厚い堆積層下に埋もれた基盤形状 (3.1.1 参照 ) ( 左 )P 波速度 5.7 km/sec の基盤形状俯瞰図 図中の地図の黒枠内の領域を南西方向から俯瞰する 凹地を含む北東 - 南西方向に延びるトラフ状構造がみられる ( 右 ) 真上からの基盤形状俯瞰図 星印はこの地域で発生した主要な地震の震央を示す 基盤が深くなっている凹地には地震はほとんど発生しておらず 2011 年長野県 新潟県県境付近の地震の震央は 2004 年中越地震や 2007 年中越沖地震と同様に基盤が深い凹地には位置していない また 1828 年三条地震の震央は宇佐美 (1999) よりも 10 km 以上離れている可能性がある 2011 年長野県 新潟県県境付近の地震の精密震源分布 ( 上 ) 震央分布図 (2011/3/11 23:30 ~ 3/12 9:10) ( 下 ) 上図の A-A'' に沿った断面図 右上図の色塗りされた領域 ( 青とピンク色 ) の震源をそれぞれの断面に投影した この地震の震源断層は南東傾斜の逆断層型である また SAR 干渉解析結果と合わせて検証した結果 震源域の南側には別の断層が存在している i
海域における自然地震観測 (3.1.2 参照 ) 2011 年 8 月に海底ケーブル インライン式海底地震計設置域にて行われた構造探査 エアガンを用いた構造探査を行うことで 観測域下の詳細な構造を把握し 海底地震計により得られた観測データの高精度解析を行った 海底ケーブル インライン式海底地震計 4 点 粟島観測点の計 5 点によって得られた 1964 年新潟地震震源域周辺域における高精度な震源分布図 求められた震源は 粟島周辺域で北北東 南南西走向の断層 および褶曲構造が分布していることから 震源を走向方向に投影している ii
東北地方日本海側における電気比抵抗構造 (3.1.3 参照 ) 22.5 22.5 27.5 27.5 32.5 鳥海測線 酒田測線 新庄測線 22.5 鶴岡測線 月山測線 米沢測線 東北背孤ひずみ集中帯観測点位置図平成 20 年度の観測点を黄色シンボル 平成 21 年度の観測点を青色シンボル 平成 22 年度の観測点を赤シンボルで示す 黒色シンボルは参考として日本原子力開発機構 (JAEA) による朝日測線を示す 図左側にはフェーズテンソルに基づいた二次元 regional strike 推定値 (α-β) の累積頻度分布図 ( ローズダイヤグラム ) を示す 黒線は上記の累積頻度分布図 ( ローズダイヤグラム ) から推定された二次元走向に直交する方向を示し 数字は二次元走向の真北からの角度を示す YNZ 測線で推定された比抵抗断面図 黒丸は気象庁一元化震源分布を示す iii
iv レシーバ関数イメージングと桜島 姶良カルデラの活動 (3.1.4 参照 ) レシーバ関数イメージングによる測線 C-C の断面 20072008200920102011050100150200桜島昭和火口爆発回数 20072008200920102011010203040A 型地震 20072008200920102011020浅発地震 (Δ<40km)200720082009201020110.070.080.090.100.110.12ひずみ変化 ( 伸縮計 ) 基線長変化 (GPS) EX-RFUTG-ARIGKURG-SVOG2007200820092010201101EX-T050100150200火山灰放出量 ( 万トン )x10-6mひずみ変化と地震活動との関係 1 段目 : 桜島昭和火口における月別の爆発回数と火山灰量放出量 2 段目 : 桜島の A 型地震の月別発生回数 3 段目 : ハルタ山観測坑道の伸縮計によるひずみ変化 EX-R: 南岳火口方向 EX-T: 直交方向 ( 姶良カルデラ内の圧力源に対しては EX-T が radial 方向となる ) 4 段目 : 一元化震源による地震の月別発生回数 姶良カルデラ内の圧力源から震央距離 40 km 以内で深さ 20 km 以浅のもの 5 段目 :GPS による基線長変化 ( 水平成分 ) KURG-SVOG: 桜島内東西方向 FUTG-ARIG: 南北方向 C C
石狩低地北部の比抵抗構造 3 1 5参照 石狩低地北部 札幌市南部 北広島市 由仁町 夕張市 地域の比抵抗構造 NPFZ 野幌 丘陵断層帯 ITFZ 石狩低地東縁断層帯の位置を示す ITFZ は低比抵抗構造と高比抵抗構 造の境界に位置し 深部には低比抵抗構造が広がっている 東北地方北緯 39 度における減衰構造 3 1 6参照 北緯 39 度における Qp, Qs, Qp/Qs, チェッカーボードテスト CRT, 再現テスト RRT の結果の東西断面図 赤三角は第四紀の火山の位置を示す 東北地方太平洋沖地震の前と 後の地震の震源分布をそれぞれ黒丸と白丸で また低周波地震を赤丸で表す v
御嶽山周辺の震源メカニズム解 (3.1.7 参照 ) 御嶽山周辺域で発生した地震のメカニズム解 (M 2 以上 ) vi
福岡県西方沖地震から別府島原地溝帯にかけての微小地震分布 (3.1.8 参照 ) 福岡県西方沖地震震源域から別府島原地溝帯にかけての微小地震震源分布 この地域の微小地震活動は大分県北西部の地震活動域から徐々に震源が深くなっており 地震発生層が福岡県西方沖地震からひずみ集中帯である別府島原地溝帯にむかって徐々に薄くなっていることが明らかになった vii
傾斜計観測網により捉えられた火山性流体輸送イベント (3.1.9 参照 ) 2011 年 5 月 27 日 00 時 30 分に火山性微動の発生とともに発生した傾斜変動 KSE 観測点の坑内傾斜計の東西成分を示す 3 つのからなり 複数の坑内傾斜計データの解析からそれぞれ 膨張 収縮源が求められた 2011 年 5 月 27 日 00 時 30 分頃 火山性微動の発生とともに 坑内傾斜計で観測された傾斜変動を説明する膨張源 P1,P2 および収縮源 P3 の位置を示す 図中のベクトルは膨張源 P2 による傾斜変動の観測値と計算値を表す P1 付近が約 4 分間かけて膨張し 引き続いて 約 2 分後には山頂から P2 付近が膨張し その後 半日かけて P3 付近が収縮した これは 深部から P1 へ向けて上昇してきた熱水などの火山性流体が キャップロック下部に沿って P2 P3 さらに湯釜へと向かう流体輸送経路が 実際に活動したと考えられる viii
六日町 - 直江津測線における地殻構造探査結果 (3.2.1 参照 ) ひずみ集中帯地殻構造探査 ( 六日町 - 直江津測線 ) 東部区間( 上 ) と西部区間 ( 下 ) の間には 大規模な横断断層があり構造が異なる 新第三系の泥岩中に発達する大規模なデタッチメントにより 十日町盆地西縁断層帯は長フラットを示し ランプは 10 km ほど西方に位置する ix
マルチチャネル等による海域地殻構造調査 (3.2.2 参照 ) 本研究で用いた海洋研究開発機構深海調査研究船 かいれい のエアガンアレイによる発震光景 本研究で用いた海洋研究開発機構深海調査研究船 かいれい での海底地震計投入作業 x
GPS 観測により得られた水平地殻変動速度 (3.3 参照 ) 東北地方太平洋沖地震発生前の東西方向の地殻変動速度プロファイル 東経 138 度 ~139 度付近で速度が大きく変化しており 特に東経 138.5 度 ~138.8 度付近で傾きが大きい 東北地方太平洋沖地震時の東西方向の地殻変動プロファイル 震源域に向かって次第にひずみが大きくなっている様子が分かるが 新潟県付近で特別顕著なひずみ集中は見られない xi
鳥越断層における群列ボーリング調査 (3.4.1 参照 ) 鳥越断層周辺のボーリング調査の結果に基づく地形 地質断面図 コア横の数字は放射性同位体年代測定値 (conventional age) を示す xii
山形県酒田沖でのピストンコア採取 (3.4.2 参照 ) 酒田沖でのピストンコア採取作業 酒田沖で得られた堆積物 上 : 左から潮間帯泥層, 海進砂礫 海成砂礫の順に重なって堆積している xiii
秋田県地域の浅部地盤初期モデル (3.5.1 参照 ) 秋田県地域の浅部地盤初期モデルの断面図の例 xiv
簡便法による 1828 年三条地震の強震動評価 (3.5.3 参照 ) 簡便法による 1828 年三条地震の強震動評価 平成 22 年度と同じ手法を用い 南東傾斜 ( 左図 ) および北西傾斜 ( 右図 ) の断層面に対して 簡便法による強震動評価を行った はサブテーマ 6-1 によって推定された歴史震度を は都市を示す xv
歴史地震の震度データベースの構築 (3.6.1 参照 ) 震度データベースの画面 (1828 年越後三条地震 ) 地点ごとの家屋倒壊率と推定震度を棒グラフで表し 震度の推定に用いた史料名や史料本文が表示できる xvi
ひずみ集中帯の近世以降の主な被害地震の震源域の分布 (3.6.2 参照 ) ひずみ集中帯の近世以降の主な被害地震の震源域の分布陸域では M7 級 海域では M7.5 超の逆断層が列を成すが 必ずしも傾斜方向は一定ではなく 一列でもない 黄色で示したエリアは近世以降では大きい被害地震が未発生の場所 xvii