日本内科学会雑誌第107巻第1号

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1 トピックス Ⅴ. C 型肝炎治療の現状と今後の展開, 残された課題 C 型肝炎治療の現状と今後の展開, 残された課題 要旨 C 型肝炎に対する抗ウイルス治療は, 直接,C 型肝炎ウイルス (hepatitis C virus:hcv) を標的とする, 直接作用型抗ウイルス薬 (direct-acting antiviral:daa) による治療が主流となっている. 現在,HCVのプロテアーゼ,NS5A 蛋白,NS5Bポリメラーゼを標的にした3 種類の薬剤が開発され, 短期間での安全なウイルス排除が可能となった. しかし, 薬剤耐性変異ウイルスの存在や, 現在, 非代償性肝硬変例や肝癌症例には不適応である等の問題点も残っており, 今後の展開が期待される. 坂本穣 1) 榎本信幸 2) 日内会誌 107:38~43,2018 Key words DAA, 薬剤耐性変異 (RASs),HCV eradication はじめに C 型肝炎に対する抗ウイルス治療は, これまで主体であったインターフェロン (interferon: IFN) 治療に代わり, 直接,C 型肝炎ウイルス (hepatitis C virus:hcv) を標的とする, 直接作用型抗ウイルス薬 (direct-acting antiviral:daa) による治療が主流となっている. 現在, 薬剤の標的となっているのは, 非構造 (Non-nonstructural:NS) 蛋白のHCV NS3/4 プロテアーゼ, NS5A 蛋白,NS5Bポリメラーゼであり, それぞれに対する,HCV NS3/4プロテアーゼ阻害薬, NS5A 阻害薬,NS5Bポリメラーゼ阻害薬が使用可能である ( 図 ).1989 年のHCV 発見以来, 長きにわたり,IFN 単独, ないしIFNにリバビリン (ribavirin:rbv) やDAAを併用する治療法が行 われてきたが, ウイルス排除 (sustained virological response:svr) 率は必ずしも高くなく, 長期にわたる治療期間を要し, 多くの副作用が存在した. しかし,2014 年 7 月に, わが国で最初にIFNを使用せずDAAのみで治療する, いわゆる IFNフリー 治療が開始された. 1.C 型肝炎に対する治療の現状 IFNフリー治療として最初に承認されたのは, プロテアーゼ阻害薬のアスナプレビル (asunaprevir:asv) とNS5A 阻害薬のダクラタスビル (daclatasvir:dcv) の併用療法である. この治療はゲノタイプ (genotype)1 型のHCVを対象とし,IFN 無効例やIFN 治療不適格 不耐容例に対し最初に認可され, 後に初回治療例にも適 1) 山梨大学附属病院肝疾患センター, 2) 山梨大学大学院総合研究部 医学部内科学講座第 1 教室 Basics and Clinics on Viral Hepatitis in the era of Viral Elimination. Topics:V. Current status and future of hepatitis C treatment, remaining problems. Minoru Sakamoto 1) and Nobuyuki Enomoto 2) : 1) Center for Liver Disease, University of Yamanashi, Japan and 2) First Department of Internal Medicine, University of Yamanashi, Graduate School of Medicine, Japan. 38 日本内科学会雑誌 107 巻 1 号

2 特集 肝炎ウイルス克服時代の肝臓病学 IRES (U)n 5 非翻訳領域 NS C E1 E2 NS2 NS3 4A NS4B NS5A NS5B コアエンベローププロテアーゼポリメラーゼ 構造蛋白 非構造蛋白 3 非翻訳領域 シグナルペプチドペプチダーゼ NS2-3 プロテアーゼシグナルペプチダーゼ NS3-4 プロテアーゼ NS5A NS5 RNA 依存性 RNA ポリメラーゼ NS3/4プロテアーゼ阻害薬第 1 世代テラプレビル (TVR) 第 2 世代 IFN 併用シメプレビル ( SMV) バニプレビル ( VAN) アスナプレビル ( ASV) パリタプレビル (PTV) グラゾプレビル ( GZV) グレカプレビル ( GLE) NS5A 阻害薬第 1 世代ダクラタスビル (DCV) レジパスビル ( LDV) オムビタスビル ( OBV) 第 2 世代エルバスビル (EBV) ピブレンタスビル ( P I B) NS5 ポリメラーゼ阻害薬核酸型ソホスブビル ( SOF) 非核酸型ベクラブビル ( BCV) 図 C 型肝炎ウイルスと直接作用型抗ウイルス薬 (DAA) 応拡大された. その後,2015 年 6 月には, 核酸型のNS5Bポリメラーゼ阻害薬のソホスブビル (sofosbuvir:sof) にNS5A 阻害薬のレジパスビル (ledipasvir:ldv) を加えた合剤ハーボニー R, 9 月には,NS5A 阻害薬のオムビタスビル (ombitasvir:obv) にプロテアーゼ阻害薬のパリタプレビル (paritaprevir:ptv) とリトナビル (ritonavir:r) を加えて合剤としたヴィキラックス R 配合錠,2016 年には,NS5A 阻害薬のエルバスビル (elbasvir:ebv) とプロテアーゼ阻害薬のグラゾプレビル (grazoprevir:gzr) による治療, 2017 年 2 月には,ASV,DCVに非核酸型のNS5B ポリメラーゼ阻害薬のベクラブビル (beclabuvir:bcv) を加えたジメンシー R 配合錠が保険適用された. 一方, ゲノタイプ2 型に対しては, 2015 年 3 月にSOFにRBVを併用する治療法が認可され,2016 年 3 月には, ゲノタイプ1またはゲノタイプ2のいずれにも該当しない場合にも使用可能となった. また,2016 年 9 月にはヴィ キラックス R 配合錠もゲノタイプ2 型に対して適応追加された. さらに,2017 年 9 月には,HCV ゲノタイプ1~ 6 全ての遺伝子型を対象とする パンジェノ 型プロテアーゼ阻害薬グレカプレビル (glecaprevir:gle) とNS5A 阻害薬のピブレンタスビル (pibrentasvir:pib) の合剤であるマヴィレット R 配合錠が認可された. 1) ゲノタイプ 1 (1)ASV+DCV 併用療法この治療法は,ASV(100 mg) を 1 日 2 回, DCV(60 mg) を 1 日 1 回,24 週内服するもので,IFN のような副作用もなく, 慢性肝炎及び代償性肝硬変を対象とした国内開発試験で85% もの高いSVR 率を達成した. しかし, この薬剤は, 発熱やtransaminase 上昇等の副作用が若干みられるほか,HCVの 自然獲得 薬剤耐性変異 (resistance-associated substitutions:rass) 日本内科学会雑誌 107 巻 1 号 39

3 トピックス Ⅴ. C 型肝炎治療の現状と今後の展開, 残された課題 が問題となった. すなわち,HCV は 1 本鎖の RNA (ribonucleic acid) ウイルスであり, ウイルスゲ ノムの修復機構を持たないため, 複製 増殖の過程で高率にアミノ酸変異が出現し, ウイルスゲノムが変化する. 薬剤の暴露があると, 薬剤存在下でも増殖可能なウイルスが選択もしくは誘導されて容易に薬剤耐性を獲得するが, 薬剤の暴露がなくとも, もともと薬剤に結合能が弱い等の理由による, 自然獲得 耐性変異が一定の頻度で存在する. 特に,NS5A 領域に存在する NS5A-L31M/VやY93H 変異が存在すると治療効果が劣ることが明らかになっており, 特にY93H 変異は, 日本人では14% ほど存在し, これらではSVR 12( 治療後 12 週間後のSVR 率 ) は43.3% に低下し, 耐性がない症例の91.3% に比して大きく減弱することが明らかになっている 1). そこで, この治療前には, この薬剤 RASsを測定し, 変異がないことを確認して用いることが推奨され, 変異がある場合は治療適応については慎重に考慮することが求められた. (2)SOF/LDV( ハーボニー R) SOFは核酸型のNS5Bポリメラーゼ阻害薬で, HCV RNA 伸長の際にヌクレオチドの代わりに基質として活性部位に取り込まれ,RNA 鎖の伸長を停止させる チェーンターミネーター として働き, ウイルスの増殖を阻止する. このため, ウイルス蛋白の構造によらず, 耐性変異が生じにくい.in vitroでは,ns5b S282 変異が知られているが, 自然耐性獲得変異はほとんどみられない. 一方,NS5A 阻害薬のLDVは,NS5A Y93H 変異にも有効とされるが, 市販後の実臨床では治療不成功例も散見され,Y93H を含む薬剤耐性ウイルスが若干治療中に増殖しやすい (breakthroughしやすい) ことが指摘されている.SOF/LDVの合剤( ハーボニー R) 治療については,1 日 1 回 1 錠,12 週間の治療で, 国内第 III 相開発試験では, 治療歴, 代償性肝硬変の有無, 年齢および投与前のNS5A 耐性変異の有無にかかわらず,SVR 12は100% であった 2). た だし, 配合されているSOFのために, 腎機能低下例 (egfr<30 ml/ 分 /1.73 m 2 ) や, 催不整脈作用には注意が必要である. (3)OBT/PTV/r( ヴィキラックス R 配合錠 ) ヴィキラックス R 配合錠は,1 日 2 錠 12 週間服用する.NS5A 阻害薬のOBTはDCVに比較して, 自然獲得薬剤耐性の影響は受けにくいとされ, 国内開発試験のSVR 12はY93Hに耐性があっても83.0%, 耐性変異がなければ99.0% の SVR 12を達成し, 慢性肝炎全体では96.0%, 代償性肝硬変では90.5% のSVR 12であった 3). しかし,PTVの血中濃度を高めるために配合されているリトナビル (r) のため, 併用禁忌薬剤が他の薬剤に比較して多い. 特にCa 拮抗薬との併用が禁忌もしくは注意となっている. また, この薬剤は腎代謝であるため, 理論的には腎機能異常例にも用いることができるが, 腎不全が進行した症例も報告されている. (4)EBR+GZR 併用療法 NS5A 阻害薬のEBR( エレルサ R )50 mgを1 日 1 回, とプロテアーゼ阻害薬のGZR( グラジナ R ) 50 mg 錠を1 回 2 錠,1 日 1 回,12 週間内服する治療である. 海外では合剤 (Zepatier R ) として発売されたが, わが国では単剤で発売された. 国内開発試験のSVR 12は, 慢性肝炎例で 96.5%, 非代償性肝硬変例で97.1% であった. RASsのある症例でもSVR 12 は 93.1% と報告されており,RASsに対しても有効性が高まっている. また, 重度腎機能障害合併患者を対象とした海外第 II/III 相臨床試験 (C-SURFER) でのSVR 12は99.1% と報告されており 4),CKD 4~5, 血液透析例でも使用可能と考えられる. (5)BCV/DCV/ASV( ジメンシー R 配合錠 ) ジメンシー R 配合錠 1 錠中には,DCV 15 mg, ASV 100 mg,bcv 37.5 mgが含まれ,1 回 2 錠, 1 日 2 回食後に12 週間内服する. 年齢, 性別, 肝線維化の程度, 前治療歴, 代償性肝硬変の有無,IL28B 遺伝子型等の背景因子,NS5A 領域の L31またはY93のRASsの有無にかかわらず, 良 40 日本内科学会雑誌 107 巻 1 号

4 特集 肝炎ウイルス克服時代の肝臓病学 好な抗ウイルス効果が示され, 国内開発試験では, ゲノタイプ1bで未治療のC 型慢性肝炎患者におけるSVR 12は95.9% と報告されている. これはASV+DCV 療法におけるRASsの問題点の解決を図ったものであるが, 治療効果との関連を示したエビデンスはない. またALT 増加や高血症等の肝機能障害等の副作用が多く, 投与中は毎週, 肝機能検査を行うことが求められている. (6)GLE/PIB( マヴィレット R 配合錠 ) マヴィレット R 配合錠は,1 錠中にGLP 100 mg,pib 40 mgを含み,1 回 3 錠,1 日 1 回食後に投与する. この薬剤はゲノタイプ1~6 型に有効性を示し, パンジェノタイプの薬剤である. 治療期間は, 慢性肝炎ではゲノタイプ1 型または2 型では8 週間, いずれにも該当しない場合は12 週間である. また, 代償性肝硬変では 12 週間が治療期間である. 国内開発試験のSVR 12は, 慢性肝炎 8 週間治療で, ジェノタイプ1 で99.1%, ジェノタイプ2で97.8% であり,DAA 未治療の代償性肝硬変の12 週治療のSVR 12は 100% であった. また,DAA 既治療例でも93.9% のSVR 12を示し,RASs のある症例の有効性が示されているほか, 添付文書に 前治療歴に応じて投与期間は12 週間とすることができる と記載されているため, 主治医の判断で, 慢性肝炎でも治療期間を12 週とすることも可能である. さらに,Child-Pugh 分類 Cの肝機能障害のある患者には禁忌とされるが, 代償性肝硬変であれば Child-Pugh 分類 A~Bの症例で用いることが可能である. また, 薬剤相互作用も少なく, 腎障害例を含めて比較的安全に使用可能であるほか, 副作用も少なく, 今後の第一選択薬となることが期待されている. 2) ゲノタイプ 2 (1)SOF+RBV 併用療法ジェノタイプ2 型のHCVに対して,SOF はソバルディ R としてRBVと併用して用いられる.SOF は1 日 1 回 400 mg,rbv は体重に応じ,600 mg~ 1,000 mgを1 日 2 回に分服する. 国内開発試験のSVR 12は97% と良好であったが 5),RBVに貧血や腎障害の副作用があることから注意が必要である. (2) OBT/PTV/r( ヴィキラックス R 配合錠 )+RBV 併用療法 OBT/PTV/rは, ゲノタイプ2 型にも用いられるが, この場合もRBVの併用が必要である. 国内開発試験では, 未治療の非肝硬変例で12 週間治療のSVR 12は75.0% であったのに対し,16 週間治療では91.5% であったため, 治療期間は 16 週間となった. しかし, 詳細にゲノタイプを検討すると,2a 型は93.9%,2b 型は70.0% であり,2a 型に限定して用いることが望まれる. (3)GLE/PIB( マヴィレット R 配合錠 ) 前述のように,GLE/PIBはパンジェノタイプに有効な薬剤であるため, ゲノタイプ2 型にも用いられ, 国内開発試験のSVR 12は97.8% であった. 2. DAA 治療の今後と治療困難例への対応 残された課題 DAAの国内上市わずか3 年余りで, 種々の薬剤が使用可能となり, 当初懸念された問題点も解決されつつある. しかし, 依然として, 我が国では治療困難例も存在している. 特に問題なのは薬剤 RASsであり, 自然獲得 RASsに対しては強力な薬剤により克服されつつあるが,DAA 既治療例でのRASsに対しては未だ問題が残っている. 1)DAA に対する RASs への対応 DAAに対する自然獲得 RASsは, 薬剤の治療効果を弱めるだけでなく,SVRが達成できなかった場合に薬剤暴露による新たな耐性を出現させてしまうという問題点がある. 現在用いられているDAA 治療法の多くは95% 以上のSVRを達成するが, 初期に用いたASV+DCVのSVR 12 は 日本内科学会雑誌 107 巻 1 号 41

5 トピックス Ⅴ. C 型肝炎治療の現状と今後の展開, 残された課題 85% 程度であり, 自然耐性 Y93H 変異では40% でウイルス排除が可能であったに過ぎない. このような症例では,Y93H に加え, プロテアーゼ阻害薬にも耐性を生じるほか,NS5A にも新たな RASsを生じる可能性が高い. 特にIFN+RBV+プロテアーゼ阻害薬のシメプレビル (simeprevir: SMV) でのASV+DCV 治療不成功例にNS5A- A92KやP32 delの変異は,ns5a 阻害薬に対して極めて高い耐性能を有することが報告されている 6).DAA 既治療例に対する対策は,RASsを詳細に検討し, 以前使用しなかったクラスの薬剤を選択することや, 遺伝子障壁の高い薬剤を使うことは望ましい. 我が国では,ASV+DCV 治療の不成功例が少なからず存在し, これにSOF/ LDVを使用した成績は71% のSVR 12であった 7) が,GLE/PIBでは 93.9%(30/33) であり, この薬剤に対する期待が高まっている. しかし,GIB/ PIBでの治療不成功例では,P32L/P32del,L31F/ P32delが治療前に検出されており, このような症例では, やはり治療困難な可能性が高い. また, 海外では,OBT/PTVに非核酸型のNS5Bポリメラーゼ阻害薬のDasabuvirを加えた治療法, SOF/VELにプロテアーゼ阻害薬のベルパタスビル (velpatasvir:vel) を併用した治療法や, GZRに新規 NS5A 阻害薬のruzasvirと非核酸型 NS5B 阻害薬のuprifosbuvirを加えた治療法が開発中であるが, これら薬剤は,DAA 不成功例に有効であることが示されているが,ASV+DCV 治療不成功例や上記の高度耐性変異に対して有効かどうかは不明である. 従って, 現在は治療開始前にRASsを測定し, 治療適応について慎重に検討することが必要である. 2) 非代償性肝硬変に対する対応現在, 我が国では,DAA 治療の抵抗は慢性肝炎および代償性肝硬変に限られている. これは, 我が国では, 非代償性肝硬変やChild-Pugh 分類 BやC 症例に対する安全性が確認されていないためであるが, 海外では非代償性肝硬変対 するDAAの有効性が報告されている 8). 特に第 2 世代のNS5A 阻害薬であるVELをSOFと併用した ASTRAL-4 試験では,SOF/VEL 12 週で 83%,24 週で 86%,SOF/VEL+RBV 12 週で 94% のSVR 12と報告されており, ゲノタイプ1に限ると, それぞれ88%,92%,96% と極めて高い効果が指摘されている 9). このため, 我が国でも現在開発試験が進行中である. 3) 腎機能異常例 血液透析例への対応慢性腎臓病患者のHCV 感染率は一般より高く, 約 10% と報告されており,HCV 感染が腎障害の進展にも影響する可能性が指摘されている. また, 腎移植時にはHCV 感染がないことが好ましいことや, 血液透析例では感染管理の観点からもHCV 排除が好ましいと考えられる. そこで,DAAを有効に使うことが必要である. 現在用いられる薬剤のうち,SOF は腎排泄のため, 使用が困難であるが,ASV+DCV,OBT/PTV/r, EBR+GZR 療法では, いずれの薬剤も肝排泄であるため, 使用が制限されない. 特に我が国では, ASV+DCVで 95.5~100% のSVR 12 が得られたことが報告されている 10). また,GLE/PIBも国内開発試験に血液透析例も含まれており, 安全に使用できることが示されている. 4)HBV 共感染例への対応 B 型肝炎ウイルス (hepatitis B virus:hbv) 共感染例では,HCV 単独感染例よりも線維化進展が速いことが指摘され, 積極的な治療が望ましい. しかし, 我が国ではHBs 抗原陽性例にASV+ DCV 治療を行ったところ,HCV RNAが低下する一方で,HBVが再活性化した症例が報告されており, 死亡例も報告された. このため, 各種 DAA 製剤の添付文書にはHBV 再活性化に対する注意喚起が追記された. 従って,DAA 治療時にはHBV の共感染の有無を確認し,HBV 関連マーカーを注意深く観察し,HBV DNA 量の増加があった場合には,HBVに対する核酸アナログ製剤を投与 42 日本内科学会雑誌 107 巻 1 号

6 特集 肝炎ウイルス克服時代の肝臓病学 する等の対策が必要である. 3. C 型肝炎撲滅への道標 HCV elimination から eradication へ C 型肝炎の治療の目標は, ウイルス排除とこれに伴う肝線維化進展抑制, 肝発癌予防である. このために,DAAを有効に用いることが重要で, わが国ではその目標に近づきつつある. しかし, 現行の治療法の恩恵を享受できない症例も多く存在する. 特に肝線維化の進行した非代償性肝硬変や発癌例等である. 今後はこのような症例に対し, 安全かつ有効な治療法の開発は喫緊の課題である. また,DAA 治療不成功例 にみられる複雑な高度耐性変異は多剤耐性となり, このようなRASsに対する有効な治療法や DAAの開発も重要である. そして, 何よりもDAA によるウイルスの排除は HCV 感染症 の治療に過ぎず,C 型肝炎という疾患が撲滅されたわけではない. また, 今後, ウイルス排除後にも肝発癌する症例が増加することが予測されるが, これらも含めた対策や管理が重要である. 著者のCOI(conflicts of interest) 開示 : 坂本穣 ; 研究費 助成金 ( アッヴィ, イーピーエス,MSD, 塩野義製薬 ), 榎本信幸 ; 講演料 ( アッヴィ,MSD, ギリアド サイエンシズ, ブリストル マイヤーズスクイブ ), 寄附金 ( アステラス製薬, エーザイ,MSD, 大塚製薬, ギリアド サイエンシズ, 大正富山医薬品, ブリストル マイヤーズスクイブ ) 文献 1 ) Kumada H, et al : Daclatasvir plus asunaprevir for chronic HCV genotype 1b infection. Hepatology 59 : , ) Mizokami M, et al : Ledipasvir and sofosbuvir fixed-dose combination with and without ribavirin for 12 weeks in treatment-naive and previously treated Japanese patients with genotype 1 hepatitis C : an open-label, randomised, phase 3 trial. Lancet Infect Dis 15 : , ) Kumada H, et al : Randomized phase 3 trial of ombitasvir/paritaprevir/ritonavir for hepatitis C virus genotype 1b-infected Japanese patients with or without cirrhosis. Hepatology 62 : , ) Roth D, et al : Grazoprevir plus elbasvir in treatment-naive and treatment-experienced patients with hepatitis C virus genotype 1 infection and stage 4 5 chronic kidney disease(the C-SURFER study):a combination phase 3 study. Lancet 386 : , ) Omata M, et al : Sofosbuvir plus ribavirin in Japanese patients with chronic genotype 2 HCV infection : an open-label, phase 3 trial. J Viral Hepat 21 : , ) Uchida Y, et al : Development of rare resistance-associated variants that are extremely tolerant against NS5A inhibitors during daclatasvir/asunaprevir therapy by a two-hit mechanism. Hepatol res 46 : , ) Akuta N, et al : Retreatment efficacy and predictors of ledipasvir plus sofosbuvir to HCV genotype 1 in Japan. J Med Virol 89 : , ) Aqel BA, et al : Multicenter experience using simeprevir and sofosbuvir with or without ribavirin to treat hepatitis C genotype 1 in patients with cirrhosis. Hepatology 62 : , ) Curry MP, et al : Sofosbuvir and Velpatasvir for HCV in Patients with Decompensated Cirrhosis. N Engl J Med 373 : , )Suda G, et al : Efficacy and safety of daclatasvir and asunaprevir combination therapy in chronic hemodialysis patients with chronic hepatitis C. J Gastroenterol 51 : , 日本内科学会雑誌 107 巻 1 号 43

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