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弁理士試験短答 逐条読込 演習講座 ( 読込編 ) 平成 29 年 6 月第 1 回 目次 平成 29 年度短答本試験問題 関連条文 論文対策 出題傾向分析 特実法 編集後記 受講生のみなさん こんにちは 弁理士の桐生です 6 月となりましたね 平成 29 年度の短答試験は先月終了しました 気持ちも新たにがんばりましょう! 今月から平成 29 年度短答試験の問題を解くために必要な条文を確認していきます 今回は 特 実 1 6 意 2 商 1を取り上げます 問題と解答 解説は演習編を参照してください また 論文対策として 今回は特実法の出題傾向を分析します それでは 今回の講座を始めましょう 平成 29 短答本試験問題関連条文

特許 実用新案 1 特許法に規定する罰則 特許法第 198 条 ( 虚偽表示の罪 ) 第 188 条の規定に違反した者は 3 年以下の懲役又は300 万円以下の罰金に処する ----------------------------------------------------------------- 特許法第 188 条 ( 虚偽表示の禁止 ) 何人も 次に掲げる行為をしてはならない 一特許に係る物以外の物又はその物の包装に特許表示又はこれと紛らわしい表示を付する行為二特許に係る物以外の物であつて その物又はその物の包装に特許表示又はこれと紛らわしい表示を付したものの譲渡等又は譲渡等のための展示をする行為三特許に係る物以外の物の生産若しくは使用をさせるため 又は譲渡等をするため 広告にその物の発明が特許に係る旨を表示し 又はこれと紛らわしい表示をする行為四方法の特許発明におけるその方法以外の方法を使用させるため 又は譲渡し若しくは貸し渡すため 広告にその方法の発明が特許に係る旨を表示し 又はこれと紛らわしい表示をする行為 (1)3 年以下の懲役又は300 万円以下の罰金 (2) 非親告罪 (3)( 例 ) ある鉛筆がなんら特許に係らない物である場合 ( 青本 ) 1 号 : その鉛筆に特許表示を付する行為 2 号 : 特許表示を付した鉛筆を譲渡する行為 3 号 : 鉛筆を製造させるため広告にその鉛筆が特許権の対象である旨を表示する行為 4 号 : 実際には製造方法が特許の対象ではないにもかかわらず広告にその鉛筆の製造法が特許権の対象である旨を表示する行為 特許法第 196 条 ( 侵害の罪 ) 1

特許権又は専用実施権を侵害した者 ( 第 101 条の規定により特許権又は専用実施権を侵害する行為とみなされる行為を行つた者を除く ) は 10 年以下の懲役若しくは1000 万円以下の罰金に処し 又はこれを併科する (1) 特許権又は専用実施権を侵害した者に対する罰則を規定 (2) 10 年 以下の懲役若しくは 1 千万円 以下の罰金 ( 平成 18 年改正 ) (3) 非親告罪 ( 理由 ) 平成 10 年の一部改正前の旧 2 項は 特許権等は 概ね 1 私益であること 2 人格権的な要素が含まれること等を理由として親告罪とされていたが 現在では 私益ではあっても 研究開発費が増大している中 侵害によって権利者が被る被害は甚大になっていること 出願人の割合は法人が主となっており 人格権の保護という色彩は薄まっていること また 刑事訴訟法 (2 35 条 ) 上の告訴期間の制約 ( 犯人を知った日から6 月以内 ) の問題等から 平成 10 年の一部改正において 旧 2 項は削除され 特許権又は専用実施権の侵害罪は非親告罪となった ( 青本 ) (4) 懲役と罰金とが併科される場合がある ( 平成 18 年改正 ) ( 理由 ) 抑止効果を高める観点 ( 青本 ) 特許法第 200 条の2( 秘密保持命令違反の罪 ) 秘密保持命令に違反した者は 5 年以下の懲役若しくは500 万円以下の罰 金に処し 又はこれを併科する 2 前項の罪は 告訴がなければ公訴を提起することができない 3 第 1 項の罪は 日本国外において同項の罪を犯した者にも適用する (1)( 平成 16 年改正で新設 ) 秘密保持命令による営業秘密の保護の実効性を確 保する観点から 秘密保持命令違反の罪を定めるもの (2)1 項 営業秘密の保護の実効性を確保するため 懲役刑と罰金刑による刑事 罰の制裁を規定 a. 本条が適用される者 秘密保持命令に違反した者 b. 5 年以下の懲役 若しくは 500 万円以下の罰金 又はこれを 併科 (3)2 項 本罪は親告罪 ( 理由 ) 秘密保持命令違反の罪の審理では 秘密保持命令の対象となった営業 秘密の内容が審理に現れることが想定されるところ 刑事裁判手続が公開の法 廷で審理されることは憲法上の要請であり これを非公開にすることは刑事裁 判の性質上困難であるため 秘密保持命令によって保護されるべき営業秘密が 2

刑事裁判手続において一層侵害されるリスクを伴うことから 本罪を親告罪とし その訴追を営業秘密の保有者の意思にゆだねることとしたもの ( 青本 ) (4)3 項日本国外において1 項の罪を犯した者にも適用 ( 平成 17 年改正 ) ( 理由 )1 営業秘密の国外使用 開示行為の処罰と同様に 営業秘密の保護法益の観点から考えれば 国外で営業秘密が開示されようとも 営業秘密の財産的価値が減少することに違いはないことから 秘密保持命令違反については 国外犯についても処罰の必要がある 2 秘密保持命令違反については 一般的な営業秘密の国外使用 開示行為とは異なり その主体が訴訟当事者等に限定される このため 国際協調主義との関係でも 処罰の対象が不用意に広がることにはならない 3 同じ日本国内で行われている訴訟において 日本で管理されている営業秘密と外国で管理されている営業秘密を差別することは 司法秩序の維持という観点からは著しく合理性に欠ける ( 青本 ) 特許 実用新案 6 特許法に規定する明細書等の補正 特許法第 53 条 ( 補正の却下 ) 第 17 条の2 第 1 項第一号又は第三号に掲げる場合 ( 同項第一号に掲げる場合にあつては 拒絶の理由の通知と併せて第 50 条の2の規定による通知をした場合に限る ) において 願書に添付した明細書 特許請求の範囲又は図面についてした補正が第 17 条の2 第 3 項から第 6 項までの規定に違反しているものと特許をすべき旨の査定の謄本の送達前に認められたときは 審査官は 決定をもつてその補正を却下しなければならない 2 前項の規定による却下の決定は 文書をもつて行い かつ 理由を付さなければならない 3 第 1 項の規定による却下の決定に対しては 不服を申し立てることができない ただし 拒絶査定不服審判を請求した場合における審判においては この限りでない (1) 特許査定の謄本送達前に不適法な補正がなされた場合の取扱いについて規定 ( 趣旨 )( 青本 ) 1 従来は 補正が要旨変更と認定された場合に その補正を却下するとともに 補正却下不服審判 ( 旧 122 条 1 項 ) の請求がなされた場合には 特許出願の 3

審査を中止する ( 同 4 項 ) 旨が規定されていたが 平成 5 年の一部改正により 制度の国際的調和 迅速な権利付与の実現の観点から 不適法な補正である新規事項を追加する補正がなされた場合には これを特許出願の拒絶の理由 (4 9 条 1 号 ) とすることとされたため 補正却下の処分はなされないこととなった 2しかしながら 第 2 回目以降の拒絶理由通知に対する補正 (17 条の2 第 1 項 3 号 ) が不適法である場合についてまで 特許出願の拒絶の理由とすると その補正が不適法である旨の拒絶理由を再度通知し 更にその拒絶理由通知に対しては 補正が可能であるから 更に補正について審査を行う必要があり 審査の迅速性が確保され難いこととなるため 本条において 第 2 回目以降の拒絶理由通知に対する補正が不適法であることが特許査定の謄本の送達前に認められた場合には 当該補正を却下することとした 3 分割出願制度の濫用を抑止する観点から 第 1 回目の拒絶理由通知と併せて 50 条の2の規定による通知がされた場合も 第 2 回目以降の拒絶理由通知がされた場合と同様に扱うこととした ( 平成 18 年改正 ) (2)1 項補正却下される場合 a. 最後の拒絶理由通知 ( 特 17 条の2 第 1 項 3 号 ) に対してした補正が 特 17 条の2 第 3 項 ~6 項までの規定に違反している場合 1 特 17 条の2 第 3 項 ( 新規事項を追加する補正 ) 2 特 17 条の2 第 4 項 ( 発明の内容を大きく変更する補正 ) 3 特 17 条の2 第 5 項 ( 請求項の削除 特許請求の範囲の特定の減縮 誤記訂正 拒絶の理由に示す事項についてする明瞭でない記載の釈明を目的としない補正 ) 4 特 17 条の2 第 6 項 ( 特許請求の範囲の限定的減縮補正 ( 特 17 条の2 第 5 項 2 号 ) であって 独立して特許を受けられない補正 ( 準特 126 条 7 項 ) b. 併せて通知された 1 最初の拒絶理由通知 ( 特 17 条の2 第 1 項 1 号 ) 及び 2 特 50 条の2の規定による通知 に対してした補正が 特 17 条の2 第 3 項 ~6 項までの規定に違反している場合 ( 平 18 年改正 ) 4