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金融仲介機能の質の向上に向けた取組み

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金融仲介機能のベンチマークについて 平成 29 年 3 月 ( 東証 1 部証券コート :8370 )

金融円滑化に関する方針 千葉銀行は 地域金融機関として 金融サービスの提供をつうじて 地域のお客さまニーズにお応えし 地域の発展に貢献する という役割 使命を果たす 姿勢を堅持してまいりました 特に 地域への円滑な資金供給をはじめとする金融仲介機能の発揮やお客さまへの経営健全化支援等による地域密着型

金融行政の動向について

み状 (3) お取引先への専門家派遣必要に応じて お取引先へ税理士や中小企業診断士などの専門家を直接派遣する 外部専門家派遣制度 を活用し 経営支援機能の強化を図っています 19 況中小企業の経営の改善及び活性化のための取組み状況 中小企業の経営の改善及び活性化のための取組 3. 中小企業の経営支援

20 21 The Hachijuni Bank, LTD.

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スライド 1

各 位 平成 27 年 5 月 11 日 会社名株式会社みちのく銀行代表者名取締役頭取髙田邦洋 ( コード番号 8350 東証第一部 ) 問合せ先経営企画部長須藤慎治 ( ) 第四次中期経営計画の策定について 株式会社みちのく銀行 ( 頭取髙田邦洋 ) は 平成 27 年 4

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金融円滑化に対する当金庫の取組状況 平成 27 年 11 月 13 日 高岡信用金庫

貿易特化指数を用いた 日本の製造業の 国際競争力の推移

外部支援機関と連携した支援として 政府系金融機関との連携融資 信用保証協会の経営サポート会議 中小企業再生支援協議会の再生計画の策定事業 及びひょうご産業活性化センターとの専門家派遣事業 割賦制度等を活用した支援を行い 最適なソリューションの提案を行いました 中小企業の経営支援のための関係省庁の施策

中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法律第 7 条第 1 項に規定する説明書類 奄美信用組合 奄美信用組合は 奄美地区における金融の円滑化への取り組みをこれまで以上に強化するとともに その取り組み姿勢をお客様にご理解していただき 借入の条件変更等に関する ご要望 ご相談に迅速

もみじ銀行:もみじ銀行について>進捗状況について(平成22年度)

平成22 年 11月 15日

平成 24 年 11 月 13 日 新潟縣信用組合 中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法律第 7 条第 1 項に規定する説明書類 第 1 第 6 条第 1 項第 1 号に規定する法第 4 条及び第 5 条の規定に基づく措置の実施に関する方針の概要 当組合は 地域に根差し 地

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日本政策金融公庫 日本政策金融公庫 国民生活事業のご案内 国民生活事業のご案内

地域密着型金融 の進捗状況 芝信用金庫 当金庫は 地域密着型金融 を恒久的な取組み課題として位置付け 中期経営計画 の重点課題として また経営方針の重点施策にもかかげ 取引先企業への支援及び地域経済への貢献に向けて取組んでおります 平成 22 年 4 月 ~ 平成 22 年 9 月までの進捗状況をご

金融庁発足時の検査 監督手法 金融庁 ( 金融監督庁 ) は 発足当初 ( 監督庁 1998 年 ) 金融危機に際しての諸課題に対応し 以下を特色とする検査 監督の手法に転換 当時の大きな課題であった不良債権問題の解決等に取り組んだ 当時の主な課題 金融行政への信頼の回復 発足当時の検査 監督の方針

中小企業等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置

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田辺克己への督促状況

金融円滑化に係る説明書類(平成26年9月末時点)

事業再生支援態勢 事業再生支援強化に向けた組織体制については 経営支援先 に対する集中的な再生支援を目的として 以前より専門部署として法人融資部を設立しております また 外部機関との連携強化を図るため 平成 25 年 5 月には県内 6 金融機関および沖縄県中小企業再生支援協議会 沖縄県信用保証協会

「新地域密着型金融」の進捗譲許

中小企業等経営強化法の概要

中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法律

第3回成長資金の供給促進に関する検討会配付資料

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企画書タイトル - 企画書サブタイトル -

説明会

中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法律

C o n t e n t s 1 日本政策金融公庫の概要 2 総裁メッセージ 4 プロフィール 5 主な業務 6 経営理念 7 業務運営計画 (2012 年度 2014 年度 ) 9 日本政策金融公庫の取組み 10 震災への対応 11 政策金融の実施 13 総合力を発揮したお客さまサービス向上の取

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7-3 海外展開 事業再編資金 支援対象者 : 次の (1) または (2) に当てはまる方 (1) 経済の構造的変化に適応するために海外展開することが経営上必要であり 次の 1~ 3 に当てはまる方 1 開始または拡大しようとする海外展開事業が 当該中小企業の本邦内における事業の延長と認められる程

『やまぎんリレーションシップバンキングプラン【平成19年度~21年度】』:山口銀行

CHIBA KOGYO BANK REPORT Contents Profile 01 CHIBA KOGYO BANK REPORT 2016

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中期経営計画

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各位 平成 30 年 11 月 27 日 株式会社池田泉州ホールディングス 当社及び当社子会社における本部組織の一部変更について 株式会社池田泉州ホールディングス ( 社長鵜川淳 ) 及び株式会社池田泉州銀行 ( 頭取鵜川淳 ) は 第 4 次中期経営計画で掲げた 地域への弛まぬ貢献 と パラダイム

また 関係省庁等においては 今般の措置も踏まえ 本スキームを前提とした以下のような制度を構築する予定である - 政府系金融機関による 災害対応型劣後ローン の供給 ( 三次補正 ) 政府系金融機関が 旧債務の負担等により新規融資を受けることが困難な被災中小企業に対して 資本性借入金 の条件に合致した

経営の健全化のための計画の履行状況に関する報告書

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仮訳 日本と ASEAN 各国との二国間金融協力について 2013 年 5 月 3 日 ( 於 : インド デリー ) 日本は ASEAN+3 財務大臣 中央銀行総裁プロセスの下 チェンマイ イニシアティブやアジア債券市場育成イニシアティブ等の地域金融協力を推進してきました また 日本は中国や韓国を

平成22年2月●日

【 金融円滑化に関する基本方針・体制について 】

地域密着型金融の取組み状況

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地域密着型金融への取り組みと 金融仲介機能のベンチマーク ( 平成 27 年度 ) の状況 CONTENTS 地域密着型金融への取り組みと 金融仲介機能のベンチマーク の活用について 1 Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ 顧客企業に対する経営支援 コンサルティング機能の発揮円滑な資金供給など金融仲介機能の発揮地域の活

中期事業計画の評価 平成 27 年度 ~ 平成 29 年度 香川県信用保証協会

「地域密着型金融」の

< 基本方針 > 一般社団法人移住 交流推進機構 ( 以下 JOIN という ) は 地方に新しい生活や人生の可能性を求めて移住 交流を希望する方々への情報発信や そのニーズに応じた地域サービスを提供するシステムを普及することにより 都市から地方への移住 交流を推進し 人口減少社会における地方の振興

中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法第 7 条第 1 項に規程する説明書類 平成 22 年 5 月 14 日東京みらい農業協同組合当 JA は 農業者の協同組織金融機関として 健全な事業を営む農業者をはじめとする地域のお客さまに対して 必要な資金を円滑に供給していくこと を

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市町村による創業支援 (手引き)

地域金融円滑化のための基本方針 川之江信用金庫は 地域金融機関として 中小企業の健全な発展と一般大衆の豊かな生活実現に努め 地域社会に貢献するため 以下の方針に基づき 地域金融の円滑化に全力を傾注して取り組んでまいります また 金融円滑化に関する相談 申込 苦情等への適切かつ迅速な対応 お客様の経営

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平成22年度         タイトル

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店舗戦略現在 当行は神奈川県内に 34 ヶ店を展開しておりますが より一層お客さまが利用しやすい店舗とするために 店舗のリニューアルや提携 ATMの利用促進による既存店舗の機能強化や 各種専門チームの活用による効率的な販売チャネルの構築 強化などへの取り組みを行います 人財 組織戦略当行では 当行の

1. 経営方針 (1) 業務環境 1) 山形県の景気動向山形県の景気は 設備投資の増加や個人消費の底堅い推移 雇用 所得環境の改善などを背景に 緩やかに拡大している 個人消費は乗用車販売は前年を下回ったが 百貨店やスーパー販売額はウエートの高い飲食料品が堅調に推移している 生産活動は 電子部品等が自

< 業種別 > 2 製造業主要判断 の推移 製造業 29/ /3 見込 /6 予想 < 製造業 > 当期 は 8.0( 前期比 -1.7) 当期 は 9.1( 同 -8.9) 当期 は 5

Q7. 再生計画において 法人税法第 25 条第 3 項及び第 33 条第 4 項 ( 平成 17 年度税制改正によるいわゆる資産評価損益の計上 ) 並びに同法第 59 条第 2 項第 1 号 ( 同改正によるいわゆる期限切れ欠損金の優先利用 ) の適用を受ける場合の手続はどのようになりますか A.

社是 経営理念 長期ビジョン Ⅱ. 新中期経営計画 innovate on 2019 just move on! の概要 社是 人の和と創意で社会に貢献 経営理念 1. 最高の品質創りを重点に社業の発展を図り社会に奉仕する 2. 全員の創意を発揮し顧客のニーズに対応した特色ある技術を開発する 3.

PowerPoint プレゼンテーション

平成22年○月○日

株式会社伊予銀行

顧客満足に向けた事業性評価の実践~WIN-WINネット業務(新販路開拓コンサルティング)~

地域密着型金融への取組みについて

平成 25 年 12 月 12 日 各位 株式会社みちのく銀行 株式会社民間資金等活用事業推進機構 への出資および 地方公共団体向け PFI セミナー の開催について ~PFI に関する内閣府 日本政策投資銀行との共催セミナーは 県内金融機関で初の取組み ~ みちのく銀行 ( 頭取髙田邦洋 ) は

1. はじめに 中小企業経営者の高齢化が進展する中 事業承継の円滑化は喫緊の課題です 平成 30 年度税制改正において 事業承継の際に生ずる相続税 贈与税の負担を軽減する 非上場株式等についての相続税及び贈与税の納税猶予及び免除の特例 ( 以下 事業承継税制 ) が抜本的に改正されました 本改正では

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【事例】平成○年度○○カテゴリーに係る全体方針の策定

160627_26年度評価結果の反映状況(理事長説明後)

第34期 通 常 総 代 会

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中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法律

管内中堅 中小企業のアジア地域等への進出ニーズ 地域特性及び特徴的な取組み並びに地域金融機関の支援体制 対応状況 1. 進出ニーズ等 当局管内 ( 沖縄県 ) においては 製造業が少ない産業構造であることや企業規模も中小 零細企業が太宗を占めていること等から 海外進出ニーズの形態については 輸出や販

貿易特化指数を用いた 日本の製造業の 国際競争力の推移

1. 利益 年度の当期純利益 ( 単体 ) は 金利低下の影響等により資金利益が減少したものの 役務取引等利益や有価証券関係損益の増加などにより 前年比 4 億円増加し 億円となりました 年度 前年度比 コア業務粗利益 億円 億円 資金利益 うち貸出金利息 投信解約益 役務取引等利益 経 費 コア業

基本方針に関する取組状況

2014 中期経営計画総括 (2012 年度 ~2014 年度 )

1) 3 層構造による進捗管理の仕組みを理解しているか 持続可能な開発に向けた意欲目標としての 17 のゴール より具体的な行動目標としての 169 のターゲット 達成度を計測する評価するインディケーターに基づく進捗管理 2) 目標の設定と管理 優先的に取り組む目標( マテリアリティ ) の設定のプ

スライド 1

金がある場合は当該借入金を控除 ) のキャッシュ フローに対する比率が10 倍以内であること 2 経常収入が経常支出を上回ること機構は 支援決定後 支援決定を受けた中小企業者等 ( 以下 事業者 という ) の関係金融機関等に対して債権放棄等の金融支援を要請するとともに 所定の要件を満たす場合に債権

24産労金金第●号

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プレスリリース

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経営Q&A.pdf

02 IT 導入のメリットと手順 第 1 章で見てきたように IT 技術は進展していますが ノウハウのある人材の不足やコスト負担など IT 導入に向けたハードルは依然として高く IT 導入はなかなか進んでいないようです 2016 年版中小企業白書では IT 投資の効果を分析していますので 第 2 章

Transcription:

金融仲介機能の強化に向けた取組み ( 平成 29 年度 ) ~ 金融仲介機能の の公表 ~ 平成 30 年 7 月

1. 金融仲介機能の強化に向けた取組み 地域の活性化に向けた取組みと 金融仲介機能の の活用について 当行は創立 90 周年 ( 平成 36 年 ) までの経営ビジョンを 活力創造銀行 として 金融仲介機能 コンサルティング機能を発揮するとともに 夢 と 誇り に溢れた企業風土の醸成を通じて当行営業地域および当行の活力を創造する銀行を目指しています また 中期経営計画 活力創造プランⅡ~ 変革と挑戦 ~ ( 平成 29 年 4 月 ~ 平成 32 年 3 月 ) においても 地域経済力の創出 を基本的な考え方の一つに掲げ 地場産業の育成やお客さまの企業価値向上等のご支援により 地域社会との共創 に全力で取組んでまいります こうした中 当行では 今後も地域の活性化に向けた取組みを強化していくため 金融仲介機能の を客観的な指標として活用し お客さまの経営支援に貢献してまいります 金融仲介機能の とは金融機関における金融仲介機能の発揮状況を客観的に評価できる多様な指標として 平成 28 年 9 月に金融庁から公表されました 全ての金融機関が金融仲介の取組みの進捗状況や課題等を客観的に評価するために活用可能な 共通 と 各金融機関が自身の事業戦略やビジネスモデル等を踏まえて選択できる 選択 および金融機関独自の指標で構成されています 地域の活性化およびお客さまの経営支援への取組態勢 当行では 専門部署の設置や外部専門家 外部機関等の連携により 営業店と本部が一体となった営業態勢 を構築し 地域の活性化や取引先企業のライフステージに応じた最適なソリューションを提供しています 態勢図 お客さま 南都銀行 バリュー開発グループ 法人営業部 ( 課題 ) 新たな事業展開 販路拡大 経営改善 事業再生 事業承継 相続 海外進出 観光振興等 経営ビジョン 活力創造銀行 ASIA 業務グループ 営業店 本部 公務 地域活力創造部 地域活性化企画グループ 観光戦略室 審査部 事業活性化支援室 連携 外部専門家 外部機関等 外部専門家 税理士 弁護士 監査法人 中小企業診断士等 他金融機関 外部機関 地方公共団体 経済産業省 商工会議所 JETRO ( 日本貿易振興機構 ) JICA ( 国際協力機構 ) 中小企業再生支援協議会 地域経済活性化支援機構等 コーポレートベンチャーキャピタル室 コーポレート FA 室 地方創生プロジェクトチーム 地方創生プロジェクトチーム地域金融機関の立場から地方版総合戦略の策定および円滑な実施等に積極的に参画し情報提供などの協力を行っています ご参考 地方自治体との包括連携先数 20 先 ( 平成 30 年 6 月末現在 ) 1

1. 金融仲介機能の強化に向けた取組み 中小企業の皆さま への経営支援の取組みについて 企業の成長ステージに合わせて コンサルティング機能を発揮し ソリューション等を提供することにより 取引先企業 の真のメインバンクを目指してまいります 重点施策 1. きめ細やかなリレーションを通じた本業支援 2. 法人ソリューションの強化 3. 創業支援 新事業展開 成長産業への対応強化 事業性評価 ローカルを活用したコンサルティング機能の発揮 経営者との対話の促進 目利き力向上 課題解決力向上 専門部署や外部機関との連携 真のメインバンクとしてソリューションを提供 PDCA 金融仲介機能のの活用 地域へのコミットメント 地域企業とのリレーション 事業性評価に基づく融資等 担保 保証に過度に依存しない融資 本業 ( 企業価値の向上 ) 支援 ライフステージに応じたソリューションの提供 取引先企業の抜本的事業再生等による生産性の向上 他の金融機関及び中小企業支援施策との連携 取引先企業の経営改善や成長力の強化 2

1. 金融仲介機能の強化に向けた取組み 短期継続融資 < ナント > ロングタームサポート等を活用した財務リバランス提案活動 当行では取引先の財務実態や資金繰り状況に応じた適切なファイナンスを提供する 財務リバランス提案活動 に取組んでいます 経常運転資金に対しては 短期継続融資 の利用促進に注力しています また 生産性向上 経営効率化に取組む取引先企業に対しては 資金繰りの安定化を図る長期融資制度 < ナント > ロングタームサポート ( 1) を活用することで 取引先企業の成長を後押ししています 短期融資および < ナント > ロングタームサポートの実行先数 27 年度 28 年度 29 年度 2,023 先 2,061 先 2,290 先 ( 1)< ナント > ロングタームサポート 生産性向上 経営効率化に取組む 事業性が認められる中小企業に対して融資期間を最長 20 年とする当行独自の長期融資制度 3

2. 地域へのコミットメント 地域企業とのリレーション 地域別の取引先企業数の推移 当行の地域別の取引先企業数 ( 融資取引先数 ) の推移は下図の通り 全体では増加しています 奈良県内の取引先企業数が減少傾向にありますが 事業主の高齢化等に伴い 事業規模を縮小する事業者が多いことも影響しているものと思われます 今後も新規取引先への取引推進や創業支援 事業再生支援等に一層取組んでまいります ( 単位 : 先 ) 地域別取引先企業数の推移 ( 先数単体ベース ) 当行をメインバンクとする取引先企業数の推移 当行をメインバンクとする取引先企業数は 2 年間で 3.3% 増加しており 全取引先企業に占める割合も増加傾向にあります メイン取引先企業の更なる拡充に取り組むため 取引先企業数の増加にも注力しています ( 単位 : 先 ) メイン取引先数の推移と全取引先企業に占める割合 ( 先数単体ベース ) メイン取引先 : 当行融資残高が 1 位の先を計上しています 4

3. 事業性評価への取組み 事業性評価に基づく融資等 担保 保証に過度に依存しない融資 事業性評価への取組み県内主要産業 ( 企業 ) について 当行の専門部員を派遣し 事業性評価を実施しています 財務データや保証 担保に過度に依存することなく 事業内容や成長可能性を理解し 適切な資金供給や様々なソリューションの提供により 取引先企業の成長を支援しています 事業性評価の実施内容 市場環境分析 ( 市場規模 成長性 市場トレンド 市場ニーズ 市場セグメントなど ) 競争環境分析 (5 フォース分析 新規参入の状況 競争各社の状況 比較など ) 外部環境分析 (PEST 分析 サプライチェーン分析など ) 内部環境分析 ( バリューチェーン分析 財務推移分析など ) 上記の分析手法などを活用した後 お取引先企業の SWOT 分析を実施 お取引先企業の課題や今後の対策についてご提案させていただきます ローカルの活用営業店では 取引先企業の経営状態を理解するためのツールとして ローカル ( 1) を活用した取組みを行っています このツールを用いて取引先企業の経営理念や事業の特徴 強み 弱み 業務フロー等をヒアリングし 経営者の方と行員が課題を共有のうえ対話を進めています ( 1) ローカル 経済産業省が企業の経営状態を理解するツール ( 道具 ) として 公開しているフレームワークであり 事業性評価の 入口 としての活用が期待されている 各種ソリューションの提供事業性評価やローカルを活用した対話により 判明した課題やニーズに対しては 営業店と専門部署が連携し 販路開拓支援や海外ビジネスサポート 事業承継サポート M&A アドバイザリーなどのソリューションを提供しています 再生支援への取組み事業の継続性や成長可能性は認められるものの 財務内容の悪化などの要因から 再生支援を必要とする取引先企業に対して 外部専門家および外部機関の知見を活用し DES( 2) DDS( 3) 債権放棄等の抜本的な経営支援に取り組んでいます ( 2)DES Debt Equity Swap( デット エクイティ スワップ ) の略 DES は債務株式化ともいい 債務者の再建のために債務を株式にすることで債務者の財政状態を改善するものをいう ( 3)DDS Debt Debt Swap( デット デット スワップ ) の略 既存の融資を返済順位の低い 劣後ローン に転換することで 一定期間の返済猶予といった形での支援を行う手法のことをいう 5

3. 事業性評価への取組み 事業性評価に基づく融資を行っている先数 融資残高 担保や保証に過度に依存することの無い融資対応を行うために 事業性評価に基づく融資の取扱いを促進しています 28 年下期よりローカルを活用した取組みを開始したため 事業性評価に基づく融資の実績は大幅に増加しています 事業性評価に基づく融資の実績( 先数単体ベース ) ( 単位 : 先 ) ( 単位 : 億円 ) 事業性評価に基づく融資先 : 事業性評価書 事業性評価シートやローカルを作成している取引先企業などを事業性 評価に基づく融資先として計上しています 事業性評価に基づく対話 ローカルの活用の結果 事業性評価やローカルを示して対話を行っている取引先数は増加しています 事業性評価の結果を提示して対話を行っている取引先数 ( 単位 : 先 ) 5,000 4,000 3,000 2,000 4,412 1,000 0 914 1,252 平成 28 年 3 月末平成 29 年 3 月末平成 30 年 3 月末 6

3. 事業性評価への取組み 経営者保証に関するガイドラインの活用 事業性評価に基づき対話を行っている取引先を中心に経営者保証ガイドラインの活用に取組んだ結果 経営者保証に関するガイドラインの活用状況は下表の通りとなっています ( 単位 : 先 ) 経営者保証に関するガイドラインの活用状況 引き続き経営者保証に関するガイドラインの趣旨や内容を踏まえ 経営者保証に過度に依存しない融資の促進に取り組むことで 経営者の思い切った事業展開や 早期事業再生などを応援していきます 7

4. ライフステージに応じたソリューションの提供 ライフステージ別の取組み状況 当行は 企業のライフステージに応じたソリューションの提供やコンサルティング機能の発揮により 取引先企業の経営支援を行っています 創業期創業期 成長期成長期 安定期安定期 低迷期低迷期 再生期再生期 成長期成長期 当行の主なソリューションメニュー 創業支援創業支援 中小企業支援策の活用支援 販路開拓支援販路開拓支援 海外ビジネスサポート海外ビジネスサポート 新事業展開支援新事業展開支援 M&A M&Aアドバイザリー 事業承継サポート事業承継サポート 経営改善 事業再生支援 ライフステージ別の取引先数 融資残高 ( 先数単体ベース ) 創業期成長期安定期低迷期再生期合計 融資先数 融資残高 平成 30 年 3 月末基準 639 先 1,042 先 12,599 先 922 先 1,269 先 16,471 先 平成 29 年 3 月末基準 656 先 1,159 先 11,962 先 752 先 1,436 先 15,965 先 平成 30 年 3 月末基準 387 億円 1,513 億円 13,478 億円 644 億円 922 億円 16,946 億円 平成 29 年 3 月末基準 339 億円 1,572 億円 13,279 億円 321 億円 1,097 億円 16,611 億円 緩やかな景気の回復を要因に 安定期を中心に取引先数が増加 ソリューション提案先数 融資残高 平成 29 年 3 月末基準 平成 30 年 3 月末基準 ソリューション提案先数 2,009 先 全取引先数に占める割合 13.4% 4,217 先 全取引先数に占める割合 27.5% ソリューション提案先の融資残高 4,020 億円 全取引先の融資残高に占める割合 24.2% 6,851 億円 全取引先の融資残高に占める割合 40.4% 8

4. ライフステージに応じたソリューションの提供 創業 新事業展開の支援 事業化支援創業 新事業展開の支援を通じて地域経済 社会へ貢献することを目的に 平成 26 年度より ビジネスプラン事業化支援 PROJECT < ナント > サクセスロード を開催しています ビジネスプランを募集し 優れたビジネスプランを表彰し賞金を授与するとともに 当行専属担当者が外部機関等とも連携しながら事業化の早期実現に向け支援を行っています ビジネスプランの募集ビジネスプランの募集 1 次選考次選考 事業計画書 作成セミナー 応募件数 平成 26~29 年度 ( 累計 ) 322 件 2 次選考次選考 表彰式表彰式 事業化の支援事業化の支援 創業 新事業展開向け融資制度平成 26 年度より 創業 新事業展開時にご利用頂ける融資制度 <ナント> 事業化支援ファンド 80 を取扱っています 最大 1 年 6 ケ月の元金据置が可能など 創業 新事業展開時の資金面を支援しています 実行件数/ 実行金額 平成 26~29 年度 25 件 /397 百万円 ( 累計 ) 創業支援先数 平成 29 年 3 月末基準 平成 30 年 3 月末基準 創業期の取引先企業への融資 357 先 367 先 創業計画の策定支援他 48 先 21 先 中小企業支援策の活用支援 当行は経営革新等支援機関として 取引先企業の補助金活用支援を目的とした <ナント>ものづくり補助金活用セミナー の開催や よろず支援拠点等各種支援機関の紹介 活用支援など 各種中小企業支援策の活用支援を行っています 平成 29 年 3 月末基準 平成 30 年 3 月末基準 中小企業支援策の活用支援先数 88 先 48 先 9

4. ライフステージに応じたソリューションの提供 販路開拓の支援 < ナント > ものづくり元気企業マッチングフェアものづくり企業を対象に国内外への販路開拓や技術提携 製品開発等における新たなパートナーを見つけていただくことを目的に 年 1 回開催しています 平成 29 年度 出展企業数 開催会場 141 社 団体 グランフロント大阪 ナント 食 と モノ の商談会 in 東京地域の特色ある食材や生活雑貨などを取扱う当行の取引先企業に 主に首都圏をマーケットとするホテル事業者 百貨店 飲食店 スーパーマーケットなどの買い手企業と商談を行う機会を提供し 販路開拓 拡大を支援しています 平成 29 年度 参加企業数 46 社 開催会場大和コンファレンスホール ( 東京都千代田区 ) 主催 当行 奈良県 公益財団法人奈良県地域産業振興センター 奈良県よろず支援拠点 大和証券株式会社 地方銀行フードセレクション当行を含む全国各地の地方銀行が共催で 各行の取引先企業に対し 全国各地の百貨店 スーパーマーケット ホテル 商社などの食品担当バイヤーとの商談機会を提供し 全国に向けた販路開拓 拡大を支援しています 平成 29 年度 参加企業数 ( 当行取引先企業 ) 開催会場 11 社 東京ビッグサイト 販路開拓支援により商談成立に至った先数 平成 29 年 3 月末基準 平成 30 年 3 月末基準 奈良県内企業同士の商談成立 34 先 68 先 奈良県内企業と奈良県外企業 または奈良県外企業同士の商談成立 99 先 189 先 海外企業 ( 日系含む ) との商談成立 4 先 3 先 10

4. ライフステージに応じたソリューションの提供 海外ビジネスサポート 取引先企業のアジアを中心とした海外ビジネスを 香港及び上海の各駐在員事務所 海外派遣行員 バンコック銀行 ( タイ ) バンクネガラインドネシア ( インドネシア ) ベトナム投資開発銀行 ( ベトナム ) との連携 ビジネス商談会 交流会 セミナー等の開催 海外銀行等との業務提携により支援しています 駐在員事務所および海外銀行派遣行員による現地支援件数 支援地域平成 27 年度平成 28 年度平成 29 年度 香港 155 件 171 件 124 件 上海 217 件 240 件 239 件 タイ 282 件 201 件 357 件 インドネシア 117 件 148 件 157 件 ベトナム 106 件 151 件 202 件 合計 877 件 911 件 1,079 件 平成 29 年度ビジネス商談会 交流会 商談会 交流会関西 5 行合同セミナー & 交流会香港 華南地区日系企業ビジネス交流会 Mfairバンコク 2017 ものづくり商談会インドネシアビジネス交流会 BIDVビジネスセミナー 交流会 FNAものづくり商談会地銀合同セミナー 交流会 @ 深セン 2017 開催場所中国 蘇州中国 香港タイ バンコクインドネシア ジャカルタベトナム ホーチミン中国 上海中国 深セン M&A アドバイザリー 企業の事業拡大ニーズや事業承継ニーズにお応えするため 専担者を配置し M&A に関する専門的な支援を行っています 支援の内容 企業買収 売却にあたっての戦略策定に関するアドバイス 企業評価に関するアドバイス 候補企業との条件調整 実務手続きのサポート 他 候補企業の選定 各種契約書作成に関するアドバイス M&A 支援先数 平成 29 年 3 月末基準 平成 30 年 3 月末基準 82 先 126 先 事業承継サポート 経営者の高齢化に伴い 事業承継を重要課題とする企業が年々増加しています 当行では外部機関とも連携し 取引先企業の個別事情 考え等に応じた資本政策に関する事業承継プランの策定支援など 後継者への円滑な事業承継をサポートしています 現状の把握と分析 事業承継プランの検討 策定支援 支援の内容 課題の抽出 事業承継プランの実行支援 他 事業承継支援先数 平成 29 年 3 月末基準 平成 30 年 3 月末基準 179 先 476 先 10 11

4. ライフステージに応じたソリューションの提供 取引先企業の事業再生等による生産性の向上 外部環境の悪化など様々な原因により 経営改善が必要となった取引先企業の経営改善支援に取り組んでいます 経営改善を果たし 貸付条件変更の解消や融資金を完済した取引先があったことから 貸付条件の変更を行った取引先数は減少しています 返済条件の変更を実施した取引先企業には事業計画の策定を支援し その進捗について定期的なフォローアップを実施しています 事業計画とは 経営改善に向けて策定された計画のうち 簡易な 3 年間の収益計画を指します 事業計画の定期的なフォローアップを実施する中で より実現可能性の高い抜本的な計画策定への取組みを支援しています ( 単位 : 先 ) 貸付条件の変更を行った取引先の経営改善計画の進捗状況 不調先には計画策定が出来ていない先を含みます 条件変更を実施している取引先企業数へのフォローアップ状況 フォローアップを実施したお取引企業先数 経営改善計画や事業計画を策定しているお取引企業先数 823 先 612 先 当行をメインバンクとしてお取引いただいているお取引先企業の計画策定率 80% ( 平成 30 年 3 月末基準 ) 12

4. ライフステージに応じたソリューションの提供 事業再生支援先における実抜計画策定先数 外部専門家の知見等を活用しながら 実抜計画 ( ) の策定支援に取組み 取引先企業の経営改善支援を行っております 計画進捗が順調な取引先が再生期から安定期などの他のライフステージへ移行しているため 実抜計画策定先数は減少しています 実抜計画とは 経営改善に向けて策定された計画のうち 実現可能性の高い抜本的な計画を指し これにより事業の再生可能性が高まることが期待できます ( 単位 : 先 ) 事業再生支援先の実抜計画策定先数 13

4. ライフステージに応じたソリューションの提供 他の金融機関および中小企業支援施策との連携 事業再生に向けた取組みを開始した取引企業先のうち 市場環境や事業特性などから より深度ある事業性評価を行う必要がある場合には 中小企業再生支援協議会 ( 1) REVIC( 2) など外部機関の知見を活用した支援に取組んでいます 中小企業再生支援協議会や REVIC の活用が有効な取引先への対応も一巡していることから 利用先数は減少傾向にあります REVIC 中小企業再生支援協議会の利用先数 27 年度 28 年度 29 年度 利用先累計 (~29 年度 ) 中小企業再生支援協議会 30 先 17 先 10 先 242 先 REVIC 1 先 1 先 2 先 5 先 ( 1) 中小企業再生支援協議会 事業再生に関する知識と経験とを有する専門家が窮境にある中小企業者からの相談を受け付け 解決に向けた助言や支援施策 支援機関の紹介などを行い ( 第一次対応 ) 事業性など一定の要件を満たす場合には再生計画の策定支援 ( 第二次対応 ) を実施しています ( 2)REVIC( 地域経済活性化支援機構 ) 地域経済の活性化や信用秩序の基盤強化を図るため 金融機関や地方公共団体などと連携し 中堅 中小企業の事業再生支援などを行う官民出資の株式会社 金融機関からの債権買い取りや 事業再生ファンドへの資金拠出などを通じて 有用な経営資源を有しながら過大な債務を抱える企業の再生を支援しています 事業再生支援先に対して抜本支援を行った先数および金額 実抜計画の策定に取組む取引先企業のうち 抜本的な支援取組みが必要と認められる取引先企業に対しては DES DDS 債権放棄等を活用した経営改善支援に積極的に取組んでいます ( 単位 : 億円 ) 事業再生支援先における DES DDS 債権放棄先数 実施金額 ( 単位 : 先 ) 14

5. 取引先企業の経営改善や成長力強化 取引先企業の経営改善や成長力強化 当行をメインバンクとして取引いただいている取引先企業のうち 経営指標などが改善した取引先数は増加しています また 経営指標などが改善した取引先の割合も 67.1% と増加しています 当行をメインバンクとして取引いただいている取引先企業のうち 経営指標などが改善した取引先数 ( 単位 : 先 ) 経営指標の改善 : 売上 対売上高償却前営業利益率 労働生産性のいずれかが改善した先 或いは就業者数が増加した先を抽出 経営指標などが改善した上掲の 7,036 先に対する融資残高は増加傾向にあります ( 単位 : 億円 ) 経営指標などが改善した先に対する融資残高 当行では 取引先企業の経営改善や成長力の強化に役立てるようコンサルティング機能の発揮に努めています 15 終