原材料( 非鉄金属 ) 価格の動向とその製造業への影響 このところ 原油価格をはじめとする原材料価格が上昇してきており 製品価格の見直しを行っているものがあるなど その影響は徐々に広がってきている このうち 原油価格の上昇については既に他の機関や産業活動分析 ( 1~3 月期 ) においても原油及び鉄鉱石の価格上昇に伴う影響について分析を行ったところである 本稿では 原材料価格が上昇している非鉄金属について 投入 産出物価等の動向や非鉄金属鉱石などの輸入動向 さらには非鉄金属の価格上昇が製造業に与える影響について概観する (1) 鉱工業指数 ( 非鉄金属工業 ) の動向 ~ 輸出向けの増加などにより非鉄金属工業の生産指数は12 基準最高 ~ 鉱工業指数により非鉄金属工業の需要動向をみると 出荷全体 ( 4~6 月期は前期比 1.9% 3 期連続の上昇 ) のうち 国内向けはこのところほぼ横ばいで推移する中で 4~6 月期は同 3.% と2 期ぶりに上昇し また 輸出向けは同 3.5% と5 期ぶりの低下となったものの 欧州や東アジア向け輸出が引き続き高水準で推移している さらに 輸出の動向を細分類業種別にみると 4~6 月期以降 3 期連続で非鉄金属鋳物が最も寄与していたが 1~3 月期には非鉄金属地金が上昇に大きく寄与しており 4~6 月期も他の業種が低下する中で 非鉄金属地金は上昇している このような状況を反映して 4~6 月期の非鉄金属工業の生産は前期比 2.3% と3 期連続で上昇し 指数水準は.8 と12 基準最高となっている ( 第 -1- 図 ) 第 -1- 図非鉄金属工業の生産 出荷 在庫 在庫率及び内外需別指数の推移 1 生産 出荷 在庫及び在庫率指数 指数水準 (12 =1 季節調整済 ) 12 11 生産出荷在庫在庫率 1 9 8 1 11 12-28 -
2 輸出向け 国内向けの推移 指数水準 (12 =1 季節調整済 ) 12 11 出荷輸出国内 1 9 8 7 1 11 12 資料 : 鉱工業指数 鉱工業出荷内訳表 第 -1- 図非鉄金属工業の輸出向けの細分類業種別前期比寄与の推移 1 5 5 1 非鉄金属地金電線 ケーブル非鉄金属工業 伸銅 アルミニウム圧延製品非鉄金属鋳物 11 12 資料 : 鉱工業出荷内訳表 ( 試算値 ) (2) 企業物価の動向 ~ 交易条件が最も悪化している非鉄金属 ~ 国内企業物価指数は 1~12 月期を底に上昇傾向で推移している これを類別 ( 日本標準分類を参考に日本銀行が定めた区分で業種に近いもの ) に指数水準の高い順にみると 4~6 月期では 非鉄金属が 9. と最も高く 次いで石油 石炭製品 (1.1) 鉄鋼(1.8) 化学製品(19.7) の順となっている 同様に前同期比の推移をみると 1~3 月期までは 主として電気機械が低下したことにより 全体 ( 工業製品 ) でも低下していたが 4~6 月期以降上昇に転じ 4~6 月期は 非鉄金属 ( 前同期比 54.3% の上昇 ) の寄与が最も大きく 次いで石油 石炭製品 化学製品などの順となっている また 投入物価指数と産出物価指数ともに国内企業物価指数同様 1~12 月期を底に上昇傾向で推移している 特に産出物価指数に比べ 投入物価指数の上昇幅が大きく また その水準は 4~6 月期は 1.2 とバブル期 (2 1~12 月期 - 29 -
の 1.7) を超える高水準を示している ( 第 -1- 図 ) 第 -1- 図国内企業物価指数及び投入 産出物価指数の推移 1 国内企業物価指数等 (12 =1) 12 1 国内企業物価指数 ( 工業製品 ) 投入物価指数 ( 製造業総合 ) 産出物価指数 ( 製造業総合 ) 11 1 95 9 2 3 4 5 6 7 8 9 1 11 12 2 主な類別の国内企業物価指数 (12 =1) 2 工業製品化学製品石油 石炭製品鉄鋼非鉄金属 12 1 8 6 2 3 4 5 6 7 8 9 1 11 12 3 主な類別の国内企業物価指数の前同期比寄与度 4 3 2 1 1 2 3 化学製品鉄鋼その他 石油 石炭製品非鉄金属工業製品 4 資料 : 企業物価指数 製造業部門別投入 産出物価指数 ( 日本銀行 ) 次に このところ大きく上昇している投入物価指数の動向を類別に前同期比でみる と 7~9 月期まで低下していたが その後一進一退を続け 1~3 月期から - 3 -
上昇に転じ 4~6 月期は 原油価格上昇の影響などにより 石油 石炭製品が最も寄与しており 次いで 非鉄金属 化学製品の順となっている また 国内品 輸入品に分けてみると 4~6 月期以降 国内品 輸入品ともに上昇してきており 特に輸入品の上昇幅が拡大傾向にある さらに指数水準をみると 4~6 月期は非鉄金属の指数水準が最も高く 238.7 石油 石炭製品 224. 鉄鋼 4.9 の順となっている ( 第 -1-19 図 ) 第 -1- 図投入物価指数の類別の推移 1 指数水準 (12 =1) 25 2 製造業総合石油 石炭製品鉄鋼非鉄金属 1 5 2 前同期比 1 化学製品鉄鋼 石油 石炭製品非鉄金属 8 6 電気機械その他 その他の製造工業製品製造業総合 4 2 2 4 6 8 1 資料 : 製造業部門別投入 産出物価指数 ( 日本銀行 ) - 31 -
第 -1-19 図投入物価指数の国内品 輸入品別の推移 ( 前同期比 ) 1 8 6 4 2 2 4 6 8 1 輸入品国内品投入 資料 : 製造業部門別投入 産出物価指数 ( 日本銀行 ) 同様に産出物価指数の動向を類別に前同期比でみると 1~3 月期まで低下 その後 4~6 月期に上昇に転じ 4~6 月期は 投入物価指数と同様に石油 石炭製品が最も寄与しており 次いで 非鉄金属の順となっている また 指数水準で みると 4~6 月期は石油 石炭製品の指数水準が最も高く 5.6 非鉄金属 1.3 鉄鋼 8.9 の順となっている ( 第 -1-2 図 ) 1 指数水準 (12 =1) 2 12 1 第 -1-2 図産出物価指数の類別の推移 製造業総合石油 石炭製品鉄鋼非鉄金属 8 2 前同期比 6 4 化学製品非鉄金属その他 石油 石炭製品電気機械製造業総合 2 2 4 6 資料 : 製造業部門別投入 産出物価指数 ( 日本銀行 ) - 32 -
さらに 交易条件指数 ( 産出物価 / 投入物価 ) の動向をみると 4~6 月期で 交易条件指数が 1 を超えている ( 交易条件が改善 ) のは精密機械の 1.2 のみである なお 輸送機械は 1. を示している 一方 交易条件指数が低い ( 悪化 ) のは 非鉄金属が 76. と最も低く 次いで化学製品が 82.5 金属製品 電気機械がいずれも 82.7 石油 石炭製品が 82.9 の順となっている また 製造業総合と非鉄金属の交易条件指数を比べると 1~12 月期以降非鉄金属の方が大きく低下し 4~6 月期には製造業総合は 89.6 に対し 非鉄金属は 76. と.6 ポイントも低い状況にある このように 非鉄金属については 原材料価格上昇分が製品価格に充分転嫁されていない可能性も考えられる ( 第 -1-21 22 図 ) 第 -1-21 図交易条件指数の類別の推移 12 製造業総合 化学製品 石油 石炭製品 非鉄金属 金属製品 電気機械 輸送機械 精密機械 11 1 9 8 7 資料 : 製造業部門別投入 産出物価指数 ( 日本銀行 ) 第 -1-22 図非鉄金属の投入物価指数 産出物価指数及び交易条件指数の推移 25 2 投入産出交易条件 1 5 資料 : 製造業部門別投入 産出物価指数 ( 日本銀行 ) (3) 非鉄金属の企業物価等の動向 ~ 鉱石価格の上昇などにより銅地金が大幅に上昇 ~ このところ企業物価指数が上昇してきている非鉄金属について内訳をみると 中でも - 33 -
地金の指数水準が最も高く 4~6 月期は前同期比 79.1% と上昇幅が拡大して きている 地金の内訳をみると 重金属地金が大部分を占めており その中でも銅地金の寄与 が大きくなっている ( 第 -1-23 図 ) 第 -1-23 図非鉄金属の国内企業物価指数の内訳の推移 1 指数水準 (12 =1) 3 25 2 非鉄金属地金非鉄金属圧延品 押出品類電線 ケーブル非鉄金属鋳物 ダイカスト 鍛造品 1 5 2 前同期比 12 1 8 6 4 2 2 非鉄金属鋳物 ダイカスト 鍛造品電線 ケーブル非鉄金属圧延品 押出品類地金非鉄金属 3 地金の内訳 ( 前同期比 ) 9 8 7 6 5 4 3 2 1 1 軽金属地金重金属地金貴金属地金地金 - 34 -
4 重金属地金の内訳 ( 前同期比 ) 7 6 銅地金 亜鉛地金 銅合金地金 亜鉛合金地金 はんだ 重金属地金 5 4 3 2 1 1 資料 : 企業物価指数 ( 日本銀行 ) (4) 銅地金価格及び消費量等の動向 ~ 中国の需要増などから銅地金の取引価格が一時 8, ドル台まで上昇 ~ 非鉄金属の個々の取引価格は ロンドンにある非鉄金属専門の商品取引所 (Londo n Metal Exchange) のLME 価格を基本として 設定されるのが一般的である そこで 銅地金のLME 価格 ( 月平均 ) の推移をみると 前半までは1トン当たりおおむね 2,~3, ドル台で取引されていたが 以降 中国などの需要拡大や鉱山のストライキの発生により需給がタイトになったことなどから 高値傾向で推移する中 5 月には 8,46 ドルと急激な上昇がみられた その後 6 月には 7,198 ドルと若干低下したものの 引き続き高い水準にある ( 第 -1-24 図 ) 第 -1-24 図主な非鉄金属地金のLME 価格の推移 (US$/t) 9 8 7 6 5 4 3 2 1 アルミニウム銅鉛亜鉛ニッケル ( 右目盛 ) (US$/t) 3 25 2 1 5 2 3 4 5 6 7 8 9 1 11 12 資料 : 独立行政法人石油天然ガス 金属鉱物資源機構 (JOGMEC) 次に銅地金消費量の推移をみると 世界の間消費量は 8 が 1,24 万トンであっ たが には 1,682 万トンと 8 に比べ 35.6% 増加している 国別にみると 中国が 8 は 119 万トン ( 世界シェア 9.6%) と第 3 位であったが には 364 万トン ( 同 - 35 -
21.6%) と第 1 位となった 米国は8 が 261 万トン ( 同 21.%) と第 1 位であったが には 227 万トン ( 同.5%) まで減少し第 2 位となった 一方 日本は8 が 8 万トン ( 同 11.9%) と第 2 位であったが には 123 万トン ( 同 7.3%) と中国に抜かれ第 3 位となった ( 第 -1-25 図 ) 第 -1-25 図世界の銅地金消費量の推移 1 全世界及び主な消費国の推移 ( 千 t) 中国 米国 4 日本 ドイツ 35 韓国 世界計 ( 右目盛 ) 3 25 2 1 5 8 9 1 11 12 ( 千 t) 12 1 8 6 4 2 2 消費シェアの推移 中国 米国 日本 ドイツ 韓国 その他 1 8 6 4 2 8 9 1 11 12 資料 : 独立行政法人石油天然ガス 金属鉱物資源機構 (JOGMEC) 企業物価指数の上昇に寄与している銅地金の原材料に当たる銅鉱の輸入の推移をみると 輸入数量は若干の増加傾向で推移しているが 頃から輸入金額が急激に上昇し 4~6 月期には 1 トン当たりの単価が 197, 円と従来の 2~4 倍となっている その背景には 中国をはじめとした需要拡大などがあると考えられる また 輸入地域別シェアをみると 従来は北米のシェアが最も大きかった ( 約 4%) が その後北米 ( カナダ 米国 ) からの輸入が減少し南米 ( チリ ) からの輸入が増加したことにより には南米のシェアが 5% を超えている ( 第 -1-26 図 ) - 36 -
第 -1-26 図銅鉱の輸入の推移 1 輸入数量 金額 ( 千 t) 12 1 8 6 4 2 輸入数量 輸入金額 ( 右目盛 ) ( 億円 ) 3 25 2 1 5 2 3 4 5 6 7 8 9 1 11 12 2 輸入単価及び前同期比 12 1 8 6 4 2 2 4 6 3 4 5 6 7 8 9 1 11 12 3 輸入数量の地域別推移 ( 千 t) 5 45 4 35 3 25 2 1 5 輸入金額要因輸入数量要因輸入単価 ( 千円 /t)( 右目盛 ) 輸入単価 ( 前同期比 ) アジア北米その他 欧州南米 2 3 4 5 6 7 8 9 1 11 12 資料 : 貿易統計 ( 財務省 ) ( 千円 ) 22 2 12 1 8 6 4 (5) 非鉄金属製錬 精製の販売価格上昇に伴う製造業の生産者価格への影響次に 平成 簡易延長産業連関表を用いて非鉄金属製錬 精製の販売価格が 1% 上昇した場合における 生産者価格 への影響度合いを試算してみる 価格分析試算は 価格波及が途中で中断することなく完全に波及 ( 転嫁 ) したものと - 37 -
しているため 投入物のコスト上昇を即座に転嫁できない性格のものもすべて上昇する ことになる 加えて 企業による生産性向上努力による価格上昇圧力の吸収 需給関係 で決定される価格要因等は考慮されていないため 結果の解釈においては 分析の対 象となった時点の価格環境を加味するなどの留意が必要である 試算の結果をみると 非鉄金属製錬 精製 の販売価格が 1% 上昇した場合にお いて生産者価格が最も波及 ( 上昇 ) する業種 ( 自部門以外 ) は非鉄金属 ( 除. 非鉄金属 製錬 精製 ) となり その価格上昇率は 4.659% 次いで その他の電気機器 (1.%) 再生資源回収 加工処理 (.554%) の順となっている ( 第 -1-27 図 ) 第 -1-27 図非鉄金属製錬 精製の販売価格が 1% 上昇した場合において生産者価格が上昇する上位 5 業種 ( 部門 )( 自部門以外 ) 5 4 3 2 1 (製除錬非4.659.非鉄金属 精製)鉄金属1. その他の電気機器.554 再生資 加工処理源回収 価格上昇率.448.419 金重属電製機品器( 注 )1. 平成 簡易延長産業連関表 ( 取引額表 ( 時価評価表 )) を使用し 別途 非鉄金属製錬 精製 を特掲した上で 51 部門に統合した 2. 試算は 以下の計算式で求めた 生産者価格でみた価格上昇率 = 非鉄金属製錬 精製価格上昇率 1%(.1) 51 部門表から作成した逆行列 (I-A) -1 1 資料 : 平成 簡易延長産業連関表 - 38 -
参考 平成 簡易延長産業連関表非鉄金属製錬 精製取引額 単位 : 百万円 非鉄金属 ( 除. 非鉄金属製錬 精製 ) その他の電気機器非鉄金属製錬 精製 その他 内生部門計 輸入金額 非鉄金属製錬 精製 1,87,997 363,779 4,28 7,6 3,33,864 1,685,972 ( 構成比 :%) 59.6 12. 4.7 23.7 1. 国内生産額 4,723,65 6,428,59 1,4,9 91,5,49 9,571,844 非鉄金属製錬 精製の輸入比率 = 輸入額 / 国内需要合計 =.54246 ( 注 ) 上記の各部門におけるものは以下のとおりである 非鉄金属 ( 除. 非鉄金属製錬 精製 ): 電線 ケーブル 伸銅品 アルミ圧延製品など その他の電気機器 : 電気照明器具 電池など 非鉄金属製錬 精製 : 銅 鉛 亜鉛 アルミニウムなど その他 : 上記 3 部門以外のもの 資料 : 平成 簡易延長産業連関表 (6) 非鉄金属工業の企業収益の動向 ~ 売上原価は上昇しているものの 過去最高の営業利益を記録 ~ 次に 非鉄金属関連の企業収益の状況をみると 営業利益は 1~12 月期にマイナス ( 赤字 ) となったものの 1~3 月期以降 売上高の上昇に伴ってプラス ( 黒字 ) を続けており 4~6 月期には営業利益が 2,233 億円と昭和 55 1~3 月期の 1,844 億円を抜いて過去最高を記録している また 売上高の前同期比の推移をみると 1~12 月期以降 2 期連続して 2% 台と大きく上昇していたが 4~6 月期には 38.4% と更に上昇している 売上高が上昇している中で 交易条件は悪化しているものの それに伴って企業収益が悪化するとは限らず 原材料価格の上昇分を一定程度 製品価格へ転嫁することができれば交易条件が悪化するような状況においても企業収益が上昇することも充分考えられる そこで 損益分岐点についてみると 1~12 月期には一時的に売上高が損益分岐点を下回り 赤字となったものの その後 売上高は上昇傾向で推移しているが 損益分岐点は緩やかな上昇にとどまっている また 損益分岐点売上高比率 ( 損益分岐点 / 売上高 ) をみても 1~12 月期の.4% をピークに低下傾向で推移してきており 4~6 月期には 6.4% と低水準にあることからも非鉄金属において高収益を上げている状況がうかがえる これは 輸出を中心とする需要の拡大を背景とした原材料価格の上昇と連動して 製品への価格転嫁もある程度進展していることに加え 販売費 一般管理費といった固定費を低く抑えるなどの企業努力によるものと考えられる しかし 更なる需要の増加に伴う需給の逼迫などを背景とした鉱石の取引条件 ( 製錬会社と鉱山との利益配分 ) の見直しが検討されており 今後 企業収益が悪化することも考えられる ( 第 -1-28 29-39 -
図 ) 第 -1-28 図非鉄金属の営業利益等の推移 1 営業利益の推移 ( 億円 ) 4 3 営業利益 ( 右目盛 ) 売上高売上原価販売費及び一般管理費 ( 億円 ) 4 3 2 2 1 1 1 1 2 売上高の前同期比 営業利益 4 販売費及び一般管理費 3 売上原価売上高 2 1 1 2 3 4 資料 : 法人企業統計 ( 財務省 ) 第 -1-29 図非鉄金属の損益分岐点等の推移 1 損益分岐点等 ( 億円 ) 4 3 売上高 固定費 変動費 経常利益 損益分岐点 変動費比率 ( 右目盛 ) 84 82 2 8 1 78 76 1 74-4 -
2 損益分岐点売上高比率等 ( 億円 ) 4 35 3 25 2 売上高損益分岐点 損益分岐点売上高比率 ( 右目盛 ) 11 1 9 8 7 6 1 ( 注 ) 固定費 = 人件費 + 減価償却費計 + 支払利息等変動費 = 売上高 - 経常利益 - 固定費変動費比率 =( 変動費 / 売上高 ) 1 損益分岐点 = 固定費 /(1-( 変動費 / 売上高 )) 損益分岐点売上高比率 =( 損益分岐点 / 売上高 ) 1 資料 : 法人企業統計 ( 財務省 ) 5 以上でみたとおり 非鉄金属関連では 輸出を中心とする需要の拡大を背景とした原材料価格の上昇と連動して 製品への価格転嫁もある程度進展していることに加え 販売費 一般管理費といった固定費を低く抑えるなどの企業努力などもあり このところ企業収益は上昇傾向にある ただし 非鉄金属地金では原材料となる鉱石の取引条件の変更について検討がなされていることから 今後 企業収益を圧迫する可能性が出てきている 非鉄金属全般においては更なる世界需要の増加や原材料の供給不足などにより 需給がタイトになることも考えられることから 今後の非鉄金属関連の動向に留意する必要がある - 41 -