感染症週報平成 7 年第 週 ( 月 日 ~ 月 5 日 ) 平成 7 年第 週 ( 月 日 ~ 月 5 日 ) 感染症情報センター 第 週の概要 類感染症 患者発生の報告はありませんでした 類感染症 結核の報告が 例ありました 潜在性結核の報告はありません 類感染症 患者発生の報告はありませんでした 類感染症 患者発生の報告はありませんでした 5 類感染症 ( 全数把握対象疾患 ) 患者発生の報告はありませんでした 5 類感染症 ( 定点把握対象疾患 ) 水痘( みずぼうそう ) は 今年に入ってから報告数の少ない状況が続いていますが この週は奥州地区でやや報告数が多くなっています 予防にはワクチン接種が有効です 水痘ワクチンの定期接種 ( 公費助成 ) は 昨年の 月から 歳の誕生日の前日から 歳の誕生日の前日までの方を対象に 回の接種が行われています 詳しくは市町村にお問い合わせください 感染性胃腸炎は 前週より減少しましたが 地区別では二戸地区で報告数が多くなっています 例年 新学期が始まるこの時期に報告数が多くなるので 今後の発生動向に注意が必要です 予防には 石けんと流水を用いた手洗い 塩素系薬剤による患者汚物の適切な処理 食品の十分な加熱が重要です 百日咳は 一関地区から 例報告がありました 患者は 歳代です 県内での報告数は少ないのですが ワクチン未接種の新生児や乳児は感染すると重症化することがあるので注意が必要です 最近の注目疾患 ( 定点あたり患者数の過去 5 週の動き ) ( 疾患によって目盛りのスケールが違うことに注意 ) 5 インフルエンザ. RS ウイルス感染症. A 群溶血性レンサ球菌咽頭炎 9...... 感染性胃腸炎 5 水痘. 感染性胃腸炎 ( ロタウイルス )... 感染症情報センター
感染症週報平成 7 年第 週 ( 月 日 ~ 月 5 日 ) 定点把握対象疾患 ( 過去 5 週の動き ) 年第 週より感染性胃腸炎 ( ロタウイルス ) が定点把握対象疾病となりました ( 定点あたり患者数 ) 疾病名 地域 週 流行傾向 インフルエンザ 7..5...75..99.5.. RSウイルス感染症..5.......9. 咽頭結膜熱.......... A 群溶血性レンサ球菌咽頭炎.9.9..5....9.9. 感染性胃腸炎..5 7. 5...7. 7... 水痘.5.7.75.5..5.5..5.5. 手足口病....5.5 伝染性紅斑..5.5.5..7.9... 突発性発疹.......5.... 百日咳...... ヘルパンギーナ......5.5.. 流行性耳下腺炎....7. 急性出血性結膜炎..... 流行性角結膜炎..57.......5.5 細菌性髄膜炎..... 無菌性髄膜炎..... マイコプラズマ肺炎.........5.. クラミジア肺炎 ( オウム病を除く )..... 感染性胃腸炎 ( ロタウイルス )..5......5.9.5 インフルエンザ ( 入院患者 ) 報告数であることに注意 59 5 流行傾向の見方 無印 : ほとんど患者が発生していません : 患者が発生しています : 警報値を超えた地区が~ 地区あります : 多くの地区で警報値を超えています 感染症情報センター
全数把握対象疾患 ( 過去 5 週の動き ) 一類感染症 二類 三類 四類感染症 感染症週報平成 7 年第 週 ( 月 日 ~ 月 5 日 ) 中東呼吸器症候群 (MERS) 及び鳥インフルエンザ (H7N9) が 5 年 月 日より二類感染症に追加されました ( 患者発生数 ) ( 週 ) 疾病名 累計 累計 エボラ出血熱 クリミア コンゴ出血熱痘そう 南米出血熱ペスト マールブルグ病ラッサ熱 急性灰白髄炎 結核 ( ) 5 内は潜在性結核感染症患者再掲 57 () () () () () () ジフテリア 重症呼吸器症候群 中東呼吸器症候群 (MERS) 鳥インフルエンザ (H5N) 鳥インフルエンザ (H7N9) コレラ 細菌性赤痢 腸管出血性大腸菌感染症腸チフス 5 パラチフス E 型肝炎 5 ウエストナイル熱 ( ウエストナイル脳炎を含む ) A 型肝炎 エキノコックス症 黄熱オウム病 オムスク出血熱回帰熱 キャサヌル森林病 Q 熱 狂犬病 コクシジオイデス症サル痘 重症熱性血小板減少症候群 (SFTS) 腎症候性出血熱 西部ウマ脳炎ダニ媒介脳炎 炭疽 チクングニア熱つつが虫病 デング熱東部ウマ脳炎 鳥インフルエンザ (H5N H7N9を除く ) ニパウイルス感染症日本紅斑熱 日本脳炎ハンタウイルス肺症候群 Bウイルス病鼻疽 ブルセラ症 ベネゼエラウマ脳炎ヘンドラウイルス感染症 発疹チフスボツリヌス症 マラリア野兎病 ライム病 リッサウイルス感染症リフトバレー熱 類鼻疽レジオネラ症 レプトスピラ症ロッキー山紅斑熱 感染症情報センター
感染症週報平成 7 年第 週 ( 月 日 ~ 月 5 日 ) 全数把握対象疾患 ( 続き )( 過去 5 週の動き ) ( 患者発生数 ) カルバペネム耐性腸内細菌科細菌感染症 水痘 ( 入院例 ) 播種性クリプトコックス症 薬剤耐性アシネトバクター感染症が 年第 週より報告されることになりました 分類 五類感染症 ( 週 ) 疾病名 累計 累計アメーバ赤痢 9 ウイルス性肝炎 (A 型肝炎及びE 型肝炎を除く ) カルバペネム耐性腸内細菌科細菌感染症 9 9 急性脳炎 ( ウエストナイル脳炎及び日本脳炎を除く ) 75 クリプトスポリジウム症 5 クロイツフェルト ヤコブ病 5 劇症型溶血性レンサ球菌感染症後天性免疫不全症候群 5 ジアルジア症侵襲性インフルエンザ菌感染症 7 侵襲性髄膜炎菌感染症侵襲性肺炎球菌感染症 9 7 水痘 ( 入院例 ) 先天性風しん症候群 梅毒 5 播種性クリプトコックス症破傷風 バンコマイシン耐性黄色ブドウ球菌感染症 バンコマイシン耐性腸球菌感染症 風しん 9 麻しん 9 薬剤耐性アシネトバクター感染症 今注目の感染症 後天性免疫不全症候群 後天性免疫不全症候群 (acquired immunodefisiency syndrome;aids, エイズ ) は ヒト免疫不全ウイルス (human immunodeficiency virus;hiv) 感染によって免疫不全が生じ 日和見感染や悪性腫瘍が合併した状態 HIV 感染症は HIV に感染した後 無症候性の時期 ( 無治療で約 年 ) の状態をいいます 日本国内の感染動向ですが HIV 感染者は 慢性感染症で特有な症状がないので 生体内で HIV 感染が成立しても受診 検査しなければ感染者として把握されず エイズ発症により初めて HIV 感染が判明する例 いきなりエイズ が多くなっています の報告でも 年の 例と 5 年の 例は エイズ発症で届出があったものです 近年 治療薬の開発が飛躍的に進み 早期に服薬治療を受ければ免疫力を落とすことなく通常の生活を送ることが可能となってきました 治療を受けるためにも 早期に HIV 感染を発見することが重要です 保健所での検査や相談はこちら http://www.pref.iwate.jp/iryou/kenkou/aids/5.html また 自分やパートナーへの感染を予防し かついわれのない差別や偏見をなくすためにも AIDS HIV 感染症に関する正確な情報を知ることは非常に重要なことです 参考国立感染症研究所 AIDS とは h p://www.nih.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/ aids intro.html ( 人 ) HIV/AIDS 患者数の推移 5 ( 99-5 n=) 99 99 99 99 99 99 995 99 997 99 999 5 7 9 5 男 女 感染症情報センター
感染症週報平成 7 年第 週 ( 月 日 ~ 月 5 日 ) 今注目の感染症 ( つづき ) A 群溶血性レンサ球菌 ( 溶連菌 ) 咽頭炎 A 群溶血性レンサ球菌咽頭炎は A 群溶血性レンサ球菌による急性咽頭炎です 潜伏期間は ~ 5 日で 突然の発熱 咽頭炎 全身倦怠感によって発症し 体幹に発疹を伴うことがあります 感染後急性腎炎を併発することがあるので 7~ 日間の抗菌剤内服が重要です 予後良好の疾患ですが 菌が産生する毒素に免疫がない場合には猩紅熱に発展する場合があります 感染経路は ヒトからヒトへの飛沫感染や接触感染が主ですが 食品を介する経口感染もあるといわれており 昨年盛岡市で食中毒事件が 件発生しました 予防には 患者との濃厚接触を避けることが最も重要で うがいや手洗いなどの励行 マスクを用いた咳エチケットも重要です での発生状況ですが 例年 冬と 春から初夏にかけて つのピークがあります 5 年は第 7 週 ( 月中旬 ) から例年に比べて患者報告が多くなっています 第 週には盛岡市で 警報値 ( 定点あたり患者数 人 ) を超えました 第 週の年齢層別では 9 歳以下が 95% を占めています 幼稚園や小学校等では新学期が始まり 今後とも注意が必要です A 群溶血性レンサ球菌咽頭炎 5 第 週 5 定点 あたり 患者数( 人) 週 5 5 7 9 5 7 9 5 7 9 5 7 9 5 7 9 5 第 週 第 週 感染症情報センター 5
感染症週報平成 7 年第 週 ( 月 日 ~ 月 5 日 ) 今注目の感染症 ( つづき ) 感染性胃腸炎 感染性胃腸炎は 細菌やウイルスなどの微生物を原因とする胃腸炎の総称です 毎年秋から冬にかけて流行し その原因はノロウイルスやロタウイルス等のウイルスが大部分を占めています 近年の流行では 患者からは流行の前半はノロウイルスが 後半はロタウイルスが多く検出されています 感染性胃腸炎の報告数は 例年 月から 月にピークを迎えます 年は年末までは報告数の少ない状況で推移していましたが 5 年の 週目に増加しはじめ やや報告数の多い状況が続きました 第 週には減少し例年通りの流行状況です ( 下図 ) 年 月からこれまでにノロウイルスなどによる集団感染事例が保育園や老人福祉施設で 例 食中毒事例が 7 例発生しています 感染性胃腸炎の原因となるウイルスの感染経路は 主に経口感染です 感染力が強いので 保育園や幼稚園など集団生活の場では注意が必要です 予防には 調理前 食事前 用便後に石けんを用いた十分な手洗いと 患者の汚物の適切な処理 食品の十分な加熱 (5~9 で 9 秒以上 ) が重要です 厚生労働省ノロウイルスに関する Q&A http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/syokuchu/kanren/yobou/-.html 感染性胃腸炎 (-5) 5 7 定 5 9 点 当 5 たり患 5 者数( 人)5 5 9 7 5 9 7 5 9 5 週 第 週 第 週 感染症情報センター
感染症週報平成 7 年第 週 ( 月 日 ~ 月 5 日 ) 病原体検出情報 この週に病原体検出情報はありません 集団感染情報 この週には集団感染事例はありません 医療機関からの情報 この週には医療機関からの情報はありません Q & A 読者の皆様からのご質問にはこの欄でお答えします 医療機関からの情報や読者の皆様からのご質問は下記の宛先までお寄せください 感染症情報センター ( 環境保健研究センター保健科学部内 ) -57 盛岡市北飯岡 -- TEL:9-5-59( 直通 ) FAX:9-5-57 E-mail:CC9@pref.iwate.jp 感染症情報センター 7
感染症週報平成 7 年第 週 ( 月 日 ~ 月 5 日 ) 疾病別グラフ ( 定点あたり患者数の推移 ) インフルエンザ 咽頭結膜熱 75. 5.. 5. 5 5 7.5 A 群溶血性レンサ球菌咽頭炎 感染性胃腸炎.5.5 5 5 7.5 水痘 5 手足口病.5 9.5 5 5 感染症情報センター
感染症週報平成 7 年第 週 ( 月 日 ~ 月 5 日 ).5 伝染性紅斑.5 突発性発疹..9.5...5 5 5.5 百日咳 ヘルパンギーナ.... 5 5 流行性耳下腺炎 RS ウイルス感染症 5.... 5 5 感染症情報センター 9
感染症週報平成 7 年第 週 ( 月 日 ~ 月 5 日 ).5. 急性出血性結膜炎.5 流行性角結膜炎..5...5 5 5.5 細菌性髄膜炎.5 無菌性髄膜炎........ 5 5.5 クラミジア肺炎 5 マイコプラズマ肺炎.... 5 5 感染症情報センター
感染症週報平成 7 年第 週 ( 月 日 ~ 月 5 日 ) 定点医療機関の数 定点種別 インフルエンザ 小児科定点 眼科定点基幹定点 地区 5 9 盛岡市 7 5 県央 5 中部 7 奥州 7 一関 7 大船渡 釜石 宮古 5 久慈 二戸 岩手の感染症情報を毎週メールでお届けする 感染症情報ウィークリーマガジン を配信しています 配信の登録は以下のURLからお願いします http://www.pref.iwate.jp/~hp5/kansen/mailmagazine.html 感染症週報平成 7 年第 週平成 7 年 月 日発行監修 : 感染症発生動向調査委員会発行 : 環境保健研究センター保健福祉部医療政策室事務局 : 感染症情報センター ( 環境保健研究センター保健科学部内 ) -57 盛岡市北飯岡 -- TEL:9-5-59( 直通 ) FAX:9-5-57 E-mail:CC9@pref.iwate.jp URL :http://www.pref.iwate.jp/~hp5/kansen/ < 感染症情報センター > http://www.pref.iwate.jp/iryou/kenkou/jouhou/index.html < 保健福祉部医療政策室 > 感染症情報センター