第 2 章栗山農業農村農家の現状と課題

Size: px

Start display at page:

Download "第 2 章栗山農業農村農家の現状と課題"

ふみなだいほうじ
5 years ago
Views:

1 第 2 章栗山農業農村農家の現状と課題

2 1. 栗山農業農村農家の現状 (1) 統計調査から見た現状本町の農業農村の現状について農業センサス ( 平成 22 年 1 月 ) の結果から分析を行う 1 農家戸数の減少経済成長の進行生産調整や農産物輸入自由化による価格の低迷により後継者不足と高齢化が進み農家戸数が 3 年間で約 5% の減少となったこの 1 年間でも 23.5% 減少しておりこの傾向は今後も続くと考えられる図表 2-1 農家戸数の推移戸数 H2 H7 H12 H17 H22 2 高齢専業農家戸数の増加農家戸数の減少とともに専業農家戸数も減少してきたが全体のうち約 4 割で平成 2 年から平成 12 年にかけて専業農家比率が推移してきたしかし平成 17 年 22 年とその比率は大きく上昇し平成 22 年には約 6 割にまで達したしかしその上昇は男子生産年齢人口がいない専業農家つまり高齢専業農家の増加によるものであるまた男子生産年齢人口がいる専業農家戸数比率は 35% 前後で推移している図表 2-2 専業兼業別農家比率の推移 1% 8% 6% 4% 2% % 注 1: グラフ内の数字は戸数注 2: 生産年齢人口とは 15 歳以上 65 歳未満のこと H2 H7 H12 H17 H22 第 2 種兼業第 1 種兼業専業うち男子生産年齢人口なし専業農家 3 平均経営耕地面積の拡大経営耕地面積全体は年々減少しているが一方で離農による農地の流動から一定の規模拡大が図られてきた平均経営面積は平成 17 年に 1ha を超え平成 22 年には 12.ha へと上昇しているしかし管内の他町村と比較すると拡大できる可能性がある図表 2-3 経営耕地面積の推移総面積 ha 6, 5, 4, 3, 2, 1, ,972 5, ,696 5,623 5,53 H2 H7 H12 H17 H ha 平均経営耕地面積経営耕地面積参考平成 22 年における周辺市町村の平均経営耕地面積単位 :ha 栗山町由仁町長沼町南幌町岩見沢市平均経営耕地面積

3 4 大規模農家数の増加と小中規模農家数の減少この 2 年間を比較すると 1ha 図表 2-4 経営耕地面積規模別農家戸数の推移以下は一貫して減少している 1 戸 ~2ha は平成 12 年までは増加し 8 24 ているが平成 17 年からは減少に転じその反面 2ha 以上は総じて増加傾向にあるこの傾向は 2ha 以上農業者の高齢化によりさらに進 ~2ha 展すると思われ優良農地を確保 153 5~1ha 2 していくためにも経営規模の拡大に対する支援が必要である 5ha 未満 H2 H7 H12 H17 H22 5 農業就業者の減少と高齢化農家戸数の減少に伴い農業就業人口も減少し平成 22 年では 1,67 人となっているさらに高齢化が同時に進み 65 歳以上の比率は 15 年間で 1% 以上増加し 36.9% に達している今後においても一層高齢化が進んでいくことから農地の受け手の確保が必要である図表 2-5 年齢別農業就業人口の推移人 2, 1,5 1, % % % H7 H12 H17 H22 1,789 人 1,521 人 1,315 人 1,67 人 4.% 36.9% 65 歳以上比率 3.% 2.% 65 歳以上 1.% 4~64 歳.% 15~39 歳 6 農地流動化の推進平成 18 年までは本町独自の対策により売買権利設定ともに増加しているがその後一段落している図表 2-6 農地流動化の推移 ha 利用権設定のうち町振興公社利用権設定 1 H6 H7 H8 H9 H1 H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H2 H21 売買面積 9

4 7 生産調整面積の増加麦大豆の作付奨励金の増額による作付面積増加と米価低迷による水稲作付けの減少により転作率は上がっているしかし高齢農家の水稲作付けと戸別所得補償制度により水稲作付けの減少の歯止めを期待したい図表 2-7 生産調整面積の推移 ha 3,5 3, 2,5 2, 1,5 35.5% 25.1% 37.4% 41.9% 44.3% 43.8%44.2% 45.2%46.2% 5% 4% 3% 2% 転作率水稲 1, 5 1% 転作面積 H2 H7 H12 H17 H18 H19 H2 H21 H22 % 8 品目別作付面積の推移生産調整の進展による水稲作付けの減少小麦大豆及び玉葱をはじめとする野菜類の面積が増加となっている今後は高齢化による離農農地増大により規模拡大が進み土地利用型作物の作付比率が増大すると考えられる図表 2-8 品目別作付面積の推移 ha 6, 5, 4, 3, 2, 1, ,88 3, , ,21 2,258 2,92 その他野菜類豆類いも類麦類稲 H2 H7 H12 H17 H22 参考転作田における品目別作付面積単位 :ha 秋小麦春小麦大豆牧草えん麦緑肥玉葱その他 H H H H H 注 : 平成 16 年以前の大豆は豆類の合計値 1

5 9 多品目にわたる野菜生産面積では玉葱が最も多く 5 割以上を占めているがそれ以外では特定の品目に集中せず非常に多品目が栽培されている戸数でも同様で多品目の栽培が行われているこのことは栗山町における農業生産の大きな特徴でありこれを強みとしてインショップ事業などが展開されてきた図表 2-9 野菜類の作物別作付面積の推移単位 :ha 玉葱南瓜葱スイートメロンホーレンコーン草大根 H H H H17( 露地 ) H17( 施設 ) キャベツ白菜人参アスパラガス胡瓜トマトレタス H H H H17( 露地 ) H17( 施設 ) ピーマン西瓜苺茄子その他野菜合計 H H H H17( 露地 ) H17( 施設 ) 注 1:H7 年までは収穫面積で自家用を含む注 2:H12 年までは露地のみ H17 年は露地施設区別して集計 H22 年は面積なし図表 2-1 野菜類の作物別作付戸数の推移南瓜玉葱スイートコーンメロントマト葱胡瓜 H H H H17( 露地 ) H17( 施設 ) H アスパラピーマンキャベツホーレンガス草茄子白菜大根 H H H H17( 露地 ) H17( 施設 ) H 苺西瓜人参レタスその他 H H H H17( 露地 ) H17( 施設 ) H 注 :H12 年までは露地のみ H17 年は露地施設を区別 H22 年は露地と施設の合計 11

6 1 環境保全型農業の進展 1 年間で環境保全型農業へ取り組む農家比率戸数ともに大きく伸びた取組み内容としては減農薬減化学肥料栽培が中心であり堆肥による土づくりは環境保全型農業に取り組む農家でも約半数であり化学肥料節及び農薬低減に比べて実施されていない図表 2-11 環境保全型農業を実施する農家戸数の推移戸 % % 77% % 比率 8% 実施していない 6% 4% 実施して 2% いる図表 2-12 平成 22 年における環境保全型農業の取組み内容別農家数 1% 8% 6% 4% 2% 取り組んでいない取り組んでいる H12 H17 H22 % % 化学肥料節減農薬低減堆肥土づくり < 耕地面積の考え方 > ア 1 ページの図表 1-2 では農用地の田畑あわせて km2 (6,122ha) であり属地的な統計調査に基づくものであるイ 8 ページの図表 2-3 にある経営耕地面積は属人的な調査である農林業センサスの調査結果によるものであり 5,53ha であるウまた同じく農林業センサスによる調査である 1 ページの図表 2-8 品目別作付面積の合計は 5,ha に満たない面積となっているただしこれには牧草等の面積は含まれていないエ 13 ページ図表 2-16 は農家意向調査の結果を集計 19 ページの図表 2-36 は農民協議会資料によるものであるオまた 27 ページにおける 1 年後の目標営農面積は各営農形態の個別面積を積み上げて算出しているカこのように耕地面積は目的によって異なる調査集計方法がとられていることから統計調査によって数値が異なっている 12

(2) 農家意向調査から見た現状栗山農業ルネッサンス策定に向けて実施された栗山町農家意向調査 ( 平成 23 年 8 月実施 ) の結果より本町農業農村農家の現状について分析を行う ( 回収 :49 戸

2%) 1 家族構成経営者の年齢は回答数 43 人のうち 5 歳代が 125 人 6~64 歳が 84 人 65 歳以上が 116 人となっており高齢化が進んでいる平均家族数は 3.

2 人と家族のほとんどが農業に関わっている後継者の有無に関してはすでに就農している農家は 15% になり未就農と合わせて 23% となるしかし 55% がいないと回答しており世代交代は今後も進まず

15% いる ( 未就農 ) 32 8% 6~64 歳 84 21% 55~59 歳 72 18% いない 218 55% 2 雇用労働力常雇している農家は 29 戸で平均のべ 579 日 1 日あたり 3.

7% がパートでは 26.8% が増加するとの見通しを持っている図表 2-15 雇用労働戸数平均のべ人数 1 日あたり人数増加の見通し常雇 29 579. 3. 2.7% パート 135 98.3 4.

7 (2) 農家意向調査から見た現状栗山農業ルネッサンス策定に向けて実施された栗山町農家意向調査 ( 平成 23 年 8 月実施 ) の結果より本町農業農村農家の現状について分析を行う ( 回収 :49 戸農事組合員回収率 :85.2%) 1 家族構成経営者の年齢は回答数 43 人のうち 5 歳代が 125 人 6~64 歳が 84 人 65 歳以上が 116 人となっており高齢化が進んでいる平均家族数は 3.3 人うち農業従事日数 15 日以上が 2. 人 15 日未満が 1.2 人と家族のほとんどが農業に関わっている後継者の有無に関してはすでに就農している農家は 15% になり未就農と合わせて 23% となるしかし 55% がいないと回答しており世代交代は今後も進まず農家戸数は減少することが予想される図表 2-13 経営者年齢 65 歳以上 % 5 歳未満 78 19% 5~54 歳 53 13% 図表 2-14 農業後継者未定 87 22% いる 62 15% いる ( 未就農 ) 32 8% 6~64 歳 84 21% 55~59 歳 72 18% いない % 2 雇用労働力常雇している農家は 29 戸で平均のべ 579 日 1 日あたり 3. 人を 193 日間雇用しているパート雇用している農家が 135 戸で平均のべ 98.3 日 1 日あたり 4.9 人を 2 日間雇用している現状である今後の見通しとして常雇では 2.7% がパートでは 26.8% が増加するとの見通しを持っている図表 2-15 雇用労働戸数平均のべ人数 1 日あたり人数増加の見通し常雇 % パート % 3 経営耕地経営耕地の平均面積は 12.3ha(375 戸 ) である地目別に見ると水田で 9.7ha(348 戸 ) 畑で 3.9ha(318 戸 ) である 23.5% が借地であり借地による規模拡大が進んできていることが分かるまた経営面積のうち 16% は自治会外に存在している図表 2 16 経営耕地面積合計面積平均面積回答戸数 (ha) (ha) 面積比率経営耕地 4, % 水田 3, % 畑 1, % 借地 1, % 13

4 作物別の作付面積 1 位水稲 2 位小麦 3 位大豆 ( 種子を含む ) 4 位玉葱 5 位牧草 6 位種馬鈴薯 7 位南瓜 8 位食用馬鈴薯 9 位メロンとなっている面積の 95% が上位 6 作物で占められており土地利用上大変重要な作物であるといえる畜産は肉用牛 ( 繁殖 )277 頭肉用牛 ( 育成 )91 頭となっている 5

種馬鈴薯 156 3% 南瓜 43 1% 食用馬鈴薯 37 1% 図表 2-18 販売金額規模別の戸数 3~5 万円 5 万円 ~ 交付金を含めない販売金額 713 3 2~3 万円 87 1~2 万円 5~1 万円 93 単位 :ha メロン 21 % その他 122 3% 47 秋小麦 868 2% 春小麦 82 2% 小麦 ( 種子 ) 43

これら所有機械のそれぞれについて大部分がちょうど適切であると回答し機械施設に関しては極端な過不足は生じていないまた今後の導入に関しても個人所有中心の導入と答えている図表 2-19 機械の所有状況図表 2-2 所有機械の評価トラクター所有戸数戸 % 平均台数 5 馬力未満 263 68.3% 1.5 5~1 馬力 37 79.

8 4 作物別の作付面積 1 位水稲 2 位小麦 3 位大豆 ( 種子を含む ) 4 位玉葱 5 位牧草 6 位種馬鈴薯 7 位南瓜 8 位食用馬鈴薯 9 位メロンとなっている面積の 95% が上位 6 作物で占められており土地利用上大変重要な作物であるといえる畜産は肉用牛 ( 繁殖 )277 頭肉用牛 ( 育成 )91 頭となっている 5 農産物販売金額各種交付金を含めない販売額の分布と各種交付金を含めた販売金額の分布を比較すると金額が大きい層へスライドしているこれは水稲小麦大豆の作付面積が大きいことから戸別所得補償制度による交付金の影響と思われる図表 2-17 作物別の作付面積大豆 342 8% 牧草 446 1% 水稲 1,928 44% 玉葱 319 7% 種馬鈴薯 156 3% 南瓜 43 1% 食用馬鈴薯 37 1% 図表 2-18 販売金額規模別の戸数 3~5 万円 5 万円 ~ 交付金を含めない販売金額 ~3 万円 87 1~2 万円 5~1 万円 93 単位 :ha メロン 21 % その他 122 3% 47 秋小麦 868 2% 春小麦 82 2% 小麦 ( 種子 ) 43 1% 2~5 万円 1~2 万円 ~1 万円 1215 交付金を含めた販売金額所有機械大部分が個人で農作業機械を所有している 1 馬力以上のトラクターや汎用コンバインなど大型の機械ほど所有する割合は下がるが所有している場合には 2 台以上所有している場合もあるこれら所有機械のそれぞれについて大部分がちょうど適切であると回答し機械施設に関しては極端な過不足は生じていないまた今後の導入に関しても個人所有中心の導入と答えている図表 2-19 機械の所有状況図表 2-2 所有機械の評価トラクター所有戸数戸 % 平均台数 5 馬力未満 % 1.5 5~1 馬力 % 2. 1 馬力以上 % 1.4 田植機自脱型コンバイン汎用コンバイン乾燥機 % % % % 2.4 注 : 平均台数は所有する農家での平均所有台数である過剰気味ちょうど適当不足トラクター田植機自脱型コンバイン汎用コンバイン乾燥機 % 2% 4% 6% 8% 1% 14

7 これまでの経営目標これまでの経営目標では 46% が現状維持と答えているが反面同じ 46% が拡大や集約に取り組んできたまた平成 14 年以降の経営状況でみると変わらないが 38%~ 48% で最も多いが反面収支で 44% 負債で 35% 農作業で 22% 機械施設装備で 38% 農地の生産性で 35% が改善方向と答えている農地の生産性向上の課題としては地力増進

9 7 これまでの経営目標これまでの経営目標では 46% が現状維持と答えているが反面同じ 46% が拡大や集約に取り組んできたまた平成 14 年以降の経営状況でみると変わらないが 38%~ 48% で最も多いが反面収支で 44% 負債で 35% 農作業で 22% 機械施設装備で 38% 農地の生産性で 35% が改善方向と答えている農地の生産性向上の課題としては地力増進用排水の整備で 6 割以上が非常に重要であるとしているこれに対し圃場区画の拡大分散圃場の集約については非常に重要であると答えているのは 3 割程度である今後の経営目標をみると 17% が経営縮小又は離農と答えているまた現状維持が 43% とこれまでの経営目標に対してやや低減し拡大や集約では合計 4% と減少しているしかし離農という回答を差し引いて考えた場合には以前よりその割合は増えている図表 2-21 平成 14 年以降の経営目標経営縮小 28 8% 現状維持 % 拡大 29 9% 集約 14 4% どちらかといえば拡大 55 16% 両方どちらかと 38 いえば 11% 集約 21 6% 図表 2-22 平成 14 年以降の経営状況大いに改善少し改善変わらない少し悪化大いに悪化経営収支負債の重圧農作業の負担機械施設装備農地の生産性 % 2% 4% 6% 8% 1% 15

図表 2-23 農地生産性向上の課題非常に重要少し重要あまり重要でない地力増進用排水の整備圃場区画の拡大分散農地の集約 % 2% 4% 6% 8% 1% 図表 2-24 今後の経営目標経営縮小 35 9% 現状維持 157 43% 離農 28 8% 拡大 22 6% 集約 1 3% どちらかといえば拡大 57 16% どちらかといえば集約 11 3% 両方 44 12% 8

10 図表 2-23 農地生産性向上の課題非常に重要少し重要あまり重要でない地力増進用排水の整備圃場区画の拡大分散農地の集約 % 2% 4% 6% 8% 1% 図表 2-24 今後の経営目標経営縮小 35 9% 現状維持 % 離農 28 8% 拡大 22 6% 集約 1 3% どちらかといえば拡大 57 16% どちらかといえば集約 11 3% 両方 44 12% 8 今後の取組み課題複数回答で 268 戸から回答を得た雇用労働力の確保が 39% ともっとも大きな課題となっている経営面では負債軽減 (33%) 法人化 (19%) を挙げており販売面では減農薬有機栽培 (16% ) 直売 ( 15%) を課題としている図表 2-25 今後の取組み課題 4% 3% 2% 1% % 39% 33% 19% 16% 15% 1% 9% 7% 6% 5% 1% 13% 7% 16

11 9 第三者経営継承新規参入者新規参入の重要性については 43% の方が重要であると考えているが受け入れるとなると期間相手次第を含めて 26% となっている今回より調査項目とした第三者経営継承への関心については取り組みたい 12 戸 (3%) 関心がある 59 戸 (18%) となっている図表 2-26 新規参入の重要性図表 2-27 研修生の受け入れわからない 135 4% あまり重要でない 58 17% 大変重要 25 7% 重要 12 36% わからない 91 28% 不可能 % 可能 14 4% 期間相手による 74 22% 図表 2-28 第三者経営継承わからない 16 32% 取り組んでみたい 12 3% 関心あり 59 18% 取り組まない % 新規就農研修者受入式 1 グリーンツーリズムグリーンツーリズムについては 75% の認知度がありよく知られている反面重要と感じている農家は 38% である参加意思となると機会があれば参加するを含めて 23% となっているまた関心のある活動は農作業体験がもっとも多く次いで農産物直売所となっている図表 2-29 グリーンツーリズムの認知度図表 2-3 グリーンツーリズムの重要性知らない 89 25% よく知っている 66 18% 少し知っている 26 57% わからない % 大変重要 15 4% 重要 12 34% あまり重要でない 59 17% 17

12 図表 2-31 関心のある活動 5% 47.% 4% 3% 22.7% 2.% 2% 11.9% 11.9% 9.7% 1% 7.6% 5.9% 4.3% 2.2% % 図表 2-32 グリーンツーリズムへの参加都市と農村を結ぶグリーンツーリズム 11 農村景観風景現状の評価としては 6% 弱がどちらともいえないと答えている改善面でみると荒廃地整備 55% 廃屋の撤去 5% 景観植物花が 22% 景観緑肥が 15% となっている荒廃地整備や廃屋の撤去など景観に対してマイナスとなるものを取り除くことがより重要視されている図表 2-33 栗山町の農村景観風景図表 2-34 景観風景の改善方向悪い 14 4% 大変悪い 4 1% 大変よい 11 3% よい % 6% 5% 4% 3% 2% 1% % 55% 5% 22% 15% 14% 13% 5% 1% どちらとも 26 59% 12 農地に関する意向現状維持が 55% でもっとも多いが拡大が 28% 離農と一部処分の合計で 18% となっている図表 2-35 経営面積の将来に向けた意向一部処分 21 6% 離農 36 11% 拡大 98 28% 18 現状維持 %

2. 今後の栗山農業農村の課題 (1) 高齢化の進展と農地の流動化 1 今後高齢化は確実に進む状況である単純にシミュレーションすると 1 年後に 65 歳以上の農業者合計経営面積は 1,354ha に上る図表 2-36 平成 33

地域内に担い手が少ない場合の農地流動化が課題である 3 さらに今後の農地流動化にあたっては 5~1ha の中規模農家の離農が増加することを想定しておかなければならずその対応が課題である (2) 農地の受け手不足 1

さらには機械装備や雇用面についての支援制度において有利であることから農地を守る受け手として育成を進める 3 今後の高齢化が想定される中で農地の受け手としてまた地域活性化の担い手として

13 2. 今後の栗山農業農村の課題 (1) 高齢化の進展と農地の流動化 1 今後高齢化は確実に進む状況である単純にシミュレーションすると 1 年後に 65 歳以上の農業者合計経営面積は 1,354ha に上る図表 2-36 平成 33 年時点で 65 歳以上となる農業者の経営面積 ( 栗山町農民協議会資料より ) 2 担い手となるべき農業後継者は全体の 23% の割合 ( 図表 2-15) であり後継者のいる経営の規模拡大意欲は十分にあると推察できるが地域内に担い手が少ない場合の農地流動化が課題である 3 さらに今後の農地流動化にあたっては 5~1ha の中規模農家の離農が増加することを想定しておかなければならずその対応が課題である (2) 農地の受け手不足 1 離農農地の受け手である担い手の経営規模拡大がますます求められることになるその経営体制としては数戸の経営体による地域連携農業生産法人化が考えられる 2 これらの法人は税制面や資金対応さらには機械装備や雇用面についての支援制度において有利であることから農地を守る受け手として育成を進める 3 今後の高齢化が想定される中で農地の受け手としてまた地域活性化の担い手として意欲ある新規参入者の受け入れと農業研修体制の強化も同時に推進する必要がある (3) 農地の生産性向上 1 今後想定される流動農地増加への対応として担い手あるいは新規参入者へのスムーズな農地の流動化と経営の安定化が必要であるまた作業効率向上のための圃場区画拡大や農産物の品質収量安定のための透排水性の改善が不可欠でありこのような土地改良をはじめとする基盤整備対策の推進が必要である自力施工による透排水性の改善 19

(4) 農村労働力の確保 1 経営規模拡大のためには能率向上のための農作業機械装備の拡充は必要であるが農家意向調査の中にもあるように (14 頁参照 ) 人手不足 ( 労働力確保 ) も規模拡大のネックとなっているため農村労働力確保対策を進めなければならない北海道大学学生による農作業サポート (5) 都市農村交流活動の拡大 1 農業を含む経済全体のグローバル化が進む中で

14 (4) 農村労働力の確保 1 経営規模拡大のためには能率向上のための農作業機械装備の拡充は必要であるが農家意向調査の中にもあるように (14 頁参照 ) 人手不足 ( 労働力確保 ) も規模拡大のネックとなっているため農村労働力確保対策を進めなければならない北海道大学学生による農作業サポート (5) 都市農村交流活動の拡大 1 農業を含む経済全体のグローバル化が進む中で地域農業を守り存続させるためには地元住民はもとより都市住民の地元産あるいは国産農畜産物の消費拡大が不可欠である 2 そのためにもグリーンツーリズム活動や食育の推進等により都市住民の国内農業に対する理解を深めさらには農村景観の向上を図り本町の農業農村をイメージアップする必要がある (6) 農業所得農業粗生産額の向上 1 農業所得を向上させる方法として低コスト高単収高価格生産面積拡大の 4 つが考えられる農業所得 = 総販売額 - コスト総販売額 = 総生産量販売単価総生産量 = 単収生産面積 2 高価格は様々な形で高付加価値化が進み競争が激化しているそのため良いもの同士の中での競争となり販売額を増やすためにはもっと良いものあるいは良いものだが高くないものであることが求められる 3 そこで栗山町の農業者農産物農村の持つ魅力を最大限生かして消費者に広く受け入れられるくりやまブランドの確立を引き続き目指していくことで農家所得の維持拡大を図る 4 また低コスト高単収を目指す際には基盤整備土づくりといったことが重要であり生産規模拡大つまり農地流動化の推進も農業所得の拡大につながる 2

3. 栗山町が目指す地域の姿夕張川からの恵まれた水資源を活用した水稲や野菜などを中心に発展してきた栗山町の農業農村が豊かで潤いのある農業を確立するためには地域の特色を最大限に活かしながら自らの意志と創意工夫を基本に具体的な戦略前向きな実行力が重要であるこのことを実現するためには地域内での役割分担を明確にし

栗山の拓いた先人の思いを未来へ引き継ぐ人づくり (2) 農村を守る地域営農システムの展開地域全体で継続的な農業生産を図るためには地域内の農業者が協力し合い効率的かつ合理的な農業を展開することがこれまで以上に求められるそのためには地域に生きる多様な農業者が将来にわたって永続的な営農ができるような体制 = 地域営農システムを

15 3. 栗山町が目指す地域の姿夕張川からの恵まれた水資源を活用した水稲や野菜などを中心に発展してきた栗山町の農業農村が豊かで潤いのある農業を確立するためには地域の特色を最大限に活かしながら自らの意志と創意工夫を基本に具体的な戦略前向きな実行力が重要であるこのことを実現するためには地域内での役割分担を明確にし自らの経営及び地域の将来像を十分に話し合い実現に向けての具体的対策を計画的に推進しなければならない (1) 栗山農業の目指す姿 < キーワード > 守ろう農地進めよう地域の活性化 1 地域の特色を活かした魅力ある農業経営の確立 2 安全安心で良質かつ付加価値の高い農産物づくり 3 豊かで潤いのある栗山ならではの農村空間の醸成 4 栗山の拓いた先人の思いを未来へ引き継ぐ人づくり (2) 農村を守る地域営農システムの展開地域全体で継続的な農業生産を図るためには地域内の農業者が協力し合い効率的かつ合理的な農業を展開することがこれまで以上に求められるそのためには地域に生きる多様な農業者が将来にわたって永続的な営農ができるような体制 = 地域営農システムを地域ごとの特色に応じて早急に構築することが必要である 1 集落営農型地域全体が集まった営農システム 2 地域連携農業生産法人型 3 戸以上の農家が統合した営農システム 3 個人完結型戸別の農業経営規模を拡大集約するタイプ 4 経営継承新規参入型第三者経営継承または新規就農する営農タイプさらさらレッド畑ミーティング青年農業賞表彰式 21

表紙（確）.xlsx

表紙（確）.xlsx Ⅱ 1 販売農家の動き 1 販売農家の動き 2 農業経営体の法人化の動き 3 農業就業者の動き農家数割自作地2% と借入地の割Ⅱ 1 販売農家の動き北海道の販売農家数と 1 戸当たり経営耕地面積の推移(販売農家数)( 千戸 ) 1 戸当たり経営耕地面積 (ha) 1 21 ha 25 19 ha 16 ha 2 14 ha 6 12 ha 15 4 1 2 5 7 千戸 74 千戸 63 千戸

第 2 章 栗山農業 農村 農家の 現状と課題

第 2 章栗山農業農村農家の現状と課題