平成 8 年度国家公務員総合職採用試験 ( 農業農村工学 ) に向けての対策とポイント 本資料は 平成 8 年度国家公務員総合職採用試験 ( 農業農村工学 ) について これまでの実施状況を踏まえて説明したものです 試験の種類や試験日程などについては 人事院の国家公務員採用試験に関するウェブページ (http://www.jinji.go.jp/saiyo/saiyo.htm 等 ) で必ず最新の情報を得るようにして下さい [H8 年 6 月 ]
国家公務員総合職試験の概要 日程 国家公務員として中央官庁に就職しようとする者は 国家公務員試験を受験し合格しなければ 中央官庁に対して就職活動 ( 官庁訪問 ) を行うことが出来ません 特に各種試験のうち国家公務員総合職採用試験 ( 以下総合職試験 ) を合格した者は主として政策の企画立案等の高度な知識 技術 経験を必要とする業務に従事することになります 総合職試験日程 ( 平成 8 年度 ) (6/19~) 1 次試験出願受付 1 次試験 次試験合格発表 (4/1~4/11) (5/) (6/7) 教養試験 ( 多肢選択式 ) 専門試験 ( 多岐選択式 ) 大卒程度試験 筆記試験 (6/19) 政策論文試験 専門試験 ( 記述試験 ) 人物試験 (6/0~7/15) 院卒者試験 筆記試験 (6/19) 専門試験 ( 記述式 ) 政策課題討議 人物試験 (7/11~7/15) 最終合格者発表 (7/9) 名簿記載延期 官庁訪問 (8/~) 受験年度を含めて 年間延期可能 日程について ( 出典 ) 平成 8 年度国家公務員採用総合職試験 ( 院卒者試験 大卒程度試験 ) 及び一般職試験 ( 大卒程度試験 ) の日程について [ http://www.jinji.go.jp/kisya/151/8sougouippannittei.htm ] 総合職試験受験者の官庁訪問について [http://www.jinji.go.jp/saiyo/saiyo/sougou/saiyo_sougou0.htm ]
. 試験の種類 ( 院卒者試験 大卒程度試験 ) 区分 受験資格 国家公務員採用総合職試験 = 政策の企画立案に係る高い能力を有するかどうかを重視して行う係員の採用試験 1) 試験の種類 院卒者試験 大卒程度試験 ) 試験の区分 院卒者試験 行政 人間科学 工学 数理科学 物理 地球科学 化学 生物 薬学 農業科学 水産 農業農村工学 森林 自然環境 法務 大卒程度試験 政治 国際 法律 経済 人間科学 工学 数理科学 物理 地球科学 化学 生物 薬学 農業科学 水産 農業農村工学 森林 自然科学 教養 ) 受験資格 院卒者試験 0 歳未満で大学院修了及び大学院修了見込みの者 獣医等の6 年制学部の卒業者及び卒業見込みの者 ( 法務区分は 新司法試験の合格者であることも要件 ) 大卒程度試験 1 歳以上 0 歳未満の者 (1 歳未満で大学卒業及び卒業見込の者や 教養区分は0 歳の者も可 )
( 参考 ) 総合職試験以外の国家公務員採用試験制度 総合職試験 政策の企画立案に係る高い能力を有するかどうかを重視して行う係員の採用試験 院卒者試験 大卒程度試験 ( 採用候補者名簿の有効期間は 院卒者試験 大卒程度試験ともに 年 ) 一般職試験 的確な事務処理に係る能力を有するかどうかを重視して行う係員の採用試験 大卒程度試験 高卒者試験 ( 採用候補者名簿の有効期間は 大卒程度試験は 年 高卒者試験は1 年 ) 専門職試験 特定の行政分野に係る専門的知識を有するかどうかを重視して行う係員の採用試験 ( 食品衛生監視員など ) 大卒程度試験 高卒者試験 このほか 社会人試験 経験者採用試験があります
. 院卒者試験の試験種目 配点比率等 4 試験種目 試験方法 ( 農業農村工学など ) 第 1 次試験の基礎能力試験 ( 多肢選択式 ) と第 次試験の政策課題討議試験が大卒程度試験 ( 次頁 ) と異なる 専門試験 ( 多肢選択式 記述式 ) は院卒者試験 大卒程度試験で共通 試験試験種目回答時間配点比率内容 第 1 次試験 第 次試験 基礎能力試験 ( 多肢選択式 ) 専門試験 ( 多肢選択式 ) 専門試験 ( 記述式 ) 政策課題討議試験 時間 0 分 時間 0 分 時間 0 分 5 概ね 1 時間 0 分 人物試験 英語試験 - 公務員として必要な基礎的な能力 ( 知能及び知識 ) についての筆記試験 [ 各試験区分共通 ] 各試験の区分に応じて必要な専門的知識などについての筆記試験 [ 農業農村工学 ] 課題に対するグル - プ討議によるプレゼンテ - ション能力やコミュニケ - ション力などについての試験 [ 各試験区分共通 ] 人柄 対人的能力などについての個別面接 英語の能力の程度に応じて加算
4. 大卒程度試験の試験種目 配点比率等 5 試験種目 試験方法 ( 農業農村工学など ) 第 1 次試験の基礎能力試験 ( 多肢選択式 ) と第 次試験の政策論文試験が院卒者試験 ( 前頁 ) と異なる 専門試験 ( 多肢選択式 記述式 ) は院卒者試験 大卒程度試験で共通 試験試験種目回答時間配点比率内容 第 1 次試験 第 次試験 基礎能力試験 ( 多肢選択式 ) 専門試験 ( 多肢選択式 ) 専門試験 ( 記述式 ) 時間 時間 0 分 時間 0 分 5 政策論文試験 時間 人物試験 英語試験 - 公務員として必要な基礎的な能力 ( 知能及び知識 ) についての筆記試験 [ 各試験区分共通 ] 各試験の区分に応じて必要な専門的知識などについての筆記試験 [ 農業農村工学 ] 政策の企画立案に必要な能力その他の総合的な判断力及び思考力についての筆記試験 [ 各試験区分共通 ] 人柄 対人的能力などについての個別面接 英語の能力の程度に応じて加算
5. 院卒者試験と大卒程度試験の試験内容の違い 6 院卒者試験 基礎能力試験 ( 多肢選択式 ) 計 0 題 ( 全問必須 ) 知能分野 :4 題 文章理解 8 判断 数的推理 ( 資料解釈を含む )16 知識分野 6 題 自然 人文 社会 6( 時事を含む ) 1 次試験 大卒程度試験 基礎能力試験 ( 多肢選択式 ) 計 40 題 ( 全問必須 ) 知能分野 :7 題 文章理解 11 判断 数的推理 ( 資料解釈を含む )16 知識分野 1 題 自然 人文 社会 1( 時事を含む ) 専門試験 ( 多肢選択式 ) 計 40 題 ( 必須 題 + 選択 18 題 ): 共通 (7 ページ参照 ) 院卒者試験 次試験 大卒程度試験 政策課題討議試験 専門試験 ( 記述式 ) 計 題 ( 選択 題 ): 共通 (7 ページ参照 ) 課題に対するグル - プ討議によるプレゼンテ - ション能力やコミュニケ - ション力などについての試験 6 人 1 組のグループを基本として実施 レジュメ作成 (5 分 ) 個別発表 ( 分 / 人 ) グループ討議 (0 分 ) 討議を踏まえて考えたことを個別発表 ( 分 / 人 ) 政策論文試験 政策の企画立案に必要な能力その他の総合的な判断力及び思考力についての筆記試験 ( 資料の中に英文によるものを含む ) 人物試験 : 共通
6. 専門試験 ( 農業農村工学 ) の出題分野 解答数等 7 1 次試験 ( 多肢選択式 ) 試験時間 時間 0 分 必須問題 題と選択問題 18 題 (9 科目 ( 各 6 題出題 ) から 科目 (18 題 ) 選択 ) の計 40 題を解答 次試験 ( 記述式 ) 試験時間 時間 0 分 9 科目 ( 各 1 題出題 ) から 科目を選択し 題を解答 農業 農村一般 ( 農業生産 環境一般計必 須数学 情報処理問題題解農業農村工学一般答 ) 応用力学 ( 科目を選 選択択問し題計 18 題解答 ) 水理学 科目出題数 1. 設計 施工 6. 農業水利学 6. 土地改良 6 4. 農村計画学 公共経済学 6 5. 農村環境整備 6 6. 機械基礎工学 [ 機械力学及び機械要素 設計 ] 7. 生物生産機械工学 6 8. 食料機械工学 生物生産施設工学 6 9. 環境調節工学 [ 農業気象学及び生物工学を含む ] 6 4 4 6 6 ( 科目を選択し 選択問題計 題解答 ) 科目出題数 1. 設計 施工 1. 農業水利学 1. 土地改良 1 4. 農村計画学 1 5. 農村環境整備 1 6. 公共経済学 1 7. 生物生産機械工学 1 8. 食料機械工学 生物生産施設工学 1 9. 環境調節工学 [ 農業気象学及び生物工学を含む ] 1
7. 国家公務員総合職試験を攻略する 最終合格決定は 1 次 次を含めた全試験種目の合計得点に英語試験の成績に応じた点を加算したものによって決定されます 総合職試験における得点の考え方 以下の 1~ の合計点より最終合格者を決定 1 筆記試験 ( 基礎能力試験 専門試験 政策論文試験 ) 各試験における粗点 ( 多肢選択式試験では正解数 記 述式試験では複数の採点者による評点の合計 ) を 平 均点 標準偏差を用いて標準点に換算 + 政策課題討議試験及び人物試験 受験者を A~E の 5 段階 (E 評価は不合格 ) で評価し 評価結果が正規分布するものとみなして各段階ごとに 標準点を算出 標準点の合計は概ね 0~1000 点の範囲の点数になります また 全ての試験種目で平均的な成績であれば 標準点の合計はおよそ 500 点になります + 英語試験成績に応じた加点 ( 後述 ) 各試験種目の配点比率 1 次 次 試験種目 配点比率 基礎能力試験 ( 多肢選択式 ) 専門試験 ( 多肢選択式 ) 専門試験 ( 記述式 ) 5 政策課題討議試験 [ 院卒者 ] or 政策論文試験 [ 大卒程度 ] 過専半門 ( 試 8 験 の 15 配 ) 点をは占全め得る点の 出典 : 人事院ウェブページ [http://www.jinji.go.jp/saiyo/siken/sougousyoku/innsotsusya/kettei11.pdf] [http://www.jinji.go.jp/saiyo/siken/sougousyoku/daisotsuteido_sougou/kettei1.pdf] 人物試験 英語試験 - 総合職試験において高得点を確保するためには 全得点の過半を占める専門試験 (8/15) に重点を置く必要がある 当然 基礎能力試験対策もぬかりなく 筆記試験対策に力を注ぎすぎるあまり 人物試験 ( 面接 ) 対策が遅れがち 最終合格後の農林水産省の採用面接は 人物重視 採用面接も見据えて入念に準備を 8
8. 国家公務員採用総合職試験における英語試験の活用 9 平成 7 年度試験より TOEFL TOEIC IELTS 実用英語技能検定の 4 種類を対象に 一定水準以上のスコア等を有する場合 最終合格者決定の際に加点措置がなされます 求めるスコア等と加算点 TOEFL(iBT) TOEIC IELTS 英検 15 点加算 65 以上 600 以上 5.5 以上 - 5 点加算 80 以上 70 以上 6.5 以上準 1 級以上 1 平成 7 年度総合職試験 ( 農業農村工学 ) における最終合格の最低点は 451 点となっており 5 点の加算は 合否ライン付近の者にとって総得点の概ね 6% 程度に相当 試験実施年度の 4 月 1 日から遡って 5 年前の日以後 (=H 年 4 月 1 日以後 ) に受験したスコア等が有効 基礎能力試験 ( 多肢選択式 ) における英文理解の出題は引き続き行う予定 試験を活用しながら英語の勉強を進めることが重要 特に TOEIC は 試験慣れによる得点の上昇が見込め 受験料も比較的安く試験会場も多いため 複数回の受験 ( 定期的に受験するのがベター ) が有効
9. 総合職試験 ( 農業農村工学 ) 合格者からのアドバイス 10 具体的に合格者はどのような対策を行ってきたのか アンケートをもとに集計してみました 参考にして下さい 準備期間 ( 参考 ) 人それぞれだが 多くの者は秋ぐらいから半年間準備 例年 院卒者 大卒程度問わず最短は ヶ月程度 教養試験対策 市販の過去問題集 高校の教科書 参考書等 大学主催の公務員講座 模試を受験 総合試験 ( 小論文 ) 対策 新聞を読みこむ 大学主催の公務員講座 教授に採点 添削してもらう 市販の論文試験対策の本 専門試験対策 農業農村工学ハンドブック ( 農業農村工学会編 ) 食料 農業 農村白書 過去問を入手し 分からないところをハンドブックで調べる 大学の講義資料や参考書の見直し 農業土木職採用試験精選問題と解説 ( 農業土木職問題研究会編 ) 農業農村整備事業関係資料 ( 農村振興局作成 ) 人物試験 ( 面接 ) 対策 市販の面接本で対応 食料 農業 農村白書を熟読 農村振興局発行のパンフレットを熟読 教員 先輩 友人等と模擬面接 想定問答の作成 イメージトレーニング 忙しいなかでも 大学の講義内容について少しだけ深く考えてみる 新聞報道などに目を通すといった 日々の積重ねが試験に活きているようです
( 参考 ) 試験に役立つ参考図書 パンフレット 11 農業農村工学ハンドブック 農業農村学会編 農業土木界のバイブル すべてを網羅する最強本 食料 農業 農村白書 農林水産省 我が国農業の現状がこの 1 冊に集約されている ハンドブックと同じく必携品 農業土木職採用試験 精選問題と解説 農業土木職問題研究会編 地方上級試験等の農業土木関係の過去問を収集した問題集 絵ときシリーズ オーム社 詳しい解説図付きでイメージがつかみやすい 他にも土質力学 応用力学などがある ハンディブック土木 オーム社 農業土木ハンドブックに比べ手がつけやすい 農業農村整備事業をわかりやすくまとめた資料 各種学生向け説明会で配布
( 参考 ) 試験実施結果 採用者数等 1 農業農村工学区分 ( 平成 年度までは区分 農学 Ⅱ ) 試験実施結果及び採用者数 ( 過去 5 か年 ) 試験年度区分申込者数 平成 7 年度 平成 6 年度 平成 5 年度 平成 4 年度 一次合格者数 最終合格者数 採用者数 院卒 47(9) 1(5) 1() 14(5) 大卒 4(86) 75() 5(11) ( 内定者数 ) 院卒 4(9) 15(1) 10(0) 大卒 1(61) 61(1) (7) 14() 院卒 (9) 16(4) 8() 大卒 187(6) 6(18) (1) 14(4) 院卒 48(1) 1(0) 7(0) 大卒 186(47) 9(9) 0(6) 9() 平成 年度 8(54) 79(16) 0() 10(1) 注 1 ( ) 内は女性数で内数注 採用者数は 各年度の翌年度採用者の数 ( 農業農村工学系のうち機械を除く職員 ) 過年度試験の既合格者を含む Q&A Q 現在 大学院生ですが 大卒程度試験は 受験できますか A 可能です ただ 院卒者試験を設けた趣旨や 院卒者にふさわしい試験内容としていることを踏まえると 大学院修了見込や大学院卒の方は 院卒者試験を受験することを推奨します Q 国家公務員試験の成績は 採用に当たって考慮されますか A 試験成績 ( 順位 ) は 全く採用には関係ありません 国家公務員採用試験は 一定のレベルを有した者を選抜するための試験と考えており 採用面接を受ける資格にしかすぎないと考えています その分面接重視の採用を行っています 当然 入省してからも関係ありません Q 学部卒や修士卒あるいは提示延期による有利 不利はありますか A 全くありません あくまで何年も後を見越した行政官としての素養といったものを判断材料にしています Q 初任給はいくらですか A 院卒者試験は 49,000 円程度 大卒程度は 17,000 円程度となっています ( 平成 8 年 4 月 1 日の例 )