腎炎症例研究 27 巻 2011 年 診断と治療に苦慮した C 型肝炎合併のネフローゼ症候群の一例 和 田幸寛 武重由依 竹島亜希子 吉 田典世 伊藤英利 緒方浩顕 衣 笠えり子 症例症例 :46 歳男性主訴 : 呼吸苦と全身浮腫現病歴 :1994 年に C 型肝炎ウイルス (HCV) による慢性肝

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1 腎炎症例研究 27 巻 2011 年 診断と治療に苦慮した C 型肝炎合併のネフローゼ症候群の一例 和 田幸寛 武重由依 竹島亜希子 吉 田典世 伊藤英利 緒方浩顕 衣 笠えり子 症例症例 :46 歳男性主訴 : 呼吸苦と全身浮腫現病歴 :1994 年に C 型肝炎ウイルス (HCV) による慢性肝炎と診断 詳細不明だが, 他院でインターフェロン (IFN) 療法を約 5 ヶ月間施行した 尚, この時に腎障害は認めていなかった また数年前の健康診断で高血圧を指摘されていたが, 肥満や耐糖能異常, 検尿異常などは指摘されていなかった その後,2008 年 12 月頃から下腿浮腫を自覚 2009 年 2 月からは全身浮腫と呼吸苦を呈したため, 当院を受診した 初診時 Alb 2.6 g/dl,up 6.03 g/day のネフローゼ症候群と血清 Cr 3.7 mg/dl の腎障害を認めたため, 同年 2 月 27 日に精査加療の目的で当院当科へ入院となった 既往歴 : 特記事項なし家族歴 : 特記事項なし輸血歴 : なし職業 : 翻訳家嗜好品 :30 ~ 40 本 / 日で25 年の喫煙歴がある 飲酒は機会飲酒身体所見 : 身長 cm, 体重 84.3 kg(+13.5 kg), 意識清明, 血圧 178/100 mmhg, 脈拍 100 回 / 分整, 体温 36.8, 呼吸数 16 回 / 分, 眼瞼結膜貧血なし, 眼球結膜黄疸なし, 表在リンパ節腫脹なし, 心尖部に収縮期心雑音あり (Levine II/VI), 両側下肺野に水泡性ラ音あり, 腹部に 昭和大学横浜市北部病院内科 は明らかな異常はなし, 肝脾腫なし, 背部痛なし, 関節痛なし, 両側下腿浮腫あり, 両側足背動脈は触知可能, 紫斑なし, 脳神経学的異常所見なし 入院時検査所見 ( 表 1): 尿検査では高選択性の尿蛋白が一日 6.03 g 認められ, 血尿は見られなかった NAGやβ2MG などの尿細管間質マーカーが上昇し,Ccr は19.29 ml/minと低下していた 血液検査ではAlb が2.6 g/dl と低値であり, 腎機能は血清 Cr 3.7 mg/dl と上昇していた またLDLコレステロール197 mg/dl と脂質代謝異常が見られたが, 明らかな耐糖能異常は認めなかった 免疫学的検査ではCRPが弱陽性で, フェリチンが高値であった しかし免疫グロブリンや補体, 抗核抗体やRF,ANCA などに異常は認めなかった 感染症の検査ではHCV 抗体が陽性で, ウイルス定量は 5.8 Log IU/mlと高値であり, ジェノタイプはGroup II であった しかし, クリオグロブリンは陰性であった 画像的にはエコーで両側腎委縮や肝臓の形態異常を認めなかった しかし心機能はEF 32% と低下し,HHDのend stage と診断された 尚, 眼底には高度な眼底出血や, 増殖性変化を伴うような典型的な糖尿病性変化を認めず, 高血圧性の変化が主体であった 腎生検結果 :2009 年 3 月に経皮的腎生検を施行した 糸球体は 30 個得られ, 全節性硬化が 22 個, 癒着を2 個, 線維性半月体を2 個認めた Key Word:ING,non-DM,smoking,HCV 64

2 第 53 回神奈川腎炎研究会 また PAS 弱拡では尿細管 間質障害が広範囲に認められた ( 図 1) PAS 強拡では糸球体がやや分葉化して腫大し, 糖尿病性腎症で見られるようなcapsular dropや hyalinosis, 毛細血管瘤が見られた また多くの糸球体で結節性病変が存在した ( 図 2) PAM やマッソン染色の強拡像 ( 図 3) でも 糸球体は腫大して結節化傾向を呈しており, 内皮細胞障害やメサンギウム増殖性変化が散見された 尚, コンゴレッド染色は陰性であった ( 図 4) これらの所見から光顕像の特徴はメサンギウム増殖性変化を伴った結節性硬化病変であった 蛍光抗体法 (IF) では IgG やIgA が陰性で, 表 1 Laboratory data on admission Urinalysis ph 5.5 s.g Pro (3+) 6.03 g/day OB (-) Glu (-) U-RBC 1-4 /HPF U-WBC 1-4 /HPF Granu-cas 5-9 /WPF NAG 19.0 U/L β2-mg 4085 μg/l Renal function Ccr ml/min FENa 4.9 % Selectivity index 0.62 Peripheral blood WBC 9270 /mm 3 neutro 72.0 % lymph 21.4 % mono 5.1 % eosio 1.1 % baso 0.4 % RBC /mm 3 Hb 12.9 g/dl Ht 38.3 % Plt /mm 3 Coagulation PT 100 % APTT 26.4 sec Fbg 427 mg/dl FDP <10 μg/ml Blood chemistory TP 5.2 g/dl Alb 2.6 g/dl BUN 37.6 mg/dl Cr 3.7 mg/dl UA 6.8 mg/dl Na 143 meq/l K 5.1 meq/l Ca 8.6 mg/dl T-bil 0.4 mg/dl GOT 24 IU/L GPT 21 IU/L LDH 334 IU/L ALP 272 IU/L LDL-Chol 197 mg/dl HDL-Chol 56 mg/dl TG 82 mg/dl Glu 108 mg/dl HbA1c 4.5 % Selorogical test CRP 0.76 mg/dl IgG 826 mg/dl IgA 199 mg/dl IgM 56 mg/dl C mg/dl C mg/dl CH50 38 U/ml RF <7.0 IU/ml Ferritin ng/ml ANA (-) Anti-DNA Ab (-) MPO-ANCA <10 EU PR3-ANCA <10 EU Cryo (-) IEP:M-bow (-) Hormonal test TSH 4.0 IU/ml Free-T3 3.2 pg/ml Free-T4 1.4 ng/dl BNP pg/ml Tumor marker AFP 1.5 ng/ml PIVKA-II 16 mau/ml Virological Wasserman (-) TPHA (-) HBs Ag (-) HIV Ab (-) HCV Ab (+) HCV-RNA/RT-PCR 5.8 LogIU/ml Type group II Blood gas analysis ph PO mmhg PCO mmhg HCO mmol/l (room air) AUS & UCG Left kidney 10.5 cm Right kidney 10.6 cm Liver: normal EF 32 % (HHD end stage) Eyegrounds Scheie class: H3S2 DM retinopathy (-) 65

3 腎炎症例研究 27 巻 2011 年 IgM がメサンギウムと係蹄壁に非特異的なパターンで陽性であった ( 図 5) C3,κ,λも IgM と同様に非特異的なパターンで陽性であった ( 図 6) 電顕所見 (EM) は糸球体の大半が硬化しており, 評価困難であったが, 係蹄壁は肥厚していた メサンギウム領域などを詳しく検討し, 拡大したが, 特異的な所見は見られず,7-8nm 程度の細繊維を認めるのみであった ( 図 7) 臨床経過 ( 図 8): 入院時血清 Crは3.7 mg/ dl, 尿蛋白 6.02 g/dayであり, 腎機能障害とネフローゼ状態を呈していた またHCV-RNA が上昇していた これに対して, まず 0.6 g/kg の低蛋白食事療法とバルサルタン (40mg) の投与を開始した さらに HCV 除去を目的に2 重膜ろ過血漿交換療法 (DFPP) と IFN 療法を施行した 結果,HCV-RNA は速やかに陰性化したが, 腎機能障害やネフローゼ状態は改善せず, 腎生検後約 9 ヶ月が経過した 2009 年 12 月に血液透析に導入となった 図 2 図 3 図 1 図 4 66

4 第 53 回神奈川腎炎研究会 図 5 図 8 図 6 図 9 図 7 図 10 67

5 腎炎症例研究 27 巻 2011 年 考察一般に糸球体に結節性硬化性病変を呈する病変は糖尿病性腎症 (DM 腎症 ), 原発性膜性増殖性糸球体腎炎 (MPGN),HCV 関連腎症, 広義の骨髄腫腎やアミロイド腎症などによるDysproteinemias, イムノタクトイド腎症やファイブロネクチン腎症などによるOrganized glomerular deposition disease, 高安病や心疾患などに続発する腎症などが挙げられる ( 図 9) 本例はHCV 感染が存在し,DM やplasama cell dyscrasia, 膠原病, 血管炎, 心臓弁膜症などを臨床的に認めなかった また EMでも典型的な organized deposit を確認できなかった よって, 本例の診断として HCV 関連腎症の可能性がまず考えられた またこれらの疾患がすべて除外された場合, 特発性結節性硬化症 (ING) の診断が考えられた HCV 関連腎症は 2 型クリオグロブリン血症を伴い, 糸球体に免疫複合体が沈着して, 膜性増殖性変化の形態を呈することが一般的である [Jonson R et al. N. Engl. J. Med. 328: 1993.] また Kamarらは HCV 患者でインスリンの代謝経路やインスリンの感受性, 膵臓のβ 細胞などに異常が発生し, 耐糖能異常が悪化した結果, DM 腎症が進行すると報告している [Kamar N et al. Clin. Nephrol 68: 2008] つまり近年ではHCV 感染と DM 腎症の発生が密接に関連し,HCV 感染後のDM 腎症が注目されている 本例の場合, クリオグロブリンが陰性で,IF やEMでは典型的な免疫複合体の沈着を確認できていないため,HCV 感染によるクリオグロブリン陽性の膜生増殖性腎炎は否定的と考えられた また組織像はDM 腎症に酷似していたが, 経過中に耐糖能異常が発生することはなく, 典型的なDM 網膜症も認めなかったため,HCV 感染後のDM 腎症も考えにくかった 一部の報告では HCV 患者でクリオ陰性ながら MPGN が発生した例や,HCV 感染に関連した巣状糸球体硬 化症やメサンギウム増殖性腎炎の症例が存在する しかしながら, 本例はそのような病態の根源となるC 型肝炎ウイルスをDFPPとIFN 治療にて早期から完全に除去したにもかかわらず, 腎症の進展を抑制できなかった よってこの点も含めて考えると, 本例の腎病変にHCV 感染の影響が関与した可能性は考えにくく,HCV 関連腎症は否定的であった ING に関する知見は近年いくつか報告されている GlenらはING の出現頻度は腎生検患者の0.45% とし, 発症の平均年齢は68.2 歳 ( 男性 78.3%) と報告している また臨床的な背景としてDM を合併していないこと,ING 患者の 95.7% に高血圧が見られ,91.3% に喫煙歴 ( 平均 53 本 / 日 ) が存在すると報告している 更に診断時の平均血清 Cr は2.4 mg/dl, 平均尿蛋白は4.7 g/day であり, 腎生検後平均 26か月で末期腎不全 (ESRD) へ移行すると報告した つまりDMが存在しないこと, 長期の喫煙や高血圧が大いに影響し, 高度の腎障害を認める予後不良の疾患とされている (Glen S et al. Human Pathology 33: 2002) 病理学的には光顕像で結節性硬化病変が存在し, 尿細管 - 間質障害や細動脈硬化が出現する IF 所見では非特異的に IgM やC3 が約 80% で陽性となる EM 所見は係蹄壁の肥厚はあるものの,immune-type のelec- tron dense deposits やorganized deposit は見られないとされている (Wei Li et al. Human Pathology 39: 2008) つまり結節性病変は存在するが, ING にのみ存在しうる特異的な所見や絶対的な所見が乏しいということが大きな特徴となる 本例は長期の喫煙歴や高血圧歴があり, 高度の腎障害を呈して,ESRDへ至った 病理では結節性病変が存在し, 非特異的な IF 結果や EM 結果などを含めると, 多くの点でING に合致していた 近年,ING の病態には喫煙が大きく影響すると考えられ,Samihらの報告(Samih H et al. J Am Soc Nephrol 18: 2007) では喫煙が糖化産物であるAGEや酸化ストレス, 低酸素などを誘 68

6 第 53 回神奈川腎炎研究会 発し, 内皮細胞障害や高血圧, 増殖や線維化に関与する因子の上昇に至って, メサンギウム基質の増生と結節化が完成し, それが進行するとされている ( 図 10) このことから ING の治療としては禁煙と RAS 系阻害薬, 低蛋白食事療法が有効とされているが, 本例ではこれらの治療を行うも,9 カ月という比較的短い期間で ESRD へ移行した ING は上述したように高血圧や長期の喫煙が大きく関与する そのような患者の臨床背景には虚血性心疾患や閉塞性動脈硬化症, 肥満や脂質代謝異常を併発している場合が多く散見されるが,HCV 感染者にING が発生した報告は我々が検索した限り, 存在しなかった 結語 HCV を合併し, 診断と治療に苦慮したネフローゼ症候群を経験した 腎組織像は DM 腎症に酷似した結節性硬化病変を呈したが, 臨床的に DMを認めず,HCV 関連腎症の可能性も否定的であった 糸球体沈着症を呈するような他の全身性疾患も否定的であり, 治療前の臨床経過と組織像から ING と考えられた しかし,INGに有効とされる治療法は効果がなく, 比較的短期間で ESRD へ移行したため, 我々の診断の正当性にやや疑問が残った 本例がING と確定できれば,HCV 合併の INGはこれまで報告例がないため, 貴重な症例と考えられた 討論座長続きまして演題 II-3, 診断と治療に苦慮した C 型肝炎合併のネフローゼ症候群の一例, 昭和大学横浜市北部病院内科, 和田先生, お願いいたします 和田お願いします スライド 症例は46 歳の男性で主訴は呼吸苦と全身浮腫です 現病歴は 1994 年にC 型関連ウイルスによる慢性肝炎と診断 詳細不明ですが, 他院でインターフェロン療法を約 5 カ月間施行したとのことでした なお, このときに腎障害は認めていませんでした その後,2008 年 12 月ごろから下腿浮腫を自覚 2009 年 2 月からは全身浮腫と呼吸苦を呈したため, 当院を受診しています アルブミン 2.6, 尿蛋白 6.03 のネフローゼ症候群と, クレアチニン 3.7 の腎障害も認めたため, 同年 2 月 27 日に当科入院となっています スライド 既往歴や家族歴に特記事項はなく, 輸血歴もありません 嗜好品ですが,1 日 30 ~ 40 本前後で長期の喫煙歴がありました 身体所見では体重が急速に増加し, 高血圧, 収縮期心雑音, 両側下肺野の水胞性ラ音がありました また肝脾腫はなく, 下腿浮腫が著明でした スライド こちらは入院時の検査所見です 尿検査では高選択性の尿蛋白が 1 日 6.03g 認められ, 血尿は認めませんでした NAGやβ2 ミクログロブリンなどの尿細管間質マーカーは上昇し,Ccrは19.29 と低下していました 血液検査ではアルブミンが 2.6 と低値であり, 腎機能はクレアチニン 3.7 と上昇していました また脂質代謝異常がありましたが, 明らかな耐糖能異常は認めませんでした スライド 続いて免疫学的検査です CRPが弱陽性で, フェリチンが高値でした 免疫グロブリンや補体, 抗核抗体やrheumatoid factor, ANCAなどに異常はありませんでした 感染症の検査ではHCVが陽性で, ウイルス 69

7 腎炎症例研究 27 巻 2011 年 定量は5.86と高値であり,genotype はGroup II でありました しかし, クリオは陰性でした 画像的にはエコーでは腎萎縮や肝臓の形態異常は認めませんでしたが, 心機能は EF32% と低下し,HHDの end stageと診断されていました なお, 眼底には糖尿病性変化はなく, 高血圧性の変化が見られました スライド 次に腎生検を呈示します こちらは PASの弱拡です 糸球体は 30 個得られ, 全節性硬化が 22 個, 癒着を 2 個, 半月体を2 個認めました また尿細管間質障害が広範囲に認められました こちらは PAS の強拡です 糸球体はやや分葉化して腫大し, 糖尿病性腎症で見られるような capsular dropや hyalinosis, 毛細血管瘤が見られました また多くの糸球体ではこのように結節化を伴う結節性病変がありました スライド PAM や Massonでの糸球体でも糸球体は腫大しており, 結節化傾向を呈しておりました 内皮細胞障害や mesangium 増殖性変化も散見されました これらの所見などから光顕の特色はmesangium 増殖性変化を伴った結節性硬化病変でありました スライド Congo red についてですが, こちらは陰性でありました スライド IFでは IgG やIgA は陰性と考え, IgM が mesangiumや係蹄壁に非特異的なパターンで陽性でした スライド 同様に C3,κ,λも陽性でありました スライド 電顕では, このように糸球体の大半が硬化していました mesangium 領域など, 詳しく検討し, 拡大してみましたが, 特異的な所見はなく, 詳しく調べると,7 ~ 8nm 程度の細繊維をランダムに認めるのみでした スライド 続いて臨床経過です 黄色が血清クレアチニン, 水色がアルブミン, 赤がHCV- RNA 量, ピンクの棒グラフが1 日の尿蛋白を意味します 入院時腎障害と HCV 感染, ネフローゼ状態を呈していましたが, これに対して, ま ず低蛋白食事療法とARBを開始しました その後,HCV 除去を目的にDFPPとインターフェロン療法を行いました 結果,HCV-RNA は速やかに低下しましたが, 腎障害は改善せず, 昨年の12 月に血液透析導入となっています スライド 一般に糸球体に結節性硬化病変を呈する病変はこのようにDM 腎症,MPGN, HCV 関連腎症, 広義の骨髄腫腎, アミロイド腎症やimmunotactoid などの沈着病, 高安病や心疾患などに続発する腎症などが挙げられます HCVが陽性で,DM やplasma cell dyscrasia, 膠原病, 血管炎, 心臓弁膜症などを臨床的に認めず, 電顕でも典型的な organized deposit を認めない本例の場合, まずはHCV 関連腎症の可能性が考えられます またこのような病態をすべて除外された場合, 特発性結節性硬化症, いわゆるING という疾患の可能性が浮上してきます スライド HCV 関連腎症についてですが, 一般的には2 型クリオグロブリン血症を伴い, 糸球体に膜性増殖性腎炎様の病変を呈してきます また最近では, このようにインスリンの経路や感受性, 膵臓のβ 細胞の異常などで耐糖能異常が悪化し,HCV 感染によってDM 腎症が進行するなど,HCV 感染とDM 腎症の関連性が注目されています 本例の場合, クリオが陰性で,IFや電顕で典型的な免疫複合体の沈着を確認できていないため,HCV 感染に伴うクリオ陽性のMPGNが考えにくい 組織学的にはDM 腎症に酷似しましたが, 経過中に耐糖能異常は続発せず,DM 網膜症もないことから,HCV 感染に伴うDM 腎症も考えにくい ほかにはHCV 患者でクリオ陰性ながら MPGNが発生した例や,HCV 感染に関連した FGSやmesangium 増殖性腎炎の報告例が少数ありますが, そもそも本例はそれらの病態の根源となるC 型肝炎ウイルスを早期に完全に除去したにもかかわらず, 腎症がどんどん進展して 70

8 第 53 回神奈川腎炎研究会 いったわけでありまして, これらの点を考慮すると,HCV が関与した腎病変は否定的と考えられました スライド 次に ING について述べます これは 2000 年前後から確立された疾患です ここに ING についての大まかな概要を列挙しますが,DM がないこと, 長期の喫煙や高血圧が大いに影響し, 高度の腎障害を認める予後不良の疾患とされています 病理学的には結節性病変が存在するわけですが,ING に特異的な所見がないということがポイントになります 本例の場合は長期の喫煙歴や高血圧があり, 高度の腎障害を認めて短期間で ESRDに至りました 病理では結節性病変があり, 非特異的なIF や電顕結果なども含めると, 多くの点でING に合致していました スライド これは ING についての最近の治験ですが, 最近では喫煙が大きくING に影響するといわれ, このように喫煙が AGE や酸化ストレス, 低酸素などを誘発し, 内皮細胞障害や高血圧, 増殖や線維化にかかわる飲酒の上昇に至って mesangium 基質の増生に至るといわれています このことなどからINGの治療として禁煙と RAS 系阻害薬, 低蛋白食事療法が有効とされますが, 本例にはこれらの治療を行いましたが,8カ月という比較的短い期間で末期腎不全となってしまいました スライド 以上からまとめです 本例は治療前の臨床経過と組織像からING と考えられました しかし,ING に有効とされる治療法を継続したものの比較的短期間でESRDへ移行した点や,ING はあくまで可能性のあるすべての病変を除外できて初めて診断が確定するという点を考慮してしまうと, われわれの診断が本当に正しかったのかについてやや疑問が残りました もし, 本例が ING と確定できれば,HCV 合併の ING はこれまで報告例がないため, まれな症例であると考えられました 以上です 座長以上で臨床的な立場から, ご質問, ご意見等がございましたらばお願いいたします C 型肝炎ウイルス陽性の患者さんで, ウイルス除去後も腎症の進行が見られたということなのですが, 結節性病変ということですね 鎌田先生, どうぞ 鎌田 nodular glomerulosclerosis があり,GBM が幅広く染まり,κ 陽性ということから light chain deposition disease を病理の先生に鑑別していただければと思います よろしくお願いいたします 座長見逃したかもしれないのですが, 免疫電気泳動は何も 和田 M-bow(-) でした 座長何もやっていない ほかにご質問, ご意見等はございますでしょうか 日高湘南鎌倉の日高と申しますが,INGという場合には, この症例ではHHD が見られた, 心臓の肥大が見られたということで, この方の血圧等はあまりよく分からなかったのですが, 腎臓とHHD の関係が実際にあるのかどうかで, 後はING の人にはHHD の合併が多いかどうかというのをお聞きしたいのですが 和田まず, この方は高血圧は, 実はかなり長い間あったようで, 健診でも数年前から指摘されていたのですが, 放置していたと INGと HHD の関係という, そういう明確なものはないですが, やはりING を合併している人は虚血性心疾患や左室不全や, あるいは PADなどの動脈硬化性病変を高率に合併しているという報告はかなり出ていますので, その点では本例が ING だとすればHHD の状態があったというのは矛盾がないのかなと思いました 冠動脈のほうも透析を導入してから, 冠動脈 CTでcoronary を調べましたが, やはりLMTのところに石灰化がありまして, 有意な狭窄がなかったものですから,PCI などはしていませんが, 冠動脈にも石灰化がHHD だけではなくてありました 日高そうしますとアミロイドーシスのように何か線維性のものが, 電顕で fibrilみたいなものも見えたと思うのですが, その心臓に沈着している可能性とかはあまり考えにくいとお考え 71

9 腎炎症例研究 27 巻 2011 年 でしょうか 和田心臓の生検はしていないのでそれは分かりませんが,HHD に伴う拡張障害はあったので, それが心アミロイドーシスに伴う拡張障害なのかは断定できないですが, 少なくとも心電図では low voltage とか, そういったものはないので, 典型的な心アミロイドーシスというものを考えるには至りませんでした 座長山口先生, お願いします 山口先生,HCV から DM が出てくる可能性を書いてありましたね そのときにHCV に合併した DM ができた何か特徴みたいなのはあるのですか 例えば通常の 2 型の糖尿病と違うとか, 何か特殊な病態とか, 今までの症例報告で何かそういうのがあるのですか 和田そこはちょっとわたしは分からないです 違いがあるのかという観点で文献とかを調べていないので分からないのですが 山口起こりうるということですね 和田そういうことです 鎌田北里大学の鎌田です HCV 関連腎症はたくさん遭遇します 低補体血症があって, クリオグロブリンがある人たちはほとんどの症例で耐糖能異常が見られます ただ, それではたしてDM 腎症のような糸球体硬化症を取るかどうかは分かりません 座長ほかに何かご意見, ご質問等はございますでしょうか 非常に診断が難しいので, やはり少し病理学的な面から解明していかないといけないかと思いますが, それでは質問がないようでしたら, 病理の先生からコメントをお願いいたします 山口実は私は DM しか考えられないという結論なのですが, 申し訳ございません HCVと DM が関係があるということで, この線はつながったのですが, 本当に耐糖能異常が大してないですし, 臨床的につかまっていないのに, では,DM でいいのかという問題があると思いますので, その辺を組織だけで何とか説得できればなということだろうと思います スライド01 この症例のすごい特徴は何かと言いますと, 確かに糸球体の結節性の病変がやはりあって, それからボーマン嚢との癒着病変が非常に顕著に起こっているということですね そこから染み込み病変が広がっています それから, つぶれがあります idiopathic nodular glomerulosclerosis の特徴は何かというと, どの糸球体も同じような, 比較的 uniform に病変が広がって見られる nodular lesion がどの糸球体にも似た程度に比較的びまん性に起きてくる 糖尿病というのは糸球体によって細動脈硬化症も非常に強いので, いろいろな修飾を受けて糸球体によってばらつきが非常に出やすいということはあります スライド 02 つぶれた糸球体が随分ありますが, やはり糸球体のtuftの部分はだいぶ大きくて, 癒着してつぶれているのかなという感じがします それから細動脈硬化症も非常に強くて, 内皮下の浮腫状の変化がありますので, これは高血圧が相当シビアな感じです 尿細管間質病変もだいぶadvance の状態ですね スライド 03 こうなると nodular lesion だったのか何だか分かりませんが, やはりボーマン嚢への染み込み, あるいは癒着病変で hyalin の沈着もあります それから細動脈病変は非常に顕著なのですが, 一部, 脂質の沈着もあるわけで, 糖尿病だったらこのぐらいのatherosclerotic な細動脈の硬化症が見られるということです スライド04 先ほど出ていましたが,capsular drop ですね capsular drop 様の病変とnodular lesion ですね 一見,proliferation 様に初期像は大体よく見られます それから後で問題になりますが, 尿細管極のほうから染み込み病変がどんどんpara TBMに尿細管の基底膜に沿って広がっていくという病変があちこちに見られます ここは内皮下の浮腫だと思います スライド05 先ほどのcapsular drop の病変ですね それからfoamy がglobular な硝子様の fibrin cap 様の病変ですね 細動脈硬化症も非常に顕著であるということです 72

10 第 53 回神奈川腎炎研究会 スライド 06 nodular lesion 細動脈硬化症があって, ほかの疾患に比べて糖尿病の場合は癒着病変と染み込み病変が非常に顕著であるという特徴があるようです こちらは尿細管極がきれいに保たれています スライド07 PAM で見ますと, どうでしょうか 確かに doubleになってmesangial matrix が部分的には増えていますが,remodelingも始まってきています capsular dropが,double contourが糖尿病でもよく出てくる所見であります スライド 08 これが nodular あるいは capillary aneurysm 様の病変で capsular dropが非常に顕著で染み込み病変が見られてきています 細動脈硬化症も非常に顕著です スライド09 染み込み病変がこの糸球体は恐らく尿細管極に広がっているのでしょう こういうところですね, ここの尿細管, これは尿細管上皮ですから, 尿細管上皮と基底膜の間に何となく PAS, 弱陽性のものがいっぱいたまってきています これが恐らく尿細管極から染み込んで広がった病変, こういう壊れ方をしていくわけですね ドイツの ( 421:27 / 一語不明,Chris) 先生たちは, そういうことによって尿細管がつぶれて糸球体が atubular になると それで糸球体硬化に至るというお話を出しています こういうところはみんなそうです スライド 10 ですから, ここに染み込み病変があって,foam cell がありますが, この染み込み病変が恐らく尿細管極からこのようにつながっているのだろうと思うのですが, 上皮と本来の基底膜の間にこういうものがどんどんどんどんたまってくるということで, だんだん締め付けられて atubular になっていくことなのだろうと思います スライド 11 しつこいようですが, 糸球体の尿細管極のところに foam cellがいっぱい集簇してたまってしまっているんですね あまりいわゆる idiopathic nodular sclerosis ではこういう所見の報告あまりないように思います それか ら染み込み病変が顕著であるのも記載はないように思います スライド12 先ほどのPAM 像ですね 基底膜はあまりできていないですね ここには基底膜様のものがありますが, 本来のTBMですね そうするとその間に, こうやってもわもわっとした染み込み病変が進展しているということです 細動脈の硬化症も非常に強いです ( 4 23:01 / 一語不明,maligne) まではいってはいないのですが, 内皮下の浮腫が非常に顕著です スライド13 atherosclerotic な細動脈病変ですね これも糖尿でしたら理解できるということです スライド 14 immunoglobulin, 先ほどκ,λ の話があったのですが, 両方とも同じようについているような感じがします IgG はlinear pattern なので糖尿病でもありうるだろうとは思います IgM に関しては, 染み込み病変のところへよく出やすいので, 陽性であってもおかしくないかなと スライド15 電顕は, これはつぶれてしまっていますから, 確かに基底膜はいわゆるidio- pathic nodular glomerulosclerosis でもGBMの肥厚は起こりますし, 糖尿病でも同じように肥厚は起こりますので, これだけを見ただけでは区別できないように思います ここにあるものは内腔がなくなってしまっていますから, あまり参考にはならないとは思います スライド 16 これは細動脈病変ですが, 非常に強い染み込み病変といいますか, 細動脈の硝子化が非常に全周性で顕著なものがあるということは言えると思います スライド 17 そういうことで, 僕自身は糖尿病しか, ほかは考えられないという結論です mesangial capsular drop とか,polar vasculosis のことは言わなかったのですが, 動脈硬化も非常に顕著である それからボーマン嚢が癒着したものがpara tubular basement membrane にinsula- tion が広がっていくという, なぜ糖尿病のときにこれが強いのかというのは僕自身の疑問なの 73

11 腎炎症例研究 27 巻 2011 年 ですが, 糖尿病性腎症の場合, 腎臓が小さくならないとか, いろいろなことがいわれる 血流が最後まで非常によく保たれていることが一つは大きな原因だろうとは思っています スライド18 これは ( 4 25:20 / 一語不明, クリツ ) の FGS ですが, 糖尿病の場合はこれが顕著に起こるというので, フェリチンを流しますと, 癒着した病変がボーマン嚢上皮下から尿細管極のほうに広がっていきますよということで, 糖尿病のときにはこれが顕著に起こるということです スライド19 このように萎縮した尿細管ができてきて, 糸球体が atubularになって最終的にはつぶれてしまいますという, 糖尿病の場合はこれが顕著に起こりますという話なので, 私は糖尿病でいいように思います 以上です 重松わたしはやっぱり臨床的に糖尿病がないのに腎病変は糖尿病性糸球体硬化症というのはどうしてもできません idiopathic の結節硬化症ですね これは非常に糖尿病とよく似た病変で, ほとんど組織像から区別できないということがありますし, そして, この臨床の検索では高血圧があって, たばこの量が増えていますが, 30 ~ 40 僕らがもらった資料では20 本と書いてあったのですが, ぐっと増えているのですね 恐らくヘビースモーカー, お酒飲みと同じようにたばこの数だって相当 和田直前まで 20 本ということで,20 代のときは3 箱ぐらい吸っていたというふうにおっしゃっていた 重松申告する量と本当の量, 相当, 考えなくてはいけないということです わたしはこれは高血圧があってヘビースモーカーであってということで, 特発性糸球体硬化症ということでいいと思います ではその病変の特徴を話したいと思います スライド 01 全節性の糸球体硬化巣が31% になるぐらいのかなり強い硬化症が前面に出ている病変です スライド02 そしてこの症例は染み込みが すごく特徴的だと思います 動脈の内皮下にたまっているし, それから糸球体,capsular drop 様の変化になっていたり, それから尿細管の周りにも染み込みがある 至るところに染み込みが起こっているということですね 何でこれが起こるのかと非常に関心のあるところであります スライド 03 今のところを Masson で見たものです これは hyalinosis までいっていないほやほやの染み込みの状態で, 細動脈の硬化病変はあります こちらのほうは硬化してしまったところで, 少し赤みが出てきてhyalinosis 的になっています こちらはまだフレッシュな染み込みで進行しています スライド 04 細動脈の中の染み込みは結構大変なもので, そのために血管腔がぐんと狭くなっている スライド 05 それから糸球体の中の染み込み, これは全部, 恐らく内皮下にhyalin cap 様の形でたまっているようですね これは動脈にたまっています スライド06 これはhyalinosis の形になっている こういうところに必ず癒着があるわけですね この症例では, 癒着して, どうして capsular drop 様の病変ができるかというところを教えてくれるような組織像がありました スライド 07 これがそうですが, この断面で見ると, この係蹄が基底膜はある程度ちゃんとあるんだけれども, 癒着して, 噴火山みたいにボーマン嚢のほうに染み込み病変が起こっています foam cell なんかも少し入っています スライド08 別の連続切片というかstep section で見ると, 前のものはきれいに基底膜があったのですが, こちらの切片では出血したみたいになっているところと連絡して一部基底膜がなくなっているところがある それときれいにくっついていますね そういうことで, まず基底膜がある程度すごい損傷を受けて, そしてボーマン嚢の皮膜下にこういう染み込み病変が起こってくるということですね そのきっかけ 74

12 第 53 回神奈川腎炎研究会 は相当強い内皮細胞障害が考えられるということです スライド 09 今のところです ここら辺までは基底膜があるんだけれど, ここら辺から分からなくなっていますね 吹き上げたような感じになっています スライド 10 染み込み病変というのは, そこでじっとしていなくて, 結局, 細胞はそんなに増えないくせに, いわゆる線維性半月体様の病変をつくってしまうんですね だから糖尿病で半月体がありましたと言っても, それは不思議ではなくて線維性半月体ならできてもおかしくない それから pseado-tubular formation みたいなものも起こってきています スライド11 これは恐らく線維性の半月の中に埋め込まれた偽尿細管という表現をする人もいますが, そういうものだろうと思います スライド 12 やっぱり糖尿病と同じで, こういう病変には改築, 血管の再構築が起こっているんですが, ここに再構築でできた毛細血管と思われるものがあるのだけれども, その周りにまた染み込み病変ができてしまいます そしてここにも血管があります そしてこれは, これより前にできた血管が中に埋め込まれているわけですね そういう形で糖尿病の場合は結節性病変ができてくると考えられるわけですが, 似たような血管再構築が失敗しながら進行しているということが言えると思います スライド13 このような形で典型的な年輪状の結節ができますが, この中にしばしば血管腔が入り込んでいるんですね doughnut lesion といわれるような大きな血管腔が見えることもあります スライド 14 immunoglobulin で, やっぱりこれは糖尿病とよく似て, あまり選択性のない染み込みが主体だと思いました スライド 15 κ,λも両方染まっているので, やはり dysglobulinemia というものはちょっと考えにくいと思います スライド16 これは演者もお出しになった し, 山口先生もお出しになったんですね これからはあまりしっかりしたことはどうも言えないと思います スライド17 この中に脂質がいっぱいありますので, 脂質の代謝異常もこの病変には随分絡みがあるだろう C 型肝炎があったということで, 肝硬変に伴って真ん中に黒いビリルビンの顆粒と坂口先生がおっしゃっていますが, そういう沈着物もそれに混じっているということで,HCV 関連の変化もある程度入っているかもしれないと思いました スライド18 それからこれが細動脈です ここに染み込みがあって, そしてひどいところは平滑筋が置き換わって hyalinosis の状態になっています スライド19 これは山口先生がおっしゃったようにtubules が萎縮して, その間に糸球体から入ってきた染み込み病変がずっとつながっていますね やっぱりたまっているものには脂質も一緒にあるということです ということで, わたしは, これは演者と同じでidiopathic glomerulosclerosis でいいと思います HCVというのは, やはり糖尿病に影響を与えると同じようにidiopathic glomerulosclerosis にも似たような病変が助長するのでしょうか たばこの害でいくつかお出しになったけれど, やっぱりあれが内皮細胞障害を起こすということで, 活性酸素を主体とする変化ですね それは糖尿病でも同じなので, かなり共通した組織発生があるのではないかという感じがいたしました 以上です 座長ありがとうございました 鎌田先生どうぞ 鎌田北里大学の鎌田です 以前, 糖尿病性腎症とそっくりの腎糸球体病変で, 糖尿病がなくて四塩化炭素への曝露が原因とされる症例の報告を聞いたことがあります 仕事上, 化学物質に曝露されていたという病歴はございますでしょうか 和田この方は翻訳家で中国と日本をたびたび 75

13 腎炎症例研究 27 巻 2011 年 渡り歩くという仕事をしているみたいで, そういう化学物質の曝露は考えにくいかなと思いますが 鎌田ありがとうございました 座長どうぞ 北澤市民病院腎臓内科の北澤ですが, 重松先生に質問があるのですが, 先ほど重松先生の説明を聞いていて, いわゆる sclerosisを起こしているところ, 結節の中に残存した血管腔があるとおっしゃっていました 僕はあれが糖尿病性腎症の nodular lesionの特徴ではないかと思っておききしていました ING の場合にはああいうのがあまりないのではないでしょうか 僕は1 例しか ING の経験がないのですが,INGの結節と糖尿病性腎症の結節は PAM 染色で見ると上記のようなちがいがあると考えていたのですが, そういう鑑別は間違っているのでしょうか 僕は重松先生が nodular lesionの説明をされたとき, あれは糖尿病性の nodular lesionだと理解したのですが, いわゆる糖尿病のsclerosisの場合には, 糸球体係蹄内の血管腔は多くなる つまり糖尿病性腎症の結節性病変はmesangiumに結節性病変はできてくるんだけれど, 結節自身のその中にはたくさんの血管腔があるというふうに考えていたのですが 重松演者のスライドに idiopathic glomerulosclerosisに関して二つの論文が出ていましたね その下のほうの論文の組織像にやっぱり結節性硬化症が出ているのですが, 中に血管と思われるスペースが写っているのです ですので, わたしはやっぱり idiopathicのものでも血管が埋め込まれて現象が起こるので, 別に糖尿病だから, 血管病変が結節性病変の中にあるというふうには言えないのではないかとわたしは思っています 北澤どうもありがとうございます 座長では, 乳原先生, お願いします 乳原虎の門病院腎センターの乳原です 先ほどこの症例に糖尿病があるかどうかということが議論になっています 一蛋白尿で来られた人 を腎生検すると, 予期に反して糖尿病腎症ではないかとの返事が戻ってきてしまうことがあります 網膜症もないのにどうしてだろうかということがあるわけです その人に糖尿病があったかどうかを見分ける一つの大きなポイントは, この人の体重の変遷,20 歳のときはどうだったか それを聞いてみることが大切になります 和田聞いてみます 乳原 20 歳のときはそう太ってはいなくても, やっぱり皆さんが経験しているように30 歳ぐらいで太ってくる,40 歳ぐらいで太ってくる この時に糖尿病が発症しているかもしれません しかしその後はまたやせてきてしまう やせてくると血糖は正常化してしまう でもある程度の期間の糖尿病の蓄積が糖尿病性腎症として最後まで残ってしまうということがどうもあるようなきがしますが 体重歴をきくことが大事だと思います 先ほどC 型肝炎と糖尿病の関係が問題になっていました それに対する答えを今ここに来ている住田医師がClinical Nephrosis に載せてくれました 当院でHCV 陽性患者で腎症を呈した人の腎生検所見をまとめてみたものです C 型肝炎の関連した腎症は, やはり有名なクリオグロブリンのMPGN それからもう一つは膜性腎症 もう一つはIgA 腎症 その三つが多いのですが, もう一つ, 四つ目に多いのが糖尿病性腎症でした 糖尿病患者は多く, 一方でC 型肝炎も多いので重なってもいいのではないかという考え方もあるかもしれませんが,C 型肝炎に糖尿病が多いというのは hepatology の教科書にも書かれていますし, 何らかの関係があるだろうという論文も出ていて, その関係を示す論文としては C 型肝炎の治療をして肝炎が良くなってしまうと糖尿病も良くなってしまったということから, C 型肝炎と糖尿病の間には関係があるだろうという形で述べた論文もあります そういうことで C 型肝炎に関係した糖尿病 76

14 第 53 回神奈川腎炎研究会 が, 通常の糖尿病とどう違うのかについては分かりませんが, そういう関係もいわれているということです 私たちのところは肝臓の患者がいっぱいいます 私が研修医のころ肝臓科で研修しますと糖尿病患者が多いことが常識になっており, 入院した肝炎患者全員がGTTを行う習慣がありました その結果がどう出たかというのは聞いておりませんが, 結構目立つということも事実でしたので, やはりHCV と糖尿病の関係はあるような気がします 和田ありがとうございます 座長ありがとうございました どうぞ, お願いします 海津社会保険横浜中央病院の海津です 糖尿病性腎症研究会を昨年やったばかりでございます その研究会でも, 現在のところ糖尿病がないのに糖尿病性腎症というのはほとんど今まで報告もありませんし, われわれも聞いたことはありません 糖尿病性腎症の診断には, 特に2 型の場合は 5 年ないし7 年以上の糖尿病歴というのが成書的には書かれておりますので, 糖尿病がなくて糖尿病性腎症というのは, 今のところ一般通念としてはまだない しかし今, 乳原先生も山口先生も言われましたが, ひょっとするとそういうこともあり得るという目でわれわれは今から考えていくという, そのきっかけといいますか, そういうこともありうるかなと思います しかし, 一般通念としては現在のところ腎症をやっている人たちには, そういう考えはほとんど出てきておりませんし, 意見もないのが現状だということをお伝えしておきます 座長ありがとうございました ほかに追加でご意見, ご質問等はございませんか どうぞ, 平和先生 平和横浜市大の平和です 非常に興味深く拝聴いたしました 臨床的な経過で教えていただきたいのですが, 現在, 眼底所見は高血圧性の変化しかないと記載がされているのですが, 糖尿病性の昔の 変病が認められる というようなことは, 先生が見ていてなかったのですか 和田高血圧性の眼でかなりひどいので, 眼科の先生とも相談したのですが, やっぱり糖尿病性の新生血管の増殖の程度ですとか, 微小出血の有無がないので, 高血圧性の眼底 平和それは現在なくて, 昔のあともないということですね 和田今もないです 初診時もない 平和それから病歴ですが, 蛋白尿に関しては今まで指摘されたことというのはなかったのでしょうか 2 年ぐらい前に発症, そのときにネフローゼで発症しているので, その前に蛋白尿, 血尿が健康診断でどうだったかについて情報はありませんか 和田本人の話なので絶対とは言えないのですが, やっぱり健診を5 年ぐらいの間隔で受けていたようなのですが, 血圧のことは言われていたようなのですが, それ以外全く言われていないというのと, インターフェロンを15 年前にやったときに腎障害は一切言われていないということからすると, 以前に蛋白尿があったというのは, 慢性的にあったのかもしれないのですが, はっきりとは分かっていないという状態です 平和インターフェロンの導入されたときの体重はどの程度だったか分かりますか 和田体重は聞いてないのですが, ただ極端な肥満があったりということはなかったというのはおっしゃっています 平和ありがとうございました 座長よろしいでしょうか 時間も過ぎていますので, 和田先生, どうもありがとうございました このセッションはこれで終了いたします ありがとうございました 77

15 腎炎症例研究 27 巻 2011 年 山口先生 _01 山口先生 _06 山口先生 _11 山口先生 _02 山口先生 _07 山口先生 _12 山口先生 _03 山口先生 _08 山口先生 _13 山口先生 _04 山口先生 _09 山口先生 _14 山口先生 _05 山口先生 _10 山口先生 _15 78

16 第 53 回神奈川腎炎研究会 山口先生 _16 重松先生 _03 重松先生 _08 山口先生 _17 重松先生 _04 重松先生 _09 山口先生 _18 重松先生 _05 重松先生 _10 重松先生 _01 重松先生 _06 重松先生 _11 重松先生 _02 重松先生 _07 重松先生 _12 79

17 腎炎症例研究 27 巻 2011 年 重松先生 _13 重松先生 _18 重松先生 _14 重松先生 _19 重松先生 _15 重松先生 _16 重松先生 _17 80

1 2 2 ANCA pouci immune IgG C3 ANCA 68 '01 '02 7 UN 14mg/dl, Cr 0.7 mg/dl, -, - ' UN 45mg/dl, Cr 2.4 mg/dl, Ht 29.5%, 4+, cm 61

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