11総法不審第120号

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第 4 審理員意見書の結論 本件各審査請求は理由がないから 行政不服審査法 4 5 条 2 項に より いずれも棄却すべきである 第 5 調査審議の経過審査会は 本件諮問について 以下のように審議した 年月日審議経過 平成 30 年 3 月 6 日 諮問 平成 30 年 4 月 26 日審議 ( 第

保険業務に係る情報提供料は 請求人の事業に基づいた収入であるとは いえない 第 4 審理員意見書の結論 本件各審査請求は理由がないから 行政不服審査法 4 5 条 2 項によ り 棄却すべきである 第 5 調査審議の経過 審査会は 本件諮問について 以下のように審議した 年月日 審議経過 平成 30

処分済み

処分済み

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処分済み

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の補正書 において, 審査請求の趣旨を この開示請求は本人の給与のみずましにかかわる書面である為 としているが, 原処分を取り消し, 本件対象保有個人情報の開示を求めている審査請求として, 以下, 原処分の妥当性について検討する 2 原処分の妥当性について (1) 給与所得の源泉徴収票について給与所

遺者であったが 事情があって遺贈の放棄をした 民法 986 条の規定によれば 受遺者は 遺言者の死亡後 いつでも 遺贈の放棄をすることができ 遺贈の放棄は 遺言者死亡のときに遡ってその効力を生じるとされているから 前所有者から請求人に対する本件各不動産の所有権移転の事実は無かったものであり 請求人は

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平成 30 年 9 月 25 日 諮問 平成 30 年 11 月 13 日審議 ( 第 27 回第 4 部会 ) 平成 30 年 12 月 11 日審議 ( 第 28 回第 4 部会 ) 第 6 審査会の判断の理由審査会は 請求人の主張 審理員意見書等を具体的に検討した結果 以下のように判断する 1

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が成立するが 本件処分日は平成 29 年 3 月 3 日であるから 平成 24 年 3 月 3 日以降 審査請求人に支給した保護費について返還を求めることは可能であ る 第 3 審理員意見書の要旨 1 結論本件審査請求には理由がないので 棄却されるべきである 2 理由 (1) 本件処分に係る生活保護

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19 条の4 第 2 項の規定により, 特別職の公務員であるから, 本件不開示情報は, 公務員としての職務遂行情報であり, 精神保健指定医が, 客観的な生体検査もなく, ただその主観に基づいて, 対象者を強制入院させることができるという性質の資格であること, 本件開示請求に係る精神保健指定医らが対象

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7 平成 28 年 10 月 3 日 処分庁は 法第 73 条の2 第 1 項及び条例第 43 条第 1 項の規定により 本件不動産の取得について審査請求人に対し 本件処分を行った 8 平成 28 年 11 月 25 日 審査請求人は 審査庁に対し 本件処分の取消しを求める審査請求を行った 第 4

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取得に対しては 分割前の当該共有物に係る持分割合を超える部分の取得を除いて 不動産取得税を課することができないとするだけであって 分割の方法に制約を設けているものではないから 共有する土地が隣接している場合と隣接していない場合を区別し 隣接していない土地を一体として分割する場合に非課税が適用されない

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録された保有個人情報 ( 本件対象保有個人情報 ) の開示を求めるものである 処分庁は, 平成 28 年 12 月 6 日付け特定記号 431により, 本件対象保有個人情報のうち,1 死亡した者の納める税金又は還付される税金 欄,2 相続人等の代表者の指定 欄並びに3 開示請求者以外の 相続人等に関

ウ商業地等である 町の土地の平成 28 年度分の固定資産税の課税標準額は 法附則第 18 条第 5 項及び第 25 条第 5 項の規定により 課税標準となるべき価格に0.7を乗じた額となる なお 岐阜市税条例 ( 昭和 25 年岐阜市条例第 14 号 以下 条例 という ) においては これと異なる

非常に長い期間, 苦痛に耐え続けた親族にとって, 納得のできる対応を日本政府にしてもらえるよう関係者には協力賜りたい ( その他は, 上記 (2) と同旨であるため省略する ) (4) 意見書 3 特定個人 Aの身元を明らかにすること及び親子関係の証明に当たっては財務省 総務省において, 生年月日の

会員に対する処分等に係る手続に関する規則 (2018 年 7 月 30 日制定 ) 第 1 章総則 ( 目的 ) 第 1 条本規則は 定款第 15 条に規定する会員に対する処分及び不服の申立てに係る手続の施行に関し 必要な事項を定めることを目的とする ( 定義 ) 第 2 条本規則において 次の各号

ら退去を迫られやむを得ず転居したのであるから本件転居費用について保護費が支給されるべきであると主張して 本件処分の取消しを求めている 2 処分庁の主張 (1) 生活保護問答集について ( 平成 21 年 3 月 31 日厚生労働省社会援護局保護課長事務連絡 以下 問答集 という ) の問 13の2の

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1 審査会の結論 平成 28 年度市民税 県民税の賦課決定処分 に係る審査請求は棄却する べきであるとの審査庁の判断は妥当である 2 事案概要南区長 ( 以下 処分庁 という ) は 地方税法 ( 昭和 25 年法律第 226 号 以下 法 という ) 第 24 条及び第 294 条並びに横浜市市税

返還の必要性を十分説明しており 手続は適法である 第 3 審理員意見書の要旨 1 結論本件審査請求には理由がないので 棄却されるべきである 2 理由 (1) 本件の争点は 本件保険が法第 4 条第 1 項に規定する 利用し得る資産 に該当するかどうかであるが その判断に当たっては 処分庁が判断の要素

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鹿屋市公の施設に係る指定管理者の指定の申請等に関する規則 平成 19 年 3 月 31 日規則第 15 号 改正 平成 21 年 2 月 16 日規則第 2 号平成 21 年 8 月 25 日規則第 28 号平成 28 年 3 月 25 日規則第 17 号鹿屋市公の施設に係る指定管理者の指定の申請等

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諮問庁 : 国立大学法人長岡技術科学大学諮問日 : 平成 30 年 10 月 29 日 ( 平成 30 年 ( 独情 ) 諮問第 62 号 ) 答申日 : 平成 31 年 1 月 28 日 ( 平成 30 年度 ( 独情 ) 答申第 61 号 ) 事件名 : 特定期間に開催された特定学部教授会の音声

なお, 基本事件被告に対し, 訴状や上記移送決定の送達はされていない 2 関係法令の定め (1) 道路法ア道路管理者は, 他の工事又は他の行為により必要を生じた道路に関する工事又は道路の維持の費用については, その必要を生じた限度において, 他の工事又は他の行為につき費用を負担する者にその全部又は一

附則 この規則は 平成 29 年 3 月 1 日から施行する

がある 7 平成 28 年 3 月 28 日 処分庁は 同日付で審査請求人に対し 借入金収入 円の未申告により生じた保護費過払い分について 法第 78 条第 1 項の規定により費用徴収を行う決定を行い 同年 7 月 7 日 費用徴収決定通知書を審査請求人に手交した 8 審査請求人は 平成 28 年

諮問庁 : 株式会社日本政策金融公庫諮問日 : 平成 28 年 2 月 8 日 ( 平成 28 年 ( 独個 ) 諮問第 3 号 ) 答申日 : 平成 28 年 4 月 27 日 ( 平成 28 年度 ( 独個 ) 答申第 1 号 ) 事件名 : 本人に関する融資審査の検討資料の不訂正決定に関する件

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1 審査会の結論 平成 29 年度市民税 県民税税額変更処分 に係る審査請求は棄却するべ きであるとの審査庁の判断は妥当である 2 事案概要緑区長 ( 以下 処分庁 という ) は 平成 29 年 6 月 1 日 審査請求人に対して 平成 29 年度市民税 県民税賦課決定処分 ( 以下 先行処分 と

1 本件審査請求について (1) 本件審査請求に係る開示請求は, 法に基づき, 処分庁に対し, 本件対象文書の開示を求めたもの ( 以下 本件開示請求 という ) である (2) 本件開示請求を受けて, 処分庁は, 本件対象文書を作成しておらず不存在として, 不開示決定 ( 原処分 ) を行った (

査請求人 ) が 平成 5 年分所得税確定申告書 ( 以下 本件請求保有個人情報 1 という ) の開示を求めるものである 処分庁は, 本件開示請求に対し, 本件請求保有個人情報 1は文書保存期間 (7 年 ) が満了し, 既に廃棄しているとして, 平成 27 年 12 月 2 2 日付け特定記号第

Microsoft Word - 【新旧 審査済】県営土地改良事業分担金等徴収条例施行規則

の対象として 人事院事務総長引継書 を特定し, 同年 9 月 29 日付け行政文書開示決定通知書を審査請求人に送付した 2 審査請求人が主張する本件審査請求の趣旨及び理由審査請求人は, 事務引継書が1 名分しか存在しないという決定は不自然である, 他の職員についても事務引継書がなければ, 前任者から

達したときに消滅する旨を定めている ( 附則 10 条 ) (3) ア法 43 条 1 項は, 老齢厚生年金の額は, 被保険者であった全期間の平均標準報酬額の所定の割合に相当する額に被保険者期間の月数を乗じて算出された額とする旨を定めているところ, 男子であって昭和 16 年 4 月 2 日から同

高島市職員措置請求に係る監査の結果について 第 1 請求の受付 1 請求書の提出平成 29 年 9 月 28 日 2 請求人 3 請求の要旨 ( 高島市職員措置請求書 の原文のまま記載) 1 請求の要旨高島市長による平成 29 年度の固定資産税の賦課において 別紙の固定資産について 家屋の未評価によ

平成17年度財団法人東京都体育協会に対する補助金交付要綱

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平成  年(オ)第  号

( その他 ) 第 11 条この規則に定めるもののほか, 必要な事項は, 市長が別に定める 附則この規則は, 平成 30 年 4 月 1 日から施行する

ものであった また, 本件規則には, 貸付けの要件として, 当該資金の借入れにつき漁業協同組合の理事会において議決されていることが定められていた (3) 東洋町公告式条例 ( 昭和 34 年東洋町条例第 1 号 )3 条,2 条 2 項には, 規則の公布は, 同条例の定める7か所の掲示場に掲示して行

( 補助の限度 ) 第 4 条補助金の額は 1 年度あたり500,000 円を限度とし, 毎年度予算の範囲内で市長が定める ( 交付の期間 ) 第 5 条補助金の交付期間は, 市長がこの要綱による補助金を最初に交付したときから5 年とする 2 前項の規定にかかわらず, 補助金の交付は, 組合にあって

0 月 22 日現在, 通帳紛失の総合口座記号番号 特定番号 A-B~C 担保定額貯金 4 件 ( 特定金額 A): 平成 15 年 1 月 ~ 平成 16 年 3 月 : 特定郵便局 A 預入が証明されている 調査結果の回答書 の原本の写しの請求と, 特定年月日 Aの 改姓届 ( 開示請求者本人

Microsoft Word - ★HP版平成28年度検査の結果

ている しかしながら 本件処分は条例の理念と条文の解釈運用を誤った違法なものであり 取り消されなければならない ⑶ 条例第 7 条第 1 項本文は 個人情報の外部提供の原則禁止を規定している また 同条同項ただし書の趣旨は 単に外部提供の原則禁止規定を解除したにとどまる すなわち 当該法令等が存在す

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弘前市町会等事務費交付金交付要綱

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無い (3) 特定市が振興協会会長 Aと市教育委員会とで一体に推進した当該文化事業は事業の実施前と実施後のまちの変化における事業の効果について国への報告義務があり, 公正に適法に事業を行う責務の存在は当該文化事業の目標の1は中心市街地の賑わいの促進にあって中心市街地活性化ソフト事業であって公開されて

政令で定める障害の程度に該当するものであるときは, その者の請求に基づき, 公害健康被害認定審査会の意見を聴いて, その障害の程度に応じた支給をする旨を定めている (2) 公健法 13 条 1 項は, 補償給付を受けることができる者に対し, 同一の事由について, 損害の塡補がされた場合 ( 同法 1

ウ 特定個人 a に訂正してほしいとは, 私は書いてない これも日本年金機構の単純ミスなのか? それとも他に理由があるのか? 事実に基づいて, 説明を求める 私の公共職業安定所における氏名は, カタカナの 特定個人 b のスペースなしで管理されている 私の資格画面も氏名欄はカタカナである 国民年金保

総務省が所管する地方税法ではなく 財務省が所管する国有財産法の適用を受けるとのことであり 実施機関の本件決定は失当である (2) 本件は 国税庁からの教示による公文書公開請求であり これを実施機関が非公開決定するとは言語道断である (3) 尖閣諸島の国有化は 日本と中国の外交問題に発展していることも

Microsoft Word - 03+賦課事務資料.doc

もあり 安全で問題のない生活を送るためには家庭の中で請求人一人の力だけでは難しく 周りの大人の支援を必要としている状況である 現在も上記のような状況から 仕事ができずにいる また 本件処分は本件診断書に基づいて行われているが その後本件児童の状態が変わっているので 平成 30 年 3 月 26 日付

( 措置完了報告 ) 第 13 条法第 14 条第 1 項から第 3 項までの規定による助言等及び行政代執行法第 3 条第 1 項の規定による戒告に対し措置を行った場合は 措置完了報告書 ( 様式第 14 ) により報告するものとする ( 標識 ) 第 14 条法第 14 条第 11 項の規定による

病が原子爆弾の傷害作用に起因する旨の厚生労働大臣の認定を受けなければならない ( 被爆者援護法 11 条 1 項 ) ⑶ 都道府県知事は ⑵ 記載の厚生労働大臣の認定を受け かつ 当該認定に係る負傷又は疾病の状態にあるとの要件に該当することについて都道府県知事の認定を受けた者に対し 医療特別手当を支

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b c.( 略 ) 2 不動産取得税の軽減に係るの発行信託会社等の地方税法附則第 11 条第 12 項に基づく不動産取得税の軽減のための同法施行令附則第 7 条第 12 項に規定するの発行等については 以下のとおり取り扱うものとする イ ロ.( 略 ) 載があること c d.( 略 ) 2 不動産取

第1 審査会の結論

北上市空家等対策規則 ( 趣旨 ) 第 1 条この規則は 北上市空家等対策条例 ( 平成 28 年北上市条例第 17 号 以下 条例 という ) の実施に関し必要な事項を定めるものとする ( 守秘義務 ) 第 2 条条例第 7 条に定める空家等対策審議会の委員は 職務上知り得た秘密を他に漏らしてはな

2 前項の申請書には 次に掲げる書類を添付しなければならない ただし 当該申請者が 当該書類に記載された事項をインターネットの利用その他適切な方法により公表している場合であって 当該事項を確認するために必要な事項を記載した書類を同項の申請書と併せて提出するときは 当該事項を記載した書類の添付を省略す

2 当事者の主張 (1) 申立人の主張の要旨 申立人は 請求を基礎づける理由として 以下のとおり主張した 1 処分の根拠等申立人は次のとおりお願い書ないし提案書を提出し 又は口頭での告発を行った ア.2018 年 3 月 23 日に被申立人資格審査担当副会長及び資格審査委員長あてに 会長の経歴詐称等

債務のうち所定の範囲内のものを当該事業主に代わって政府が弁済する旨規定する (2) 賃確法 7 条における上記 政令で定める事由 ( 立替払の事由 ) として 賃金の支払の確保等に関する法律施行令 ( 昭和 51 年政令第 169 号 以下 賃確令 という )2 条 1 項 4 号及び賃金の支払の確

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平成14年7月3日

松本市補助金交付規則 昭和 37 年 7 月 27 日規則第 16 号改正昭和 45 年 9 月 12 日規則第 31 号昭和 53 年 12 月 8 日規則第 25 号昭和 63 年 4 月 1 日規則第 18 号 ( 目的 ) 第 1 条この規則は 法令又は条例等に特別の定めのあるもののほか 補

環境保全型農業直接支援対策交付金交付要綱 制定改正 平成 23 年 4 月 1 日付け22 生産第 号平成 24 年 4 月 6 日付け23 生産第 6218 号農林水産事務次官依命通知 ( 通則 ) 第 1 農林水産大臣は 環境保全型農業直接支援対策を実施するため 環境保全型農業直接支

丙は 平成 12 年 7 月 27 日に死亡し 同人の相続が開始した ( 以下 この相続を 本件相続 という ) 本件相続に係る共同相続人は 原告ら及び丁の3 名である (3) 相続税の申告原告らは 法定の申告期限内に 武蔵府中税務署長に対し 相続税法 ( 平成 15 年法律第 8 号による改正前の

改正後第 2 章通関業 第 1 節許可 新旧対照表 別紙 3 通関業法基本通達( 昭和 47 年 3 月 1 日蔵関第 105 号 ) ( 注 ) 下線を付した箇所が改正部分である 改正前第 2 章通関業第 1 節許可 3-8 削除 ( 譲渡 相続 合併又は分割の場合における通関業の許可の効果 )

第一審査会の結論 豊中市教育委員会が行った 内部公益通報に係る調査の実施について ( 報告 ) を不 開示とした決定は妥当ではなく 別紙に記載した部分を除き開示すべきである 第二審査請求の経過 1 開示請求審査請求人は 平成 25 年 7 月 17 日 豊中市情報公開条例 ( 以下 条例 という )

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厚生年金保険の保険給付及び国民年金の給付の支払の遅延に係る加算金の支給に関する法律

第 3 諮問庁の説明の要旨 1 本件事案の概要本件は, 審査請求人が平成 29 年 8 月 29 日付けで法人文書の開示請求を行ったことに対し, 同年 9 月 29 日付け千大総第 307 号により, 法人文書の一部を不開示とする開示決定等処分 ( 処分 1) を行ったところ, 審査請求が提起された

Transcription:

答 申 審査請求人 ( 以下 請求人 という ) が提起した土地区画整理法 ( 以下 法 という )41 条 1 項 2 項及び 土地区画整理事業定款 ( 土地区画整理組合 ) ( 以下 本件定款 という ) 条の規定に基づく土地区画整理事業賦課金に係る督促処分に係る審査請求について 審査庁から諮問があったので 次のとおり答申する 第 1 審査会の結論 本件審査請求は 棄却すべきである 第 2 審査請求の趣旨本件審査請求の趣旨は 土地区画整理組合 ( 以下 処分庁 という ) ( 代表者理事長 ) が 請求人に対し 平成 23 年 10 月 24 日付けの賦課金額通知書により通知した賦課金 ( 以下 本件賦課金 という ) について 納付期限までに納付されていないとして 処分庁 ( 代表者代表清算人 ) が 請求人に対し 平成 2 8 年 1 2 月 1 5 日付けで行った法 4 1 条 1 項 2 項及び本件定款 条の規定に基づく本件賦課金に係る督促処分 ( 以下 本件処分 という ) の取消しを求めるものである 第 3 請求人の主張の要旨請求人は おおむね以下の理由により 本件処分は違法又は不当であると主張する 土地区画整理組合の設立そのものが無効と思料する 土地区画整理組合の総会 役員会 総代会は全て無効ないし決議不存在と思料する 清算人代表者 は借地権が不存在で組合員で - 1 -

あることを争う 請求人の土地は 土地区画整理事業の対象となっておらず 賦課金納付の理由がない 不正に徴収された賦課金については 速やかに利息を付して返還すべきである 株式会社を組合の代理人と認めない 第 4 審理員意見書の結論 本件審査請求は理由がないから 行政不服審査法 45 条 2 項によ り 棄却すべきである 第 5 調査審議の経過審査会は 本件諮問について 以下のように審議した 年月日審議経過 平成 30 年 4 月 2 5 日 諮問 平成 30 年 6 月 14 日審議 ( 第 22 回第 1 部会 ) 平成 30 年 7 月 17 日審議 ( 第 23 回第 1 部会 ) 平成 30 年 8 月 20 日審議 ( 第 24 回第 1 部会 ) 第 6 審査会の判断の理由審査会は 請求人の主張 審理員意見書等を具体的に検討した結果 以下のように判断する 1 法令等の定め ⑴ 組合の設立 組合の解散及び清算人法 14 条 1 項によれば 土地区画整理組合を設立しようとする者は ( 中略 ) 定款及び事業計画を定め その組合の設立について都道府県知事の認可を受けなければならないとされ 特別区においては 条例 2 条表九イ⑹ 及び⑾により 土地区画整理組合の施行する土地区画整理事業 ( 事業の規模が5ヘクタール以上のものを除く ) に関する事務のうち 法 14 条 1 項及び2 項の規定に - 2 -

よる組合の設立の認可及び法 45 条 2 項の規定による組合の解散の認可は特別区が処理することとされる また 土地区画整理法施行規則 1 条 2 項によれば 法 14 条 1 項に規定する認可を申請しようとする者は 定款及び事業計画を認可申請書とともに提出しなければならないとされ 同規則 2 条 4 項によれば 法 1 4 条 1 項に規定する認可を申請しようとする者は 認可申請書に次に掲げる書類を添付しなければならないとされ 施行地区となるべき区域内の宅地の所有者若しくはその区域内の宅地について借地権を有する者であることを証する書類等必要な書類が列挙されている 組合の解散と清算人について 法 45 条 1 項によれば 組合は 同項 1 号から 6 号に掲げる事由に因り解散し 同条 2 項によれば 組合は同条 1 項 2 号から4 号までの一に掲げる事由により解散しようとする場合においては その解散について都道府県知事の認可を受けなければならないとされ 法 4 5 条の2によれば 解散した組合は 清算の目的の範囲内において その清算の結了に至るまではなお存続するものとみなすとされる さらに 法 46 条によれば 組合が法 45 条 1 項 1 号から 4 号までのいずれかに掲げる事由により解散した場合においては 理事がその清算人となるとされ また 法 46 条の4 第 1 項によれば 清算人の職務には 現務の結了及び債権の取立て等があり 同条 2 項によれば 清算人は 同条 1 項各号に掲げる職務を行うために必要な一切の行為をすることができるとされる ⑵ 賦課金の徴収法 40 条 1 項によれば 組合は その事業に要する経費に充てるため 賦課金として参加組合員以外の組合員に対して金銭を賦課徴収することができるとされる 法 31 条 7 号によれば 賦課金の額及び賦課徴収方法につき 総会の議決を経なければならないとされるところ 本件定款 条によれば 賦課金は あらかじ - 3 -

め総代会の議決を経て定める賦課金徴収規程に基づいて徴収するものとされる ⑶ 賦課金の督促及び督促手数料法 41 条 1 項によれば 組合は 賦課金 負担金 分担金又は過怠金を滞納する者がある場合においては 督促状を発して督促し その者がその督促状において指定した期限までに納付しないときは 市町村長に対し その徴収を申請することができるとされ 同条 2 項によれば 組合は 同条 1 項の督促をする場合においては 定款で定めるところにより 督促手数料を徴収することができるとされる これを受けて 本件定款 条は 賦課金を督促した場合には 督促 1 回毎に郵便法 21 条 2 項に規定する定形郵便物で 原則として最小重量までのものに相当する額の督促手数料を徴収することを定める そして 郵便法 2 1 条 2 項によれば 郵便葉書は 日本郵便株式会社が郵便約款でその規格及び様式を定めてこれを発行するとされ 内国郵便約款 20 条によれば 郵便葉書は通常葉書及び往復葉書とされ 本件処分時点の同約款の料金表 ( 第 2 表 第 2 1) によれば 通常葉書の料金額は52 円とされる 2 これを本件についてみると 処分庁は 平成 年 月 日に設立の認可を 区長から受け 平成 年 月 日には同区長から解散の認可を受け 以後 清算の目的の範囲内において存続するものとみなされていたところ 処分庁 ( 代表者理事長 ) が 請求人に対し 平成 2 3 年 1 0 月 2 4 日付け賦課金額通知書 ( 第 3 回 ) により通知した本件賦課金が納付されていないとして 処分庁 ( 代表者代表清算人 ) が 平成 2 8 年 1 2 月 1 5 日付けで 請求人に対し 法 4 1 条 1 項 2 項及び本件定款 条に基づき 賦課金元金 7, 1 6 6 円に督促手数料として 5 2 円を加算した合計 7, 2 1 8 円を 指定期限とした平成 2 9 年 1 月 2 0 日までに納付するよう督促する旨の本件処分通知書を送付したことが認められる - 4 -

そして 同督促手数料は 法 41 条 1 項を受けて定められた本件定款 9 条にいう郵便法 2 1 条 2 項に規定する定形郵便物で原則として最小重量までのものに相当する額である 5 2 円を徴収することとしたものであることが認められる したがって 本件処分は 上記 1の法令等の定めに則って適切になされたものと認められ その手続き及び内容について違法又は不当な点は認められない 3 請求人は 上記 ( 第 3 ) のとおり 賦課金納付の理由がない 不正に徴収された賦課金については返還すべき旨主張し これらのことから 本件賦課金決定処分の違法を理由に本件処分の取消しを求めるものとも解される しかし 賦課処分と督促処分とは それぞれ目的及び効果を異にする別個の手続による行政処分であり 前者の違法性は後者に承継されず したがって 仮に前者に瑕疵があったとしても 当該賦課処分が当然無効であるか 権限のある者によって取り消されない限り 督促処分の効力に影響を及ぼすものではないと解されており ( 最高裁判所平成 6 年 9 月 1 3 日判決 税務訴訟資料 2 0 5 号 4 0 5 頁 ) 法の規定に基づく賦課金の決定とその督促処分においても同様であると解されるから 本件賦課金定処分についての不服は本件処分の適否を左右するものではなく 請求人の主張には理由がない また 請求人は 清算人代表者 は借地権が不存在で組合員であることを争うと主張しているところ これを本件処分に当たって同人が処分庁を代表する資格を欠く点で本件処分を違法とすべき理由があるとの主張と解したとしても 処分庁の監督官庁である 区長が代表清算人にかかる証明をしている事実があり 一方 これに反する事実があることを推測させる資料は何ら提出されていないことから かかる主張を採用することはできない さらに 請求人は 株式会社を組合の代理人と認めない旨主張しているが 本件処分通知書は 処分庁である 土地区画整理 - 5 -

組合 ( 代表者代表清算人 ) によるものであることが認められるから 請求人の主張には理由がない 請求人は このほか 組合の設立が無効である等主張する しかしながら 組合は 上記 1 ⑴の法令等の規定に従って設立の認可を 区長から受けていると認められるところ ( 上記 2) 請求人からはこれを覆す積極的な主張 証拠の提出がないことから請求人の主張を採用することはできない よって 本件処分が 有効に存在している本件賦課金決定処分を前提に 法令等の定めに則って適正になされたものと認められることは上記 2のとおりであるから 請求人の主張には理由がない 4 請求人の主張以外の違法性又は不当性についての検討その他 本件処分に違法又は不当な点は認められない 以上のとおり 審査会として 審理員が行った審理手続の適正性や法令解釈の妥当性を審議した結果 審理手続 法令解釈のいずれも適正に行われているものと判断する よって 第 1 審査会の結論 のとおり判断する ( 答申を行った委員の氏名 ) 髙橋滋 千代田有子 川合敏樹 別紙 ( 略 ) - 6 -