改正法人税法により平成 24 年 4 月 1 日以後に開始する事業年度については法人税率が 30% から 25.5% に引き下げられ また 復興財源確保法により平成 24 年 4 月 1 日から平成 27 年 3 月 31 日までの間に開始する事業年度については基準法人税額の 10% が復興特別法人

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設例 [ 設例 1] 法定実効税率の算定方法 [ 設例 2] 改正地方税法等が決算日以前に成立し 当該改正地方税法等を受けた改正条例が当該決算日に成立していない場合の法定実効税率の算定 本適用指針の公表による他の会計基準等についての修正 -2-

企業結合ステップ2に関連するJICPA実務指針等の改正について⑦・連結税効果実務指針(その2)

第 298 回企業会計基準委員会 資料番号 日付 審議事項 (2)-4 DT 年 10 月 23 日 プロジェクト 項目 税効果会計 今後の検討の進め方 本資料の目的 1. 本資料は 繰延税金資産の回収可能性に関わるグループ 2 の検討状況を踏まえ 今 後の検討の進め方につ



参考 企業会計基準第 25 号 ( 平成 22 年 6 月 ) からの改正点 平成 24 年 6 月 29 日 企業会計基準第 25 号 包括利益の表示に関する会計基準 の設例 企業会計基準第 25 号 包括利益の表示に関する会計基準 ( 平成 22 年 6 月 30 日 ) の設例を次のように改正


税されるときは 給与等課税事由が生じた日 ( 権利行使日 ) に 法人において 当該役務提供に係る費用の額が損金に算入されますので ( 法人税法第 54 条第 1 項 ) ストック オプションの付与時において将来減算一時差異に該当し 税効果会計の対象となります Q3: 削除 Ⅱ 中間財務諸表等におけ

税効果会計シリーズ(3)_法定実効税率

IFRS基礎講座 IAS第12号 法人所得税

旭情報サービス (9799) 平成 29 年 3 月期第 2 四半期決算短信 ( 非連結 ) 添付資料の目次 1. 当四半期決算に関する定性的情報 2 (1) 経営成績に関する説明 2 (2) 財政状態に関する説明 2 (3) 業績予想などの将来予測情報に関する説明 2 2. サマリー情報 ( 注記

旭情報サービス (9799) 平成 28 年 3 月期第 1 四半期決算短信 ( 非連結 ) 添付資料の目次 1. 当四半期決算に関する定性的情報 2 (1) 経営成績に関する説明 2 (2) 財政状態に関する説明 2 (3) 業績予想などの将来予測情報に関する説明 2 2. サマリー情報 ( 注記

旭情報サービス (9799) 平成 29 年 3 月期第 3 四半期決算短信 ( 非連結 ) 添付資料の目次 1. 当四半期決算に関する定性的情報 2 (1) 経営成績に関する説明 2 (2) 財政状態に関する説明 2 (3) 業績予想などの将来予測情報に関する説明 2 2. サマリー情報 ( 注記

目次 1. 回収可能性適用指針の公表について (1) 公表の経緯 (2) 税効果会計プロジェクトの全体像 (3) 適用時期 2. 回収可能性適用指針の概要 (1) 繰延税金資産の回収可能性の基本的な考え方 (2) 課税所得と一時差異等加減算前課税所得 (3) 企業の分類に応じた取扱い総論 (4) 各

実務対応報告第 7 号 連結納税制度を適用する場合の税効果会計に関する当面の取扱い ( その 2) 平成 15 年 2 月 6 日改正平成 22 年 6 月 30 日最終改正平成 27 年 1 月 16 日企業会計基準委員会 目的 実務対応報告第 5 号 連結納税制度を適用する場合の税効果会計に関す

四半期決算の会計処理に関する留意事項

業結合ステップ2に関連するJICPA実務指針等の改正について⑧・連結税効果実務指針(その3)

貸借対照表 平成 28 年 3 月 31 日現在 ( 単位 : 千円 ) 科 目 金 額 科 目 金 額 資産の部 負債の部 流動資産 (63,628,517) 流動負債 (72,772,267) 現金及び預金 33,016,731 買掛金 379,893 売掛金 426,495 未払金 38,59

税効果会計.docx

受取利息及び受取配当金等に課される源泉所得税 35 外国法人税 36 適用時期等 38-2-

図表 1 将来減算一時差異とは 課税所得の計算上 差異が生じたときに加算され 将来解消するときに減算されるものです 税効果会計の適用において最も取り扱う機会が多いのが将来減算一時差異です 貸倒引当金の損金算入限度超過額 賞与引当金及び退職給付引当金の額 減価償却費の損金算入限度超過額 棚卸資産等に係

目的 1. 本会計基準は 企業会計審議会が平成 10 年 10 月に公表した 税効果会計に係る会計基準 ( 以下 税効果会計基準 という ) 及び 税効果会計に係る会計基準注解 ( 以下 税効果会計基準注解 という ) のうち開示に関する事項を改正することを目的とする 会計基準 開示表示 2. 税効

特集 : 税効果会計の見直しについて 企業会計基準適用指針第 26 号 繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針 の公表について PwCあらた監査法人第 3 製造 流通 サービス部パートナー加藤達也 はじめに 2015 年 12 月 28 日 企業会計基準委員会 ( 以下 ASBJ という ) より

会計処理 29 当事業年度の所得等に対する法人税 住民税及び事業税等 29 更正等による追徴及び還付 30 追徴税額について課税を不服として法的手段を取る場合の取扱い 34 開示 36 当事業年度の所得等に対する法人税 住民税及び事業税等 37 受取利息及び受取配当金等に課される源泉所得税 38 外

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Microsoft Word - 公開草案「中小企業の会計に関する指針」新旧対照表

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各項目における一時差異の取扱い 35 解消見込年度が長期にわたる将来減算一時差異の取扱い 35 固定資産の減損損失に係る将来減算一時差異の取扱い 36 役員退職慰労引当金に係る将来減算一時差異の取扱い 37 その他有価証券の評価差額に係る一時差異の取扱い 38 退職給付に係る負債に関する一時差異の取

貸借対照表 (2019 年 3 月 31 日現在 ) ( 単位 : 千円 ) 科目 金額 科目 金額 ( 資産の部 ) ( 負債の部 ) 流動資産 3,784,729 流動負債 244,841 現金及び預金 3,621,845 リース債務 94,106 前払費用 156,652 未払金 18,745

適用時期 5. 本実務対応報告は 公表日以後最初に終了する事業年度のみに適用する ただし 平成 28 年 4 月 1 日以後最初に終了する事業年度が本実務対応報告の公表日前に終了している場合には 当該事業年度に本実務対応報告を適用することができる 議決 6. 本実務対応報告は 第 338 回企業会計

固定資産の減損損失に係る将来減算一時差異の取扱い 36 役員退職慰労引当金に係る将来減算一時差異の取扱い 37 その他有価証券の評価差額に係る一時差異の取扱い 38 退職給付に係る負債に関する一時差異の取扱い 43 繰延ヘッジ損益に係る一時差異の取扱い 46 繰越外国税額控除に係る繰延税金資産 47

平成31年3月期 第2四半期決算短信〔日本基準〕(非連結)

その他資本剰余金の処分による配当を受けた株主の


解消見込年度が長期にわたる将来減算一時差異の取扱い 35 固定資産の減損損失に係る将来減算一時差異の取扱い 36 役員退職慰労引当金に係る将来減算一時差異の取扱い 37 その他有価証券の評価差額に係る一時差異の取扱い 38 退職給付に係る負債に関する一時差異の取扱い 43 繰延ヘッジ損益に係る一時差

西川計測 (7500) 2019 年 6 月期第 2 四半期決算短信 ( 非連 添付資料の目次 1. 当四半期決算に関する定性的情報 2 (1) 経営成績に関する説明 2 (2) 財政状態に関する説明 2 (3) 業績予想などの将来予測情報に関する説明 2 2. 四半期財務諸表及び主な注記 3 (1

ことが見込まれる当期末に存在する将来加算 ( 減算 ) 一時差異の額 ( 及び該当する場合は 当該事業年度において控除することが見込まれる当期末に存在する税務上の繰越欠損金の額 ) を除いた額のことです ( 下記図表 1 参照 ) 例えば 図表 1 の X2 期の場合 将来の事業年度における課税所得

平成 29 年 12 月期第 3 四半期決算短信 日本基準 ( 非連結 ) 平成 29 年 11 月 7 日 上場会社名 株式会社太陽工機 上場取引所 東 コード番号 6164 URLhttp:// 代表者 ( 役職名 ) 代表取締役社長 ( 氏名 ) 渡辺 登 問

具体的な組替調整額の内容は以下のとおりです その他の包括利益その他有価証券評価差額金繰延ヘッジ損益為替換算調整勘定 組替調整額 その他有価証券の売却及び減損に伴って当期に計上された売却損益及び評価損等 当期純利益に含められた金額 ヘッジ対象に係る損益が認識されたこと等に伴って当期純利益に含められた金

用者の予測とは大きく異なった内容で突然開示されることがあり 繰延税金資産の回収可能性について事前に予測を行う観点からは 現行の税効果会計基準における繰延税金資産に関して開示されている情報では不十分である (3) 回収可能性に係る監査の指針を会計の指針に移管することから 会計処理だけでなく 開示につい

Taro-入門ⅡA jtd

2. 訂正箇所 (1)36ページ 4. 連結財務諸表 (9) 連結財務諸表に関する注記事項 ( 税効果会計関係 ) 訂正前 前連結会計年度 当連結会計年度 繰越欠損金賞与引当金たな卸資産評価損未実現損益未払事業税退職金その他の合計 8,077 千円 37,550 千円 63,409 千円 11,94

2019 年 3 月期第 1 四半期決算短信 日本基準 ( 非連結 ) 2018 年 7 月 31 日上場会社名株式会社スターフライヤー上場取引所東コード番号 9206 URL 代表者 ( 役職名 ) 代表取締役社長執行役員 ( 氏名 ) 松石禎己問

税効果会計シリーズ(7)_「個別財務諸表における繰延税金資産及び繰延税金負債の計上」

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Microsoft Word - 5. 税効果会計(2007)


-2-

平成28年3月期決算の留意事項

変更の内容 変更の理由 原則的な遡及適用の場合 原則的な遡及適用が実務上不可能な場合 変更の内容 変更の理由 変更による影響額 ( 注 1) 変更による影響額 ( 注 2) 原則的な遡及適用が実務上不可能な理由 会計方針の変更の適用方法 会計方針の変更の適用開始時期 ( 注 1) 原則的な遡及適用に

3. 改正の内容 法人税における収益認識等について 収益認識時の価額及び収益の認識時期について法令上明確化される 返品調整引当金制度及び延払基準 ( 長期割賦販売等 ) が廃止となる 内容改正前改正後 収益認識時の価額をそれぞれ以下とする ( 資産の販売若しくは譲渡時の価額 ) 原則として資産の引渡


税効果会計

平成 30 年 12 月期第 3 四半期決算短信 日本基準 ( 非連結 ) 平成 30 年 11 月 7 日 上場会社名 株式会社太陽工機 上場取引所 東 コード番号 6164 URLhttp:// 代表者 ( 役職名 ) 代表取締役社長 ( 氏名 ) 渡辺 登 問

2019年3月期第3四半期決算短信〔日本基準〕(非連結)

第 21 期貸借対照表 平成 29 年 6 月 15 日 東京都千代田区一番町 29 番地 2 さわかみ投信株式会社 代表取締役社長澤上龍 流動資産 現金及び預金 直販顧客分別金信託 未収委託者報酬 前払費用 繰延税金資産 その他 固定資産 ( 有形固定資産 ) 建物 器具備品 リース資産 ( 無形

築地魚市場 (8039) 平成 31 年 3 月期第 3 四半期決算短信 添付資料の目次 1. 当四半期決算に関する定性的情報 2 (1) 経営成績に関する説明 2 (2) 財政状態に関する説明 2 (3) 連結業績予想などの将来予測情報に関する説明 2 2. 四半期連結財務諸表及び主な注記 3 (

税効果会計の対象となる税金及び適用する税率 積立金方式による諸準備金等の取扱い 繰延税金資産の回収可能性と控除額 繰越外国税額控除の税効果 表示方法 45 税務申告上の取扱い 46 Ⅲ 設例による解説設例 1 繰延税金資産及び繰延税金負債の計算設例 2

会計上の当期利益 + 加算調整項目 - 減算調整項目 = 税法上の課税所得 加算調整項目 : 税法上の課税所得の方が大きくなるため, 会計上の利益に加算する項目 減算調整項目 : 税法上の課税所得の方が小さくなるため, 会計上の利益に減算する項目 < 申告調整項目 > 1 益金算入 会計上は収益とし

公開草案なお 重要性が乏しい場合には当該注記を省略できる 現行 適用時期等 平成 XX 年改正の本適用指針 ( 以下 平成 XX 年改正適用指針 という ) は 公表日以後適用する 適用時期等 結論の背景経緯 平成 24 年 1 月 31 日付で 厚生労働省通知 厚生年金基金

平成 19年 10月 29日

法人による完全支配関係下の寄附金 1.100% グループ内の法人間の寄附 ( 法法 372) 現行税制上では 寄附金は支出法人では損金計上限度額を超える部分が損金不算入 受領法人では益金算入です 平成 22 年度税制改正により 100% グループ内での支出法人では寄附金全額を損金不算入とし 受領法人

3. 基本財産及び特定資産の財源等の内訳 基本財産及び特定資産の財源等の内訳は 次のとおりです 科目当期末残高 ( うち指定正味財産からの充当額 ) ( うち一般正味財産からの充当額 ) ( うち負債に対応する額 ) 基本財産投資有価証券 800,000,000 (662,334,000) (137

大都魚類 (8044) 平成 29 年 3 月期第 1 四半期決算 添付資料の目次 1. 当四半期決算に関する定性的情報 2 (1) 経営成績に関する説明 2 (2) 財政状態に関する説明 2 (3) 連結業績予想などの将来予測情報に関する説明 2 2. サマリー情報 ( 注記事項 ) に関する事項

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日本基準でいう 法人税等 に相当するものです 繰延税金負債 将来加算一時差異に関連して将来の期に課される税額をいいます 繰延税金資産 将来減算一時差異 税務上の欠損金の繰越し 税額控除の繰越し に関連して将来の期に 回収されることとなる税額をいいます 一時差異 ある資産または負債の財政状態計算書上の

営業活動によるキャッシュ フロー の区分には 税引前当期純利益 減価償却費などの非資金損益項目 有価証券売却損益などの投資活動や財務活動の区分に含まれる損益項目 営業活動に係る資産 負債の増減 利息および配当金の受取額等が表示されます この中で 小計欄 ( 1) の上と下で性質が異なる取引が表示され

第 3 期決算公告 (2018 年 6 月 29 日開示 ) 東京都江東区木場一丁目 5 番 65 号 りそなアセットマネジメント株式会社 代表取締役西岡明彦 貸借対照表 (2018 年 3 月 31 日現在 ) 科目金額科目金額 ( 単位 : 円 ) 資産の部 流動資産 負債の部 流動負債 預金

2020 年 3 月期第 1 四半期決算短信 日本基準 ( 連結 ) 2019 年 7 月 22 日 上場会社名 株式会社エー ディー ワークス 上場取引所 東 コード番号 3250 URL 代 表 者 ( 役職名 ) 代表取締役社長 CEO

平成 29 年 11 月期第 3 四半期決算短信 日本基準 ( 非連結 ) 平成 29 年 10 月 11 日 上場会社名 株式会社アメイズ 上場取引所 福 コード番号 6076 URLhttp:// 代表者 ( 役職名 ) 代表取締役社長 ( 氏名 ) 穴見

Microsoft Word - 247_資本連結実務指針等の改正

目次 1. はじめに はじめに ドキュメントの見方 回収可能性の判断 はじめに システム全体像 基本情報登録 シミュレーション入力 シートの取得

第28期貸借対照表

注記事項 (1) 四半期財務諸表の作成に特有の会計処理の適用 : 有 (2) 会計方針の変更 会計上の見積りの変更 修正再表示 1 会計基準等の改正に伴う会計方針の変更 : 無 2 1 以外の会計方針の変更 : 無 3 会計上の見積りの変更 : 無 4 修正再表示 : 無 (3) 発行済株式数 (

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平成 31 年 3 月期第 3 四半期決算短信 日本基準 ( 連結 ) 平成 31 年 2 月 8 日 上場会社名 株式会社オープンドア 上場取引所 東 コード番号 3926 URLhttps:// 代表者 ( 役職名 ) 代表取締役社長 ( 氏名 ) 関根 大

株式会社テクノスマート (6246) 平成 27 年 3 月期第 2 四半期決算短信 ( 非連結 添付資料の目次 1. 当四半期決算に関する定性的情報 2 (1) 経営成績に関する説明 2 (2) 財政状態に関する説明 2 (3) 業績予想などの将来予測情報に関する説明 3 2. サマリー情報 (

野村アセットマネジメント株式会社 2019年3月期 個別財務諸表の概要 (PDF)

平成29年3月決算の会計処理に関する留意事項


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( 参考 ) 個別業績の概要平成 29 年 9 月期第 1 四半期の個別業績 ( 平成 28 年 10 月 1 日 ~ 平成 28 年 12 月 31 日 ) (1) 個別経営成績 ( 累計 ) (% 表示は 対前年同四半期増減率 ) 売上高営業利益経常利益四半期純利益 百万円 % 百万円 % 百万

野村アセットマネジメント株式会社 平成30年3月期 個別財務諸表の概要 (PDF)

財務諸表 金融商品取引法第 193 条の 2 第 1 項の規定に基づき 当社の貸借対照表 損益計算書 株主資本等変動計算書及び附属明細表については 有限責任あずさ監査法人の監査証明を受けております 貸借対照表 科目 ( 資産の部 ) 流動資産 平成 27 年度末平成 28 年 3 月 31 日現在

2020 年 3 月期第 1 四半期決算短信 日本基準 ( 非連結 ) 2019 年 7 月 31 日上場会社名株式会社スターフライヤー上場取引所東コード番号 9206 URL 代表者 ( 役職名 ) 代表取締役社長執行役員 ( 氏名 ) 松石禎己問


平成 29 年 3 月期第 1 四半期決算短信 日本基準 ( 非連結 ) 平成 28 年 8 月 1 日 上場会社名大宝運輸株式会社 上場取引所 名 コード番号 9040 URL 代表者 ( 役職名 ) 代表取締役社長 ( 氏名 ) 小笠原忍 問合せ先


株式会社ゴールドクレスト (8871) 平成 26 年 3 月期第 1 四半期決算短信 添付資料の目次 1. 当四半期決算に関する定性的情報 2 (1) 経営成績に関する説明 2 (2) 財政状態に関する説明 2 (3) 連結業績予想などの将来予測情報に関する説明 2 2. 四半期連結財務諸表 3

株式会社テクノスマート (6246) 平成 27 年 3 月期第 3 四半期決算短信 ( 非連結 添付資料の目次 1. 当四半期決算に関する定性的情報 2 (1) 経営成績に関する説明 2 (2) 財政状態に関する説明 2 (3) 業績予想などの将来予測情報に関する説明 3 2. サマリー情報 (

CONTENTS 第 1 章法人税における純資産の部の取扱い Q1-1 法人税における純資産の部の区分... 2 Q1-2 純資産の部の区分 ( 法人税と会計の違い )... 4 Q1-3 別表調整... 7 Q1-4 資本金等の額についての政令の規定 Q1-5 利益積立金額についての政

平成 31 年 3 月期第 3 四半期決算短信 日本基準 ( 非連結 ) 平成 31 年 2 月 8 日 上場会社名 花月園観光株式会社 上場取引所 東 コード番号 9674 URLhttp:// 代表者 ( 役職名 ) 代表取締役社長 ( 氏名 )

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平成 31 年 3 月期第 3 四半期決算短信 日本基準 ( 連結 ) 平成 31 年 2 月 4 日 上場会社名 大木ヘルスケアホールディングス株式会社 上場取引所 東 コード番号 3417 URLhttp:// 代表者 ( 役職名 ) 代表取締役社長 ( 氏

有形固定資産シリーズ(7)_資産除去債務②

株式会社テクノスマート (6246) 平成 30 年 3 月期第 2 四半期決算短信 ( 非連結 添付資料の目次 1. 当四半期決算に関する定性的情報 2 (1) 経営成績に関する説明 2 (2) 財政状態に関する説明 2 (3) 業績予想などの将来予測情報に関する説明 3 2. 四半期財務諸表及び

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Transcription:

実務対応報告第 29 号 改正法人税法及び復興財源確保法に伴い税率が変更された事業年度の翌事業年度以降における四半期財務諸表の税金費用に関する実務上の取扱い 平成 24 年 3 月 16 日企業会計基準委員会 目的 当委員会は 経済社会の構造の変化に対応した税制の構築を図るための所得税法等の一部を改正する法律 ( 平成 23 年法律第 114 号 以下 改正法人税法 という ) 及び 東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法 ( 平成 23 年法律第 117 号 以下 復興財源確保法 という また 改正法人税法と復興財源確保法を合わせて 以下 改正法人税法等 という ) が平成 23 年 12 月 2 日に公布されたことを受け 改正法人税法等の公布日を含む事業年度に係る四半期会計期間を適用対象として 実務対応報告第 28 号 改正法人税法及び復興財源確保法に伴う税率変更等に係る四半期財務諸表における税金費用の実務上の取扱い ( 以下 実務対応報告第 28 号 という ) を平成 24 年 1 月 20 日に公表した 実務対応報告第 28 号では 改正法人税法等の公布日を含む事業年度の翌事業年度以降における税金費用の取扱いについては 当委員会で引き続き検討することとしていたが 今般の改正法人税法等により 税効果会計の計算に適用される税率が複数存在する状況が一定の期間にわたり続くことに鑑み 本実務対応報告では必要と考えられる実務上の取扱いを明らかにしている 会計処理 年度決算と同様の方法により税金費用を計算している場合 Q1 改正法人税法等の公布に伴い税率が変更された事業年度の翌事業年度以降に 四半期財務諸表の作成において年度決算と同様の方法により税金費用を計算している場合 繰延税金資産及び繰延税金負債の計算はどのように行うか? A 改正法人税法等の公布に伴い税率が変更された場合で 年度決算と同様の方法により税金費用を計算している場合には 次のとおり取り扱われる (1) 繰延税金資産及び繰延税金負債の計算について 1

改正法人税法により平成 24 年 4 月 1 日以後に開始する事業年度については法人税率が 30% から 25.5% に引き下げられ また 復興財源確保法により平成 24 年 4 月 1 日から平成 27 年 3 月 31 日までの間に開始する事業年度については基準法人税額の 10% が復興特別法人税として課税されることとなった 四半期財務諸表の作成において 年度決算と同様の方法により税金費用を計算している場合には 繰延税金資産及び繰延税金負債は 原則的な考え方により 回収又は支払が行われると見込まれる期に対応した改正後の税率により計算する 平成 24 年 4 月 1 日から平成 27 年 3 月 31 日までの間に開始する事業年度においては基準法人税額に 10% の税率を乗じた復興特別法人税額が上乗せされることとされているが この期間に回収又は支払が行われると見込まれる繰延税金資産及び繰延税金負債については 復興特別法人税額を含む法定実効税率で計算することになる 1 [ 設例 1] (2) スケジューリングが不能な一時差異に係る計算について スケジューリングが不能な一時差異については 一律に復興特別法人税額を含ま ない法定実効税率で繰延税金資産及び繰延税金負債を計算する 四半期特有の会計処理により税金費用を計算している場合 Q2 改正法人税法等の公布に伴い税率が変更された事業年度の翌事業年度以降に 四半期財務諸表の作成において四半期特有の会計処理により税金費用を計算している場合 税金費用の計算はどのように行うか? A 改正法人税法等の公布に伴い税率が変更された場合で 四半期特有の会計処理により税金費用を計算している場合には 次のとおり取り扱われる (1) 基本的な取扱いについて四半期特有の会計処理による場合 四半期会計期間を含む事業年度の税効果会計適用後の実効税率を合理的に見積り 税引前四半期純利益に当該見積実効税率を乗じて税金費用を計算する この見積実効税率を算定する際の予想年間税金費用の見積りに当たっては 基本的に一時差異等に該当しない差異と税額控除額を考慮するが 四半期累計期間中の改正法人税法等の公布により税効果会計の計算に適用される税率が変更された場合には 繰延税金資産及び繰延税金負債の修正により事業年度の法人税等調整額に影響が生じるため 当該影響額を合理的に見積り 見積実効税率を調整する必要がある ( 企業会計基準適用指針第 14 号 四半期財務諸表に関する会計基準の適用指針 ( 以下 四半期適用指針 という ) 第 19 項及び日本公認 1 連結財務諸表における重要性が乏しい連結会社において 経営環境等に著しい変化が発生していない状況の場合には 四半期財務諸表における税金費用の計算にあたり 税引前四半期純利益に 前年度の損益及び包括利益計算書又は損益計算書における税効果会計適用後の法人税等の負担率を乗じて計算する方法によることができるが この方法によった場合には 当該連結会社の前年度末に計上された繰延税金資産及び繰延税金負債と同額を四半期貸借対照表に計上することができるものと考えられる 2

会計士協会会計制度委員会報告第 11 号 中間財務諸表等における税効果会計に関 する実務指針 ( 以下 中間税効果実務指針 という ) 第 10 項 ) 他方 改正法人税法等により 復興特別法人税の課税期間中は 税効果会計の計 算に適用される税率が単一ではなく 複数の税率が存在することになる また 当 該期間中に発生した一時差異等の一部を 復興特別法人税額を含まない法定実効税 率で繰延税金資産及び繰延税金負債を計算する結果 税率の変更年度と同様に 事 業年度の法人税等調整額及び税効果適用後の実効税率に影響が生じる場合がある このため 改正法人税法等の公布に伴い税率が変更された事業年度の翌事業年度 以降の四半期会計期間において 四半期特有の会計処理により税金費用を計算して いる場合に 税効果会計の計算に適用される税率が複数のときは 税率の変更年度 と同様に 中間税効果実務指針第 10 項に準じて見積実効税率を算定する [ 設例 1] 第 10 項の見積実効税率 = 予想年間納付税額 ( 注 1)+ 予想年間法人税等調整額 ( 注 2) 予想年間税引前当期純利益 ( 注 1) 予想年間納付税額は 年間の課税所得を見積り 当期の税率により計算する ( 注 2) 予想年間法人税等調整額は 繰延税金資産及び繰延税金負債の増減を見積ることにより計 算される 年間ベースの法人税等調整額の予想額である 上記の取扱いによる場合 当期末に予想される一時差異等を見積る必要があるが 当年度の期首の一時差異等については 四半期適用指針第 16 項の取扱いを勘案し 一定の状況にある場合 2 には 前年度末における繰延税金資産の回収可能性の検討において使用した将来の業績予測 タックス プランニング 一時差異等のスケジューリングを利用することができる 一定の状況にない場合には 四半期適用指針第 17 項の取扱いを勘案し 前年度末の検討において使用したものに 経営環境の著しい変化又は一時差異等の大幅な変動による影響を加味したものを使用することができる 見積実効税率の算定において 一時差異等の見積りは 四半期適用指針第 19 項により 財務諸表利用者の判断を誤らせない限り 重要な項目に限定する方法によることができる 税務上の繰越欠損金についても 重要な影響が見込まれる場合には見積実効税率の算定上 考慮する 連結納税制度を採用している場合においても 上記と同じ考え方によることができる 2 重要な企業結合や事業分離 業績の著しい好転又は悪化 その他経営環境に著しい変化が生じておらず かつ 一時差異等の発生状況について前年度末から大幅な変動がないと認められる場合である 3

見積実効税率を用いて税金費用を計算すると著しく合理性を欠く結果となる場合 で 法定実効税率を使用する方法 ( 中間税効果実務指針第 11 項 ) によるときには 中間税効果実務指針第 12 項に準じて処理する (2) 複数税率の影響が重要ではない場合の取扱いについて 税率の変更年度では 繰延税金資産及び繰延税金負債のすべてを新たな税率に基 づき再計算するが 変更年度の翌事業年度以降において 復興特別法人税額を含ま ない法定実効税率で新たに計算が必要となる繰延税金資産及び繰延税金負債は 主 に復興特別法人税の課税期間中に発生した一時差異等のうち 復興特別法人税が課 税されない期間に解消が見込まれる分及びスケジューリングが不能な分である し たがって 税率の変更年度の翌事業年度以降 税効果会計の計算に適用される税率 が複数であることにより 事業年度の法人税等調整額及び税効果適用後の実効税率 に与える影響は 税率の変更年度と比べて重要ではない場合も少なくないと考えら れる このように 改正法人税法等の公布に伴い税率が変更された事業年度の翌事業年 度以降の四半期会計期間において 四半期特有の会計処理により税金費用を計算し ている場合に 当事業年度に発生が見込まれる一時差異等のうち復興特別法人税が 課税されない期間に解消が見込まれる額が重要ではない場合など 税効果会計の計 算に適用される税率が複数であることによる影響が重要ではないと見込まれる場合 には 中間税効果実務指針第 9 項に準じた見積実効税率 ( 見積実効税率を用いて税 金費用を計算すると著しく合理性を欠く結果となる場合は中間税効果実務指針第 11 項に準じた法定実効税率 ) により税金費用を計算することができるものとする [ 設例 2] 第 9 項の見積実効税率 = 予想年間税金費用 ( 注 ) 予想年間税引前当期純利益 ( 注 ) 予想年間税金費用 =( 予想年間税引前当期純利益 ± 一時差異等に該当しない差異 ) 法定 実効税率 - 税額控除額 連結納税制度を採用している場合においても 上記と同じ考え方によることがで きる 適用時期等 本実務対応報告は 改正法人税法等の公布日 ( 平成 23 年 12 月 2 日 ) を含む事業年度の翌 事業年度に係る第 1 四半期会計期間から適用される 本実務対応報告の適用については会計方針の変更として取り扱わないことに留意する必要 がある 4

議決 本実務対応報告は 第 240 回企業会計基準委員会に出席した委員 12 名全員の賛成により承認 された 5

設例 次の設例は 本実務対応報告で示された内容について理解を深めるためのものであり 仮定 として示された前提条件の記載内容や重要性の判断は 経済環境や各企業の実情等に応じて異 なる点に留意する必要がある [ 設例 1] 税率が変更された事業年度の翌事業年度以降における四半期財務諸表の税金費用 の計算 1. 前提条件 (1) 当第 2 四半期累計期間に係る税引前四半期純利益は1,000 四半期累計期間中の将来減算一時差異の変動額は300( 前期末残高 1,500 当第 2 四半期末残高 1,800) 交際費( 損金不算入 ) は100であるとする (2) 四半期会計期間を含む事業年度 (X1 年 3 月期 ) に係る予想年間税引前当期純利益は2,000 事業年度中の将来減算一時差異の変動額は600( 前期末 ( 当期首 ) 残高 1,500 予想当期末残高 2,100) 交際費( 損金不算入 ) は200であると予想する (3) 前第 2 四半期会計期間中に改正税法が公布され 法定実効税率は40% からX1 年 3 月期以降は38% に X4 年 3 月期以降は35% になった (4) 当第 2 四半期末の将来減算一時差異 1,800は X2 年 3 月期からX3 年 3 月期までに100 X4 年 3 月期からX6 年 3 月期までに1,700が解消すると見込まれる また 前期末の将来減算一時差異 1,500は X1 年 3 月期からX3 年 3 月期までに1,100 X4 年 3 月期からX5 年 3 月期までに400が解消すると見込まれる (5) 繰延税金資産の回収可能性の判断にあたり 経営環境等に著しい変化は生じておらず かつ 一時差異等の発生状況について前期末から大幅な変動がないと認められるものと仮定する また 当期末に予想される将来減算一時差異 2,100には前期末残高から繰り越された500を含み X2 年 3 月期からX3 年 3 月期までに100( 前期末残高 100を含む ) X4 年 3 月期からX6 年 3 月期までに2,000( 前期末残高 400を含む ) が解消すると見込まれる (6) 税金費用は 法人税等調整額を含むことに留意する 6

2. 年度決算と同様の方法による法人税 住民税及び事業税並びに繰延税金資産の計算 (1) 法人税 住民税及び事業税の計算 税引前四半期純利益 1,000 将来減算一時差異 300 交際費損金不算入 100 課税所得 1,400 納付税率 38% 法人税 住民税及び事業税 532 (2) 繰延税金資産の計算 繰延税金資産 ( 第 2 四半期末 ) 633 (100 38% + 1,700 35%) (3) 法人税等調整額の計算繰延税金資産 ( 当期首 ) 558 (1,100 38% + 400 35%) 繰延税金資産 ( 第 2 四半期末 ) 633 差引法人税等調整額 ( 貸方 ) 75 (4) 仕訳 法人税 住民税及び事業税 532 未払法人税等 532 繰延税金資産 75 法人税等調整額 75 3. 四半期特有の会計処理による税金費用及び繰延税金資産の計算 (1) 見積実効税率の計算税効果会計の計算に適用される税率が複数のときは 四半期累計期間に税率が変更された場合と同様に その影響を合理的に見積る必要があるため 見積実効税率は 予想年間納付税額と予想年間法人税等調整額との合計額を使用して計算する 1 予想年間納付税額の計算予想年間税引前当期純利益 2,000 将来減算一時差異 ( 年間 ) 600 交際費損金不算入 ( 年間 ) 200 予想年間課税所得 2,800 納付税率 38% 予想年間納付税額 1,064 7

2 予想年間法人税等調整額の計算 繰延税金資産 ( 当期首 ) の調整 380 ((1,100-100) 38%) 繰延税金資産 ( 当期発生分 ) の調整 560 予想年間法人税等調整額 ( 貸方 ) 180 ( 注 ) 以下の複数税率による影響額が含まれている (2,000-400) (38%-35%)=48 ((100-100) 38% + (2,000-400) 35%) 3 見積実効税率の計算予想年間納付税額 1,064 予想年間法人税等調整額 180 合計 (A) 884 予想年間税引前当期純利益 (B) 2,000 見積実効税率 (A/B) 44.2% ( 注 ) 複数税率を考慮しなかった場合には 見積実効税率は 41.8%(=(2,000+ 200) 38% 2,000) となる したがって 複数税率による影響率は 2.4% となり 影響額は 48(=2,000 2.4%) となる この額は一時差異 ( 当期発生分 ) に対する影響額と一致する (2) 税金費用の計算 税引前四半期純利益 1,000 見積実効税率 44.2% 税金費用 442 (3) 仕訳 法人税 住民税及び事業税 442 未払法人税等 442 [ 設例 2] 複数税率の影響が重要ではない場合における四半期財務諸表の税金費用の計算 1. 前提条件 (1) 会社は 四半期財務諸表の作成において 四半期特有の会計処理により税金費用を計算している (2) 当第 2 四半期累計期間に係る税引前四半期純利益は1,000であるとする (3) 四半期会計期間を含む事業年度 (X1 年 3 月期 ) に係る予想年間税引前当期純利益は2,000 事業年度中の将来減算一時差異の変動額は600( 前期末 ( 当期首 ) 残高 1,500 予想当期末 8

残高 2,100) 交際費( 損金不算入 ) は200であると予想する (4) 前第 2 四半期会計期間中に改正税法が公布され 法定実効税率は40% からX1 年 3 月期以降は38% に X4 年 3 月期以降は35% になった (5) 前期末の将来減算一時差異 1,500は X1 年 3 月期からX3 年 3 月期までに1,100 X4 年 3 月期からX5 年 3 月期までに400が解消すると見込まれる (6) 繰延税金資産の回収可能性の判断にあたり 経営環境等に著しい変化は生じておらず かつ 一時差異等の発生状況について前期末から大幅な変動がないと認められるものと仮定する また 当期末に予想される将来減算一時差異 2,100には前期末残高から繰り越された1,100を含み X2 年 3 月期からX3 年 3 月期までに1,500( 前期末残高 700を含む ) X4 年 3 月期からX6 年 3 月期までに600( 前期末残高 400を含む ) が解消すると見込まれる (7) 税金費用は 法人税等調整額を含むことに留意する 2. 四半期特有の会計処理による税金費用及び繰延税金資産の計算 (1) 見積実効税率の計算税効果会計の計算に適用される税率が複数のときは 四半期累計期間に税率が変更された場合と同様に その影響を合理的に見積る必要があるが 当事業年度に発生が見込まれる一時差異のうちX4 年 3 月期以降に解消が見込まれる額が重要ではない場合など 複数税率の影響が重要ではないと見込まれる場合には 中間税効果実務指針第 9 項に基づく見積実効税率により税金費用を計算することができる 本設例では 当事業年度に発生が見込まれる一時差異 1,000(=2,100-1,100) のうち X4 年 3 月期以降に解消が見込まれるものが200(=600-400) であり 複数税率の金額的影響は6(=200 (38%-35%)) 見積実効税率への影響は0.3%(=6 2,000) となる これらを総合的に勘案し 重要ではないと判断した場合には 見積実効税率は次のように計算される 予想年間税引前当期純利益 2,000 交際費損金不算入 ( 年間 ) 200 予想年間課税所得 2,200 納付税率 38% 予想年間納付税額 836 見積実効税率 41.8% (836 2,000) (2) 税金費用の計算 税引前四半期純利益 1,000 見積実効税率 41.8% 税金費用 418 9

(3) 仕訳 法人税 住民税及び事業税 418 未払法人税等 418 以 上 10