Winmostar - LAMMPS Tutorial 4 界面ビルダ V5.012 株式会社クロスアビリティ 2015/6/18

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ポリマー界面系概要 本演習の流れは以下のとおりである 1 接合用セルを作製ポリマーツールを使って PE( ポリエチレン ) と PP( ポリプロピレン ) のポリマーセルを作成する 2 接合条件設定接合面 (ab 面 bc 面 ca 面 ) と接合方向を指定する 3 積層数指定と接合実施接合面の積み

目次 I. 孤立系 ( 気相 ) II. 単成分液体 III. 混合液体 1 希薄水溶液 2 任意の濃度の溶液 IV. タンパク質 1 リガンドなし 2 リガンドあり V. ポリマー VI. 固液界面補足 Acpypeによる電荷の割り当て補足 RESP 電荷の割り当て 2017/10/01 Copy

Winmostar- Gromacs Tutorial 2 タンパク系 (pdb2gmx を使用 ) V6.005 株式会社クロスアビリティ 2016/1/15

概要 水中のエタノール分子の溶媒和自由エネルギーを エネルギー表示 (ER) 法を用いて計算します 溶質 + 溶媒 溶媒のみ 溶質のみ それぞれの MD 計算を実施した後 エネルギー分布関数と自由エネルギーを計算します 溶液の MD ( 溶媒 + 溶質 ) 溶媒の MD

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概要 常温常圧のテトラヒドロフラン (THF) の液体について 系の作成と平衡化計算と本計算を実行し エネルギーとトラジェクトリの確認 比熱 圧縮率 動径分布関数 自己拡散係数の算出を行います 1-I. 平衡化計算エネルギー極小化 1-Il. 平衡化計算温度一定 MD 1-Ill. 平衡化計算温度

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修正履歴 2015/10/19 版 Version 6 対応版 2015/11/25 版 溶媒系 溶液系の分子数の制限に関する記述を追加 2016/1/15 版 溶質の計算を剛体近似して省略するよう変更 高圧での平衡化を省略 細かい文章表現を調整 2016/6/30 版 V6.016 対応 版 V6

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Transcription:

Winmostar - LAMMPS Tutorial 界面ビルダ V5.012 株式会社クロスアビリティ question@winmostar.com 2015/6/18

界面ビルダ概要 界面ビルダ は分子動力学計算を行うための初期配置作成ツールの一つである 本チュートリアルではポリマーを題材としているが対象となる系は分子から成る液体や無機 / 金属結晶界面 固固界面 固液界面 液液界面などであってもよい 周期境界条件での整合性を担保するために 貼り合わせる各々のセルは MD 計算によって緩和された構造のものを用いることを基本とする 接合面の形状は両者で合同でなれればならないが自動調整機能を付加する 1 接合用セルを作製ポリマーセルビルダを用いでモデリングを行い LAMMPS による MD を実行する 2 作成するセルファイル読込 1 で得られた 2 つの.mol2 ファイル ( セル 1 セル 2) をそれぞれ指定する 接合面と接合方向指定接合面 (ab 面 bc 面 ca 面 ) と接合方向 ( どちらの面を界面とするか ) を指定する 積み重ね数指定接合面の積み重ね数 およびセル 1 セル 2 各々の積層数を指定する セル 1.mol2 セル 2.mol2 1 セルファイル読み込み 2 接合面と接合方向指定 積み重ね数指定.mol2 LAMMPS

Contents I. 環境設定 II. ポリマーセルビルダを用いた接合用セルの作製 III. 界面ビルダーの呼び出し IV. MDセル選択 V. 接合方向と接合面の指定 VI. 各セルの積層数と間隔指定 VII. LAMMPS 実行 1(minimize) VIII. LAMMPS 実行 2( 温度一定 MD) IX. LAMMPS 実行 ( 温度 圧力一定 MD) X. D 表示 ( 温度 圧力一定 MD)

I. 環境設定 1 LAMMPS 及び cygwin の入手とセットアップ LAMMPS のサイトから LAMMPS を入手する さらに X-ability のサイトから cygwin_wm を入手しセットアップを実施する 詳細は以下のリンク先を参照のこと http://winmostar.com/jp/lammps_install_manual_jp_win.pdf 2 ポリマーツールの設定 [ ポリマー ]->[ 設定 ] 画面 ( 下図 ) で 必要に応じてモノマー用専用 ファイル ( 拡張子.wmo) とポリマー鎖専用ファイル ( 拡張子.wpo) の格納フォルダを指定する ( デフォルトのままでも良い )

II. ポリマーセルビルダを用いた接合用セルの作製 ポリマーツールを用いて PE 鎖からなるセルと PP 鎖からなるセルの 2 つを作成する ポリマーモデリング機能を活用した LAMMPS ポリマーチュートリアル ) 参照のこと PE 鎖 PP 鎖 1 [ モノマー登録 ] 機能を用いて電荷情報を有するポリエチレンモノマー ( ファイル名 :PEq) を登録する 2 [ ホモポリマービルダ ] を用いて 6 量体の PE 鎖を作成し登録する (PEq6) 密度を 0.5 とし X-Axis Length と Y-Axis Length を 0Å に設定する 周期境界条件の Z のチェックを外す * 5 左リストからポリマー鎖名 PEq6 を選択し Number に 20 と入力する 6 Add をクリックし右リストに反映させる 7 Build をクリックし 名前を付けて保存 ウインドウでファイル名を入力する (PEq6_20zw) 8 [ 保存 ] をクリックすると処理を開始する 得られたアモルファス構造は LAMMPS 用の.mol2 として保存される 9 PE と同様にポリプロピレンモノマーを登録し (PPq) 20 量体の PP 鎖を作成し登録する (PPq20) 10 PE と同様に Number に 20 と入力しアモルファス構造を作成し保存する (PPq20_20zw) * チェックあり : チェックを入れた方向の周期境界条件下で配置する チェックなし : チェックを入れた方向の壁内に収まるように配置する

III. 界面ビルダーの呼び出し Winmostar 最初のメインメニューから [ その他 ] [ 界面ビルダ ] を呼び出す

界面ビルダ IV. 1 MD セル選択 2 セル 1 選択ウインドウ セル 1 のセル定数が表示される セル 1 の構造が表示される 5 1 セル 1 の [Browse] をクリックする 2 PE セルのファイル ( PEq6_20zw.mol2) を選択する セル 1 のセル定数が表示され Winostar のモデリング画面にセル 1 の構造が表示される セル 2 の [Browse] をクリックし PP セルのファイル (PPq20_20zw.mol2) についてセル 1 と同様に 12 の操作を行う 5 [Nest] をクリックする ( 次スライド )

V. 接合方向と接合面の指定 1 2 5 1 Direction で貼り合わせる方向を c-axis に指定する 2 Order で貼り合わせる面を選択する 接合面が完全一致していない場合は Adjust Interface にチェックを入れる Interval 貼り合わせる 2 つのセルの間隔を Å に設定する 5 [Next] をクリックする ( 次スライド )

界面ビルダ VI. 各セルの積層数と間隔指定 接合後のファイル名を入力 5 正常終了メッセージ 1 2 6 接合後の構造表示 MD セル定数が表示される 5 1 Number of Cell 1 の a-axis, b-axis, c-axis にそれぞれ積み重ね数を入力する 2 Number of Cell 2 に積み重ね数を入力する なお指定した積層方向に応じて指定可能な軸は変化する Lattice Constants にセル定数が表示される [Build] をクリックし 接合後のファイル名 (PEq6_20zw_link_PPq20_20zw_2x2x1) を入力する 5 [ 保存 ] をクリックすると接合が実行され 正常終了した旨のメッセージウインドウが表示される [OK] をクリックする 6 Winostar のモデリング画面に接合後の構造が表示される

1 VII. LAMMPS 実行 1(minimize) 2 1 Winmostarで [ ファイル ]->[ 開く ] 画面で 拡張子として.mol2を選択し界面ビルダで作成した.mol2ファイルを開く 2 [ 計算 2]->[LAMMPS]->[ キーワード設定 ] 画面を開き [Import] をクリックしてセル情報を反映させる また必要に応じてMPIにチェックを入れprocを指定する [Generate] をクリックした後 [OK] をクリックし ]->[ キーワード設定 ] 画面を閉じる [ 計算 2]->[LAMMPS]->[LAMMPS 実行 ] を選択し LAMMPSを起動する 5 [ 計算 2]->[LAMMPS]->[ エネルギー変化 ] で計算が正常に終了しているか確認する

VIII. LAMMPS 実行 2( 温度一定 MD) 1 1 [ 計算 2]->[LAMMPS]->[ トラジェクトリ読み込み ] 画面を開き minimize 結果の最終ステップの構造を表示させる 2 [ ファイル ]->[ 名前を付けて保存 ] で 拡張子選択で.mol2 を選択し別名でファイルを保存する [ 計算 2]->[LAMMPS]->[ キーワード設定 ] 画面を開き Ensemble に nvt を選択し # of timesteps に 20000 と設定する また Output Interval を調整する [Import] をクリックしてセル情報を反映させ [Generate] をクリックした後 [OK] をクリックしキーワード設定画面を閉じる 5 [ 計算 2]->[LAMMPS]->[LAMMPS 実行 ] を選択し LAMMPS を起動する

温度変化 エネルギー変化の確認 ( 温度一定 MD) トラジェクトリ トータルエネルギー変化 1 [ 計算 2]->[LAMMPS]->[ エネルギー変化 ] で計算が正常に終了しているか確認する 2 [ 計算 2]->[LAMMPS]->[ トラジェクトリ読み込み ] で計算が正常に終了しているか確認する

IX. LAMMPS 実行 ( 温度 圧力一定 MD) 1 1 [ 計算 2]->[LAMMPS]->[ トラジェクトリ読み込み ] 画面を開き nvt 結果の最終ステップの構造を表示させる 2 [ ファイル ]->[ 名前を付けて保存 ] で 拡張子選択で.mol2 を選択し別名でファイルを保存する [ 計算 2]->[LAMMPS]->[ キーワード設定 ] 画面を開き Ensemble に npt を選択し # of timesteps を入力する また Output Interval を調整する [Import] をクリックしてセル情報を反映させ [Generate] をクリックした後 [OK] をクリックしキーワード設定画面を閉じる 5 [ 計算 2]->[LAMMPS]->[LAMMPS 実行 ] を選択し LAMMPS を起動する

計算結果の確認 ( 温度 圧力一定 MD) 1 温度変化 トラジェクトリ読み込み 1 体積変化 1 [ 計算 2]->[LAMMPS]->[ エネルギー変化 ] で計算が正常に終了しているか確認する 2 [ 計算 2]->[LAMMPS]->[ トラジェクトリ読み込み ] で計算が正常に終了しているか確認する [D] をクリックする ( 次スライド )

X. D 表示 ( 温度 圧力一定 MD) 1 D 2 1 [View]->[Preferences] を選択して Preferences ウインドウを起動する 2 [Rainbow] にチェックを入れる Mol. Weight を選択する