21 章のお話

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ともみわくや
4 years ago
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2 21 章のお話

3 オブジェクトヘッダ型オブジェクトポインター (4byte, 8byte) 型の構造体へのポンタ同期ブロックインデックス (4byte, 8byte) ロックとか COM で利用するフィールド

4 マネージヒープ NextObjPtr

5 マネージヒープ NextObjPtr オブジェクト A を割り当てたい! 同期ブロック同期ブロックインデックス ~ フィールドまでが入るようにする型ハンドルフィールド

6 マネージヒープ A NextObjPtr オブジェクト A を割り当てたら NextObjPtrj がオブジェクトの直後まで進む

7 マネージヒープ A B NextObjPtr

8 マネージヒープ A B C NextObjPtr オブジェクトの割り当ては単なるポインタの加算なので非常に速い

10 マネージヒープ A B C D E F G H オブジェクトを割り当てようとしたが十分なアドレス空間がのこっていない! NextObjPtr ガベージコレクション実行!

11 全てのスレッドを一時停止ガベージコレクション終わるまですべてのスレッドがオブジェクトにアクセスできない GC マーキングフェイズ使ってないオブジェクトを探すコンパクションフェイズ不要なオブジェクトを削除して圧縮する

12 ルート : フィールドや変数マネージヒープ A B C D E F G H 参照を表すクラスの静的またはインスタンスフィールドメソッドの実引数ローカル変数などで参照型の変数を総称してルートと呼びます NextObjPtr

13 ルート : フィールドや変数マネージヒープ A B C D E F G H 全オブジェクトの同期ブロックインデックスフィールドに含まれているビットに 0 を指定これはすべてのオブジェクトを削除するという意味 NextObjPtr

14 ルート : フィールドや変数マネージヒープ A B C D E F G H ルートから直接参照されているオブジェクトをマークします NextObjPtr

15 ルート : フィールドや変数マネージヒープ A B C D E F G H マークをする際にもし他のオブジェクトを NextObjPtr 参照している場合はそのオブジェクトもマークしますこの例だとDをマークするときはGもマークします

16 ルート : フィールドや変数マネージヒープ A B C D E F G H これでマーキングフェイズが完了ですマークされたオブジェクトは到達可能といいますマークされていないのは到達不能といいます NextObjPtr

17 ルート : フィールドや変数マネージヒープ A B C D E F G H マークされているオブジェクトによって使用されているメモリを移動させてメモリ上に連続するようにします NextObjPtr

18 ルート : フィールドや変数 A C C D F G マネージヒープオブジェクトを移動させる際にオブジェクトを参照しているルートなどは移動した分のバイト数を引く必要があります

19 ルート : フィールドや変数マネージヒープ A C D F G マークされているすべてのオブジェクトに対して行います

20 メモリの空容量を連続的にすることでマネージヒープ上でメモリの断片化がなくなります

21 OutOfMemoryException の例外が発生しますアプリケーションはその例外をキャッチして回復を試みることができますがほとんどのアプリケーションはやってないのでプロセスが終了して OS がプロセスが使用していたメモリを解放します

22 メソッド内のオブジェクトの生存期間は最後に参照したところまでですメソッドの終了時までじゃないです

23 static void Main(string[] args) { Timer t = new Timer(TimerCallback, null, 0, 2000); } // タイミング A Console.ReadLine(); // オブジェクト t の参照 Console.WriteLine(t.ToString()); // タイミング B Console.ReadLine();

24 static void Main(string[] args) { Timer t = new Timer(TimerCallback, null, 0, 2000); // タイミング A Console.ReadLine(); } // オブジェクト t の参照 Console.WriteLine(t.ToString()); // タイミング B Console.ReadLine(); オブジェクト t は保障されるオブジェクト t は保障されないガベージコレクションが実行されたら消える

25 なお Debug でビルドした場合 JIT コンパイラが生存期間を恣意的にメソッドの最後まで伸ばします Release ビルドと Debug ビルドで動きがかわるぞ! がっでむ!

26 CLR の GC は世代別ガレージコレクタを採用している世代別 GC は次のことを前提にしているオブジェクトが新しいほどその生存期間は短いオブジェクトが古いほどその生存期間は長いヒープの一部分の回収はヒープ全体の回収より高速である

27 マネージヒープ A B C D E 世代 0 新しく追加されるオブジェクトは常に世代 0 に追加される

28 マネージヒープ A B C D E 世代 0 しばらくしてオブジェクト C と E が到達不能となるその後ガベージコレクションが発生したとする

29 マネージヒープ A B D 世代 1 世代 0 ガベージコレクションの後に世代 0 で生き残ったオブジェクトが世代 1 に移動して世代 0 は空になる

30 マネージヒープ A B D F G H 世代 1 世代 0 新しいオブジェクトは世代 0 に割り当てられていく世代 0 の予約サイズを超えた場合にガベージコレクションが実行される

31 マネージヒープ A B D F H 世代 1 世代 0 世代 0 のオブジェクトのみが検査され生き残ったオブジェクトは世代 1 に移動する世代 1 は検査していないのでオブジェクト B は生き残る

32 マネージヒープ A B D F H I J K L 世代 1 世代 0

33 マネージヒープ A B D F H I L 世代 1 世代 0 ガベージコレクションを実行していくとこのように世代 1 が徐々に増加していく

34 マネージヒープ A B D F H I L M N O 世代 1 世代 0 世代 1 のサイズが上限を超えた時にガベージコレクションが発生したとしよう

35 マネージヒープ A D L M O 世代 2 世代 1 世代 0 世代 1~ 世代 0 のオブジェクトを検査する世代 1 の到達可能オブジェクトは世代 2 となる世代 0 の到達可能オブジェクトは世代 1 となる

36 世代別に GC を行うのですべてのオブジェクトを検査しなくてすむ

37 世代 0 の使用量が予約サイズを超えた予約サイズは CLR が動的に決める System.GC をコードで実行 Windows が空容量低下の状況を報告

38 CLR は個々のオブジェクトをスモールオブジェクトかラージオブジェクトのどちらかであると見なす現在 85,000 バイト以上をラージオブジェクトただし変更される可能性ありラージオブジェクトはスモールオブジェクトと違うアドレス空間に割り当てられるラージオブジェクト Large Object Heap(LOH) スモールオブジェクト Small Object Heap (SOH)

39 現時点では GC はラージオブジェクトに対してコンパクションを行わないラージオブジェクトは割り当て後すぐに世代 2 の一部とみなされる世代 2 で GC が実行される時じゃないとラージオブジェクトに対して GC は行われない

41 ラージオブジェクトだとメモリの断片化 ( フラグメンテーション ) が発生します

42 Large Object Heap A B C D

43 Large Object Heap A B C D オブジェクト B,C が到達不能になった

44 Large Object Heap A D ガベージコレクション発生後到達不能のオブジェクトは解放され 1 つの空き容量を作成するコンパクションは行わない

45 Large Object Heap A E D オブジェクト E の割り当て要求に対応するために作成した空き容量が使用できる

46 Large Object Heap このような形で長いこと使っているとコンパクションしないので LOH だとメモリの断片化が発生する可能性がある OutOfMemoryException がスルーされる可能性ある

49 Using System; Using System.Runtime; // LOH に対するコンパクションを要求 GCSettings.LOHCompactionMode = GCLargeObjectHeapCompactionMode.CompactOnce; // GC が発生して LOH がコンパクションされる GC.Collect(): LOH もコンパクションできるそう.NET4.5.1 ならね!

50 オブジェクトが GC により回収対象になった後でオブジェクトのメモリが解放される前に何らかのコードを実行できる

51 class Hoge{ // Finalize メソッド ~Hode() { // } } C++ のデストラクタと似ていますが動作は異なる C++ ではスコープを外れた時に確実に呼ばれます C# では Finalize メソッドが実行されるタイミングは全く制御できません

52 マネージヒープ A B C D E F B C E F ファイナライセーションリスト F リーチャフルキュー Finalize メソッドが定義してあるオブジェクトを割り当てる際型インス箪笥コンストラクターが呼ばれる前に Finalization リストにオブジェクトのポインタが配置される

53 マネージヒープ A B C D E F B C E F ファイナライセーションリスト F リーチャフルキュー C D F が参照されなくなった

54 マネージヒープ A B C E F B E ファイナライセーションリスト C F F リーチャフルキューガベージコレクションが実行されると Finalize メソッドのないオブジェクト D は削除され Finalize メソッドのあるオブジェクト C F は F リーチャフルキューへ参照が移動する

55 マネージヒープ A B C E F B E ファイナライセーションリスト C F F リーチャフルキュー

56 マネージヒープ A B C E F B E ファイナライセーションリスト F リーチャフルキュー F リーチャフルキューにデータが入ると Finalize 用のスレッドが動作してキューからデータを取り出して Finalize メソッドを実行します F リーチャフルキューから参照が消えて C,F オブジェクトは到達不能となる

57 マネージヒープ A B E B E ファイナライセーションリスト F リーチャフルキューその次のタイミングのガベージコレクションでオブジェクトは削除される

58 Finalize を使うオブジェクトは削除されるまでに 2 回のガベージコレクションが必要になる

59 CLR オブジェクトヘッダーの構造大きなオブジェクトヒープの秘密 The Dangers of the Large Object Heap

ファイナライザを理解する ~ ファイナライザに起因するトラブルを避けるために ~ 2013 年 11 月 25 日橋口雅史 Java アプリケーションでファイナライザ (finalize() メソッド ) を使用したことがあるプログラマーは多いと思いますしかしファイナライザの仕組みや注意点につ

ファイナライザを理解する ~ ファイナライザに起因するトラブルを避けるために ~ 2013 年 11 月 25 日橋口雅史 Java アプリケーションでファイナライザ (finalize() メソッド ) を使用したことがあるプログラマーは多いと思いますしかしファイナライザの仕組みや注意点について理解したうえで使っているでしょうか? アプリケーションプログラムでファイナライザを使用する場合は