はじめにお読みください HP Windows Embedded 8 Standard シンクライアント用クイックマニュアル Software: Windows Embedded 8 Standard Build Date: November 12, 2015 目次 1. ログオン情報 2 2. Windows のコントロールパネルの表示 3 3. 自動ログオンの設定 4 4. ユニファイドライトフィルター (UWF) 4 5. HP USB Port Manager 6 6. ローカルドライブ 6 7. 大容量のアプリケーションのインストールについて 7 8. クライアントソフトウェア 8 9. 管理ツール 11 10. 詳細情報について 15
1. ログオン情報 シンクライアントは Administrator と User の 2 つのアカウントがあります 既定では電源を投入すると User で自動ログオンします 通常は User で利用し 設定変更などの管理は Administrator でログオンして行います 工場出荷状態では以下のように設定されています 種類ユーザー名パスワード 管理者アカウント Administrator Administrator 一般アカウント User User User をログオフするにはスタート画面右上の User をクリックし 表示されたメニューから [ サインアウト ] を選択します ログオフすると日時が表示された画面になりますので マウスをクリックまたは任意のキーを入力しますとログオンユーザーの選択画面が表示されます 2
Administrator でログオン後 コントロールパネルにアクセスすることで 各種の設定が可能です User でログオンすると [User Security] が有効になっているため 右クリックによる操作 Windows エクスプローラによる C ドライブへのアクセスができないように制限されています 2. Windows のコントロールパネルの表示 このマニュアルで説明されている管理ユーティリティのほとんどは Windows のコントロールパネルにあります 以下のいずれかの方法を使用してコントロールパネルを開くことができます スタート画面 : マウスカーソルを画面の右上隅に合わせ チャームバーを表示します チャームバーの [ 検索 ] をクリックし 検索ボックスに コントロール と入力します 検索結果の [Control Panel] をクリックします 従来のデスクトップ : マウスカーソルを画面の右上隅に合わせ チャームバーを表示します チャームバーから [ 設定 ] [ コントロールパネル ] の順にクリックします 両方に共通 : 画面の左下隅を右クリックし メニューから [ コントロールパネル ] を選択します このマニュアルで説明されている各種のユーティリティを探すときは [ コントロールパネル ] のカテゴリ表示ではなく 大きいアイコン表示または小さいアイコン表示にしてください 3
3. 自動ログオンの設定 工場出荷状態では 電源を投入すると自動的に User でログオンします これを変更する場合には [ コントロールパネル ] [HP Logon Manager] を使用して 自動ログオンの有効 / 無効の切り替えと 自動ログオンのユーザー名 パスワード およびドメイン名の変更を行います 自動ログオンの設定は Administrator でログオンした場合にのみ変更できます 4. ユニファイドライトフィルター (UWF) ユニファイドライトフィルター (UWF) は フラッシュドライブへの無許可の書き込みおよび過剰な書き込みを防止することによって 安全な環境を提供し Thin Client の寿命を延ばします 書き込みデータは UWF によって補足され RAM ドライブにキャッシュされるため 次に Thin Client が再起動したときに消去されます UWF では ファイル ディレクトリ およびレジストリキーを指定して保護から除外できます 除外した項目は常に基本ボリュームに書き込まれるようになります 工場出荷状態では UWF は有効な状態になっています 除外した項目以外へのシステムへの変更内容を恒久的に保持するには UWF を無効にしてから必要な設定を行い 再度 UWF を有効にします 注意 :Thin Client の通常運用時は フラッシュドライブの故障を防止するために UWF を有効にする必要があります また フラッシュドライブを使用する Thin Client ではページファイルを有効にしないでください これらの要件に従わないと フラッシュストレージデバイスの保証が無効になる場合があります UWF は デスクトップ画面の右下にある鍵の形をした UWF の状態アイコンを右クリックして表示されるメニューから目的の操作を選択することによって簡単に設定変更できます 4
Enable UWF: 次に Thin Client が再起動したときに UWF を有効にします Disable UWF: 次に Thin Client が再起動したときに UWF を無効にします Clear Command: 現在のブートコマンドをクリアします 以下の表に 状態アイコンのさまざまな状態を示します 5
5. HP USB Port Manager 特定 USB デバイスだけを許可し その他の USBB デバイスは禁止するような設定を簡単におこなうことができます 許可する USB デバイスは固有 ID を指定することでクラス ベンダー 製品単位で指定することができます USB の固有 ID(Vendor ID/ Product ID/Class ID) を指定してデバイス単位で許可 禁止をコントロールすることが可能です 出荷構成に HP USB Port Manager がインストールされていない場合には 弊社サイトよりダウンロードしてインストールすることが可能です 下記サイトへアクセスし製品名で検索してください インストール作業時には EWF または UWF を一時的に無効にする必要があります http://www8.hp.com/jp/ja/drivers.html 6. ローカルドライブ Thin Client には 初期設定で以下のローカルドライブが構成されています C:( フラッシュドライブ ): オペレーティングシステムおよびソフトウェアがインストールされています ユニファイドライトフィルター (UWF) によってこのドライブへの書き込みは制限されています Z:(RAM ドライブ ): システムの物理 RAM に作成される仮想ドライブです 通常の固定ディスクドライブと同じように表示され 動作しますが このドライブはシステムの起動時に作成され シャットダウン時に破棄されます Z:(RAM ドライブ ) には 以下の項目が格納されます ブラウザーの Web ページキャッシュ ブラウザーの履歴 ブラウザーの cookie 6
ブラウザーのキャッシュ インターネット一時ファイル 印刷スプール ユーザーおよびシステムの一時ファイル Z: ドライブのサイズは [HP RAMDisk Manager] を使用して 以下の手順で設定できます 1. Administrator でログオンし UWF を無効にします 2. システムが再起動したら 再度 Administrator でログオンし コントロールパネルを開き [HP RAMDisk Manager] を実行します 3. [HP RAMDisk Manager] のスライダを変更することで RAM ディスクのサイズを設定します 4. RAM ディスクのサイズを変更すると 変更内容を有効にするために再起動を促すメッセージが表示されますのでシステムを再起動します 5. 再起動後は Administrator でログオンし UWF を有効にします 7. 大容量のアプリケーションのインストールについて 大容量のアプリケーションをインストールする場合 TEMP および TMP の環境変数を一時的に Z ドライブから C ドライブに変更することが必要になる場合があります Z ドライブは 一部の大容量アプリケーションをインストールするにはサイズが小さすぎる場合があります 環境変数を変更するには 以下の操作を行います 1. Administrator でログオンし コントロールパネルを起動します 2. コントロールパネルのメニューから [ システム ] をクリックします 3. [ システムの詳細 ] [ 環境変数 ] の順にクリックします 4. Administrator のユーザー環境変数の TEMP と TMP の値を C:\Temp に変更します 必要な場合は このフォルダーをあらかじめ作成しておきます アプリケーションをインストールしたら 必ずこれらの環境変数を元の値に戻してください 7
8. クライアントソフトウェア Citrix Receiver Microsoft リモートデスクトップ接続 VMware Horizon View Internet Explorer HP Remote Graphics ソフトウェア HP TeemTalk Citrix Receiver Citrix Receiver は Citrix XenApp または XenDesktop が Web インターフェースで展開される場合に使用します Citrix Receiver では 公開されているアプリケーションのアイコンを Windows デスクトップに表示することができます Citrix Receiver を起動するには 以下の操作を行います スタート画面でマウスカーソルを画面の右上隅に合わせ チャームバーを表示します チャームバーの [ 検索 ] をクリックし 表示されたアプリの一覧から [Citrix Receiver] をクリックします Microsoft リモートデスクトップ接続 リモートデスクトップ接続 (RDC) ユーティリティでは Windows リモートデスクトップサービスやリモートデスクトップ接続を許可している Windows コンピュータにリモート接続する事ができます リモートデスクトップ接続ユーティティを起動するには 以下の操作を行います スタート画面でマウスカーソルを画面の右上隅に合わせ チャームバーを表示します チャームバーの [ 検索 ] をクリックし 検索ボックスに リモート と入力します 検索結果の [ リモートデスクトップ接続 ] をクリックします 8
VMware Horizon View Client VMware Horizon View Client は VMware Horizon View の仮想デスクトップ環境に接続するために使用します 初期状態では利用可能な状態にインストールされていませんのでこのソフトウェアを使用するには以下の手順でインストールしておく必要があります Administrator でログオンし スタート画面でマウスカーソルを画面の右上隅に合わせ チャームバーを表示します チャームバーの [ 検索 ] をクリックし 表示されたアプリの一覧から [Run VMware Horizon View] をクリックします インストールが完了後 VMware Horizon View Client を起動するには 以下の操作を行います スタート画面でマウスカーソルを画面の右上隅に合わせ チャームバーを表示します チャームバーの [ 検索 ] をクリックし 検索ボックスに VMware と入力します 検索結果の [VMware Horizon View Client] をクリックします 9
Internet Explorer Internet Explorer は主に Citrix XenApp または XenDesktop に Web インターフェースおよび StoreFront サーバー経由で接続するために使用します また これ以外にも様々な Web ベースのアプリケーションにアクセスするために使用します Internet Explorer を起動するには 以下の操作を行います スタート画面で [Internet Explorer] タイルをクリックします または従来のデスクトップから タスクバーの IE アイコンをクリックします HP Remote Graphics Software Receiver HP Remote Graphics Software Receiver(RGS Receiver) は RGS Sender がインストールされたワークにリモート接続するために使用します RGS は HP の開発した独自の圧縮技術 HP3 テクノロジ を採用し高い圧縮率で画面データを転送します 同時に複数のユーザーが送信元のワークステーションの画面を共有できるので 3D CG,CAD などのリッチコンテンツ画面を操作 閲覧などのコラボレーションが可能になります RGS Receiver を起動するには 以下の操作を行います スタート画面でマウスカーソルを画面の右上隅に合わせ チャームバーを表示します チャームバーの [ 検索 ] をクリックし 検索ボックスに RGS と入力します 検索結果の [HP RGS Receiver] をクリックします 10
HP Teem Talk HP Teem Talk は Telnet プロトコルを使用してレガシープラットフォームとの通信を可能にするターミナルエミュレーションソフトウェアです HP Teem Talk を起動するには 以下の操作を行います スタート画面でマウスカーソルを画面の右上隅に合わせ チャームバーを表示します チャームバーの [ 検索 ] をクリックし 検索ボックスに TeemTalk と入力します 検索結果の [TeemTalk] をクリックします 9. 管理ツール HP Easy Shell HP Device Manager HP ThinState HP Velocity HP Easy Shell HP Easy Shell は標準ユーザー (Administrator 以外のユーザー ) のキオスクモード (Windows デスクトップの無効化 ) 機能を有効にするための自動化ツールです 標準ユーザーが Windows にログオンしたときに Windows のデスクトップを起動させずにブラウザだけを起動させたり 任意に指定したアプリケーションを起動させる事ができます 詳しくは HP EasyShell 管理者ガイド を参照してください 11
HP Device Manager HP Device Manager(HPDM) は HP Thin Client デバイスの管理機能を一元化する サーバーベースのアプリケーションです このアプリケーションは HP Thin Client の OS イメージに組み込まれた HP Device Management Agent を介して Thin Client にアクセスします HPDM を使用して ソフトウェアの更新やアドオンを導入できます HP Device Management Agent を起動するには 以下の操作を行います コントロールパネルを起動し [HPDM Agent] をクリックします 詳しくは HP Device Manager 管理者ガイド を参照してください 12
HP ThinState HP ThinState を使用すると HP Thin Client イメージを USB フラッシュドライブにキャプチャできます キャプチャしたイメージは モデルおよびハードウェアが同一の別の HP Thin Client に展開できます HP ThinState によるキャプチャを実行するには 以下の操作を行います 1. UWF を無効にします 2. サイズが 16GB(8287MB) 以上の USB フラッシュドライブを挿入します 3. コントロールパネルを起動し [HP ThinState Capture(32 ビット )] をクリックします 4. HP ThinState Capture の Welcome 画面で [Next] をクリックします 5. Format USB Flash Drive 画面で挿入した USB フラッシュドライブが表示されている事を確認します 6. 同じ画面の [Select Post-Deployment Write Filter State] で 展開後に UWF を有効にするかそのまま無効にするか選択します 展開後に UWF を有効にする場合は [Enable Unified Write Filter(UWF)] を選択します 7. [Capture] をクリックします 8. USB フラッシュドライブがフォーマットされて全てのデータが失われる事への警告メッセージが表示されるので [ はい ] をクリックします 13
9. USB フラッシュドライブがフォーマットされると Sysprep が実行されてシステムを一般化します 10. Sysprep が完了するとシステムが自動的に再起動しますので [ 再起動しています ] が表示されたら F9 キーを押し続けます 11. 起動デバイスの選択画面でレガシーブートソースの下の [USB Flash Disk] を選択し [Enter] キーを押します 12. USB フラッシュドライブから [HP ThinSatate Capture] が起動し 青い画面が表示されて自動的に Thin Client の OS イメージキャプチャを開始します 13. イメージのキャプチャが完了しましたら 画面の指示に従い USB フラッシュドライブを取り外してから [S] キーを押してシステムをシャットダウンします イメージをキャプチャした Thin Client の OS イメージは Sysprep によって一般化されていますので次回起動時には OS の初期セットアッププロセスが実行されます この処理を実行している間は 他の操作やユニットの電源の入れ直しなどは行わないでください 14
この USB フラッシュドライブを使用して モデルおよびハードウェアが同一の HP Thin Client にキャプッチャしたイメージを展開できます HP ThinState による展開を実行するには 以下の操作を行います 1. キャプチャしたイメージが含まれる USB フラッシュドライブを Thin Client に挿入します 2. Thin Client の電源を投入し 直ちに [F9] キーを押し続けます 3. 起動デバイスの選択画面でレガシーブートソースの下の [USB Flash Disk] を選択し [Enter] キーを押します 4. USB フラッシュドライブから [HP ThinSatate Capture] が起動し 青い画面が表示されたら画面の指示に従って [Y] キーを 2 回押します 5. イメージの展開が完了しましたら 画面の指示に従い USB フラッシュドライブを取り外してから [S] キーを押してシステムをシャットダウンします 展開された Thin Client の OS イメージは Sysprep によって一般化されていますので次回起動時には OS の初期セットアッププロセスが実行されます この処理を実行している間は 他の操作やユニットの電源の入れ直しなどは行わないでください HP Velocity HP Velocity は アプリケーションの通信に使用される IP ベースネットワークでのパケットロスを低減することにより リアルタイムネットワークアプリケーションの応答性能 ( 画面操作性能 ) を劇的に向上させる QoS (Quality of Service) システムです HP Velocity のクライアントサイドコンポーネントは HP Thin Client にプリインストールされていますので リモート接続先にコンピュータにサーバーサイドコンポーネントをインストールするだけで動作します 詳しくは HP Velocity のドキュメントを参照してください 10. 詳細情報について マニュアルは 以下の URL より入手いただけます マニュアルタイトル URL HP Cloud Connection Manager- 管理者ガイド http://h20565.www2.hp.com/portal/site/hpsc/public/psi/hom HP ThinShell- 管理者ガイド e/?sp4ts.oid=5404706#manuals HP Thin Client 用 Windows Embedded 8 Standard- 管理者ガイド HP Device Manager 4.6- 管理者 ftp://ftp.hp.com/pub/hpdm/documentation/userguide/4.6/h ガイド P_Device_Manager_User_Guide_ja_JP.pdf HP Velocity http://h50146.www5.hp.com/products/thinclient/velocity/ また 日本語の技術情報を公開していますのでご参照ください http://h50146.www5.hp.com/products/thinclient/knowledgebase/ 15
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