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1 2009 年 11 月 26 日 9:10-10:40 クラウンプラザ神戸サイエンティフィック システム研究会 2009 年度合同分科会 エコロジー 地球温暖化予測の科学的基礎 独立行政法人海洋研究開発機構 (JAMSTEC) 野田彰 1. 気候変動に関する政府間パネル (IPCC) 2. 温室効果のメカニズムと観測事実 3. 気候モデルによる地球温暖化予測 4. 地球シミュレータ の貢献と新たな挑戦 5. 最近の地球温暖化傾向について 1 1. 気候変動に関する政府間パネル 1988 年設立 1990 年第 1 次報告書 1995 年第 2 次報告書 2001 年第 3 次報告書 2007 年第 4 次報告書 2013 年第 5 次報告書予定 2 1

2 IPCC の基本方針 : 政策立案 決定には関連を持つが 政策判断や選択に踏み込まない Policy Relevant but not Policy Prescriptive 3 IPCC AR4 (2007) 作成作業の様子 : LA 会合 4 2

3 2009年11月26日9:10-10:40クラウンプラザ神戸 サイエンティフィック システム研究会2009年度合同分科会 エコロジー 地球温暖化予測の科学的基礎 独立行政法人海洋研究開発機構 JAMSTEC) 野田 彰 1 気候変動に関する政府間パネル IPCC) 2 温室効果のメカニズムと観測事実 3 気候モデルによる地球温暖化予測 4 地球シミュレータ の貢献と新たな挑戦 5 最近の地球温暖化傾向について 5 2 温室効果のメカニズムと観測事実 太陽放射と赤外放射のバランス 2008日本科学映像協会 -18 πr2s0(1-a) 4 =4πr2σT (1 0.3) T K 18 C 6 3

4 大気中の温室効果気体 2008日本科学映像協会 二酸化炭素が増加すると何故地上気温は増加するのか 2008日本科学映像協会 H20,CO2等の 温室効果気体 を含んだ大気 さらにCO2 が増えると 8 4

5 大気の鉛直構造と二酸化炭素増加に伴う温度変化 1xCO2 成層圏 2xCO2 圏界面 加熱 冷却 太陽放射 O3 赤外放射 CO2,O3 対流圏 加熱 冷却 太陽放射 H2O 赤外放射 H2O,CO2 対流 熱拡散 255K 気温 9 観測事実 主要な温室効果気体の変化 二酸化炭素 IPCC (2007) メタン 一酸化二窒素 10 5

6 観測事実 CO2濃度変化 気象庁 2009) 11 観測事実 放射強制力 対流圏上端の正味のエネルギーフラックスの変化 IPCC (2007) 12 6

7 観測事実 気温 海面水位及び北半球の積雪面積の変化 IPCC (2007) 13 観測事実 北極海の海氷面積の減少1980年9月と2009年9月の比較

8 2009年11月26日9:10-10:40クラウンプラザ神戸 サイエンティフィック システム研究会2009年度合同分科会 エコロジー 地球温暖化予測の科学的基礎 独立行政法人海洋研究開発機構 JAMSTEC) 野田 彰 1 気候変動に関する政府間パネル IPCC) 2 温室効果のメカニズムと観測事実 3 気候モデルによる地球温暖化予測 4 地球シミュレータ の貢献と新たな挑戦 5 最近の地球温暖化傾向について 15 3 気候モデルによる地球温暖化予測 運動方程式 熱力学方程式 質量保存則 放射伝達方程式 経験則 パラメタリゼーション 各格子点に物理量を定 義し 離散化した方程式 を時間積分する 16 8

9 観測とモデル再現実験 自然起源と人為起源の放射強制効果の比較 IPCC (2007) 17 IPCC SRESシナリオと安定化シナリオ IPCC (2007) 18 9

10 IPCC SRESシナリオに基づく全球年平均地上気温の変化予測 CO2 換算 3.4oC = 6.1oF oC = 5.0oF oC = 3.2oF 0.6oC = 1.0oF IPCC (2007) 400 From Solomon 19 IPCC SRES A1Bシナリオに基づく年平均地上気温の変化予測 全球 2.8, 北極域 7 IPCC (2007) 20 10

11 極域での気温変化を決めるメカニズム 雪/海氷/アルベド フィードバック効果と海洋深層循環 21 深層海流 熱塩循環 コンベアベルト の構造 22 11

12 IPCC SRES A1Bシナリオに基づく年平均地上気温の変化予測 全球 2.8 海上 2.5, 陸上 3.5 IPCC (2007) 23 何故 海洋よりも大陸の方が温暖化が大きいのか 白熱電球 35 土 水 30 白熱電球 比熱の効果と蒸発熱の効果 温 温 度 度 計 計 分 土 2008日本科学映像協会 10 水 24 12

13 IPCC SRES A1Bシナリオに基づく降水分布の変化予測 IPCC (2007) 25 何故 温暖化で中緯度の降水が減少するのか 子午面循環の効果 夏季 冬季 26 13

14 2009年11月26日9:10-10:40クラウンプラザ神戸 サイエンティフィック システム研究会2009年度合同分科会 エコロジー 地球温暖化予測の科学的基礎 独立行政法人海洋研究開発機構 JAMSTEC) 野田 彰 1 気候変動に関する政府間パネル IPCC) 2 温室効果のメカニズムと観測事実 3 気候モデルによる地球温暖化予測 4 地球シミュレータ の貢献と新たな挑戦 5 最近の地球温暖化傾向について 27 4 地球シミュレータ の貢献と新たな挑戦 28 14

15 CCSR/NIES/FRCGC結合モデルによる地球温暖化予測 地上気温の変化 東京大学気候システム研究センター/国立環境研究所/地球環境フロンティア研究センター 29 CCSR/NIES/FRCGC結合モデルによる地球温暖化予測 北半球の雪氷被覆率の変化 東京大学気候システム研究センター/国立環境研究所/地球環境フロンティア研究センター 30 15

16 温暖化により日本の夏はどうなるか 温暖化による気圧と雨量の変化 約70年後 雨量増加 現在 70年後 夏日の日数は平均的に増加 雨量減少 雨量は平均的に増加 青色の領域 気温は平均的に2.5 程度上昇 現在 70年後 豪雨の頻度は平均的に増加 ただし 年々の気候変動は自然のゆらぎが大きいので 特定の年 例えば昨年 の異常気象を温暖化と関連付けるのは難しい 東京大学気候システム研究センター/国立環境研究所/地球環境フロンティア研究センター 31 21世紀末の真夏日と冬日の変化 観測(アメダス) a1) b1) モデル(現在気候) a2) b2) (気象研究所 気象庁 地球科学技術総合推進機構) 温暖化による変化 a3) b3) 32 16

17 解像度20km大気モデル 現在気候10年積分に現れた台風 動画 (気象研究所 気象庁 地球科学技術総合推進機構) 33 解像度20km大気モデル 21世紀末気候10年積分に現れたハリケーン (気象研究所 気象庁 地球科学技術総合推進機構) 34 17

18 観測 熱帯低気圧の 発生場所と経路 Jan.,Feb., Mar. Apr., May, Jun. Jul., Aug., Sep. Oct., Nov., Dec. 現在気候実験 21世紀末気候実験 Oouchi et al. (2006) 35 熱帯低気圧の最大風速と最低地上気圧の関係 温暖化気候 最低気圧(hPa) 最低気圧(hPa) 現在気候 最大風速(m/s) Oouchi et al. (2006) 最大風速(m/s) 36 18

19 21世紀末における海面水位の変化 黒潮 温暖化時の変化 CCSR/NIES/FRCGC Suzuki et al. (2005), Sakamoto et al. (2005) 37 温暖化予測研究への新たなる挑戦 地球システム統合モデルによる長期 200 300年後までの 気候 変化予測 炭素循環の精密化による気候安定化シナリオの提供 高解像度気候モデルによる短期 30年後 気候変化予測 高精度高解像度大気モデルによる極端現象の変化予測 温暖化対策への基盤情報の提供 全球雲解像モデルによる数値実験 雲に関わる気候過程の不確実性の低減 38 19

20 観測事実 炭素循環 1990年代 IPCC(2007 気象庁訳) 39 地球システム統合モデルの構成要素 40 20

21 地球システム統合モデルの構成要素 炭素循環モデル 栄養塩 デトライタス 陸域生態系モデル 植物 プランクトン 動物 プランクトン 海洋生態系モデル 41 地球システムモデル 人為的CO2排出量の算出 ー 安定化シナリオ実験 ー 陸域 1000ppm SP1000) 吸収 550ppm SP550) 450 ppm SP450) 放出 海洋 CO2放出許容量 吸収 実線 結合実験 点線 非結合実験 Miyama et al 放出 42 21

22 地球システムモデル 海洋酸性化 アラゴナイト 霰石CaCO3)飽和度 23世紀末 5 SP450 4 結合実験で計算された 現在の再現 値と23世紀末の予測 3 2 現在 SP 未飽和 どのシナリオでも 北極海で広くアラ ゴナイトの未飽和の海域が見られる 0 5 SP1000 4 南極海では SP550で一部海域で見 え始め SP1000で大きく広がる 3 2 SP1000では 北太平洋や北大西洋に も未飽和の海域が現れる Ishida et al. (2009) 次世代大気大循環モデル:NICAM 従来の気候モデル 水平緯度経度格子 解像度 100km 全球雲解像モデル NICAM 水平20面体等間隔格子 解像度 3.5km 44 22

23 NICAM マッデンジュリアン振動 MJO)の再現 マッデン ジュリアン振動に伴う組織化した雲の大規模な集合体を再現 東西スケール数千キロにわたる積乱雲の活動域 その中に 水平スケール数百キロの組織化した雲が複数存在 Miura et al. (2007, Science) 年11月26日9:10-10:40クラウンプラザ神戸 サイエンティフィック システム研究会2009年度合同分科会 エコロジー 地球温暖化予測の科学的基礎 独立行政法人海洋研究開発機構 JAMSTEC) 野田 彰 1 気候変動に関する政府間パネル IPCC) 2 温室効果のメカニズムと観測事実 3 気候モデルによる地球温暖化予測 4 地球シミュレータ の貢献と新たな挑戦 5 最近の地球温暖化傾向について 46 23

24 5 最近の地球温暖化傾向について 江守(2009) 日経エコロミー(web) 47 観測の不確実性 ENSO 信頼度 ドリフターの影響をすべて考慮すると 全球平均水温 観測 観測 ENSO 観測バイアス除去 モデル ピナツボ 近年の温暖化の停滞がほぼ無くなり ピナツボからの復帰後 徐々に昇温 それでも 2007年はやや低温に見える が その後 昇温に転じている 2007年の低温は ENSO以外の内部変動か 木本氏提供資料

25 海面水温太平洋十年規模振動 PDO と近未来予測可能性 暖 冷 長期トレンドからの残差2007年 Washinton大学Web 気象庁Web 観測 Ishii et al. 地球温暖化近未来予測 PDO-Index 観測 予測 2005年7月からの予測で 2007年以降のPDO負 予測 NoASからの偏差 PDO時系列 温暖化成分からの偏差 PDO負のために 全球平均が長期トレンドよりも低くなった 予測可能性あり 木本氏提供資料 まとめ 温室効果気体は人類が経験したことのないレベルまで増加を続 けており 気候システムに大きな変化を起こすと予想される IPCC AR4 (2007)では 温暖化は疑う余地がない 過去50年の 温暖化傾向のほとんどは温室効果気体の増加による可能性が非 常に高い 有意性90%) と報告されている 温室効果気体は全球ほぼ一様に増加するが 気候システムに固 有のメカニズムが働き 温暖化は地域的に異なる 地球シミュレータの出現により 台風や梅雨 集中豪雨などの現 象が温暖化によって受ける効果が明らかになってきた 温暖化予測に対して 地球シミュレータを用いた新たな挑戦が始 まっている 今世紀に入ってから温暖化は止まったとは考えられない 自然変 動の動向を考慮した近未来 十年規模 気候予測が始まっている 50 25

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ような塩の組成はほとんど変化しない 年平均した降水量 (CMAP データを用いて作成 ) 2.2 海水の密度海水の密度は水温だけでなく 塩分にも依存する 一般に塩分が多いほど密度は高くなる 真水と海水について 温度変化に伴う密度の変化を計算すると以下のようになる 真水は 4 付近で密度が最大になるが 2 水温と塩分の鉛直構造 海面付近の海水は太陽放射によって暖められ また 風や波によってよく混合されている このため 水温が高く 上下の温度差が小さい 一方で 深海の水は一般に低温であることが多い 実は 海洋の鉛直構造を考えるときには水温だけでなく塩分の変動にも注目する 海水の密度は水温だけでなく 塩分によっても変化するからである 塩分は 降水や蒸発などの影響で変動する そこで 海水の水温と塩分に着目して海洋の鉛直構造を論じる

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