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1 第 2 章 九州 山口県の気候変動 2.1 九州 山口県の地勢と気候 九州 山口県は日本列島の西端に位置し ( 図 2.1.1) 西は東シナ海 東は太平洋に面し 黒潮や対馬暖流といった暖かい海流の影響を受け 日本のなかでも温暖な気候となっている 春は 中国大陸や東シナ海で発生 発達した前線や低気圧と移動性高気圧が九州 山口県を交互に通過し ( 図 2.1.2(A)) 天気は数日の周期で変化を繰り返すことが多く 寒暖の変動が大きくなる 大陸からの黄砂の飛来が増えるのもこの時期である 梅雨期は 太平洋高気圧の勢力が強まり 南の暖かく湿った気団と大陸の乾いた気団や北のオホーツク海高気圧の冷たい気団がぶつかり 前線が停滞しやすい時期である ( 図 2.1.2(B)) 平年の梅雨入りは 奄美地方は5 月中旬 九州南部は5 月下旬 九州北部地方は6 月上旬であり 梅雨明けは 奄美地方は6 月下旬 九州南部と九州北部地方は 7 月中旬である 梅雨期間の降水量は 奄美地方では 600~700mm(5~6 月 ) 九州北部地方と九州南部では 400~900mm(6~7 月 ) に達する 九州山地は標高 1500m を超える山々が南北に連なるため 西寄りの風のときには九州山地の西側で降水量が多く 東寄りの風のときは九州山地の東側で降水量が多くなる傾向がある 屋久島や九州山地な 図 九州 山口県の地勢 33

2 図 九州 山口県の気候に影響する気象要因の概念図 (A) 春や秋にみられる低気圧 前線の通過と移動性高気圧の東進 (B) 梅雨前線の停滞 (C) 夏に勢力を増す太平洋高気圧 太平洋高気圧の周辺における台風の北上 (D) 冬に典型的な西高東低の気圧配置 どでは地形の影響で期間の降水が 1500mm を超えることもある また 梅雨期は夏に向け て気温が上昇する時期で 真夏日 熱帯夜が次第に増加する 暖かい気団である太平洋 高気圧に覆われて晴れた日などは 強い日射の影響も加わり 高温となることがある 梅雨明け後の夏は 太平洋高気圧に覆われ ( 図 2.1.2(C)) 九州 山口県では 晴れ て暑い日が多くなるが 九州山地や中国山地を中心に大気の状態が不安定となり雷雲が 発達し 短時間の激しい雨が降る場合がある 一方 奄美地方では 周りを海に囲まれ た海洋性の気候のため 猛暑日の日数は九州 山口県の内陸部に比べて少ない また 九州 山口県では主に夏から秋にかけては太平洋高気圧の周辺を北上する台風の影響を 頻繁に受ける ( 図 2.1.2(C)) 奄美地方では 梅雨期とは別に台風による降水量のピー 34

3 クがみられる ( 図 2.1.3) ほか 台風が北上する際に九州山地の東側では湿った空気の影響で大雨となる場合もある 秋は 九州 山口県の9 月を中心に秋雨前線の停滞する時期であり 夏と同様の暖かい湿った空気と上空の寒気による不安定で 大雨となる場合もある 10~11 月になると大陸からの移動性高気圧に覆われて ( 図 2.1.2(A)) おだやかな晴天となる日が増える 冬には 九州 山口県では 大陸のシベリア高気圧から吹く寒気の影響を受け ( 図 (D)) 九州山地などを中心に降雪があるものの 平野部では中国 北陸などの日本海側に比べて降雪量は少ない 九州山地の東側にある宮崎県では晴れる日が多い 図 九州 山口県の主な地点での月平均気温 月降水量 (1981~2010 年の平年値 ) 35

4 図 九州 山口県の主な地点での月平均気温 月降水量 ( 続き ) (1981~2010 年の平年値 ) 36

5 2.2 九州 山口県の気温 九州 山口県の年平均気温は 長期的には 100 年あたり 1.70 の割合で上昇している 上昇の要因は 地球温暖化のほか都市化の影響や自然変動も含まれる 九州 山口県の月平均気温における異常高温は増え 異常低温は減っている 同様に 真夏日 猛暑日 熱帯夜の年間日数は増え 冬日の年間日数は減っている (1) 平均気温表 は 統計期間が 100 年を超える下関 厳原 福岡 佐賀 大分 長崎 熊本 宮崎 鹿児島 名瀬 及び統計期間が 50 年を超える萩 飯塚 平戸 佐世保 日田 人吉 牛深 都城 阿久根 枕崎 種子島の年ならびに季節ごとの平均気温の長期変化傾向をまとめたものである これによると 人吉の冬を除く全ての地点で平均気温は有意な上昇傾向を示している 図 は 統計期間が 100 年を超える下関 厳原 福岡 佐賀 大分 長崎 熊本 宮崎 鹿児島 名瀬の年平均気温の経年変化をグラフにしたもので 10 地点の平均を最上に 地点別をその下に示す 同様に図 2.2.2~5 は 季節別 ( 春 :3~5 月 夏 :6~ 8 月 秋 :9~11 月 冬 :12~2 月 ) の平均気温の経年変化を示す なお 厳原は 1895 年 10 月 13 日と 1991 年 9 月 1 日 佐賀は 1995 年 10 月 19 日 大分は 1908 年 1 月 1 日 長崎は 1898 年 8 月 1 日と 1951 年 1 月 1 日 熊本は 1902 年 1 月 1 日 鹿児島は 1897 年 10 月 1 日 1915 年 7 月 24 日と 1994 年 2 月 25 日 宮崎は 2000 年 5 月 24 日に移転しており この影響を取り除く補正 3 を行った ( 大野ほか 2011) 以下に 年及び季節別の特徴について述べる ( ア ) 年平均気温福岡は 100 年あたり 2.55 の割合で昇温しており 変化傾向が最も大きくなっている 日本の年平均気温の上昇 (1.21 /100 年 ) 割合よりも大きい ( 気象庁 2019) が これは地球温暖化による昇温に加え 都市化の影響やより地域的な気候変動の影響を受けた結果と考えられる また 九州 山口県平均は年平均気温が 100 年あたり 1.70 の割合で昇温しているが これも都市化の影響を受けた地点が含まれているためである 図 に示した5 年移動平均 ( 青太線 ) をみると 九州 山口県平均では 1940 年代と 1960 年代後半から 1980 年代に比較的低温の時期がみられ 1990 年代後半から 2010 年まではほとんどの地点で気温の高い状態が続いた ただし 地点別にみると 名瀬では 1940 年代の低温は明瞭ではなく 1990 年代後半から 2010 年までの昇温もほかの地点に比べて緩やかである 3 観測所移転による補正については 付録 A.1.1(2) を参照 37

6 表 平均気温の長期変化傾向 ( 地点により統計期間が異なる ) 九州 山口県平均は 下関 厳原 福岡 佐賀 大分 長崎 熊本 宮崎 鹿児島 名瀬の 10 地点平均値 数値は変化傾向 ( 100 年または 50 年あたりの変化 ( )) を表す 黄色の項目は 変化傾向が信頼度水準 95% で有意であることを示す 38

7 ( イ ) 季節別の平均気温 1 春 (3~5 月 ) 表 に示したように九州 山口県平均は 100 年あたり 1.87 の割合で昇温しており 年の変化傾向 (1.70 ) を上回っている 100 年あたりの長期変化傾向では 名瀬を除く全ての地点で年の変化傾向を上回って昇温している 図 の気温の5 年移動平均をみると 九州 山口県平均では年平均と同様の変動となっているが 2000 年前後の高温が年平均よりも顕著に現れている 2 夏 (6~8 月 ) 九州 山口県平均は 100 年あたり 1.60 の割合で昇温している ( 表 2.2.1) 100 年あたりの長期変化傾向を地点別にみると 佐賀 宮崎 名瀬では年平均の変化傾向を上回っているが それ以外の地点では年平均の変化傾向を下回っている 図 の気温の5 年移動平均をみると 九州 山口県平均では 1930 年前後に昇温した後 1950 年頃の低温の時期を経て 1960 年頃に再び昇温し その後 1970 年前後にかけて降温した後 1990 年代後半以降は再び昇温という変化をしている 3 秋 (9~11 月 ) 九州 山口県平均は 100 年あたり 1.89 の割合で昇温しており 年平均の変化傾向を上回っている ( 表 2.2.1) 100 年あたりの長期変化傾向を各地点別にみると 全ての地点で年平均の変化傾向を上回っている 図 の気温の5 年移動平均をみると 九州 山口県平均では 1920 年代後半から 1930 年代前半まで低温の時期があり 1960 年前後に昇温し 1960 年代後半から 1990 年代前半まで降温した後は昇温傾向が続いている 4 冬 (12~2 月 ) 九州 山口県平均は 100 年あたり 1.47 の割合で昇温しており ほかの季節と比べ最も変化傾向が小さくなっている ( 表 2.2.1) 100 年あたりの長期変化傾向を地点別にみると 長崎では年平均の変化傾向を上回っているが それ以外の地点では年平均の変化傾向を下回っている 図 をみると 九州 山口県平均はほかの季節に比べて年々の変動幅が比較的大きくなっており 5 年移動平均をみると 周期的な変動をしながら昇温している 39

8 図 年平均気温の経年変化 ( 九州 山口県平均及び各地点 ) 統計期間 :1898~2018 年 九州 山口県平均は 下関 厳原 福岡 佐賀 大分 長崎 熊本 宮崎 鹿児島 名瀬の 10 地点平均値 青の細線 : 各年の年平均気温の基準値からの偏差 青の太線 :5 年移動平均 赤の直線 : 長期変化傾向 基準値は 1981~2010 年の 30 年平均値 気温データは観測所移転の影響を補正しており 公表された観測値と値が異なる場合がある 40

9 図 春 (3~5 月 ) の平均気温の経年変化 ( 九州 山口県平均及び各地点 ) 統計期間 :1898~2018 年 図の見方は図 と同じ 41

10 図 夏 (6~8 月 ) の平均気温の経年変化 ( 九州 山口県平均及び各地点 ) 統計期間 :1898~2018 年 図の見方は図 と同じ 42

11 図 秋 (9~11 月 ) の平均気温の経年変化 ( 九州 山口県平均及び各地点 ) 統計期間 :1898~2018 年 図の見方は図 と同じ 43

12 図 冬 (12~2 月 ) の平均気温の経年変化 ( 九州 山口県平均及び各地点 ) 統計期間 :1898~2018 年 図の見方は図 と同じ 44

13 (2) 日最高 最低気温表 は 九州 山口県平均の日最高気温と日最低気温の長期変化傾向を示したものである 日最高気温と日最低気温は 年及び全ての季節で有意な上昇傾向がみられ 日最低気温の上昇率は日最高気温の上昇率のおよそ2 倍となっている 図 は九州 山口県の 10 地点 ( 下関 厳原 福岡 佐賀 大分 長崎 熊本 宮崎 鹿児島 名瀬 ) で平均した年及び季節別の日最高気温と日最低気温の経年変化である 以下 年平均及び季節別の日最高 最低気温についてそれぞれの特徴を述べる ( ア ) 年の変化日最高気温は 100 年あたり 1.18 の割合で昇温し 日最低気温は 2.34 の割合で昇温している ( 表 2.2.2) 図 の5 年移動平均 ( 青の太線 ) をみると 日最高気温は 比較的小さな変動を繰り返しながら 1960 年代までは長期的変化傾向に対して大きな隔たりはなく経過しているが 1960 年後半から 1980 年代は低温の時期 1990 年代後半 ~2010 年代は高温の時期といった変動がみられる 日最低気温は期間を通して 10~20 年のスケールの変動をしながら昇温しており 1960 年後半から 1980 年代及び 1990 年代後半から 2010 年代は最高気温と同様の変化をしている ( イ ) 季節別の変化 1 春 (3~5 月 ) 日最高気温は 100 年あたり 1.47 の割合で昇温 日最低気温は 2.59 の割合で昇温しており 日最高気温の上昇の割合は季節の中で最も高い ( 表 2.2.2) 5 年移動平均の変動の様子は 日最高気温 日最低気温ともに年の変動によく似ている また 日最低気温は日最高気温に比べて変動が大きくなっている 2 夏 (6~8 月 ) 日最高気温は 100 年あたり 1.30 の割合で昇温し 日最低気温は 2.21 の割合で昇温している ( 表 2.2.2) 5 年移動平均をみると 日最高気温 日最低気温ともに年平均に比べて 1950 年前後の低温が顕著となっている 日最高気温は 10~30 年のやや周期の長いゆっくりした変動がみられるのに対して 日最低気温は十数年程度の変動がみられる 年々の変動は日最高気温の方が大きい 3 秋 (9~11 月 ) 日最高気温は 100 年あたり 1.11 の割合で昇温し 日最低気温は 2.61 の割合で昇温しており 日最低気温の上昇の割合は季節の中で最も高い ( 表 2.2.2) 5 年移動平均をみると 日最高気温は夏と同様の数十年スケールの変動がみられるが 日最低気温は 1915 年頃 1960 年頃 2000 年頃にシグナルのようなピークがみられるのが特徴的である どちらも年々の変動は冬に次いで大きくなっている 4 冬 (12~2 月 ) 日最高気温は 100 年あたり 0.86 の割合で昇温し 日最低気温は 2.05 の割合で昇温しており 日最高気温 日最低気温ともに上昇の割合が季節の中で最も低い ( 表 2.2.2) 45

14 図 の経年変化をみると 年々の変動は最も大きくなっている 5 年移動平均を みると 日最高気温 日最低気温ともに 1940 年代後半から 1950 年頃まで 1980 年代 後半から 1990 年頃までの昇温が大きいことが特徴となっている 表 日最高気温及び日最低気温の長期変化傾向 統計期間 :1898~2018 年 九州 山口県平均は 下関 厳原 福岡 佐賀 大分 長崎 熊本 宮崎 鹿児島 名瀬の 10 地点平均値 数値は変化傾向 (100 年あたりの変化 ( )) を表す 黄色の項目は 変化傾向が信頼度水準 95% で有意であることを表す 46

15 図 九州 山口県の年及び季節平均日最高気温 ( 左列 ) 年及び季節平均日最低気 温 ( 右列 ) の経年変化 統計期間 :1898~2018 年 九州 山口県平均は 下関 厳原 福岡 佐賀 大分 長崎 熊本 宮崎 鹿児島 名瀬の 10 地点平均値 青の細線 : 各年の基準値からの偏差 青の太線 :5 年移動平均 赤の直線 : 有意な長期変化傾向 基準値は 1981~2010 年の 30 年平均値 47

16 (3) 月平均気温の異常高温 ( 低温 ) の出現数表 に 1898 年から 2018 年の 121 年間での月平均気温の異常高温と異常低温の出現数 (10 地点平均 ) の長期変化傾向を示し 図 に 異常高温の出現数と異常低温の出現数の経年変化を示す 異常高温 ( 低温 ) は 121 年間で月平均気温の高い方 ( 低い方 ) から上位 4 位の値と定義して 出現数は異常高温 ( 低温 ) 月の数を年間でカウントしている 表 に示した異常高温出現数は 統計的に有意に増加しており 異常低温は有意に減少している 図 の出現数の経年変化をみると 異常高温は 1980 年代前半にかけては比較的少なかったが 1980 年代後半から急激に増加しており 出現数の変動も大きくなっている 一方 異常低温は 1970 年以降から緩やかな減少傾向が続いており 1990 年代後半からは出現数が非常に少なくなっている これにより 1980 年代後半からは異常高温が異常低温の出現数を上回るようになった なお 異常高温の出現数が多い年は 1990 年以降に集中している 表 月平均気温の異常高温及び異常低温の年間出現数の長期変化傾向 ( 九州 山口県平均 ) 統計期間 :1898~2018 年 九州 山口県平均は 下関 厳原 福岡 佐賀 大分 長崎 熊本 宮崎 鹿児島 名瀬の 10 地点平均値 数値は変化傾向 (100 年あたりの変化 ( 回数 )) を表す 黄色の項目は 変化傾向が信頼度水準 95% で有意であることを表す 48

17 図 月平均気温の異常高温 ( 上 ) 及び異常低温 ( 下 ) の年間出現数の経年変化 ( 九州 山口県平均 ) 統計期間 :1898~2018 年 九州 山口県平均は下関 厳原 福岡 佐賀 大分 長崎 熊本 宮崎 鹿児島 名瀬の 10 地点平均値 細線 : 年々の値 太線 :5 年移動平均 緑の直線 : 長期変化傾向 49

18 (4) 真夏日及び猛暑日の日数 ( ア ) 平均的な変化傾向表 は 真夏日 ( 日最高気温が 30 以上の日 下関 福岡 大分 熊本 名瀬 飯塚 平戸 阿久根 枕崎の9 地点とその9 地点平均 統計期間内で該当する現象があり観測所移転の影響もない地点 ( 以下同様 )) 及び 猛暑日 ( 日最高気温が 35 以上の日 下関 福岡 大分 長崎 熊本 名瀬 飯塚 佐世保 日田 人吉 牛深 都城 阿久根 枕崎の 14 地点とその 14 地点平均 ) の年間日数の長期変化傾向をまとめたものである 九州 山口県平均では 真夏日は 10 年あたり 2.2 日の割合で有意に増加し 猛暑日は 10 年あたり 1.2 日の割合で有意に増加している 表 真夏日及び猛暑日の日数の長期変化傾向 統計期間 : 真夏日 (1940~ 2018 年 ) 猛暑日 (1961~ 2018 年 ) 九州 山口県平均は 真夏日が下関 福岡 大分 熊本 名瀬 飯塚 平戸 阿久根 枕崎の 9 地点平均値 猛暑日が下関 福岡 大分 長崎 熊本 名瀬 飯塚 佐世保 日田 人吉 牛深 都城 阿久根 枕崎の 14 地点平均値 数値は変化傾向 (10 年あたりの変化 ( 日数 )) を表す 黄色の項目は 変化傾向が信頼度水準 95% で有意であることを示す 斜線の地点は統計期間内で該当する現象がないか または観測所移転の影響があるため 統計から除外した 50

19 図 には 真夏日 ( 下関 福岡 大分 熊本 名瀬 飯塚 平戸 阿久根 枕崎の9 地点平均 ) 及び猛暑日 ( 下関 福岡 大分 長崎 熊本 名瀬 飯塚 佐世保 日田 人吉 牛深 都城 阿久根 枕崎の 14 地点平均 ) の年間日数の経年変化を示す 真夏日及び猛暑日の日数は それぞれ 1940 年以降と 1961 年以降で有意な増加傾向がある 図 の経年変化をみると 真夏日と猛暑日の日数は 1990 年代後半から増加傾向が大きくなっている 図 真夏日 ( 上 ) 及び猛暑日 ( 下 ) の年間日数経年変化 統計期間 : 真夏日 (1940~ 2018 年 ) 猛暑日 (1961~ 2018 年 ) 九州 山口県平均は 真夏日は下関 福岡 大分 熊本 名瀬 飯塚 平戸 阿久根 枕崎の 9 地点平均値 猛暑日は下関 福岡 大分 長崎 熊本 名瀬 飯塚 佐世保 日田 人吉 牛深 都城 阿久根 枕崎の 14 地点平均値 青の細線 : 年々の値 青の太線 :5 年移動平均 赤の直線 : 有意な長期変化傾向 51

20 ( イ ) 地点ごとの特徴真夏日と猛暑日の日数の経年変化を図 と図 にそれぞれ示す 1940 年以降の真夏日の日数の長期変化傾向は 下関 福岡 平戸 熊本 大分 阿久根 枕崎で有意に増加しており 1961 年以降の猛暑日の日数の長期変化傾向は 下関 福岡 飯塚 日田 大分 佐世保 熊本 人吉 牛深 阿久根 都城で有意に増加している 真夏日の日数の経年変化をみると 変動を繰り返しながら長期的には増加傾向となっている地点が多くなっている ( 図 2.2.9) また 猛暑日の日数の経年変化をみると 日田や熊本はほかの地点と比べて出現する日数が多く 年々の変動も極めて大きいことが特徴となっている ( 図 ) 一方 沿岸に近い長崎 名瀬などでは 猛暑日そのものの日数がもともと少ないため 長期的な変化傾向はみられない 52

21 図 真夏日の年間日数経年変化 ( 地点別 ) 統計期間 :1940~2018 年 青の細線 : 年々の値 青の太線 :5 年移動平均 赤の直線 : 有意な長期変化傾向がある場合のみ表示 枕崎の 1941 年 名瀬の 1945 年のデータは欠測 欠測年を含んだ 5 年移動平均は 4 年以上データがあれば平均値を算出している 53

22 図 猛暑日の年間日数経年変化 ( 地点別 ) 統計期間 :1961~2018 年 青の細線 : 年々の値 青の太線 :5 年移動平均 赤の直線 : 有意な長期変化傾向がある場合のみ表示 54

23 (5) 熱帯夜及び冬日の日数 ( ア ) 平均的な変化傾向表 は 熱帯夜 ( 厳密には夜間の最低気温が 25 以上の日であるがここでは日最低気温が 25 以上の日を便宜的に 熱帯夜 と呼ぶ 下関 福岡 大分 熊本 名瀬 飯塚 平戸 阿久根 枕崎の9 地点とその平均 統計期間内で該当する現象があり観測所移転の影響もない地点 ( 以下同様 )) 及び 冬日 ( 日最低気温が0 未満の日 下関 福岡 大分 熊本 飯塚 平戸 阿久根 枕崎の8 地点とその平均 ) の年間日数の長期変化傾向をまとめたものである 九州 山口県平均では 熱帯夜は 10 年あたり 3.4 日の割合で有意に増加し 冬日は 10 年あたり 2.7 日の割合で有意に減少している 表 熱帯夜及び冬日の長期変化傾向 統計期間 :1940~2018 年 九州 山口県平均は 熱帯夜が下関 福岡 大分 熊本 名瀬 飯塚 平戸 阿久根 枕崎の 9 地点平均値 冬日が下関 福岡 大分 熊本 飯塚 平戸 阿久根 枕崎の 8 地点平均値 数値は変化傾向 (10 年あたりの変化 ( 日数 )) を表す 黄色の項目は 変化傾向が信頼度水準 95% で有意であることを示す 名瀬は冬日の現象が統計期間内で出現していないため 統計から除外した 55

24 図 は 熱帯夜 ( 下関 福岡 大分 熊本 名瀬 飯塚 平戸 阿久根 枕崎の9 地点平均 ) 及び冬日 ( 下関 福岡 大分 熊本 飯塚 平戸 阿久根 枕崎の8 地点平均 ) の年間日数の経年変化を示す 1940 年以降の熱帯夜及び冬日の日数は それぞれ有意な増加 減少傾向がある 5 年移動平均をみると 熱帯夜の日数は 1960 年頃にかけて増加した後 1970 年代前半にかけて減少したが 1970 年代後半以降は増加傾向となっている 冬日の日数は 1950 年代前半にかけて減少した後 1960 年代前半にかけて増加し 1960 年代後半以後は減少傾向となっている 図 熱帯夜 ( 上 ) 及び冬日 ( 下 ) の年間日数経年変化 統計期間 :1940~2018 年 九州 山口県平均は 熱帯夜は下関 福岡 大分 熊本 名瀬 飯塚 平戸 阿久根 枕崎の 9 地点平均値 冬日は下関 福岡 大分 熊本 飯塚 平戸 阿久根 枕崎の 8 地点平均値 青の細線 : 年々の値 青の太線 :5 年移動平均 赤の直線 : 有意な長期変化傾向 56

25 ( イ ) 地点ごとの特徴熱帯夜と冬日の日数の経年変化を図 と図 に示す 1940 年以降の熱帯夜の日数は 平戸を除く各地点で有意な増加傾向があり 特に下関 福岡 熊本 名瀬で増加傾向が大きくなっている 長期の変化傾向に対して 1960 年代に増加 1970 年代に減少し 最近増加するという傾向は 各地点でおおむね一致しており (4)( イ ) で述べた真夏日の傾向と同様となっている 冬日の日数は 各地点とも有意な減少傾向がみられ 特に福岡 飯塚 大分 熊本で減少傾向が大きくなっている また ほかの地点と比較して 冬日の多い飯塚 大分 熊本では 長期の変化傾向に対して 1950 年代に少ない時期 1960 年から 1980 年代前半にかけて多い時期があるという特徴が共通してみられる 57

26 図 熱帯夜の年間日数経年変化 ( 地点別 ) 統計期間 :1940~2018 年 青の細線 : 年々の値 青の太線 :5 年移動平均 赤の直線 : 有意な長期変化傾向がある場合のみ表示 枕崎の 1941 年 名瀬の 1945 年のデータは欠測 欠測年を含んだ 5 年移動平均は 4 年以上データがあれば平均値を算出している 58

27 図 冬日の年間日数経年変化 ( 地点別 ) 統計期間 :1940~2018 年 青の細線 : 年々の値 青の太線 :5 年移動平均 赤の直線 : 有意な長期変化傾向がある場合のみ表示 枕崎の 1941 年のデータは欠測 欠測年を含んだ 5 年移動平均は 4 年以上データがあれば平均値を算出している 59

28 2.3 九州 山口県の降水量 日降水量 100mm 以上の大雨の年間日数は 長期的に増加傾向がみられる 日降水量 1mm 以上の年間日数は 長期的に減少傾向がみられる 1 時間降水量 50mm 以上の非常に激しい雨 1 時間降水量 80mm 以上の猛烈な雨の年間発生回数は 増加傾向がみられる (1) 降水量表 は 統計期間が 100 年を超える下関 厳原 福岡 佐賀 大分 長崎 熊本 宮崎 鹿児島 名瀬及び 統計期間が 50 年を超える萩 飯塚 平戸 佐世保 日田 人吉 牛深 都城 油津 阿久根 枕崎 種子島の年ならびに季節ごとの降水量の長期変化傾向をまとめたものである また 図 は 統計期間が 100 年を超える下関 厳原 福岡 佐賀 大分 長崎 熊本 宮崎 鹿児島 名瀬の年降水量の経年変化で 10 地点の平均を最上に 地点別をその下に示す 同様に図 2.3.2~2.3.5 は 季節別 ( 春 :3~5 月 夏 :6~8 月 秋 : 9~11 月 冬 :12~2 月 ) の降水量の経年変化を示す これらによると 有意な変化傾向がみられる地点や季節は少なく 有意であった地点 季節は厳原の春 熊本の夏が増加傾向で 厳原の秋 長崎の秋 冬 名瀬の年 春 冬が減少傾向であった 平均気温はほとんどの地点 季節で有意な上昇傾向を示していることと比較すると対照的といえる 以下に 年及び季節別の特徴について述べる ( ア ) 年降水量名瀬で 100 年あたり 295.4mm の割合で減少傾向がみられた それ以外は 100 年あたり及び 50 年あたりともに有意な長期変化傾向はなかった ( 表 2.3.1) 図 の5 年移動平均をみると 厳原を除く各地点で 1950 年代にピークがあることが特徴といえるが この特徴は九州 山口県だけでなく 日本や世界全体でもみられる ( 気象庁 2019) ( イ ) 季節別の降水量 1 春 (3~5 月 ) 厳原で 100 年あたり 103.9mm の割合で増加傾向 名瀬で 100 年あたり 119.8mm の割合で減少傾向がみられた 50 年あたりの変化傾向では油津 種子島で有意な減少傾向となった ( 表 2.3.1) 2 夏 (6~8 月 ) 熊本で 100 年あたり 175.9mm の割合で増加傾向がみられた 3 秋 (9~11 月 ) 厳原で 100 年あたり 85.6mm の割合で 長崎で 100 年あたり 89.7mm の割合で減少傾向がみられた 4 冬 (12~2 月 ) 長崎で 100 年あたり 17.0mm の割合で 名瀬で 100 年あたり 72.7mm の割合で減少傾向がみられた 60

29 表 降水量の長期変化傾向 ( 地点により統計期間が異なる ) 九州 山口県平均は 厳原 下関 福岡 佐賀 大分 長崎 熊本 宮崎 鹿児島 名瀬の 10 地点の平均値 数値は変化傾向 (100 年または 50 年あたりの変化 (mm)) を表す 黄色の項目は 変化傾向が信頼度水準 95% で有意であることを表す 61

30 図 年降水量の経年変化 ( 九州 山口県平均及び各地点 ) 統計期間 :1898~2018 年 九州 山口県平均は 厳原 下関 福岡 佐賀 大分 長崎 熊本 宮崎 鹿児島 名瀬の 10 地点の平均値 青の細線 : 各年の基準値からの偏差 青の太線 :5 年移動平均 赤の直線 : 有意な長期変化傾向がある場合のみ表示 基準値は 1981~2010 年の 30 年平均値 62

31 図 春 (3~5 月 ) の降水量の経年変化 ( 九州 山口県平均及び各地点 ) 統計期間 :1898~2018 年 図の見方は図 と同様 63

32 図 夏 (6~8 月 ) の降水量の経年変化 ( 九州 山口県平均及び各地点 ) 統計期間 :1898~2018 年 図の見方は図 と同様 64

33 図 秋 (9~11 月 ) の降水量の経年変化 ( 九州 山口県平均及び各地点 ) 統計期間 :1898~2018 年 図の見方は図 と同様 65

34 図 冬 (12~2 月 ) の降水量の経年変化 ( 九州 山口県平均及び各地点 ) 統計期間 :1898~2018 年 図の見方は図 と同様 66

35 (2) 年最大日降水量表 に九州 山口県平均及び 10 地点の年最大日降水量の長期変化傾向を示し 図 に経年変化を示す 熊本で有意な増加傾向がみられるが 九州 山口県平均と熊本以外の地点では有意な変化傾向はみられない 図 の経年変化をみると 九州 山口県平均では 1950 年代に比較的多い時期がある 表 年最大日降水量の長期変化傾向 ( 九州 山口県平均 ) 統計期間 :1898~2018 年 九州 山口県平均は厳原 下関 福岡 佐賀 大分 長崎 熊本 宮崎 鹿児島 名瀬の 10 地点平均値 数値は変化傾向 (100 年あたりの変化 (mm)) を表す 黄色の項目は 変化傾向が信頼度水準 95% で有意であることを表す 67

36 図 年最大日降水量の経年変化 ( 九州 山口県平均及び各地点 ) 統計期間 :1898~2018 年 九州 山口県平均は厳原 下関 福岡 佐賀 大分 長崎 熊本 宮崎 鹿児島 名瀬の 10 地点平均値 細線 : 年々の値 太線 :5 年移動平均 赤の直線 : 有意な長期変化傾向がある場合のみ表示 熊本の 2013 年のデータは欠測 欠測年を含んだ 5 年移動平均は 4 年以上データがあれば平均値を算出している 68

37 (3) 月降水量の異常多雨 ( 少雨 ) の出現数表 に 1898 年から 2018 年の 121 年間での月降水量の異常多雨と異常少雨の出現数 (10 地点平均 ) の長期変化傾向を示し 図 に 異常多雨と異常少雨の出現数の経年変化を示す 異常多雨 ( 少雨 ) は 121 年間で月降水量の多い方 ( 少ない方 ) から上位 4 位の値と定義して 出現数は異常多雨 ( 少雨 ) 月の数を年間でカウントしている 異常多雨出現数の長期変化傾向には 有意な増加 減少傾向はなかった 図 の出現数の経年変化をみると 1950 年代に比較的多い時期があり その後減少傾向で 1970 年代から 1980 年代前半までは少ない時期がある 1980 年代後半から 1990 年代は再び多い時期となっており 年々の変動も大きくなっている 異常少雨にも 有意な増加 減少傾向はみられない 図 の出現数の経年変化をみると 1930 年代後半から 1940 年代前半と 1960 年代後半から 1970 年代前半に多い時期がみられる 表 月降水量の異常多雨及び異常少雨の年間出現数の長期変化傾向 ( 九州 山口県平均 ) 統計期間 :1898~2018 年 九州 山口県平均は厳原 下関 福岡 佐賀 大分 長崎 熊本 宮崎 鹿児島 名瀬の 10 地点平均値 数値は変化傾向 ( 100 年あたりの変化 ( 回数 )) を表す 69

38 図 月降水量の異常多雨 ( 上 ) 及び異常少雨 ( 下 ) の年間出現数の経年変化 ( 九州 山口県平均 ) 統計期間 :1898~2018 年 九州 山口県平均は厳原 下関 福岡 佐賀 大分 長崎 熊本 宮崎 鹿児島 名瀬の 10 地点平均 細線 : 年々の値 太線 :5 年移動平均 70

39 (4) 日降水量 100mm 以上及び 1mm 以上の日数 ( ア ) 平均的な変化傾向表 に日降水量 100mm 以上及び 1mm 以上の年間日数の長期変化傾向を示し 図 に経年変化を示す 日降水量 100mm 以上の日数は有意な増加傾向 1mm 以上の日数は有意な減少傾向がみられる 図 の日降水量 100mm 以上の年間日数では 1950 年代に多い時期があった後 1970 年代前半にかけて比較的少ない時期となったが 1980 年前後と 1990 年代以降は多くなっている 日降水量 1mm 以上の年間日数では 1910 年代と 1950 年代に多い時期があったが 1990 年代以降は少なくなっている 表 日降水量 100mm 以上及び 1mm 以上の年間日数の長期変化傾向 ( 九州 山口県平均 ) 統計期間 :1898~2018 年 九州 山口県平均は厳原 下関 福岡 佐賀 大分 長崎 熊本 宮崎 鹿児島 名瀬の 10 地点平均値 数値は変化傾向 (10 年あたりの変化 ( 日数 )) を表す 黄色の項目は 変化傾向が信頼度水準 95% で有意であることを示す 図 日降水量 100mm 以上 ( 上 ) 及び 1mm 以上 ( 下 ) の年間日数の経年変化 ( 九州 山口県平均 ) 統計期間 :1898~2018 年 九州 山口県平均は厳原 下関 福岡 佐賀 大分 長崎 熊本 宮崎 鹿児島 名瀬の 10 地点平均値 細線 : 年々の値 太線 :5 年移動平均 赤の直線 : 有意な長期変化傾向 71

40 ( イ ) 地点ごとの特徴表 に九州 山口県 10 地点の日降水量 100mm 以上及び 1mm 以上の年間日数の長期変化傾向を 図 に日降水量 100mm 以上の年間日数の経年変化を 図 に日降水量 1mm 以上の年間日数の経年変化を示す 日降水量 100mm 以上の日数では 熊本 鹿児島で有意な増加傾向があり 1mm 以上の日数では 下関 厳原 福岡 大分 長崎 宮崎 鹿児島 名瀬で有意な減少傾向がある 図 図 の日数の経年変化をみると 多くの地点で 1950 年頃に多い傾向がある 表 日降水量 100mm 以上及び 1mm 以上の年間日数の長期変化傾向 ( 地点別 ) 統計期間 :1898~2018 年 数値は変化傾向 (10 年あたりの変化 ( 日数 )) を表す 黄色の項目は 変化傾向が信頼度水準 95% で有意であることを示す 72

41 図 日降水量 100mm 以上の年間日数の経年変化 ( 地点別 ) 統計期間 :1898~2018 年 細線 : 年々の値 太線 :5 年移動平均 赤の直線 : 有意な長期変化傾向がある場合のみ表示 73

42 図 日降水量 1mm 以上の年間日数の経年変化 ( 地点別 ) 統計期間 :1898~2018 年 細線 : 年々の値 太線 :5 年移動平均 赤の直線 : 有意な長期変化傾向がある場合のみ表示 74

43 (5) 短時間強雨の発生回数の経年変化ここでは アメダスのデータから短時間強雨の発生傾向をみる 図 に九州 山口県のアメダス地点で1 時間降水量が 50mm 以上 ( 上図 ) 80mm 以上 ( 下図 ) となった年間の発生回数を 180 地点 (2018 年の九州 山口県の観測地点数 185) あたりに換算して示したものである アメダスデータを用いると 統計期間は気象官署よりも短いが (1976 年からの 43 年間 ) 観測地点数は多いので 一般的に空間的な広がりの小さい短時間強雨などの極端な現象の出現傾向をみるには有効である 1976 年から 2018 年の 43 年間の統計では 1 時間 50mm 以上の非常に激しい雨の発生回数は 10 年あたり 11.2 回 1 時間 80mm 以上の猛烈な雨の発生回数は 10 年あたり 1.6 回とそれぞれ有意な増加傾向がみられる 1 時間降水量 50mm 以上の年間発生回数は 1976 年から 1985 年の平均回数 (71.2 回 ) と比べて 2009 年から 2018 年の平均回数 (106.8 回 ) は約 1.5 倍に増加している 図 九州 山口県のアメダス地点で 1 時間降水量が 50mm 以上 ( 上 ) 80mm 以上 ( 下 ) となった年間回数統計期間 :1976~ 2018 年 アメダス地点数 (180 地点 ) あたりの回数に換算 青の棒 : 年々の値 赤の直線 : 有意な長期変化傾向 75

44 (6) 年最深積雪年最深積雪は 前年の晩秋から当該年の初春までの期間で最も深い積雪の深さとして定義される たとえば 2000 年の最深積雪 とは 2000 年の正月をまたいだ冬期間で最も深い積雪の深さを意味している 一時的でもまとまった降雪があると大きな値となりやすいことや 積雪が融けやすいと値が大きくなりにくいといった性質があるものの 降雪の変化を示す指標の一つである 異常気象レポート 2014 ( 気象庁 2015) では 北日本 東日本 西日本について調査され 東日本日本海側と西日本日本海側 ( 九州 山口県の5 地点を含む ) で有意な減少傾向があると報告されている ここでは 1962 年以降継続して観測が行われている九州北部地方の下関 福岡 佐賀 大分 長崎 熊本の6 地点から九州北部地方平均の年最深積雪平年比を算出し 経年変化を調査した ( 図 ) また 2018 年まで均質な観測データが揃っている地点の 10 年あたりの変化傾向についても調査を行った ( 表 2.3.6) 図 をみると 九州北部地方平均の年々の値は 1980 年代中頃までは 500% を超える年もみられるが それ以降は現れていない 5 年移動平均では 1980 年代の極大期から 1990 年代はじめにかけて減少した その後 1990 年代後半と 2010 年頃には平年比のピークがあるが 2000 年以降は減少傾向となっている 表 をみると 10 年あたりの長期変化傾向は下関で 27.0% 山口で 16.6% の有意な減少となっている 図 年最深積雪平年比の経年変化 ( 九州北部地方平均 ) 統計期間 :1962~2018 年 九州北部地方平均は下関 福岡 佐賀 大分 長崎 熊本の 6 地点平均値 細線 : 年々の変動 太線 : 5 年移動平均 76

45 表 年最深積雪平年比の長期変化傾向 ( 地点により統計期間が異なる ) 九州北部地方平均は下関 福岡 佐賀 大分 長崎 熊本の 6 地点平均値 数値は長期変化傾向 ( 10 年あたりの変化 (% )) を表す 黄色の項目は 変化傾向が信頼度水準 95% で統計的に有意であることを示す 77

46 2.4 九州 山口県に影響した台風 台風の発生数 九州北部地方 九州南部への接近数 上陸数などにはっきりした長期的な傾向はみられない 台風は 大雨による洪水や 高潮 強風により 日本列島とりわけ九州 山口県に大きな被害 を与えてきた ここでは 九州 山口県への台風の影響について記述する (1) 発生数と接近数 上陸数図 に台風の発生数と 九州北部地方 九州南部への接近数及び上陸数の経年変化を示す ここで 九州北部地方 九州南部 とは 山口県 福岡県 大分県 佐賀県 長崎県 熊本県 宮崎県 鹿児島県 ( 奄美地方を除く ) を指す また 九州北部地方 九州南部への台風の接近及び上陸 については 台風の中心が 九州北部地方 九州南部のいずれかの気象官署から 300km 以内に入った場合を接近 台風の中心が 九州北部地方 九州南部の海岸線に達した場合を上陸 とする ただし 島や小さい岬 半島を横切って短時間で再び海に出る場合は通過として上陸とは区別する 図 より 発生数については 1960 年代半ばと 1990 年代初めにピークがみられ 1990 年代後半以降は少ない傾向だったが 2014 年は 23 個 2015 年は 27 個 2016 年は 26 個 2017 年は 25 個 2018 年は 29 個で 平年の 25.6 個に近い発生数で経過している 九州北部地方 九州南部への接近数及び上陸数については 長期的な増加 減少傾向は明確でない 図 台風の発生数及び九州北部地方 九州南部への接近数と上陸数の経年変化 細線 : 年々の値 太線 : 5 年移動平均値 78

47 (2) 接近台風の発生 消滅位置九州北部地方 九州南部へ接近した台風の発生 消滅位置の南北 東西変動の長期的な傾向をみるため その経年変化をそれぞれ図 図 に示す ここで台風の 発生位置 とは台風として初めて観測された時の緯度 経度であり 台風の 消滅位置 とは最後に台風ではなくなった ( 温帯低気圧化 もしくは熱帯低気圧化 ) 時の緯度 経度である 図 から 発生位置はほぼ北緯 10~25 度の範囲内で年々変動しており 1960 年代頃に北へ偏っていることや 近年は南に偏っていることが見て取れる また 消滅位置はほぼ北緯 30~50 度の範囲内で変動しており 明確な偏りなどはみられない 図 から 発生位置はほぼ東経 125~155 度の範囲内で変動しており 1950 年代 1970 年代 さらに近年においてやや東に偏っていることがみて取れる また 消滅位置は東経 125~150 度の範囲内で変動しており 1950 年代に東に偏っているほかは 明確な偏りなどはみられない 図 九州北部地方 九州南部へ接近した台風の発生及び消滅の年平均緯度の経年変化細線 : 年々の値 太線 : 5 年移動平均値 は九州の位置 ( 緯度 ) を表す 79

48 図 九州北部地方 九州南部へ接近した台風の発生及び消滅の年平均経度の経年変化細線 : 年々の値 太線 : 5 年移動平均値 は九州の位置 ( 経度 ) を表す 80

49 (3) 接近した台風の強さ九州北部地方 九州南部に接近した台風の強さの変動をみるため 強い 勢力以上の台風の接近数と割合を図 に示す また 表 には台風の強さの階級を示している ただし 強い 勢力以上の台風の個数については 気象衛星などによる台風の観測が進歩し 台風の中心付近の最大風速データがそろっている 1977 年以降の変動を示している 強い 勢力以上で接近した台風の割合は 年々変動が大きく明瞭な変化傾向はみられない 図 九州北部地方 九州南部への 強い 勢力以上の台風接近数 ( 赤 ) 及び接近数に占める 強い 勢力以上の台風の数の割合 ( 青 ) の経年変化 細線 : 年々の値 太線 : 5 年移動平均値 表 台風の強さの階級 台風の強さは 中心付近の最大風速 (10 分間平均風速の最大値 ) によって定義される 階級猛烈な非常に強い強い 最大風速 54m/s 以上 44m/s 以上 54m/s 未満 33m/s 以上 44m/s 未満 81

50 2.5 九州 山口県の生物季節現象の変化 九州 山口県では 春を中心とした現象である植物の開花日は時期が早まり 秋の現象である紅 ( 黄 ) 葉日 落葉日は遅くなる傾向にある 気温との関係が大きいこれらの現象の変化は 地球温暖化による気温上昇の影響が考えられる 九州 山口県のサクラの開花日の変化は 平均すると 50 年あたり 5.4 日早くなっている 生物季節観測とは 植物や動物の状態が季節によって変化する現象について行う観測であり 生物に及ぼす気象の影響 季節の遅れ 進みや気候の違いなど総合的な気象状況の推移を知るこ とを目的として 全国で約 60 か所 九州 山口県では 9 か所の気象台や測候所で実施している 植物季節現象では植物の発芽日 開花日 満開日 紅 ( 黄 ) 葉日及び落葉日を 動物季節現象で は鳥や昆虫などの初見日または初鳴日をそれぞれ観測している ここでは 九州 山口県における植物季節現象の経年変化について述べる (1) 九州 山口県平均でみる植物季節現象と気温の関係植物季節現象は気温と密接な関係がある たとえば サクラ ( ソメイヨシノ ) の開花の場合 前年の夏に花のもととなる花芽を形成するが それ以上生長することなく一旦休眠にはいる 花芽は冬の寒さに一定期間さらされると休眠から覚め 春先の気温の上昇とともに生長し開花する ( これを 休眠打破 という ) 花芽の生長量は気温が高ければ大きく 低ければ小さくなる また カエデの紅葉やイチョウの黄葉は 秋になって気温がある値を下回ると色づき始め 一定期間ののち 全体が紅 ( 黄 ) 葉する したがって 気温が高ければ色づきが遅れ 低ければ早くなる このことから 統計を開始した 1953 年以降の九州 山口県の気象台における気温と植物季節現象との関係をみる ( ア ) 植物季節現象と気温の相関表 に示す植物季節現象 10 種目 14 現象について 平年差を年ごとに地点平均したものと気温 ( 現象を観測した気象台所在地の月平均気温の平均 ) との関係を調べた ウメ開花 サクラ開花 満開 ノダフジ開花 イチョウ黄葉 落葉 カエデ紅葉 落葉では相関係数が 0.7 以上あり 気温の変動との相関が高い 冬から夏にかけての現象は 気温が高くなると発現時期が早くなる傾向 ( 負の相関 ) があり 特に春の現象にこの傾向が顕著である これとは逆に 秋の現象は気温が高くなると現象が遅くなる傾向 ( 正の相関 ) がみられる ( イ ) 植物季節現象の経年変化表 に示した植物季節現象について 2018 年までの九州 山口県の 50 年あたりの長期変化傾向を表 に示す また カエデ紅葉日 イチヨウ黄葉日と気温の変化傾向を図 及び図 に示す 有意な変化傾向がみられる現象に着目すると 冬から夏にかけての現象である開花日 82

51 は時期が早まり 秋の現象である紅 ( 黄 ) 葉日 落葉日は遅くなる傾向がみられる 表 植物季節現象と気温の関係 青色の項目は相関係数の絶対値が 0.7 以上 表 植物季節の長期変化傾向 ( 日 /50 年 ) プラス ( マイナス ) は遅い ( 早い ) を示す 黄色の項目は 変化傾向が有意 ( 信頼度水準 95% ) であることを示す 83

52 図 カエデ紅葉日と気温の変化傾向 ( 気温は 10~11 月平均気温平年差 ) 図 イチョウ黄葉日と気温の変化傾向 ( 気温は 10~11 月平均気温平年差 ) 84

53 (2) 九州 山口県の地点ごとでみるサクラ開花日 ( ア ) サクラ開花の経年変化表 で示した九州 山口県を平均したサクラ開花日は 50 年間あたり 5.4 日早くなっているが ここでは 九州 山口県の地点ごとにサクラ開花日の経年変化傾向をみる 表 に各県地点のサクラ開花日の長期変化傾向を示す 全ての地点で開花が早くなる傾向を示している 九州 山口県でサクラ開花日が最も早まったのは福岡 (50 年あたり-9.2 日 ) であり 次が大分 (50 年あたり-6.3 日 ) であった 一方 最も変化が小さいのは冬の平均気温が最も高い鹿児島 (50 年あたり-3.1 日 ) であった 図 に九州 山口県の地点ごとのサクラ開花日の経年変化を示す 変動幅に違いはあるものの 1990 年や 2009 年 2013 年は開花日が早いこと 1988 年や 1995 年 2005 年 2012 年 2017 年は開花日が遅いことなどの傾向は共通している ( イ ) 最近 5 年間のサクラ開花 2014~2018 年の開花日の状況 ( 表 2.5.4) をみると 平年並か平年より早い地点が多かった ただし 2017 年は比較的暖かかったことからサクラの開花に必要な 休眠打破 が遅れ 平年より遅い又はかなり遅い地点が多かった 表 地点毎にみたサクラ開花日の長期変化傾向 ( 日 /50 年あたり ) 統計期間 :1953~2018 年 黄色の項目は変化傾向が有意 ( 信頼度水準 95%) であることを示す 表 サクラ開花の平年差区分毎の地点数 平年差区分 かなり早い ( 遅い ) : 平年より8 日以上早い ( 遅い ) 早い ( 遅い ) : 平年より3 日 ~7 日早い ( 遅い ) 平年並 : 平年 ±2 日以内橙色の項目は 地点数が各区分の中で最大となっていることを示す 85

54 図 地点ごとのサクラ開花日経年変化傾向 細線 ( 橙色 ) は年々の値 太線 ( 黒色 ) は 5 年移動平均 直線 ( 赤 ) は長期変化傾向を示す 宮崎は統計期 間が 50 年に満たないため長期変化傾向を求めていない 86

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