平成 30 年 7 月 8 日 ( 日 ) 施行 第 191 回全経簿記能力検定試験 1 級商業簿記 会計学解説 第 1 問 1. 企業会計原則第二損益計算書原則一 2. 企業会計原則第二損益計算書原則一 A 3. 企業会計原則第二損益計算書原則一 B 4. 企業会計原則第三貸借対照表原則一 5. 企業会計原則第三貸借対照表原則一 B 6. 企業会計原則第三貸借対照表原則三 7. 企業会計原則第三貸借対照表原則五 第 2 問 1. 当店発行の商品券 商品券連合会発行の商品券 他店商品券 2. 満期保有目的債券を減少させ 差入有価証券勘定を増加させる 金額は帳簿価額 3. 備品の帳簿価額は 800,000-240,000= 560,000 1 正味売却価額は 440,000-5,000= 435,000 2 使用価値は 420,000 1>2より 回収可能価額は 435,000 減損損失 : 560,000-435,000= 125,000 4. 払込完了時には以下の処理がなされている ( 借 ) 別段預金 4,000,000 ( 貸 ) 新株式申込証拠金 4,000,000 1 別段預金を当座預金とする ( 借 ) 当座預金 4,000,000 ( 貸 ) 別段預金 4,000,000 2 新株式申込証拠金を資本金 資本剰余金に振り替える 資本金組入額 1,500 2,000 株 = 3,000,000 資本準備金 1,000,000 ( 借 ) 新株式申込証拠金 4,000,000 ( 貸 ) 資本金 3,000,000 資本剰余金 1,000,000 3 株式の発行費用 ( 借 ) 株式交付費 100,000 ( 貸 ) 当座預金 100,000 1+2+3 5. 前払金 $600 @ 105= 63,000 外貨建買掛金 ($3,000-$600) @ 110= 264,000 6. 額面金額と払込金額の差額は 5,000,000-4,928,000= 72,000 4 年 (48 ヶ月 ) で償却発行から決算日まで 9 か月経過している 当期償却額は 72,000 (9 ヶ月 /48 ヶ月 )= 13,500 また 社債利息は年利率 1.0% 5,000,000 1.0%= 50,000 9 ヶ月分の社債利息を見越計上する 50,000 (9 ヶ月 /12 ヶ月 )= 37,500 社債発行費 80,000 は4 年 (48 ヶ月 ) で償却するところ 当期は 9 ヶ月 80,000 (9 ヶ月 /48 ヶ月 )= 15,000 1
第 3 問 問 1 資本金の4 分の1 5,000,000 千円 (1/4)=1,250,000 千円資本準備金 + 利益準備金 =900,000 千円 +300,000 千円 =1,200,000 千円 1 準備金の要積立額は 1,250,000 千円 -1,200,000 千円 =50,000 千円 2 配当金の 1/10=650,000 千円 (1/10)=65,000 千円 1<2より1の全額を積み立てる ( 配当財源は繰越利益剰余金 ) 任意積立金の積立てとあわせて ( 借 ) 繰越利益剰余金 800,000 ( 貸 ) 未払配当金 650,000 利益準備金 50,000 任意積立金 100,000 繰越利益剰余金残高 1と 決算整理前の繰越利益剰余金残高 1,160,000( 貸方 ) の関係は 1-(700,000 千円 +100,000 千円 )=1,160,000 千円 1=1,960,000 千円当期純利益 ( 借 ) 損益 1,360,000 ( 貸 ) 繰越利益剰余金 1,360,000 株主資本 資本金 資本剰余金 資本準備金 利益準備金 利益剰余金 その他利益剰余金 任意積立金繰越利益剰余金 株主資本合計 純資産合計 当期首残高 5,000,000 900,000 300,000 360,000 11,960,000 8,520,000 8,520,000 当期変動額 剰余金の配当 250,000 100,000 800,000 650,000 4 650,000 当期純利益 1,360,000 1,360,000 1,360,000 当期変動額合計 50,000 100,000 560,000 710,000 710,000 当期末残高 5,000,000 900,000 350,000 460,000 2,520,000 39,230,000 9,230,000 問 2 自己資本 ( 平均値 )=(8,520,000 千円 +9,230,000 千円 )/2=8,875,000 千円 当期純利益 1,360,000 千円 ROE = 100 = 100 =15.3239 15.3% 自己資本 8,875,000 千円 第 4 問 土地の評価替え 連結修正仕訳 ( 借 ) 諸資産 20,000 ( 貸 ) 評価差額 20,000 ( 借 ) 資本金 資本剰余金 利益剰余金 評価差額 100,000 52,000 28,000 20,000 ( 貸 ) 子会社株式 非支配株主持分利益剰余金 ( 負ののれん発生益 ) 156,000 40,000 4,000 非支配株主持分 :(100,000 千円 +52,000 千円 +28,000 千円 +20,000 千円 ) 20%=40,000 千円 2
第 5 問 資料 2 検討事項 1. 現金過不足実際有高 250,359 千円 > 帳簿残高 249,059 千円 実際有高の方が 1,300 千円多い原因不明のため雑益 ( 営業外収益 ) として処理する ( 借 ) 現金 1,300 ( 貸 ) 雑益 1,300 貸借対照表現金預金 :250,359 千円 +467,050 千円 =717,409 千円 2. 仮払金の処理 ( 借 ) ソフトウエア仮勘定仮払法人税等退職給付引当金 1,200 90,000 450 ( 貸 ) 仮払金 91,650 3. 仮受金の処理 ( 借 ) 仮 受 金 6,900 ( 貸 ) 有 価 証 券 有価証券売却益 取得原価 0.60 千円 10,000 株 =6,000 千円 売却価額 0.69 千円 10,000 株 =6,900 千円売却益 :900 千円 6,000 900 資料 3 決算整理事項 1. 受取手形と売掛金の期末残高は 23,400 千円 +45,600 千円 =69,000 千円貸倒引当金は 69,000 3.0%=2,070 千円残高試算表の貸倒引当金残高は 1,250 千円なので 差額補充法により ( 借 ) 貸倒引当金繰入 820 ( 貸 ) 貸倒引当金 820 2. 有価証券の評価替え湯布院会社株式 (1.15 千円 -1.20 千円 ) 20,000 株 = 1,000 千円 ( 評価損 ) 草津会社株式 (0.74 千円 -0.60 千円 ) 40,000 株 =5,600 千円 ( 評価益 ) 資料 2 3より 草津会社株式は期中に 10,000 株売却している ( 借 ) 有価証券 4,600 ( 貸 ) 有価証券評価益 4,600 貸借対照表有価証券 :(1.15 千円 20,000 株 )+(0.74 千円 40,000 株 )=52,600 千円 3. 期末商品の評価 @24.0 千円 @24.2 千円 なし X 商品 4,950 個 @24.0 千円 (5,000 個 -4,950 個 )=1,200 千円 5,000 個 なし 3
@5.0 千円 @4.7 千円 Y 商品 6,000 個 6,400 個 @5.0 千円 (6,400 個 -6,000 個 )=2,000 千円 (@5.0 千円 -@4.7 千円 ) 6,000 個 =1,800 千円 帳簿棚卸商品 X 商品 24.0 千円 5,000 個 =120,000 千円 Y 商品 5.0 千円 6,400 個 =32,000 千円 152,000 千円 1,200 千円 +2,000 千円 =3,200 千円 1,800 千円 ( 借 ) 仕 入 174,000 ( 貸 ) 繰 越 商 品 繰 越 商 品 152,000 仕 入 3,200 繰 越 商 品 1,800 繰 越 商 品 貸借対照表商品 :152,000 千円 -3,200 千円 -1,800 千円 =147,000 千円 174,000 152,000 3,200 1,800 4. 減価償却建物 ( 定額法 ) 耐用年数 40 年残存価格ゼロ (280,000 千円 -0 千円 )/40 年 =7,000 千円 ( 借 ) 減価償却費 7,000 ( 貸 ) 建物減価償却累計額 7,000 備品 ( 定率法 ) 耐用年数 8 年償却率 0.250 (50,000 千円 -12,500 千円 ) 0.250=9,375 千円 ( 借 ) 減価償却費 9,375 ( 貸 ) 備品減価償却累計額 9,375 車両運搬具 ( 生産高比例法 ) 残存価額取得価額の 10%(150 千円 ) (1,500 千円 -150 千円 ) (32,000 km /150,000 km )=288 千円 ( 借 ) 減価償却費 288 ( 貸 ) 車両運搬具減価償却累計額 288 貸借対照表減価償却累計額 :225,325 千円 ( 建物 )196,000 千円 +7,000 千円 =203,000 千円 ( 備品 )12,500 千円 +9,375 千円 =21,875 千円 ( 車両運搬具 )162 千円 +288 千円 =450 千円損益計算書減価償却費 :7,000 千円 +9,375 千円 +288 千円 =16,663 千円 5. 実用新案権償却耐用年数 5 年のうち前期末で2 年償却が終わっている 残り3 年で償却当期の償却額は 720 千円 /3 年 =240 千円 ( 借 ) 実用新案権償却 240 ( 貸 ) 実用新案権 240 貸借対照表実用新案権 :720 千円 -240 千円 =480 千円損益計算書実用新案権償却 :240 千円 4
6. 退職給付 ( 借 ) 退職給付費用 600 ( 貸 ) 退職給付引当金 600 問 2 退職給付引当金:35,200 千円 -( )450 千円 +600 千円 =35,350 千円 資料 2 2 仮払金の処理より 損益計算書退職給付費用 :600 千円 7. 借入金の利息 1 ヶ月の利息額は (3,000 千円 2.4%)/12 ヶ月 =6 千円決算日は借入から 4 ヶ月経過 4 ヶ月分が未払利息 ( 借 ) 支払利息 24 ( 貸 ) 未払利息 24 損益計算書支払利息 :24 千円 8. 費用の繰延向こう 3 年分 (36 か月 ) 支払の保険料 1,800 千円 50 千円 / 月平成 29 年 7 月 1 日 ~ 平成 30 年 3 月 31 日 (9 か月 ) 50 千円 9 ヶ月 =450 千円 保険料 ( 当期の費用 ) 平成 30 年 4 月 1 日 ~ 平成 31 年 3 月 31 日 (12 か月 ) 50 千円 12=600 千円 前払費用平成 31 年 4 月 1 日以降 (15 か月 ) 50 千円 15=750 千円 長期前払費用 ( 借 ) 前払費用 600 ( 貸 ) 保険料 1,350 長期前払費用 750 貸借対照表前払費用 :600 千円長期前払費用 :750 千円損益計算書保険料 :1,935 千円 -1,350 千円 =585 千円 9. 法人税の計上 税引前当期純利益は 628,000 千円となるので 法人税等の金額は 628,000 千円 30%=188,400 千円 5