35.2%( 同 9.0%) 上昇している ( 今回は これまでに 17.2% 上昇 ) 過去のゴルディロックス相場がいつ始まったかを厳密に規定することは困難だが ゴルディロックス相場の終焉は明快だ 何らかのショックとともに VIX 指数がある日突然ジャンプするからだ 第 1 回目の終焉はアジア通貨

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1 スーパー ゴルディロックス ( パート 2) ゴルディロックス経済のリスクとは issue date 2017/07/19 ソニーフィナンシャルホールディングスシニアフェロー チーフエコノミスト菅野雅明 KEY POINT 今回のゴルディロックス経済は 2016 年央に始まり 1 年経過 まだ若い局面 過熱には程遠い FRB の金融正常化の下でも米国銀行の貸出態度は緩和的であり マネー縮小リスク小さい 低インフレの下ではブラックマンデー再来の可能性は低いが 為替レートでの協調が崩れるリスクに注意 市場でのミスプライシングの可能性があるのは 先行きのインフレリスクを織り込んでいないこと 前月の当レポート 世界経済はスーパーゴルディロックス- 戦後最長の景気拡大が視野に- (6 月 21 日 ) では 足下の米国を中心とする景気拡大局面が 超適温 であり 2018 年を超えて続く可能性が高いことを指摘した 当レポートでは 前回レポートでは十分に分析できなかった論点 とくにゴルディロックス経済のリスク要因ついて過去の事例を参考にしつつ考察することとする 1. ゴルディロックスとボラティリティ 今回の分析を始める前に 前回レポートで指摘したゴルディロックス ( 適温 ) 経済の特徴点を今一度整理しておきたい 1 緩やかな ( 潜在成長率を多少上回る ) 経済成長 2 インフレ率が低下 ( あるいは低位安定 ) 3 長期金利が低下 ( あるいは低位安定 ) 4 市場のボラティリティが低下 ( あるいは低位安定 ) 5 中央銀行の緩やかで市場フレンドリーな利上げ 6 リスク資産 ( 株式 不動産 ハイイールド債など ) の価格上昇 7 先行きに対する楽観論が支配 ( リスクオンに ) 8 ゴルディロックス相場の終焉は 中央銀行の利上げ で 資産価格急落以上 1~8のうち 前回レポートであまり触れなかった 3の 市場のボラティリティ について 述べてみたい ボラティリティの代表として VIX 指数 ( シカゴ オプション取引所の S&P500 に関するボラティリティ指数 値が上昇するほど市場参加者の株価下落予想が強まることを示す ) を取り上げてみる VIX 指数が低位安定していることは 株式市場参加者が株価下落リスクをあまり認識していないことを示す 過去の局面を振り返ると VIX 指数は リーマンショック時には 80 を超えたが 一般に 数年に一度のショック-アジア通貨危機 (1997) LTCM ショック (1998) IT バブル崩壊 (2001) 同時 多発テロ (2011) ユーロ危機(2012) など-が発生すると 同指数は 40 を超える 一方 同指数が 20 を下回ると 市場参加者が判断する株価の下落リスクは小さいということになる ゴルディロックス経済と VIX 指数の関係をみると ゴルディロックスの下では VIX 指数が低位安定する傾向があり 同指数は概ね 20 以下となっている ( 図表 1) VIX 指数が 20~30 の間は微妙だが かなり大きなショックが発生すると VIX 指数は 40 を超え 株価の下落リスクが高まっていることを示す なお VIX 指数が 30 以下であっても 必ずしもゴルディロックスとは言えない とくに 景気回復初期の局面では 株価が大きく値下がりし ( 売られ過ぎ の状況) VIX 指数も下落する傾向があるが これはリスクオンの状況とは言い難く ゴルディロックスとは言い難い ( 図表 1) ゴルディロックスと VIX 指数 指数 第 1 次第 2 次第 3 次 70 ゴルディロックスゴルディロックスゴルディロックス 60 (1992~97) (2004~07/6) (2016/7~) 出所 :Chicago Board Optionbs Exchange, Bloomberg 過去の VIX 指数の動向を振り返ってみると 1990 年以降 3 回 ( 今回を含む ) のゴルディロックス相場を経験してきた 第 1 回目は1990 年代で 1992 年初から1997 年 7 月まで (5 年 7 カ月 ) 第 2 回目は 2004 年初から 2007 年 6 月まで (3 年 6 カ月 ) 第 3 回目は 2016 年 7 月から足下まで である この間 米国株価 (S&P500) は 第 1 回目で 2.3 倍 ( 年率 16.1%) 第 2 回目で 2017/07/19 1

2 35.2%( 同 9.0%) 上昇している ( 今回は これまでに 17.2% 上昇 ) 過去のゴルディロックス相場がいつ始まったかを厳密に規定することは困難だが ゴルディロックス相場の終焉は明快だ 何らかのショックとともに VIX 指数がある日突然ジャンプするからだ 第 1 回目の終焉はアジア通貨危機 (1997 年 7 月 ) 第 2 回目の終焉はパリバショック (2007 年 8 月 ) だ また 今回のゴルディロックス相場は 2016 年 7 月から始まった と考えている VIX 指数は 2015 年 8 月に中国の人民元切り下げショックから一時 40.7 まで上昇したあと一旦は 20 以下に低下したが 2016 年初には原油価格急落を受けて再び上昇した (2 月 11 日 :28.1) その後は 再び 20 を割り込んで推移していたが 市場参加者の間では 引き続き 中国経済の底割れリスクと原油価格の下落リスクが テールリスク ( 起きる可能性は低いが 起きると大きなショックになると予想されるリスク ) として認識されていた こうしたテールリスクが払拭されたのが 2016 年央であった 実際 主要国の PMI 指数などでみると 企業景況感が明確に底打ちして反転したのは 2016 年夏なので 2016 年 7 月を今次ゴルディロックス ( スーパーゴルディロックス ) 経済の起点とした この見方が正しいとすると 今次ゴルディロックス相場は丁度 1 年経過したところであり 第 1 回目 (5 年 7 カ月 ) 第 2 回目 (3 年半 ) と比べると まだ若いことが分かる ( 図表 2) 主要国の製造業 PMI 指数 58 ユーロ圏 56 日本米国 中国 /1 2015/5 2015/9 2016/1 2016/5 2016/9 2017/1 2017/5 ( 出所 )Bloomberg 2. ゴルディロックス長期化に対するリスク 前回レポートでは 今回のスーパーゴルディロックス経済が長期化する可能性が高いことを示したが 当然リスクは存在する 当面のリスクとしては FRB( 連邦準備理事会 ) ECB( 欧州中央銀行 ) による金融正常化が金融市場と実体経済に及ぼす影響だ 金融政策の波及経路は 金利 マネーの量 ボラティリティの 3 つだが このうち金利については前回レポートの図 1 米国政策金利と期待インフレ率 で示したとおり 足下の 米国短期実質金利は依然としてマイナスで 今後予想される利上げペースを前提としても 短期実質金利が実体経済を抑制する水準に上昇するには 3 年以上かかる見込みだ ( 詳細は前月号レポート参照 ) では マネーの量についてはどうだろうか FRB による資産圧縮は間もなく ( 当社予測では本年 9 月 ) 開始される見込みだ これは 明らかに実体経済に対し抑制的に作用する しかし 資産圧縮ペースは極めて緩やかになると見込まれ 長期金利に対する押し上げ効果も今後 5 年間で 20bp 程度との見方が多い ( 当社では長期金利の上昇幅は 20bp 以上となる可能性もあると考えるが それでも実体経済への影響は軽微であろう ) 資金のアベイラビリティの観点から重要になるのは 銀行の貸出態度だ 実際 FRB の銀行向けアンケート調査 ( シニアローン サーベイ 図表 3) では 2015 年後半から 2016 年前半にかけて 銀行の貸出基準がやや厳格化されたとの結果が示されているが 2016 年 10 月には 厳格化した と回答した銀行の割合が減り 2017 年 4 月には 利上げが継続したにも拘わらず 緩和 が 厳格化 を上回った 先行きについても FRB の追加利上げで銀行の貸出基準がタイト化するとは限らない 一般に イールドカーブがフラット化すると銀行収益にとってマイナスになるので 銀行は貸出基準を厳格化する との見方が多いが これは その他の条件一定 という前提であり 実際には常に当てはまる訳ではない 前回局面でも 貸出基準が本格的に厳格化したのは 2007 年 7 月以降で 金融市場が先行き警戒感を強めた後だ 銀行の貸出基準厳格化が景気を下押ししたというよりも 銀行を取り巻く経済環境が悪化したことが銀行の貸出基準を厳格化しているように窺える ( 実際には 両者が相互に影響しあっていると考えるべきであろう ) このほか トランプ政権下では 金融規制改革法 ( ドッド フランク法 ) が見直される方向だ 金融規制緩和は銀行のリスクテイク意欲を高め 銀行貸出の増加要因となりうる マネー縮小リスク に過剰な懸念は不要だ ( 図表 3) 米国銀行の貸出態度 DI, %pポイント 厳格化 緩和 大企業向け 中小企業向け 出所 :FRB Bloomberg 2017/07/19 2

3 金利と量のほかに ボラティリティにも注意が必要だ 2013 年 5 月には バーナンキ議長の発言で長期金利が急騰し テーパータントラム ( 量的緩和の縮小による市場の動揺 ) が起きた 米国 10 年国債利回りは 2013 年 5 月初の 1.6% から 9 月初には 3.0% まで上昇した しかし これが FRB にとっての学習効果となり FRB の市場に対する情報発信はその後極めて慎重になっている なお 2013 年 5 月のテーパーテントラムでは 米国長期金利の急騰から 新興国の株式市場では資金流出懸念から株価が下落したが 米国株式市場の VIX 指数は小幅の上昇 (4 月 30 日の 13.5 から 6 月 20 日の 20.5 へ ) 株価(S&P500) の調整は小幅 (-5.8%) に止まった 一方 気になるのは ECB の動きだ ECB では 早ければ 9 月にも資産買入の減額を決定し 2018 年央にはテーパリングを完了させる可能性がある 利上げはまだ先の話だが ECB の金融正常化の過程で市場とのコミュニケーションがうまくいかない場合には 市場のボラティリティが高まるリスクがあるので 要注意だ とくに ECB の場合には ドイツを中心とする金融政策タカ派とフランスなどのハト派が混在しており ドラギ議長が微妙なバランスを保っているが 市場との対話という面ではリスクを孕んでいる 当社では ECB の資産買入減額と利上げが欧州および世界景気を失速させるとは考えていない ( 当社 Special Report 欧州発のテーパータントラム? ユーロ経済圏は大丈夫か (7 月 18 日 ) 参照 ) が 引き続き注視すべきポイントであることに変わりはない 3. ブラックマンデー プラザ合意の再来あるか 前回レポートでは メインシナリオとして ゴルディロックス経済が短期間に終了するような大きなショックはない 場合を想定したが ショックを事前に正しく予想することは困難だ とくに政治的な動きが背景にある場合はなおさらだ ただし 過去の事例を検証することにより 将来起こるかもしれない政治リスクの市場と経済への影響を予め勘案する一種のブレーンストーミングを行うことは重要であろう ここでは 1980 年代に起きた 2 つの事例 ブラックマンデー (1987 年 10 月 19 日 ) による株価急落とプラザ合意 (1985 年 9 月 22 日 ) によるドル円急落のケースを考えてみることとしたい ( 図表 4 5) (1) ブラックマンデーの再来の可能性は低い ブラックマンデーは インフレを懸念する米国がドル安に伴う弊害を是正すべく 主要国に政策協調を呼びかけたにも拘わらず ドイツが金利を高めに誘導したため 米 ドル 独間 ( 米国ベーカー財務長官 vs 独シュトルテンベルグ蔵相 ) で政策論争が起き 市場がこれに過剰反応し 世界同時株安となったケースである NY ダウは 1 日で 22.6%(S&P500 では 20.5%) 下落した 米国株価がブラックマンデー直前の水準を回復するのに 2 年を要した また 米国長期金利 (10 年国債利回り ) は 10.1% から 9.6% へ 1 日で 50bp 下落した ブラックマンデーに至るまでの経緯を見てみると FRB は 1986 年 12 月以降 4 回の利上げを実施し FF レートは 5.88% から 7.25% へ引き上げられたが この間株価と長期金利はともに上昇傾向を辿った なお ブラックマンデーの影響は日本にも及んだが 日経平均株価の下落 (1987 年 10 月 22 日 ) は 14.9% に止まり 日経平均株価は半年でブラックマンデーによる下落を埋めた 当時 世界の株価を下支えしたのは日本であった FRB が利上げを実施するなかでのショック という構図は今回の局面でも起こりえないとは言えない 1980 年代後半は世界の政策協調が大きなテーマだったが 米独間で政策の不協和音が発生したため 市場が突如リスクオフになり それが株価と長期金利の急落を招来した 足下でも 米国トランプ政権は 米国第一主義 を掲げ 他国との政策協調についての優先順位は低い その意味では 米国と他の主要国との間に政策の不一致が生じるリスクは低くない ( 図表 4)1980 年代後半の株価 日経平均 ( 右軸 ) 1987/10/ 出所 :Bloomberg NY ダウ ( 左軸 ) ( 図表 5)1980 年代後半の長期金利と為替レート 円 円 / ドル % 米国 10 年債 Plaza Accord ( 右軸 ) (1985/9/22) Black Monday (1987/10/19) FF 金利 ( 右軸 ) ドル円 ( 左軸 ) 出所 :Bloomberg 2017/07/19 3

4 しかし 重要なのは 米独とも 当時の政策課題は インフレ抑制 であり 自国通貨を強くすることであった 足下では インフレ率が中央銀行の目標値を下回っており 通貨切り上げ競争が起きる環境にはない ブラックマンデー型のショックは インフレ率が中銀の目標を上回ったあとに起きることはあっても 現在のような低インフレ下で起きる可能性は低い また ブラックマンデーという大きなショックにより 株価が急落し 市場のボラティリティが高まったにも拘わらず 景気への影響は限定的であったことも併せて重要な点だ 米国では ブラックマンデー直後に FRB はいち早く利下げに転じ 政策対応で景気後退入りを免れた これは リーマンショック (2008 年 9 月 ) 時とは明らかに異なる リーマンショックでは 単に株価が急落しただけでなく 金融機関の破綻が相次いだことが景気後退への引き金となった 米国株価はブラックマンデー後低迷したが 1989 年 8 月にブラックマンデー前の最高値を更新したあとも緩やかに上昇し 米国景気がピークアウトして後退期に入る 1990 年 7 月まで上昇傾向が続いた 今回の局面でも 今後小さなショックは幾度か起きるであろう 市場は その都度リスクオフになるであろうが それが直ちに景気後退をもたらす可能性は低い FRB は利上げとバランスシート圧縮を中断するという選択肢を有するし 必要なら利下げでの対応もありうるからだ (2) 為替ショックの可能性は低いが排除できず 次に 1985 年 9 月のプラザ合意のケースを考えてみよう 1980 年代前半の米国経済は インフレ鎮静化を目指したボルカー FRB 議長 ( 当時 ) による強力な金融引き締めを背景にドル高が進行 その結果国際収支の赤字ファイナンス問題が深刻化 財政赤字と合わせて 双子の赤字 問題への対応が米国の経済政策の優先課題となっていた そこで 米国政府は 先進 5 か国 (G5) 蔵相 中央銀行総裁を 1985 年 9 月 22 日 NY プラザホテルで開催し 為替レート安定化についての国際協調が実現した これを受けてドル円レートは プラザ合意以前の 240 円台から急落 その後も下落傾向は続き ドル円レートが 円台で下げ止まったのは 1987 年 2 月のルーブル合意後であった ドルの実力を示すドルの実質実効レートは 本年 1 月にピークをつけたあと小幅下落しているが 歴史的な高水準にある ( 図表 6) 今後 米ドル金利の上昇とともにドル高が再び進むような場合には トランプ政権の下で ドル安政策 の優先度が高まる可能性は否定できない もっとも 1980 年代前半とは状況が明らかに異なる面も存在する 当時は 米国のインフレ率が高かったため ドル長期金利も高止まりし それがドル高を支えていた面が あったが 足下では ドル長期金利は歴史的な低水準となっている その要因の一つがユーロ圏でのディスインフレ傾向を背景とする長期金利の低さだ 足下のドイツ 10 年国債の利回りは 55bp(7 月 18 日 ) に止まっている このため 世界の投資資金が米国長期国債に集中し 低金利状態を作り出している このような状況は 米国の財政赤字と国際収支赤字ファイナンスのためには好都合だ ドル高を急激に是正すると 海外資金が流出する ( あるいは流入しづらくなる ) 可能性がある トランプ政権を支える経済ブレーンは トランプ大統領のドル安政策に反対する者も少なくない とはいえ 為替レートは高度な政治マターでもあるので 今後も要注意だ 当社では 少なくとも当面は ECB の金融正常化が進み ユーロ高が進むと予想するので ドルの実質実効レートは緩やかに低下すると見込んでおり 米国政府によるドル高是正の要求が表面化する可能性は低いと思われる しかし こうした経済的な発想が常に優先するとは限らない プラザ合意が実現した 1985 年 9 月は米国大統領選挙の 2 か月前だった その年の大統領選挙ではレーガン大統領が当選し 2 期目を務めることとなった プラザ合意はレーガン政権の成果として米国民への強いメッセージとなった その意味では 来年の中間選挙前と 2000 年の次期大統領選挙前は要注意だ 大統領選挙を有利に進めるために トランプ政権がドル安のカードを切ってこないとも限らない 勿論 現段階でその可能性が高いとまで言うつもりはないが 要注意である ただし その場合は プラザ合意のような主要国の合意というよりも トランプ大統領が SNS で つぶやく だけで十分かもしれない ( 図表 6) ドルの実質実効レート 1980/1 月 = 出所 :Bloomberg 4. 市場のミスプライシングはどこにあるか 過去の景気回復局面の終焉は FRB による大幅な利上げの後に起きた ゴルディロックス経済は適温経済ではあるが 長期化することにより資産価格が上昇し 最後にはインフレ率が上昇することで 中央銀行は大幅な利上げを余儀なくされた 前記の 1980 年代の 2 つの政策 2017/07/19 4

5 ショックは いずれも高いインフレ率の下で起きた現象だ その意味では 真に警戒すべきは インフレ と 資産インフレ だが 足下は どこを見渡してもインフレリスクは見当たらないし 資産市場も過熱感はない 足下でインフレリスクを議論することは時代錯誤のようにも受けられる しかし 本当にそうだろうか 筆者は もし足下の市場で大きなミスプライシング ( 価格形成の歪み ) があるとしたら それは 市場が将来のインフレの可能性を過小評価している点にあると考えている 米国インフレ連動債から導かれる米国の今後 10 年間の期待インフレ率 (BEI ブレークイーブンインフレ率 ) は足下で 1.8% 弱だ 米国 10 年国債利回りが 2.3% 前後と低い水準に止まっているのは 期待インフレ率が低下していることが背景だ 確かに 過去 10 年を振り返ると コア CPI 前年比の平均は 1.8% であり それを見る限り 足下の 10 年 BEI の価格形成がミスプライシングであるとは言い難い しかし だからこそ 主要国中央銀行は 利上げと資産圧縮を含む金融正常化のペースは緩やかにならざるを得ない 将来のインフレ あるいは資産インフレを懸念して早めに利上げを行うことは人々の支持を得られ難いからだ 実際 当面のリスクはインフレ率の上昇ではなく 先に記した 利上げ と マネー縮小 による実体経済の下振れリスクだ このなかには 米国短期金利の上昇にともなう新興国リスクも含まれる ( 図表 7) 民間非金部門の債務残高 (1) 先進国における賃金上昇や資産インフレが顕現化する前に 新興国で積み上がった民間債務問題が表面化する可能性もある 前回のレポートでも指摘したように 今次ゴルディロックス局面で新興国の非金融部門の民間債務 ( 対 GDP 比率 ) は上昇している 先進国の同比率がリーマンショック後低下に転じたのと対照的だ FRB と ECB が金融正常化を進める過程での新興国の金融経済状況を注視する必要がある ( ボックス ) 米国景気循環と米国株価の関係 米国の戦後 9 回の景気循環と米国株価 (S&P500) の関係をみると 株価のピークは景気のピークに先行することが多い 株価の先行性はゼロ ( 先行性なし ) から最大 13 ヵ月という結果となっている 一般に 株価は景気に約半年先行する と言われているが これは 過去 9 回の株価と景気のピークを比較した場合の平均値に一致する 言うまでもなく これは経験則の域を出るものではないが この経験則は 株価は景気のピークの少なくとも 13 か月前までは上昇傾向を辿る ことを示している この経験則が今後も当てはまるのであれば 仮に景気のピークを予測できれば 株価はその 13 か月前までは最高値を更新することになる 景気のピークの 13 か月前までに株価がピークアウトすることはない ということだ ただし これはあくまで経験則であり 今回のケースに当てはまることを保証するものではない % 対 GDP 両軸 180 新興国 ( 右軸 ) 先進国 ( 左軸 ) 出所 :BIS ( 図表 8) 民間非金融部門の債務残高 (2) % 対 GDP 中国 チリ マレーシア タイ 出所 :BIS 米国株価のピーク (A) 米国景気のピーク (B) (B)-(A) ヵ月 1956 年 7 月 1957 年 8 月 年 8 月 1960 年 4 月 年 11 月 1969 年 12 月 年 1 月 1973 年 11 月 年 1 月 1980 年 1 月 年 11 月 1981 年 7 月 年 7 月 1990 年 7 月 年 3 月 2001 年 3 月 年 10 月 2007 年 12 月 2 平均 7 ( 注 ) 米国株価は S&P500 米国景気ピークは NBER 菅野雅明次回の Kanno Report は 8 月 23 日 ( 水 ) 発行の予定です 2017/07/19 5

6 ソニーフィナンシャルホールディングス金融市場調査部 研究員紹介 尾河眞樹 ( おがわまき ) 執行役員兼金融市場調査部長チーフアナリスト ファースト シカゴ銀行 JP モルガン証券などの為替ディーラーを経て ソニー財務部にて為替リスクヘッジと市場調査に従事 その後シティバンク銀行 ( 現 SMBC 信託銀行 ) で個人金融部門の投資調査企画部長として 金融市場の調査 分析 および個人投資家向け情報提供を担当 2016 年 8 月より現職 テレビ東京 News モーニングサテライト 日経 CNBC などにレギュラー出演し 金融市場の解説を行っている 著書に 為替がわかればビジネスが変わる (2014 年日経 BP 社 ) 富裕層に学ぶ外貨投資術 (2015 年日経新聞出版社 ) 新版 本当にわかる為替相場 (2016 年日本実業出版社 ) などがある 菅野雅明 ( かんのまさあき ) シニアフェローチーフエコノミスト 1974 年日本銀行に入行後 秘書室兼政策委員会調査役 ロンドン事務所次長 調査統計局経済統計課長 同参事などの役職を歴任 日本経済研究センター主任研究員 ( 日本銀行より出向 ) を経て 1999 年 JP モルガン証券入社 チーフエコノミスト 経済調査部長 マネジングディレクターとして日本の金融経済分析 予測を担当 2017 年 4 月より現職 総務省 統計審議会 委員 財務省 関税 外国為替等審議会 専門委員 内閣府 経済財政諮問会議グローバル化改革専門調査会 金融 資本市場ワーキンググループ メンバー 内閣官房 公的 準公的資金の運用 リスク管理等の高度化等に関する有識者会議 メンバー 厚生労働省 年金積立金の管理運用に係る法人のガバナンスの在り方検討作業班 専門委員などを歴任 日本経済新聞 十字路 経済教室 日経 QUICK QUICK エコノミスト情報 東洋経済 経済を見る眼 論点 NTT 出版 危機の日本経済 など執筆多数 テレビ東京 News モーニングサテライト レギュラーコメンテーター 1974 年東京大学経済学部卒 1979 年シカゴ大学大学院経済学修士号取得 渡辺浩志 ( わたなべひろし ) 金融市場調査部エコノミスト 1999 年に大和総研に入社し 経済調査部にてエコノミストとしてのキャリアをスタート 2006 年 ~2008 年は内閣府政策統括官室 ( 経済財政分析 総括担当 ) へ出向し 経済財政白書 等の執筆を行う 2011 年からは SMBC 日興証券金融経済調査部および株式調査部にて機関投資家向けの経済分析 情報発信に従事 2017 年 1 月より現職 内外のマクロ経済についての調査 分析業務を担当 ロジカルかつデータの裏付けを重視した分析を行っている 石川久美子 ( いしかわくみこ ) 金融市場調査部為替アナリスト 商品先物専門紙での貴金属および外国為替担当の編集記者を経て 2009 年 4 月に外為どっとコムに入社し 外為どっとコム総合研究所の立ち上げに参画 同年 6 月から研究員として 外国為替相場について調査 分析 レポートや書籍 ブログ Twitter などの執筆 セミナー講師 テレビやラジオなどのコメンテーターとして活動 2016 年 11 月より現職 外国為替市場の調査 分析業務を担当

7 本レポートについてのご注意 本レポートは ソニーフィナンシャルホールディングス株式会社 ( 以下 当社 といいます ) が経済情勢 市況などの投資環境に関する情報をお伝えすることを目的としてお客様にご提供するものであり 金融商品取引法に基づく開示資料ではなく 特定の金融商品の推奨や売買申し込み 投資の勧誘等を目的としたものでもありません 本レポートに掲載された内容は 本レポートの発行時点における投資環境やこれに関する当社の見解や予測を紹介するものであり その内容は変更又は修正されることがありますが 当社はかかる変更等を行い又はその変更等の内容を報告する義務を負わないものといたします 本レポートに記載された情報は 公的に入手可能な情報ですが 当社がその正確性 信頼性 完全性 妥当性等を保証するものではありません 本レポート中のグラフ 数値等は将来の予測値を含むものであり 実際と異なる場合があります 本レポート中のいかなる内容も 将来の投資環境の変動等を保証するものではなく かつ 将来の運用成果等を約束するものでもありません かかる投資環境や相場の変動は お客様に損失を与える可能性もございます 当社は 当社の子会社及び関連会社 ( 以下 グループ会社 といいます ) に対しても本レポートに記載される内容を開示又は提供しており かかるグループ会社が本レポートの内容を参考に投資決定を行う可能性もあれば 逆に グループ会社が本レポートの内容と整合しないあるいは矛盾する投資決定を行う場合もあります 本レポートは 特定のお客様の財務状況 需要 投資目的を考慮して作成されているものではありません また 本レポートはお客様に対して税務 会計 法令 投資上のアドバイスを提供する目的で作成されたものではありません 投資の選択や投資時期の決定は必ずお客様ご自身の判断と責任でなされますようお願いいたします 当社及びグループ会社は お客様が本レポートを利用したこと又は本レポートに依拠したこと ( お客様が第三者に利用させたこと及び依拠させたことを含みます ) による結果のいかなるもの ( 直接的な損害のみならず 間接損害 特別損害 付随的損害及び懲罰的損害 逸失利益 機会損失 代替商品又は代替サービスの調達価格 のれん又は評判に対する損失 その他の無形の損失などを含みますが これらに限られないものとします ) についても一切責任を負わないと共に 本レポートを直接 間接的に受領するいかなる投資家その他の第三者に対しても法的責任を負うものではありません 本レポートに含まれる情報は 本レポートの提供を受けられたお客様限りで日本国内においてご使用ください 本レポートに関する著作権及び内容に関する一切の権利は 当社又は当社に対して使用を許諾した原権利者に帰属します 当社の事前の了承なく複製又は転送等を行わないようお願いします 本レポートに関するお問い合わせは お客様に本レポートを提供した当社グループ会社の担当までお願いいたします ソニーフィナンシャルグループ 東証第一部上場 ( 銘柄コード 8729) % 出資 生命保険事業 % 出資 損害保険事業 % 出資 銀行事業 % 出資 介護事業 ソニーフィナンシャルホールディングスは ソニー生命保険株式会社 ソニー損害保険株式会社 ソニー銀行株式会社の 3 社を中核とする金融持株会社で 東京証券取引所第一部に上場 ( 銘柄コード 8729) しています 当社グループの各事業は 独自性のある事業モデルを構築し 合理的かつ利便性の高い商品 サービスを個人のお客さまに提供しています 当社グループの基本情報 業績 グループ各社の事業内容などにつきましては 当社ホームページでご覧いただけます

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