第 9 回 Autdoesk Simulation Moldflow ライブヘルプ 押さえておきたい解析の基礎 メッシュタイプの選定 - 流動解析編 - Autodesk プロダクトサポート
Moldflow ライブヘルプ セッションの目的 Web 会議システムによる 気軽に参加いただく 1 時間のサポートセッション テクニカルサポート 電話サポート Web メールサポート FAQ サイト フォーラム 開発部門へ製品不具合をレポート ユーザ様固有の問題を迅速に解決 ライブヘルプ 1. ASUG を通じて 多くのユーザ様を直接ヘルプできる 2. 直接フィードバックを頂くことができる (Q&A セッション ) 3. テクニカルサポートから積極的な情報発信ができる 4. セッションの録画を全ユーザ様へ公開 忙しくてセミナー トレーニングに出張が難しいユーザ様にもお勧めです!
まずはじめに 解析モデルの作成プロセス CAD モデルの簡略化 メッシュ調整 ( サイズ 修復 ) メッシュタイプの選定 各メッシュタイプのセオリーを知ることで どのように選べばいいのかが分かってくる
本日のトピック メッシュタイプについて メッシュタイプ選択基準 メッシュ選定の条件 ゲート & ランナーのモデリング ケーススタディ ケーススタディ 1 ケーススタディ 2 ケーススタディ 3 本日の Q&A
本日のトピック メッシュタイプについて メッシュタイプ選択基準 メッシュ選定の条件 ゲート & ランナーのモデリング ケーススタディ ケーススタディ 1 ケーススタディ 2 ケーススタディ 3 本日の Q&A
各メッシュタイプの特徴 メッシュタイプについて 1/6 メッシュは 3 タイプから選択 Mid Plane( ミッドプレーン ) 樹脂流 Dual Domain( デュアルドメイン ) 樹脂流 3D 樹脂流 肉厚方向断面 肉厚方向断面 肉厚方向断面 製品の中心または中 ( 三角形要素 ) 3D 形状をそのまま流 ができない 全体の要素数が少なく計算時間が早い 最大アスペクト比 20:1 以下を推奨 平均アスペクト比 5:1 以下を推奨 製品のサーフェス面 ( 三角形要素 ) 3D 形状をそのまま流 できる 反対面にある要素と一致させる必要がある ( 推奨 85% 以上 ) 最大アスペクト比 20:1 以下を推奨 平均アスペクト比 5:1 以下を推奨 製品のボリューム ソリッド ( 四面体要素 ) 3D 形状をそのまま流 できる 肉厚方向の完全な 3D 表現が可能 最大アスペクト比 50:1 以下を推奨 平均アスペクト比 20:1 以下を推奨
各メッシュタイプの熱損失 メッシュタイプについて 2/6 断面 View 断面 View Mid Plane Dual Domain 3D 熱損失は製品表面のみ考慮エッジ部は考慮されない 全方向熱損失を考慮エッジ部の熱損失による流動の影響はほとんど考慮されない 全方向熱損失を考慮エッジ部の熱損失による流動の影響も考慮
メッシュタイプ選定前の基本情報 1 (Midpalne と DualDomain) Mid Plane メッシュタイプについて 3/6 以下の仮定 (Hele-Shaw) を適用できる解析 Stokes 方程式 ( 流動は層流 ) 慣性や重 の影響は無視できる Dual Domain 薄 の成形品であればこれらの流動への影響は少ない 肉厚 向の熱の対流は無視できる エッジ部の熱損失は無視できる 薄 の成形品であればこれらの流動への影響は少ない
メッシュタイプ選定前の基本情報 2 (Midpalne と DualDomain) メッシュタイプについて 4/6 肉厚方向の表現 厚さはラミネート ( 分割された層 ) によって再現 プロファイル結果はそれぞれのラミネートの情報 デフォルトでは 12 層 ( 最大 20 層 ) 固化層 DualDomain 要素 Midplane 要素 1 0-1 1 0-1
Mid Plane と Dual Domain の傾向 3DCAD 形状からの解析モデル作成時間 Mid Plane 多い傾向 > Dual Domain 少ない傾向 メッシュタイプについて 5/6 Mid Plane は中 のモデリングが別途必要になるため 全体のモデリング時間がかかる 計算時間 Mid Plane Dual Domain < Mid Plane は少ないメッシュ数で解析ができるため計算時間が短い 少ない傾向 多い傾向 トータルの作業時間で考慮
メッシュタイプ選定前の基本情報 (3D メッシュ ) 3D 完全 3 次元 Navier-Stokes 方程式 (Stokes 方程式 ) すべての方向の熱伝達を考慮 メッシュタイプについて 6/6 慣性や重 を考慮したオプションを利 できる 一般的に射出などによって引き起こされる に べて 慣性項と重量は きな要因 ( ) ではないため規定ではオフになっている 厚内部の温度 厚内部のすべてのノードにおいての圧 温度 3 次元速度成分を計算
本日のトピック メッシュタイプについて メッシュタイプ選択基準 メッシュ選定の条件 ゲート & ランナーのモデリング ケーススタディ ケーススタディ 1 ケーススタディ 2 ケーススタディ 3 本日の Q&A
メッシュタイプの選択基準 1 モジュールによる選択 メッシュ選定の条件 1/2 Dual Domain Midplane 3D 特殊成形解析の場合は対応メッシュを確認
メッシュタイプの選択基準 2 製品形状による選択 Mid Plane メッシュ Dual Domain メッシュ 成形品は全体的に薄肉で均肉 メッシュ選定の条件 2/2 3D メッシュ 成形品は全体的に肉厚や偏肉 横幅と厚みの 率が最低でも 4:1 以上 推奨は 率が 10:1 以上 厚み エッジ部の熱損失による流動の影響が無視できなくなる 横幅 ( 厚み 10) 横幅 ( 厚み 4) 横幅 ( 厚み 2)
本日のトピック メッシュタイプについて メッシュタイプ選択基準 メッシュ選定の条件 ゲート & ランナーのモデリング ケーススタディ ケーススタディ 1 ケーススタディ 2 ケーススタディ 3 本日の Q&A
ゲート & ランナー部のモデリング ゲート & ランナー部は 2 択 ゲート & ランナーのモデリング 1/5 ただし フィルム状や扇状のゲートの場合はゲート部のみ Midplane や DualDomain の選択肢がある Mid Plane Dual Domain 3D ビーム 線 要素円形の断面形状を簡略的に再現 円形以外の断面形状も等価直径として簡素化 円形断面形状の再現が不可 円形断 形状のエッジ認識による流動の影響に懸念
Mid Plane ビーム要素の場合は 以下の仮定を適用できる解析 ゲート & ランナーのモデリング 2/5 ビーム Stokes 方程式 ( 流動は層流 ) Dual Domain 慣性や重 の影響は無視できる 肉厚 向の熱の対流は無視できる エッジ部の熱損失は無視できる 断 において全 向の熱損失 流動の影響も考慮 断面
ビームと 3D メッシュを比較 - 断面 - 断 向の精度については? ビーム ゲート & ランナーのモデリング 3/5 3D メッシュ 断面 デフォルト半径方向 12 層 デフォルト肉厚方向 6 層 層流であればビームでも 精度が予想される 断面 アドバンスオプションより最大半径方向 20 層まで設定可能 メッシュオプションより最大肉厚方向 20 層まで設定可能
ビームと 3D メッシュを比較 流路の縮流部 - 断面が変化する縮流部での圧 損失については? スプルー ランナー部寸法変化 ゲート 3D メッシュは三次元的な流れにより再現可能 ビームではジャンクチャーロス係数で再現可能 ゲート & ランナーのモデリング 4/5 樹脂流れ 形状急変部 圧 損失を精度よく計算するための係数 ゲート部分等 ジャンクチャーロス 圧 損失 Moldflow 材料詳細レオロジープロパティ
ゲート & ランナー部はビーム要素によって計算時間を短縮し さらに必要精度を得られる可能性が い ただし 以下のことに注意 ゲート & ランナーのモデリング 5/5 ゲートなどの急変部の圧 損失は材料データの精度 ( ジャンクチャーロス係数 ) も重要 性質上 複雑な 体形状の表現は苦手 性質上 温度や樹脂の流れ等の非対称性は考慮できない ゲート & ランナー部の温度分布 樹脂の流れ等をより詳細に確認したい場合は 3D メッシュを推奨
補 : 異なる要素同時の併 + フィルム状や扇状のゲートを Modlflow 上で作成する場合 ゲート部のみを Midplane として作成することがある Mid plane Dual Domain Mid plane Mid plane + 3D NG ビーム + Dual Domain + NG ビームはすべての要素と併用可 Dual Domain 3D 3D Mid Plane と Dual Domain は必然的にゲート & ランナー部にビームを使用
本日のトピック まずはじめに メッシュタイプについて メッシュタイプ選択基準 メッシュ選定の条件 ゲート & ランナーのモデリング ケーススタディ ケーススタディ 1 ケーススタディ 2 ケーススタディ 3 本日の Q&A
ケーススタディ 1 - マウスカバー - ケーススタディ 1 1/4 製品肉厚 0.5mm( 均肉 ) 100mm
この製品は全体的に薄肉であり均肉形状 ケーススタディ 1 2/4 DualDomain メッシュが有利であるように思えるが Dual Domain 確認のため 3D でもメッシュモデル作成 3D
3D メッシュモデルのメッシュ品質確認 ケーススタディ 1 3/4 DualDomain グローバルエッジ 3mm 6 層 ( デフォルト ) グローバルエッジ 1.5mm 6 層 グローバルエッジ 3mm 最低限の品質は確保できるしかし ベターでは無い
もし 繊維配向解析も うのであれば ケーススタディ 1 3/4 3D メッシュ 最低限肉厚方向 8 層は必要 想定したレベルの解析精度よりもさらにメッシュを細かくしなければならない場合もある グローバルエッジ 1mm 8 層 計算時間の増加の可能性 作業性を考慮すると DualDomain メッシュが有利な傾向
本日のトピック まずはじめに メッシュタイプについて メッシュタイプ選択基準 メッシュ選定の条件 ゲート & ランナーのモデリング ケーススタディ ケーススタディ 1 ケーススタディ 2 ケーススタディ 3 本日の Q&A
ケーススタディ 2 - ハンドル製品 - ケーススタディ 2 1/4 製品肉厚 外形寸法 20mm 50mm 15mm 10mm 200mm
この製品は全体的に肉厚であり偏肉形状 3D メッシュが有利であるように思えるが ケーススタディ 2 2/4 Dual Domain 3D 確認のため DualDomain でもメッシュモデルを作成
DualDomain モデルのメッシュ品質確認 ケーススタディ 2 3/4 グローバルエッジ 5mm( デフォルト ) グローバルエッジ 2.5mm グローバルエッジ 1.0mm 58.5% 64.7% 66.8% メッシュを細かくしても一致パーセンテージはほとんど上がらない
DualDomain モデルのメッシュ品質確認 ケーススタディ 2 3/4 グローバルエッジ 1.0mm ベース形状でも不 致箇所が多数 Dual Domain の形状認識のイメージ 20mm 肉厚情報 15mm 肉厚情報 10mm 肉厚情報 66.8%
3D モデルのメッシュ品質と解析結果 ケーススタディ 2 4/4 グローバルエッジ 5mm( デフォルト ) 高品質なメッシュを確保できるか否かも重要なメッシュ選定の基準
本日のトピック まずはじめに メッシュタイプについて メッシュタイプ選択基準 メッシュ選定の条件 ゲート & ランナーのモデリング ケーススタディ ケーススタディ 1 ケーススタディ 2 ケーススタディ 3 本日の Q&A
ケーススタディ 3 - カバー製品 - ケーススタディ 3 1/6 製品肉厚 1.5mm( 均肉 ) コア形状は外周のリブのみ リブは 1.3mm 150mm
これは実際のお問い合わせに基づいたケーススタディです ケーススタディ 3 2/6 モデルは LiveHelp 用に再構成した形状で実際頂いた形状とは異なります ご質問内容 : 実成形のフローパターンと解析のフローパターンが違う 解析のフローパターン 実成形のフローパターンのイメージ図 両側面のフローパターンに大きな違い
メッシュタイプ :DualDomain 材料データ :PC メッシュ品質 : 良好 材料品質 : シルバー ( 充填インジケータ ) プロセス設定 : 自動設定多用 ( 改善の余地あり ) ケーススタディ 3 3/6 充填制御を 自動 射出時間指定 ( 数パターン ) V/P 切り替えを 自動 充填体積 98% しかし フローパターンには効果無し 3D メッシュ化して本モデル (DualDomain) と解析結果を比較
解析結果比較 ケーススタディ 3 4/6 DualDomain 3D 3D メッシュモデルの方が実際のフローパターンに近い結果になった
解析結果比較 ケーススタディ 3 5/6 3D 速度結果 リブがフローリーダーになり側 への流れが速くなっていた! 厚肉部として Dual Domain では再現できない
ケーススタディ 3 6/6 では リブがあると 3D メッシュにしなければいけないの? 今回は非常に流れづらい条件 粘度の い ( 流れづらい ) 樹脂 薄肉形状 1 点サイドゲート + 加えてリブもベース肉厚に対して厚い 実成形でもショートやバリが多発していた DualDomain 3D 樹脂に Generic PP を使 した場合の例 条件も考慮しなければならない場合もある 極端に流れづらい条件でなければ DualDomain でも特に問題はなかったと思われる
補足 : このような形状にも注意 補足 1/3 スラブ形状 グリル形状 A-A A エッジの面積が多い これら表面形状は大きい熱損失と きい流動抵抗が生じる DualDomain メッシュ 再現が難しい? Midplane メッシュ 等価肉厚と形状ファクターを設定することで流動抵抗を近似
Midplane 成形品表面プロパティ 補足 2/3 寸法によって等価 厚と形状ファクターを 動計算 [ その他の形状 ] から直接 も可
ビーム要素を併用 補足 3/3 A-A ビーム要素 A Midplane 要素, または DualDomain 要素 成形品ビーム プロパティ 適切な等価 厚と形状ファクターを
まとめ それぞれのメッシュタイプには 短があります メッシュタイプの選択の判断に迷った場合 まず充填解析を い 充填時間 ( フローパターン ) などからメッシュタイプ選択の妥当性を判断してください メッシュタイプの選定で考慮すべきは まず 1 番に結果の精度や信頼性 そして目的 メッシュの特性 実績や経験 評価したい結果 次に作業性 解析実 時間 モデル作成時間 ただし 2 つはトレードオフ 実績や経験に基づき最低限の精度のみ確保し 作業時間短縮など作業性を重視するなど 最終的には解析者 がトータルを て判断
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