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1 Hayashi Administrative Scrivener Office Finance Report Series VOL 2 地雷を踏まない技術 行政書士林誠 - 1 -

2 地雷を踏むとは? 政策公庫に断られたらもう 2 回目はないのですね? という質問が私の元には普段から数多く来ますので 今日はこのことについてのレポートを書きます 確かに 政策公庫は一発勝負だ とか 一度断られたら また申請してももう融資を認めてくれることはない 半年間は再申請できない など よく聞きます 結構常識に近い話なのかもしれないですよね ですが これはしょせん 噂です 本当か嘘かよくわからない知識を信じてはいけません これは私が普段から送っているメールの内容にも言えることですが 完全に信じてしまうことは本当に問題だと思います もちろん私は かなり高いレベルで役に立つ 私のこれまでの経験から真実として伝えられる内容を送っています 私が送っているメールに関して盲目的に信じるのは危険だと思います 情報を受け取る姿勢の問題だと言うことです ちょっと話が変わりますが 以前 私のお客さんから相談があったんですが そのときの話をします この社長 ( 個人事業 ) は熊本の人で 違う手続きを頼まれてたんですが 私が融資の情報にも詳しいと言うことをどこからか聞きつけ - 2 -

3 ( きちんと営業しておけよ と思わないでくださいね ) 融資の相談をしてきました 話を聞いてみると 創業融資を申し込みたいんだけど 300 万あった自己資金が今は100 万しかないとのこと 200 万はどうしたんですか? と聞いてみると 使っちゃいました との答え でも 事業計画書には自己資金 300 万円で 計算して書いてますし もはや 手元には100 万しかない状態です 何で使っちゃったんですか? 知り合いの社長から全部使ってしまってから政策公庫に申請に行くと融資 が下りやすいと聞いたんで デタラメです たまたま相談に来たからよかったもののそのままだったら この方はすべての自己資金を使い果たした上で 面談に臨むとこでした もちろん 事業の開始は待ってくれないですから 事前に購入を開始しておかなければいけない物も多くあるでしょう ですから 事業に必要なものを面談前に購入するときには - 3 -

4 必ず 領収書 をもらっておかなければいけません 領収書さえあれば 何とか担当者を説得して自己資金が 300 万円あったことを認めてもらえるという場合もあるのです もちろん担当者が認めてくれないと自己資金とは認められませんので 一番いいのは通帳に300 万円が記帳されている状態で融資の申請をすることです このように 先に自己資金を使ってしまうと自己資金の金額が不確実な状態になります もう一度言いますが 一番いいのは 通帳にきちんと自己資金の金額が全額預 金されている状態で面談に臨むことです 知ったかぶりをしている人のいい加減なアドバイスを聞いてしまうと失敗することになります だから 私も メールやこのようなレポートの中では最大公約数的な話しかしませんし 個別の案件で相当変わることも多いと思っています 担当者も違いますし 何であれ これが絶対に正しいという方法はありません やってみた結果 これが多分正しいだろうなという 結果 しかお伝えできないと思っています それでも その支店 その担当者によって 対応や結果が変わってくるものであるとも思います 色々な情報を集め 最後は自己責任でやるしかないです だから 私のメールもしょせん参考にする一事例に過ぎないと思って読んでおいて下さい - 4 -

5 もちろん 何も情報を持たずに政策公庫に相談に行くより圧倒的に成功率が高くなると思える話しかしてませんけどね ちょっと前置きが長くなりすぎました では ここからが今日の本題です 政策公庫は一度断られると 2 度目はないのか? これはですね 断られた理由による というのが答えです 理由によっては 2 度目はないし 理由によっては 2 度目のチャンスもある 失敗するときに 地雷を踏んでいたらアウトということです - 5 -

6 地雷が埋められてる場所 そもそも 開業資金の融資のポイントは 4 つあったわけです 1. 自己資金 2. 事業計画書 3. 経験 経歴 4. 面談 という 4 つです ( 常識になってますよね?) ですから この4つのポイントのうち 断られた理由がどれなのか? によるということです 例えば 自己資金が0なのに申請して断られた ( 私のメール読んでいる時点でありえないですが ) とかであれば 自己資金を特別レポートに書いたようにきちんと見える形で用意して 申請をしなおせば2 度目で通る可能性はあります 相当時間がかかりますが 担保が用意できなくて断られた であれば 担保を探してきて再度申請すれば通るでしょう - 6 -

7 これに対して 事業計画自体がダメだといわれた場合かなり厳しいです もう一度 その事業計画書をもっていって申請しても 同じ理由でダメでしょう かといって 事業計画書を書き直せばいいのかというとそれもまた違います そう簡単に事業計画を変えるような経営者は政策公庫としても 信頼できない からです 融資が下りたあとで 事業計画をまた変えられたら困りますから ですので 事業計画書が理由で 断られた場合はまず 2 度目はないです もちろん 事業計画書の見方であるとか ( 厳しく数字を見るか その分野に精通しているか ) などは 担当者によって変わってくるので 担当を替えてもらったり 別支店に申請を出すことで 通る可能性もあります ですが かなり可能性は低いと思います 以前 政策公庫で断られた方の事業計画書の作成依頼を受けたことがあります 見るからに事業計画書で断られたといえる状態でした 事業内容やビジネスとしてはいいんですが 何言っているのかわからない事業計画書でした ですから 私が事業計画書を書き直したわけですが 同じ内容の事業計画書で制度融資はあっさり通るのに 政策公庫は再申請しても通らないわけです 何回やっても通らない - 7 -

8 私の実体験を通して わかってもらいたいのは 事業計画書で一度しくじると再申請は不可能に近くなるということです 事業計画書については一発勝負と思っておいてください また 事業経験が足りない とか これまでの経歴から考えるとあなたの事業に融資はできない とかの理由を言われた場合には この 事業計画書で断られた に含めていいと思います 再申請はかなり難しい あとはですね 例えば 面談で 喧嘩をしてしまったとか面談の最中に 嘘をついていたこと がばれてしまった場合などですね もっと具体的に言うと 自己資金が 実は見せ金だったとばれてしまった場合やまたは 見せ金と決め付けられてしまった場合など これはおそらく また申請しなおしても無理です すでにリストに載っています ですので 担当が替わったとしても無理ですし 違う県の公庫に行ったとしても無理です 融資を断ったという情報を共有しています このようにもし融資が下りなかった場合でもその理由によって その後の対策が変わります 万が一 政策公庫から断られた場合には理由を必ず聞くようにしたほうがいいです もちろん 政策公庫は自分から教えてくれないですよ そんなに 優しくない - 8 -

9 です 事業計画に問題ありました とかですね 普通は 申し訳ないというオーラが漂う手紙を送ってきてそれで終わりですから ( 最近は電話で結果を知らせる事も多くなりましたが ) しつこく聞いても 教えてくれない場合もあります そのような場合には 先ほどの 4 つのポイントをもう一度検討してみる そのような作業をしていただければと思います それによって 再度申請するかどうかを決めるということですね 政策公庫から断られたら 二度目はないなんて盲目的に信じないでくださいね 2 回目の申請で融資してもらえたなんて話はたくさんあるんですから 万が一 政策公庫から融資を断られてしまった場合にはこのレポートを参考にしていただければと思います 当然ですが 意味不明な理由で断ってくるものもありますよ 新規開業者だから 実績がなくて無理です とか 以前一度断ってるんで ハードルが上がってしまい今回も無理です とか 7 ヶ月前の水道代が一回だけ落ちていないんで無理です - 9 -

10 なんてものまであります その断った理由の背後にある 本当の理由は何なのか? をこのレポートを参考にして考えてみていただければと思います 以上の話を踏まえつつ どう考えても再申請は無理だ ということであれば自動的に選択肢は次のものに絞られることになります 1. 制度融資など他の融資制度を検討する 2. 自己資金だけでも起業できるようにもっと貯めるために働く 3. あきらめてサラリーマンを続ける の 3 つです 出資を募るとかの他の方法もありますが 私は自由に自分のビジネスをできなくなるという制約があるような方法はあまり勧めたくないのでここで話しません 親や親族からの借り入れで起業するも同様です 別の理由ですが 親や親族からの借り入れで起業することも勧めません もう一つ注意を言っておくと このレポートを読んでぜひ活かしてもらいたいと思っているのは 借り入れに失敗した後 というより 最初に申請するときです 見せ金と思われないように注意深く通帳を作るとか

11 どんなにむかつく質問をされようが面談を穏やかに終わらせるとか 最初に申請するときにそのような点に気をつけてもらいたいから作っているレポートでもあります 今日の話を参考に入念な準備を行って ぜひあなたの融資申請を成功させ ぜひあなたの理想のビジネスをスタートしてもらいたいと思います がんばってまいりましょう