土木学会論文集 E Vol.64 No.4, , 波動理論を用いた逆解析による 粘弾性多層体の構造評価 小澤良明 1 篠原裕貴 2 松井邦人 3 東滋夫 4 1 正会員東京電機大学建設環境工学科研究員 ( 埼玉県比企郡鳩山町石坂 ) o

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1 波動理論を用いた逆解析による 粘弾性多層体の構造評価 小澤良明 篠原裕貴 松井邦人 東滋夫 4 正会員東京電機大学建設環境工学科研究員 ( 5-94 埼玉県比企郡鳩山町石坂 ) E-il:o-y@sj.biglobe.ne.jp 正会員元東京電機大学理工学研究科 ( 現 : 東亜道路工業株式会社 ( 6- 東京都港区六本木 7--7) ) E-il:y_shinoh@w.todoo.co.jp フェロー会員東京電機大学教授建設環境工学科 ( 5-94 埼玉県比企郡鳩山町石坂 ) E-il:tsui@g.dendi.c.jp 4 正会員鹿島道路株式会社技術研究所 ( 8-6 東京都調布市飛田給 -9-) E-il:higshi@kjiod.co.jp 本研究の目的は,FWD 試験の時系列データを用いて構造評価するための新しい動的逆解析法 () を開発することである. 本方法の大きな特徴は, フォークトモデルで構成される粘弾性多層体に作用する衝撃荷重の波動伝播の理論解を順解析に組み込んでいることである. 逆解析では, 各層のフォークトモデルのパラメータの値を推定している. 逆解析には打切り特異値分解を組み込んだ Guss Newton 法を用い, 時間領域で解析たわみと測定たわみが一致するようにパラメータを決定している. 実測データを用いて本理論で逆解析を行い動的逆解析ソフトウェア で得られた結果と比較した. 両者の結果は類似しているが, の結果の方が初期値によるばらつきが若干少ない. Key Wods :Voigt odel, wve- popgtion, ultilyeed hlf spce, Hnkel tnsfo, FFT, Guss Newton ethod. はじめに FWD (Flling Weight Deflectoete) は舗装構造評価の標準試験機としてしばしば用いられる.FWD 試験で原位置試験を行い, 舗装の表面の数点で測定したたわみから舗装を構成する各層の弾性係数を推定できると考えられている. これまで舗装の新設設計や補修計画を策定するために表面たわみをどのように解釈すべきかについて精力的に研究が行われてきた. その結果, 数多くの逆解析法が開発されてきた. 現在, 舗装を構成する層弾性係数を推定できる静的逆解析法と動的逆解析法が存在する.FWD で測定した荷重とたわみのピーク値が, 多層弾性構造モデルで解析した表面たわみと一致するように各層の弾性係数を推定しようとするものである.FWD 試験は衝撃的な荷重を作用させるため動的載荷試験である. しかし, 通常荷重とたわみのピーク値を用いて, 静的逆解析を行っており, 動的荷重が舗装に及ぼす慣性力や減衰の影響を無視している. それに対して動的逆解析では,FWD 試験の荷重 とたわみの時系列データを用いており, これらの影響を考慮したより現実に即した逆解析と言うことができる. 動的逆解析も解決すべき問題を色々抱えている. 動的逆解析も静的逆解析と同様, 順解析と逆解析からなっている. 逆解析の基本的な考え方は, 実測値と解析値の差の自乗和を最小にすることであり, 色々な最適化理論を適用できるが, 通常 Newton 法や Guss Newton 法が用いられている. 動的順解析には波動理論の理論解あるいは半理論解を用いる方法と FEM で行う方法がある.Kng ) は離散グリーン関数を用い,Al-Khouy et l. ) は Fouie-Bessel 級数と Fouie 変換を, また Ji et l. ) は Spline 関数と FFT を用いた半理論的方法で順解析を行っている.Chtti et l. 4) は FEM と FFT を用い, 菊田ら 5) は FEM で離散化した波動方程式をリッツベクトルで縮小化して近似式を誘導し, 固有値解析を行いその理論解を求めている. 著者らは, 舗装を構成する各層がフォークトモデルで構成される多層構造であると仮定し, その表面に衝撃荷重が作用するときの波動方程式に Hnkel 変換と FFT を 5

2 適用して得られる連立複素微分方程式の解を誘導することに成功している 6). 本研究では, この理論解を用いて動的逆解析できるソフトウェア を開発し, FWD 試験データに適用した. 菊田ら 5) が作成した FEM に基づく動的逆解析ソフトウェア の結果と比較している. σ E σ F. 波動解析と逆解析 図 - フォークトモデル () 波動伝播衝撃荷重がフォークトモデルで構成された多層構造の表面に半径 に等分布して作用するものと仮定する. このような問題は軸対称となり, 波動方程式は次式のように書くことができる. σ τ σ σ θ u + + = ρ t τ σ τ w + + = ρ t () (b) ここに,u,w はそれぞれ および 軸方向の変位, σ, σ, σ θ, τ は微小要素の応力である. 変位とひずみと関係式は, u u w u w ε =, ε θ =, ε =, γ = + () ε, ε θ, ε は, それぞれσ, σ θ, σ に対応する垂直ひずみ. γ はτ に対応するせん断ひずみである. 図 - に記すフォークトモデルの, 変位と応力の関係式は, σ σ θ = E + F σ τ ここに, d dt + b ν =, ( + ν )( ν ) + b + b b = ( +ν ) ε ε θ ε b γ () E は弾性係数,F は粘性係数,ν はポアソン比である. 多層構造では, それぞれの層で材料特性や層厚は異なるが, 式 ()-() の関係がすべての層で成立つ. 多層構造表面に動的荷重 P(t) が半径 の円に等分布していると仮定すると, 境界条件は式 (4) のように書くことができる. σ (,, t) = p( t) (4) = > (4b) ここに, τ (,, t) = (4c) ( π ) p( t) = P( t) 式 ()-(4) を Hnkel 変換と FFT を用いて解を求めている. 6) 解き方については文献に詳述した. () 逆解析本研究は, 舗装断面をフォークトモデルで仮定し, 衝撃荷重と多層構造の表面における着目点で計測された鉛直方向の変位波形から, 各層の弾性係数 E j と減衰係数 Fj を推定するものである. 添字 j は層番号を表している. ここでは, 測定されたi 点の鉛直方向の変位波形を w i (t), 波動解析から得られる鉛直変位を ( E, F, t) i j j とする. ( E, F, t) i j j が w i (t) と一致するように E, F j j, ( j =,..., M ) を決定する. 波動方程式は前述のように FFT を用いているので, 周波数領域で解析たわみと測定たわみを一致させることも考えられる. しかし,FWD 試験で測定されたたわみ波形はピーク値付近で精度は良いが, 始めと終りの裾の部分において必ずしも保障されていない. そこで時間領域においてピーク値付近の信頼できる領域で両者のたわみが一致するように, 舗装各層の弾性係数と減衰係数を推定する. 粘弾性モデルで構成された多層構造の逆解析ソフトウェアを と呼ぶことにする. 逆解析では初期値 X = ( E, F ) T j j の値を仮定してたわみを解析し, 解析たわみと測定たわみの差が最小となるようにパラメータの値を決定する. 評価関数を次式のように定義する. N K J = { u ( t ) ( X, t )} i k i k (5) i= k= ここに, u i ( t k ) : 時刻 tk における着目点 i の測定たわみ ( X, t ) : 時刻 t における着目点 i の解析たわみ i k k X : 未知パラメータ ( 層の減衰係数と弾性係数 ) からなるベクトル 54

3 N : 着目点数 K : たわみの着目時間区間にある時間軸の離散 点 tk の総数 なお, たわみ波形の差を最小にさせる時間領域は t t と定義する. 荷重載荷円中心のたわみがピーク t 値の 5% を越えたときの時刻をt, 最遠センサー位置のたわみがピークを過ぎピーク値 8% 以下となった時刻を t としている. 5) 逆解析の基本的な考え方は, 文献同様に, 打切り特 異値分解を組み込んだ Guss Newton 法を用いている. 式 (5) が最小となるための必要条件より, 載荷荷重 P(t) =5c 層特性 h =5c 層特性 h = 5c 層特性 図 - シミュレーション解析断面 E = 5 MP F = 5MP ρ ν =.5 = kg E = 4MP ρ = kg E = 6MP ρ =6kg s F 4MP s = ν =.5 F =.6MP s ν =.4 M K N i ( X, tk ) i ( X, tk ) j= k= i= X X l j K N = k= i= dx ( u t ) (, t )) i j i ( X (6) k i k X l l =,...,M 式 (6) は M M の連立方程式である. 係数マトリックスの条件数がしばしば非常に大きくなり, 特異マトリックスに近くなるため, 逆解析の計算は不安定であると言われている. そのため打切り特異値分解を用いて係数マトリックスの階数を落として近似的に式 (6) を解いている. 収束時の測定たわみと解析たわみの誤差を式 (7) で評価する. 表面たわみ (c) t =.7s t =.46s D - (x) =.c D - (x).5 =.5c D- D-9 D-5 LOAD D -5 = (x).8c D -5(x).8 =.65c 時間 (s) 図 - 逆解析範囲 荷重 (kn) E = N K i= k= { u ( t ) ( X, t )} i k N K i k (7) 表 - シミュレーション逆解析結果. 数値シミュレーション 図 - に記すようなシミュレーション断面に, 半径 5c の円に等分布する衝撃荷重 P = 49sin ( πt 4)kN を作用させ, 汎用 FEM ソフトである ADINA を用いてシミュレーションデータを作成した.ADINA における解析領域は, 水平方向 6, 深さ方向 6 と設定した. 着目点は FWD 試験機を参考に, 舗装表面で荷重作用中心から c,c,45c,6c, 9c,c,5c 離れた位置とする. 逆解析を行うソフトウェアは, 荷重と表面たわみのピーク値だけを用いる静的逆解析ソフト. 荷重と表面たわみの波形を用い, と で動的逆解析を行う. なお, 逆解析はアルゴリズムが不安定であり, 初期値の選択が逆解析結果に影響すると言われている. そこで, ここでは 5 個発生させた一様乱数を用い 表面たわみ (c) D- D-9 D-5 (D-) (D-9) (D-5) (D-) (D-9) (D-5) LOAD 時間 (s) 図 -4 たわみ一致度 荷重 (kn) 55

4 て, 層目の弾性係数は ~MP, 層目は ~MP, 層目は 4~MP の範囲の値となるよ うに初期値を発生させ, 逆解析を行った. 本シミュレーションデータにおいて, たわみ波形の差を最小にする時間領域を図 - に記す. 荷重載荷円中心のたわみがピーク値 5% を越えたときの時刻は t =.7s, 最遠センサー位置のたわみがピークを過ぎピーク値 8% 以下となった時刻は t =.46 s である. 逆解析結果を表 - に整理する. から推定した層弾性係数は, 真値と比較し 層目の弾性係数と 層目の弾性係数が大きい. 静的モデルとして逆解析したモデル誤差により生じたものと考えられる. の結果は真値と比較し, 第 層と第 層の弾性係数を小さく評価し, 第 層の弾性係数を大きく評価している. これは の解析領域に起因しており, の解析領域は, 水平方向 5, 深さ方向 6 とシミュレーション断面より領域を小さく設定しているためだと思われる. の結果は弾性係数だけでなく減衰係数も精度良く逆解析が行われている. また変動係数も が最も小さい. これは, 逆解析における初期値の影響が少ない事を示しており, は安定した逆解析手法である. 図 -4 に逆解析から得られた各層の弾性係数と減衰係数を用いて計算した表面たわみと,ADINA で求めた表面たわみを図示する. と とも,ADINA の表面たわみと良く一致している. なお, このシミュレーションにおいて逆解析に要する計算時間は, と で同程度 ( CPU:Coe Duo 66 の PC を使用時 ) であり, 約 ~ 分である. 4. 実測データを用いた逆解析 () A 機関ここで利用する FWD 試験データは, 埼玉県栗橋市に舗設したテストピットで,996 年 8 月 7 日午前 時から翌日午前 時までの 時間おきに測定したものである. 試験を行った舗装断面を図 -5 に記す. この舗装には熱電対がアスファルト混合物層に 個埋設して, 舗装温度を計測している. 逆解析には,, を用いる. ここでも, 初期値の影響を見るため, 層目の弾性係数が 5~MP, 層目は ~8MP, 層目は ~5MP,4 層目は 6~5MP の範囲の値となるように一様乱数で 5 組発生させて逆解析を行った.996 年 8 月 7 日午前 時に計測したデータを用いて逆解析した結果を図 -6 に記す. 層目弾性係数については MP 刻み, 層目弾性係数と 層目弾性係数は 4MP 刻み,4 頻度 頻度 頻度 頻度 載荷荷重 P(t) = 5c 層特性アスファルト混合物 h = 4.6c ν =.5 ρ = kg 層特性粒度調整砕石 (M-) h = 5.c ν =.5 ρ = kg 層特性 h = 8.c ν =.5 クラッシャラン (C-4) ρ =9kg 4 層特性 ν =.4 4 路床 ρ = 6 kg 図 -5 A 機関解析断面 弾性係数 (MP) () 層目 6 弾性係数 (MP) (b) 層目 弾性係数 (MP) (c) 層目 次の級 4 9 弾性係数 (MP) (d) 4 層目図 -6 時測定たわみ逆解析結果 次の級 次の級 次の級 56

5 5 4 舗装温度 弾性係数 (MP) 温度 ( ) 減衰係数 (MP s) 舗装温度 温度 ( ) () 層目弾性係数 () 層目減衰係数 弾性係数 (MP) 減衰係数 (MP s) (b) 層目弾性係数 (b) 層目減衰係数 弾性係数 (MP) 減衰係数 (MP s) (c) 層目弾性係数 (c) 層目減衰係数.5. 弾性係数 (MP) 減衰係数 (MP s) (d) 4 層目弾性係数図 -7 4 時間測定データ逆解析弾性係数 (d) 4 層目減衰係数図 -8 4 時間測定データ逆解析減衰係数 57

6 5 5 E() E() E() E() E() E4() E() E4() 変動係数 (%) 図 -9 逆解析弾性係数の変動係数 層特性 層特性 層特性 4 層特性 載荷荷重 P(t) =5c Asphlt Concete Flexible bse (no tetent) Subgde Bedock 弾性係数 (MP) h =.c h =.8c 図 - LTPP 解析断面 表 - 初期値乱数範囲 層目 層目 層目 ν =.5 ρ = kg ν =.5 ρ = kg ν =.5 4 ρ = kg 層目弾性係数は 5MP 刻みで頻度分布図を作成し, それ ぞれ図 -6(),(b),(c), (d) に記す. 実測データを で逆解析した結果はほとんどばらつきがなく, アルゴリズムは非常に安定している. 動的逆解析では, の結果方がややばらつきは大きく, の方が安定している. シミュレーション結果同様, は安定した逆解析手法である. 図 -7 は 時間おきに 4 時間連続して測定したデータの逆解析弾性係数の結果である. 縦軸に弾性係数, 横軸に計測した時刻を記し,~4 層目の逆解析結果をそれぞれ図 -7(),(b),(c),(d) に記す. なお 層目の逆解析結果 ν h = 8.9c =. 4 ρ = 6 kg 初期値乱数範囲 5~ ~8 6~ 4 にはアスファルト混合物層の平均温度も図示した. アスファルト混合物層の平均温度は, 時が最も高く4., 6 時が最も低い 9.8 である. この図よりアスファルト混合物層の弾性係数は温度が高いと小さくなる傾向を示している.,,4 層目は粒状材であるので, 弾性係数値は温度の影響を受けず, 一定だと考える. しかし の結果は変動が大きく, 逆解析結果は実態を表していない. 層目, 層目の弾性係数は と でも時間により変動しているが, の結果と比べると変動は小さい. 図 -8 は縦軸を減衰係数, 横軸を測定時刻として と から得られた結果を比較している. ~4 層目の逆解析結果をそれぞれ図 -8(),(b),(c),(d) に記した. 図 -8() の 層目減衰係数は時間の経過とともに変化しており, その値は弾性係数の変化と類似している. 層目の減衰係数は の推定値が の推定値より大きい. 層目の減衰係数は の方がやや大きい.4 層目では両者の推定値はほぼ等しい. 図 -9 に と から求めた弾性係数の変動係数を図示した. 本図から, の変動係数は の変動係数と比べかなり小さいことが明らかになった. () LTPP データ LTPP データ 7) (Site,Stte highwy 8,Texs) を用いて で逆解析を行う. 舗装断面を図 - に記す. このデータの特徴は,MDD(Multi-Depth Deflectoete) データと DCP(Dynic Cone Penetoete) データも合せて記録されていることである. また,FWD 試験の最大荷重量を 6.7,4.,5.4,66.7(kN) と 4 種類の荷重レベルで試験を行っているが, ここでは 5.4kN の測定データの結 58

7 表 - LTPP 逆解析結果 Cse(5-) Cse(-) Cse(-) Cse4(-4) Cse5(4-5) 平均値変動係数平均値変動係数平均値変動係数平均値変動係数平均値変動係数 層目 弾性係数 (MP) 層目 層目 層目 層目 減衰係数 (MP s) 層目 層目 層目 E (c) 果だけを記すことにした. この断面には, ベッドロックが舗装表面より.9 の深さにあるが, このベッドロックにどの程度の剛性があるのか明らかでない. そこで, 動的逆解析により舗装各層の弾性係数に加えベッドロックの剛性の推定を試みる. 逆解析するにあたりは, アスファルト混合物層, 路盤層, 路床の初期値を表 - の範囲で 5 組選択した. 逆解析は選択した初期値の影響を大きく受けることが知られており, ベッドロックの弾性係数の初期値を予測できないので,Cse(5MP~MP), Cse(MP~MP),Cse(MP~MP), Cse4(MP~4MP),Cse5(4MP~5MP) の 5 つの範囲を考え, 各 5 個の初期値を一様乱数で発生 させた. 逆解析した結果の誤差 ( E ), 弾性係数と減衰係 数の各平均値と変動係数を表 - に示し, 図 - には,DCP 結果より推定した弾性係数を記す. 逆解析結果の誤差はベッドロックの弾性係数の初期値を MP~MP としたとき一番小さく.4, そのときベッドロックの弾性係数は 45MP, その ±σ の信頼区間は (69MP, 44MP) である. また, 次に小さい誤差はベッドロックの初期値が 5MP~MP ときで.44, ベッドロックの弾性係数は 7MP, ±σ の信頼区間は (4MP, 4MP) である. これらのとき 層目と 層目の弾性係数の大きさが逆転しているが, DCP の結果より信頼できる. また,Cse と Cse では,, 層目の弾性係数のばらつきも比較的小さい. 以上のことから, ベッドロックの弾性係数は両者の平均値の範囲 7MP~45MP,,, 層目の弾性係数も Cse と Cse の間にあると思われる. 5. 結論本研究では, フォークトモデルで構成される多層構造 深さ (c) Asphlt Concete Flexible bse (no tetent) Subgde DCP 推定弾性係数 (MP) 図 - DCP 測定結果 の理論解を用いて,FWD 試験データの構造評価を行った. 本研究から次のような知見を得た. () 本理論で逆解析した応答と,ADINA の応答とが一致した. 本理論の妥当性を確認した. () の結果は, 温度の影響を受けない路盤層の弾性係数が時刻により大きく変動しており, 実態を表しているとは言えない. () と比較し, は安定した動的解析が行える. (4) 初期値の選定は信頼できる逆解析を行う上で重要である. 特にベッドロック層の剛性の初期値は逆解析結果に大きく影響するため, その値が予測できないときは, より慎重に初期値を選定する必要がある. 参考文献 ) Kng, Y.V.: Multifequency Bck-Clcultion of Pveent-Lye Moduli, Jounl of Tnspottion Engineeing, ASCE, Vol. 4, No., pp.7-8, 998. ) Al-Khouy, R., Scps, A., Ksbegen, C. nd Bluwendd, J.: Spectl Eleent Technique fo Efficient Pete Identifiction of Lyeed Medi. Pt II: Invese clcultion, Intentionl Jounl of Solids nd Stuctues, Vol.8, pp ,. 59

8 ) Ji, Y., Wng, F., Lun, M., nd Guo, Z.: A Siplified Method fo Dynic Response of Flexible Pveent nd Appliction in Tie Doin Bckclcultion, The Jounl of Aeicn Science, Vol., No., pp.7-8, 6. 4) Chtti, K., Hide, W.S., Lee, H.S., Ji, Y.G. nd Sl, H.: Evlution of Non-line nd Response unde FWD Loding, Intentionl Jounl of Pveents, Vol., pp.88-99,. 5) 菊田征勇,Jes Min, 松井邦人, 董勤喜 : 複数の時系列 データを用いた舗装構造の動的逆解析, 土木学会論文集, No.76/V-6, pp.-, 4.5 6) 小澤良明, 松井邦人 : フォークトモデルで構成された舗装構造の波動伝播解析, 土木学会論文集 E, Vol.64, No., pp.4-, 8.4 7) LTTP Site. (8.. 受付 ) STRUCTURAL EVALUATION OF MULTILAYERED VISCOELASTIC MEDIA USING WAVE PROPAGATION THEORY Yoshiki OZAWA, Yuki SHINOHARA, Kunihito MATSUI nd Shigeo HIGASHI The objective of this ppe is to develop new dynic bckclcultion ethod (Wve-) fo stuctul evlution fo FWD tie seies dt. The in fetue of the ethod lies in ipleenttion of the theoeticl solution fo wve popgtion in ultilyeed viscoelstic edi coposed of Voigt odel due to n ction of ipulsive foce. Viscoelstic lye petes e estited by bckclcultion. In the bckclcultion esued nd coputed deflections e tched by the Guss Newton ethod coupled with tuncted singul vlue decoposition. The esults obtined by bckclculting esued FWD dt using the ethod e coped with the esults fo Dyn-. Both esults e found siil but Wve- supsses Dyn- in tes of vitions of bckclculted esults. 54

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<4D F736F F D B F090CD82C982C282A282C42E646F63> 1/8 温度応力解析についてアサヒコンサルタント 佃建一 1. はじめに解析は有限要素法 (FEM) と言われる数値解析手法で行ないます 一言で表現すれば 微分方程式で記述できるような物理現象 ( 熱現象 構造力学など ) に対して コンピュータを用いて近似解を求める手法です 右図のように解析する領域 ( 構造物 地盤 ) を 3 角形や 4 角形 ( 二次元や三次元 ) に細分割し ( 要素 )

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eq2:=m[g]*diff(x[g](t),t$2)=-s*sin(th eq3:=m[g]*diff(z[g](t),t$2)=m[g]*g-s* 負荷の座標は 以下の通りです eq4:=x[g](t)=x[k](t)+r*sin(theta(t)) eq5:=z[g](t)=r*cos(the

eq2:=m[g]*diff(x[g](t),t$2)=-s*sin(th eq3:=m[g]*diff(z[g](t),t$2)=m[g]*g-s* 負荷の座標は 以下の通りです eq4:=x[g](t)=x[k](t)+r*sin(theta(t)) eq5:=z[g](t)=r*cos(the 7. 制御設計の例 7.1 ローディングブリッジの制御装置 はじめに restart: ローディング ブリッジは 負荷をある地点から別の地点に運びます 台車の加速と減速は好ましくない振動を発生してしまいます そのため負荷はさらに安定し難くなり 時間もかかってしまいます 負荷がある地点から他の地点へ素早く移動し すみやかに安定するような制御装置を設計します 問題の定義 ローディング ブリッジのパラメータは以下の通りです

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