第 66 回税理士試験 解答速報 簿記論 本解答は平成 8 年 8 月 11 日 14 時 30 分に学校法人大原学園が独自に作成したもので 予告なしに内容を変更する場合があります また 本解答は学校法人大原学園が独自の見解で作成 / 提供しており 試験機関による本試験の結果等について保証するものではありません 本解答の著作権は学校法人大原学園に帰属します 無断転用 転載を禁じます
Z-66-A 第一問 答案用紙 問 1 (1) 決算整理前残高試算表における残高 ( 単位 : 千円 ) 処理方法勘定科目 残 高 借 / 貸金額 1 総記法 商品貸 6,440 1 3 分法 繰越商品借 3,500 仕入借,560 売上貸 3,500 3 売上原価対立法 商品借,60 売上原価借 3,440 売上貸 3,500 () 仕訳 ( 単位 : 千円 ) 1 総記法 処理方法 商品 9,060 商品販売益 9,060 3 分法 仕入 3,500 繰越商品 3,500 繰越商品,60 仕入,60 3 売上原価対立法 仕訳不要 1 (3) 採用された方法ごとの売上原価 ( 単位 : 千円 ) 採用された方法売上原価 1 その都度後入先出法 年次総平均法 3,540 1 3,454 1 3 最終仕入原価法 3,460 1-1-
問 仕訳 ( 単位 : 円 ) 日 付 X 年 3 月 31 日 ( 繰延税金資産 ) 78,000 ( 法人税等調整額 ) 78,000 X3 年 3 月 31 日 ( 繰延税金資産 ) 10,400 ( 法人税等調整額 ) 10,400 ( 投資有価証券 ) 00,000 ( 繰延税金負債 ) ( その他有価証券評価差額金 ) 68,000 13,000 1 X3 年 4 月 1 日 ( 繰延税金負債 ) ( その他有価証券評価差額金 ) 68,000 13,000 ( 投資有価証券 ) 00,000 1 X4 年 3 月 31 日 ( 繰延税金資産 ) 30,600 ( 法人税等調整額 ) 30,600 ( 投資有価証券 ) 300,000 ( 繰延税金負債 ) ( その他有価証券評価差額金 ) 10,000 198,000 ( 法人税等調整額 ) 510,000 ( 繰延税金負債 ) 510,000 --
Z-66-A 第二問 答案用紙 問 1 (1) リース取引 1 リース取引開始時 (X1 年 4 月 1 日 ) の仕訳 ( 単位 : 千円 ) ( リース資産 ) 8,510 ( リース債務 ) 8,510 3 リース取引開始期の期末 (X 年 3 月 31 日 ) の仕訳 ( 単位 : 千円 ) ( 支 払 利 息 ) ( リ ー ス 債 務 ) ( 減 価 償 却 費 ) 46 1,974,18 ( 普通預金 ) ( 減価償却累計額 ),400,18 3 () セール アンド リースバック取引 1 資産売却とリース取引開始時 (X1 年 4 月 1 日 ) の仕訳 ( 単位 : 千円 ) ( 減 価 償 却 累 計 額 ) ( 現 金 ) ( リ ー ス 資 産 ) ( リ ー ス 債 務 ) 30,000 180,000 180,000 43,167 ( 機 械 ) ( 長 期 前 受 収 益 ) ( リ ー ス 債 務 ) ( 普 通 預 金 ) 00,000 10,000 180,000 43,167-3-
リース取引開始期の期末 (X 年 3 月 31 日 ) の仕訳 ( 単位 : 千円 ) ( 減 価 償 却 費 ) ( 長 期 前 受 収 益 ) ( 支 払 利 息 ) 3,000,000 13,683 ( 減価償却累計額 ) ( 長期前受収益償却 ) ( 未払利息 ) 3,000,000 13,683 ( 注 ) 長期前受収益償却 は 減価償却費 でも可 3 リース取引最終期の期首 (X5 年 4 月 1 日 ) の仕訳 ( 単位 : 千円 ) ( 未 払 利 息 ) ( 支 払 利 息 ) ( リ ー ス 債 務 ) 3,95 3,95 39,4 ( 支 払 利 息 ) ( 普 通 預 金 ) 3,95 43,167-4-
問 (1) ソフトウエアに関する期末 (X1 年 3 月 31 日 ) の仕訳 ( 単位 : 千円 ) ( 研究開発費 ) ( 営業費 ) ( ソフトウエア ) ( 仕掛品 ) 40,000 5,000 10,000 45,000 ( 仮払金 ) 100,000 ( 注 ) 営業費 は 機能維持費 等の発生時の費用を示す勘定科目であれば可 ( 注 ) 仕掛品 は 製品 でも可 () 1 ソフトウエアに関する期末 (X 年 3 月 31 日 ) の仕訳 ( 単位 : 千円 ) ( 製品売上原価 ) 00,000 ( ソフトウエア ) 00,000 3 ( 注 ) 製品売上原価 は 売上原価 又は 減価償却費 でも可 ソフトウエアに関する期末 (X3 年 3 月 31 日 ) の仕訳 ( 単位 : 千円 ) ( 製品売上原価 ) ( ソフトウエア特別損失 ) 30,000 5,000 ( ソフトウエア ) 35,000 ( 注 ) 製品売上原価 は 売上原価 又は 減価償却費 でも可 ( 注 ) ソフトウエア特別損失 は特別損失を示す勘定科目や 減価償却費 でも可 -5-
問 3 1 機械取得時 (X1 年 4 月 1 日 ) の仕訳 ( 単位 : 千円 ) ( 機械 ) 0,83 ( 当座 ) ( 資産除去債務 ) 0,000 83 期末 (X3 年 3 月 31 日 ) の仕訳 ( 単位 : 千円 ) ( 利息費用 ) ( 減価償却費 ) ( 機械 ) 43 5,06 370 ( 資 産 除 去 債 務 ) ( 減 価 償 却 累 計 額 ) ( 資 産 除 去 債 務 ) 43 5,06 370 3 期末 (X5 年 3 月 31 日 ) の仕訳 ( 単位 : 千円 ) ( 利 息 費 用 ) ( 減 価 償 却 費 ) ( 減 価 償 却 累 計 額 ) ( 資 産 除 去 債 務 ) ( 履 行 差 額 ) 63 5,390 1,193 1,400 00 ( 資 産 除 去 債 務 ) ( 減 価 償 却 累 計 額 ) ( 機 械 ) ( 当 座 ) 63 5,390 1,193 1,600-6-
Z-66-A 第三問 答案用紙 番号勘定科目金額番号勘定科目金額 ( 単位 : 円 ) (1) 預金 5,30,000 (0) 買掛金 1 4,73,000 () 売掛金 1 48,488,333 (1) 未払金 1 00,000 (3) 繰越商品 1 1,760,000 () 未払法人税等 1 6,660,600 (4) 仮払金 1 14,000 (3) 未払消費税等 7,4,000 (5) 投資有価証券 1 3,459,000 (4) 貸倒引当金 1 6,136,333 (6) 破産更生債権等 1 3,750,000 (5) 社債 4,75,000 (7) 繰延税金資産 1 1,734,800 (6) リース債務 3,080,000 (8) 仕入 1 48,50,600 (7) 繰延税金負債 1 8,60,000 (9) 商品評価損 1 0,400 (8) 退職給付引当金 19,350,000 (10) 退職給付費用 6,100,000 (9) 資本金 1 60,030,000 (11) 減価償却費 1,460,000 (30) 圧縮積立金 1 11,640,000 (1) 一般貸倒引当金繰入額 1 81,333 (31) その他有価証券評価差額金 750,000 (13) 個別貸倒引当金繰入額 1 3,75,000 (3) 繰延ヘッジ損益 360,000 (14) 営業費 1 161,067,000 (33) 売上 1 653,089,333 (15) 支払利息 0,000 (34) 有価証券利息 141,600 (16) 為替差損 1 580,600 (35) 為替差益 1 1,45,000 (17) 投資有価証券評価損,700,000 (36) 法人税等調整額 1 369,800 (18) 固定資産売却損 810,000 (19) 減損損失 13,000,000-7-
合格ラインの読み 今年の本試験は 第一問と第二問は個別形式の問題で 特に第二問はボリュームが非常に多く 時間配分が難しい問題でした また 第三問については非常に難易度が高く 正答まで導ける箇所が多くはないため 難易度の高くない箇所でミスなく解答することがポイントでした 以下 各問の合格ラインについて簡単に触れることにします 第一問 本問は 題の個別形式の問題であり ボリュームは多くなく 各問に対して正確な処理が要求されました 問 1 商品売買に関する記帳方法及び払出単価の決定等の理解を問う問題でした 取引量はそこまで多くはなく 各記帳方法による決算整理前残高試算表の残高や決算整理仕訳については正確に集計等を行う必要があります 払出単価の決定方法等の違いによる各売上原価の金額についてはやや難易度が高いと思われます 問 税効果会計に関する税率変更の仕訳を問う問題でした どの税率を用いて会計処理を行うかの判断が要求されました なお ボーダーラインは 1 点になると思われます 第二問 本問は 3 題の個別形式の問題であり 全て仕訳問題で構成されていました また 各問の仕訳上の金額算定に関しても計算の積み重ねが必要であり 時間内に完答することは厳しい問題でした なお 各問に関して科目指定がなく 解答上 ある程度は許容されると考えられます 問 1 リース取引に関する仕訳問題でした 後払い 前払い等の状況を正確に読み取る必要がありました 問 ソフトウエアに関する仕訳問題でした 制作費等につき どの科目を用いるかの判断や 償却に関する金額算定を正確に行う必要がありました 問 3 資産除去債務に関する仕訳問題でした 除去に関する支出額について自力算定する必要があり やや難易度は高めです なお ボーダーラインは 13 点になると思われます 第三問 本問は決算整理前残高試算表及び勘定科目内訳書が資料として与えられ 決算整理後残高試算表の金額を算定させる決算修正の問題でした 出題された問題形式は 実務的な資料が多く読み取りにくいため 難易度は 比較的 高い問題でした 固定資産及び退職給付引当金に関する項目を しっかりと解答していく必要がありました なお ボーダーラインは 0 点になると思われます ボーダーラインは 第一問は 1 点 第二問は 13 点 第三問は 0 点 合計 45 点前後になると思われ 合格確実ラインは 5 点以上になると思われます - 14 - -8-
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