発達心理学研究 2015, 第 26 巻, 第 3 号, 髙坂康雅小塩真司 ( 和光大学現代人間学部 ) ( 早稲田大学文学学術院 ) 本研究の目的は, 髙坂 (2011) が提示した青年期における恋愛様相モデルにもとづいた恋愛様相尺度を作成し, 信頼性 妥当性を検証することであった

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1 発達心理学研究 2015, 第 26 巻, 第 3 号, 髙坂康雅小塩真司 ( 和光大学現代人間学部 ) ( 早稲田大学文学学術院 ) 本研究の目的は, 髙坂 (2011) が提示した青年期における恋愛様相モデルにもとづいた恋愛様相尺度を作成し, 信頼性 妥当性を検証することであった 18~34 歳の未婚異性愛者 750 名を対象に, 恋愛様相尺度暫定項目, アイデンティティ, 親密性, 恋愛関係満足度, 結婚願望, 恋愛関係の影響などについて, インターネット調査を実施し, 回答を求めた 高次因子分析モデルによる確証的因子分析を行ったところ, 高次因子 愛 から 相対性 絶対性 因子, 所有性 開放性 因子, 埋没性 飛躍性 因子にパスを引き, 各因子から該当する項目へのパスを引いたモデルで, 許容できる範囲の適合度が得られた また, ある程度の内的一貫性も確認された 恋 愛 得点について, アイデンティティや親密性, 恋愛関係満足度, 結婚願望, 恋愛関係のポジティブな影響と正の相関が, 恋愛関係のネガティブな影響と負の相関が確認され, また年齢や交際期間とは有意な相関がみられなかった これらの結果はこれまでの論究からの推測と一致し, 妥当性が検証された また,3 下位尺度得点には, それぞれ関連する特性が異なることも示唆された 青年にとって, 恋愛は重大な関心事のひとつであり, 青年期になると多くの人は, 異性と親密な関係 ( 恋愛関係 ) になることを望み, 実際に, 恋愛関係を構築していく 構築された恋愛関係は, 継続していく中で, より親密な関係となり, 結婚をする場合もあるが, 一方で, 関係が悪化し, 失恋に至る場合もある 特に青年期の恋愛は, 失恋で終わりやすいことが指摘されているが ( 宮下 臼井 内藤,1991), そうであるからこそ, 現在進行している恋愛関係のあり方を客観的に把握し, 悪い状態であるのであれば, 何らかの対処をする必要がある 恋愛に関する心理学的研究として,Lee(1973) のラブ スタイル論やアタッチメントスタイル (Bartholomew & Horowitz, 1991 など ), 愛のプロトタイプアプローチ (Fehr & Russell, 1991), Sternberg(1986) の 愛情の三角理論 (The triangular theory of love) などが挙げられる これらは, 文献や研究で言及されることも多く, それらにもとづいて作成された尺度によって, 実証的な知見の蓄積がなされている また国内では, 恋愛に対する態度 ( 和田,1994) や恋愛イメージ ( 金政, 2002) などから恋愛についてアプローチがなされている しかし, ラブ スタイル論やアタッチメントスタイル, プロトタイプアプローチ, 恋愛に対する態度, 恋愛イメージは, 個人の恋愛観や特性に関するものであり, 現在進行している恋愛関係という 2 者関係のあり方を捉 えようとするものではない 愛情の三角理論は, 愛を親密性, 情熱, コミットメントという 3 つの要素で説明しようと試みたものであり, 恋愛関係においては, 初期には情熱的要素が強く, 次第に親密性的要素が強くなり, その後, 情熱的要素は弱くなるものの, コミットメント的要素が強くなることが指摘されている (Sternberg, 1986) また,Shaver, Hazan, & Bradshaw(1988) は, 恋愛関係は, 愛着システム (Attachment system), 世話システム (caregiving system), 性システム (sexual system) という 3 つの行動システムの活性化によって捉えることができると提唱している これらは現在進行している恋愛関係のあり方を捉えることができるものであり, 特に, 愛情の三角理論は, その簡潔性, 柔軟性の両方において, 洗練された理論 (Hendrick & Hendrick, 2000) と評価されている 一方, 愛情の三角理論は,3 つの要素の定義や内容が不明確であると指摘されている ( 松井,1993) また, 異性関係 恋愛関係だけではなく, 親子関係や友人関係など, 幅広い愛情関係を理論的射程に含めているため, 浮気や束縛 排他性, 嫉妬, 関係解消 失恋のような恋愛関係特有の現象との関連あるいは予測可能性を有しているかには, 未だ疑問が残されている さらに, 例えば親密性得点が低いことは, 親密ではない こと以上の情報をもたず, そのことにどのような意味があるのか, あるいは, 得点が低いことがどのような状態や行動を引き起こすのかについては, 言及されていない Shaver et

2 226 発達心理学研究第 26 巻第 3 号 所有性 相対性 埋没性 B C 絶対性 al.(1988) の行動システムアプローチでは, 交際期間が短い時には性システムが優勢であり, 長くなるにつれて愛着システムが優勢になることが仮定されている一方, 愛着システムが非最適活性化 ( 過活性化あるいは不活性化 ) の状態では, 性システムも非最適活性化状態にあることが明らかにされており (Davis, Shaver, & Vernon, 2004), 実証的検証が不十分である また, 世話システムと性システムについては, 信頼性や妥当性を有した尺度が開発されていない (Shaver & Mikulincer, 2006/ 2009) このようななか, 髙坂 (2011) は, 現在進行している恋愛関係のあり方を把握するものとして, 恋愛様相モデル (Figure 1) を提示している 恋愛様相モデルは, 日本語の恋愛という言葉は恋と愛という矛盾, 対立する要因が統合されたものであることを示している ( 返田,1998) という指摘のように, 恋 と 愛 とは相反する状態であり, 恋愛とは, 恋の状態と愛の状態が分かちがたく渾然とした状態を表しているとする 恋と愛の二元的一元性 ( 統一性 ) 論 ( 西平,1981) という考え方にもとづいている そのため, 恋愛様相モデルでは, 恋 と 愛 とを対比的な相反する状態であるとし, 恋 と 愛 が対極的におかれている また, 髙坂 (2011) は, 恋 と 愛 とを対比的に論じている文献 ( 返田,1986; 大野,2000 など ) やこれまでの恋愛関係に関する先行研究 ( 詫摩,1973; 和田, 1994 など ) を概観したうえで, 恋 には, 相対性, 所有性, 埋没性という 3 つの特徴があり, 愛 には, 絶対性, 開放性, 飛躍性という 3 つの特徴があることを見出している 恋 の特徴である相対性とは, 相手を他の人と比較したり, 自身の条件に合致しているかで評価することであり, 所有性は, 相手を物理的 時間的 心理的に占有し, 相手の精神的なエネルギーを常に自分に向けたままにさせようとすることであり, 埋没性は, 生 A 開放性 飛躍性 注. 相対性 絶対性 上の点 A, 所有性 開放性 上の点 B, 埋没性 飛躍性 上の点 C の 3 点を結んでできる三角形が, 現在の恋愛関係の様相を表している Figure 1 恋愛様相モデル ( 髙坂,2011) 活や意識の中心が相手や相手との関係になり, 相手や相手との関係以外の物事に対する関心や意欲が低下することを, 意味している 一方, 愛 の特徴である絶対性は, 他者との比較を超えて, 相手の欠点や短所も含めて, 相手の存在そのものを受容し, 認めることであり, 開放性は, 相手の幸せや成長のために自身の精神的なエネルギーを与えることであり, 飛躍性は, 相手や相手との関係を基盤として, それら以外のものにより一層興味や関心が増し, 挑戦や努力をすることを, 意味している 恋愛様相モデルでは, 恋は, 相対性, 所有性, 埋没性の 3 点による三角形で, 愛は, 絶対性, 開放性, 飛躍性の 3 点による三角形で, それぞれ表されており, さらに, 相対性と絶対性, 所有性と開放性, 埋没性と飛躍性を, それぞれ対極とした 3 つの次元を構成し, 全体として, 三角柱の形状をしている 個人が認知する現在の恋愛関係は, 相対性 絶対性, 所有性 開放性, 埋没性 飛躍性という 3 次元上の 3 点のパラメーターを結んだ三角形で表され, 関係がより親密になるほど 愛 の方向に進むことが想定されている ( 髙坂,2011) 大野 (2000) は, 愛 について, その本質的特徴や人格形成の中で果たす役割について, 心理学的に検討した研究は, 数少なく, 十分に解明されているとは言い難い と指摘したうえで, 恋の特徴と愛の特徴を比較し, 発達的に考えた場合, 恋愛における心理力動も 恋 から 愛 的なものへと変化していくと述べている 発達的に とは, 自我発達, つまりアイデンティティ形成のことであると推察される Erikson(1959/2011) も, 第 6 段階である成人期初期の心理社会的危機 親密性対孤独 について, 適切なアイデンティティの感覚が確立されて初めて, 異性との本当の親密さが可能になる と述べ, 成人期初期に, 孤独よりも親密性をより多く獲得できた場合に, 愛が獲得されるとしている これらから, アイデンティティや親密性が形成 確立されているほど, 恋愛関係は愛の特徴を有していると推察される 言い換えれば, 単純に年齢や交際期間の長さは, 愛の特徴を有しているか否かには, 関連しないとも考えられる また, 雨宮 (2008) は, 相手を愛すというまさにそのことによって, 満たされる と述べているように, 愛の特徴を有しているほど, その関係性に対する認知 評価は良く, 関係満足度も高くなることが推測される そのような満足のいく関係を継続できていれば, その相手との結婚を望むことも考えられることから, 愛の特徴を有していることは, 関係満足度に加え, その相手との結婚願望を強めることも想定される 以上から, 本研究では, 恋と愛の二元的一元性 ( 統一性 ) 論 の観点に立つ恋愛様相モデルにもとづき, 相

3 恋愛様相尺度の作成と信頼性 妥当性の検討 227 対性 絶対性, 所有性 開放性, 埋没性 飛躍性の 3 次元 ( 下位尺度 ) で構成される恋愛様相尺度 (Scale of Immature/Mature Love; SIML) を作成し, その信頼性と妥当性を検証することを目的とする 妥当性については, アイデンティティや親密性を形成 確立できているほど, 愛の特徴を有している, 愛の特徴を有しているほど, 恋愛関係に対する認知 評価は肯定的になる, 愛の特徴を有しているほど, 恋愛関係満足度や結婚願望は高まる, 年齢や交際期間は, 愛の特徴を有している程度とは関係がみられない, という 4 つの推測 想定を検証することで, 確認する 恋愛様相尺度で測定されるものは, 個人の恋愛に対する態度や価値観, イメージではなく, 現在進行している恋愛関係における感情 状態であり, 信頼性 妥当性を有した尺度を作成することにより, 現在の恋愛関係を数量的かつ視覚的に把握することができるようになると考えられる また, 愛情の三角理論では, 親密性得点が低いことは, 親密ではない ということ以上の情報をもたないが, 恋愛様相尺度では, 相対性 絶対性 得点が低いことは, 絶対性を有しない ということだけではなく, 相対性を有する ことを意味しており, 得点の低さにも意味や恋愛関係の特徴を見出せる点も特徴であると考えられる さらに, 愛情の三角理論が広範囲の愛情関係を射程にしているのとは対照的に, 恋愛様相モデルは基本的に, 青年期の現在進行している恋愛関係にのみ焦点をあてているため, 恋愛様相尺度は, その適用範囲は狭いが, 嫉妬や浮気, 束縛, デート DV, 関係解消 失恋など, 恋愛関係において生じる諸現象 諸問題を予測する可能性も有していると考えられる 恋愛関係の認知 評価については, 髙坂 (2009, 2010, 2013) の 恋愛関係の影響 を用いる 恋愛関係の影響は, 恋愛関係をもつことによって生じる心理的 実生活的な変化と定義されており, ポジティブな影響として 自己拡大, 充足的気分, 他者評価の上昇, ネガティブな影響として 生活習慣の乱れ, 経済的負担, 他者交流の制限, 関係不安 が見出されている ポジティブな影響は, 関係満足度と正の関連を示し, ネガティブな影響は負の関連を示すことも明らかにされている ( 髙坂,2009) なお, 本研究における恋人とは, 髙坂 (2013) を参考に, 相手との同意のもとで親密に交際している, 実際に接触 交流できる異性 とし, 片思いの相手や, 芸能人や有名人, インターネットや SNS 上だけで交流をしている異性や, アニメ マンガ ゲームなどのキャラクター, および同性は, 恋人には含めなかった 同性については, 日本国内の LGBT は約 5 と少なく ( 電通総研,2013), 十分な対象者が確保できないため, また, これまでの恋愛研究の多くが異性愛を前提としているた め, 同性愛者に関する知見が乏しく, 恋愛様相モデルの想定が同性愛者にも適応可能かどうかには, さらなる検討が必要であると判断し, 本研究では, 含めないこととした 18 歳から 34 歳で, 現在恋人がいる結婚経験のない者 750 名 ( 平均年齢 26.9 歳, 標準偏差 4.5 歳 ) を調査対象者とした 調査対象者は,18 歳から 24 歳,25 歳から 29 歳,30 歳から 34 歳という 3 つの年齢群に対し, 男女各 125 名であった 平均交際期間は,33.4 ヶ月 ( 標準偏差 33.7 ヶ月 ) であった 2014 年 5 月上旬に, インターネット調査会社である株式会社クロスマーケティングを通して,web 調査を実施した 性別, 年齢, 職業, 在住都道府県などの人口統計学的質問や, 交際期間に加え, 以下の (1) から (5) について回答を求めた まず, 第 1 著者が, 恋愛様相モデルの 3 つの恋の特徴 ( 相対性, 所有性, 埋没性 ) および 3 つの愛の特徴 ( 絶対性, 開放性, 飛躍性 ) について, 髙坂 (2011) の定義および説明にもとづいて, 各 5 項目, 合計 30 項目作成した 次に, 恋愛様相モデルは 3 つの次元 ( 相対性 絶対性, 所有性 開放性, 埋没性 飛躍性 ) で構成されていることから, 作成した項目が左右一対になるように組み合わせ, 項目内容が左右で対応するように調整したうえで,3 つの次元について各 5 項目, 合計 15 項目を作成した 作成された 15 項目を, 第 2 著者が髙坂 (2011) の定義および説明に合致しているか, 左右の項目内容が対応しているかを確認し, 第 1 著者がさらに修正を行った 修正された項目について, 恋人がいる大学生 大学院生 16 名に回答を求め, 回答の分布を把握するとともに, 左右の項目内容が対応しているかを尋ね, これらをもとに, 第 1 著者が修正を行い, さらに第 2 著者が項目内容を確認し, 恋愛様相尺度暫定項目とした 恋愛様相尺度暫定項目は, 相対性 絶対性 5 項目, 所有性 開放性 5 項目, 埋没性 飛躍性 5 項目で構成されており, 調査実施の際は, 恋の特徴と愛の特徴を左右交互に並べた あなたが恋人とつきあっている時の考えや行動は, 左右どちらの文章によりあてはまっていますか という教示のもと,1. かなり( 左の文章の方にあてはまっている ),2. 割と( 左の方の文章の方にあてはまっている ),3. どちらかといえば( 左の文章の方にあてはまっている ),4. どちらかといえば( 右の文

4 228 発達心理学研究第 26 巻第 3 号 章の方にあてはまっている ),5. 割と( 右の文章の方にあてはまっている ),6. かなり( 右の文章の方にあてはまっている ) の 6 件法で回答を求めた Oches & Plug(1986) が作成した Erikson and Social-Desirability Scale の日本語短縮版 (S-ESDS; 三好 大野 内島 若原 大野,2003) の アイデンティティ達成対アイデンティティ拡散 10 項目および 親密性対孤立 6 項目を使用した 以下の項目は, 現在のあなたにどの程度あてはまりますか という教示のもと,1. あてはまらない,2. あまりあてはまらない,3. ややあてはまる,4. あてはまる の 4 件法で回答を求めた 豊田 (2004) が作成した友人関係満足度尺度を, 友人 を 恋人 に変えるなど, 恋愛関係満足度を測定できる項目に修正した項目 8 項目を使用した 以下の項目は, 現在の恋人との関係にどの程度あてはまりますか という教示のもと,1. まったくあてはまらない,2. あまりあてはまらない, 3. どちらともいえない,4. ややあてはまる, 5. とてもあてはまる の 5 件法で回答を求めた 現在の恋人との結婚を望んでいる程度を測定するために,4 項目を独自に作成し, 使用した 教示文および選択肢は (3) 恋愛関係満足度項目と同じであった 髙坂 (2013) の恋愛関係の影響として 自己拡大, 充足的気分, 生活習慣の乱れ, 他者評価の上昇, 経済的負担, 他者交流の制限, 関係不安 の 7 因子を抽出している そのうち 自己拡大 は 4 項目中 2 項目の負荷量が低く,α 係数も低かったため, 髙坂 (2013) で用いている 視野が広がる, 自分に厳しくなれる の 2 項目を, 髙坂 (2009, 2010) を参考に, 活動的になれる, いろいろな物事に興味がわく に変更し,7 因子について各 4 項目, 合計 28 項目を使用した 教示文および選択肢は, (3) 恋愛関係満足度項目と同じであった なお,(3) 恋愛関係満足度項目,(4) 結婚願望項目, (5) 恋愛関係の影響項目は, ひとつの問いとして, 混在させて尋ねた また, これら以外についても尋ねているが, 本研究に直接関連しないため, 本論文では報告しないこととする 本研究の分析に用いた統計パッケージは,SPSS Statistics 22 および Amos 22 である 恋愛様相尺度 15 項目について, 得点が高いほど愛の特徴をもつように回答を処理したうえで, 因子分析を行った この際, 本研究では, 恋愛様相モデルにもとづいた尺度を作成することが目的であるため, 相対性 絶対性, 所有性 開放性, 埋没性 飛躍性 の 3 次元 ( 因子 ) を想定し, さらにこれらの 3 次元 ( 因子 ) が全体として 愛 を表していることを確認するため, 高次因子である 愛 から 相対性 絶対性 因子, 所有性 開放性 因子, 埋没性 飛躍性 因子にパスを引き, これら 3 因子からそれぞれの項目 ( 観測変数 ) にパスを引いた高次因子分析モデルを構築し, 確証的因子分析を行った (Table 1) その結果, 各因子から該当する項目へのパスがすべて有意になり, また, 愛 から 3 因子に対するパスも有意になった 適合度指標は,GFI =.921,AGFI =.868, CFI =.888,RMSEA =.087 と, 許容できる範囲であると判断された しかし, 埋没性 飛躍性 の項目番号 3 は, 負荷量が.14 と低かったことから, この項目を除外し, 相対性 絶対性 5 項目, 所有性 開放性 5 項目, 埋没性 飛躍性 4 項目を採用することとした α 係数を算出したところ, 相対性 絶対性 5 項目で.82, 所有性 開放性 5 項目で.70, 埋没性 飛躍性 4 項目で.65 とある程度の内的一貫性が確認された また, 全 14 項目では.84 と, 十分な内的一貫性が確認された そこで, 相対性 絶対性 5 項目, 所有性 開放性 5 項目, 埋没性 飛躍性 4 項目の平均を算出し, 各下位尺度得点とした また,14 項目の平均を算出し, 恋 愛 得点とした 恋愛関係満足度 8 項目および結婚願望 4 項目について, それぞれ主成分分析を行ったところ, いずれも第 1 成分にすべての項目が.40 以上の負荷量を示した (Table 2, Table 3) 得点が高いほど恋愛関係満足度が高く, 結婚願望が強くなることを表すように, 逆転項目への回答を処理したのち, それぞれ α 係数を算出した その結果, 恋愛関係満足度が.83, 結婚願望が.84 と, 十分な内的一貫性が確認されたため, それぞれの項目平均を算出し, 恋愛関係満足度得点, 結婚願望得点とした アイデンティティ尺度 10 項目, 親密性尺度 6 項目について, 得点が高いほど, アイデンティティや親密性が高いことを表すように, 逆転項目への回答を処理したのち, それぞれ α 係数を算出した その結果, アイデンティティ尺度が.80, 親密性尺度が.79 と, 十分な内的一貫性が確認された また, 恋愛関係の影響項目について, 下位尺度ごとに α 係数を算出したところ, 自己拡大 が.85, 充足的気分 が.92, 生活習慣の乱れ が.78, 他者評価の上昇 が.85, 経済的負担 が.83, 他者交流の制限 が.83, 関係不安 が.75 と, いずれも十分な内的一貫

5 恋愛様相尺度の作成と信頼性 妥当性の検討 229 Table 1 恋愛様相尺度暫定項目の確証的因子分析結果 項目内容標準化係数平均 (SD) 1 恋人と他の異性を比較すると, 他の異性の方が良く見え, がっかりすることがある 恋人の良いところは, 他の異性と比較 するまでもなく, 十分にわかっている (1.32) 4 恋人を見ていると, 自分の理想に合わないところをつい探してしまう 私の理想とは関係なく, 恋人はそのままで魅力的である (1.24) 7 恋人の欠点をみつけると, 私の理想から遠のいた気がして落ち込む 恋人の欠点をみつけても, 恋人の新たな一面を発見したようで嬉しくなる (1.16) 10 恋人の長所や良い面には満足しているが, 短所や欠点は見ないようにしている 短所や欠点も含めて, 恋人に十分満足 している (1.17) 13 恋人よりも, もっと自分にふさわしい異性がいるのではないかと思い, つい他の異性を比較してしまう 恋人以上に自分にふさわしい異性はどんなに探してもおらず, 恋人の代わりになる異性はいないと思う (1.35) 2 恋人には, 何をしているときでも, 私のことを気にかけてくれるよう求めている 恋人が, 私に気兼ねなく, やるべきこ とに専念できるように支えている (1.15) 5 恋人が仕事や勉強などに熱心になっていると, 私は放っておかれているようで不安になる 恋人が仕事や勉強に熱心になっているとき, 私が放っておかれても, 素直に応援できる (1.30) 8 恋人が忙しいと, 一緒にいられないので, 悲しくなる 恋人が忙しくても, 恋人が活動に集中できるように, 様々な面でサポートしている (1.16) 11 私ともっと多くの時間を一緒に過ごすために, 恋人には他の活動に時間や労力は費やさないでほしい 恋人が他の活動に熱心に取り組むために, 自分の時間や労力は惜しまず協力している (1.11) 14 私との時間を大切にしてもらうために, 恋人には様々な行動や人とのつきあいを今よりも減らしてほしい 恋人が様々な行動や人とのつきあいを今よりもできるように, 積極的に協力している (1.03) 3 友だちのつきあいよりも, 恋人と一緒に過ごす時間を優先している 恋人の存在を励みにして, 積極的に様々な人との関わりをもとうとしている (1.19) 6 恋人のことばかり考えてしまい, 仕事や勉強がおろそかになる 恋人がいるからこそ, 仕事や勉強に集中して取り組むことができている (1.17) 9 恋人と過ごす時間を減らしたくないので, 新しいことには取り組まないようにしている 恋人との関係を拠り所として, 新しいことにも積極的に取り組もうとしている (1.04) 12 生活の中心は恋人であり, 恋人の要望や都合にあわせた生活を送っている 恋人からの支えを得て, 日々の生活を意欲的に過ごすことができている (1.15) 15 恋人とつきあっていると, 仕事や勉強, 他の人とのつきあいに対する関心や意欲が減る 仕事や勉強, 他の人とのつきあいで苦労しても, 恋人のことを思い出すと, 頑張ろうという気になる (1.10) 高次因子分析絶対性開放性飛躍性 愛 からのパス係数 注 1. 各項目の平均は, 得点が高いほど愛の特徴 ( 絶対性, 開放性, 飛躍性 ) を有していることを表すように算出されている ( レンジ :1-6 点 ) 注 2. 項目誤差間には, いくつかの共変動を設定している

6 230 発達心理学研究第 26 巻第 3 号 Table 2 恋愛関係満足度項目の主成分分析結果 項目内容 第 1 成分 平均 (SD) その人との関係は, 自分にはあわないと思う (1.11) その人とのつきあい方がうまくいっていると感じる (1.03) その人との関係は, 私が望んでいたものと違っている (1.09) その人との関係に満足している (1.11) その人といる時の自分は, 本当の自分ではない気がする (1.06) その人といる時には, 自分らしい自分でいられる (1.00) その人とのつきあいは本当はつらい時がある (1.20) その人との関係は今のままでいいと思う (1.07) 寄与率 ( ) 46.8 注 1. 成分負荷量や項目平均は, 逆転項目を得点が高いほど満足度が高いことを表すように処理したのちの値である 注 2. 項目後の は逆転項目であることを意味している Table 3 結婚願望項目の主成分分析結果 項目内容 第 1 成分 平均 (SD) その人とはこのまま結婚したいと思っている (1.08) その人と結婚しようという気にはなれない (1.09) その人とは, 幸せな結婚生活を送れると思う (1.03) その人と結婚することには, 迷いや躊躇がある (1.17) 寄与率 ( ) 68.2 注 1. 成分負荷量や項目平均は, 逆転項目を得点が高いほど結婚願望が強いことを表すように処理したのちの値である 注 2. 項目後の は逆転項目であることを意味している 性が確認された そこで, アイデンティティ尺度 10 項目, 親密性尺度 6 項目, 恋愛関係の影響 7 下位尺度各 4 項目の平均を算出し, 各得点とした 対象者を年齢にもとづいて,18 歳から 24 歳 ( 低年齢群 ), 25 歳から 29 歳 ( 中年齢群 ),30 歳から 34 歳 ( 高年齢群 ) の 3 群にわけ, 恋愛様相尺度の 3 下位尺度得点および 恋 愛 得点について, 性 (2) 年齢 (3) の 2 要因分散分析を行った (Table 4) その結果, 年齢の主効果および交互作用は有意ではなかったが, 恋 愛 得点, 所有性 開放性 得点, 埋没性 飛躍性 得点において, 性の主効果が有意であり, いずれも男性よりも女性の方が得点が高かった ( 恋 愛 得点 :F (1, 744) = 6.77, p<.01; 所有性 開放性 得点 :F(1, 744)= 5.16, p<.05; 埋没性 飛躍性 得点 :F (1, 744) = 4.47, p<.05) しかし, いずれも効果量 η 2 は.01 と小さい値を示した 恋 愛 得点と年齢, 交際期間, アイデンティティ, 親密性, 恋愛関係満足度, 結婚願望, 恋愛関係の影響 7 得点の相関を算出した (Table 5) なお, 恋愛関係に関する指標 変数間の関連には, 男女で違いがあることが指摘されている ( 赤澤,2006; 髙坂,2009 など ) ことから, 相関は男女別に算出した その結果, 男女ともに, 恋 愛 得点とアイデンティティ得点 (r =.33/.41, p<.001/.001 1) ) および親密性得点 (r =.48/.44, p<.001/.001), 恋愛関係満足度得点 (r =.62/.61, p<.001/.001), 結婚願望得点 (r =.51/.48, p <.001/.001) とは, 正の相関を示した また, 男女ともに, 恋 愛 得点と恋愛関係のポジティブな影響で 1) 男女の相関係数や偏相関係数を併記する際は, r = 男性の相関 / 女性の相関,p< 男性の有意水準 / 女性の有意水準 と表記した

7 恋愛様相尺度の作成と信頼性 妥当性の検討 231 Table 4 愛 得点および恋愛様相尺度 3 下位尺度得点の性 (2) 年齢 (3) の 2 要因分 散分析結果 年齢群 F 値 ( df )/ η 歳 ( 低 ) 歳 ( 中 ) 歳 ( 高 ) 性別 年齢 交互作用 6.77(1,744) ** n.s. n.s. 男性 4.03(0.71) 3.90(0.61) 3.93(0.60) η 2 =.01 η 2 =.00 η 2 =.00 女性 4.08(0.75) 4.10(0.69) 4.07(0.66) 男性 < 女性 3.56(1,744) n.s. n.s. 男性 4.08(0.93) 3.92(0.86) 3.94(0.82) η 2 =.01 η 2 =.00 η 2 =.00 女性 4.11(1.08) 4.11(0.98) 4.12(1.06) 5.16(1, 744) * n.s. n.s. 男性 3.95(0.86) 3.87(0.62) 3.89(0.72) η 2 =.01 η 2 =.00 η 2 =.00 女性 4.00(0.83) 4.08(0.80) 4.02(0.81) 男性 < 女性 4.47(1,744) * n.s. n.s. 男性 4.06(0.77) 3.91(0.71) 3.97(0.62) η 2 =.01 η 2 =.00 η 2 =.00 女性 4.14(0.93) 4.10(0.79) 4.06(0.82) 男性 < 女性 p<.10, * p<.05, ** p<.01 Table 5 恋 愛 得点と諸変数との相関 年齢 ( 歳 ) 交際期間 ( 月 ) アイデンティティ 親密性恋愛関係満足度結婚願望 男性 ***.48 ***.62 ***.51 *** 女性 ***.44 ***.61 ***.48 *** 自己拡大 充足的気分 生活習慣の乱れ 他者評価の上昇 経済的負担 他者交流の制限 関係不安 男性.38 ***.50 *** -.45 ***.13 * -.33 *** -.43 *** -.20 *** 女性.45 ***.53 *** -.25 ***.33 *** -.20 *** -.28 *** -.20 *** * p<.05, ** p<.01, *** p<.001 ある 自己拡大 得点 (r =.38/.45, p<.001/.001), 充足的気分 得点 (r =.50/.53, p<.001/.001), 他者評価の上昇 得点 (r =.13/.33, p<.05/.001) とは正の相関を示し, ネガティブな影響である 生活習慣の乱れ 得点 (r = -.45/-.25, p<.001/.001), 経済的負担 得点 (r = -.33/-.20, p<.001/.001), 他者交流の制限 得点 (r = -.43/-.28, p<.001/.001), 関係不安 得点(r = -.20/-.20, p<.001/.001) とは, 負の相関を示した さらに, 男女ともに, 恋 愛 得点と年齢 (r = -.06/-.03, n.s./n.s.), 交際期間 (r =.04/.01, n.s./n.s.) との間には有意な相関はみられなかった 次に, 恋愛様相尺度 3 下位尺度得点と年齢, 交際期 間, アイデンティティ, 親密性, 恋愛関係満足度, 結婚願望, 恋愛関係の影響 7 得点の相関を, 男女別に算出した (Table 6, Table 7) また, 相対性 絶対性 得点と 所有性 開放性 得点との間にはr =.45/.31 (p<.001/.001), 相対性 絶対性 得点と 埋没性 飛躍性 得点との間には r =.60/.39(p<.001/.001), 所有性 開放性 得点と 埋没性 飛躍性 得点との間には r =.54/.49(p<.001/.001) と, いずれも弱い相関から中程度の相関があるため, 諸変数との関連を検討する際には, 恋愛様相尺度 3 下位尺度得点のうち, 他 2 下位尺度得点を統制変数とした偏相関係数も算出した まず, 相関係数をみると, 男性の 相対性 絶対性 得点と 関係不安 得点 (r = -.02, n.s.), 所有性 開

8 232 発達心理学研究第 26 巻第 3 号 Table 6 男性における恋愛様相尺度 3 下位尺度得点と諸変数との偏相関 年齢 ( 歳 ) 交際期間 ( 月 ) アイデンティティ 親密性恋愛関係満足度結婚願望 相対性 絶対性所有性 開放性埋没性 飛躍性相対性 絶対性所有性 開放性埋没性 飛躍性 相関 ***.41 ***.63 ***.60 *** 偏相関 ***.46 ***.49 *** 相関 ***.33 ***.36 ***.25 *** 偏相関 相関 ***.45 ***.51 ***.39 *** 偏相関 **.22 ***.18 ***.06 自己拡大 充足的気分 生活習慣の乱れ 他者評価の上昇 経済的負担 他者交流の制限 関係不安 相関.47 ***.59 *** -.40 ***.26 *** -.29 *** -.41 *** -.02 偏相関.38 ***.47 *** -.19 ***.32 *** -.15 ** -.23 ***.18 *** 相関.13 *.21 *** -.31 *** *** -.30 *** -.32 *** 偏相関 -.13 * -.13 * *** 相関.32 ***.42 *** -.41 *** *** -.36 *** -.18 *** 偏相関 ** -.19 *** * -.09 p<.10, * p<.05, ** p<.01, *** p<.001 Table 7 女性における恋愛様相尺度 3 下位尺度得点と諸変数との偏相関 年齢 ( 歳 ) 交際期間 ( 月 ) アイデンティティ 親密性恋愛関係満足度結婚願望 相対性 絶対性所有性 開放性埋没性 飛躍性相対性 絶対性所有性 開放性 相関 ***.33 ***.55 ***.63 *** 偏相関 *.19 ***.44 ***.60 *** 相関 ***.30 ***.35 ***.15 ** 偏相関 * 相関 ***.41 ***.47 ***.24 *** 偏相関 ***.26 ***.27 ***.02 自己拡大 充足的気分 生活習慣の乱れ 他者評価の上昇 経済的負担 他者交流の制限 関係不安 相関.46 ***.58 *** -.17 **.37 *** -.11 * -.17 **.12 * 偏相関.38 ***.51 *** *** *** 相関.19 ***.19 *** -.12 *.14 ** -.17 ** -.17 ** -.41 *** 偏相関 *** 相関.35 ***.39 *** -.33 ***.23 *** -.21 *** -.35 *** -.27 *** 埋没性 飛躍性偏相関.20 ***.24 *** -.29 *** * -.28 *** -.18 *** p<.10, * p<.05, ** p<.01, *** p<.001 放性 得点と 他者評価の上昇 得点 (r = -.01, n.s.), 埋没性 飛躍性 得点と 他者評価の上昇 得点 (r =.02, n.s.) の 3 点は, 恋 愛 得点では有意な相関 がみられていた箇所であり, 女性の 相対性 絶対性 得点と 関係不安 得点との間では有意な正の相関 (r =.12, p<.05) がみられているが, 恋 愛 得点にお

9 恋愛様相尺度の作成と信頼性 妥当性の検討 233 いては有意な負の相関がみられていた箇所であった これら以外は, 恋 愛 得点と同様の関連がみられた 次に, 偏相関係数をみると, アイデンティティ得点との関連では, 男女ともに, 埋没性 飛躍性 得点 (r =.17/.25, p<.01/.001) が有意な正の偏相関を示し, 女性において, 相対性 絶対性 得点 (r =.13, p<.05) や 所有性 開放性 得点 (r =.11, p<.05) も正の偏相関を示した 親密性得点との関連では, 男女ともに, 相対性 絶対性 得点 (r =.18/.19, p<.001/.001) や 埋没性 飛躍性 得点 (r =.22/.26, p<.001/.001) が, 有意な正の偏相関を示した 恋愛関係満足度得点との関連では, 男女ともに, 相対性 絶対性 得点 (r =.46/.44, p<.001/.001) や 埋没性 飛躍性 得点 (r =.18/27, p<.001/.001) が有意な正の偏相関を示した 結婚願望得点との関連では, 男女ともに, 相対性 絶対性 得点 (r =.49/.60, p <.001/.001) が有意な正の偏相関を示した 恋愛関係の影響のうち, ポジティブな影響である 自己拡大 得点との関連では, 男女ともに, 相対性 絶対性 得点 (r =.38/.38, p<.001/.001) が有意な正の偏相関を示し, 男性では 所有性 開放性 得点 (r = -. 13, p<.05) が有意な負の偏相関を示し, 女性では, 埋没性 飛躍性 得点 (r =.20, p<.001) が有意な正の偏相関を示した 充足的気分 得点との関連では, 男女ともに, 相対性 絶対性 得点 (r =.47/.51, p<.001/.001) や 埋没性 飛躍性 得点 (r =.14/.24, p <.01/.001) が有意な正の偏相関を示し, 男性では, 所有性 開放性 得点 (r = -.13, p<.05) が有意な負の相関を示した 他者評価の上昇 得点との関連では, 男女ともに, 相対性 絶対性 得点 (r =.32/.31, p<.001/.001) が有意な正の偏相関を示した ネガティブな影響である 生活習慣の乱れ 得点との関連では, 男女ともに, 埋没性 飛躍性 得点 (r = -.19/-.29, p<.001/.001) が有意な負の偏相関を示し, 男性において, 相対性 絶対性 得点 (r = -.19, p<.001) も有意な負の偏相関を示した 経済的負担 得点との関連では, 男性では, 相対性 絶対性 得点 (r = -.15, p<.01) が有意な負の偏相関を示したのに対し, 女性では, 埋没性 飛躍性 得点 (r = -.13, p<.05) が有意な負の偏相関を示した 他者交流の制限 得点との関連では, 男女ともに, 埋没性 飛躍性 得点 (r = -.12/-.28, p<.05/.001) が有意な負の偏相関を示し, 男性において, 相対性 絶対性 得点 (r = -.23, p<.001) が有意な負の偏相関を示した 関係不安 得点との関連では, 男女ともに, 相対性 絶対性 得点 (r =.18/.32, p<.001/.001) が有意な正の偏相関を示し, 所有性 開放性 得点 (r = -.30/-.39, p<.001/.001) が有意な負の相関を示し, 女性におい て, 埋没性 飛躍性 得点 (r = -.18, p<.001) も有意な負の偏相関を示した 年齢や交際期間との関連では,3 下位尺度得点すべてがいずれに対しても有意な偏相関を示さなかった 本研究の目的は, 髙坂 (2011) の恋愛様相モデルにもとづいた恋愛様相尺度を作成し, 信頼性 妥当性を検証することであった まず, 愛 を高次因子とし, その下に 相対性 絶対性, 所有性 開放性, 埋没性 飛躍性 という 3 因子をおいた高次因子分析の結果, 許容できる範囲の適合度が得られたが, 負荷量が低かったため,1 項目を除外した 次に,α 係数を算出したところ, ある程度の内的一貫性が確認された また, 諸変数の関連では, 恋 愛 得点と, アイデンティティ得点, 親密性得点と正の相関を示した, 恋 愛 得点は, 恋愛関係のポジティブな影響 3 得点とは正の相関を, ネガティブな影響 4 得点とは負の相関を示した, 恋 愛 得点は, 恋愛関係満足度得点や結婚願望得点と正の相関を示した, 恋 愛 得点と年齢や交際期間との間には有意な相関はみられなかった, という結果が得られた これらはいずれも, 大野 (2000) や雨宮 (2008) の愛に関する論究から想定 推測されたものと一致しており, 恋愛様相尺度 14 項目で構成される 恋 愛 得点は, 愛を測定するものとして, 信頼性 妥当性を有していることが確認されたと考えられる 恋愛様相尺度 14 項目で構成される 恋 愛 得点は, 当初の想定 推測と一致した結果となったが, 下位尺度ごとに検討すると, それらには特徴や差異があることが明らかになった 相対性 絶対性 得点は, 恋愛関係のポジティブな影響とは, 男性で r =.32~.47, 女性で r =.31~.51 と, いずれも有意な偏相関を示していた 一方, ネガティブな影響とは, 男性で r = -.23~.18 という有意な偏相関を示し, 女性では, 関係不安 得点以外とは有意な偏相関は示しておらず, 恋愛関係のネガティブな影響との関連よりも恋愛関係のポジティブな影響との関連の方が強かった また, 相対性 絶対性 得点は, 男女ともに, 恋愛関係満足度得点や結婚願望との間に中程度の偏相関がみられた 恋愛関係満足度得点とは, 埋没性 飛躍性 得点も有意な偏相関を示しているが, 偏相関係数は, 相対性 絶対性 得点の方が大きかった これらから, 相対性 絶対性 という次元は, 恋愛関係の中でも, ポジティブな認知と関係し, それによって主観的肯定的評価 ( 満足度 ) を高める次元であると考えられ

10 234 発達心理学研究第 26 巻第 3 号 る 埋没性 飛躍性 得点は, 男女ともに, 他の 2 得点よりも, アイデンティティ得点や親密性得点との関連が強かったことから, 埋没性 飛躍性 という次元は, 自我発達と関連の強い次元であると推測される 一方, 恋愛関係の影響については, 男女で差異がみられた 男性では, 埋没性 飛躍性 得点と 自己拡大 得点, 他者評価の上昇 得点, 経済的負担 得点, 関係不安 得点との間に有意な偏相関はみられなかった また, 他の恋愛関係の影響 3 得点の偏相関も, 相対性 絶対性 得点が示した偏相関と同程度かそれよりも低い値であった しかし, 女性では, 生活習慣の乱れ 得点, 経済的負担 得点, 他者交流の制限 得点において, 相対性 絶対性 得点では有意な偏相関はみられていないのに対し, 埋没性 飛躍性 得点との間では有意な負の偏相関がみられている 大野 (2010) は, アイデンティティから親密性への発達について, 男性は, アイデンティティの主題に集中するため, 時に恋人への配慮を欠く一方, 女性は, アイデンティティの主題よりも親密性の主題を優先する, あるいは, 両者を同時進行させるという男女差を指摘している アイデンティティの主題や親密性の主題が個人内での取り組みであるのに対し, 恋愛関係の影響は, 個人間での取り組みが反映されたものであると考えられる 男性は, 個人内での取り組みを優先するため, 自我発達と関わる 埋没性 飛躍性 は, 個人間での取り組みが反映された恋愛関係の影響 7 得点との関連は弱かったと考えられる 対して, 女性は, 個人内での取り組みと個人間での取り組みを同時進行するため, 埋没性 飛躍性 は, アイデンティティや親密性だけではなく, 恋愛関係の影響とも関連がみられたと考えられる 所有性 開放性 得点については, 関係不安 得点を除いて, 男女でいくつかの変数と有意な偏相関がみられてはいるものの, いずれも絶対値で.10 程度の弱いものであった ここから, 所有性 開放性 という次元について, 本研究で用いた変数では, その特徴を十分には捉えることはできなかったと考えられる 返田 (1986) は, 所有性について, 排他性, 執着心, 利己心, 支配欲, 依存心, 寄生, 虚栄心などを伴ったり, 相手を自分のものとして独占所有できないとき, 不安, 憎しみ, 嫉妬心などの否定的感情 が生じると述べている 本研究では, 返田 (1986) の指摘にあるような指標を用いなかったため, 所有性 開放性 の特徴をとらえきれなかったと考える なお, 関係不安 得点との関連について, 男女ともに, 所有性 開放性 得点は負の偏相関を示したが, 相対性 絶対性 得点とは正の偏相関を示した また, 女性では, 埋没性 飛躍性 得点も負の偏相関を示し た 関係不安は, 女性において, 恋愛関係満足度と負の関連にあることが示されており ( 髙坂,2009, 2013), そのため, 恋愛関係満足度と関連する 相対性 絶対性 とも負の関連がみられることが想定されるが, 本研究では, 反する結果となった 短所や欠点を含めて, その人の存在そのものを受け入れ, 認めることができるほどの恋人であるからこそ, 相手のことを常に気にしたり, そのような恋人を失うことに不安を感じてしまうとも推察される このことは, 絶対性を有することが, 関係認知においてはポジティブに機能する一方, ある条件下 ( 例えば, アイデンティティの未確立など ) では, 同時に不安を生じさせる可能性を示唆しているが, 本研究では, 十分に明らかにできないため, 恋愛様相尺度 3 下位尺度得点と関係不安との関連については, 縦断調査やカップル調査も含め, さらなる検討が必要であると考えらえる 本研究では, 恋愛様相モデルにもとづいた恋愛様相尺度を作成し, 信頼性 妥当性を有していることが確認された これにより, 恋愛様相モデルにもとづいた実証的検討を蓄積することが可能になったと考えられる 一方, 埋没性 飛躍性 については, 負荷量が低かったため 1 項目を削除した また, 残った 4 項目での内的一貫性も他の 2 次元 ( 因子 ) に比べ, 低かった この点については, 負荷量を高め, 内的一貫性も高めるような項目への修正 変更を行う必要があると考えられる また, 本研究では, 妥当性検証として, 恋愛関係満足度や結婚願望, 恋愛関係の影響, アイデンティティ, 親密性などとの関連を検討し, ある程度予測された結果が得られた 一方, 愛情の三角理論など, 従来恋愛研究で用いられることが多い尺度などとの関連は検討しておらず, これらとの弁別的な妥当性は検証していない このことは, 恋愛様相モデルの独自性や, 他の理論との関連性, 恋愛研究における恋愛様相モデルの位置づけとも関わる課題であるといえる さらに, 恋愛様相尺度が, 嫉妬や浮気, 束縛, デート DV, 関係解消 失恋などのような恋愛関係特有の現象 行動に対する予測的妥当性を有しているかを検証することにより, 恋愛様相尺度の有用性を示すためにも必要であると考えられる これらの課題を解決することにより, 恋愛様相尺度はさらに精緻化されるとともに, 恋愛様相モデルに関する知見が蓄積され, 恋愛関係の理解に寄与することが期待される 赤澤淳子.(2006). 青年期後期における恋愛行動の規定

11 恋愛様相尺度の作成と信頼性 妥当性の検討 235 因について : 関係進展度, 恋愛意識, 性別役割の自己認知が恋愛行動の遂行度に及ぼす影響. 仁愛大学研究紀要,5, 雨宮徹.(2008). 恋と愛 : フランクルの コペルニクス的転回 を手がかりとして. 大阪河崎リハビリテーション大学紀要,2, Bartholomew, K., & Horowitz, L.M. (1991). Attachment styles among young adult: A test of a four-category model. Journal of Personality and Social Psychology, 61, Davis, D., Shaver, P. R., & Vernon, M. L. (2004). Attachment style and subjective motivations for sex. Personality and Social Psychology Bulletin, 30, 電通総研.(2013). 電通総研 LGBT 調査 2012 データ グラフ集. 電通総研. (2014 年 10 月 30 日 20 時 18 分 ) Erikson, E. H. (2011). アイデンティティとライフサイクル ( 西平直 中島由恵, 訳 ). 東京 : 誠信書房. (Erikson, E.H. (1959). Identity and life cycle. New York: International Universities Press.) Fehr, B., & Russell, J.A. (1991). The concept of love viewed from prototype perspective. Journal of Personality and Social Psychology, 60, Hendrick, S.S., & Hendrick, C. (2000). Romantic love. In C. Hendrick. & S.S. Hendrick, Close relationships (pp ). Thousand Oaks, CA: Sage. 金政祐司.(2002). 恋愛イメージ尺度の作成とその検証 : 親密な異性関係, 成人の愛着スタイルとの関連から. 対人社会心理学研究,2, 髙坂康雅.(2009). 恋愛関係が大学生に及ぼす影響と, 交際期間, 関係認知との関連. パーソナリティ研究, 17, 髙坂康雅.(2010). 大学生及びその恋人のアイデンティティと 恋愛関係の影響 との関連. 発達心理学研究,21, 髙坂康雅.(2011). 青年期における恋愛様相モデルの構築. 和光大学現代人間学部紀要,4, 髙坂康雅.(2013). 大学生におけるアイデンティティと恋愛関係との因果関係の推定 : 恋人のいる大学生に対する 3 波パネル調査. 発達心理学研究,24, Lee, J.A. (1973). The colours of love. Ontario: New Press. 松井豊.(1993). セレクション社会心理学 :12 恋ごころの科学. 東京 : サイエンス社. 宮下一博 臼井永和 内藤みゆき.(1991). 失恋経験が青年に及ぼす影響. 千葉大学教育学部研究紀要 : 第 1 部,39, 三好昭子 大野久 内島香絵 若原まどか 大野千里.( 2003). Oches & Plug の Erikson and Social- Desirability Scale の日本語短縮版 (S-ESDS) 作成の試み. 立教大学心理学研究,45, 西平直喜.(1981). 青年の世界 :3 友情 恋愛の探究. 東京 : 大日本図書. Ochse, R., & Plug, C. (1986). Cross-cultural investigation of the validity of Erikson s theory of personality development. Journal of Personality and Social Psychology, 50, 大野久.(2000). 愛の本質的特徴とその対極. 教職研究,11, 大野久.(2010). 青年期の恋愛の発達. 大野久 ( 編 ), シリーズ生涯発達心理学 :4 エピソードでつかむ青年心理学 (pp ). 京都 : ミネルヴァ書房. Shaver, P. R., Hazan, C., & Bradshaw, D. (1988). Love as attachment: The integration of three behavioral systems. In R. J. Sternberg & M. Barnes. The psychology of love (pp.68-99). New Haven, Conn: Yale University Press. Shaver, P. R., & Mikulincer, M. (2009). ロマンティック関係への行動システム アプローチ : 愛着, 世話, および性 ( 和田実 増田匡裕, 訳 ). R. J. Sternberg & K. Weis( 編 ), 愛の心理学 (pp.31-54). 京都 : 北大路書房.(Shaver, P.R., & Mikulincer, M. (2006). A behavioral system approach to romantic love relationships: Attachment, caregiving, and sex. In R. J. Sternberg & K. Weis (Eds.), The new psychology of love (pp.35-64). New Haven, Conn: Yale University Press. 返田健.(1986). 青年期の心理. 東京 : 教育出版返田健.(1998). 青年期の友情と恋愛. 寺田晃 岡堂哲雄 ( 監 ), 落合良行 ( 編 ), 思春期 青年期メンタルヘルス エッセンスこころの彷徨 (pp ). 東京 : 日本文化科学社. Sternberg, R. J. (1986). A triangular theory of love. Psychological Review, 93, 詫摩武俊.(1973). 恋愛と結婚. 依田新 大西誠一郎 斎藤耕二 津留宏 西平直喜 藤原喜悦 宮川知彰 ( 編 ), 現代青年心理学講座 :5 現代青年の性意識 (pp ). 東京 : 金子書房. 豊田瀬理乃.(2004). 対人関係上の信念の変化からみた友人関係の分析. 筑波大学人間学類 ( 未公刊 ). つくば : 筑波大学. 和田実.(1994). 恋愛に対する態度尺度の作成. 実験社会心理学研究,34,

12 236 発達心理学研究第 26 巻第 3 号 Kosaka, Yasumasa (Wako University)& Oshio, Atsushi (Waseda University). Development of a Scale of Immature/ Mature Love. THE JAPANESE JOURNAL OF DEVELOPMENTAL PSYCHOLOGY 2015, Vol.26, No.3, This report documents the instrumentation of a Scale of Immature/Mature Love (SIML). 750 individuals who had a boyfriend or girlfriend completed an on-line questionnaire with scale items scale based on a three-dimension model (Kosaka, 2011). The Relativity-Absoluteness(R-A) dimension represented loving one s partner because he/she compared favorably with others, or loving the partner unconditionally. The Ownership-Openness(O-O) dimension was about monopolizing the partner, or hoping for the partner s happiness and well-being. The Immersiveness-Leapingness (I-L) dimension reflected excessive focus on the relationship with one s partner, or challenges for the future based on the existence of the partner. Confirmatory factor analysis supported these three dimensions. A Lover Score based on all SIML items showed positive correlations with scores for identity, intimacy, relationship satisfaction, desire to marry the partner, and positive effects of the romantic relationship, and negative correlations with scores for negative effects of the romantic relationship. R-A scores correlated significantly with evaluations of the relationship and satisfaction, I-L scores shows significant correlations with ego development, and O-O scores showed only weak correlations with other variables. Keywords Mature love, Immature love, Scale development, Ego development 受稿, 受理

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