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システムディスクの バックアップ リストア手順書 (NFS サーバ編 ) NEC Express サーバ Express5800/ft サーバシリーズ 2017 年 12 月第 5 版

目次 1. はじめに... 3 (1) 対象機種... 3 (2) 対象ディストリビューション... 3 (3) 注意事項... 4 (4) 弊社検証環境... 5 2. 事前準備... 7 (1) バックアップ運用ルールの策定... 7 (2) バックアップ管理簿の作成... 7 (3) NFS サーバの準備... 7 (4) インストール DVD の準備... 7 3. バックアップ方法... 8 (1) 各種 LED の確認... 8 (2) バックアップ元のシステム情報採取... 8 (3) レスキューモードへ移行... 13 (4) ファイルシステムの整合性チェック... 15 (5) バックアップ実行... 18 (6) レスキューモード終了... 19 (7) 作業内容の記録... 19 4. リストア方法... 20 (1) ハードディスクの交換... 20 (2) レスキューモードでシステム起動... 20 (3) システム情報の復元... 21 (4) ファイルシステムの作成... 32 (5) スワップパーティションの準備... 33 (6) ファイルシステム スワップパーティションの確認... 33 (7) リストア実行... 34 (8) ブートローダの設定... 36 (9) /etc/fstab ファイルの内容確認... 39 (10) RAID の設定ファイルを更新... 40 (11) /boot/grub/grub.conf ファイルの更新... 41 (12) boot イメージファイルの更新... 43 (13) レスキューモード終了... 44 (14) システムの起動確認... 45 5. 付録... 46 1

バックアップ管理簿サンプル... 46 ファイルシステムの自動整合性チェックを無効にする方法... 47 Kernel panic の対処方法... 49 6. 改版履歴... 50 2

1. はじめに 本手順書は NFS サーバ環境を使用して システムディスクのバックアップ リストアを行う方法を記載したものです システムディスクの障害により サーバが機能できなくなった場合に OS およびミドルウェアの再インストール 再設定を行うことなく バックアップ時の状態まで復旧を行う事で MTTR を削減する事が可能です [ 免責事項 ] 本手順書はお客様の利便性向上のために公開しております 掲載内容の妥当性や正確性については細心の注意を払っておりますが 本手順書をご利用になることにより生じるいかなる結果に対しても 弊社では一切保証しておりません また 弊社製 Linux 対応ハードウェアの全てのパターンについて動作検証を行っているものではなく 機種 構成によっては本手順が適用できない等の制限が生じることがあります ご利用はお客様の責任において行っていただきますよう 予めご了承ください (1) 対象機種 Express5800/R320a-E4 Express5800/R320b-M4 (2) 対象ディストリビューション 略称 ディストリビューション名 RHEL6.1 Red Hat Enterprise Linux 6.1 RHEL6.2 Red Hat Enterprise Linux 6.2 RHEL6.4 Red Hat Enterprise Linux 6.4 RHEL6.6 Red Hat Enterprise Linux 6.6 RHEL6.7 Red Hat Enterprise Linux 6.7 RHEL6.9 Red Hat Enterprise Linux 6.9 以降は 上記の略称を用いて説明いたします 3

(3) 注意事項 本手順書の内容の一部または全部を無断転載することは禁止されています 本手順書の内容に関しましては将来予告なしに変更することがあります 弊社の許可なく複製 改変を行うことはできません 本手順書では dump restore コマンドを使用して バックアップ リストアを行 います 本手順書は 以下の環境と操作には対応しておりません LVM(Logical Volume Manager) をご使用の環境 RAID1 以外の RAID デバイスをご使用の環境 ext3, ext4 以外のファイルシステムをご使用の環境リモート KVM 機能を利用したリモートからのバックアップ リストア操作異なるサーバへのリストア操作 ( 複製 移行作業 ) バックアップ リストア作業はスーパーユーザ (root) で行ってください バックアップ リストアは レスキューモードを起動して行います レスキューモ ード起動中は サーバ業務を継続することはできません 本手順書を参考にしてバックアップ運用を行われる際には 運用を開始される前に リストア作業のリハーサル ( テスト ) を実施されることを 強くお勧めいたします リハーサル実施により 作業の所要時間やお客様環境固有の考慮点等を 事前に検出する事ができるため 万一の際 より迅速な復旧が期待できます 4

(4) 弊社検証環境 本手順書の操作例は 以下の環境で実施したものです お客様の環境に合わせて 適 宜読み替えてください RAID デバイス構成は ft サーバの通常運用時とレスキュー モード時で構成が変わりますので ご注意ください システムディスク SAS HDD CPU/IO モジュール 0 - slot 0 (/dev/sda) SAS HDD CPU/IO モジュール 1 - slot 0 (/dev/sdi) CPU/IO モジュール 0 が Primary パーティション構成 /dev/md0 /boot (ext3 ファイルシステム ) /dev/md1 /var/crash (ext3 ファイルシステム ) /dev/md2 / (ext4 ファイルシステム ) /dev/md3 swap 領域 /dev/md4 /home (ext4 ファイルシステム ) CPU/IO モジュール 0 - slot 0 と CPU/IO モジュール 1 - slot 0 の SAS HDD のパーティション構成は同一 RAID デバイス構成 /dev/md0 /dev/sda1 + /dev/sdi1 ( 通常運用 ) /dev/md1 /dev/sda2 + /dev/sdi2 /dev/md2 /dev/sda3 + /dev/sdi3 /dev/md3 /dev/sda5 + /dev/sdi5 /dev/md4 /dev/sda6 + /dev/sdi6 RAID デバイス構成 /dev/md0 /dev/sda1 + /dev/sdb1 ( レスキューモード ) /dev/md1 /dev/sda2 + /dev/sdb2 /dev/md2 /dev/sda3 + /dev/sdb3 /dev/md3 /dev/sda5 + /dev/sdb5 /dev/md4 /dev/sda6 + /dev/sdb6 IP アドレス ft サーバ 192.168.0.100 NFS サーバ 192.168.0.200 バックアップファイ 192.168.0.200:/bkup/120920 (nfs エクスポート ) ル格納ディレクトリ 5

弊社の手順評価で実施した リストア後の確認項目は次の通りです リストア後にシ ステム状態の確認を実施される際の参考にしてください ( リストア後の確認項目 ) 1. システムおよびサービスが正常に起動する事 [ 確認方法 ] ps コマンドによりプロセスの数と種類を確認 2. ファイルシステムが全てマウントされている事 [ 確認方法 ] /etc/fstab の内容と mount コマンドの出力を確認 3.swap 領域が有効となっている事 [ 確認方法 ] /etc/fstab の内容と free コマンドの出力を確認 4.CPU/IO モジュール POWER LED が緑色点灯している事 [ 確認方法 ] 筐体の CPU/IO モジュール POWER LED を確認 5. 各種 LED がアンバー点灯 点滅していない事 [ 確認方法 ] 筐体の各種 LED を確認 6

2. 事前準備 バックアップ リストアを行う前に 予め準備して頂きたい事項について ご説明いたし ます (1) バックアップ運用ルールの策定 予めバックアップ採取するタイミングやバックアップファイルの保管場所等について 運用ルールを策定し 計画的なバックアップを行う事をお勧めいたします (2) バックアップ管理簿の作成 バックアップ採取日時やどのサーバのバックアップなのか等を識別できるように 予 めバックアップ管理簿を作成する事をお勧めいたします ( 5. 付録バックアップ管理簿サンプル 参照 ) (3) NFS サーバの準備 NFS サーバを準備してください 本手順書は バックアップ先として利用可能な NFS サーバ側の設定は行われているものとして説明しております また バックアップ先の空き容量が十分であるか確認してください なお ファイルの破損等に備えてバックアップファイルは少なくとも正 副 2 つを異なるサーバに作成する事をお勧めいたします (4) インストール DVD の準備 本手順書では レスキューモードで作業を行うため インストール DVD を準備する必要があります ご使用の環境に応じたインストール DVD の ISO イメージファイルを RHN (https://rhn.redhat.com/) よりダウンロードしてください ダウンロードした ISO イメージファイルを DVD に書き込み インストール DVD を作成してください 7

3. バックアップ方法 (1) 各種 LED の確認 1-1) CPU/IO モジュール POWER LED が緑色点灯していることを確認してください 1-2) 各 LED がアンバー点灯 点滅していない事を確認してください (2) バックアップ元のシステム情報採取 2-1) sfdisk fdisk mdadm blkid ftdisk コマンドにてシステムのパーティショ ン情報を採取してください # mkdir /tmp/sysinf # sfdisk -d /dev/sda > /tmp/sysinf/sfdisk.out 以下のようなメッセージが表示される場合がありますが 問題ありません Warning: extended partition does not start at a cylinder boundary. DOS and Linux will interpret the contents differently. # fdisk -l /dev/sda > /tmp/sysinf/fdisk.out # mdadm --detail --scan -v grep '^ARRAY' > /tmp/sysinf/mdadm.out # cp /tmp/sysinf/mdadm.out /tmp/sysinf/mdadm.nosystem copy 後 エディタ等で mdadm.nosystem ファイルからシステムディスクの md デバイス情報を削除し システムディスク以外の md デバイス情報のみの内容で保存します ご使用の環境がシステムディスクのみで構成されている場合は この操作は不要です # blkid > /tmp/sysinf/blkid.out # ftdisk raidstat > /tmp/sysinf/raidstat.out 8

# cat /tmp/sysinf/sfdisk.out # partition table of /dev/sda unit: sectors /dev/sda1 : start= 2048, size= 524288, Id=fd, bootable /dev/sda2 : start= 526336, size= 50331648, Id=fd /dev/sda3 : start= 50857984, size= 33554432, Id=fd /dev/sda4 : start= 84412416, size= 58556416, Id= 5 /dev/sda5 : start= 84416512, size= 4194304, Id=fd /dev/sda6 : start= 88612864, size= 54355968, Id=fd # cat /tmp/sysinf/fdisk.out Disk /dev/sda: 73.2 GB, 73200476160 bytes 255 heads, 63 sectors/track, 8899 cylinders Units = cylinders of 16065 * 512 = 8225280 bytes Sector size (logical/physical): 512 bytes / 512 bytes I/O size (minimum/optimal): 512 bytes / 512 bytes Disk identifier: 0x000279e0 Device Boot Start End Blocks Id System /dev/sda1 * 1 33 262144 fd Linux raid autodetect Partition 1 does not end on cylinder boundary. /dev/sda2 33 3166 25165824 fd Linux raid autodetect /dev/sda3 3166 5255 16777216 fd Linux raid autodetect /dev/sda4 5255 8900 29728208 5 Extended /dev/sda5 5255 5516 2097152 fd Linux raid autodetect /dev/sda6 5516 8900 27177984 fd Linux raid autodetect # cat /tmp/sysinf/mdadm.out ARRAY /dev/md0 level=raid1 num-devices=2 metadata=1.0 UUID=4d91 ( 省略 ) 766 ARRAY /dev/md1 level=raid1 num-devices=2 metadata=1.1 UUID=5caf ( 省略 ) f34 ARRAY /dev/md2 level=raid1 num-devices=2 metadata=1.1 UUID=a88a ( 省略 ) 518 ARRAY /dev/md3 level=raid1 num-devices=2 metadata=1.1 UUID=c64e ( 省略 ) eb4 ARRAY /dev/md4 level=raid1 num-devices=2 metadata=1.1 UUID=6542 ( 省略 ) 54d 9

# cat /tmp/sysinf/blkid.out /dev/sda1: UUID="4d91 ( 省略 ) 7766" LABEL="FT-Server:0" TYPE="linux_raid_member" /dev/md0: UUID="7154 ( 省略 ) dfa6" TYPE="ext3" # cat /tmp/sysinf/raidstat.out md0 /boot DUPLEX (1)sda1 (9)sdi1 md1 /var/crash DUPLEX (1)sda2 (9)sdi2 md2 / DUPLEX (1)sda3 (9)sdi3 md3 swap DUPLEX (1)sda5 (9)sdi5 md4 /home DUPLEX (1)sda6 (9)sdi6 CPU/IO モジュール 0 - slot 0 と CPU/IO モジュール 1 - slot 0 のパーティシ ョン構成が同一であるため CPU/IO モジュール 0 - slot 0(/dev/sda) のパーテ ィション情報のみを採取しています 10

2-2) /etc/fstab ファイルの情報を採取してください # cp /etc/fstab /tmp/sysinf/fstab.copy # cat /tmp/sysinf/fstab.copy # # /etc/fstab # Created by anaconda on Fri Aug 30 10:03:56 2012 # # Accessible filesystems, by reference, are maintained under '/dev/disk' # See man pages fstab(5), findfs(8), mount(8) and/or blkid(8) for more info # UUID=53874c6f-0df3-432d-81af-c1d593dbfd31 / ext4 defaults 1 1 UUID=715496fa-a1e5-4153-a787-dca7f346dfa6 /boot ext3 defaults 1 2 UUID=93dcd8c7-95d3-4378-9c40-560eada7365e /home ext4 defaults 1 2 UUID=ce4992d7-98e1-4545-8598-5691596f609c /var/crash ext3 defaults 1 2 UUID=16f86841-5edb-4013-8790-d47b9c70fc7d swap swap defaults 0 0 tmpfs /dev/shm tmpfs defaults 0 0 devpts /dev/pts devpts gid=5,mode=620 0 0 sysfs /sys sysfs defaults 0 0 proc /proc proc defaults 0 0 11

2-3) 採取したシステム情報をバックアップファイル格納ディレクトリへコピーして ください # mkdir /mnt/backup # mount -t nfs 192.168.0.200:/bkup/120920 /mnt/backup NFS サーバのバックアップファイル格納ディレクトリをマウント # cp -r /tmp/sysinf /mnt/backup # ls /mnt/backup システム情報が NFS サーバにコピーされていることを確認 # umount /mnt/backup NFS サーバの格納ディレクトリをアンマウント リストア作業時に便利なように 採取した情報を プリントアウトしておく事をお勧めいたします 12

(3) レスキューモードへ移行 3-1) インストール DVD を挿入し システムを停止してください # shutdown -h now 3-2) システムディスク以外のハードディスクを全てはずしてください 3-3) システムを起動してください 起動時 BIOS の設定で " 起動監視機能 " を無効にしてください ユーザーズガイドセットアップ編 "4 Linux のセットアップ -Step A-2 起動監視機能の設定を無効にする-" を参照のうえ 設定を行ってください 3-4) boot 画面が表示されたら メニューから Rescue installed system を選択してください boot 画面で約 1 分間キー操作を行わなかった場合は自動で Install 処理が開始されますので boot 画面表示後 1 分以内に選択してください Install 処理が開始された場合は Ctrl + Alt + Delete キーを押下して 再度システムを起動してください 3-5) "Choose a Language" の選択画面が表示されたら "English" を選択してください "Japanese" を選択した場合 画面のスクロール表示が極端に遅くなりますので "English" を選択する事をお勧めいたします 3-6) "Keyboard Type" の選択画面が表示されたら "jp106" を選択してください 3-7) "Rescue Method" の選択画面が表示されたら "Local CD/DVD" を選択してくださ い 3-8) "Setup Networking" の選択画面が表示されたら "No" を選択してください 3-9) "Rescue" の選択画面が表示されたら "Skip" を選択してください ここでは必ず "Skip" を選択してください 13

3-10) menu 画面が表示されたら "shell Start shell" を選択してください 3-11) レスキューモードが起動し 以下のコマンドプロンプトが表示されます ( 出力例 ) bash-4.1# 3-12) ifconfig コマンドにて ネットワークの設定を行ってください bash-4.1# ifconfig eth0 192.168.0.100 netmask 255.255.255.0 bash-4.1# ifconfig ネットワークの設定を確認 14

(4) ファイルシステムの整合性チェック 4-1) 3. バックアップ方法 (2) バックアップ元のシステム情報採取 で採取した シ ステムのパーティション情報 を /etc へコピーしてください bash-4.1# mkdir /mnt/backup bash-4.1# mount -t nfs 192.168.0.200:/bkup/120920 /mnt/backup NFS サーバのバックアップファイル格納ディレクトリをマウント bash-4.1# cp /mnt/backup/sysinf/mdadm.out /etc/mdadm.conf bash-4.1# ls -l /etc/mdadm.conf -rw-r--r--. 1 roor root 560 2012-09-20 11:00 /etc/mdadm.conf 4-2) mdadm コマンドにて RAID デバイスを作成してください bash-4.1# mdadm -As mdadm: /dev/md0 has been started with 2 drivers. mdadm: /dev/md1 has been started with 2 drivers. mdadm: /dev/md2 has been started with 2 drivers. mdadm: /dev/md3 has been started with 2 drivers. mdadm: /dev/md4 has been started with 2 drivers. md デバイス (/dev/md0, /dev/md1...) が作成されます /etc/mdadm.conf ファイルが /etc にコピーできていない場合や内容が不正な場合は md デバイス名が /dev/md127, /dev/md126... または /dev/md/0, /dev/md/1 のような名前になる場合があります その場合 以降の処理が正しく行うことができませんので /etc/mdadm.conf の内容やコピー位置を確認し (3) レスキューモードへ移行 からやり直してください 15

4-3) 正常なファイルをバックアップするために 念のためファイルシステムの整合 性チェックを実施する事をお勧めいたします ファイルシステム毎 (/dev/md0 /dev/md1...) に実施する必要があります ファイルァイルシステムのサイズが大きいほど 整合性のチェックには時間がかかります バックアップを行わないパーティションについては チェックを行う必要はありません bash-4.1# fsck -C -pvf /dev/md0 ; echo status=$? fsck from util-linux-ng 2.17.2 WARNING: couldn't open /etc/fstab: No such file or directory 47 inodes used (0.07%) 4 non-contiguous files (8.5%) 0 non-contiguous directories (0.0%) # of inodes with ind/dind/tind blocks: 19/8/0 67928 blocks used (25.91%) 0 bad blocks 0 large files 31 regular files 3 directories 0 character device files 0 block device files 0 fifos 0 links 1 symbolic link (1 fast symbolic link) 0 sockets -------- 38 files status=0 16

bash-4.1# fsck -C -pvf /dev/md2 ; echo status=$? status=0 bash-4.1# fsck -C -pvf /dev/md4 ; echo status=$? status=0 出力結果の status 値を確認してください [ 主な status 値一覧 ] 0... ファイルシステムのエラーなし 1... エラーを検出し 自動修復済み 4... エラーを検出し 自動修復できないエラー有り 8... fsck コマンドの操作エラー 詳細は fsck のオンラインマニュアル (man fsck) を参照ください 警告メッセージ (WARNING: couldn't open...) が出力されますが 特に問題はありま せん 17

(5) バックアップ実行 5-1) dump コマンドにて各ファイルシステムのバックアップを行ってください スワップパーティション及び ダンプパーティションのバックアップを行う 必要はありません bash-4.1# dump -b32-0f /mnt/backup/md0.dump /dev/md0 DUMP: Can't open /etc/fstab for dump table information: No such file or directory DUMP: WARNING: no file `/etc/dumpdates' DUMP: DUMP IS DONE /dev/md0 上のファイルシステムをバックアップ bash-4.1# dump -b32-0f /mnt/backup/md2.dump /dev/md2 /dev/md2 上のファイルシステムをバックアップ bash-4.1# dump -b32-0f /mnt/backup/md4.dump /dev/md4 /dev/md4 上のファイルシステムをバックアップ ご使用の環境によっては dump コマンドによるバックアップ実行中の転送速度が極端に低下する場合があります (dump コマンド実行中に以下のような情報が表示されます ) DUMP: 2.81% done at 372kB/s, finished in 8:18 DUMP: 3.63% done at 354kB/s, finished in 8:51 この場合 <CTRL+C> を押下した後 "yes" を入力して一旦バックアップを中断し -b オプションに指定する値 ( 例では 32) を環境に応じた適切な値に変更して 再度 dump コマンドを実行してください 下記のメッセージが出力されますが 特に問題はありません DUMP: Can't open /etc/fstab for dump table information: No such file or directory DUMP: WARNING: no file `/etc/dumpdates' 18

5-2) restore コマンドにて正常にバックアップが採取されたかを確認してくださ い bash-4.1# restore tf /mnt/backup/md0.dump less bash-4.1# restore tf /mnt/backup/md2.dump less bash-4.1# restore tf /mnt/backup/md4.dump less (6) レスキューモード終了 6-1) レスキューモードを終了してください bash-4.1# exit 6-2) menu 画面が表示されたら reboot を選択してください 自動的にシステムが再起動されますので 再びインストール DVD から起動されな いように リセット後 ( 画面が真っ黒になった後 ) にインストール DVD を取り出し てください 再起動時 BIOS の設定で " 起動監視機能 " を有効にしてください ユーザーズガイ ドセットアップ編 "4 Linux のセットアップ -Step C-6 起動監視機能の設定を有効 にする -" を参照のうえ 設定を行ってください (7) 作業内容の記録 作業内容をバックアップ管理簿へ記録してください バックアップ作業者とリストア 作業者は 通常異なりますので バックアップ作業内容を記録する事は重要です ( 2. 事前準備 および 5. 付録バックアップ管理簿サンプル 参照 ) 19

4. リストア方法 (1) ハードディスクの交換 ハードディスクが故障したためにリストア作業を行う場合には ご契約のハードウェ ア保守窓口にご連絡いただき ハードディスクの交換作業を実施してください (2) レスキューモードでシステム起動 リストア先となるシステムディスクを CPU/IO モジュール 0 - slot 0 と CPU/IO モジュ ール 1 - slot 0 に差してください システムディスクは フォーマット済みハードデ ィスクを準備してください BIOS の設定で " 起動監視機能 " を無効にしてください ユーザーズガイドセットアッ プ編 "4 Linux のセットアップ -Step A-2 起動監視機能の設定を無効にする -" を参照 のうえ 設定を行ってください インストール DVD を使用し システムをレスキューモードで起動してください ( 3. バックアップ方法 (3) レスキューモードへ移行 参照 ) 20

(3) システム情報の復元 3-1) マウントポイントを作成し NFS サーバのバックアップファイル格納ディレクトリを マウントしてください bash-4.1# mkdir /mnt/backup bash-4.1# mount -rt nfs 192.168.0.200:/bkup/120920 /mnt/backup NFS サーバの格納ディレクトリをマウント mount オプションに必ず -r を指定してください ( リードオンリー ) 3-2) sfdisk コマンドにてシステムのパーティション情報を復元してください bash-4.1# sfdisk -L /dev/sda < /mnt/backup/sysinf/sfdisk.out ;echo status=$? status=0 bash-4.1# sfdisk -L /dev/sdb < /mnt/backup/sysinf/sfdisk.out ;echo status=$? status=0 出力結果の status 値を確認してください 0( ゼロ ) の場合 成功です ゼロ以外の 場合は失敗です 失敗した場合は 次の説明を参照してください 21

(1) で交換したハードディスクの容量や モデル ( ベンダ ) が 交換前のハードディス クと同一であっても sfdisk コマンドが以下のようなエラーとなる場合があります bash-4.1# sfdisk -L /dev/sda < /mnt/backup/sysinf/sfdisk.out ;echo status=$? Checking that no-one is using this disk right now... BLKRRPART: Input/output error This disk is currently in use - repartitioning is probably a bad idea. Umount all file systems, and swapoff all swap partitions on this disk. Use the --no-reread flag to suppress this check. Use the --force flag to overrule all checks. status=1 この場合 sfdisk コマンドに -f オプションを追加してください bash-4.1# sfdisk -f /dev/sda < /mnt/backup/sysinf/sfdisk.out ;echo status=$? status=0 (1) で交換したハードディスクの容量や モデル ( ベンダ ) が 交換前のハードディス クと異なると sfdisk コマンドでのパーティション情報の復元に失敗する場合 (status=1) があります bash-4.1# sfdisk -L /dev/sda < /mnt/backup/sysinf/sfdisk.out ;echo status=$? sfdisk: I don't like these partitions - nothing changed. (If you really want this, use the --force option.) status=1 この場合 fdisk コマンドにてパーティション情報を復元してください 復元するパーティションのサイズは バックアップ格納ディレクトリに保存したパーティション情報 (/mnt/backup/sysinf/fdisk.out) を参考にしてください 新しいパーティションサイズは 元のパーティションサイズと厳密に一致する必要はありません バックアップデータをリストアできるだけのサイズを確保できれば問題ありません 22

bash-4.1# cat /mnt/backup/sysinf/fdisk.out Disk /dev/sda: 73.2 GB, 73200476160 bytes 255 heads, 63 sectors/track, 8899 cylinders Units = cylinders of 16065 * 512 = 8225280 bytes Sector size (logical/physical): 512 bytes / 512 bytes I/O size (minimum/optimal): 512 bytes / 512 bytes Disk identifier: 0x000279e0 Device Boot Start End Blocks Id System /dev/sda1 * 1 33 262144 fd Linux raid autodetect Partition 1 does not end on cylinder boundary. /dev/sda2 33 3166 25165824 fd Linux raid autodetect /dev/sda3 3166 5255 16777216 fd Linux raid autodetect /dev/sda4 5255 8900 29728208 5 Extended /dev/sda5 5255 5516 2097152 fd Linux raid autodetect /dev/sda6 5516 8900 27177984 fd Linux raid autodetect バックアップ時に保存したパーティション情報を確認 bash-4.1# fdisk /dev/sda Command (m for help): p Disk /dev/sda: 73.2 GB, 73200476160 bytes 255 heads, 63 sectors/track, 8899 cylinders Units = cylinders of 16065 * 512 = 8225280 bytes Sector size (logical/physical): 512 bytes / 512 bytes I/O size (minimum/optimal): 512 bytes / 512 bytes Disk identifier: 0x0006e120 Device Boot Start End Blocks Id System パーティション情報を確認 23

Command (m for help): n Command action e extended p primary partition (1-4) p Partition number (1-4): 1 First cylinder (1-8899, default 1): 1 Last cylinder, +cylinders +size{k,m,g} (1-8899, default 8899): 33 1 つ目の基本パーティション (/dev/sda1) を作成 Command (m for help): t Selected partition 1 Hex code (type L to list codes): fd Changed system type of partition 1 to fd (Linux raid autodetect) パーティションのシステム ID を fd(linux raid auto) へ変更 Command (m for help): n Command action e extended p primary partition (1-4) p Partition number (1-4): 2 First cylinder (34-8899, default 34): 34 Last cylinder, +cylinders or +size{k,m,g} (34-8899, default 8899): 3688 2 つ目の基本パーティション (/dev/sda2) を作成 Command (m for help): t Partition number (1-4): 2 Hex code (type L to list codes): fd Changed system type of partition 2 to fd (Linux raid autodetect) パーティションのシステム ID を fd(linux raid auto) へ変更 24

Command (m for help): n Command action e extended p primary partition (1-4) p Partition number (1-4): 3 First cylinder (3689-8899, default 3689): 3689 Last cylinder, +cylinders or +size{k,m,g} (3689-8899, default 8899): 5646 3 つ目の基本パーティション (/dev/sda3) を作成 Command (m for help): t Partition number (1-4): 3 Hex code (type L to list codes): fd Changed system type of partition 3 to fd (Linux raid autodetect) パーティションのシステム ID を fd(linux raid auto) へ変更 Command (m for help): n Command action e extended p primary partition (1-4) e Selected partition 4 First cylinder (5647-8899, default 5647): 5647 Last cylinder, +cylinders or +size{k,m,g} (5647-8899, default 8899): 8899 拡張パーティション (/dev/sda4) を作成 Command (m for help): n First cylinder (5647-8899, default 5647): 5647 Last cylinder, +cylinders or +size{k,m,g} (5647-8899, default 8899): 8779 1 つ目の論理パーティション (/dev/sda5) を作成 Command (m for help): t Partition number (1-5): 5 Hex code (type L to list codes): fd Changed system type of partition 5 to fd (Linux raid autodetect) パーティションのシステム ID を fd(linux raid auto) へ変更 25

Command (m for help): n First cylinder (8780-8899, default 8780): 8780 Last cylinder, +cylinders or +size{k,m,g} (8780-8899, default 8899): 8899 2 つ目の論理パーティション (/dev/sda6) を作成 Command (m for help): t Partition number (1-6): 6 Hex code (type L to list codes): fd Changed system type of partition 6 to fd (Linux raid autodetect) パーティションのシステム ID を fd(linux raid auto) へ変更 Command (m for help): a Partition number (1-6): 1 /boot パーティションに bootable フラグを設定 Command (m for help): p Disk /dev/sda: 73.2 GB, 73200476160 bytes 255 heads, 63 sectors/track, 8899 cylinders Units = cylinders of 16065 * 512 = 8225280 bytes Sector size (logical/physical): 512 bytes / 512 bytes I/O size (minimum/optimal): 512 bytes / 512 bytes Disk identifier: 0x0006e120 Device Boot Start End Blocks Id System /dev/sda1 * 1 33 265041 fd Linux raid autodetect /dev/sda2 34 3688 29358787+ fd Linux raid autodetect /dev/sda3 3689 5646 15727635 fd Linux raid autodetect /dev/sda4 5647 8899 26129722+ 5 Extended /dev/sda5 5647 8779 25165791 fd Linux raid autodetect /dev/sda6 8780 8899 963868+ fd Linux raid autodetect パーティション情報を確認 26

Command (m for help): w The partition table has been altered! Calling ioctl() to re-read partition table. Syncing disks. パーティション情報の保存 同様の操作で /dev/sdb のパーティションを作成してください /dev/sdb のパーティション構成は /dev/sda と同一にする必要があります 27

3-3) fdisk コマンドにてシステムのパーティション情報を確認してください bash-4.1# fdisk -l /dev/sda Disk /dev/sda: 73.2 GB, 73200476160 bytes 255 heads, 63 sectors/track, 8899 cylinders Units = cylinders of 16065 * 512 = 8225280 bytes Sector size (logical/physical): 512 bytes / 512 bytes I/O size (minimum/optimal): 512 bytes / 512 bytes Disk identifier: 0x0006e120 Device Boot Start End Blocks Id System /dev/sda1 * 1 33 265041 fd Linux raid autodetect /dev/sda2 34 3688 29358787+ fd Linux raid autodetect /dev/sda3 3689 5646 15727635 fd Linux raid autodetect /dev/sda4 5647 8899 26129722+ 5 Extended /dev/sda5 5647 8779 25165791 fd Linux raid autodetect /dev/sda6 8780 8899 963868+ fd Linux raid autodetect bash-4.1# fdisk -l /dev/sdb Disk /dev/sdb: 73.2 GB, 73200476160 bytes 255 heads, 63 sectors/track, 8899 cylinders Units = cylinders of 16065 * 512 = 8225280 bytes Sector size (logical/physical): 512 bytes / 512 bytes I/O size (minimum/optimal): 512 bytes / 512 bytes Disk identifier: 0x0006e120 Device Boot Start End Blocks Id System /dev/sdb1 * 1 33 265041 fd Linux raid autodetect /dev/sdb2 34 3688 29358787+ fd Linux raid autodetect /dev/sdb3 3689 5646 15727635 fd Linux raid autodetect /dev/sdb4 5647 8899 26129722+ 5 Extended /dev/sdb5 5647 8779 25165791 fd Linux raid autodetect /dev/sdb6 8780 8899 963868+ fd Linux raid autodetect 28

3-4) mdadm コマンドにて RAID デバイスを作成してください bash-4.1# cat /mnt/backup/sysinf/mdadm.out ARRAY /dev/md0 level=raid1 num-devices=2 metadata=1.0 UUID=4d9 ( 省略 ) 7766 ARRAY /dev/md1 level=raid1 num-devices=2 metadata=1.1 UUID=4bf ( 省略 ) 6285 ARRAY /dev/md2 level=raid1 num-devices=2 metadata=1.1 UUID=e97 ( 省略 ) 1d01 ARRAY /dev/md3 level=raid1 num-devices=2 metadata=1.1 UUID=6a0 ( 省略 ) 0490 ARRAY /dev/md4 level=raid1 num-devices=2 metadata=1.1 UUID=6cd ( 省略 ) 7ed5 mdadm.out の内容に合わせて --metadata オプションを指定してください bash-4.1# mdadm --create /dev/md0 --metadata=1.0 --level=1 --raid-devices=2 --bitmap=internal /dev/sd[ab]1 Continue creating array? と表示される場合は 'y' を入力してください bash-4.1# echo status=$? status=0 bash-4.1# mdadm --create /dev/md1 --metadata=1.1 --level=1 --raid-devices=2 --bitmap=internal /dev/sd[ab]2 bash-4.1# echo status=$? status=0 bash-4.1# mdadm --create /dev/md2 --metadata=1.1 --level=1 --raid-devices=2 --bitmap=internal /dev/sd[ab]3 bash-4.1# echo status=$? status=0 29

bash-4.1# mdadm --create /dev/md3 --metadata=1.1 --level=1 --raid-devices=2 --bitmap=internal /dev/sd[ab]5 bash-4.1# echo status=$? status=0 bash-4.1# mdadm --create /dev/md4 --metadata=1.1 --level=1 --raid-devices=2 --bitmap=internal /dev/sd[ab]6 bash-4.1# echo status=$? status=0 30

RAID デバイス状態は /proc/mdstat で確認できます bash-4.1# cat /proc/mdstat Personalities : [raid0] [raid1] [raid6] [raid5] [raid4] [raid10] [linear] md4 : active raid1 sdb6[1] sda6[0] 963868 blocks super 1.1 [2/2] [UU] bitmap: 1/1 pages [0KB], 65536KB chunk md3 : active raid1 sdb5[1] sda5[0] 25129722 blocks super 1.1 [2/2] [UU] bitmap: 0/1 pages [0KB], 65536KB chunk md2 : active raid1 sdb3[1] sda3[0] 15727635 blocks super 1.1 [2/2] [UU] bitmap: 0/1 pages [0KB], 65536KB chunk md1 : active raid1 sdb2[1] sda2[0] 29358787 blocks super 1.1 [2/2] [UU] bitmap: 0/1 pages [0KB], 65536KB chunk md0 : active raid1 sdb1[1] sda1[0] 265041 blocks super 1.0 [2/2] [UU] bitmap: 0/1 pages [0KB], 65536KB chunk unused devices: <none> 31

(4) ファイルシステムの作成 mke2fs コマンドにてファイルシステムを作成してください バックアップ媒体に保存した blkid.out から ファイルシステムの種別 ( ファイル システム形式 UUID 値 ラベル名の三点 ) を確認してください ( 操作例 ファイルシステム種別の確認 ) bash-4.1# cat /mnt/backup/sysinf/blkid.out grep md /dev/md0: UUID="715496fa-a1e5-4153-a787-dca7f346dfa6" TYPE="ext3" /dev/md1: UUID="0df7bd76-57bc-4de2-8ed7-0ee91c787177" TYPE="ext3" LABEL="crash" SEC_TYPE="ext2" /dev/md2: UUID="53874c6f-0df3-432d-81af-c1d593dbfd31" TYPE="ext4" /dev/md3: UUID="16f86841-5edb-4013-8790-d47b9c70fc7d" TYPE="swap" LABEL="swapswap" /dev/md4: UUID="93dcd8c7-95d3-4378-9c40-560eada7365e" TYPE="ext4" 確認した種別にあわせて ファイルシステムを作成してください -U オプションで指定する UUID 値に誤りがあった場合 リストア完了後 システム起動途中で kernel panic が発生して起動できなくなります 十分注意して確認をおこなってください ラベルありの場合 -L オプションでラベル名を指定します ( 操作例 ファイルシステム作成の場合 ) bash-4.1# mke2fs -t ext3 /dev/md0 -U 715496fa-a1e5-4153-a787-dca7f346dfa6 bash-4.1# mke2fs -t ext3 /dev/md1 -U 0df7bd76-57bc-4de2-8ed7-0ee91c787177 -L crash bash-4.1# mke2fs -t ext4 /dev/md2 -U 53874c6f-0df3-432d-81af-c1d593dbfd31 bash-4.1# mke2fs -t ext4 /dev/md4 -U 93dcd8c7-95d3-4378-9c40-560eada7365e ファイルシステムの作成時 デフォルトでファイルシステムの自動整合性チェックの設定が有効になります 設定を無効に変更したい場合は tune2fs コマンドにて周期の設定を変更してください ( 5. 付録ファイルシステムの自動整合性チェックを無効にする方法 参照 ) 32

(5) スワップパーティションの準備 mkswap コマンドにてスワップパーティションを設定してください ラベルありの場合 手順 (4) で確認したラベル名を -L オプションで指定します bash-4.1# mkswap /dev/md3 -U 16f86841-5edb-4013-8790-d47b9c70fc7d -L swapswap mkswap: /dev/md3: warning: don't erase bootbits sectors on whole dsik. Use -f to force. Setting up swapspace version 1, size = 2103440 KiB LABEL=swapswap, UUID=16f86841-5edb-4013-8790-d47b9c70fc7d 警告メッセージ (warning: don't erase bootbits sectors...) が出力されますが 特に問題ありません (6) ファイルシステム スワップパーティションの確認 以下の2つのコマンドの出力結果を比較し 全ての RAID デバイスのファイルシステムの種別 ( ファイルシステム形式 UUID 値 ラベル名の三点 ) が一致していることを確認してください ここで 相違しているデバイスがある場合は 手順 (4) 又は (5) を再度実行してください ( 操作例 ファイルシステム種別の確認 ) bash-4.1# cat /mnt/backup/sysinf/blkid.out grep md /dev/md0: UUID="715496fa-a1e5-4153-a787-dca7f346dfa6" TYPE="ext3" /dev/md1: UUID="0df7bd76-57bc-4de2-8ed7-0ee91c787177" TYPE="ext3" LABEL="crash" SEC_TYPE="ext2" /dev/md2: UUID="53874c6f-0df3-432d-81af-c1d593dbfd31" TYPE="ext4" /dev/md3: UUID="16f86841-5edb-4013-8790-d47b9c70fc7d" TYPE="swap" LABEL="swapswap" /dev/md4: UUID="93dcd8c7-95d3-4378-9c40-560eada7365e" TYPE="ext4" 33

bash-4.1# blkid grep md /dev/md0: UUID="715496fa-a1e5-4153-a787-dca7f346dfa6" SEC_TYPE="ext2" TYPE="ext3" /dev/md1: LABEL="crash" UUID="0df7bd76-57bc-4de2-8ed7-0ee91c787177" SEC_TYPE="ext2" TYPE="ext3" /dev/md2: UUID="53874c6f-0df3-432d-81af-c1d593dbfd31" TYPE="ext4" /dev/md3: LABEL="swapswap" UUID="16f86841-5edb-4013-8790-d47b9c70fc7d" TYPE="swap" /dev/md4: UUID="93dcd8c7-95d3-4378-9c40-560eada7365e" TYPE="ext4" (7) リストア実行 7-1) マウントポイントを作成し /( ルート ) パーティションをマウントしてくださ い bash-4.1# mkdir /mnt/root bash-4.1# mount -t ext4 /dev/md2 /mnt/root 7-2) restore コマンドにて各ファイルシステムのリストアを行ってください bash-4.1# cd /mnt/root bash-4.1# pwd /mnt/root bash-4.1# rm -rf lost+found bash-4.1# restore rf /mnt/backup/md2.dump /dev/md2 上のファイルシステムへリストア 34

<<< >>> リストア実行中に 以下のようなエラーが発生する場合があります restore: cannot write to file /tmp//rstmode1346739258: No space left on device この場合 以下の操作を行って /var/crash パーティションを作業領域に割り当てた後 再度 リストアを行ってください bash-4.1# mkdir /mnt/work bash-4.1# mount -t ext3 /dev/md1 /mnt/work bash-4.1# restore rf /mnt/backup/md2.dump -T /mnt/work bash-4.1# mount -t ext3 /dev/md0 /mnt/root/boot bash-4.1# cd /mnt/root/boot bash-4.1# pwd /mnt/root/boot bash-4.1# rm -rf lost+found bash-4.1# restore rf /mnt/backup/md0.dump /dev/md0 上のファイルシステムへリストア bash-4.1# mount -t ext4 /dev/md4 /mnt/root/home bash-4.1# cd /mnt/root/home bash-4.1# pwd /mnt/root/home bash-4.1# rm -rf lost+found bash-4.1# restore rf /mnt/backup/md4.dump /dev/md4 上のファイルシステムへリストア bash-4.1# sync リストア実行中に 下記のようなメッセージが出力される場合がありますが 特に問題はありません restore: <XXXXX>: EA set security.selinux:<aaaaa>:<bbbbb>:<ft*>:s0 failed: Invalid argument restore:./var/cache/fscache/cache: EA set user.cachefiles.cache:c3stem_u:object_r:lvm_lock_t:s0 failed: Operation not supported 35

7-3) 各ファイルシステムに作成される restoresymtable ファイルを削除してくださ い bash-4.1# rm /mnt/root/restoresymtable bash-4.1# rm /mnt/root/boot/restoresymtable bash-4.1# rm /mnt/root/home/restoresymtable (8) ブートローダの設定 8-1) /mnt/root/boot/grub/grub.conf ファイルを参照し GRUB が格納されているパ ーティションを確認してください bash-4.1# cat /mnt/root/boot/grub/grub.conf default=0 timeout=5 splashimage=(hd0,0)/grub/splash.xpm.gz hiddenmenu title Red Hat Enterprise Linux Server (2.6.32-131.12.1.el6.x86_64) root (hd0,0) 確認 kernel /vmlinuz-2.6.32-131.12.1.el6.x86_64 ro root=uuid=53874c6f-0df3-432d-81af-c1d593dbfd31 rd_mm_uuid=c2ac54e4:aed6fd19:c61cc17e:e19deb10 rd_md_uuid=7aaaee47:6a46e23e:0bc03c66:5ad73fe0 rd_no_luks rd_no_lvm rd_no_dm LANG=ja_JP.UTF-8 KEYBOARDTYPE=pc KEYTABLE=jp106 crashkernel=128m@16m rhgb quiet nmi_watch_dog=0 initrd /initrd-2.6.32-131.12.1.el6.x86_64.img 36

8-2) grub コマンドを実行してください bash-4.1# /mnt/root/sbin/grub grub> 8-3) grub プロンプトが表示されたら 手順 8-1) で確認した GRUB が格納されてい るパーティションを設定してください grub> device (hd0) /dev/sda grub> root (hd0,0) Filesystem type is ext2fs, partition type 0xfd (hd0,0) の表記についての意味は以下の通りです hd0 1 台目の HDD 0 第 1 パーティション 例 ) 以下のコマンドで hd0 を /dev/sda とした場合 grub> device (hd0) /dev/sda /dev/sda1 hd0,0 /dev/sda2 hd0,1 /dev/sda3 hd0,2 /dev/sdb1 hd1,0 /dev/sdb2 hd1,1 /dev/sdb3 hd1,2 37

8-4) setup を実行し GRUB の設定を完了してください grub> setup (hd0) Checking if "/boot/grub/stage1" exists... no Checking if "/grub/stage1" exists... yes Done. 8-5) 2 本目のシステムディスク (/dev/sdb) に対しても 手順 8-3) と手順 8-4) を行ってください grub> device (hd0) /dev/sdb grub> root (hd0,0) Filesystem type is ext2fs, partition type 0xfd grub> setup (hd0) Checking if "/boot/grub/stage1" exists... no Checking if "/grub/stage1" exists... yes Done. 8-6) grub コマンドを終了してください grub> quit bash-4.1# 38

(9) /etc/fstab ファイルの内容確認 /etc/fstab ファイルの内容を表示し リストア直後のシステム起動に支障となる記 述がないか確認してください bash-4.1# cat /mnt/root/etc/fstab # # /etc/fstab # Created by anaconda on Fri Aug 24 10:03:56 2012 # # Accessible filesystems, by reference, are maintained under '/dev/disk' # See man pages fstab(5), findfs(8), mount(8) and/or blkid(8) for more info # UUID=53874c6f-0df3-432d-81af-c1d593dbfd31 / ext4 defaults 1 1 UUID=715496fa-a1e5-4153-a787-dca7f346dfa6 /boot ext3 defaults 1 2 UUID=93dcd8c7-95d3-4378-9c40-560eada7365e /home ext4 defaults 1 2 UUID=0df7bd76-57bc-4de2-8ed7-0ee91c787177 /var/crash ext3 defaults 1 2 UUID=16f86841-5edb-4013-8790-d47b9c70fc7d swap swap defaults 0 0 tmpfs /dev/shm tmpfs defaults 0 0 devpts /dev/pts devpts gid=5,mode=620 0 0 sysfs /sys sysfs defaults 0 0 proc /proc proc defaults 0 0 39

(10) RAID の設定ファイルを更新 10-1) RAID の設定ファイルを更新してください bash-4.1# mdadm --detail --scan -v grep '^ARRAY' > /mnt/root/etc/mdadm.conf 10-2) RAID の設定ファイルの内容を確認してください mdadm.conf の内容と mdadm コマンドの出力内容が同じであることを確認してください 内容が違う場合は 手順 10-1) を再度実施してください bash-4.1# cat /mnt/root/etc/mdadm.conf ARRAY /dev/md1 level=raid1 num-devices=2 UUID=75cae128:( 省略 ):9ebffad4 ARRAY /dev/md2 level=raid1 num-devices=2 UUID=c2ac54e4:( 省略 ):e19deb10 ARRAY /dev/md3 level=raid1 num-devices=2 UUID=7aaaee47:( 省略 ):5ad73fe0 ARRAY /dev/md4 level=raid1 num-devices=2 UUID=a8ef4fbc:( 省略 ):f6ed4f30 ARRAY /dev/md0 level=raid1 num-devices=2 UUID=da4b6f67:( 省略 ):ea4ad0e5 bash-4.1# mdadm --detail --scan -v grep '^ARRAY' ARRAY /dev/md1 level=raid1 num-devices=2 UUID=75cae128:( 省略 ):9ebffad4 ARRAY /dev/md2 level=raid1 num-devices=2 UUID=c2ac54e4:( 省略 ):e19deb10 ARRAY /dev/md3 level=raid1 num-devices=2 UUID=7aaaee47:( 省略 ):5ad73fe0 ARRAY /dev/md4 level=raid1 num-devices=2 UUID=a8ef4fbc:( 省略 ):f6ed4f30 ARRAY /dev/md0 level=raid1 num-devices=2 UUID=da4b6f67:( 省略 ):ea4ad0e5 10-3) RAID の設定ファイルにデータディスクの情報を追加してください bash-4.1# cat /mnt/backup/sysinf/mdadm.nosystem >> /mnt/root/etc/mdadm.conf この操作を行わないと システムディスク以外の内蔵ディスクを組み込めなくなります ご使用の環境がシステムディスクのみの場合は この操作は不要です 40

(11) /boot/grub/grub.conf ファイルの更新 11-1) /mnt/backup/sysinf/raidstat.out ファイルを参照し RAID デバイスの構成 情報から / ( ルート ) パーティションの md デバイス名及びメンバデバイス名と スワップパーティションのメンバデバイス名を確認してください ここで確認する raidstat.out ファイルは通常動作時の情報ですので それ ぞれ md2 sda3(sdi3) sda5(sdi5) になります bash-4.1# cat /mnt/backup/sysinf/raidstat.out md0 /boot DUPLEX (1)sda1 (9)sdi1 md1 /var/crash DUPLEX (1)sda2 (9)sdi2 md2 / DUPLEX (1)sda3 (9)sdi3 md3 swap DUPLEX (1)sda5 (9)sdi5 md4 /home DUPLEX (1)sda6 (9)sdi6 11-2) 前項で確認した 3 つのデバイスの UUID 値を確認してください bash-4.1# blkid grep md2 /dev/md2: UUID="53874c6f-0df3-432d-81af-c1d593dbfd31" TYPE="ext4" bash-4.1# blkid grep sda3 /dev/sda3: UUID="c2ac54e4-aed6-fd19-c61c-c17ee19deb10" UUID_SUB="cfc8d176-0951-2d6e-fedf-871dd4ee5013" LABEL="localhost.localdomain:2" TYPE="linux_raid_member" bash-4.1# blkid grep sda5 /dev/sda5: UUID="7aaaee47-6a46-e23e-0bc0-3c665ad73fe0" UUID_SUB="08e7685d-5210-250a-0671-fd115aa9354d" LABEL="localhost.localdomain:3" TYPE="linux_raid_member" 41

11-3) 前項で確認した UUID の値を /mnt/root/boot/grub/grub.conf ファイルに反映し てください <<< 前項の水色表記の値 及び橙色表記の値を grub.conf ファイル内に反映してください これらの記載フォーマット ( 区切り位置 区切り文字 ) は前項の確認内容と異なりますので ご注意ください ( トータルの桁数は同じです ) また 緑色表記の値が同じであることを確認してください なお 赤色表記のファイル名は手順 (12) で更新する boot イメージファイルです ファイル名を確認してください 下記は 更新後の確認例です >>> bash-4.1# cat /mnt/root/boot/grub/grub.conf default=0 timeout=5 splashimage=(hd0,0)/grub/splash.xpm.gz hiddenmenu title Red Hat Enterprise Linux Server (2.6.32-131.12.1.el6.x86_64) root (hd0,0) kernel /vmlinuz-2.6.32-131.12.1.el6.x86_64 ro root=uuid=53874c6f-0df3-432d-81af-c1d593dbfd31 rd_md_uuid=c2ac54e4:aed6fd19:c61cc17e:e19deb10 rd_md_uuid=7aaaee47:6a46e23e:0bc03c66:5ad73fe0 rd_no_luks rd_no_lvm rd_no_dm LANG=ja_JP.UTF-8 KEYBOARDTYPE=pc KEYTABLE=jp106 crashkernel=128m@16m rhgb quiet nmi_watch_dog=0 initrd /initramfs-2.6.32-131.12.1.el6.x86_64.img 42

<<< /boot/grub/grub.conf には 以下のようなカーネルパラメータ情報の記載が複数含まれている場合があります 厳密には全てのパラメータ情報を同じ値で更新するべきものですが 通常は現在有効なカーネルパラメータ部のみの更新で問題ありません title Red Hat Enterprise Linux Server (2.6.32-131.12.1.el6.x86_64) root (hd0,0) kernel /vmlinuz- initrd /initramfs- 現在有効なカーネル情報は default=0 の値 (0 は 1 番目の情報 1 は 2 番目の情報をさします ) によって決定されます 該当する値の情報を更新してください >>> (12) boot イメージファイルの更新 boot イメージファイルを更新してください <<< RHEL 6.6 以降の場合は 以下の 3 つの mount コマンドを実行してください >>> bash-4.1# mount --bind /dev /mnt/root/dev bash-4.1# mount --bind /proc /mnt/root/proc bash-4.1# mount --bind /sys /mnt/root/sys bash-4.1# chroot /mnt/root sh-4.1# cd /boot sh-4.1# mv initramfs-2.6.32-131.12.1.el6.x86_64.img initramfs-2.6.32-131.12.1.el6.x86_64.img.bak 43

<<< >>> boot イメージファイルを更新します 第一パラメータには手順 11-3) で確認した赤色表記のファイル名を 第二パラメータにはそのファイル名から先頭の initramfs- 及び最後の.img を取り除いた文字列を指定します sh-4.1# dracut initramfs-2.6.32-131.12.1.el6.x86_64.img 2.6.32-131.12.1.el6.x86_64 sh-4.1# sync sh-4.1# exit (13) レスキューモード終了 13-1) レスキューモードを終了してください bash-4.1# exit 13-2) menu 画面が表示されたら "reboot Reboot" を選択してください 44

(14) システムの起動確認 14-1) レスキューモード終了後 自動的にシステムが再起動しますので インストール DVD を取り出し システムディスクから起動可能か確認してください システムディスク以外の内蔵ディスクを使用する場合は 起動前に挿入してください 14-2) BIOS の設定で " 起動監視機能 " を有効にしてください ユーザーズガイドセッ トアップ編 "4 Linux のセットアップ -Step C-6 起動監視機能の設定を有効に する -" を参照のうえ 設定を行ってください 14-3) CPU/IO モジュール POWER LED が緑色点灯することを確認してください 各 LED がアンバー点灯 点滅していない事を確認してください 14-4) リストアした環境が正常に起動できることが確認できた後は バックアップ時に採取した情報ファイル等は不要になります 削除しておいてください 残しておいても 問題はありませんが 次回バックアップを行う時点では誤って古いファイルを参照する事がないよう 注意してください # rm -rf /tmp/sysinf 45

5. 付録 バックアップ管理簿サンプル Linux システムバックアップ管理簿 システム名 XXXX 予約管理システム サーバ名 server01 OS ver. RHEL6.1 システムディスクパーティションイメージ ブートローダ GRUB 容量 73 GB 種別 SAS Device Name Size FS Type Label Name Mount Point /dev/md0 /dev/md1 /dev/md2 /dev/md3 /dev/md4 256 MB 24 GB 16 GB 4 GB 20 GB ext3 ext3 ext4 swap ext4 なしなしなしなしなし /boot /var/crash / /home バックアップ履歴採取日時 / 作業者 NFS サーバ ディレクトリ 内容 2012-08-30 13:00 / 日電太助 server02 server03 /bkup/120920 /bkup/120920 md0,2,4 dump イメージ ( 正 ) md0,2,4 dump イメージ ( 副 ) 46

ファイルシステムの自動整合性チェックを無効にする方法 ext3/ext4 ファイルシステムを作成した場合 デフォルトでファイルシステムに Maximum mount count 値 Check interval 値が設定され マウント回数が Maximum mount count 値に達するか 前回の fsck 実行から Check interval 値時間が経過すると システム起動時に強制的な整合性チェック (fsck -f) が自動で実行されます 強制的な整合性チェックは ファイルシステムが clean な状態であっても メタデータの全領域がチェックされます このため ご使用のファイルシステムのサイズが大きい場合 意図しないタイミングで整合性チェックが実行されることにより 通常起動時よりもシステム起動完了までに時間を要し システム運用に支障をきたす可能性があります Maximum mount count 値 Check interval 値により実行される整合性チェックは tune2fs コマンドを使用して 無効に設定することが可能です # tune2fs -c 0 -i 0 /dev/md2 tune2fs 1.41.12 (17-May-2010) Setting maximal mount count to -1 Setting interval between checks to 0 seconds -c オプションにて Maximum mount count 値 -i オプションにて Check interval 値を無効に設定 # tune2fs -l /dev/md2 tune2fs 1.41.12 (17-May-2010) Mount count: 2 Maximum mount count: -1 Last checked: Thu Aug 30 16:13:09 2012 Check interval: 0 (<none>) Maximum mount count 値 Check interval 値を確認 47

[ 確認事項 ] Maximum mount count Check interval 自動整合性チェックを実施するマウント回数 表示が -1 の場合は無効設定自動整合性チェックを実施する期間間隔 表示が 0 (<none>) の場合は無効設定 [ 表示項目の補足 ] Mount count Last checked 現在のマウント回数 最後に実施したファイルシステムチェックの日時 [ 補足 注意事項 ] tune2fs コマンドは 各ファイルシステム毎 (md0, md1...) に実行して頂く必要が あります スワップ領域には 自動整合性チェックは実施されませんので 設定して頂く必 要はありません マウント中のファイルシステムに対して 無効設定を実行して頂いても問題あり ません ext4 ファイルシステムでは 未使用の inode に対する整合性チェックは実施され ない為 ext3 ファイルシステムと比較すると整合性チェックの処理が高速とな ります ハードディスクの経年劣化に伴う後発不良の発生や カーネルの不具合により ファイルシステムの不整合が発生した場合 できる限り早期に検出と修復を行い 被害を最小限に抑える為 一般に 定期的にファイルシステムの整合性チェックを実施することが推奨されています 自動整合性チェックを無効に設定した場合でも システムの定期保守の際に 計画的に整合性チェックを実施されることをお勧めいたします なお 整合性チェックを実施する際には ファイルシステムをアンマウントする必要がありますので レスキューモードを起動して実施ください ( 3. バックアップ方法 (4) ファイルシステムの整合性チェック 参照 ) 48

Kernel panic の対処方法 リストア後のシステム再起動時に 次のようなエラーメッセージが出力され 起動処 理が停止してしまう場合があります ( エラーメッセージ出力例 ) Kernel panic - not syncing: Attempted to kill init! このエラーが発生する場合 4. リストア方法 (11) /boot/grub/grub.conf ファイ ルの更新 で更新した grub.conf ファイルの内容が誤っている可能性が高いです 1) インストール DVD を使用し システムをレスキューモードで起動してください 起動処理が停止している場合は 電源ボタンによる強制終了を実施してください ( 3. バックアップ方法 (3) レスキューモードへ移行 参照 ただし手順 3-8) では "Continue" を選択してください ) 2) 各ファイルシステムがマウントされているか確認してください 必要に応じて NFS サーバのバックアップファイル格納ディレクトリもマウントしてください 3) リストア手順 4. リストア方法 (11) boot/grub/grub.conf ファイルの更新 の手順に従って grub.conf ファイルの内容を更新してください /boot パーティションは /mnt/sysimage/boot にマウントされていますので マウントポイントは適宜読み替えてください 4) 更新後 レスキューモードを終了し システムが起動できるか確認してください 49

6. 改版履歴 2012-10-01 新規作成 2014-11-01 第二版 2015-03-12 第三版 2015-12-24 第四版 2017-12-11 第五版 Copyright (C) NEC Corporation 2012-2017. All rights reserved. 50