Anterior Subluxation of the Shoulder in Skiing by T. Fujiwara Department of Orthopedic Surgery Yukiguniyamato General Hospital M. Kawabata Department of Orthopedic Surgery Toranomon Hospital Injury to the shoulder is one of the comon ski injuries. We treated nine cases suffering from recurrent anterior subluxation caused by ski injuries over the past two years. Six patients were men and 3 were women. The right shoulder was injured in 4 patients and the left shoulder in 5 patients. The average age was 25.8 years with a range of 14 to 36 years. Anterior subluxation of the sholder caused by a ski injury is difficult to identify and frequently misdiagnosed. These nine patients had been diagnosed as having some condition other than subluxation and some of them had not been treated correctly. They has all fallen down while skiing. At least 4 patients had experienced a direct blow to the sholder. After injury. they had complained of a "dead arm" when the arm was in an elevated position with external rotation. All the cases had positive anterior apprehension signs. We recognized the slipping out of the humeral head with a click objectively in three cases. Computed arthrotomography and arthroscopy demonstrated that the cause of instability was labral and capsular lesion (Bankart lesion). We belive the reason the injury brought about subluxation rather than dislocation was the different arm position or the different direction of the force. At first, we should treat patients conservatively, since muscle exercises may be effective sometimes. It is important to recognize that traumatic subluxation of the shoulder may occur in ski injuries and frequently leave a dead arm syndrome.
この 中で 肩 関 節 脱 臼 と診 断 され た もの は,そ の 50%,約200例 と見 積 る こ とが で きる.こ の よう に, ス キ ー に よる肩 関節 外 傷 の症 例 は非 常 に多 く,か つ 毎 年増 え続 け て い るが,初 診 の段 階 で,必 ず し も適 切 な 治療 が な され てい な い.今 回取 り上 げ た反復 性 肩 関 節 前 方亜 脱 臼 の症 例 は,そ の1つ で あ り,打 撲 捻 挫 と の 診 断で放 置 され て い る例 も散 見 され,ス キ ー診 療 所 な どで治療 に 当た る医 師 は,こ の疾 患 の 存在 に注 意 す る こ とが必 要 と思 われ る. 一般 に反復 性 前 方亜 脱 臼 に いた る経 過 を見 る と,バ レー ボー ル テニ ス バ トミン トンな どで,頻 回 に肩 関節 の外転 外 旋 を繰 り返 す うちに発 症 す る場 合 と,外 傷性 肩 関節 脱 臼 や反 復 性 肩関 節 脱 臼 か ら,反 復 性 亜脱 臼 に移 行 す る場 合 が よ くみ られ る.さ らに今 回呈 示 し た症 例 の よ う に,明 確 な外 傷 を きっ か け と して,し か も肩関 節脱 臼 を起 こす こ とな しに,亜 脱 臼障 害 が 生 ず る場 合 が あ り,こ の 中で と くに,発 症 時 に肩関 節 の 脱 る撮 影 や 二重 造 影 法 よ りも,CT像 臼感 の な い症 例 は,問 診 検 査 な どを慎 重 に行 わ な 2).CT関 い と,診 断 を誤 る ことが あ る. く対 応 して お り,実 際 の関節 唇 の剥 離 した状 態 と,弛 反 復 性肩 関 節 前方 亜 脱 臼の 原 因 と して は, (1)肩 は 明 瞭 で あ る(図 節 造 影 の 所見 は,関 節 鏡 検 査 での 所 見 とよ 緩 した 関節 包 を,ほ ぼ正 確 に表 わ して い る. 甲関 節唇 前 縁 の損 傷Bankartlesion(2)関 受 傷機 転 は,ス キ ー 中の転 倒 で,肩 関節 を伸 展外 転 節包 の 過度 の 弛緩 が,あ げ られ る2)4}5}6}S).今 回呈 示 した 位 で,上 腕 か ら肩 に か けて 強打 して い る例 が 多 い よ う 9症 例 は すべ て,明 確 な ス キー 外傷 を きっ か け と して で あ る.受 傷 時 の状 況 につ い て正 確 に把握 で きな い例 発 症 した反 復 性 前方 亜 脱 臼 あ り,CT関 関節 鏡検 査 にて,Bankartlesionが 節造 影 お よ び もあ るが,少 な くと も9例 中4例 は,前 述 の 肢位 で, 認 め られ た.ま た, 直接 上 腕 か ら肩 を強打 して い る.こ の 受傷 機 転 か ら判 下方 へ の軽 度 の 不安 定 も合 わ せ 持 つ2例 は,明 らか に 断 す る と,肩 甲関節 面 に対 して,内 前 方 また は内前 上 関節 包 の弛 緩 を認 め るが,健 側 の肩 関 節 は正 常 で あ る 方 に,上 腕骨 頭 を押 しつ け る方 向 に力 が働 くこ とに な こ とか ら,外 傷性 に関 節包 の 剥 離 断 裂 が生 じ,関 節 る(図3).こ 包 の弛緩 状 態 が残 った もの と判 断 して い る. ら前 上 方 に わ た って い る こ とに一 致 して い る3)(図4). 発 症 時 の状 況,受 傷後 の 経 過,一 定 の肢 位 で の不 安 の こ とは,関 節唇 の損 傷 部位 が,前 方 か 受 傷 時 に強 い外 力 が加 わ り,か つ関 節 唇前 縁 の 損傷 も 感 の 出 現 な ど患者 の 訴 え と,Anteriorapprehension 小 さ くは な い に も拘 らず,脱 臼 を生 じな か った の は, testが 陽性 で あ る こ とか ら,多 くの 場 合,正 しい診 断 この 上 腕 骨頭 に働 く力 の方 向 が,内 前 方か ら内 前上 方 が可 能 で あ る.し か し症 例 の 中 に は,上 腕 骨 頭 がslip で あ る こ と も,一 因 で はな い か と推 測 して い る. outす る こ とに よる 脱 臼感 を訴 えな い こと も多 い. 治 療 と して は,初 回受 傷 時 は,外 傷性 脱 臼 と同様 に, また ス キー に よる転倒 で,肩 を直 接 打 撲 し,腫 脹 と疹 肩関 節 の 固定 をす べ きで あ ろ う.その 固定 期 間 に よ り, 痛 が 強 い時 期 に は,腱 板 断 裂 な どと鑑 別 しが た い こ と 反復 性 亜 脱 臼障 害 を,若 干 で も防止 で きるか 否 か は, もあ る.こ の こ とか ら も,早 期 に関 節造 影 を行 う こ と 議論 の 分 か れ る と ころ で あ るが,関 節 唇 関 節 包 の剥 が 重 要 で,と くに病 因 を確 定 す る に は,CT関 離 を生 じて い る こ とか ら,3週 が 有 用 で あ る.当 院 で は,30%ウ 節造影 ログ ラ フ ィ ンを用 い て,肩 関 節造 影 を行 い,そ の後,直 ちにCT撮 てい る.造 影 剤の 濃 度 として は,30%ほ 間の 固 定 は必 要 で あ る と考 えて い る.今 回 の9症 例 の よ う に,反 復 性 前方 亜 影 を行 っ 脱 臼 を呈 して い る例 に は,先 ず 内転 外 転 内 旋 外旋 筋 どに な る よ う 群 の筋 力 強化 運 動 に よる保 存療 法 で,経 過 を見 て い る. に,生 食 また は局 所麻 酔 剤 で希 釈 して用 いた 方が,CT これ は,一 部 の症例 で はあ るが,保 存療 法 で 軽快 す る 像 で の 関節 唇 の描 出 に優 れ て い て,空 気 単 独 注入 に よ こ とが あ る た めで あ る6}.ま た バ レー ボ ール や テニ ス 一298一
EZ1 4 Site of the Bankart lesion (9 cases of recurrent anterior subluxation)
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