TY-KP15-001 1/6 エ KP15-17G 圧力トランスミッタ 取扱説明書 2014 年 11 月作成
TY-KP15-001 2/6 KP15-17G 圧力トランスミッタ 取扱説明書 2014 年 11 月 このたびは KP15 圧力トランスミッタをお買い上げいただきまして まことにありがとうございます 本器を安全に正しくご使用していただくため この取扱説明書をよくお読み下さい 警告取り扱いを誤った場合 使用者が死亡又は重傷を負う可能性が想定される内容を示します 注意取り扱いを誤った場合 使用者が障害を負う危険が想定される内容及び物的損害のみの発生が想定される内容を示します 警告 1. 許容最大圧力以上の圧力を加えないで下さい 圧力エレメントが破損または破裂し けがや周囲を破壊する原因となります 2. 接液 接ガス部材質に対し腐食性のある測定体には使用しないで下さい 圧力エレメントが破損または破裂し 測定体が放出することによりけがや周囲を破壊する原因となります 3. 過大な荷重 振動 衝撃を与えないで下さい 製品が破損または破裂し 測定体が放出することにより けがや周囲を破壊する原因となります 4. 指定外の電源で使用すると 火災や感電の原因となります 5. 使用温度範囲内でご使用下さい 使用温度範囲外で使用されますと製品が故障または破損し けがや周囲を破壊する原因となります 6. 結線は結線銘板または取扱説明書の結線要領に従って 正しく行って下さい 誤って結線をされますと 傷害や火災の原因になることがあります 7. 爆発性ガスの存在するおそれのある場所では 防爆構造の製品を使用して下さい 引火 爆発の危険があります 8. 測定流体が酸素の場合には 本製品は使用できません 本製品では内部に油を使用しているため 万が一の破損等により 酸素と反応して発火 爆発の危険があります 9. 取り付けは 取扱説明書の取り付け要領に従って確実に行って下さい 10. 製品自体の改造 またはあらたな機能付加による改造等は行わないで下さい 尚 修理は当社にご相談下さい 11. 精密な計器ですので ノイズ源となる物からは出来るだけ遠ざけてください また 本器へ供給する電源もノイズフィルタ等により ノイズを取り除いて下さい 製品保証について 保証期間内 ( お客様納入日より 1 年間 ) の納入品が 弊社設計または製造上の不良等 による不適合品と判断された場合 無償にて修理 あるいは適合品との交換をいたします 但し 以下に示す事項は除外されますのであらかじめご了承ください (1) 納入品がお客様自身もしくは弊社以外の第三者による分解 改造 部品交換 あるいは機能付加された場合 (2) 取扱説明書またはカタログに記載された事項が遵守されなかった場合 (3) 使用による劣化 天災 火災 その他不可抗力によるもの (4) 上記を含み製品の不適合により発生した二次的損害 尚 お客様による取扱不備の認識の有無に関わらず 部品の変形 摩耗 焼損等明白な痕跡が認められた場合は 保証範囲より除外し 有償対象とさせて頂きますのでご了承ください 本製品の故障や誤動作が直接人命を脅かす場合や 人体に危害を及ぼす恐れのある場合は あらかじめ当社にご相談下さい
TY-KP15-001 3/6 はじめに 納入された機種の仕様をご確認下さい 圧力レンジ 電源 出力等が違っていますと事故の原因となりますので 必ず仕様に合った機種 また使用環境に合った場所で使用し 確実な配線をされますようお願い致します 概要 本器は 圧力検出部に歪ゲージを用いた接液部 SUS316L の封入式圧力トランスミッタです 本器では 上端のゴム栓を取り外し ゼロ点調整が可能な構造となっております 仕様 測定流体接続 圧力レンジ 精度 *1 温度係数 ( ゼロ点 スパン共 ) 温度補償範囲許容最大圧力許容真空圧力姿勢差絶縁抵抗耐電圧使用温湿度範囲保存温湿度範囲電源電圧出力応答速度 CE マーキング RoHS 指令保護等級質量電気接続外部調整機能 接液部材質 ケース材質 封入液 項目 内容 液体 気体 ( 接液部材質を腐食しないこと ) R1/4-5 ~ 5kPa -10 ~ 10kPa -50 ~ 50kPa 50kPa abs. -100 ~ 100kPa 200kPa abs. -100 ~ 300kPa 0 ~ 10kPa -20 ~ 20kPa -100 ~ 0kPa 100kPa abs. -100 ~ 200kPa -100 ~ 500kPa 0 ~ 20kPa 0 ~ 50kPa 0 ~ 200kPa 0 ~ 300kPa 0 ~ 100kPa 0 ~ 500kPa ±0.5%F.S. ±0.35%F.S. ±0.25%F.S. ±0.1%F.S./ ±0.08%F.S./ ±0.05%F.S./ ±0.03%F.S./ 0~50-25~75 100kPa 200kPa 200kPa abs. 400kPa 400kPa abs. 1000kPa -20kPa 130Pa abs. 以上 30Pa 以下 /90 100MΩ 以上 ( ツギテ~ 入力端子一括 50V DC) 500V AC ( ツギテ~ 入力端子一括 1 分間 ) -40 ~ 80, 85%RH 以下 ( 凍結 結露なきこと ) 但し コネクタ部は-25~70 20~85%RH -40 ~ 85, 85%RH 以下 ( 凍結 結露なきこと ) 9 ~ 36V DC *2 4 ~ 20mA DC 2 線式 1ms 以下 適合指令 :2004/108/EC 適合規格 :EN61326-1:2006:EN61326-2-3:2006 EU RoHS 指令適合 IP65( コネクタ嵌合状態 ) 約 110g( ケーブル含まず ) コネクタ接続 (M12 4ピン ) ゼロ点 ダイアフラム : SUS316L ツギテ : SUS316L ケース : SUS304 電気接続部 : PBT トリマカバー : クロロプレンゴム (CR) シリコーンオイル *1:25 において直線性 ヒステリシス及び繰り返し性を含む *2: 電源電圧と負荷抵抗の関係につきましては 次ページ負荷抵抗項のグラフを参照ください
TY-KP15-001 4/6 負荷抵抗 負荷抵抗と電源電圧の関係については下グラフを参照ください 取り付け 取扱い上の注意 設置場所取付けは振動の少ない場所 直射日光のあたらない場所を選定してください 本器は IP65 の保護等級 (JIS C 0920) を有していますが より長く御使用頂くために 湿気 塵埃の少ない場所 油 水等のかかりにくい場所を選定して下さい 配管取付けの際には 本体に大きな力が加わらぬよう 六角部にスパナ ( 二面幅 27mm) を掛けて確実に締め付けて下さい リークの無いよう 必ずねじ部にシールテープを巻いて下さい 注意圧力ラインに取り付けの際 配管内に液体が充満した状態で取り付けないで下さい 液体は非圧縮の為 接続ネジを締めこむと高圧が発生し機器の故障となる可能性があります 既設圧力ライン又は交換の際には配管接続側の液体を抜き 空気を 15~20 mm程度残してねじ込んでください 注意圧力導入口に針金等を入れないで下さい タ イアフラムが破損して正常な動作が得られなくなります 外形図 単位 :mm 注意本器は周囲温度 -40~80 で御使用下さい ( 但しコネクタ部は -25~70 で御使用下さい ) メンテナンスと調整が出来るスペースを周囲に確保してください 接液部が 80 を超える場合 ( スチーム 温水など ) 必ずパイプサイホンなどを用い 80 以下で御使用下さい また 冷水などの低温流体の配管に直接取り付けた場合 検出センサ部が結露し 故障の原因となります 必ず結露防止対策を行って下さい 注意センサ筐体 ( 接続ネジ ) は接地して御使用下さい ( 樹脂配管でのご使用 紛体の圧送 流れのある流体計測では 静電気が発生し故障の原因となります センサ筐体を接地し 静電気対策を十分に行って御使用下さい ) 圧力接続 製品の誤動作や劣化を防ぐため次のような場所には設置 取り付けを行わないでください 高温の所 低温の所 腐食性 揮発性ガスが噴出している所 振動の激しい所 ノイズの激しいところ 落雷の恐れがある所 水没するところ 継手が天面を向く取り付け方
TY-KP15-001 5/6 結線図 KP15 + 茶 - 黒 + 受信計 ( 直流電流計 ) - + 電源 9~36V DC - * 同一電源からサージ等発生する機器を接続する場合 トランスミッタを保護するためにバリスタ等を接続し 保護して下さい 運転 結線を確認の上 電源を投入して下さい また ウォームアップ時間として電源投入後 15 分以上 ( 推奨 30 分 ) 経過させ 安定した状態になってからゼロ点調整を行い 計測を開始して下さい 本器のゼロ点は圧力レンジにより異なります 圧力レンジをご確認の上 ゼロ点をご確認ください ゼロ点調整は ケース上部のゴム栓を外すことで調整可能です ( 後述のゼロ点調整をご確認下さい ) 電源を入れたままでの配線作業 コネクタの挿抜は行わないで下さい 感電の恐れがあります ケーブルの配線は結線図に従って配線して下さい 接続 結線 M12 コネクタ付ケーブル ( オプション ) を本器コネクタ溝に合わせて差し込みます 手でナットが動かなくなるまで締め込みます 締め付けトルク :0.4~0.5N m 締め込みが不十分ですと防水性が保てなかったり 振動でねじが緩むことがあります コネクタ端子配列は下記のようになっています ケーブル ( オプション ) 注意ゼロ点調整後は ゴム栓を確実に締め付けてください IP65 の保護等級が保たれなくなります ノイズ対策 ノイズの問題は複雑で 容易に解決できないものが多く完全ではありません 測定値が時々変動したり 異なった値を示すときはノイズの影響が考えられます その時は以下に示すようなノイズ対策を行ってみて下さい 伝導性ノイズ 電源ラインにノイズが乗りますと 圧力の出力値が変動するなどの誤動作が生じたりすることがあります DC 電源ラインの引きまわしに注意するとともに ノイズ除去率の高い電源 またリップル電圧が乗らないように十分安定化された電源をご利用下さい また 電源ラインと信号ラインを分離 別々の電線管で隔離する等を行って下さい 雷サージ 雷サージの影響を受けて誤動作することがあります 御使用の際には 雷サージの影響を受けない室内配電網に接続して御使用ください 放射ノイズ 周囲からの放射ノイズによって誤動作することもあります この場合 ノイズ源から遠ざける 本体の向きを変える 磁気シールド 静電シールド等の対策を行って下さい 保管場所 本器の故障 損傷の原因となりますので 次のような場所に保管しないでください 注意 湿度の高い場所など 結露しやすい場所 気圧 温度 湿度 風通し 日光 ほこり 塩分 イオウ分を含んだ空気などにより悪影響の生ずるおそれのある場所 傾斜 振動 衝撃 ( 運搬時を含む ) などのある場所 化学薬品の保管場所やガスの発生する場所 直射日光の当たる場所や高温の車内等
TY-KP15-001 6/6 保守 使用状況により 一般には年 2 回程度の定期点検をして下さい 尚 異常が認められたときは 弊社までご連絡下さい 定期点検チェック項目 外観 圧力受圧部の腐食 汚れ 漏れ等 圧力基準器による出力チェック その他 この説明書は 機器の細目あるいは変種の全てに渡るものではありません また 据え付け 保守に関し直面する全ての付随事項に備えることを目的とするものでもありません 従って 更に詳しい説明を必要とする場合や 貴社の意図されるところに十分にそぐわない場合には 弊社あてお問い合わせ下さい ゼロ点調整 本器は ケース上部のゴム栓を外すことでゼロ点調整が行えます ゴム栓を外しますと 穴奥にゼロ点調整用トリマがあります ( 取り外したゴム栓は確実に保管して下さい ) トリマをマイナスドライバで回転することによりゼロ点調整を行います ただし 圧力レンジにより調整方法が異なりますので以下内容をご参照ください ( 正圧レンジ ) 大気開放 ( 無加圧 ) 状態における出力は 4mA DC の出力に調整して下さい ( 連成レンジ ) 下記内容に基づき 大気開放状態の出力値をご確認頂き 調整して下さい [±5kPa,±10kPa,±20kPa,±50kPa,±100kPa] 大気開放時 12mA DC [-100~200kPa] 大気開放時 9.33mA DC [-100~300kPa] 大気開放時 8mA DC [-100~500kPa] 大気開放時 6.67mA DC ( 負圧レンジ ) 下記内容に基づき 大気開放状態の出力値をご確認頂き 調整して下さい [-100~0kPa] 大気開放時 20mA DC ゼロ点調整後は ゴム栓を確実に締め付けてください 注意ゴム栓をケース上部の穴へ確実に締め付けてください IP65 の保護等級が保たれなくなります ( 絶対圧レンジ ) 絶対圧レンジの場合 大気開放状態での出力は大気圧により異なります 大気開放状態でのゼロ点調整は行わないようご注意ください 特に 50kPa abs. 品は大気開放状態で出力が 20mA DC 以上となっておりますが故障ではありません また 100kPa abs.,200kpa abs. 品は大気圧により 大気開放状態の出力が変化します 規定の圧力で出力ご確認ください 運搬上の注意 精密に加工された計器ですので 落としたり衝撃を加えたりしますと 使用不能になる場合があります 運搬には注意をして下さい