統合的指標開発と新国富指標 (IWI) 持続可能な開発目標 (SDGs) への貢献 馬奈木俊介東北大学准教授 /IGES フェロー 主催公益財団法人地球環境戦略研究機関 2015 年 1 月 15 日富国生命ビル 1
新国富 (Inclusive Wealth Index: IWI) 出典 :Muñoz, P., Petters, K., Managi, S. and Darkey, E. (2014) 2014. Measuring progress toward sustainability. Cambridge: Cambridge University Press, pp. 15-62. 主催公益財団法人地球環境戦略研究機関 2015 年 1 月 15 日富国生命ビル 2
持続可能な開発目標 (Sustainable Development Goals: SDGs) 目標 1 目標 2 目標 3 目標 4 目標 5 目標 6 目標 7 目標 8 目標 9 あらゆる場所のあらゆる形態の貧困を終わらせる 飢餓を終わらせ 食糧安全保障および栄養改善を実現し 持続可能な農業を促進する あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し 福祉を促進する すべての人々への包括的かつ公平な質の高い教育を提供し 生涯学習の機会を促進する ジェンダー平等を達成し すべての女性および女子のエンパワーメントを行う すべての人々の水と衛生の利用可能性と持続可能な管理を確保する すべての人々の 安価かつ信頼できる持続可能な現代的エネルギーへのアクセスを確保する 包括的かつ持続可能な経済成長 およびすべての人々の完全かつ生産的な雇用とディーセント ワーク ( 適切な雇用 ) を促進する レジリエントなインフラ構築 包括的かつ持続可能な産業化の促進 およびイノベーションの拡大を図る 目標 10 各国内および各国間の不平等を是正する 目標 11 包括的で安全かつレジリエントで持続可能な都市および人間居住を実現する 目標 12 持続可能な生産消費形態を確保する 目標 13 気候変動およびその影響を軽減するための緊急対策を講じる 目標 14 持続可能な開発のために海洋資源を保全し 持続的に利用する 陸域生態系の保護 回復 持続可能な利用の推進 森林の持続可能な管理 砂漠化への対処 ならびに土地の劣化の阻止 目標 15 防止および生物多様性の損失の阻止を促進する持続可能な開発のための平和で包括的な社会の促進 すべての人々への司法へのアクセス提供 およびあらゆるレベルに目標 16 おいて効果的で説明責任のある包括的な制度の構築を図る 目標 17 持続可能な開発のための実施手段を強化し グローバル パートナーシップを活性化する 出典 : 吉田哲郎 宮澤郁穂 (2014) 持続可能な開発目標 (SDGs) に関するオープン ワーキング グループ成果文書 (IGES 仮訳 ) 主催公益財団法人地球環境戦略研究機関 2015 年 1 月 15 日富国生命ビル 3
ポスト 2015 年開発アジェンダの中心目標 The Road to Dignity by 2030: Ending Poverty, Transforming All Lives and Protecting the Planet (2015.12) ポスト 2015 の中心目標となるのは 成長と雇用創出により極度の貧困撲滅である 地球環境への負荷を減らしながらの経済成長が重要である 富の再定義が必要 目標や指標の再設定 主催公益財団法人地球環境戦略研究機関 2015 年 1 月 15 日富国生命ビル 4
出典 :Muñoz, et al. (2014) 主催公益財団法人地球環境戦略研究機関 2015 年 1 月 15 日富国生命ビル 5
6 7 Bahrain 5 4 Republic of Korea 6 Maldives United Arab Emirates 5 Singapore Jordan United States of America India China Uganda Afghanistan Qatar Yemen Bangladesh Israel Mauritius Egypt Malaysia Mauritania 3 Dominican Republic Costa Kenya Rica Viet Nam Gambia Japan Brazil Benin Syrian Arab Republic Niger Ireland Panama Haiti Pakistan Tunisia Honduras Saudi Arabia Botswana Togo Thailand Morocco Chile Guatemala Luxembourg Rwanda Malta Mexico 2 Ghana Burundi Sri Lanka Philippines Senegal Lesotho Turkey Spain Algeria Nicaragua Indonesia Greece Swaziland Cambodia Venezuela Belize Colombia South Namibia Africa El Salvador Cyprus Sierra Leone Iceland Czech Republic Germany Cameroon Nepal Ecuador Norway Mali Canada Argentina Fiji Austria New Zealand United Republic of Tanzania Sudan (former) Nigeria Paraguay United Kingdom Portugal Belgium Côte d'ivoire France Gabon Iran Jamaica Australia 1 Peru Italy Trinidad and Tobago Hungary Poland Slovenia Netherlands Zimbabwe Lithuania Denmark Barbados Estonia Sweden Slovakia Tajikistan Lao People's Democratic Croatia Latvia Kyrgyzstan Malawi Myanmar Liberia Kuwait Mozambique Republic Albania Serbia Uruguay Mongolia Kazakhstan Iraq Zambia Cuba Papua New Bolivia Romania Finland Russian Guinea Democratic Congo Republic of the Switzerland 0 Federation Guyana Congo Armenia Ukraine Bulgaria Central African Republic 4 3 2 1 - -1-1 -2 主催公益財団法人地球環境戦略研究機関 2015 年 1 月 15 日富国生命ビル 6
出典 :Muñoz, et al. (2014) 主催公益財団法人地球環境戦略研究機関 2015 年 1 月 15 日富国生命ビル 7
変化 一人当り 効率 出典 :Muñoz, et al. (2014) 主催公益財団法人地球環境戦略研究機関 2015 年 1 月 15 日富国生命ビル 8
一人あたり GDP と一人あたり新国富の比較 出典 :Muñoz, et al. (2014) 主催公益財団法人地球環境戦略研究機関 2015 年 1 月 15 日富国生命ビル 9
出典 :Muñoz, et al. (2014) 主催公益財団法人地球環境戦略研究機関 2015 年 1 月 15 日富国生命ビル 10
国の目標 定量性 相互のリンク 富 満足度 ( 幸福度 ) 主催公益財団法人地球環境戦略研究機関 2015 年 1 月 15 日富国生命ビル 11
新国富と HDI 主催公益財団法人地球環境戦略研究機関 2015 年 1 月 15 日富国生命ビル 12
統合的指標開発のための研究 ( 環境経済の政策研究 ) - 本研究の目的 - 環境 経済 社会を統合的に評価するための指標の提案 平成 26 年度 持続可能性指標 幸福度指標 分析結果の活用 我が国に適する指標と政策への活用の検討 持続可能性 幸福度関連指標を用いた国家間 国内地域間比較評価 分析結果の活用 平成 25 年度 持続可能性指標の精緻化に関する分析 幸福度指標を用いた自然資本の金銭価値評価 生活の質に関連する指標の統合化に関する分析 持続可能性 幸福度関連指標の比較検討 平成 24 年度 持続可能性指標の精緻化のための手法の検討 幸福度関連指標の研究のための手法の検討 情報提供 持続可能性 幸福度関連指標に関する情報収集 情報提供 主催公益財団法人地球環境戦略研究機関 2015 年 1 月 15 日富国生命ビル 13
期待される成果と政策への貢献 国内外における持続可能性 幸福度関連指標に関する議論の整理と各指標の比較 既存の持続可能性指標であるジェニュイン セービング (GS) の精緻化 環境という要素が与える生活満足度への影響分析 より良い暮らし指標 (BLI) の統合化 持続可能性 幸福度関連指標を用いた国家間 国内地域間比較評価 指標による評価のための統計情報のあり方に関する提言 我が国に適する環境 経済 社会を統合的に評価するための指標および政策立案における当該指標の活用方法の提案 環境政策への貢献 多面的 統合的な政策評価を可能にする指標体系と政策立案における活用方法の提案 第四次環境基本計画の年次点検において進捗状況測定のために活用 平成 24 年度以降の内閣府における幸福度指標の議論への貢献 平成 28 年以降のポストミレニアム開発目標へのインプット 主催公益財団法人地球環境戦略研究機関 2015 年 1 月 15 日富国生命ビル 14
ご清聴どうもありがとうございました 地球環境戦略研究機関 http://www.iges.or.jp/ 主催公益財団法人地球環境戦略研究機関 2015 年 1 月 15 日富国生命ビル 15