第 54 回神奈川腎炎研究会 図 1 図 4 図 2 図 5 図 3 図 6 101

Size: px
Start display at page:

Download "第 54 回神奈川腎炎研究会 図 1 図 4 図 2 図 5 図 3 図 6 101"

Transcription

1 進行性の視力低下とネフローゼ症候群を呈した結節性糸球体硬化症の一例 古 谷昌子 佐野 隆 若新芙美 酒 井健史 鎌田真理子 林 みゆき 村 野順也 内藤正吉 内田満美子 坂 本尚登 鎌田貢壽 症例症例 :64 歳, 女性主訴 : 視力低下, 下肢浮腫現病歴 :2009 年 7 月末に両下肢浮腫が出現し,2 週間で体重が 10kg増加 夜間呼吸苦を認めるようになり 8 月 5 日近医を受診 収縮期血圧 200mmHg の高血圧, 尿蛋白 4+, 尿潜血 ±, 低アルブミン血症と高コレステロール血症を認めネフローゼ症候群と診断 利尿薬, 降圧薬 (ARB,Ca 拮抗薬 ), 抗血小板薬にて加療され, 体重は 13kg減少し, 血圧は 130/70mmHgとなった また,9 月頃から両側視力の低下を自覚 次第に増悪し, 眼科にて腎性網膜症, 高血圧眼底, 黄斑浮腫と診断された 2010 年 1 月より浮腫の増悪と体重増加を認め 2 月 23 日当院紹介受診 受診時, 血圧 154/64mmHg, 尿蛋白 3+, 尿蛋白定量 10.7g/gCr, 潜血 +, 血清アルブミン 2.6g/dl, 尿素窒素 24 mg/dl, クレアチニン 1.46 mg/dl を認め,3 月 1 日精査のため入院 既往歴 :12 歳腎疾患 ( 詳細不明 ) で1 年間入院, 高血圧 ( 詳細不明 ) 家族歴 : 父 - 食道癌, 長兄 - 食道癌, 次兄 - 高血圧, 五兄 - 腎疾患 ( 詳細不明 ) 生活歴 : 飲酒なし, 喫煙なし身体所見 : 身長 156 cm, 体重 55.8 kg,bmi 23, 体温 36.6, 血圧 220/84mmHg, 脈拍 70/ 分整, 意識清明, 眼瞼結膜貧血あり, 眼球結膜黄疸なし, 口腔粘膜正常, 肺野清, 心雑音なし, 腹部異常所見なし, 両下肢浮腫あり, 両側視力の低下 ( 右 0.03/ 左 0.01) 腎生検所見 : 光顕所見では糸球体が 26 個含まれ,9 個が全節性硬化に陥っていた 糸球体のメサンギウム領域は拡大し巣状分節性にメサンギウム領域が類円状に拡大し細胞成分の乏しい結節性病変を呈していた ( 図 10) また, 一部の糸球体毛細血管の内皮下腔は拡大し, 血漿成分の染み込みと思われる滲出性病変が認められ, ボウマン嚢基底膜とボウマン嚢上皮細胞との間にも同様の病変を認めた ( 図 11) 尿細管基底膜はびまん性に肥厚していた 細動脈には, 内膜の浮腫状肥厚を認めた ( 図 12) 蛍光抗体法では,IgG,IgA,Fibrinogen が糸球体基底膜に沿って線状の発光を示していたが, その他の免疫グロブリン, 補体の発光は認めず,κ,λも陰性だった( 図 13) DFSによるアミロイド染色は陰性だった ( 図 14) 電子顕微鏡所見では, メサンギウム基質の著明な増加と糸球体基底膜の肥厚を認めたが, 明らかな高電子密度物質の沈着やアミロイド線維, その他の線維性構造物は認めなかった 北里大学医学部腎臓内科 Key Word: 特発性結節性糸球体硬化症, 高血圧症, 視力障害 100

2 第 54 回神奈川腎炎研究会 図 1 図 4 図 2 図 5 図 3 図 6 101

3 図 7 図 10 図 8 図 11 図 9 図

4 第 54 回神奈川腎炎研究会 図 13 尿一般 ph 5.5 比重 蛋白 (4+) 蛋白定量 9.4g / 日 潜血 (1+) 糖 (1+) 尿沈渣 RBC 1-4 /HPF WBC 1-4 /HPF 円柱 ( 硝子 2+, 顆粒 1+, 上皮 1+, 脂肪 1+) 尿生化学 NAG 72.4 U/L α1 MG 62.4 mg/dl β2 MG 977 mg/dl 動脈血液ガス分析 (room air) ph PCO Torr PO Torr HCO mmol/l BE -0.4 mmol/l SO % 血算 WBC / μl neut 67.9 % eosi 2.6 % lymph 25.3 % mono 3.7 % baso 0.5 % RBC /μl Hb 10.1 g/dl Ht 29.8 % Plt / μl 入院時検査所見 凝固 PT 10.5 sec APTT 36.3 sec Fib 767 mg/dl FDP 12.9 μ g/ml Dダイマー 5.03 μ g/ml 生化学 TP 5.4 g/dl Alb 2.6 g/dl T.bili 0.3 mg/dl UN 28 mg/dl Cr 1.54 mg/dl UA 5.4 mg/dl GOT 32 IU/l GPT 19 IU/l ALP 204 IU/dl LDH 389 IU/l CPK 798 IU/l Amy 70 IU/l T.Cho 544 mg/dl TG 473 mg/dl LDL-C 407 mg/dl Na 142 meq/l K 4.7 meq/l Cl 110 meq/l Ca 8.4 mg/dl P 3.7 mg/dl HbA1c 4.7 % Glu 100 mg/dl 免疫 CRP 0.02 mg/dl IgG 490 mg/dl IgA 212 mg/dl IgM 119 mg/dl C3 148 mg/dl C4 61 mg/dl CH50 62 mg/dl 抗核抗体 < 40 倍 抗 DNA 抗体 < 2.0 IU/ml 抗 SS-A 抗体 陰性 抗 SS-B 抗体 陰性 抗 GBM 抗体 < 10 EU ループスアンチコアグラント陰性 MPO-ANCA < 10 EU PR3-ANCA < 10 EU 血中免疫電気泳動 :Acute inflammatory disorder 尿中免疫電気泳動 :Bence Jones Protein 陰性 内分泌 TSH 8.55 μ IU/ml FT pg/ml FT ng/dl 75gOGTT 前 83 mg/dl 60 分 129 mg/dl 120 分 134 mg/dl 画像 生理機能検査 胸部 XP: 心胸比 52%, 縦隔, 肺野に異常陰影なし 心電図 : 洞調律,I,aVL,V4-6 に ST-T 変化あり 眼底所見 : 左右の眼底に多発細 動脈血管瘤, 静脈の硬化病変, 動脈の高度狭窄, 著明な網膜浮 腫, 視神経乳頭の発赤を認め, 高血圧による眼底所見に一致す る 腹部エコー : 腎腫大あり 腎 長径右 mm, 左 mm 肝 膵 脾に異常なし 103

5 考察本症例では, 進行性の視力低下とネフローゼ症候群を呈し, 腎生検にて糸球体に結節性硬化病変が認められた 糸球体に結節性硬化病変を呈する疾患としては1 糖尿病性腎症 2 膜性増殖性糸球体腎炎 3アミロイドーシス4 軽鎖沈着症 5イムノタクトイド糸球体症 6 細線維性糸球体腎炎 7フィブロネクチン腎症 8Ⅲ 型コラーゲン腎症 9 高安病 10チアノーゼ性先天性心疾患 11 Cystic fibrosis12 特発性結節性糸球体硬化症が挙げられる 本症例では, 明らかな糖尿病歴や糖尿病性網膜症の所見がなく,75g 経口糖負荷試験も正常であり, 糖尿病性腎症は否定的と考えられた また, 低補体血症や M 蛋白血症などの血清学的異常も認めず, 腎生検組織のアミロイド染色は陰性で, 蛍光抗体法では, 補体や軽鎖の沈着も認めなかった 電顕にても明らかな高電子密度物質やアミロイド線維などの線維性構造物も認められず, 特発性結節性糸球体硬化症が考えられた 特発性結節性糸球体硬化症の臨床的特徴をまとめた報告 ( 文献 1,2) では,60 歳代の発症が多く, 高血圧や喫煙歴, 高脂血症, 肥満が多く認められている また,2007 年 Samihらは, 非糖尿病 喫煙者の結節性糸球体硬化症について報告し, 喫煙による AGE(Advanced glycation end-products) の形成や酸化ストレスの誘導, 血管新生, 腎内血行動態の変化がサイトカインの誘導や高血圧などを介して細胞外基質の増加をもたらし結節性病変を形成するとの仮説を提唱している ( 文献 3) 本例では, 喫煙歴はなく, また, 進行性の視力低下と高血圧に基づく網膜病変を合併しているという特徴があったため, 結節性糸球体硬化症と網膜病変の合併例を調べたところ, 本例を含め10 例が報告がされていた 10 例の平均年齢は 74 歳で, 男性 7 例, 女性 3 例であった 網膜病変は, 高血圧性 3 例, 微小動脈瘤 3 例, 出血 1 例で, 糖尿病性と診断された症例が3 例で あった 糖負荷試験は正常 6 例, 境界型が 4 例で, 糖尿病歴は 2 例に, 糖尿病の家族歴は 3 例に認められ,10 例中 9 例に高血圧を認めた 喫煙の有無が確認出来たのは本例を含め2 例のみで,2 例とも喫煙はなかった 尿蛋白は0.5~18g/ 日, 平均 7.4g/ 日と多く, 血清 Cr 値は1.4~7.6mg/ dl, 平均 2.7mg/dl で, 不明の1 例を除いて全例に腎機能障害を認めた 今回, 我々は進行性の視力低下を伴う特発性結節性糸球体硬化症を経験した 特発性結節性糸球体硬化症に合併した網膜病変の多くは高血圧による変化であり, 本症例も同様の所見であった 本症例の網膜病変については, 腎生検で認められた細動脈病変と同様の血管病変が網膜にも生じた可能性が考えられた まとめ 進行性の視力低下を伴う特発性結節性糸球体硬化症を経験した 特発性結節性糸球体硬化症に合併した網膜病変の多くは高血圧による変化であった 腎生検で認められた細動脈病変と同様の血管病変が網膜にも生じた可能性が考えられた 参考文献 1.Human Pathology; Human Pathology; J Am Soc Nephrol 18;

6 第 54 回神奈川腎炎研究会 討論古谷症例は,64 歳の女性 主訴は視力低下, 下肢浮腫です 現病歴です 2009 年 7 月末に両下肢浮腫が出現し,2 週間で体重が10kg 増加しました 夜間呼吸苦を認めるようになり, 8 月 5 日, 近医を受診しました 収縮期血圧 200mmHgの高血圧, 尿蛋白 (4+), 尿潜血 (±), 低アルブミン血症と高コレステロール血症を認め, ネフローゼ症候群と診断されました 利尿薬, 降圧薬, 抗血小板薬にて加療され, 体重は 13kg 減少し, 血圧は 130/70mmHgとなりました また 9 月ごろから, 両側視力の低下を自覚, 次第に増悪し, 眼科にて腎性網膜症, 高血圧眼底, 黄斑浮腫と診断されました 2010 年 1 月より浮腫の増悪と体重増加を認め,2 月 23 日当院紹介受診となりました 受診時血圧 154/64mmHg, 尿蛋白 (3+), 尿蛋白定量 10.7g/g クレアチニン, 潜血 (+), 血清アルブミン 2.6g/dl, 尿素窒素 24mg/dl, クレアチニン 1.46mg/dl を認め,3 月 1 日精査のため入院されました 既往歴です 12 歳のときに, 詳細不明ですが, 腎疾患で 1 年間入院しております 発症時期などは不明なのですが, 高血圧も認めております 家族歴では, 父が食道癌, 兄弟に食道癌と高血圧と腎疾患を認めます 生活歴では, 飲酒, 喫煙共ありませんでした 入院時身体所見です 身長は156cm, 体重は 55.8kg,BMI は 23でした 血圧は220/84mmHg と上昇しており, 胸腹部に異常所見はありませんでした 両下肢浮腫と両側の視力低下を認めました 入院時検査所見です 尿所見では, 蛋白 (4 +), 蛋白定量 1 日 9.4g, 潜血 (1 +), 糖 (1 +), 尿沈渣では, 赤血球が1 ~ 4/HPF, 白血球が1 ~ 4/HPF, 多彩な円柱を認めました 尿生化では,Mgとα 1M,β2M の上昇を認めました 動脈血圧ガス分析は異常ありませんでした 血算では, 正球性の正色素性貧血を認め, 凝固系 はfibrinogen,FDP,D-dimer の上昇を認めました 生化学では, 低蛋白, 低アルブミン血症, UN28mg/dl, クレアチニン1,54mg/dl と腎機能障害を認めました LDH,CPKの上昇, 高脂血症を認めました 随時血糖は 100 でした HbA1C は4.7% です 免疫では IgG, 補体の低下などはありませんでした 抗核抗体などの自己抗体はすべて陰性でした 血中免疫電気泳動は急性の炎症性変化で,M 蛋白血症などは認められませんでした 尿中免疫電気泳動も異常ありませんでした 糖負荷試験は正常型でした 入院時胸部レントゲンと心電図です CTRは 52% と軽度の心拡大を認めました 肺野に異常所見は認められませんでした 心電図は, 洞調律でⅠとaVL とV4,5,6にST-T 変化を認めました 眼底所見です 左右の眼底所見では, 多発の毛細動脈血管瘤, 静脈の硬化病変, 動脈の硬化 狭窄, 著明な網膜浮腫, 視神経乳頭の発赤を認めました これらの所見は高血圧の眼底と一致するものでした エコー所見です 腎サイズは右が126 52mm, 左は123 60mm と腫大傾向でした ネフローゼ症候群と腎機能障害精査目的で, 第 3 病日に腎生検を施行いたしました HE 染色とPAS 染色を示します 糸球体の mesangium 領域は拡大していました 上の糸球体の中央部分にはmesangium 領域が類縁状に拡大しており, 細胞成分に乏しい結節性病変を認めました また, 所々癒着や泡沫細胞を認めました ボーマン嚢壁の肥厚も認められました PAM 染色と Masson 染色を示します 結節性病変に接して内皮下腔の拡大, 血漿成分の染み込みと考えられる滲出性病変を認めました ボーマン嚢基底膜とボーマン嚢上皮細胞の間にも同様の沈着物を認めました 尿細管基底膜は瀰漫性に肥厚しておりました 滲出性病変と結節性病変で占められた糸球体のそばの細動脈には, 内皮膜の浮腫状の肥厚が 105

7 認められました 蛍光抗体法です IgG と,IgA, フィブリノゲンは糸球体基底膜に沿って, 線状に発光しておりました その他の免疫グロブリン, 補体や, κ,λは陰性でした DFSによるアミロイド染色は陰性でした 電顕です mesangium 基質は増加しており, 糸球体の基底膜の肥厚を認めました 高電子密度物質や, アミロイド線維, その他の線維性構造物はありませんでした 本症例は糸球体に結節性病変を認めており, そのような病変を示すものとしては, スライドに示すようなものが挙げられます 本症例は, 糖尿病の既往歴がなくて, 糖尿病性網膜症もありませんでした 糖負荷試験は正常だったので, 糖尿病性腎症は否定的でした また, 低補体や M 蛋白血症など, 血清学的異常所見もありませんでした 腎生検のアミロイド染色も陰性でした 蛍光抗体法では, 補体や軽鎖の沈着はなくて, 電顕でも高電子密度物質や線維性構造物はなくて, 以上のことから, 特発性結節性糸球体硬化症と診断いたしました 特発性結節性糸球体硬化症の23 例と15 例に見られる臨床的特徴をまとめたものでは, 発症年齢は 60 歳代が多くて, 高血圧, 喫煙, 高脂血症, 肥満などが多く認められました 2007 年サミュエル (?) らが, 糖尿病でない喫煙者の結節性糸球体硬化症について報告しております 喫煙によって,AGE の形成や酸化ストレスが誘導されて, 血管新生や腎内血行動態の変化が起こり, サイトカインの誘導や高血圧などを介して, 細胞外マトリクスが増えて, 結節性糸球体硬化症を発症するという仮説を立てています 本症例では, 喫煙歴はなくて進行性の網膜病変と高血圧に伴うものを合併しているという特徴を持っていました 特発性結節性糸球体硬化症と網膜病変の合併を調べたところ, 本症例を含めて10 症例がありました 年齢は 29 歳から64 歳, 平均年齢は 74 歳でした 男性は 7 例, 女性は3 例です 網 膜症は糖尿病性が 3 例, 高血圧性が 3 例, 微小動脈瘤が3 例, 出血が1 例でした OGTTは正常型が 6 例で, 境界型が 4 例でした 糖尿病歴は2 例で認め, 家族歴は 3 例で認めました 高血圧は10 例中 9 例と多く認められました 喫煙歴は確認できたのは2 例のみで,2 例とも喫煙歴はありませんでした 尿蛋白は 0.5 から18g, 平均 7.4g と多く見られました 血清クレアチニンは1.4 から7.6, 平均 2.7 と不明例のほかはすべて腎機能障害を認めました まとめです 進行性の視力低下を伴う特発性結節性糸球体硬化症を経験しました 特発性結節性糸球体硬化症に合併した網膜病変の多くは, 高血圧による変化でした 腎生検で認められた細動脈病変と同様の血管病変が, 網膜にも生じた可能性が考えられました 本症例の診断と病態につきまして, ご教示お願いします 平和ありがとうございました 全体を通して, 臨床所見, それから病理の所見を含めて, 特に臨床所見を中心にご質問がございますか 確認なんですけれど, この人は蛋白尿はいつからあったんですか 蛋白尿, 最初に 2009 年の7 月のときにはすっかり悪くなって, むくんでいたんですが, その前の健康診断とかには近くの先生にかかられていた? 病歴で蛋白尿, その他, 高血圧のこととか, 何か情報はありますか 古谷検診はレントゲンぐらいしか受けていなくて, 尿所見とか, 血圧データなどは一切なくて, これになってから初めて受診されたというかたちですので, はっきりとは分からないです 平和ご質問はございませんか 山口尿検査のところで, 尿糖が (1+) と書いてありますけど, あれは随時出ていたんじゃなくて, 時々という意味ですか 古谷時々です 山口時々ですか 古谷はい で, 尿細管障害も認められていたので, それに伴う腎性尿糖ではないかと考えて 106

8 第 54 回神奈川腎炎研究会 います 平和質問ありませんか 重松臨床的に, 糖尿病は否定できるのですか? 完全に 古谷先ほども申し上げたように, 血液検査などは今まで受けていなかったので, 過去がどうかと言われるとちょっと分からないのですけれども, 網膜病変なども認められていなくて, 来たときになるんですけれども,OGTTは正常だったので, ないんじゃないかとは考えています 平和昔, 太っていたということはありますか 古谷体重も, いろいろ質問はしているんですけれども, ちょっと記憶があいまいなところがあってしっかりとは取れないんですけれども, 体重の増減もそんなには, ここで10kg 増えた以外には, そんなに増減はなかったようです 平和近医に 8 月 5 日に行かれて, 血圧 200なんですが, そのときの拡張期血圧は幾つですか 古谷すみません 拡張期がちょっと分からないんです 平和そのときに, 悪性高血圧あるいは accerelated hypertension という状態ではなかったでしょうか 古谷すみません 詳細が分からないんですけど 平和ほかに, ご質問, コメントありますか 山口そうすると, 先生たちの結論は, 喫煙はこの方はないですよね 古谷喫煙はないです 山口そうすると, 高血圧でああいう病変ができると考えられるんですか 古谷ちょっとほかの理由が見当たらないので, そこら辺がどうなのかなと考えています 平和実は, ご主人がすごいヘビースモーカーとか, そういうことはないですか 古谷ちょっと, 受動喫煙歴も, 申し訳ないんですけど取れていないんです 平和分かりました ほかにご質問やコメントはありませんでしょうか なければ, 病理の先 生, よろしいですかね じゃあ, 最初には, 重松先生 重松病理診断名としてidiopathic glomerular sclerosis という診断をつけるのは, 嫌なんですよね だから, 何か原因を特定したいと思うのですが, この症例は本当に糖尿病らしいですよね 本当にもう困っちゃったですね スライド01 ともかく,25のglomerulus があって, 七つがglobal sclerosis になっていますね 弱拡大で見て分かるように,mesangium の expansion は非常に強いし, 強い動脈硬化があるし, それから尿細管のbasement membrane もすごく厚くなっています こういう変化は, みんな糖尿病に見られる変化なので, 非常に解析困難を感じるわけです スライド 02 まず, 最初にこの浸み込み病変です どこかにボーマン嚢と接点を設けて, そこから糖化蛋白とか, いろいろな浸み出し, あるいは滲み込みになるような液性滲出物が出てくるということです それから, ここには foam cell 化した細胞があります スライド03 ここにhyaline cap 様の病変, 糖尿病と言えないので,hyaline cap 様の病変がある それで, ここは,capsular drop 様の変化があるしそこにfoam cell が入り込んでいます スライド 04 これはfoam cell がhyaline cap 様のところにたまっているところだと思います ここは少し古くなってきたcapsular drop 様の変化です 線維が増えてきています スライド05 ボーマン嚢の下に入る浸み込み病変というのは, これはすごいもので, これの滲み込みはずっと尿管極から尿細管のところまで入っていくわけです そして, ここには動脈がありますけれども, 動脈にも浸み込み病変が中膜に強く起こっています スライド 06 これは, ボーマン嚢の下に浸み込んだところに線維が増えてくる 一応, ここままだと,fibrous crescent というふうなかたちになるんでしょう 線維が増えて, 一応はここで病変としては進行が停止しているんだろうと 107

9 思います スライド 07 このボーマン嚢の下の浸み込み病変というのは, ずっと尿細管のproximal tubule のところへ進んでいっています 糖尿病のときに, 基底膜が異常に厚くなる 例えば, 恐らくこういうところは, 浸み込んでいったものが一緒に固化して,hyalinosis 様になって, 異常な厚い尿細管の基底膜になる, そういう構図が想像されます ここではfoam cellが, glomerular tip lesion みたいなかたちで形成されています スライド 08 ここもものすごいのです foamy になった細胞がついていて, そしてこれは尿管極から外に広がっています ここにご覧のように, 尿細管の上皮を上に押し上げて, 基底膜との間にここに浸み込み病変が及んでいるということです スライド 09 急性の血管再構築に向う変化がやっぱりこの症例でも見られまして,mesangiolysis が, こういうふうな結節病変のほかに, また出てきております スライド 10 この血管が, ここら辺はちょっと血管ができているようですけれども, 血管再構築が壊れてしまったところは, また元のような浸み込み病変になっております ここでは, foam cell が入り込んでいます スライド 11 こんなふうに結節病変がどんどんできてきます そして再構築血管は一部できるんだけど, 結局それが使えなくて,mesangium の内部のほうに押し込められて, また外側に血管再構築を試みるという, その悪性サイクルというか, 病変が進行しています ここに mesangiolysisを起こしたところに, 再構築血管が出ているようなところがちょっと出ております スライド 12 最終的には hyalinosisみたいなかたちで, 固まってしまう場合もありますけれども, この症例では, まだフレッシュな浸み込みで病変がどうも進行しているということです そういうことで, この患者さんの糸球体病変が, ある程度進行性であって, 喫煙と高血圧の組み合わせがあると, 先ほど演者が出された図の1 番左に喫煙があって, 途中で高血圧が加わって, glomerulus sclerosis を起こしてくるという構図ができあがるんです この人の場合には長年の強い高血圧ということで, それだけでこの結節病変が本当にできたかどうか この方は68 歳のお年になるまで, あまりちゃんとした検査を受けておられなかったので, 原因を idiopathic というふうにしてしまうことには, なかなか難しいところがあります けれども, 何とかしろと言われれば, やはり演者のおっしゃるように idiopathic glomerular sclerosis というふうにせざるを得ないと思いました 平和ありがとうございました 山口先生, お願いします 山口いつも, 前の回も何か似たような症例で, 重松先生と逆に, 僕はもう糖尿病性腎症しか考えられないと その原因は臨床で探していただくという, 私の立場はそういうことになってしまいます 喫煙がないということで, 腎性網膜症というのが, 糖尿病性の網膜症と区別ができるのかという問題もあるようには思います スライド01 やはり, 弱拡で見て, 先ほどありましたように, 糖尿病の病変のすべてが, この組織にはある 典型的な例なんです ですから, 学生に見せても全然問題がない, 糸球体硬化, 糸球体が大きくなって, それでcapsular に肥厚して, それから, 尿細管極のところから染み込みが広がって, それから細動脈硬化症が非常に顕著で, 一部はこういうように lipid, 脂質の成分が動脈壁内に沈着があるというようなことですね それから尿細管間質, 尿細管系の萎縮傾向もだいぶ広がってきております スライド02 ちょっと, これは弱拡で, ちょうど髄放線のところに少し炎症があるというようなことです 糸球体がこの辺に存在しているわけで, ちょっと普段見られないような尿細管の染み込み病変が髄放線に沿って, こういうところで, 尿細管上皮が管腔がなくなって, 周り 108

10 第 54 回神奈川腎炎研究会 に白く浮き出ております それで, これは, どうも染み込み病変なんですね, 髄放線に沿って ですから, 尿細管極から出て, 近位尿細管から近位尿細管の局部まで, 染み込み病変が広がっているという, 普段ちょっと私も初めての経験です そこまで insulationが広がった病変というのは, あまり見なかったです スライド 03 PAS で見ますと, 細動脈の硝子化は全周性で,efferenceのほうにまで及んでいます やはり,nodular な結節性の病変 それから,idiopathic nodular glomerulus sclerosis の場合は, 糸球体の病変が比較的 uniform であるという特徴があります ですから糖尿病は 1 個 1 個の糸球体がみんなバリエーションがあって, みんな違う ですから, こういう硬化して, あるいは insulative な滲出性の変化が強いもの, あるいはほとんど diffuse region だけで, あまり nodular regionのない糸球体, そういうように非常にバリエーションがあるというのが,idiopathic nodular glomerulus sclerosisと, 糖尿病性の mesangial nodul ができてくる場合の違いがあるというようなことが言われています スライド 04 それで, 先ほどちょっとこういう nodular regionがありますが, 私が注目したのはここです 何か抜けてしまっているところがあるんです これは, ちょうど集合管がここにありますので, 髄放線の尿細管上皮, あるいは外側に何か PAS が抜けてしまっているんで, 何だろうというふうに最初思っていました スライド 05 Masson で見ますと,insulative なものは, こういうように見えているんです 白っぽいざらざらした感じ 硝子物とはちょっと違うんです それで, これが尿細管の上皮がずっと liningしているんです 実は, 本来の基底膜の外側にあります ここにややブルーでざらざらしたものがたまっているんです これが, 実はここから染み込んだものが, どんどん尿細管の基底膜の周囲に広がって, 髄放線部の近位尿細管の恐らく straight portionにまで及んだ病変だろうというふうに私は思っております こう いうhyaline cap 様の病変ですね スライド06 あちこちから染み込みがあって, 細動脈の硝子様の変化も際立っております スライド 07 これです 何だろうと思ったんです, 最初は, これ そうしたら, 尿細管上皮がちょっと残っています 後で銀が出ますが, ここに本来の基底膜が,TBMが残っています それで, このざらざらしたものが, 恐らく染み込んだものがどんどん ですから, 最終的には, もちろん tubularに, こちらはたまっている蛋白が間質に出てしまっている病変であります スライド08 銀で見ますと, こんな状態です 本来の尿細管上皮がここへ残って, 新生の基底 TBMができて, 外側にあるのが既存の TBMです ですから, 内腔が非常に狭小化している病変です ここも似たようなものかもしれません こういうところもそうだろうと思います ですから, それが髄放線に沿って, あちこちに insulation が非常に顕著に起きていたということになると思います スライド09 IgG がわずかに出ているかなということだろうと思います IgAもちょっと出ているんです linear パターンです スライド 10 mesangial nodule で, 特殊 large chain とか何かの沈着ではないように思います やはり GBM は瀰漫性に肥厚していまして, 先ほどのように内皮下の拡大は, そんなには顕著じゃないようです 所々内腔が消失してしまっているわけですが, 内皮下腔の拡大は前の症例ではないように思います スライド11 強拡大になっているのは, これは有名なdiabetic なfibrinolysis,mesangium matrix と増えてきますと, こういう線維状のものが異常に増えてくるわけで, いわゆる fibrinolysis だろうというふうに思います 特殊な filament ではないように思います そういうようなことで, もう advance の糖尿病性腎症としか考えられないということで, 臨床的に精査していただくということしか言えません 以上です 109

11 平和ありがとうございました かなり厳しいコメントで, 糖尿病性の病変が, 典型的なものがあるんじゃないかと ただ, 当例は染み込み病変が非常に顕著で珍しいということで, 非常に貴重な症例ではないかと思いました これに関してコメント, あるいはご質問ございませんでしょうか どうぞ 長浜横浜市大の病理の長浜と申します 臨床の先生にお聞きしたいのですが, この方は, ご兄弟に腎不全があったんですけど, 先生が調べた範囲で, 家族性の結節性糸球体硬化症というのは報告がありましたか 古谷調べた中ではなかったように思うんですけども, ちょっと家族性に注目して調べていなかったので 長浜ご家族に食道癌の方がいましたよね それで, 抗がん剤を使って, 蛋白尿が大量に出てきたとか 古谷すみません ご家族の治療歴とかまでは, 調べていないです 長浜ありがとうございました 何か脂質の代謝異常とかがは, 家族性にあるんだったら面白いなと思ったんですが, 遺伝学的な異常があれば面白いなと思いました ありがとうございました 平和ありがとうございました ほかのご質問やコメントはありませんか 鎌田先生, いいですか 鎌田北里の鎌田です 腎組織はちょっと見には確かに糖尿病なんですけど, 糖尿病の臨床症候が全く得られない わたしの外来にお嬢さんも一緒に来ていますが, ほっそりした方で, 全然太っていません 家族性の糖尿病が考えられないような状況で, 困った状態です 平和難しいですね ほかにご質問やコメントはありませんか よろしいですか 先生ありがとうございました 古谷ありがとうございました 110

12 第 54 回神奈川腎炎研究会 重松先生 _01 重松先生 _06 重松先生 _11 重松先生 _02 重松先生 _07 重松先生 _12 重松先生 _03 重松先生 _08 重松先生 _13 重松先生 _04 重松先生 _09 重松先生 _14 重松先生 _05 重松先生 _10 重松先生 _15 111

13 重松先生 _16 山口先生 _04 山口先生 _09 重松先生 _17 山口先生 _05 山口先生 _10 山口先生 _01 山口先生 _06 山口先生 _11 山口先生 _02 山口先生 _07 山口先生 _03 山口先生 _08 112

1 2 2 ANCA pouci immune IgG C3 ANCA 68 '01 '02 7 UN 14mg/dl, Cr 0.7 mg/dl, -, - ' UN 45mg/dl, Cr 2.4 mg/dl, Ht 29.5%, 4+, cm 61

1 2 2 ANCA pouci immune IgG C3 ANCA 68 '01 '02 7 UN 14mg/dl, Cr 0.7 mg/dl, -, - ' UN 45mg/dl, Cr 2.4 mg/dl, Ht 29.5%, 4+, cm 61 1 2 2 ANCApouci immune IgG C3 ANCA 68 '01 '02 7 UN 14mg/dl, Cr 0.7 mg/dl, -, - '03 2 3 31 UN 45mg/dl, Cr 2.4 mg/dl, Ht 29.5%, 4+, 3+ 4 14 156.0 cm 61.5 kg 36.9 158/92 mmhg 90 1. ANCA 2. 3. IgG4 deposit

More information

72 20 Ope / class Alb g/ cm 47.9kg : /min 112/60m

72 20 Ope / class Alb g/ cm 47.9kg : /min 112/60m 72 20Ope 68 69 2006 4 50 20 / 52 2006 4 1 2006 4 4 24 class 699.4 5 2 5 23 6 6 15 6 19 6 16 Alb2.03+ 7.5g/ 6 21 153.5cm 47.9kg : 36.7 89/min112/60mmHg (-) (-)S1 S2 S3(-) S4(-) - - 6 15 (+) TP4.9g/dl Alb2.0g/

More information

/12/28 UP 3+, TP 4.2g/dl, Alb 1.9g/dl PSL 50mg/day 1/17 PSL 45mg/day PSL 2006/4/4 PSL 30mg/day mpsl mpsl1000mg 3 2 5/ :90 / :114/64 mmhg

/12/28 UP 3+, TP 4.2g/dl, Alb 1.9g/dl PSL 50mg/day 1/17 PSL 45mg/day PSL 2006/4/4 PSL 30mg/day mpsl mpsl1000mg 3 2 5/ :90 / :114/64 mmhg 17 2005/12/28 UP 3+, TP 4.2g/dl, Alb 1.9g/dl PSL 50mg/day 1/17 PSL 45mg/day PSL 2006/4/4 PSL 30mg/day mpsl mpsl1000mg 32 5/8 36.1 :90 /:114/64 mmhg 166.2 cm64.3 kg 3.9 g/dl 1.6 g/dl 382 mg/dl 408 mg/dl

More information

59 20 : 50 : : : : : 2 / :20 / 25 GTP /28 5/3 5/4 5/8 6/1 1 7kg 6/9 :178.7cm :68.55kg BMI:21.47 :37.3 :78 / :156/78mmHg 1

59 20 : 50 : : : : : 2 / :20 / 25 GTP /28 5/3 5/4 5/8 6/1 1 7kg 6/9 :178.7cm :68.55kg BMI:21.47 :37.3 :78 / :156/78mmHg 1 59 20 : 50 : 2005 9 : 2006 1 : 2006 4 : :2 / :20 / 25 GTP 2006 1 4/28 5/35/4 5/8 6/1 1 7kg 6/9 :178.7cm :68.55kg BMI:21.47 :37.3:78 / :156/78mmHg 1 0.3g 1 30-49 Hb9.5g/dL 7 /mm 3 - Cr1.6mg/dL CRP1.84 mg/dl

More information

人間ドック結果報告書 1/5 ページ 所属 : 株式会社 ケンコウタロウ健康太郎 様 性別 / 年齢 男性 / 49 歳 生年月日 昭和 40 年 3 月 17 日 受診日 平成 26 年 5 月 2 日 受診コース 人間ドック ( 胃カメラ ) 問診項目 今回前回前々回平成 26 年 5 月 2

人間ドック結果報告書 1/5 ページ 所属 : 株式会社 ケンコウタロウ健康太郎 様 性別 / 年齢 男性 / 49 歳 生年月日 昭和 40 年 3 月 17 日 受診日 平成 26 年 5 月 2 日 受診コース 人間ドック ( 胃カメラ ) 問診項目 今回前回前々回平成 26 年 5 月 2 人間ドック結果報告書 1/5 ページ 所属 : 株式会社 ケンコウタロウ健康太郎 様 性別 / 年齢 男性 / 49 歳 生年月日 昭和 40 年 3 月 17 日 受診日 平成 26 年 5 月 2 日 受診コース 人間ドック ( 胃カメラ ) 問診項目 血圧 服薬なし 服薬なし 服薬なし 服薬歴 血糖 服薬なし 服薬なし 服薬なし 脂質 服薬なし 服薬なし 服薬なし 喫煙歴 いいえ いいえ いいえ

More information

九州支部卒後研修会症例

九州支部卒後研修会症例 血液検査研修会 ( 第 25 回 ) 検査の異常から探る! 造血器腫瘍へのアプローチ 症例提示 症例 1~8 - 症例発表者 - 症例 1 藤崎恵熊本医療センター 症例 2 荒木敏造浜の町病院 症例 3 古城剛鹿児島大学病院 症例 4 佐々木高太郎都城健康サービスセンター 症例 5 矢田佳愛 大分県立病院 症例 6 下田博臣 健康保険諫早総合病院 症例 7 堤陽子 佐賀県医療センター好生館 症例 8

More information

腎炎症例研究 27 巻 2011 年 診断と治療に苦慮した C 型肝炎合併のネフローゼ症候群の一例 和 田幸寛 武重由依 竹島亜希子 吉 田典世 伊藤英利 緒方浩顕 衣 笠えり子 症例症例 :46 歳男性主訴 : 呼吸苦と全身浮腫現病歴 :1994 年に C 型肝炎ウイルス (HCV) による慢性肝

腎炎症例研究 27 巻 2011 年 診断と治療に苦慮した C 型肝炎合併のネフローゼ症候群の一例 和 田幸寛 武重由依 竹島亜希子 吉 田典世 伊藤英利 緒方浩顕 衣 笠えり子 症例症例 :46 歳男性主訴 : 呼吸苦と全身浮腫現病歴 :1994 年に C 型肝炎ウイルス (HCV) による慢性肝 腎炎症例研究 27 巻 2011 年 診断と治療に苦慮した C 型肝炎合併のネフローゼ症候群の一例 和 田幸寛 武重由依 竹島亜希子 吉 田典世 伊藤英利 緒方浩顕 衣 笠えり子 症例症例 :46 歳男性主訴 : 呼吸苦と全身浮腫現病歴 :1994 年に C 型肝炎ウイルス (HCV) による慢性肝炎と診断 詳細不明だが, 他院でインターフェロン (IFN) 療法を約 5 ヶ月間施行した 尚, この時に腎障害は認めていなかった

More information

Microsoft Word - 1 糖尿病とは.doc

Microsoft Word - 1 糖尿病とは.doc 2 糖尿病の症状がは っきりしている人 尿糖が出ると多尿となり 身体から水分が失われ 口渇 多飲などが現れます ブドウ糖が利用されないため 自分自身の身体(筋肉や脂肪)を少しずつ使い始めるので 疲れ やすくなり 食べているのにやせてきます 3 昏睡状態で緊急入院 する人 著しい高血糖を伴う脱水症や血液が酸性になること(ケトアシドーシス)により 頭痛 吐き気 腹痛などが出現し すみやかに治療しなければ数日のうちに昏睡状態に陥ります

More information

第 58 回神奈川腎炎研究会 血清 CRP 0.03 mg/dl IgG 488 mg/dl IgA 195 mg/dl IgM 164 mg/dl C3 121 mg/dl CH /ml ASO 51 入院時検査所見 2 RF 8.2 IU/mL 抗核抗体 陰性 HBsAg 0.1

第 58 回神奈川腎炎研究会 血清 CRP 0.03 mg/dl IgG 488 mg/dl IgA 195 mg/dl IgM 164 mg/dl C3 121 mg/dl CH /ml ASO 51 入院時検査所見 2 RF 8.2 IU/mL 抗核抗体 陰性 HBsAg 0.1 腎炎症例研究 29 巻 2013 年 C1q 腎症と IgM 腎症との鑑別に苦慮しているステロイド感受性ネフローゼ症候群の一例 井上隆鎌田一寿矢尾淳甲斐恵子足利栄仁宇田晋 症例症例 :40 歳代男性主訴 : 呼吸苦, 全身浮腫現病歴 : 生来健康 2011 年 4 月半ばに両下腿浮腫を自覚 5 月初め顔面浮腫出現し,5 月 9 日近医を受診ネフローゼ症候群の診断で5 月 12 日当院入院既往歴 :

More information

第 55 回神奈川腎炎研究会 アルポート症候群の一家系 1 石田典子 1 遠藤正之 1 田中寿絵 1 深川雅史 呉新村文男 1 瓊 2 症例症例 1 S.M.:8 歳, 男児 ( 腎生検時 6 歳 ) 現病歴 :5 歳時の検尿で尿潜血を指摘され, 半年後に蛋白尿も指摘されため精査目的に入院 家族歴

第 55 回神奈川腎炎研究会 アルポート症候群の一家系 1 石田典子 1 遠藤正之 1 田中寿絵 1 深川雅史 呉新村文男 1 瓊 2 症例症例 1 S.M.:8 歳, 男児 ( 腎生検時 6 歳 ) 現病歴 :5 歳時の検尿で尿潜血を指摘され, 半年後に蛋白尿も指摘されため精査目的に入院 家族歴 第 55 回神奈川腎炎研究会 アルポート症候群の一家系 1 石田典子 1 遠藤正之 1 田中寿絵 1 深川雅史 呉新村文男 1 瓊 2 症例症例 1 S.M.:8 歳, 男児 ( 腎生検時 6 歳 ) 現病歴 :5 歳時の検尿で尿潜血を指摘され, 半年後に蛋白尿も指摘されため精査目的に入院 家族歴 : 母, 姉にも蛋白尿, 血尿が認められている 身体所見 : 身長 103cm, 体重 15kg, 血圧

More information

2010 年 6 月 25 表 身体所見 134 cm 31 kg /60 mmhg 83/ ,

2010 年 6 月 25 表 身体所見 134 cm 31 kg /60 mmhg 83/ , 24 シンポジウム Ⅲ 要旨 NPPV NPPV 緒 IPF 4 5 1 IPF 2004 2 QOL 179 10 現 10 18 2008 10 言 状 3.4 8.3 76.2 41 37.2 13.6 3 1 症 例 呈 示症例 患者 61 主訴 既往歴 30 45 家族歴 喫煙歴 飲酒歴 職歴 現病歴 13 NSIP 15 1 HOT 15 7 2010 年 6 月 25 表 1 1998

More information

第 64 回神奈川腎炎研究会 液検査所 症例49歳男性 算 現病歴 7年前から糖尿病 糖尿病性網膜症 圧を指摘され 近医 で内服加療を受けていた 3か 前から下肢の浮腫を 覚し 徐々に全 の浮腫が増悪し たため当院受診した 体重は浮腫発症前は95kgであったが 123kgに増加していた 1か 前は尿

第 64 回神奈川腎炎研究会 液検査所 症例49歳男性 算 現病歴 7年前から糖尿病 糖尿病性網膜症 圧を指摘され 近医 で内服加療を受けていた 3か 前から下肢の浮腫を 覚し 徐々に全 の浮腫が増悪し たため当院受診した 体重は浮腫発症前は95kgであったが 123kgに増加していた 1か 前は尿 腎炎症例研究 32 巻 2016 年 糖尿病性腎症のネフローゼ症候群にステロイド治療を施行した一例 1 北見美穂 1 長沼司 1 佐藤浩司 2 白井小百合 1 市川大介 1 音羽孝則 1 岡田絵里 3 小池淳樹 1 末木志奈 1 川田貴章 1 柴垣有吾 4 病理コメンテータ山口裕 城 5 謙輔 症例症例 :49 歳男性 7 年前から糖尿病,2 年前から高血圧を指摘され, 近医で内服加療を受けていた

More information

生化学検査 臨床検査基準値一覧 近畿大学病院 (1) 検査項目 基準値 単位 検査項目 基準値 単位 CRP mg/dl WBC /μl Na mmol/l M RBC K mmol/l F 3.86-

生化学検査 臨床検査基準値一覧 近畿大学病院 (1) 検査項目 基準値 単位 検査項目 基準値 単位 CRP mg/dl WBC /μl Na mmol/l M RBC K mmol/l F 3.86- 生化学検査 近畿大学病院 (1) CRP 0.00-0.14 WBC 3.3-8.6 10 3 /μl Na 138-145 mmol/l M 4.35-5.55 RBC K 3.6-4.8 mmol/l F 3.86-4.92 10 6 /μl Cl 101-108 mmol/l M 13.7-16.8 HGB g/dl Ca 8.8-10.1 F 11.6-14.8 Pi 2.7-4.6 液 M

More information

血糖高いのは朝食後のため検査項目 下限値上限値 単位名称 9 月 3 日 9 月 6 日 9 月 15 日 9 月 18 日 9 月 21 日 9 月 24 日 9 月 28 日 10 月 1 日 10 月 3 日 10 月 5 日 10 月 9 日 10 月 12 日 10 月 15 日 10 月

血糖高いのは朝食後のため検査項目 下限値上限値 単位名称 9 月 3 日 9 月 6 日 9 月 15 日 9 月 18 日 9 月 21 日 9 月 24 日 9 月 28 日 10 月 1 日 10 月 3 日 10 月 5 日 10 月 9 日 10 月 12 日 10 月 15 日 10 月 検査項目 下限値上限値 単位名称 7 月 9 日 7 月 10 日 7 月 11 日 7 月 12 日 7 月 13 日 7 月 17 日 7 月 20 日 7 月 23 日 7 月 25 日 7 月 27 日 7 月 30 日 8 月 3 日 8 月 6 日 8 月 8 日 8 月 10 日 8 月 12 日 8 月 15 日 8 月 17 日 8 月 20 日 8 月 22 日 8 月 24 日

More information

2

2 2008 No.236 2 4 5 6 7 9 8 11 10 12 [ ESSAY ] MY HOBBY IS RADIO PROGRAMS PRODUCTION 13 85 81 82 83 84 90 85 86 87 88 90 89 91 92 メタボ対策にもってこい 特定健診 特定健診 異常値を早期発見し 早期治療 へ導くための健診でした 異常値になる前にそのリスク対象者を発見して 生活習慣を改善し健康へ導くための健診です

More information

WBC 5700 / l Gran 58.5% Lym 29.0% Eosin 0.3% RBC 499x10 6 / l Hb 14.8 g/dl Hct 44.40% PLT 15.3x10 3 / l PT 157% Fbg 616 mg/dl DD 0.99 g/ml GOT GPT LDH

WBC 5700 / l Gran 58.5% Lym 29.0% Eosin 0.3% RBC 499x10 6 / l Hb 14.8 g/dl Hct 44.40% PLT 15.3x10 3 / l PT 157% Fbg 616 mg/dl DD 0.99 g/ml GOT GPT LDH 54 2002 3 1992 2002 3 2002 7 2004 1 15 4Kg74.0Kg 1 24 80.6 kg BUN 26.0mg/dl, s-cr 2.3mg/dl, 3+ 1 27 40 /34 174.3 cm 80.6 kg 1 10kg36.8 120/70 mmhg 88 / 14 / fibrinogen 616 mg/dl, TP 3.6 g/dl, Alb 1.4 g/dl,

More information

腎炎症例研究 27 巻 2011 年 図 1 図 2 入院時検査所見 (2008 年 8 月 ) 尿所見 比重 ph 6.0 蛋白 3+ 潜血 3+ RBC >51 /HPF 顆粒円柱 1-3 /WF 蝋様円柱 1-3 /WF 赤血球円柱 1-3 /WF 尿蛋白 /Cr 比 4.5 g/

腎炎症例研究 27 巻 2011 年 図 1 図 2 入院時検査所見 (2008 年 8 月 ) 尿所見 比重 ph 6.0 蛋白 3+ 潜血 3+ RBC >51 /HPF 顆粒円柱 1-3 /WF 蝋様円柱 1-3 /WF 赤血球円柱 1-3 /WF 尿蛋白 /Cr 比 4.5 g/ 第 53 回神奈川腎炎研究会 ネフローゼ症候群を呈し MPO-ANCA 陰性となっても半月体形成が持続する腎炎の 1 例 1 柳麻衣 1 東公一 1 田村功一 2 長濱清隆 三橋吉田伸一郎戸谷義幸稲山嘉明 1 洋 1 1 2 1 金岡知彦 1 大澤正人 1 梅村敏 症例症例 :41 歳女性現病歴 : 平成 16 年初めて検診で尿蛋白と血尿を指摘され, 平成 17 年 4 月に他院で腎生検を施行し,

More information

21 5 I C T J-Doit High risk Risk 20 7 21 34,324 30,858 38,735 26,800 27,490 20,472 18,533 20,096 14,913 14,931 488 470 491 435 446 10 t-pa intervention t-pa interventionclipping simulator subspecialty

More information

腎炎症例研究 27 巻 2010 年 図 2 図 3 入院時検査所見 尿検査 PH 5.0 比重 蛋白 (3+) 潜血 (3+) 糖 (-) ケトン (-) 白血球 (1+) 白血球 /HF 赤血球 /HF 硝子円柱 2+ 顆粒円柱 1+ 細菌 1+ 尿中 β2m

腎炎症例研究 27 巻 2010 年 図 2 図 3 入院時検査所見 尿検査 PH 5.0 比重 蛋白 (3+) 潜血 (3+) 糖 (-) ケトン (-) 白血球 (1+) 白血球 /HF 赤血球 /HF 硝子円柱 2+ 顆粒円柱 1+ 細菌 1+ 尿中 β2m 第 54 回神奈川腎炎研究会 尿蛋白が遷延しステロイド療法で治療し得た溶連菌感染後急性糸球体腎炎の一例 1 石原有子 1 海津嘉蔵 細川桂 1 緑 2 義久 1 宇都栄作 始めに急性糸球体腎炎は, 多くの場合は溶連菌による先行感染の後,1 ~ 2 週間の潜伏期を経て血尿, 浮腫, 高血圧を三主徴として急性に発症する また, 補体価の低下を認め症状の改善とともに2 週間以内に回復を始め6 週以内に正常化するといわれている

More information

腎検体の標本作製と染色

腎検体の標本作製と染色 腎検体の標本作製と特殊染色 愛知県臨床衛生検査技師会病理細胞検査研究班基礎講座 JA 愛知厚生連豊田厚生病院 臨床検査技術科田中浩一 腎組織の HE 染色標本 血管内皮細胞 足細胞 ( 基底膜の外側にある ) メザンギウム細胞 メザンギウム基質 遠位尿細管 ボウマン嚢上皮 ( ボウマン嚢を裏うちする ) 基底膜 ボウマン嚢 近位尿細管 糸球体 近位尿細管 遠位尿細管 血管 糸球体毛細血管 メザンギウム

More information

日本呼吸器学会雑誌第48巻第6号

日本呼吸器学会雑誌第48巻第6号 Fig.1 Cutaneousfindingsandpathologicalfindingsofatransbronchiallungbiopsy(TBLB)andlichenifiedeczemaoftherightforearm.Thepatienthadlichenifiedeczemaonhisextremitiesandbodytrunk (1a:rightforearm,1b:leftthigh).Therewasinfiltrationoftheinflammatorylymphocytes,edemaandabrasioninthetype2alveolarepithelium

More information

1 8 ぜ 表2 入院時検査成績 2 諺齢 APTT ALP 1471U I Fib 274 LDH 2971U 1 AT3 FDP alb 4 2 BUN 16 Cr K4 O Cl g dl O DLST 許 皇磯 二 図1 入院時胸骨骨髄像 低形成で 異常細胞は認め

1 8 ぜ 表2 入院時検査成績 2 諺齢 APTT ALP 1471U I Fib 274 LDH 2971U 1 AT3 FDP alb 4 2 BUN 16 Cr K4 O Cl g dl O DLST 許 皇磯 二 図1 入院時胸骨骨髄像 低形成で 異常細胞は認め 1 8 ぜ 表2 入院時検査成績 2 諺齢 APTT ALP 1471U I Fib 274 LDH 2971U 1 AT3 FDP 125 6 7 alb 4 2 BUN 16 Cr K4 O Cl g dl O 7 137 DLST 許 皇磯 二 図1 入院時胸骨骨髄像 低形成で 異常細胞は認められない PAIgG 177 3ng 107 cell meq 1 砂糖水試験 一 Fe 236 μg

More information

腎炎症例研究 33 巻 2017 年 Tac3mg (12時間トラフ3 7ng/ml) (mg/dl) mpsl PSL40mg (g/dl) 0.5g (g/gcr) HbA1c 8.0 蛍光顕微鏡所見 LDL-apheresis計12回施行 治療経過 PSL40mg PSL20mg PSL5mg

腎炎症例研究 33 巻 2017 年 Tac3mg (12時間トラフ3 7ng/ml) (mg/dl) mpsl PSL40mg (g/dl) 0.5g (g/gcr) HbA1c 8.0 蛍光顕微鏡所見 LDL-apheresis計12回施行 治療経過 PSL40mg PSL20mg PSL5mg 第 65 回神奈川腎炎研究会 糖尿病治療経過中にネフローゼ症候群が急性発症した一例 1 町田慎治 1 松井勝臣 2 柴垣有吾 1 大石大輔 1 白井小百合 3 小池淳樹 2 市川大介 1 今井直彦 4 病理コメンテータ城謙輔 山口 5 裕 症例症例 :59 歳男性現病歴 :1993 年より2 型糖尿病の診断で内服加療開始される 2012 年 11 月まで腎機能障害指摘されていなかったが,2013 年

More information

Microsoft Word - Dr.Horita.doc

Microsoft Word - Dr.Horita.doc 移植腎病理に有用な免疫染色 東京女子医科大学腎臓病総合医療センター病理検査室堀田茂 移植腎病理診断には 固有腎や自己腎には出現しない移植腎特有な拒絶反応がある 実際には ドナーからの持ち込み病変 腎炎の再発 de novo 腎炎 薬剤性腎障害 ウイルス感染など 通常の腎生検診断と移植腎に特異的病変が混在した病態を解析することになる そのため 移植腎病理の診断や病態の解析には 免疫組織学的検討が必要不可欠である

More information

Microsoft Word - 第1回RCPC案内

Microsoft Word - 第1回RCPC案内 第 1 回 Reversed Clinico-pathological Conference (RCPC) のお知らせ主催日本臨床検査医学会教育委員会共催日本臨床検査医学会関東甲信越支部 日本臨床検査医学会教育委員会では 検査結果を正しく解釈することを目的として RCPC を開催します 今回は 第 28 回関東 甲信越支部総会に合わせて下記のように行います 臨床検査専門医更新のための臨床検査領域講習として申請中です

More information

第 52 回神奈川腎炎研究会 特異な細動脈病変を呈したループス腎炎の 1 例 鎌田真理子 佐野 隆 酒井健史 古谷昌子 根本千香子 渡会梨紗子 青山雅則 中野素子 内田満美子 坂本尚登 鎌田貢壽 症例症例 :32 歳男性主訴 : 手足のむくみ現病歴 : 平成 21 年 4 月初旬に咽頭痛を自覚し近医

第 52 回神奈川腎炎研究会 特異な細動脈病変を呈したループス腎炎の 1 例 鎌田真理子 佐野 隆 酒井健史 古谷昌子 根本千香子 渡会梨紗子 青山雅則 中野素子 内田満美子 坂本尚登 鎌田貢壽 症例症例 :32 歳男性主訴 : 手足のむくみ現病歴 : 平成 21 年 4 月初旬に咽頭痛を自覚し近医 第 52 回神奈川腎炎研究会 特異な細動脈病変を呈したループス腎炎の 1 例 鎌田真理子 佐野 隆 酒井健史 古谷昌子 根本千香子 渡会梨紗子 青山雅則 中野素子 内田満美子 坂本尚登 鎌田貢壽 症例症例 :32 歳男性主訴 : 手足のむくみ現病歴 : 平成 21 年 4 月初旬に咽頭痛を自覚し近医を受診 咽頭培養にて溶連菌が検出され抗生剤にて加療 4 月中旬より手指のむくみを自覚するようになり,4

More information

目次 1. 目的 2 2. 人工透析患者の年齢等の分析 3 性別 被保険者 被扶養者 3. 人工透析患者の傷病等の分析 8 腎臓病 併存傷病 平成 23 年度新規導入患者 4. 人工透析 健診結果 医療費の地域分析 13 二次医療圏別 1

目次 1. 目的 2 2. 人工透析患者の年齢等の分析 3 性別 被保険者 被扶養者 3. 人工透析患者の傷病等の分析 8 腎臓病 併存傷病 平成 23 年度新規導入患者 4. 人工透析 健診結果 医療費の地域分析 13 二次医療圏別 1 平成 25 年 01 月 22 日作成平成 25 年 01 月 29 日初版平成 25 年 01 月 30 日第 2 版平成 25 年 08 月 26 日第 3 版 評議会支部資料 3 人工透析に関する分析 目次 1. 目的 2 2. 人工透析患者の年齢等の分析 3 性別 被保険者 被扶養者 3. 人工透析患者の傷病等の分析 8 腎臓病 併存傷病 平成 23 年度新規導入患者 4. 人工透析 健診結果

More information

<8AEE8F80926C955C81698D C5816A2E786C7378>

<8AEE8F80926C955C81698D C5816A2E786C7378> * 赤文字 前回改訂 ( 平成 27 年 7 月 31 日 ) から変更箇所 尿 糞便等検査 神戸大学医学部附属病院 院内基準値表 平成 27 年 8 月 13 日 改訂 尿中一般物質定性半定量検査 検査項目 基準値 単位 改訂日 前回基準値 尿比重 1.005~1.030 ph 5~7 タンパク (-)~(±) 糖 (-) ケトン体 (-) 潜血 (-) ビリルビン (-) ウロビリノーゲン NR

More information

PowerPoint プレゼンテーション

PowerPoint プレゼンテーション 4-0 糖尿病の診断 (1) 糖尿病はインスリンが出にくかったり 効きにくかったりすることにより 一時的で はなく長期間 血糖値が高くなる病気の集まりです したがって糖尿病の診断に は血糖値が高いことの証明が必要になります ここで問題です 問題 ある人の血糖値が 150mg/dl でした この人は糖尿病でしょうか? 正解は 条件によっては糖尿病と診断できる です 血糖値は常に変動しています 食事によって上昇し

More information

佐賀県肺がん地域連携パス様式 1 ( 臨床情報台帳 1) 患者様情報 氏名 性別 男性 女性 生年月日 住所 M T S H 西暦 電話番号 年月日 ( ) - 氏名 ( キーパーソンに ) 続柄居住地電話番号備考 ( ) - 家族構成 ( ) - ( ) - ( ) - ( ) - 担当医情報 医

佐賀県肺がん地域連携パス様式 1 ( 臨床情報台帳 1) 患者様情報 氏名 性別 男性 女性 生年月日 住所 M T S H 西暦 電話番号 年月日 ( ) - 氏名 ( キーパーソンに ) 続柄居住地電話番号備考 ( ) - 家族構成 ( ) - ( ) - ( ) - ( ) - 担当医情報 医 佐賀県肺がん地域連携パス様式 1 ( 臨床情報台帳 1) 患者様情報 氏名 性別 男性 女性 生 住所 M T S H 西暦 電話番号 氏名 ( キーパーソンに ) 続柄居住地電話番号備考 家族構成 情報 医療機関名 診療科 住所 電話番号 紹介医 計画策定病院 (A) 連携医療機関 (B) 疾患情報 組織型 遺伝子変異 臨床病期 病理病期 サイズ 手術 有 無 手術日 手術時年齢 手術 有 無 手術日

More information

Microsoft Word - 44-第4編頭紙.doc

Microsoft Word - 44-第4編頭紙.doc 別紙 2 レセプト分析対象病名等一覧 ( 優先順 ) 疾病と治療疾患名 ICD10 コード点数コード 1 糖尿病糖尿病 E11~E14 2 インスリン療法インスリン在宅自己注射指導管理料点数コード レセ電算コード C101 3 高血圧症 高血圧症 I10 本態性高血圧症 I10 4 高脂血症 高脂血症 E785 高 HDL 血症 E780 高 LDL 血症 E780 高トリグリセライド血症 E781

More information

腎炎症例研究 27 巻 200 年 図 図 2 血液検査 < 血算 > WBC 3500 /μl Neu 62 % Eo 4 % Baso % Mono 7.5 % Lym 25 % RBC 296 /μl Hb 0. g/dl MCV 03.4 Fl MCHC 33 % Plt 5000 / μl

腎炎症例研究 27 巻 200 年 図 図 2 血液検査 < 血算 > WBC 3500 /μl Neu 62 % Eo 4 % Baso % Mono 7.5 % Lym 25 % RBC 296 /μl Hb 0. g/dl MCV 03.4 Fl MCHC 33 % Plt 5000 / μl 第 54 回神奈川腎炎研究会 TS- 投与後に難治性腹水とネフローゼ症候群を伴い急速進行性に末期腎不全に至った TMA の一例 今福星野純一澤直樹永澤元規諏訪部達也大橋健一 礼 2 長谷川詠子 平松里佳子 竹本文美 服部吉成 乳原善文 住田圭一 山内真之 串田夏樹 早見典子 高市憲明 背景微小血栓性血管障害症 (TMA; thrombotic microangiopathy) は血管内皮細胞障害により微小血管において血小板血栓が形成され,

More information

腎炎症例研究 29 巻 2013 年 入院時血液, 尿検査所見 ( 生化学 ) BS 98 mg/dl T-Bil 0.5 mg/dl AST 23 IU/l ALT 7 IU/l LDH 251 IU/l ALP 115 IU/l TP 6.0 g/dl ALB 2.5 g/dl T-cho 33

腎炎症例研究 29 巻 2013 年 入院時血液, 尿検査所見 ( 生化学 ) BS 98 mg/dl T-Bil 0.5 mg/dl AST 23 IU/l ALT 7 IU/l LDH 251 IU/l ALP 115 IU/l TP 6.0 g/dl ALB 2.5 g/dl T-cho 33 第 58 回神奈川腎炎研究会 上皮下高電子密度物質の沈着を伴った ANCA 関連腎炎の一例 1 青木敏行 2 下川伶子 4 石川由起雄 1 鯉渕清人 3 酒井謙 1 宮城盛淳 3 相川厚 0 0 症例症例 :74 歳女性主訴 : 下肢浮腫, 腎機能障害現病歴 : 近医にて2002 年頃から顕微鏡的血尿を指摘されていたが経過観察されていた 2011 年 6 月に初めて蛋白尿が出現し,12 月には蛋白尿増加と血清アルブミンの低下を認めていた

More information

第 59 回神奈川腎炎研究会 入院時身体所見 血算 WBC RBC Hb Ht Plt Cl Ca IP AST ALT LDH ALP CRP Glu TG Tchol LDL-C /μl /μl g/dl % /μl 血液ガス 静脈

第 59 回神奈川腎炎研究会 入院時身体所見 血算 WBC RBC Hb Ht Plt Cl Ca IP AST ALT LDH ALP CRP Glu TG Tchol LDL-C /μl /μl g/dl % /μl 血液ガス 静脈 40 200230 IgA 2003 31 2006 34 HLA 1 haplotype identical 0h Cr 1 29mg dl 4 2009Cr 1 7 2 0 dl 0 25g g Cr 3 ARB 120 130 70 80mmHg HbA1c 5 8% 2012 7 Cr3 2mg dl 5 0g g Cr 2006 12 2007 9 Cr (mg/dl) (g/g Cr)

More information

(1) ) ) (2) (3) (4) (5) (1) (2) b (3)..

(1) ) ) (2) (3) (4) (5) (1) (2) b (3).. ... -1... -1... -2... -6.... -1 (1)... -1 1)... -1 2)... -14 (2)... -19 (3)... -52 (4)... -18 (5)... -136.... -196 (1)... -196 (2) b... -224 (3)... -233.... -251.... -286.... -289 (1)... -289 (2)... -32

More information

<8C9F8DB85F3338E4508CB495612E786C73>

<8C9F8DB85F3338E4508CB495612E786C73> 尿 検 査 初 回 登 録 前 回 調 査 時 から 変 更 なし 追 加 データあり 随 時 尿 蛋 白 ( 定 性 ) - - - 糖 ( 定 性 ) - - - 潜 血 ( 定 性 ) - - - 項 目 に が 付 与 されている 場 合 : 該 当 の 項 目 は 1/5 尿 検 査 血 球 算 定 初 回 登 録 前 回 調 査 時 から 変 更 なし 追 加 データあり WBC ( )

More information

PowerPoint プレゼンテーション

PowerPoint プレゼンテーション の使用例 DPP-4 阻害剤からへの切り替え 57 歳女性糖尿病罹病期間 5 年 主訴 : 体重増加 身長 :165 cm 体重 :70.3 kg B M I:25.8kg/m 2 HbA1c:6.5 % 家族歴 : 無し TG:141mg/dl LDL-C:122mg/dl HDL-C:48mg/dl 尿 Alb 8.3mg/g cre 合併症 : 脂質異常症 DM 治療 :DPP-4 阻害剤 合併症治療薬

More information

慈大呼吸器_25-1_02T_CS5.indd

慈大呼吸器_25-1_02T_CS5.indd ISSN 0919-6870. Jikei Journal of Chest Diseases Jikei University Chest Diseases Research Association 82 1 1 1 1 1 1 1 1 2 1 2 74 2010 2 2011 8 12 2012 1 17 1 20 1 28 CT 5 / 50 2011 8 2 / 1200 mg/2x 40

More information

腎炎症例研究 32 巻 2016 年 肉眼的血尿が出現し急速に腎障害が進行した糖尿病性腎症の一例 1 阿部哲也 1 高橋遼 1 竹内和博 1 村野順也 1 竹内康雄 1 青山東五 1 島田芳隆 1 鎌田真理子 1 内藤正吉 1 関本恵子 1 正木貴教小川みゆき 1 佐野 1 隆 2 病理コメンテータ

腎炎症例研究 32 巻 2016 年 肉眼的血尿が出現し急速に腎障害が進行した糖尿病性腎症の一例 1 阿部哲也 1 高橋遼 1 竹内和博 1 村野順也 1 竹内康雄 1 青山東五 1 島田芳隆 1 鎌田真理子 1 内藤正吉 1 関本恵子 1 正木貴教小川みゆき 1 佐野 1 隆 2 病理コメンテータ 腎炎症例研究 32 巻 206 年 肉眼的血尿が出現し急速に腎障害が進行した糖尿病性腎症の一例 阿部哲也 高橋遼 竹内和博 村野順也 竹内康雄 青山東五 島田芳隆 鎌田真理子 内藤正吉 関本恵子 正木貴教小川みゆき 佐野 隆 2 病理コメンテータ城謙輔 山口 3 裕 症例症例 :75 歳, 男性 主訴 : 下腿浮腫, 呼吸苦現病歴 :8 年前に黄疸と灰白色便を主訴に当院消化器内科受診した 下部胆管の狭窄,

More information

糖尿病経口薬 QOL 研究会研究 1 症例報告書 新規 2 型糖尿病患者に対する経口糖尿病薬クラス別の治療効果と QOL の相関についての臨床試験 施設名医師氏名割付群記入年月日 症例登録番号 / 被験者識別コード / 1/12

糖尿病経口薬 QOL 研究会研究 1 症例報告書 新規 2 型糖尿病患者に対する経口糖尿病薬クラス別の治療効果と QOL の相関についての臨床試験 施設名医師氏名割付群記入年月日 症例登録番号 / 被験者識別コード / 1/12 症例報告書 新規 2 型糖尿病患者に対する経口糖尿病薬クラス別の治療効果と QOL の相関についての臨床試験 施設名医師氏名割付群記入年月日 症例登録番号 / 被験者識別コード / 1/12 患者背景同意取得時から試験開始までの状況について記入 性別 男 女 年齢生年月日 歳 西暦年月日 身長. cm 体重. kg 腹囲. cm 糖尿病罹病期間 西暦年月 ~ 現在 喫煙 合併症 あり なし飲酒 あり

More information

症例 A: 30 歳 女性 半年くらい前から徐々に全身倦怠感が増強 診察時の検査で BUN 130 mg/dl ( 正常値 : 9~20) クレアチニン 11.4 mg/dl ( 正常値 : 0.5~1.0) である 症例 B: 38 歳 男性 10 年前から高血圧を指摘され 6 年前から高血圧が悪

症例 A: 30 歳 女性 半年くらい前から徐々に全身倦怠感が増強 診察時の検査で BUN 130 mg/dl ( 正常値 : 9~20) クレアチニン 11.4 mg/dl ( 正常値 : 0.5~1.0) である 症例 B: 38 歳 男性 10 年前から高血圧を指摘され 6 年前から高血圧が悪 分子病態課題 : 電解質 酸塩基平衡 血液ガス異常 4/6 & 4/13 設問 1 以下の症例 1~4 で (1)~(5) を考察せよ (1) アシドーシスか アルカローシスか ( 酸血症 acidemia 或いはアルカリ血症 alkalemia?) (2) 代謝性か 呼吸性か? (3) 代償性の変化は適切におこっているか? (4) アニオンギャップは? (5) 原因は? 症例 1~4は症例 A~Dのどれに当たると考えられるか?

More information

dr

dr 成人および小児膜性腎症における M-type ホスホリパーゼ A2 受容体の免疫組織学的検出 東京女子医科大学腎臓病総合医療センター病理検査室 堀田茂 はじめに膜性腎症は 糸球体基底膜上皮下に形成される免疫複合体により糸球体上皮障害が惹起される糸球体腎炎である 本邦においては 成人ネフローゼ症候群の原因では膜性腎症が一番多く約 35% を占め 小児では少なく 1%~7% と報告されている 発症年齢は

More information

<4D F736F F F696E74202D208E9197BF315F817582C782B182C582E0826C C B4C985E82C98AD682B782E98DEC8BC EF92868AD495F18D902E B8CDD8AB B83685D>

<4D F736F F F696E74202D208E9197BF315F817582C782B182C582E0826C C B4C985E82C98AD682B782E98DEC8BC EF92868AD495F18D902E B8CDD8AB B83685D> どこでも MY 病院 糖尿病記録に関する作業部会中間報告 資料 1 検討対象とアウトプット 検討対象 Ⅰ どこでも MY 病院 糖尿病記録として取り扱う具体的な情報について どこでも MY 病院 糖尿病記録として取り扱う具体的情報 ( データセット ) について検討 他疾病を考慮したデータセット拡張の検討 Ⅱ どこでも MY 病院 糖尿病記録の具体的利用イメージについて どこでも MY 病院 糖尿病記録がどのように利活用されるかのユースケースの検討

More information

スイスイ検診ってなに?? 20 歳以上の方で ご自分の身体について ふと思う事はありませんか? たとえば 健康について気になるけど健康診断 人間ドックを受けていない! 病院で診察を受けるまでもないけど ちょっと気になる! 健康管理に気をつけているから大丈夫だと思うけど 検査の数値が気になる! 主人は

スイスイ検診ってなに?? 20 歳以上の方で ご自分の身体について ふと思う事はありませんか? たとえば 健康について気になるけど健康診断 人間ドックを受けていない! 病院で診察を受けるまでもないけど ちょっと気になる! 健康管理に気をつけているから大丈夫だと思うけど 検査の数値が気になる! 主人は スイスイ検診ってなに?? 20 歳以上の方で ご自分の身体について ふと思う事はありませんか? たとえば 健康について気になるけど健康診断 人間ドックを受けていない! 病院で診察を受けるまでもないけど ちょっと気になる! 健康管理に気をつけているから大丈夫だと思うけど 検査の数値が気になる! 主人は会社で健診があるけど わたしは血液検査をするチャンスがない! 家族が病気なので 自分は? 遺伝による病気が気になる!

More information

腎炎症例研究 27 巻 2011 年 図 5 HE 染色 図 8 図 6 図 9 IgM 図 7 図 10 C4 52

腎炎症例研究 27 巻 2011 年 図 5 HE 染色 図 8 図 6 図 9 IgM 図 7 図 10 C4 52 腎炎症例研究 27 巻 2011 年 ベザフィブラートの積極的使用により蛋白尿の 減少効果を得たリポ蛋白糸球体症の一例 大 鈴 大 宮 谷 木 橋 城 症 症 例 22 歳 隆 康 盛 俊1 紀1 靖1 淳2 酒 服 水 井 部 入 吉 苑 謙1 成1 生1 高 田 相 須 中 川 二 仁 郎1 英1 厚1 例 男性 現 病 歴 2004 年 の 学 校 健 診 で 尿 蛋 白 定 性 で 2+ 随

More information

PowerPoint プレゼンテーション

PowerPoint プレゼンテーション 高齢者の臨床検査データの診方 ( 見方 ) 考え方 ~ 注意すべきポイント ~ 2017.7.15 ( 株 ) 兵庫県登録衛生検査センター一般社団法人日本健康倶楽部和田山診療所 山口宏茂 1 この違いは何故でしょうか? 1) RBC 380 万 /μl Hb9.8g/L 40 歳男性貧血の原因精査 ( 消化管出血 悪性腫瘍 血液疾患など ) 89 歳女性精査を行うことは極めて少ない ( 前回値にもよるが

More information

50 生化学検査 420 3J 総ビリルビン 数字 PQ 5 NNN.N mg/dl mg/dl 3J010 総ビリルビン 3J 生化学検査 430 3B GOT(AST)

50 生化学検査 420 3J 総ビリルビン 数字 PQ 5 NNN.N mg/dl mg/dl 3J010 総ビリルビン 3J 生化学検査 430 3B GOT(AST) 10 身体計測 10 9N001000000000001 身長 数字 PQ 5 NNN.N cm cm 9N001 身長 1.2.392.200119.6.1005 10 身体計測 20 9N000000000001 体重 数字 PQ 5 NNN.N kg kg 9N006 体重 1.2.392.200119.6.1005 10 身体計測 30 9N011000000000001 BMI 数字 PQ

More information

第 60 回神奈川腎炎研究会 低補体血症が持続する膜性増殖性糸球体腎炎 3 型の小児の 1 例 1 丸山真理 1 齋藤陽 1 小林久志 2 小池淳樹 1 村田俊輔 3 生駒雅昭 はじめに小児の膜性増殖性糸球体腎炎 ( 以下, MPGN) は一般に予後良好とされているがその多くは 1 型と考えられてい

第 60 回神奈川腎炎研究会 低補体血症が持続する膜性増殖性糸球体腎炎 3 型の小児の 1 例 1 丸山真理 1 齋藤陽 1 小林久志 2 小池淳樹 1 村田俊輔 3 生駒雅昭 はじめに小児の膜性増殖性糸球体腎炎 ( 以下, MPGN) は一般に予後良好とされているがその多くは 1 型と考えられてい 第 60 回神奈川腎炎研究会 低補体血症が持続する膜性増殖性糸球体腎炎 3 型の小児の 1 例 1 丸山真理 1 齋藤陽 1 小林久志 2 小池淳樹 1 村田俊輔 3 生駒雅昭 はじめに小児の膜性増殖性糸球体腎炎 ( 以下, MPGN) は一般に予後良好とされているがその多くは 1 型と考えられている MPGN3 型は小児においても比較的まれな病型であり予後に関して一定の見解はない 今回, 我々はステロイドパルス療法とシクロスポリンを併用し蛋白尿の改善は得たが低補体血症と血尿が持続するMPGN3

More information

2.7.6 MJR a MRI CT b 2 Beecham r-afs mg/ mg/ Gn-RH 742

2.7.6 MJR a MRI CT b 2 Beecham r-afs mg/ mg/ Gn-RH 742 MJR-35 34 1 1 a MRICT b 2Beecham r-afs 3 4 20 4 mg/ 20 40 5 6 2 1 2 3 44 mg/ 5 6 7 8 4 Gn-RH 742 9 10 11 12 1 20 60 1 1MJR-351 mg/ 0.25 2 Lot. No. 2MJR-352 mg/ 1 1 Lot. No. 3MJR-354 mg/ 1 2 Lot. No. 2

More information

標準的な健診・保健指導の在り方に関する検討会

標準的な健診・保健指導の在り方に関する検討会 第 3 章保健指導対象者の選定と階層化 (1) 保健指導対象者の選定と階層化の基準 1) 基本的考え方生活習慣病の予防を期待できる内臓脂肪症候群 ( メタボリックシンドローム ) の選定及び階層化や 生活習慣病の有病者 予備群を適切に減少させることができたかを的確に評価するために 保健指導対象者の選定及び階層化の標準的な数値基準が必要となる 2) 具体的な選定 階層化の基準 1 内臓脂肪型肥満を伴う場合の選定内臓脂肪蓄積の程度を判定するため

More information

共済だより.indd

共済だより.indd 新 年 明 けましておめでとうございます 第 1 区 第 2 区 人間ドック 受けっぱなしになっていませんか 共済組合では 組合員の皆様が 健康で充実した生活を過ごしていただくための疾病予防対策とし て 人間ドック受に要した費用の助成事業を行っています 今回 平成21年4月から平成22年3月までの1年間の間に人間ドックを受された組合員の方を 対象として どのような異常を発見されたかなどを調しました

More information

2 章 +αの 情 報 に 着 目 する! 1 血 球 算 定 検 査 結 果 2 生 化 学 検 査 結 果 手 がかりに 乏 しいのも+α 1 症 例 をみてみよう! 1 60 吉 見 祐 輔 1 2 11percutaneous coronary intervention PCI104 38.

2 章 +αの 情 報 に 着 目 する! 1 血 球 算 定 検 査 結 果 2 生 化 学 検 査 結 果 手 がかりに 乏 しいのも+α 1 症 例 をみてみよう! 1 60 吉 見 祐 輔 1 2 11percutaneous coronary intervention PCI104 38. 2 章 +αの 情 報 に 着 目 する! 1 血 球 算 定 検 査 結 果 2 生 化 学 検 査 結 果 手 がかりに 乏 しいのも+α 1 症 例 をみてみよう! 1 60 吉 見 祐 輔 1 2 11percutaneous coronary intervention PCI104 38.1 130 75mmHg 83 16 SpO 297 1 3 WBCL RBC10 4 L Hb g

More information

1996 papilloma virus 2001 Bowen AIHA PSL1mg/kg BMA PRCA parvovirus B19 PVB19 DNA PCR PV IgM 4 PVB19 PRCA MAP PVB19 DNA DNA PR

1996 papilloma virus 2001 Bowen AIHA PSL1mg/kg BMA PRCA parvovirus B19 PVB19 DNA PCR PV IgM 4 PVB19 PRCA MAP PVB19 DNA DNA PR 1996 papilloma virus 2001 Bowen2002 12 2003 2 2002 9 10 AIHA PSL1mg/kg BMAPRCA parvovirus B19 PVB19 DNA PCR PV IgM 4PVB19 PRCA MAPPVB19DNA DNA PRCA IVIG;20 50g/ IVIG PVB19AIHA steroid 15 20mg/day 2003

More information

第 59 回神奈川腎炎研究会 ブシラミン内服開始後に発症した半月体形成を伴う膜性腎症の一例 眞部俊伴野麻悠子大島康子波多野道康 症 例 考 察 症例 :76 歳女性 主訴 : 浮腫 既往歴 :25 歳時 : 妊娠高血圧症候群 家族歴 : 兄 : 関節リウマチ 生活歴 : 喫煙歴なし, 飲酒歴ほぼなし

第 59 回神奈川腎炎研究会 ブシラミン内服開始後に発症した半月体形成を伴う膜性腎症の一例 眞部俊伴野麻悠子大島康子波多野道康 症 例 考 察 症例 :76 歳女性 主訴 : 浮腫 既往歴 :25 歳時 : 妊娠高血圧症候群 家族歴 : 兄 : 関節リウマチ 生活歴 : 喫煙歴なし, 飲酒歴ほぼなし ブシラミン内服開始後に発症した半月体形成を伴う膜性腎症の一例 眞部俊伴野麻悠子大島康子波多野道康 症 例 考 察 症例 :76 歳女性 主訴 : 浮腫 既往歴 :25 歳時 : 妊娠高血圧症候群 家族歴 : 兄 : 関節リウマチ 生活歴 : 喫煙歴なし, 飲酒歴ほぼなし, 常用薬バイアスピリン100mg1T, ブシラミン 100mg3T 現病歴 : 毎年健診を受診していたが, 尿所見異常の指摘は無かった

More information

1治療 かっていたか, 予想される基礎値よりも 1.5 倍以上の増加があった場合,3 尿量が 6 時間にわたって 0.5 ml/kg 体重 / 時未満に減少した場合のいずれかを満たすと,AKI と診断される. KDIGO 分類の重症度分類は,と類似し 3 ステージに分けられている ( 1). ステー

1治療 かっていたか, 予想される基礎値よりも 1.5 倍以上の増加があった場合,3 尿量が 6 時間にわたって 0.5 ml/kg 体重 / 時未満に減少した場合のいずれかを満たすと,AKI と診断される. KDIGO 分類の重症度分類は,と類似し 3 ステージに分けられている ( 1). ステー 腎臓病と腎保存期治療2 Q1 Q1 acute kidney injury AKI AKI は, 何らかの原因で短期間に腎機能が急速に低下した状態の総称である. 以前は, 急性腎不全 (acute renal failure: ARF) と呼ばれていた状態が, 早期発見と国際的に共通にす 1るとの観点から AKI という名称に変更してきている. 現在,AKI の診断基準は RIFLE 分 類,,KDIGO

More information

33 NCCN Guidelines Version NCCN Clinical Practice Guidelines in Oncology (NCCN Guidelines ) (NCCN 腫瘍学臨床診療ガイドライン ) 非ホジキンリンパ腫 2015 年第 2 版 NCCN.or

33 NCCN Guidelines Version NCCN Clinical Practice Guidelines in Oncology (NCCN Guidelines ) (NCCN 腫瘍学臨床診療ガイドライン ) 非ホジキンリンパ腫 2015 年第 2 版 NCCN.or 33 NCCN Clinical Practice Guidelines in Oncology (NCCN Guidelines ) (NCCN 腫瘍学臨床診療ガイドライン ) 2015 年第 2 版 NCCN.org NCCN Clinical Practice Guidelines in Oncology (NCCN Guidelines ) (NCCN 腫瘍学臨床診療ガイドライン ) の Lugano

More information

腎炎症例研究 32 巻 2016 年 検査所見 初診時 生化学 血算 WBC Hb Ht Plt 9300 (/μl) 16.8 (g/dl) 47.5 (%) (/μl) TP Alb Na K Cl㻌 㻌㻌 BUN 㻌 㻌 Cr 㻌㻌 UA GOT 㻌 㻌 GPT 㻌 㻌 TG T

腎炎症例研究 32 巻 2016 年 検査所見 初診時 生化学 血算 WBC Hb Ht Plt 9300 (/μl) 16.8 (g/dl) 47.5 (%) (/μl) TP Alb Na K Cl㻌 㻌㻌 BUN 㻌 㻌 Cr 㻌㻌 UA GOT 㻌 㻌 GPT 㻌 㻌 TG T 第 63 回神奈川腎炎研究会 リツキシマブが著効を示した IgA 沈着を伴った FSGS の一例 1 中澤来馬 1 呉瓊 1 伊勢川拓也 1 遠藤正之 1 小泉賢洋 1 深川雅史 2 病理コメンテータ城謙輔 山口 3 裕 症例症例 :20 歳男性主訴 : 蛋白尿 血尿現症 : これまでの学校健診で異常指摘なく経過されていた 2010 年 5 月 (16 歳 ) の学校健診で尿潜血を指摘され, 近医受診

More information

日本呼吸器学会雑誌第44巻第10号

日本呼吸器学会雑誌第44巻第10号 β Table1 Laboratoryfindingsonthefirstvisit Hematology WBC Neut. Lyn. Mon. Eos. Bas. RBC Hb Ht Plate 5,650 /μl 79.2 % 14.9 % 3.9 % 1.8 % 0.2 % 418 10 4 /μl 12.5g/dl 38.4 % 21.2 10 4 /μl Serology CRP IgG

More information

ただ太っているだけではメタボリックシンドロームとは呼びません 脂肪細胞はアディポネクチンなどの善玉因子と TNF-αや IL-6 などという悪玉因子を分泌します 内臓肥満になる と 内臓の脂肪細胞から悪玉因子がたくさんでてきてしまい インスリン抵抗性につながり高血糖をもたらします さらに脂質異常症

ただ太っているだけではメタボリックシンドロームとは呼びません 脂肪細胞はアディポネクチンなどの善玉因子と TNF-αや IL-6 などという悪玉因子を分泌します 内臓肥満になる と 内臓の脂肪細胞から悪玉因子がたくさんでてきてしまい インスリン抵抗性につながり高血糖をもたらします さらに脂質異常症 糖尿病ってなに メタボってなに メタボリックシンドロームってなに メタボ という言葉は テレビや新聞 インターネットで良く見かけると思います メタボは メタボリックシンドロームの略で 内臓脂肪が多くて糖尿病をはじめとする生活習慣病になりやすく 心臓病や脳などの血管の病気につながりやすい状況をいいます 具体的には糖尿病の境界型や 高血圧 脂質異常症 肥満などは 糖尿病の発症や心臓や血管の病気につながりや

More information

基準範囲の考え方 ph 7.35~ mmHg pco2 mmhg po2 mmhg HCO3 mmol/l BE mmol/l 35~45 85~105 60> 呼吸不全 21~28-2~+3 so2(%) 95~99% 静脈 pco2=45mmhg po2=40mmhg 動脈 pco

基準範囲の考え方 ph 7.35~ mmHg pco2 mmhg po2 mmhg HCO3 mmol/l BE mmol/l 35~45 85~105 60> 呼吸不全 21~28-2~+3 so2(%) 95~99% 静脈 pco2=45mmhg po2=40mmhg 動脈 pco データの見方 考え方 血液ガス 佐賀大学病院検査部池田弘典 基準範囲の考え方 ph 7.35~7.45 150mmHg pco2 mmhg po2 mmhg HCO3 mmol/l BE mmol/l 35~45 85~105 60> 呼吸不全 21~28-2~+3 so2(%) 95~99% 静脈 pco2=45mmhg po2=40mmhg 動脈 pco2=40mmhg po2=100mmhg

More information

第 52 回神奈川腎炎研究会 膜性増殖性糸球体腎炎様の多彩な光顕所見を呈したネフローゼ症候群の一例 1 高橋大栄 1 西垣啓介 1 青柳誠 2 津浦幸夫 1 坂本麻実 1 森崇寧 1 田中啓之 3 長濱清隆 1 吉田和香子 1 安藝昇太 1 田村禎一 はじめに今回われわれは, 膜性増殖性糸球体腎炎様

第 52 回神奈川腎炎研究会 膜性増殖性糸球体腎炎様の多彩な光顕所見を呈したネフローゼ症候群の一例 1 高橋大栄 1 西垣啓介 1 青柳誠 2 津浦幸夫 1 坂本麻実 1 森崇寧 1 田中啓之 3 長濱清隆 1 吉田和香子 1 安藝昇太 1 田村禎一 はじめに今回われわれは, 膜性増殖性糸球体腎炎様 第 52 回神奈川腎炎研究会 膜性増殖性糸球体腎炎様の多彩な光顕所見を呈したネフローゼ症候群の一例 高橋大栄 西垣啓介 青柳誠 2 津浦幸夫 坂本麻実 森崇寧 田中啓之 3 長濱清隆 吉田和香子 安藝昇太 田村禎一 はじめに今回われわれは, 膜性増殖性糸球体腎炎様の多彩な光顕所見を呈したネフローゼ症候群の一例を経験したのでここに報告する 症例症例 :82 歳女性主訴 : 全身性浮腫現病歴 :2008

More information

12 氏 名 こし越 じ路 のぶ暢 お生 学位の種類学位記番号学位授与の日付学位授与の要件 博士 ( 医学 ) 甲第 629 号平成 26 年 3 月 5 日学位規則第 4 条第 1 項 ( 内科学 ( 心臓 血管 )) 学位論文題目 Hypouricemic effects of angiotensin receptor blockers in high risk hypertension patients

More information

わが国における糖尿病と合併症発症の病態と実態糖尿病では 高血糖状態が慢性的に継続するため 細小血管が障害され 腎臓 網膜 神経などの臓器に障害が起こります 糖尿病性の腎症 網膜症 神経障害の3つを 糖尿病の三大合併症といいます 糖尿病腎症は進行すると腎不全に至り 透析を余儀なくされますが 糖尿病腎症

わが国における糖尿病と合併症発症の病態と実態糖尿病では 高血糖状態が慢性的に継続するため 細小血管が障害され 腎臓 網膜 神経などの臓器に障害が起こります 糖尿病性の腎症 網膜症 神経障害の3つを 糖尿病の三大合併症といいます 糖尿病腎症は進行すると腎不全に至り 透析を余儀なくされますが 糖尿病腎症 2009 年 4 月 27 日放送 糖尿病診療における早期からの厳格血糖コントロールの重要性 東京大学大学院医学系研究科糖尿病 代謝内科教授門脇孝先生 平成 19 年糖尿病実態調査わが国では 生活習慣の欧米化により糖尿病患者の数が急増しており 2007 年度の糖尿病実態調査では 糖尿病が強く疑われる方は 890 万人 糖尿病の可能性が否定できない方は 1,320 万人と推定されました 両者を合計すると

More information

第 39 回神奈川腎炎研究会 膜性増殖性糸球体腎炎に糸球体および細動脈 内皮細胞障害を伴った一例 牧 橋 守 小 野 本 屋 林 武 志1 ヒロコ 1 利 佳1 豊1 和 岸 坂 重 達 彦1 由美子 1 本 尚 登1 松 秀 一2 田 羽 長 鎌 村 場 田 素 貢 子1 泰1 壽1 血圧は 16

第 39 回神奈川腎炎研究会 膜性増殖性糸球体腎炎に糸球体および細動脈 内皮細胞障害を伴った一例 牧 橋 守 小 野 本 屋 林 武 志1 ヒロコ 1 利 佳1 豊1 和 岸 坂 重 達 彦1 由美子 1 本 尚 登1 松 秀 一2 田 羽 長 鎌 村 場 田 素 貢 子1 泰1 壽1 血圧は 16 第 39 回神奈川腎炎研究会 膜性増殖性糸球体腎炎に糸球体および細動脈 内皮細胞障害を伴った一例 牧 橋 守 小 野 本 屋 林 武 志1 ヒロコ 1 利 佳1 豊1 和 岸 坂 重 達 彦1 由美子 1 本 尚 登1 松 秀 一2 田 羽 長 鎌 村 場 田 素 貢 子1 泰1 壽1 血圧は 160 170/80 90mmHg にコントロー はじめに ルされていた 翌年には尿蛋白 4 5g/ 日と増

More information

腎炎症例研究 26 巻 2010 年 着を一部に認める 糸球体病変はメサンギウ ム細胞 基質の軽度増加を認めた 毛細管係 蹄の変化を認めず 尿細管炎を認め 間質は 混合性の細胞浸潤があり 一部に線維化を伴 う 2 回目 最終発作から 6 ヶ月後 24 個中 14 個で糸球体硬化像を認めた 硬化 を伴

腎炎症例研究 26 巻 2010 年 着を一部に認める 糸球体病変はメサンギウ ム細胞 基質の軽度増加を認めた 毛細管係 蹄の変化を認めず 尿細管炎を認め 間質は 混合性の細胞浸潤があり 一部に線維化を伴 う 2 回目 最終発作から 6 ヶ月後 24 個中 14 個で糸球体硬化像を認めた 硬化 を伴 第 51 回神奈川腎炎研究会 周期的発熱発作毎に赤血球円柱, 尿細管障害, 腎機能低下をみた女児例 1 石川順一 1 赤城邦彦 2 田中祐吉 1 鹿間芳明 2 五味淳 1 高橋英彦 2 田中水緒 症例症例 : 初診時 14 歳 11か月女児主訴 : 繰り返す発熱, 腹痛, 腰痛妊娠分娩歴 : 妊娠経過に異常なし,40 週頭位自然分娩 3200g 身長 51.5cm 頭囲 34.0cm 発育発達歴 :

More information

事象 :2 健診項目の中で特定健診必須項目に未受診の項目が存在する 返戻事由健診結果データ異常備考検査項目エラー返戻コード 03 特定健診で必須となっている健診項目に実施されていない項目が存在します 別表: 特定健診項目存在チェックシート を参考に健診結果を入力してください 事象 :3 生活機能評価

事象 :2 健診項目の中で特定健診必須項目に未受診の項目が存在する 返戻事由健診結果データ異常備考検査項目エラー返戻コード 03 特定健診で必須となっている健診項目に実施されていない項目が存在します 別表: 特定健診項目存在チェックシート を参考に健診結果を入力してください 事象 :3 生活機能評価 国保連合会提出情報作成における留意事項 事象 :1 請求データに不正な JLAC10 コードが設定されている 返戻事由健診結果データ異常備考検査項目エラー返戻コード 03 健診結果情報の検査項目コード (JLAC10) に 本システムで許可されているコード以外が設定されています 本システムで使用されている検査項目コードは 健診データの電子的管理の整備に関するホームページ (http://tokuteikenshin.jp/)

More information

untitled

untitled Metabolic syndrome,,,, 81 81 , 17 17 2 Lung Ca non small cell carcinoma / / food( food( ) drug( drug( ) 100mg 750mg WBC 5510/ l RBC 483 / l Hb 10.3g/dl, Ht 42.0% Plt 19.0 / l TP 8.1g/dl Alb 4.6g/dl Glb

More information

亜急性 慢性の区別はあいまいであるが 疾患の期間がわかると鑑別疾患を狭めることができる 臨床経過に関するチェック ( 問診 ) 項目 過去の腎疾患 関連疾患の既往はないか 学校検尿での異常は 保健加入時の尿所見の異常は 職場検診での尿所見の異常は 妊娠 出産時の尿所見の異常は 扁桃炎の既往は ( 急

亜急性 慢性の区別はあいまいであるが 疾患の期間がわかると鑑別疾患を狭めることができる 臨床経過に関するチェック ( 問診 ) 項目 過去の腎疾患 関連疾患の既往はないか 学校検尿での異常は 保健加入時の尿所見の異常は 職場検診での尿所見の異常は 妊娠 出産時の尿所見の異常は 扁桃炎の既往は ( 急 腎障害 (060730 100928) 100928 透析に関連する項目を別に独立させた 透析導入の適応と時期 http://rockymuku.sakura.ne.jp/zinnzounaika/tousekidounyuu.pdf 腎障害の原因を精査するに当たり 2 つのステップを踏む 1. 臨床症候群の推測 2. 原疾患の推測 ステップ 1 腎障害診断に先立ち 異なるカテゴリーの診断名があることを理解しなければならない

More information

ヒト慢性根尖性歯周炎のbasic fibroblast growth factor とそのreceptor

ヒト慢性根尖性歯周炎のbasic fibroblast growth factor とそのreceptor α μ μ μ μ 慢性化膿性根尖性歯周炎の病態像 Ⅰ型 A D Ⅱ型 E H Ⅰ型では 線維芽細胞と新生毛細血管が豊富で線維成分 に乏しく マクロファージ リンパ球や形質細胞を主とす る炎症性細胞の多数浸潤を認める Ⅱ型では Ⅰ型よりも線維成分が多く 肉芽組織中の炎 症性細胞浸潤や新生毛細管血管の減少や Ⅰ型よりも太い 膠原線維束の形成を認める A C E G B D F H A B E F HE

More information

PowerPoint プレゼンテーション

PowerPoint プレゼンテーション 2013 年 1 月 17 日 ( 木 ) 第 5 回リウマチ教室 関節リウマチに関わる血液の検査結果の見方 京都大学医学部附属病院リウマチセンター橋本求 本日の内容 1. 関節リウマチの診断に関わる検査 2. 関節リウマチの活動性に関わる血液検査 3. その他の定期血液検査の意味 1. 関節リウマチの診断に関わる検査 関節リウマチの診断基準 (2010 年改定 ) A. 関節病変 ( 圧痛または腫脹関節

More information

日本内科学会雑誌第99巻第9号

日本内科学会雑誌第99巻第9号 表 1.K/DOQI-KDIGO ガイドラインによる慢性腎臓病 (CKD) の定義と病期 ( ステージ ) 分類 定義 : 原因疾患を問わず下記の 1,2 のいずれか, または, 両方が 3 カ月間以上持続するもの 1. 腎障害の存在が明らか (1) 蛋白尿の存在, または (2) 蛋白尿以外の異常病理, 画像診断, 検査 ( 検尿 / 血液 ) 等, で腎障害の存在が明らか 病期 1 2 3 4

More information

行対象症例の選択方針が内外で異なるためと考えられており ヨーロッパ諸国の中でも腎生検を比較的活 発に行っている地域では本症の発現頻度が高いこととともに 無症候性蛋白尿 血尿の比率が高くなってい る 5. 合併症 高血圧 ネフローゼ症候群を呈する場合は脂質異常症 慢性腎不全に進行した場合は 腎性貧血

行対象症例の選択方針が内外で異なるためと考えられており ヨーロッパ諸国の中でも腎生検を比較的活 発に行っている地域では本症の発現頻度が高いこととともに 無症候性蛋白尿 血尿の比率が高くなってい る 5. 合併症 高血圧 ネフローゼ症候群を呈する場合は脂質異常症 慢性腎不全に進行した場合は 腎性貧血 IgA 腎症 1. 概要慢性糸球体腎炎のうち 糸球体メサンギウム細胞と基質の増殖性変化とメサンギウム領域へのIgAを主体とする沈着物とを認めるものをいう 同義語として IgA 腎炎 Berger 病 IgA IgG 腎症がある 慢性糸球体腎炎の一病型として確立しているが 日本においては 1970 年代初期から活発な研究が行われ 慢性糸球体腎炎のうち成人では 30% 以上 小児でも 20% 以上を占めていることが明らかになった

More information

Microsoft PowerPoint - 2.医療費プロファイル 平成25年度(長野県・・

Microsoft PowerPoint - 2.医療費プロファイル 平成25年度(長野県・・ 都道府県別医療費に関するレーダーチャート等 ( ) 平成 年度 2 ( 平成 年度 ) 医療費に関するレーダーチャート 全傷病 : 医療費 に関するレーダーチャート ( 男性 ) に関するレーダーチャート ( 女性 ) ( 入院 入院外計 ) 1 1 1 5 5 5 入院 入院外 ( 医療費の比率 ) データ : 協会けんぽ月報年次 : 平成 年度注 : 入院外医療費には調剤分が含まれている データ

More information

-3- Ⅰ 市町村国保の状況 1 特定健康診査受診者の状況 平成 23 年度は 市町村国保 (41 保険者 )98,439 人の特定健康診査データの集計を行った 市町村国保の診者数は男性 女性ともに 歳の割合が多く 次いで 歳 歳の順となっている 男性 女性 総数

-3- Ⅰ 市町村国保の状況 1 特定健康診査受診者の状況 平成 23 年度は 市町村国保 (41 保険者 )98,439 人の特定健康診査データの集計を行った 市町村国保の診者数は男性 女性ともに 歳の割合が多く 次いで 歳 歳の順となっている 男性 女性 総数 -3- Ⅰ 市町村国保の状況 1 特定健康診査受診者の状況 平成 23 年度は 市町村国保 (41 保険者 )98,439 人の特定健康診査データの集計を行った 市町村国保の診者数は男性 女性ともに 70-74 歳の割合が多く 次いで 60-64 歳 65-69 歳の順となっている 男性 女性 総数 男性 女性 総数 市町村国人 3,197 3,314 4,258 5,562 9,527 8,548

More information

<4D F736F F D D A8A518DDC82C690538C8C8AC F8D8795B98FC7>

<4D F736F F D D A8A518DDC82C690538C8C8AC F8D8795B98FC7> VEGF 阻害剤と心血管, 腎臓合併症 Ⅰ 高血圧 メカニズム 1. 器質的な異常内皮細胞の生存低下毛細血管密度の減少 2. 機能的な異常血管収縮 NO( 一酸化窒素 ) と PGI 2 産生の減少 強力な血管収縮剤である ET 1( エンドセリン ) 産生の増加 VEGF 経路は, 内皮細胞の生存と構造を維持する上で重要な役割を果たす.VEGF は内皮細胞の生存を促進し, 逆に VEGF の阻害は内皮細胞のアポトーシスと毛細血管床の慢性的なリモデリングをもたらす.

More information

肥満者の多くが複数の危険因子を持っている 肥満のみ約 20% いずれか 1 疾患有病約 47% 肥満のみ 糖尿病 いずれか 2 疾患有病約 28% 3 疾患すべて有病約 5% 高脂血症 高血圧症 厚生労働省保健指導における学習教材集 (H14 糖尿病実態調査の再集計 ) より

肥満者の多くが複数の危険因子を持っている 肥満のみ約 20% いずれか 1 疾患有病約 47% 肥満のみ 糖尿病 いずれか 2 疾患有病約 28% 3 疾患すべて有病約 5% 高脂血症 高血圧症 厚生労働省保健指導における学習教材集 (H14 糖尿病実態調査の再集計 ) より 平成 20 年 10 月 30 日 ( 木 ) 第 19 回上越地域職域健診懇談会 特定保健指導対象者を減少させるために 肥満者の多くが複数の危険因子を持っている 肥満のみ約 20% いずれか 1 疾患有病約 47% 肥満のみ 糖尿病 いずれか 2 疾患有病約 28% 3 疾患すべて有病約 5% 高脂血症 高血圧症 厚生労働省保健指導における学習教材集 (H14 糖尿病実態調査の再集計 ) より 危険因子が重なるほど脳卒中

More information

15 検査 尿検査 画像診断などの腎障害マーカーの異常が3ヶ月以上持続する状態を指すこととしている その病期分類方法は成人と小児では若干異なり 成人では糖尿病性腎障害が多い事からこれによる CKD 患者ではアルブミン尿を用い その他の疾患では蛋白尿を用いてそのリスク分類をしている これに対し小児では

15 検査 尿検査 画像診断などの腎障害マーカーの異常が3ヶ月以上持続する状態を指すこととしている その病期分類方法は成人と小児では若干異なり 成人では糖尿病性腎障害が多い事からこれによる CKD 患者ではアルブミン尿を用い その他の疾患では蛋白尿を用いてそのリスク分類をしている これに対し小児では 14 3 歳児検尿の現状と課題 蛋白 / クレアチニン比の検討を含めて 東海大学医学部付属八王子病院小児科 岡本正二郎 はじめに小児領域において行われる腎臓検診は一般に乳幼児検尿と学校検尿に大別される 乳幼児検尿は主には3 歳時健診内で行われる3 歳時検尿を指すことが多く 学校検尿は年度の初めに各学校単位で行われるものを意味する 前者は各自治体での施行が義務付けられていること 後者は各学校での施行が義務付けられていることから

More information

125 2 P 1st washout 2 PB P mg/dL nd washout 2 P 5.5mg/dL< mg/dL <2.5mg/dL P P 2 D D 3 Ca 10

125 2 P 1st washout 2 PB P mg/dL nd washout 2 P 5.5mg/dL< mg/dL <2.5mg/dL P P 2 D D 3 Ca 10 . (1) 125 1 125 Renagel PB-94 P intact-pth P 1 b c a b 1 18 2 3 3 3 1 P 4 D 1 5 6 7 2 1HIV 2 3 4 5Hb 8.0g/dL ALT 48IU/L 6 7 PB-94 440mg 403mg 1-196 125 2 P 1st washout 2 PB-94 1 2 4 4 P 2.5 5.5mg/dL 1

More information

健康な生活を送るために(高校生用)第2章 喫煙、飲酒と健康 その2

健康な生活を送るために(高校生用)第2章 喫煙、飲酒と健康 その2 11 1 長期にわたる大量飲酒が 引き起こす影響 脳への影響 アルコールは 脳の神経細胞に影響を及ぼし その結果 脳が縮んでいきます 脳に対 するアルコールの影響は 未成年者で特に強いことが知られています 写真B 写真A 正常な脳のCT 写真C 写真D アルコール 依 存 症 患者の脳の 正常な脳のCT Aに比べてやや CT Aとほぼ同じ高さの位置の 低い位置の断面 断面 脳の外側に溝ができ 中央

More information

成22 年8月平成 22 年 ₈ 月 15 日発行広島市医師会だより ( 第 532 号付録 ) 図 1 短時間 形成された円柱が尿細管内で滞留している時間 長時間 正常 / 軽度 腎臓に対するダメージの度合 重度 基質成分封入変性 変性 尿細管上皮 上皮円柱 硝子円柱 赤血球白血球脂肪 硝子円柱

成22 年8月平成 22 年 ₈ 月 15 日発行広島市医師会だより ( 第 532 号付録 ) 図 1 短時間 形成された円柱が尿細管内で滞留している時間 長時間 正常 / 軽度 腎臓に対するダメージの度合 重度 基質成分封入変性 変性 尿細管上皮 上皮円柱 硝子円柱 赤血球白血球脂肪 硝子円柱 免疫血清部門 尿一般部門 病理部門 細胞診部門 血液一般部門 生化学部門 先天性代謝異常部門 細菌部門 尿沈渣円柱の生成と出現意義 検査 2 科尿一般係 はじめに尿沈渣は 針のいらない腎生検といわれるとおり非侵襲的検査で 特に腎 尿路系のスクリーニングにおいては病態を直接または間接的に把握することもでき 臨床的に高い有用性を有しています 今月号では 腎 糸球体性病変を示唆する重要な尿沈渣所見である

More information

Microsoft Word - 血液検査.docx

Microsoft Word - 血液検査.docx 血液検査 検査の内容 液を採取してさまざまなを調べます 検査前日の注意 糖尿病といわれるのがいやで 検査数 前から 事量を減らしたり 運動したりする人がいますが ヘモグロビン A1C 値を調べるとにわか対策もわかりますので 普段どおりの状態で受けましょう 中性脂肪 糖など空腹でないと正しく評価できない検査項目があります 受診する施設の注意に従ってください 検査でわかること 液検査からわかることは多く

More information

スライド 1

スライド 1 医療法人瑞心会渡辺病院副院長診療統括部長中村了 糖尿病とは? ~ 糖尿病の定義と合併症 ~ 糖尿病の定義とは? 糖尿病 って よく耳にするけど なに? 糖尿病の診断 空腹時血糖 126mg/dl 通常の健康診断 ( 二回証明 or 眼底所見あり or 症状あり ) 75g-OGTT 随時血糖 空腹時血糖 126mg/dl 血糖 2 時間値 200mg/dl ( この検査は 通常二次検査 ) 200mg/dl

More information

_03大山.indd

_03大山.indd 36, 13-19, 2016 2 24 24 6 12 1% 1 DIC 2 1 40 30 0 0 IVM - ICSI - ; in vitro mturtion - intrcytoplsmic sperm injection 32 5 mm 37 3 1,300 g 7 H 10.1 g/dl 10 ER 104/69 mmhg 78 / 1 FBG 1 100 ml FFP 300 ml

More information

53巻6号/TNB06‐10(委員会報告)

53巻6号/TNB06‐10(委員会報告) β l l ll l l l l l l l l l l l l l l β β β β Fig.1 糖尿病における成因 ( 発症機序 ) と病態 ( 病期 ) の概念右向きの矢印は糖代謝異常の悪化 ( 糖尿病の発症を含む ) をあらわす. 矢印の線のうち, の部分は, 糖尿病 と呼ぶ状態を示す. 左向きの矢印は糖代謝異常の改善を示す. 矢印の線のうち, 破線部分は頻度の少ない事象を示す. 例えば

More information

The Devil Is in the Details

The Devil Is in the Details The Devil Is in the Details 重要な情報は気づきにくい 75 歳の女性が4ヵ月続く体重減少 (8 kg) と寝汗のため, 入院した. 発熱, 関節痛, 咳, 腹痛, 下痢は認めなかった. この患者は, 非特異的ながらも警戒すべき症状を呈している. 鑑別診断の範囲は広い. 体重減少や夜間の発汗はリンパ腫などの悪性疾患, 血管炎などの炎症性疾患, 感染症の可能性がある. 患者はモロッコ生まれの引退した料理人で,

More information

られる 糖尿病を合併した高血圧の治療の薬物治療の第一選択薬はアンジオテンシン変換酵素 (ACE) 阻害薬とアンジオテンシン II 受容体拮抗薬 (ARB) である このクラスの薬剤は単なる降圧効果のみならず 様々な臓器保護作用を有しているが ACE 阻害薬や ARB のプラセボ比較試験で糖尿病の新規

られる 糖尿病を合併した高血圧の治療の薬物治療の第一選択薬はアンジオテンシン変換酵素 (ACE) 阻害薬とアンジオテンシン II 受容体拮抗薬 (ARB) である このクラスの薬剤は単なる降圧効果のみならず 様々な臓器保護作用を有しているが ACE 阻害薬や ARB のプラセボ比較試験で糖尿病の新規 論文の内容の要旨 論文題目アンジオテンシン受容体拮抗薬テルミサルタンの メタボリックシンドロームに対する効果の検討 指導教員門脇孝教授 東京大学大学院医学系研究科 平成 19 年 4 月入学 医学博士課程 内科学専攻 氏名廣瀬理沙 要旨 背景 目的 わが国の死因の第二位と第三位を占める心筋梗塞や脳梗塞などの心血管疾患を引き起こす基盤となる病態として 過剰なエネルギー摂取と運動不足などの生活習慣により内臓脂肪が蓄積する内臓脂肪型肥満を中心に

More information

( 様式甲 5) 学位論文内容の要旨 論文提出者氏名 論文審査担当者 主査 教授 花房俊昭 宮村昌利 副査副査 教授教授 朝 日 通 雄 勝 間 田 敬 弘 副査 教授 森田大 主論文題名 Effects of Acarbose on the Acceleration of Postprandial

( 様式甲 5) 学位論文内容の要旨 論文提出者氏名 論文審査担当者 主査 教授 花房俊昭 宮村昌利 副査副査 教授教授 朝 日 通 雄 勝 間 田 敬 弘 副査 教授 森田大 主論文題名 Effects of Acarbose on the Acceleration of Postprandial ( 様式甲 5) 学位論文内容の要旨 論文提出者氏名 論文審査担当者 主査 花房俊昭 宮村昌利 副査副査 朝 日 通 雄 勝 間 田 敬 弘 副査 森田大 主論文題名 Effects of Acarbose on the Acceleration of Postprandial Hyperglycemia-Induced Pathological Changes Induced by Intermittent

More information

腎炎症例研究 30 巻 2014 年 生化学 TP 7.0 g/dl Alb 3.0 g/dl T-bil 0.7 mg/dl AST 12 IU/L ALT 5 IU/L LDH 648 IU/L ALP 278 IU/L γgtp 39 IU/L BUN 130 mg/dl Cre 21.5 m

腎炎症例研究 30 巻 2014 年 生化学 TP 7.0 g/dl Alb 3.0 g/dl T-bil 0.7 mg/dl AST 12 IU/L ALT 5 IU/L LDH 648 IU/L ALP 278 IU/L γgtp 39 IU/L BUN 130 mg/dl Cre 21.5 m 肺胞出血を伴い急速な腎機能低下をみとめた一例 1 岡田絵里 1 今井直彦 2 小池淳樹 星野白井小百合 1 俊 1 1 花田昌也 1 木村健二郎 症例症例 :46 歳男性主訴 : 血痰, 血尿, 全身倦怠感現病歴 : 元々腎機能障害は指摘されていなかった 入院 1 ヶ月ほど前より血痰 血尿が出現し, 近医にて血清 Cr4mg/dLと腎機能障害を指摘されるも精査は行っていなかった 症状の増悪を認めたため,1

More information

第 Ⅰ 部 総論 11 第 Ⅰ 部 総論

第 Ⅰ 部 総論 11 第 Ⅰ 部 総論 11 498-14516 2 第Ⅰ部 1 腎臓病と高血圧とはどのような関連があるのですか Answer 腎臓病と高血圧とは密接な関連性のあることが知られている 腎機能と血圧のどちらかが悪くなる と 相互に影響しあって悪循環をきたす この悪循環を断ち切るために何より重要なのは 血圧を厳 格にコントロールすることである 図 1 腎臓自体に起こった疾病 例えば 糸球体腎炎 糖尿病腎症 多発性囊胞腎など と血圧とは深い

More information

腎炎症例研究 27 巻 20 年 図3 胸部 CT 図5 図4 図6 Masson Trichrome 入院時検査所見 血算 WBC RBC Hb Hct Plt 凝固系 APTT PT PT-INR 生化学 TP x x 04 /μl /μl g

腎炎症例研究 27 巻 20 年 図3 胸部 CT 図5 図4 図6 Masson Trichrome 入院時検査所見 血算 WBC RBC Hb Hct Plt 凝固系 APTT PT PT-INR 生化学 TP x x 04 /μl /μl g Wilms 腫瘍 stage V の術前化学療法中にネフローゼ症候群を呈し, 原発巣 + 片腎摘出術後に尿蛋白の減少を認めた男児の一例 新村文男 小池隆志 松田晋一 望月博之 2 上野滋 石黒寛之 平井康太 清水崇史 2 鄭英里 3 遠藤正之 菅沼栄介 福村明子 森本克 2 松田博光 症例症例 : 歳 0 か月男児主訴 : 肉眼的血尿, 発熱現病歴 :2009 年 5 月上旬に肉眼的血尿を認めた 同年

More information

10,000 L 30,000 50,000 L 30,000 50,000 L 図 1 白血球増加の主な初期対応 表 1 好中球増加 ( 好中球 >8,000/μL) の疾患 1 CML 2 / G CSF 太字は頻度の高い疾患 32

10,000 L 30,000 50,000 L 30,000 50,000 L 図 1 白血球増加の主な初期対応 表 1 好中球増加 ( 好中球 >8,000/μL) の疾患 1 CML 2 / G CSF 太字は頻度の高い疾患 32 白血球増加の初期対応 白血球増加が 30,000~50,000/μL 以上と著明であれば, 白血病の可能性が高い すぐに専門施設 ( ) に紹介しよう ( 図 1) 白血球増加があれば, まず発熱など感染症を疑う症状 所見に注目しよう ( 図 1) 白血球増加があれば, 白血球分画を必ずチェックしよう 成熟好中球 ( 分葉核球や桿状核球 ) 主体の増加なら, 反応性好中球増加として対応しよう ( 図

More information

健康診断結果の 見方のついて

健康診断結果の 見方のついて 健康診断結果の見方と 生活習慣病 県北地域保健 職域保健連携推進連絡会 ( 事務局 : 県北保健福祉事務所健康増進課 ) 1 健康診断等の目的 生活習慣病やその他の病気の早期発見 早期治療につなげることができる メリット 1. 自覚症状のない病気 特に生活習慣病を予防できる 2. 健診後の保健指導で 健康改善やダイエットについてサポートを受けることができる 3. 緊急入院するような脳卒中や心筋梗塞など重篤な疾患の兆候が発見できる

More information

脂質異常症を診断できる 高尿酸血症を診断できる C. 症状 病態の経験 1. 頻度の高い症状 a 全身倦怠感 b 体重減少 体重増加 c 尿量異常 2. 緊急を要する病態 a 低血糖 b 糖尿性ケトアシドーシス 高浸透圧高血糖症候群 c 甲状腺クリーゼ d 副腎クリーゼ 副腎不全 e 粘液水腫性昏睡

脂質異常症を診断できる 高尿酸血症を診断できる C. 症状 病態の経験 1. 頻度の高い症状 a 全身倦怠感 b 体重減少 体重増加 c 尿量異常 2. 緊急を要する病態 a 低血糖 b 糖尿性ケトアシドーシス 高浸透圧高血糖症候群 c 甲状腺クリーゼ d 副腎クリーゼ 副腎不全 e 粘液水腫性昏睡 糖尿病 内分泌内科 ( 必修 1 ヶ月 ) GIO(General Instructive Objective: 一般目標 ) 医学及び医療の果たすべき社会的役割を認識しつつ 診療を受ける者に対応する医師としての人格をかん養し 一般的な診療において頻繁にかかる負傷または疾病に適切に対応できるよう 基本的な診療能力を身に付ける SBO(Specific Behavioral. Objectives:

More information

モーニングレクチャー 腎臓内科編

モーニングレクチャー 腎臓内科編 急性腎障害 (AKI) と急性腎不全 (ARF) について 腎臓内科 髙橋則尋 急性腎障害 (AKI) とは 2004 年 9 月 国際腎臓学会 米国腎臓学会 米国腎臓財団 欧州集中治療学会のメンバーが集まり AKIN:the Acute Kidney Injury Network を設立した 何らかの疾患 障害により数時間 ~ 数日で急激に腎機能が低下する状態を指す 従来の急性腎不全 (ARF)

More information

Sample2 g/dl Target1 : 6.01 g/dl TP Target2 : 8.39 g/dl

Sample2 g/dl Target1 : 6.01 g/dl TP Target2 : 8.39 g/dl ( ) Sample2 g/dl 10 9 8 7 6 Target1 : 6.01 g/dl TP Target2 : 8.39 g/dl 117 5.92 0.09 1.6 118 5.92 0.10 1.6 7 5.77 0.14 2.4 118 8.28 0.15 1.8 118 8.28 0.15 1.8 7 7.26 0.46 6.4 119 119 6.84 7.10 0.11 0.11

More information

山梨県生活習慣病実態調査の状況 1 調査目的平成 20 年 4 月に施行される医療制度改革において生活習慣病対策が一つの大きな柱となっている このため 糖尿病等生活習慣病の有病者 予備群の減少を図るために健康増進計画を見直し メタボリックシンドロームの概念を導入した 糖尿病等生活習慣病の有病者や予備

山梨県生活習慣病実態調査の状況 1 調査目的平成 20 年 4 月に施行される医療制度改革において生活習慣病対策が一つの大きな柱となっている このため 糖尿病等生活習慣病の有病者 予備群の減少を図るために健康増進計画を見直し メタボリックシンドロームの概念を導入した 糖尿病等生活習慣病の有病者や予備 山梨県生活習慣病実態調査の状況 1 調査目的平成 20 年 4 月に施行される医療制度改革において生活習慣病対策が一つの大きな柱となっている このため 糖尿病等生活習慣病の有病者 予備群の減少を図るために健康増進計画を見直し メタボリックシンドロームの概念を導入した 糖尿病等生活習慣病の有病者や予備群の減少など生活習慣病の予防を図るため 特定健診 保健指導の実施を行うこととされている このことから

More information

第 62 回神奈川腎炎研究会 尿定性 尿比重 尿 ph 5.5 尿蛋白 (3+) 尿潜血 (2+) 尿沈査赤血球 /HPF 白血球 5-9 /HPF 扁平上皮 1-4 /HPF 尿細管上皮 0-1 /HPF 硝子円柱 多数 /WF 上皮円柱 5-9 /WF 顆粒円柱 1-4

第 62 回神奈川腎炎研究会 尿定性 尿比重 尿 ph 5.5 尿蛋白 (3+) 尿潜血 (2+) 尿沈査赤血球 /HPF 白血球 5-9 /HPF 扁平上皮 1-4 /HPF 尿細管上皮 0-1 /HPF 硝子円柱 多数 /WF 上皮円柱 5-9 /WF 顆粒円柱 1-4 腎炎症例研究 31 巻 2015 年 HBV キャリアに発症した軽鎖沈着症の一例 内 田 1 真梨子 樋 口 1 真一 安 藝 1 昇太 田 村 1 禎一 2 長濱清隆 矢嶋 1 優 青柳 1 誠 1 高橋直宏 1 中村真理子 1 田中啓之 3 病理コメンテータ城謙輔 山口 4 裕 症例症例 :51 歳, 男性主訴 : 蛋白尿 血尿現病歴 :50 歳時より会社検診で蛋白尿を認めていたが, 医療機関は受診せず

More information

第 15 回学術部一泊合同研修会 症例検討 臨床化学 事例 1 28 歳 男性 項目 TP ALB CRE UN AST ALT ALP LDH CK 初検 ( 再測定前 ) 測定値 項目 測定値 7.6 CKMB TC Na K Cl 1

第 15 回学術部一泊合同研修会 症例検討 臨床化学 事例 1 28 歳 男性 項目 TP ALB CRE UN AST ALT ALP LDH CK 初検 ( 再測定前 ) 測定値 項目 測定値 7.6 CKMB TC Na K Cl 1 第 15 回学術部一泊合同研修会 症例検討 臨床化学 事例 1 28 歳 男性 項目 TP ALB CRE UN AST ALT ALP LDH CK 初検 ( 再測定前 ) 測定値 項目 測定値 7.6 CKMB 12 5.0 TC 180 0.72 Na 147 13 K 4.8 52 Cl 101 17 TBil 1.0 215 CRP 18.04 412 溶血 2+ 231 乳び - 設問

More information

本文1-5.indd

本文1-5.indd 1 肝機能検査 9 3. 予備能 1 血清アルブミン 3.5g/dL 以下 コリンエステラーゼ (ChE)0.5 ph 以下 プロトロンビン活性 (PT) 50 % 以下 肝不全 基準値血清アルブミン 3.8 ~ 5.2 g/dl ChE 男性 242 ~ 495 U/L 女性 200 ~ 459 U/L PT 活性 70 ~ 130 % 肝細胞は再生能も肝機能予備能も十分にありますが その能力の限界を過ぎると肝不全となります

More information

腎炎症例研究 29 巻 2013 年 入院時検査所見 (2) ( 生化学 ) TP 8.7 g/dl Alb 3.1 g/dl T.Bil 0.3 mg/dl AST 21 IU/L ALT 25 IU/L ALP 262 IU/L γ-gtp 89 U/L LDH 251 IU/L CPK 106

腎炎症例研究 29 巻 2013 年 入院時検査所見 (2) ( 生化学 ) TP 8.7 g/dl Alb 3.1 g/dl T.Bil 0.3 mg/dl AST 21 IU/L ALT 25 IU/L ALP 262 IU/L γ-gtp 89 U/L LDH 251 IU/L CPK 106 第 58 回神奈川腎炎研究会 好酸球増多症,MPO-ANCA 陽性を認め, 著しい好酸球浸潤を伴う尿細管間質性腎炎, 半月体形成性糸球体腎炎を呈した一例 1 若新芙美 1 酒井健史 1 岡本智子 1 竹内康雄 1 鎌田貢壽 佐野山口祐子田中圭坂本尚登 1 隆 2 1 1 1 竹内和博 2 小川英佑 1 内田満美子 2 廣畑俊成 症例症例 :33 歳男性主訴 : 発熱 腹痛現病歴 :2009 年複雑部分発作型てんかんの診断にて抗てんかん薬

More information