概要 プログラミング論 変数のスコープ, 記憶クラス. メモリ動的確保. 変数のスコープ 重要. おそらく簡単. 記憶クラス 自動変数 (auto) と静的変数 (static). スコープほどではないが重要.

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1 概要 プログラミング論 変数のスコープ, 記憶クラス. メモリ動的確保. 変数のスコープ 重要. おそらく簡単. 記憶クラス 自動変数 (auto) と静的変数 (static). スコープほどではないが重要. C-2 ブロック 変数のスコープ C 言語では, から をブロックという. for( ) if( ) if( ) C-4 グローバル変数 変数の宣言 関数の外 ( 当然ブロックの外 ) で変数の宣言を行う. C, C++ に依らず同じ. 全ての関数内で使用可能. C 言語では, 変数の宣言は, ブロックの先頭でのみ行える. C++ では, 変数の宣言は, ブロック内の任意の位置で行える. 宣言されたブロック内でのみ使用可能. C-5 とグローバル変数 変数のスコープ 変数が使用できる範囲を "SCOPE" と言う. SCOPE の広さは, 変数を宣言した場所により異なる. 変数宣言が含まれているブロックで最も狭いものが選ばれる. 変数は, 宣言された中括弧 の内側でのみ使用可能. 括弧の外では使えない. 括弧の内側には入れるが, 括弧の外側には出られない. C-6 グローバル変数 b = 7; printf("b = %d n", b); int b のスコープ範囲 b = 8; printf("b = %d n", b); C-7 C-8

2 d = 7; printf("d = %d n", d); d = 8; printf("d = %d n", d); グローバル変数 a = 7; int d のスコープ範囲 グローバル変数プログラム内の全ての関数内で, 参照可能. C-9 c = 7; printf("c = %d n", c); c = 8; printf("c = %d n", c); int c は, ブロックの外で宣言されている ように見えるが, SCOPE の範囲は, 関数内です. ご注意あれ. int c のスコープ範囲 ( ブロック内宣言 ) for( 略 ) C-10 a = 8; int aのスコープ範囲 C-11 int i は内側 ( ピンク ) ブロックに入れるが, int j はピンクブロックの外に出られない. C-12 ( ブロック内宣言 ) if( 略 ) ( ブロック内宣言 ) C-13 上記のように,for 文や if 文などなく唐突に でブロックを作成しても問題ない. C-14 ( ブロック内宣言 ) スコープの広さの善し悪し int i, j; 一般に, 以下のように考えられている. スコープは狭いほどよい. グローバル変数は良くない グローバル変数や広いスコープは, 間違い ( バグ ) の原因になりやすい. 変数の値がどこで変更さているのか把握しづらくなる グローバル変数が多いと, 各箇所で 理解しなくてはならない変数 の数が増えて辛くなる. 上記の違いは,int j のスコープの広さ. C-15 C-16

3 同じ名前の変数が 2 個以上あったら 同じ名前の変数が 2 個以上あったら, スコープの狭い変数が勝つ 感覚的には, 近くで宣言されている変数が勝つ. ただし, 混乱の元なので, このようなことは行わないことを強く推奨する. C-17 int a = 3; a = 3 C-18 int a = 3; int a = 7; int a = 7; a = 7 a = 7 C-19 C-20 int a = 3; int a = 7; int a = 9; 正しいプログラムだが, 同じ名前の変数が 2 個以上存在する など, 混乱の元. このようなプログラムは避けることを勧める. a = 9 a = 7 C-21 同じ名前の変数が 2 個以上あったら 以下の様に, 同一ブロック内で同名の変数を 2 個以上宣言するのは. int x; int y; int x; x = 7; どっちの int x なのか分からない. 実行不可能! int x が 2 個ある.! C-22 変数の記憶クラス 記憶クラス auto, static, extern, register, typedef, volatile がある. auto, static 重要 extern 重要度高くない. 分割コンパイル時に必要. register 重要度低い. 高速化などに使用することあり. typedef 重要度はやや高い. 型に別名を付ける のに使用. volatile 重要度低い. マルチスレッドプログラムなどで必要. C-24

4 auto 変数,static 変数 auto 変数は, ブロック内で誕生して, ブロックの終わり (SCOPE の終わり ) で消滅してしまう. 変数が消滅すると, 記憶されていた値も消える. 毎回, 初期化される. 通常のがこれにあたる. スタック領域を使用. auto auto 変数は誕生と消滅を繰り返す と, 型の前に "auto" と書くと,auto 変数となる. は, 明示的にstaticと書かない限り勝手にauto 変数となる. C-25 ヒープ領域とスタック領域 ヒープ領域とスタック領域の違いはサイズ ヒープ領域にはメモリが大量にあり, 巨大なメモリを使用したいときはヒープ領域内に確保する スタック領域には少量のメモリしかない. 大量のメモリをスタック領域内に確保するのは不可能 for(i=0; i<3; i++) printf("i=%d, ", i); static int j =6; printf("j=%d, ", j); j++; printf("j=%d n", j); C-27 i=0, j=6, j=7 i=1, j=7, j=8 i=2, j=8, j=9 int 型変数 j は, プログラム開始時に 1 回だけ作成され,1 回だけ初期化され, プログラム終了まで消滅せず, 値は保持される. C-29 auto 変数,static 変数 static 変数は, プログラム実行開始時に作成され, 消滅しない. 値はプログラム終了まで保持される. 初期化は, プログラム開始時に 1 回だけ行われる. 全てのグローバル変数がこれにあたる. ただし, スライド 36 も参照のこと. ヒープ領域を使用. static と, 型の前に "static" と書くと,static 変数となる.( 例え, であっても ) グローバル変数は, 強制的に static 変数となる. C-26 for(i=0; i<3; i++) printf("i=%d, ", i); int j =6; printf("j=%d, ", j); j++; printf("j=%d n", j); i=0, j=6, j=7 i=1, j=6, j=7 i=2, j=6, j=7 int 型変数 j は, ブロックに入る毎に作成され, 初期化され, ブロックを抜けて消滅してしまう. C-28 auto 変数と static 変数の例 for(i=0; i<3; i++) printf("i=%d, ", i); static int j =6; printf("j=%d, ", j); j++; printf("j=%d n", j); j = 100; /* j はここからは見えない! */ 例え static でも, j のスコープは, ブロックの中なので, ブロックの外からはアクセスできない. 感覚的には, 存在しているが, 隠れていて見えない C-30 int x = 0; void count() printf("x=%d n", x); x++; グローバル変数は, 強制的に static 変数. 初期化は, プログラムの開始時に 1 回. 値はプログラム終了まで保持される. x=1 x=2 C-31 void count() int x = 0; printf("x=%d n", x); x++; 失敗作. 関数に入るたびに, 変数 x は作成され, と初期化される. 関数から出るたびに変数 x は消滅する. C-32

5 void count() static int x = 0; printf("x=%d n", x); x++; グローバル / ローカル auto/static static 変数の初期化は, プログラム開始時に 1 回だけ. 関数を抜けると, ( 見えなくなるが ) 消滅せず, 値は保持される. x=1 x=2 auto/static は, 記憶クラスを指定するものであり, スコープを指定するものではない. グローバル変数 記憶クラス auto 存在しない C-33 関数の外で変数宣言. 初期は最初の 1 回のみ. 値は消えない. 全ての関数からアクセス可能. ブロック内で変数宣言. ブロック内で変数宣言. 毎回初期化される. 初期は最初の1 回のみ. ブロックを抜けて値が消える. ブロックを抜けても値が消えない. ブロック内からのみアクセス可能. ブロック内からのみアクセス可能. typedef 記憶クラス static C-35 typedef は, 既存の型に別名を付けるのに使用 typedef int seisuu; /* 以後 seisuu 型 が使える. int 型の別名に過ぎない */ seisuu j; おまけ : 巨大なメモリの使用 以下のプログラムをコンパイル & 実行したら, 実行時にエラーが発生し, 強制終了された. int data[ ]; printf("hello, World! n"); C-37 グローバル / ローカル auto/static グローバル変数を auto にすることはできない. auto/static を選べるのはのみ. は ( 省略時は ) 自動的に auto 変数になる. よって, auto と積極的に記述すること はほとんど無い. を static 化するために, static と積極的に記述すること はある. グローバル / ローカル auto/static C-34 グローバル変数は, 強制的に 初期化は最初に 1 回のみ, 値は消えない となる. しかし,static 付きグローバル変数と, static なしグローバル変数は意味が異なる. static 付きグローバル変数は, 同一ファイル内からのみアクセス可能. static なしグローバル変数は, 別ファイルからもアクセス可能. 分割コンパイル時に, この違いが意味を持つ. typedef の例 typedef unsigned int uint; "unsigned int" に "uint" という別名が付いた. typedef long int int64, lint; "long int" に,"int64","lint" という 2 個の別名が付いた. typedef struct hoge sthoge; "struct hoge" に,"sthoge" という別名が付いた. おまけ : 巨大なメモリの使用 以下のプログラムをコンパイル & 実行したら, 正しく実行された. int data[ ]; printf("hello, World! n"); C-36 C-38 C-39 C-40

6 おまけ : 巨大なメモリの使用 以下のプログラムをコンパイル & 実行したら, 正しく実行された. static int data[ ]; printf("hello, World! n"); C-41 練習 0 int src[100], dst[100], i; src[0]= ; src[1]= ; src[2]= ;?? src[] の 100 個を dst[] にコピーするには? つまり,src[0] の値を dst[0] にコピー,src[1] の値を dst[1] にコピー,src[2] の値を dst[2] にコピー,src[99] の値を dst[99] にコピー. C-42

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