家具の正しい設置のお願い 販売店様向け資料 はじめに 家具は設置する床の影響を受けやすいものです 住宅の床には必ず見た目では分らない微妙な高低差があり その高低差を無くす調整を行わず設置すると家具に ねじれ 傾き が発生し 様々なトラブルにつながります 実際 良品にも関わらず 正しい設置を行われていない事が原因による不具合でクレーム返品されてしまうケースが数多くございます 設置の不備が原因によるトラブルは再設置だけでは改善されず 幾度もお客様にご迷惑をおかけしてしまいます また販売店様も商品の再納品やお客様宅への再訪問などの無駄なご負担をお掛けする事となります 設置の不備が原因によるトラブル軽減の為にも 本紙をよくご覧頂き正しい設置のご協力をお願いいたします 設置不備や高低差の調整不足が原因のトラブル事例 引出しがズレている これらの原因として 上台天板がズレている 下台天板がズレている 水平に設置されていないまたは フェルトが適切に貼付されていない 扉の隙間が不均等である 場合がほとんどです もくじ 準備編 設置時にご用意いただきたいもの フェルトを貼る場合のご注意 壁面にコンセントがある場合のご注意 設置の手順 P.2 P.3 ~ 4 P.5 P.6 実践編 実際に設置を行ってみます P.7 ~ 17 各パーツでの調整方法 P.18 ~ 19 株式会社パモウナ本社営業部販売グループ TEL 052 653-3355 20121215
設置時にご用意いただきたいもの 水平器 ( 長いモノ ) 商品設置時の床のレベル ( 高低差 ) を計測する為に必要です 水平器の見方 50~60cm 小型の水平器は不向き 気泡が若干左によっています 一見 あまり傾いていないように思われますが 家具は幅が大きい為 この場合でも両端で 5mm 程度の高低差があります 長さが短い小型の水平器は大型の家具の計測には不向きですので 長い水平器をご用意ください 水平器の計測ポイント 前後の傾き計測 ( 両端 2 箇所 ) 長い 短い 左右の傾き計測 ( 中央 ) 家具は幅が広い為 小型の水平器では精度がでません 敷板 家具の下に敷き床の高低差を埋め 家具を水平にする為に必要です 家具用バランスボード 敷板を敷く場所 商品の底面には床を保護する三角座 ( 樹脂プレート ) が付いています 敷板は必ず三角座部分に敷いてください 座の位置 三角座 1 枚で厚みの使い分けができる為 調整に大変便利です 金物メーカー様よりご購入可能です パモウナでの販売も行っておりますので お問い合わせください 合板 硬い厚紙 合板厚み :2~5mm 厚紙厚み :0.5~2mm 厚い敷板 5cm 角程度で厚みの異なるモノをご用意ください 薄い敷板 2
フェルトを貼る場合のご注意 フェルトが原因によるトラブルが多くあります 以下にご注意ください フェルトの選び方 硬質でシート状のタイプをお選びください フリーカットタイプ 厚み 2mm 以下 硬質タイプ 座の形に合わせてカットし貼付 カットして使用 座の形に合わせてカットし貼付 ズレやすい ズレて貼付している 丸型 角型 厚み 3mm 以上 軟質タイプ 使用禁止 必ず傾きや歪みがでます 座を部分的にしか貼付できない グラグラ 不安定 厚いフェルト 3
フェルトの貼る位置 必ず全ての座に貼付してください 一部しか貼付していない 家具と床の間に隙間 ができ 天板が沈み 引出同士がぶつかる 引出しや扉がズレる 座の位置 フェルトの貼り方 フェルトを貼付した状態 必ず座を覆うように貼付してください 三角座用 85 15 85 15 座を覆うように貼付します 三角座の内側に フェルトが貼付されている ストレート座用 100 20 座を覆うように貼付します ストレート座の内側に フェルトが貼付されている 4
壁面にコンセントがある場合のご注意 壁面にコンセントがないか注意してください コンセントプラグ コンセントプレート 設置場所 コンセントに触れていない 設置する壁面に コンセントなど突起物がないかを確認 突起物が触れない様に壁から離して設置 コンセントで背板が押されると 棚板がセットできなくなります 背面上部にコンセントなどの突起物で押されるケース 背板が押されて奥まで入らない 設置場所 突起物 コンセント 通気孔など 背面下部にコンセントなどの突起物で押されるケース 背板が押されて奥まで入らない 設置場所 突起物 コンセント 通気孔など 5
設置の手順 正しい設置の流れ Step1 下台の水平設置 水平器で高低差を確認 重要ポイント 下台でしっかり水平にする Step2 上台を設置左右の連結 Step3 金具で微調整 6
実際に設置を行ってみます まずは水平の調整を行わずに 設置してみました ズレ :A 隙間 :D ズレ :B ズレ :C ズレ :A ズレ :B ズレ :C キャビネット同士の隙間が広がっている奥行もズレている キャビネット同士の天板がズレている 引出しがズレている 隙間 :D 扉の隙間が不均等である 7
この状態で丁番や引出の金具調整を行っても直りませんでした ( ズレなどが大きく調整範囲を超えていた為です ) 今度は床の高低差を調整し 下台が水平になるように 設置を行ってみます Step1: 下台を設置して 水平を調整します 今回は予め商品底面の各座 ( 三角座 ストレート座 ) にフェルトを付けた状態にて実践しました フェルト 1 枚貼付済 水平器を使って下台の水平をチェックします 水平器 以下の計測ポイント全てで傾きを確認します 8
実際に計測をしてみます 左の商品を計測 右の商品を計測 幅方向 幅方向 左右方向は水平になっています 左右方向は右側が 低い状態になっています 奥行き方向 奥行き方向 左の奥行き方向は水平になっています 左の奥行き方向は後ろが 低い状態になっています 奥行き方向 奥行き方向 右の奥行き方向も水平になっています 右の奥行き方向は後ろが更に 低い状態になっています 9
計測内容で以下の状態である事が分かりました 低い 低い 低い 床が低い箇所 床が最も低い箇所 低い箇所に敷板を入れ水平になるよう調整してみます 10
計測で低いと分った 4 箇所にフェルトを各 1 枚貼りました 調整は不要 調整が必要 フェルトが付いた状態 調整用フェルト フェルト :1 枚 フェルト :2 枚 貼付されていたフェルトの下に 1 枚追加し 合計 2 枚重なった状態になりました 水平器で水平の状態を確認しました 左右方向はほぼ水平になっています 奥行き方向はまだ 後ろが少し低い状態になっています 11
まだ低い箇所に さらにフェルトをもう 1 枚貼りました フェルト 2 枚 追加調整用フェルト フェルト :1 枚 フェルト :2 枚 フェルト :3 枚 貼付されていた 2 枚のフェルトの下に更に 1 枚追加し 合計 3 枚重なった状態になりました 商品中央の座が浮いているので厚紙を敷き微調整しました フェルト 厚紙 2 枚を追加 フェルト :1 枚 商品と床の間に若干の浮きがあった為 硬い厚紙 2 枚を入れ浮きをなくしました フェルト :2 枚 フェルト :3 枚 12
もう一度 水平器で水平の状態を確認しました 左右方向は水平になっています 奥行き方向も水平になっています 引出しや下台同士のズレの状態を確認しました 調整前 調整後 天板のズレや開きが無い状態になりました 調整前 調整後 ズレがほとんど無い状態になりました 家具は背が高いので 下台の少しのズレが上台では大きなズレになってしまいます ここまでの手順でしっかり直しておきます 13
Step2 : 上台を設置し 左右連結します 上下の連結を行います 連結後 壁と家具に隙間がないかを確認しました 食器棚の上部と下部で背面との隙間は一定でした 傾きのない状態です 壁と家具上部に隙間が開く場合は 床が部分的に若干沈み商品が前に倒れています 対処方法 :P17 を参照 14
左右の連結を行います 下台での調整が出来ているので 穴位置はピッタリ一致しています 左右連結用穴 左右の連結を行います 15
ほとんどズレのない状態で設置できました A D B C 調整をしていない設置 ズレていた箇所 :A ズレていた箇所 :B ズレていた箇所 :C 隙間の箇所 :D 調整した設置 丁番など金具の調整を行い 設置完了です ( 金具ので調整方法は商品付属の説明書をご参照ください ) 16
この様に手順に従い 調整しながら設置を行えば 後の金具での調整が簡単に行えます また 金具での調整を行っても直らないなどの トラブルを未然に防ぎ また設置時間の短縮にもつながります 正しい設置を行って頂けますよう ご協力お願いいたします 設置トラブル対処例 壁と家具上部に隙間が開く場合は 上台を乗せた際 家具の重さで手前側の床が部分的に若干沈む場合があります 若干の沈みでも 家具は背が高いので上部になると壁との隙間が大きく開きます 家具の手前に敷板を敷き 家具が若干後傾になる様に調整を行ってください 家具と壁の間に隙間がでる場合は家具が手前に傾いています 手前の三角座全てに同じ高さの敷板を敷き 壁と並行になる様に調整します 17