Microsoft Word - H28第2回瀬戸内海シラス予報（確定版）

Transcription

1 プレスリリース 平 成 28 6 月 3 日 国 立 研 究 開 発 法 人 水 産 研 究 教 育 機 構 平 成 28 度 第 2 回 瀬 戸 内 海 東 部 カタクチイワシ 漁 況 予 報 - 別 表 の 水 産 関 係 機 関 が 検 討 し 国 立 研 究 開 発 法 人 水 産 研 究 教 育 機 構 瀬 戸 内 海 区 水 産 研 究 所 がとりまとめた 結 果 - 今 後 の 見 通 し( 平 成 28 7 月 ~8 月 )のポイント (1) 概 要 : シラスは 大 阪 湾 を 除 いて 平 並 みか 下 回 る カタクチイワシ( 小 羽 から 大 羽 )は 前 を 上 回 る (2) 海 域 別 : 紀 伊 水 道 東 部 のシラスは 平 並 みであった 前 を 下 回 る 紀 伊 水 道 西 部 のシラスは であった 前 を 上 回 るが 平 を 下 回 る 大 阪 湾 のシラスは であった 前 並 み カタクチイワシは であった 前 を 上 回 る 播 磨 灘 東 部 のシラスは であった 前 を 下 回 る 播 磨 灘 南 西 部 のシラスは 前 同 様 平 並 み 播 磨 灘 北 西 部 のシラスは であった 前 平 を 下 回 る 問 い 合 わせ 先 国 立 研 究 開 発 法 人 水 産 研 究 教 育 機 構 瀬 戸 内 海 区 水 産 研 究 所 担 当 : 業 務 推 進 部 日 向 野 吉 田 資 源 生 産 部 小 畑 河 野 電 話 : ファックス: 当 資 料 のホームページ 掲 載 先 URL

2 平 成 28 度 第 2 回 瀬 戸 内 海 東 部 カタクチイワシ 漁 況 予 報 1. 今 後 の 見 通 し(216 7 月 ~8 月 ) シラス( 本 夏 季 発 生 群 ) 紀 伊 水 道 東 部 では 平 並 みであった 前 を 下 回 る 紀 伊 水 道 西 部 では であった 前 を 上 回 るが 平 を 下 回 る 大 阪 湾 では であった 前 並 み 播 磨 灘 東 部 では であった 前 を 下 回 る 播 磨 灘 南 西 部 では 前 同 様 平 並 み 播 磨 灘 北 西 部 では であった 前 平 を 下 回 る 標 本 漁 協 もしくは 標 本 船 のシラス 漁 獲 量 を 各 海 域 の 指 標 とし( 図 1~ 図 3) 特 に 断 りがない 場 合 1986 ~215 の 平 均 値 を 平 値 とした カタクチイワシ( 小 羽 から 大 羽 ) 大 阪 湾 では であった 前 を 上 回 る 標 本 船 の 漁 獲 量 を 指 標 とし( 図 4) 1986 ~215 の 平 均 値 を 平 値 とした 2. 漁 況 の 経 過 (216 4 月 ~6 月 ) 及 び 今 後 の 見 通 しについての 説 明 (1)シラス 漁 況 紀 伊 水 道 東 部 ( 和 歌 山 県 側 )では5 月 の 漁 獲 量 は 前 の98% 平 ( ~215 の 平 均 値 )の54%で あった 6 月 中 旬 まで 低 調 に 推 移 している 紀 伊 水 道 西 部 ( 徳 島 県 側 )では5 月 の 漁 獲 量 は 前 の232% 平 (1997 ~215 の 平 均 値 )の77%であ り 6 月 も 低 調 である 大 阪 湾 ( 大 阪 府 )では216 の 漁 は 前 同 様 4 月 下 旬 から 始 まった 4 月 の 漁 獲 量 は 前 の151% 平 の229%であった 6 月 上 旬 まで 好 調 に 推 移 した 模 様 である 大 阪 湾 ( 兵 庫 県 )では216 の 漁 は 前 より5 日 早 い4 月 22 日 から 始 まった 5 月 の 漁 獲 量 は 前 の129% 平 の161%であった 播 磨 灘 東 部 ( 兵 庫 県 側 )では216 の 漁 は 前 より4 日 早 い5 月 21 日 から 始 まった 5 月 の 漁 獲 量 は 前 の 71% 平 の198%であった 播 磨 灘 南 西 部 ( 香 川 県 側 )では216 の 漁 は 前 と 同 じ5 月 2 日 から 始 まった 6 月 中 旬 まで 好 調 に 推 移 し ている 播 磨 灘 北 西 部 ( 岡 山 県 側 )では216 の 漁 は 前 より5 日 早 い6 月 1 日 から 始 まった 6 月 の 漁 獲 量 は13 日 現 在 で 前 の345% 29 から215 の 平 均 値 の232%である 漁 なし 35 N 5 月 6 月 34.5 N 不 明 35 N 34.5 N 34 N 34 N 134 E 135 E 33.5 N 134 E 135 E 33.5 N 月 ~6 月 のシラス 漁 況

3 (2) 産 卵 量 紀 伊 水 道 外 域 の 東 側 では5 月 は 前 の83% 平 (26~215 の 平 均 値 )の13%であった 紀 伊 水 道 東 部 では5 月 は 前 の3% 平 の5%であった 大 阪 湾 では5 月 は 前 の171% 平 (~214 の 平 均 値 )の249% 6 月 は 前 の392% 平 の254% であった 播 磨 灘 では6 月 は 前 の54% 平 の177%であった( 図 5) 播 磨 灘 東 部 では6 月 は 前 の137% 平 の 38% 播 磨 灘 南 西 部 で 前 の1% 平 の49% 播 磨 灘 北 西 部 で 前 の5% 平 の19%であった (3) 今 後 の 見 通 しの 説 明 シラス( 本 夏 季 発 生 群 ) 6 月 15 日 現 在 黒 潮 は 都 井 岬 沖 足 摺 岬 沖 でやや 離 岸 室 戸 岬 潮 岬 で 接 岸 している 各 岬 における 黒 潮 離 岸 距 離 の 変 動 傾 向 と 水 産 研 究 教 育 機 構 運 用 の 海 況 予 測 システムFRA-ROMSの 予 測 結 果 を 併 せて 考 慮 する と 紀 伊 水 道 沖 の 黒 潮 は8 月 まで 一 時 的 にやや 離 岸 するものの 概 ね 接 岸 傾 向 で 推 移 すると 予 測 される 紀 伊 水 道 東 部 では 外 海 発 生 群 及 び 内 海 発 生 群 が 漁 獲 されていると 推 定 される 紀 伊 水 道 外 域 の 東 側 と 紀 伊 水 道 東 部 での5 月 の 産 卵 量 は 前 平 を 下 回 っており 平 並 みであった 前 を 下 回 ると 考 えられる 紀 伊 水 道 西 部 でも 外 海 発 生 群 及 び 内 海 発 生 群 が 漁 獲 されていると 推 定 される 7 月 ~8 月 の 漁 獲 量 は6 月 の 紀 伊 水 道 西 部 と 播 磨 灘 ( 徳 島 県 海 域 )の 水 温 が 低 いほど 多 くなる 傾 向 があり 播 磨 灘 ( 徳 島 県 海 域 )よりも 紀 伊 水 道 の 影 響 が 大 きい( 図 6) 紀 伊 水 道 西 部 に 近 接 している 播 磨 灘 南 西 部 での6 月 の 産 卵 量 は 平 を 下 回 っているが 紀 伊 水 道 西 部 の 水 温 は 前 よりもやや 低 い( 前 値 -1. 以 上 -.5 未 満 )ことから 不 漁 であった 前 を 上 回 るが 平 を 下 回 ると 予 測 される 大 阪 湾 では 外 海 発 生 群 が 春 から 引 き 続 き 漁 獲 されるのに 加 え 内 海 発 生 群 が6 月 以 降 にシラスとして 漁 獲 されるようになる 黒 潮 は 接 岸 傾 向 で 推 移 すると 予 測 されているが 紀 伊 水 道 での 漁 獲 量 は 減 少 傾 向 にある ので 今 後 の 外 海 発 生 群 の 漁 獲 はあまり 見 込 めない しかし5 月 ~6 月 の 産 卵 量 は 前 平 を 上 回 っている ことから であった 前 並 みと 予 測 される 播 磨 灘 東 部 では 内 海 発 生 群 が 漁 の 主 体 であり 6 月 の 水 温 が 低 いほど7 月 ~8 月 の 漁 獲 量 が 多 くなる 傾 向 が ある( 図 7) また 明 瞭 でないものの 播 磨 灘 全 体 の6 月 の 産 卵 量 が 多 いほど7 月 ~8 月 の 漁 獲 量 が 多 くなる 傾 向 がある( 図 7) 播 磨 灘 全 体 での6 月 の 産 卵 量 は 平 を 上 回 っているが( 図 5) 水 温 が 前 並 みで 平 を 上 回 っていることから であった 前 を 下 回 ると 予 測 される( 図 8) 播 磨 灘 南 西 部 も 内 海 発 生 群 が 漁 の 主 体 である 5 月 ~6 月 の 漁 は 好 調 であるものの 6 月 の 産 卵 量 は 前 平 を 下 回 り 仔 魚 採 集 量 が 平 並 みであることから 前 同 様 平 並 みであると 考 えられる 播 磨 灘 北 西 部 も 内 海 発 生 群 が 漁 の 主 体 である 6 月 の 漁 は 好 調 であるものの 産 卵 量 は 前 平 を 下 回 っていることから であった 前 平 を 下 回 ると 考 えられる カタクチイワシ( 小 羽 から 大 羽 ) 大 阪 湾 では 漁 期 当 初 に 前 発 生 の 1 歳 魚 その 後 は 216 の 春 シラス 漁 で 漁 獲 の 対 象 となった 歳 魚 が 小 中 羽 として 漁 獲 される 大 阪 湾 における 産 卵 量 から 判 断 すると 大 阪 湾 に 滞 留 している1 歳 魚 は 前 より 多 いと 考 えられる また 216 の 春 シラスの 漁 況 をあわせて 判 断 すると であった 前 を 上 回 ると 考 え られる

4 図 1 紀 伊 水 道 西 部 ( 徳 島 県 側 : 左 図 ) 及 び 紀 伊 水 道 東 部 ( 和 歌 山 県 側 : 右 図 )の 標 本 漁 協 における7 月 ~8 月 の シラス 漁 獲 量 ( 実 線 は 平 値 左 図 :1997 ~215 右 図 : ~215 ) 図 2 大 阪 湾 ( 兵 庫 県 : 左 図 大 阪 府 : 右 図 )の 標 本 漁 協 における7 月 ~8 月 のシラス 漁 獲 量 ( 実 線 は1986 ~215 の 平 値 ) 図 3 播 磨 灘 北 西 部 ( 岡 山 県 側 : 左 上 図 )の 標 本 船 における7 月 ~8 月 のシラス 漁 獲 量 播 磨 灘 東 部 ( 兵 庫 県 側 : 右 上 図 ) 及 び 播 磨 灘 南 西 部 ( 香 川 県 側 : 左 下 図 )の 標 本 漁 協 における7 月 ~8 月 のシラス 漁 獲 量 ( 実 線 は 平 値 左 上 図 : から215 右 上 図 :1986 から215 左 下 図 :1989 から215 )

5 図 4 大 阪 湾 の 標 本 船 における7 月 ~8 月 のカタクチイワシ 漁 獲 量 ( 実 線 は1986 ~215 の 平 値 ) 1 8 産 卵 量 水 温 産 卵 量 (1 12 粒 ) 215 1m 層 水 温 ( ) 図 5 播 磨 灘 における6 月 の 産 卵 量 と1m 層 水 温 ( 実 線 は 産 卵 量 点 線 は1m 層 水 温 の1986 ~215 の 平 値 ) 3 1 紀 伊 水 道 西 部 y = x R 2 =.455 播 磨 灘 ( 徳 島 県 海 域 ) y = x R 2 = m 層 水 温 ( ) 図 6 紀 伊 水 道 西 部 播 磨 灘 ( 徳 島 県 海 域 )における6 月 の1m 層 水 温 と 紀 伊 水 道 西 部 の 標 本 漁 協 におけるシラス 漁 獲 量 の 関 係

6 3 1 y = x R² = y = 3.664x R² = m 層 水 温 ( ) 産 卵 量 (1 12 粒 ) 図 7 播 磨 灘 における6 月 の1m 層 水 温 と 播 磨 灘 東 部 における 標 本 漁 協 のシラス 漁 獲 量 の 関 係 ( 左 図 ) 及 び6 月 の 産 卵 量 と 標 本 漁 協 のシラス 漁 獲 量 の 関 係 ( 右 図 ) 使 用 したデータは1981 ~215 は215 漁 獲 量 は216 予 測 値 (216 予 測 値 は 産 卵 量 と 水 温 をパラメータとした 重 回 帰 分 析 から 求 めているため 必 ずしも 両 図 の 回 帰 直 線 上 にない) 3 シラス 漁 獲 量 重 回 帰 分 析 から 求 めた 予 測 値 図 8 播 磨 灘 東 部 の 標 本 漁 協 における7 月 ~8 月 のシラス 漁 獲 量 と 重 回 帰 分 析 から 求 めた 漁 獲 量 予 測 値 ( 実 線 は 1986 ~215 の 平 値 )

7 参 画 機 関 和 歌 山 県 水 産 試 験 場 地 方 独 立 行 政 法 人 大 阪 府 立 環 境 農 林 水 産 総 合 研 究 所 水 産 技 術 センター 兵 庫 県 立 農 林 水 産 技 術 総 合 センター 水 産 技 術 センター 岡 山 県 農 林 水 産 総 合 センター 水 産 研 究 所 徳 島 県 立 農 林 水 産 総 合 技 術 支 援 センター 水 産 研 究 課 国 立 研 究 開 発 法 人 水 産 研 究 教 育 機 構 中 央 水 産 研 究 所 ( 取 りまとめ 機 関 ) 国 立 研 究 開 発 法 人 水 産 研 究 教 育 機 構 瀬 戸 内 海 区 水 産 研 究 所 香 川 県 水 産 試 験 場