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この薬には併用を注意すべき薬があります 他の薬を使用している場合や 新たに使用する場合は 必ず医師または薬剤師に相談してください この薬の使い方は? 使用量および回数飲む量は あなたの症状などにあわせて 医師が決めます 通常 6 歳以上の小児では 1 日 1 回 1 錠を就寝前に飲みます どのように

この薬を使う前に 確認すべきことは? 患者さんや家族の方はこの薬の効果や注意すべき点などについて十分理解できるまで説明を受けてください 説明に同意した場合に使用が開始されます 次の人は この薬を使用することはできません 過去にイストダックス点滴静注用に含まれる成分で過敏な反応を経験したことがある人

この薬を使う前に 確認すべきことは? 患者さんまたは家族の方は この薬の効果や注意すべき点について十分理解できるまで説明を受けてください 説明に同意をした場合に使用が開始されます 心不全などの重篤な心障害があらわれ 中には死亡に至った例が報告されています この薬を初めて使用する前は必ず 使用している

この薬を使う前に 確認すべきことは? 次の人は この薬を使用することはできません 過去にゾビラックス点滴静注用に含まれる成分あるいはバラシクロビル塩酸塩で過敏な反応を経験したことがある人 次の人は 慎重に使う必要があります 使い始める前に医師または薬剤師に告げてください 腎臓に障害のある人 肝臓に障

この薬を使う前に 確認すべきことは? 次の人は この薬を使用することはできません 過去にキプレス錠に含まれる成分で過敏な反応を経験したことがある人 この薬には併用を注意すべき薬があります 他の薬を使用している場合や 新たに使用する場合は 必ず医師または薬剤師に相談してください この薬の使い方は? 使

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この薬は 体調がよくなったと自己判断して使用を中止したり 量を加 減したりすると病気が悪化することがあります 指示どおりに飲み続け ることが重要です この薬を使う前に 確認すべきことは? 次の人は この薬を使用することはできません 過去にモンテルカストチュアブル錠 アスペン に含まれる成分で過敏な反

この薬を使う前に 確認すべきことは? 次の人は この薬を使用することはできません 過去にモンテルカストチュアブル錠 日医工 に含まれる成分で過敏な反応を経験したことがある人 この薬には併用を注意すべき薬があります 他の薬を使用している場合や 新たに使用する場合は 必ず医師または薬剤師に相談してくださ

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この薬を使う前に 確認すべきことは? 次の人は この薬を使用することはできません 過去にキプレス細粒に含まれる成分で過敏な反応を経験したことがある人 この薬には併用を注意すべき薬があります 他の薬を使用している場合や 新たに使用する場合は 必ず医師または薬剤師に相談してください この薬の使い方は?

この薬は 気道 鼻粘膜の炎症をおこしたり気道を収縮させるロイコト リエンという物質の働きを抑えて 気管支喘息やアレルギー性鼻炎の諸 症状を改善します 次の病気の人に処方されます 気管支喘息アレルギー性鼻炎 この薬は 体調がよくなったと自己判断して使用を中止したり 量を加 減したりすると病気が悪化する

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この薬を使う前に 確認すべきことは? 次の人は この薬を使用することはできません 過去にモンテルカスト錠 AA に含まれる成分で過敏な反応を経験したことがある人 この薬には併用を注意すべき薬があります 他の薬を使用している場合や 新たに使用する場合は 必ず医師または薬剤師に相談してください この薬の

この薬は 体調がよくなったと自己判断して使用を中止したり 量を加減したりすると病気が悪化することがあります 指示どおりに飲み続けることが重要です この薬を使う前に 確認すべきことは? 次の人は この薬を使用することはできません 過去にモンテルカスト錠 TCK に含まれる成分で過敏な反応を経験したこと

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この薬は 細菌感染症には効果がありません この薬を予防に用いる場合は 原則としてインフルエンザウイルス感染症を発症している患者の同居家族または共同生活者である下記の人が対象となります 高齢の人 (65 歳以上 ) 慢性心疾患の人 代謝性疾患の人 ( 糖尿病等 ) 腎機能障害の人 この薬は 治療に用い

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この薬を使う前に 確認すべきことは? 次の人は この薬を使用することはできません 過去にラベプラゾール Na 塩錠 オーハラ に含まれる成分に対して過敏な反応を経験したことがある人 アタザナビル硫酸塩 リルピビリン塩酸塩を使用している人 次の人は 慎重に使う必要があります 使い始める前に医師または薬

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この薬を使う前に 確認すべきことは? 患者さんまたは家族の方は この薬の効果や注意すべき点について十分理解できるまで説明を受けてください 説明に同意をした場合に使用が開始されます 国内での使用経験が限られているため 治療初期は入院し 医師の十分な管理のもとで使用されます 日本国内で行われた臨床試験で

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この薬を使う前に 確認すべきことは? 次の人は この薬を使用することはできません 過去にラベプラゾール Na 塩錠 オーハラ に含まれる成分に対して過敏な反応を経験したことがある人 アタザナビル硫酸塩 リルピビリン塩酸塩を使用している人 次の人は 慎重に使う必要があります 使い始める前に医師または薬

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次の人は 慎重に使う必要があります 使い始める前に医師または薬剤師にその旨を告げてください 低カルシウム血症の人または低カルシウム血症をおこす可能性のある人 腎臓に重い障害がある人 肺に転移がある骨巨細胞腫の人 この薬には骨粗鬆症の薬であるプラリア皮下注 60mg シリンジと同じ成分のデノスマブが含

この薬は 体調がよくなったと自己判断して使用を中止したり 量を加減したりすると病気が悪化することがあります 指示どおりに飲み続けることが 重要です この薬を使う前に 確認すべきことは? 次の人は この薬を使用することはできません 過去にアムバロ配合錠 EE に含まれる成分で過敏な反応を経験したことが

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使用してください この薬を使う前に 確認すべきことは? 次の人は この薬を使用することはできません 過去にバラシクロビル錠 500mg オーハラ に含まれる成分あるいはアシクロビルで過敏な反応を経験したことがある人 次の人は 慎重に使う必要があります 使い始める前に医師または薬剤師に告げてください

下記疾患の解熱 鎮痛急性上気道炎 ( 急性気管支炎を伴う急性上気道炎を含む ) この薬は 体調がよくなったと自己判断して使用を中止したり量を加減したりすると病気が悪化することがあります 指示どおりに飲むことが重要です この薬を使う前に 確認すべきことは? 次の人は この薬を使用することはできません

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この薬を使う前に 確認すべきことは? 患者さんまたは家族の方は この薬の効果や注意すべき点について十分理解できるまで説明を受けてください 説明に同意をした場合に使用が開始されます 次の人は この薬を使用することはできません 過去にイムブルビカカプセルに含まれる成分で過敏症を経験したことがある人 肝臓

この薬を使う前に 確認すべきことは? 次の人は この薬を使用することはできません 過去にインテレンス錠に含まれる成分で過敏症のあった人 アスナプレビルを使用している人 次の人は 慎重に使う必要があります 使い始める前に医師または薬剤師に告げてください 高齢の人 この薬には併用してはいけない薬 [ ア

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この薬を使う前に 確認すべきことは? 次の人は この薬を使用することはできません 過去にアムバロ配合錠 オーハラ に含まれる成分で過敏な反応を経験したことがある人 ジヒドロピリジン系化合物 ( アムロジピンベシル酸塩 ニフェジピン ベニジピン塩酸塩 アゼルニジピンなど ) で過敏な反応を経験したこと

この薬を使う前に 確認すべきことは? 次の人は この薬を使用することはできません 過去にアトルバスタチン錠 アメル に含まれる成分で過敏な反応を経験したことがある人 肝臓の代謝機能が低下していると考えられる以下のような人急性肝炎 慢性肝炎の急性増悪 肝硬変 肝癌 黄疸 妊婦または妊娠している可能性の

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この薬を使う前に 確認すべきことは? 患者さんは この治療の必要性や副作用の初期症状 致命的となることがあること 治療法などについて十分理解できるまで説明を受けてください 説明に同意をした場合に使用が開始されます 急性肺障害や間質性肺炎があらわれることがあるので胸部 X 線検査等が行われます これら

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この薬は 体調がよくなったと自己判断して使用を中止したり 量を加減した りすると病気が悪化することがあります 指示どおりに飲み続けることが重要 です この薬を使う前に 確認すべきことは? 〇次の人は この薬を使用することはできません 過去にエックスフォージ配合錠に含まれる成分で過敏な反応を経験したこ

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この薬を使う前に 確認すべきことは? 次の人は この薬を使用することはできません 過去にアレディア点滴静注用に含まれる成分や他のビスホスホン酸塩で過敏な反応を経験したことがある人 次の人は 慎重に使う必要があります 使い始める前に医師または薬剤師に告げてください 腎臓に重篤な障害がある人 全身状態が

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再発又は難治性の古典的ホジキンリンパ腫再発又は遠隔転移を有する頭頸部癌がん化学療法後に増悪した治癒切除不能な進行 再発の胃癌 切除不能な進行 再発の非小細胞肺癌の場合 化学療法を受けたことがない人におけるこの薬の有効性および安全性は確立していません 根治切除不能又は転移性の腎細胞癌の場合 化学療法を

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この抗菌薬は自己判断で飲むのを止めたり 一回分を減らしたりしないでください 指示どおりにきちんと飲まないと 治療効果が低下するばかりでなく 原因菌がこの薬の効かない菌に変化したり 他の抗菌薬も効かなくなったりする可能性があります 医師の指示どおりに飲むことが大切です この薬を使う前に 確認すべきこと

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この薬を使う前に 確認すべきことは? 次の人は この薬を使用することはできません 妊婦または妊娠している可能性がある人 過去にトレリーフ錠に含まれる成分で過敏症のあった人 次の人は 慎重に使う必要があります 使い始める前に医師または薬剤師に告げてください 肝臓に重篤な障害のある人 または過去に肝臓に

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この薬は? 販売名 一般名 含有量 (1 バイアル中 ) (10mL) Rituxan Injection (10mL) 患者向医薬品ガイド 2017 年 6 月更新 (50mL) Rituxan Injection (50mL) リツキシマブ ( 遺伝子組換え ) Rituximab (Genetical Recombination) リツキシマブ ( 遺伝子組換え ) 100mg 含有 リツキシマブ ( 遺伝子組換え ) 500mg 含有 患者向医薬品ガイドについて 患者向医薬品ガイドは 患者の皆様や家族の方などに 医療用医薬品の正しい理解と 重大な副作用の早期発見などに役立てていただくために作成したものです したがって この医薬品を使用するときに特に知っていただきたいことを 医療関係者向けに作成されている添付文書を基に わかりやすく記載しています 医薬品の使用による重大な副作用と考えられる場合には ただちに医師または薬剤師に相談してください ご不明な点などありましたら 末尾に記載の お問い合わせ先 にお尋ねください さらに詳しい情報として PMDA ホームページ 医薬品に関する情報 http://www.pmda.go.jp/safety/info-services/drugs/0001.html に添付文書情報が掲載されています この薬の効果は? この薬は 抗悪性腫瘍剤で 抗 CD20 モノクローナル抗体と呼ばれる注射薬です この薬は がん化した B リンパ球と特定の成熟段階にある正常な B リンパ球の表面にだけ存在している CD20 というタンパク質の目印に結びつき 細胞傷害作用により細胞を破壊することで B リンパ球の増殖を抑えます 次の病気や次の目的で 医療機関において使用されます CD20 陽性の B 細胞性非ホジキンリンパ腫免疫抑制状態下の CD20 陽性の B 細胞性リンパ増殖性疾患ヴェゲナ肉芽腫症 顕微鏡的多発血管炎難治性のネフローゼ症候群 ( 頻回再発型あるいはステロイド依存性を示す場合 ) - 1 -

慢性特発性血小板減少性紫斑病下記の ABO 血液型不適合移植における抗体関連型拒絶反応の抑制腎移植 肝移植インジウム ( 111 In) イブリツモマブチウキセタン ( 遺伝子組換え ) 注射液及びイットリウム ( 90 Y) イブリツモマブチウキセタン ( 遺伝子組換え ) 注射液投与の前投与 この薬を使う前に 確認すべきことは? 患者さんまたは家族の方は この治療の効果や注意すべき点について十分理解できるまで説明を受けてください この薬による治療の説明に同意した場合に使用が開始されます インフュージョンリアクション があらわれることがありますが なかでも使用開始後 30 分 ~2 時間くらいであらわれるアナフィラキシー様症状 肺障害 心障害などにより死亡に至ったとの報告があります 脱力感 めまい 息苦しい 唇が青くなる 苦しくて早い呼吸 冷や汗 胸の痛み 意識混濁などの症状があらわれた場合は ただちに医師に連絡してください インフュージョンリアクション : この薬を含むモノクローナル抗体製剤と呼ばれる薬を点滴した時におこることがある体の反応で 過敏症やアレルギーのような症状があらわれます 腫瘍崩壊症候群 ( しゅようほうかいしょうこうぐん ) があらわれ 死に至ったとの報告があります からだがだるい からだのむくみ 疲れやすい 意識の低下 頭痛 眼がはれぼったい 息苦しい 尿量が減るなどの症状があらわれた場合は ただちに医師に連絡してください 腫瘍崩壊症候群 : がん細胞が短時間で死滅 ( 崩壊 ) するために起こり 意識の低下 尿の量が減る 息苦しいなどがあらわれます B 型肝炎ウイルスにかかっている人 または過去にかかったことがある人 (HB s 抗原陰性 かつHBc 抗体またはHBs 抗体陽性 ) で 劇症肝炎または肝炎の増悪 肝不全があらわれて死に至ったとの報告があります 意識の低下 白眼が黄色くなる 吐き気 食欲不振 羽ばたくような手のふるえなどの症状があらわれた場合は ただちに医師に連絡してください この薬の使用前にB 型肝炎ウイルス感染の有無が確認され 適切な処置が行われます 皮膚粘膜眼症候群や中毒性表皮壊死融解症などがあらわれ 死亡に至ったとの報告があります からだがだるい 関節の痛み 全身の赤い斑点と破れやすい水ぶくれ ( 水疱 ) 発熱 眼やまぶたの充血 発熱 結膜のただれ 唇や口内のただれなどがあらわれたら ただちに医師に連絡してください 次の人は この薬を使用することはできません 過去にリツキサンに含まれる成分またはマウスタンパク質由来の薬で 過敏な反応を経験したことがある人 次の人は 慎重に使う必要があります 使い始める前に医師に告げてください 感染症( 敗血症 肺炎 ウイルス感染など ) にかかっている人 心臓に障害のある人または過去に心臓に障害があった人 肺に障害のある人または過去に肺に障害があった人 骨髄機能が重度に低下している人またはがん細胞が骨髄に浸潤している人 血圧を下げる薬を飲んでいる人 - 2 -

過去に薬に対し過敏な反応を経験したことがある人 アレルギー体質の人 高齢の人 B 細胞性非ホジキンリンパ腫 免疫抑制状態下の B 細胞性リンパ増殖性疾患の人は この薬の使用前に CD20 抗原検査 が行われます CD20 抗原検査 : リンパ節や腫瘤の一部を切除して CD20 というタンパク質があるかどうか調べる検査 この薬には併用を注意すべき薬やワクチンがあります 他の薬を使用している場合や 新たに使用する場合は 必ず医師または薬剤師に相談してください この薬の使い方は? この薬は医療機関で使用される注射薬です 使用量および回数使用量 および使用方法などは あなたの体表面積 ( 身長と体重から計算 ) やあなたの症状などにあわせて 医師が決めます 通常 使用量および回数は 次のとおりです <CD20 陽性の B 細胞性非ホジキンリンパ腫 > 1 回量体表面積 1m 2 あたり 375mg 1 週間間隔で最大 8 回点滴注射します 他の抗悪性腫瘍剤と併用する場合は 併用する抗悪性腫瘍剤の使用間隔に合わせて 1 サイクルあたり 1 回点滴注射します 維持療法に用いる場合は 8 週間間隔を目安に最大 12 回点滴注射します < 免疫抑制状態下の CD20 陽性の B 細胞性リンパ増殖性疾患 > 1 回量体表面積 1m 2 あたり 375mg 1 週間間隔で最大 8 回点滴注射します < ヴェゲナ肉芽腫症 顕微鏡的多発血管炎 慢性特発性血小板減少性紫斑病 > 1 回量体表面積 1m 2 あたり 375mg 1 週間間隔で 4 回点滴注射します - 3 -

< 難治性のネフローゼ症候群 ( 頻回再発型あるいはステロイド依存性を示す場合 ) > 1 回量 体表面積 1m 2 あたり 375mg 1 回あたりの最大投与量は 500mg 1 週間間隔で 4 回点滴注射します <ABO 血液型不適合腎移植 肝移植における抗体関連型拒絶反応の抑制 > 1 回量体表面積 1m 2 あたり量 375mg 下記を目安に使用されます ABO 血液型不適合腎移植の場合 原則 移植術 2 週間前および 1 日前に 2 回点滴静注します ABO 血液型不適合肝移植の場合 原則 移植術 2 週間以上前に 1 回点滴静注します 抗体価又は B 細胞数の減少が不十分な場合には さらに 1 回追加します < インジウム ( 111 In) イブリツモマブチウキセタン ( 遺伝子組換え ) 注射液及びイットリウム ( 90 Y) イブリツモマブチウキセタン ( 遺伝子組換え ) 注射液投与の前投与 > 1 回量体表面積 1m 2 あたり 250mg 1 回点滴注射します この薬の使用中に気をつけなければならないことは? インフュージョンリアクション ( 発熱 悪寒 息切れ 動悸 脈が速くなる 頭痛 吐き気めまいなど ) があらわれることがあります この薬を使用中に起こることがありますが 特に初めて使用した後 24 時間以内に起こる可能性が高いです このような症状があらわれたら ただちに医師に伝えてください 予防として この薬を使う前に 抗ヒスタミン剤 解熱鎮痛剤 副腎皮質ホルモン剤 ( ステロイド ) などが使用されます 不整脈や狭心症などの心臓に障害がある人または過去に心臓に障害があった人が使用する場合は 使用中または使用直後に心電図 心エコーなどによるモニタリングが行われます B 型肝炎ウイルスにかかっている人 または過去にかかったことがある人がこの薬を使用すると B 型肝炎ウイルスによる劇症肝炎または肝炎があらわれることがあり 死亡に至った例が報告されています このため この薬の使用中および使用後は継続して肝機能検査や肝炎ウイルス感染の検査が行われます 免疫機能が低下して 感染症にかかりやすくなります 発熱 嘔吐 ( おうと ) - 4 -

からだがだるい かぜのような症状など 感染症の症状があらわれたら 医師に連絡してください 扁桃 ( へんとう ) に病巣のある人で 呼吸困難になったとの報告があります 息を吸ったり吐いたりが困難になった場合は 医師に連絡してください 製造工程でウシの血液由来成分を使用しています 製造にあたっては 感染症の発生を防止するための処理が行われており この薬の使用により伝達性海綿状脳症 (TSE) が伝播したとの報告はありません しかしながら 理論的な TSE の伝播の可能性を完全に排除することはできません 患者さんや家族の方は 病気の治療におけるこの薬の必要性とともに TSE の危険性について 十分に理解できるまで説明を受けてください 慢性特発性血小板減少性紫斑病に用いる場合には この薬により血小板数が過剰に増加することがあるので 定期的に血液検査が行われます 妊婦または妊娠している可能性がある人は医師に相談してください 授乳中の人は授乳を中止してください 他の医師を受診する場合や 薬局などで他の薬を購入する場合は 必ずこの薬を使用していることを医師または薬剤師に伝えてください 副作用は? 特にご注意いただきたい重大な副作用と それぞれの主な自覚症状を記載しました 副作用であれば それぞれの重大な副作用ごとに記載した主な自覚症状のうち いくつかの症状が同じような時期にあらわれることが一般的です このような場合には ただちに医師または薬剤師に相談してください 重大な副作用主な自覚症状 アナフィラキシー様症状アナフィラキシーようしょうじょう 肺障害はいしょうがい 腫瘍崩壊症候群しゅようほうかいしょうこうぐん B 型肝炎ウイルスによる劇症肝炎 肝炎の増悪ビーがたかんえんウイルスによるげきしょうかんえん かんえんのぞうあく 肝機能障害 黄疸かんきのうしょうがい おうだん 皮膚粘膜症状 ( 皮膚粘膜眼 からだがだるい ふらつき 意識の低下 考えがまとまらない ほてり 眼と口唇のまわりのはれ しゃがれ声 息苦しい 息切れ 動悸 ( どうき ) じんましん 判断力の低下脱力感 めまい 頭が重い 息苦しい 短時間呼吸が停止する 息がぜいぜいする 息をするときヒューヒューと音がする 突然の息切れ 唇が青くなる 苦しくて早い呼吸 手足のつめが青くなる 咳 体重が減る 発熱 痰がでる脇腹の痛み 血尿 からだがだるい 発熱 意識の低下 考えがまとまらない 頭痛 白目が黄色くなる 吐き気 嘔吐 食欲不振 羽ばたくような手のふるえ 皮膚が黄色くなる 尿が濃くなる 判断力の低下からだがだるい 白目が黄色くなる 吐き気 嘔吐 食欲不振 かゆみ 皮膚が黄色くなる 尿の色が濃くなる 尿が褐色になるからだがだるい 高熱 発熱 まぶたや眼の充 - 5 -

症候群 ( スティーブンス ジョンソン症候群 ) 中毒性表皮壊死融解症 (TEN) 天疱瘡様症状 苔癬状皮膚炎 小水疱性皮膚炎 ) ひふねんまくしょうじょう ( ひふねんまくがんしょうこうぐん ( スティーブンス ジョンソンしょうこうぐん ) ちゅうどくせいひょうひえししょう ( テン ) てんぽうそうようしょうじょう たいせんじょうひふえん しょうすいほうせいひふえん ) 汎血球減少 白血球減少 無顆粒球症 好中球減少 血小板減少はんけっきゅうげんしょう はっけっきゅうげんしょう むかりゅうきゅうしょう こうちゅうきゅうげんしょう けっしょうばんげんしょう 感染症かんせんしょう 進行性多巣性白質脳症 (PML) しんこうせいたそうせいはくしつのうしょう ( ピーエムエル ) 間質性肺炎かんしつせいはいえん心障害しんしょうがい 腎障害じんしょうがい 消化管穿孔 閉塞しょうかかんせんこう へいそく 血圧下降けつあつかこう 可逆性後白質脳症症候群等の脳神経症状かぎゃくせいこうはくしつのうしょうしょうこうぐんとうののうしんけいしょうじょう 血 結膜のただれ ひどい口内炎 唇や口内のただれ 食欲不振 赤い発疹 中央にむくみをともなった赤い斑点 陰部の痛み 関節の痛み 全身の赤い斑点と破れやすい水ぶくれ ( 水疱 ) 全身の激しいかゆみ かゆみの激しい水疱 全身の皮膚や鼓膜に生ずる大小の水ぶくれ ( 水疱 ) 破れやすい水ぶくれ ( 水疱 ) 紅 ~ 紫色のややもり上った平らな発疹 めまい 鼻血 耳鳴り 歯ぐきの出血 息切れ 動悸 あおあざができる 出血しやすい 発熱 のどの痛み 皮下出血 出血が止まりにくい かぜのような症状 からだがだるい 発熱 嘔吐けいれん ふらつき ぼんやりする 意識がなくなる しゃべりにくい 覚えられない 物忘れ 発熱 から咳 息苦しい 息切れ 意識がなくなる 胸の痛み 胸部異和感 動悸 脈が速くなる 気を失う 冷や汗 胸がしめつけられる感じ 胸が押しつぶされるような感じ 胸を強く押さえつけた感じ 急激に胸を強く押さえつけられた感じ 狭心痛 息苦しい頭痛 顔のむくみ 眼がはれぼったい 尿量が減る吐き気 嘔吐 激しい腹痛 むかむかする 排便の停止脱力感 立ちくらみ めまい けいれん 意識障害 視力障害 - 6 -

以上の自覚症状を 副作用のあらわれる部位別に並び替えると次のとおりです これらの症状に気づいたら 重大な副作用ごとの表をご覧ください 全身 頭部 顔面 眼 耳 口や喉 胸部 腹部 手 足 皮膚 便 尿 その他 部位 自覚症状 からだがだるい ふらつき 発熱 脱力感 体重が減る 冷や汗 力が入らない 高熱 関節の痛み 全身の激しいかゆみ かぜのような症状 けいれん 立ちくらみ 全身の赤い斑点と破れやすい水ぶくれ ( 水疱 ) 意識の低下 意識障害 考えがまとまらない めまい 頭が重い 意識がなくなる 頭痛 ほてり 意識混濁 鼻血 顔のむくみ 眼と口唇のまわりのはれ まぶたのはれ 白目が黄色くなる まぶたや眼の充血 結膜のただれ 眼がはれぼったい 視力障害 耳鳴り 息がぜいぜいする しゃがれ声 眼と口唇のまわりのはれ 咳 から咳 痰がでる 唇が青くなる 唇のはれ 舌のはれ 息をするときヒューヒューと音がする 吐き気 嘔吐 ひどい口内炎 唇や口内のただれ 歯ぐきの出血 のどの痛み 息苦しい 息切れ 動悸 短時間呼吸が停止する 吐き気 苦しくて早い呼吸 急激に胸を強く押さえつけられた感じ 狭心痛 胸の痛み 突然の息切れ 胸部異和感 胸がしめつけられる感じ むかむかする 食欲不振 脇腹の痛み 激しい腹痛 激しい下腹部痛 吐き気 むかむかする 手足のつめが青くなる 羽ばたくような手のふるえ 脈が速くなる 関節の痛み じんましん かゆみ 発疹 皮膚が黄色くなる 赤い発疹 中央にむくみをともなった赤い斑点 全身の赤い斑点と破れやすい水ぶくれ ( 水疱 ) かゆみの激しい水疱 全身の皮膚や鼓膜に生ずる大小の水ぶくれ ( 水疱 ) 破れやすい水ぶくれ ( 水疱 ) 紅 ~ 紫色のややもり上った平らな発疹 あおあざができる 皮下出血 紅 ~ 紫色のややもり上った平らな発疹 排便の停止 血尿 尿が褐色になる 尿量が減る 判断力の低下 陰部の痛み 出血しやすい 出血が止まりにくい 気を失う - 7 -

この薬の形は? 販売名 性状 (10mL) 無色 ~ 淡黄色の澄明又はわずかに白濁した液 (50mL) 無色 ~ 淡黄色の澄明又はわずかに白濁した液 形状 この薬に含まれているのは? 販売名 (10mL) (50mL) 有効成分 リツキシマブ ( 遺伝子組換え ) 添加物 ポリソルベート 80 塩化ナトリウム クエン酸ナトリウム水和物 無水クエン酸 ph 調整剤 この薬についてのお問い合わせ先は? 症状 使用方法 副作用などのより詳しい質問がある場合は 主治医や薬剤師にお尋ねください 一般的な事項に関する質問は下記へお問い合わせください 製造販売会社 : 全薬工業株式会社 (http://www.zenyaku.co.jp/) 発売会社 : 中外製薬株式会社 (https://www.chugai-pharm.co.jp/) メディカルインフォメーション部電話 :0120-189706 受付時間 :9 時 ~17 時 30 分 ( 土 日 祝日 会社休日を除く ) - 8 -