーチで機会を増やす やっぱり関心が大事 3 授業のつくり方 ( 事前研究会 研究会 事後研究会 ) 授業者魚住小学校教諭花畑雄太 1. 単元名 プラタナスの木 2. 日時平成 29(2017) 年 12 月 7 日 ( 木 )6 校時 3. 単元目標 関 自分の体験と重ね合わせながら 物語を読もうとしている 読 読んで考えたことを発表し合い 感じ方の違いに気づくことができる 登場人物の性格や気持ちの変化 情景などについて 叙述をもとに想像して読むことができる 言 情景を表す言葉や表現を見つけることができる 4. 指導にあたって児童はこれまでに 登場人物の人物像を捉え 行動や会話から人物の気持ちを読み取り 物語を読んだ感想をまとめてきた これまでの学習を通して児童は 登場人物の気持ちの変化を読み取り 自分の感想を持つことができるようになってきた しかし 児 - 5 -

77 童の感想の多くは 登場人物の言動に限ってのものが多く 自分の体験と結びつけて気持ちの変化を捉えたり 自分に置き換えて登場人物の気持ちを深く考えたりする力が十分に身についていない また 伝える相手を意識して自分の考えを説明したり 考えの根拠となった叙述や自分の体験を交えて感想を述べたりすることができる児童は少ない 以上のことから 登場人物の気持ちの変化を 叙述をもとに想像して読む力と共に 自分の体験と結びつけて読む力 文章を読んで考えたことや感じたことを発表し合い 一人一人の感じ方の違いに気付く力を身につけさせたい 本単元は 登場人物が等身大であることから 児童は作品に感情移入しやすく 感想を持ちやすいと考えられる 三人称の視点で語られ 物語を進める語り手がいる 語り手は主人公マーちんのすぐ近くにいるような視点で語っている そのため 読み手は自然とマーちんの視点に同化しながら共感的に読み進めることができる この物語の中で変わるものは マーちんのプラタナスの木への認識である おじいさんの言葉がきっかけでマーちんのプラタナスの木への認識を変えていく この 変わる は これまでの学習で行ってきた明確な心情の変容ではなく 今までになかった認識が新たに加わってくるという意味での 変わる と捉えている この認識の変化を捉えるために マーちんの視点を通して描かれた叙述を基に心情を想像することができるようになる単元である また プラタナスの木が芽を出すまで ぼくたちがみきや枝や葉っぱのかわりだ というマーちんたちの思いや発想に共感したり 自然の生命力に感動したりすることによって 児童一人一人が多様な観点で感想を持つことができる単元でもある 指導に当たって 第一次で プラタナスの木を読んで 心に残ったことを感想文に書こう と学習課題を設定する プラタナスの木を場面の移り変わりや出来事に気をつけて読み進め 登場人物やその気持ちの変化について大まかに捉えることができるようにし 学習の足場とする 不思議に思ったこと みんなで話し合いたいことを中心に感想を書かせ 感想を交流し合う中でこれからみんなで話し合いたいことを 3 つ程度にまとめ それらを解決するために読みを深めていくことを働きかける 第二次では 出来事やプラタナスの木への思いをまとめることで 中心人物の心情を整理させる 中心人物の変容を捉えて読むために 情景描写の中にも人物の心情の変容が暗示されていることを指導する また 根拠となる叙述を示し 中心人物である マーちん と対人物である おじいさん そして プラタナスの木 との関係を図に整理し 関係を可視化してつながりを考えることができるようにする また少人数での活動を通して そんなところからも中心人物の気持ちは想像できるのか 同じところを根拠としているけど想像していることが違う ということを経験させ 自分の考えよりも 友だちの考えの方がぴったりくるかもしれない のように 共感的な学び合いの雰囲気の中で 考えを深めることができるようにする 第三次の感想文の中心となるように 単元を通して 心に最も強く残ったことや考えたことを振り返りで書かせる そうすることで 作品のどの部分からそのような思いを持ったのか それはなぜか 自分の体験と照らし合わせたことなどを考える手立てとしている 第三次では 自分の体験と結びつけながら 初め 中 終わり の組み立てで 400 字の感想文にまとめる 感想の交流会では 一見似た感想に思えても心に強く残った事柄やこだわりたい言葉などは異なることに気づかせることで 考えを交流する楽しさを味わわせたい 5. 本時の学習 ( 第二次第 2 時 ) (1) 目標叙述や経験をもとに マーちんの変容を捉えることができる (2) 展開 - 6 -

78 学習活動 指導上の留意点 評価 ( 方法 ) 1. 前時の学習を想起する 教室掲示を見ながら 2 場面でのおじいさんの話に対 して ふうん と答えたマ ーちんについてふり返る 2. 本時の学習課題を確認する ( めあて ) 木の下には大きな根が広がっていることがはっきり見えるような気がしたマーちんについて考えよう 3. 森の様子を表す叙述から マーちんが森をどう見ているかを考える 祖父母の家の近くの森 台風におそわれた森 一夜明けた森 4. マーちんの気持ちが変容した理由を考えて交流する 3 人組 全体 祖父母の家で自然の力を体験したから 大きな台風に襲われても 木が倒れず 森が壊れなかったことから 木の力強さを知ったから 大きな台風に襲われたにもかかわらず 森は静かで いつもと変わらなかったことから 根が守ってくれていることが分かったから おじいさんから プラタナスの木が公園全体を守っている話を聞いていたから 印象や想像にとどまらないように根拠となる叙述とともに発言することを促す 台風が来た時の森の様子を表す情描写に着目させ マーチンの森に対する見方を整理する 台風が来た時と台風が去った後の森の様子やマーちんの行動に着目させることでマーちんの変容した理由を考えさせる 台風が来る前と 去った後で森の様子が変わらないことから 根の役割や自然の力強さを感じ取らせる マーちんの思いに寄り添い 自分の体験と重ね合わせた発言を価値づける 言 情景を表す言葉や表現を見つけているか ( 発言 ノート ) 読 マーちんが変容した理由を どの叙述に基づいているかを明らかにしながら話せているか ( 発言 ノート ) 5. マーちんの木に対するものの見方 考え方についてまとめる おじいさんの根の話がはっきり分かった 森の木の一本一本の木の下に 同じくらいの大きさの根が広がっていることが見える気がしている 木が森全体だけでなく 自分たちの命も守っていることが分かった 6. ふり返り 言い切っている文末表現に着目させ ふうん と言っていたマーちんがおじいさんの言葉の意味を理解したことに気づかせる 心に残ったことを 自分の体験と比べながらふりかえりでまとめさせる - 7 -

79 4 音読の取組交流会各学校での音読の実践をビデオに撮ってきたものを全員で見て 交流会を行いました < 交流会を終えて > 他の学校の先生が頑張っている様子 取り組まれている内容を拝見し 刺激を受けました 教材を吟味する大切さを学びました 発声練習の意義を知ることができました 子どもを認めるポイントや声かけの仕方を教えていただき 今後の指導に活かせそうです 音読のポイント ( やさしい声で 語尾を押さえつけない 句読点の意識 など ) を意識して取り組み続けると 3 学期の今になって子どもの成長を感じられるようになりました たくさんの先生の工夫を感じることができました 教師の声かけで 音読が変わり 学級が変わっていくことが実感できました まず 教師が音読を楽しんでできるようになることが大事だと思いました そして 子どもたちが自ら音読を楽しめて お互いの読みを認め合えるような学級をつくることが大切だと実感しました Ⅲ おわりに本年度も講師として 大江平治先生と小俣育代先生を招聘して研修を行ってきた 4 月の学級開きには 今めざしておくこと 最終のめざしたい子どもの姿を具体的にもっておくことが必要であり 学級づくりが何よりも大切であると教えていただいた 5 回の研修会を終えて 心に残っていることがたくさんあるが その中でも 2 つのことは 来年度に実践しようと考えている 1 つ目は 叱って良くした子は 1 人もいない と語っておられた 子どもは ほめて伸ばす と教えていただいた 2 つ目は 成長の足跡を記録しておき 変化していることに気づかせる ということである 日々子どもと一緒に生活していると子どもの成長に気づかない時がある だから 音読や発表の様子をビデオに撮るなどして記録しておくことも大切だということを学んだ この講座で学んだことを生かして 言葉にこだわりながら自分の思いを意欲的にみんなに伝え 聴こうとする子どもたちを育てていくことをめざし 今後も研修を重ねていきたいと考えている - 8 -

80 明石の素材をもとに 社会のしくみがわかる子を育てる 目次 Ⅰ はじめに Ⅱ 実践報告 ( 研修記録 ) 1 フィールドワーク ~ 明石西部編 ~ 2 授業研究第 6 学年 私たちの暮らしと税金 Ⅲ おわりに 13 社会科研修講座 研修実績内容月日回 ( 曜 ) 7 月 6 日 1 ( 木 ) 8 月 1 日 2 ( 火 ) 月 11 日 ( 木 ) 2 月 13 日 ( 火 ) 2 月 16 日 ( 金 ) 研修内容講師備考 研究テーマ 基本方針検討年間計画授業者決定フィールドワーク ~ 明石西部編 ~ 授業研究 ( 事前研究会 ) 第 6 学年 私たちの暮らしと税金 授業研究 ( 事前研究会 ) 第 6 学年 私たちの暮らしと税金 授業研究 ( 公開 事後研究会 ) 第 6 学年 私たちの暮らしと税金 一年間の振り返り次年度の方針 元高丘西小学校長森本眞一 兵庫教育大学准教授山内敏男 公開講座 授業公開公開講座 受講者 ( 所属 ) 窪英樹 ( 貴崎小学校 ) 田尻博士 ( 貴崎小学校 ) 今西浩平 ( 朝霧小学校 ) 中村隼也 ( 大久保小学校 ) 池内宏尚 ( 朝霧小学校 ) 家村未佳 ( 大久保小学校 ) 筒井幸介 ( 人丸小学校 ) 家村国明 ( 高丘東小学校 ) 松原俊介 ( 人丸小学校 ) 二谷洋平 ( 高丘西小学校 ) 飯島俊輔 ( 中崎小学校 ) 榎本嘉仁 ( 錦が丘小学校 ) 石田誠 ( 沢池小学校 ) 橋本裕史 ( 二見小学校 ) - 1 -

81 Ⅰ はじめに明石に住む子どもたちにとって 明石の素材をもとにした社会科学習は 主体的な学習を進めやすい学習だと考える それは 身近な生活の中で見たことや聞いたことを基盤にすることで 事象に対して なぜ? と疑問を持ったり 課題解決に自分たちの生活をもとに見通しを持たせたりしやすいと考えるからだ さらに このような生活と密接に関連づいた学習は 子どもの持つ知識 社会認識と私たちが教えるべき内容とを無理なく関連づけることが可能である また 明石の素材をもとにした学習において習得される知識や社会認識は 明石という狭い枠の中だけではなく 他地域 他事象にもつながる普遍的な知識 社会認識となることが期待できる 以上のように 本講座は 明石の素材をもとにした社会科学習が 社会のしくみを理解することにどのようにつながるのかについて研究を深めることを柱とする そして 明石の素材を扱った実践例や学習成果を 明石市各校の先生方に広げていきたい Ⅱ 実践報告 ( 研修記録 ) 1 フィールドワーク ~ 明石西部編 ~( 二見小学校から御厨神社まで ) (1) コースと解説 1 二見小学校プール現在は 3 代目のプールになる 初代プールは 1949 年に完成した 地元の愛好家たちが資金を出し合い 手作業でレンガのプールを作り上げた 測量や建設も見よう見まねで作り上げた 主に二見中学校の生徒が練習で使い 多くの水泳選手を輩出した 3 代目プールの側面に 初代プールのレンガの一部を移設し 先人の功績を引き継いでいこうとしている 2 瑞応寺創建は不詳だが 天正元年 (1573 年 ) に天厳禅師によって再興され 東二見全体の菩提寺となったため 親寺 大寺 と呼ばれている 境内には二見三義人 二見築城の提唱者増本忠兵衛の墓などがある 裏庭の ソテツ は樹齢 400 年を超えると言われている 江戸時代には寺子屋が開かれ 明治の学制発布でこの寺に双見小学校が開校された その後 西二見の威徳院の双鑑小学校と統合 現在の二見小学校の前身が誕生した - 2 -

82 3 尾上邸肥料となるほしかなどの出荷でにぎわった二見港に通じる旧街道に面している 明治に入ってから増築された沿道部分は肥料問屋としての歴史を物語る商家の構えを現在まで非常によく伝えている 特に 主屋部分の上屋の妻面の一部が通りから見えるため ひときわ印象的な景観を醸し出している 建築年代は 祈祷札の年号から文政 7 年 ( 1824 年 ) 以前に遡ることが明らかになっている 4 横河重陳資料大坂冬の陣で武功があった横河重陳に徳川家康から送られた書状や討ち取った敵方の槍先など2982 点が2017 年 2 月 2 1 日 明石市に寄贈された 資料は江戸時代初期から明治時代と多岐にわたり 明石藩主だった松平家との関わりを示すものもあるという 市は 宝物ともいえる貴重な資料 詳細な調査 分析を行い 市民に公開したい としている (2) 参加者の声 最初に森本先生が 二見の民衆の力 と話されましたが 二見の民衆の村を思う気持ちが三義人や瑞応寺 増本氏 尾上氏をはじめとして昔の二見の繁栄を支えた村の偉人の話の中に随所に見られ たくさんのことを学ばせていただきました いつもながら 泉のように湧き出てくる森本先生の知識の広さ 深さに感服するばかりです 貴重な経験をありがとうございました 来年も楽しみにしています 森本眞一先生を講師にお招きして 明石市西部 ( 二見 ) の史跡を見学した 参加者の声にあるように 実際に見て歩くことによって 様々な発見を手に入れること普段何気なく住む地域が 解説を聞くことによって違ったものになってくるのである 私たちは 地域素材の教材研究が深まったことはもちろん 社会科における 目 を広げることができた 昨年度は 明石西部 ( 魚住 ) 今年度は 明石西部 ( 二見 ) そして来年度は 明石城周辺の史跡についてさらに深めていくことにする - 3 -

83 2 授業研究 - 4 -

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87 事後研究会より 事前指導として 子どもには明石市と他市との税額を比較させ 明石市の施策を調べさせた 民生費について 事前調べをたくさんさせた 自宅学習でがんばって調べてくる子もいた 税金については 明石の税収がここ数年 急に増えたことを押させてから なぜ増えたのかを考えさせた 子どもたちは 人口が増えたからだと理解した 民生費という言葉のおさえが子どもたちにきちんとされていたか 教師の意図と子どもの認識のずれがあったような気がする 民生費 = 高齢者対策という意味合いが強くなっていなかったか 明石の民生費と人口増加との関連性があいまいになっていたのではないか 明石は子どもを中心とした街づくりをするために 全体の税収の中での民生費の割合を高めに設定している だからこそ まとめの言葉が 活性化 というあいまいな言葉になっては 子どもたちには落としきれない 具体的な言葉で子どもたちに伝える必要がある 明石の人口増加の根拠を表す資料は 民生費以外にもありそうである 複数の要因があったのではないか そこを子どもに予想させ 資料を使って検証すると面白くなっていたかもしれない 子どもたちの思考に危機感を持たせるようなゆさぶり発問があれば 自分のことととらえ もっと深く考えさせられたのかなと思う どうやったら子どもたちをゆさぶることができるか 例として 社会的事象の矛盾点をついてみる なぜ疑問の学習展開には いいところと悪いところがある 今日の授業は 他市との比較 ( 空間軸 ) 年ごとの税収の違い ( 時間軸 ) 財政学や統計学のような ( 社会科学軸 ) で構成するとよかった 施策のメリットばかりに目を向けさせるのではなく デメリットに目を向けさせて子どもたちに これでいいのかな と切りかえしてみると面白い展開になっていたと思う そして それらの予想を検証する資料が用意できればよい 社会科の授業づくりとして 社会問題 ( 矛盾のなる事例 ) を取り扱うと考えさせやすい 例 : 食料自給率の問題 日本の自給率は低いのに 減反政策を進めている 特に 高学年では資料を使って議論するなど 高度な内容にすることができる Ⅲ おわりに本年度も 明石の 地域素材 を中心とした教材と授業について研究することができた 実際に歩く 本物にふれる という活動によって 指導者および子どもが意欲的に授業を展開することにつながった また 明石市の史跡や社会科学習の授業構成について 専門的なご指導を受けることもできた 元高丘西小学校長森本眞一先生 兵庫教育大学山内敏男准教授のご指導を 私たちの財産として これからも大切に残していくことにする 数々のご指導に感謝したい - 8 -

88 算数的活動を通して 考える力を育てる授業づくり 14 算数科研修講座目次 Ⅰ はじめに Ⅱ 実践報告 ( 研修記録 ) 第 6 学年単元 比例と反比例 指導案及び授業記録 Ⅲ おわりに 研修実績内容回月日 ( 曜 ) 研修内容 講師 備考 1 6 月 13 日 ( 火 ) テーマ設定 年間計画 授業者決定 2 8 月 29 日 ( 火 ) 考える力を育てる授業づくり 実践交流会 3 10 月 17 日授業研究 事後研究会第 6 学年 比例と反比例 山手小学校駒谷太進教諭 ( 火 ) ( 算数担当者会の授業研究会に参加 ) 授業公開 4 11 月 21 日 ( 火 ) 授業研究 事後研究会第 5 学年 面積 清水小学校水田愛恵教諭 授業公開 5 2 月 20 日 ( 火 ) 授業研究 事後研究会第 2 学年 立方体と直方体 錦浦小学校的場淳一教諭 授業公開 受講者 ( 所属 ) 長田基宏 ( 鳥羽小学校 ) 田頭貴央 ( 明石小学校 ) 吉岡百紀 ( 明石小学校 ) 濵崎孝恵 ( 松が丘小学校 ) 折田美穂 ( 朝霧小学校 ) 大西郁子 ( 人丸小学校 ) 児玉真菜美 ( 藤江小学校 ) 山村僚 ( 貴崎小学校 ) 松本豪 ( 大久保小学校 ) 楠田ひとみ ( 大久保小学校 ) 瀧本奈緒子 ( 大久保南小学校 ) 駒谷太進 ( 山手小学校 ) 堺昭郎 ( 山手小学校 ) 黒瀨康二郎 ( 江井島小学校 ) 中谷幸雄 ( 魚住小学校 ) 鍵山弘史 ( 清水小学校 ) 大西浩一郎 ( 清水小学校 ) 水田愛恵 ( 清水小学校 ) 北田綾香 ( 清水小学校 ) 吉栖こずえ ( 錦が丘小学校 ) 的場淳一 ( 錦浦小学校 ) 田嶋優一 ( 二見小学校 ) 北良江利子 ( 二見北小学校 ) 平郡邦江 ( 二見北小学校 ) 高松愛実 ( 二見西小学校 ) 黒川奈津美 ( 二見西小学校 ) - 1 -

89 1 はじめに昨年度に引き続いて 今年度も 算数的活動を通して 考える力を育てる授業づくり というテーマで研修を重ねてきた 次期学習指導要領でも重視されている算数的活動 ( 数学的活動 ) を積極的に取り入れ 子どもたちが主体的に課題解決に向かう授業づくりをめざした 年間 5 回の研修会の内 前半の2 回は理論的な研修 後半の3 回は実践的な研修を行うことで より実践的な指導力が向上するように取り組んできた 日々の授業の悩みを出し合ったり 授業作りに向けた課題を共通理解したりすることで メンバーと共に授業力の向上を目指していきたいと考えている 実際の授業を参観して具体的な子どもの姿を通して 子どもたちと共に楽しく取り組める算数の授業をめざしたい Ⅱ 実践報告 ( 研修記録 ) 第 6 学年単元 比例と反比例 授業実践 1 単元名 比例と反比例 ~ 比例 反比例研究員になって研究報告をしよう~ 授業者山手小学校教諭駒谷太進 2 単元目標 身の回りから 比例関係や反比例関係になっている, 伴って変わる2つの量を見つけ出そうとする意欲をもつ ( 関 意 ) 比例関係や反比例関係の式やグラフなどを用いて問題を解決することができる ( 思考 ) 比例関係や反比例関係を, 式や表, グラフに表すことができる ( 技能 ) 比例や反比例の意味や性質がわかる 二等辺三角形, 正三角形の定義や性質理解できる ( 知 理 ) 3 授業の実際 (1) 学習課題をつかむ 画用紙が何枚かあります 全てを数える事をせず およその枚数を求めましょう 研究を重ねてきた比例研究員として レベルアップした課題に挑戦することを伝え 意欲を高める 比例の定義を確認しながら 厚さ と 枚数 重さ と 枚数 が比例関係にあることを共通理解する (2) 個人思考 比例関係を利用して 全体の数を求めよう 1 枚では測定しにくいことから まとまった枚数の厚さや重さを測定し 比例関係を使う必要性があることに気づかせる - 2 -

90 画用紙の重さも枚数に比例するので 何枚かの重さと全体の重さが分かれば解けるんじゃないかな 全体の重さと全体の厚さについては 全員の前で実測して 板書しておく (3) グループ思考 グループで必要な量は何かを相談して実測する グループで個人の解法を交流させ 最も分かりやすい図や表 式などをホワイトボードに書かせる ホワイトボードを黒板に貼る際には 方法の違いによってグループ分けしておき 後の交流をスムーズに行う (4) 全体思考 厚さは枚数に比例する もしくは 重さは枚数に比例する この 2 種類の方法を交流させ どちらの方法を使っても解決できることを確認する また 比例の関係を使えば 効率よく問題を解決できるという 数理的な処理のよさ も確認する 2 つの解法の答えに違いが出た場合は 何が原因なのかを考えさせる 時間に余裕がある場合は 協力して全ての枚数を数えさせる - 3 -

91 (5) 適用問題を解く (6) ふりかえり 適用問題は 説明担当を先に決めて 優先的に解かせる 後で分かりやすく説明するために図や表をかくように助言する 本時での学びや 今後確かめたいこと等をワークシートに書くように助言する 4 事後研より (1) 授業者より 単元全体を通して 研究員 になろうと設定のもと 学習を進めている 体験的な活動を通して 意欲的に活動に取り組む姿を期待している 今回であれば 対象の重さや厚さを実測すること まずは 問題を提示して本時の課題をつかむ 比例関係を利用して 全体の枚数を求めよう比例やってきたね今日はこんな問題ですよどうやったら求められると思う? 重さ? 厚さ? 枚数? 10 枚で9グラム 1 枚当たりを求めようとする子表を用いて 関係を表そうとする子 様々に活動する姿を期待する (2) 実際の授業を終えて 授業者から めあての文言について悩んでいた かたい 何枚かまとめて量るけど 誤差をどれぐらい認めるか できれば 1 枚からの考えではいかないために 半紙でも検討してみた 画用紙か半紙か半紙は材質など問題があって 結局画用紙を選択した クラスの実態から 待ちの姿勢の児童が多く 話す機会を多く取りたいと思った 発表の時間もいれ グループで話し合う時間もとった自分の考えと友だちの考えを比べながら よりよい考えに至る過程 指導案上の適用題が あまりできていなかったということは そこに至るまでに今日の学びが上手にできていなかったからだろう 反省している どこに問題があったか 時間がかなりおしていた 途中で気づいた 最後の適用題を押さえ切れていない (3) 質疑応答から - 4 -

92 教科書とは違う流れで学習を進めている教科書では 厚さと枚数 重さと枚数 を順に学習してから 次に 厚さ さ 枚数 セットが登場する 厚さ ではベニヤ板 重さ では釘 最後に画用紙で考えるようになっている それぞれの条件で考えやすいような材質を順番に挙げているように思われる 全体思考の場面でホワイトボードの取り扱い方についてグループで集約した内容が書かれたホワイトボードを 同じ考え方等でまとめるなど 主体的に分類させてもよかった ホワイトボードに書かれてある内容をクラス全員で詳しく共有したい 考え方ごとに 子どもたちにネーミングをさせるのも一つの方法 比例関係を視覚的に明らかにしていく必要があった表を導入段階で用いていたが 個人思考以降 表を用いる場面が少なかった 表の見方を もっと確実にした方が良かったかもしれない 横に見る見方 X が 2 倍 3 倍 になれば それにともなって Y も 2 倍 3 倍 になること 縦に見る見方 定数が存在していること枚数 厚さ 枚数 重さは一定していること 時間的な問題もあるが 適用問題は選択制にしない方がよかった 枚数を求めるためには 他にも方法がある比を使った考え方もある表を使わなくても解決できる何を許して 本時は何を学ばせたかったかということを考えておくべき 枚数は約 300 枚で子どもたちは正解していたにもかかわらず 正解の発表をしても反応が薄かったのは 導入時に焦点化されていなかったか全体的にピンときていなかったと考える (4) 指導助言より 教科書の配列は よく考えられている 生活とのつながりをもっと強調したかった日常生活で使われている比例関係について授業の中でも示唆があればいい プレテストの内容が高得点計算はできるけど 意味内容の理解がいるかが大切どういう意味なのかを常に問うようにしたい 実測をしっかり個々人にさせたかったそれぞれの班に測定器具が欲しかった - 5 -

93 導入時に 丁寧に条件を提示しすぎていたかもしれない もっと子どもに考えさせることもできたのではないか 全体思考で 条件を整理し明らかにしていくこともできたのでは 厚さと枚数が比例関係であること ともなって変わる 2 つの量が比例関係であること この辺りの押さえが 少し甘かった 表を使ったりして 何度も確認した方がよかった 黒板やホワイトボード上の式と表を しっかり関連づける作業がほしい Ⅲ おわりに今年度も 考える力を育てる授業づくり に取り組んできた 夏季休業中の実践交流会では学習指導要領の改訂を踏まえた話し合いから日々の授業の悩みまで 時間をかけて話し合うことができた その中で 子どもたちの主体的に学びを深めていくための手立て等を共通課題として認識できたように思う 実践交流会での話し合いをもとに 2 学期以降 授業研究を3 回行って研修を深めることができた これらの研修を通して 子どもたち一人ひとりに自分の考えをきちんと持たせる教材や教具の準備 児童の理解を深めるための具体的なポイントについて話し合うことができた 式と言葉と図 この3 点が常につながり合っているよう配慮する必要がある また 育てたい数学的な考え方の見極めと その考え方がしっかり定着する効果的な授業構成について 時間をとって話し合うことができた 本時で子どもたちに提示する問題に費やす時間と適用題に費やす時間のバランスが難しい 解けるようになること ( 知識 技能 ) ばかりを意識して指導しがちな算数の授業を 考える力を伸ばす という観点から常に見直すことができるようにしたい この度の実践報告にもあるように 学びに向かう必然性を確保して児童の興味関心を喚起しつつ 算数的活動 ( 数学的活動 ) を通した日々の授業で 考える力を伸ばすことのできる算数の授業づくりをこれからもめざしていきたい - 6 -

94 楽しい理科の授業づくり 15 理科研修講座 目次 Ⅰ はじめに Ⅱ 実践報告 ( 研修記録 ) Ⅲ おわりに 研修実績内容回月日 ( 曜 ) 研修内容 講 師 備考 1 6 月 22 日今年度の理科研修講座と年 ( 木 ) 間計画について 2 7 月 10 日 ( 月 ) 授業研究 磁石の力 3 実験実技講習 8 月 18 日予備実験 ( 金 ) 理科クラブで使える実験 4 10 月 26 日 ( 水 ) サイエンス トライやる事業 水よう液の性質 兵庫県立明石北高等学校教諭水野博文 公開講座 2 月 8 日 5 ( 水 ) 受講者 ( 所属 ) 伊集院誠次江籠千絢平田沙織田中一磨住野健一郎池野寛江板木萌城野翔太郎伊集院裕美子新岡健伍梶原将裕 授業研究 もののとけ方 今年度のまとめ ( 大久保小学校 ) 木南亜沙美 ( 明石小学校 ) 吉田尭史 ( 大観小学校 ) 大野雄大 ( 林小学校 ) 羽藤夏実 ( 沢池小学校 ) 森實克広 ( 沢池小学校 ) 谷口卓矢 ( 沢池小学校 ) 濵田樹 ( 沢池小学校 ) 金澤典子 ( 藤江小学校 ) 金海美希 ( 花園小学校 ) 世良田康二 ( 花園小学校 ) ( 貴崎小学校 ) ( 貴崎小学校 ) ( 大久保南小学校 ) ( 大久保南小学校 ) ( 高丘東小学校 ) ( 高丘東小学校 ) ( 江井島小学校 ) ( 江井島小学校 ) ( 江井島小学校 ) ( 錦城中学校 ) - 1 -

95 Ⅰ はじめに今年度の理科研修講座は 楽しい理科の授業づくり をテーマに取り組んだ 昨年度と同様に 講座員のやりたいことや授業づくりにおいて困っていることなどを話し合った上で計画を立て 実施した それは 理科が好き や 興味はある と思っているものの 授業の展開や指導の仕方がわからないという声が多かったためである また 日々の忙しさから予備実験のための時間を十分にとることが難しく 実験に不安を抱えながら授業を行っているという声も多くあった 講座員同士が意見交流を重ねる中で 新しい気づきや工夫が生まれ 楽しい理科の授業づくりにつながる講座になれば良いと考えている Ⅱ 実践報告 ( 研修記録 ) 1 実験実技講習 (1) 予備実験第 3 回目の講座は 2 学期の学習の研究として学年層でグループを作り 予備実験を行った また 理科クラブで使えるような楽しい実験をもちより 実際に作って交流した 感想 実際に実験をして失敗しないポイントが分かってよかった 予備実験をすることで学習の見通しをもつことができた 子どもたちが楽しんで学べるヒントを得ることができた 教科書にない実験の工夫や 子どもが陥りやすい失敗を交流することができ 2 学期に活かしていきたい (2) サイエンス トライやる事業第 4 回目の講座は 県のサイエンス トライやる事業を活用し 講師を依頼した 6 年 水よう液の性質 の実験研修を実施した 感想 実験の準備の大変さ 危険性を感じた 研修でポイントを学べたので 6 年を担任したら自信を持ってできそう おおっ っと子どもたちからの声が上がることが予想でき ぜひ実践していきたい 少しのコツで 実験の制度が上がり結果が正しくなることを教えてもらえたことがよかった 実験実技講習では 指導経験を交流しながら ポイントを深め合うことができた また 指導が未経験でも 準備や指導のポイントなどから授業が楽しくなるなるような工夫を得ることができた 日々の忙しい生活で丁寧に予備実験をすることが難しい中 とても充実した活動となった - 2 -

96 2 授業研究 (1) 提案授業第 3 学年単元名 生活の中のじ石を科学しよう ( 授業者林小学校教諭田中一磨 ) 1 目標磁石の 物を通り抜ける力 について 素材を変数にして 力の違いを科学的に追求することを通して 素材の違いによって通り抜ける力が異なるのかどうかを考え 生活の中での磁石の力の有用性を感じる 2 展開学習活動予想される児童の様相指導上の留意点 1. 本時の学習課題を確認し 予想を立てる ワークシートを見ながら 予想を書き込んでいる 扱う素材は ゴム 紙 プラスチック 木材の4 種類とする 厚さは3ミリに統一 磁石は平型のネオジウム磁石を使用する 磁石の 物をとおりぬける力 を科学しよう 2. グループで実験を行う グループ内で役割分担をしながら実験を行っている 記録係 計測係 実行係に分かれて活動している クリップの重力を計測して記録係が記録している 誤差や外れ値を検討している クラスを8グループに分け それぞれの素材を2グループずつで担当し実験を行う 実験結果及び考察 わかったことを黒板に記入し 後の話し合いに活かせるようにする 3. 実験結果 考察について報告し合うとともに 生活の中での活かされ方について意見交流する 4. 本時の学習を振り返える 3 事後研究会 黒板に情報を書き込んでいる 物をとおりぬける力 が生活の中で役立っているかどうかを考えている 本時で感じたことや考えたことをワークシートに記入している 黒板には 書き込みやすいように 実験結果等の枠組みを用意しておく 生活との関連については ネームプレートを活用し 考えを可視化していく 適切な文章量で振り返えることができるワークシートを配布すると共に十分な時間を確保する 事後研究では 実験の仕方や発問について話し合いが行われた 実験の仕方として 役割を分担して実験が効率的であったこと 4 種類もの素材が用意されて子どもにとって魅力的であったことが意見としてあがった 考察する場面では 生活の中で役立っている? と問いかけ 学習と生活とを結びつけるように展開していてよかったこともあがった 一方で 結果をまとめる際に 数値の計算ミスや外れ値の検討が難しかったのではないかという指摘もあり課題としてあげられた - 3 -

97 また 授業に臨む子どもたちは目を輝やかせ 驚きや感動の声を出しながら実験を楽し み 思考を繰り返していた そして 子どもたちが学びたくなる実験の工夫が数多く用意 されるなど 楽しい授業づくりがなされていた (2) 提案授業第 5 学年単元名 もののとけ方のひみつをさぐろう! ( 授業者明石市立沢池小学校教諭池野寛江 ) 1 目標 今までに学習したことを活かして 食塩 ミョウバン 砂の混合物からミョウバンを取り出す方法を意欲的に考え 確かめることができる ( 関心 意欲 態度 ) 自分たちで考えた実験方法で ミョウバンを取り出すことができる ( 技能 ) 2 展開学習活動指導上の留意点 評価 1. 今までの学習を振り返る これまで学習した もののとけ方のひみつ を想起させ 本時への意欲づけを図る 2. 本時の課題を確認する食塩 ミョウバン 砂の混ざったものからミョウバンをできるだけたくさん取り出そう 3. 班の作戦を確認し 実験する 使いたい実験道具は 事前に 班で準備させる 作戦 1 水に溶かす ろ過 ろ紙に残った物を水に溶かす 温める ろ過 冷却 まず 水に食塩だけを溶かそう ろ紙に残ったものを全部 また水に入れるのは 無駄が多い 作戦 2 水に溶かす 温める ろ過 冷却 ろ過 ミョウバンを溶かすために 水温を高くしないといけない 砂だけが お湯にとけないから ろ過で取り除ける 溶かしたミョウバンを取り出すには 蒸発より 冷やす方が良かった 蒸発だと 食塩も出てきてしまう 4. 本時の振り返りを行い 作戦を見直す たくさんの水に溶かして温めたから 冷やしてもミョウバンはあまり出てこなかった できるだけ少ない水を温めて 冷やしてミョウバ 班ごとにワークシートを使って それぞれの操作を何のために行うのかを再確認させる できるだけたくさん という言葉から 丁寧に実験を行うように意欲付ける 水に溶かしただけでろ過した班は ろ紙に残った物に ミョウバンが混ざっていることに気付かせ 作戦の考え直しをさせる 失敗して 作戦を変更したい班は 失敗の原因を考えた上で 再チャレンジさせる 班ごとに 実験を進める速さに差が出てくると予想されるが 水を温める実験を行うグループには 随時安全に行えているか確認していく 技能 自分たちが考えた方法で 安全に実験を行い ミョウバンを取り出すことが出来る ( 実験 ) 思考 表現 既習の知識を活用して ミョウバンをできるだけ - 4 -

98 ンを取り除いてみよう お湯に溶かす方法も考えられる たくさん取り出す方法を考えることができる ( ワークシート ) 混合物 食塩 5g ミョウバン 30g 砂 1g 水の量は 各班で考えさせる 3 事後研究会事後研究では 授業で感じた疑問や日頃から感じている実験をする上での悩みを出し合いながら理科の授業づくりについて考えた 実験で気を付けるべき点やワークシートの工夫など細かい部分まで授業者の意図を聞いたり 参観者の他のアイデアを交流したりできたことが成果であった また 理科の授業を深化していくために 大切にしていることについて交流し合った 講座員のアンケートから〇目的意識をもって実験を行い 期待する結果が得られなかったのであれば手だてを変え 再考できる余地を与えることで 自ら学ぼうとする意欲の向上につながる 挑戦し 改善しようとする力を育てたい 〇実験では予想を大切にし 生活経験と結び付けて考えさせている 理科って身近にあるんだ! 役に立ってるんだ! と感じてもらえるようにしている 〇 楽しい という知的好奇心をくすぐる楽しさを与え では これならどうなるの? という次への探求心を持てるような授業展開をめざしている 子どもたちは自分たちで立てた計画に沿って これまでの学習を振り返りながら実験を進めていた 実験の中で ミョウバンを多く取り出すためにはもっとこうしたらいいのでは と考えを出して計画を変更したり 実験道具を準備し直したりする姿があった 教師の声掛けや手立てによって 実験を楽しみながらも絶えず思考し続けることができることを学ぶことができた Ⅲ おわりに今年度は 楽しい理科の授業づくり をテーマとして 授業に活かせるよう工夫しながら研修を深めてきた 今年度の成果は 授業研究を通して授業の展開の仕方や指導の仕方など基本的な部分を話し合えたことである また 実技講習を通して 実験方法や道具 注意点について考えることで児童のつまずきや指導のポイントなどを話し合うことができたことである 今年度も講座員の声を大切に 研修を楽しく行うことができた 来年度は更に 個々の興味や素朴な疑問を出し合い 一緒に教材や授業の進め方を考えられるようにしていきたい そして 理科の楽しさや授業作りの楽しさに結びつくような研修を進めていきたい - 5 -

99 豊かなかかわりを通して 子どもの願いが実現できる体育学習 目次 Ⅰ はじめに Ⅱ 実践報告 ( 研修記録 ) Ⅲ おわりに 16 体育科研修講座 研修実績内容 回月日 ( 曜 ) 研究内容講師備考 6 月 29 日 1 研修テーマ研修計画立案 ( 木 ) 2 8 月 25 日 ( 金 ) 3 11 月 16 日 ( 木 ) 4 11 月 27 日 ( 月 ) 月 18 日 ( 木 ) 2 月 8 日 ( 木 ) みんなで伸びる 夏季研修会 研究授業事前研究会 走 跳の運動遊び(2 年 ) 研究授業及び事後研究会和坂小学校佐々敬政教諭 走 跳の運動遊び(2 年 ) 研究授業事前研究会 ボールゲーム ( ソフトバレーボール )(6 年 ) 研究授業及び事後研究会朝霧小学校今西浩平教諭 ボールゲーム ( ソフトバレーボール )(6 年 ) 兵教大附属小教諭堀洋三 錦浦小学校 教諭有持哲治 兵庫教育大学准教授筒井茂喜 兵庫教育大学准教授筒井茂喜 公開講座 公開講座 公開講座 受講者 ( 所属 ) 清水圭介 ( 山手小学校 ) 吉岡佑理花 ( 大観小学校 ) 神保 亮 ( 江井島小学校 ) 村上謙太郎 ( 松が丘小学校 ) 丹谷純也 ( 林小学校 ) 友弘敬之 ( 清水小学校 ) 嶋谷俊輝 ( 松が丘小学校 ) 川端一貴 ( 林小学校 ) 山本悠太 ( 清水小学校 ) 平田耕一 ( 松が丘小学校 ) 佐々敬政 ( 和坂小学校 ) 臼井裕美 ( 清水小学校 ) 粟田貴光 ( 朝霧小学校 ) 大内智矢 ( 花園小学校 ) 野澤健太 ( 錦浦小学校 ) 櫻井与晃 ( 朝霧小学校 ) 水田 良 ( 高丘東小学校 ) 桜井文太 ( 錦浦小学校 ) 今西浩平 ( 朝霧小学校 ) 谷口卓矢 ( 高丘東小学校 ) 橋本裕史 ( 二見小学校 ) 筒井幸介 ( 人丸小学校 ) 二谷洋平 ( 高丘西小学校 ) 中村まりか ( 二見小学校 ) 宮下泰徳 ( 人丸小学校 ) 南 泰弘 ( 高丘西小学校 ) 中原駿太 ( 二見小学校 ) 今市 伸 ( 人丸小学校 ) 岩間敦信 ( 高丘西小学校 ) 山中慎也 ( 二見北小学校 ) 松原俊介 ( 人丸小学校 ) 堺 昭郎 ( 山手小学校 ) 野毛慎太郎 ( 二見西小学校 ) 上田哲史 ( 中崎小学校 ) 飯塚章雄 ( 山手小学校 ) 佐藤邦匡 ( 二見西小学校 ) 岩倉 豪 ( 中崎小学校 ) 久保有基 ( 山手小学校 ) 溝端達也 ( 二見西小学校 ) 鍵本祐輝 ( 大観小学校 ) 後藤照雄 ( 谷八木小学校 ) 八木智也 ( 二見西小学校 ) - 1 -

100 Ⅰ はじめに研究テーマを 豊かなかかわりを通して 子どもの願いが実現できる体育学習 とした 子どもたちは できるようになりたい うまくなりたい 勝ちたいなど様々な思いをもって運動に取り組んでいる ひと ( 仲間 ) こと ( めあて ) もの ( 教材 ) との豊かなかかわり合いを通して 子どもの願いを実現させようと考え 本研究テーマを設定した 今年度も授業研究と実技を中心に研修を重ね テーマに迫った Ⅱ 実践報告 ( 研修記録 ) 1 明石市立朝霧小学校第 6 学年授業者朝霧小学校教諭今西浩平 (1) 日時平成 30 年 (2018 年 )2 月 8 日 ( 木 )6 校時 (2) 場所明石市立朝霧小学校体育館 (3) 単元名 ソフトバレーボール ~パスを操れ! つないでつないでアタック 1!~ (4) 単元目標 アンダーハンドパス オーバーハンドパス技能を身につけるとともに チーム内の連動した動きによる攻防ができる ( 技能 ) 運動に進んで取り組み ルールを守り 助け合って運動をしたり 場や用具の安全に気を配ったりすることができる ( 態度 ) アンダーハンドパス オーバーハンドパスの動きが持つ合理的意味や それぞれのパスの有効性について考えることができる ( 思考 判断 ) 自チームや相手チームの特徴に応じた作戦( ポジション 攻撃 ) を考えることができる ( 思考 判断 ) (5) 単元を通してめざす児童の具体的な姿技能面 上げられたボールの落下地点を予測し 体の中心線でボールを正面から捉えることができる位置にすばやく移動して 狙ったおおよその位置にパス もしくは返球することができる ボールの高さやパスの意図によって アンダーハンドパスとオーバーハンドパスを使い分けようとすることができる 態度面 ゲームや練習に進んで取り組む ルールを守り ポイント間や試合の間にチームメイトと積極的に言語 もしくは身体接触を通してコミュニケーションを取ろうとする 仲間のミスをプレーや言語 もしくは身体的接触を通してフォローしようとする 安全にプレーできる場の設定を意識し 準備や後片付けを進んでしようとする 思考 自分たちのめざす姿や現状の技能に応じて ルールの追加 変更を提案したり 判断面教師の提示するルールを選択したりすることができる 自分たちのチームの長所や短所を理解し それらに応じた作戦を立てたり 必要な練習をしたりすることができる パスの動作が持つ合理的意味や パスの種類ごとの有効性について考えることができる - 2 -

101 (6) 指導にあたって 本学級は運動が好きな児童が多く 体育の授業では自身の運動能力を伸ばそうと 前向 きに取り組むことができている 中でもチームで対抗して競い合う際には 意欲も増し これまでの学習でも積極的に仲間とコミュニケーションを取ろうとする場面もしばしば見 られた 本学級の児童は第 5 学年でもソフトバレーボールを学習している その時の学習 では 白熱した試合や接戦を経験したい という児童の願いからボールをつなげることを 単元の目標とし ドリルや試合形式の練習に取り組んだ しかし 味方同士でもあまりパ スが繋がらず 児童の求めた 白熱した試合 や 接戦 にはなかなか至らなかったのが 実際である そこで今回の学習にあたって 次のような形で現在の技能の調査をした 1 相手コートから山なりに飛んでくるボールを自コート右側前方にパスし マットの上に落 下させる 2 相手コートから山なりに飛んでくるボールを相手コート中央にパスし マッ トの上に落下させる パスの方法は指定せず ネットの高さは200cmに設定した 調査 でわかった児童の実態 および考察は以下のとおりである 表 1 単元前のバレーボールにおける児童の技能分析 レディネス 児童の実態 考察 時空間認知能力 ボールの落ちるおおよその位置 ( 空間 ) は予測できている ボールが打点に落ちてくるまでの時間が予測できていない 経験の不足から落下にかかる時間を長く見積もる傾向があるため 落下点に入ってフォームを作る時間が足りていない フットワーク ボールを追った際に 落下点で止まることができず 胸の辺りで弾く ( アンダー ) 落下点手前で足を止め 腕だけをボールに合わせて弾く ( アンダー ) ボールの真下に入ることができない ( オーバー ) ボールが後ろに逸れた時に 下がってボ ボールを弾くことを意識するあまり 止まって重心を安定させることができていない 時空間認知能力が高まっておらず 素早く落下地点と落下時間を認識できないことも要因の一つと考える ールを弾くことができない ( オーバー ) アンダーハンドパス技術 手を組み合わせ 肘の内側を正面に向けてボールを弾く面を作ることができている 正面以外の方向に弾くことが難しい 膝が伸びた状態でボールを弾く 腕を振ってボールを弾く 手先や二の腕でボールを弾く 正しいフォームの知識が不足している ボールの落下点を正確に予想できない現時点で インパクトの瞬間にホ ールを弾く方向を見てしまうことで 腕の当たる位置を確認できていない 人差し指と親指で三角形を作り ホ ールを 正しいフォームの知識が不足し 包み込むような手の形ができていない ている オーバー 肘や膝が伸びきった状態でボールを弾 アンダーハンドパスに比べ 落ハンドパスく 下中のボール位置が把握しにく技術く 弾くタイミングがわからな い - 3 -

102 これらのことから 時空間認知能力の強化 正しいフォームの知識の修得 フットワークの強化 を最優先とし 技能の高まりに合わせて 守備のための作戦 攻撃のための作戦 を取り入れることで 意図した位置にボールを弾き パスをつなげ合う 白熱したバレー ができるのではないかと考える ソフトバレーボールのもととなったバレーボールは ボレーによって相手とどちらがボールを落とさずにいられるかを競うことを基本のルールとし 仲間とパスをつなぎ合うことで楽しさを味わうスポーツである 仲間のミスをフォローし合うその性質から チームの一体感が生まれやすい競技でもある 元々は体力の少ない人や女性 子どものために生まれたものであったが 競技化やルールの改定が進むにつれ 空中にあるボールを操作する高度なテクニックが求められる運動となっていった 児童の実態にあるように 第 6 学年の児童でも空中のボールをキャッチなしで思うようにコントロールするのは難しい しかし ソフトバレーボールのようにボールの選択によって操作の難しさを軽減したり コートやルールの工夫をしたりすることで取り組みやすくすることができ 児童でもボレーでボールをつなぎ合う楽しさを味わうことは可能である また 今の発達段階でバレーボールのレディネスを獲得することは 児童のこれからの豊かなスポーツライフにつながることも期待できる そのためには ボレーやパスの仕組みを分析し スモールステップを用いて指導することが必要である アンダーハンドパスとオーバーハンドパスを習得するために必要ポイントは3つ 共通して挙げることができる 1つは ボールの落下点を予測する時空間認知能力である 2つ目は 狙った場所に正確にボールをボレーするためのフォーム 最後は予測した落下点に移動し フォームを整えて返球するためのフットワークである これらを段階的に指導することに加え オーバーハンド習得にも力を入れる必要がある 2つのパスを比べると オーバーハンドパスの方がアンダーハンドパスに比べて目線に向かってまっすぐ落ちてくるため ボールの位置やインパクトのタイミングがわかりにくいことと 構えるまでに時間がかかることから児童の中でも使用頻度が少なく 習得に時間がかかると考える しかし セッターのパスにもオーバーハンドパスが多く使われるように アンダーハンドパスに比べて操作性が高い 児童が意図した位置をねらうパスを使うためには習得をねらうことは必須である そのために本単元では まずは正しいフォームを身につけることを意識させ 基本的なドリル ( 表 2) をアンダーハンドパスとオーバーハンドパスの両方で繰り返し行う 投げてもらったボールをキャッチしたり 弾き返したりすることから始め 壁を相手にボレー そして対人でパスのし合いでも距離を広げたり 人数を増やしたり ネットを挟んだりとスモールステップで練習に取り組んでいくようにする それと同時にパスの持つ形や動作についての合理的な意味や その有効性についても話し合う そうすることで 児童自身が正しいフォームとその良さを考えながら取り組む 質の高い練習ができると考える フォームやボールの軌道が安定しない児童には 動画を撮影したり 手本になるフォームの写真を掲示したりし 視覚的に自分の動きを確認することで全体像を認知できるよう支援する ネットとコートを使った練習では 時空間認知能力とフットワークの強化にも取り組んでいく ネットの高さを220cmに設定し ソフトバレーボールを使用することで ボールの滞空時間を長くし 児童が落下点に入ってフォームをつくることができる時間を生み出すようにする また ボールを落とさない意識を持たせるために連続得点による加 - 4 -

103 点や 攻撃の作戦を生み出したり 後衛の児童もボールに触れる機会を増やしたりするために コート後ろ半分での失点を2 倍にするといったルール設定で児童にボールをつなぎ 意図した場所をねらうことを意識させる 単元前半では パスをつなぐことに重きを置くために 7~8 人で編成した1チームを半分に分け ネットを挟んで何回パスをつなげることができるかを競う ラリーゲーム に取り組む ネットを挟んだ相手側も味方になるため スパイクなどは使わず 純粋にボールをつなげることを楽しむことができる また コート内で行うことで円陣パスに比べてゲームの形式に近く 自コートを決められた人数でどうカバーし合うかという ポジショニングの考え方にもつながると考える さらに 同じチームの仲間で取り組むことで友だちの特性を知り フォローをするための動きの予測につながることも合わせて期待できる 単元の後半では チームで対抗してのゲーム練習を取り入れていく それまで練習してきた技能と合わせて ボールを落とさないようにどうメンバーを配置するかを考えさせるようにする 最後には児童の思考を どうやって相手にボールを落とさせるかに移行させていきたい 予想される児童の考えは 相手の取れないところにボールを落とす であり それはより正確なボールコントロールを求めるものである 戦術的な要素も含まれるため 作戦会議を通して 児童間の交流がより活発になるであろう 試合に参加する人数を4~6 人に設定することで ボールに触れる機会を増やすと同時に コート外で友だちのプレーを観察する時間も確保する チーム内での一体感を高め 協力するたのしさを感じさせるためにも ポイントごとのハイタッチなどの身体的接触も積極的に促していきたい また 児童の技能習得に応じて ボールを飛距離の出る硬いものに変更 ネットの高さを下げるなどの設定変更を視野に入れておく 表 2 パスドリル メニュー 内容 指導上の留意点 キャッチ 投げてもらったボールをパスのフ 手や腕の形 下半身の使い方を意識 パス ォームでキャッチする させる 対面パス 投げてもらったボールをボレーで 軌道とフォームの関係を意識させる 1 返す 壁にあるラインより上にボールを フォームの安定と正面に弾くことを 壁パス 当て 返ってきたボールを繰り返 意識させる しボレーする 対面パス 1 対 1で向かい合い ボレーをし フォームの安定とフットワークを意 2 合う 識させる 対面パス ネットを挟んで1 対 1で向かい合 高く正確にボールを弾くことを意識 3 い ボレーをし合う させる 3 名以上でお互いが向かい合い パスを出す相手の名前を呼びながら パスをつなげる ボールを弾くことでねらう意識を持 円陣パス たせる 前方以外の位置をねらう際に 回り 込んでフォームをつくることを意識 させる - 5 -

104 ゴールパス 前後パス オーバーハンドパスでバスケットゴールに向かってパスをする リングに触れないように山なりの軌道を意識する 13mほど離れて向かい合い 短めに投げてもらったボールをパスで返す 21でパスした位置より後方にボールを投げ 後ろに下がってからパスで返す 31と2を繰り返す 山なりのパスを意識させる パスの使い分けと 前後移動後に止まってフォームを作ることを意識させる (7) 単元計画次時学習内容話し合い活動指導上の留意点 1 1 パスの基本を身に付けて ボールをつなごう! オリエンテーション 準備運動 ジャンケンタッチ ボールリレー パスドリル ( アンダー ) キャッチパス 対人パス1 壁パス 円陣パス 2 準備運動 パスドリル ( アンダー オーバー ) キャッチパス 対人パス1 壁パス 対人パス2 ゴールパス 円陣パス ラリーゲーム アンダーハンドパスのフォームの合理性について考えるオーバーハンドパスの利点について考える 準備運動では 前向きのダッシュ以外にも横向き 後ろ向きの動きも取り入れ フットワークの向上につながるようにする ねらった位置にボールを弾くための面のつくり方 向きの調整 ボールと面の接触の仕方について考えさえ 実際に試しながらフォームの合理性については話し合うようにする 味方にオーバーハンドパスをする際に 山なりの軌道になるためにねらう位置について考えさせる ゴールパスでは 山なりのパスにつながるよう リングに触れないパスを目指すよう声をかける オーバーハンドパスのフォームに関する知識を得た上で ラリーゲームに取り組み アンダーハンドパスと比較しながらその利点について話し合うようにする - 6 -

105 3 コート準備 円陣パス 準備運動 パスドリル ( アンダー オーバー ) 対人パス1 対人パス2 対人パス3 ラリーゲーム アンダーハンドパスとオーバーハンドパスの使い分けのポイントについて考える 練習時間を確保するために 準備チームを当番制にし 当番でないチームは円陣パスで フォームを確認する アンダーハンドパスとオーバーハンドパスの特性を整理し 使い分けのポイントについて話し合うようにする パスをつなげて 全員でコートを守ろう! 6 ( 本時 ) コート準備 円陣パス 準備運動 パスドリル ( アンダー オーバー ) 対人パス3 前後パス 作戦会議 ゲーム練習 1 自コートでボールを落とさないためのポジショニングについて考える ラリーゲームをふり返り 自コートでボールを落とさないためのポジショニングについて話し合う チームで作戦を立てる際は メンバーの得意 不得意を考慮して 全員でコートを守るよう意識させる 連続得点にボーナスの加点をすることで ミスをしない意識を高めるようにする 滞空時間を確保するために サーブは下からのスローイングとする チームの一体感を高めるために 得点 失点ごとのハンドタッチを促す 3 7 作戦を立てて ねらったところにアタックしよう! コート準備 円陣パス 準備運動 パスドリル ( チームで選択 ) ゲーム練習 2 相手にボールを落とさせるための作戦を考える 相手コートのどこをねらえば 得点につながりやすいか それをねらうにはメンバーの中でだれが適しているかについて話し合い 攻撃の組み立てができるようにする コートの後ろ半分( エンドライン側 ) に加点ゾーンをつくり 後ろを守る児童のゲーム参加機会を増やすと同時に 作戦を立てる際の戦術的要素を増やす - 7 -

106 (8) 本時の学習 (5/7) 1 本時の目標 アンダーハンドパスおよびオーバーハンドパスの記述を用いて 滞空時間が長く 仲間が取りやすいパスをすることができる ( 技能 ) 自コートでボールを落とさないための作戦を 仲間の特徴を踏まえて考えることができる ( 思考 判断 ) 2 本時の展開時間学習内容指導上の留意点 ( 評価 ) 0 チームで準備体操 準備運 自分や仲間の調子を確認しながら十分に体をほ動をし 円陣パスをする ぐしたり 温めたりするよう声をかける 必要であれば教師で付け足しの運動を指示する 5 本時のめあてを確認する めあてを意識してパスドリルに取り組むよう声をかける 取りやすいパスと作戦でコートを守ろう! パスドリルに取り組む 対面パス1 ゴールパス 15 チームで作戦を確認し ゲーム練習に取り組む パスが乱れる児童には学習を振り返らせ 必要な知識を喚起させるとともに 手で投げてもらったり 距離を短くしたりするなど ドリルの内容を変更するよう助言する 得点時 失点時のタッチを促し チームの一体感を感じることができるようにする ゲームごとにうまくできたこと できなかったことを振り返る時間を設定し チームで作戦の修正ができるようにする また 他のチームにも共通して言えるようなことに関しては 全体を集めて話し合いを行う 35 ふりかえりをする 練習してきたパスの技はゲームで活かすことができたか チームで立てた作戦はどのように有効だったか うまくいかなかった原因は何か について考えたことを交流し 次回の課題設定につなげる 40 片付けをする 状況に応じてアンダーハンドパスとオーバーハンドパスを使い分け 仲間の取りやすい 滞空時間の長いパスができたか ( 技能 ) ボールを落とさないために有効な作戦や そのために必要な技能や工夫について 根拠を明らかにしながら考えたり 話したりすることができたか ( 思考 判断 ) - 8 -

107 (9) 事後研究会より ( 一部抜粋 ) 指導助言 兵庫教育大学筒井茂喜准教授より パスドリルと試合での技能との関係について パスドリルでの つなぐ と 試合での つなぐ は異なり 試合においては 拾う ことが加わる 当然試合になると狙って点を取りに来る 児童は今の段階でそれを求めている 作戦は勝つための工夫 どこを狙い どう得点するか 自分たちが得点するためにどうすればよいかそれぞれのチームの特質に合わせたものを考えさせたい オーバーハンドパスの指導肘が伸びたままのオーバーハンドパスでは ボールをはじいてしまうため狙ったところにボールを送ることができない 発達段階としてはまず 肘を曲げてのボールキャッチからのリリースを認めたらどうか 一連の流れから キャッチからスムーズにリリースすることができるようになればオーバーハンドパスの習得につなげることができる ネット型ボール運動のステップ 今回の授業は第 1ステップであった では どのような展開にしていくか 今日の子どものミスで最も多かったのはネット際の処理ができなかったこと 高いネットを越えるためには オーバーハンドパスまたはワンハンドの技能が必要となる ネットを高くしたことで練習していない技能を求めることになってしまった 場の設定について ( コートの広さ 人数 ) ゲームに参加できていない子どもたちがいたり 子どもたちが狙って得点をとったりすることがなく 相手のミスによる得点が多かった そのため盛り上がりを欠くゲームとなってしまった コートの広さや人数は ゲームの動きを生むために大切な要素である - 9 -

108 ボールについて柔らかいボールは反発が高いため ボールの操作がしにくくなり 結果的に技能を下げることとなる 技能差が埋まるというのは技能の低い児童がうまくなるということではない 技能を高めていくためには どの段階で柔らかいボールから硬いボールへ変更していくかが重要 柔らかいボールで練習をしていき 肘を曲げボールを吸い込みながらキャッチができるようになったらキッズボールへ移行していくこともよい Ⅲ おわりに本講座は 体育科授業研究を中心に研修を行っている 授業実践を通して教材の意義や指導方法について理解を深め 子どもの できるようになりたい という願いを実現できる体育科学習をめざしている 今後も 様々な教材を通して運動の本質を読み取り授業研究をすすめることで 目の前の子どものつまずきを解決していき 研究テーマに迫っていきたい 最後に 授業研究の講師を務めていただき 授業づくりへの考え方や 教材の意義等について丁寧にご指導いただいた兵庫教育大学筒井茂喜准教授に感謝の意を表したい

109 道徳の時間を充実させるためにできること ~ 道徳の時間の実践を通して ~ 17 道徳研修講座 目次 Ⅰ はじめに Ⅱ 実践報告 ( 研修記録 ) 1 公開講座について 2 公開授業について 3 指導案 Ⅲ おわりに 研修実績内容 回 月日 ( 曜 ) 研修内容 講 師 備考 1 8 月 4 日 ( 金 ) 実践報告 年間計画の作成 2 10 月 24 日 ( 火 ) 指導案検討 月 5 日 ( 火 ) 1 月 18 日 ( 木 ) 1 月 25 日 ( 木 ) 授業研究小学校第 5 学年資料名 文字を書く喜び 役割演技を用いた道徳の授業と評価について 実践報告 来年度について 尼崎市立大島小学校教頭岡本薫加古川市立別府小学校教諭萩野奈幹 授業公開 公開講座 受講者 ( 所属 ) 神谷淳平 ( 江井島小学校 ) 木南亜沙美 ( 貴崎小学校 ) 竹中彰彦 ( 錦浦小学校 ) 松本創 ( 大観小学校 ) 藤村江里 ( 高丘東小学校 ) 衛藤美幸 ( 錦浦小学校 ) 吉田充志 ( 大観小学校 ) 原田善一 ( 高丘西小学校 ) 大西知子 ( 錦浦小学校 ) 吉岡佑理花 ( 大観小学校 ) 山本佳奈 ( 高丘西小学校 ) 井登俊宏 ( 江井島中学校 ) 山本美貴子 ( 大観小学校 ) 佐々木陽子 ( 江井島小学校 ) 中谷彩 ( 大観小学校 ) 有持哲治 ( 錦浦小学校 ) - 1 -

110 Ⅰ はじめにいよいよ平成 30 年度から道徳の教科化が実施される 様々な研修や研究会に参加し 教科化のポイントや要点 評価について研修を重ねてはいるが わからないことも多く なかなか理解が深まらない 研修の場や機会がさらに必要だと切々と感じる 道徳研修講座は 今年度で 3 年目を迎える 人数も 16 名に増えた 様々な学校から 様々な年代の教師が集まることで 道徳の実践について多角的 多面的に考える場となることを期待し 研修講座を進めていくこととする Ⅱ 実践報告 ( 研修記録 ) 1 公開講座について今回 加古川市立別府小学校より萩野奈幹教諭を講師として招き 役割演技を用いた道徳の授業と評価について の話をしていただいた 具体的な内容として 1 求められる道徳科の授業 2 道徳科の授業の在り方 の 2 点からなる まず 求められる道徳科の授業 にあたって 自我関与が中心の学習 問題解決的な学習 道徳的行為に関する体験的な学習 を効果的に用い 考え 議論する道徳 へ質的転換をどう図るのかが話題となった ここで 体験的な学習の一つである 役割演技 を用いた授業を 実践を交えて説明してもらった 役割演技 については 参加者の多くが取り扱った経験があったが 心情を深めるには不向きな印象を持っていたが 話を聞き 考えが大きく変わった 動作化をする児童本人に心情を問うのではなく 見ている人に問うことで より多角的で多面的な考えを引き出すことができるとわかり 効果的な指導の一つであることが理解できた 後日 数人の教師が自身の学級で実戦し 手ごたえを感じることができた また 道徳科の授業の在り方 については 教材分析の視点と評価を軸に丁寧な説明があった 特に評価については 何を評価すべきかが明確に示され 今まで漠然とした理解にとどまり不安を抱えていた評価に関する思いを払拭することができたといえよう 評価に関しては 現在どの学校も検討を重ねており 講座でも度々話題に挙がっているが 終了後すぐに参加者の間で各校の取組や現状の確認が行われていたことから 今後も研修を重ねる必要性を感じた 学びをみとるために 1 時間の授業の振り返りをどのようなワークシートに書かせ 毎時間評価するのかについても 具体的な資料とともに説明があり 道徳性に係る成長の様子を長期的に記録することが授業の振り返りに有効であることも理解できた 今年度の公開授業には 昨年同様 尼崎市立大島小学校岡本薫教頭 そして 公開講座に加古川市立別府小学校萩野奈幹教諭に来ていただいたが お二人とも学級経営の大切さに触れていた 道徳的な価値を多角的 多面的に対話を通じて 深めるには 本音を安心して語り合える学級であることが 大前提であり 道徳の授業では それを実現すること 道徳科に寄せられる期待は大きいと感じる - 2 -

111 2 公開授業について 授業者大観小学校教諭吉田充志講師尼崎市立大島小学校教頭岡本薫参観者松本 中谷 ( 大観小 ) 原田 山本 ( 高丘西小 ) 井登 ( 江井島中 ) 木南 ( 貴崎小 ) 神谷 佐々木 ( 江井島小 ) 藤村 ( 高丘東小 ) 大西 竹中 衛藤 有持 ( 錦浦小 ) 資料 文字を書く喜び ( 光村図書 ) (1) 事前研究会より授業者より 学級について話があった 本学級の児童は 何事も努力し 声をかけ合い クラスを良くしていこうとする雰囲気がある しかし もう少し粘り強く頑張ることで さらに良いものができるのに現状に満足してしまう姿があり 残念に感じることが多い 粘り強く取り組むことが喜びの一つになることを理解してほしいと考えている 資料 文字を書く喜び は 花の詩人 と絶賛される星野富弘さんの生き様を描いた資料である 不慮の事故で首から下が不随になってしまった星野さんは 一時は生きる意欲を失うが 口で字を書くことに挑み 文字を書くことが自分の生きる喜びとなる 星野さんが 3 年間も文字を書く練習を続けることができた理由を考えることを通して 努力する大切さや 諦めず続けていこうとする心情を育んでいきたい 上記の授業者の思いを受け 事前研究では 主題のとらえを討議することで 授業者の読みを深めることの必要性に迫ることができた 授業者は 今よりももっときれいな字を書きたいという思いで文字を書く努力を続けた星野さんのすごさに気づかせることを通して ねらいを達成しようとした しかし 子どもたちは既に 努力する ことのすばらしさを知っている どんな気持ちで努力を続けたのか を問うだけでは 価値が深まらないのではという意見がでた 検討の結果 なぜ努力することが 生きる喜びになったのか を考えさせ 児童の実態と児童に育みたい心情をさらに重ね合わせていくことが必要であると共通理解できた 展開については 児童の発達段階から 主人公の気持ちを考える展開が適切であること そして 中心発問で深めたい価値観を引き出すためのゆさぶりとなる補助発問や切り返しについて本時までに再考することを確認した (2) 事後研究会より 1 実在する人物や偉人の生き方を扱った資料を活用する場合の授業づくりの工夫道徳の授業では いかに自分のこととして考えていけるかが大切である しかし 本資料のように 児童にとって想像しづらい状況を取り扱うケースも多い 授業者は 星野さんが文字を書く写真や作品を板書に利用することで 児童が共感しやすい場を作り上げた これらの資料は 場面の説明や把握のみに利用できるものよりも 写真の場面が心情と結びついたものを選ぶことが重要である 2 人物の生き方から 児童一人ひとりの今後の生き方のヒントになる点は何かを読み解く児童はねらいとする価値の大切さをすでに知っている 深めていくためには 自分のこととして話し合える方法を考える必要がある 3 中心発問を進めるうえでの補助発問や徹底した問い返しを用意する本授業では 子どもの発言が深まりきらない場面がいくつかあった 一人ひとりの子どもの発言に対して どこまで切り返し 問い返しを用意しておくかが重要である 例 : この人だけが特別なのだろうか : この人の生き方で 自分と共通する点はないだろうか - 3 -

112 3 指導案本時の目標 口でペンをくわえ字を書きたいと努力を続けた星野さんの姿を通して粘り強く立ち向かうことは人間の生きる喜びに結びつくことを理解し やり遂げようとする道徳的実践意欲を育てる 学習活動 ( 主な発問と予想される児童の反応 ) 1. 星野富弘さんについて知る 元中学校の体育の先生 指導上の留意点 児童が想像しやすいように 口で 文字を書く様子の写真を見せる 大けがをして首から下が動かない 練習して口で絵や文字がかけるようになった 2. 資料 文字を書く喜び を聞き 星野さんの気持ちについて話し合う 星野さんはどんな気持ちで病院の天井を見つめていたのだ ろう 人に世話をしてもらわないと何もできないのでつらい 首から下が全く動かなくなり 死にた い という絶望感があったことを補足 説明する ずっとこのままだったら 死んだほうがまし 何のために生きているんだろう 自分にも何かできることがないのかな 昔に戻りたい 星野さんは どんな気持ちで文字を書く練習を続けたのだ ろう 揺さぶりをかけることで 頑張ってや り遂げる大切さを感じさせる 何とかして字が書けるようになりたい 高久君についた嘘を本当にしたい 練習をすればいつか美しい文字が書けるようになる つらい やめたい でもがんばろう お世話をしてくれている篠原さんのためにも書けるようになりたい なぜ 文字を書くことが 星野さんの生きる喜びになったのだろう できなかったことが できるようになったことがうれしかったから ペアの話し合いを取り入れて星野さんの気持ちを十分に引き出す ベッドの上で天井を見つめていた時と文字が書けた時の気持ちを対比することで 絶望状態から生きる喜びに変化したことに気付かせる 粘り強く努力してできるようになったから 諦めずに頑張ったから 文字が書けるようになったことで自分もやればできると 思えるようになったから 3. 感じたこと 思ったこと等をワークシートに書く 4. 教師の話を聞く ワークシートに書くことで 自分の思 いを整理できるようにする - 4 -

113 Ⅲ おわりに来年度より 特別な教科道徳 が完全実施となる 道徳研修講座としては 更なる授業実践の追求を考え 展開していきたい 課題となるのは 評価 と 評価をどう授業展開にいかすことができるか であろう 評価 については 内容項目毎の評価ではなく 大括りなまとまりを踏まえた評価とある そのために 授業は内容項目についての理解を基に自己の生き方を見つめ 物事を多面的 多角的に考え 自己の生き方についての考えを深める学習である 長期的にその子自身を規準とした道徳的価値にかかる理解や深まりを評価するためには いかにして 自我関与に至るかを工夫する必要があると考える 今年度の講座を足掛かりとし 道徳的な価値の深まりが期待できる学級経営と自我関与に至る授業展開について 今後も研究を進めていく - 5 -

114 外国語活動から外国語習慣をめざして ~ No English,no Japanese. Take it easy(*^_^*) ~ 18 外国語活動研修講座目次 Ⅰ はじめに Ⅱ 実践報告 ( 研修記録 ) 1 英語の研修 2 実践報告 Ⅲ おわりに 研修実績内容回月日 ( 曜 ) 研修内容 講 師 備考 1 6 月 6 日 ( 火 ) 研究テーマ 内容 年間計画 神戸市外国語大学 2 8 月 1 日教授横田玲子英語 ( 外国語活動 ) の研修公開講座 ( 火 ) 神戸市立糀台小学校 教諭梶本朋子 3 9 月 5 日中崎小学校研究授業参観事後研究会 ( 火 ) 教諭瀧本哲弘 4 10 月 24 日清水小学校研究授業参観事後研究会 ( 火 ) 教諭津村恒平 5 1 月 30 日 ( 火 ) 実践報告会 ( まとめの会 ) 受講者 ( 所属 ) 津村恒平 ( 清水小学校 ) 野田星奈 ( 朝霧小学校 ) 瀧本哲弘 ( 中崎小学校 ) 曽谷真紀子 ( 沢池小学校 ) 玉田智恵子 ( 沢池小学校 ) 池野寛江 ( 沢池小学校 ) 飯田聡子 ( 貴崎小学校 ) 牧あやの ( 貴崎小学校 ) 中村紋奈 ( 大久保小学校 ) 横山歩美 ( 大久保小学校 ) 飾森路子 ( 大久保小学校 ) 藤井伸子 ( 高丘東小学校 ) 原田善一 ( 高丘西小学校 ) 松本尚子 ( 高丘西小学校 ) 入江由美子 ( 山手小学校 ) 荻野里菜 ( 錦が丘小学校 )

115 Ⅰ はじめにグローバル化に対応した英語教育改革実施計画が出され 早くも4 年が経過した 5 6 年が 教科 として 3 4 年が 活動 として知的好奇心を与えることのできる英語教育を 来年度から移行期として本格的に実施する段階にきている そのために 今自分がしなければならないこと 出来ることを意識して研修を受ける講座のメンバーが多い 学校によっては 職員の温度差が大きいのが外国語活動であるという そんな中で自分が一歩踏み出すことにより 校内の他の先生方にも広げていきたいという願いをもって 指導力向上に役立つ具体的な内容を含む研修に取り組んだ Ⅱ 実践報告 ( 研修記録 ) 1 英語 ( 外国語活動 ) の研修 講師 : 神戸市外国語大学教授横田玲子神戸市立糀台小学校教諭梶本朋子 (1) 授業づくりのキーワード 子どもにとって 意味のある場面で 実の場面 ( 本当の場面 ) を 意味のある情報を どうしたら子どもたちにそれを 意味のある相手に 伝える 提供できるだろうか (2) 教科化へ向けてのキーワードしっかり活動型をやってこそ! 自分から発話してみよう 話してみよう! という態度 意欲を育てる ( コミュニケーションの素地を養う ) それでこそ 何を評価するかの観点が理解できる 出来るようになったことが評価できる Can-do 評価 子どもが決める 決めたいという気持ちをもたせる! 教科化 教科書をなぞるだけではない意欲を引き出す授業力が必要になる! - 2 -

116 (3) 指導計画で大切なこと 本時の目的 が言えるようになる ではなく 大切なのは の表現に慣れる ということと を伝えようとする 疑問視される指導内容 爆弾ゲーム 世界には地雷で苦しむ人たちのことを考えているのか 国旗カルタ 国旗はその国のシンボル それをたたく? 何人に聞けましたか? 人数ではなく何を聞けたのかが大切なのでは? 修学旅行で外国人にインタビュー 何のアポイントメントもなく 相手のこともよく知らない状況で子どもたちにインタビューさせることに危険性を感じる 幾つかのキーワード Some Key Words! 1 Authentic- 本当のこと ( 本物 ) 2 Choice- 誰が何を選ぶのか ( 判断できるのか ) 3 Ownership- 誰の手の内か ( 枠があるのか ) 4 Learner-centeredness- 学習者中心 5 Teacher-facilitator-お助け役の先生 (4) 担任の役目 プランナー 進行役 コミュニケーションモデル ( 子どもたちの前に立つ ) コミュニケーションのきっかけを作る 注意喚起と意図的指名 簡単なクラスルームイングリッシュに挑戦! (5)2020 年までのことについて 基本的な 読み 書き が始まります (5,6 年生 ) Hi,friends!Plus として補助教材 ( モジュールにも対応 ) の配布 2018 年度から3,4 年生での外国語活動も含めて先行実施が行われます 3,4 年生には教材となる絵本が配布されます (6) コミュニケーション活動を意識した授業づくり Team Teaching with ALT ALT がいることにより高まる子どもたちの意欲や国際理解を意識することにより コミュニケーションを意識した授業づくりができる ALT にお任せにしてしまうのではなく Fun から Interesting な (= 意味のある ) 活動を一緒に作ることが大切である - 3 -

117 2 実践報告 (1) 実践報告 1 はじめに 明石市立貴崎小学校教諭牧あやの 本年度低学年は 年間 10 時間の計画で外国語活動に取り組んだ 時間は 生活科や学 活だけではなく 音楽や図工 体育などの内容と関連づけて行ってきた 6 つの単元を計 画する中で 時間が足りない部分を朝のモジュール学習 ( 火 水 木曜日 15 分 3 回 ) と合わせ取り組んできた 低学年の児童が 楽しんで取り組めるよう 活動の導入には絵本を使い繰り返し読み聞かせをして一緒に声に出して行うようにした 活動内容 2 学期の活動の一部より 1 色 2 年生水ぞくかんを作ろう! 友だちの持っているシールは何かを尋ね 答えてもらったら最後にそのシールをもらい 自分の作った海のカードに貼って水族館をつくる活動 What s this? It s (red blue yellow green orange purple white black ). 使った絵本 2 形 2 年生どうぶつえんを作ろう! お話に出てくる形を使って動物を作り 半分かくして友達と何の動物かクイズを楽しむ活動 What s this? It s (circle triangle square rectangle star ). 使った絵本 さいごに低学年に外国語活動の時間はないが 他の教科と関係づけて広げていくことができるよさがあった 児童も繰り返し活動に取り組むことで 表現に親しむことができ 自信をもって友だちと関わることができた また単元の導入に絵本を使うことで 言っていることは分からなくても 絵を見ながら楽しめるよさがあった 昨年度から外国語活動に取り組んでいるが 1 年生と2 年生で少しだけ単語を増やしたり 同じ単元だが活動内容が変化したりすることで 新しい気持ちで繰り返し活動に取り組めるよさがあった - 4 -

118 (2) 実践報告 2 沢池小学校教諭曽谷真紀子実践 1 教育実習生に名刺を渡そう (4 時間 ) Brown Bear,Brown Bear,What do You See? の読み聞かせをし どんな色が出てきたかを確認 好きなものを言う言い方を I like~ であることを知り 色カードを交換し合うというコミュニケーション活動を行う 出てきた動物も同様にし 好きな色 好きな動物が言えるようになった後 名刺作りをした 自己紹介のため 絵本に出てくる以外の動物を書きたい子は 辞書で調べたり ローマ字で書いたり ひらがなで書いたりしていた 渡す時は 名刺に書いている内容を英語で伝えることができた 実践 2 好きな食べ物を尋ねる言い方を知ろう (4 時間 ) 実践 1の振り返りから 尋ねる言い方を知りたい という意見があった そこで What food do you like I like 〇〇 と 食べ物がたくさん書かれたピクチャーカードを見ながら何度も発話練習し インタビュービンゴゲームを行った 4 時間 単語の種類を変えて行い 最後に food を color や animal に変えてインタビューしてごらん と自由にインタビューさせた 全員が What 〇〇 do you like? I like 〇〇と言えるようになった 実践 3 2 年生がすごく楽しんでくれる絵本の読み聞かせをしよう~In the Autumn forest~ (11 時間 ) 単元のゴールを提示し 2 年生がすごく楽しんでくれるとはどういうことかを児童から出させ ALTに絵本を読んでもらう その後 児童と共にゴールまでの学習計画を立てる まず初めに 絵本に出てくる動物 体の部位 大きさや様子をゲーム (keyword game, all the say game, bongo, Simon says game, gesture game) を取り入れながら習得 次に 国語の時間を使って すごく楽しんでくれるための読み方の工夫 を話し合った そして 3,4 人で1グループとなり 読み方を話し合いながら練習していった 児童は 声の大きさ 速さ 声質 間の取り方 顔の表情 ジェスチャーなどを取り入れながら 2 年生が楽しんでくれるための読み方を練習していった 読み聞かせ本番は 2 月になる 現段階の課題としては ゲームなどを通してのコミュニケーション活動は誰もが意欲的に参加できたが 本を読むとなると低位の子がついていけなくなる 発達段階も踏まえ 様々な手立てが必要であると感じている - 5 -

119 (3) 実践報告 3 貴崎小学校教諭飯田聡子はじめに本年度は本校の校内研究を市内外に発表する年になっていたので 教材選びに意識して計画的に取り組んだ 時間は総合的な学習の時間から国際理解教育の領域に位置づけ 年間 17 時間と朝の短時間学習 ( 火 水 木曜日 15 分 3 回 ) を継続して行うことで年間 25 時間を確保することにした 活動内容 2 学期の活動の一部より 1 ローマ字 ( 国語科 ) ヘボン式と訓令式ローマ字としての意味の理解からアルファベットとしての認識を行った 2 HAPPY HALLOWEEN( 資料 1) ハロウィンの絵本をもとに成り立ちを知り 英語の絵本に触れ ハロウィンカードを作成した ( ローマ字指導と連動 ) 3 友だちのことをもっと知ろう! HAVE HAVE HAVE ( 資料 2) アニメの家族を題材にファミリーツリーを確認した 4 きさき小の お気に入り 紹介します貴崎小学校の お気に入り を校長先生やALT 地域の人に伝える活動 国語で アンケートのとり方 インタビューのやり取りの仕方 などを学習し それを総合的な学習の時間で実際に校内の教師に調査する活動を行った その延長で貴崎小学校での自分の お気に入り を発表する活動を行った I like ~. I can play ~. I see ~. I like ~. I see something ~. It s (long, short など ). ( In the Autumn Forest より ) さいごに来年度より移行期に入る3,4 年生の外国語活動では発達段階も鑑み 5,6 年生と同様のことを進めるのは難しい しかし 柔軟に対応できる子が多いのもこの学年の特徴だと考える 学校やアニメ イベントなど身近なものを題材にして コミュニケーション活動を行うことや絵本をきっかけに学習を展開することは児童にとって親しみやすい活動になったようだ また 短時間学習の効果として 毎日英語にふれることができ 友だちと伝え合いを楽しみにしている児童が多く自信にもつながったようだ - 6 -

120 Ⅲ おわりに 今年度のサブテーマは No English,no Japanese. である 英語の授業から全教科 学級経営につながるコミュニケーション ( 人と人とのつながり ) の和を広げよう を目指 し 外国語活動を特別な学習として扱うのではなく 他教科と同じように子ども達の知識 や技能 思考を養い 道徳的な感性も身に付くものとして実践してきた 今年度の講座も内容が豊かであった 講座員にアンケートをとり 教師自身が今後身に 付けていなかなければならない指導力について集約した そのことを踏まえて 具体的に どのようにしていけば向上させていくことができるかという観点で研修を行えたことに手 応えを感じた 教師の姿勢として大切なのは 自分達で単元のデザインをすること AL T 任せにせず ALT とともに授業を創るという意識をもって授業を行うこと 担任の役 割を再確認し 担任独自で進める授業をベーシックとすることである そうすることで 本当の意味で子どもたちのコミュニケーションの素地が養われるのではないかと考える そして 外国語科になっても外国語活動で培ってきたものを継承し 根底に流れるコミュ ニケーションの素地を養うことで 日本人も国際社会の一員であることを意識できるのではないだろうか 授業では 子どもにとって 意味のある場面で 意味のある情報を 意味のある相手に 伝える環境を提供するという視点に立ち 指導計画を考える際には Fun to interesting というこの言葉の意味を理解した授業づくりと道徳的な感性を身に付けさせることが これからの外国語科 外国語活動には必要になることは間違いない 講座員による研究授業参観では 中崎小学校瀧本教諭と清水小学校津村教諭の外国語活動の授業を公開した 講座員の感想からもあったように 現場の雰囲気を感じ 実際に自分がどう授業をするかをイメージする上で非常に参考になったという意見が多かった 来年度も授業公開を通して 講座員全体の実践力を高めていきたい 実践交流では実に多くの豊かな実践が報告交流され 1 年生から4 年生の学級でも 良く工夫された実践報告があり 英語に親しむ活動を交流できた 今後 小学 3 4 年生で実施される外国語活動で積極的に活用するなど この研修で得たものを それぞれの学校での外国語活動の推進につなげたい これらの実践が明石市の外国語活動の時間を豊かなものにする一助になることを願ってやまないものである 今後 個人での意識が高まってきても学級間の温度差があるなど学校全体を外国語活動に慣れ親しませるには時間がかかるかもしれない また 明石市としての方向性をどう考えていくか スキルアップの研修の必要性や 授業計画の考案など 課題はまだまだ多いと感じた 1 年であった しかし 少しずつではあるが 確実に英語教育の重要性の理解も進んでおり 来年度も着実に歩を進めていきたい 最後になりましたが 昨年度に引き続き本講座の研修にてご指導ご助言いただいた神戸市外国語大学横田玲子先生 神戸市立糀台小学校梶本朋子先生には 心より厚くお礼申し上げます - 7 -

121 自立をめざしためざした学びを支える 学びを支える ~ 本当に付けさせたい力 ~ 目次 Ⅰ はじめに Ⅱ 実践報告 ( 研修記録 ) 1 笑顔 考える つながる ~ 障害特性を超えるための支援 1~ 2 笑顔 考える つながる ~ 障害特性を超えるための支援 2~ 考えるための仕掛け ~ すぐに使える教材 ~ 3 幼稚園 小学校 中学校 特別支援学校との交流と情報交換 明石養護学校の見学座談会 4 高等特別支援学校から見た小 中学校でつけておきたい力 Ⅲ おわりに 研修実績内容 回月日 ( 曜 ) 研修内容講師備考 1 6 月 13 日 ( 火 ) 2 8 月 21 日 ( 月 ) 3 11 月 28 日 ( 火 ) 4 12 月 19 日 ( 火 ) 5 1 月 16 日 ( 火 ) 受講者 ( 所属 ) 笑顔 考える つながる ~ 障害特性を超えるための支援 1~ 笑顔 考える つながる ~ 障害特性を超えるための支援 2~ 考えるための仕掛け ~ すぐに使える教材 ~ 幼 小 中 特別支援学校との 交流と情報交換 明石養護学校の見学座談会 高等特別支援学校から見た 小 中学校で付けておきたい力 1 年間のまとめ 本当に付けさせたい力 キミヤーズ塾 主宰村上公也 キミヤーズ塾 主宰村上公也 明石養護学校 校長東川博昭 兵庫県立播磨特別支援学校 教頭田中良季 主幹教諭坪田宏 公開講座 公開講座 公開講座 坂東智美 ( 魚住中学校 ) 泉美穂 ( 林小学校 ) 高江洲賀津子 ( 望海中学校 ) 森上一光 ( 明石小学校 ) 方城多栄 ( 林小学校 ) 北藤公子 ( 魚住中学校 ) 木村雅代 ( 明石小学校 ) 権藤晃満 ( 山手小学校 ) 宮﨑翔太郎 ( 魚住中学校 ) 髙部あゆみ ( 明石小学校 ) 横尾昂志 ( 錦浦小学校 ) 來住千春 ( 二見中学校 ) 友利裕美 ( 明石小学校 ) 宮田寿子 ( 二見小学校 ) 寺田京子 ( 二見中学校 ) 望月幸子 ( 朝霧小学校 ) 秋田直美 ( 人丸小学校 ) 1 9 特別支援教育研修講座 筒井さなえ ( 望海中学校 ) 椎森京子 ( 明石養護学校 )

122 Ⅰ はじめに特別支援教育研修講座では これまで つながり をキーワードに 学校内 保護者 地域 幼稚園 小学校 中学校 特別支援学校 通級指導教室 専門機関とのつながりや 就労 生活支援などを含めた卒業後の人生のつながりを見据えた特別支援教育について研修 研究してきた 今年度 特別支援教育が始まって10 年が過ぎ 制度や内容などいろいろな面で進化し 充実してきた そのような中で 教員として 学校内での授業 支援を見直し 一人ひとりの子どもをより深く理解し 子どもの人生を見つめながら 子どもを主体とした特別支援教育をめざすため テーマを 自立をめざした学びを支える~ 本当に付けさせたい力 ~ と設定し研修を行った Ⅱ 実践報告 ( 研修記録 ) 1 笑顔 考える つながる ~ 障害特性を超えるための支援 1~ キミヤーズ塾主宰村上公也 (1) 特別支援教育の実際 発達学 発達心理学など学問的 学術的には進歩している 実際の授業は 水増し教育 実践( 授業 ) としては進んでいない 本質からずれている 授業がだめなら意味はない 目の前の子どもをどうとらえるか 教員の実情は授業研究の余裕もない (2) 乳児の力 脳のネットワーク( シナプス ); 誕生時には 成人の 1.5 倍 徐々に減少していき 役に立つシナプスのみが選別され残る より良い脳 ネットワークを作る 乳幼児の外国語学習 ; ビデオだけより 人との関わりを通して学ぶ方が 効果的 学習というのは 何かを捨てて 何かを得ること =シナプスの刈込み 何を学習するのか 人との直接のかかわりが大事 (3) プリント学習の功罪 瞬間的な成果が上がるが 作業であって考えることがない 解法の手順を覚えるだけ 考えない 脳シナプスの刈込みが起こる 人との関係が希薄になる (4) 考えるということ 障害がある 不幸? 普通の子 に近づける? 子どもは一個の人格である 障害児である前に個性ある人間 子どもの人格 個性をねじ曲げてはいけない 考えるからこそ 幸せになれる 考える力をうまく引き出す (5) 実践例 漢字学習 ; 覚えるのではなく意味を考える 教え込むのでなく 表現を引き出す 人とのつながりを教える 役割分担 代わりばんこ 創作熟語 仲間外れ課題( 視点を変える ) 文字の機能( ひらがな= 表音文字 ( 音は消える ) 漢字の提示の仕方 教材内容の選択基準; 始めは分かりやすくする - 2 -

123 発達課題の方向 ; 具体 抽象 単純 複雑 身近 未体験 パターン 応用 予想を立てる見通しをつける プログラムの提示一つずつ考えさせながら提示する 仲間外れ; 視点を変える (6) 障害特性を超えるための支援 = 支援は徐々にはずしていく 支援はそれを外すのも支援の一つ 最初から支援の外し方を考えておく 個別指導が丁寧できめ細かいは勘違い 無意味に丁寧過ぎない ( 過干渉は ) 支援の外し方の妙味もある( 立ち位置など ) 支援を外すと教材が染み込む いつも新しい目で 子どもを見つめる 障害特性を強めてしまわないように 細かくマイナーチェンジを試みる (7) 而今( にこん ) = 今が大事 嫌なことを我慢する 出来るようになることが生きる力ではない 成果を追い求めても 豊かな未来にはならない 勉強嫌いにさせては 絶対いけない 充実した今を積み重ねて それが結果として未来につながる 子どもが 生きていて楽しいと思えることを提供できる大人でありたい (8) アンケートより 人とのつながりが人を育てる 学ぶためには人との関わりが大切だと分かった 学校教育の大切さ 教員の教育技術を高める大切さを改めて感じた 支援学級内では特性や能力が一人ひとり違い 一斉授業は難しいと感じていたが ぜひ実践したい 発語のない子も集団学習ができる 一つの答えを求める課題だけでなく 様々な視点から考え いろんな答えを出す方法を教わった 子どもたちの思考を広げる授業をしたい 教育とは何か考えさせられた 大人の頭の中で固まった既成概念を壊してどうすれば子どもたちの発達を促せられるか もっと考え 授業研究していきたい 2 笑顔 考える つながる ~ 障害特性を超えるための支援 2~ 考えるための仕掛け~すぐに使える教材 ~ キミヤーズ塾主宰村上公也 (1) 今までの教育 問題の解き方ばかりを教えてきた 答えが出れば安心する 問題の中にある本質 本当の意味 教材内容の興味深さ 面白さを伝えていない 形式( しきたり ルール あいさつ ) やり方ばかり教え 表面だけノーマルに近づけることが教育の目的か? 正しいことを言うだけでなく たくさん思ったことを言うことが大切だ (2) 収束的思考と拡散的思考 収束的思考; 窮屈な感じ たった一つの正しい答に行き着かせる 問題を解くための方法を覚え込ませる ステップを細かく刻んで丁寧に教える - 3 -

124 拡散的思考; 楽な感じ 答が無数にあり 間違いはない 自由に考えを巡らせる 考える範囲の幅が広い (3) 教材のいろいろ 飛んで 仮名文 ; 自分なりの意味で 漢字熟語を創作 当て合いなど ワンヒント ノーヒントクイズ ; 頭文字をヒントに当てる たくさん思い浮かべること 当てたい気持ちでよく話を聞いている 対話 やりとりなど 数列 ; 法則性 規則性を創造的に考える 数への親しみ 仲間外れ課題 ;3つの物から キーワードを考え仲間外れを選ぶ 視点を変えてみる 話形なども練習できる わよバトン ; 評価用 分かった よかった ヒントを具体物で気づかせる ごび ( 語尾 ) 箱 ; 語尾を聞き取る課題で しっかり全文を聞き取っている きのこ顔 ; よく見る よく聞くを視覚化 簡潔な言葉のラベリングをする チョーンゴム 小さなっ箱 ; 長音 撥音を動作化 差し棒いろいろ ; 退屈な反復練習がやりたくなる ドリーム スクリーン ; 心の中を見透かす- 自信を持って発言できるように後押しする 今いるところ表 ; 自己評価 何のために練習するのか どのくらい練習するのか ゴールを示す もう一人の自分 ( 自画像 ) と話をする カチンコ ; 時間の区切り やり直しが出来る スケジュール; 一つずつ 対話しながら 次を思い浮かべ 見通す力を付ける ASDは見通しが持てないことが一番しんどいが これが改善されると他の行動にも変化が見られる (4) 人との関わりが重要 語学学習; ビデオだけより 人と直接対面して学習することで効果が上がる 乳児同士の集まり; 互いにつながり 刺激し合って高め合う 全ての学習に通じる (5) 幸せな人生を送るには 75 年にわたる追跡調査 ; 仕事 家庭 健康 富 名声 ではなく 身近な人との人間関係の質 家族 友人 地域での人とのつながり 暖かい人間関係 信頼関係が大切である (6) アンケートより 拡散的思考について楽しく知ることができた 子どもたちの将来のことを考えて勉強を教えるべきと思っていたが そればかりではないことを反省した 自分の体を使って感じることができる工夫や声かけが 子どもの思考の仕方を変えるのだと感じた 子どもたちの生き生きした授業風景に 本当の学ぶ姿をみた 子どもたちの心に寄り添い 幸せな人生を送れるように支えていけたら幸せだと思う 将来の子どもの姿を思い浮かべ どんな力を子どもたちに付けたいかよく考えていかねばならない - 4 -

125 人間関係 人とのつながり= 幸せな人生自分が出せる子 自分が出せる学級をめざしたい 教師になりたての今 この研修を受ける事ができ幸せだ 子どもたちに言う前に まず 自分が広く構えて幅を持とうと思った 3 幼 小 中 特別支援学校との交流と情報交換毎年行っている 幼児期の特別支援研修講座 との合同研修会を今年度は 明石市のセンター校である明石市立明石養護学校で行った 同校の施設見学 教材などの紹介のほか 校長先生のお話を聞いての座談会 各校園からの報告などを行った (1) 幼稚園からの報告 明石市立幼稚園 こども園 28 園中 9 園に つくし 3 園に ことばのへや 明石市健康推進課 1.5 歳児 3 歳児検診 にこぴょん教室 入園時保健師引継ぎ 就園相談 スムーズな移行 つくし などへの通園 早期支援; 療育 周りのサポート サポートノート 親子ともに初めての集団生活 - 安心して楽しく過ごせる 預けられるよう努める (2) 小学校からの報告 通級指導教室(ADHD 等 生活支援員 ) 現在自校内のみだが 巡回 来校指導 ; 他校からの要望が増えている 肢体不自由学級に医療的ケア( 以下 医ケア という ) 児が入学予定 ; 対応など検討中 施設環境は十分でない 保護者の思い 他の児童に関することなど問題は山積みである (3) 中学校からの報告 愛着障害がある生徒が多い 家庭で関わってもらってない 保護者自身の戸惑い 悩みなどを 保護者とのノート交換で分かち合う 交流学級 行事; 生徒の実態に差が大きい 周りの子どもも学ぶ場である 卒業後どうなっていくのか 思春期 特別支援学校 高等特別支援学校など (4) 明石養護学校長東川先生の話 医ケア など日常的支援が必要な子どもが増加 通常の学校に就学してくる 医ケア 推進のために教育 福祉 医療との連携が不可欠 卒業後 放課後の居場所作り 地域との連携を図っていく 市民への啓発 行政との協力 政策への反映 文科省の事業 通級担当教員の専門性充実 発達障害生徒への教科指導法研究事業 授業改善; カリキュラム 自立活動と教科 実態把握からの組み立て パラリンピックなど スポーツ 芸術 文化活動の推進 交流および共同学習 教員免許保有率 ; 特別支援学校 -100% 特別支援学級 - 現状の倍増を目指す 切れ目のない支援体制の整備 早期コーディネーター 就労コーディネーター 医ケア のための看護師の拡充など - 5 -

126 (5) アンケートより 明石養護学校を初めて見学した 教材や取り組みなど 実際に使えそうなものがたくさんあった 個を見つめ しっかり課題を持ち 今後生きていく上で大切な力を学校でつけさせたい 充実した設備 スタッフなのに 保護者は地域の小学校にという強い希望があるということを改めて考えなければならない 医ケア 児を看護師配置のない通常の学校に就学させることは 安全と思えない 保護者が1 日中付き添うことは大変である 医ケア が教師も子どもも安心安全に行えるように考えたい 4 高等特別支援学校から見た小 中学校でつけておきたい力兵庫県立播磨特別支援学校教頭田中直季主幹教諭坪田宏 (1) 播磨特別支援学校について 1 知的障害特別支援学校高等部の職業教育を主とする専門学科 職業教育は ( 中略 ) 知的障害のある生徒の教育においては 将来 自立し社会参加することをめざし 職業人としてだけでなく 社会人としても 必要で一般的な知識 技能及び態度を身につけるようにすることを目的とする ( 後略 )( 文部科学省 2009b) 2 学校の概要 昭和 42 年創立時は肢体不自由の中 高校生の全寮制養護学校であった 平成 21 年度知的障害教育部門高等部就業技術科を開設 3 知的障害特別部門 ( 就業技術科 ) 生産技術コース ; 木材加工で 椅子 プランターカバーなどの木工製品製作工芸技術コース ; 陶工作業で 皿 マグカップ 置物などを製作園芸技術コース ; 園芸作業で花の苗や野菜 果物を育てる 花壇の手入れなど環境技術コース ; 地域より提供された皮革を材料に 環境にやさしい商品製作 播磨デュアルシステム; 職業教育と企業での就労体験を組み合わせる 教育目標; 受注から生産 販売までの 産業の基本的な流れを通しながら 各種の職業に必要な力を身につけるとともに 働く意欲を高め 主体的な態度を基盤とし 就労するための基礎的な力を養うこと スペシャリスト を育てるとか 手に職をつける のではない (2) つけておきたい力 自分だけのための設備 人 を必要としない 社会的適応が困難になる一因 特別支援学校は自分でできるための基礎的環境整備がある 通学; 自力で竜野駅まで来られる力 就職してからも自分で通える もともとある力に気づかず 手をかけすぎていないか 問題行動を起こしていない 平穏な時に注目し 評価する ダメな時に反応して負の強化子を与えない - 6 -

127 ポジティブな経験 ; 結果だけを評価するのでなく その過程 自己選択したことを大切に評価する できなかったことも 自分で経験したことを褒める 特別支援学校 養護 ; 守るではなく もともと持っている力を出させる 自己選択の機会を奪う例 ; 車椅子生徒の車椅子を何も言わずに押す = 人権侵害 (3) 質疑応答より 卒業生 ; 離職した人は少ない 基本 1 年間アフターケアもしている 明るく元気 挨拶ができることが評価されている 何かあればいつでも連絡 訪問をする 進路選択 ; ここに来るはずでなかった との思いは 居場所もなく 苦痛となる 自分も友達も認められない 誰も幸せでない 進路決定 ; 高等部進学にあたっては 保護者 本人が実際に見学などをして 教育内容 交通 就職などを考慮して決定している 入学時からコース決定する点 ; 播磨特別支援学校内でも検討している (4) アンケートより ポジティブ体験により自己評価が高まり 自尊心の向上にもつながるとわかった できなくても自己選択 自己決定できたこと その過程をほめること 自分で経験したことが多い人が自立につながる うまく自己選択せず 好きなことだけ 嫌なことはしない 場合 社会に適応するためにはそれだけではいけないように思う 小学校でも 将来的に必要な力について考え指導すべきだと思った 保護者は高校の進路なども考えている 保護者にとって 子どもが自立して生活し 働いて収入があるか 親亡き後は などが一番の心配である Ⅲ おわりに特別支援研修講座には 小 中 特別支援学校と様々な校種から コーディネーター 通常の学級担任 特別支援学級担任 通級担当の生活支援員など校内での役割も異なる先生方が集まっている それぞれ直接携わっている子どもたち 直面している課題は違えども 特別支援教育を学び 考える仲間として共に今年度の 5 回の研修を行った 今年度テーマ 自立をめざした学びを支える~ 本当に付けさせたい力 ~ での研修は第 1 回目から 私たちの 教員としての 教育の方向としての根幹にも関わる提言がなされた 子どもたちに 幸せな人生を送るための力 を育てているつもりであったが 大事な力を見落としたり 逆に失わせたりしていたのではないかと反省した しかし たくさんの教材 実践を見せていただくうちに 子どもたちの顔が浮かんできて あれも これもやってみよう と前向きに希望をもって研修を終えることができた 特別支援教育がスタートして10 年 法的には 障害者権利条約が批准され 障害者差別解消法が施行され 社会的にも発達障害などについての認知が広がってきた 教育界では インクルーシブ教育 合理的配慮 基礎的環境整備などについて取組がなされ 学習指導要領の改訂を間近に 大きな変化を迎えつつある 学校現場では 子ども達の自立を目指した力をつける学びのための日々の実践が大切である 子ども達一人ひとりの人生というつながりの中の 今 を大切にし 多くの人たちとつながりながら育てていく そんな特別支援教育を推進していきたい 講座員の先生方からのメッセージをもって 1 年間のまとめとしたいと思う - 7 -

128 子どもたちへ 先生はうれしいよ 君に出会えて どんなに小さなことでもできるようになってくれたとき 実験で 色の変化にびっくりしてくれて 毎日学校に来てくれて みんなが笑顔で過ごしてくれて 君の頑張っている姿を見て 先生は願っているよ こんな未来を たくさんの人に愛され 笑顔で毎日楽しく過ごしてくれること 生まれてきてよかった 産んでくれてありがとうって思って生きてくれること 身の回りのこと 色んなことに興味を持ってほしいな 色んなことに取り組んでいっぱい吸収していってね 家族と仲良く 頼りになる楽しいおじちゃんになること お互いを大事に 仲良く過ごす 大きな夢をもって生きる 君たちには無限の可能性があるよ 笑顔で頑張れる未来を 自分らしく自信をもって生きていこう 誰かの役に立つ喜びのある人生を送ること 君って すごく努力家で 頑張り屋さん 楽しそうにいたずらしてたね とてもまじめで毎日一生懸命なんだよね! ほんとはとても心が温かいんだね 君は できる子 だから 時間がかかっても絶対に できる子 だから こんな力をつけてほしいな 難しいこともあきらめずに頑張る力 今日は無理でも明日また挑戦する気持ち 素直な心で 色んな人の話を聞いたり 話したりできるといいね いろんなことに興味を持って 疑問 不思議を見つけて確かめよう ゆっくりでも自分の思いを言葉で話してくれること しっかり自分を見つめ 自分を知っていこう しんどい時には 叩いたりせず先生に合図してね いろいろなことにチャレンジして 色々なことができるようになっていってね みんなで協力し合って 小さなことでも しんどいことでも一生懸命頑張る力 人とつながる気持ち 生き生きと生きる力 幸せになりたいと思うこと 先生も頑張るよ 小さな進歩も見逃さないようにしたいな みんなの疑問に答えられるようにたくさん勉強しておくね 困ったときにどうすればいいか練習しよう どうすれば困らないか考えよう 先生もずっと挑戦する気持ちを持ち続けて頑張るよ しんどいことでも笑顔を忘れず頑張るよ すごく小さな できた も見逃さないよう見ています 一緒に喜びたいと思っています 君をもっともっと理解したいな 仲間を増やして 皆で見ているよ 君は君! 大事な人! - 8 -

129 人権意識を高め 人権尊重の生き方の基礎を培う 目次 Ⅰ はじめに Ⅱ 実践報告 ( 研修記録 ) 1 対話で進める人権教育 2 人権教育講話 3 実践報告 Ⅲ おわりに 20 人権教育研修講座 研修実績内容月日回 ( 曜 ) 1 7 月 4 日 ( 火 ) 対話で進める人権教育 年間計画 研修内容講師備考 2 9 月 21 日 ( 木 ) 実践発表 1 いいことみつけをしよう (1 年生 ) じぶんがすきともだちがすき ~ みんなすてき ~ (1 年生 ) 実践発表 3 10 月 11 日 ( 水 ) 人権教育講話 ( 明石市人権セミナー ) スマホ時代を生きる子どもたちのため ~ 今 大人が知っておきたいこと ~ 兵庫県立大学環境人間学部准教授竹内和雄 公開講座 4 10 月 19 日 ( 木 ) 実践発表 2 いいところみつけをしよう (2 年生 ) 鑑賞で良いところみつけ ( 図工 ) 実践発表 5 11 月 24 日 ( 金 ) 実践発表 3 うしろの正面 だ ~ ぁれ (4 年生 ) 海の勇者 (6 年生 ) 実践発表 受講者 ( 所属 ) 柳田美聡 ( 錦が丘小学校 ) 藤原敬子 ( 朝霧小学校 ) 三木潤子 ( 朝霧小学校 ) 松岡いち子 ( 中崎小学校 ) 廣岡佳代子 ( 二見北小学校 ) 平郡邦恵 ( 二見北小学校 ) 郷田直 ( 二見北小学校 ) - 1 -

130 Ⅰ はじめに現代の社会では 人権問題が多様化している にもかかわらず 子どもたちの人権に対する意識は弱く 個人情報を軽い気持ちで公開したり 冗談や遊びと称して軽い気持ちで相手の気持ちを傷つける行動をとったりすることがある 家庭によって人権に対する意識も様々である中 学校教育の中で人権教育を行う必要性を感じる 人を大切にする 人権教育は より豊かな人間関係を作ることにつながり ひいては よりよい社会をつくることにもつながる 人権教育は 子どもたちが社会に出て 様々な人間関係を構築していく中で 自分の人生をより豊かにしていく一つに手立てになるであろう 人権教育研修講座では 子どもたちや教師自身の人権感覚を磨いたり 人権意識を高めたりすることをめざし 学級指導や授業づくりを考えていく 学んだことを実際に行動に結びつけることは難しいが 日々教師自身が人権意識をもって教育指導していくことが大切であると考える 今年度は テーマを 人権意識を高め 人権尊重の生き方の基礎を培う とし 講座員の教育実践を交流したり 兵庫県立大学環境人間学部 竹内和夫准教授の講話を聴いたりして すぐに実践したい取組を学ぶことができた Ⅱ 実践報告 ( 研修記録 ) 1 対話で進める人権教育第 1 回人権教育研修講座では 明石市の人権教育担当者会の本年度の研究テーマを参考にして 自分たちが研究したいことを考えた まず 子どもや教師自身の人権感覚を高めることが第一の目標であること 次に 人権を尊重する行動や言動とはどういうものであるかを具体的に学ぶことに重点を置いた そこで 今年度の本講座のテーマを 人権意識を高め 人権尊重の生き方の基礎を培う と定めた 学級ですぐに実践できそうなプログラムとして 和歌山県教育委員会のホームページより 人権教育学習プログラム事例集 を参考にし 研修した 学年層別に具体的なプログラムがワークシート付きで紹介されており 大変分かりやすく 興味深かった 低学年のプログラムでは 自分や友だちの良いところ見つけで自尊感情を育てる取組 自分や友だちの考え方を比べたり外見の違いに気づいたりして 多様性を受け入れる取組について学んだ 中学年のプログラムでは 自分らしく生き生きと生活できる社会を築くための決まり 人権 の内容や意義について学ぶ取組であった 世界人権宣言 に関連した項目 水 食べ物 家族 争いごと ひみつ 家 お金 勉強 休み時間 遊び 意見 考え 等の言葉をカードにし 裏返して自分が取ったカードの項目について 幸せな生活を送るために 自分はどのように考えるかという 意見を交流する取組であった また 男女共生について考える活動として 家事や様々な職業において それぞれが男女のどちらかに偏っていないか また それについてどう考えるかについて意見を交流し 性別に関係なく 自分らしさを活かせる職業に就くことの大切さを学ぶ取組を学んだ 高学年のプログラムでは 障害者や高齢者等 体の不自由な人の立場になって 設備や道具の工夫を考える学習で 同時に現代社会でのユニバーサルデザインを見つけ 具体的な人権課題について学習する取組であった どの取組もすぐに実践しやすいものばかりなので 研修の最初に紹介することで 本年度の人権教育に役立てることをめざした - 2 -

131 2 人権教育セミナー スマホ時代 を生きる子どもたちのために ~ 今 大人が知っておきたいこと ~ 講師 : 兵庫県立大学環境人間学部准教授竹内和雄氏 講師について公立中学校で 20 年間 生徒指導主事などを担当 寝屋川市教育委員会指導主事を経て 2012 年より兵庫県立大学環境人間学部准教授の職に就く 生徒指導を専門とし ネット問題 いじめ 不登校等 困っている子どもたち への対応について研究している 文科省や総務省等で 子どもとネット問題についての委員を歴任 NHK クローズアップ現代 にも出演 毎日新聞に 竹内先生の新教育論 ~ スマホっ子の風景 を連載中 ウィーン大学客員研究員 1) 講話内容 (1) ンターネットでの人権課題 ネットいじめ 誹謗中傷 個人情報拡散 リベンジポルノネットが過酷な理由 24 時間逃げ場がない 拡散性 再現性 (2) 変わるネットいじめ ガラケー時代のいじめ スマホ時代のいじめ場所 裏サイト 掲示板等場所 LINE Twitter 等内容 匿名で攻撃内容 LINE はずし 別グループ攻撃 明確な悪意がある攻撃 悪意はない (3) ゲーム機からスマホへ移ったことで 人権トラブルが起きやすい環境になった ゲーム機でのネット接続 ( すれ違い通信 Wi-Fi 接続 ) Wi-Fi( 公衆無線ラン オリンピック 観光目的 野良 Wi-Fi) (4) 大人も変わる必要がある 対策を変える必要性がある ( 最先端の取組の変化 ) 平成 20 年頃 携帯電話もたさない宣言 所持禁止 平成 22 年頃 賢く使わせる 平成 25 年頃 夜 9 時までルール ルール作り ( 大人 ) 平成 27 年頃 スマホサミット ルール作り ( 子ども自身 ) (5) 他律から自律へスマホの使い方について保護者とのルール作りや話し合い 成長するにつれ先輩 仲間とのルール作りや話し合い 産官学の協働の必要性兵庫県モデル産官学連携 ( 神戸市 たつの市 相生市 養父市 三木市等 ) 京都府モデル警察主導モデル ( 本部長 知事 市長 ) 滋賀県モデル PTA 県教委協働岡山県モデル新聞社 教委協働 (6) スマホによる問題について知っている人になることが大切 問題が起きた時の相談 連絡先 最寄りの警察 警察相談専用電話 ( 9110) 最寄りの消費者生活センター 消費者ホットライン (188) 子どもの人権 110 番 ( ) - 3 -

132 3 実践発表 (1) 1 年 じぶんがすきともだちがすき ( 単元名 ) 道徳 4 時間 学級活動 1 時間 生活 1 時間 国語や日常活動とも関連させて 単元構想を立てて 個性の伸長 自尊感情の育成をめざして取り組んだ 道徳の 4 時間は次の通り となりのともだちをしょうかいしよう 席替えをする前に 1 か月間隣りの席で過ごした友だちについて 好きな食べ物や遊び 良いところ等を皆に紹介する活動 友だちとのやりとりの中で 相手の良いところに目を向けることができた また 皆の前で友だちを思いやりながら紹介することで 互いに自分や相手を大切に思うことができると考えた あいうえおさくぶんでじこしょうかい みんなの前で 自分の好きなことやよいところを紹介する活動 その際に 自分の名前の文字から始まる文 ( あいうえお作文 ) を作ることにしたが 1 年生には 難しかった 自分の苗字か 下の名前だけで考えると ゲーム性もあって 楽しみながら少し考えることができた 自分をアピールしたり 自分をほめたりすることできる学級づくりをめざした ほめことばのたからばこ 学級活動で学び ( 下にワークシート参照 ) 終わりの会で取り組んでいる ふわふわことば をもとに 自分が言われてうれしい言葉をすべて ( 自分のファーストネーム ) のたからばこ と称した画用紙に書き出し 皆と紹介し合った ほめ言葉以外にも 感謝の言葉や 仲直りのときの言葉 つらいときにかけてくれると嬉しい言葉も多数挙がった ふわふわことばをあつめようめあてみんなのきもちがふわふわになることばをあつめよう ふわふわことば じぶんがいわれてうれしいことば 1 じぶんでかんがえる 2 となりのひととそうだんする 3 みんなでそうだんする じぶんがいわれてうれしいことばはどれですか 3つえらんで をつけましょう ( ) ありがとう ( ) ごめんね ( ) いっしょにあそぼう ( ) がんばったね ( ) はいどうぞ ( ) じがていねいだね ( ) かわいいね ( ) かっこいいね ( ) おともだちにやさしいね ( ) こころがきれいだね ( ) おともだちになろう ( ) かしこいね みんなでそうだんしてほかにもみつけたらかいてみよう - 4 -

133 ともだちだいすき ( ほほえみ )( 個性 能力の伸長 2-(3)- イ ) 自分の学級にも資料と同じように 様々なよさをもった友達がいることに気付くこ とができた 単元構想を組んで 取り組んできたことだったので 友だちの良いとこ ろをたくさん発表できた また 自分のことを しっかりと見てくれていてわかって くれる友だちがいることは とても嬉しいことだと感じることができた (2) 1 年 いいことみつけをしよう ( 学級活動 ) 1 学期終わりの会 友だちに聞いてほしいこと を発表できるようになって嬉しかったことや 友だちにしてもらって嬉しかったことを発表し みんなに拍手で認め合う場を設けた 2 学期終わりの会 学級活動 友だちのいいところ を見つけて 発表 発表内容を教師がカードに記録し 掲示 初めの頃は 決まった子どもだけの 発表になっていたが 徐々にいろいろな友だちにも目を向けるようになり 友だ ちの良いところを見つけようとする習慣がついてきた (3) 低 中 高学年 鑑賞で良いところみつけ ( 図工鑑賞の授業 ) 図工では 友だちの作品の良さを見つけて認め合うこと 自分が頑張ったことや工夫したことを見つけ みんなに伝えることを行っている 互いの頑張りや思いを大切にする時間になり 鑑賞の学習の中で人権教育ができると考える しかし 鑑賞は 教師が評価しないといけないので 単に褒め合うだけではなく ある程度子どもの発達の段階に合わせて鑑賞の視点を決め 感じ取ったこと文章にして 話したり書いたりしなければならない 文章力の差が鑑賞の評価に影響する点が難しい 作品に取り組んだ児童の感想 鑑賞 低学年 楽しかった 難しかった 赤色がかわいい 角がかっこいい 中学年 線がきれいで良い 丁寧に描かれていて本物みたい 絵に描いたものを立体にすると 違った世界が見えた 彫刻刀で丁寧に掘っていて 表情から気持ちが伝わってきそうだった 高学年 よく見ると 絵の表情や周りに描かれている物から 作者が表現したいことがいろいろとあることがわかった 彫刻刀で しっかり掘っているところや ところどころわざと掘り残しているところがあって 表現を変えていて面白い (4) 2 年 いいところみつけをしよう ( 学級活動 ) 1 学期終わりの会 友だちにお知らせしたいこと を発表友だちの良いところ 友だちにしてもらって嬉しかったこと 自分が頑張ったことなどを発表する場を設けた 2 学期終わりの会 日番の良かったところ を発表 初めは 決まった児童が同じような内容を発表するだけだったので 学級活動で 自分ならどんなことを言ってもらったらうれしいか を考えさせた すると 黒板いっぱいに意見が出た その後 終わりの会でも 少しずつ様々な意見が出るようになり 自分の頑張りやよさを認めてもらうことについて 嬉しさや安心感をもつことができた - 5 -

134 (5) 4 年 うしろの正面 だ ~ ぁれ ( ほほえみ ) <2-(2)- イ > ねらい 障害のある人の願いに気付き よりよい手助けや支援のあり方を考え 助け合って共に生きていこうとする実践的な態度を育てる 電車の駅の階段の下で 車いすの人が困っていたらどうするのが良いかを いろ いろな例を挙げて考えた 児童の意見は以下の通り 友だちとみんなでかついで上がろう 優しさや行動力は感じるが 危ないし 車 いすの人も怖いと思う 塾があって忙しい 冷たい わかるけど ほうっておいていいのか 手伝ってもできないと かっこ悪い はずかしい 気持ちはわかるけど 子どもだけの力じゃ無理 その通り では どうしよう 駅員さんがする仕事 そうなのか そうならば 自分は知らんふり? おかしい 駅にエレベーターをつければいい そうだけど 今目の前で困っている人には どうしたらいい? 大人の人がかつげばいい では 自分は 何もしないのか 様々な意見について考えたのち では一番良い行動は何かを考え 困っている人に 何かお手伝いできることはないかを聞いて 人を呼ぶならかわりに読んでくる ことが良いという意見でまとまった 最後に 今までの自分を振り返り 学習したことを実践していこうとする意欲をもつことができたと思う (6) 6 年 海の勇者 ( 道徳資料 ) <4-(3)> ねらい 集団における自分の役割を自覚し 協力して 主体的に責任を果たす 水難事故にあったとき 乗客や船員たちの命を守ろうとする船長の強い責任感とあきらめない心や船長がとった行動について考える資料 子どもは 船長の責任感の強さ 人の命を大切に思う心を学んだあと 仕事をする とは どういうことなのか 話し合い 自分の考えをまとめた 児童の感想 仕事は 生活をよくするためにしなくてはいけないことだと思う そして まじめに 正確に 一生懸命している人が 任され 信頼されるのだと思う ぼくは 今 委員会や係の仕事をしているけれど 誰かに喜んでもらうと 自分もうれしくなります 仕事は 自分の為にもなると思います Ⅲ おわりに今年度は 公開講座でスマホをめぐる人権問題について専門家から大人が知っておくべきことを学ぶことができた 身近に人権問題はたくさんあるが 人権意識を高めていないと そのことに気づくことすらできない 教師自身が人権意識を高め 子どもたちに自分や人を大切にすることの素晴らしさや 身の回りの人権侵害について知らせていきたい 本講座では その具体的な方法を学ぶことができた 子どもたちが 実際に勇気をもって行動に移すことをめざして これからも人権教育を広めていきたい < 引用文献 > 1) 明石市人権セミナー案内の中の講師紹介文 < 参考文献 > 和歌山県教育委員会 人権教育学習プログラム事例集 - 6 -

135 一人一人に適した不登校指導をめざして 21 不登校対策研修講座 目次 Ⅰ はじめに Ⅱ 実践報告 ( 研修記録 ) 1 もくせい教室を見学して 2 事例検討より 3 公開講座 JERRYBEANS 歌と語りによるメッセージ Ⅲ おわりに 研修実績内容 回月日 ( 曜 ) 研修内容講師備考 年間計画 児童生徒支援課 1 7 月 11 日 ( 火 ) もくせい教室( 東部 ) 見学 事例検討会 こども支援担当係長 石田三保 指導主事 小林大吾 2 9 月 5 日 ( 火 ) 事例検討会 ( 校内適応教室の運営 ) 児童生徒支援課 こども支援担当係長 石田三保 3 11 月 9 日 ( 木 ) 事例検討会 ( 関係機関との連携 ) 児童生徒支援課こども支援担当係長石田三保 4 12 月 7 日 ( 木 ) 実践報告と新たな課題その他 児童生徒支援課こども支援担当係長石田三保 5 1 月 17 日 ( 水 ) 不登校経験者による歌と語りによるメッセージ JERRYBEANS 山崎史朗 山崎雄介 公開講座 受講者 ( 所属 ) 大西暢子 ( 魚住中学校 ) 今中雅之 ( 望海中学校 ) 井元愛望 ( 朝霧中学校 ) 前田佳美 ( 魚住中学校 ) 佐々木薫 ( 衣川中学校 ) 宮﨑翔太郎 ( 魚住中学校 ) 星野知美 ( 衣川中学校 ) - 1 -

136 Ⅰ はじめに 不登校の人数分だけその原因がある といわれるように 私たち教師は 登校できずに悩む子どもたち一人一人と丁寧に向き合う必要がある また子どもだけを見るのではなく 保護者の思いも受け止め 連携しながら取り組むことも大切である よって不登校対策にはできるだけ沢山の引き出しが必要になるが 経験でそれを増やすだけでなく 仲間同士で引き出しを共有することが大切である この講座で私たちは 子どもと向き合う中での悩みや疑問を出し合いながら意見を交わし 引き出しを増やしている 児童生徒支援課石田三保こども支援担当係長による適切なアドバイスも大変ありがたく 職場に戻って即実践できることがたくさんある 今年度も充実した活動ができたが その内容の多くは個人情報が含まれるため あまりここには掲載できないことが残念である Ⅱ 実践報告 ( 研修記録 ) 1 もくせい教室を見学して児童生徒支援課の小林大吾指導主事に説明を受けながら 東部の活動の場を見学した (1) 施設について 1 以前は東部 ( 中崎小学校内 ) だけであったが 平成 28 年度より西部 ( 二見小学校内 ) が開設され より利用しやすくなった 2 限られたスペースではあるが その中でできるだけ個々の実態に合わせた指導ができるよう工夫がなされている (2) 利用生徒の活動について 1 基本的には自学自習 曜日によっては体育的な活動もあり 施設の外へ出向いて活することもある (3) 利用生徒の様子 1 一人で自習をして帰っていく生徒もいるが 慣れてくると友だちができるなどして活動に変化がでてくるという 2 子どもの実態に合わせて 学校への登校と並行しながら利用している事例もある 33 年生の2 学期末には それぞれの進路に向けての決意を一人一人がしっかりと発表できるまでに成長し その発表会は下級生にもよい刺激を与えているとのことである 2 事例検討より (1) 校内適応教室を利用してクラス復帰をめざす指導に関して 1 現在 市内 13 中学校すべてに校内適応教室が設置されている 運営については それぞれの学校によって方針や指導体制などに違いがあるが 各校の実態に合わせて様々な形態で運営されており 利用が増え成果も上がってきている 2 担当教師を中心に できるだけ多くの教師に関わってもらえることで クラス復帰のきっかけが掴める子どももいる - 2 -

137 3 今後 市内すべての中学校に給食が導入され 長期欠席の生徒の喫食対応の心配があるが 先行実施校では生徒の実態に合わせて柔軟に対応しており 給食の取り方もクラス復帰のステップ手段として考えることができる 喫食数に入れるかどうかは 生徒の様子と保護者の意向で決めているとのことである 4 校内適応教室であっても 最初から一日を過ごすことができない生徒は少なくない しかし 大好きな給食メニューの日にうまく誘って給食を食べたのがきっかけで午前登校から一日登校に移行できた例や 興味のある教科から学習に取り組ませることで徐々に教科を増やすことができ 定期テストを受験できるまでに至った例もある 指導を積むことで状況が良い方に変化していくのである 大切なのは 本人の実態に合わせたスモールステップの設定であると考える (2) 関係機関に繋ぎながら進める指導に関して年々不登校の状況は多様化しており 学校に登校できないという背景に様々な要因が絡んでいる場合も少なくない 学校では 当該児童 生徒の担任だけに任せるのではなく 事例検討会を開いたり チーム対応で指導に臨んだりしているが 学校対応だけでは指導に限界がある場合もある そのときはすみやかに関係機関に繋ぎ 相互が協力しながら対応することで成果に結びつくこともある 1 忘れてはいけないことは 繋ぐ ということは 任せる ということではなく 連携して取り組む ということ である あくまでも主導は学校であり 関係機関の協力を得ながら児童 生徒に対応していくことが重要である 2SSWとの連携の場合ケース会議での助言 事例に適した関係機関の紹介 保護者との面接 担任へのアドバイスなど 具体的には 子どもとの よりよいかかわり方を保護者にアドバイスしてもらう どのような関係機関があるのかを分かりやすく説明してもらう 子どもに対して どんなふうに生活を改善していけばよいかのアドバイスをしてもらう などが考えられる 3 教育委員会との連携の場合校内研修会で 学校教育課特別支援教育係長及び指導主事を迎え 個別支援計画を資料にしながら事例研究を行うことができる また 保護者に 児童生徒支援課 青少年育成センターでの教育相談を受けてもらい 子どもとのかかわり方についてのアドバイスをしてもらった上で さらに必要であれば発達支援センターなどの機関を紹介してもらうこともできる 4もくせい教室との連携の場合大きな集団でいることが難しい児童 生徒は もくせい教室に繋ぐことで良い結果に結びつくこともある 保護者と本人が教室を見学した後 体験を経て正式に通所 - 3 -

138 となる 初めから毎日通えなくても 本人のペースで徐々に慣らしていくことで 無理なく通うことができるようになる 以前は木曜日をチャレンジ日として 学校への登校を促すために活動休止日としていたが 現在は木曜日も利用できる また 前述のように 児童 生徒の実態に合わせて 学校への登校と並行して利用することもでき 学校復帰へのステップとしての役割は大きい 東部もくせい教室 ( 中崎小学校内 ) に加えて 西部もくせい教室 ( 二見小学校内 ) ができ 遠くまで通えない児童 生徒にとって 以前よりも利用しやすくなった 5 校内適応教室前述のように 各中学校の実態にあわせて運営されている 6その他清水ヶ丘学園 子ども家庭センター フリースクールなどに繋いでいる例もある 3 公開講座 JERRYBEANS 歌と語りによるメッセージ (1) 実施までの経緯私たちは 日々不登校児童生徒と関わっている中で 学校に登校させる という行為だけを求めているのではなく 子どもが 将来社会的自立ができるように と様々な取組をしているが 子どもたちの本音を知ることはなかなか難しい また 家庭訪問でうまく保護者の気持ちを聞き出せずに 指導に行き詰まることもある そこで 過去に不登校を経験しその時の悩みや考えを話してくださる方を探していたところ ようやく一人の人物に巡り会うことができた それが 滋賀県大津市の教育委員を務めておられる八田典之氏であり 彼が所属するロックバンド JERRYBEANS であった 彼らは 自分に自信をもつこと 命の大切さ 自分や他人を大切にすること などのメッセージを歌と語りにのせた活動を全国展開しておられる その公演数はとても多いので 急なお願いが受け入れられるのかどうか無理を承知で講演を依頼したところ 条件に制限がある中 ほぼボランティアの状況で引き受けてくださり 公開講演ライブが実現した (2) JERRYBEANS について双子の兄弟であるヴォーカル & ギター山崎史朗氏とドラム & コーラス山崎雄介氏 ベース八田典之氏の3 人からなるロックバンド 3 人とも小学校高学年から中学校 3 年生まで不登校を経験 ひきこもりだった時期もあった 様々な問題に悩みを抱える人たちの心が少しでも楽になるように メッセージを語りと歌とで伝える 講演ライブ スタイルで全国に向けて発信している 大津市は いじめに対して特に力をいれていることで有名である 八田典之氏は その経歴を教育にいかしてもらいたい と大津市長から要請を受けて 2016 年度から市の教育委員を務められておられる (3) 講演ライブより 1 不登校だったころの気持ち - 4 -

139 皆と一緒に遊びたい気持ちがあるのに なかなか僕は口に出せなくて すごく寂しかったり仲間に入れてよっていう気持ちが強いのに ある日 学校に行こうと思って準備していたら ものすごくお腹が痛くなりました 自分でも何でかわからへんし びっくりして 色々検査してもらって 病院の先生に 全く原因が分からないです って言われた言葉がすごく子どもながらにショックで ( 略 ) あ お母さんはきっと僕が嘘をついてるって思ってる 嘘つきと思われるのが怖くて 本当に痛いのにそれもなかなか言えなくなりました 僕はそのとき 休むっていう選択肢は無いし 遅刻してでも学校に行くっていうのも僕の中で本当に精一杯で そのときに がんばれ がんばれ って言われたことが すごく申し訳なくって その がんばれ っていう言葉が 僕にとって一番辛い言葉でした 遅刻って悪いことやって自分で思ってたのに 学校に行けなくなるって どんだけ悪い人間やねんって本当に自分のことを責めるようになって 2 今の思い 僕は 自分だけが辛いってあの時思っていました でも 先生も母親も 本当に傷ついていたんだって思います あの小学生の僕がただ幸せになって欲しくて 必死で毎日動いてくれてたんだと思います ( 略 ) その人の幸せを願ってすることだったら 正しくないことは勿論あるかもしれへんけど 間違いなんて無いんじゃないかなって思います そして それはすぐに伝わらへんかもしれない ( 僕の ) 先生だってその時 僕には伝われへんかったし でも17 年たって 先生が必死に僕の幸せを願ってくれてたこととか 教えてくれたことが やっと僕には伝わりました 大人になってから思い返すと 周りの大人の人がくれたきっかけが 僕らの人生を徐々に前向きに変えてくれたんやなと思います だから みなさんが今 不登校の子たちと向き合う中で 何が正解か分からへんな でも取りあえずやってみよう と思われることがあるとしたら それは全て正解だと思います 今となって思えば 不登校とは 心の弱い僕たちが 命を守るために 精一杯選んだ道なんやな って思います (4) 参加者の声 ( アンケートより ) 1 不登校経験の方のお話を聞き 私たちが思うよりもずっと子どもたちの心は繊細で 私たちが思うよりも私たちの言葉が子どもたちに響き 傷つけてしまうことがあると身に染みました またそれと同時に 小 中学校で不登校であっても JERRYBEANS さんのように明るく強く生きていけるようになるのだなと 子どもたちの明るい未来も垣間見えたようにも思いました ( 中学校 担任 ) 2ひとことの内容や言い方 その時の相手の状態によって その子の為を思ってかけた言葉が追いつめてしまうこともある怖さを知りました 不登校は 行きたくても行けなくなってしまった子の逃げ道 ということをしっ - 5 -

140 かりと理解して 相手に合わせた対応 心に寄り添えるような添い方をしたいと思いました ( 小学校 担任 ) 3とても貴重な時間でした これから常に子どもが心を寄り添える存在になりたいと思いました とても自分自身励まされました 本当にありがとうございました ( 小学校 担任 ) 4お二人の笑顔や魅力に 本当に辛い過去があるように見えなかったです やっぱり 素敵な方には 辛いことを乗り越えてきた方が多いなと思います クラスの子どもが何人か思い浮かび 早く会いたくなりました 歌の1つ1つの言葉が心にしみました 辛い過去を包み隠さず話してくださり ありがとうございました ( 小学校 不登校担当 ) 5 歌から伝わるものがありました 詩がストレートで 考えさせられるものがありました 参加できてよかったです ( 中学校 担任 ) 6 真実の力は偉大 です お二人の 真実の声 は 聴いているすべての人の心に 太陽と月と僕らの唄 ( 歌詞より抜粋 ) もし僕らがみんな一人ぼっちなら一人ぼっちを理由にして手を繋ごうもし僕らの悲しみが消えないなら悲しみを理由にして寄り添おう 未来が怖いのは希望を持ってるからほら少しだけ顔上げてごらん 講演会 JERRYBEANS 歌と語りによるメッセージ 太陽がいつでもあったかいように君も変わらず素晴らしいからあの月がいつでも違う形なように君の心はそれでいいんだ 強くしみこんでいくものでした 日本中の学校講演で JERRYBEANS さんのお話しや歌に励まされる子どもたちがたくさんいるように この講演では 私たちが思いっきり励まされました 辛い経験を語ってくださったお二人の言葉は なんと優しく 力強く 逞しく 希望に満ちたお話しだったことでしょう!( 中学校 不登校担当 ) Ⅲ おわりにメンバー不足に悩む本講座ではあるが 少人数だからこそ 毎回必ず自分の持っている悩みや疑問などを出し合えるという利点がある 今年度もそれを最優先に活動するために 第 1 回目での年間計画作成は丁寧に行い 毎回全員参加 を目標にすることができた 公開講座については 実施が参加者の集まりにくい時期となってしまったことが悔やまれる 夏休みなど 参加者が期待される時期に実施を考えるには 第 1 回の講座から講師を探しだしたのでは遅すぎる 年間の活動の中で 知りたいことや聞いてみたい講演などを出し合い 次年度の公開講座について考えていくことも必要だと痛感した 来年度も本音を出し合える講座をめざして活動を続けていきたい - 6 -

141 自分からよりよい関係をよりよい関係をつくっていくつくっていく子をめざして ~ 内面への働きかけと働きかけと環境調整 ~ 22 人間関係づくり研修講座 目次 Ⅰ はじめに Ⅱ 実践報告 ( 研修記録 ) 1 公開講座 2 授業研究 Ⅲ おわりに 研修実績内容 回 月日 ( 曜 ) 研修内容 講 師 備考 1 6 月 22 日 テーマの決定 ( 木 ) ケーススタディ 2 千葉県君津市立 7 月 31 日学級にあたたかい空気をつくる八重原小学校 ( 月 ) ~やってみよう! アイスブレイク教諭江越喜代竹 公開講座 3 授業研究第 1 学年 ( 提案授業者 ) 11 月 2 日 ともだちのがんばりしょうを谷八木小学校 ( 木 ) たくさんみつけよう! 主幹教諭土肥貴子 授業公開 4 1 月 23 日 ケーススタディ ( 火 ) まとめ 受講者 ( 所属 ) 土肥貴子 ( 谷八木小学校 ) 植田愛香 ( 大久保南小学校 ) 青田亜希 ( 谷八木小学校 ) 倭世利子 ( 人丸小学校 ) 岩本綾 ( 高丘西小学校 ) 小林彰子 ( 谷八木小学校 ) 松岡いち子 ( 中崎小学校 ) 山本理恵 ( 谷八木小学校 ) 仲上馨子 ( 谷八木小学校 ) 宮下容子 ( 大観小学校 ) 山本朋代 ( 谷八木小学校 ) - 1 -

142 Ⅰ はじめに本講座は 一人ひとりの子どもがあたたかいかかわりをもってほしい という願いのもと 研究を進めてきた 学級の中には 物事の見方が一方向になってしまう子 言葉のやり取りが少ない子 言葉がきつくなってしまう子など うまく友だちとの関係をつくることが難しい児童が存在する 本年度は 友だちとつながることの楽しさを感じられるようかかわりをもてるようにしたい と考え テーマを 自分からよりよい関係をつくっていく子をめざして ~ 内面への働きかけと環境調整 ~ として 授業研究 公開講座を各 1 回設定し ケーススタディを通して 学級づくりの土台となる人間関係づくりを学んでいる Ⅱ 実践報告 ( 研修記録 ) 1 公開講座 学級の中にあたたかい空気をつくる ~やってみよう! アイスブレイク ~ 講師千葉県君津市立八重原小学校教諭江越喜代竹 (1) 子どもたちの心に 燠 ( おき ) を残す安心 安全な学級の土台つくり そのやり方の一つがアイスブレイク 人は安心できる場所があると 自然と羽ばたくことができる かかわり合い 共通体験 認め合い 子どもがかかわり合い 認め合える 共通体験を増やしていく (2) アイスブレイクの体験 ( 人とつながる ) 1 餃子ジャンケン 2ほめほめジャンケン 3ルックダウン ルックアップ 4パッチンリレー (3) 江越学級の実際比較的落ち着いているが 学力は高くないため 学習に対する自信がない子が多い 自信を持たせたい! かかわりを増やしたい! 1 当たり前を当たり前にできるようにする 学級の当たり前のルール を提示例 : やってはいけないこと 追いかけっこ かくれんぼ プロレスごっこ 体の安全 心の安全を守ろう! - 2 -

143 例 : 忘れ物をしたら 朝 先生に言う となりの人に見せてもらう 別の紙かノートに書く 連絡帳に書いて 次の日に必ず持って来る 2 互いの取組を認め合い 友だちの良いところを安心してまねることができる風土をつくる ア自主学習ノート常に先生からのコメントを付けて返す 毎日 配られたノートを机に開いて置き 5 分 ~10 分の時間で班の中でコメントし合う イ TTP( てっていてきにパクる ) の掲示児童のノートのコピーを掲示し どこがいいのか? のポイントがわかるように ~がいいね! という教師からのコメントを付けておく ウ作品に対する認め合い図工などの作品が出来上がったら 一人ひとりにふせんを渡し 互いにコメントを貼っていく (4) 授業の中でできるアイスブレイク例 : 国語 新聞文字探し〇の入った漢字算数 じゃんけんで指の足し算 引き算 (5) 参加者の感想から 講話と実技のバランス その中の学級づくりの思いがあり 充実した内容でした アイスブレイクは 学級活動や道徳の時間にするものというイメージがあるのですが 国語や算数 ノート指導 図工の鑑賞など 日々の中心となる授業にもすぐ取り入れられる内容で 自分にもすぐ実践に取り入れられる やってみたい と思い 動かされる研修でした アイスブレイクの講座は過去にも受けたことがあったように思いますが それ授業や学級指導につながらなかった経験が多く 今回 多様な視点での実践例を教えていただき の場面で使おう! と思えることが多く よかったです 授業と人間関係づくり は互いにリンクするところが多いので 日頃から小さな取組の連続性の中で子どもは育つと思います 行事が多い毎日で 楽しみながら を忘れかけていましたが 楽しい作戦を立てたいと思います 2 授業研究 1 年 1 組学級活動指導案主幹教諭土肥貴子 (1) 日時 2017 年 11 月 2 日 ( 木 ) 5 校時 (2) 題材名 ともだちのがんばりしょうをたくさんみつけよう! (3) ねらい 図工の作品に対する認め合う活動を通して その心地よさを感じながら 自分に自信をもつことができる (4) 指導にあたって本学級は 男子 13 名 女子 16 名 ( 交流学級の男子 1 名を含む ) 合計 29 名で - 3 -

144 構成されている 全体的に幼い子が多く 比較的穏やかな集団である また 学習面で困り感のある子 不注意傾向の子 場面緘黙の子 こだわりが強い自閉傾向の子など 特性のある児童も多く 入学当初から児童の様子を観察し 時間にゆとりを持ちながら日々の活動を進めてきた 1 学期は学校生活に慣れることに主目的を置いてきたので 当番活動や係活動 学習などにおいて担任が児童のがんばりを認める声かけをしていくことで 安心して学校生活を送れるようにしてきた 2 学期に入り 体育大会や音楽会 校外学習などで 子ども同士のかかわりが増えてきたこと 子ども一人ひとりが周りの子を見ることができるようになってきたことなどから さらに良いかかわりを増やしていきたいと考えた そこで 簡単なゲームを学級活動の中に取り入れたり 班での話し合いを学習や終わりの会で取り入れたりしたが 場面緘黙の A 児や自閉傾向の B 児はなかなか入ることができなかった 本題材である ともだちのがんばりしょうをたくさんみつけよう! は 図工の作品について相互評価をすることで 友だちから認められるここちよさ 友だちによい言葉をかけることのここちよさの両方を感じることができると考える 体育大会の後に一度行ったことがあるが 話し言葉で伝えることが苦手な A 児も書くことで参加することができた また 自閉傾向の B 児も初めは遠巻きに見ていたが 友だちから書いてもらっていることがわかると 安心して自分から友だちのカードに書きに行くことができた その結果 全員がとても嬉しそうな表情になっていた この取組は 児童の自己肯定感を高めることにつながると考えている 指導にあたっては 授業の数日前に各自の図工の作品を掲示しておき あらかじめ見ることができるようにしておく そして本時には各自の机に作品を置き 近くで見ながら ともだちのがんばりしょうをたくさんみつけよう! のカードに一言ずつ書き込んでいく その際 友だちの作品のいいなぁと思うことについて 何がどういいのか が出来るだけ伝わるように書いてあげよう! と伝えておく どの児童にも同じように友だちからのコメントが書かれるように まずは 同じ班の友だちから書き その後は同じ列の友だち そして全体へ書き進めるように指示する シェアリングでは 友だちに書いてもらったカードを見て思ったことや 自分が友だちのカードを書きながら思ったことなどを話す時間を取り 認め合うことのここちよさを共有させたい その中で 一生懸命作ったね! がんばったね! や 友だちの作品のいいところをたくさん見つけることができるようになったね! などの声をかけていくことで 自己肯定感の高まりもねらいたい (5) 展開児童の活動指導上の留意点 1. アイスブレイクをする 教室の中を動きながら いろんな友だち 餃子ジャンケンとジャンケンをすることで 緊張を解する 2. 本時の課題を知る ともだちのがんばりしょうをたくさんみつけよう! - 4 -

145 3. 友だちの作品のがんばりしょうを見つける (1) がんばりしょうの書き方を知る (2) 友だちのカードに書き込む (3) 自分のカードをじっくりと読む 作品を机の上に置き 椅子にカードを置いて 作品を見ながらコメントを書けるようにする まずは班の友だち 同じ列の友だち それからみんなのカードに書き込むように指示することによって どの児童にもコメントが書かれるようにする 版画の形 動き 背景の様子 色使いなどについてのコメントの例を示すことによって 書くことが思い浮かびにくい児童が安心して書けるようにする 4. 友だちに書いてもらったカードを見て 思ったことや自分が書いていてどんな気持ちになったかを伝え合う ( シェアリング ) 友だちのコメントがうれしかったという 発言を取り上げ 一生懸命作って良かった ね! 頑張ったね と言葉を返し 認めてい く たくさんのがんばりしょうを見つけることができたことについて 教師もうれしいという気持ちを児童に伝える 5. 振り返りを書く 学習の感想を書かせる 時間があれば 数人の感想を紹介する (6) 事後研究会より 授業の初めに 餃子ジャンケン をしたが 1 年生に合うように簡単なルールですることで 全員が楽しめていた すぐに輪の中に入れない児童を見つけ その児童と担任ともう一人の児童でジャンケンをし 子ども同士をつなげていくことで 友だちの輪に入るハードルを下げることができた がんばりしょうプレゼントカード に書く内容の例をいくつか伝えておくことで なかなか文章が思いつかない児童にも記入することができた お友だちにがんばり賞をプレゼントして どんな気持ちになりましたか? と問いかけることで 友だちに認めてもらってうれしいという気持ちだけでなく 友だちを認めることができた自分の心の成長を感じることができたのが とても大事なことである 良いところを見つけられない子というのは 冷たい環境で育っていることが多い 低学年でもこのような取組ができるので 挑戦していきたい Ⅲ おわりに 本講座は 毎回 日々の学級経営の中で悩んでいることを出し合い ケーススタディを - 5 -

146 大事にしてきた その中で 人間関係を築くことが苦手な子が浮いた存在になったり 悪者扱いされたりすることがない学級をつくっていくため 研修に取り組んできた 公開講座では ご自身が実践されたアイスブレイクについて執筆しておられる江越喜代竹先生をお迎えし 江越先生の学級づくりの実際や日々実践しておられるアイスブレイクについて学んだ 11 月の授業研究では 公開講座で学んだことを活かし 場面緘黙や自閉傾向の児童も学級の児童と認め合う活動を心地よく楽しむことができることをねらいとした授業に取り組んだ 一人ひとりの講座員も日々の取組として おはようリレー さよならリレー などで 明るく元気な雰囲気をつくったり 電気ビビビゲーム などのアイスブレイクを取り入れながら 児童がかかわりあうきっかけをつくったりしてきた その中で 子どもと子どもをつないでいく役割を教師がしていると 友だちと友だちをつなげようとする子が出てきた学級もあった しかし 普通に出てくるはずの ありがとう が出てこない子 何でもしてもらうことが当たり前だと思ってしまい 感謝の気持ちをもったり 自分から進んで取り組んだりできない子も多い これからも子ども一人ひとりを見つめながら よりよいつながりを築くことができるよう 日々の小さな取組を大切にしていこうと思う - 6 -

147 全員が 楽しく わかる できる 授業をめざして 目標レベルを下げることのない 授業のユニバーサルデザイン 目次 Ⅰ はじめに Ⅱ 実践報告 ( 研修記録 ) 1 講座の紹介 2 国語科授業のユニバーサルデザイン提案授業 事後研究会 3 合理的配慮について Ⅲ おわりに 研修実績内容 回月日 ( 曜 ) 研究内容 講 師 備考 1 6 月 15 日 ( 木 ) 2 8 月 4 日 ( 金 ) 提案授業 事後研究会 2 年国語科 スイミー 授業者王子小学校教諭藪本光浩 オリエンテーリング 講義 ユニバーサルデザインを取り入れた授業について 23 授業のユニバーサルデザイン研修講座 王子小学校主幹教諭久米高弘 公開授業 3 1 月 30 日 ( 火 ) 4 2 月 22 日 ( 木 ) 5 3 月 1 日 ( 木 ) 実践交流会 通常学級における合理的配慮ついて 提案授業 事後研究会 2 年国語科 おにごっこ 授業者沢池小学校教諭佐々直子 講座 活動のまとめ 実践報告会 私の取り組んだユニバーサルデザイン 公開授業 受講者 ( 所属 ) 佐々直子 ( 沢池小学校 ) 西垣武彦 ( 王子小学校 ) 鷹野智香 ( 花園小学校 ) 助飛羅人一 ( 松が丘小学校 ) 眞野洋輔 ( 人丸小学校 ) 瀧本哲弘 ( 中崎小学校 ) 中谷彩 ( 大観小学校 ) 須方茂子 ( 王子小学校 ) 岸本和代 ( 王子小学校 ) 藪本光浩 ( 王子小学校 ) 福田和矢 ( 王子小学校 ) 楫真知帆 ( 和坂小学校 ) 黒田紀子 ( 沢池小学校 ) 森田裕子 ( 沢池小学校 ) 児玉真菜美 ( 藤江小学校 ) 伊集院裕美子 ( 藤江小学校 ) 中地春香 ( 藤江小学校 ) 田尻博士 ( 貴崎小学校 ) 松田浩一 ( 大久保南小学校 ) 山本智都 ( 山手小学校 ) 谷口鈴香 ( 谷八木小学校 ) 佐々木陽子 ( 江井島小学校 ) 髙橋健太 ( 清水小学校 ) 川上健治 ( 錦が丘小学校 ) 大木優弥 ( 王子小学校 ) 魚見功子 ( 藤江小学校 ) 松尾実咲 ( 錦が丘小学校 ) - 1 -

148 Ⅰ はじめに授業のユニバーサルデザインとは 学力の優劣や発達障害の有無にかかわらず 全員の子どもが 楽しく わかる できる ように工夫 配慮をされた通常学級における授業デザイン であると 筑波大学附属小学校の桂聖教諭は説明している また 2012 年 文部科学省は 通常の学級に在籍する発達障害の可能性のある特別な教育的支援を必要とする児童生徒 の割合が 約 6.5% であると発表した そのような現状の中で どの児童も 楽しく わかる できる 授業づくりというのは ある種 昨今のどの教師にとっても究極の目標ではないだろうか 今年度 受講した理由の中には 学級に要支援の児童が多い 子どもが前を向く 子どもの分からないを減らす授業がしたい というものが多かった そこで 児童の到達目標レベルを下げることなく 通常学級に在籍する 全員が 楽しく わかる できる 授業について より具体的 に研修を進めてきた 4 年目を迎えた今年度は 国語科に焦点をあて 授業をユニバーサルデザイン化するためのポイントとなる重要な観点や手法 ねらいを考え そのために何が必要なのかを考えた 2 本の研究授業 久米主幹教諭の講義から 授業をユニバーサルデザイン化するとは ということについて 研修を重ねた また 日々の生活の中で行っている合理的配慮についても考え 授業の一助となるよう交流会を行った まだ全員が 楽しく わかる できる 授業につながるまでに至っていないことも多く 今後も取り組みの蓄積が必要と考えている Ⅱ 実践報告 ( 研修記録 ) 1 現在 王子小学校で校内研究を担当し 明石市ではユニバーサルデザインの研究において活躍されている久米高弘主幹教諭に ユニバーサルデザインを取り入れた授業 という表題で講義を依頼した 国語科の中でも説明文の授業に焦点をあて どのような授業づくりができるかを講師の模擬授業形式と講座員の実践形式で行った 5 年教材 天気を予想する では 文章だけを提示し どこに非連続テキストが入るかと その理由を考えた またダウトテキストも入っており それがなぜ必要ないかも考えた これを考える事により 説明文を読む必然性が生まれ また非連続テキストの意味を考える事ができた グループ毎に考えを伝え合う全員参加の講座であった 子どもたちが考えたいと思う授業を仕組むことの有用性を考えさせられた講座であった 2 国語科授業のユニバーサルデザイン提案授業 事後研究会 (1) 提案授業第 2 学年教材名 スイミー 授業者王子小学校教諭藪本光浩王子小学校の全体研究授業と兼ねて行った 事後研究会は はじめに講座員と王子小学校職員代表によるパネルディスカッションを行い どうすればもっと授業がユニバーサルデザイン化することができたか ということについて討議した その後 講座員と王子小学校職員が混ざり合ったグループで 授業の感想について話し合い模造紙にまとめ 発表した 子どもたちの学ぼうとする姿に感心させられたが 授業の方法について数々の意見が出された (2) 提案授業第 2 学年教材名 おにごっこ 授業者沢池小学校教諭佐々直子 1 単元名それ 知ってる! そして わたしはこう思う ぼくは こう考える ( 教材名 おにごっこ もりしたはるみ文 ) 2 目標 身近な遊びを説明する文章を読み 知っていることや思いや考えを進んで話し合 - 2 -

149 おうとする ( 関心 意欲 態度 ) 文章の中から 問いとそれに対応する答えを見つけて書かれている内容を理解す ることができる ( 読む ) 人の動きを表す言葉を理解している ( 伝国 ) 3 学習計画 ( 全 9 時間 ) 第一次第 1 時 おにごっこについて知っていることを話し合い学習の見通し を持つ 第 2 時 おにごっこ を読み どのような説明文かを知る 第二次第 1~4 時 おにごっこの遊び方と 遊び方のわけ ( おもしろさ ) を見つ ける 第 5 時 どうしてこの順番に書いたのかを考える ( 本時 ) 第三次第 1 時 自分の好きなおにごっこの工夫を考える 第 2 時 学習をまとめ 振り返る 4 本時の授業 ( 第二次第 5 時 ) 目標 筆者が どうしてこの順番に説明したのか 自分の考えを持ち伝えることができる 抽出児童の実態および本時の個別目標と具体的な支援 抽出児童 実態 本時の個別目標 具体的な支援 A (ADHD 限局性学習症 ) B (LD) C ( 経験不足 こだわりの強さ ) D (ASD) 一人で文章を書くことが難しい 先々のことを考えてしまい今考えるべきこと以外のことを声に出したり すぐに答えを言ったりする 理解はできるがそれをうまく言葉で表現できない時もある 全体の指導で理解することが難しい 考えを持つこともそれを言葉にすることも難しい 自分の興味あること以外は参加する意欲がわかない わからなくなるとかたまってしまう 授業に参加しにくくすぐに自分の世界に入ってしまう ( 手遊び ) 自信をもって自分の考えを発表できる時もある 課題とまとめをノートに書くことができる 挙手したり 相手が話すのを待ったりして質問について答えたり 自分の考えを言ったりする 今までの学習内容を理解することができる ペアトークで自分の考えをまねてよいので伝えることができる 話している人の方を向いて話が聞ける わかったことは進んで発表できる 書くところを指さししたり 書き始めを書いたりする 手を挙げて言えた時に大いに褒める 共感してから 彼が伝えたいことは何かを全体に聞く 経験を思い出させながら カードを並べ替えさせる 話せていることを褒め 自信を持たせる 話すとき 名前を呼んだり 目を合わせたりする 机間支援で声かけしておく - 3 -

150 3 合理的配慮について合理的配慮の定義について 1 障害者の権利に関する条約や中教審初等中等教育分科会報告などから確認した 目的は障害のある子どもが他の子どもと同様に 教育を受ける権利 を共有 行使することを確保するために 学校の設置者及び学校が必要かつ適当な変更 調整を行うこと 担任だけの責任で提供するのではなく 学校つまり校長や教育委員会等が責任を持って本人 保護者の意思表明を受けて提供を検討して決定すること 必要かつ適当な変更調整を行い それを検討するときは 個別 であるということ 均衡を失した又は過度の負担を課さないもの ( 具体例については インクルーシブ教育システム構築支援データベース参照 ) 2 また授業のユニバーサルデザインにおける 三段構えの指導 ( 一斉指導の工夫 授業内の個別の配慮 授業外の個に特化した指導 ) の考え方において 合理的配慮は 授業内の個別の配慮 授業外の個に特化した指導 にあたる 3 ワールドカフェ方式で 4 人一組になり 学級の中で行っている合理的配慮について話し合った 読むこと 書くこと 聞くこと 話すこと 見ること 演奏すること 手指の動き 状況の理解 注意集中 行動や気持ちのコントロール 見通しを持つこと 持ち物 姿勢保持において困難を抱えている児童についてどのような手立てや配慮を具体的に行っているかを交流した 10 分後に 他のメンバーが移動し 残ったリーダーが前メンバーの話題を伝え さらに広げていった 模造紙 5 枚には 多くの配慮がまとめられた その一例として 見通しを持って安心して過ごすために 予定を知らせたり前もって準備したりその児童に任務を与えて活躍させたりすることで 本人が安心して過ごせるようになるだけでなく 活躍する場面も多く作ってやることが有効だということが分かった また 書字において困難さを抱える児童については マスの工夫や代筆 音読において困難を抱える児童については 読み仮名をふることや 文節に丸をつけかたまりで読めるようにすることや 拗音や促音をカードで学習することや会話文にはイメージしやすい色をつける等の配慮が上げられた しかし 他の子どもから特別視することについての不満がでるのではという意見も出た これについては 教室内の人的環境のユニバーサルデザイン つまりあたたかい学級作りが必要となってくるであろう 4 提供のプロセスとして 本人や保護者の意思表明を受けること 促すこと 目的や原因について建設的な会話を行うこと PDCA サイクルを用い見直しを行うこと 書いて残すこと 外部の活用を行うことを確認した Ⅲ おわりに本年度は 特に国語科に焦点をおき 2 本の授業を行い久米主幹教諭の講義を受講した 最後の実践報告会では 実践例を知り こうすればよいのではないかという方法を自分の学級に合うように考え 実践し 振り返り 次に活かすことができたかどうか検証した 特に 今年度は子どもが楽しいと意欲的に参加できる一斉指導の工夫だけにとどまらず 授業中の個別の配慮や 授業外の個に特化した指導についても考える事ができ 教師としての指導スキルを上達させることができたのではないかと考えている 今後は 様々な先生方に授業に挑戦して頂き より実となる研修を重ねることができたらと考えている また授業の UD と共に 教室環境の UD や人的環境の UD についても常に意識をし 研究を積み重ねていきたいと考えている (UD ユニバーサルデザインの略称を示す ) - 4 -

151 目的に合わせて て 専門的な研究を深め 成果を共有化する 24 事務職員研修講座 目次 Ⅰ はじめに Ⅱ 実践報告 ( 研修記録 ) 1 テーマ別研修 予算委員会のあり方検討 2 テーマ別研修 保護者負担軽減にむけて Ⅲ おわりに 研修実績内容 回月日 ( 曜 ) 研修内容講師備考 月 13 日 ( 火 ) 7 月 14 日 ( 金 ) 年間計画テーマ別研修 予算委員会のあり方検討 保護者負担軽減にむけて テーマ別研修 月 17 日 ( 火 ) 12 月 19 日 ( 火 ) 1 月 23 日 ( 火 ) テーマ別研修 テーマ別研修 テーマ別研修 班別報告 1 年間の講座まとめ 情報交換 受講者 ( 所属 ) 薗畑真実 ( 和坂小学校 ) 竹村千智 ( 明石小学校 ) 冨塚久恵 ( 朝霧小学校 ) 大谷彩弓 ( 中崎小学校 ) 中野久美 ( 鳥羽小学校 ) 高津佳代子 ( 貴崎小学校 ) 長池まどか ( 江井島小学校 ) 光岡節子 ( 魚住小学校 ) 松上亜以子 ( 江井島中学校 ) 髙嶋眞有美 ( 二見小学校 ) 松尾玲奈 ( 魚住東中学校 ) 佐藤桂子 ( 二見西小学校 ) 田中美妃 ( 二見中学校 ) 大喜由紀子 ( 朝霧中学校 ) 吉永由香 ( 明石養護学校 ) 和田多哉 ( 衣川中学校 ) 橋本尚子 ( 明石養護学校 ) 菜虫綾花 ( 大久保中学校 ) 橘知寿子 ( 大久保中学校 ) - 1 -

152 Ⅰ はじめに本講座は長年 問題解決 情報交換 スキルアップの場として受け継がれている講座で あり 今年度も 目的に合わせて 専門的な研究を深め 成果を共有する をテーマに 自ら設定した課題 ( テーマ ) を研究していくこととした 参加者については初任 中堅 ベテランと幅広い層が参加し 総勢 19 名であった テーマについてはアンケートをとったところ ほぼ全員が財務について研究したいと希 望があり 財務の中でも 予算委員会のあり方検討 班と 保護者負担軽減にむけて ~ 学 校徴収金と配当予算と就学援助の繋がりを考える ~ 班のテーマ毎に分かれて研究するこ ととなった Ⅱ 実践報告 ( 研修記録 ) 1 テーマ別研修 予算委員会のあり方検討 現在 予算委員会の開催については 各校の事務職員が工夫して運営しており 他校の様子がよくわからない そこで より効果的な予算執行のために 各校の現状を調査してみることにした 添付資料は 予算委員会の運営状況についてのアンケート結果である この結果のとおり 人員構成や開催時期 回数など学校によって様々であったため ここで定型を示すことは難しい しかし 各校ごとの工夫 留意点が話し合われた中で 印象的だったことは たしかに予算は単年度で配当されるが 予算計画は 4 月から始まるのでなく 前年度中に自校の特徴 予算上の課題を把握しておくことによって より有効な予算執行につながるということである 教科毎や学年毎の指導計画 予算要望をとるなどして 4 5 月に予算委員会を開催する前に 事務職員としてその方向性を示せるように準備しておくことが大切であるということが見えてきた これからの事務職員は 教職員の希望を聞き 限られた配当予算の中でまとめようとするだけではなく 年次計画の提案や 市教委へ要望することを管理職へアドバイスするなど 積極的な学校運営へのかかわりが求められていることが 今年度の研修で改めて理解できた 2 テーマ別研修 保護者負担軽減にむけて ~ 学校徴収金と配当予算と就学援助の繋がりを考える ~ 近年子どもの貧困率が増加している中で 財務を取り扱う事務職員として保護者の負担軽減に向けてできることはないかと考えた そこで 私たちの行っている就学援助の事務手続きの見直しを行うことと 自校の予算執行を分析し課題を見つけ解決することで 学校徴収金との繋がりを見つけ保護者負担軽減に繋がっていくのではないかと考えた まず就学援助の事務手続きにおいては 初めて担当する事務職員でも就学援助事務を円滑に行いより正確に処理ができるよう 配付資料等をフォルダにまとめた また 援助金の申請にあたって対象となる項目を見直したところ 修学旅行の際の班別行動の食事代を多くの学校が請求できないものと諦めていたが 児童生徒一人ひとりの金額を把握するこ - 2 -

153 とで申請できることがわかった 次に各校の配当予算を見直した 配当予算は学校規模で配当されるが 何にどれだけ使っているのか各校共通の項目で調査し 同時に各校の徴収金額と比較した すると 各校様々な課題が見つかった ( 以下 全体意見より抜粋 ) (1) 学校配当予算について 本校はやはり印刷関係に予算のウェイトを占めている この部分の節約を職員に呼びかけることが大事 それによって 他の項目の充実を図れる 特に教材費 美化 維持管理等 子どもの環境に直結するような部分は大事にしていきたい また 他校の執行状況を見るのは滅多にない機会だったので どの項目に重点を置いているかなど参考になった 毎年こうしているからという理由で 配当予算が削られているのに変えられてないところがある ( 体育大会プログラムの印刷製本費 ) 本校では キッチンペーパーや衣料用洗剤 BOXティッシュなどを購入し それぞれの学部に配付しています また 教室で使う日用品の購入 ( スポンジ トイレマットなど ) も行っています その分一般消耗品にかかる割合が他校より多いのですが 教材費はとても少ないです 教材として購入するのは 肢体不自由の特別支援学校なだけあって教科という分け方が難しいため 主に特別支援教育教材を購入することになります ( たまに体育 音楽 ) 本校だからこそ特別支援教育教材の充実を図り 購入割合を増やしていく事が課題だと思います 維持管理修繕にかかる消耗品の需要が異常に高いです ラミネート加工や拡大コピーの使用等 教材作成の検討をしてもらいたい 欲しい物はたくさんあるが 限られた予算の中で何を優先し購入するか それが正しいのかは判断が難しい場合がある 項目で分けてみると 消耗品の中で印刷代 ( インク トナー マスター用紙 ) が半分近く占めていた 比較的中学校の方がこの割合が大きい 小学校では印刷費用 ( 用紙代 印刷代 ) が30% 程度はどの学校も必要なのかなと思いました 中学校では 30~50% の差があり 職員の意識で少なくなるのではないかと思いました 予算の執行内容をデータ化して職員全体で共通理解することで 事務職員だけの予算ではなく 学校全体のものだと全員に自覚してもらうことができます そうすることで 無駄遣いもなくなり 有効な予算の使い方になると思います (2) 学校徴収金について まだ学校で購入すべきものを学年費で購入している実態があります 例えば 4~6 年生で使用する児童会活動の画用紙がありました 学校徴収金については学年だけで処理をしているがために 本来学校で購入すべきものや必要以上に学年費で購入してしまっている 生徒から 印刷費として 1 人 500 円徴収しているが絶対に必要でもない 各学年で それぞれの担当者が色々な物品を購入している 本校の徴収金は 1 年間で5000 円前後 ( 学部によっても異なる ) だそうで 少ないの - 3 -

154 ではないかと思います 基本的に 授業で使う画用紙やビニールテープ ガムテープ 糊 絵具などは学校配当予算で購入しているものを持っていきます 徴収金では調理実習等の材料や事務室に置いていないカラーペン等の文具を購入しているようです 公費と市費の区分が不明確で 公費で支払うべきものを諸費で支払っているものがあるのではないか 保護者視点の意見を聞くことができ なるほどと思うことが多々あった 各校の予算内訳を見て やはり必要以上の徴収が目立ちまだまだ見直せる箇所はある 学校側は 単に決めた徴収額を保護者にもらう 引落しされていなければ督促 未納続きの家庭にはなぜ出さないのかと憤る といったお決まりの流れが出来ているように感じるので 何故? の部分をもっと考えていければ保護者負担の軽減に繋がるかもしれない 年度当初保護者へ配布する 学校諸費のお知らせ にある教材代等の金額設定が大まか過ぎることが多い 進路指導学習資料 3500 円 と年度初めは設定していても 確認すると1000 円もかかっていないことがあった 原因は 保護者から回収する金額がキリのいい金額になるように各教材等の金額を多めにしてあるとのこと 以上のような課題等が見つかったことで 保護者負担軽減にむけて 今後事務職員としてどのようなことが必要でどのようなことができるのか話し合い ポイントをまとめた (1) 学校予算の執行内容を把握する何 ( 学校目標 ) のために何に重点をおくのか そのための工夫であり節約である (2) 公費私費負担区分を意識する判断基準は公費私費負担区分表 (H 教育委員会 ) (3) 私費負担額 ( 学校徴収金 ) は就学援助費を目安にする 十分な教材の検討 (4) 管理職をはじめとする職員全体の共通理解学校徴収金は配当予算や教材選定 行事等様々な内容が関係していることから 職員全体と一緒に考えていくべきことであるため 共通理解を図ることは大前提である 学校に一人もしくは二人しかいない事務職員が発信していくことは大変な労力がいるが 小さなことからコツコツと積み上げる事や姿勢が大切である Ⅲ おわりに今年度のテーマはどちらも財務に係る内容だった 財務は学校規模や学校の特色があり どちらの班も自分の学校で今すぐ実践できることとそうでないことがある しかし今年度はどちらの班にも初任者と中堅またはベテランがおり 特に初任者にとってはヒントを多く得られテーマ別研修をする環境は良かったと思われる また 講師を招いての研修は行わなかったので じっくりテーマ別研修ができた 情報交換については全員では集まらなかったが それぞれの班で 9~10 人いるので班毎に行った 来年度以降も引き続き貴重な研修の場としていきたい - 4 -

155 - 5 - 別紙 1

156 - 6 - 別紙 2

157 養護教諭の職務や役割を考え考え より充実した学校保健活動を図る 25 養護教諭研修講座目次 Ⅰ はじめに Ⅱ 実践報告 ( 研修記録 ) 1 保健指導における教材作成 2 ヒヤリハット事例を通して救急対応を考える 3 アレルギー対応について Ⅲ おわりに 研修実績内容 回 月日 ( 曜 ) 1 6 月 20 日 ( 火 ) 2 7 月 14 日 ( 金 ) 3 8 月 8 日 ( 火 ) 4 10 月 17 日 ( 火 ) 5 12 月 19 日 ( 火 ) 年間計画策定 研修内容講師備考 各学校園の情報交換 保健指導内容の検討 保健指導教材作成 ヒヤリハット事例を通して救急対応を考える アレルギー対応について考える 研究のまとめ 受講者 ( 所属 ) 松村由希子 ( 錦が丘小学校 ) 中垣利香 ( 藤江小学校 ) 坂田友美 ( 朝霧幼稚園 ) 前田涼子 ( 大久保南小学校 ) 森本悠月 ( 林幼稚園 ) 大村真以 ( 高丘西小学校 ) 大塚史智 ( 藤江幼稚園 ) 内田靖子 ( 清水小学校 ) 山戸奈央子 ( 高丘西幼稚園 ) 小出水悠香 ( 二見小学校 ) 美濃優 ( 大観小学校 ) 黒田祐可 ( 魚住東中学校 ) 足立美幸 ( 林小学校 ) - 1 -

158 Ⅰ はじめに本講座の参加者は 幼稚園 小学校 中学校と校種はさまざまである また 大半が経験年数の少ない者であった 今年度は どの校種でも行っている保健指導の検討を行うことと教材の作成を夏休みにかけて行った また 一番不安に感じている救急対応をヒヤリハットの観点から見直してみる機会を設けた また 食物アレルギーをはじめとするアレルギー対応について考えることとした Ⅱ 実践報告 ( 研修記録 ) 1 保健指導に使える教材の作成 (1) よい うんこ が出るような生活をしようねらいは うんこ は健康のバロメーターになることを知り よい うんこ が出るための生活をしようとする 学習活動指導上の留意点 1. 今日の話の内容を知る う こはからだからのおたよりです からだから 元気だよ ~ のおたよりをもらおう 2. 元気だようんこ と 元気じゃないようんこ の違いを知る 3 それぞれのうんこからはどのようなおたよりが届くのかを考える 4 元気だようんち をだすためにはどうしたらよいかを考える 元気だようんこは うんち といい 元気じゃないうんこは うんご と うんぴ という わかりやすいようにそれぞれの色 形状 臭い などについて説明する うんち 元気だよその調子 うんご うんこがたまっていたよ生活を見直してね うんぴ おなかをこわしているよ冷たいものを食べすぎていない? 元気だようんち をだすためには食べ物だけでなく よい生活リズムをつくることが大切であることを伝える (2) けがの手当て保健指導が自然学校直前のため 簡単なケガの手当てについて指導した 擦り傷 水道の水で汚れを洗う やけど 水道の水で冷やす 水ぶくれは潰さない - 2 -

159 鼻血 下を向いて小鼻をつまむ 突き指 冷やす 引っ張らないこと 頭部打撲 冷やす 安静にする 気分が悪くなれば言う +αとして 打撲や捻挫の時に使える処置を指導した あいをあげよう あ : 安静にする い : 痛い所を冷やす を ( お ): おさえる あげよう : 上げる (3) 脳のはたらき (6 年生 ) 脳のつくりと働きについて指導した 大脳 前頭葉 頭頂葉 側頭葉 後頭葉 小脳 脳幹 脳の働きに合わせて 以下のことも指導した 脳の中は場所ごとではなく全体で連携している どこかがなくなってもうまく働かないので 自分や友達の頭を叩かない 寝ている間に情報整理をしている しっかり睡眠をとる必要がある (4) 保健指導 感染症予防 < 教材名 >うがい模型 < 準備物 >ダンボール ペットボトル 画用紙 マーカー < 工夫点 > 口の中を可視化することで ガラガラうがいとぶくぶくうがいの違いがわかるようにした (5) 保健指導 赤 黄 緑の食べ物のはなし < 教材名 > 食レンジャーパネル < 準備物 >フェルト P ペーパー 厚紙など < 指導にあたって> パネルを一色ずつ見せながら 赤黄緑の食べ物と 栄養のはたらきについてそれぞれ話をした バランスよく食べようという気持ちを持てるよう 朝ご - 3 -

160 はん ( ごはん みそ汁 焼き魚 おひたし ) を例に出し それぞれ何レンジ ャーの仲間か子どもたちと一緒に考えた また 保育室に三食食品群の掲示 物を貼り お弁当後にも子どもたちが確認できるようにした (6) 内臓模型保健指導 排便リズムを整えよう < 教材名 > 手作り内蔵模型 < 準備物 >フェルト 布 ゴム モール 灯油ポンプ ビニールテープ マジックテープ < 工夫点 > 食べ物が消化されていく様子を 大人の実寸大で作成した内臓模型を用いて指導した 特に小腸 大腸はお腹の中では筋肉の働きにより収縮されているが 実際は約 8mの長さがあることを表すために ゴムを使用し伸ばすと8mになるよう制作した 2 ヒヤリハット事例から救急対応を学ぶ 頭部打撲の事例より 時間の経過とともに様態が変化するため1 時間は保健室で安静にさせ 経過観察を行う けがの際の水分補給は意識状態が悪くなると誤飲につながる恐れもあるので注意する 救急車を要請するかどうかの判断が難しい ( タクシーで動くと酔ってしまい 嘔吐することもある ) 大西脳神経外科 検査は可能だが 入院はできない 救急車に同乗した場合 自分が学校まで帰るときのことも考えておく 運動会など行事に参加させるかどうかの判断が難しい 今すぐ症状が出ていなくても 経過を見るうちに症状が出てくる場合もある 少しでも迷う要素がある場合 養護教諭は止めるべきではないか けがをした時の状況を 本人だけでなく担任や周囲の子どもたちにも聞き取り 把握しておく必要がある - 4 -

161 会陰血腫の事例より 年齢や受傷部位によって 外科か 婦人科か判断 受傷部位の経過観察をしっかり行う ( 切傷 腫れてくることも ) 高額療養費制度の払戻し手続きについて理解しておく必要がある 入院した場合の学校の配慮( お見舞いなど ) についても確認しておく 骨折の事例より 主訴を既往症によるものと決めつけるのではなく 別の原因によるものである可能性も考えなければいけない 担任が児童を送っていく場合は送迎手段を確認し 児童の傷病状態を悪化させないような方法をアドバイスする必要がある 若木骨折は腫れない場合が多く その場で見ただけでは判断が難しい 一週間後 修復される頃に骨折とわかることもある その場で判断がつきにくい場合でも 必ず保護者にけがの状況を伝えておく必要がある 食物アレルギーの事例より 原因食物を食べていなくても運動誘発が起こりうることを全職員へ周知しておく 児童生徒自身 給食が原因だとは思っていない場合もある 主訴のみを鵜呑みにしない 既往症があり配慮の必要な児童生徒にはじっくり対応する ( 特に感染症流行期など ) 原因食物を口にしてしまった場合 症状が出ていなくても 給食再開はせず 帰宅をすすめた方がよい 管理職と保護者へ必ず連絡する 症状が出た時の対応だけでなく 誤食を防ぐために配膳の方法について教職員間で共通理解しておく ( その日の献立表を職員室に掲示するなど ) 摂取練習の時間帯や エピペンの使用歴なども保護者に確認しておく必要がある 3 アレルギー対応について主に 食物アレルギーの対応について話し合った アレルギー児童への対応 牛乳パックは教室で洗わず 牛乳業者に回収を依頼する 牛乳の飛び散り防止のため ストローは抜かない アレルギー児童に教室の拭き掃除はさせない 給食後の体育は避ける 給食の時には 専科の先生に教室に入ってもらう 工作で使う廃材の利用を制限する 負荷試験を行うタイミング( 朝食は避けるなど ) を 保護者へ配慮してもらう - 5 -

162 エピペン所持児童への配慮 エピペン保管場所の徹底 共通理解 ( 例 : ランドセルのファスナー部分に入れ 廊下側のロッカーに入れる ) 職員研修 校医の先生に研修会を依頼する シミュレーション研修の実施 緊急時対応 緊急時には 携帯電話を使用し 連絡 救急車の要請を行う ( 出来る限り 携帯電話を所持しておく ) 宿泊行事の場合 近くの病院へ診察可能か事前に連絡しておく 個別対応票の置き場所を共通理解 専門の漢字は使用せず ひらがなで分かりやすい個別対応票にする Ⅲ おわりに幼稚園 小学校では 養護教諭が積極的に取り組んでいることに 保健指導がある 内容については 時期的なものや それぞれの学校で問題になっていることなどを踏まえて指導内容を考えている また 教材作成にあたっては 子どもたちがいかに興味を持ってくれるかを常に考えながら作成している 今回は 一人で作成するのではなく 集まって作成することで よりよい教材が作成できた その他 救急時やアレルギーの対応等 それぞれ各校園の事例を示し 話し合うことで 大事な点の再確認や新たな気づきにつながったと思う 年間 5 回と回数は少なかったが それぞれが意識を高く持って参加してことで より多くの学びの機会があったと思う 今回の学びを今後の執務に活かしていきたい - 6 -

163 主幹教諭の資質向上と幼稚園教育の充実を図る 目次 26 幼稚園主幹教諭研修講座 Ⅰ はじめに Ⅱ 実践報告 ( 研修記録 ) 1 主幹教諭の役割について 2 講話を受けての学びと見学研修からの学びについて 3 認定こども園について 4 今後の幼稚園教育について 5 発達に特性のある子供と保護者の理解と支援について Ⅲ おわりに研修実績内容回月日 ( 曜 ) 研修内容講師備考 6 月 22 日藤江幼稚園 1 講話 主幹教諭の役割について ( 木 ) 園長吉村俊二 2 8 月 3 日 ( 木 ) 討議 研修会 見学研修からの学び 沢池幼稚園園長梅澤三恵子 3 8 月 23 日 ( 水 ) 講話 認定こども園について 二見こども園園長竹下永子 4 10 月 19 日 ( 木 ) 講話 今後の幼児教育について 兵庫教育大学准教授鈴木正敏 公開講座 5 12 月 21 日 ( 木 ) 講話 特別支援教育について 明石養護学校校長東川博昭 受講者 ( 所属 ) 丸尾宏美 ( 王子幼稚園 ) 坂東洋美 ( 明石幼稚園 ) 竹中奈緒美 ( 松が丘幼稚園 ) 津村基子 ( 朝霧幼稚園 ) 國永ちせ ( 人丸幼稚園 ) 岩﨑淳子 ( 大観幼稚園 ) 荒木輝子 ( 林幼稚園 ) 大原美雪 ( 鳥羽幼稚園 ) 下田愛 ( 沢池幼稚園 ) 岡本尚子 ( 山手幼稚園 ) 岡本由美子 ( 花園幼稚園 ) 佐々木由美 ( 谷八木幼稚園 ) 河島美貴 ( 貴崎幼稚園 ) 山本侓子 ( 江井島幼稚園 ) 藤元聡子 ( 大久保幼稚園 ) 榮美枝子 ( 魚住幼稚園 ) 宮川典子 ( 大久保南幼稚園 ) 中西啓子 ( 清水幼稚園 ) 井上一江 ( 高丘東幼稚園 ) 山野雅美 ( 二見北幼稚園 ) 樽本浩子 ( 高丘西幼稚園 ) 小松原圭子 ( 二見西幼稚園 ) - 1 -

164 Ⅰ はじめに近年 幼保連携 幼保一体 子育て支援等 幼稚園と保育所を一体として就学前の子どもたちの保育 教育について幼保で共に考えていこうとする幼児教育の新しいシステムが進められている また 人格形成の根幹を培う幼児教育の重要性が再認識され 質の高い教育の実践が求められている 明石市では 3 歳児保育 預かり保育 認定こども園が一部実施され さまざまな形態の保育が進められている そのような中 幼児を主体とした質の高い教育を提供するために 特に今年度は それぞれの園の保育の実態を把握し 幼児期にふさわしい教育を進められる主幹教諭としての役割を自覚し 自らの資質を一層向上させ 幼児教育の充実を図りたい Ⅱ 実践報告 ( 研修記録 ) 1 主幹教諭の役割について 講師藤江幼稚園長吉村俊二 (1) 主幹教諭の立場 組織はライン& スタッフで成り立っている 主幹教諭はラインの中に定められた役である 園長のもつビジョンや方向性を理解し 園長と足並みを揃えて進む (2) 明るく働きやすい職場づくりのために 園長の示す めざす幼稚園像 めざす職員室 ( 例 : 明るい職場 規律のある職場 きれいな職場 やる気のある職場 思いやりのある職場 助け合う職場 ) を受け実践していく 職員同士が腹を割って意見を言い合えるところに信頼は生まれる (3) 職務の効率化のために 事務仕事 優劣をつけ 見極める力が必要である しかし何よりも目の前の子供が大事 何が大事かを判断し 仕事の効率化を図る (4) 保護者対応について 初動が大切 保護者の話をじっくり聞けば 早い解決につながる 園として説明責任を果たすことは必須である (5) 小学校と幼稚園の連携について 平成の新しい学力観で 生きる力 主体的に学ぶ子ども 自ら考え学ぶ子ども を小学校が謳い始めるずっと前から幼稚園はアクティブ ラーニングをしている 幼稚園の教育に自信をもって実践すればよい 今 幼稚園は取り組んでいることを地道に続けていくことが大切である (6) 最後に 幼児にかかわる大人として 就学前の5~6 年は人の根底をつくる本当に大切な時期 この時期に受けた愛情が支えになって しんどい時に頑張れる力が出る 思う存分 個々を大事にし 身近な大人に守られ 愛されて育ったという感情をもたせることが必要である - 2 -

165 2 第 1 回講話を受けての学びについて 二見こども園見学の学びについて 講師沢池幼稚園長梅澤三恵子 (1) グループ討議 1 第 1 回講話を受けての学びについて 園長のもつビジョンや方向性を理解し 今年求められていること 今できることをしていきたい また 園風については 主幹教諭一人で雰囲気を作っていくのは難しいので 職員間での会話を大切にし お互いが助け合い 信頼し合える関係の核となれるよう努力していくことが必要である 主幹教諭の役割は 園長の補佐 保育のリーダーや職場の雰囲気を作ることなど様々な役割を求められているが 主幹教諭は一保育者でもある 自分自身も保育を楽しめるゆとりを大切にしたい 様々な職種 年齢の職員構成の中で主幹教諭としての役割に戸惑うことがあるが 子どものためになるかどうかが行動を起こす基準であるという指標をもっていきたい 保護者対応では 過度な要求に対しては 冷静さをもって見極めていくことが大切である 意見として気を付けていくことは取り入れ 保護者の思いに寄り添うことが大切であると学んだ 2 二見こども園見学の学びについて 絵の掲示や活動後の振り返りでは 同じ年齢の学びを考え 隣のクラスとすり合わせをし クラスによって活動に差が出ない配慮がされていた 子どもの動線を考えながら行事がスムーズに進むよう計画がなされていた また 職員も子どももお互いのことを分かっているので 子どもへのフォローや関わりが自然とできていた 行事の役割分担で 保育所と幼稚園の文化の違いが見られる所もあった 0 歳児から基本的生活習慣を積み上げ 成長に合わせて少しずつ育てているので 担任が代わっても子どもたちの戸惑いが少ない 好きな遊びの時は パズルやボードゲームなどに取り組んでいたが 友達と協力しながら自分たちで遊びをつくり上げていく活動を取り入れていくことも必要だと思った 多くの職員がいる中で 共通理解をしたり 相談したりすることが難しい 2 号認定児が車通園可なので 1 号認定児も車で通園を容認する現状がある 登降園時間の違いがあったり 給食も時間が決められていたりするので 教育という面で全員が揃って行う時間が限られている 遊び込みの時間保障が難しいと感じた 3 認定こども園について 講師二見こども園長竹下永子 (1) 二見こども園が始まるまで ( 平成 28 年 4 月まで ) なかよし会で思ったことを言い合って話し合って決めていくようにした 工事は保育中にも行われたため 大変であった - 3 -

166 平成 28 年 4 月までに幼稚園内の片づけが進んでいたので 助かった (2) 二見こども園開園 ( 平成 28 年 4 月 ) 当初について こども園には各職員の机がないので 書類を配布するのも必ず手渡しが必要であった パソコン 電話など機器類がすべて変わったため 慣れるまでに時間がかかった 園名 職名も全て変わった 園名が変わったため 各店舗で登録をし直す必要があり 市費で購入する物がすぐにはできなかった 保護者からも様々な質問があった 名札を付ける位置 家庭訪問の実施について ハンカチ ティッシュを入れる所 保育の質についてなど (3) 安定を目指して 保護者アンケートを行うことで 保護者が思いを伝えられる機会があり感謝された 地域の方にこども園に来ていただく機会を増やし 地域の方からこども園の良さについて広めていただいた (4) 1 年目の保育 1 号認定児と2 号認定児との連絡方法に差が出ないように工夫が必要だった 教師がグループ分けをして複数で行事を担当した 職員が多いので 職員の紹介と挨拶の手紙を配布し 保護者に知ってもらった 勤務体制やシフトに慣れるのに時間がかかった (5) 2 年目の二見こども園 * こども園の強み 0 歳 ~5 歳の年齢に応じたかかわりができる 給食を通じて食育がしやすい 経験の違う多くの職員がいることで 工夫や力が発揮できる 教師が力を合わせて工夫すると楽しいと感じることが子どもに伝わり 子どもも力を合わせる楽しさを感じることができる * こども園と幼稚園の違い 好きな遊びの捉え方に違いがあった 幼稚園の好きな遊び= 保育所の戸外遊び保育所の好きな遊び= 幼稚園の室内遊び 実習生は 育成室が受けて 各保育園に振り分ける 一週間ごとにクラスが変わる 簿冊の保存年数も違っている 学籍の記録が保育所は10 年保存 幼稚園は20 年保存である (6) グループごとの話し合い 副園長 = 主幹教諭であるが 副園長は給食に関わる仕事が多いので 現状では主幹教諭に副園長の仕事はしにくい - 4 -

167 主幹教諭は保育のリーダーであるが 副園長となって保育のリーダーができるのか 準備期間が短いことと話がなかなか進まないことが大変であった 幼稚園と保育所の文化の違いをいかに融合していくか 人数や勤務体制も複雑なので 時間がかなり必要である 事務処理については落ち着いてきたので これからは保育の在り方を中心に話し合っていけるのではないかと期待している こども園の話を聞いたり 実際に見学したりする機会が他の職員にももっとあると良い 4 今後の幼稚園教育について ~ 主体的 対話的で深い学びを可能にする保育 ~ 講師兵庫教育大学准教授鈴木正敏 (1) 保育は子供の未来にどうつながるのか? 子供は 必要なことを分かって選んでいるところがある 子供の興味関心を整理することが教師の役割である 幼児期に投資することが一番効果的である ( ジェームスヘックマン ) やる気 協調性 集中力 適応力に効果があり 成績として中学生までに効果が出るのではなく 27 歳の時点での年収で効果が出る (2) これから求められる力と非認知的能力 非認知的技能( 感情のコントロール 自尊心 意欲 好奇心 粘り強さ ) を育むことで 学びに向かう力が培われる このプロセスが大切で そこを育てていることを保護者にどのように伝えるかを工夫していかなければならない 運動会などでは父母だけでなく 当日来られた祖父母にもこれまでのプロセスや子どもの育ちが分かる伝え方を考えていく必要がある 考える力を伸ばすようなかかわりをすると 小学校以降の学業成績が伸びる 子どもが主導してそれを保育者が伸ばしていく 子どもにどこまで任せるのか教師が引っ張っていくところがあってもよい 保育の質が高いほど 特に男児の高校の時の成績に影響する (3) 幼稚園教育要領の改訂とこれからの子どもに培う力 今回の改訂の骨子は 内容 方法 評価の一体化である 社会に開かれた教育課程 を実現できるよう 保護者や小学校の教師に分かってもらえるように 子どもの言葉やプロセスを書いて残しておくことが大切である 幼児教育において育成すべき資質能力を子どもの具体的な姿と交えて おたより に入れられると 保護者により伝わりやすいのではないか アクティブ ラーニングの三つの視点とは 深い学びの過程 対話的な学びの過程 主体的な学びの過程である 保育をよりアクティブにするには 教師が答えを言うのではなく 子どもが自分で選び 考えられるよう回り道をする姿を見守れる余裕が必要である 自立心を育てることが大事で あきらめずにやり遂げることで達成感を味わえ - 5 -

168 ること つまずかないようにするのではなく つまずいた時にどのように乗り越えるのかを考えていくことが大切である (4) 認定こども園が抱える未来と課題 認定こども園になると 子どもの育ちを0 歳から就学までの子どもの育ちを捉えることができる 0 歳から2 歳の子どもたちの育ちを知ることができるので それをもとに幼稚園の保育を見直すことができる 職員が増えることで 意思の疎通がとりにくくなるが 多様な目で子どもの育ちを捉えることができる 教育の理念を一本化し 共通理解することが何よりも大切であり 保育において何が大事か聞き返せることができるようなリーダーが必要である 5 発達に特性のある子どもと保護者の理解と支援 講師明石養護学校校長東川博昭 (1) 就学に向けて 就学に向けての手順や方法をふまえながら 最終判断は保護者になるので 幼稚園としては入学にあたって合理的な配慮の引継ぎが必要である 入園前 年少 年長それぞれにおいて 園児の観察 親子関係の観察 アンケートの全園児実施 専門機関の紹介 就学相談への流れと段階を追って進める必要がある 自己有能感 自尊感情 自己肯定感を大切に 対処 指導 よりも 理解 すること できないことを叱られるのではなく できそうなことをさせてもらい できたことをほめてもらうように進めていくことが大切である 就学までに身につけたい力は 健康管理 日常生活管理 対人スキルを幼稚園教育の段階では習得させていく必要がある (2) 通常クラスでできる支援 支援の基本的な心構えは 1 長所を探し 認める 2 習得に時間をかける 3 適切な援助を続ける 4 不適切な言葉をかけない 5 発達障害への理解 6 保護者との円滑な連携 気になる子どもへの気付きや発見や支援は 全部自分だけでできるものではないので 園長先生や主幹教諭 担任 専門機関と連携をとって進めるべきである 早期支援のポイントの中で 嫌い と捉えてしまうのではなく 苦手 と捉えていく必要がある 苦手なので新しい方法を探ろうと進めていくことができる (3) 保護者支援について 発達障害の難しさは 健常との明確な境界は存在しないこと 環境により( 家庭と幼稚園での ) 支援の難しさの程度が異なってしまう 親のストレスにもいろいろと要因が含まれる 例えば 経済的なものや配偶者に対すること 祖父母に対することと様々であることも考慮する - 6 -

169 幼稚園で行う親への対応では 親 子どもを肯定的にとらえることが関係形成の鍵である また保護者と考え方に ずれ があって当然である 親との関係つくりで大切なこととして 親の対応に添うことと家族をねぎらうことが大切である まずは 親の気持ちを受け入れていくようにする 園全体で組織的に関わることが大切である しかし窓口は固定化しておくべきである 発達障害や不安を抱えている親がいることを前提として園全体でできることとして みんなにわかりやすい環境づくり 個人懇談会などの受けとめ 気軽にできる子育て相談 お便り作りなどを工夫しながら進めていくことが大切である よりよい教育を目指すために 学校園での教育目標に沿った努力目標が達成されているか どのような方法が望ましいかを振り返って考えることが大切である Ⅲ おわりに今年度は 開園して2 年目を迎えた二見こども園での見学研修 二見こども園長の講話 そして様々なこども園の現状を知る兵庫教育大学鈴木正敏准教授からの講話と 主にこども園への理解を深める研修を行った こども園の実情に触れるにつれ まだまだ課題が多いと実感した しかし それらを解決するためには 子どものために という視点をより強く願いながら 知恵を出し合っていくことが望ましいと思う 現在 明石市の待機児童解消という大きな施策を背景に 明石の幼稚園をめぐる状況は厳しく 大きく変化している そこで私たちは 今 何を求められているのかをしっかりと共通理解し 幼児教育の不易の部分については説明責任を果たし 変化にも対応できるような柔軟性も培っていかなければならないと感じた 最後に この研修講座を進めるにあたり お忙しい中ご講義をいただきました講師の先生方に厚く御礼申し上げます - 7 -

170 遊び の楽しさを知り 学びについて考える 27 保育科研修講座 目次 Ⅰ はじめに Ⅱ 実践報告 ( 研修記録 ) 1 運動遊びの楽しさと学びについて 2 幼稚園のクラスづくりについて 3 生活発表会 音楽会の取り組み方について Ⅲ おわりに 研修実績内容 回 月日 ( 曜 ) 研修内容 講 師 備考 1 6 月 15 日 ( 木 ) 年間計画と情報交換 2 8 月 9 日 ( 水 ) 実技研修 運動遊びの楽しさをまず教師が体感! 体育文化指導協会 TSK スポーツクラブ専任講師 講師三島邦照 公開講座 3 9 月 14 日 ( 木 ) 講話 元小学校長から見た幼稚園のクラスづくり 鳥羽幼稚園園長小川明 公開講座 4 11 月 21 日 ( 火 ) 5 12 月 21 日 ( 木 ) 生活発表会 音楽会に向けての取り組み方について生活発表会の取組についての情報交換と一年間のまとめ 受講者 ( 所属 ) 松下千恵 ( 鳥羽幼稚園 ) 松本瑠生 ( 播陽幼稚園 ) 塩澤佑実子 ( 林幼稚園 ) 髙田晃子 ( 林幼稚園 ) 石田明日奈 ( 沢池幼稚園 ) 犬飼郁子 ( 沢池幼稚園 ) 大石倫世 ( 藤江幼稚園 ) 辻清子 ( 藤江幼稚園 ) 久田裕果 ( 大久保南幼稚園 ) 松原朋香 ( 高丘東幼稚園 ) 栗林晶子 ( 江井島幼稚園 ) 松谷玲子 ( 江井島幼稚園 ) 西﨑彩夏 ( 江井島幼稚園 ) 上村里奈 ( 江井島幼稚園 ) 桐野由香子 ( 清水幼稚園 ) 三又香菜美 ( 二見西幼稚園 )

171 Ⅰ はじめに幼稚園は 遊び を通して幼児がいろいろなことを学ぶ場である 本講座は 経験年数の浅い教師が多く受講していることから 日々 遊び に対しての悩みも多い 遊び の引き出しを豊富にし そして保育展開をする中で幼児の姿に合わせてバリエーションを増やす等 柔軟に保育実践していくことができるようになりたいという願いをもっている そこで 遊び の楽しさをまず教師が知ることを念頭に研修を進めていくことにした 教師自身が楽しさを実感する中で おのずと学びは何かと考えていくことができる 特に 運動会 音楽会 生活発表会等の大きな行事に対して どう 遊び を進めて取り組んでいけば良いのか一番悩んでいることがわかったので 実技研修やビデオ研修を通して 遊び を体感したり実感したりすることで 遊び の本質を探り保育実践につながるように取り組んだ Ⅱ 実践報告 ( 研修記録 ) 1 運動遊びの楽しさと学びについてテーマ 運動遊びの楽しさをまず教師が体感! <8 月 9 日 ( 水 ) 明石市立鳥羽小学校体育館 > 講師 : 体育文化指導協会 TSKスポーツクラブ専任講師 監督三島邦照 (1) 三島邦照先生の実技研修と講話 1 実技研修内容 準備体操 TV はなかっぱ オープニング曲 ス マ イ ル 準備体操に使用する曲は できればノリのいいアップテンポのものが良い なぜならば これから始まる活動に期待が持て 気持ちが高揚するきっかけとなる 間奏部分が 考えてアレンジできる部分である 親子でもしくは友達同士で足踏み対決など 対決要素を取り入れると体操ではあるが遊び要素も加わり触れ合って楽しむことができる マット マットのところまで競争 距離や対象年齢 人数などを考えて折り返しにするか一方向にするか考える必要がある マットのところでするお題を与えるなど ( 例 マットを3 回たたくなど ) アレンジを加えて遊びを楽しむことができる 幼児の理解力を知ることができる マット取り競争 マット運び競争 親子競技で活用すると楽しい 綱引き 風船を取り入れて 綱を引いている後方の人が風船を持って立っている人にタッチをする タッチされたら風船を割り始める 風船が早く割れた方が勝ちとなる 綱を中央に相手と向かい合わせに持つ 引っぱっていき 目印として立てておいたコーンを倒した方が勝ちとなる 親子で綱引き 安全面を考えて子どもは前方 親が後方を持つ方が良い 最初は 子どもだけで対決し 合図で親が後方に加わり参戦する 玉入れ 玉数を決めておく 子ども達が玉を入れきった後 例として教師がかごをねらってボールを投げる ボールが入った方が勝ちとなる 注意として 玉を入れた上にボールが入るぐらいの玉数にしておく必要がある - 2 -

172 玉が入らないという子どもへの支援として ビニル傘の中央に穴を開けて ひっくり返してかごに入れる また 親が玉入れをするとすぐに玉が入ってしまうという場合は ダンボールなどを活用して玉が入るスペースを小さくする工夫をする 傘やダンボール等の要素を演出で園長先生などにサプライズとして登場させてもらうと場の雰囲気が盛り上がる 大玉 折り返し競技にする場合は 行きは転がし 帰りは持って運ぶなどのアレンジを加えると楽しい 持って運ぶことが難しい場合は フープに乗せるなどの工夫をする チーム対抗戦の場合 中央一箇所にコーンもしくは教師が立っておき どのチームもその一箇所を折り返しポイントにしておくと 子ども達がすると面白い現象が起こることがある 2 講話 運動遊びをするにあたって 考えておかなければいけないこと 所属園の体育( 運動 ) 用具の実態を把握しておくこと 運動遊びをする人数 場所や広さはどうか 競技の方法やコースをどうするか ( 直線 トラック 対面など ) 競技に要する時間はどうか (10 分を目安にすると良い ) 並んで取り組む競技は待ち時間を考えて10 組以下が望ましい (7 8 組が理想である 但し リレーは別である ) 楽しさと面白さを考える中にも 安全配慮を十分にする アレンジをしていくことが大切である 保育実践の本に紹介されているものは その通りにしてもうまくいかないことが多いので 目の前にいる幼児の姿を捉えて教師がアレンジしていく必要がある 年齢別に競技を考えると~ 発達のポイントもおさえながら~ 3 歳児 競争心が芽生え始める時期である 楽しさや可愛らしさを取り入れる 4 歳児 競争が楽しくなる時期である 友達のことを考えて少しずつ取り組むことができるようになる 協力してできるような内容を取り入れる 5 歳児 競争をしていると 友達のことを責めるようになり始める その時の教師の対応やフォローが大切になる 親子競技 保護者競技について 親子競技では 親を動かすことを考えた方が 場の雰囲気が盛り上がる 競技の最後に抱っこやおんぶなどをしてスキンシップをとれる場面を作ると良い 保護者競技では 怪我を一番に考慮する スピードの出る競技の場合 スピードの出る箇所にワンクッション入れる工夫をすると良い 競技内容を考えるにあたって 教師が楽しい 面白いと思える内容を取り入れることが大切である 最初から 難しいかなということでレベルを落とさないようにすること ある程度レベルは高く持って取り組む方が良い 感想 今まで思いつかなかった方法を知り これから活かしていきたい 発達段階に応じて競技の内容や方法を工夫していけば どんな競技もできるようになるという講師先生の言葉が印象的で 実際に体感することができた 日常の保育の中でも 取り入れて遊ぶことのできる内容もあったので 実践してみ - 3 -

173 たい 大玉競技ひとつとっても 色々なアレンジの方法があることを知り 参考になり実践してみたいと思う 難しいことをしなくても ちょっとした工夫やアレンジを加えるだけで 楽しい競技がうまれるということを実感することができた 少し難しいことを練習してできるようにしていくという点が印象的だった 2 幼稚園のクラスづくりについてテーマ 元小学校長から見た幼稚園のクラスづくり <9 月 14 日 ( 木 ) 鳥羽幼稚園大保育室 > 講師 : 鳥羽幼稚園園長小川明 (1) 小川明先生の講話幼稚園が担う役割について 元小学校長である先生から貴重な話を聞かせて頂き 幼稚園教諭として 今私達がしていかなければいけないことについて学んだ 幼稚園とは 幼稚園教育要領総則に記載されている通り 指導を行う場である 小学校学習指導要領総則を見ると 小学校では アクティブ ラーニングを取り入れた教育活動を展開することが明記されている すでに アクティブ ラーニングについては幼稚園が実践していると考える 小学校では 教科書を教えるのではない 教科書で教える 勘違いをしていることが多い 幼稚園は教科書がない 遊びの大切さを発信していくことが必要である 経験主義教育と系統主義教育が振り子のように時代の変化に伴って動いている 今 経験主義教育の方向に振り子が動いているような感じがする ラーニングピラミッドを見ると 一番下の土台の部分を幼稚園教育が大きく担っている 体験 ( 教える )=アクティブ ラーニング= 幼稚園教育そのもの 発達の段階の連続性を踏まえて アプローチカリキュラムについてよく言われるが決して小学校教育の先取りではない あくまでも 幼児期における遊びの中の学びが小学校の学習や生活に生きて働くことができるように工夫された年長児後半のカリキュラムである 遊びの大切さについて 五感が育つ 社会性が身に付く - 4 -

174 集中力が身に付く 創造力がつく コミュニケ ション力が高まる 体力がつく 保育者の専門性とは何か? 技術よりも心が大切である その専門性を支えるものとして 職場内で互いが認め合い切磋琢磨しながら保育を語ることのできる環境であるかどうかが大切である 誉めることと叱ることについて 伸びる誉め方と信頼される叱り方がある 叱ることは決して悪いことではない 最近の若い先生は 叱り方を知らない 叱り方について先輩を見るなどして学ぶことが大切である 感想 幼稚園と小学校の違いについて 改めて知ることができた 幼稚園教諭として 自信を持って発信できるところはしていきたいと思った 年長児を担任しているので 就学に向けてどのようにクラスづくりをしていけば良いのかヒントを得ることができた 保育の専門性について学び 子ども達への関わり方について考えさせられた 保育者の心が大切という話に感銘を受けた 幼稚園教諭であることに誇りを持つこと 子ども達に寄り添い一緒に笑ったり 考えたりすることの大切さを心に留めて 保育を実践していきたいと思う 叱るのが下手な人は 誉めることも下手 という言葉が印象的であった 専門性を高めること 風通しの良い職場であるかどうか 人が大切な環境であるという言葉が印象的で 再認識することができた 3 生活発表会 音楽会の取り組み方について (1) 生活発表会のビデオを見ながら 取組についての研修 1 題材の選び方〇クラスの子どもの実態 ( クラスカラー 興味 関心 これまでのクラスづくりの経過など ) を考慮する 〇教師自身が好きな題材であるかどうか 〇教師が題材を通して 子どもたちに伝えたいことは何か 2 導入の仕方〇クラス全員で 題材の登場人物になって遊ぶ - 5 -

175 〇教師も一緒に登場人物になりきって遊ぶと効果的である 教師対子どもたちで 台詞の掛け合いをすると自然な形で次々と台詞が出てくる 〇印象に残った場面を取り上げて遊び始めることで お話ごっこに楽しんで取り組めるようにする 題材に必要な道具作りから始める 3 展開の仕方〇遊びを進める中で 子どもたちから出てきた発案を取り入れながら遊ぶ 〇子ども主体で遊びを進めていく中でも 教師自身が方向性を持ち軌道修正を適時行う必要がある 〇絵本を繰り返し読むことで 新たな気付きやイメージをもつきっかけとなる 〇長時間の遊びにならないように ポイントをおさえて遊びを進めていく そのために 生活発表会までのスケジュールを組んでおくと見通しをもって取り組むことができる 4 まとめ方〇楽しんで遊びを進めてきた中で 厳選しなければならない場面が生じてくる その時は クラスで相談して決めていく 〇発表するという意識を子どもたちにもたせる 台詞を言う時の方向や声の大きさなど 楽しんで取り組む中にも課題を与え できたときの満足感 充実感を味わい 自信につがっていくようにする 〇台詞を多人数で言う場面は 言い回しを決めていく 〇クラス全員がどこかの場面で 輝くことができるようにする 〇子どもたちがわかりやすく自信を持って取り組めるような構成を 教師が子どもの動きに合わせて考えていく 〇起承転結を意識した題材の構成 構成する上で 子どもたちが退屈だと感じる場面を作らないようにする 自分が登場していない場面においても常に緊張感をもちながら 取り組むことができるようにする 〇取り組んでいる子ども達 そして教師が楽しいと感じることができれば きっと見ている側も楽しいと感じると思われる (2) 音楽会の取組について 1 選曲の仕方 〇これまで歌ってきた中で 子どもたちが好きな曲や楽しんで歌っていたと感じら れた曲 〇テーマを決めて 選曲や構成を考えると取り組み易く 子どもたちにもわかりや すい 〇 1 曲は 課題として少し難しめの新曲を取り入れると 子どもたちも音楽会の日 までに上手に歌えるようになりたいと目標を持って取り組むことができる 2 取組の進め方 〇長時間の練習にならないように 日々ポイントをおさえて取り組む 子どもたち に 今日頑張るところ と目標を持たせると 意識して取り組むことができる 〇良かったところ 課題となるところを 子どもたちから聞き出したり 教師から - 6 -

176 話したりすることで 日々ステップアップしながら取組を進めていけるようにす る 〇短めの曲を 大きい声 小さい声など バリエーションを変えながら歌うと 声 の出し方を意識しながら楽しんで歌うことができる 〇楽器を演奏して遊ぶ時は しずかに という表示を提示するなどの工夫をして 楽器を鳴らすことをやめる合図を最初に約束 確認しておくと良い 〇子どもたちに投げかけ 発言や発案を適時取り入れながら みんなで音楽会を作 っていくという意識をもたせながら進めていくことが大切である 感想 初めての生活発表会で どうしていいかわからなかった 特に ピアノが苦手で導入する曲も悩んでいた しかし ビデオを見て知っている簡単な曲が何曲も流れていたので 自分の知っている弾ける曲をうまく活用していこうと思う 教師が楽しいと感じることができなければ 子どもたちも楽しいと感じることができないという言葉を聞いてその通りだと実感することができた ビデオを見る中で 大道具や小道具の作り方も参考になった 生活発表会の実際の映像を見ることができて勉強になった 今まで 他のクラスの生活発表会の様子も見たことがなかったので 全体の流れを知ることができた まとめの段階で ダンスの立ち位置を工夫するなど ちょっとしたことを考えるだけで 子ども達の踊っている様子が生き生きとしたものに変化することを知り 考えていきたいと思った 教師の工夫やアレンジで 入場や退場の仕方も変化が生じて楽しいものに変わることを知ることができた 自分一人で抱え込まず 子ども達と一緒に楽しみながら進めていく ことの大切さを改めて学ぶことができた Ⅲ おわりに今年度は 遊び をキーワードにして 保育に生かすことのできる講座内容を実施した 実技研修や講話 生活発表会のビデオを見る等して 実際に 遊び を体験したり見たりして 保育実践につながる研修ができた その中で 教師自身が 遊び = 保育を楽しむということが大切であることを実感することができた 研修を通して 幼稚園教諭という仕事の素晴らしさ 自信を持つこと そして誇りを持つことを改めて知ることができ 日々悩みながら保育実践をしている私達に元気と自信がもてる場となり 学ぶことが多い研修であった 〇経験年数の近い先生達と情報交換をしながら 遊びの進め方を伝え合ったり教え合ったりでき貴重な時間となった 〇教師が保育を楽しむことが素敵であることを実感できる研修であった 〇保育に活かせる内容が多く 実践していこうと思った 〇実技研修や講話を聞くことができ 自分の保育を振り返り クラスづくりについて改めて考えることができた 〇教師の専門性として 力 や 技 ばかりでなく 心 を大切に 目の前にいる子どもたちのことを考え 保育を実践していきたい - 7 -

177 子どもの困り感に寄り添う支援を考える 28 幼児期の特別支援研修講座 目次 Ⅰ はじめに Ⅱ 実践報告 ( 研修記録 ) 1 楽しく学ぶSST 関係性から子どもを知る 2 ことばのへやの指導について 3 基礎から学ぶ発達運動編 Ⅲ おわりに 研修実績内容 回月日 ( 曜 ) 研修内容講師備考 1 6 月 6 日 ( 火 ) 研究テーマ及び年間計画の検討 事例を基に個々の支援方法や保護者との連携の仕方を検討する 2 8 月 8 日 ( 火 ) 楽しく学ぶSST 関係性を知る 神戸海星女子学院大学教授濵田誠二郎 公開講座演習 3 8 月 29 日 ( 火 ) ことばのへやの指導について 花園幼稚園相談員石田郁子 4 9 月 21 日 ( 木 ) 子どもたちの支援を考える ゆりかご園作業療法士山本康典 公開講座演習 5 11 月 28 日 ( 火 ) 幼 小 中 養護学校の連携を考える 医療ケア 今後の展望等 明石市立明石養護学校校長東川博昭 受講者 ( 所属 ) 浦尚子 ( 花園幼稚園 ) 松井奈緒子 ( 藤江幼稚園 ) 栗林晶子 ( 江井島幼稚園 ) 山下聡子 ( 播陽幼稚園 ) 辻清子 ( 藤江幼稚園 ) 松谷玲子 ( 江井島幼稚園 ) 福井裕子 ( 播陽幼稚園 ) 沖本美玲 ( 藤江幼稚園 ) 西﨑彩夏 ( 江井島幼稚園 ) 鷹江友代 ( 朝霧幼稚園 ) 永井初美 ( 大久保幼稚園 ) 櫻井ゆかり ( 錦が丘幼稚園 ) 藤本治香 ( 林幼稚園 ) 岡瑠璃香 ( 大久保南幼稚園 ) 伊川聖人 ( 二見北幼稚園 ) 今泉ひろみ ( 和坂幼稚園 ) 久田裕果 ( 大久保南幼稚園 ) 新才まなみ ( 二見西幼稚園 ) 犬飼郁子 ( 沢池幼稚園 ) 山本律子 ( 江井島幼稚園 ) 菊地翼 ( 明石養護学校 ) 柴田香代子 ( 藤江幼稚園 ) 高橋絵里 ( 江井島幼稚園 ) - 1 -

178 Ⅰ はじめに近年 特別な支援を必要とする子どもが増加していると言われ 親子共に不安を抱えて いるケースが多く見受けられる 私達のグループではそれぞれの幼児が抱える困り感をど うしたら軽減していくことができるか そして 保護者が安心してわが子を初めての集団 である幼稚園に送り出すためにはどのような関わりが必要かを学ぶため 研修テーマを 子 どもの困り感に寄り添う支援を考える と設定した そして一人ひとりの教師が より特 別支援において専門性を高められるよう 様々な分野の講師先生から具体的な援助方法を 教わったり 幼稚園 小学校 中学校 特別支援学校間での情報交換を行ったりし 一人 ひとりの幼児への最善の援助方法を探ってきた Ⅱ 実践報告 ( 研修記録 ) 1 楽しく学ぶSST 関係性から子どもを知る 講師 : 神戸海星女子学院大学教授濵田誠二郎 (1) 養育者にとって育てにくい子どもは 個 だけにあるのだろうか? ドクターから 発達障害である と診断を受けた幼児に対して 一方向から見るのではなく その幼児をとりまく環境 周りの大人との関係性を探っていくことが大切である そうすることで発達障害だけでなくベーシックトラストの課題が見えてくる 手がかからないいい子 は逆に0 歳から2 歳の間に愛着形成が出来ていない可能性もある (2) いろんな ふつう に困る子ども達 みんな自分が 普通 だと思っているが 大多数派の幼児の 普通 が少数派の感覚過敏の特性を持っている幼児にも押し付けられてしまっているのが現状である それが少数派の幼児にとって とても過酷であるということを私達は知らなければならない そこから個別な配慮が生まれてくる (3)SSTターゲットスキル 短期記憶を長期記憶へ 語呂合わせや単純なメロディーに合わせてSSTの言葉を毎日みんなで練習する 例えば ああああ あいことば かして どうぞ ありがとう など教師が子どもに身に付けさせたいスキルをアレンジして伝えていく (4) 感想子どもたちは 様々な人との関係性の中で育っていく その中で教師はとても重要な立場にあることを再認識し 人から愛される人 を育てていくために大切な言葉である ありがとう という言葉が言えるようにSSTで身に付けさせていく必要がある また 同じ絵を見てもいろんな角度から見ることで見え方が変わってくる それと同じく子どもの見方も診断名にとらわれず多面的に見る目を養っていくことが大切である - 2 -

179 ことを学んだ 2 話すことが 楽しい と感じる子どもをめざして講師 : 花園幼稚園相談員石田郁子 (1) 言語障害の分類 耳で聞いた特徴に基づいて( 構音障害 話し声の異常 ) ことばの発達の立場から( 発達の遅れ ) 原因が伴っている障害から( 口蓋裂 情緒的原因 聴覚障害 脳性まひ等 ) (2) 発音器官 言葉を話すしくみ (3) 語彙 発音の発達 人の言葉をどれだけ理解できているか 年齢相応の語彙数 発音が出来ているか (4) 言葉の発達についての基本的な考え方 言葉の発達は全体的な発達の一部である 発達の過程では一定の順序性と方向性がある 個人差も影響してくる 子どもが言葉を話すためには ことばのビルディングが大切となる 1 2 階がからだをつかさどる脳 3 階がこころをつかさどる脳 4 階より知力 ことばをつかさどる脳 (5) ことばの部屋の取り組み 構音障害 吃音 軽い発達の遅れ 発達障害( こだわりが強い 自閉症スペクトラム ADHD) と様々なしんどさをもっている子どもが通級している 子どもも保護者も知らない幼稚園に行くので不安であることを受け止め 無理に話させるのではなく身振りや視線 表情を見逃さないようにして子どもの気持ちをほぐしていく 構音検査を行い 構音器官の運動機能訓練や耳の訓練 発音訓練をしていく (6) 感想 言葉の遅れ と言われるとすぐに言葉の訓練と結びつけてしまいがちであるが 言葉の発達は全体的な発達の一部であり 乳幼児期からの体を動かしたり食べ物を食べたりする経験が関わってくるということが分かった 乳幼児の土台がしっかりしていないと言葉の獲得に時間がかかるということを認識し 言葉だけにとらわれず様々なことを遊びの中で経験させていく大切さを学んだ 3 子どもたちの支援を考える 講師 : ゆりかご園作業療法士山本康典 (1) 子どもを理解するために様々な視点から子どもを見てみよう 運動面 対人面 感覚面 言語面 認知面 社会性知的面 心理面 その他いろんな角度から見ると見えなかった部分が見えてくる - 3 -

180 (2) 様々な障害を知る 脳性まひ ダウン症 二分脊椎 筋ジストロフィー他 (3) 心理面でのサポート うまく体が動かない 上手にしようと頑張る 余計に体が硬くなる 頑張れ ではなく ゆっくりでいいよ とリラックスさせていく (4) 介助の仕方 なに を どう 支援してあげられるのか? まず何に困っているかを知ることによって 介助の仕方や関わり方が変わってくる (5) 考えてみましょう A 君がお絵かきしていません なぜ? さあ みんなで考えよう! 何を使って書けばよいのかわからない 色の違いがわからない 自信がなくて描きたくない 興味がわかない等 (6) 体験してみよう 低緊張とは ロープの張りの弱いテントのような感じであり 動きにくく不安感もあり 疲れやすい 姿勢保持がしにくい (7) 感想その幼児が何に困っているのかを探り それがわかることで介助の方法がみえてくる そのためには多角度から幼児を見つめ 幼児の目線に立った関わりの大切さを改めて感じた 人と同じように出来ることが大事なのではなく 本人の小さな努力を認め失敗を怖がらずに挑戦しようとする幼児を育てる為に成功に導く心の介助が私達には求められているということを認識した Ⅲ おわりにこの研修講座を通じて 様々な分野の講師先生にご示唆をいただく中で 毎回 今 目の前にいる子どものために自分は何が出来るだろう また何をしていかなければいけないか を改めて考える良い機会となった 特別支援とは 一人ひとりの子どもの良さを認め しんどさに共感していく そしてその子どもの将来を見据えながら自分に自信を持てるよう しんどさが少しでも軽減できるように援助していくことを再認識した 専門性を高めていく という点においては 幅広い視野を持ち 即実践に活かすことができたが 来年度はもう一度原点に戻り 発達障害についての基礎を学び直すことも大切かと思われる - 4 -

181 Ⅴ 研究グループ 29 理科教材開発 30 新しい理科教育を楽しむ会 31 問題解決学習を考える会 32 デジタル ミュージック ワークショップ 33 NIE 研究会 34 共に育つ会 36 校務 授業でのICT 活用研究 37 タブレットを授業で使おう 38 国語教室 39 幼児教育を考える会 40 特別の教科道徳の授業を考える会 41 中学校英語科研究会 35 学級経営研究会

182 サマーセミナー 昆虫探検隊 の取組 29 理科教材開発 目次 Ⅰ はじめに Ⅱ 実践報告 ( 研修記録 ) 1 昆虫探検隊 の募集 2 昆虫探検隊 の打ち合わせ 3 第 1 回 昆虫探検隊 4 第 2 回 昆虫探検隊 5 第 3 回 昆虫探検隊 6 昆虫探検隊 アンケートより Ⅲ おわりに 研修実績内容 ( 活動内容 ) 回月日 ( 曜 ) 活 動 内 容 講師 備考 1 6 月 10 日明石公園の自然観察会 ( 土 ) サマーセミナー 昆虫探検隊 の下見 2 6 月 24 日 ( 土 ) サマーセミナー 昆虫探検隊 第 1 回指導 3 7 月 29 日 ( 土 ) サマーセミナー 昆虫探検隊 第 2 回指導 4 8 月 19 日 ( 土 ) サマーセミナー 昆虫探検隊 第 3 回指導 5 9 月 23 日 ( 土 ) 明石公園の自然観察会 受講者 ( 所属 ) 中井尚人 ( 野々池中学校 ) 赤松弘一 ( 二見北小学校 ) 世良田康二 ( 錦城中学校 ) 漣大輔 ( 錦城中学校 ) 矢野祐之 ( 大蔵中学校 ) 川崎和豊 ( 衣川中学校 ) 寺岡錠平 ( 高丘中学校 ) 永田浩史 ( 江井島中学校 ) - 1 -

183 Ⅰ はじめに今年度も昨年度に引き続き 明石公園を中心に自然観察を行うとともに 錦城中学校図書室をお借りして 小学 3 年生を対象にサマーセミナー 昆虫探検隊 を行った その取組を中心に報告する Ⅱ 実践報告 ( 研修記録 ) 1 昆虫探検隊 の募集サマーセミナー 昆虫探検隊 も今年で13 年目になる 最初の 3 年間は 明石市立文化博物館のお世話で 広報あかし を通じ 小学生を対象に案内を出して実施した 続いての 3 年間は教育委員会主催で 市内の小学 3 年生を対象に 各小学校に募集案内の掲示及び希望者の集約をしていただき実施した それ以降 は 教育委員会教育研究所 明石市立文化博物館の協力などを得ながら 募集 人数の集約も含め 我々研究グループが中心となり実施した 今年度は 昨年度同様 錦城中学校を拠点にして 夏休みを中心に 3 回 保護者同伴 という条件で 週末に午前中は明石公園で昆虫採集 午後は錦城中学校で標本づくりを行うという予定で計画を進めていった 例年 定員 15 名程度で応募し 希望者多数の 小学校 応募人数 抽選結果 男 女 計 男 女 計 明石 松が丘 朝霧 人丸 林 鳥羽 花園 貴崎 高丘西 谷八木 二見北 二見西 神大附属 合計 場合は抽選をすると案内しているが 今回は 上記の表の通り 13の小学校から 39 名もの応募があった 多数の応募のあった小学校については 抽選を行い 22 名で実施した - 2 -

184 2 昆虫探検隊 の打ち合わせ 6月10日 土 錦城中学校で 昆虫探検隊 の打合わせを行った 昨年度同様 錦城中学校を拠点にするということで 図書室を会場にすることや準備物の確認 明石 公園の下見を行い昆虫採集のコースの確認を行った 3 第1回 昆虫探検隊 6月24日 土 第1回目の 昆虫 探検隊 を実施した 午前中明石公園 で昆虫採集を行った 天気は良く 錦 城中学校の近くの材木置き場周辺や 下見で確認していた樹液の出ている 木 疎水などで ヤノトラカミキリ コクワガタ キョウトアオハナムグリ シラホシハナムグリ カナブンなどが 見つかった 午後からは 錦城中学校の図書室を 借りて 昆虫標本の作り方の実習を行 った 4 第2回 昆虫探検隊 午前中の昆虫採集では 疎水で シ オカラトンボ オオシオカラトンボが 多数飛んでいた また カブトムシを 採集して 歓声をあげている小学生が 数名いた 午後からは 錦城中学校の図書室で 採集した昆虫の展足作業や第1回目 のときに展翅して預かっていたチョ ウやトンボを返却し 標本箱に入れて 持って帰ってもらった 5 第3回 昆虫探検隊 8月19日 土 に第3回目の 昆 虫探検隊 を実施した 午前中昆虫採 集を実施した アベマキの周辺のムラ サキシジミや樹液の出ているところではシラホシハナムグリが目立っていた 午後からは 標本作りを行った 今回が最終回なので 1回目 2回目の時のように チョウやトンボは展翅して預からず 三角紙に入れて 持ち帰って 希望者には 展翅 板を貸し出して 家で展翅をしてもらう 採集したムシの発表 まとめの会をして最後に アンケートを提出してもらい終了し た - 3 -

185 6 昆虫探検隊 アンケートよりアンケート結果は以下の通りである 今後の活動をする上で参考にしていきたい (1) あなたはなぜ 昆虫探検隊 に参加したのですか 昆虫に興味があったから 好きだから 標本をつくってみたかったから 見たことがない昆虫に出会えると思ったから いろいろな虫を見つけたかったから 楽しそうだったから どんな昆虫がいるか調べたかったから クワガタやカブトムシをつかまえられるかと思ったから (2) 昆虫探検隊 に参加して 発見できたことや感動したことはありましたか チョウのオス メスや幼虫の時に何を食べるかなど 標本の作り方が分かって良かった カナブンやカミキリムシ ハチにいろんな種類があることがわかった 昆虫を自分で採れてうれしかった ( ナガサキアゲハやカブトムシ等 ) みんなの標本が見られて良かった 樹液の出ている木にたくさんの昆虫がいた 明石公園に他所では珍しいキョウトアオハナムグリがたくさんいることがわかった (3) 保護者の皆様のご感想をお願いします 標本をつくったことがなかったので とても良い経験になった オス メスの違いや採れる場所を指導してもらい良かった 月ごとに見られる虫の種類も少しずつ違い 自然を感じることができた 今まで興味のなかった小さな虫にも関心をもつようになった 子どもが一生懸命に取り組む姿が見られて良かった 自分も子どもも虫が苦手だったが 最後の方はさわれるようになった 標本にすることで細かい部分の観察ができ 面白かった Ⅲ おわりに明石市内 28のすべての小学校に 各教室掲示用のポスターといっしょに募集要項を送付しているが それ以上の広報的な活動はしておらず 小学校任せにしているせいか 応募のある小学校に偏りがあり 広報の仕方について 検討の余地はある ただ 今回のように 応募人数が多いと 抽選にせざるを得ないので 難しいところである 今までこの研究グループの活動の中心となっていた先生が退職される一方 若手のメンバーが部活動の指導などで観察会への参加が難しく 昆虫探検隊 以外に活発な活動ができていない 退職された先生方の支援を受けながら 今年度もなんとか活動することができたが 来年度以降 昆虫探検隊 の活動も含め どのように活動を活性化させていくかが 大きな課題となっている 今後も 自然観察を行って知見を深め 授業等で活かせるように さらに研修を積んでいきたい - 4 -

186 教師自らが楽しみ 理科的な知識 技能を獲得する 30 新しい理科教育を楽しむ会 目次 Ⅰ はじめに Ⅱ 実践報告 ( 研修記録 ) 1 理科の教材教具の紹介 試作 2 見て観てなっとく!! 磁石の不思議 ~ 見えない力をつかまえろ!~ Ⅲ おわりに 研修実績内容回月日 ( 曜 ) 研修内容講師備考 1 月 19 日理科の教材教具につい明石市立明石小学校 1 演習 ( 金 ) て校長玉田絹夫 2 2 月 9 日 ( 金 ) 身のまわりの磁石の力を確かめよう 明石市立朝霧小学校教頭大江俊朗 演習 3 2 月 28 日 ( 水 ) 本年度のまとめと来年度に向けて 4 5 受講者 ( 所属 ) 大月健輔 ( 江井島小 ) 玉田絹夫 ( 明石小 ) 新岡健伍 ( 花園小 ) 髙田佳希 ( 錦浦小 ) 大江俊朗 ( 朝霧小 ) 中井裕子 ( 大久保南小 ) 大西修平 ( 錦浦小 ) 後藤恵子 ( 中崎小 ) 小林彰子 ( 谷八木小 ) 吉田充志 ( 大観小 ) 佐々木陽子 ( 江井島小 ) - 1 -

187 Ⅰ はじめに子どもたちの理科離れが言われている今 子どもたちが理科に興味関心を持ち 好きになる授業づくり が教師にとって必要である そのためには 教師自身が楽しみながら取り組むことが大切である また 普段から身のまわりにあるものに対して授業づくりのアンテナを張り 教材になりうるものを試してみることも必要になるだろう 本年度の 新しい理科教育を楽しむ会 は これまで長く理科教育に関わられた先生方を講師に迎え 理科の授業に活かせる理科の教材教具の工夫について講義をいただいた その研修内容について紹介する Ⅱ 実践報告 ( 研修記録 ) 1 理科の教材教具について明石小学校校長玉田絹夫 (1) 理科の実験器具の安全な使い方教師自身が予めその使い方や注意事項を十分に理解しておくことが授業での安全な使用につながり 児童に対しては使い方の注意を繰り返し促すことで事故を防ぐことができることを教えていただいた (2) 実験授業の流れ予想 結果 考察を基本に進めていくが 結果と考察を子どもたちがまとめる際に同じ内容になることがあるので注意し 考察は授業課題について実験結果からわかった内容をまとめていくとよいことを教えていただいた (3) 教材教具の紹介 1 ダジックアース 右のように 球形のスクリーンにプロジェクタで地球や惑星の画像 映像を投影する 通常のパソコンとプロジェクタを使うので 手軽に立体的な地球と惑星の表示ができる 地球などの立体的な物を地図の様な平面で表示すると形が歪んでしまうが 立体で表示することで正しい形で表すことができ マウス等のコントローラーで自由に回して見ることができる 月や星 天気 地層 環境学習等で使用 2 回路マーカー 市販の写真用紙にこのマーカーペン(1200 円 / 本 ) で線を描くと ペンのインクの顔料に銀粒子が含まれているので配線になり 右のように回路をつくることができる 電池やLEDランプなどを使い つなぎ方の学習に役立つ - 2 -

188 3 地層の剥ぎ取り標本 露出させた地層に接着剤を塗布し 薄い布を貼り付けた後 地層ごとその布をはがし 縦長の板のパネルに貼りつける 地層の学習の際に活用することで 実感的な理解を深めることができる 3 空気鉄砲 水道用塩ビパイプを使って 空気鉄砲をつくる 圧縮した空気の性質を確かめるために 玉の射出口を上向きにしても玉が飛ぶのかを考えさせ 実験する とじ込めた空気や水の学習で使用 4 スモークマシン テレビ番組や映画撮影時の演出用のスモークを出す機械 本体の価格は5,000 円で 専用液が1,500 円程度 専用液は 1リットルあれば1 年間の授業で使用しても十分足りる 空気の温まり方等の学習で使用 2 見て観てなっとく!! 磁石の不思議 ~ 見えない力をつかまえろ!~ 朝霧小学校教頭大江俊朗 (1) 学習指導要領より (3 年 ) 磁石の性質 磁石に付く物や磁石の働きを調べ 磁石の性質についての考えをもつことができるようにする ア物には 磁石に引き付けられる物と引き付けられない物があること また 磁石に引き付けられる物には 磁石に付けると磁石になる物があること イ磁石の異極は引き合い 同極は避け合うこと (2) 学習指導要領より (5 年 ) 電流の働き 電磁石の導線に電流を流し 電磁石の強さの変化を調べ 電流の働きについて考えをもつことができるようにする ア電流の流れているコイルは 鉄心を磁化する働きがあり 電流の向きが変わると 電磁石の極が変わること (3) 子どもたちの教材や身の回りの磁石を見てみると 中央には磁力のないもの 極が両端にあるもの 極が表裏にあるものやマグネットシートのように - 3 -

189 極が裏表にないもの マグネットバーのように極が両端にないものなどがある (4) 見てなっとく!! 可視化できるものを教材に使ってみては 東洋磁気工業株式会社が作成しているNSくんを使ってみてはどうか NSくん 中央内部にNS 極性判別用の球体磁石 ( 直径約 2mm) が特殊技術により封印されている NSくんの使い方 マグネットに重ねるだけで NS 極の極性判別 検査と磁化パターンの観察が同時に行えます 中央の球体磁石がケース内部で回転し N 極は赤 S 極は黄色で表示する しかし A4サイズ1 枚で約 1 万円と高価なもので 児童ひとりひとりに持たせることは難しい (5) 簡易版 NSくん を作成しました 原理はNSくんと同じですが ピップエレキバンとストローとBB 弾で作成しました 製作費約 35 円です 一度試してみて下さい Ⅲ おわりに 子どもたちが理科に興味関心を持ち 好きになる授業づくり を進める上で欠かせないのは 子どもたちの知的好奇心や探究心をかり立てる学習内容である 子どもたち自身がそのような学習内容にふれ 学びたい と感じる授業は自然と盛り上がる そして その内容が子どもたちにとって学ぶ価値があると思わせるきっかけになるのが 実感的な理解を深められる教材 教具 である 今回の講義を参考に 子どもたちが好奇心をくすぐられ 意欲が高まるような教材 教具の開発に努めたい 子どもたちがそのような教材 教具に出会うことにより 科学的な見方や考え方を広げ 深めていく機会を得るのではと考える - 4 -

190 問題解決学習と主体的 対話的で深い学び 目次 Ⅰ はじめに Ⅱ 知識 技能をいかにつけていくか Ⅲ 対話的で深い学びをどのように構築していくか Ⅳ おわりに 研究実績内容 31 問題解決学習を考える会 回月日 ( 曜 ) 研修内容講師備考 月 4 日 ( 金 ) 8 月 5 日 ( 土 ) 12 月 8 日 ( 金 ) 児童理解に基づく単元構想と探求的な学びを促す指導のあり方 児童理解に基づく単元構想と探求的な学びを促す指導のあり方 対話的な学びをどのように構築していくか 金沢大学人間社会研究域学校教育系教授松本謙一金沢大学人間社会研究域学校教育系教授松本謙一沢池小学校 教頭辻 勝由 公開講座 4 1 月 26 日 ( 金 ) 知識 技能をどのようにつけていくか 沢池小学校教頭辻 勝由 5 2 月 16 日 ( 金 ) 思考力 判断力を育む授業 沢池小学校教頭辻 勝由 受講者 ( 所属 ) 後藤重彰 ( 谷八木小学校 ) 藤橋克行 ( 沢池小学校 ) 平田耕一 ( 松が丘小学校 ) 住野健一郎 ( 沢池小学校 ) 松本正史 ( 松が丘小学校 ) 玉田智恵子 ( 沢池小学校 ) 櫻井与晃 ( 朝霧小学校 ) 曽谷真紀子 ( 沢池小学校 ) 治田靖久 ( 朝霧小学校 ) 城野翔太郎 ( 沢池小学校 ) 川﨑範子 ( 大観小学校 ) 池口 聖 ( 大久保南小学校 ) 鍵本祐輝 ( 大観小学校 ) 家村国明 ( 高丘東小学校 ) 安藤和也 ( 鳥羽小学校 ) 中谷幸雄 ( 魚住小学校 ) 白井智美 ( 鳥羽小学校 ) 山谷浩史 ( 錦が丘小学校 ) 土肥 聡 ( 和坂小学校 ) 的場淳一 ( 錦浦小学校 ) 石田 誠 ( 沢池小学校 ) 前田和彦 ( 二見北小学校 ) 西岡 孝 ( 沢池小学校 ) 手島徹也 ( 二見西小学校 ) - 1 -

191 Ⅰ はじめに今回の学習指導要領の改訂では 外国語の導入や道徳の教科化など大きな変革が示されている そして どの教科 領域でも 主体的 対話的で深い学び が大きく取り上げられている この目標を学習過程のなかで達成していくためには それぞれの視点で考えていかなければならない また 育成をめざす資質 能力も 学びに向かう力 人間性等 知識 技能 思考力 判断力 表現力等 となり これらの育成のための 主体的 対話的で深い学び の実現であると考えられる その関連を十分に吟味した授業改善を行わなければならないと我々は考え本年度の研修を行っている そこで 本年度も金沢大学松本謙一教授にお越しいただき 主体的 対話的で深い学び の実現のために問題解決学習を授業に取り入れ どう改善していくか? ということを研修した また 育成しなければならない力の育て方と単元との関係も研修しながら 取り組んでいる 一歩一歩前進し 変化が激しい現状に対応していきたいと考えている Ⅱ 知識 技能をいかにつけていくか 1 教えるのか 自らつかませるのか知識 技能に関して 基礎的 基本的な内容を習得させる ことは 現在の学習指導要領でも示されていることであるが このことに関して考えなければならない 現行では 知識と技能は分かれていたが 今回は統合されている つまり 一体として考えていくべきであるということになる ここで重要なのは 習得させる内容ではないだろうか? 多くの場合 知識を習得させることが多く 技能となると体育や家庭科 図工 音楽ならばまだ分かるが 他の教科に関しては 評価に関連している内容が浮かぶ程度ではないだろうか? 勿論各教科の技能は 指導しなければならないが もう一つの技能として考えていきたいのは 学び方 である この部分を教科毎にしっかりと身につけさせれば 家庭での学習量の増加も期待でき 個々の能力が伸びるとともに学習意欲も高まっていく やるからできる できるから又やる そのような考え方を児童一人ひとりに持たせれば 間違いなく個々が力を着けていき 望ましい学級になっていく 新学習指導要領では 何を理解しているか 何ができるか ( 生きて働く 知識 技能 ) とある この意味を改めてじっくりと考えたいものである 人生における課題に直面したときに 解決するために 活用できる形の知識 技能でなければないと考える 2 学び方 で大切なこと (1) 意欲についてまずは 意欲が最も大切である 自分のためにする 力を着けていくためにやっていく など年間を通じて児童に話をしていくことは とても重要 - 2 -

192 であると考えている そして この考え方でいろいろな技能を教え できる様になっていることを適切に褒めていくことである 例えば ノートまとめを指導したなら さっそく家庭でやってきた児童は 必ず褒めなければならない また 全体に広めたい内容の場合は 口頭で全員の前で褒める 全員に印刷する 学級に掲示するなどの方法を使い 確実に広めていく必要がある 当然褒められた児童はより一層学習に励むが それ以外の者もやる気を持ってやり出す場合が多い 知識 技能は学級の状態にもよるが 段階を考えて行っていく必要がある 難しいことをいきなりしても 児童はやりたいとは考えない できそうでできないことをできるようにさせていく その繰り返しで意欲も高まりスパイラル的にどこまでも伸びていく そして 6 月下旬から対話的な学習に取り組み 話し合うために知識 技能を児童自身が高めるようになれば 対話的な深い学びは構築できる (2) 教えていく順 1まずは 授業中の学び方を教えるのが必要である 話の聞き方は 最も重要な内容である これができなければ 指示が通らないし 話し合いもできない 話している人の方を見るなど勿論のこと 話し手が何を言いたいか 言おうとしているか? そういうことを考えてきくように指導していく 聞くから聴くへ 変化させていかなければならない 次は 発言の仕方を指導していく 特に 聞くことと合わせて 質問の仕方を教えていくことは 大切である 何が分からないのか? どこがわかりにくいのか? ということが説明できるような子どもに育てていきたい 最後には 友だちの考えを聴き 自分の考えと比較し 自らの意見を見直したり 再構築したりできていくことが重要である ここまでできるからこそ 話し合いで思考力 判断力 表現力が育成できる 2 授業中の技能がつけば次は内容を読み取る力である 最初は 簡単な文に取り組むのも 1 つの方法である 又 国語だけでなく 社会や理科 家庭科などいろいろな教科で 何が書いてあるか? と言うことが自分の力で分かるようになるまで個別に指導していく 3わかった内容は 記録しなければならない これがノートまとめの指導になる まとめ方は 教科毎に変わってくるが 内容がコンパクトにしかも分かりやすい工夫がされているものが良いと考える 又 まとめた内容を使って ノートで考えるようにできていくことも教えていく 例えるなら 数学などで図を描いて考えるのと同様のことで 自ら作 - 3 -

193 った資料に基づいて考える事を全ての領域で行っていく このような能力が身につけば 自らの意見を考えたとき 根拠 があるため 話し合うときにも根拠のない意見は でなくなる 3 学び方がある程度身につけば使わせるこれが問題解決学習を行う必要がある時期である 学んだ知識や技能は使うことでより一層定着するとともに深化して行く 課題を解決するために新しい知識や技能が必要になれば どんどん努力していくようになっていく これが 必然性を持った学び といえるのではないかと思う つまり主体的な学びが 形となっていくわけである ここまでくれば 後はどんどん問題解決的な学習を計画し 取り組んでいけば 児童は達成感 満足感を感じながら 最終的には自尊感情を手にすることになる Ⅲ 対話的で深い学びをどのように構築していくか 1 対話する能力を育てていく対話する能力は前記している知識 技能がある程度定着してきてから取り組んでいくのが良いと思う なぜなら そのような力がないと教えても効率よく成長していかないと思われるからである 仮に聴く力がなければ教師の話していることの理解ができない つまり 話し合いの能力をつけるにはそれなりの土台が必要であるということである 次に 小グループの話し合いをさせていく ただ このときに必ず指導しないといけないことは 個人個人が意見を言って話し合いを終わらないことである この活動を続けていれば 結局全体でやっても同じことになる 最初はとにかく結論を出す話し合いをさせていかなければならない その段階を通らないと対話的な学びを学級でやってもおそらくできない ディベートやパネルディスカッションなども取り入れていくと 児童は楽しみながら学ぶことができる 次に学級で話し合うことをはじめていく 最初は簡単な内容からスタートしていけば良いが 考える と言うことはどういうことなのか? ということを教えていかないといけない 最初は 友だちと同じか違うかの判断し 同じならば賛成意見 違うなら反対意見 又分からないときは質問というように判断した内容と行動を結びつけていく それができ始めれば 一人ひとりの意見の良さを見つけ それらを組み合わせながら新しい意見を考えていくことを行っていく つまり考えの全体が良い 悪いではなく 一部分でも良い点があれば それを活用し 学級全体で素晴らしい考えを構築していくわけである この部分は しっかりと段階を踏ませていかなければならないし時間がかかる 教師にとって重要な部分は その授業で児童が到達して欲しいレベルを考えておくことである そして達成するには どのような考えがそこまでにでてこ - 4 -

194 なければならないかを考える事である これができ始めれば 児童の思考の流れを読むことができ いろいろな教育場面でも活用できていく 教師としては最も付けたい力であるように考える 2 児童が対話の必要性を感じるようにする教師の側から考えると 思考力 判断力 表現力等を育成するために行うわけであるが 児童は どのような理由があると考えているのだろうかこの部分が話し合いの授業への意欲に直結していく重要な部分であると考える つまり 話し合うことで みんなの考えがわかった 自分が考えていなかったことを知ることができた 新しい考えが浮かんだ という感情を児童が持てるかどうかということである そのための方法として 一つは 単元名や授業課題をどのように考えて立てるかである そこで対話する必要性を児童が感じているなら前記したような感情を学習が終わったときに持つはずである そのために 授業を行う際には みんなはどう思っているのかな? 私が困っていることを相談したいな 等思っている必要があると言うことになる そう考えれば 個人の活動が中心になり かつ 何か目標を持って主体的に児童が取り組んでいかなければならない この条件を満たすのは問題解決学習になると言うことである そして その時の児童の能力に合ったもので意欲を持って主体的に活動を進める可能性が高い内容を考えなければならない 3 友だちの考えを聴くことでより自らの考えを深められるようにする授業中にいかに教師がコーディネートしていくかが最も大切である 教師が意識しなければならないのは 友だちの考えを参考にして一人ひとりの子どもがいかに考えを進めていくかということである そのためには 児童だけではこれ以上対話をしても無駄な場合に何らかの手を打つことを考えておく必要がある それは 発問でもいいし板書でも 資料でも良いと考える 勿論児童の意見でそれが出来るなら問題ないが なかなか難しい面がある 適切な手段を予めいくつか考えておくのが無難である そのためには しっかりと児童の思考の流れを読むことである 単元の構想でも一時間の授業でも 児童側に立ち自ら出した課題にどのように取り組むかを考えることが重要である そのためにも 児童の育ちをしっかりと見ておくことが必要になる いくら優れた授業課題でも 児童にとって難し過ぎる内容は 対話しても深まらない 逆に簡単すぎると結論が短時間で出てしまい 児童にとっては達成感の低いものになってしまう 育ちを適切に把握し 授業課題を設定することで 授業の6 割は決まると考えても良いと思う Ⅳ おわりに長年 問題解決学習に関して研究してきた本研究グループであるが 主体的 対話的で深い学び は 我々が考えて 研究を重ねてきた部分であるように感じている - 5 -

195 一人ひとりの活動から 全体の交流を通し 再度一人ひとりの活動に戻っていく このような流れを 多い単元なら3 回 少ない単元なら1 回 しかし 対話は常に 一人の活動を高める ために行うことであり 児童が自分たちの力で自己と他者を高めていくために行っていることは常に意識していなければならない 素晴らしい対話の授業は 仲の良い友人関係を構築し 高めあうことができる また その集団は個を育てていく 学級経営で最も大切なのは授業であることを認識し 今後も研究を重ねていきたいと考えている - 6 -

196 スキルアップ!DAW ソフトウエア Ⅲ 32 デジタル ミュージック ワークショップ 目次 Ⅰ はじめに Ⅱ 実践報告 ( 研修記録 ) 1 岩本綾 ( 高丘西小学校 ) 2 松本美加 ( 魚住小学校 ) 3 山本麿也 ( 魚住小学校 ) Ⅲ おわりに 4 松浦淳子 ( 魚住小学校 ) 5 室井千春 ( 二見北幼 ) 研修実績内容 回月日 ( 曜 ) 研修内容講師備考 1 7 月 4 日 ( 火 ) 今年度の方針および年間計画 2 7 月 31 日 ( 月 ) 課題別演習 1 (CUBASEの基本操作) 演習 3 8 月 4 日 ( 金 ) 課題別演習 2 ( シーケンサへの打ち込み 編集作業など ) 教育研究所所長廣岡正明 演習 4 8 月 18 日 ( 金 ) 課題別演習 3 ( シーケンサへの打ち込み 編集作業など ) 演習 5 1 月 9 日 ( 月 ) 今年度の振り返り 受講者 ( 所属 ) 皿池健二 ( 錦が丘小学校 ) 室井千春 ( 二見北幼稚園 ) 岩本綾 ( 高丘西小学校 ) 松本美加 ( 魚住小学校 ) 山本麿也 ( 魚住小学校 ) 松浦淳子 ( 錦が丘小学校 ) - 1 -

197 Ⅰ はじめに現在の音楽制作ソフトウエアでは 打ち込み による電子楽器間の通信規格 MID I を使った演奏データだけでなく マイクを使って録音されたオーディオデータ( 波形データ ) も同時に扱うことができます そのため 机上のコンピュータ内で ひと昔前の録音スタジオでの音楽制作作業をほぼ再現することが可能で 市販されているCDに近いクオリティでオリジナルのCDを作ることもできます 本研究グループでは ここ数年コンピュータを使っての楽曲制作 いわゆるDTM( デスクトップミュージック ) に取り組んできました DAW( デジタル オーディオ ワークステーション ) と呼ばれるソフトウエアを使って 打ち込み 録音 編集 ミキシングなどを一体化して行い 学校行事などで使用する楽曲をより高いクオリティで作ることをめざしています メンバーは グループ発足時よりDTMに取り組んできた者から初心者まで様々ですが スキルに応じてそれぞれが楽曲を制作し 現場で利用しています 以下に その実践を報告します Ⅱ 実践報告 ( 研修記録 ) 1 高丘西小学校教諭岩本綾今年度は 体育大会の表現ダンスの音源づくりにCUBASEを活用した 昨年度 曲の必要な部分のみ切り出してデータ化し それをつなぎ合わせることで 授業で使用するダンスのCDを作成した経験があったため 今年度も同じ手法でCD 作りを行おうと考えた まず ダンスのために曲を3 曲選定し 音源を入手した 続いて 必要な部分をつなぎ合わせて1 枚のCDを作成した しかし CDを再生したところ 1 曲目は必要以上に大きな音で録音されており 一方それに続く2 曲目は 手動でボリュームを上げなければいけないぐらい小さな音量であった 体育大会本番に手動でボリュームを調節する操作が加わることは非常に手間がかかるため どうにかしたいと考えた そこで 夏休みに参加したデジタル ミュージック ワークショップで CDに焼くデータを作成する際に 曲のボリュームを一定にする方法がないかを質問した 今回は 曲の加工 修正の方法として ノーマライズの手法を教えていただいた 音声の波形データの状態で 曲のボリュームの最大レベルを設定し 自動的に波形を大きくしたり小さくしたり調整できる機能である この手法を取り入れたところ 音が大きかった1 曲目は ボリュームの最大レベルを少し落とすことによって 全体的な音量を下げることができた また 音が小さかった2 曲目は ボリュームの最大レベルを上げることによって 全体の音量が上がり 手元での音量調整が不要となった CUBASEを上手く活用すれば 音声データ自体を使いやすい形に変更することが可能であることが今回のことで分かった 今後もCUBASEを積極的に活用し その使用の幅を広げていきたい - 2 -

198 2 魚住小学校教諭松本美加今回初めて デジタルミュージックワークショップの講座に参加しました パソコンは苦手で 音楽会や卒業式の音源は 今まで自分で演奏したものを CDに録音していました 同じ学校の先生がパソコンで音源を作られていると知り 少しでもやり方が習得できたらと思いました 夏休みなどに3 回ほど参加しただけですが 楽譜をパソコンに読み込ませ 楽器ごとのサンプルを作るということは なかなかできませんでした しかし パソコン上で小節を切ったり つないだりして 音楽を作成できることがわかり 参加して良かったです これからも少しずつ音源を作れるようになっていきたいと思います 3 魚住小学校教諭山本麿也 (1) 使用機材 CUBASE LE AI ELEMENTS 9 (2) 研修内容音楽会用音源のデータ入力 CD 作成今年も 音楽会の曲を各教室でも練習ができるようにCDにまとめることを目標に取り組みました 今回は 合奏 のパート別 CDが市販されていたのでそれを利用することになり 歌 と 合奏 を 1 枚のCDにまとめることだけですみそうでした これだけなら MEDIA PLAYERで十分できますが 練習に使おうと思うと 曲が速すぎて練習にならないので CUBASEで = のようにテンポを変えてCDにまとめました まず CDの曲を取り込み 合奏 と 鍵盤ハーモニカ のパートのリズムをメトロノームで確認しながらテンポを変えていきました また 鍵盤ハーモニカでは よく練習する部分だけを切り取り 一部分だけを繰り返し練習できるようにもしました これで音楽会の練習が始められます ただ もとの楽譜にない楽器を足したかったので 結局 いつもと同じように パート別に手作業で打ち込むことにしました 手作業で入力するのは なかなか大変ですが 繰り返しの部分は コピーを使うので 同じ部分が多い曲ほど楽に入力できます 楽器の音も昨年選んだものをそのまま使い 楽器毎に音量は調節していきました キーボードから入力することもできるので 弾ける人はその方が簡単だと思います そして 歌 と 合奏 を 1 枚のCDにまとめました CDにしておくと 初めての練習でも曲の雰囲気を子どもたちに知らせることができ どのクラスも同時に練習が始められます また 低学年でも CDラジカセの操作を教え ルールを決めておくと 自分たちでCDを聞きながら練習ができます さらに ある程度全体が出来たところで 曲を増やすことにしました これも 元の曲の途中に挿入する感覚で入力していくので 旋律やリズムが出来ていれば 打ち込む作業だけでできます ただ 全部のパートを打ち込むには 結構時間がかかってしまいました 付け足した部分のパート譜については CUBASE よりスコアメーカーの方が 見やすくできます CUBASEのパート譜をMIDI 音源でスコアメーカーに読み取らせることができるので 途中で拍子が変わるようなことがなければ スムーズに利用できます - 3 -

199 MIDI 音源は 最近市販されているものもあるので 市販されているものを上手く 使うと入力の手間を省きながら 自分の作りたいものが作れるのではないかと思います また 次回 利用できそうならやってみたいと思います 4 錦が丘小学校教諭松浦淳子今年度初めて 受講いたしました 音楽専科ということもあり また 場所が本校で 本校の皿池先生が指導してくださるということで 以前から興味がありました 実際音楽の授業で使用する曲を カットしたり つなぎ合わせたり スピードを変えたり そういったことを自分の力でできるようになりたいと思っていました 普段は視聴覚の先生やパソコンの上手な先生にご無理をお願いしていましたが この機会に自分でもできるようになったら 子どもたちに還元できる教育活動の幅がどんなに広がるだろう! その一念で受講いたしました 何人か もうすでに上手な方がおられ それぞれ やりたいことが決まっていてそれをめざしておられるのを眺めているだけでも刺激になりました STEINBERG EDUCATION というソフトを使っての講座でしたが あいにく自宅がインターネットをつないでいないため 学校のみでの取組となってしまい そのせいで なかなか積み上がらない 上達しにくいなあと思いました 皿池先生は 普段通り 大変優しく温かで 児童にいつも接しているように根気強く教えて下さいました まず いろいろ遊んで 試してください と言われて リラックスした気持ちで スタートできました 諸事情で まだ1 回しか参加することできずすみません でも また 日程等考えて チャレンジしてみたいなと思っています 皿池先生 ありがとうございました また 音楽専科の皆様にも声をかけてみます 5 二見北幼稚園教諭室井千春成果と課題 音楽データを用いて様々な使い方を知ることができた 漠然としか使用用途を考えていなかったので 使いこなすことが難しかった 試してみたいことをもっと明確にして 取り組んでいきたい 小学校で使っているような用途をもっと情報交換し 幼稚園現場でも使えるようになると 行事等が楽しくなるでのはないかと感じた Ⅲ おわりに私達は コンピュータが好きだからコンピュータでできることを探っているのではありません 音楽が好きで それを子どもの教育に活かしたいと考え集まっています コンピュータを使うのは そうすることでより簡単に より正確に より出来栄え良く仕上げることができるからです 慣れるまでは時間がかかるかも知れませんが 一度操作を覚えてしまえば 曲を自分の思うように編集をすることができます 今後 音楽会や体育大会などの学校行事だけではなく 教育活動の様々な分野で本研究が活かされることを願っています - 4 -

200 情報化社会と N I E ~ 学校現場での新聞活用の広がりをめざして ~ 33 NIE 研究会 目次 Ⅰ はじめに Ⅱ 近畿 NIEフォーラムの報告とまわしよみ新聞編集長養成講座について 1 近畿 NIEフォーラムの報告 2 まわしよみ新聞 作成 Ⅲ おわりに 研修実績内容 回月日 ( 曜 ) 研修内容講師備考 月 31 日 ( 月 ) 8 月 23 日 ( 水 ) 8 月 24 日 ( 木 ) 9 月 7 日 ( 木 ) 12 月 20 日 ( 水 ) 年間計画について 新聞を利用した学習について NIE で高まる学力について 近畿フォーラムの報告 新聞媒体やデジタル媒体を利用した 新聞づくりについて まわしよみ新聞づくりについて 実践交流 情報交換 実践交流 来年度の方向性について 受講者 ( 所属 ) 若生佳久 ( 二見西小学校 ) 八木智也 ( 二見西小学校 ) 奥内正浩 ( 衣川中学校 ) 蓮尾真一 ( 二見小学校 ) 岸原可弥 ( 二見西小学校 ) 溝端達也 ( 二見西小学校 ) 櫻井千紘 ( 二見西小学校 ) 東秀代 ( 二見西小学校 ) 藤田幸樹 ( 二見西小学校 ) - 1 -

201 Ⅰ はじめに本研究会は 26 年前に明石市教育研究所の研究グループとして発足した 本研究会の名称である NIE とは エヌ アイ イー と呼ぶ よく ニエ と呼ばれるが 正しくは エヌ アイ イー である この NIE の運動は アメリカで 1930 年代から始まり 日本では 1985 年の静岡県で開催した新聞大会で提唱された NIE とは Newspaper In Education の略で 日本語に訳すと 教育に新聞を や 教育における新聞活用 などと表されている NIE の活動は 多種多様である 新聞を作ったり 新聞を読ませたり 新聞を資料として使ったり 新聞を活用したり 新聞のしくみを知ったりといろいろな活動がある 新聞づくりでは 多くの教師が行事後に新聞づくりをさせている 例えば 修学旅行後に 修学旅行新聞 自然学校後に 自然学校新聞 である また 学習後のまとめとして新聞づくりをさせている教師も多くいる 社会科学習後の 歴史新聞 や アメリカ合衆国新聞 理科学習後の へちま新聞 など 当 NIE 研究会では このような新聞づくりだけでなく 新聞の活用も研究内容の一つとしている 昨年度は 新聞記事の活用について実践し 研究を行った 今年度は 主に新聞記事を利用し あらたな新聞をつくるという まわしよみ新聞 について実践をおこなってきた 以下 今年度の研究について紹介する Ⅱ 近畿 NIEフォーラムの報告とまわしよみ新聞編集長養成講座について 1 近畿 NIEフォーラムの報告 2017 年 8 月 8 日 ( 火 ) に大阪市立天王寺中学校において近畿 NIEフォーラム ( 日本新聞協会 近畿 2 府 4 県のNIE 推進協議会主催 ) が開催された 最初に全体会では 全国 NIEアドバイザー会議からの報告があった 次にワークショップは NPOまちらぼ 代表理事の陸奥賢氏が実践してきた まわしよみ新聞 編集長養成講座をが行われた 以下がその主な内容である (1) 全国 NIEアドバイザー会議報告より 1 NIEのすそ野を広げるために ~アクティブ ラーニングと新聞活用を中心に~ すそ野を広げるために 日常化 NIEタイムを学校に入れる 週末 NIE( ファミリーフォーカスも込めて ) 組織化 情報の価値の話 情報はタダではない 情報にはお金がかかっている 正しい情報がいかに大切か 2 主体的 対話的で深い学び ( アクティブ ラーニング ) と新聞活用主体的 対話的で深い学びの学習過程と新聞の活用は 以下のとおりである つかむ ( 学習課題を明確にする ) - 2 -

202 調べる ( 新聞で調べ 自ら取材し 体験する ) まとめる ( はがき新聞で事実と意見を分ける ) 深める 振り返る ( 話し合いで深め 仮説にもどって確かめる ) 3 主体的 対話的で深い学びの学習例 ( 全国こども新聞サミット より) これからの授業は 悩むことであり 折り合いをつけさせることである そのために 現在世の中で話題となっている出来事や発明を提示し それについて考えさせるという学習が行われた < 授業の流れ> ⅰ 下の例の中からカードを1 枚引く ⅱカードの内容について調べる 新聞記事を調べたり新聞記者に聞いたりする ⅲ 考える ( ドローンは 善 か 悪 か ) ⅳカードを置く 善 ⅴそこにカードを置いた理由を説明する ⅵ 意見を交換する ⅶ 再度考える ドロー ⅷグループで話し合う ン ⅸ 悩む ⅹ 折り合う ⅹⅰ 発表の準備をする 話し合って リハーサルをする ⅹⅱ 発表する 悪 ⅹⅲ 新たな疑問をもつ ( 例 ) 科学の発達した社会 という内容のカードを準備ロケット人工知能ドローン人工衛星 SNS 監視カメラ自動運転スパコン原子力発電 3Dプリンター電子マネーロボットお掃除ロボットバイオマスレーザーインターネット太陽光発電スマホ核兵器等々 (2) ワークショップ まわしよみ新聞編集長養成講座 まず まわしよみ新聞 の作り方は次のような流れになっている ⅰまわしよみタイム 15~20 分 1 人 3 枚以上の記事を切り取る 記事を選ぶ観点は おもしろい 気になる なんやこれ? など何でもよい ⅱお話タイム 30 分 記事の紹介をし その記事を選んだ理由など みんなで雑談をする ⅲ 新聞づくりタイム 30~40 分 他者( 読者 ) を意識して新聞づくりをする - 3 -

203 タイトル( 新聞 タイムズなど ) 日時 場所 出典( 新聞名 選んだ人を必ず書く ) コメント つぶやき イラスト の6 点は必ず書く この まわしよみ新聞 の利点は 次の5 点である まわしよみ新聞は 集合知 である まわしよみ新聞は 加工性 がある まわしよみ新聞は ものづくり である まわしよみ新聞 を廊下に貼ることで 作った児童生徒だけでなく 他の児童生徒も世の中を知ることにつながっていく 2 まわしよみ新聞 作成第 4 回 NIE 研究会では まわしよみ新聞 を実際に作る体験をした 以下がそのようすとできあがった まわしよみ新聞 の写真である ( まわしよみタイム ) 新聞記事を3~5 枚選ぶ ( お話タイム ) 自分の選んだ記事について 話す 他のメンバーは その記事についての感想や知っていることを話す ( 新聞づくりタイム ) タイトルなどを描いた後 記事を貼る 記事にコメントなどを書く できあがった まわしよみ新聞 を全員で見比べる それぞれのグループの選んだ記事やコメントなどを読む Ⅲ おわりにパソコンやタブレットでニュースを受け取ったり 新聞を作ったりすることが多くなっているが 今回のように紙媒体を利用した新聞づくりも人と人とのコミュニケーションという意味で必要であると感じた 今後もこのような人と人とがかかわり合えるような新聞活用の実例を数多く研究していきたいと思った - 4 -

204 子どもの育ちに学び 教師力を高める ~ 学びを広げ 深める検討会 ~ 目次 34 共に育つ会 Ⅰ はじめに Ⅱ 実践報告夏季研修会 社会科の本質について考える 実践発表 理科大好き! の子どもを育てる授業づくり 活動への意欲を高める外国語活動の単元づくり Ⅲ おわりに 研修実績内容 回月日 ( 曜 ) 研修内容講師備考 1 6 月 30 日 ( 金 ) 基本方針 役割分担 夏季研修会 2 8 月 25 日 ( 金 ) 社会科の本質について考える ~ 生活者の視点から 沢池小学校 教諭 石田 誠 実践発表 科学者の視点へ ~ 3 10 月 27 日 ( 金 ) 理科大好き! の子どもを育てる授業づくり 教材と理科室環境の視点から 三木市立自由が丘東小学校教諭藤本将宏 実践発表 4 11 月 24 日 ( 金 ) 走 跳の運動遊び 教材研究 授業実践報告 和坂小学校教諭佐々敬政 実践発表 5 1 月 19 日 ( 金 ) VTR 検討会 貴崎小学校 教諭 窪 英樹 実践発表 6 2 月 16 日 ( 金 ) VTR 検討会 朝霧小学校教諭藤本理沙 実践発表 7 2 月 22 日 ( 木 ) 一年間のまとめ 受講者 ( 所属 ) 筒井幸介 ( 人丸小学校 ) 松原俊介 ( 人丸小学校 ) 駒谷太進 ( 山手小学校 ) 小西翔太 ( 朝霧小学校 ) 佐々敬政 ( 和坂小学校 ) 窪英樹 ( 魚住小学校 ) 今西浩平 ( 朝霧小学校 ) 石田誠 ( 沢池小学校 ) 藤本理沙 ( 朝霧小学校 ) 城野翔太郎 ( 沢池小学校 ) 山本晋司 ( 人丸小学校 ) 安藤晃弘 ( 花園小学校 ) - 1 -

205 Ⅰ はじめに 本グループは グループを発足させた時からこれまで 次の目的に向かって 日々の 教育実践を交流してきた 教師という職業の魅力 教師としての枕詞 自分のVSOPを探る V:Vitality 意欲 S:Speciality 専門性 O:Originality 創造性 P:Personality 個性 プロ教師としての資質向上をする ( 授業力人間性創造性など ) チャレンジ精神をもって子どもと向き合い 意欲的に実践をする 刺激し合う 吸収し合う 高め合う 共に育つ研究をする 教育に対する思いや考えを素直に言い合う 語り合う 昨年度は 子どもの育ちに学び 教師力を高める ~ 検討会を通じた 個々の学びの深化 ~ をテーマに研究し 提案者の持ち込んだ授業の VTR や資料を基に検討会を行い 子どもたちの育ちを探ってきた 授業者が提案性のあるものを見せ お互い意見を交流し 共に学んでいく中で どんなクラスにして どんな子どもに育てようとしているのか を考え 見通しをもちながら 毎日の変化に目をやり 子どもを伸ばしていくことが大事であるということが改めて見えてきた さらに 授業や日常生活の指導の中での個々の悩みを解消していく中で 他のグループのメンバーにも新たな発見があるなど 様々な効果があると感じられた 本年度も授業という枠にとらわれず 自分たちが取り組んでいるものをお互い持ち寄り 討議を行うことによって 授業者 参観者共に 教師力の向上を図っていければよいと考えた 研究テーマである 子どもの育ちに学び とは 子どもがどんなときにどんな変容を示していくのかを見つけ出し それを 共に育つ会 としてどう捉えて 全体で価値の共有を図っていくのかということを意味する 教師力を高める とは 子どもの変容に気づくことができる目を養うことであり 共に育つ会 の仲間と意見を論じ合える対話力を育てることであり 学んだことを自己の学級経営に活用していこうとする意欲を伸ばすことである サブテーマである ~ 学びを広げ 深める検討会 ~ とは この育つ会において最も中心となる活動として長年行われてきた VTR 検討会 この VTR 検討会では これまで授業者 参観者共に様々なものが得られてきた 授業者は 自分が学んだ教育理論や 学習法を踏まえ 教材を研究し 発問や板書 児童の実態などの要素を加えながら授業を構成する中で 仮説を立て 検証することや 頭の中で行われていることを文章化することで 自分の中で授業の 核 が生まれる この授業の 核 となる部分をもつことで 他教科の実践にもつながり 授業力の向上を図ることができる また 参観者はVTRで授業を見ることにより ポイントを絞って授業を参観できる そして交流会で授業者にアドバイスや提案を行い グループのメンバーと論じ合う中で グループとして一般化できるものを見出し グループ全体の学びを深化させ 同時に自分自身にも還元することができる 一方で 授業者自身にとって授業を見せるということになると それまでに行う準備が - 2 -

206 かなり大きいものになっていることも事実である 本年度も授業のVTR 検討にこだわらず 自分たちの ウリ を生かして 紙面や口頭 様々な方法で提案を行うようにした その中で 論じ合う時間を重ね 共に育つ会としての学びを深めてきた 加えてこの会が 興味をもちやすく また魅力的なものになるように会全体として取り組み これまでの学びを深化させる一年にしようと考えてきた それぞれが取り組んでいる部分をこれまでの授業だけに関わらず こういった視点で子どもを育てている という部分をお互い持ち寄ることにより サブテーマの個々の学びの深化につなげていきたいと思う Ⅱ 実践報告 ( 研修記録 ) 1 実践事例 Ⅰ: 夏季研修会 社会科の本質について考える 社会科とは? 社会認識の形成 公民的資質 ( 選択 価値判断 合意的意思決定 ) の基礎を養う 社会認識のない討論は社会科としては不十分社会認識とは 社会のしくみ がわかること そのねらいに合った資料が必要 ( 例 ) 明石と有明のノリの養殖 有明のノリは満干で日干し( ノリの育成には重要 ) ができる 一方で明石は満干ではできないのでUと呼ばれるものを使い 人為的に日干しを行っている 明石のノリは 明石海峡の流れの影響でパリパリした食感のノリができる 見えているもの ( ノリ ) から見えていないもの ( 人々の努力や経済活動など ) を考える 社会のしくみがわかるとは? 問い知識の質視点何? どれ? だれ? 断片情報生活経験を元にした知識どのように? 関係情報 なぜ? 因果関係法則性科学的検証に基づいた知識 社会事象を原因 結果の因果関係で説明できること因果関係を引き出す問い= なぜ 疑問〇探究 Ⅰ Ⅱ 知識 技能の習得選択 価値判断 意思決定知る わかる使える探究 Ⅰ 探究 Ⅱ 〇社会的な見方 考え方 社会的な見方 何を見るか 1 空間で見る 2 時間で見る 3 関係を見る 社会的な考え方 どうやって考えるか 1 比較 2 分類 3 総合 4 関連づけ これに加えて - 3 -

207 1 自然条件 社会条件 2 社会諸科学 ( 経済学 地理学 歴史学 民俗学 政治学など ) 3 選択 価値判断 意志決定の3 要素を組み込むことが大切になってくる 〇授業の流れ 生活経験 授業 ( 社会事象 1) この形だと生活経験の差が埋まらない〇生活経験 授業 ( 社会事象 1) 授業 ( 社会事象 2) 学習した社会事象を使ってさらなる検証ができる授業が望ましい 対象から得た断片情報概念的知識 ( 法則性 ) 特定の社会事象の因果関係を示す説明的知識 仮説 科学的探究を通して検証 そのために 副教材 ( わたしたちの明石 ) 教科書 地域教材などを組み合わせる 教科書教材副読本教材 自然条件 社会条件 共通する因果関係 = 法則性 地域教材 ( 社会諸科学 ) を発見する 他の社会事象への適応が図れ 様々な社会事象を フィルターを通し る知識 =しくみがわかる <P5> 実践事例 Ⅱ: 研修会 理科大好き! の子どもを育てる授業づくり 子どもに発揮してほしい科学的思考 ( 新学習指導要領より ) 目的 : 学習する子どもの視点に立ち, 資質能力を育成する ( 科学的思考力から変更 ) 1 知識 技能 ( 何を知っているか 何ができるか ) 2 思考力 判断力 表現力等 ( 知っていること できることをどう使うか ) 3 学びに向かう力 人間性 ( どのように社会 世界とかかわり, よりよい人生を送るか ) 各学年で育てたい問題解決の力 ( 科学的な思考 ) 3 年 : 差異点や共通性に気づき 問題を見出す力 ( 比較 ) 4 年 : 既習の内容や生活経験を基に 根拠のある予想や仮説を発想する力 ( 関係付け ) 5 年 : 予想や根拠を基に解決の方法を発想し 表現する力 ( 条件制御 ) - 4 -

208 6 年 : 規則性やはたらきについて追究する中で より妥当な考えをつくり出す力 ( 多面的に考える ) 各学年の実践より 3 年〇チョウを育てよう / こん虫のかんさつ 多様性と共通性 : ダンゴムシの飼育 チョウの各ステージ 4 年〇電気のはたらき 直列つなぎと並列つなぎ : 扇風機づくり 5 年 ふりこのきまり 振り子の長さが周期を決定する : 物体は重さに関係なく同時に落下する ( 自由落下 ) 振り子の等時性 : アルプスの少女ハイジのブランコ ペンデュラムウェーブづくり 6 年 ( 推論 多面的 ) ものが燃えるとき 燃える物 十分な酸素 高い温度 : 過熱水蒸気 / 水中花火 / 紙鍋など 理科の本質とは? ( 自然 ) 科学とは, 分ける学問 多様性の中に共通性を見つけて世界を整理する そのために必要不可欠な知識 思考方法こそが 本質的な学び (= 核あるいは軸と呼びたい ) それは, 客観性 再現性 実証性に耐えうるものでなくてはならない 理科とは 世界でも類を見ない日本独特の学問 科学 + 自然を愛する心情 ( アニミズム 花鳥風月など )+ 他者と協働する手段 本質主義 or 社会構成主義?or 弁証法 子どもの思考を 見える化 同じ土俵で話し合いができるように / 自分の考えを自覚 ( メタ認知 ) 描画法 イメージマップ( つながりマップ )/ コンセプトマップ 振り返り作文( 書き方に条件をつけて 見とりたい思考を限定する ) 既習が転移するように 新しく学ぶことは すべて今までの学習の上に立つ! 中学校に行っても同じ 学びの連続性を教員も子どもも認識する必要がある 既有知識と結びつけば( 転移すれば ) 問題解決の切り口が必ず見える 世界の見え方が変わる つまり, 子どもは精神白紙 ( タブララサ ) ではない だから 教員が子どもの日常知を把握し それを基に単元を計画しなければならない - 5 -

209 対話的な理科授業とは? 自己- 他者 - 自然事象 との対話 A 自己 他者 の対話 友だちの考えや結果を聴く/ 復唱する ( 傾聴 / ミラーリング ) 多様な考え方 / 結果の受容 自分の考えや結果を伝える 論理的 / 端的な伝える技術 B 自己 対象 自然事象の変化に浸る 価値ある問いに気づく( 理科における 感性 ) アフォーダンス( 知覚情報 ) を適切に / 科学的に / 豊かにする C 他者 対象 同じ対象を見たり調べたりした友だちの考えや結果 友だちの話 (A) を聴いて 理解したりイメージしたりする しかし 話し合いが上手くいかない原因の多くはここ! 理解とイメージの不足! D 自己との対話 話し合いの随所/ 最終的なふり返りの場面 自分の言葉で腑に落とす( 意味づける ) 話すうちに話したいことが分かる ことも 教師の 待つ指導 が必要な場合も モニタリングとコントロール * 話し合いには教員の適切な介入が不可欠 ( 例 ) 話し合いの中心はA 自己- 他者 になりがち 話し合いがうまくいかない場合は 伝え方 / 聴き方の技術だけでなくB 自己- 対象 やC 他者- 対象 の理解やイメージが不足している場合が多い それらを掘り下げるような声かけが必要になる 例えば,Bを掘り下げるためには, どこからそう思ったの? それってどういう意味かな? 別の言い方にできる? など,Cを掘り下げるためには, Aさんの考えをどう思ったの? 違うところは? Aさんの考えとつなげて言えるかな? などが有効 - 6 -

210 Ⅲ おわりに本年度もメンバー個々の ウリ から学びを深めていくという形で取組を行ってきた この一年は 各教科の本質的な部分に触れる教科が多かった 夏季研修会では 社会科 第 3~5 回では それぞれ 理科 体育 外国語の教科そのものの性質や特性についての発表を行うことができ より深い学びをすることができたと感じている また 教材研究の方法や 授業展開での工夫など すぐに取り入れることができるものも多く 実りある研修になった 本年度は研修全体を通じて 各教科の指導に長けた先生方の提案だった 先生方の提案には ウリ が存分に示されていた これはやはり深い教材研究と 子どもたちの興味を見とることのできる児童理解があってこそできることだと考える また 提案がすごくわかりやすいものになっている理由は 自分の行っている指導を言語化できるということだと考えた 言語化できるということは 自分の指導が明確化していることになっていることであると考える 今回の提案された先生方はこの言語化がなされている提案であったため メンバー全てに大変有意義な学びにすることができたと確信している 深い教材研究を行うため 個人的にさらに研修を行っていくことがあると改めて感じた 一方で 数年前から メンバーに大きな入れ替わりがない 気心知れたメンバーがお互いに意見を出し合い 若手中堅に関わらず グループ名の 共に育つ ということができるというよさがある反面 有意義な学びが明石市全体に広がってきていないという課題がある 次年度は門戸を広げる方向を模索していき このグループでの学びが明石市の教育の発展に少しでもつながればよいと考える - 7 -

211 一人ひとりが自信の持てる学級の経営をめざして 35 学級経営研究会 目次 Ⅰ はじめにテーマ設定の理由 Ⅱ 実践報告 ( 研修記録 ) 1 実践事例 1(2 年 ) 2 実践事例 2(6 年 ) 3 指導助言実践事例に沿って Ⅲ おわりに 研修実績内容 回 月日 ( 曜 ) 研修内容 講 師 備考 1 6 月 15 日年間計画の作成元明石市立小学校 ( 木 ) 講話教諭芝野文子 2 6 月 27 日元明石市立小学校実践発表 1 ( 火 ) 教諭芝野文子 演習 3 9 月 14 日元明石市立小学校実践発表 2 ( 木 ) 教諭芝野文子 演習 4 11 月 16 日元明石市立小学校実践発表 3 ( 木 ) 教諭芝野文子 演習 5 1 月 11 日元明石市立小学校 1 年間のまとめ ( 木 ) 教諭芝野文子 受講者 ( 所属 ) 山下真智子 ( 錦浦小学校 ) 木村雅代 ( 明石小学校 ) 山内由紀子 ( 和坂小学校 ) 持田あずさ ( 高丘東小学校 ) 山谷歩 ( 錦浦小学校 ) 衛藤美幸 ( 錦浦小学校 ) - 1 -

212 Ⅰ はじめに私たちは 子ども一人ひとりが のびのびと自分を表現でき 安心して過ごせる学級づくりに努めている また 子どもたちが元気に友だちと仲良く遊び 自分の思いをしっかりと発言できる雰囲気を大切にしている そして 子ども同士が認め合ったり高め合ったりしていける学校生活を通して 成長してほしいと願っている 学級経営研究会では 学級経営の実践を発表し合い よりよい学級づくりをめざして話し合いを重ねてきた 講師の芝野文子先生の指導 助言をいただきながら 子どもたちのためにも自分自身を成長させていきたいと考えた テーマ設定の理由現状の学級では 自分の思いをうまく表現できない子ども 周りの友だちとコミュニケーションがとりにくい子ども 家庭環境が落ち着かない子どもなど様々な問題を抱えた子どもが増えてきている そういった子どもたちをしっかりと理解し 人間関係を築きながら一人ひとりが認められ 自信を持ってたくましく生きていける子どもに育てていく必要性を感じている そのため 子どもが自信を持って過ごせる居場所になるような学級の経営をめざしている そこで 私たちは 一人ひとりが自信の持てる学級の経営をめざして をテーマに掲げ 日ごろの児童の実態や具体的な実践を出し合い 子どもたちが生き生きと活動できるような学級の経営をめざしていきたいと考えた Ⅱ 実践報告 ( 研修記録 ) 1 実践事例 1(2 年生男子 18 名女子 12 名交流女子 1 名計 31 名 ) (1) 児童の実態学年全体の傾向として 個性が強く 元気であることが言われている ( 学習面 ) 学力の差が大きい 授業中の姿勢や鉛筆の持ち方 話を聞く態度などに課題がある ( 生活面 ) 係の仕事やお手伝いを進んでやるなど 責任感のある優しい児童が多い 思い通りにいかないとパニックになる児童が数名いる 家庭環境が厳しい児童が多い (2) 日頃の取組 書くことの習慣づけ感想文や観察 毎週末の作文の宿題など 書く機会を多くもち 書いて伝える力をつける 反復演習漢字の小テストや九九の口頭テストを繰り返し行い 学習の定着を図る 学習に向かう態度の改善 - 2 -

213 書写の時間をはじめ 姿勢を保てるように ほめて声かけをする 教え合い子どもたち同士がヒントを伝えあい 教え合う活動を取り入れ 子ども同士の関わりを増やす 今日のキラリ帰りの会を使っていいところ見つけを行い ほめ合う習慣をつける 関わり方を考えるみんなが気持ちよく過ごせるように 友だちとの関わり方を共有して考える機会をもつ じっくり話を聞く朝や休み時間など 子どもたちの声に耳を傾け 落ち着いて学校生活を送れるようにする (3) 成果と課題上のような取組を行っていく中で 子どもたちは友だちのいいところをたくさん見つけることができるようになってきている また 授業の中で教え合う活動が活発になり 共同的に学ぶことができている 子どもたち一人ひとりの実態に合わせためあてを決めながら ひとつひとつのことを根気強く続けていけるようにする 2 実践事例 2(6 年生男 :13 名女 :10 名計 23 名 ) (1) 児童の実態明るく活発な児童が多く 男女の仲も良い 何事にも意欲をもって前向きに取り組むことができている 自分の役割にも責任をもち 係活動や委員会活動などにも 熱心に取り組んでいる 学年全体の人数が少ないため 学年や学校行事の中で中心となる役割を担う機会も多く 多数の児童に活躍の場がある しかし 与えられた役割に対して一生懸命取り組む一方で 自ら考え 課題を見つけて行動できる児童は多くはない また 学級会や討論会など 全体的にみんなと話し合うことを好む傾向にはあるが 発言者が限られてきているという課題 意欲的で楽しく活動できる反面 けじめがつきにくいという課題もある 互いのことを知りつくしている仲にあっても 成長を認め合いつつ 自分の殻を破って共に伸びていける学級にしたい (2) 日ごろの取組 オリジナル係活動自分たちならではの係名や活動を考え 実行させる 今日のステップ を帰りの会で報告( 日番のがんばり+ 友だちの良い所 ) 教師からも発信することで 友だちの良さやがんばりを見つける視点を示す プラスの言葉で締めくくることで気持ちよく一日を終えられるようにする 発声練習 音読 返事暗唱をさせたり 読み方のポイントを示したりすることで飽きさせずに朝の - 3 -

214 声出しをさせる 係が中心となり 卒業式を見据えて毎朝の健康観察で歯切れのよい返事を意識させる 無言清掃 さしすせそうじ さっとスタート しずかに すみずみまで せいいっぱい を意識させ 無言清掃に取り組ませる コンテストの実施俳句 短歌 新聞など お互い見合っていいところを見つけさせ 自分の作品作りの参考にさせる 学級通信 ステップ! ステップ が学級の合言葉に 昨日よりも今日 今日よりも明日 小さな一歩でもいいので みんなで一緒に前進していこう という思いをこめて 学習や生活 行事の様子 ノート紹介 教師のつぶやき 日記紹介 お誕生日紹介などを載せる (3) 行事の活用 様々な行事の実行委員( 体育大会 修学旅行 平和集会 音楽会など ) を通して自覚と責任をもたせ 互いに声をかけ合うようにさせる ひとつひとつの課題に対し 学級のこととして 自分もその一員として考えさせるため 話し合いの場を設ける それぞれの意見を出し合った上で よりよい方法を選択させる みんなで考え みんなで取り組んでいくことで団結力 集団への所属感を感じさせる 3 指導及び助言実践事例に沿って 入学 進級直後の学級づくり 学級経営はとても大切である 児童が自分の所属する学級の学習規律やルールを知り 新しい先生や友だちに出会い 所属感や安心感といった安定した気持ちで学校生活を送ることができる環境を整えることが その後の学級経営に大きく関わってくる 学級経営には 担任の考え方やものの見方が大きく反映される 日頃から自らの感性や人間性を磨く努力を続けていくことが大切である 学習の意欲を引き出すには 楽しいと思える授業の工夫が大切である 教科書だけでなく数多くの資料の中から教材を精選し 適切な時期を考えて用いていく 文章を書く力をつけるには 書くことを習慣づけることに加え 書く題材やポイントを具体的に指示するとよい 日記ならテーマをいくつか設定し選べるようにしたり 作文なら型を提示し書き進められるようにしたりするなど 工夫するとよい 毎日の褒めを継続し 聞いてほしい気持ちを尊重し 自己肯定感を味わえる環境をつくる 友だち同士で教え合う場面を設定する際には 特定の児童だけが先生役になるのではなく それぞれの得意分野で活躍できるように配慮するとよい - 4 -

215 基礎学力の定着には 家庭との連携が不可欠である 計算の反復練習で正答率があがったり 所要時間が短くなったりするような 児童が達成感を実感できる学習方法を模索することも大事である 児童の好ましい行動や発言は 学級に伝えて広げていく 一人ひとりが認められ自己有用感を感じられる環境にしていきたい 学級だよりで学級の様子を保護者に発信することも有効である 成長を喜び 課題を共に考える機会となる 学校行事は児童が大きく成長するきっかけになる機会である 個人の能力を高めることは勿論 高学年としての自覚と責任感を育むのにも良い機会である 低学年は特に基礎基本を定着させることが大切である できた わかった の体験をたくさん積み 学習を楽しく進めていけるようにしたいものである 基本的な生活習慣が身についていないと 学習活動やその他の生活にも大きく影響を及ぼすと考えられる 学習面での困難も予想されるが 無理にさせるのではなく その児童に応じた対応や指導が望ましい 意欲を引き出す言葉かけや働きかけを心がけることが自発的な活動を促すことにつながる 児童の成長には個人差があり 一人ひとりに得手不得手がある 担任として指導にあたっている今現在できる様子が見えにくくても 知識や技術など 子どもの中に蓄積されていくものがきっとあるであろう ゆっくり成長していく児童もいる 焦らずに長い目で指導を継続していくことが大切である 学級担任 特別支援学級担任など 学校内でも様々な立場がある それぞれの立場によって異なる視点を大切にし それぞれの教師が連携して指導にあたることが大切である 私たちは日頃から児童一人ひとりを丁寧に見つめるよう心掛け 学習場面やよりよい学級経営のために継続して取り組んでいくことが大切である Ⅲ おわりに本研究会では 各学級の児童の実態を報告し 学習面や生活面からの実践を発表した 一人ひとりが自信の持てる学級の経営をめざして をテーマとした実践報告から クラスとしていろいろな取組や様々な児童に対応した取組を学ぶことができた 日記や帰りの会などで 友だちの良いところやがんばっているところを見つけてお互いに認め合える子どもたちのこと クラス全員遊びや係活動など工夫した活動の時に 声をかけて 仲間 であることを意識づけていること 学級通信を通して保護者に知らせ交流を深めていることなど 自分だけでは思いつかない実践を聞くことができた これらの実践を交流することは 取り組んでみたいという意欲につながり 次の日からの学級経営に活かすことができる研究機会となった 講師の芝野先生から 子どもへの接し方や保護者との関わり方の具体的な例や学級経営についてのヒントをいただいた 子どもたちにとって 学ぶことが楽しい 友だちとの活動が楽しい となるような学級経営を日々努力し 粘り強く実践していきたい - 5 -

216 校務での効果的な ICT の活用 わかりやすい授業での ICT の活用 36 校務 授業での ICT 活用研究目次 Ⅰ はじめに Ⅱ 実践報告 ( 研修記録 ) 1 知って得する技術の交流 ( 印刷機編 ) 2 知って得する技術の交流 ( フリーソフトの活用編 ) 3 インターネット配信型学習プリント Ⅲ おわりに 研修実績内容 回月日 ( 曜 ) 研修内容講師備考 7 月 26 日要録などエクセルを使った個票の 1 演習 ( 水 ) 作成 ( 簡単なマクロの作成も含む ) 月 28 日 ( 金 ) 8 月 3 日 ( 木 ) 8 月 17 日 ( 木 ) 8 月 24 日 ( 木 ) 外字の作成と利用 ( 外字神社 TTEDIT の利用 ) みんなの学習クラブ マークシートソフトの利用 知って得する技術の交流 ( きれいな印刷 写真の加工など ) 新コンピュータ室の利用 起動と終了新しいソフトの活用 日本コスモトピア ICT 教育コーディネーター百田陽一 演習 演習 演習 演習 受講者 ( 所属 ) 奥内正浩 ( 衣川中学校 ) 若生佳久 ( 二見西小学校 ) 田沼亮人 ( 錦城中学校 ) 森暁美 ( 衣川中学校 ) 佐々木薫 ( 衣川中学校 ) 青山太陽 ( 衣川中学校 ) 森本賢太郎 ( 衣川中学校 ) 川﨑和豊 ( 衣川中学校 ) 中井尚人 ( 野々池中学校 ) 安田匠 ( 野々池中学校 ) 米田祐美 ( 魚住中学校 ) 山脇献 ( 明石養護学校 ) - 1 -

217 Ⅰ はじめに市内全小中学校のすべての教室に校内 LANが整備され 児童生徒用 職員用コンピュータの整備はもちろんのこと タブレット端末 図書の蔵書管理システム 保健室諸書類のデジタル化による成長の管理など 様々な場面で情報機器が整備され活用されている 本研究グループは 平成 14 年よりこの整備された環境をより効果的に活用するための研究を進めている この研究グループは 小学校 特別支援学校 中学校と幅広い教職員が所属しており 異校種間の教師がアイデアや失敗事例を出し合うことで研究の幅を深めている ICTを活用すれば 視覚 聴覚からも情報を得られ 使う場面によっては より分かりやすい授業を行うことができる さらに 近年言われる 主体的 対話的で深い学び を実現するためにのツールとしてタブレット端末も有効である また 近年教職員の多忙化が問題となっている ICTを活用することで 事務処理にかかる時間を減らし 児童生徒と向き合う時間を確保する必要がある ここに 特に好評だった研究内容について紹介する Ⅱ 実践報告 ( 研修記録 ) 1 知って得する技術の交流 ( 印刷機編 ) (1) 印刷機できれいに印刷する方法生徒用のプリントを配布するときは 枚数が多いので通称輪転機と呼ばれる印刷機を使って印刷する 安く早く印刷できるのが特徴だが 写真と表が混在するときれいに印刷できないという声を聞く 最近の輪転機は USBの端子を備えているものが多く コンピュータと接続することで 効率的に美しく印刷ができる また データを直接印刷するため コピー費用などの経費の削減につながる (2) 準備するもの USB プリンタサーバ コンピュータ 1 台のみ接続するのであれば必要ないが USBプリンタサーバを利用すれば 複数のコンピュータから印刷ができる そのために まず プリンタサーバを購入後 接続する輪転機 プリンタサーバの型番 設置場所を指定の書式に記入し 学校管理課よりIPアドレスの割り振りをしていただき ヘルプデスクを通じでプリンタドライバをインストールしてもらう - 2 -

218 (3) 便利な機能 1 連写機能 B5 用紙をB4に印刷する機能 2 面 4 面と2バージョンあり 元の用紙サイズと出力サイズを指定することで ぴったりと用紙に合わせて印刷してくれる 22アップ 4アップ印刷いわゆる2アップは 袋とじ印刷 1 枚の用紙に 2ページ 4ページ印刷できる 3 冊子の作成原稿の印刷を連続で行うので 用紙の補充だけで冊子の印刷ができる ( 部単位印刷をしない ) 最初に 奇数のみ印刷 その後 偶数のみを印刷 と指定すると 半自動で両面印刷ができる いちいち印刷機の前に立ち 原稿を手作業で製版する必要がないので 事務の効率化をはかることができる 4 写真をきれいに印刷したい印刷機のスキャナーで製版するより 直接印刷するほうが 写真等は きれいに印刷できるが ややぼけた感じになる プリンタのプロパティを開き イメージ処理をクリックし 写真の種類を 標準 から 集合写真 にすることでくっきりした印刷になる また いろいろな調整方法もあるので いろいろ試してみてその原稿に合った印刷を行うことができる - 3 -

219 2 知って得する技術の交流 ( フリーソフト活用編 ) (1) フリーソフト VIX を使った写真の加工 リサイズ最近のデジタルカメラは 高性能 高画素化しており ずいぶん写真もきれいに写る しかしながら 生徒用のプリントにはそのような高画素のデータは必要ではなく むしろ編集に時間がかかったり データが大きくなりサーバの容量を圧迫するなどデメリットも多い カメラ本体で画素を低くすることもできるが ほとんどないがポスターなど拡大印刷をするときなど画質が粗くなってしまう 1 画像の総合変換上の写真の通り 複数の画像のフォーマットの変更 写真の回転などが一括変換できるようになっている さらに 総合変換をクリックするとさらに様々な機能がある 校務用には などのリサイズを行ったもので十分なので 原本を保存せず サーバにリサイズしたものを保存することで より多くのデータをサーバに保存できる また 一括で同じ部分でトリミングもできるので 全体的に写真の中央部を大きくしたい時などには役に立つ機能である - 4 -

220 2ファイル名の変更ファイル名を 連番 撮影日時 更新日時など様々な形式で一括変更できる 複数のカメラで撮影した画像を一括して保存した場合 まず 撮影順に並べて 連番で変換すると同じファイル名の形式のルールで保存できる 最初に 1st という文字数字 3 桁初期値 1 数字が1ずつ増加というルール 変換3アルバム印刷 WEBページ 写真にファイル名 を表示して印刷できる また フッタ ヘッダも指定できるので 簡単に冊子を作製できる また 写真だけではなく スキャナーで取り込んだ文書もこの - 5 -

221 ソフトを使えば簡単に冊子を作ることができる ヘッダ ファイル名 フッタ 3 インターネット配信型学習プリント神戸市など近隣の市では 家庭学習 放課後学習を目的として インターネット配信型の学習教材を提供している 明石市でも 授業の補助教材 不登校生などの個別学習教材 放課後学習の教材 夏冬休みの課題など各校の事情に応じた活用を独自で行っている学校もある 今回は 日本コスモトピアの百田陽一さんを講師として その教材の活用について研修を行った 今回は みんなの学習クラブ ( 日本コスモトピア ) の教材を実際に利用して研修を行った 実際の利用方法は次の通り 写真の数 (1) 教師がプリントを印刷して活用 ( 授業の補助プリントや課題など ) (2) 放課後や長期休業中の補習 ( 生徒各自で印刷 ) (3) 不登校 日本語の支援を必要とする生徒の学習資料 ( 生徒各自で印刷 ) プリントにバーコードが印刷されており その問題の定着や発展問題を自分で印刷することが出来る また マルチメ解説というバーコードがあり それを活用すると その単元の内容をビデオで紹介してくれる 費用の面など課題はあるが 家庭学習 不登校生徒への支援の充実には効果的である Ⅲ おわりに校務にICTを活用することで 校務の効率化が進み 時間を生み出すことができる しかしながら その資料を作成するには時間がかかる この研究グループの世話人になって実感したことは 同じ興味関心を持ったグループが集まっており 悩みや課題も共有することができることである 手に負えず 途中でやめてしまいそうなテンプレートの作成にもアイデアを出し合い完成させることができたものも多い 今後も 本研究グループでは 財政の厳しい中 整備していただいたコンピュータなどの情報機器をさらに有効に使うために 活用事例を増やし 研究紀要などを通じて発信していきたいと考えている - 6 -

222 コンピュータ活用と指導者の育成をめざす 自信を持って子どもに授業展開できる教師 37 タブレットを授業で使おう Ⅰ はじめに Ⅱ 研修記録 1 授業で GoodNotes を使う 2 プログラミング言語 ドリトル について Ⅲ おわりに 回月日 ( 曜 ) 研修内容講師備考 1 6 月 13 日 ( 火 ) 2 6 月 29 日 ( 木 ) 3 7 月 26 日 ( 水 ) 4 2 月 1 日 ( 木 ) ipad iphone を授業で活用する方法 について ipad iphone を授業で活用方法の実習 最新 ios 機器について プログラミング教育について プログラミング言語 ドリトル 内田淳 ( 王子小学校 ) 助飛羅人一 ( 松が丘小学校 ) 野村真祐子 ( 朝霧小学校 ) 山本晋司 ( 人丸小学校 ) 山本修平 ( 林小学校 ) 吉田尭史 ( 貴崎小学校 ) 中村康嗣 ( 江井島小学校 ) 山本磨也 ( 魚住小学校 ) 的場淳一 ( 錦浦小学校 ) - 1 -

223 Ⅰ はじめに 本グループでは IPADを教育用タブレットとして採用されることを願 う メ ン バ ー が 日 々 の 授 業 の 中 で 実 際 に I P A D や I P H O N E な ど の ios 機器を活用し 実践方法について情報交換してきた また プログラミング教育が始まる というキーワードにも着目し プ ログラミング言語 ドリトル を使うと児童がどんなプログラミング体験が 出来るのか 実践してみた Ⅱ 研修記録 1 授業で GOODNOTES を使う かくれた問いについて学習 黒ライン部分はすぐ に答えが有り 文章全 体にわたって投げかけ られている大きな問い では無く かくれた問 いが赤ライン部分に隠 されていることを共有 する ナンバリングの学習 - 2 -

224 理科プリント答え合わせ 磁石セットの確認 空間が有っても磁力が働くことを確認 GOODNOTES の活用は 写す 見せる ことを 中心に授業者がしたいことが実現できる - 3 -

225 2 プログラミング言語 ドリトル をコンピュータ室に導入する (1) ドリトル をダウンロードする (2) 解凍した ドリトル (3) コンピュータ室で児童が使用できるように準備する ドリトル はインスト - ル不要である CD をローカルとしても起動できるが 教師機および 児童機の ローカル D ドライブ にフォルダごとコピーし ショートカットを作成することによって起動させる手順を記す コンピュータ教室授業支援 の教材配付機能を使う 1 オペレーションは 配付 2 種別選択は フォルダサブフォルダも含める 3 教材指定は 教師機にコピー済み ( D ドライブ ) の ドリトル のフォルダを指定 配布先は D ドライブ ここのチェックを忘れずに外す 上図と同じように設定したら 実行する 児童機は S T U D E N T で一斉ログオンさせておく 教師機は t 権限でログオンする ( ショートカット作成のため ) - 4 -

226 教材の配付が終了したら 教師機のデスクトップにショートカット作成 をする 右クリック 送る デスクトップ ショートカットの 名前を ドリトル に変えておく - 5 -

227 次に 児童機のデスクトップにショートカット作成の手順を踏む 児童機のデスクトップ画面のショートカット ( アイコン ) 作成の権限は t でログオンしておけば コンピュータ Desktop$ ドライブ ( X) が表示されるので S T U D E N T および使用児童の入学年度 例えば 年度入学 ( 年度の 3 年生 ) フォルダに教師機のデスクトップに作成しておいたショートカットをコピーする - 6 -

228 ドリトル を起動してワークシートを参考にコマンドを打ち 実行 すると 実行画面でオブジェクト ( タートル ) が描画する 1 行目がオブジェクト ( タートル ) の定義で かめ と名付けられたタートルが現われ 歩いて 9 0 度左を向く を 4 回繰り返す どのオブジェクトにどれだけの量でどんな動作をさせるのか 書き 命令文の文末に を必ず打つ といった文法に従えば 書かれたプログラムは 1 行目から順に実行される - 7 -

229 実際に 下記のワークシートを使い 教師や児童 ( 3 年生およびコン ピュータクラブ ) で ドリトル を使ったプログラミング体験に取り組 んだ - 8 -

230 - 9 -

231 ドリトル体験が 3 時間目の 3 年生児童の作品である かめきち というタートルを 匹も作り 向きを変えて歩かせることによって扇形の描画が出来ることを発見した // かめきち = タートル! 作る // かめきち! 10 右回り // かめきち! 100 歩く の 3 行を 回繰り返してキーボード入力している

232 - 11 -

233 タートルグラフィックの名が示すように 幾何学模様を描くことから入門したこれらの児童は かめきち : 衝突 = 相手 相手! 消える を使い カメがチューリップに体当たりして当てたチューリップを消していくアクションゲームを仕上げることができた Ⅲ おわりに今年度は i P a d の授業活用実践の他に プログラミングにも取り組んだ 現在のように G U I が当たり前だからこそ コマンド入力によってコンピュータを操作して自分の意図通りに動作させる経験を児童に積ませるためのツールとして プログラミング言語 ドリトル が最も適していると考える ローマ字入力の一環として 3 年生児童に総合の時間を利用して ドリトル に取り組ませてみたが プログラミング文法を知り それを守り 自分の意図通りにタートル ( カメ ) を動かそうと集中する姿には驚いた 動きそのものは W e b ゲームの方が多彩で複雑であっても 自ら命令を下す コマンド入力 の魅力を実感したものと思われる プログラミング教育の実施に関しては 1 プログラミングのスキルの向上をめざすのではなく プログラミング的思考 が身に付くことをめざす 2 プログラミングという授業が増えるわけではなく 現在ある算数 理科 国語 体育 総合学習の時間などの授業の中でプログラミング的な思考を取り入れた授業をする 単元 ( 教科 時間数 学年 ) は各学校がきめればよい とアナウンスされている プログラミングを学ぶことによって繰り返される試行活動は, 他の教科と共通する面も多いが, 達成感や効力感という面では異なっている 児童はプログラミングを学びながら, よりよい作品を作りたい もっと工夫してみたい という内発的動機づけが高まってくる この体験を下敷きにして各教科でのアンプラグドプログラミング教育に入っていけば 児童の将来の可能性を拡げ もっと学びたい もっと知りたい といった内発的動機づけによる学習を構成していけると考える

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Ⅲ 目指すべき姿 特別支援教育推進の基本方針を受けて 小中学校 高等学校 特別支援学校などそれぞれの場面で 具体的な取組において目指すべき姿のイメージを示します 1 小中学校普通学級 1 小中学校普通学級の目指すべき姿 支援体制 多様な学びの場 特別支援教室の有効活用 1チームによる支援校内委員会を Ⅲ 目指すべき姿 特別支援教育推進の基本方針を受けて 小中学校 高等学校 特別支援学校などそれぞれの場面で 具体的な取組において目指すべき姿のイメージを示します 1 小中学校普通学級 1 小中学校普通学級の目指すべき姿 支援体制 多様な学びの場 特別支援教室の有効活用 1チームによる支援校内委員会を開催し 支援の必要な児童生徒についての情報や支援方針を 担任や特別支援教育コーディネーターだけでなく全職員で共有し

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