2 目次 世界は動いている 日本発の宇宙資源ビジネスを目指して 未来共創

Similar documents
フロンティアビジネス研究会公開シンポジウム 宇宙開発の未来共創 2018 ~ 民間主導の月資源ビジネスエコシステム ~ 宇宙探査資源ビジネスに向けた当社の取組み 2018 年 11 月 1 日有人宇宙システム株式会社宇宙事業革新グループ峰松拓毅

第73回宇宙政策委員会

宇宙開発委員会 推進部会 GXロケット評価小委員会(第8回)議事録・配付資料 [資料8-1]

により 都市の魅力や付加価値の向上を図り もって持続可能なグローバル都 市形成に寄与することを目的とする活動を 総合的 戦略的に展開すること とする (2) シティマネジメントの目標とする姿中野駅周辺や西武新宿線沿線のまちづくりという将来に向けた大規模プロジェクトの推進 並びに産業振興 都市観光 地

資料1:地球温暖化対策基本法案(環境大臣案の概要)

社会的責任に関する円卓会議の役割と協働プロジェクト 1. 役割 本円卓会議の役割は 安全 安心で持続可能な経済社会を実現するために 多様な担い手が様々な課題を 協働の力 で解決するための協働戦略を策定し その実現に向けて行動することにあります この役割を果たすために 現在 以下の担い手の代表等が参加

経営理念 宇宙と空を活かし 安全で豊かな社会を実現します 私たちは 先導的な技術開発を行い 幅広い英知と共に生み出した成果を 人類社会に展開します 宇宙航空研究開発を通して社会への新たな価値提供のために JAXAは 2003年10月の発足以来 宇宙航空分野の基礎研究から開発 利用に至るまで一貫して行

資料 科学技術 学術審議会研究計画 評価分科会宇宙開発利用部会 ( 第 29 回 H ) HTV X の開発状況について 平成 28(2016) 年 7 月 14 日 ( 木 ) 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 有人宇宙技術部門 HTV Xプリプロジェクトチーム長伊藤

関経連_事業報告書CS4.indd

九州大学学術情報リポジトリ Kyushu University Institutional Repository 九州大学百年史第 7 巻 : 部局史編 Ⅳ 九州大学百年史編集委員会 出版情報 : 九州大学百年史. 7, 2017


資料 5 通信 放送衛星の現状 課題及び 今後の検討の方向 ( 案 ) 平成 2 4 年 9 月内閣府宇宙戦略室

第36回宇宙産業・科学技術基盤部会

DocuPrint C5450 ユーザーズガイド

<4D F736F F F696E74202D B7B967B836C C668DDA2E B93C782DD8EE682E890EA97705D205B8CDD8AB B83685D>

資料4-7 宇宙×ICTに関する懇談会 議論の要約

Taro-全員協議会【高エネ研南】

<4D F736F F F696E74202D208E9197BF342D315F91E6338FCD323190A28B498ED089EF82C982A882AF82E BD82C889BA908593B982CC >

報道発表資料(新宿駅屋内地図オープンデータ)

企画書タイトル - 企画書サブタイトル -

資料1-3 宙を拓くタスクフォースにおける検討の進め方

目次 要旨 1 Ⅰ. 通信 放送業界 3 1. 放送業界の歩み (1) 年表 3 (2) これまでの主なケーブルテレビの制度に関する改正状況 4 2. 通信 放送業界における環境変化とケーブルテレビの位置づけ (1) コンテンツ視聴環境の多様化 5 (2) 通信 放送業界の業績動向 6 (3) 国民

日本市場における 2020/2030 年に向けた太陽光発電導入量予測 のポイント 2020 年までの短 中期の太陽光発電システム導入量を予測 FIT 制度や電力事業をめぐる動き等を高精度に分析して導入量予測を提示しました 2030 年までの長期の太陽光発電システム導入量を予測省エネルギー スマート社


2014 年度事業計画書 2014 年 3 月 25 日 一般社団法人日本テレワーク協会 1

企業活動のグローバル化に伴う外貨調達手段の多様化に係る課題

<4D F736F F F696E74202D A F95BD90AC E31308C8E8AFA5F8C888E5A90E096BE89EF81408DC58F4994C530362E70707

「きぼう」組立第3便ミッション(2J/A)の結果及び若田宇宙飛行士の長期滞在任務完了について

熱効率( 既存の発電技術 コンバインドサイクル発電 今後の技術開発 1700 級 ( 約 57%) %)(送電端 HV 級 ( 約 50%) 1500 級 ( 約 52%

東洋インキグループの環境データ(2011〜2017年)

世界の将来宇宙輸送システムに関する動向 ( 米国 1/4) 米国において 民間企業により 再使用型ロケットや再使用型有人宇宙往還機の開発が進められている また 軍では再使用型無人宇宙往還機が運用されている Falcon9-R 2011 年 米 SpaceX 社は Falcon9 を再使用化する構想を

重工業から農林漁業まで 幅広い産業を支えた動力機関発達の歩みを物語る近代化産業遺産群 *

untitled

<4D F736F F F696E74202D E9197BF A8F B AF C982C282A282C42E B8CDD8AB B83685D>

PowerPoint プレゼンテーション

別紙 2 様式第十八 ( 第 13 条関係 ) 認定事業再編計画の内容の公表 1. 認定をした年月日平成 27 年 7 月 6 日 2. 認定事業者名 WAKUWAKU JAPAN 株式会社 3. 認定事業再編計画の目標 (1) 事業再編に係る事業の目標スカパー JSAT グループ ( 以下 スカパ

将来宇宙輸送システムの性能諸元 各国において使用目的に応じたシステム構想が検討され 実用化に向けた研究が進められている Launcher One ( 米国 ) Dream Chaser ( 米国 ) Reusable Falcon ( 米国 ) Lynx Mk III ( 米国 ) SKYLON (

Microsoft PowerPoint _tech_siryo4.pptx

2

1) 3 層構造による進捗管理の仕組みを理解しているか 持続可能な開発に向けた意欲目標としての 17 のゴール より具体的な行動目標としての 169 のターゲット 達成度を計測する評価するインディケーターに基づく進捗管理 2) 目標の設定と管理 優先的に取り組む目標( マテリアリティ ) の設定のプ

タイランド 4.0 とは何か ( 前編 ) 高成長路線に舵を切るタイ 調査部 要 旨 上席主任研究員 大泉啓一郎 Thainess 4.0 RIM 2017 Vol.17 No.66 91

Transcription:

フロンティアビジネス研究会の 活動と成果と宇宙資源開発を めぐる国内外の最新動向 2017 年 11 月 9 日 株式会社三菱総合研究所 科学 安全政策事業本部フロンティア戦略グループ内田敦

2 目次 世界は動いている 日本発の宇宙資源ビジネスを目指して 未来共創

3 世界は動いている

4 政府の動き ( 米国 ) 宇宙探査 月近傍に国際協力による中継点 Deep Space Gateway を構築する構想 2020 年代後半の完成を目標 電気 推進モジュール 居住モジュール ロボットアーム エアロックで構成 居住モジュールは クルーの居住空間 生命維持機能 温度 湿度などの環境制御機能などを提供 Phase1 (Deep Space Gateway 構築 ) では各ミッション期間は 15 日 ~ 最大 90 日程度の予定 出所 )https://www.nasa.gov/feature/deep-space-gateway-toopen-opportunities-for-distant-destinations

5 政府の動き ( 欧州 ) ESA Moon Village 構想 特定のプログラムやプロジェクトではなく コンセプト 3D プリンティング技術により月面の土壌成分を使って基地を造成 出所 )http://www.esa.int/spaceinimages/images/2013/01/multidome_base_being_constructed ルクセンブルグ 宇宙資源開発のハブ国家宣言 宇宙資源採掘 探査を国家主導で推進する枠組み spaceresources.lu 企業誘致 法整備 ファンディングなどを実施 出所 )http://www.spaceresources.public.lu/

6 政府の動き ( ビジネス環境 法整備 ) 米国 ルクセンブルグ 既に宇宙資源開発 ( 採掘した宇宙資源の権利 ) に関する法制度を制定 国際的な議論もスタート ハーグ宇宙資源ガバナンス ワーキンググループ 国連平和利用委員会 (UNCOPUOS) 法律小委員会 欧米のベンチャー企業が宇宙資源ビジネスに向けた取り組みを活発化 米国 2015 年 11 月 25 日 : 商業宇宙打上げ競争法 (U.S. Commercial Space Launch Competitiveness Act) 成立 同法の一部である宇宙資源探査利用法 (Space Resource Exploration and Utilization Act) は宇宙資源の利用において米国の民間企業に売買権を付与 ルクセンブルグ 2016 年 11 月 11 日 : 宇宙資源の探査利用に関する法案 (Draft Law on the Exploration and Use of Space Resources) を採択 2017 年 8 月施行 欧州初の宇宙資源に関する法律

7 民間企業の動き ( 火星へ ) Space X 2060 年代までに100 万人を火星に移住 2022 年内に無人宇宙船が火星へ向けて出発 2024 年に世界初の火星への有人飛行 大型輸送システム BFR 8 階分の居住区画 40 の客室 100 人程度を同時輸送可能 出所 )http://spacenews.com/musk-offers-more-technical-detailson-bfr-system/

8 民間企業の動き ( 宇宙資源ビジネス ) 宇宙資源ビジネス レアメタル等の鉱物資源 水 Planetary Resources 希少金属を小惑星から掘削する事業を目指して設立 その後 希少金属から水へ目標を変更 オンデマンド地球観測サービス CERES 提供 ルクセンブルグに子会社を設立 ( 同国政府の支援獲得 ) Deep Space Industries 希少資源を小惑星で採掘 採鉱 加工するビジネス 他の宇宙ベンチャー企業向けに人工衛星の部品を製造販売するビジネスも開始 ルクセンブルグに子会社を設立 ( 同国政府の支援獲得 ) 出所 )www.planetaryresources.com/ 出所 )http://deepspaceindustries.com/

9 市場規模 月面探査 開発 2025 年に $2.4B 2040 年に $6.3B の市場規模と予想 2020 年代前半には市場の需要の約 45% をインフラが 約 40% を資源開発が占める 小惑星の価値 Asterank:60 万個以上の小惑星の価値をデータベース化し ランキングで表示 例 月面開発市場予測 2017 2018 2019 2020 2021 2022 出所 :Astrobotic Market report Asterank Bennu:669.96 million(value) 185.00 million(profit) 1999 KV4:25.68 trillion(value) 3.73 trillion(profit) Nereus:4.71 billion(value) 1.39 billion(profit) http://www.asterank.com/

10 日本発の宇宙資源ビジネスを目指して

11 フロンティアビジネス研究会 月 月の近傍空間 (Cis-Lunar 空間 ) そして火星へと向かう宇宙開発は中長期的に発展が見込まれる 未来 市場として 国内外で動きが活発になりつつある このような状況を受け 株式会社三菱総合研究所 および 株式会社 ispace では 世界の潮流に遅れることなく主導的な役割を担うことを目指して 次ページに記載の企業とともに昨年末に フロンティアビジネス研究会 を立ち上げ 研究会では本分野に現時点から取り組むことで国際競争に打ち勝ち 産業界が主体となって日本発の宇宙資源ビジネスの市場創出を目指した検討を実施 欧米では既に宇宙資源開発ビジネスについての検討が法制度も含めて急速に進展 我が国も主導的な役割を担うことを目指して 有志企業連合による研究会を発足し検討開始

12 研究会メンバ (50 音順 ) シー エス ピー ジャパン株式会社 清水建設株式会社 スカパー JSAT 株式会社 千代田化工建設株式会社 西村あさひ法律事務所 三菱重工業株式会社 三菱電機株式会社 株式会社ユーグレナ リアルテックファンド 株式会社リクルートテクノロジーズ 国内の多様な分野の企業が参画 (10 社 ) 宇宙分野だけでなく非宇宙分野の企業も将来 ( 未来市場 ) の可能性に期待し参加

13 研究会開催履歴 宇宙資源に関わるビジネスにおける日本企業による新たな産業創出とそれによる社会課題の解決を目指し 宇宙関連企業の他 資源 エネルギー 建設 輸送 通信 法律 データ解析等の異業種が一同に会し 同分野におけるエコシステムを構築するため その方策検討や体制構築にむけた研究会を開催 2016 年 12 月 2017 年 3 月 4 月 5 月 6 月 9 月 10 月の計 7 回開催 各企業の既存研究内容の共有や今後の方向性について議論 我々が目指すべき将来像 ( ビジョン ) を共同作成 4つの分科会 ( 居住 食料 資源 VR エンタメ ) を設置し 今後 具体的な実現方策を検討 既に 7 回の研究会を開催し 各企業の既存研究内容の共有や今後の方向性について議論 我々が目指すべき将来像 ( ビジョン ) を共同作成 現在 将来像の実現のための具体的な方策を 4 分野について検討中

14 研究会の目標 月 /Cis-Lunar 経済圏の成立可能性と認知度の向上 ( 新規市場創造の可能性 ) 日本発の宇宙資源ビジネスの創出とエコシステムの構築 人類の活動圏 / 経済圏の拡大

15 月 /Cis-Lunar 空間の 資源 天然資源 水資源 鉱物資源 ( レアメタル等 ) 環境資源 低重力 高真空 長期継続する昼夜 / 温度差 景観 / 人類のフロンティア 空間資源 地球に近い土地 / 近傍宇宙空間 常時通信可能 日本発の宇宙資源ビジネスの創出とそれに向けたエコシステムの構築 資源として活用可能なもの 天然資源 ( 水 希少金属 )

16 月 /Cis-Lunar 空間の資源を活用したビジネス例 天然資源 資源開発 利用 火星 小惑星等への探査拠点 環境資源 科学研究 リサーチパーク 太陽光発電 食料栽培 農場 低重力活用施設 空間資源 商用有人滞在施設 宇宙ホテル 月旅行 月の観光地化 宇宙娯楽 (VR 遠隔月面体験 宇宙レース等 ) 既存の衛星インフラ整備 燃料供給等の活動拠点 宇宙 / 月面工場 センシング拠点 月面葬 デブリ除去 / リサイクル拠点 共同作成した目指すべき将来像 ( ビジョン ) を基に月 /Cis-Lunar 経済圏の成立可能性を検討 ( どのような事業 ビジネスが成立しえるか )

17 必要となる主要インフラ / システム 射場 ランチャー 宇宙空間輸送機 ランダー 着陸場 輸送インフラ 資源開発 / 処理設備 農耕設備 各種処理プラント 居住用シェルター 月面基地インフラ 通信インフラ 地球 - 月 月面 月軌道間 遠隔操作技術 M2M VR/AR その他システム ローバー関連インフラ 月面探査機 採掘機 他機 / 設備メンテナンス機 月面道路 人類の活動圏 / 経済圏の拡大のためには インフラ整備も不可欠 必要となるインフラの洗い出しと 整備に向けた官民の役割分担を検討

21 未来共創

22 最後に フロンティア研究会では 宇宙資源ビジネスの創出に向けて一緒に考える仲間となる企業様を募集しています 日本発の宇宙資源ビジネス実現のためには宇宙分野の関係者ではない方々も含めて 様々な分野の知見 ノウハウが必要です 多くの可能性を秘めた未来のビジネスを一緒に創りませんか ご興味のある方は以下までご連絡ください frontier-inquiry@ml.mri.co.jp