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MD = 1 様式 C-19 F-19 Z-19( 共通 ) 1. 研究開始当初の背景無線 LAN 機能のみのポータブル機器をインターネットに接続するために, モバイルルータが注目されている. モバイルルータは,WAN 側インタフェースには, 移動通信ネットワークの端末機能,LAN 側インターフェースには, 無線 LAN アクセスポイント機能が搭載されている通信機器である. 無線 LAN アクセスポイントは固定設置であったが, バッテリ駆動のポータブル通信機器となったことから, 長時間駆動のための省電力化が求められる. 研究開始当時の研究状況は下記の通りである. (1) IEEE802.11 無線 LAN では, 無線 LAN ステーションの省電力機能については規格化されているが, 無線 LAN アクセスポイントの省電力機能については電源が常時供給されることを前提としているために規格化されていない. (2) モバイルルータは,IP レイヤで WAN から LAN に IP パケットを転送するために, IP-MAC クロスレイヤでの省電力化の検討が行われていない. (3) 個々の無線通信システムにおいて省電力化技術の検討が行われてきたが, 異種無線通信システムを連携した省電力化の検討が行わていない. 以上述べたように, モバイルルータという新しいポータブル通信機器の登場により, 無線 LAN アクセスポイント自体の省電力化, クロスレイヤでの省電力化, 異種無線通信システム間連携での省電力化という, 様々な視点から省電力化を検討する必要があった. 2. 研究の目的モバイルルータは, 固定設置の無線 LAN アクセスポイントとは異なり,WAN 側と LAN 側で異なる無線通信システム,IP レイヤで WAN と LAN 間で IP パケットの転送を行うという特徴を持つ. 最も大きな違いは, モバイルルータがバッテリ駆動であり, 長時間駆動が求められる. そのため, 本研究の目的は, モバイルルータにおける省電力化である. 下記の 3 つの点において, 研究を実施した. LAN ステーションにおける省電力化 (2) IP-MAC クロスレイヤでの省電力化 (3) 異種無線通信システム連携での省電力化 3. 研究の方法 LAN ステーションにおける省電力化 IEEE802.11 標準規格では, 無線 LAN ステーションの省電力機能として, PS モード (Power-Saving Mode) を規格化している. PS モードの動作例を図 1 に示す. 無線 LAN ステーションには, 状態と (Sleep) 状態があり, 無線 LAN アクセスポイントからのビーコン () を受信するために, 状態になる. なお, ビーコン作成時刻は, (Target Transmission Time) で定 STA1 STA2 GO Client Waiting Time of STA2 Interval 図 1 PS モードの動作例 ( 課題 1) 図 2 OppPS の動作例 ( 課題 2) MD: More められている. ビーコンには, 無線 LAN アクセスポイントが各無線 LAN ステーション宛の フレームを持つか否かという情報が含まれている. 無線 LAN ステーションは, 無線 LAN アクセスポイントが自身の フレームを保持している場合は, フレーム送信要求である PS-Poll を送信する. 無線 LAN アクセスポイントが送信する フレームに含まれる More フラグがゼロであるとき, その無線 LAN ステーション宛の フレームを保持していないことを示す. ここで, 図 1 に示すように,STA2 は STA1 が送信中に待ち時間が発生し,STA2 は電力を消費することが課題となる ( 課題 1). この課題を克服するための研究を行った. Wi-Fi Alliance では,Wi-Fi Direct を規定しており,Wi-Fi Direct では, 無線 LAN アクセスポイント機能である Group Owner (GO) と無線 LAN ステーション機能である Client の 2 つを定義している. また, GO のための省電力機能として,Opportinistic Power Save (OppPS) を規定している. 図 2 に OppPS の動作例を示す.OppPS では, 後に と呼ばれる期間, GO が 状態になる. この は 後のみに存在するために, 遅延時間が発生することが課題となる ( 課題 2). この課題を克服するための研究を行った. (2) IP-MAC クロスレイヤでの省電力化モバイルルータは WAN 側で受信した IP パケットを LAN 側に転送し, 無線 LAN アクセスポイントで フレームとして送信するために,Layer 3 キューと MAC キューの 2 つのキューを有する. 無線 LAN アクセスポイントの省電力機能として,Power Saving Access

MD = 1 STA --- Count (0) frame TIM element Period (1) broadcast (More : 0) Overhead Sleep NAV Bitmap Control (Bit 0: 1) Interval Sleep --- 図 3 PS( 従来研究 ) の動作例 ( 課題 3) Sleep Mode Starts ABS AMS Negative Negative SW LW SW LW SW ELW Tc 2Tc 4Tc Ta SW: Sleep Window, LW: Listening Window, ELW: Extended Listening Window, Tc: Initial Sleep Cycle, Ta: New Initial Sleep Cycle LW 図 4 IEEE802.16m の動作例 ( 課題 4) Point(PS) と呼ばれる従来手法がある. PS では, 無線 LAN アクセスポイントの MAC キューにおいて未送信フレームを保持していない場合,IEEE802.11 で規定される NAV (Network Allocation Vector) を用いて無線 LAN ステーションに対し送信を禁止させ, その期間に無線 LAN アクセスポイントが Sleep 状態に移行する. しかし,MAC キューに 1 つでも未送信フレームがある場合は, Sleep 状態に移行できないことが課題である ( 課題 3). この課題を克服するために研究を行った. (3) 異種無線通信システム連携での省電力化モバイルルータには WAN 側と LAN 側で異なる無線通信システムを利用している. これらの無線通信システムの端末に対しては, 個々に省電力機能が規定されているが, 連携が図れていない. 本研究では, モバイルルータの WAN 側を IEEE802.16m とする. 図 4 に IEEE802.16m の省電力機能の動作例を示す. SW IEEE802.16m の Advanced Base Station(ABS) が Advanced Mobile Station(AMS) に送信トラヒックの有無 (/Nagative) の情報である Advanced Air Interface Traffic Indication() メッセージを送信する. また,Listening Window と Sleep Window から構成される Sleep Cycle を導入している. Sleep Cycle は, Negative message の場合は, 直前の Sleep Cycle の期間を 2 倍にする. つまり,Current Sleep Cycle = min(2 Previous Sleep Cycle, Final Sleep Cycle) となる. message の場合は,Sleep Cycle を Initial Sleep Cycle または New Initial Sleep Cycle の期間に設定する. しかし, この Sleep Cycle と LAN 側のビーコン間隔が連携していないために,LAN 側の無線 LAN アクセスポイントにおいて遅延時間が発生することが課題となる ( 課題 4). この課題を克服するための研究を行った. 4. 研究成果 LAN ステーションにおける省電力化課題 1 の原因は, 無線 LAN アクセスポイントがビーコン送信後に, 複数の無線 LAN ステーションが PS-Poll を送信するためである. そのため, 無線 LAN ステーションが PS-Poll を送信するタイミングを分散させるために, マルチ BSSID を利用する. つまり,BSSID ごとに接続する無線 LAN ステーションを分散させることである. 提案方式の動作例を図 5 に示す. 図 1 では,STA2 は STA1 が送信中に待ち時間が発生し,STA2 は電力を消費していた. 図 5 より,STA2 の待ち時間が改善できることが確認できる.( 雑誌論文 [1]) 課題 2 の原因は, の後のみに が存在するためである. そのため, 新たに Temporary CTWindwos(T) を導入する. 図 6 に示すように,T を導入することで, Client が フレームを送信できる機会が増加するために, 遅延時間が減少することが確認できる.( 雑誌論文 [2]) 1 Interval 2 1 1 2 STA1 STA2 MD: More 図 5 マルチ BSSID を活用した提案方式の動作例 ( 課題 1)

T T GO Client 図 6 T を導入した提案方式の動作例 ( 課題 2) ABS AMS Set New Initial Sleep Cycle LW ELW SW LW SW LW ELW Offset Time Current Sleep Cycle New Initial Sleep Cycle New Initial Sleep Cycle Inside of Mobile Router tend t 3 -t end - t offset SW: Sleep Window, LW: Listening Window, ELW: Extended Listening Window t offset t Interval 1 t 2 t 3 図 7 省電力化のための IEEE802.16m と IEEE802.11 連携 ( 課題 4) (2) IP-MAC クロスレイヤでの省電力化課題 3 の原因は,MAC キューが空である状況が少ないためである. 積極的に MAC キューを空にするために,Layer 3 キューから MAC キューへのデキューを制御することで,MAC キューを空にさせることを提案し, 消費電力を削減することを明らかにした.( 雑誌論文 [3]) (3) 異種無線通信システム連携での省電力化課題 4 の原因は,IEEE802.16m において ABS が AMS にトラヒックを送信するタイミングと, 無線 LAN アクセスポイントがビーコンを作成するタイミングが合致していないためである. そのため,IEEE802.16m においてトラヒック送信タイミングを決定するスケジューラを提案した, 図 6 に提案方式の動作例を示す. 図 6 に示すように, 無線 LAN のビーコン間隔において,ABS から AMS にトラヒックが届くことで, 遅延時間が減少することが確認できる.( 雑誌論文 [4]) 5. 主な発表論文等 ( 研究代表者 研究分担者及び連携研究者には下線 ) 雑誌論文 ( 計 4 件 ) [1] Masakatsu Ogawa, "Power-Saving Control for Wireless LAN Stations utilizing Multiple BSSID", IEEJ Trans. on Electronics, Information and Systems, 査読有, Vol. 135, No. 3, pp. 274-279, March 2015. SW DOI: 10.1541/ieejeiss.135.274 [2] Masakatsu Ogawa, "Adaptive Temporary s for Wi-Fi Direct to Decrease Delays", IEEJ Trans. on Electronics, Information and Systems, 査読有, Vol. 134, No. 11, pp. 1664-1669, November 2014. DOI: 10.1541/ieejeiss.134.1664 [3] Masakatsu Ogawa, "Departure Control from Layer 3 Queue to MAC Queue in Mobile Routers for Power Saving", IEEJ Trans. on Electronics, Information and Systems, 査読有, Vol. 134, No. 6, pp. 832-838, June 2014. DOI: 10.1541/ieejeiss.134.832 [4] Masakatsu Ogawa, "Saving Power in IEEE802.16m Mobile Routers by Coordinating with IEEE802.11", IEEJ Trans. on Electronics, Information and Systems, 査読有, Vol. 134, No. 4, pp. 543-549, April 2014. DOI: 10.1541/ieejeiss.134.543 学会発表 ( 計 12 件 ) [1] 近藤加奈子, 小川将克, " マルチ BSSID を活用した無線 LAN 端末の省電力化の検討 ", 電子情報通信学会 2014 年総合大会, B-15-10, 2014 年 3 月 19 日, 新潟大学 ( 新潟県 新潟市 ). [2] 小林遼平, 小川将克, " 低遅延のための Wi-Fi Direct 省電力方式の検討 ", 電子情報通信学会 2014 年総合大会, B-15-11, 2014 年 3 月 19 日, 新潟大学 ( 新潟県 新潟市 ). [3] 近藤加奈子, 小川将克, " マルチ BSSID を活用した仮想化による無線 LAN 端末の省電力化 ", 電子情報通信学会技術研究報告, MoNA2013-41, pp. 1-4, 2013 年 11 月 21 日, 熊本大学 ( 熊本県 熊本市 ). [4] 小川将克, "[ 招待講演 ] 無線 LAN の省電力技術 ", 電子情報通信学会技術研究報告, RCS2013-158, pp. 91-96, 2013 年 10 月 18 日, 上智大学 ( 東京都 千代田区 ). [5] Masakatsu Ogawa, "Cross-Layer Queuing Control in Mobile Router for Power Saving", Proc. of IEEE IWCMC 2013, 査

読有, July. 1-5, 2013, Cagliari (Italy). [6] 小川将克, 大矢裕和, " モバイルルータのための IEEE802.16m の省電力化の検討 ", 電子情報通信学会技術研究報告, MoNA2013-12, pp. 205-208, 2013 年 5 月 24 日, 石垣市民会館 ( 沖縄県 石垣市 ). [7] 山岸佑輔, 三好匠, 王子有紗, 小川将克, " 省電力化のためのモバイルルータ協調動作方式の検討 (1)", 電子情報通信学会 2013 年総合大会, B-6-137, 2013 年 3 月 22 日, 岐阜大学 ( 岐阜県 岐阜市 ). [8] 王子有紗, 小川将克, 山岸佑輔, 三好匠, " 省電力化のためのモバイルルータ協調動作方式の検討 (2)", 電子情報通信学会 2013 年総合大会, B-6-138, 2013 年 3 月 22 日, 岐阜大学 ( 岐阜県 岐阜市 ). [9] 大矢裕和, 小川将克, " モバイルルータ内における無線 LAN アクセスポイントと連携した IEEE802.16m 端末の省電力機能の検討 ", 電子情報通信学会 2013 年総合大会, B-15-1, 2013 年 3 月 21 日, 岐阜大学 ( 岐阜県 岐阜市 ). [10] 王子有紗, 小川将克, 山岸佑輔, 三好匠, " モバイルルータ協調動作方式の検討 ", 電子情報通信学会技術研究報告, NS2012-179, pp. 85-88, 2013 年 3 月 7 日, 沖縄残波岬ロイヤルホテル ( 沖縄県 読谷村 ) [11] 小川将克, " モバイルルータの省電力化のためのキューイング制御方式 ", 電子情報通信学会技術研究報告, MoMuC2012-22, pp. 19-23, 2012 年 9 月 27 日, 丸亀町レッツホール ( 香川県 高松市 ). [12] 小川将克, " キューイング制御を活用した無線 LAN アクセスポイントの省電力機能の検討 ", 電子情報通信学会 2012 年ソサイエティ大会, B-15-10, 2012 年 9 月 12 日, 富山大学 ( 富山県 富山市 ). 研究者番号 :90624411 産業財産権 出願状況 ( 計 1 件 ) 名称 : ルータ装置及びプログラム発明者 : 小川将克, 王子有紗, 三好匠, 山岸祐輔権利者 : 同上種類 : 特許番号 : 特許願 2012-278568 出願年月日 : 平成 24 年 12 月 20 日国内外の別 : 国内 6. 研究組織 (1) 研究代表者小川将克 (OGAWA, Masakatsu) 上智大学 理工学部 准教授