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平成26年度 第138回 日商簿記検定 1級 会計学 解説

連結の補足 連結の 3 年目のタイムテーブル B/S 項目 5つ 68,000 20%=13,600 のれん 8,960 土地 10,000 繰延税金負債( 固定 ) 0 利益剰余金期首残高 1+2, ,120 P/L 項目 3 つ 少数株主損益 4 1,000 のれん償却額 5 1,1

第1章 簿記の一巡

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時系列表 ( 単位 : 円 ) 検算 : 当期純利益 +30,000=40,000-10,000=60,000-30,000(p.5 も同様 ) X1.12/31 連結第 1 年度 X2.12/31 連結第 2 年度 X3.12/31 資本金 300, , ,

第 151 回日商簿記 2 級解答解説 第 1 問 実教出版株式会社 解答 仕 訳 借方科目金額貸方科目金額 現 金 8,500,000 車両減価償却累計額 760,000 1 商 品 6,100,000 本 店 17,640,000 車 両 3,800,000 2 その他有価証券 2,000,00

連結貸借対照表 ( 単位 : 百万円 ) 当連結会計年度 ( 平成 29 年 3 月 31 日 ) 資産の部 流動資産 現金及び預金 7,156 受取手形及び売掛金 11,478 商品及び製品 49,208 仕掛品 590 原材料及び貯蔵品 1,329 繰延税金資産 4,270 その他 8,476

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⑴ ⑵ ⑶ ⑵

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平成30年公認会計士試験

参考 企業会計基準第 25 号 ( 平成 22 年 6 月 ) からの改正点 平成 24 年 6 月 29 日 企業会計基準第 25 号 包括利益の表示に関する会計基準 の設例 企業会計基準第 25 号 包括利益の表示に関する会計基準 ( 平成 22 年 6 月 30 日 ) の設例を次のように改正

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⑵ ⑶ ⑷ ⑸ ⑴ ⑵

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営業活動によるキャッシュ フロー 投資活動によるキャッシュ フロー 財務活動によるキャッシュ フロー 現金及び現金同等物期末残高 百万円 百万円 百万円 百万円 28 年 3 月期 12,634 11,407 4,547 34, 年 3 月期 14, ,391 38,41

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野村アセットマネジメント株式会社 平成30年3月期 個別財務諸表の概要 (PDF)

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2019 年 5 月 10 日 東京都千代田区丸の内一丁目 9 番 1 号大和企業投資株式会社 貸借対照表 (2019 年 3 月 31 日現在 ) ( 単位 : 百万円 ) 科 目 ( 資産の部 ) 流動資産 現 金 及 び 預 金 営 業 投 資 有 価 証 券 投 資 損 失 引 当 金 前

野村アセットマネジメント株式会社 2019年3月期 個別財務諸表の概要 (PDF)

NO 連結精算表科目 & 連結開示 前連結会計 当連結会計 増減差額 科目 借 年度 年度 借方 方 連結借対照表 千円 千円 千円 千円 開 38 社債 20,000,000 5,000,000 開 39 長期借入金 16,500,000 16,071,500 開 40 リース債務 632,000

銀行法施行規則 ( 昭和五十七年大蔵省令第十号 ) 別紙様式第 1 号の 2 改正案 現行 別紙様式第 1 号の2( 第 条第 1 項関係 ) ( 日本工業規格 A4) ( 略 ) 第 2 第 期中 ( 年 月 日現在 ) 中間貸借対照表 科 目 金 額 科 目 金 額 別紙様式第 1 号の2( 第

IFRS基礎講座 IAS第12号 法人所得税


(2) サマリー情報 1 ページ 1. 平成 29 年 3 月期の連結業績 ( 平成 28 年 4 月 1 日 ~ 平成 29 年 3 月 31 日 ) (2) 連結財政状態 訂正前 総資産 純資産 自己資本比率 1 株当たり純資産 百万円 百万円 % 円銭 29 年 3 月期 2,699 1,23


-2 -


第 16 回ビジネス会計検定試験より抜粋 ( 平成 27 年 3 月 8 日施行 ) 次の< 資料 1>から< 資料 5>により 問 1 から 問 11 の設問に答えなさい 分析にあたって 連結貸借対照表数値 従業員数 発行済株式数および株価は期末の数値を用いることとし 純資産を自己資本とみなす は

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業結合ステップ2に関連するJICPA実務指針等の改正について⑧・連結税効果実務指針(その3)

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目 次 連結計算書類 連結貸借対照表 1 連結損益計算書 2 連結株主資本等変動計算書 3 連結注記表 Ⅰ. 連結計算書類の作成のための基本となる重要な事項に関する注記 4 Ⅱ. 連結貸借対照表に関する注記 6 Ⅲ. 連結株主資本等変動計算書に関する注記 6 Ⅳ. 金融商品に関する注記 6 Ⅴ.1

平成29年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結)

スライド 1

085 貸借対照表の純資産の部の表示に関する会計基準 新株予約権 少数株主持分を株主資本に計上しない理由重要度 新株予約権を株主資本に計上しない理由 非支配株主持分を株主資本に計上しない理由 Keyword 株主とは異なる新株予約権者 返済義務 新株予約権は 返済義務のある負債ではない したがって

包括利益の表示に関する会計基準第 1 回 : 包括利益の定義 目的 ( 更新 ) 新日本有限責任監査法人公認会計士七海健太郎 1. はじめに企業会計基準第 25 号 包括利益の表示に関する会計基準 ( 以下 会計基準 ) が平成 22 年 6 月 30 日に

問題 20 C 為替予約 攻める 6 分 問題 21 C 会社分割 持分法適用 攻める 6 分 問題 23 D 国内成果連結 のれん 攻める 4 分 問題 24 C 国内成果連結 繰延税金資産 攻める 6 分 問題 25 C 国内成果連結 非支配株主持分 攻める 6 分 問題 26 C 国内成果連結

公開草案 (2) その他利益剰余金 積立金繰越利益剰余金利益剰余金合計 5 自己株式 5 自己株式 6 自己株式申込証拠金 6 自己株式申込証拠金株主資本合計株主資本合計 Ⅱ 評価 換算差額等 Ⅱその他の包括利益累計額 1 その他有価証券評価差額金 1 その他有価証券評価差額金 2 繰延ヘッジ損益

第 14 期 ( 平成 30 年 3 月期 ) 決算公告 平成 30 年 6 月 21 日 東京都港区白金一丁目 17 番 3 号 NBF プラチナタワー サクサ株式会社 代表取締役社長 磯野文久

科目 期別 損益計算書 平成 29 年 3 月期自平成 28 年 4 月 1 日至平成 29 年 3 月 31 日 平成 30 年 3 月期自平成 29 年 4 月 1 日至平成 30 年 3 月 31 日 ( 単位 : 百万円 ) 営業収益 35,918 39,599 収入保証料 35,765 3

計算書類 第 60 期 自至 平成 29 年 7 月 1 日平成 30 年 6 月 30 日 協和医科器械株式会社


第21期(2019年3月期) 決算公告

第1章 簿記の一巡

コニカミノルタ ( 株 ) (4902) 2019 年 3 月期決算短 4. 連結財務諸表及び主な注記 (1) 連結財政状態計算書 資産 流動資産 前連結会計年度 (2018 年 3 月 31 日 ) ( 単位 : 百万円 ) 当連結会計年度 (2019 年 3 月 31 日 ) 現金及び現金同等物

営 業 報 告 書

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精算表 精算表とは 決算日に 総勘定元帳から各勘定の残高を集計した上で それらに修正すべき処理 ( 決算整理仕訳 ) の内 容を記入し 確定した各勘定の金額を貸借対照表と損益計算書の欄に移していく一覧表です 期末商品棚卸高 20 円 現金 繰越商品 資本金 2

東京電力エナジーパートナー

第28期貸借対照表

2. 基準差調整表 当行は 日本基準に準拠した財務諸表に加えて IFRS 財務諸表を参考情報として開示しております 日本基準と IFRS では重要な会計方針が異なることから 以下のとおり当行の資産 負債及び資本に対する調整表並びに当期利益の調整表を記載しております (1) 資産 負債及び資本に対する

3. その他 (1) 期中における重要な子会社の異動 ( 連結範囲の変更を伴う特定子会社の異動 ) 無 (2) 会計方針の変更 会計上の見積りの変更 修正再表示 1 会計基準等の改正に伴う会計方針の変更 無 2 1 以外の会計方針の変更 無 3 会計上の見積りの変更 無 4 修正再表示 無 (3)

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10年分の主要財務データ

6. 個別中間財務諸表等 (1) 中間貸借対照表 末 ( 平成 16 年 6 月 30 日 ) 末 ( 平成 17 年 6 月 30 日 ) 対前中間期比 の要約貸借対照表 ( 平成 16 年 12 月 31 日 ) 区分 注記番号 増減 ( 千円 ) ( 資産の部 ) Ⅰ 流動資産 1. 現金及び

決算説明補 資料 2018 年 3 期第 3 四半期 (IFRS) 株式会社リクルートホールディングス 本資料に含まれる数値 指標は 当社グループの経営成績及び財政状態に関して 適切な理解を促進することを 的として開 しており 全ての数値 指標が監査法 による監査 はレビューの対象ではない点にご留意

営業報告書

営業活動によるキャッシュ フロー の区分には 税引前当期純利益 減価償却費などの非資金損益項目 有価証券売却損益などの投資活動や財務活動の区分に含まれる損益項目 営業活動に係る資産 負債の増減 利息および配当金の受取額等が表示されます この中で 小計欄 ( 1) の上と下で性質が異なる取引が表示され

平成 29 年度連結計算書類 計算書類 ( 平成 29 年 4 月 1 日から平成 30 年 3 月 31 日まで ) 連結計算書類 連結財政状態計算書 53 連結損益計算書 54 連結包括利益計算書 ( ご参考 ) 55 連結持分変動計算書 56 計算書類 貸借対照表 57 損益計算書 58 株主

平成 30 年 7 月 8 日 ( 日 ) 施行 第 191 回全経簿記能力検定試験 1 級商業簿記 会計学解説 第 1 問 1. 企業会計原則第二損益計算書原則一 2. 企業会計原則第二損益計算書原則一 A 3. 企業会計原則第二損益計算書原則一 B 4. 企業会計原則第三貸借対照表原則一 5.

(訂正・数値データ修正)「平成29年5月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」の一部訂正について

第4期 決算報告書

Transcription:

平成 25 年度第 134 回日商簿記検定試験 1 級 - 商業簿記 - 解 説 ( 注 ) 金額の単位はすべて千円である 1.20X4 年度末の連結決算 ⑴ S 社の資本の流れ 20X1 20X3 20X4 資本金 30,000 30,000 30,000 +3,000 +1,000( 利益 ) 利益剰余金 5,000 8,000 8,600 400( 配当 ) +700 +100 評価 換算差額等 1,000 1,700 1,800 ⑵ 資本連結 ( 借 ) 資 本 金 30,000 ( 貸 ) 子 会 社 株 式 27,000 利 益 剰 余 金 5,000 少 数 株 主 持 分 10,800 評価 換算差額等 1,000 の れ ん 1,800 1 支配獲得日における子会社の資本 :30,000( 資本金 )+5,000( 利益剰余金 )+1,000( 評価 換算差額等 ) =36,000 2 のれん :27,000( 支配獲得日における投資 )-1 70%( 親会社の持分割合 )=1,800 3 少数株主持分 :1 30%( 少数株主の持分割合 )=10,800 ⑶ のれんの償却 ( 借 ) 利益剰余金 360 ( 貸 ) のれん 540 のれん償却額 180 1 20X2 年度及び 20X3 年度 :1,800( のれん ) 10 年 2 年 =360 2 20X4 年度 :1,800( のれん ) 10 年 =180 ⑷ 当期純利益の按分 ( 借 ) 利益剰余金 900 ( 貸 ) 少数株主持分 1,200 少数株主利益 300 1 20X2 年度及び 20X3 年度 :3,000(S 社における利益剰余金の変動 ) 30%( 少数株主の持分割合 )=900 2 20X4 年度 :1,000(20X4 年度におけるS 社の当期純利益 ) 30%( 少数株主の持分割合 )=300 1/6

⑸ 剰余金の配当の取消 ( 借 ) 受取配当金 280 ( 貸 ) 利益剰余金 400 少数株主持分 120 ( 剰余金の配当 ) 1 受取配当金 :400(20X4 年度におけるS 社の支払配当金 ) 70%=280 2 少数株主持分 :400(20X4 年度におけるS 社の支払配当金 ) 30%=120 ⑹ 評価 換算差額等の少数株主持分への振替 ( 借 ) 評価 換算差額等 240 ( 貸 ) 少数株主持分 240 800 千円 (S 社における評価 換算差額等の変動 ) 30%( 少数株主の持分割合 )=240 ⑺ 棚卸資産に係る未実現利益の消去 ( 借 ) 売上原価 80 ( 貸 ) 棚卸資産 80 ⑻ 有形固定資産に係る未実現利益の消去と減価償却費の修正 未実現利益の消去 ( 借 ) 利 益 剰 余 金 300 ( 貸 ) 有 形 固 定 資 産 300 ( 借 ) 少 数 株 主 持 分 90 ( 貸 ) 利 益 剰 余 金 90 1 未実現利益の消去 :1,500(P 社の取得原価 )-1,200(S 社の売却時点における帳簿価額 )=300 2 少数株主持分 :1 30%( 少数株主の持分割合 )=90 減価償却費の修正 ( 借 ) 有 形 固 定 資 産 200 ( 貸 ) 利 益 剰 余 金 100 減 価 償 却 費 100 ( 借 ) 利 益 剰 余 金 30 ( 貸 ) 少 数 株 主 持 分 60 少 数 株 主 利 益 30 1 20X3 年度 :300( 未実現利益 ) 3 年 ( 耐用年数 )=100 2 20X4 年度 :300( 未実現利益 ) 3 年 ( 耐用年数 )=100 3 少数株主持分 :100( 減価償却費の修正額 ) 30%( 少数株主の持分割合 )=30 ⑼ 売掛金に係る債権債務の相殺消去 ( 借 ) 流動負債 400 ( 貸 ) 当座資産 400 ⑽ 連結包括利益計算書 1 当期純利益 1,800(P 社 )+1,000(S 社 )-180(⑶)-300(⑷)-280(⑸)-80(⑺)+100(⑻)-30(⑻)= 2,030 2 少数株主利益 300(⑷)+30(⑻)=330 3 その他の包括利益 (20X4 年度における評価 換算差額等の増減額 ) 300(P 社 )+100(S 社 )= 200 2/6

2.20X5 年度末における事業分離 ⑴ 概要 (P 社が移転した事業を解説の便宜上から a 事業 という ) P 社 T 社株式 T 社 a 事業 事業の移転 a 事業 吸収分割会社 吸収分割承継会社 P 社少数株主 60% 40% T 社 a 事業 他の事業 ⑵ 吸収分割による子会社化の形式をとる場合には 次の処理を行います 1 P 社における個別財務諸表上の処理 P 社はa 事業をT 社に移転したが T 社はP 社の子会社となることから その事業に対する投資は継続しているものと考えられるため P 社において移転損益は認識されず T 社株式の取得原価は移転事業に係る株主資本相当額に基づいて算定する 2 T 社における個別財務諸表上の処理 T 社が承継する資産及び負債は P 社における移転直前の適正な帳簿価額により引き継ぐ また 移転事業に係る株主資本相当額は 払込資本として処理する 3 連結財務諸表上の処理 4.20X5 度末のT 社に係る連結決算 にて後述 ⑶ P 社における個別上の会計処理 ( 借 ) 子 会 社 株 式 25,000 ( 貸 ) 当 座 資 産 10,000 棚 卸 資 産 3,000 有 形 固 定 資 産 12,000 子会社株式 :10,000( 当座資産 )+3,000( 棚卸資産 )+12,000( 有形固定資産 )=25,000 3/6

⑷ T 社における個別上の会計処理 ( 借 ) 当 座 資 産 10,000 ( 貸 ) 資 本 金 25,000 棚 卸 資 産 3,000 有 形 固 定 資 産 12,000 資本金 :10,000( 当座資産 )+3,000( 棚卸資産 )+12,000( 有形固定資産 )=25,000 からのお知らせ 自分の未来を考えるセミナー 未来塾 を開催します 何のために働くのか? 本当の学力を身に付けること とは? 考える力を身に付けること とは? これからの進路について 一緒に考えましょう 開催日時 :6/15 6/29 7/20 7/27( 全日とも 13:00~16:30) 体験入学会のご案内 では 体験入学会 を開催しています 当日は授業体験の他 様々な相談にもお答えいたします 自分の未来を真剣に考えてみませんか? ご家族の方も ぜひ お気軽にご参加下さい 開催日時 :6/22 7/6 7/13( 全日とも 10:00~15:00 昼食付 ) 詳しくはwebまた下記の連絡先まで web. http://www.cpa-net.ac.jp/ mail. cpa@cpa-net.ac.jp tel. 0120-55-1937( 月 ~ 土 :9:00~19:00) 4/6

3.20X5 度末のS 社に係る連結決算 ⑴ S 社の資本の流れ 20X1 20X4 20X5 資本金 30,000 30,000 30,000 +3,600 +2,000( 利益 ) 利益剰余金 5,000 8,600 10,600 +800 +1,500 評価 換算差額等 1,000 1,800 3,300 ⑵ 資本連結 ( 借 ) 資 本 金 30,000 ( 貸 ) 子 会 社 株 式 27,000 利 益 剰 余 金 5,000 少 数 株 主 持 分 10,800 評価 換算差額等 1,000 の れ ん 1,800 ⑶ のれんの償却 ( 借 ) 利益剰余金 540 ( 貸 ) のれん 720 のれん償却額 180 1 20X2 年度から 20X4 年度 :1,800( のれん ) 10 年 3 年 =540 2 20X5 年度 :1,800( のれん ) 10 年 =180 ⑷ 当期純利益の按分 ( 借 ) 利益剰余金 1,080 ( 貸 ) 少数株主持分 1,680 少数株主利益 600 1 20X2 年度から 20X4 年度 :3,600(S 社における利益剰余金の変動 ) 30%( 少数株主の持分割合 )=1,080 2 20X5 年度 :2,000(20X5 年度におけるS 社の当期純利益 ) 30%( 少数株主の持分割合 )=600 ⑸ 評価 換算差額等の少数株主持分への振替 ( 借 ) 評価 換算差額等 690 ( 貸 ) 少数株主持分 690 2,300(S 社における評価 換算差額等の変動 ) 30%( 少数株主の持分割合 )=690 ⑹ 棚卸資産に係る未実現利益の消去 ( 借 ) 利益剰余金 80 ( 貸 ) 売上原価 80 ( 借 ) 売上原価 90 ( 貸 ) 棚卸資産 90 5/6

4.20X5 度末のT 社に係る連結決算 ⑴ 考え方 1 T 社に係る持分の変動 (0% 60%) P 社はT 社 ( 他の事業 ) を取得したことに伴い パーチェス法を適用し 資産及び負債を時価評価した上で 分離先企業に対して投資したとみなされる額と対応する分離先企業の事業分離直前の資本との差額をのれんとして処理する 2 a 事業に係る持分の変動 (100% 60%) a 事業を移転したことに伴い P 社のa 事業に対する持分割合が 100% から 60% に減少するため 分離元企業の事業が移転されたとみなされる額と移転した事業に係る分離元企業の持分の減少額との差額を持分変動損益として処理する ⑵ 資本連結 ( 借 ) 有 形 固 定 資 産 1,000 ( 貸 ) 評 価 差 額 1,000 ( 借 ) 資 本 金 10,000 ( 貸 ) 子 会 社 株 式 12,000 利 益 剰 余 金 6,000 少 数 株 主 持 分 6,800 評 価 差 額 1,000 の れ ん 1,800 1 T 社の資本 :10,000( 事業分離直前におけるT 社の資本金 )+6,000( 事業分離直前におけるT 社の利益 剰余金 )+1,000( 評価差額 )=17,000 2 P 社の子会社株式 :20,000( 事業分離直前におけるT 社の企業価値 ) 60%(P 社の持分割合 )=12,000 ( 分離先企業に対するみなし投資額 ) 3 のれん :12,000(2)-17,000(1) 60%(P 社の持分割合 )=1,800 4 少数株主持分 :17,000(1) 40%( 少数株主の持分割合 )=6,800 ⑶ 移転事業に係る持分損益の認識 ( 借 ) 資 本 金 25,000 ( 貸 ) 子 会 社 株 式 13,000 少 数 株 主 持 分 10,000 持 分 変 動 損 益 2,000 1 資本金 : 移転した事業に係る株主資本相当額 2 子会社株式 :25,000(T 社株式の取得原価 )-12,000( 分離先企業に対するみなし投資額 )=13,000 3 持分変動利益 :25,000(1) 60%(P 社の持分割合 )-13,000(2)=2,000 4 少数株主持分 :25,000(1) 40%( 少数株主の持分割合 )=10,000 6/6