参 議 院 決 算 委 員 会 において 平 成 24 年 9 月 3 日 国 家 財 政 の 経 理 及 び 国 有 財 産 の 管 理 に 関 する 調 査 のため 会 計 検 査 院 に 対 し 三 菱 電 機 株 式 会 社 等 による 過 大 請 求 事 案 について 会 計 検 査 を

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1 会 計 検 査 院 法 第 30 条 の3の 規 定 に 基 づく 報 告 書 三 菱 電 機 株 式 会 社 等 による 過 大 請 求 事 案 に 関 する 会 計 検 査 の 結 果 について 平 成 24 年 10 月 会 計 検 査 院

2 参 議 院 決 算 委 員 会 において 平 成 24 年 9 月 3 日 国 家 財 政 の 経 理 及 び 国 有 財 産 の 管 理 に 関 する 調 査 のため 会 計 検 査 院 に 対 し 三 菱 電 機 株 式 会 社 等 による 過 大 請 求 事 案 について 会 計 検 査 を 行 い その 結 果 を 報 告 するよう 要 請 することが 決 定 され 同 日 参 議 院 議 長 を 経 て 会 計 検 査 院 長 に 対 し 会 計 検 査 及 びその 結 果 の 報 告 を 求 める 要 請 がなされた これに 対 して 会 計 検 査 院 は 同 月 4 日 検 査 官 会 議 において 本 要 請 を 受 諾 することを 決 定 した 本 報 告 書 は 上 記 の 要 請 により 実 施 した 会 計 検 査 の 結 果 について 会 計 検 査 院 長 から 参 議 院 議 長 に 対 して 報 告 するものである なお 会 計 検 査 院 としては 本 報 告 書 の 取 りまとめに 際 して 内 閣 官 房 総 務 省 防 衛 省 独 立 行 政 法 人 情 報 通 信 研 究 機 構 及 び 独 立 行 政 法 人 宇 宙 航 空 研 究 開 発 機 構 が 今 後 行 うこ ととしている 損 害 賠 償 の 請 求 再 発 防 止 策 の 策 定 等 の 状 況 について 検 証 等 を 終 えるに 至 っ ていない 部 分 があることなどから これらを 中 心 に 引 き 続 き 検 査 して 検 査 の 結 果 につい ては 取 りまとめが 出 来 次 第 報 告 することとする 平 成 24 年 10 月 会 計 検 査 院

3 目 次 第 1 検 査 の 背 景 及 び 実 施 状 況 1 1 検 査 の 要 請 の 内 容 1 2 防 衛 装 備 品 等 の 調 達 及 び 人 工 衛 星 等 の 研 究 開 発 等 に 関 する 契 約 の 概 要 1 (1) 防 衛 装 備 品 等 の 調 達 に 関 する 契 約 の 概 要 1 (2) 人 工 衛 星 等 の 研 究 開 発 等 に 関 する 契 約 の 概 要 3 ア 独 立 行 政 法 人 宇 宙 航 空 研 究 開 発 機 構 における 契 約 の 概 要 3 イ 衛 星 センターにおける 契 約 の 概 要 4 ウ 通 信 機 構 における 契 約 の 概 要 5 エ 総 務 省 における 契 約 の 概 要 5 3 検 査 の 観 点 着 眼 点 対 象 及 び 方 法 6 (1) 検 査 の 観 点 及 び 着 眼 点 6 (2) 検 査 の 対 象 及 び 方 法 8 第 2 検 査 の 結 果 8 1 過 大 請 求 の 経 緯 方 法 内 容 等 の 状 況 8 (1) 過 大 請 求 の 経 緯 8 ア これまで 明 らかになった 過 大 請 求 事 案 8 (ア) 過 去 の 過 大 請 求 事 案 の 件 数 返 還 額 等 8 (イ) 過 去 の 過 大 請 求 事 案 に 対 する 再 発 防 止 策 等 9 a 防 衛 省 の 再 発 防 止 策 9 b 宇 宙 機 構 の 再 発 防 止 策 10 c 衛 星 センター 通 信 機 構 及 び 総 務 省 の 不 正 防 止 対 策 11 イ 防 衛 装 備 品 等 の 調 達 及 び 人 工 衛 星 等 の 研 究 開 発 等 に 関 する 契 約 に 内 在 する 課 題 等 11 (ア) 競 争 性 透 明 性 等 の 確 保 11 (イ) コスト 削 減 へのインセンティブ 12 (ウ) 指 名 停 止 中 の 契 約 締 結 12

4 ウ 三 菱 電 機 株 式 会 社 等 による 過 大 請 求 事 案 の 発 生 13 (ア) 三 菱 電 機 及 び 関 係 4 社 による 過 大 請 求 事 案 の 発 生 13 (イ) 住 友 重 機 械 等 による 過 大 請 求 事 案 の 発 生 14 (2) 過 大 請 求 の 方 法 内 容 等 の 状 況 15 ア 三 菱 電 機 及 び 関 係 4 社 による 過 大 請 求 事 案 15 (ア) 三 菱 電 機 による 過 大 請 求 事 案 15 a 三 菱 電 機 の 組 織 15 b 契 約 実 績 等 16 c 工 数 付 替 え 等 の 状 況 17 d 工 数 付 替 え 等 の 目 的 背 景 動 機 等 24 (イ) 関 係 4 社 による 過 大 請 求 事 案 25 a 関 係 4 社 の 組 織 25 b 契 約 実 績 等 26 c 工 数 付 替 え 等 の 状 況 28 d 工 数 付 替 え 等 の 目 的 背 景 動 機 等 31 イ 住 友 重 機 械 等 による 過 大 請 求 事 案 32 (ア) 住 友 重 機 械 等 の 組 織 32 (イ) 契 約 実 績 等 32 (ウ) 工 数 水 増 し 等 の 状 況 33 a 住 友 重 機 械 における 工 数 水 増 し 等 の 状 況 33 b 住 重 特 機 における 工 数 水 増 し 等 の 状 況 35 c 過 大 請 求 額 の 算 定 との 関 係 36 (エ) 工 数 水 増 し 等 の 目 的 背 景 動 機 等 36 2 防 衛 省 等 における 監 査 等 の 実 施 状 況 36 (1) 防 衛 省 等 による 制 度 調 査 の 実 施 状 況 37 (2) 防 衛 省 等 による 原 価 監 査 等 の 実 施 状 況 38 (3) 三 菱 電 機 等 による 内 部 統 制 各 種 の 法 令 遵 守 等 に 係 る 施 策 等 の 実 施 状 況 40 ア 三 菱 電 機 による 施 策 等 の 実 施 状 況 40 イ 関 係 4 社 による 施 策 等 の 実 施 状 況 40 ウ 住 友 重 機 械 等 による 施 策 等 の 実 施 状 況 41

5 第 3 検 査 の 結 果 に 対 する 所 見 41 1 検 査 の 結 果 の 概 要 41 2 所 見 43

6 第 1 検 査 の 背 景 及 び 実 施 状 況 1 検 査 の 要 請 の 内 容 会 計 検 査 院 は 平 成 24 年 9 月 3 日 参 議 院 から 国 会 法 第 105 条 の 規 定 に 基 づき 下 記 事 項 について 会 計 検 査 を 行 いその 結 果 を 報 告 することを 求 める 要 請 を 受 けた これに 対 し 同 月 4 日 検 査 官 会 議 において 会 計 検 査 院 法 第 30 条 の3の 規 定 により 検 査 を 実 施 してその 検 査 の 結 果 を 報 告 することを 決 定 した 一 会 計 検 査 及 びその 結 果 の 報 告 を 求 める 事 項 ( 一 ) 検 査 の 対 象 内 閣 官 房 総 務 省 防 衛 省 独 立 行 政 法 人 情 報 通 信 研 究 機 構 独 立 行 政 法 人 宇 宙 航 空 研 究 開 発 機 構 ( 二 ) 検 査 の 内 容 三 菱 電 機 株 式 会 社 等 による 過 大 請 求 事 案 に 関 する 次 の 各 事 項 過 大 請 求 の 経 緯 方 法 内 容 等 の 状 況 防 衛 省 等 における 監 査 等 の 実 施 状 況 損 害 賠 償 の 請 求 再 発 防 止 策 の 策 定 等 の 状 況 2 防 衛 装 備 品 等 の 調 達 及 び 人 工 衛 星 等 の 研 究 開 発 等 に 関 する 契 約 の 概 要 (1) 防 衛 装 備 品 等 の 調 達 に 関 する 契 約 の 概 要 防 衛 省 (19 年 1 月 8 日 以 前 は 防 衛 庁 )は 防 衛 省 設 置 法 ( 昭 和 29 年 法 律 第 164 号 ) 等 に 基 づき 所 掌 に 係 る 防 衛 装 備 品 船 舶 航 空 機 等 の 調 達 等 を 民 間 企 業 等 と 請 負 契 約 等 を 締 結 することにより 実 施 しており これらに 係 る23 年 度 の 予 算 額 は2 兆 8920 億 7647 万 余 円 に 上 っている このうち 防 衛 装 備 品 及 び 防 衛 装 備 品 の 修 理 等 の 役 務 ( 以 下 防 衛 装 備 品 等 とい う )の 調 達 は その 用 途 が 特 殊 であり 市 販 性 が 少 なく 仕 様 が 複 雑 かつ 高 度 であり 最 先 端 技 術 等 を 必 要 とするため 契 約 相 手 方 が 限 定 されることが 少 なくないことなど から 契 約 金 額 でみると 他 府 省 等 の 物 品 調 達 に 比 べて 随 意 契 約 の 割 合 が 高 くなって いる また 防 衛 装 備 品 等 の 調 達 は 装 備 品 等 及 び 役 務 の 調 達 実 施 に 関 する 訓 令 ( 昭 和 49 年 防 衛 庁 訓 令 第 4 号 )に 基 づき 図 1のとおり 防 衛 省 装 備 施 設 本 部 (19 年 8 月 31 日 以 前 は 装 備 本 部 )が 行 う 調 達 ( 以 下 中 央 調 達 という )と 陸 上 海 上 航 空 - 1 -

7 各 自 衛 隊 の 部 隊 等 が 行 う 調 達 ( 以 下 地 方 調 達 という )に 区 分 されている 図 1 防 衛 省 における 防 衛 装 備 品 等 の 調 達 区 分 中 央 調 達 地 方 調 達 陸 上 海 上 航 空 各 自 衛 隊 の 部 隊 等 調 達 要 求 装 備 施 設 本 部 発 注 発 注 各 企 業 各 企 業 防 衛 装 備 品 等 の 調 達 に 係 る 予 定 価 格 の 算 定 方 式 については 防 衛 装 備 品 は 一 般 に 公 表 されている 市 場 価 格 が 形 成 されていない 場 合 が 多 いため このような 場 合 には 調 達 物 品 等 の 予 定 価 格 の 算 定 基 準 に 関 する 訓 令 ( 昭 和 37 年 防 衛 庁 訓 令 第 35 号 )に 基 づき 直 接 材 料 費 加 工 費 ( 直 接 労 務 費 に 間 接 労 務 費 間 接 材 料 費 及 び 間 接 経 費 で ある 製 造 間 接 費 を 加 えたもの) 直 接 経 費 総 利 益 等 の 計 算 項 目 の 合 計 額 により 予 定 価 格 の 決 定 の 基 準 とされる 計 算 価 格 を 算 定 する 原 価 計 算 方 式 を 採 用 することとされて いる このうち 加 工 費 は 工 数 ( 製 造 等 に 直 接 従 事 した 作 業 時 間 )に 加 工 費 率 ( 期 間 加 工 費 を 期 間 工 数 で 除 して 算 定 した1 作 業 時 間 当 たりの 加 工 費 であり 入 札 等 に 参 加 し ようとする 者 等 の 財 務 会 計 資 料 等 に 基 づいて 装 備 施 設 本 部 等 が 設 定 している )を 乗 ずることなどにより 計 算 することとなっている このため 加 工 費 は 外 部 証 ひょう 類 によって 確 認 が 可 能 な 直 接 材 料 費 等 とは 異 なり 契 約 相 手 方 の 管 理 会 計 上 の 関 係 書 類 による 確 認 にとどまるため 改 ざん 等 のリスクは 一 般 に 高 くなる また 防 衛 装 備 品 等 の 調 達 に 係 る 契 約 方 法 については 契 約 金 額 は 本 来 契 約 締 結 時 に 確 定 されていることが 原 則 であるが 前 記 のとおり 防 衛 装 備 品 は 仕 様 が 複 雑 かつ 高 度 であるため 最 先 端 技 術 等 を 必 要 とすることなどから 契 約 締 結 時 に 適 切 な 計 算 価 格 を 算 定 することができない 場 合 があり このような 場 合 には 準 確 定 契 約 超 過 利 益 返 納 条 項 付 契 約 又 は 概 算 契 約 ( 以 下 これらを 合 わせて 準 確 定 契 約 等 とい う )が 採 用 されている この 準 確 定 契 約 等 においては 契 約 金 額 の 範 囲 内 等 で 製 造 - 2 -

8 原 価 の 実 績 等 に 基 づいて 契 約 代 金 の 額 が 確 定 されることとなる そして 防 衛 省 は 契 約 代 金 の 額 を 確 定 させるため 原 価 監 査 官 等 を 契 約 相 手 方 に 赴 かせるなどして 契 約 相 手 方 が 契 約 履 行 のために 支 出 又 は 負 担 をした 費 用 が 原 価 として 妥 当 であるか 否 か を 審 査 するための 原 価 の 監 査 又 は 調 査 を 実 施 することとしている さらに 防 衛 省 は 原 価 の 監 査 等 の 際 に 契 約 相 手 方 から 提 出 を 受 ける 資 料 の 信 頼 性 確 保 のための 施 策 の 一 環 として 原 価 計 算 方 式 で 予 定 価 格 を 算 定 して 契 約 を 締 結 して いる 契 約 相 手 方 について その 契 約 相 手 方 が 採 用 している 原 価 計 算 システムの 適 正 性 を 確 認 するための 制 度 調 査 を 実 施 することとしている (2) 人 工 衛 星 等 の 研 究 開 発 等 に 関 する 契 約 の 概 要 ア 独 立 行 政 法 人 宇 宙 航 空 研 究 開 発 機 構 における 契 約 の 概 要 独 立 行 政 法 人 宇 宙 航 空 研 究 開 発 機 構 ( 以 下 宇 宙 機 構 という )は 独 立 行 政 法 人 宇 宙 航 空 研 究 開 発 機 構 法 ( 平 成 14 年 法 律 第 161 号 ) 等 に 基 づき 宇 宙 の 開 発 及 び 利 用 の 促 進 等 を 図 ることを 目 的 として 人 工 衛 星 等 の 開 発 等 を 民 間 企 業 等 と 請 負 契 約 等 を 締 結 することにより 実 施 しており 23 年 度 の 予 算 額 は2287 億 0607 万 円 に 上 っ ている 人 工 衛 星 等 の 開 発 等 は 仕 様 が 複 雑 かつ 高 度 であり 最 先 端 技 術 等 を 必 要 とする ため 契 約 相 手 方 が 限 定 されることが 少 なくないことなどから 契 約 金 額 でみると 随 意 契 約 の 割 合 が 高 くなっている 人 工 衛 星 等 の 開 発 等 の 請 負 契 約 等 に 係 る 予 定 価 格 の 算 定 方 式 については 人 工 衛 星 等 の 開 発 等 は 市 場 価 格 が 形 成 されていない 場 合 が 多 いため このような 場 合 には 宇 宙 機 構 が 定 めた 契 約 事 務 実 施 要 領 ( 平 成 15 年 契 約 部 長 通 達 第 15-1 号 )に 基 づき 原 価 計 算 方 式 を 採 用 することとされている 人 工 衛 星 等 の 開 発 等 に 係 る 契 約 方 法 については 確 定 契 約 のほか 契 約 締 結 時 の 契 約 金 額 を 上 限 金 額 とし 実 際 に 要 した 額 を 基 に 契 約 金 額 を 確 定 する 上 限 付 概 算 契 約 ( 以 下 準 確 定 契 約 超 過 利 益 返 納 条 項 付 契 約 概 算 契 約 及 び 上 限 付 概 算 契 約 を 概 算 契 約 等 と 総 称 する )がある このうち 上 限 付 概 算 契 約 においては 契 約 書 等 に 基 づき 実 際 に 要 した 経 費 を 確 認 する 原 価 監 査 を 実 施 することとなってお り また 原 価 計 算 方 式 で 予 定 価 格 を 算 定 する 契 約 においては 制 度 調 査 を 実 施 す ることとなっている また 宇 宙 機 構 は 内 閣 官 房 内 閣 情 報 調 査 室 内 閣 衛 星 情 報 センター( 以 下 衛 星 - 3 -

9 センター という )から 委 託 を 受 けて 情 報 収 集 衛 星 の 開 発 を 実 施 している すなわち 政 府 は 情 報 収 集 衛 星 の 導 入 について ( 平 成 10 年 12 月 22 日 閣 議 決 定 )により 外 交 防 衛 等 の 安 全 保 障 及 び 大 規 模 災 害 等 への 対 応 等 の 危 機 管 理 のた めに 必 要 な 情 報 を 収 集 することを 目 的 として 情 報 収 集 衛 星 を 導 入 することを 決 定 し 13 年 4 月 に 内 閣 情 報 調 査 室 に 衛 星 センターを 設 置 して 情 報 収 集 衛 星 に 関 する 研 究 開 発 運 用 等 の 業 務 を 行 っている これらの 業 務 は 図 2のとおり 衛 星 センタ ーが 民 間 企 業 等 と 委 託 契 約 等 を 締 結 するほか 宇 宙 機 構 及 び 独 立 行 政 法 人 情 報 通 信 研 究 機 構 ( 以 下 通 信 機 構 という )と 委 託 契 約 を 締 結 し さらに 両 機 構 から 民 間 企 業 等 へ 業 務 の 一 部 を 再 委 託 することなどにより 実 施 されている 図 2 情 報 収 集 衛 星 に 係 る 契 約 関 連 図 衛 星 センター 開 発 機 関 宇 宙 機 構 通 信 機 構 開 発 メ 各 企 業 各 企 業 各 企 業 各 企 業 - カ - 地 上 システムの 研 究 開 発 等 衛 星 システムの 研 究 開 発 等 イ 衛 星 センターにおける 契 約 の 概 要 衛 星 センターは 上 記 のとおり 情 報 収 集 衛 星 に 関 する 研 究 開 発 運 用 等 の 業 務 を 行 っており これらに 係 る23 年 度 の 予 算 額 は829 億 2538 万 余 円 に 上 っている 情 報 収 集 衛 星 の 研 究 開 発 運 用 等 の 委 託 契 約 等 は その 仕 様 の 多 くが 我 が 国 の 安 全 保 障 上 の 重 大 な 利 益 を 保 護 するために 開 示 できないことなどから 随 意 契 約 に よる 割 合 が 高 くなっている 情 報 収 集 衛 星 の 研 究 開 発 運 用 等 の 委 託 契 約 等 に 係 る 予 定 価 格 の 算 定 方 式 につ - 4 -

10 いては 設 計 費 試 験 費 材 料 費 等 の 製 造 原 価 等 を 積 み 上 げる 原 価 計 算 方 式 を 採 用 しており 契 約 を 締 結 する 者 から 見 積 書 の 提 出 を 受 け その 見 積 書 の 見 積 額 を 査 定 することなどにより 行 っている このうち 設 計 費 及 び 試 験 費 は 人 件 費 単 価 に 作 業 に 要 する 工 数 を 乗 ずることなどにより 算 定 することになっている また 情 報 収 集 衛 星 の 研 究 開 発 運 用 等 の 契 約 方 法 については 確 定 契 約 が 原 則 であるが 契 約 締 結 時 に 契 約 金 額 の 確 定 が 困 難 な 場 合 には 概 算 契 約 が 採 用 され ている このうち 概 算 契 約 においては 契 約 金 額 を 確 定 させるための 調 査 を 実 施 す ることとなっている ウ 通 信 機 構 における 契 約 の 概 要 通 信 機 構 は 独 立 行 政 法 人 情 報 通 信 研 究 機 構 法 ( 平 成 11 年 法 律 第 162 号 ) 等 に 基 づ き 情 報 収 集 衛 星 の 開 発 その 他 の 研 究 開 発 等 を 民 間 企 業 等 と 請 負 契 約 等 を 締 結 す ることにより 実 施 しており 23 年 度 の 予 算 額 は108 億 3605 万 円 に 上 っている このうち 情 報 収 集 衛 星 の 開 発 については 随 意 契 約 により 情 報 収 集 衛 星 の 開 発 以 外 の 研 究 開 発 等 については 原 則 として 公 募 による 随 意 契 約 によりそれぞれ 実 施 している 請 負 契 約 等 に 係 る 予 定 価 格 の 算 定 方 式 については 情 報 収 集 衛 星 の 開 発 では 原 価 計 算 方 式 を 採 用 しており 宇 宙 機 構 の 契 約 相 手 方 と 契 約 を 締 結 する 場 合 は 宇 宙 機 構 と 同 じ 加 工 費 率 等 を 使 用 することになっている また 情 報 収 集 衛 星 の 開 発 以 外 の 研 究 開 発 等 では 採 択 した 民 間 企 業 等 から 見 積 書 を 提 出 させ その 見 積 書 に 記 載 された 見 積 額 を 査 定 することにより 行 っている また 契 約 方 法 については 情 報 収 集 衛 星 の 開 発 では 上 限 付 概 算 契 約 を 採 用 して おり 情 報 収 集 衛 星 の 開 発 以 外 の 研 究 開 発 等 では 概 算 契 約 を 採 用 している そし て 情 報 収 集 衛 星 の 開 発 に 係 る 上 限 付 概 算 契 約 においては 原 価 監 査 を 実 施 するこ ととなっており 情 報 収 集 衛 星 の 開 発 以 外 の 研 究 開 発 等 に 係 る 概 算 契 約 において は 額 の 確 定 のための 検 査 ( 以 下 原 価 の 監 査 又 は 調 査 原 価 監 査 契 約 金 額 の 額 を 確 定 させるための 調 査 又 は 検 査 を 原 価 監 査 等 と 総 称 する )を 実 施 すること となっている さらに 情 報 収 集 衛 星 の 開 発 に 係 る 契 約 については 制 度 調 査 を 実 施 することとなっている エ 総 務 省 における 契 約 の 概 要 総 務 省 は 総 務 省 設 置 法 ( 平 成 11 年 法 律 第 91 号 ) 電 波 法 ( 昭 和 25 年 法 律 第

11 号 ) 等 に 基 づき 電 波 資 源 拡 大 のための 研 究 開 発 等 を 民 間 企 業 等 と 委 託 契 約 等 を 締 結 することにより 実 施 している そして このうち 電 波 資 源 拡 大 のための 研 究 開 発 については 電 波 の 有 効 利 用 に 資 する 研 究 開 発 課 題 を 指 定 した 上 で 研 究 開 発 提 案 を 公 募 して 採 択 された 研 究 開 発 を 行 う 民 間 企 業 等 と 委 託 契 約 を 締 結 することによ り 実 施 しており 23 年 度 の 予 算 額 は73 億 6179 万 余 円 に 上 っている 電 波 資 源 拡 大 のための 研 究 開 発 の 委 託 契 約 に 係 る 予 定 価 格 の 算 定 方 式 については 原 則 として 入 札 等 に 参 加 しようとする 者 等 から 見 積 書 を 提 出 させ その 見 積 書 に 記 載 された 見 積 額 を 査 定 することにより 行 っている また 電 波 資 源 拡 大 のための 研 究 開 発 の 契 約 方 法 については 概 算 契 約 を 採 用 し ており 額 の 確 定 のための 検 査 を 実 施 することとなっている 3 検 査 の 観 点 着 眼 点 対 象 及 び 方 法 (1) 検 査 の 観 点 及 び 着 眼 点 会 計 検 査 院 は 平 成 11 年 度 決 算 検 査 報 告 に 特 定 検 査 対 象 に 関 する 検 査 状 況 として 装 備 品 等 の 調 達 に 係 る 過 払 事 案 の 処 理 等 について を 掲 記 しており 会 計 検 査 院 の 所 見 として 制 度 調 査 等 のより 一 層 の 充 実 を 図 り 過 払 事 案 の 発 生 原 因 背 景 等 を 究 明 し これに 対 する 有 効 な 対 策 を 講 ずるとともに 契 約 相 手 方 である 会 社 の 保 有 する 防 衛 装 備 品 等 に 関 する 情 報 のより 一 層 の 収 集 蓄 積 に 努 める 要 があり もって これ らの 施 策 を 通 じ 防 衛 装 備 品 等 の 調 達 価 格 の 適 正 化 に 努 め 国 民 の 信 頼 を 得 るようにする ことが 肝 要 であるとしているところである しかし 三 菱 電 機 株 式 会 社 ( 以 下 三 菱 電 機 という )は24 年 1 月 27 日 に 防 衛 省 宇 宙 機 構 及 び 衛 星 センターと 締 結 した 契 約 に 係 る 工 数 等 を 過 大 に 申 告 して 過 大 請 求 を 行 っていたことなどを 認 めた その 後 三 菱 電 機 の 子 会 社 である 三 菱 スペース ソフ トウエア 株 式 会 社 ( 以 下 MSS という ) 三 菱 プレシジョン 株 式 会 社 ( 以 下 プレシジョン という ) 三 菱 電 機 特 機 システム 株 式 会 社 ( 以 下 三 電 特 機 と いう ) 及 び 関 連 会 社 である 太 洋 無 線 株 式 会 社 ( 以 下 太 洋 無 線 株 式 会 社 を 太 洋 無 線 といい これら4 社 を 関 係 4 社 という ) 並 びに 住 友 重 機 械 工 業 株 式 会 社 ( 以 下 住 友 重 機 械 という ) 及 びその 子 会 社 である 住 重 特 機 サービス 株 式 会 社 ( 以 下 住 重 特 機 サービス 株 式 会 社 を 住 重 特 機 といい 両 社 を 合 わせて 住 友 重 機 械 等 という )による 過 大 請 求 事 案 が 次 々と 明 らかになった これら7 社 によ る 過 大 請 求 事 案 ( 以 下 三 菱 電 機 株 式 会 社 等 による 過 大 請 求 事 案 という )につい - 6 -

12 ては マスコミにおいて 大 きく 報 道 されており 国 民 の 関 心 が 極 めて 高 く 国 会 にお いても 質 疑 が 行 われている このようなことから 会 計 検 査 院 は 三 菱 電 機 株 式 会 社 等 による 過 大 請 求 事 案 の 発 覚 以 降 同 事 案 について 検 査 を 実 施 してきたが 今 回 の 検 査 の 要 請 を 踏 まえ 今 後 も 検 査 を 続 けることとしている 防 衛 省 宇 宙 機 構 衛 星 センター 通 信 機 構 及 び 総 務 省 は 三 菱 電 機 関 係 4 社 又 は 住 友 重 機 械 等 に 対 して 指 名 停 止 等 の 措 置 を 講 じているが その 後 も 防 衛 省 宇 宙 機 構 通 信 機 構 及 び 総 務 省 は 指 名 停 止 中 であっても 真 にやむを 得 ない 場 合 に 該 当 する として これらの 会 社 と 契 約 を 締 結 している( 以 下 このような 場 合 に 締 結 した 契 約 を 指 名 停 止 中 の 契 約 という ) このことなどから 早 急 に 原 因 を 究 明 して 再 発 防 止 策 を 策 定 することなどが 重 要 な 課 題 となっている そこで これまで 明 らかになった 検 査 結 果 を 速 やかに 国 会 に 報 告 し 事 態 の 概 要 の 把 握 や 原 因 究 明 等 に 資 することとするとともに 詳 細 な 検 証 等 を 終 えるに 至 っていな い 部 分 を 中 心 に 今 後 引 き 続 き 検 査 を 実 施 して 最 終 的 な 検 査 の 結 果 については 取 り まとめが 出 来 次 第 報 告 することとする 会 計 検 査 院 は 本 件 の 検 査 の 要 請 の 趣 旨 を 踏 まえ 更 なる 検 査 の 徹 底 を 図 るなどのた め 三 菱 電 機 株 式 会 社 等 による 過 大 請 求 事 案 について 合 規 性 経 済 性 等 の 観 点 から 以 下 の 着 眼 点 により 検 査 を 実 施 した ア 過 大 請 求 の 経 緯 過 大 請 求 はどのような 経 緯 で 行 われていたのか 特 にこれまで 明 らかになった 過 大 請 求 事 案 に 対 する 再 発 防 止 策 等 はどのようなものであったのか また 防 衛 装 備 品 等 の 調 達 及 び 人 工 衛 星 等 の 研 究 開 発 等 に 関 する 契 約 における 過 大 請 求 の 背 景 事 情 等 となるような 課 題 等 はないか イ 過 大 請 求 の 方 法 内 容 等 の 状 況 過 大 請 求 はどのように 行 われていたのか 特 に 工 数 の 付 替 え 等 の 方 法 はどのよう なものか また 過 大 請 求 の 目 的 動 機 及 び 背 景 はどのようなものか ウ 防 衛 省 等 における 監 査 等 の 実 施 状 況 防 衛 省 宇 宙 機 構 衛 星 センター 通 信 機 構 及 び 総 務 省 が 実 施 している 制 度 調 査 原 価 監 査 等 は 適 切 に 実 施 されていたのか また 三 菱 電 機 関 係 4 社 及 び 住 友 重 機 械 等 における 内 部 統 制 各 種 の 法 令 遵 守 等 に 係 る 施 策 等 は 有 効 に 機 能 していたのか - 7 -

13 (2) 検 査 の 対 象 及 び 方 法 会 計 検 査 院 は 防 衛 装 備 品 等 の 調 達 については 防 衛 省 が19 年 度 から23 年 度 までの 間 に 三 菱 電 機 関 係 4 社 及 び 住 友 重 機 械 等 と 締 結 した 防 衛 装 備 品 等 の 調 達 に 関 する 請 負 契 約 等 を 対 象 として 人 工 衛 星 等 の 研 究 開 発 等 については 宇 宙 機 構 衛 星 センタ ー 通 信 機 構 及 び 総 務 省 が 三 菱 電 機 又 は 関 係 4 社 と 締 結 した 情 報 収 集 衛 星 の 研 究 開 発 等 に 係 る 委 託 契 約 等 のうち 19 年 度 から23 年 度 までの 間 に 履 行 の 全 部 又 は 一 部 を 完 了 した 契 約 を 対 象 として 検 査 を 行 った 検 査 に 当 たっては 防 衛 省 内 部 部 局 同 省 装 備 施 設 本 部 宇 宙 機 構 東 京 事 務 所 衛 星 センター 通 信 機 構 本 部 総 務 本 省 等 において 調 書 を 徴 したり 三 菱 電 機 等 から 提 出 された 製 造 等 に 係 る 実 際 の 原 価 が 記 載 された 実 際 原 価 計 算 書 等 の 関 係 書 類 を 確 認 したりするなどの 方 法 により 会 計 実 地 検 査 を 行 った さらに 三 菱 電 機 鎌 倉 製 作 所 及 び 通 信 機 製 作 所 ( 以 下 三 菱 電 機 鎌 倉 製 作 所 を 鎌 倉 製 作 所 同 社 通 信 機 製 作 所 を 通 信 機 製 作 所 という ) 関 係 4 社 並 びに 住 友 重 機 械 等 の 各 製 造 拠 点 に 赴 いて 精 算 関 係 資 料 や 社 内 の 調 査 資 料 を 確 認 したり 関 係 者 に 説 明 を 求 めたり 製 造 現 場 を 確 認 したりなどする 方 法 により 会 計 実 地 検 査 を 行 った これらの 会 計 実 地 検 査 には 計 214 人 日 を 要 した 第 2 検 査 の 結 果 1 過 大 請 求 の 経 緯 方 法 内 容 等 の 状 況 (1) 過 大 請 求 の 経 緯 ア これまで 明 らかになった 過 大 請 求 事 案 (ア) 過 去 の 過 大 請 求 事 案 の 件 数 返 還 額 等 防 衛 省 が 締 結 した 防 衛 装 備 品 等 の 調 達 契 約 においては 工 数 を 過 大 に 申 告 する などした 過 大 請 求 事 案 が 表 1-1のとおり 5 年 6 月 以 降 19 件 明 らかになっている ( 注 1) また 宇 宙 機 構 が 締 結 した 人 工 衛 星 等 の 研 究 開 発 等 に 関 する 請 負 契 約 等 にお いても 表 1-2のとおり 過 大 請 求 事 案 が4 件 明 らかになっている そして 防 衛 省 及 び 宇 宙 機 構 は 指 名 停 止 等 の 措 置 を 講 ずるとともに 再 発 防 止 策 を 講 じたとしていた - 8 -

14 表 1-1 過 去 の 過 大 請 求 事 案 の 概 要 ( 防 衛 省 ) ( 単 位 : 億 円 ) 会 社 発 覚 年 月 返 還 金 額 1 日 本 工 機 株 式 会 社 平 成 5 年 6 月 東 洋 通 信 機 株 式 会 社 6 年 3 月 71 3 藤 倉 航 装 株 式 会 社 7 年 5 月 ニコー 電 子 株 式 会 社 7 年 5 月 34 5 日 本 航 空 電 子 工 業 株 式 会 社 10 年 3 月 77 6 日 本 電 気 株 式 会 社 10 年 10 月 日 本 電 気 電 波 機 器 エンジニアリング 株 式 会 社 10 年 11 月 44 8 株 式 会 社 トキメック 11 年 11 月 株 式 会 社 富 士 通 ゼネラル 11 年 11 月 東 急 車 輌 製 造 株 式 会 社 12 年 5 月 富 士 写 真 光 機 株 式 会 社 12 年 11 月 日 進 電 子 株 式 会 社 12 年 11 月 日 本 飛 行 機 株 式 会 社 15 年 5 月 株 式 会 社 大 原 鉄 工 所 16 年 12 月 日 本 無 線 株 式 会 社 16 年 12 月 長 野 日 本 無 線 株 式 会 社 16 年 12 月 株 式 会 社 富 士 インダストリーズ 18 年 11 月 株 式 会 社 山 田 洋 行 19 年 11 月 極 東 貿 易 株 式 会 社 20 年 1 月 29.5 表 1-2 過 去 の 過 大 請 求 事 案 の 概 要 ( 宇 宙 機 構 ) ( 単 位 : 億 円 ) 会 社 発 覚 年 月 返 還 金 額 1 日 本 電 気 株 式 会 社 平 成 10 年 9 月 東 洋 通 信 機 株 式 会 社 10 年 9 月 日 本 航 空 電 子 工 業 株 式 会 社 10 年 11 月 3 4 日 本 飛 行 機 株 式 会 社 15 年 5 月 2 ( 注 1) 宇 宙 機 構 宇 宙 機 構 は 平 成 15 年 10 月 に 宇 宙 開 発 事 業 団 文 部 科 学 省 宇 宙 科 学 研 究 所 及 び 独 立 行 政 法 人 航 空 宇 宙 技 術 研 究 所 を 統 合 し そ れぞれの 業 務 を 承 継 して 設 立 されている 本 文 の 宇 宙 機 構 の 記 述 の うち 15 年 9 月 以 前 のものについては 宇 宙 開 発 事 業 団 又 は 宇 宙 科 学 研 究 所 に 関 するものであり 表 1-2 中 1から3までの 事 案 については 同 事 業 団 4の 事 案 については 同 研 究 所 に 係 るものである (イ) 過 去 の 過 大 請 求 事 案 に 対 する 再 発 防 止 策 等 a 防 衛 省 の 再 発 防 止 策 防 衛 省 が 締 結 した 防 衛 装 備 品 等 の 調 達 に 関 する 請 負 契 約 等 においては 前 記 のとおり これまで 過 大 請 求 事 案 が 何 度 も 明 らかになっており 防 衛 省 は 次 のような 再 発 防 止 策 を 講 じてきたとしている 11 年 4 月 に 防 衛 庁 長 官 ( 当 時 )を 本 部 長 とする 防 衛 調 達 改 革 本 部 が 取 りまとめ た 調 達 改 革 の 具 体 的 措 置 を 踏 まえ 同 年 6 月 に 関 係 機 関 に 対 して 契 約 の 相 手 方 の 提 出 資 料 の 信 頼 性 確 保 のための 施 策 について( 通 達 ) を 発 して 契 約 相 手 方 が 一 般 的 に 遵 守 すべき 次 の 事 項 を 入 札 等 に 参 加 しようとする 者 や 契 約 相 手 方 が 知 り かつ 守 らなければならない 事 項 を 定 めた 入 札 及 び 契 約 心 ( 注 2) 得 ( 昭 和 51 年 防 衛 庁 調 達 実 施 本 部 公 示 第 2 号 ) 等 に 新 たに 記 載 するとともに そ の 周 知 を 図 ることとした - 9 -

15 (a) 制 度 調 査 の 受 入 義 務 (b) 虚 偽 の 資 料 の 提 示 提 出 の 禁 止 (c) 予 定 価 格 の 算 定 に 当 たって 原 価 計 算 方 式 を 採 用 している 契 約 については 次 の 事 項 を 定 めた 資 料 の 信 頼 性 確 保 に 関 する 特 約 条 項 を 付 すこと 1 原 価 を 確 認 するために 必 要 となる 作 業 報 告 書 等 の 帳 票 類 の 保 存 義 務 ( 契 約 代 金 の 支 払 が 完 了 した 日 の 属 する 年 度 の 翌 年 度 の4 月 1 日 から1 年 間 ) 2 過 大 請 求 事 案 において 原 価 監 査 等 の 際 に 虚 偽 の 資 料 を 提 示 提 出 したこ とが 確 認 された 場 合 は 違 約 金 ( 過 払 額 と 同 額 20 年 4 月 1 日 以 降 は 過 払 額 の 2 倍 )を 課 すこと また 15 年 5 月 に 発 覚 した 日 本 飛 行 機 株 式 会 社 による 過 大 請 求 事 案 においては 同 社 が 防 衛 装 備 品 等 以 外 の 工 数 を 防 衛 装 備 品 等 の 工 数 として 付 け 替 えて 付 ( 注 3) 替 え 後 の 状 況 を 反 映 した 原 価 元 帳 等 の 帳 票 類 を 作 成 していた( 一 重 帳 簿 ) こ のことなどから 防 衛 庁 ( 当 時 )は その 後 の 制 度 調 査 においては 単 に 会 計 記 録 である 帳 票 類 を 審 査 するだけではなく その 背 景 となる 生 産 管 理 情 報 等 と の 比 較 検 証 や 内 部 統 制 システムの 調 査 を 加 えたり 従 来 実 施 している 監 査 法 人 等 への 外 部 委 託 に 加 え 防 衛 省 の 職 員 のみで 調 査 を 実 施 する 場 合 の 調 査 内 容 等 について 公 認 会 計 士 の 助 言 を 求 めたりなどして 契 約 相 手 方 の 原 価 計 算 シス テムの 適 正 性 の 確 保 に 努 めることとした ( 注 2) 入 札 及 び 契 約 心 得 平 成 18 年 7 月 の 改 訂 により 現 在 は 入 札 及 び 契 約 心 得 ( 平 成 18 年 防 衛 庁 装 備 本 部 公 示 第 1 号 ) ( 注 3) 一 重 帳 簿 従 来 の 過 大 請 求 事 案 は 原 価 監 査 制 度 調 査 等 の 際 に 提 示 する 虚 偽 の 原 価 元 帳 等 の 帳 簿 類 や 証 ひょう 類 とは 別 に 正 規 の 原 価 元 帳 等 の 帳 簿 類 や 証 ひょう 類 が 存 在 するという 意 味 で いわゆる 二 重 帳 簿 による 過 大 請 求 と 呼 ばれている これに 対 して 日 本 飛 行 機 株 式 会 社 による 過 大 請 求 事 案 等 は 他 の 契 約 の 実 績 工 数 の 一 部 を 防 衛 装 備 品 等 の 契 約 の 工 数 に 付 け 替 えるなどしており 当 該 付 替 え 後 の 工 数 等 が 記 載 された 原 価 元 帳 が 正 規 の 原 価 元 帳 として 取 り 扱 われ るとともに これに 符 合 した 証 ひょう 類 が 整 備 されており 他 に 正 規 の 原 価 元 帳 や 証 ひょう 類 が 存 在 しないという 意 味 で 本 報 告 書 に おいては このように 作 成 された 原 価 元 帳 や 証 ひょう 類 を 一 重 帳 簿 と 定 義 付 けている b 宇 宙 機 構 の 再 発 防 止 策 宇 宙 機 構 が 締 結 した 人 工 衛 星 等 の 研 究 開 発 等 に 関 する 請 負 契 約 等 において も 前 記 のとおり これまで 過 大 請 求 事 案 が 明 らかになっており 宇 宙 機 構 は 防 衛 省 と 同 様 に 次 のような 再 発 防 止 策 を 講 じてきたとしている

16 (a) 契 約 書 において 制 度 調 査 の 受 入 義 務 を 定 めて 11 年 11 月 から 順 次 これま でのシステム 監 査 の 調 査 項 目 を 充 実 強 化 した 制 度 調 査 を 実 施 した (b) 関 係 資 料 の 保 存 義 務 ( 原 価 監 査 が 完 了 した 日 の 属 する 年 度 の 翌 年 度 末 ま ( 注 4) で)や 違 約 金 の 額 ( 過 払 額 と 同 額 )を 定 めた 原 価 の 適 正 性 確 保 のための 特 約 条 項 等 を11 年 10 月 以 降 の 新 規 契 約 に 付 すこととした また 15 年 5 月 に 発 覚 した 日 本 飛 行 機 株 式 会 社 による 過 大 請 求 事 案 においては 同 社 が 確 定 契 約 において 見 積 書 の 金 額 を 過 大 に 計 上 したことによって 契 約 金 額 が 過 大 となっていた このため 宇 宙 機 構 は 従 来 の 確 定 契 約 においては 過 去 の 契 約 の 原 価 に 関 する 資 料 を 開 示 させていなかったが 今 後 は 当 該 資 料 を 契 約 相 手 方 に 開 示 させ それを 見 積 りの 調 査 に 反 映 させるほか 見 積 りの 前 提 となる 要 求 仕 様 の 明 確 化 具 体 化 を 図 るなど 見 積 りの 精 度 向 上 に 努 めること とした c 衛 星 センター 通 信 機 構 及 び 総 務 省 の 不 正 防 止 対 策 衛 星 センター 通 信 機 構 及 び 総 務 省 は 自 ら 締 結 した 委 託 契 約 等 において 過 大 請 求 事 案 が 明 らかになったことがない このことなどから 衛 星 センターは ( 注 5) 特 に 関 係 資 料 の 保 存 義 務 や 虚 偽 資 料 に 係 る 違 約 金 の 賦 課 といった 不 正 防 止 対 策 ( 注 6) を 講 じていない また 通 信 機 構 は 関 係 資 料 の 保 存 義 務 を 定 めておらず 総 務 省 は 違 約 金 の 賦 課 について 定 めていない ( 注 4) 違 約 金 の 額 宇 宙 機 構 は 本 件 過 大 請 求 事 案 発 覚 後 情 報 収 集 衛 星 以 外 の 契 約 については 三 菱 電 機 についてのみ 平 成 24 年 1 月 以 降 の 契 約 か ら 情 報 収 集 衛 星 に 関 する 全 ての 契 約 については24 年 3 月 以 降 の 契 約 から 違 約 金 の 額 を 過 払 額 の2 倍 に 引 き 上 げた ( 注 5) 違 約 金 の 賦 課 衛 星 センターは 本 件 過 大 請 求 事 案 発 覚 後 平 成 24 年 3 月 に 三 菱 電 機 との 履 行 中 の 契 約 について また 同 年 4 月 からの 新 規 契 約 のうち 原 価 計 算 方 式 により 予 定 価 格 を 算 定 した 契 約 について 契 約 相 手 方 を 問 わず 関 係 資 料 の 保 存 義 務 (1 年 )や 違 約 金 の 賦 課 ( 過 払 額 の2 倍 )を 定 めた 資 料 の 信 頼 性 確 保 に 関 する 特 約 条 項 を 付 すこととした ( 注 6) 関 係 資 料 の 保 存 義 務 通 信 機 構 は 本 件 過 大 請 求 事 案 発 覚 後 平 成 24 年 4 月 以 降 の 契 約 から 関 係 資 料 の 保 存 義 務 (1 年 )を 定 めた イ 防 衛 装 備 品 等 の 調 達 及 び 人 工 衛 星 等 の 研 究 開 発 等 に 関 する 契 約 に 内 在 する 課 題 等 (ア) 競 争 性 透 明 性 等 の 確 保 防 衛 装 備 品 等 の 調 達 及 び 人 工 衛 星 等 の 研 究 開 発 等 に 関 する 契 約 は 前 記 のと

17 おり 契 約 相 手 方 が 限 定 されることが 少 なくない 契 約 金 額 でみると 随 意 契 約 の 割 合 は 防 衛 省 の 中 央 調 達 の 場 合 は22 年 度 で53.4% 宇 宙 機 構 の 場 合 は23 年 度 で40.6%となっているなど 他 府 省 等 の 物 品 調 達 に 比 べて 随 意 契 約 の 割 合 が 高 く 競 争 が 働 きにくい 面 がある また 用 途 が 特 殊 であったり 開 発 品 であったりするため 市 場 価 格 が 形 成 され ておらず 特 定 の 企 業 の 見 積 書 等 に 基 づいて 原 価 計 算 方 式 により 予 定 価 格 を 算 定 する 場 合 が 多 く 例 えば 防 衛 省 の22 年 度 の 中 央 調 達 の 場 合 原 価 計 算 方 式 によ る 予 定 価 格 の 算 定 実 績 は 契 約 金 額 で75%となっているなどしており 更 に 競 争 性 が 乏 しいことから 予 定 価 格 の 算 定 根 拠 等 の 透 明 性 の 確 保 が 重 要 となる (イ) コスト 削 減 へのインセンティブ 現 行 の 概 算 契 約 等 においては 契 約 相 手 方 のコスト 削 減 努 力 により 工 数 等 が 低 減 した 場 合 についても 契 約 代 金 等 を 減 額 することとなり コスト 削 減 の 便 益 を 全 て 発 注 者 が 享 受 することとなっている また 原 価 計 算 方 式 により 予 定 価 格 を 算 定 する 場 合 には 総 利 益 は 製 造 原 価 に 対 して 一 定 の 率 で 計 算 することとなって いることから 製 造 原 価 が 低 減 すると 総 利 益 も 低 減 することとなり 契 約 相 手 方 は コスト 削 減 分 だけでなく 総 利 益 も 減 額 されることとなる このようなことか ら 契 約 相 手 方 において コスト 削 減 へのインセンティブが 働 きにくい 面 がある 一 方 防 衛 省 は 前 記 の 調 達 改 革 の 具 体 的 措 置 を 踏 まえ 11 年 7 月 に インセン ティブ 契 約 として 減 価 提 案 制 度 を 導 入 した これは 契 約 締 結 後 に 成 果 品 とし ての 防 衛 装 備 品 の 機 能 及 び 性 能 を 低 下 させることなく 企 業 が 有 する 技 術 及 び 製 造 ノウハウを 活 用 してコスト 削 減 を 可 能 とする 提 案 を 受 け 審 査 の 上 適 当 と 認 めた 場 合 は 当 該 企 業 にコスト 削 減 額 の50%を 減 価 提 案 技 術 料 として 原 則 3 年 間 支 払 うものである しかし 14 年 4 月 に 要 件 が 厳 しく 使 い 勝 手 が 悪 いとして 要 件 を 緩 和 するとともに 減 価 提 案 技 術 料 の 支 払 期 間 を3 年 から5 年 に 長 くしたものの この 制 度 はほとんど 利 用 されていない このようなことから 防 衛 省 は インセンティブ 契 約 制 度 の 改 善 を 含 め 今 後 の 調 達 制 度 等 の 在 り 方 等 について 更 に 検 討 するとしている (ウ) 指 名 停 止 中 の 契 約 締 結 防 衛 装 備 品 等 の 調 達 及 び 人 工 衛 星 等 の 研 究 開 発 等 に 関 する 契 約 の 相 手 方 とな る 企 業 は 最 先 端 技 術 等 を 有 する 企 業 であり これらの 企 業 でなければ 製 造 又 は

18 修 理 できない 防 衛 装 備 品 や 研 究 開 発 できない 人 工 衛 星 等 が 多 数 存 在 している ま た これらの 防 衛 装 備 品 や 人 工 衛 星 等 は 我 が 国 の 安 全 保 障 等 の 面 において 大 き な 役 割 を 担 っている このため 今 回 の 過 大 請 求 事 案 の 発 覚 に 伴 い 防 衛 省 宇 宙 機 構 衛 星 センター 通 信 機 構 及 び 総 務 省 は 三 菱 電 機 等 に 対 して 指 名 停 止 等 の 措 置 を 講 じているが その 後 も 防 衛 省 宇 宙 機 構 通 信 機 構 及 び 総 務 省 は 指 名 停 止 中 の 契 約 をこれらの 会 社 と 締 結 しており その 件 数 及 び 金 額 は 後 記 の 表 3 及 び 表 4-1から 表 4-3までのとおり 計 238 件 1166 億 3013 万 余 円 に 上 っている この うち 防 衛 省 が 本 件 過 大 請 求 事 案 に 伴 い 三 菱 電 機 を 指 名 停 止 等 とした24 年 1 月 2 7 日 から6 月 30 日 までの 間 に 三 菱 電 機 と 締 結 した 指 名 停 止 中 の 契 約 は 計 152 件 契 約 金 額 計 1118 億 4386 万 余 円 となっている これは 22 年 度 に 防 衛 省 が 三 菱 電 機 と 締 結 した 契 約 の 契 約 金 額 計 1192 億 2994 万 余 円 の9 割 を 超 える 額 である また 宇 宙 機 構 が 締 結 した 指 名 停 止 中 の 契 約 も 計 24 件 契 約 金 額 計 13 億 1578 万 余 円 に 上 って いる 防 衛 省 は 指 名 停 止 中 の 契 約 について 代 替 品 や 代 替 会 社 の 有 無 を 精 査 した 結 果 代 替 の 調 達 手 段 がなく かつ 指 名 停 止 中 の 会 社 との 契 約 を 行 わなければ 自 衛 隊 の 任 務 遂 行 に 重 大 な 支 障 が 生 じる 場 合 に 限 定 して 締 結 したとしているが 結 果 的 に 三 菱 電 機 との 間 で 指 名 停 止 後 の5か 月 間 に 直 近 年 度 の 契 約 金 額 計 の9 割 を 超 える 額 の 契 約 を 締 結 していることは 指 名 停 止 等 の 措 置 が 契 約 相 手 方 にとっ てペナルティとして 十 分 に 機 能 していないと 思 料 される 上 記 (ア) (イ) 及 び(ウ)のとおり 防 衛 装 備 品 等 の 調 達 及 び 人 工 衛 星 等 の 研 究 開 発 等 に 関 する 契 約 については 様 々な 課 題 等 が 内 在 しており これらの 課 題 等 が 過 大 請 求 の 発 生 リスクに 影 響 を 与 えていると 思 料 される ウ 三 菱 電 機 株 式 会 社 等 による 過 大 請 求 事 案 の 発 生 (ア) 三 菱 電 機 及 び 関 係 4 社 による 過 大 請 求 事 案 の 発 生 防 衛 省 宇 宙 機 構 及 び 衛 星 センターは 三 菱 電 機 が 防 衛 省 及 び 宇 宙 機 構 と 締 結 した 契 約 において 工 数 等 を 付 け 替 えるなど 過 大 請 求 等 を 行 っているとの 情 報 を 受 けたことなどから 24 年 1 月 17 日 に 調 査 等 を 開 始 した そして 防 衛 省 宇 宙 機 構 及 び 衛 星 センターは 同 月 27 日 に 三 菱 電 機 がそれぞれと 締 結 した 契 約 において 工 数 等 を 過 大 に 申 告 して 過 大 請 求 を 行 っていたことなどを 認 めて 報 告 したことか ら 同 日 付 けで 同 社 に 対 し 指 名 停 止 等 の 措 置 を 執 るとともに 同 月 31 日 から 三 菱

19 電 機 の 過 大 請 求 額 ( 過 払 額 )の 算 定 を 行 うための 特 別 調 査 等 を 鎌 倉 製 作 所 に 対 し て 開 始 した また 防 衛 省 は 同 日 に 宇 宙 機 構 は4 月 24 日 に 通 信 機 製 作 所 に 対 して も 同 様 の 特 別 調 査 を 開 始 した さらに 通 信 機 構 及 び 総 務 省 は それぞれ2 月 3 日 及 び3 月 2 日 に 通 信 機 構 及 び 総 務 省 と 締 結 した 契 約 においても 同 様 に 過 大 請 求 を 行 っていたとの 報 告 を 三 菱 電 機 から 受 けたことから それぞれ 同 日 付 けで 同 社 に 対 し 指 名 停 止 の 措 置 を 執 るとともに 同 日 から 鎌 倉 製 作 所 に 対 して 特 別 調 査 等 を 開 始 した そして 通 信 機 構 は 6 月 12 日 に 通 信 機 製 作 所 に 対 しても 同 様 に 特 別 調 査 を 開 始 した また 防 衛 省 は 2 月 24 日 に 関 係 4 社 から 防 衛 省 と 締 結 した 契 約 において 工 数 を 過 大 に 申 告 して 過 大 請 求 を 行 っていたとの 報 告 を 受 けたことから 同 日 付 けで 関 係 4 社 に 対 し 指 名 停 止 の 措 置 を 執 るとともに 同 月 28 日 から 特 別 調 査 を 開 始 した さらに 上 記 のとおり 関 係 4 社 が 防 衛 省 と 締 結 した 契 約 において 過 大 請 求 を 行 っていたことが 判 明 したことから 宇 宙 機 構 は 4 月 3 日 に 関 係 4 社 に 対 し 同 種 事 態 がないか 事 実 確 認 の 調 査 依 頼 を 文 書 により 行 った (イ) 住 友 重 機 械 等 による 過 大 請 求 事 案 の 発 生 防 衛 省 は 住 友 重 機 械 が 防 衛 省 と 締 結 した 契 約 において 工 数 を 水 増 しして 過 大 請 求 を 行 っているとの 情 報 を 受 けたことから 24 年 5 月 8 日 に 調 査 等 を 開 始 した そして 防 衛 省 は 同 月 25 日 に 住 友 重 機 械 及 び 子 会 社 の 住 重 特 機 が 防 衛 省 と 締 結 した 契 約 において 工 数 を 過 大 に 申 告 して 過 大 請 求 を 行 っていたことを 認 めて 報 告 したことから 同 日 付 けで 住 友 重 機 械 等 に 対 し 指 名 停 止 の 措 置 を 執 るととも に 同 月 29 日 から 特 別 調 査 を 開 始 した 上 記 について 調 達 機 関 調 査 開 始 年 月 日 報 告 年 月 日 及 び 指 名 停 止 等 年 月 日 を 一 覧 にまとめると 表 2-1から 表 2-3までのとおりである 表 2-1 三 菱 電 機 による 過 大 請 求 事 案 の 調 査 開 始 年 月 日 等 調 達 機 関 防 衛 省 宇 宙 機 構 衛 星 センター 通 信 機 構 総 務 省 平 成 調 査 開 始 年 月 日 24 年 1 月 17 日 24 年 1 月 17 日 24 年 1 月 17 日 24 年 2 月 3 日 24 年 3 月 2 日 報 告 年 月 日 24 年 1 月 27 日 24 年 1 月 27 日 24 年 1 月 27 日 24 年 2 月 3 日 24 年 3 月 2 日 指 名 停 止 等 年 月 日 24 年 1 月 27 日 24 年 1 月 27 日 24 年 1 月 27 日 24 年 2 月 3 日 24 年 3 月 2 日 表 2-2 関 係 4 社 による 過 大 請 求 事 案 の 調 査 開 始 年 月 日 等 調 達 機 関 防 衛 省 宇 宙 機 構 衛 星 センター 通 信 機 構 総 務 省 調 査 開 始 年 月 日 24 年 2 月 28 日 24 年 4 月 3 日 報 告 年 月 日 24 年 2 月 24 日 指 名 停 止 等 年 月 日 24 年 2 月 24 日

20 表 2-3 住 友 重 機 械 等 による 過 大 請 求 事 案 の 調 査 開 始 年 月 日 等 調 達 機 関 防 衛 省 調 査 開 始 年 月 日 24 年 5 月 8 日 報 告 年 月 日 24 年 5 月 25 日 指 名 停 止 等 年 月 日 24 年 5 月 25 日 (2) 過 大 請 求 の 方 法 内 容 等 の 状 況 ア 三 菱 電 機 及 び 関 係 4 社 による 過 大 請 求 事 案 (ア) 三 菱 電 機 による 過 大 請 求 事 案 a 三 菱 電 機 の 組 織 三 菱 電 機 は 事 業 本 部 制 を 採 用 しており 図 3-1のとおり 執 行 役 社 長 執 行 役 副 社 長 等 の 下 に 開 発 本 部 電 子 システム 事 業 本 部 通 信 システム 事 業 本 部 等 の 事 業 本 部 等 と 監 査 部 総 務 部 経 理 部 法 務 部 等 の 管 理 部 門 が 設 置 されて いる このうち 防 衛 装 備 品 の 製 造 修 理 等 及 び 人 工 衛 星 等 の 研 究 開 発 等 の 主 な 担 当 部 門 は 電 子 システム 事 業 本 部 であり 同 事 業 本 部 には 製 造 拠 点 とし て 鎌 倉 製 作 所 及 び 通 信 機 製 作 所 が 設 置 されている また 開 発 本 部 には 情 報 技 術 総 合 研 究 所 が 設 置 されている 鎌 倉 製 作 所 には 図 3-2のとおり 所 長 副 所 長 の 下 に 防 衛 部 門 として 飛 し ょう 体 システム 部 管 制 システム 第 一 部 同 第 二 部 同 第 三 部 等 宇 宙 部 門 と して 衛 星 情 報 システム 部 宇 宙 システム 部 等 が 設 置 されている また 防 衛 宇 宙 に 共 通 する 関 連 部 門 として 製 造 部 技 術 部 相 模 工 場 等 管 理 部 門 として 総 務 部 経 理 部 等 が 設 置 されている 通 信 機 製 作 所 には 図 3-3のとおり 所 長 副 所 長 の 下 に 防 衛 部 門 として 電 子 情 報 システム 部 通 信 情 報 システム 部 等 宇 宙 部 門 としてインフラ 情 報 シス テム 部 地 上 システム 課 等 が 設 置 されている また 防 衛 宇 宙 に 共 通 する 関 連 部 門 として 工 作 部 情 報 技 術 部 技 術 部 等 管 理 部 門 として 総 務 部 経 理 部 等 が 設 置 されている

21 図 3-1 本 社 等 の 組 織 図 (2011 年 4 月 1 日 現 在 ) 執 行 役 ( 会 議 ) 監 査 部 執 行 役 社 長 執 行 役 副 社 長 総 務 部 専 務 執 行 役 常 務 執 行 役 経 理 部 法 務 部 開 発 本 部 情 報 技 術 総 合 研 究 所 等 電 子 システム 事 業 本 部 図 3-2 鎌 倉 製 作 所 の 組 織 図 ( 同 ) 通 信 システム 事 業 本 部 総 務 部 経 理 部 飛 しょう 体 システム 部 管 制 システム 第 一 部 管 制 システム 第 二 部 所 長 副 所 長 管 制 システム 第 三 部 製 造 部 技 術 部 衛 星 情 報 システム 部 宇 宙 システム 部 相 模 工 場 図 3-3 通 信 機 製 作 所 の 組 織 図 ( 同 ) 総 務 部 経 理 部 電 子 システム 事 業 部 通 信 機 製 作 所 鎌 倉 製 作 所 電 子 情 報 システム 部 所 長 副 所 長 通 信 情 報 システム 部 インフラ 情 報 システム 部 地 上 システム 課 等 工 作 部 情 報 技 術 部 技 術 部 b 契 約 実 績 等 三 菱 電 機 は 防 衛 省 と 防 衛 装 備 品 等 の 調 達 に 関 する 請 負 契 約 等 を 締 結 し ま た 宇 宙 機 構 衛 星 センター 通 信 機 構 及 び 総 務 省 と 人 工 衛 星 等 の 研 究 開 発 等 に 関 する 委 託 契 約 等 を 締 結 している これらの 契 約 の 主 な 契 約 内 容 主 な 製 造 拠 点 19 年 度 から23 年 度 までの 間 の 契 約 実 績 及 び 指 名 停 止 中 の 契 約 の 実 績 は 表 3のとおりである

22 表 3 防 衛 省 等 と 三 菱 電 機 との 契 約 の 概 要 ( 単 位 : 件 ( 上 段 ) 千 円 ( 下 段 )) 調 達 機 関 防 衛 省 宇 宙 機 構 衛 星 センター 通 信 機 構 総 務 省 03 式 中 距 離 地 対 空 人 工 衛 星 ( 情 報 情 報 収 集 衛 星 情 報 収 集 衛 星 の 開 衛 星 通 信 技 術 の 開 主 な 契 約 内 容 誘 導 弾 等 の 製 造 等 収 集 衛 星 含 む) の 研 究 開 発 発 通 信 技 術 の 研 発 通 信 技 術 の 研 究 の 開 発 等 等 究 開 発 等 開 発 等 鎌 倉 製 作 所 鎌 倉 製 作 所 鎌 倉 製 作 所 鎌 倉 製 作 所 鎌 倉 製 作 所 主 な 製 造 拠 点 通 信 機 製 作 所 通 信 機 製 作 所 通 信 機 製 作 所 通 信 機 製 作 所 情 報 技 術 総 合 研 究 所 情 報 技 術 総 合 研 究 所 平 成 年 度 119,067,716 37,038, ,647 5,759,351 2,737, 年 度 ,344,021 42,015,776 9,765 7,107,642 2,386,062 契 約 実 績 21 年 度 ,552,341 39,851, ,870 8,041,486 3,020, 年 度 ,229,946 38,723, ,350 14,698,351 1,604, 年 度 ,913,582 8,165, ,060 3,304,541 1,740,227 3, 計 634,107, ,794, ,692 38,911,372 11,488,351 指 名 停 止 等 年 月 日 24 年 1 月 27 日 24 年 1 月 27 日 24 年 1 月 27 日 24 年 2 月 3 日 24 年 3 月 2 日 指 名 停 止 中 の 契 約 なし 3 5 の 実 績 111,843,866 1,315, , ,738 ( 注 ) 契 約 実 績 は 防 衛 省 については 平 成 19 年 度 から23 年 度 まで( 指 名 停 止 まで)の 間 に 締 結 した 契 約 の 実 績 であり また 宇 宙 機 構 衛 星 センター 通 信 機 構 及 び 総 務 省 については 19 年 度 から23 年 度 までの 間 に 履 行 の 全 部 又 は 一 部 を 完 了 した 契 約 の 実 績 である なお 防 衛 省 の 契 約 実 績 については 中 央 調 達 は 全 契 約 地 方 調 達 は 公 共 調 達 の 適 正 化 について ( 平 成 18 年 8 月 25 日 財 計 第 2017 号 )に 基 づき 契 約 に 係 る 情 報 の 公 表 の 対 象 となっている 契 約 であり 指 名 停 止 中 の 契 約 の 実 績 (24 年 6 月 末 現 在 )は 全 契 約 の 実 績 である 宇 宙 機 構 衛 星 センター 通 信 機 構 及 び 総 務 省 の 契 約 実 績 及 び 指 名 停 止 中 の 契 約 の 実 績 ( 同 )は 1 件 300 万 円 以 上 のものである また 金 額 は 単 位 未 満 を 切 り 捨 て ているため 合 計 しても 計 欄 の 金 額 と 一 致 しない 場 合 がある 以 下 表 4-1から 表 4-4まで 及 び 表 6において 同 じ c 工 数 付 替 え 等 の 状 況 (a) 防 衛 装 備 品 等 の 調 達 に 関 する 契 約 1 鎌 倉 製 作 所 における 工 数 付 替 え 等 の 状 況 鎌 倉 製 作 所 の 飛 しょう 体 システム 部 等 の 防 衛 部 門 は 防 衛 省 と 締 結 した 大 半 の 契 約 において その 契 約 金 額 に 基 づき 損 益 管 理 等 を 行 うための 指 標 として 目 標 工 数 を 設 定 していた そして 同 防 衛 部 門 は 準 確 定 契 約 等 に おいて 契 約 代 金 の 確 定 時 に 契 約 代 金 の 減 額 や 返 納 を 避 けるなどの 目 的 で 実 績 工 数 が 目 標 工 数 を 下 回 った 場 合 には その 下 回 った 分 に 実 績 工 数 が 目 標 工 数 を 上 回 った 民 需 を 含 む 他 の 契 約 から 実 績 工 数 の 一 部 を 付 け 替 えて 付 け 替 えた 工 数 を 加 算 した 後 の 工 数 を 当 該 契 約 の 実 績 工 数 として 防 衛 省 に 申 告 するなどしていた また 同 部 門 は 確 定 契 約 においても 契 約 に 際

23 して 提 出 する 見 積 書 に 記 載 する 工 数 は 過 去 の 製 造 実 績 に 基 づいて 計 上 する ことが 基 本 となっていることなどから その 契 約 の 実 績 工 数 が 次 回 以 降 の 契 約 に 際 して 提 出 する 見 積 書 に 記 載 する 工 数 に 影 響 を 与 えることなどを 回 避 するために 実 績 工 数 が 目 標 工 数 を 下 回 った 場 合 には 準 確 定 契 約 等 と 同 様 に 実 績 工 数 の 一 部 を 付 け 替 えるなどしていた これを 概 念 図 で 示 すと 図 4のとおりである 図 4 工 数 付 替 えの 概 念 図 実 績 工 数 が 目 標 工 数 を 下 回 った 場 合 に 目 標 工 数 100 は A 契 約 が 準 確 定 契 約 等 のときは 契 約 代 金 の 減 額 や 返 納 となる A 契 約 実 績 工 数 70 不 足 分 30 付 替 え 付 替 え C 契 約 目 標 工 数 145 超 過 分 5 ( 民 需 ) 実 績 工 数 180 実 績 工 数 150 B 契 約 目 標 工 数 155 超 過 分 25 実 績 工 数 が 目 標 工 数 を 上 回 った 分 の 工 数 は 契 約 金 額 が 上 限 となっているた め このままでは 防 衛 省 に 請 求 できず 赤 字 になる なお 同 部 門 は 部 課 が 多 岐 にわたっていること 課 員 が 多 数 に 上 って いること 契 約 件 数 が 膨 大 であることなどから 全 ての 契 約 に 過 不 足 なく 工 数 を 付 け 替 えることは 困 難 であるため 結 果 的 に 一 部 の 契 約 では 間 接 作 業 時 間 を 工 数 として 計 上 すること( 水 増 し)も 行 っていた 三 菱 電 機 は これらの 付 替 え 等 を 遅 くとも1970 年 頃 ( 昭 和 45 年 頃 )から 行 ってきたとしており 防 衛 省 と 締 結 した 契 約 との 間 だけでなく 宇 宙 機 構 等 と 締 結 した 契 約 や 民 需 に 係 る 契 約 との 間 でも 一 部 行 っていたとしてい る また 同 部 門 では 防 衛 装 備 品 に 係 るプロジェクトの 管 理 システム 設 計 等 を 担 当 するプロジェクト 部 門 の 担 当 課 が 目 標 工 数 を 設 定 して 当 該 プロ ジェクトの 製 造 等 に 関 わる 技 術 品 質 管 理 製 造 等 の 関 連 部 門 に 配 布 して いたとしている そして 目 標 工 数 に 対 して 実 績 工 数 が 下 回 るなどした 場 合 関 係 課 長 が 工 数 の 付 替 えを 行 うなどしていた その 際 工 数 データを

24 集 計 管 理 等 するシステム( 以 下 工 数 管 理 システム という )を 導 入 した1990 年 ( 平 成 2 年 )までは 課 員 が 紙 に 記 録 した 実 績 工 数 を 課 長 が 書 き 換 える 方 法 により また 工 数 管 理 システムが 導 入 された 後 は 課 長 が 課 員 に 指 示 して 工 数 管 理 システムに 実 際 の 工 数 ではない 目 標 工 数 を 入 力 させ たり 課 長 がアクセス 権 限 を 有 する 工 数 データを 上 書 きして 修 正 するため の 専 用 端 末 ( 以 下 工 数 修 正 専 用 端 末 という )を 使 用 して 課 員 が 入 力 した 工 数 データを 目 標 工 数 に 書 き 換 えたりするなどの 方 法 により 工 数 の 付 替 えを 行 っていたとしている その 後 後 述 の 宇 宙 システム 部 等 の 宇 宙 部 門 の 工 数 修 正 専 用 端 末 の 撤 去 に 続 いて 22 年 8 月 に 防 衛 部 門 の 工 数 修 正 専 用 端 末 が 撤 去 されたが その 後 においても 各 課 長 は 課 員 に 指 示 して 実 際 の 工 数 ではない 目 標 工 数 を 工 数 管 理 システムに 入 力 させたり 過 去 に 計 上 したことがある 工 数 を 実 績 工 数 としたりするなどの 方 法 により 付 替 え を 行 うなどしていた なお 付 替 え 前 の 工 数 データについては 22 年 8 月 以 前 のデータが 廃 棄 さ れており それ 以 降 の 工 数 データも 最 初 から 目 標 工 数 が 工 数 管 理 システム に 直 接 入 力 されるなどしていたとしている また 廃 棄 されていたとして いた22 年 8 月 以 前 の 工 数 データについては バックアップ 用 の 大 容 量 テープ が 一 部 保 管 されるなどしていたが 現 在 防 衛 省 が その 中 に 記 録 されて いるデータの 信 頼 性 等 について 検 証 を 行 っている 2 通 信 機 製 作 所 における 工 数 付 替 え 等 の 状 況 通 信 機 製 作 所 の 電 子 情 報 システム 部 等 の 防 衛 部 門 は 鎌 倉 製 作 所 と 同 様 に 防 衛 省 と 締 結 した 大 半 の 契 約 において 目 標 工 数 を 設 定 しており 準 確 定 契 約 等 及 び 確 定 契 約 のいずれの 契 約 においても 実 績 工 数 が 目 標 工 数 を 下 回 った 場 合 には その 下 回 った 分 に 実 績 工 数 が 目 標 工 数 を 上 回 った 他 の 契 約 から 実 績 工 数 の 一 部 を 付 け 替 えるなどしていた 三 菱 電 機 は これらの 付 替 えを 遅 くとも1980 年 代 後 半 ( 昭 和 60 年 頃 )か ら 行 ってきたとしており 防 衛 省 と 締 結 した 契 約 の 間 だけでなく 民 需 に 係 る 契 約 との 間 でも 一 部 行 っていたなどとしている また 同 防 衛 部 門 では 鎌 倉 製 作 所 と 同 様 に 防 衛 装 備 品 に 係 るプロジ ェクトの 管 理 システム 設 計 等 を 担 当 するプロジェクト 部 門 の 課 長 が 中 心

25 となって 工 数 の 付 替 えを 行 うなどしていたとしている そして 工 数 修 正 専 用 端 末 は 平 成 16 年 9 月 に 撤 去 され 使 用 不 可 能 となっていたが その 後 に おいても 鎌 倉 製 作 所 と 同 様 に 各 課 長 が 課 員 に 指 示 して 実 際 の 工 数 では ない 目 標 工 数 を 工 数 管 理 システムに 入 力 させる 方 法 で 付 替 えを 行 うなどし ていた さらに 鎌 倉 製 作 所 が 製 造 等 を 担 当 する 防 衛 省 との 請 負 契 約 等 において 通 信 機 製 作 所 は 製 造 等 の 業 務 の 一 部 を 実 施 して 鎌 倉 製 作 所 に 成 果 物 等 を 供 給 する 場 合 があり( 以 下 この 場 合 の 成 果 物 等 の 供 給 を 社 供 とい う ) この 場 合 は あくまでも 社 内 取 引 ではあるが 通 信 機 製 作 所 は 鎌 倉 製 作 所 に 見 積 書 を 提 出 した 上 査 定 を 受 けた 確 定 金 額 で 社 供 の 代 金 を 確 定 している 通 信 機 製 作 所 は 防 衛 省 との 請 負 契 約 等 に 係 る 社 供 におい ても 工 数 の 付 替 えを 行 うなどしていた 上 記 のほか 通 信 機 製 作 所 の 防 衛 部 門 は 次 のような 工 数 の 計 上 等 を 行 っていた ⅰ 工 作 部 門 において 遅 くとも 昭 和 62 年 から 平 成 2 年 までの 間 に 定 型 作 業 等 に 設 定 している 標 準 作 業 時 間 を1.2 倍 から1.5 倍 程 度 にまで 割 り 増 し した 標 準 作 業 時 間 を 用 いるなどして 実 績 工 数 を 計 上 していた ⅱ 契 約 に 基 づき 部 品 等 を 製 作 する 場 合 に 不 良 品 の 歩 留 率 が 改 善 したこ とから 納 入 予 定 数 量 を 超 える 良 品 が 製 作 されたにもかかわらず 当 該 超 過 分 の 良 品 を 簿 外 管 理 するとともに 当 該 部 品 等 の 製 作 費 の 全 額 を 当 該 契 約 の 原 価 に 含 める 場 合 があった なお 付 替 え 前 の 工 数 データについては 17 年 頃 以 前 のデータが 廃 棄 さ れており それ 以 降 の 工 数 データも 最 初 から 目 標 工 数 が 工 数 管 理 システム に 直 接 入 力 されるなどしており 実 際 の 作 業 時 間 が 記 録 された 工 数 データ については 一 部 しか 保 管 されていないとしていることから 現 在 防 衛 省 がその 信 頼 性 等 について 検 証 している 3 過 大 請 求 額 の 算 定 との 関 係 上 記 のとおり 鎌 倉 製 作 所 及 び 通 信 機 製 作 所 の 防 衛 部 門 は 防 衛 省 と 締 結 した 大 半 の 契 約 において 目 標 工 数 を 設 定 した 上 で 実 績 工 数 が 目 標 工 数 を 下 回 った 場 合 には その 下 回 った 分 に 実 績 工 数 が 目 標 工 数 を 上 回 った

26 他 の 契 約 から 実 績 工 数 の 一 部 を 付 け 替 えるなどしていた これらの 付 替 え 等 は 準 確 定 契 約 等 においては 契 約 代 金 の 確 定 時 に 契 約 代 金 の 減 額 や 返 納 を 避 けるなどの 目 的 で また 確 定 契 約 においては 次 回 以 降 の 契 約 に 際 して 提 出 する 見 積 書 に 記 載 する 工 数 に 影 響 を 与 えることなどを 回 避 する ために 行 われていたものである 防 衛 省 は 現 在 過 払 額 の 算 定 を 行 うための 特 別 調 査 を 実 施 しているが 前 記 のとおり 鎌 倉 製 作 所 及 び 通 信 機 製 作 所 は 実 際 の 作 業 時 間 が 記 録 さ れた 工 数 データを 一 部 しか 保 管 していないことなどから 従 来 の 過 大 請 求 事 案 のように 個 々の 契 約 の 支 払 済 額 から 原 価 元 帳 その 他 の 帳 簿 類 から 確 認 した 真 の 工 数 等 に 基 づいて 算 定 した 契 約 金 額 を 差 し 引 いて 過 払 額 を 算 定 するという 作 業 ができない 状 況 となっている このため 防 衛 省 は 現 在 保 管 されていたデータの 信 頼 性 を 検 証 するなどした 上 で 当 該 データ 等 から 過 払 額 を 算 定 するための 適 正 な 工 数 の 推 定 方 法 等 を 検 討 してい る (b) 人 工 衛 星 等 の 研 究 開 発 等 に 関 する 契 約 1 鎌 倉 製 作 所 における 工 数 付 替 え 等 の 状 況 鎌 倉 製 作 所 の 宇 宙 システム 部 等 の 宇 宙 部 門 は 防 衛 部 門 が 防 衛 省 との 契 約 で 行 っていたのと 同 様 に 宇 宙 機 構 衛 星 センター 及 び 通 信 機 構 と 締 結 した 大 半 の 契 約 において その 契 約 金 額 に 基 づき 損 益 管 理 等 を 行 うための 指 標 として 目 標 工 数 を 設 定 していた そして 概 算 契 約 等 においては 額 の 確 定 時 に 契 約 金 額 の 減 額 や 返 納 を 避 けるなどの 目 的 で 実 績 工 数 が 目 標 工 数 を 下 回 った 場 合 には その 下 回 った 分 に 実 績 工 数 が 目 標 工 数 を 上 回 った 他 の 契 約 から 実 績 工 数 の 一 部 を 付 け 替 えるなどしていた また 確 定 契 約 においても 概 算 契 約 等 と 同 様 に 工 数 の 付 替 えを 行 うなどしていた 三 菱 電 機 は 宇 宙 部 門 において これらの 付 替 えを 遅 くとも1990 年 代 か ら 行 ってきたとしている また 鎌 倉 製 作 所 の 宇 宙 部 門 では これらの 付 替 えについて 情 報 収 集 衛 星 等 の 研 究 開 発 等 に 係 るプロジェクトの 管 理 システム 設 計 等 を 担 当 するプロジェクトマネージャーや 当 該 プロジェクトの 製 造 等 に 関 わる 技 術 品 質 管 理 製 造 等 の 部 門 の 課 長 が 中 心 となって 行 っていたなどとしている

27 そして 工 数 修 正 専 用 端 末 は 16 年 5 月 から7 月 までの 間 に 宇 宙 機 構 による 制 度 調 査 が 行 われたことなどを 契 機 として 17 年 4 月 に 撤 去 されたが その 後 も 防 衛 部 門 の 撤 去 後 と 同 様 の 方 法 により 付 替 えを 行 うなどしていた なお 付 替 え 前 の 工 数 データについては 22 年 8 月 以 前 のデータが 廃 棄 さ れており それ 以 降 の 工 数 データも 最 初 から 目 標 工 数 が 工 数 管 理 システム に 直 接 入 力 されるなどしており 実 際 の 作 業 時 間 が 記 録 された 工 数 データ については 一 部 しか 保 管 されていないなどとしている 三 菱 電 機 が 総 務 省 との 間 で 締 結 した 概 算 契 約 は 両 年 度 の2 件 のみ であるが いずれの 契 約 においても 実 際 に 作 業 を 実 施 した 鎌 倉 製 作 所 の 相 模 工 場 は 工 数 管 理 担 当 者 が 実 績 工 数 の 集 計 の 際 に 課 員 が 入 力 した 実 績 工 数 を 目 標 工 数 に 達 するよう 水 増 しするなどしていた なお これらの2 契 約 においては 工 数 データは 廃 棄 されておらず 工 数 管 理 担 当 者 による 工 数 の 水 増 しが 行 われる 前 の 実 際 の 作 業 時 間 が 記 録 され た 工 数 データが 保 管 されていたとしている 2 通 信 機 製 作 所 における 工 数 付 替 え 等 の 状 況 通 信 機 製 作 所 の 地 上 システム 課 等 の 宇 宙 部 門 等 は 鎌 倉 製 作 所 の 宇 宙 部 門 と 同 様 に 宇 宙 機 構 通 信 機 構 及 び 総 務 省 と 締 結 した 大 半 の 契 約 におい て 目 標 工 数 を 設 定 していた そして 実 績 工 数 が 目 標 工 数 を 下 回 った 場 合 には その 下 回 った 分 に 実 績 工 数 が 目 標 工 数 を 上 回 った 他 の 契 約 から 実 績 工 数 の 一 部 を 付 け 替 えるなどしていた また 鎌 倉 製 作 所 からの 社 供 に ついても 工 数 の 付 替 えを 行 うなどしていた 三 菱 電 機 は これらの 付 替 えを 遅 くとも1990 年 代 終 盤 から 行 ってきたと している また 通 信 機 製 作 所 の 宇 宙 部 門 等 では これらの 付 替 えについて プロ ジェクト 部 門 からの 電 子 メール 等 による 指 示 に 基 づいて 次 のとおり 行 っ ていたなどとしている ⅰ 実 績 工 数 が 目 標 工 数 を 上 回 った 契 約 を 担 当 したため 実 際 の 工 数 より も 少 ない 工 数 しか 当 該 契 約 の 実 績 工 数 に 計 上 できなかった 課 員 に 対 して 実 際 には 開 発 を 担 当 していない 契 約 に 係 る 実 績 工 数 に 上 回 った 分 の 工 数 を 計 上 するように 課 長 が 指 示 していた

28 ⅱ 工 事 命 令 書 発 令 前 ( 契 約 締 結 前 )に 行 った 作 業 について 工 事 命 令 書 発 令 後 当 該 契 約 を 担 当 していない 課 員 に 対 して 工 事 命 令 書 発 令 前 ( 契 約 締 結 前 )に 行 った 工 数 を 計 上 するように 課 長 が 指 示 していた なお 付 替 え 前 の 工 数 データについては 従 前 より 最 初 から 目 標 工 数 が 工 数 管 理 システムに 直 接 入 力 されるなどしており 実 際 の 作 業 時 間 が 記 録 された 工 数 データについては 一 部 しか 保 管 されていないなどとしてい る 3 情 報 技 術 総 合 研 究 所 における 状 況 三 菱 電 機 は 情 報 技 術 総 合 研 究 所 が 通 信 機 構 及 び 総 務 省 と 締 結 した 全 て の 契 約 において 工 数 の 付 替 え 等 を 行 っていなかったことを 確 認 したとし ている 4 過 大 請 求 額 の 算 定 との 関 係 ⅰ 概 算 契 約 等 について 前 記 のとおり 鎌 倉 製 作 所 の 宇 宙 部 門 は 宇 宙 機 構 衛 星 センター 又 は 通 信 機 構 と 締 結 した 大 半 の 契 約 において 目 標 工 数 を 設 定 した 上 で 実 績 工 数 が 目 標 工 数 を 下 回 った 場 合 には その 下 回 った 分 に 実 績 工 数 が 目 標 工 数 を 上 回 った 他 の 契 約 から 実 績 工 数 の 一 部 を 付 け 替 えるなどして いた これらの 付 替 えは 概 算 契 約 等 において 額 の 確 定 時 に 契 約 金 額 の 減 額 や 返 納 を 避 けるなどの 目 的 で 行 われていたもので 宇 宙 機 構 等 は 現 在 過 払 額 の 算 定 を 行 うための 特 別 調 査 を 実 施 するなどしている しかし 実 際 の 作 業 時 間 が 記 録 された 工 数 データが 一 部 しか 保 管 され ていないことなどから 宇 宙 機 構 等 は 防 衛 省 と 同 様 に 現 在 過 払 額 を 算 定 するための 適 正 な 工 数 の 推 定 方 法 等 を 検 討 するなどしている また 三 菱 電 機 は 前 記 のとおり 鎌 倉 製 作 所 が 研 究 開 発 を 担 当 した 2 件 の 契 約 について 相 模 工 場 が 作 業 を 担 当 していて 実 際 の 作 業 時 間 が 記 録 された 工 数 データを 保 管 していたとしていることから 24 年 5 月 に 総 務 省 へこれらの 工 数 データを 基 礎 として 実 績 報 告 書 を 再 提 出 した 総 務 省 は 同 年 6 月 にこれにより 額 の 再 確 定 を 行 い 三 菱 電 機 から 同 年 7 月 に 過 払 額 1796 万 余 円 延 滞 金 809 万 余 円 計 2605 万 余 円 の 返 還 を 受 けた ⅱ 確 定 契 約 について

29 前 記 のとおり 鎌 倉 製 作 所 及 び 通 信 機 製 作 所 の 宇 宙 部 門 等 は 宇 宙 機 構 衛 星 センター 通 信 機 構 又 は 総 務 省 と 締 結 した 確 定 契 約 においても 目 標 工 数 を 設 定 した 上 で 工 数 の 付 替 えを 行 うなどしていた そして 三 菱 電 機 は 人 工 衛 星 等 の 研 究 開 発 等 に 関 する 確 定 契 約 に おいて 過 去 の 契 約 に 同 一 仕 様 のものがなかったため 宇 宙 機 構 等 に 提 出 した 見 積 書 の 工 数 の 算 出 に 当 たって 過 去 の 工 数 を 参 考 とせずに そ の 都 度 必 要 と 見 込 まれる 工 数 を 積 み 上 げて 算 出 しており 見 積 書 の 工 数 が 不 適 切 なものとはなっていなかったこと また 結 果 として 見 積 書 の 工 数 と 実 際 の 工 数 との 間 に 差 が 生 じていたとしても 確 定 契 約 では 実 際 の 工 数 に 基 づいて 精 算 することとはなっていないことから 工 数 の 付 替 えを 行 っていたとしても 過 大 請 求 には 当 たらないとしている しかし 確 定 契 約 の 中 には 同 一 仕 様 ではないとしても 同 種 の 作 業 を 含 む 契 約 が 次 年 度 以 降 に 締 結 されていることもあることから 工 数 の 付 替 えを 行 った 契 約 の 工 数 を 翌 年 度 以 降 の 契 約 に 反 映 させたことにより 不 当 に 予 定 価 格 の 算 定 基 礎 となる 製 造 原 価 を 増 額 させることとなっていな いか 引 き 続 き 検 査 する 必 要 がある なお 総 務 省 は 前 記 の2 件 以 外 の 契 約 について 三 菱 電 機 に 対 し 文 書 に よる 調 査 依 頼 を 行 っておらず 実 地 の 調 査 も 行 っていない d 工 数 付 替 え 等 の 目 的 背 景 動 機 等 前 記 のとおり 鎌 倉 製 作 所 及 び 通 信 機 製 作 所 は 工 数 の 付 替 え 等 をプロジェ クト 部 門 の 課 長 等 が 中 心 となって 行 うとともに 当 該 プロジェクトの 製 造 等 に 関 わる 技 術 品 質 管 理 製 造 等 の 関 係 課 長 に 指 示 して 行 うなどしていたとして いる そして これらの 課 を 所 掌 する 部 長 級 以 上 の 者 が 工 数 の 付 替 えに 直 接 関 与 した 事 実 は 確 認 されていないが その 多 くの 者 は かつて 関 係 課 長 を 経 験 し ていたことなどから 工 数 の 付 替 え 等 が 行 われていることを 認 識 していたとし ており 所 長 及 び 副 所 長 についても 同 様 であるなどとしている そして 工 数 の 付 替 え 等 の 目 的 は 前 記 のとおり 概 算 契 約 等 においては 契 約 代 金 等 の 確 定 時 に 契 約 代 金 等 の 減 額 や 返 納 を 避 けることなどであり また 防 衛 省 との 確 定 契 約 においては 次 回 以 降 の 契 約 に 際 して 提 出 する 見 積 書 に 記 載 する 工 数 に 影 響 を 与 えることなどを 回 避 することであるが さらに 次 のよ

30 うな 背 景 動 機 等 があったなどとしている (a) 各 部 各 課 の 人 員 確 保 のため 鎌 倉 製 作 所 及 び 通 信 機 製 作 所 は 直 接 部 門 の 各 部 各 課 の 所 属 人 数 の 妥 当 性 を 図 る 指 標 として 在 場 時 間 ( 業 務 の 始 業 から 終 業 までの 時 間 から 休 憩 時 間 を 引 いた 時 間 )に 対 する 工 数 の 割 合 を 示 す 直 作 率 を 用 いているとしている すなわち 直 作 率 が 高 い 場 合 は 課 員 は 本 来 業 務 である 製 造 等 に 直 接 従 事 し ている 割 合 が 多 く 人 員 管 理 上 効 率 が 良 い 状 態 を 示 し 低 い 場 合 は 本 来 業 務 に 直 接 従 事 している 割 合 が 少 なく 人 員 管 理 上 効 率 が 悪 い 状 態 換 言 すると 余 剰 人 員 を 抱 えている 状 態 を 示 すとしている 一 方 両 製 作 所 は 実 績 工 数 が 目 標 工 数 を 上 回 った 場 合 は 当 該 契 約 が 赤 字 であったことを 示 すことになるため 従 来 社 内 損 益 確 保 の 観 点 からその 超 過 分 を 当 該 契 約 に 工 数 計 上 しない 取 扱 いとしていたとしている しかし このような 取 扱 いをすると 工 数 計 上 しなかった 分 が 間 接 作 業 時 間 に 計 上 されることになるため 当 該 部 門 の 直 作 率 が 下 がり 人 事 部 門 から 余 剰 人 員 を 抱 えていると 判 断 されて 人 員 削 減 の 検 討 対 象 になる 可 能 性 があ ったとしている このため 各 部 各 課 は 人 員 確 保 の 観 点 からも 工 数 の 付 替 えを 行 っていた としている (b) 利 益 の 確 保 のため 鎌 倉 製 作 所 及 び 通 信 機 製 作 所 は プロジェクト 部 門 全 体 としての 利 益 を 確 保 するためには 概 算 契 約 等 における 契 約 代 金 等 の 減 額 や 返 納 を 避 けること などだけでなく 宇 宙 部 門 等 の 確 定 契 約 においても 個 別 の 契 約 ごとの 損 益 管 理 を 行 っており 個 別 の 機 種 で 赤 字 を 出 すことが 問 題 視 されるため 部 長 課 長 等 は 関 係 各 課 に 原 価 低 減 を 求 めるとともに 目 標 工 数 を 目 安 とした 作 業 を 求 めていたとしている これを 受 けた 関 係 各 課 の 課 長 は 概 算 契 約 等 だけ でなく 確 定 契 約 においても 目 標 工 数 達 成 を 自 らの 責 務 と 捉 え 個 別 の 契 約 における 赤 字 を 極 力 なくし 各 契 約 の 実 績 工 数 を 目 標 工 数 に 一 致 させること が 望 ましいと 考 えていたなどとしている (イ) 関 係 4 社 による 過 大 請 求 事 案 a 関 係 4 社 の 組 織

31 MSSは 事 業 部 制 を 採 用 しており 防 衛 装 備 品 の 製 造 修 理 等 及 び 人 工 衛 星 等 の 研 究 開 発 等 の 担 当 部 門 及 び 製 造 拠 点 は 鎌 倉 つくば 関 西 各 事 業 部 である プレシジョンは 営 業 本 部 制 を 採 用 しており 防 衛 装 備 品 の 製 造 修 理 等 及 び 人 工 衛 星 等 の 研 究 開 発 等 の 担 当 部 門 は 防 衛 宇 宙 営 業 本 部 であり 製 造 拠 点 は 鎌 倉 事 業 所 である 三 電 特 機 は 事 業 部 制 を 採 用 しており 防 衛 装 備 品 の 製 造 修 理 等 及 び 人 工 衛 星 等 の 研 究 開 発 等 の 担 当 部 門 及 び 製 造 拠 点 は 東 部 西 部 両 事 業 部 である 太 洋 無 線 は 事 業 本 部 制 を 採 用 しており 防 衛 装 備 品 の 製 造 修 理 等 及 び 人 工 衛 星 等 の 研 究 開 発 等 の 担 当 部 門 は 特 機 事 業 本 部 であり 製 造 拠 点 は 本 社 工 場 である b 契 約 実 績 等 関 係 4 社 は 防 衛 省 と 防 衛 装 備 品 等 の 調 達 に 関 する 請 負 契 約 等 を また 宇 宙 機 構 通 信 機 構 又 は 総 務 省 と 人 工 衛 星 等 の 研 究 開 発 等 に 関 する 委 託 契 約 等 を それぞれ 締 結 している これらの 契 約 の 主 な 契 約 内 容 主 な 製 造 拠 点 19 年 度 から23 年 度 までの 間 の 契 約 実 績 及 び 指 名 停 止 中 の 契 約 の 実 績 は 表 4-1から 表 4-4までのとおりである 表 4-1 防 衛 省 等 とMSSとの 契 約 の 概 要 ( 単 位 : 件 ( 上 段 ) 千 円 ( 下 段 )) 調 達 機 関 防 衛 省 宇 宙 機 構 衛 星 センター 通 信 機 構 総 務 省 ペトリオットミサ 宇 宙 航 空 システ サーバー 運 用 支 援 システム 用 機 器 の 主 な 契 約 内 容 イルの 品 質 確 認 試 ムの 開 発 等 作 業 等 賃 貸 借 等 験 ( 解 析 ) 等 主 な 製 造 拠 点 鎌 倉 事 業 部 鎌 倉 事 業 部 つくば 事 業 部 つくば 事 業 部 平 成 年 度 1,123, ,478 3, , 年 度 ,349, ,076 13, ,836 契 約 実 績 21 年 度 , ,833 3, , 年 度 ,140, ,289 3, , 年 度 , ,668 3, , 計 4,913,813 2,706,344 29,169 1,070,752 指 名 停 止 等 年 月 日 24 年 2 月 24 日 指 名 停 止 等 なし 指 名 停 止 等 なし 指 名 停 止 等 なし 指 名 停 止 中 の 契 約 の 実 績 1,

32 表 4-2 防 衛 省 等 とプレシジョンとの 契 約 の 概 要 ( 単 位 : 件 ( 上 段 ) 千 円 ( 下 段 )) 調 達 機 関 防 衛 省 宇 宙 機 構 衛 星 センター 通 信 機 構 総 務 省 F-15 用 フライトシ 航 空 宇 宙 慣 性 手 術 手 技 教 育 訓 練 主 な 契 約 内 容 ミュレータプログ 電 波 各 機 器 の 開 システムの 開 発 ラム 維 持 等 発 等 主 な 製 造 拠 点 鎌 倉 事 業 所 鎌 倉 事 業 所 鎌 倉 事 業 所 平 成 年 度 5,732, ,567 43, 年 度 ,009, ,773 43,998 契 約 実 績 21 年 度 ,786, , 年 度 ,594, , 年 度 ,393, , 計 23,516,183 2,669,970 87,980 指 名 停 止 等 年 月 日 24 年 2 月 24 日 指 名 停 止 等 なし 指 名 停 止 等 なし 指 名 停 止 中 の 契 約 の 実 績 2,623,691 表 4-3 防 衛 省 等 と 三 電 特 機 との 契 約 の 概 要 ( 単 位 : 件 ( 上 段 ) 千 円 ( 下 段 )) 調 達 機 関 防 衛 省 宇 宙 機 構 衛 星 センター 通 信 機 構 総 務 省 レーダーセットAN 衛 星 搭 載 機 器 の 開 多 周 波 電 磁 環 境 統 主 な 契 約 内 容 /AGP-63 構 成 品 修 発 等 計 測 定 装 置 等 理 等 主 な 製 造 拠 点 東 部 事 業 部 東 部 事 業 部 東 部 事 業 部 西 部 事 業 部 平 成 年 度 10,493,452 18, , 年 度 ,048,932 46,196 22,260 契 約 実 績 21 年 度 ,696, ,492 27, 年 度 ,565,327 17, 年 度 ,351,577 72,440 1, 計 56,155, , ,214 指 名 停 止 等 年 月 日 24 年 2 月 24 日 指 名 停 止 等 なし 指 名 停 止 等 なし 指 名 停 止 中 の 契 約 の 実 績 400,

33 表 4-4 防 衛 省 等 と 太 洋 無 線 との 契 約 の 概 要 ( 単 位 : 件 ( 上 段 ) 千 円 ( 下 段 )) 調 達 機 関 防 衛 省 宇 宙 機 構 衛 星 センター 通 信 機 構 総 務 省 主 な 契 約 内 容 航 空 機 搭 載 用 救 難 電 波 監 視 用 器 材 等 携 帯 型 方 向 探 知 機 無 線 機 等 等 主 な 製 造 拠 点 本 社 工 場 本 社 工 場 本 社 工 場 平 成 年 度 488,869 41, 年 度 ,389 5,040 80,797 契 約 実 績 21 年 度 ,131 48, 年 度 ,206 67, 年 度 ,196 43, 計 1,963,794 5, ,550 指 名 停 止 等 年 月 日 24 年 2 月 24 日 指 名 停 止 等 なし 指 名 停 止 等 なし 指 名 停 止 中 の 契 約 なし - - の 実 績 c 工 数 付 替 え 等 の 状 況 (a) 防 衛 装 備 品 等 の 調 達 に 関 する 契 約 1 工 数 付 替 えの 状 況 関 係 4 社 の 防 衛 部 門 は 三 菱 電 機 と 同 様 に 防 衛 省 と 締 結 した 大 半 の 契 約 について 目 標 工 数 を 設 定 しており 準 確 定 契 約 等 においては 契 約 代 金 の 確 定 時 に 契 約 代 金 の 減 額 や 返 納 を 避 けるなどの 目 的 で 実 績 工 数 が 目 標 工 数 を 下 回 った 場 合 には その 下 回 った 分 に 実 績 工 数 が 目 標 工 数 を 上 回 っ た 他 の 契 約 から 実 績 工 数 の 一 部 を 付 け 替 えて 付 替 え 分 を 加 算 した 工 数 を 当 該 契 約 の 実 績 工 数 として 防 衛 省 に 申 告 するなどしていた また 確 定 契 約 においても 実 績 工 数 が 目 標 工 数 を 下 回 った 場 合 には 工 数 の 付 替 えを 行 うなどしていた これらの 付 替 えは 遅 くとも MSS 及 びプレシジョンは1990 年 代 前 半 (2 年 頃 )から 三 電 特 機 は1970 年 代 半 ば( 昭 和 50 年 頃 )から 太 洋 無 線 は 1999 年 頃 ( 平 成 11 年 頃 )からそれぞれ 行 ってきたとしており 課 長 等 が 前 任 者 から 引 き 継 ぐ 形 等 で 行 われていたなどとしている そして 課 長 等 は 課 員 が 記 載 した 実 績 工 数 を 手 書 きで 目 標 工 数 に 書 き 換 えたり 工 数 データ

34 を 上 書 きして 修 正 するためのプログラム( 以 下 工 数 修 正 プログラム と いう )を 使 用 して 目 標 工 数 に 書 き 換 えたりなどしていたとしている なお 実 際 の 作 業 時 間 が 記 録 された 工 数 データについては 三 菱 電 機 と 同 様 に 一 部 しか 保 管 されていないなどとしている 2 過 大 請 求 額 の 算 定 との 関 係 防 衛 省 は 三 菱 電 機 と 同 様 に 現 在 関 係 4 社 に 対 して 過 払 額 の 算 定 を 行 うための 特 別 調 査 を 実 施 している しかし 前 記 のとおり 実 際 の 作 業 時 間 が 記 録 された 工 数 データが 一 部 しか 保 管 されていないことなどから 過 払 額 を 算 定 するための 適 正 な 工 数 の 推 定 方 法 等 を 検 討 している (b) 人 工 衛 星 等 の 研 究 開 発 等 に 関 する 契 約 1 工 数 付 替 えの 状 況 関 係 4 社 が 宇 宙 機 構 通 信 機 構 又 は 総 務 省 と 締 結 した 人 工 衛 星 等 の 研 究 開 発 等 に 関 する 契 約 は プレシジョンが 通 信 機 構 と 上 限 付 概 算 契 約 で 締 結 した2 件 を 除 き いずれも 確 定 契 約 となっていた そして 上 記 の 上 限 付 概 算 契 約 2 件 について プレシジョンは 当 該 契 約 に 係 る 研 究 開 発 等 の 担 当 部 門 が 間 接 部 門 であり 原 価 計 算 システム 上 工 数 計 上 することとなっていないことから 工 数 の 付 替 えを 行 っていなか ったとしている 確 定 契 約 については 表 5のとおり MSS プレシジョン 及 び 三 電 特 機 が 宇 宙 機 構 と 締 結 した 契 約 MSS 及 び 三 電 特 機 が 通 信 機 構 と 締 結 した 契 約 並 びにMSS 及 び 太 洋 無 線 が 総 務 省 と 締 結 した 契 約 において いずれも 目 標 工 数 が 設 定 されていた そして 目 標 工 数 が 設 定 されていた 契 約 にお いて MSSつくば 事 業 部 が 実 施 していた 通 信 機 構 及 び 総 務 省 との 契 約 を 除 き 工 数 の 付 替 えが 行 われるなどしていた これらの 付 替 えは 遅 くとも MSSは1999 年 頃 (11 年 頃 )から プレ シジョンは1990 年 代 前 半 (2 年 頃 )から 行 ってきたとしており また 三 電 特 機 は2003 年 (15 年 ) 当 時 既 に 行 っていたとしており 太 洋 無 線 は2008 年 頃 (20 年 頃 )から 行 ってきたとしている そして 課 長 等 が 前 任 者 から 引 き 継 ぐ 形 等 で 課 員 が 記 載 した 実 際 の 工 数 を 手 書 きで 目 標 工 数 に 書 き 換 え たり 工 数 修 正 プログラムを 使 用 して 目 標 工 数 に 書 き 換 えたりするなどし

35 ていたとしている なお 実 際 の 作 業 時 間 が 記 録 された 工 数 データについては 防 衛 部 門 と 同 様 に 一 部 しか 保 管 されていないなどとしている 太 洋 無 線 が 宇 宙 機 構 と 締 結 した 契 約 及 び 三 電 特 機 が 総 務 省 と 締 結 した 契 約 においては 見 積 書 の 金 額 がカタログ 価 格 を 基 に 算 出 されていて 工 数 計 上 されていないことから 工 数 の 付 替 えは 行 われていなかった 表 5 関 係 4 社 における 工 数 付 替 えの 状 況 会 社 調 達 機 関 宇 宙 機 構 衛 星 センター 通 信 機 構 総 務 省 契 約 方 式 確 定 確 定 確 定 目 標 工 数 の 設 定 有 有 有 MSS 工 数 付 替 え 有 無 無 始 めた 時 期 遅 くとも1999 年 - - 頃 契 約 方 式 確 定 概 算 - プレシジ 目 標 工 数 の 設 定 有 無 - ョン 工 数 付 替 え 有 - - 始 めた 時 期 遅 くとも1990 年 - - 代 前 半 契 約 方 式 確 定 確 定 確 定 三 電 特 機 目 標 工 数 の 設 定 有 有 無 工 数 付 替 え 有 有 無 始 めた 時 期 2003 年 当 時 既 に 2003 年 当 時 既 に - 契 約 方 式 確 定 - 確 定 太 洋 無 線 目 標 工 数 の 設 定 無 - 有 工 数 付 替 え 無 - 有 始 めた 時 期 - - 遅 くとも 2008 年 頃 2 過 大 請 求 額 の 算 定 との 関 係 前 記 のとおり プレシジョンが 通 信 機 構 と 締 結 した 上 限 付 概 算 契 約 2 件 に ついては 原 価 計 算 システム 上 工 数 計 上 することとなっていないことか ら プレシジョンは 工 数 の 付 替 えを 行 っていなかったとしている また 確 定 契 約 においては 三 菱 電 機 が 宇 宙 機 構 衛 星 センター 通 信 機 構 及 び 総 務 省 と 締 結 した 確 定 契 約 と 同 様 に 関 係 4 社 は 過 去 の 契 約 に 同 一 仕 様 の ものがなかったため 宇 宙 機 構 等 に 提 出 した 見 積 書 の 工 数 の 算 出 に 当 たっ て 過 去 の 工 数 を 参 考 とせずに その 都 度 必 要 と 見 込 まれる 工 数 を 積 み 上 げて 算 出 しており 見 積 書 の 工 数 が 不 適 切 なものとはなっていなかった

36 こと また 結 果 として 見 積 書 の 工 数 と 実 際 の 工 数 との 間 に 差 が 生 じてい たとしても 確 定 契 約 では 実 際 の 工 数 に 基 づいて 精 算 することとはなって いないことから 工 数 の 付 替 えを 行 っていたとしても 過 大 請 求 には 当 たら ないとしている しかし 三 菱 電 機 の 宇 宙 部 門 等 の 確 定 契 約 と 同 様 に 同 一 仕 様 ではない としても 同 種 の 作 業 を 含 む 契 約 が 次 年 度 以 降 に 締 結 されていることもある ことから 工 数 の 付 替 えを 行 った 契 約 の 工 数 を 翌 年 度 以 降 の 契 約 に 反 映 さ せたことにより 不 当 に 予 定 価 格 の 算 定 基 礎 となる 製 造 原 価 を 増 額 させるこ ととなっていないか 引 き 続 き 検 査 する 必 要 がある d 工 数 付 替 え 等 の 目 的 背 景 動 機 等 前 記 のとおり 関 係 4 社 は 工 数 の 付 替 えを 課 長 等 が 前 任 者 から 引 き 継 ぐ 形 等 で 行 っていたなどとしている そして 三 菱 電 機 と 同 様 に 部 長 等 の 上 位 者 が 工 数 の 付 替 えに 直 接 関 与 した 事 実 は 確 認 されていないが その 多 くの 者 は かつて 関 係 課 長 等 を 経 験 していたことなどから 工 数 の 付 替 えが 行 われている ことについてはこれを 認 識 していたなどとしている そして 工 数 の 付 替 えの 目 的 は 三 菱 電 機 と 同 様 に 概 算 契 約 等 において 契 約 代 金 等 の 確 定 時 に 契 約 代 金 等 の 減 額 や 返 納 を 避 けることなどであるが さら に 次 のような 背 景 動 機 等 があったなどとしている (a) 三 菱 電 機 と 同 様 に 各 部 各 課 の 人 員 確 保 のため (b) 三 菱 電 機 と 同 様 に 利 益 の 確 保 のため (c) 工 数 の 付 替 えが 広 範 囲 長 期 間 にわたり 引 継 事 項 として 当 たり 前 のよう に 行 われてきたことから 契 約 上 の 違 反 行 為 としての 認 識 が 薄 くなっていた こと (d) 三 菱 電 機 から 移 管 された 事 業 については 引 き 継 いだ 工 数 を 変 えることが 三 菱 電 機 の 工 数 の 計 上 根 拠 を 否 定 し 三 菱 電 機 に 迷 惑 をかけることになると の 配 慮 があったこと (e) 防 衛 省 との 契 約 の 中 には 赤 字 となる 契 約 もあったことから 全 体 として 防 衛 省 に 実 質 的 な 損 害 が 生 じていないのではないかという 思 い 込 みがあったこ と ( 注 7) (f) プレシジョンは 裁 量 労 働 制 適 用 労 働 者 に 係 る 工 数 計 上 をみなし 労 働 時 間

37 である1 日 当 たり7.75 時 間 に 当 該 所 属 部 門 の 直 作 率 を 乗 じた 値 を 上 限 としてい たが 実 際 には 裁 量 労 働 制 適 用 労 働 者 が 残 業 することはまれではなく 裁 量 労 働 制 適 用 労 働 者 が 残 業 をした 場 合 には 当 該 残 業 時 間 分 等 を 裁 量 労 働 制 適 用 労 働 者 以 外 の 者 の 工 数 に 付 け 替 えていたこと ( 注 7) 裁 量 労 働 制 使 用 者 から 業 務 の 進 め 方 や 時 間 配 分 の 指 示 を 受 けず 本 人 の 自 己 裁 量 と 自 己 責 任 によって 仕 事 の 進 め 方 や 勤 務 時 間 の 計 画 が 立 てられる 制 度 で 通 常 労 使 協 定 等 によりみなし 労 働 時 間 が 定 め られている イ 住 友 重 機 械 等 による 過 大 請 求 事 案 (ア) 住 友 重 機 械 等 の 組 織 住 友 重 機 械 は 事 業 部 制 を 採 用 しており 防 衛 装 備 品 の 製 造 修 理 等 の 担 当 部 門 は 装 備 システム 事 業 部 であり 製 造 拠 点 は 田 無 製 造 所 である 住 重 特 機 の 防 衛 装 備 品 の 製 造 修 理 等 の 担 当 部 門 は 田 無 製 造 所 ( 本 社 )である (イ) 契 約 実 績 等 住 友 重 機 械 等 は 防 衛 省 と 防 衛 装 備 品 等 の 調 達 に 関 する 請 負 契 約 等 を 締 結 して いる これらの 契 約 の 主 な 契 約 内 容 主 な 製 造 拠 点 19 年 度 から23 年 度 までの 間 の 契 約 実 績 及 び 指 名 停 止 中 の 契 約 の 実 績 は 表 6のとおりである 表 6 防 衛 省 と 住 友 重 機 械 等 との 契 約 の 概 要 ( 単 位 : 件 ( 上 段 ) 千 円 ( 下 段 )) 調 達 機 関 防 衛 省 会 社 住 友 重 機 械 住 重 特 機 主 な 契 約 内 容 高 性 能 20mm 機 関 砲 20mm 対 空 機 関 砲 定 期 用 弾 薬 給 弾 装 置 等 修 理 等 主 な 製 造 拠 点 田 無 製 造 所 田 無 製 造 所 ( 本 社 ) 平 成 年 度 5,381,906 1,353, 年 度 ,470,759 1,171,564 契 約 実 績 21 年 度 ,488,953 1,376, 年 度 ,117,749 1,147, 年 度 ,845,562 1,403, 計 19,304,932 6,452,189 指 名 停 止 等 年 月 日 24 年 5 月 25 日 24 年 5 月 25 日 指 名 停 止 中 の 契 約 の 実 績 なし なし

38 (ウ) 工 数 水 増 し 等 の 状 況 a 住 友 重 機 械 における 工 数 水 増 し 等 の 状 況 住 友 重 機 械 は 防 衛 省 と 締 結 した 大 半 の 契 約 において 契 約 に 際 して 防 衛 省 に 提 出 した 見 積 書 の 工 数 又 はこれに 近 似 した 工 数 ( 以 下 これらの 工 数 を 見 積 工 数 という )を 目 標 工 数 として 設 定 していた そして 確 定 契 約 におい ては 見 積 工 数 は 過 去 の 製 造 実 績 に 基 づいて 計 上 することが 基 本 となっている ことなどから その 契 約 の 実 績 工 数 が 次 回 以 降 の 契 約 に 際 して 提 出 する 見 積 書 に 記 載 する 工 数 に 影 響 を 与 えることなどを 回 避 するために 実 績 工 数 が 目 標 工 数 を 下 回 った 場 合 には その 下 回 った 分 について 防 衛 装 備 品 の 製 造 等 に 直 接 従 事 した 時 間 ではない 各 製 品 共 通 の 作 業 等 に 従 事 した 時 間 ( 間 接 作 業 時 間 )を 当 該 防 衛 装 備 品 等 の 工 数 に 振 り 替 えることなどにより 実 績 工 数 を 目 標 工 数 まで 水 増 しするなどしていた また 準 確 定 契 約 等 においても 契 約 代 金 の 確 定 時 に 契 約 代 金 の 減 額 を 避 けるなどの 目 的 で 確 定 契 約 と 同 様 に 実 績 工 数 が 目 標 工 数 を 下 回 った 場 合 には その 下 回 った 分 について 防 衛 装 備 品 の 製 造 等 に 直 接 従 事 した 時 間 ではない 間 接 作 業 時 間 を 当 該 防 衛 装 備 品 等 の 工 数 に 振 り 替 える ことなどにより 実 績 工 数 を 目 標 工 数 まで 水 増 しするなどして 当 該 契 約 の 実 績 工 数 として 防 衛 省 に 申 告 していた そして 加 工 費 率 は 前 記 のとおり 直 接 労 務 費 に 間 接 労 務 費 間 接 材 料 費 及 び 間 接 経 費 である 製 造 間 接 費 を 加 えた 期 間 加 工 費 を 期 間 工 数 で 除 して 算 定 し た1 作 業 時 間 当 たりの 加 工 費 であることから 課 員 が 間 接 作 業 に 従 事 した 時 間 を 工 数 計 上 することは 当 該 時 間 に 係 る 当 該 部 門 の 費 用 を 二 重 に 計 上 しているこ とになる これを 概 念 図 で 示 すと 図 5のとおりである

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