Ⅵ 循環型社会の構築 生産や消費に伴う廃棄物の発生を抑制し 再使用 再生利用等により資源を有効に利用します 現状と課題現代の大量生産 大量消費 大量廃棄型の社会は 地球温暖化など地球環境にさまざまな負荷を与えており 廃棄物対策は 負荷の軽減を促進する上で 重要な課題となっています 我が国では 天然資源の消費が抑制され 環境への負荷の低減が図られた循環型社会を形成するため 平成 12 年 (2000 年 )6 月に 循環型社会形成推進基本法 が制定されました 同法では 第一に廃棄物等の発生抑制 ( リデュース ) 第二に使用済み製品 部品等の再使用 ( リユース ) 第三に回収されたものを原材料として利用する再生利用( マテリアルリサイクル ) 第四に熱回収( サーマルリサイクル ) を行い それでも利用できないものは適正な処分を行うこととされています 鎌倉市では 大気環境への負荷低減などのため 家庭で不用になった 廃棄物 ( ごみ ) のうち 燃やすごみ を減らす ごみ半減都市宣言 を平成 8 年 (1996 年 )11 月に行いました 平成 9 年 (1997 年 ) からは 家庭からの廃棄物のうち 飲食用カン ビン 植木剪定材 紙類 布類の分別 また 平成 12 年 (2000 年 ) からペットボトル 平成 17 年 (2005 年 )10 月から容器包装プラスチックの分別 平成 19 年 (2007 年 )4 月からは使用済み食用油の資源化など さまざまな分別収集 資源化を行っており 廃棄物の再生利用をすすめてきました 鎌倉市は 市民の方々のご理解とご協力のもと 環境省が資源化率の順位を発表した平成 16 年度から5 年連続で 資源化率日本一 ( 人口 10 万人以上の都市 ) を記録しました 今後は 事業所 家庭等において 各々が廃棄物の排出を少なくするよう工夫することで まず廃棄物の発生自体を抑制し さらに再使用 再生利用を促進することで 循環型社会の構築をめざします ごみ 資源物の総排出量等の推移 総排出量 資源化量 一人当りの排出量 80,000 500 70,000 450 60,000 400 350 50,000 300 40,000 250 30,000 200 20,000 150 100 10,000 50 0 0 平成 15 平成 16 平成 17 平成 18 平成 19 平成 20 ( 年度 ) 80 資料 : 環境部事業概要 総排出量 資源化量 (t) 一人当りの排出量 (kg)
目標を達成するための指標 第 4 章計画における環境施策 一般廃棄物焼却量 ( 家庭 事業所 ) ごみ 資源物の総排出量 平成 27 年度 (2015 年度 ) までに平成 15 年度 (2003 年度 ) に比べ 30% 削減平成 27 年度 (2015 年度 ) までに平成 15 年度 (2003 年度 ) に比べ5% 削減維持 現在 第 2 次鎌倉市一般廃棄物処理基本計画ごみ処理基本計画の中間見直しを行っています このため今後 目標数値等を変更する場合があります 施策の体系 1 廃棄物の発生抑制 再使用 再生利用の促進 最適生産 最適消費 最小廃棄という循環型社会へ向けた施策の発信 市民 滞在者 事業者 市との協働によるゼロ ウェイスト社会の形成 2 再生資源利用製品 材料の選択促進 再生資源利用製品 材料の選択促進 グリーン購入の推進 ごみ 資源物の分別 ごみ燃やすごみ 燃えないごみ 危険 有害ごみ 粗大ごみ 資源物飲食用カン ビン ペットボトル 容器包装プラスチック 植木剪定材 紙類 布類 使用済み食用油 *3R( スリーアール ) 循環型社会をつくるための取組と その優先順位を表した言葉で それぞれの頭文字をとって3R といいます Reduce( リテ ュース ) 発生抑制 Reuse( リユース ) 再使用 Recycle( リサイクル ) ) 再生利用 かまくら 3R 推進マスコットキャラクター 3R 普及啓発の実績 実施回数 延べ参加人数 学校等への環境教育 27 回 2,292 人 自治会町内会への説明会 38 回 1,477 人 視察 見学会の実施 13 回 229 人資料 : 鎌倉市 ( 平成 21 年度統計 ) 81
施策の展開 1 廃棄物の発生抑制 再使用 再生利用の促進 内は各施策の進捗指標 事業名各主体の役割と施策担当課 1 最適生産 最適 消費 最小廃棄 という循環型社 会へ向けた施 策の発信 市 ごみの発生抑制のため 資源の再使用 再生利用を促進します 廃棄物減量化及び資源化計画書の提出などにより 事業者のご みの減量化 資源化 適正処理を推進します 事業系ごみの総排出量 減量化及び資源化計画書提 出事業者からの一般廃棄物排出量 資源化量 建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律に係る届出に基 建築指導課 づき 事業者に再生資源の十分な利用及び廃棄物の減量などを実 施させることにより 資源の有効な利用の確保及び廃棄物の適正 な処理を推進します 生ごみ処理機購入費助成制度 により 家庭から排出されるごみ の減量化 資源化を促進します ごみの総排出量 ごみの焼却量 処理手数料の改定 家庭系ごみの有料化など ごみの減量化 資 源化に寄与する経済的手法の活用を検討します ごみの総排出量 ごみの資源化率 ごみの焼却量 一般廃棄物の分別 回収 資源化システムを整備します 飲食用 カン ビン ペットボトル 容器包装プラスチック 植木剪定材 紙類 布類に加え 生ごみの資源化を検討します ごみの総排出量 ごみの資源化率 ごみの焼却量 学校等への環境教育 説明会 印刷物やホームページなどを通じ て 循環型社会の形成の必要性や市民 事業者 滞在者の役割を 啓発します 啓発活動実施回数 図書リサイクルなど 資源の再使用 再利用を促進します 公共建築物に係る維持保全システムを構築し 効率的で適正な維 中央図書館 建築住宅課 持管理及びライフサイクルコストを考慮した設計により 施設の長 寿命化を図ります 82
2 市民 滞在者 事業者 市との協働によるゼロ ウェイスト社会の形成 市民 第 4 章計画における環境施策 ごみを持ち込まない ごみを出さない ライフスタイルを実践し ごみの減量化 資源化に努めます 家庭系ごみの総排出量と資源化率 3R 推進事業団体 に登録し 自治会町内会で循環型社会の形 成に取り組みます 3R 推進事業団体登録数 廃棄物減量化等推進員になった市民を中心に自ら活動します 事業者 滞在者 市 廃棄物減量化等推進員に協力するとともに 自ら活動します 環境マネジメントシステムや減量化及び資源化計画書などを活用しながら ごみを作らない ごみを出さない 事業活動を実践し ごみの発生抑制や減量化 資源化に努めます 事業系ごみの総排出量 減量化及び資源化計画書提出事業者からの一般廃棄物排出量 資源化量 過剰包装を断ることやごみの分別により ごみの発生抑制や減量化 資源化に協力します 3R 推進事業奨励金交付制度 により 自治会町内会における循環型社会形成への取り組みを支援します 3R 推進事業団体登録数 市民 事業者からなる廃棄物減量化等推進員と協働して 全市的なごみの発生抑制や減量化 資源化をすすめます エコオフィス化の一環として市の活動におけるごみの発生を抑制します エコオフィス化の一環として市が購入する物品や資材は永く使えるものを選択します 市の施設で発生する廃棄物について 分別システムを徹底し リサイクルを推進します 83
2 再生資源利用製品 材料の選択促進 内は各施策の進捗指標 事業名各主体の役割と施策担当課 1 再生資源利用 製品 材料の選 市民 再生資源利用製品を積極的に購入します 事業者 再生資源利用製品 材料の販売 購入 利用を推進します 択推進市 市では エコオフィス化の一環として再生資源利用製品 材料を購 入し 利用します 再生資源利用製品 材料の選択を促すよう啓発します 2 グリーン購入の 市民 グリーン購入適合商品をはじめとした再生資源利用製品 材料を 推進 購入し 利用します 事業者 グリーン購入適合商品をはじめとした再生資源利用製品 材料を 市 購入し 利用します 市では エコオフィス化の一環としてグリーン購入適合商品をはじめとした再生資源利用製品 材料を購入し 利用します グリーン購入基本方針 調達方針調達率 市民 事業者へグリーン購入の情報を提供します 国の施策等 循環型社会形成推進基本法に基づき 第 2 次循環型社会形成推進基本計画 を策定 ( 平成 20 年 3 月 ) し 低炭素社会や自然共生社会との統合的取組 3R に関する国 県の施策等 神奈川県廃棄物処理計画 ( 平成 20 年 3 月改定 20~24 年度までの計画 ) に基づき 市町村との循環型社会形成に向けた協働 連携 民運動 循環型社会ビジネスの振興 3R の仕組みの充実や技術等の高度化等の実施 循環型社会の形成のために 廃棄物の処理及び清掃に関する法律 資源の有効な利用の促進に関する法律 容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進等に関する法律 特定家庭用機器再商品化法 建設工事に係る資源の再資源化等に関する法律 食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律 国等による環境物品等の調達の推進等に関する法律 ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法等を整備し 規制 指導 誘導 消費者基本計画 ( 平成 17 年 4 月閣議決定 ) に基づく施策の推進 国等による環境物品等の調達の推進等に関する法律によるグリーン購入の推進 84
主な環境施策 市民 事業者と連携した廃棄物の発生抑制 減量化 資源化 ~ 循環型社会の形成に向けて~ 天然資源やエネルギーの消費を抑制し 環境への負荷を低減するために循環型社会を形成することが重要な課題となっています 循環型社会の形成のために 市民 事業者 行政が協働して廃棄物の発生抑制 循環資源の再使用 再生利用を推進することにより 廃棄物のさらなる減量化 資源化を図りつつ 安定的で着実なごみ処理を行っていくことが大切です 具体的には 以下の方針に沿って事業を推進していきます 循環型社会の形成に向けた施策の方針 廃棄物の発生抑制 ライフスタイルの見直しや生産販売者への呼びかけ 市民 事業者 滞在者 行政による協働 連携体制の強化 家庭系ごみ有料化の検討 循環資源の再使用 再生利用 従来のごみの減量化 資源化事業のさらなる推進 生ごみの資源化等の推進 廃棄物の適正処理 技術的進歩や社会情勢に注視した 本市に適したごみ処理行政の構築 広域的なごみ処理体制の確立 処理コストの削減 市民サービスの向上 安 全面を考慮した民間活力の活用 85