第 14 章柱同寸筋かいの接合方法と壁倍率に関する検討 510

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1 第 14 章柱同寸筋かいの接合方法と壁倍率に関する検討 5

2 14.1 検討の背景と目的 9 mm角以上の木材のたすき掛け筋かいは 施行令第 46 条第 4 項表 1においてその仕様と耐力が規定されている 既往の研究 1では 9 mm角筋かい耐力壁の壁倍率が 5. を満たさないことが報告されているが 筋かい端部の仕様が告示第 146 号の仕様と異なっている 本報では告示どおりの仕様とし 9 mm角以上の筋かいたすき掛けの基礎的なデータの取得を目的として検討を行った 14.2 試験体の仕様試験体の仕様は図 図 の 2 種類とする 軸組の仕様は耐力壁の大臣認定の業務方法書に記載された試験の例と同一仕様とした 筋かい端部の仕様は両方共に筋かい上端部の顎部を柱に差して M12 ボルト締め 筋かい下端部は突き付けとし M12 ボルト締めとしている 標準型の筋かい交差部は大入れした上に短ざく金物を付けた仕様であり 2 連層型はたすき掛け筋かいを上下に 2 連層したものであり筋かい交差部は相欠きの上にビス止めとしている 試験体数は各 3 体ずつとした ボルト孔 φ18 角座金 8 8 t=9 2- ボルト孔 φ18 角座金 8 8 t= 梁 : ベイマツ 大入れ 筋かい : スギ E7 9 9 長ほぞ : 長さ9 幅 厚さ ビス止めホールダウン15kN 筋かいのアゴ 柱 4 75 柱断面 大入れ 梁 : ベイマツ 筋かい : スギ E7 9 9 パネリード L=9 長ほぞ : 長さ9 幅 厚さ ビス止めホールダウン15kN 筋かいのアゴ 柱 4 75 柱断面 2- 短ざく金物 柱 : スギ E7 8 1-M16 六角ボルト強度区分 4.6 柱 : スギ E7 1-M12 六角ボルト 通しボルト孔 φ18 角座金 8 8 t= 通しボルト孔 φ18 角座金 8 8 t= 土台 : スギ製材 E7 9 固定ボルト孔 φ18 固定ボルトM 土台 : スギ製材 E7 9 固定ボルト孔 φ18 固定ボルトM < 正面 > 図 筋かい耐力壁 (1-9C) < 側面 > < 正面 > 図 筋かい耐力壁 (2-9C) < 側面 > 14.3 試験方法試験方法図は図 に示すとおりである 試験体は 柱 土台 ホールダウン用アンカーボルトと土台固定用ボルト M16 をそれぞれ鉄骨架台に固定した 加力はオイルジャッキを用いて正負交番繰り返し加力とした 繰り返しは 正負変形時の見かけのせん断変形角 1/45 1/ 1/ 1/15 1/ 1/75 1/5rad の時点で 3 回繰り返しを行い その後引きの方向に加力し 最大荷重に達してから 最大荷重の 8% に低下するか または変形角が 1/15rad に達するまで加力した 標準型は左右非対称であり 繰り返し加力の後の引ききり方向は短ざく金物が引張抵抗する側とした 511

3 図 C の変位計配置図 図 C の変位計配置図 14.4 試験結果各試験体の特性値を表 荷重- 変位曲線を図 ~ 図 に包絡線の比較を図 ~ 図 に示す 破壊性状は写真 ~ 写真 に示すとおりである 表 C の特性値 試験体記号 1-9C 標準偏変動係ばらつき 5% 平均値項目 差数係数下限値 P 1/1 (kn) /3Pm (kn) /3δm (mm) Pm (kn) δm (mm) δu (mm) 降伏耐力 Py (kn) δy (mm) Pu*(.2/Ds) (kn) 終局耐力 Pu (kn) 初期剛性 K (kn/mm) 降伏点変位 δv (mm) 塑性率 μ=δu/δv 構造特性係数 Ds 表 C の特性値 試験体記号 2-9C 標準偏変動係ばらつき 5% 平均値項目 差数係数下限値 P 1/1 (kn) /3Pm (kn) /3δm (mm) Pm (kn) δm (mm) δu (mm) 降伏耐力 Py (kn) δy (mm) Pu*(.2/Ds) (kn) 終局耐力 Pu (kn) 初期剛性 K (kn/mm) 降伏点変位 δv (mm) 塑性率 μ=δu/δv 構造特性係数 Ds 基準耐力 壁倍率 基準耐力 壁倍率

4 1-9C-1 1-9C 圧縮筋かいの座屈 - - 明確な荷重低下なし - - 変位 ( mm ) 図 C-1 の荷重 - 変位曲線 変位 ( mm ) 図 C-2 の荷重 - 変位曲線 1-9C-3 2-9C 筋かい端部の割れ 柱の折れ - - 変位 ( mm ) 図 C-3 の荷重 - 変位曲線 みかけの変形角 ( -3 rad) 図 C-1 の荷重 - 変位曲線 2-9C-2 2-9C 柱頭ほぞ部の柱の折れせん断 引張筋かいの 引張破壊 圧縮筋かいの座屈 みかけの変形角 ( -3 rad) みかけの変形角 ( -3 rad) 図 C-2 の荷重 - 変位曲線 図 C-3 の荷重 - 変位曲線 1-9C 2-9C 1-9C C C C C C みかけの変形角 ( -3 rad) みかけの変形角 ( -3 rad) 図 C 包絡線の比較 図 C-1 包絡線の比較 513

5 写真 C-1 試験後 写真 C-1 筋かい端部のめり込み 写真 C-1 筋かい交差部の座屈写真 C-1 圧縮筋かいの座屈に伴う引張筋かい端部の割れ 写真 C-2 試験後 写真 C-2 圧縮筋かい端部の割れ 514

6 写真 C-3 試験後 写真 C-3 圧縮筋かい端部の割れ 写真 C-1 試験後 写真 C-1 柱の曲げ破壊 写真 C-2 試験後 写真 C-2 上段圧縮筋かい端部の割れ 柱の割れ 515

7 写真 C-2 柱の曲げ破壊 写真 C-2 柱頭ほぞのせん断 写真 C-3 試験後 写真 C-3 上段圧縮筋かい端部の割れ 柱の割れ 写真 C-3 柱頭ほぞのせん断 写真 C-3 引張筋かいの引張破断 圧縮筋かいの座屈 516

8 14.5 考察 今後の課題 2-9C は壁倍率 5. 倍以上となったが 1-9C は満たさない結果となった 1-9CはP 1/1 で基準耐力が決定しているため 剛性を向上させない限りこれ以上基準耐力の上昇をさせることは困難である 剛性を向上させるためには筋かい断面を増やすことが必須と考えられるため この形状での筋かい耐力壁は 5. 倍を満たすことはほぼ無理だと思われる 一方 2-9C は Pu*(.2/Ds) で決定しており 柱中央部の座堀による断面欠損の減少と柱頭部を梁に大入れすることで最大荷重及び塑性率を上げると思われ 低減係数 α を乗じた後でも必要壁倍率を満たすことができると考えられる 今後の課題としては上記の改良を行った上での実証実験の実施が望まれる 517

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