研究紀要第 205 号 21 世紀に求められる資質 能力を育成する授業デザインに関する研究 - ICT を活用した協働学習の内容 方法 大阪市教育センター

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1 研究紀要第 205 号 21 世紀に求められる資質 能力を育成する授業デザインに関する研究 - ICT を活用した協働学習の内容 方法 大阪市教育センター

2 研究紀要第 205 号 21 世紀に求められる資質 能力を育成する授業デザインに関する研究 - ICT を活用した協働学習の内容 方法 - 本研究では, まず,21 世紀を生き抜く児童生徒に求められる資質 能力とは何かを整理し, それらを育成するための協働学習の在り方を明らかにした 次に, 協働学習を活性化するための ICT の活用の在り方を検討し, それらを踏まえて, 教科の特性に応じて ICT を活用した協働学習を構想し, 授業を通してその有効性を検証した 授業実践の結果,ICT を活用した協働学習は, 互いの考えを交流し合ったり組み合わせたりする学習を促進し, その結果として児童生徒の問題解決能力や批判的思考力を高めることが明らかとなった キ - ワ - ド 21 世紀に求められる資質 能力協働学習 ICT の活用 授業デザイン問題解決能力批判的思考力 教育振興担当谷村載美古閑龍太郎藤田麻衣子山内隆史

3 目次 はじめに 1 Ⅰ 21 世紀に求められる資質 能力を育成する学習環境のデザイン 1 1 児童生徒を取り巻く環境と求められる資質 能力 1 2 主体的な学習を促す学習環境のデザイン 3 Ⅱ ICT を活用した協働学習の考え方 進め方 4 1 協働学習の捉え方 4 (1) 協働学習と協同学習 4 (2) 先行研究にみる協働学習の授業デザイン 7 (3) 本研究における協働学習の授業デザイン 8 2 協働学習を活性化するための ICT の活用 10 Ⅲ 小学校国語科における ICT を活用した協働学習の実際 13 - 伝えよう, 委員会活動 ( 小学校第 5 学年 ) の学習 - 1 批判的思考力を高める授業デザインのポイント 13 2 授業計画 15 3 ポイントなる授業の実際 19 4 授業の評価 22 Ⅳ 小学校理科における ICT を活用した協働学習の実際 25 - てこの規則性 ( 小学校第 6 学年 ) の学習 - 1 問題解決能力を高める授業デザインのポイント 25 2 授業計画 27 3 ポイントなる授業の実際 33 4 授業の評価 35 Ⅴ 中学校数学科における ICT を活用した協働学習の実際 39 - 資料の活用 ( 中学校第 1 学年 ) の学習 - 1 問題解決能力を高める授業デザインのポイント 39 2 授業計画 41 3 ポイントなる授業の実際 46 4 授業の評価 47 Ⅵ 研究のまとめと今後の課題 53 おわりに 53

4 はじめに 今正に求められているもの, それは 自立 協働 創造に向けた一人一人の主体的な学び である と, 教育振興計画 ( 平成 25 年 6 月 14 日閣議決定 ) において提起された グロ-バル化や情報通信技術の高度化が加速的に進展していく中で, 生涯にわたって自己の能力と可能性を最大限に高め, 様々な人々と協調 協働しつつ自己実現を図る人材を育成しようというものである 1) そのためには, 批判的思考力や協働的な問題解決能力, 情報リテラシ-などを含む 21 世紀に求められる資質 能力を育成できるよう教育内容 方法を充実していかなければならない この課題に応える一方法として, これまでの一方向 一斉型の授業に加えて,ICT(Information and Communication Technology, 以下 ICT) を活用した協働学習の具体化が フューチャースクール事業 ( 総務省 ) 及び 学びのイノベーション事業 ( 文部科学省 ) などで提案され, 実践されてきた その背景には, 知識は, ある目的のために 使える あるいは 創り出される 知識であるべきであり 2), 学習者が様々なテキストや他者との相互作用を通して吟味し, 探究して作り上げるものであるという認知心理 3) 学などの知見があるものと考えられる 先行実践校においては,ICT の活用によって児童生徒の学習への関心 積極性 意欲的態度が高まるとともに, 思考力 判断力 表現力などの育成に効果があったとする報告が認められる 4) 大阪市においても, 平成 25 年度より 学校教育 ICT 活用事業 ( 以下,ICT 活用事業 ) が発足し, 児童生徒の基礎的 基本的な知識 理解の習得とともに思考力 判断力 表現力, 情報活用能力などの育成を目指して,ICT を活用した協働学習が展開されるようになった ICT 活用事業モデル校においては, 日々その具体的な在 り方が追究されている 本研究は, その一環として位置づいており, 教科の特性に応じて ICT を活用した協働学習の内容 方法を明らかにすることを目的とする まず,21 世紀を生き抜く児童生徒に求められる資質 能力とは何かを整理し, それらを育成するための協働学習の考え方 進め方を明らかにする 次に, 協働学習を活性化するための ICT の活用の在り方を検討する さらに, それらを踏まえて, 教科の特性に応じて ICT を活用した協働学習を構想し, 授業を通してその有効性を検証した結果を提示する Ⅰ 21 世紀に求められる資質 能力を育成する学習環境のデザイン 1 児童生徒を取り巻く環境と求められる資質 能力我々を取り巻く社会は, グローバル化, 知識基盤社会化, 情報通信技術の高度化などの進展により劇的に変容しており,21 世紀を生き抜くための資質 能力とはどのようなものかについて, 世界的に議論が進められている OECD の DeSeCo(The Definition and Selection of KEY COMPETENCIES: コンピテンシーの定義と選択 ) プロジェクトによる キー コンピテンシー をはじめ, ATC21s ( The Assessment and Teaching of 21st-Century Skills=21 世紀型スキルのための教育と評価 ) プロジェクトが提唱する 21 世紀型スキル など, 各国の実状に応じた様々な資質 能力が提示されている それらに共通するのは, 言語や数, 情報を扱う基礎的なリテラシ-, 思考力や学び方の学びを中心とする高次認知スキル, 社会や他者との関係やその中での自律に関わる社会スキルであり, なかでも認知スキルと社会スキルが重視されていることを国立教育政策研究所が明らかにした 5) ( 図 Ⅰ-1) また, コンピテンシーに関わる日本の 人間力 (2004, 内閣府 ), 就職基礎能 - 1 -

5 力 (2004, 厚生労働省 ), 社会人基礎力 (2006, 経済産業省 ), 学士力 (2008, 文部科学省 ) の概念も合わせて検討し, 国内外の教育目標はいずれも汎用的な資質 能力を重視したものとなっていることを示した 6) さらに, 心理学や認知科学, 学習科学の知見も踏まえながら 21 世紀を生き抜く力を 21 世紀型能力 と名付けて, 図 Ⅰ-2のように提示した 21 世紀型能力 は 思考力 基礎力 実践力 から構成され, その中核には, 問題 解決や発見, アイデアに関わる問題解決 発見力 創造力, その過程で発揮される論理的 批判的思考力, 自分の問題の解き方や学び方を振り返るメタ認知, そこから次に学ぶべきことを探す適応的学習力などから構成される 思考力 が位置づくとしている 7) 以上から,21 世紀を生き抜く児童生徒に求められるのは, 批判的思考力や協働的な問題解決能力など, 高次の思考や判断を伴う能力であることがわかる 基礎的な リテラシ - 認知スキル 社会スキル 図 Ⅰ-1 諸外国の教育カリキュラム改革における資質 能力目標 8) 図 Ⅰ-2 21 世紀型能力 9) - 2 -

6 2 主体的な学習を促す学習環境のデザインでは,21 世紀に求められる資質 能力を育成するための学習環境のデザインとはどのようなものであろうか 近年の教育研究では, 認知的及び社会的構成主義という学習観が重視されている 学習とは, 学習者自身が能動的に活動することによって知識を構築していく過程であり, 知識やスキルは文脈から切り離されるのではなく, 状況の中で, 状況に依存して学ばれていくものであり, 学習は共同体の中で社会的な相互作用を通じて行われるという考え方である 10) その具体化を図る学習環境のデザインの要素として, 鹿毛雅治は, 教育心理学の諸理論や学習科学の統合的な知見を総合して, 少なくとも 11) 次の7つの視点を考慮に入れることが重要であると指摘している ( 図 Ⅰ-3) 児童生徒を能動的な知識の構成者かつ自立的な問題解決者であるとみなし, 彼らの活動を活性化すること ( 学びの重視 ) 学習者の個人差に対してできる限り個別に対応すると同時に, 個性の開花を支援すること ( 個性の重視 ) 児童生徒が課題と正面から向き合おうとする姿勢を促すような状況を創り出すこと ( 意欲の重視 ) 学びのプロセスや成果を可視化することを通して, 児童生徒自身が知識獲得やスキル 習得状況を振り返り, そこで得られた情報をさらなる学びへと活用していくような 評価的思考 を促すこと( 思考の重視 ) グループのメンバーによる相互吟味が活性化して一人ひとりの学びが促進されること ( 協働の重視 ) 授業展開を教師と児童生徒, 児童生徒どうしが意味を伝え合うダイナミックな相互コミュニケーション過程であるととらえ, 言語だけではなく, 行動や表情などの身体を用いた非言語的なメディアによるものも含めた児童生徒一人ひとりの表現を促し, それらを学習プロセスとして丁寧に意味付けていくこと ( 表現の重視 ) 学校内外に存在する自然的, 社会的, 文化的な環境を多様な学習機会として積極的に位置づけること ( 体験の重視 ) 以上の7つの視点は相互に関連し合い, 学習者の学びの質を高めていくことが期待されるが, なかでも 協働 が注目されている それは, ヴィゴツキーの発達の最近接領域の理論が示すように, 学習者一人では問題解決が困難な課題でも, 教師や友だちという他者からの助力や相互作用によって問題解決が可能となるため 13), 学習者が有する潜在的な可能性の領域をつくり出すよう学習環境をデザインすることが重要になるからであろう 図 Ⅰ-3 学習環境をデザインするための 7 つの視点 12) - 3 -

7 Ⅱ ICT を活用した協働学習の考え方 進め方 1 協働学習の捉え方 (1) 協働学習と協同学習児童生徒どうしが教え合い学び合う学習方法は様々な名称で提案されており, 実施方法も若 干異なる 諸外国では協同学習に関する研究が多くなされ, 日本においても協働学習 (collabrative learning) よりも協同学習 (cooperative learning) に関する多くの理論や実践が提案されてきた ここでは, 協同学習と協働学習の定義について触れる 協同学習の手法には, 表 Ⅱ-1に示すような 表 Ⅱ-1 代表的な協同学習の方法 14) 協同学習の方法開発者と開発意図手順 Learning together The Jigsaw Method Group Investigation Student Team Learning Johnson & Johnson (Johnson et al.1984) の兄弟によって, 統合教育 Aronson ら ( Aronson,Blaney,Sikes,Stephan&Snapp,1975) によって協同学 Sharan ら (Sharan & Herts -Lazarowitz1980) によって Dewey の哲学に基づいて の要請に応えるために開発習法と Peerteaching 法を 開発 組み合わせて開発 1 指導目標を具体化する 1 クラスを6 人程度の小 1 クラスでサブトピック 2 グル-プの大きさを決 グル-プに分ける ジグ を決定し, 研究グル-プ める (2-6 人 ) ソーグル-プ を組織する 3 生徒をグル-プに割り 2 教材を6つ (a.b.c.d. 2 グループで調査を計画 振る e.f) にわけ, 各グループ する 4 教室内の配置を考える の一人ずつに配布する 3 グループで調査を実行 5 生徒の相互依存関係を ( 小グル-プ内では, 一 する 促す教材を工夫する 人だけがある部分の情 4 グループで調査結果の 6 役割を割り当てて相互 報を持つ 全員の情報に 報告 提出を計画する 依存関係を促す より全体がわかる ) 5 グループで調査結果を 7 学習課題を説明する 3 各グループから同じ部 発表 報告し提出する 8 目標面での相互協力関 分の担当者が集まり新た 6 教員と生徒が協議して 係を作り出す なグル-プを作り, 協同 評価する 9 個人の責任を求める体 で学習する (a 担当,b 担 制を作る 当 というようにグルー 10 グループ間の協同を促 プを作る カウンタ-パ す ート グループ ) 11 達成基準を説明する 4 カウンターパート グ 12 望ましい行動を具体的 ループでの学習後, もと に示す のグループに戻り, 自分 13 生徒の行動を観察 点 の担当部分についての説 検する 明を他のグループ員に対 14 課題に対する援助を与 して行う える (Jigsaw と STAD を組み 15 協同のための技能指導 合わせた JigsawⅡも開 を途中に入れる 発されている ) 16 授業を終結させる 17 生徒の学習を質的 量 的に評価する - 絶対評 価 18 グループがどれほどう まく機能したかを査定す る 19 アカデミックな論争を 仕組む Slavin(Slavin,R,E.,1978) が中心になって, 無気力の生徒に対応するために開発 STAD(Student Teams and Achievement Division) と TGT(Teams Games Tourmament) が主な技法 <STAD> 1 教員がクラス全体への説明 2 4~5 名の異質の学習チームを作って, 教員により与えられたワークシートをもとに, 相互教授を行う 3 個々の生徒が質問を出し合う 4 Individualimprovement score に基づきチームの得点を集計する (TGT の場合は個別テストの代わりにゲームあるいはトーナメントを行う ) 5 team recognition として, 高得点を得たチームが発表される - 4 -

8 ものがあるが, 日本ではジョンソンらによる協同学習の実践が多く, 表 Ⅱ-2に示した基本的構成要素に対応した学習方法が提案されている 協同学習では, 与えられた学習課題を効率的に解決するために, 学習者はチームの一員として同質的な役割を担い, リーダーを中心にチームワークを発揮して課題の解決に当たることが期待されている また, 協力して学び合うことで学ぶ内容の理解 習得をめざすと共に, 協同の意義に気づき, 協同の技能を磨き, 協同の価値を学ぶことが意図される 16)17) そのことによって, 学習到達度の上昇, グループ内の人間関係の改善や自尊心の改善, 利他的な行動や援助行動の増加などの学習効果があると考えられている 18) 一方, 協働学習は, 学習科学という研究領域では 協調学習 と呼ばれ, 個人の理解やその プロセスを他人と協調的に比較, 吟味, 修正する過程を経て, 一人ひとりが理解を深化させる学習プロセスのことをいう グループを編成して学習する点は協同学習と同じであるが, 協働学習では, 問題解決過程において建設的相互作用が起きることを期待する 19) 建設的相互作用とは, 二人以上の参加者が共有された課題について各自の考え方を話し合いながら解を見つけようとする過程において, 学習者が自分の考えと他者の考えとを付き合わせながら自らの理解をチェックし改善することによって, 自分で説明できるよう理解を深化させることを重視する また, そのことによって, 最初に与えられた目の前の課題を解決できるだけでなく, 既に学習 20) した事例や例題と類似性が低い課題も解決できる能力を身に付けることが期待されている このように, 学習過程における他者との相互 15) 表 Ⅱ-2 ジョンソンらによる協同学習の5つの基本的構成要素 1 相互協力関係分担や相補的役割を与えることで全員がそろわなければ成立しない関係をつくり, 学習者らが共通の目標に向かって互いを尊重し, 分担された役割に使命感を持つような状態を実現することである これにより, 自分の努力とグループの仲間の努力が必要であると感じることができる 2 対面的 - 積極的相互作用フェイス トゥ フェイス ( 対面 ) で行う相互活動でグループの仲間どうしが援助したり, 励ましたり, 褒めたりし合うことで, 互いの成功を促進し合う相互作用である また知的活動としての議論や説明を行う相互作用も意味している 3 個人の責任個人には役割分担としての責任があり, 集団の中で各自が主役であるという自覚をもつことを意味している これにより, グループにおける自分の役割は他者の役割とは違う独自のものであり, 誰の役割が欠けても課題が解決しないという自覚をもたせることである 4 小集団での対人技能人が生まれつきもつことのない相互交渉の仕方を, 集団的技能や社会的技能として意図的に与えることでよりよい人間関係をつくり, 互いを知り信頼し合い, 正確で明確なコミュニケ-ションを行うことである 5 グループの改善手続き学習活動の協力的な貢献が有効であったか否かを学習者自らが話し合うことで明らかにし, よりよい協同学習の実現に向けて改善を図ることである - 5 -

9 作用の重要性が強調されるのは, ヴィゴツキーが 人が自主的に解決できる問題によって決まる発達水準と, 他者との共同の中で範例や教示などを与えられながらならば解決できる問題によって決まる発達水準とのあいだの相違 21) を発達の最近接領域 (ZPD:Zone of Proximal D- evelopment) と定義し,ZPD 中にある問題が次第に独力で解決できるようになり, 同時に, 別の課題が新たにZPDに入ってくることで学習が進むという考えを背景としている 建設的相互作用を活用して学習者の知識構成を支援する授業の効果検証を進める三宅なほみは, 協調学習 22) の学習目標に可搬性, 信頼性, 持続可能性を掲げ, 協調過程を促進する学習のデザイン指針を図 Ⅱ-4のように提起している そして, 個としての知識統合と理解深化を繰り返す中で, 学習者が互いに互いを高め合う学習者のコミュニティを形成し, 新しい文化を創り出すと同時に, そのコミュニティそのものを発展させていくことができ,21 世紀にふさわしい資質 能力を育成できると想定している 以上のように, 協同学習も協働学習も複数のメンバーが協力して学習課題の解決にあたるという意味では一致しているが, 個人の役割を意識させ効率よく課題を解決するための協同に対 して, 協働では時間をかけた相互作用を意識させることに重点を置く また, 協同学習は与えられた課題の解決を求めるのに対して, 協働学習ではそれだけにとどまらずに既に学習した事例や例題と類似性が低い課題でも解決できることを求める さらに, 協同学習ではグループの中で援助し合うことの重要性を体験的に理解することを求めるが, 協働学習ではそれにも増して学習者が他者から知識と学び方を学びながら, 新たな課題に挑戦できる力を身に付けることを重視する点が異なる 本研究では, 学習者が教え合い, 学び合うことによって次の課題解決に活用できる知識と学び方を身に付けることを目的とした協働学習の在り方を探りたいと考える (2) 先行研究にみる協働学習の授業デザイン 21 世紀に求められる資質 能力の育成方法の一つとして, 三宅なほみらは 知識構成型ジグソー法 を開発し, その手順を表 Ⅱ-3のように示し, 今まで学んだことを統合して適用範囲を広げる力, 今の学びを次の学びにつなげる力, 自分のわかっていることを他人の視点を使って深める力, 他人の理解を自分と関わることによって育てる力などを育成できるという 25) この学習活動には 人に伝えるための自分 協調的な学習の学習目標 可搬性(portability): 学習成果が, 将来必要になる場所と時間まで 持ってゆける こと 信頼性(dependability): 学習成果が, 必要になったときにきちんと 使える こと 持続可能性(sustainability): 学習成果が, 修正可能であることを含めて 長持ちする こと 協調過程を促進する学習のデザイン指針 参加者各自の初期仮説やアイデアを, 発話や図式化, モデル構成によって 目に見える 形にする 新しい考え方を, 自分が既に知っている知識と照らし合わせて吟味しやすくする 得られた知識や技能を類似の問題に適応し, 適応の仕方を相互吟味する機会を設ける 相互に考え方の変更履歴を記録し, 後から協調的に振り返りやすくする 23)24) 図 Ⅱ-4 三宅なほみによる協調的な学習の学習目標と協調過程を促進する学習のデザイン指針 - 6 -

10 なりの考えをもつ コミュニケーションスキル, 初めは解けなかった問題に対して 違う考えを統合して答えを出せるようになる イノベーションスキル, および, その過程の中で 話し合いを通じて自分の考えをよくする コラボレーションスキルが含まれている 27) といわれる ただ, 表 Ⅱ-3を見る限り, 問題解決能力の育成に当たって重要な, 学習者が自ら問題を発見 把握する場面については強調されていない そのため, 理科の実践事例を概観すると, 児童生徒とのやりとりを十分に行わないままに教師が学習課題を提示している事例が認められる 文部科学省調査官である村山哲哉が強調するように, 問題把握の場面では, 学習者一人ひとりが何らかの事象に働きかけたり経験や既習事項を想起したりしながら見いだした気付きや疑問を, グループや学級全体で協議したり教師が整理したりしながら集約 類型化することによって問題を設定できるようにする必要がある 28) そのほか, 国語科の事例では, 物語をいくつ かの場面に区切り, その一場面のみにおける主人公の心情を読み取ることが下位課題 ( 三宅による 部品 ) としてグループに与えられ, その課題解決の結果を持ち寄って主人公の心情の変化に迫るという事例がある 小学校学習指導要領解説国語編では, 場面の移り変わりに注意しながら 読むとは, 各場面の様子に気を付けながら場面と場面とを関係付けて読むことである 登場人物の性格や気持ちの変化, 情景など について読むとは, 各場面を構成する要素である登場人物の行動や会話に即しながら, それぞれの登場人物の性格を押さえ, 登場人物同士がどのような関係にあるか, 物語の上でどのような役割を担っているかなどを考えながら, それらの人物像を中核に読むことである 29) と指摘し, 学習者一人ひとりが物語の各場面どうしのつながりを考えながら登場人物の心情の変化に迫る学習を求めている こうした事例から, 答えるべき共通の問いと答えを出すために必要となる複数の知識の部品 表 Ⅱ-3 知識構成型ジグソー法による授業の手順 26) 1 共通の問いを立てる 2 既習事項や教科書から, それを組み合わせると答えを出せる 部品 を抽出する 3 それらの部品を説明する資料や実験などの活動を準備する 4 問いへの答えを活用してその根拠や適用範囲が確認できる課題を設ける このような準備に則って, 授業では, 典型的に行えば, 次のような活動を行う 1 まず共通の問いへの 授業開始時点での答え を個人個人で書き留めておく 2 部品の数だけのグループに分かれ, 担当する部品ごとに資料を読んだり, 資料に含まれる問題を解いたり, 実験をしたりするなどして, 部品の内容を確認する ( これをエキスパ-ト活動と呼ぶ ) 3 各部品グル-プから1 名ずつで新しいグループをつくり, エキスパ-ト活動でやって来たことを持ち寄って, 各自自分なりに納得できるよう問いへの答えを出し合う ( これをジグソー活動と呼び, 大体グループごとに答えをまとめることを求める ) 4 クラス全体で 問いへの答えの多様さ を検討し合い, 多様な表現の中から自分にとって一番納得のゆく答えの表現方法を掴む ( クロストーク活動と呼ぶ ) 5 もう一度, 問いへの答えを, 一人一人が記述する 6 その後, 発展的な問いに挑戦したり, 次に知りたくなったことを提案したりするなどして, 次の学習につなげる 授業者 学習者 注 ) 表内の授業者及び学習者の担当部分の明示は, 筆者によるものである - 7 -

11 とを教員が資料として準備する 学習者は, それぞれ異なる部品を分担し, わかったことを説明しあい, それらを統合して答えを出せるかを確かめる 30) という手法をそのまま取り入れるだけでなく, 教科及び学習内容に応じて進め方を工夫する必要があるといえる また, ジグソー法 の取り入れ方についても十分な検討が求められる 先行の研究 実践において次のような指摘があるからである 児童生徒が自分たちの課題と他のグループが取り組んでいる課題との関連を十分に把握していない 課題を分担する段階で児童生徒一人ひとりが全ての課題を把握し, それらの課題の関連性と最終のゴールを見通すことができるよう, 導入の段階で十分に話し合いをしておかなければならない 31) ジグソー学習では, 児童一人ひとりが責任感を感じそれが児童の学習を促進する しかし, 一人が調べることができないと他の児童の学習に影響が出る 個人の学習が全体の学習に直結しているのである そのため, 個人の調べる能力によって, 全体の学習への影響度が変わってくる 調べることが苦手な児童がいるグループでは, 学習が停滞してしまうことにもなる これは, 児童の調べる能力が全体の学習との結びつきが強い状態である 32) 以上から, 協働学習の教育効果をあげるには, 児童生徒に身に付けさせたい能力を明確にすることはもちろん, 知識構成型ジグソー法 の利点を考慮しながらも, 学習課題を児童生徒とともに設定するなど, その展開場面と方法に改善を加えた授業デザインが必要となる (3) 本研究における協働学習の授業デザインそこで, 先行の研究 実践に学びながら, 本研究では協働学習を次のようにデザインすることとする まず, 全体で学習課題を把握し, 一人ひとりが学習課題を解決するための小課題や解決方法を考え, 自分の意見をもつ 次に, グループになって意見を交流する中で互いにモニターし合い, 考えを練り上げ, 課題の解決にあたる その結果を全体で交流し, 結論を導出するというように進める グループの編成にあたっては, 互いの考えを出し合って自分の考えを見直したり, 互いの考えを組み合わせて新しい見方をしたり新しいものを創造したりできるよう, 学習内容に応じてグループの構成員を固定せずに変化させることも考える たとえば, 表 Ⅱ-4のように学習を進めたり, 三宅なほみらが提案する表 Ⅱ-3の 2~6のように進めたりする 図 Ⅱ-5は協働学習の進め方の一例を示したものである 表 Ⅱ-4 グループの構成員を変化させて進める協働学習の例 1 全体で学習課題を把握する 2 個人で, 学習課題を解決するための小課題や解決方法について考える 3 グループ ( 学習班 と呼ぶ) や学級全体で話し合い, 学習課題を解決するための小課題や解決方法を選択 決定する 4 学習班から1 名ずつが集まって学習課題を解決するための小課題や解決方法別の新しいグループを編成する ( 研究班 と呼ぶ) 各研究班では, 担当する小課題を解決するための資料を収集 整理したり他のグループとは異なる方法で観察 実験を行ったりして, 学習課題に対する解を追究し, 結果を得, 考察する 5 学習班 に戻り, 研究班 で行った学習内容を交流し合い, 学習班 における考察をまとめる 6 各 学習班 における考察を全体で交流し, 全体で結論を導出する - 8 -

12 全体で ( 学級全体 ) 学習課題を把握する 個別で (1 人 ) 自分の考えをもつ ペア グル - プで (2~6 人 ) 構成員変化なし 構成員変化あり グループ 課題 A 課題 C 課題 B 課題 D グループ or or ペア ペア 協力して学習を進める 互いの考えを出し合い, 自分の考えを見直す 互いの考えを組み合わせて, 新しい見方をしたり, 新しいものを創造したりする 全体で ( 学級全体 ) 各グル - プの考えなどを交流し, まとめをする 個別で 学習を振り返る * 全体 グル - プ 全体 個 人と進めるなど, 学習内容に 応じて進め方を工夫する 図 Ⅱ-5 協働学習の進め方例 - 9 -

13 グル-プの構成員である個人には, 責任をもって活動できるよう, 役割分担することもある 例えば, 理科では, リーダー, 観察 実験の準備 片付け係, 結果の記録係 ( タブレット端末による写真撮影など ) などの役割をローテーションで担えるようにする 3 協働学習を活性化するためのICTの活用協働学習は, 他者と互恵的に関わり, 自分たちの思考を可視化しながら対話することによって, よりよい解や新しい知識を創り出し, 次の問いを見つける力を育成することを目指す その実現に向けた方法としてICTの活用が考えられる 教室や学校, 地域だけでなく世界の人々が有する分散された知識を, 道具を媒介にして 統合し学ぶという, 社会的分散認知の考えを具現化できるものとして期待されている タブレット端末 ( 以下,TPC) や電子黒板 ( 以下,IWB) などを活用して, 学級内はもちろんのこと学級外の人々と互いの考えを共有したり吟味したりしながら意見交換や発表を行うことができるからである 文部科学省が, 教育の情報化ビジョン の中で協働学習にICTを活用することによって期待される効果を, 表 Ⅱ-5の左欄のように提示しているのもそのためであろう 33) 第 Ⅲ~Ⅴ 章では, 小学校国語科及び理科, 中学校数学科においてICTを活用した協働学習を実施し, その有効性を検討した結果を提示する 表 Ⅱ-5 ICT を活用した協働学習に期待される効果と授業事例 32) 情報通信技術の活用学習者用の情報端末や電子黒板などを無線 LAN でつなぎ, 情報端末への書き込みを電子黒板などにおいて共有することにより, 児童生徒が教え合い, 学び合う, 双方向型の授業の充実を図ることインターネットなどを活用して, 他校などの児童生徒と意見交換したり, 図書館 博物館などの社会教育施設, 研究機関, 地域の人々などとの交流を図ったりする授業を行うこと各種のソフトウェアなどを活用し, 時間のかかる作業に必要な時間を節約することによって, 分析 解釈を進める時間を確保し, 自らの考えを分かりやすく伝える授業の充実を図ること 授業事例教科などにおいて, 教員の発問に対応して情報端末に記入された児童生徒の回答を電子黒板や他の情報端末に提示し, その相違点などについて発表 討論する授業を行う 総合的な学習の時間などにおいて, 同じ課題について調べた内容について, インターネットを活用して他の学校の児童生徒や社会教育施設, 研究機関, 地域の人々などと話し合うことによって, 多角的な思考力などを育む授業を行う グループごとに適宜デジタルカメラやビデオなどを使って取材するとともに, 調べた内容をソフトウェアを使って学級新聞など新聞の形式で表す 情報端末を活用して伝えたいことを考えて記事の量や割り付けの位置を試行錯誤したり, 記事を推敲したりして, 紙面作成の作業を効率的に行う よりよい紙面づくりのための討論などの時間を確保する その際, 工夫点を分かりやすく伝えるためにプレゼンテーションソフトを活用する

14 4 5 描画や図形の移動などを容易に行い試行錯誤を可能とすることや, 自らの動きをビデオカメラで収録し, 課題を明確にすることなどにより, 思考力 判断力 表現力などの充実を図ることインタ-ネットや辞書機能などを活用して, 様々な内容を調べるとともに, 自己の考えをまとめる授業の充実を図ること 体育 保健体育において, 器械運動の技などに取り組んだ映像を録画し, 自分や他の児童生徒の動きを視覚的に把握し, 課題を明確にするなどその改善につなげる授業を行う 図画工作及び美術において, 立体作品を様々な角度から見たり背景を変えたりするなど, 多様な鑑賞を行うとともに, 感じたことなどを話し合う授業を行う 音楽において, 録音 再生 演奏機能や作曲学習プログラムを活用しながら, どのように表すかについて話し合うなどして音楽表現を創意工夫する授業を行う 全ての教科などにおいて, インターネットや辞書 辞典機能などを活用して様々な資料を検索し, それを解釈し, 自己の考えをまとめる授業を行う 児童生徒がデジタルカメラやビデオを活用して情報収集を行ったり, 情報収集の成果を踏まえてウェブカメラ, ソーシャル ネットワーキング サービス (SNS) などを通じて, 国内外の児童生徒や社会教育施設や研究機関の職員などとの交流を図る授業を行ったりする 注 ) 1 ) 文部科学省. 教育振興計画. 2013, ( 参照 ) 2) 今井むつみ, 野島久雄, 岡田浩之. 新人が学ぶということ- 認知学習論からの視点. 北樹出版.2012,p ) 波多野誼余夫編. 認知心理学 5. 学習と発達東京大学出版会.1996, 4) 宮古島市教育委員会. 平成 24 年度フューチャースクール推進事業成果報告書.2013, p pdf ( 参照 ) 及び千葉県総合教育センター研究報告第 404 号. 千葉県総合教育センター.2013,db.ice.or.jp/nc/? actioncommondownload_main&upload_id... ( 参照 ) 5) 国立教育政策研究所. 平成 24 年度プロジェ クト研究調査研究報告書教育課程の編成に関する基礎的研究報告書 5 社会の変化に対応する資質や能力を育成する教育課程編成の基本原理 改訂版.2013,p.13. 6) 国立教育研究所. 前掲書.2013,p.15. 7) 国立教育研究所. 前掲書.2013,p.27. 8) 国立教育研究所. 前掲書.2013,p.13. 9) 国立教育研究所. 前掲書.2013,p ) 鹿毛雅治, 学習環境と授業. 高垣マユミ授業デザインの最前線 Ⅱ 理論と実践を創造する知のプロセス. 北大路書房.2010,p ) 鹿毛雅治. 前掲書.2010,p ) 鹿毛雅治. 前掲書.2010,p ) ヴィゴツキー. 人格発達 の理論-こどもの具体心理学. 三学出版.2012,pp ) 山下修一. 理科教育における協同学習での討論に期待される効果. 千葉大学教育学部研究紀要第 48 号,p.204 及び (Elliot Aronson

15 with others (1978) THE JIGSAW CLASSROOM, Sag Publications, Inc. エリオット アロン ソン他, 松山安雄訳 1986 ジグソー学級 原 書房 ) 15) 大黒孝文. 協同学習 協調学習日本理科教 育学会編. 今こそ理科の学力を問う - 新し い学力を育成する視点, 東洋館出版.2012, pp ) 坂本旬. 協働学習 とは何か, 法政大学キ ャリアデザイン学会, 生涯教育とキャリアデ イン.2008,p ) 関田一彦, 安永悟. 協同学習の定義と関連 用語の整理 協同日本協同教育学会協同と 教育第 1 号.2005,p ) 涌井恵. 協同学習による学習障害児支援プロ グラムの開発に冠する研究. 平成 14 年度 ~ 平 成 17 年度科学研究費補助金 ( 若手研究 (B)) 研究成果報告書 ( 課題番号 : ). 2006,p.7 19) 三宅なほみ. 協調的な学び. 佐伯胖編. 学 び の認知科学事典. 大修館書店.2010,pp ) 白水始. 協調学習と授業. 高垣マユミ. 授業 デザインの最前線 Ⅱ 理論と実践を創造す る知のプロセス. 北大路書房.2010,p.137. では, 遠転移課題 としている 21)L. S. ヴィゴツキー, 柴田 ( 訳 ), 思考と言 語, 新読書社, 東京. 2001,pp ) 学習科学の研究領域では協働学習を協調学習と呼んでいるため, ここでは三宅が示す 協調的な学習 を協働学習として捉えている 23) 三宅なほみ. 齊藤萌木. 飯窪真也. 利根川太 郎. 学習者中心型授業へのアプローチ - 知識 構成型ジグソー法を軸にして -. 東京大学大 学院教育学研究科紀要 51 巻.2012,p ) 三宅なほみ. 齊藤萌木. 飯窪真也. 利根川太 郎. 前掲書.2012,pp ) 三宅なほみ. 学習プロセスの可視化と実験的 実践による学びの未来づくり. 国立教育政策研究所. 平成 24 年度プロジェクト研究調査研究報告書 ( 初等中等教育 016) 未来の学校づくりに関する調査研究報告書.2013, p ) 国立教育政策研究所. 前掲書.2013,p ) 村山哲哉. 小学校理科 問題解決 8つのステップ~これからの理科教育と授業論 ~. 東洋館出版社.2013,pp ) 文部科学省. 学習指導要領解説国語編東洋館出版.2008,p ) 国立教育政策研究所. 前掲書.2013,p ) 清水誠 吉澤勲. 理科学習へのコーオペレーティブ学習導入の効果 - 相互協力関係から生じる相互作用の分析 - 埼玉大学紀要教育学部 ( 教育科学 ).48(2).1999,p ) 井上崇. 協同の価値を学ぶ授業づくり. 山形大学大学院教育実践研究年報 No , p ) 文部科学省. 教育の情報化ビジョン ~21 世にふさわしい学びと学校の創造を目指して~ /13054_01_1.pdf.p.16 ( 参照 ) 33) 文部科学省. 前掲書.2011,p.16 に掲載されている表を改変したものである

16 Ⅲ 小学校国語科における ICT を活用した協働学習の実際 - 伝えよう, 委員会活動 ( 小学校第 5 学年 ) の学習 - 1 批判的思考力を高める授業デザインのポイント (1) 国語科において批判的思考力を育成する必要性情報化やグローバル化が進展していく中で様々な情報を鵜呑みにせずに, 膨大な情報を素早く正確に判断 処理する能力や, 自らの考えや主張を的確にまとめて発信していく能力の重要性が指摘されている 情報を受信 発信する能力を高めるためには情報をよく吟味し, 取捨選択する批判的思考力の育成が欠かせない 批判的思考というと, 相手を非難するというイメージがあるが, むしろ, 自分自身の思考を吟味する内省的な思考力のことである 正しい情報を受信 発信する能力の根底にあるのが国語科で培った力であり, この高度情報化社会と呼ばれる現代において, 国語科の果たす役割は大きいと言える 2003 年のいわゆる PISA ショック 1) は, 国語科における批判的思考力の育成の必要性を痛感させた ただテキストに書かれていることを取り出し, 理解するだけではなく, そこに書かれていることを吟味し, 内容や筆者の書き方を評価する批判的な読みや, 読んだことから自分の考えを書くことが求められ, それらを強化する学習が実践されてきた その結果を受けた 2012 年の PISA 調査では, 日本は読解力で参加 65 カ国中 4 位の平均得点であり, 前回よりも順位をあげ, 無答率も低下していることが明らかにされている しかし自由記述問題に関しては参加国平均よりも無答率の高い問題が4 題あり, まだまだ課題が残されている 2) 有元秀文が言うように, 文章をよく理解した上で, 文章がよいか悪いかをよく検討して評価する批判的思考力 3) を生かした読解指導を引き続き行う必要があ る それに加えて 書くこと においても批判的思考力を高めていくことが求められる 書くこと は, まず自分の考えを産み出し, そしてその考えを表現し, さらにそれを吟味すること 4) によって自らの思考を洗練させていく行為だからである 児童が自分の意見や考えを文字にして表現し, 推敲することを繰り返しながら文章を練り上げていく過程で, 思考力を最大限に発揮して行う言語活動を充実することが課題となる (2) 書くこと の領域において批判的思考力を高める授業デザインのポイント 1) 発達に応じた指導国語科 書くこと 領域においてどのように批判的思考力を高めていけばよいのだろうか 学習指導要領解説国語編 書くこと の交流に関する指導事項を見ると, 低学年では 書いたものを読み合い, 感想を互いに伝え合うことを中心に展開することを示している 課題を設定し, 学習の見通しをもち, 実際に書いてきた過程の全体について, 読んでもらった相手の感想を受けて振り返るようにすることが重要である 5) と書かれている 感想を伝え合うことが中心であり, 内容や書き方について批判的に考えることまでは求めていないが, 相手の感想を受けて自身の学習を振り返るという文章から, 低学年では, 批判的思考力の基礎を作る段階と考えられる 中学年では 推敲して書き終えた文章だけではなく, 学習計画や, 取材, 構成の段階のメモなど書くことの学習過程についても発表し合うように工夫する また, 記述した内容以外に, 相手について配慮したことや, 記述の仕方などで工夫したことなどを紹介し, 自分の考えがなぜそのような考えに至ったのかというきっかけ

17 などについても交流させるようにすることが大切である 6) と書かれている 自分の学習を振り返り, 客観的に紹介することが求められており, 批判的思考が必要とされていると言えるだろう そして高学年では 表現の仕方に着目して助言し合うこととは, 書く目的や意図に応じた文章構成や表現になっているかどうかについて具体的に助言をし合うことである 助言するときには, 修正すべき内容とともに, どのように書き換えればよいのかを具体的に指摘することが るようにすることで,5つの指導事項ごとに批判的思考を促すことができると考えられる 図 Ⅲ-1に示したように, 単元の導入の段階で指導者が成果物のモデルを提示し, 本単元での留意点を児童に伝える, または, 児童とともに話し合って留意点を共通理解しておく そうすることで, 児童は最終的な成果物と目標を把握した上で学習に取り組むことができる そして, それぞれの過程において留意点に照らし合わせて自分の学習を振り返り, 改善点を見つけ, 書き直す作業を行う中で, 批判的思考を繰り返す 重要である 互いが書き上げた文章のよさを感 じ取ることを大切にしながら交流するとともに, 相手に助言することによって, 自分の考えを深 単元の導入で指導者が成果物のモデルを提示 本単元の留意点を共通理解 めたり自分の表現の参考にしたりすることにも 単元 1 課題設定や取材の過程 留意させることが大切である 7) と示されている この記述内容からは, 認知心理学者の楠 全体の PDCA 指導過程ごとのPDCA 見孝の言う, 1 信頼できる証拠を求め, 論理的にあるいは客観的に正しい情報を選んでそれに基づいて思考すること,2 自分が正しいと思わずに自分自身を振り返り, 偏りのない思考や柔軟な思考ができるようにすること 8) という, 批判的思考力の二つの要素を読み取ることができる これらのことから 書くこと において批判的思考力を高めるには, 低学年から発達に応じた指導が必要であるが, とりわけ小学校高学年以上での指導が重要になるといえる 2) 批判的思考力を高める PDCA サイクル次に 書くこと 領域の言語活動の一つである, 活動を報告する文章を書く学習において, 批判的思考力を高める国語科の授業デザインのポイントについて述べる 学習指導要領の 書くこと には, 課題設定や取材, 文章構成, 文章の記述, 文章の推敲, 2 文章構成を考える過程 3 文章を記述する過程 4 文章を推敲する過程 5 書いた文章を交流する過程 書いた文章の交流という5つの指導事項が示されている 9) それらの指導事項の全てにおいて PDCA サイクルに基づき児童が学習を進められ 図 Ⅲ-1 批判的思考力を高める PDCA サイクル 3) 協働学習を活性化するための ICT の活用リーフレットやポスター, プレゼンテーショ

18 ン資料づくりの中で, 書いた文章を留意点に沿が正答, 目的や意図に応じて書く事柄を選ぶこって見直し, 助言を受けたことや自分自身で気とに関する問題 では6 人が正答という結果を付いたことを生かして書き換える作業を繰り返得た 事柄の順序に関することよりも, 目的にす際に,ICT の活用を考えたい 従来の紙上で応じて書く事柄を選ぶことに課題があることが文章を書き換える作業は, 児童にとって時間的明らかになった また, 意識調査の中の批判的にも心理的にも大変負担のかかるものであるが, 思考力に関する項目を見ると, 理由や根拠を明ソフトウェアを活用することによって容易に修らかにして発表している児童は 13 人, 友達の考正することができる 書く内容を修正することえを聞いて自分の考えを振り返っている児童はも順序を入れ替えることも TPC の画面上ですぐ 14 人といずれも半数に満たないことが分かっに行うことができ, 修正作業にかかる時間を大た 幅に削減することができる そしてそれによっ (2) 単元設定の意図てできた時間を振り返りや話し合い, 新たな考 伝えよう, 委員会活動 ( 小学校第 5 学年 ) えの醸成に使うことができる また, 副次的なは, 自分たちの行っている委員会活動について効果であるが, 他の学習者の助言を聞き入れよまだ委員会活動を経験していない3 年生に報告うとする児童の態度にも変化が起こると考えらするために情報を収集, 整理しそれらを分かりれる やすく伝える学習である 3 年生は来年度に参加する委員会を本年度末に選択 決定するため, 2 授業計画今回の報告が希望する委員会を選択 決定する授業は, 大阪市立 A 小学校第 5 学年 30 人を対ための参考資料として役立つと考えられる 5 象に,ICT 活用事業モデル校の協力を得て平成年生の児童にとっては, 相手意識や目的意識を 25 年 11 月に実施した 明確にした, 取り組みやすい単元である (1) 児童の実態報告したい事柄を委員会ごとにポスターやリ本単元に入る前に国語科の学習に関する意識ーフレット等にまとめて,3 年生に発表する学調査を行った 国語の学習は 楽しい, どち習が一般的であるが, 今回は TPC のプレゼンテらかというと楽しい と感じている児童は 30 ーションソフトを使って資料を作成することに人中 17 人おり, 本が好きだからという理由が多する 作成した資料を他の委員会の児童と説明く挙げられている 一方 あまり楽しくない し合い, より分かりやすい資料になるようにお (14 人 ), 楽しくない (9 人 ) と回答した児童互い助言し合う際に, プレゼンテーション資料の理由には 書くことが苦手 という意見が多なら修正を容易に行うことができるからである く挙げられていた 書くこと に関する項目で作成した資料を練り直す際に理由や根拠を挙げは, 事実や意見, 感想を区別して書いているか て指摘したり, 助言を基に自分たちの資料を見の問いに対して, 半数の児童は あまり意識し直したりする中で, 批判的思考力が高まることていない (9 人 ), 意識していない (7 人 ) を期待したい また, 前述した 書くこと のと回答している 国語学習に対する苦手意識は 5つの指導事項を意識し, 特に批判的思考が働低いが, 書くこと には若干抵抗があるというくと考えられる文章を推敲する過程, 書いた文傾向が明らかになった 章を交流する過程において PDCA サイクルに基書くことに関する診断的評価テストを行ったづく学習を行う 児童が自分たちの資料や他の結果, 事柄の順序に関する問題 では,20 人学習者の資料を振り返り, 助言し合い, よりよ

19 い資料にするために修正する学習を展開したい また, 事前調査で課題として明らかになった 目的に応じて書く事柄を選ぶ力 を伸ばすことができるよう学習を計画する 第 Ⅰ 次では, 指導者がモデルを提示し, 学習計画を立てる 何に気をつけて作成すればよいのか学級全員で考え,3 年生に委員会の内容が分かるように, そして委員会活動をしている人の気持ちが伝わるようにという2つの留意点を共通理解する 第 Ⅱ 次では, 委員会ごとの班を編成し, 紹介したい事柄を考える 次に書く順序や必要な写真を決め, 取材を行う その後プレゼンテーション資料を作成し, 推敲を行う それらの全ての活動において, 第 Ⅰ 次で確認した留意点を意識して行う 交流では他の委員会の児童とペアになり, 委員会別で作成した資料を互いに比較し, よい点や改善点について話し合う その際も3 年生に委員会の内容が分かるように, そして委員会活動をしている人の気持ちが伝わるように, という2つの留意点を踏まえて批判的に思考できるように促す 児童は自分たちの資料を作り上げた時点で完成したと思い込んでいると思われるが, 自分たちの資料と他の委員会の児童が作成した資料を比較することによって共通性や差異性に着目し, こうすればさらによい資料になるのではないか と考えられるように指導する 次に, お互いの助言を基に資料を作り直していく プレゼンテーションソフトの場合は, 画面上の文字をタップするだけで文字を書き換えたり写真を貼り替えたりすることができ, 修正作業が容易に行えると考えられる そのため友達からのアドバイスも受け入れやすくなり, よりよい資料を作ろうとする意欲も持続することを期待したい 学級内で報告する機会をつくり, その際にも他の委員会の児童の資料を見て, 批判的に思考し, 助言し合えるように学習を進める 第 Ⅲ 次では3 年生にプレゼンテーション資料を使って報告会を行う 3 年生からは分かったことや感想などを付箋などに書いて伝えてもらい, 児童が達成感を味わえるようにしたい (3) 単元の目標 委員会についての情報を整理し,3 年生に活動の様子や活動している人の気持ちが伝わるようにプレゼンテーションを行う 目的や意図に応じて, 書く事柄を収集し, 全体を見通して事柄を整理することができる 書いたものを発表し合い, 表現の仕方に着目して助言し合うことができる 話し言葉と書き言葉の違いに気付いて, 話したり書いたりすることができる (4) 単元の評価規準 国語の関心 意欲 態度話す 聞く能力書く能力 言語についての 知識 理解 技能 所属する委員会活動に 事柄が明確に 目的や意図に応じて, 書く事柄を 話し言葉と書 ついての情報を収集 整 伝わるように話 収集し, 全体を見通して事柄を整理 き言葉の違いに 理し, 相手に内容が伝わ の構成を工夫し している 気付いて話した るようにプレゼンテーシ ている 書いたものを発表し合い, 表現の り書いたりして ョンしようとしている 仕方に着目して助言し合っている いる

20 (5) 指導計画 ( 全 10 時間 ) 次時 PDCA 学習活動 書く活動の指導過程 指導 支援 評価の観点 ( ) 1 Plan 単元の流れを確認 委員会活動について 3 年生に 委員会活動を し, プレゼンテーショ プレゼンテーションで伝えるこ プレゼンテーシ ンについて知る とを知らせる ョンで伝えるこ 指導者が作成したプレゼンテ とに興味をもち, Ⅰ 1 課題設定や取材の過程 ーションの見本を見せ, 分かっ 進んでプレゼン たことを発表するように促す テーションの特 写真や動画が入っていて様子が 徴について考え よく分かることや紙芝居のよう ている ( 関心 に何枚ものスライドでできてい 意欲 ) ることなどを押さえる IWB 2 Plan 自分たちの委員会活 委員会をまだ経験していない 3 目的や意図に 動について, 報告した 年生のときのことを思い出し, 沿って, 報告した いことをメモに書く 3 年生は何を知りたいか, また, い事柄をメモに 1 課題設定や取材の過程 委員会として何を伝えるべきか 書き出している という視点で考えるように指示 ( 書く能力 ) する 3 Plan 報告することを決 前時のメモをもとに,3 年生に 活動報告の目 め, プレゼンテーショ 知らせるという活動を念頭に, 的に合わせて報 4 ン資料のレイアウトを 学習班で報告する事柄を決める 告する内容を選 Ⅱ 考える 2 文章構成を考える過程 ように伝える 全体のプレゼンテーションの計 び, 効果的な構成を考えている 画を立て, 写真や動画, グラフ ( 書く能力 ) など必要な資料についても検討 するように促す 5 Do 活動報告をプレゼン Ⅰ 次で確認したプレゼンテーシ 写真や図表な テーション資料にまと ョンの特徴を掲示物によって想 どを用いて様子 6 める 起できるように支援する が分かるように メモを基にプレゼンテーション プレゼンテーシ 3 文章を記述する過程 資料を作成するように指示す ョン資料を作成 る TPC している ( 書く 能力 )

21 7 Check ペアの委員会の児童 留意点と資料を検討する際のポ 書いたものを と資料を検討し, 資料 イントを押さえる 発表し合い, 表現 8 に修正を加える 研究班に分かれ, 資料を検討す の仕方に着目し 4 文章を推敲する過程 るように伝える て助言し合って 5 書いた文章を交流する過程 出された意見を全体で交流さ いる ( 書く能力 ) せ, よい意見があれば自分の班 写真や図表な の資料作りに生かすよう伝え どを用いて様子 る が分かるように 研究班で出た意見を学習班に持 プレゼンテーシ ち帰り, プレゼンテーション資 ョン資料を作成 料を完成させるように指示す している ( 書く る 能力 ) プレゼンテーション資料が完成 話し言葉と書 した児童には, 発表原稿を作っ き言葉の違いに たり, 読む練習等をしたりする 気付いて, 話した ように促す り書いたりして いる ( 言語 ) 9 Check 学級内で報告会を行 半数のグループが終えたとこ 書いたものを う ろでよかったところや改善点を 発表し合い, 表現 4 文章を推敲する過程 交流するように伝える の仕方に着目し 5 書いた文章を交流する過程 IWB TPC て助言し合って 発表終了後, 後半のグループの いる ( 書く能力 ) よいところや改善点を交流する ように伝える 出された意見を基に資料に修正 を加えるよう指示する 10 Action 3 年生に活動報告を 半数のグループが終えたところ 委員会の活動 行う で印象に残ったことや聞きたい が分かるように 5 書いた文章を交流する過程 ことを 3 年生に発表するように 構成を工夫しな 促す IWB TPC がら話している Ⅲ 発表終了後, 後半のグループの印象に残ったことや聞きたいこ ( 話す 聞く能力 ) とを 3 年生に発表するように促 す 学習を終えての感想を書くよう に伝える

22 3 ポイントとなる授業の実際 1) 他の委員会とペアになり, 資料を見せ合い, 内容を吟味する ( 第 7 時 ) ここでは, 書いた文章を交流し推敲することを繰り返す過程で, 児童が批判的思考力を発揮できる場面を紹介する 3 年生にとってより分かりやすい資料にするという課題を解決するために, 批判的思考を働かせてペアの委員会とプレゼンテーション資料 ( 以下, 資料 ) を吟味し, よい点や改善点, 解決策を出し合うことができるように授業を計画した 他の委員会と資料を交流することで, 自分たちでは気が付かなかったことを指摘し合い, よりよい資料作りにつながるからである まず,3 年生に委員会活動の様子や活動している人の気持ちが伝わるようにするという留意点と, 資料を点検する際のポイントを確認した ( 表 Ⅲ-1) 次にペアの委員会の児童と, それらのポイントに沿って資料を検討し合い, 気付いたことをお互いに出し合った 出た意見はワークシートに書き込み, その後出された意見を基に各委員会で自分たちの資料を作り直した 表 Ⅲ-1 資料を点検する際のポイント 報告内容と資料 ( スライド, 写真, 図表 ) は, 合っていたか 話す順序は適当であったか 短く分かりやすいタイトルであったか 互いの資料を見た後の話し合いでは, 児童は何度も資料を見返しながら, 点検する際のポイントに沿って自分の考えを出すことができていた その際に出た意見は概ね表 Ⅲ-2,3の通りである 表 Ⅲ-2 話し合いで出された児童の意見 ( よい点 ) 報告内容と資料に関する意見 写真と文字が合っていて様子がよく分かる スライドの文字は少ないけれど, 言葉で説明しているのでよい グラフがあるので割合が分かる 話す順序に関する意見 初めにどのような活動をしているかを大きく説明してから, 詳しく説明しているから様子が分かりやすい タイトルに関する意見 タイトルから内容を想像できる 表 Ⅲ-3 話し合いで出された児童の意見 ( 改善点と解決策 ) 報告内容と資料に関する意見 動画だけでは中身が分かりにくい 動画の下に, 活動している人の気持ちが分かるサブタイトルがある方がよい 動画が長い 伝えたいところだけを流すようにする 話す順序に関する意見 伝える順序がよくないので, 活動内容が分かりにくい 全体の活動内容を知らせてから, 動画を使って詳しい様子を伝える タイトルに関する意見 スライドとタイトルがあっていない 内容が分かるタイトルをつける 単元の留意点に関する意見 気持ちがあまり書かれていない 活動していて思ったことなど, 全体的な感想を入れる 何がどのように楽しいのか, 活動していない人に分かるように書く

23 ライドがよかった 自分たちも運動会のときの活動についても紹介しよう などと言いながら, ペアの委員会の資料のよいところを取り入れている児童もいた 修正した資料は3 年生に自分たちの活動の様子や気持ちを伝えられるものとなり, どの児童も満足感を得ていた 今回の学習では TPC のプレゼンテーションソフトを使用して資料を作成しているので, 児童写真 Ⅲ-1 資料を検討している様子は文章を書き換えたりスライドの順序を入れ替えたりして容易に資料に修正を加えていた 紙このように, 児童からは話す順序や内容に関上で文章を書き換えるときのような煩雑な作業すること, 写真や動画の効果的な使い方などにがない分, 児童は話し合うことに時間を費やすついて, 様々な意見が出された 特に改善点とことができていた 解決策を話し合う場面では, どうすれば3 年生学習の最後にいくつかの委員会の修正した資に活動の様子や活動している人の様子が伝わる料を IWB に投影し, どこをどのように修正したかという本単元の留意点を意識して, 話し合っのかを発表させた その際, 修正前の資料を先ている姿が見られた ( 写真 Ⅲ-1) 表 Ⅲ-2のに提示してから, 修正後の資料を提示するよう下線部の話し合いでは, 指摘された委員会の児にしたことにより, 聞いている児童も変化を視童が 自分たちも資料を作成するときにどっち覚的に捉えることができていた 本時の感想をがいいか悩んでいた と伝えており, 活動全見ると, 手直しをして, ペアの委員会の人も納体のことを伝えてから詳しい説明にした方が, 得してくれた 本番では3 年生に分かりやすか経験したことのない3 年生に伝わると思う とったと言ってもらいたい 相手の委員会と見いう相手の説明に納得していた 児童にとってせ合ったことで自分たちの資料がよくなってう他の委員会の資料を見ることは初めてだったたれしい たくさん指摘されたけど, それをフめ, 意欲的に学習に取り組むことができていた 出された意見を基にして, 委員会ごとに資料を修正する場面では, 指摘されたことをそのま修正前ま受け入れるのではなく,3 年生にとって分かりやすい資料にするにはどうすればよいかと考えながら取り組む様子が見られた たとえば給食委員会の児童は, 他の委員会の児童から 何がおもしろいのか, 何が楽しいのか詳しく教えてほしい という意見を受け, 何をしているときが楽しいのか, 具体的に書こう 写真も修正後入れて活動の様子も分かるようにしよう などと話し合い, 資料に修正を加えていた ( 図 Ⅲ- 2) また, その他の委員会の児童は, 話し合いの中で 相手の委員会の感想をまとめているス図 Ⅲ-2 検討後, 修正された資料

24 ル活用して3 年生にとって分かりやすい資料になった などの記述が認められ, どの児童も他の委員会と交流したことによって, 自分たちの資料がよりよいものになったことを実感することができていた 2) 3 年生へ委員会活動の様子や活動している人の気持ちを伝える報告会 ( 第 9 時 ) 児童は第 Ⅱ 次の学習においてプレゼンテーシ ョン資料を完成させた その後,3 年生の児童へ報告を行った 図 Ⅲ-3は第 10 時の学習の概要である 5 年生は少し緊張しながらも, 大きな声ではっきりと話すことができていた 3 年生の児童は IWB に映された文字や写真に集中して見ており, 話もうなずきながら興味深く聞いていた 飼育栽培委員会の児童が作ったプレゼンテーション資料 活動を紹介してから詳しい内容を説明することが 児童が作ったプレゼンテーション資料 できた 4 は掃除の様子を動 画で紹介している 3 年生へ報告している様子 報告会後の 3 年生児童の感想 単元学習終了後の 5 年生児童の感想 図 Ⅲ-3 報告会 ( 第 10 時 ) の概要

25 後日, それぞれの委員会の児童へ,3 年生か表 Ⅲ-4 第 9 時の評価 ら付箋に書かれた感想が届いた 委員会についてよく分かった 紙芝居を読みたいので図書委員会に入りたい 動画で見た, はさみを使って掲示物を作っているところがすごいなと思った など様々な感想が書かれており,5 年生の児童は, 委員会の活動の様子や活動しているときの気持ちが伝わっていることを知り, 達成感を味わっていた 受け取ったメッセージは人数 評価基準 ( 人 ) 留意点に沿って資料を検討し, 具体 A 的に3つ以上助言することができている 留意点に沿って資料を検討し,1つ B か2つ助言することができている 留意点に沿って資料を検討している C が, 適切に助言するところまでは至 分コピーし, それぞれのワークシートに貼付し っていない た N=30 児童の単元終了後の感想には, 今回調べたこ 字だけのスライドがあったので, 写真を入れて とで, 自分の委員会のよさが改めて分かった 説明するとより様子が分かる 委員会に入っ みんなと協力して資料を作ることができて楽 たきっかけの表の中で, おもしろそうだからと しかった という記述が認められた それらの 楽しそうだからの2つは同じだと思う 2つを 感想から, 自分の活動を振り返ることのよさを 合わせてもいい など,3 年生にとってより分 味わったり, 友達と協力することの楽しさを感 かりやすい資料になるように児童が資料を検討 じたりした児童が多数いたことが明らかになっ し, 批判的に考えていることがよく表れている た また, ペアの委員会と話した場面のことを 意見もあった B 評価 : 達成することができて 感想に書いている児童も数人見られ, 友達と意 いる の児童の中にも 感想が言葉だけなので, 見を交流することによってお互いの考えがさら 少し分かりにくい 資料にも書くようにすれば によくなることを感じていたようである もっとよく分かる と具体的に助言する記述も 見られた C 評価 : 努力を要する の児童の記 4 授業の評価 述には, 今回の資料の検討には直接関係のない, ここでは, 批判的思考力の変容や目的や意図 声の大きさや間のとり方など話し方についての に応じて書く事柄を選ぶ力の高まり, また, 批 記述が多く見られた 授業の初めに資料を検討 判的に思考しようとする意識の高まりについて, する際のポイントを黒板に掲示し, 確認しては そして ICT を活用した協働学習の効果について いたが, 不十分であったと考えられる ポイン 評価する トを書いた表を一人ひとりの手元に置いて学習 1 批判的思考力の変容 を進めるなど, 手立てを工夫するという課題が 第 9 時に学級内で報告会を行い, 他の委員会 明らかになった の資料について, 資料を点検する際のポイント 次に抽出児童における批判的思考力の変容に ( 表 Ⅲ-1 参照 ) に沿って, よい点や改善点, 改 ついて考察する I 児は事前の意識調査では批 善策について検討し合う授業を行った 表 Ⅲ- 判的思考力に関わる 自分の考えや意見につい 4は学習後のワークシートを評価基準に則って て理由や根拠を明らかにして発表している 評価し, まとめたものである 友達の考えを聞くことにより, 自分の考えを 30 人中 10 人の児童が A 評価 : 十分に達成 振り返りもう一度考え直している という2つ することができている という結果が出た 文 の設問に対してどちらも 3. あまり当てはま

26 らない と回答している 先述したペアの委員会で資料を検討し合う授業の中でも, あまり積極的に意見を言うことはできていなかった しかし出された意見をうなずきながら聞いたり, ワークシートにメモをしたりしながら話し合いに取り組んでいた 授業後の感想には, 手直しをしてよりよい資料になってよかった どうすればもっとよくなるか考えたい と書いていた 図 Ⅲ-4は第 Ⅱ 次の9 時間目のI 児のワークシートである この時間は学級内で委員会ごとにプレゼンテーションを行い, よい点や改善点を出し合うという学習内容である 発表者の声の大きさについて指摘している意見も多いが, 全ての委員会について自分の考えを書いており, どうすればもっとよくなるか,I 児が批判的思考を繰り返し行っていたことがよく表れている ワークシートの太枠線 ( 筆者記 ) の中は 文字だけなので, 写真も入れた方がもっといい 話す順序を入れかえた方がよい いらない画像があるので必要な部分だけトリミングすればよい と資料の中身に関する改善点が書かれている これは, 前時で出された友達の意見を参考にして, 今回は自分の意見として書いたものであると考えられる I 児の学習後の意識調査を 見ると, 批判的思考力に関わる2つの問いに対 してどちらも 1. よく当てはまる と回答し ており, 自分自身でも高まりを実感できている ようだ 2 目的や意図に応じて書く事柄を選ぶ力 診断的評価テストで行った 目的や意図に応 じて書く事柄を選ぶ力 を測る問題を総括的評 価テストでも行い, その結果を比較した クラ ブ活動を3 年生に紹介するために, どのような 事柄を選び, 伝えればよいかという問題を自由 記述式で出題した その結果 A. 十分満足 できると判断する児童が6 人から 21 人に大幅 に増加し, C. 努力を要する ( 無回答含む ) と 判断する児童が8 人から2 人に減少している ( 表 Ⅲ-5) 表 Ⅲ-5 診断的評価 ( 事前 ) と総括的評価 ( 事後 ) の結果 評価基準 事前 事後 A 目的や意図に応じて, 必要な事柄を具体的に5つ以上書くことが 6 21 できている B 目的や意図に応じて, 必要な事柄を1つから4つ書くことができている 16 7 目的や意図に応じて, 必要な事柄 C を書くところまで至っていない 5 2 無回答 3 0 N=30 図 Ⅲ-4 第 Ⅱ 次の9 時 I 児のワークシート

27 この結果から今回の学習を通して児童の目的や 意図に応じて書く事柄を選ぶ力が伸びたと考え られる 3 批判的に思考しようとする意識の高まり 友達の考えを聞くことにより自分の考えを 振り返り, もう一度考え直している という設 問に 当てはまる ( 1. 当てはまる + 2. 少し当てはまる ) と回答した児童は, 事前の 13 人から事後では 19 人と増加している ( 図 Ⅲ -5) 図 Ⅲ-5 他者の考えを基にした振り返り事前 事後 また, 批判的思考力の基礎となる 自分の考 えや意見について理由や根拠を明らかにして発 表している という設問に 当てはまる ( 1. 当てはまる + 2. 少し当てはまる ) と回答 した児童は, 事前の 14 人から事後は 22 人に増 加している ( 図 Ⅲ-6) 児童の批判的に思考し ようとする意識が高まりつつあるといえる 事前 事後 友達の考えを聞くことにより自分の考えを振り返り, もう一度考え直している 6 自分の考えや意見について理由や根拠を明らかにして発表している 当てはまるあまり当てはまらない 13 1 当てはまる 2 少し当てはまる 3あまり当てはまらない 4 当てはまらない N=30 図 Ⅲ-5 他者の考えを基にした振り返り 少し当てはまる当てはまらない 4 ICT を活用した協働学習による効果 本単元では, 協働学習を活性化させるために N=30 図 Ⅲ-6 理由や根拠を明らかにした発表 TPC とプレゼンテーションソフトを活用し, 学習を行った ICT を活用して資料の作成にかかる時間を削減することにより, 他の委員会の児童と資料の内容を吟味し, よい点や改善点, 解決策について意見交流をする時間を確保することができた その結果, 自分たちの作った資料と比較しながら批判的に思考する姿が見られた 今回の実践では, 書くこと の指導事項を PDCA サイクルと関連させて授業をデザインし, C にあたる推敲 交流の部分を重点的に指導した 検討する際のポイントを示し, 観点を絞って話し合うための補助資料を用意したことにより, 児童の批判的思考力を高めることにつながった 今後も様々な単元において,PDCA サイクルを意識した授業デザインを工夫し, 実践を重ねたいと考える 注 ) 1) 有元秀文. PISA 型読解力 が育つ七つの授業改革. 初版, 明治図書出版,2008,p.13. 2) 国立教育政策研究所.OECD 生徒の学習到達度調査 2012 年調査国際結果の要約 _result_outline.pdf( 参照 ) 3) 有元秀文. 前掲書.2008,p.17. 4) 文化審議会. 学校における国語教育. これからの時代に求められる国語力について in / ( 参照 ) 5) 文部科学省. 小学校学習指導要領解説国語編, 2008,pp ) 文部科学省. 前掲書.2008,pp ) 文部科学省. 前掲書.2008,pp ) 楠見孝. 批判的思考について-これからの教育の方向性の提言 -. 文部科学省, _03.pdf( 参照 ) 9) 文部科学省. 前掲書.2008,pp

28 Ⅳ 小学校理科における ICT を活用した協働学習の実際 - てこの規則性 ( 小学校第 6 学年 ) の学習 - 1 問題解決能力を高める授業デザインのポイ も, 当てはまる と回答した割合が他の項目に ント 比べて低かった 4) 大阪市においても, 全国と (1) 小学校理科において問題解決能力を育成す 同じ問題で正答率が低いことに加えて, 自分の る必要性 予想をもとに観察や実験の計画を立てている 21 世紀に求められる資質 能力の 1 つに, 個 観察や実験の結果からどのようなことがわか 人であるいはグループで, 問題を発見したり解 ったか考えている 観察や実験の進め方や考え 決したりする問題解決 発見力が挙げられてい 方がまちがっていないかを振り返っている と る これは, 問いを発見し, 問いを解決するプ いう項目で, 全国平均に比べて約 8~10 ポイン ロセスをデザインして実行する力であり 1), 理 ト低いことが明らかになった 科ではこれまでも重視されてきたことである このことから, 問題解決の過程を確実に辿る そしてそれは, 問題解決学習の過程で身に付け 中で, 問題解決能力を育成するための授業をデ ることができると考える ザインする必要性があると考える 平成 20 年版学習指導要領においても, 小学校 (2) 問題解決能力を高める授業デザインのポイ 理科の目標には, 自然に親しみ, 見通しをもっ ント て観察, 実験などを行い, 問題解決の能力と自 1) 問題解決過程の設定 然を愛する心情を育てるとともに, 自然の事物 理科における問題解決で大切なことは, 児童 現象についての実感を伴った理解を図り, 科 が主体となって進め, 問題解決のプロセスを通 学的な見方や考え方を養う 2) と掲げられてい して, 児童が有している見方や考え方を科学的 る すなわち, 児童が自然の事物 現象に親し な見方や考え方に変えていくことである 5) そ む中で興味 関心をもち, そこから問題を見い のために, 観察, 実験を中核に据えながら, そ だし, 予想や仮説の基に観察, 実験などを行い, の前半で観察, 実験に 意味 をもたせ, その 結果を整理し, 相互に話し合う中から結論とし 後半で観察, 実験に 価値 をもたせることが て科学的な見方や考え方をもつようになる 3) と 必要とされている いった問題解決過程の中で, 問題解決の能力 ( 以 文部科学省調査官である村山哲哉は, こうし 下, 問題解決能力 ) を育成する必要があるとい た問題解決の過程を8つのステップとして提唱 うことである している ( 図 Ⅳ-1( 左 )) このステップは, 1 しかし, 平成 24 年度全国学力 学習状況調査 自然事象への働きかけ 2 問題の把握 設定 小学校理科では, 問題解決能力に関する課題が 3 予想 仮説の設定 4 検証計画の立 認められた 全国では, 観察, 実験の結果を整 案 5 観察, 実験の実施 6 結果の処 理し考察する問題や, 科学的な言葉や概念を使 理 7 考察の展開 8 結論の導出 と 用して考えたり説明したりする問題で平均正答 いう段階を踏む このステップを辿ることによ 率が低かった また, 理科の授業で自分の考え り, 児童は自然事象についての自分の考えを論 をまわりの人に説明したり発表したりしている 証していくことができ, この論証のプロセスを 理科の授業で学習したことを普段の生活の中 繰り返すことによって論理的な思考が育成でき で活用できないか考える という項目について るという

29 1 自然事象への働きかけ 教師が児童の実態を把握し, 学習の対象となる自然事象への関心や意欲を高めながら, 児童が目的意識や問題意識をもつことができるように意図的な活動を工夫する 2 問題の把握 設定 自然事象との出会いで気づいたことや疑問を取り上げ, 協議したり整理したりすることによって問題点を明確にし, 教師と児童がともに問題を作成していく 学習班 1 自然事象に出会う, 親しむ 学習班や個々で活動し, 関心, 意欲をもって進んで体験できるようにする 2 問題を把握する 学級全体で問題を共有したり, 学習班ごとに問題を設定したりする 3 問題に対する予想 仮説を立てる 個々に考えたことを学習班で話し合い, 予想や仮説を設定する 3 予想 仮説の設定 問題に対しての見通しをもち, 予想 仮説を基にして観察, 実験などの計画や方法を考えることができるようにする 予想 仮設の根拠を明らかにし, 児童の考えを顕在化する 4 検証計画の立案 児童のもった考えを実証するための観察, 実験をシミュレーションする 結果の見通しをもって, 場の設定や器具の選定を行う 5 観察, 実験の実施 体験活動を通して, 技能や自然を愛する心を身に付けることができるようにする 見通しを明確にし, 視点をもった観察や信憑性のあるデータをつくる実験を行う 6 結果の処理 研究班 1グループで各自の役割や観察, 実験の方法について話し合い, 立案する 同じ予想や目的をもつ児童同士が研究班を構成し, 計画を立てる 2 観察, 実験を行う 役割は観察, 実験ごとにローテーションする 3 結果の整理をする 4グループで行った観察, 実験の結果から考察をする リーダー実験係 準備係 記録係 観察, 実験の過程や, 観察で捉えた事実, 実験で得られたデータを正確に記録したり, 表やグラフに表したりして整理する 7 考察の展開 自分が立てた予想 仮説, 実験の結果を照らし合わせて, 何が言えるのかを見直し振り返る また, 学級全体でそれぞれの結果を見直し, 共通性や傾向性を解釈することができるようにする 8 結論の導出 学習班 1 研究班で行った観察, 実験の内容や結果, 考察について交流する 研究班で観察, 実験や考察したことを学習班に持ち帰り, 交流することで考えを広めたり深めたりする 2 学級全体で考察について話し合う 学習班で考察したことを学級全体で共有する 3 問題に対する結論を導き出す 学級全体で問題に対する解を考え, 結論を出す 科学的な言葉を使って問題に対する解答を文章でまとめたり, 必要な科学的な言葉を理解し習得することや, それに基づいて考えたり, それを根拠にして説明したりすることができるようにする 図 Ⅳ-1 理科における問題解決の 8 つのステップと協働学習 6)

30 2) 協働を中心とした学習活動自分の考えを書き込みながらプレゼンテーショ本研究では, 学力調査によって明らかにされンするという方法もある た課題を解決するためにグループで学習を行う本研究では, 問題解決の8つのステップを辿場面を積極的に設定し, 協働する中で問題解決りながら, その過程に協働する場面を設定した能力の育成を図る その際, 課題別, 方法別と授業をデザインし, 実践することで, 問題解決いったグループ ( 研究班 ) を構成して, 検証計能力を育成すること, さらに, 協働の場面で ICT 画の立案や観察, 実験を実施し, その結果や考を活用してコミュニケーションを活性化し, 建察を元のグループ ( 学習班 ) に戻って交流する設的相互作用を生み出すことをねらいとする というように進め, より多くの結果から考察し, 結論を導出することができるようにする それ 2 授業計画ぞれのグループで調べた内容を交流するときに授業は,ICT 活用事業モデル校の大阪市立 B 構成員を変えることによって, 他の学習者の意小学校の協力を得て, 第 6 学年 19 人を対象に平見を聞いて自分の考えを広げたり深めたり見直成 25 年 11 月 ~12 月に実施した したりしながら, 自分の調べた結果との共通点 (1) 児童の実態や差異点を比較することができる また, 自分事前の意識調査から明らかになった児童の実と他の学習者の考えを合わせて新しい考えを生態は, 理科の授業の内容がよく分かる (15 人 ), み出すこともできる 理科の学習を進んで行っている (15 人 ), 観協働の場面では, グループの構成員一人ひと察や実験の結果から, どのようなことが分かっりの役割を決めるとともに, 自分で実験したりたのかを考えている (17 人 ) に対する自己評価考えたりしたことを他の学習者に伝える場面をは高いが, 自分で体験したこと, 見聞きしたこ設定する そうすることで, 観察, 実験の方法とから問題を見つけようとしている (7 人 ), や結果を説明することに対しての責任感が生ま 自分の考えを, まわりの人に説明したり発表れ, 自ずと自分の体験や思考を整理したり振りしたりしている (9 人 ), 自分の考えや意見に返ったりすることも期待できる 理科において, ついて, 理由を明らかにして発表している (7 問題解決の8つのステップを辿って協働学習を人 ) については, 自己評価が低いことが分かった 進める手順には, 図 Ⅳ-1( 右 ) のような例が考また, 本単元 てこの規則性 7) に関する事えられる 前調査 ( 図 Ⅳ-3,p.35) では, てこ という 3) 協働学習を活性化するための ICT の活用言葉を聞いたことがある児童は9 人で, 棒と台さらに,ICT を活用することによって, 教えを使って重いものを持ち上げる方法については合い, 学び合う双方向型の授業を充実させるこ 12 人が表現している さらに, これまでの生活とができると考える 例えば,TPC で自分の班の中で, てこの規則性を利用した道具を使ったの実験結果を撮影して見直したり, 他のグルー経験があるかについては, シーソーで遊んだ経プの画像を見て, より多くの結果から傾向性を験があるのは 15 人であった 体重の異なる 2 人捉えたりすることができる また, 画像に考えがシーソーに乗る位置については 13 人, バールたことを書き込んだり, 他の学習者に説明するを楽に使える持ち手の位置については 14 人がときの資料として活用したりすることもできる 正答している グループで練り上げた考察を学級全体で交流や (2) 単元設定の意図共有する際には,IWB に結果の画像を投影し, このような児童の実態を踏まえて, 本単元 て

31 この規則性 では, 問題解決能力を育成するために問題解決の8つのステップを辿るとともに, ICT を活用しながら協働する場面を設け, 他者とのコミュニケーションやコラボレーションを積極的に図ることができるような授業をデザインする 単元計画は, 児童の思考の流れを意識して立て, 提示する教材やワークシートを自作する さらに, グループの構成員を変えて考えを交流したり, 日常生活でてこの規則性が利用されている道具を調べたりする場面を設定し, 基礎 基本の内容の定着を図るとともに, 理科の有用性を感じられるようにする まず, 導入の自然事象との出会いの場面では, 震災のときなど, 人命救助に使われる救出用バールを図示する てこの規則性が利用されている道具があることを初めに知ることで, 生活の中にも科学が活かされていることに気づき, てこの規則性の学習に興味をもつことができるよ うに工夫する 次に, 実際に砂袋を素手で持ち上げたり棒と台を使って持ち上げたりして手ごたえを比較する その体験の中から気づいたことや調べてみたいことをカードに書き, 全体で共有することで自分事の問題を見いだし, 把握することができるようにする さらに, 児童が見いだした問題について, 問題解決の8つのステップを辿り解決していく このとき, 予想や仮説を設定し, それを確かめるための計画を自分で立て, 見通しをもって実験し, 結果から考えたことを自分の言葉で書いたり発表したりする活動を丁寧に行う 特に, 調べてみたいという児童の意欲を大切にし, 問いを発見すること, より多くの結果から考察すること, 学習したことを活用して新しいことを調べることを意識して進め, 理科の有用性や問題解決の達成感を感じられるようにしたい (3) 単元の目標 てこを使い, 力の加わる位置や大きさを変えて, てこの仕組みや働きを調べ, てこの規則性についての考えをもつことができるようにする ア水平につり合った棒の支点から等距離に物をつるして棒が水平になったとき, 物の重さは等しいこと イ力を加える位置や力の大きさを変えると, てこを傾ける働きが変わり, てこがつり合うときにはそれらの間に規則性があること ウ身の回りには, てこの規則性を利用した道具があること (4) 単元の評価規準 自然事象への関心 意欲 態度 1てこやてこの働きを利用した道具に興味 関心をもち, 自らてこの仕組みやてこを傾ける働き, てこがつり合うときの規則性を調べようとしている 2 日常生活に使われているてこの規則性を利用した道具を見直そうとしている 科学的な思考 表現 1 てこがつり合うときのおもりの重さや支点からの距離を関係付けながら, てこの規則性について予想や仮説をもち, 推論しながら追究し, 表現している 2 てこの働きや規則性について, 自ら行った実験の結果と, 予想や仮説を照らし合わせて推論し, 自分の考えを表現している 観察, 実験の技能 1 てこの働きを調べる工夫をし, てこの実験装置やてこの規則性を利用した道具などを操作し, 安全で計画的に実験を行っている 2 てこの働きの規則性を調べ, その過程や結果を定量的に記録している 自然事象についての知識 理解 1 水平につり合った棒の支点から等距離に物をつるして棒が水平になったとき, 物の重さは等しいことを理解している 2 力を加える位置や力の大きさを変えると, てこを傾ける働きが変わり, てこがつり合うときにはそれらの間に規則性があることを理解している 3 身の回りには, てこの規則性を利用した道具があることを理解している

32 (5) 指導計画 第 1 次 棒を使った てこ 時間 児童の学習活動 教師の指導 支援 評価の観点 重いものを楽に持ち上げる工夫を見つけよう 1 重いものを楽に持ち上げる工夫について気づいたことを学級全体で交流する 素手と道具を使ったときとでは, どちらが重いものを楽に持ち上げられるかを体験する 道具を使って楽に持ち上げる方法を学習班で試し, 気付いたことや調べてみたいことを学習カードに書く 学習班でカードに書いた意見を交流し, 重いものを楽に持ち上げる工夫について推論する 学習カードの内容を学級全体で共有し, 問題を把握する 救出用バールの絵を IWB で示し, 重いものを楽に持ち上げるために道具をどのように使うかという問題に気づくことができるようにする 素手と棒 台を使ったときとで手ごたえを比べるように助言する 手, 台, 砂袋の位置を変えて実験することを助言する これまでの体験を振り返りながら推論することができるように支援する 手, 台, 砂袋の位置に着目して, 重いものを楽に持ち上げる方法についての問題を把握できるようにする 棒をてことして使うと, 重いものを楽に持ち上げられることに興味 関心を持ち, すすんで実験を行うことができる ( 関 意 態 ) 重いものを楽に持ち上げるための工夫について推論することができる ( 思 表 ) てこをどのように使えば, 重いものを楽に持ち上げることができるのだろうか この棒は てこ として使っていること, てこの定義, 支点, 力点, 作用点 について知る てこを使って重いものを楽に持ち上げる方法について予想や仮説をもち, 調べるための実験計画を立てる 実験の準備をする 棒と砂袋を使ったてこで, 支点 力点 作用点の位置を変えて重いものを持ち上げる実験を学習班で行う 結果を表にまとめ, 考察について学習班で話し合う 棒に 2L の水入りペットボトルをつるし, 支点, 力点, 作用点の位置を変えながら砂袋が持ち上がるかを学習班で実験し, 結果を記録する 手で押したときと水入りペットボトルをつるしたときの結果から, 重いものを楽に持ち上げるにはてこをどのように使えばよいのか, 学習班で考察する 撮影した何種類かの画像を見ながら, 考察について学級全体で交流し, 結論を導出する IWB で図を提示し, てこの定義とてこの 3 点について押さえる てこの 3 点のうち, 変える条件と変えない条件を明確にしながら, 予想 仮説の設定, 検証計画の立案ができるように支援する 変える条件は 1 つだけにすること, 全員が手ごたえを体感することを助言する 力点と支点が遠いほど, 支点と作用点が近いほど, 手ごたえが軽くなる ( 小さいエネルギーで持ち上がる ) ことを共通理解できるようにする 手で押す代わりに 2L の水入りペットボトルを使い, 定量的に調べる方法があることを示す つり合ったときとつり合っていないときを TPC で撮影するように助言する TPC で記録した結果を振り返りながら, 比較したり考察したりすることができるようする IWB で結果の画像を投影して, 重いものを楽に持ち上げる方法について学級全体で意見を交流することができるようにする てこを使って重いものを楽に持ち上げる方法について, 条件を制御しながら予想 仮説を立て, 検証計画を立案することができる ( 思 表 ) 実験結果と予想 仮説を照らし合わせて推論し, 自分の考えを表現している ( 思 表 ) てこの支点 力点 作用点の位置を変えると, てこを傾ける働きが変わることが分かる ( 知 理 )

33 第 2 次 てこのうでを傾ける働き 時間 児童の学習活動 教師の指導 支援 評価の観点 前時の写真を見て, どのようにすれ IWB で前時の実験の様子を振り返り, ば砂袋を持ち上げられるのかについ ペットボトルの数やつるす位置を変 て予想する えれば持ち上げられることを予想す ることができるようにする 棒が水平になってつり合ったときに 砂袋を持ち上げる力の大きさが決ま ることを押さえる てこ実験器の使い方について知る てこがつり合うときのきまりを調べ るための道具として, てこ実験器を提 示し, 砂袋は左のうでにつるしたおも り, 水入りペットボトルは右のうでに つるしたおもりを表していることや 使い方を説明する 1 2 協働 情報収集 交流 きまりを見つける 左右のうでで, おもりの重さやつるす位置を変えると, どのようなときにつり合うのだろうか てこの左のうでに一定の重さのおもりをつるしたとき, 右のうでにどのようにおもりをつるすとつり合うのかについて予想や仮説をもつ てこがつり合うときを見つける実験を学習班で行い, 結果を表にまとめる 実験の結果から, てこがつり合うときのおもりの重さと支点からの距離の関係について学習班で考察する 研究班に分かれて, 前時の実験とは違うつるし方で, どのようなときにつり合うか予想する 研究班で実験し, 結果を記録する 研究班で考察をする ( 学習班に戻って説明できるように準備もする ) 学習班に戻り, 研究班で行った実験や考察について交流する 考察を書き込んだ画像を活用して考えを全体に発表したり意見を交流したりして, 結論を導き出す さらにてこ実験器を使って調べてみたいことを交流する 棒を使う実験で体感したことをもとに, 右のうでにつるすおもりの重さやつるす位置を変えると, てこの傾きが変わることを予想することができるように支援する リーダー, 記録係, 準備係, 実験係の役割を班で決めて実験し, 結果を TPC で撮影するように助言する 結果から気づいたことをワークシートや TPC の画像に書き込みながら考察することができるように支援する 左右それぞれのうでにつるすのは 1 箇所で, 左のうでにつるすおもりの重さと支点からの距離は一定とし, 右のうでにつるすおもりの重さと支点からの距離を調べるように助言する 各班でおもりの重さや支点からの距離, 役割を決めて実験し, 結果を TPC で撮影するように助言する 結果は表にまとめ, 黒板に掲示して全体で共有できるようにする TPC の画像に, てこがつり合うときのきまりについて考察したことを図や文, 式で書き込むように助言する TPC を見せながら, 研究班の実験結果や考察について説明することができるように支援する IWB で, 考察を書き込んだ画像を見せたり, さらに画像に書き込んだりしながら発表することができるように支援する おもりの重さ 支点からの距離 は, てこのうでを傾ける働きであることを押さえる 調べてみたいことの中から, 次に行う実験の内容を決定する てこがつり合うときのおもりの重さや支点からの距離を関係付けながら, てこの規則性について予想や仮説をもつことができる ( 思 表 ) てこ実験器を正確に操作して, てこの働きの規則性を調べ, その過程や結果を定量的に記録している ( 技能 ) 力を加える位置や力の大きさを変えると, てこを傾ける働きが変わり, てこがつり合うときにはそれらの間に規則性があることが分かる ( 知 理 ) 支点から同じ距離におもりをつるしてつり合ったとき, 左右のおもりの重さは等しいことが分かる ( 知 理 )

34 3 協働 情報収集 学習したことを活用 理解深化 てこ実験器の複数箇所におもりをつるすとどんなときにつり合うのかについて研究班で予想し, 調べるための実験計画を立てる 研究班で, どんなときにつり合うのかについて調べる実験を行い, 結果を記録する つり合うときのきまりについて研究班で考察する てこがつり合うときについての問題作りをする 学習班に戻り, 研究班で行った実験の結果を活用して作った問題をそれぞれが出題し, 正解も説明する 作った問題を学級全体で交流し, 結論を導き出す 第 3 次 てこの規則性を利用した道具 てこのうでを傾ける働きは, おもりの重さ 支点からの距離 で表せることを振り返りながら予想するように助言する 各班でおもりの重さ, 支点からの距離, 役割を決めて実験し, 結果を TPC で撮影するように助言する 結果は表にまとめ, 黒板に掲示して全体で共有できるようにする 複数箇所におもりをつるした場合でも, てこのうでを傾ける働きのきまりが当てはまることを, ワークシートや TPC の画像に考察を書き込みながら見いだすことができるように支援する TPC の結果の画像を使って, 右のうでのつるし方を問う問題を作ることができるように支援する ヒントや正解について, 根拠を明らかにして説明することができるように支援する IWB で作成した問題を投影して, うでを傾ける働きのきまりを学級全体で共有することができるようにする どのようなつるし方でも, てこのうでを傾ける働きのきまりが成り立っていることを見いだすことができるように支援する 予想や仮説をもとに, 推論しながら追究し, 表現している ( 思 表 ) てこのうでを傾ける働きのきまりを使うと, 複数箇所におもりをつるした場合でも, つり合わせることができることが分かる ( 知 理 ) 時間 児童の学習活動 教師の指導 支援 評価の観点 身の回りで使っている道具にもて IWB で救出現場の絵を見て使い方を この規則性を利用した道具があるこ 振り返り, 救出用バールにも支点 力 とに気づき, 問題を把握する 点 作用点があることに気づくことが できるようにする てこの規則性を利用した道具はどのような仕組みになっているのだろうか 1 学習班で救助用バールの他にてこの規則性を利用した道具があるか話し合う てこの規則性を利用した道具のうち,3 種類の道具 ( バール, 栓抜き, ピンセット ) の支点 力点 作用点を知る 道具を楽に使って作業する方法について予想や仮説をもつ バール, 栓抜き, ピンセットについて調べる計画を立てる それぞれの道具で力点や作用点の位置を変えて道具を使い, 楽に使える方法を調べる実験を学習班で行い, 結果を記録する 身の回りの様々な道具の使い方を振り返り, その道具がてこの規則性を利用した道具であるかどうかを推論できるように支援する IWB で道具の図を投影し, 支点 力点 作用点を押さえる てこの規則性を振り返りながら楽に作業できる使い方を予想することができるようにする 変える条件は 1 つにして, 計画を立てることができるように助言する 3 つの道具を全員が使って実験し, 結果を TPC で撮影するように助言する てこの規則性を利用した道具に興味 関心をもって, その仕組みや使い方を調べようとすることができる ( 関 意 態 ) てこの規則性を利用した道具を操作し, 安全で計画的に実験を行っている ( 技能 )

35 2 協働 興味関心別グループ学習 3 種類の道具について, 楽に作業できる使い方を考察し, ワークシートにまとめる 学級全体で 3 つの道具の仕組みと使い方について交流し, てこの規則性を活用した道具には 3 種類あることを知る てこの規則性を利用した道具の中で, 調べてみたい道具を決める 選んだ道具の仕組みと楽に作業できる使い方について研究班で予想を立て, 調べる計画を立てる 研究班でそれぞれが選んだ道具について調べ,3 種類のどの道具と同じであるか分類する 楽に作業できる方法について調べる実験を行って考察し, その仕組みについて説明する準備を研究班で行う 学習班に戻り, 研究班で行った実験と考察について交流する 学級全体でてこを使った道具についての実験と考察について共有し, 結論を導き出す 棒を使ったてこやてこ実験器と結び付けて考察できるようにする TPCの画像に支点 力点 作用点や気づいたことを書きこみながら考察することができるように支援する IWB でてこの規則性を利用した3 種類の道具を投影し, 支点 力点 作用点の並び方の特徴を捉えることができるようにする 児童の意見や用意した道具から調べるものを選んで決めることができるように支援する 児童が選んだ道具ごとに研究班を構成し, 調べようとする意欲を持つことができるようにする 調べる道具の支点 力点 作用点について, 前時に学習した 3 種類の道具のうち, どの道具と仕組みが似ているかを予想したうえで, どういう使い方をすれば楽に作業できるかを予想し, 調べる計画を立てることができるように支援する 道具を使っている場面を TPC で撮影して, 支点 力点 作用点を書きこみ, その並び方から 3 種類のどの道具と同じ仲間かを分類することができるようにする 支点 力点 作用点の距離の関係から, 楽に作業できる使い方について考えることができるように支援する TPC で撮影した画像を見せながら, それぞれが調べた道具の使い方を説明することができるように支援する てこの規則性を利用した様々な道具の仕組みや, より楽に作業できる使い方について知ることができるようにする てこの規則性を利用した道具を使うときは, それぞれの道具に適した使い方があることが分かる ( 知 理 ) わたしたちの身の回りで, てこの仕組みはどのように使われているのだろうか 3 上皿てんびんのしくみと, その使い方を知る 学習班で上皿てんびんを使っていろいろなものの重さを量り, てこの規則性が上皿てんびんにも利用されていることについて考える てこが身の回りでどのように役立っているのかについて, 分かったことや感じたことをワークシートに書く 全体で意見を交流して, 学習のまとめをする IWB で図を投影し, 上皿てんびんがてこの規則性を利用した道具であること, その使い方, 支点 力点 作用点について押さえる 支点から同じ距離におもりをつるしてつり合ったとき, 左右のおもりの重さは等しいことを振り返り, 上皿てんびんは, てこの規則性を利用してものの重さを量る道具であることに気づくことができるようにする 日常生活を振り返り, てこの規則性を利用した道具が様々なところで使われていて, 生活が便利になっていることに気付くことができるように支援する 日常生活で使われているてこの規則性を利用した道具を見直そうとしている ( 関 意 態 ) てこは, 様々なところでわたしたちの生活が便利になるように役立てられていることが分かる ( 知 理 )

36 3 ポイントとなる授業の実際本単元 てこの規則性 の学習では,ICT を活用しながら協働を積極的に取り入れた学習活動を行った 本節では, 研究班で得た結果をそれぞれが学習班に持ち寄り, 複数のデータから考察を練り上げる活動を行った第 2 次第 2 3 時の学習場面について, 問題解決の8つのステップに沿って紹介する 1 自然事象への働きかけまず, 第 1 次で学習した棒, 台, ペットボトルを使って砂袋を楽に持ち上げるためのきまりを振り返ることによって, てこの規則性を定量的に調べることの必要性に気付くことができるようにした 2 問題の把握 設定てこの規則性についてより詳しく調べてみたいという児童の思いから, 規則性を調べるための道具として, てこ実験器を提示した そして, てこ実験器の 左右のうででおもりの重さやつるす位置を変えると, どのようなときにつり合うのだろうか という問題を設定し, 学級全体で共有した 3 予想 仮説の設定学習班において, てこ実験器にどのようにおもりをつるすとつり合うかを予想した 児童は, ( 支点からの距離 おもりの数 ) が両方のうでで同じとき ( 支点からの距離 +おもりの数 ) が両方のうでで同じとき 両方とも支点から同じ距離のところに同じ数のおもりをつるしたとき につり合うだろうと予想した 4 検証計画の立案てこ実験器の使い方を練習した後, より多くの結果から考察するために学習班から1 人ずつ集まって研究班を構成した そこで, 左のうでにつるすおもりの重さと支点からの距離を一定にして, 右のうでにどのようにつるせばつり合うのかを調べる計画を立てた 右のうでの1 箇所におもりをつるす場合と複数箇所におもりを つるす場合について, 班ごとにつるす位置やおもりの重さを決めて計画を立てた 5 観察, 実験の実施班の中でリーダー, 準備係, 実験係, 記録係というように役割分担することによって, 児童一人ひとりが責任をもって意欲的に学習に取り組むことができた 実験を行うときは予想したことを基に, 支点からの距離とおもりの重さの見通しをもちながらてこがつり合うときを調べることができた 予想と結果が違ったときには原因について話し合ったり, もう一度調べ直したりして, コミュニケーションをとりながら活動し, どの班も正確な結果を得ることができた 実験の記録は, 班ごとに表に整理するとともに, てこ実験器がつり合ったときの様子を TPC で撮影し, ネットワーク上の班別フォルダに保存した 6 結果の処理ワークシートを利用して, つり合ったときのおもりの重さを表にまとめた 複数箇所におもりをつるした場合の結果については, それぞれ異なる色で記録し, 見やすくまとめることができていた児童もいた 結果の表は拡大して黒板に掲示し, 全員がすべての結果を共有できるようにした 7 考察の展開予想と実験結果を照応し, てこがどのようなときにつり合うか, そのきまりについて考えた まず, 実験の結果から考えたことを研究班で話し合い, 再び学習班に戻って研究班で行った実験の結果や考察したことをそれぞれが発表し, 考察を深めた ( 写真 Ⅳ -1) 写真 Ⅳ-1 学習班での話し合い

37 このようにグループの構成員を変えることでより多くの結果を得て, それらを踏まえてきまりを考えることができた また, 他の学習者に説明するために自分の考えを整理するとともに, 他の考えを聞くことで考え直したり確信したりしている様子が見られた また, 結果から考えたことを話し合う際には, TPC で記録した画像を確認したり, 気づいたことを画像に書き込んだりした ( 写真 Ⅳ-2) 学習班に戻って考察する際にも,TPC を見せながら他の学習者に説明する様子や, 自分の班以外のフォルダにアクセスして結果を確認する様子が認められ,TPC を活用しながら考察を行うことができた さらに, 撮影した結果の画像を活用して問題作りを行い, 問題を出し合った 問題に答えたり正解について説明したりすることによって, てこの規則性を振り返り, 学習内容の定着を図ることができた 図 Ⅳ-2 児童のワークシート ( 考察部分 ) また, ( 支点からの距離 +おもりの数 ) が両方のうでで同じときにつり合うだろう という予想については, 成り立つときと成り立たないときがあることに気づき, 考えの根拠を明らかにして説明する様子も見られた 学級全体で考えを共有する際には, 結果の画像を IWB に投影し, その画像に書き込みながら説明することで, より分かりやすく全員に考えを伝えることができた ( 写真 Ⅳ-3) 写真 Ⅳ-2 TPC に書き込んだ考察 2 回の話し合いの結果, 両方とも支点から同じ距離のところに同じ数のおもりをつるしたらつり合うだろう という予想については, 結果を見てすぐに正しいということが分かった ( 支点からの距離 おもりの数 ) が両方のうで写真 Ⅳ-3 IWB を活用した発表で同じときにつり合うだろう という予想については, おもりの数 でも間違いではないが, 8 結論の導出 おもりの重さ に着目する方がどのような場学級全体で考察を深めた後, ( 支点からの距合でも成り立つことを助言した そして実際に離 おもりの重さ ) で表される数値は, てこ得られたデータを使って計算し, どの場合でものうでを傾ける働き であることを押さえた 成り立つことを式や図にかいて確かめることがそして, 全体の意見や自分の考えから一人ひとできた ( 図 Ⅳ-2) りが結論を導き出し, ワークシートに記述した

38 4 授業の評価 学習記録や児童を対象にした質問紙調査等か ら, 問題解決能力の向上や理科の学力が身に付 いたかという点について評価する 評価資料は, 表 Ⅳ-1 に示すとおりである 事前 学習過程 事後 表 Ⅳ-1 授業評価の資料 評価資料 理科の学習に関して 1 ( 理科学習やグループ学習に対する意識調査 [ 選択式 ]) てこの規則性 の内容に関して 1( 図 Ⅳ-3)( てこやてこの規則性についての経験調査 [ 選択式, 記述式 ]) 授業で活用したワークシートの記録分析 行動観察 発言内容の分析 理科の学習に関して 2 てこの規則性 の内容に関して 2 総括的評価テスト ( 学習目標の到達度の確認 ) 理科の学習に関して と てこの規則性に関して は, 事前 (1) と事後 (2) で同じ内容の調査を行った (1) 大きな石を 1 人で動かしたいと思います 石の周りには図に示したような道具があります 大きな石を楽に動かすには, 手や道具をどのように使えばよいか, 図と文で説明しましょう (2) A さん ( 体重 40kg) と B さん ( 体重 30kg) の 2 人でシーソーに座り, シーソーがつり合うようにしたいと思います 次の図のようなとき, シーソーがつり合うようにするには,B さんは (1)~(3) のどの位置に座ればよいでしょうか (3) 右の図のような道具 ( バール ) を使ってくぎをぬくとき,(1)~(3) のどの部分をもてば最も楽にくぎをぬくことができるでしょう 図 Ⅳ-3 てこの規則性 に関する事前調査 (1) てこの規則性 の学習内容の理解度 ( 一部 ) 表 Ⅳ-2 は, てこの規則性 に関する調査結 果を事前と事後で比較したものである 表 Ⅳ-2 てこの規則性 に関する調査結果 石を持ち上げる道具の使い方 シーソーに座る位置 バールを持つ位置 事前 事後 事前 事後 事前 事後 C1 C A C2 C A C3 C B C4 C A C5 B A C6 B A C7 B A C8 B B C9 B A C10 B A C11 C A C12 C A C13 B A C14 B A C15 C B C16 B A C17 B A C18 B B C19 B A 全体の分布 ( 人 ) A 0 15 B 12 4 C N=19 1) 棒と台を使って石を持ち上げる方法 事前は, 石と手と棒の位置関係の間違いが見 られた また, 位置関係が合っていても, てこ の規則性を考えて理由を説明するまでには至ら ず,B 評価と C 評価に留まった 事後は, てこ の規則性を踏まえて支点 力点 作用点という 言葉を使い, 力点は支点から遠くする といっ た記述が見られ, より詳しく説明することがで きた A 評価の児童が 3 分の 2 以上であった 2) シーソーに座る位置 事前は, てこの規則性をあまり意識せず, 生 活体験から考えたと思われるが, 事後はてこの うでを傾ける働きのきまりを意識して, 理由を 考えて正答する児童が増えたと考えられる 3) バールを持つ位置 事前は, 持ちやすい真ん中を選ぶ児童が多か ったが, 事後は 力点は支点から遠い方が楽に 作業できる という授業での体験を思い出し, 正答する児童が増えたと考えられる

39 以上の結果から, てこの規則性 の基礎的 基本的な学習内容の理解は進んだといえる しかし, 既習事項を活用して考えたり説明したりすることには課題が見られた 今後も, 基礎的な内容の一層の定着を図るとともに, 学習したことを活用して様々な問題を解決していくような学習活動を充実させていきたい (2) 問題解決能力の向上 1) 問題解決過程の設定本単元の学習においては, とりわけ問題解決の8つのステップのうち, 3 予想 仮説の設定 と 7 考察の展開 の部分に重点を置いて学習を進めてきた これは, 平成 24 年度全国学力 学習状況調査小学校理科において, 観察や実験の結果からどのようなことがわかったか考えている ことが大阪市の課題としても挙げられているところであり, 考察するためには予想や仮説を確実に立て, それと結び付けて考えていく過程が問題解決能力の向上に欠かせないと考えるからである このことから, 第 2 次の 予想 仮説の設定 と 考察の展開 の過程における児童の行動観察や授業で活用したワークシートの内容, 意識調査の結果を照らし合わせて評価を行う 1 全体における予想と考察の分析第 2 次第 2 3 時において, てこ実験器の 左右のうでで, おもりの重さやつるす位置を変えると, どのようなときにつり合うか という問いに対して児童が予想した内容を分析した結果は, 表 Ⅳ-3のとおりである A 評価の 11 人のうち, おもりをつるす位置が支点から遠いほど, おもりを少なくすればつり合うだろう というような反比例の考え方をした児童が7 人, おもりをつるす支点からの距離とおもりの数を足した数が左右で同じになればつり合うだろう と予想した児童が 1 人いた またB 評価の8 人は, 左右とも支点からの距離が同じところに同じ数のおもりをつるすとつり 表 Ⅳ-3 児童の予想に対する評価 評価基準 人数 ( 人 ) A おもりの重さや支点からの距離を関係付けながら, 具体的な見通しをもって, てこがつ 11 り合うときの規則性について予想している B おもりの重さや支点からの距離を関係付けながら, てこがつり合うときの規則性につい 8 て予想している C おもりの重さや支点からの距離を関係付けながら, てこがつり合うときの規則性について予想することができていない 0 N=19 合うだろう という考えのみを書いていた 予想を書くことができなかったC 評価の児童はおらず, 答えが間違っていたとしても自分なりに考えた規則性を予想することができていた 予想 仮説の設定 については, 単元を通してワークシートに書いたり予想を交流したりして継続的に行った結果, 児童の意識も高まったと考えられる ( 図 Ⅳ-4) N=19 図 Ⅳ-4 予想 仮説の設定に対する意識表 Ⅳ-4は, 第 2 次にてこ実験器を使ってその規則性を見いだすための実験を3 回行い, その都度ワークシートに記述した考察の内容を分析した結果である 1 回目の実験においては, 全てのグループが同じ条件の下で実験を行ったので, 自分の立てた予想が正しかったかどうかの言及に留まる記述が多かった また, 不確かではあるが, 反比例や掛け算を使うことできまりが成り立つのではないかという考えも見られた 2 回目の実験においては, 研究班ごとにおもりの重さやつるす位置を決め, 自分が調べてみたいことを探究できた また, 研究班と学習班

40 において考察を 2 回行うことで, 自分の考えを より深めることができた 予想を振り返って ( おもりの重さ ) ( 支点からの距離 ) が左右 で同じときにつり合う という考えが確信に変 わり, 計算式やうでを傾ける働きの大きさに関 する記述が見られた 3 回目は, 前時までに学習したことを活用し た応用的な実験であったため, 掛け算の式に加 えて, それらを全部足すとうでを傾ける働きが 求められることや, どのような場合でもうでを 傾ける働きを計算して, 左右で同じになればつ り合う という, 規則性を一般化するような記 述も見られた 表 Ⅳ-4 第 2 次における児童の考察に対する評価人数 ( 人 ) A B C てこを傾ける働きの大きさは, ( おもりの重さ ) ( 支点からの距離 ) で表されることを図や式, 言葉で表し, どのような場合にも当てはまることを表現している てこを傾ける働きの大きさは, ( おもりの重さ ) ( 支点からの距離 ) で表されることを図や式, 言葉で表現している てこを傾ける働きの大きさは, ( おもりの重さ ) ( 支点からの距離 ) で表されることを図や式, 言葉で表現していない 1 回目 2 回目 3 回目 N=19 予想を立てていた 1 回目の考察では, 自分の予想を確かめ, つ るす位置が支点に近くなるほどおもりの重さが 重くなることについて考えることができた 2 回目の考察では, 支点からの距離とおもり の重さの関係に加えて, おもりの重さ 支点か らの距離 が決まった数になること, 左右のう でで支点から同じ距離に同じ数のおもりをつる すとつり合うことを考えることができた 3 回目の考察では,2 回目のまとめで学習し た てこのうでを傾ける働き という言葉を使 い, 複数箇所におもりをつるした場合について も, 左右それぞれの箇所の 支点からの距離 おもりの重さ を計算して足した数値が, 左右 で同じになればつり合うことを考えることがで きた ( 図 Ⅳ-5) 考察ワークシート ( 考察部分 ) 1 回目 2 回目 2 抽出児における考察の分析さらに,K 児に焦点を当ててその記述の変容を分析する K 児は事前の調査において, てこについて全く知らず, てこの規則性に関する問題でも間違いがあったが, 事後の調査では全問正答し, 理科の学習に対する意識も向上していた K 児の授業における考察の深まりが, 内容理解や意識の向上に関係していると考えられるため, その記述を紹介する K 児は最初, 同じ重さのおもりを同じ位置につるす ことと, 片方を近づけておもりを多くして, 片方は遠ざけておもりを少なくする と 3 回目 図 Ⅳ-5 K 児のワークシート ( 考察部分 ) K 児は最初, おもりの重さと支点からの距離 が関係していることに何となく気づき, 次に最 初の考えを生かしながら, 掛け算をするという 方法を他の学習者の考えから見いだし, 最後は 自分で見いだした規則性を使って新たな問題を 解決することができた このようにして,K 児

41 は問題解決能力を高め, 基礎的な学習内容を身に付けることができたといえる 2) 協働による効果本単元の学習は, グループ学習を中心に進めた 実験を行うときはグループにおける役割分担を明確にし, 実験ごとに役割を交代したため, どの児童も責任をもって取り組むことができた また, グループの構成員を変えた研究班を構成して実験や考察を行い, 再び学習班に戻って考えを練り合う場面を設定した こうすることで, 研究班での実験や考察を意欲的に行うとともに, 学習班に戻って他の学習者へ説明する際に, 理由を添えて分かりやすく説明しようとする姿が見られた 研究班でも学習班でも教え合いながら学習を進める児童の様子が認められ, 他の学習者の考えを聞いて分からなかったことが分かるようになったり, 他の考えを自分の考えに取り入れたりすることができた 事後の意識調査からも, グループ学習は大切だ と答えた児童が 19 人中 18 人おり, 友達の意見を聞ける 間違っているときや分からないときに教えてもらえる という意見もあった 中でも, 事前には 1 人の方が落ち着いて集中できる と答えていた児童が, 事後では 他の人の意見を聞いて取り入れることができる 係を分担するとスムーズにできる と答えるなど, 意識の変化が見られた このことから, 問題をよりよく解決することにおいて協働学習は有効であり, 問題解決能力を育成することにつながったといえる しかし, 考えを組み合わせて新しい見方をしている ことについては, 自分の結果だけに着目しがちになり, 他の班の結果にまで視野を広げて考えることに課題が見られた 今後は, 学習したことを活用して1 人では解決できない問題を協働して解決していくような場面を設定し, 新しいものを生み出す達成感を味わうことができる授業をデザインしていく必要がある 3) ICT を活用した授業の効果本単元の学習を進めるにあたって, 実験結果を撮影して記録する, その画像に気付いたことや考えたことを書き込む, 画像を見せながら説明するという場面で ICT を活用した その効果を児童の行動観察や発言内容から評価する 児童は, 自分の考えを他の学習者に説明する際に, てこがつり合うときのきまりを TPC の画像に書き込み, 理由を明らかにしながら表現することができた また, 他の班の結果を共有フォルダから自由に見ることができるので, 自分の結果と他の結果とを比較しながら, 自分の考えが正しいかどうかを振り返る様子も見られた さらに, 結果を IWB に投影し, 考えたことを書き込みながら説明することで, 学級全体で考察を共有することができた これらのことから, 教え合い, 学び合う双方向型の授業を充実させることができ, 問題解決能力の育成にも ICT の活用が有効であったといえる 注 ) 1) 国立教育政策研究所, 社会の変化に対応する資質や能力を育成する教育課程編成の基本原理,2012,p.88 2) 文部科学省, 小学校学習指導要領解説理科編, 初版, 大日本図書,2008,p.7 3) 文部科学省, 前掲書,2008,p.8 4) 国立教育政策研究所, 平成 24 年度全国学力 学習状況調査 小学校 報告書, ku/03shou_houkokusho.htm ( 参照 ) 5) 村山哲哉, 小学校理科 問題解決 8つのステップ-これからの理科教育と授業論 -, 初版, 東洋館出版社,2013,p.24 6) 村山哲哉, 前掲書,2013,pp を参考に筆者作成 7) 大隈良典, 石浦章一, 鎌田正裕ほか, わくわく理科 6, 啓林館,2013,pp

42 Ⅴ 中学校数学科における ICT を活用した協働学習の実際 - 資料の活用 ( 中学校第 1 学年 ) の学習 - 1 問題解決能力を高める授業デザインのポイ ことは, 数学を活用して考えたり判断したりし ント ようとする態度と深く結びついている 3 ) と示 (1) 中学校数学科において問題解決能力を育成 されている する必要性 以上から, 生徒が目的意識をもって主体的に 生徒が今後社会に出たときや日常生活におい 学習するため, 社会に有効かつ自発的に参加す て, 答えが1つに定まっていない問題に直面す るため, また個人的な活動を実行するための基 ることは多々あるだろう そのような問題に直 盤となる問題解決能力の育成が大切となる 問 面したとき, 立ち止まることなく, その問題を 題を解いて答えを出すことが数学の学習 であ 解決していける力をつけなくてはならない そ るとの考えを改め, 数学のよさや有用性につい のためには, 問題に対してより適切な方法や手 て実感を伴って理解できるような学習が必要で 段を選択して用い, 解決に導くことができる能 ある 力, つまり問題解決能力を身につける必要があ (2) 問題解決能力を高める授業デザインのポイ る ント しかし, 中学校数学科の問題に関しては答え ビックデータ時代といわれる今日, 私たちの が1つである場合が多く, それ故に, その解き 身の回りには, データや表 グラフ, 各種のス 方を教えることに重きを置きがちである 筆者 ポーツや経済指標などのいろいろな情報が溢れ の指導を振り返っても, 計算問題を早く正確 ている これらの情報を活用して, 組織や個人 に解くことができる 関数のグラフがかける の身近な問題を解決し, 合理的な意思決定を行 など基礎的 基本的な内容の定着を重視し, 答 うためには, 情報を問題解決に活用する思考力 えが定まっている問題の解決方法の指導に傾斜 が必要である データに基づいて現状を客観的 していたと言える に捉え, 現象に対するより適切な解決方法を考 中学校学習指導要領解説数学編において, 中 えるような統計的問題解決能力は, 学校教育の 学校数学科の指導は, 与えられた問題を解いて 中でも非常に重要視されている 答えを求められるようにすることだけを目指す 4) 平成 20 年版の中学校学習指導要領 ( 以下 ものではない これまで述べてきたように, 基 新課程 という ) によって, 旧課程の 数と 礎的 基本的な知識及び技能を習得し, それら 式 図形 数量関係 の 3 領域から, 新たな を活用して問題を解決するために必要な思考 領域 資料の活用 が新設され, 数と式 図 力 判断力 表現力等を育むことと, 数学の学 形 数量関係 資料の活用 の 4 領域に再編 習に主体的に取り組む態度を養うことにバラン された 旧課程では 数量関係 領域の中の 資 スよく取り組む必要がある 1) ことが要請され 料の整理 が, 新課程では 資料の活用 とい ている う一歩実践に踏み込んだ領域名となった これ また, 生徒が数学を活用して考えたり, 判断 は, 確定的な答えを導くことが困難な事象につ したりする機会を設け, その必要性や有用性を いて, 目的に応じて資料を収集して処理し, そ 実感を伴って理解できるようにすることが重要 の傾向を捉え説明することを通して, 統計的及 2) とある さらに, 必要性や有用性を理解する び確率的な見方や考え方を培うことを主なねら

43 いとしているためである しかし, 平成 25 年度全国学力 学習状況調査報告書では 資料の傾向を的確に捉え, 事柄の特徴を数学的に説明することに課題があり, 指導の充実が求められる 5) と指摘されている 大阪市の分析においても同様の課題が報告されている 6) そこで, 本章では 資料の活用 領域において問題解決を目的とする学習を行う 中学校数学科における問題解決的な学習は 問題把握 解決への見通しを持つ( 仮説を立てる ) 自力解決( グループ解決 ) といった過程で行われることが多い それぞれの過程では自主的, 自発的, 協働的な取組がなされるよう 既習事項に結びつけて考える 帰納的に考える 演繹的に考える 類推的に考える というような 考え方をさせていくことが重要である これらは数学的な見方や考え方を育成する点でも有効な指導と言える 7) そうした考えを可能にするのが PPDAC サイクル ( 図 Ⅴ-1) と呼ばれるデータに基づく問題解決のサイクルである PPDAC サイクル は Problem( 問題の設定 ) Plan( 実験や調査の計画 ) Data( データの収集 ) Analysis( 分析 ) Conclusion( 問題に対する結論 ) の流れをとる統計的問題解決のプロセスである 小 中学校各学年において, 数学の学習時間の3 分の1が統計教育に割り当てられているニュージーランドでは, 統計的問題解決 ( 探究 ) 統計リテラシー 確率 の 3 項目が同時に教えられている CONCLUSION ( 問題に対する結論 ) 調べたかったことに対する答えをまとめる PROBLEM ( 問題の設定 ) 何について調べたいかを決める なぜ, それを調べたいのか, それを調べるとどんなことに役に立ちそうかまで考えられたらなおよい PLAN ( 実験や調査の計画 ) どのような方法で調べればよいか考える ( 例えば, 本, インターネット, アンケートなど ) 実際に調べてみること ただし, 本やインターネットにある表やグラフの丸写しはしない ANALYSIS ( 分析 ) グラフなどから分かることを読み取る なぜ, そのようになるのか考える DATA ( データの収集 ) データを集めて記録する 表やグラフを作る どんなグラフをかけば調べたいことがよくわかるかを考える 図 Ⅴ-1 統計的問題解決のプロセス )

44 その中で, 常に PPDAC サイクル の使用を明示 ( 図 Ⅴ-2) して, 統計的に問題解決する力を行動特性として定着させる仕組みをとっている 9) 出典 )Census At School in New Zealand. 図 Ⅴ-2 統計的問題解決のプロセスこの PPDAC サイクル を, 生徒が意識して学習できるように配慮し, 次の2 点にポイントを置いた授業デザインを考えることによって, 生徒の問題解決能力を高めたいと考える まず,1 点目は PPDAC サイクル における Plan の場面で, どのような資料をどのように収集すればよいか ( 計画 ) どのようなことが言えそうか ( 仮説 ) について考えを交流する活動を通して, 計画や仮説の必要性を意識できるようにする 2 点目は,Analysis の場面で 何を根拠にどのように考察したのか ( 分析 ) を説明し伝え合う活動を ICT を活用して充実させる 以上の2 点にポイントを置くことにより, 目的に応じた資料の収集方法を検討し計画する力, 統計的分析に基づいて考察し, 具体的に判断し行動する力を育成できると考える ただし, 一連の PPDAC サイクル 一つ一つを手作業で生徒に取り組ませると, かなりの時 間を要する そのため,Data の場面では ICT を活用することによって Analysis の場面での時間を確保する 2 授業計画授業は,ICT 活用事業モデル校の大阪市立 C 中学校の協力を得て, 第 1 学年 37 人を対象に平成 25 年 10 月 ~11 月に実施した (1) 生徒の実態新課程では小学校算数科において, 第 2 学年以上の全学年を通して統計的な内容が扱われることとなった 10) 本章において授業を行う生徒は小学校第 5 学年から新課程の授業を受け, 第 6 学年の内容 度数分布を表す表やグラフについて知ること を履修している そのため, 事前の診断的評価テストの結果において 与えられた資料を度数分布表に整理する問題 を 37 人中 26 人が正答し, ヒストグラムの素地となる 柱状グラフに整理する問題 において 25 人が正答している しかし, 事前の意識調査において 問題を解決するための予想や仮説を立てているか の問いに 37 人中 当てはまる が 3 人, すこし当てはまる が 15 人, また 自分の考えや意見について, 理由を明らかにして発表しているか の問いに 当てはまる が 6 人, すこし当てはまる が 11 人と, いずれも肯定的な意識を持っている生徒が半数に満たないことが明らかになった (2) 単元設定の意図 1) PPDAC サイクル の設定このような生徒の実態を踏まえ, 自分たちで考えた仮説を検証するための方法を計画し, 生徒自身の問いを, 生徒自身の手で解決できるような授業デザインが必要であると考える そのため, 生徒が学習課題を身近な問題として捉えながら取り組むことができるようにしたい しかしそうは言っても, 生徒の問いが発散的にな

45 ったり, 思いつかない生徒がいたりすることは容易に想像できる そこで, 本授業では日常生活における問題として次の 3 つの問題を指導者が設定する 私たちの体内時計は正確だろうか 代表選手にふさわしいのはどちらだろうか 美しい長方形はどのような形だろうか それぞれの問題を解決するために度数分布表やヒストグラム, 代表値などを用いて資料の傾向を読み取ることや説明することを通して, 目的に応じた適切な資料の集め方や, 合理的な資料の処理が必要であることを理解できるようにすることをめざす このような PPDAC サイクル を辿って, 身近な事象を題材とした問題解決的な学習を行うことで, 資料を活用することの意義を理解し, 積極的に資料を活用していこうとする意識が向上し, 問題解決能力が育まれると考える また, 結論に至る根拠を明らかにしていく活動の中で論理的な思考力を高めることができると考える 2) PPDAC サイクル における ICT の活用 1 問題解決能力の育成のための活用資料の整理の方法については学習指導要領において コンピュータを用いたりするなどして 4) という表現を盛り込み, 積極的にコンピュータの利用を促している そこで PPDAC サイクル において, 次のような場面で ICT の活用を考える なお, 授業は, 教室で TPC,IWB を使用して行う Data の場面での活用この場面では授業者や一部の生徒が代表して作業するよりも, 生徒一人ひとりが作業して問 題を実感することが大切である 既に小学校段階で度数分布表やヒストグラムを用いて資料を手作業で整理することができるという生徒の実態を踏まえ, このような場面において効果的に ICT を活用し, 整理した結果を用いて, 分析することに重点を置くようにする 実際には, 愛知教育大学の飯島教授が作成した 3-histograms 11) を使用する このソフトは, 異なる階級によるヒストグラムの比較が容易にでき, 目的に応じて合理的な表やグラフが作成できるという利点がある Analysis の場面での活用この場面では整理した資料から読み取れる問題解決への様々な考えが出される これらを議論しながら協働的により適切な根拠を見いだすことで, 個人では思いつかなかった分析が可能となる 伝え合い, 多様な考えを共有する際, ICT を活用することによって説明の質の向上に役立てることができる 本授業では, デジタルワークシートを活用する 2 評価のための活用全体を通して生徒の学習履歴を把握し, 次の授業に生かすにはノートやワークシートの点検が必要となる これには多くの時間が必要となるが,ICT を活用することによってその処理を素早く進めることができる 学習評価の素早い処理は, 個に応じた指導の充実や, 指導の工夫改善につながる また, 授業における行動観察やノート, ワークシート, テスト等における従来の評価方法と組み合わせることによって, 生徒の学習到達度を多面的に評価することができると考えられる (3) 単元の目標 目的に応じて資料を収集し, コンピュータを用いたりするなどして表やグラフに整理し, 代表値や資料の散らばりに着目してその資料の傾向を読み取ることができるようにする ア. ヒストグラムや代表値の必要性と意味を理解すること イ. ヒストグラムや代表値を用いて資料の傾向を捉え説明すること

46 (4) 単元の評価規準 Problem 私たちの体内時計は正確だろうか 代表選手にふさわしいのはどちらだろうか 美しい長方形はどのような形だろうか 数量や図形など Conclusion への数学への数学的な数学的な技能についての目標関心 意欲 態度見方や考え方知識 理解 体内時計を考え 度数分布表やヒ 問題を解決する 問題を解決する コンピュータを ることを通して, ストグラムなど ため, 度数分布表 ために, 度数分布 用いるなどする 度数分布表やヒ に関心を持ち, 資 やヒストグラム 表やヒストグラ と効率よく度数 ストグラムなど 料の傾向を読み などを用いて, 資 ムなどを用いて, 分布表やヒスト の必要性と意味 取り, 説明しよう 料の傾向を読み 資料を整理する グラムなどが作 を理解し, それら としている 取り説明するこ ことができる れることを知り, を用いて資料の とができる 度数分布表, ヒス 傾向を捉え, 説明 トグラム, 相対度 することができ 数, 有効数字, 近 る 似値, 誤差などの 必要性と意味を 理解している 代表値などの必 代表値などに関 問題を解決する 問題を解決する 代表値などの必 要性と意味を理 心をもち, それら ため, 目的に応じ ために, コンピュ 要性と意味を理 解し, 代表値など を用いて資料の た代表値を選択 ータを用いるな 解している を用いて資料の 傾向を捉え説明 し用いて, 資料の どして代表値を 傾向を捉え, どち しようとしてい 傾向を捉え説明 求めることがで らの選手がふさ る することができ きる わしいか説明す る ることができる 美しい長方形は 問題を解決する 問題を解決する 問題を解決する 問題を解決する どのような形か ために必要な資 ために, 資料を整 ために, コンピュ ために, ヒストグ 判断するために 料を収集 整理し 理して傾向を捉 ータを用いるな ラムや代表値な 必要な資料を収 て, 資料の傾向を え, ヒストグラム どして, ヒストグ どをどのように 集 整理し, 資料 捉え説明しよう や代表値などを ラムや代表値な 用いればよいか の傾向を捉え説 としている 用いて, 説明する どで資料を整理 を理解している 明することがで ことができる することができ きる る ( 平成 22 年 11 月 評価基準の作成のための参考資料 にもとづいて筆者作成 ) (5) 指導計画 ( 全 14 時間 ) 第 1 次度数分布表やヒストグラムを根拠に問題を解決する 時 PPDAC 学習活動指導 支援評価規準 1 2 Problem 問題を解決するための PPDAC サイクル を確認する デジタルワークシートの使い方を知り, 自分の名前を書く 配布されたワークシートに記入する IWB を使って, PPDAC サイクル について紹介する TPC 内のデジタルワークシートの使い方を説明する TPC にワークシートを配布する 私たちの体内時計は大人と比べて正確だろうか 統計的問題解決のプロセスに関心を持ち, 意欲的に問題を解決しようとしている ( 関 意 態 ) Plan 仮説 ( 予想 ) をたて, その理由を考える 大人のほうが正確だろう ( 成長 IWB を使って, 身の回りにある定規やはかりなどの長さや重さなどの測定値はお

47 Data Data Analysis Conclusion 練習問題 しているから ) 年齢を重ねるにつれて, 早くなっていくだろう 有効数字について理解する 近似値, 真の値, 誤差について理解する 各自で 10 秒を計り, クラスの資料を集める 資料の整理の仕方として, 度数分布表やヒストグラムの必要性と意味を理解するとともに, 階級や度数などの用語の意味を理解する 3-histograms の使い方を知る 3-histograms を使って度数分布表やヒストグラムを作成する 度数分布多角形の必要性と意味を理解する 分布の形状で資料の傾向を捉え説明する 度数分布多角形を重ねると大人の方が自分たちと比べて山が左にずれているので早くなる傾向がある 実験の結果から結論を出す 仮説や実験方法を振り返り新たな仮説や課題を考える 年代ごとに比較したほうがより仮説が正しいと言える 練習問題をする 相対度数の意味を理解する 第 2 次代表値を根拠に問題を解決する よその値である場合が多いということを理解できるようにする 近似値, 誤差, 真の値, 有効数字の意味と表し方を理解している ( 知 理 ) TPC の ストップウォッチ で, 時間を見ないで 10 秒だと思ったところでストップを押すように指示する 度数分布表のかき方 ( 階級の初めの数値や階級の幅 ) を考えるように支援する (IWB) TPC 内の 3-histograms を使うように指示する 度数分布多角形を比較して分布の形状に注目できるようにする 山が左に移動していることに気づくように助言する 実験方法を振り返り, 年代を層別して比較する必要性に気づくように助言する 度数の異なる資料を比較するにはどうしたらよいか考えるよう指示する 度数分布表やヒストグラムの必要性と意味を理解している ( 知 理 ) 資料を度数分布表やヒストグラムなどを用いて整理することができる ( 技能 ) コンピュータなどを使うと効率よく資料を整理することができることを知る ( 知 理 ) 資料の傾向を読み取り説明しようとしている ( 関 意 態 ) 問題を解決するために, ヒストグラムや度数分布多角形などを用いて資料の傾向を捉え説明することができる ( 見 考 ) 相対度数を用いて資料の傾向を読み取り, 説明することができる ( 見 考 ) 時 PPDAC 学習活動指導 支援評価規準 Problem あるボーリングチームでは, 次の大会の個人戦に出場する選手を A 選手か B 選手のどちらか 1 人に決めることになりました あなたは, どちらの選手が出場するのにふさわしいと思いますか 8 Plan Data 代表選手を選出する根拠を明らかにするために, どのような資料をどのくらい集めればよいか話し合う A 選手と B 選手の最近のボーリングのスコアを集める 1 ゲームだけでなく多いほうがいい 資料を度数分布表やヒストグラムに表す A 選手と B 選手の最近 20 ゲームの資料を提示する (IWB) TPC 内の 3-histograms を使うように指示する 資料を度数分布表やヒストグラムなどを用いて整理することができる ( 技能 )

48 Data Analysis Conclusion 資料の分布の様子以外に根拠となるものがないか考える 平均, 最大値 平均値や中央値の必要性と意味を理解する 平均値を用いることが適切かを話し合う 平均は外れ値などがあると影響を受ける 範囲や最頻値の必要性と意味を理解する 代表値を用いて資料の傾向を読み取る 読み取ったことを問題に照らし合わせ, 結論を出す それまでの過程を振り返り, 改善点を見いだす 第 3 次適切な統計的根拠を基に問題を解決する 平均値, 中央値がどこに位置するかを書き込むよう指示する TPC 内の 3-histograms を使うように指示する 目的に応じて代表値を適切に選び, その資料の傾向を読み取り, 説明するよう指示する 代表値などの必要性と意味を理解している ( 知 理 ) コンピュータを用いるなどして代表値を求めることができる ( 技能 ) 代表値を用いて資料の傾向を捉え説明しようとしている ( 関 意 態 ) 目的に応じた代表値を選択し用いて, 資料の傾向を捉え説明することができる ( 見 考 ) 時 PPDAC 学習活動指導 支援評価規準 Problem 紙を長方形に切って名札を作ることになりました 他の人が見て 美しい と感じるデザインにしたいと考えました どのような長方形が 美しい でしょうか 12 Plan どのような資料を集めれば課題を解決できるか考える 資料を集めるためにアンケートをする 各自が 美しい と思う長方形をかく アンケート用紙の形に影響されないようにする 名札は縦書きか横書きかによって長方形の形も変わる 仮説 ( 予想 ) をたてる 長方形の長い辺の長さが短い辺の長さの 倍の長方形が美しい 長方形の縦の長さと横の長さの比を調べることに気付くように助言する 有効数字をどうするのか考えるように支援する 問題を解決するために必要な資料を集めようとしている ( 関 意 態 ) 13 Data Analysis アンケートの集計結果を受け取る 度数分布表やヒストグラムに表したり代表値を求めたりする 資料の傾向を読み取る TPC 内の 3-histograms を使うように指示する 階級の幅は, 各グループで話し合い, より適切なものに決めることができるよう支援する コンピュータなどを用いるなどして, 資料を整理することができる ( 技能 ) 問題を解決するために, ヒストグラムや代表値などをどのように用いればよいかを理解している ( 知 理 ) 問題を解決するために, ヒストグラムや代表値などを用いて, 資料の傾向を捉え説明できる ( 見 考 )

49 14 Conclusion 練習問題 読み取ったことを問題に照らし合わせ, 結論を出す 練習問題 IWB を使って黄金比や白銀比を紹介する 根拠を基にした説明を振り返ることができるように, 資料の活用の有効性を自覚できるようにする 問題を解決するためにヒストグラムや代表値などを用いて, 資料の傾向を捉え説明したり, 説明を聞いて考えを振り返ったりしている ( 関 意 態 ) 3 ポイントとなる授業の実際本節では, 特に問題解決能力の育成においてポイントとなった第 3 次第 時の授業について報告する ここまで生徒は2 周の PPDAC サイクル を経験している 1 周目では度数分布表やヒストグラムの必要性と意味を理解し, それらの知識を活用して問題を解決してきた 2 周目ではさらに代表値の必要性と意味を理解し, 代表値を根拠に問題を解決してきた いずれの場面でも, PPDAC サイクル を全体に提示するなどして, 生徒が今から PPDAC サイクル のどの場面をするのか意識できるようにした ( 写真 Ⅴ-1) 写真 Ⅴ-1 PPDAC サイクルを確認している場面 (1) Problem の場面授業者は 名札をつくりたい という日常生活にある状況を設定し, 美しい長方形の名札にするにはどうすればよいか と曖昧な問いを付け加え, 紙を長方形に切って名札を作ることになりました 他の人が見て 美しい と感じるデザインにしたいと考えました どのような長方形が 美しい でしょうか という問題を提示した ここでは, 日常生活に関わりのある曖昧な問いを取り上げ, この後の Plan において, 仮説を設け, 統計的に処理して検証する必要性を意識することができるようにした (2) Plan の場面問題を提示した後, すぐに資料を整理するのではなく, 予想や解決の見通しをもつ場面である Plan に重点を置き, 各自が 美しい と感じる長方形を考え, 資料の収集方法を検討した 授業者と学習者とのやり取りを通して 長方形の長い辺の長さが短い辺の長さの 倍の長方形が美しい ( には生徒各自が考えた数が入る) という仮説を設けた ここまで, 生徒は自分たちで計画し資料を収集することを2 回経験し, 第 3 次の Plan の場面においては 縦書きと横書きによって変わるのでは? など統計における層別の考え方も見られた この生徒の発言は, より適切な解決のために主体的に資料を収集しようとしていると解釈できる この仮説を検証することを学級の課題とし, 各自が美しいと思う長方形を作るように授業者から指示した この際, 紙の形に影響されないように円形の紙を授業者が用意した (3) Data の場面円形の紙に一人ずつ 美しい と感じる長方形をかき, 長い辺と短い辺の比の値を資料として収集した ( 表 Ⅴ-1) その資料を授業者がテキストファイルにし, 生徒の TPC に配布するところから第 13 時の授業を始めた 生徒は配布された資料を 3-histograms を使って一人ずつ度数分布表やヒストグラム, 代表値などを使って整理した ( 図 Ⅴ-3) この場面は協働学習の形態をとり, 操作方法などを教え合いながら活動する姿が見られた ヒストグラムや代表値が

50 簡単に作れて分かりやすい という感想に見ら れるように,ICT の有効性を実感している生徒 が多かった っている 平均値は使えない 最頻値を使お う など, 協働的に取り組むことにより, 個人 では思いつかなかった分析が可能となっていた 表 Ⅴ-1 実際に収集した資料 写真 Ⅴ-2 階級の幅を相談している場面 (5) Conclusion の場面一連の PPDAC サイクル をデジタルワークシートでまとめ発表する活動を取り入れた ( 図 Ⅴ-5) この活動において,1 人 1 枚のシートを作成し, それらを組み合わせて発表用の資料にするようにした そのため, 人任せにせず責任を持って学習に取り組むことができた 4 授業の評価 学習記録や総括評価テストなどから PPDAC サイクル を通した問題解決能力の高まりにつ いて評価する なお, 事前 事後調査は4 段階 図 Ⅴ-3 3-histograms を使用した整理 評定尺度法による (1) 学習内容の理解について (4) Analysis の場面 図 Ⅴ-4に見られるように, 事前に比べて事 収集した資料から適切な判断をするには, 目 後には内容がよく分かると回答する生徒が増加 的に応じて統計的な処理を行い, それを基にし し, 過半数を超えている て資料の傾向を的確に読み取ることが大切であ る そのためには, 階級の幅の異なる複数のヒ 数学の学習の内容はよくわかる ストグラムを作り検討することが必要となる 事前 histograms を使うことで階級の幅を容易 にかえることができ, より適切な結論のための 事後 分析においても大変効果的であった ( 写真 Ⅴ- 1. 当てはまる 2. 少し当てはまる 2) 実際に, 階級の幅を 0.1 にするのか あまり当てはまらない 4. 当てはまらない にするのかについて班で議論されていた さら (N=37) に, ある班はヒストグラムが 2つの山型にな 図 Ⅴ-4 学習内容の理解度

51 (Problem) (Conclusion) (Plan) (Analysis) (Data) 総括評価テストとして 平成 25 年度全国学力 学習状況調査 の数学 B5を実施した このテストの設問 (2) 資料の傾向を的確に捉え, 事柄の特徴を数学的に説明することができるかどうかを見る 問題における正答条件として, 平成 25 年度全国学力 学習状況調査報告書 に次の (a),(b) を記述しているものとある (a) 学級の生徒が美しいと思う長方形は や 学級の生徒が美しいと思う長方形についてわかるヒストグラムの特徴は などの主部 ( 前提あるいは根拠に当たる部分 ) (b) 短い辺の長さに対する長い辺の長さの割合がだいたいひとまとまりになるものである や 1.5 倍以上 1.7 倍未満の階級の度数が, 図 Ⅴ-5 発表の様子 すべての階級の中で最も大きいことである などの述部 ( 結論に当たる部分 ) 12) 表 Ⅴ-2はこれらのことを基に総括テストの記述内容を分類し ( 図 Ⅴ-6) 評定した結果である 表 Ⅴ-2 総括テストの評価 (N=37) 評価基準人 (%) A B C 主部 (a) と述部 (b) どちらも十分 7 に記述されている (18.9%) 主部 (a) または述部 (b) のどちらかが十分に記述されていないも 11 のや述部 (b) のみを記述してい (29.7%) る 主部 (a) と述部 (b) のどちらも十 14 分に記述されていない (37.8%) 無解答 5 (13.5%)

52 A 基準例 B 基準例 C 基準例図 Ⅴ-6 総括テストの解答例 うとしていることが分かる さらに, 自分の考えや意見について, 理由を明らかにしている生徒が 17 人から 31 人へと増加した これは,Analysis において,ICT を活用することで生まれた時間を使い, より適切な解決のための分析が行われていたためだと考えられる 感想でも 自分の考えだけでなく他の人の考えを知ることで自分の考えをもう一度考え直すことができた や 他の人と考えが違ったりして, どうしてそうなるのかを考えることができた など, 自分の分析を見直し, 深め, 問題解決への意欲を示すものが多く認められた この設問における全国の平均正答率が 25.5%, 無解答率 42.1% であり, 資料の傾向を捉え, 事柄の特徴を数学的に説明することに課題があると指摘された 総括評価テストの結果, 表 Ⅴ-2のとおり, 半数がC 基準で手だてが必要ではあるが, 対象校の正答率が 48.6%, 無解答率 13.5% と全国と比較してどちらも大きく上回っていることが分かる 以上のことから, 統計的分析に基づいて考察し, 具体的に判断し行動する力の育成に効果を上げたと考えられる (2) 問題解決能力に関する意識対象生徒の問題解決能力に対する意識, 数学の学習に対する意識, 協働学習に対する意識を問う調査結果から評価を行う 1) 問題解決能力に関する意識図 Ⅴ-7に見られるように, 問題を解決するための予想や仮説を立てている生徒が 18 人から 31 人に, また, 予想や仮説が正しいかどうか確かめるための手順を考えている生徒が 17 人から 32 人へと PPDAC サイクル による授業を実施した後で増加している これは, 今回 Plan の場面にポイントを置いた授業を実施した成果と考えられる このことから, 多くの生徒は, 目的に応じた資料の収集方法を検討し計画しよ 事前 事後 事前 事後 事前 事後 3 問題を解決するための予想や仮説を立てている 当てはまる 2. 少し当てはまる 3. あまり当てはまらない 4. 当てはまらない 予想や仮説が正しいかどうか確かめるための方法や手順を考えている 当てはまる 2. 少し当てはまる 3. あまり当てはまらない 4. 当てはまらない 自分の考えや意見について, 理由を明らかにして発表している 当てはまる 2. 少し当てはまる 3. あまり当てはまらない 4. 当てはまらない 図 Ⅴ-7 問題解決能力に関する意識 (N=37)

53 2) 数学の学習に関する意識事前に比べて事後では 数学の学習は楽しい と回答する生徒が増えている 事前の自由記述において 中学校に入ってから難しくなった や 問題の解き方が理解できなかったことがよくある と回答していた生徒が ICT を活用し授業を実施した後, タブレットで発表するのが楽しい タブレットを使って班のみんなとの関わりがもてて楽しかった と学習に対して肯定的な意識がもてるようになった その結果 数学の学習に集中して取り組んでいる と回答する生徒が,37 人中 36 人と数学への学習意欲を示す生徒が増えた ( 図 Ⅴ-8) よりよい結果が出せた など, 協働学習の有用 性を感じている生徒が多かった これは PPDAC サイクル に沿って協働的に問題を解決した成 果だと考えられる 事前 事後 グループで学習するのは大切だと思う 当てはまる 2. 少し当てはまる 3. あまり当てはまらない 4. 当てはまらない グループで数学の学習をするときは 責任をもって自分の役割を果たしている 数学の学習は楽しい 事前 事前 事後 事後 当てはまる 2. 少し当てはまる 3. あまり当てはまらない 4. 当てはまらない 18 数学の学習に集中して取り組んでいる 当てはまる 2. 少し当てはまる 3. あまり当てはまらない 4. 当てはまらない これまでに学習したことや友だちの考えを組み合わせて 新しい見方をしたり, 新しいものを作り出したりしている 事前 事前 事後 事後 当てはまる 2. 少し当てはまる 3. あまり当てはまらない 4. 当てはまらない 図 Ⅴ-8 数学の学習に対する意識 (N=37) 1. 当てはまる 2. 少し当てはまる 3. あまり当てはまらない 4. 当てはまらない 図 Ⅴ-9 協働学習に対する意識 (N=37) 3) 協働学習に関する意識 4) 抽出生徒に見る意識 グループで活動することに肯定的な意識をも 対象生徒の中で, 学力が中位層の女子生徒 K つ生徒が増加した ( 図 Ⅴ-9) その理由には み は今回の授業を通してバランスよく意識が変容 んなで意見を出して, 一つにまとめたときにい した生徒の一人である ( 図 V-10) また, 男子 い意見が出た, 自分とは違う考え方をもった 生徒 H は学力が低く学習意欲も低かった生徒 友達の意見をきいたら, もう一度自分の意見を である この授業を通して大きく改善されたこ 見直すことができた, みんなの意見を聞いて とが分かる ( 図 V-11)

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